JP4002843B2 - ゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システム - Google Patents

ゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに通信プロトコルの異なる複数の通信網間の通信を可能にするゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるこの種の通信として、移動通信網に属する移動通信端末から、IPv4網(IPv4により通信を行う通信網)に接続された情報通信端末への通信を挙げることができる(例えば、非特許文献1,2参照)。ここで、例えば、移動通信端末はデータ通信機能を有する携帯電話機であり、情報通信端末は会社内等に設置されたコンピュータ端末である。
【0003】
このような通信は、通信プロトコルを変換することで移動通信網とIPv4網とを接続するゲートウェイ装置の存在によって実現される。このゲートウェイ装置は、移動通信端末から情報通信端末宛の通信データを受信した際に、送信元として移動通信端末を識別するための経路識別子を移動通信端末自局の電話番号からIPv4アドレスに変換する。
【0004】
これにより、移動通信端末から発信された通信データは、移動通信網おいては電話番号を経路識別子として経路選択されゲートウェイ装置に到達し、IPv4網においてはIPv4アドレスを経路識別子として経路選択され情報通信端末に到達することになる。
【0005】
【非特許文献1】
NTT DoCoMo テクニカルジャーナル VoL.9 No.4 IMT−2000サービス特集(3)−モバイル新世紀の先駆け「FOMA」誕生− 山口朋郎
【0006】
【非特許文献2】
NTT DoCoMo テクニカルジャーナル 2001 「高機能iモード携帯機特集」iモード通信プロトコル 徳田元紀,矢倉憲一
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の通信にあっては、IPv4アドレスの絶対数不足から、IPv4網において経路識別子として用いられるIPv4アドレスは、移動通信端末から情報通信端末への通信要求に際して動的に割り当てられている。したがって、課金処理等、移動通信端末の特定を要する処理を行うために、個体として移動通信端末を識別するための端末識別子を別途設定して記憶しなければならず、ゲートウェイ装置の記憶領域が圧迫されるという課題が存在する。
【0008】
また、近年においては、IPv4アドレスの絶対数不足を解消するために、IPv6網(IPv6により通信を行う通信網)を含む複数の通信網間の通信を可能にする通信技術の開発が望まれている。
【0009】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う通信網からIPv6網への通信を可能にするゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るゲートウェイ装置は、IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網とIPv6により通信を行う第2の通信網とを接続し、第1の通信網を介する第1の通信端末から第2の通信網を介する第2の通信端末への通信を確立するゲートウェイ装置であって、第1の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための第1の経路識別子に対応付けて、第2の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための第2の経路識別子をIPv6アドレスにて記憶すると共に、第1の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第1の端末識別子に対応付けて、第2の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子をIPv6アドレスと同一データにて記憶する記憶手段と、第1の通信端末から第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに格納された第1の経路識別子に対応する第2の経路識別子を記憶手段から読み出し、当該通信データに格納された第1の経路識別子を第2の経路識別子に変換する識別子変換手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る通信確立方法は、IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網とIPv6により通信を行う第2の通信網とを接続し、第1の通信網を介する第1の通信端末から第2の通信網を介する第2の通信端末への通信を確立するゲートウェイ装置にて実行される通信確立方法であって、ゲートウェイ装置が、第1の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための第1の経路識別子に対応付けて、第2の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための第2の経路識別子をIPv6アドレスにて記憶すると共に、第1の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第1の端末識別子に対応付けて、第2の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子をIPv6アドレスと同一データにて記憶する記憶工程と、ゲートウェイ装置が、第1の通信端末から第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに格納された第1の経路識別子に対応する第2の経路識別子を記憶手段から読み出し、当該通信データに格納された第1の経路識別子を第2の経路識別子に変換する識別子変換工程とを備えることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係る通信確立システムは、IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網、当該第1の通信網を介して通信を行う第1の通信端末、IPv6により通信を行う第2の通信網、当該第2の通信網を介して通信を行う第2の通信端末、及び、第1の通信網と第2の通信網とを接続し、第1の通信網を介する第1の通信端末から第2の通信網を介する第2の通信端末への通信を確立する第1のゲートウェイ装置を含んで構成される通信確立システムであって、第1のゲートウェイ装置は、第1の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための第1の経路識別子に対応付けて、第2の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための第2の経路識別子をIPv6アドレスにて記憶すると共に、第1の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第1の端末識別子に対応付けて、第2の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子をIPv6アドレスと同一データにて記憶する記憶手段と、第1の通信端末から第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに格納された第1の経路識別子に対応する第2の経路識別子を記憶手段から読み出し、当該通信データに格納された第1の経路識別子を第2の経路識別子に変換する識別子変換手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
これらの発明において、ゲートウェイ装置は、第1の通信端末から第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、第1の経路識別子をIPv6アドレスである第2の経路識別子に変換する。これにより、当該通信データは、第1の通信網では第1の経路識別子を用いてゲートウェイ装置に到達し、IPv6網である第2の通信網ではIPv6アドレスを第2の経路識別子として用いることができる。したがって、IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網からIPv6網である第2の通信網への通信が可能になる。しかも、ゲートウェイ装置は、第2の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子を、第2の経路識別子に用いたIPv6アドレスと同一データにて記憶するため、ゲートウェイ装置の記憶領域の圧迫を軽減することができる。このように第2の端末識別子としてIPv6アドレスの使用が可能なのは、IPv6アドレスが128ビットの値で規定されるため、32ビットの値で規定されるIPv4アドレスに比べて絶対数が飛躍的に増加しているからである。
【0014】
なお、第1の通信網を介する第1の通信端末から第2の通信網を介する第2の通信端末への通信とは、第1の通信端末と第1の通信網とが直接接続され、且つ第2の通信端末と第2の通信網とが直接接続される場合に限らず、第1の通信端末と第1の通信網との間や第2の通信端末と第2の通信網との間に、さらに別の通信網が介在する場合を含む意味である。
【0015】
また、本発明に係るゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システムにおいて、第2の経路識別子及び第2の端末識別子は、固定値として割り当てられることが可能である。
【0016】
このとき、本発明に係る通信確立システムにおいて、第2の通信端末は、固定値である第2の端末識別子を用いて第1の通信端末に対する接続の許可又は不許可の設定を行うことが可能である。
【0017】
これらの発明によれば、第2の通信網においては、個体として第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子がIPv6アドレスにより固定値として設定される。そのため、第2の通信網配下の通信端末においては、IPv6アドレスによって接続許可或いは接続不許可アドレスを設定することができ、第1の通信網配下の通信端末に対するアクセス制限を簡易に実現することが可能になる。
【0018】
また、本発明に係るゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システムでは、第2の経路識別子及び第2の端末識別子において、IPv6アドレスのプレフィックス部は固定値として割り当てられ、IPv6アドレスのユーザ部は動的に割り当てられることが可能である。
【0019】
このとき、本発明に係る通信確立システムにおいて、第2の通信端末は、固定値である第2の端末識別子のプレフィックス部を用いて第1の通信端末に対する接続の許可又は不許可の設定を行うことが可能である。
【0020】
これらの発明によれば、第2の通信網においては、第2の端末識別子のうちIPv6アドレスのプレフィックス部が固定値として設定される。そのため、第2の通信網配下の通信端末においては、IPv6アドレスのプレフィックス部によって接続許可或いは接続不許可ネットワークを設定することができ、各ネットワークに対するアクセス制限を簡易に実現することが可能になる。しかも、このようなプレフィックス部による接続許可或いは接続不許可ネットワークの設定によれば、IPv6アドレスの全データによる設定に比べ、第2の通信端末の記憶領域の圧迫を軽減することができる。
【0021】
さらに、本発明に係るゲートウェイ装置は、第1の通信網が移動通信網である場合に、識別子変換手段による経路識別子変換後の通信データに格納された第2の経路識別子を確認し、当該第2の経路識別子に対応する第2の端末識別子を記憶手段から読み出すことで、第1の通信端末を個体として特定し、第1の通信端末の特定を要する所定の処理を行うことが好ましい。
【0022】
また、本発明に係る通信確立方法は、第1の通信網が移動通信網である場合に、ゲートウェイ装置が、識別子変換工程後の通信データに格納された第2の経路識別子を確認し、記憶工程にて記憶された、当該第2の経路識別子に対応する第2の端末識別子を読み出すことで、第1の通信端末を個体として特定し、第1の通信端末の特定を要する所定の処理を行う処理工程を備えることが好ましい。
【0023】
これらの発明において、第2の端末識別子はIPv6アドレスで示された第2の経路識別子と同一データであり、この第2の経路識別子は通信データのヘッダ部に記載されている。そのため、ゲートウェイ装置は、経路識別子変換後の通信データのヘッダ部に記載された第2の経路識別子を確認し、当該第2の経路識別子に対応する第2の端末識別子を読み出せば、当該通信データの送信元である第1の通信端末を個体として特定することができる。このヘッダ部に記載された第2の経路識別子に基づく第1の通信端末の特定によれば、第1の端末識別子(第1の通信網が移動通信網である場合、アプリケーションデータ内に記載される)によって第1の通信端末を特定する場合に比べ、課金処理等、第1の通信端末の特定を要する所定の処理の高速化を図ることができる。
【0024】
また、本発明に係る通信確立システムにおいて、第1の通信端末から第2の通信端末への通信に際し、第1のゲートウェイ装置を含む2つ以上のゲートウェイ装置を介して接続された、第1及び第2の通信網を含む3つ以上の通信網を経由する場合において、2つ以上のゲートウェイ装置のそれぞれは、直接接続する2つの通信網間で、第1の通信端末側の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための経路識別子に対応付けて、第2の通信端末側の通信網において送信元として第1の通信端末を識別するための経路識別子を記憶すると共に、第1の通信端末側の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための端末識別子に対応付けて、第2の通信端末側の通信網において個体として第1の通信端末を識別するための端末識別子を記憶し、第1の通信端末から第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに対して、第1の通信端末側の通信網における経路識別子から第2の通信端末側の通信網における経路識別子への変換を行うことが好ましい。
【0025】
この発明によれば、各ゲートウェイ装置は、直接接続する2つの通信網間についてのみ経路識別子及び端末識別子の管理、並びに通信データに対する経路識別子の変換を行うため、3つ以上の通信網を経由する通信において、各ゲートウェイ装置の処理負担を分散化することができる。しかも、新たな通信網を追加するような場合にも、同様の構成を有する新たなゲートウェイ装置を介在させるだけで、既存の各ゲートウェイ装置についてはその構成を維持することができるため、低コストで新たな通信網を追加、接続することが可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るゲートウェイ装置、通信確立方法及び通信確立システムの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
[第1の実施形態]
【0028】
図1は、本発明に係る通信確立システムの第1の実施形態を示す概念図である。同図に示すように、通信確立システム1は、移動通信網(第1の通信網)、IPv6網(第2の通信網)、及び通信プロトコルの変換により移動通信網とIPv6網とを接続するゲートウェイ装置2を含んで構成されている。このゲートウェイ装置2により、移動通信網に属する移動通信端末(第1の通信端末)3からIPv6網に接続された情報通信端末(第2の通信端末)4への通信が確立される。つまり、ゲートウェイ装置2は、IPv6網への接続サービスを提供するコンテンツサーバとしての機能を有している。
【0029】
なお、移動通信端末3は、例えば、データ通信機能を有する携帯電話機であるが、このような携帯電話機に限らず、PDA等、情報通信可能な機器が広く適用可能である。また、情報通信端末4は、例えば、自宅や会社内等に設置されたコンピュータ端末である。
【0030】
上述のゲートウェイ装置2の構成について説明する。図1に示すように、ゲートウェイ装置2は、移動通信網とIPv6網との間の双方向において通信データの送受信を行う送受信部21と、送受信部21により通信データが受信された際に当該通信データのヘッダ部に記載された経路識別子を変換する識別子変換部(識別子変換手段)22と、各種データを記憶する記憶部(記憶手段)23とを備えて構成されている。
【0031】
この記憶部23内には、移動通信網配下の通信端末からIPv6網配下の通信端末への通信に使用される識別子変換テーブル24が格納されている。この識別子変換テーブル24には、移動通信網配下の通信端末毎に、各通信網において移動通信網配下の通信端末を送信元として識別するための第1、第2の経路識別子が互いに対応付けられて記憶されると共に、各通信網において移動通信網配下の通信端末を個体として識別するための第1、第2の端末識別子が互いに対応付けられて記憶される。
【0032】
具体的には、移動通信端末3が携帯電話機である場合、移動通信網における第1の経路識別子は電話番号(例えば「090-XXXXXX」)であり、IPv6網における第2の経路識別子はIPv6アドレス(例えば「aaaa::1/64」)である。また、移動通信網における第1の端末識別子は電話番号を所定のルールで変換したデータ(例えば「AAAA」)であり、IPv6網における第2の端末識別子はIPv6アドレスで示された第2の経路識別子と同一データ(例えば「aaaa::1/64」)である。
【0033】
このように第2の端末識別子としてIPv6アドレスの使用が可能なのは、IPv6アドレスが128ビットの値で規定されるため、32ビットの値で規定されるIPv4アドレスに比べて絶対数が飛躍的に増加しているからである。なお、上記IPv6アドレス「aaaa::1/64」では、コロン間「::」に「0」のブロック(1ブロック当たり16ビット)が6ブロック連続しており、これを省略している。また、「/64」は、上位64ビットがネットワークの識別情報(プレフィックス部)であることを示している。
【0034】
次に、移動通信網配下の移動通信端末3からIPv6網配下の情報通信端末4への通信の確立動作について、図2に示す遷移図に従って説明する。なお、本実施形態は、第2の経路識別子及び第2の端末識別子として、IPv6アドレスの128ビット全てを固定値にて割り当てる場合である。
【0035】
まず、ゲートウェイ装置2において、移動通信端末3の第2の経路識別子としてIPv6アドレス「aaaa::1/64」を固定値にて割り当てて第1の経路識別子「090-XXXXXX」に対応付け、また、移動通信端末3の第2の端末識別子としてもIPv6アドレス「aaaa::1/64」を固定値にて割り当てて第1の端末識別子「AAAA」に対応付けて、移動通信端末3についての識別子情報として識別子変換テーブル24に登録する(ステップS202)。
【0036】
さらに、情報通信端末4において、IPv6アドレスにより接続許可アドレス情報の登録を行う(ステップS204)。ここでは、図1に示すように「aaaa::1/64」及び「bbbb::1/64」が接続許可アドレス情報として登録されている。
【0037】
このようなステップS202,S204の各処理を事前に行った後、移動通信端末3から情報通信端末4への通信が開始される。すなわち、移動通信端末3から情報通信端末4宛の通信データが発信され(ステップS206)、当該通信データは、そのヘッダ部に記載された第1の経路識別子「090-XXXXXX」により移動通信網において経路選択され、ゲートウェイ装置2の送受信部21により受信される(ステップS208)。
【0038】
送受信部21により受信された情報通信端末4宛の通信データは、識別子変換部22において、経路識別子を第1の経路識別子「090-XXXXXX」から第2の経路識別子「aaaa::1/64」に変換される(ステップS210)。この識別子変換部22による経路識別子の変換は、記憶部23の識別子変換テーブル24に登録された移動通信端末3についての識別子情報に基づいて実行される。
【0039】
経路識別子変換後の情報通信端末4宛の通信データは、送受信部21によりIPv6網に発信され(ステップS212)、当該通信データは、そのヘッダ部に記載された第2の経路識別子「aaaa::1/64」によりIPv6網において経路選択され、情報通信端末4により受信される(ステップS214)。この受信処理は、情報通信端末4が通信データのヘッダ部に記載された第2の経路識別子「aaaa::1/64」を参照し、IPv6アドレス「aaaa::1/64」が接続許可アドレス情報として登録されていることを確認した後に実行される。
【0040】
以上説明したように、通信確立システム1においては、ゲートウェイ装置2が移動通信端末3から情報通信端末4宛の通信データを受信した際に、第1の経路識別子をIPv6アドレスである第2の経路識別子に変換することで、移動通信網配下の移動通信端末3からIPv6網配下の情報通信端末4への通信が実現される。
【0041】
しかも、ゲートウェイ装置2においては、IPv6網において個体として移動通信端末3を識別するための第2の端末識別子が、第2の経路識別子に用いたIPv6アドレスと同一データにて記憶されるため、記憶部24の記憶領域の効率的な使用が可能になる。
【0042】
また、通信確立システム1においては、個体として移動通信端末3を識別するための第2の端末識別子がIPv6アドレスにより固定値として設定される。そのため、情報通信端末4等、IPv6網配下の通信端末においては、IPv6アドレスにより接続許可アドレス(或いは接続不許可アドレスでもよい)を設定することができ、移動通信端末3等、移動通信網配下の通信端末に対するアクセス制限を簡易に実現することが可能になる。
【0043】
さらに、通信確立システム1においては、第2の端末識別子はIPv6アドレスで示された第2の経路識別子と同一データであり、この第2の経路識別子は通信データのヘッダ部、つまりネットワーク層(OSI第3層)に記載されている。そのため、経路識別子変換後の通信データのネットワーク層に記載された第2の経路識別子を確認すれば、当該通信データの送信元である移動通信端末3を個体として特定することができる。このように、ネットワーク層の確認による移動通信端末3の特定が可能となることで、アプリケーション層(OSI第7層)に記載された第1の端末識別子「AAAA」によって移動通信端末3を特定する場合(従来方法)に比べ、課金処理等、移動通信端末3の特定を要する所定の処理の高速化を図ることができる。
【0044】
なお、課金処理等、移動通信端末3の特定を要する所定の処理を行う機能は、ゲートウェイ装置2にもたせてもよいし、課金センター等を別途設置してこれにもたせてもよい。課金センター等を別途設置する場合、ネットワーク層の確認により移動通信端末3を特定し得る情報をゲートウェイ装置2から課金センター等へ通知する処理も、移動通信端末3の特定を要する所定の処理に含まれる。
【0045】
[第2の実施形態]
【0046】
図3は、本発明に係る通信確立システムの第2の実施形態を示す概念図である。同図に示すように、通信確立システム10は、移動通信網、IPv4網(第1の通信網)、IPv6網(第2の通信網)、移動通信網とIPv4網とを接続するゲートウェイ装置2a、及びIPv4網とIPv6網とを接続するゲートウェイ装置2bを含んで構成されている。これらのゲートウェイ装置2a,2bにより、移動通信網に属する移動通信端末(第1の通信端末)3からIPv6網に接続された情報通信端末(第2の通信端末)4への通信が確立される。
【0047】
各ゲートウェイ装置2a,2bは、第1の実施形態のゲートウェイ装置2と同等に構成され、送受信部、識別子変換部及び記憶部を備えている(図3では省略する)。
【0048】
ゲートウェイ装置2aの記憶部内には、移動通信網配下の通信端末からIPv6網配下の通信端末への通信に使用される識別子変換テーブル24aが格納されている。この識別子変換テーブル24aには、移動通信網配下の通信端末毎に次のような識別子情報が記憶される。
【0049】
すなわち、移動通信網において送信元として移動通信網配下の通信端末を識別するための第3の経路識別子と、IPv4網において送信元として移動通信網配下の通信端末を識別するための第1の経路識別子とが互いに対応付けられて記憶されると共に、移動通信網において個体として移動通信網配下の通信端末を識別するための第3の端末識別子と、IPv4網において個体として移動通信網配下の通信端末を識別するための第1の端末識別子とが互いに対応付けられて記憶される。
【0050】
具体的には、移動通信端末3が携帯電話機である場合、移動通信網における第3の経路識別子は電話番号(例えば「090-XXXXXX」)であり、IPv4網における第1の経路識別子はIPv4アドレス(例えば「200.0.0.10」)である。また、移動通信網における第3の端末識別子は電話番号を所定のルールで変換したデータ(例えば「AAAA」)であり、IPv4網における第1の端末識別子はさらなる変換データ(例えば「BBBB」)である。
【0051】
一方、ゲートウェイ装置2bの記憶部内には、移動通信網配下の通信端末からIPv6網配下の通信端末への通信に使用される識別子変換テーブル24bが格納されている。この識別子変換テーブル24bには、移動通信網配下の通信端末毎に、直接接続する各通信網において移動通信網配下の通信端末を送信元として識別するための第1、第2の経路識別子が互いに対応付けられて記憶されると共に、直接接続する各通信網において移動通信網配下の通信端末を個体として識別するための第1、第2の端末識別子が互いに対応付けられて記憶される。
【0052】
具体的には、上記同様に、IPv4網における第1の経路識別子はIPv4アドレス(例えば「200.0.0.10」)であり、IPv6網における第2の経路識別子はIPv6アドレス(例えば「aaaa::1/64」)である。また、IPv4網における第1の端末識別子は変換データ(例えば「BBBB」)であり、IPv6網における第2の端末識別子はIPv6アドレスで示された第2の経路識別子と同一データ(例えば「aaaa::1/64」)である。
【0053】
次に、移動通信網配下の移動通信端末3からIPv6網配下の情報通信端末4への通信の確立動作について、図4に示す遷移図に従って説明する。なお、本実施形態は、ゲートウェイ装置2bにおける第2の経路識別子及び第2の端末識別子として、IPv6アドレスの128ビット全てを固定値にて割り当てる場合である。
【0054】
まず、上記第1の実施形態と同様に、ゲートウェイ装置2bにおいて、移動通信端末3の第2の経路識別子及び第2の端末識別子としてIPv6アドレス「aaaa::1/64」を固定値として付与し、第1の端末識別子「AAAA」に対応付けて識別子変換テーブル24bに登録する(ステップS402)。なお、ゲートウェイ装置2bは、情報通信端末4等、接続可能なIPv6網配下の通信端末に関する情報を有し、それらの通信端末に対する接続要求がなされた際には、接続要求先の通信端末に対してIPv6アドレスを設定・記憶することが可能である。
【0055】
また、情報通信端末4において、IPv6アドレスにより接続許可アドレス情報の登録を行う(ステップS404)。ここでは、図3に示すように「aaaa::1/64」及び「bbbb::1/64」が接続許可アドレス情報として登録されている。
【0056】
このようなステップS402,S404の各処理を事前に行った後、移動通信端末3から情報通信端末4への通信が開始される。図5に示すように、移動通信端末3のユーザは、「メニュー」、「接続サービス」と順次選択し(図5(a)、(b)参照)、接続先検索画面で「イチロー」と入力する(図5(c)参照)。続いて、接続先結果画面で「イチロー」を選択し(図6(a)参照)、さらに作業内容として、例えば「メール」を選択する(図6(b)参照)。
【0057】
このようなユーザの操作によって、移動通信端末3からの通信要求が行われると、ゲートウェイ装置2aにおいては、移動通信端末3の第1の経路識別子としてIPv4アドレス「200.0.0.10」が割り当てられて第3の経路識別子「090-XXXXXX」に対応付けられて、移動通信端末3についての識別子情報として識別子変換テーブル24aに登録される(ステップS406)。なお、移動通信端末3の第1の端末識別子としての変換データ「BBBB」は、固定値として、第3の端末識別子「AAAA」に対応付けられて識別子変換テーブル24aに予め登録されているが、この変換データ「BBBB」を通信要求があった際に算出して識別子変換テーブル24aに登録するようにしてもよい。
【0058】
続いて、移動通信端末3から情報通信端末4宛の通信データが発信され(ステップS408)、当該通信データは、そのヘッダ部に記載された第3の経路識別子「090-XXXXXX」により移動通信網において経路選択され、ゲートウェイ装置2aの送受信部により受信される(ステップS410)。
【0059】
受信された情報通信端末4宛の通信データは、ゲートウェイ装置2aの識別子変換部において、経路識別子を第3の経路識別子「090-XXXXXX」から第1の経路識別子「200.0.0.10」に変換される(ステップS412)。この経路識別子の変換は、識別子変換テーブル24aに登録された移動通信端末3についての識別子情報に基づいて実行される。
【0060】
経路識別子変換後の情報通信端末4宛の通信データは、ゲートウェイ装置2aの送受信部によりIPv4網に発信され(ステップS414)、当該通信データは、そのヘッダ部に記載された第1の経路識別子「200.0.0.10」によりIPv4網において経路選択され、ゲートウェイ装置2bの送受信部により受信される(ステップS416)。
【0061】
受信された情報通信端末4宛の通信データは、ゲートウェイ装置2bの識別子変換部において、経路識別子を第1の経路識別子「200.0.0.10」から第2の経路識別子「aaaa::1/64」に変換される(ステップS418)。この経路識別子の変換は、識別子変換テーブル24bに登録された移動通信端末3についての識別子情報に基づいて実行される。
【0062】
経路識別子変換後の情報通信端末4宛の通信データは、ゲートウェイ装置2bの送受信部によりIPv6網に発信され(ステップS420)、当該通信データは、そのヘッダ部に記載された第2の経路識別子「aaaa::1/64」によりIPv6網において経路選択され、情報通信端末4により受信される(ステップS422)。この受信処理は、情報通信端末4が通信データのヘッダ部に記載された第2の経路識別子「aaaa::1/64」を参照し、IPv6アドレス「aaaa::1/64」が接続許可アドレス情報として登録されていることを確認した後に実行される。
【0063】
以上説明したように、通信確立システム10は、第1の実施形態の通信確立システム1と同様の効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。すなわち、各ゲートウェイ装置2a,2bが、直接接続する2つの通信網間についてのみ経路識別子及び端末識別子の管理、並びに通信データに対する経路識別子の変換を行うため、各ゲートウェイ装置2a,2bの処理負担が分散化される。
【0064】
また、さらに多くの通信網を新たに追加していく場合にも、同様の構成を有する新たなゲートウェイ装置を介在させていくだけで、既存の各ゲートウェイ装置2a,2bについてはその構成を維持することができるため、低コストで新たな通信網を追加、接続することが可能になる。
【0065】
本発明は、上記第1及び第2の実施形態に限定されない。例えば、上記実施形は、第2の経路識別子及び第2の端末識別子として、IPv6アドレスの128ビット全てを固定値にて割り当てる場合であったが、本発明によれば、IPv6アドレスのプレフィックス部のみを固定値として割り当て、IPv6アドレスのうちプレフィックス部以下のユーザ部を動的に割り当てることも可能である。
【0066】
このように、ネットワークを示すプレフィックス部のみを固定値とすることで、第2の通信網配下の通信端末においては、IPv6アドレスのプレフィックス部によって接続許可或いは接続不許可ネットワークを設定することができ、各ネットワークに対するアクセス制限を簡易に実現することが可能になる。しかも、このようなプレフィックス部によるアクセス制限によれば、IPv6アドレスの全データによるアクセス制限に比べ、第2の通信網配下の通信端末の記憶領域の圧迫を軽減することができる。
【0067】
なお、上記実施形態において、例えば通信要求がなされた際に、第2の経路識別子及び第2の端末識別子としてIPv6アドレスを動的に割り当てても通信可能であることは言うまでもない。また、ゲートウェイ装置2bにおいては、第2の端末識別子としてIPv6アドレスを予め固定値として割り当てておき、通信要求がなされた際に、そのIPv6アドレスと同一データにより第2の経路識別子を生成し、識別子変換テーブル24bへの登録、及び識別子変換部による経路識別子の変換を行うようにすることもできる。
【0068】
また、本発明に係る第1の通信網としては、移動通信網やIPv4網に限らず、回線交換網、パケット通信網、固定網等の種々の通信網を適用可能である。したがって、第1の通信網における第1の経路識別子及び第1の端末識別子としても種々のデータを設定可能である。
【0069】
また、情報通信端末でなくゲートウェイ装置に接続許可アドレス情報を登録し、ゲートウェイ装置において情報通信端末へのアクセス制限を実施してもよい。さらに、本発明に係る第1の端末識別子を用い、ゲートウェイ装置において、第2の通信網への通信許可端末或いは通信不許可端末の判断を行うこともできる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う通信網からIPv6網への通信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信確立システムの第1の実施形態を示す概念図である。
【図2】図1の通信確立システムによる通信の確立動作を示す遷移図である。
【図3】本発明に係る通信確立システムの第2の実施形態を示す概念図である。
【図4】図3の通信確立システムによる通信の確立動作を示す遷移図である。
【図5】図3の移動通信端末のディスプレイを示す概念図であり、(a)はサービス選択画面、(b)はメニュー選択画面、(c)は接続先検索画面である。
【図6】図3の移動通信端末のディスプレイを示す概念図であり、(a)は接続先結果画面、(b)は作業内容選択画面である。
【符号の説明】
1,10…通信確立システム、2,2a,2b…ゲートウェイ装置、3…移動通信端末(第1の通信端末)、4…情報通信端末(第2の通信端末)、22…識別子変換部(識別子変換手段)、23…記憶部(記憶手段)。

Claims (14)

  1. IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網とIPv6により通信を行う第2の通信網とを接続し、前記第1の通信網を介する第1の通信端末から前記第2の通信網を介する第2の通信端末への通信を確立するゲートウェイ装置であって、
    前記第1の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための第1の経路識別子に対応付けて、前記第2の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための第2の経路識別子をIPv6アドレスにて記憶すると共に、前記第1の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための第1の端末識別子に対応付けて、前記第2の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子を前記IPv6アドレスと同一データにて記憶する記憶手段と、
    前記第1の通信端末から前記第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに格納された前記第1の経路識別子に対応する前記第2の経路識別子を前記記憶手段から読み出し、当該通信データに格納された前記第1の経路識別子を前記第2の経路識別子に変換する識別子変換手段と、
    を備えることを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 前記第2の経路識別子及び前記第2の端末識別子は、固定値として割り当てられることを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
  3. 前記第2の経路識別子及び前記第2の端末識別子において、前記IPv6アドレスのプレフィックス部は固定値として割り当てられ、前記IPv6アドレスのユーザ部は動的に割り当てられることを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
  4. 前記第1の通信網が移動通信網である場合に、前記識別子変換手段による経路識別子変換後の通信データに格納された前記第2の経路識別子を確認し、当該第2の経路識別子に対応する前記第2の端末識別子を前記記憶手段から読み出すことで、前記第1の通信端末を個体として特定し、前記第1の通信端末の特定を要する所定の処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゲートウェイ装置。
  5. IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網とIPv6により通信を行う第2の通信網とを接続し、前記第1の通信網を介する第1の通信端末から前記第2の通信網を介する第2の通信端末への通信を確立するゲートウェイ装置にて実行される通信確立方法であって、
    前記ゲートウェイ装置が、前記第1の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための第1の経路識別子に対応付けて、前記第2の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための第2の経路識別子をIPv6アドレスにて記憶すると共に、前記第1の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための第1の端末識別子に対応付けて、前記第2の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子を前記IPv6アドレスと同一データにて記憶する記憶工程と、
    前記ゲートウェイ装置が、前記第1の通信端末から前記第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに格納された前記第1の経路識別子に対応する前記第2の経路識別子を前記記憶手段から読み出し、当該通信データに格納された前記第1の経路識別子を前記第2の経路識別子に変換する識別子変換工程と、
    を備えることを特徴とする通信確立方法。
  6. 前記第2の経路識別子及び前記第2の端末識別子は、固定値として割り当てられることを特徴とする請求項5に記載の通信確立方法。
  7. 前記第2の経路識別子及び前記第2の端末識別子において、前記IPv6アドレスのプレフィックス部は固定値として割り当てられ、前記IPv6アドレスのユーザ部は動的に割り当てられることを特徴とする請求項5に記載の通信確立方法。
  8. 前記第1の通信網が移動通信網である場合に、前記ゲートウェイ装置が、前記識別子変換工程後の通信データに格納された前記第2の経路識別子を確認し、前記記憶工程にて記憶された、当該第2の経路識別子に対応する前記第2の端末識別子を読み出すことで、前記第1の通信端末を個体として特定し、前記第1の通信端末の特定を要する所定の処理を行う処理工程を備えることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の通信確立方法。
  9. IPv6と異なる通信プロトコルにより通信を行う第1の通信網、当該第1の通信網を介して通信を行う第1の通信端末、IPv6により通信を行う第2の通信網、当該第2の通信網を介して通信を行う第2の通信端末、及び、前記第1の通信網と前記第2の通信網とを接続し、前記第1の通信網を介する前記第1の通信端末から前記第2の通信網を介する前記第2の通信端末への通信を確立する第1のゲートウェイ装置を含んで構成される通信確立システムであって、
    前記第1のゲートウェイ装置は、
    前記第1の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための第1の経路識別子に対応付けて、前記第2の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための第2の経路識別子をIPv6アドレスにて記憶すると共に、前記第1の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための第1の端末識別子に対応付けて、前記第2の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための第2の端末識別子を前記IPv6アドレスと同一データにて記憶する記憶手段と、
    前記第1の通信端末から前記第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに格納された前記第1の経路識別子に対応する前記第2の経路識別子を前記記憶手段から読み出し、当該通信データに格納された前記第1の経路識別子を前記第2の経路識別子に変換する識別子変換手段と、
    を備えることを特徴とする通信確立システム。
  10. 前記第1のゲートウェイ装置は、前記第2の経路識別子及び前記第2の端末識別子を固定値として割り当てることを特徴とする請求項9に記載の通信確立システム。
  11. 前記第2の通信端末は、固定値である前記第2の端末識別子を用いて前記第1の通信端末に対する接続の許可又は不許可の設定を行うことを特徴とする請求項10に記載の通信確立システム。
  12. 前記第1のゲートウェイ装置は、前記第2の経路識別子及び前記第2の端末識別子において、前記IPv6アドレスのプレフィックス部を固定値として割り当て、前記IPv6アドレスのユーザ部を動的に割り当てることを特徴とする請求項9に記載の通信確立システム。
  13. 前記第2の通信端末は、固定値である前記第2の端末識別子のプレフィックス部を用いて前記第1の通信端末に対する接続の許可又は不許可の設定を行うことを特徴とする請求項12に記載の通信確立システム。
  14. 前記第1の通信端末から前記第2の通信端末への通信に際し、前記第1のゲートウェイ装置を含む2つ以上のゲートウェイ装置を介して接続された、前記第1及び前記第2の通信網を含む3つ以上の通信網を経由する場合において、
    2つ以上の前記ゲートウェイ装置のそれぞれは、
    直接接続する2つの前記通信網間で、前記第1の通信端末側の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための経路識別子に対応付けて、前記第2の通信端末側の通信網において送信元として前記第1の通信端末を識別するための経路識別子を記憶すると共に、前記第1の通信端末側の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための端末識別子に対応付けて、前記第2の通信端末側の通信網において個体として前記第1の通信端末を識別するための端末識別子を記憶し、
    前記第1の通信端末から前記第2の通信端末宛の通信データを受信した際に、当該通信データに対して、前記第1の通信端末側の通信網における経路識別子から前記第2の通信端末側の通信網における経路識別子への変換を行う、
    ことを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の通信確立システム。
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