JP4002714B2 - 電動流量制御弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷媒通過量を調整し、冷凍サイクルの能力制御を行う電動流量制御弁の改良に係り、特にいずれの流れ方向の場合においても、冷媒圧力の上昇によって絞り弁部が開いてしまうことがなく、圧力が上昇しても確実な制御ができ、かつ、全閉状態まで流量を制御でき、また、弁本体のカム形状により弁座の弁口を開閉させるボール(弁体)を利用したことにより低トルクでも動作可能とした消費電力量の小さな電動流量制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステッピングモータと弁軸と一体化された弁を組み合せてマイコンにより制御する電動流量制御弁として、各種のものが考案されている。
図14は、本願出願人が特願平11−184691号にて出願している従来の制御弁の構造であり、以下にその構成を説明する。
従来の制御弁は、密閉ケース1とシャフト2とロータ3と弁座シート4と圧縮コイルばね5と固定コイル6とにより構成される。
【0003】
前記密閉ケース1は、下方を開口させた逆有底筒状体に形成され、この密閉ケース1上方内面には凹状に窪ませたストッパー部 1bが設けられると共に上方中心部には軸受部1aが設けられている。
【0004】
シャフト2は、上方部分にケースの軸受部1aに嵌め込まれる上軸2aが形成され、中間部分にはローター3を支える段2bと回転を同期させる回り止め2cが形成され、下部には、弁座シート4と接して流量を制御する弁体部2dが形成され、さらに、弁体部2dの下面には下軸2eが形成されている。なお、前記シャフト2は樹脂成形によって成形される。
また、前記シャフト2は、ロータを嵌着させた後、シャフト2の上下端をそれぞれケースの軸受部1aと弁座シートの軸穴4aに嵌着させると共にシャフト2の上軸2aには、前記のロータ3並びに弁体部2dを下方に押付けるための圧縮コイルばね5が嵌め込まれ、このシャフト2の1回転未満にて弁口4bの開度を全閉の段階から制御できるようになっている。
【0005】
ロータ3は、前述のごとく前記シャフト2の中間部分に嵌着されるものであり、このロータ3の内周面には、回転を同期される内部回り止め3aが設けられ、またロータ3の上方外周縁部には、密閉ケースのストッパー1bに当たる係止片3bが設けられている。
【0006】
圧縮コイルばね5は、シャフト2の上軸2aに嵌め込まれ、前記のロータ3を介してシャフト2を下方に押付け、弁体部2dの底面が弁座シート2に気密的に圧接されるようになっている。
【0007】
円板状の弁座シート4は、前記密閉ケース1下端の開口部に気密的に固定されるものであり、この弁座シート4は、中心部に軸穴4aが設けられと共に、第1の通路4cに連通する弁口4b並びに第2の通路4dに連通する連通孔4eが設けられている。
【0008】
前記弁体部2dの形状は、図15に示すように、弁口4bを全面覆うのに十分な半径から弁口4eを開口するのに十分な半径まで変化させたカム板形状に形成されている。
【0009】
固定コイル6は、前記密閉ケース1の外周部に固定されている。なお、この固定コイル6の励磁によって、前記ロータの回転に伴ってシャフトが回転し、下端部の弁本体2dの1回転未満にて弁口9の開度が制御できるようになっている。
【0010】
また、図示しないが、弁部の断面形状は渦巻状に形成してあり、この電動式コントロールバルブの流量特性は、図16に示すように、弁部の断面形状を変化させることにより、弁体部2dの回転角度が0゜〜約270゜の範囲で流量を制御できる。
つまり、弁体の1回転未満にて弁口の開度を全閉の段階から制御するようにしたものであるから、弁口の開度を全閉の段階から制御できる。
【0011】
図17は、特開平8−312822号公報に開示された従来の電動流量制御弁の構造であり、以下にその構成を説明する。
図17に示す電動式コントロールバルブは、バルブ部Vと、ステッピングモーター部Mにより構成される。
前記バルブ部Vは、弁本体11、軸部13、並びに永久磁石21及びスペーサ22からなるロータ19で構成される。前記弁本体11には1次口11aと2次口11bが形成され、これら1次口11aと2次口11bより冷媒等の流体が流入または流出する。また、弁本体11は軸部13をガイドする機能も有し、垂直方向に当該軸部13に対するガイド部11gが設けられる。
【0012】
軸部13の下部先端には弁部13aが形成されている。この弁部3aの断面形状は軸方向に一定でる。
また、弁本体11の1次口11aの上部で、軸部13の弁部13aが収容されている空間は弁室20を構成し、弁室20の下部は1次口11aに通じるとともに、弁室20と2次口11bは弁ポート部11cを介して連通している。
【0013】
軸部13とロータ19は一体となって回転子部30を構成し、この一体化された回転子部30が弁本体11の上端面11d上に載置される。尚、11は永久磁石、12はスペーサである。
【0014】
弁本体11の外周中央部には段部11eが形成され、この段部11e上に下蓋15がろう付けにより固定される。さらに、下蓋15上にステッピングモータ部Mの密閉型ケース16が固定される。また、ケース16の外周部には、コイル17を内蔵したステータ18が設けられるとともに、ケース16内には、軸部13とロータ19が一体化された回転子部30が弁本体11上に回動自在に設けられる。また、ロータ19の下部には段部22aが形成され、この段部22aがロータ19に一体化されたストッパーとして機能する。一方、下蓋15には突起15aが設けられ、この突起15aが下蓋15に一体的に設けられた本体側のストッパーとして機能する。
【0015】
上記構成において、ステータ18のコイル17に通電すると、永久磁石21が回転し、永久磁石21の回転に応じて軸部13も回転する。軸部13が回転すると、軸部13の回転角度に応じて弁部13aの弁ポート部1cに対する角度が変化し、弁ポート部1cと、該弁ポート部1cと相対向する該弁部3aの周面とで形成される隙間が、該弁部13aの前記軸部13の軸線に垂直な断面形状に従って、該ロータ19の回転により変化するため、冷媒等の流体の流量を制御することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図14に示す前者の制御弁においては、圧縮コイルばねによって弁体を弁座シートに押し付けることにより弁体と弁座シートを密着させて絞り弁機構部を構成しており、ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷暖房の切り替えによる冷媒の流れ方向の違いによっては、冷媒の圧力が高圧になった場合、圧縮コイルばねの付勢力不足により弁体が弁座シートから離接して開弁してしまうという問題がある。
また、高圧の条件においても開弁してしまうことなく安定的に制御するためには、圧縮コイルばねの付勢力を十分に大きくしなければならず、それは弁体が回転摺動する際の摩擦力を増大することとなり、大きな摩擦力に抗して回転摺動させるためには、固定コイルおよびロータを大型化せねばならず、コストアップと大きな電気入力を必要とし省エネに反するという問題があった。
【0017】
また、図17に示す後者の電動式コントロールバルブにおいては、流量を制御する方法が弁ポート部と相対向する弁部の周面とで形成される隙間を、弁部の軸線に垂直な断面形状によって制御している為弁口を全閉にできず、図18に示す通り、最小流量がゼロとならず、かなりの冷媒が常時流れるといった問題があった。つまり、全閉させる為に、弁ポートと弁部を軸線と垂直方向に密着させなければならないが、それぞれがR面の為密着させるのは構造上非常に困難である。このことは、マルチエアコンでは停止号機に冷媒が流れ冷媒音や冷媒が不足するといった問題がでる。又、ルームエアコンでは除湿時に非常に少ない流量を必要とするが、これが大きいと最適な除湿が出来ないという問題がある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、筒状ケースの上部と下部にそれぞれ、弁座と弁本体及び弁座シートの弁口部を挟んで設けたボールガイド部内に配置したボールによって構成される上流側の絞り弁部と下流側の絞り弁部を構成させ、弁本体はロータの上部と下部に、決められた範囲内にてロータと一体的に回動できるようにそれぞれ設けられ、前記の一方のボールが冷媒の圧力によって前記絞り弁部の弁座に当接する時には、他方のボールが弁座から離接するごとく設けることにより、冷媒の上流側の絞り弁部は駆動手段の位置に関係なく全開状態となり下流側の絞り弁部のみを絞り弁として機能させ、冷媒の流れ方向により自動的に2箇所の絞り弁機構を使い分け、いずれの流れ方向の場合においても、冷媒圧力の上昇によって下流側の絞り弁部が開いてしまうことがなく、圧力が上昇しても確実な制御ができる電動流量制御弁の提供を目的とするものである。
【0019】
すなわち、請求項1記載の電動流量制御弁は、非磁性体の筒状ケース31の外周に配置した固定コイル38と内部に配置したロータ34とにより前記ロータ34と一体的に回動する上弁本体35及び下弁本体36をステッピングモーター等の駆動手段によって可逆的に作動させ、該弁本体の回動により2つの絞り弁部の何れかの開度を制御することにより、ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷媒通過量を調整し、冷凍サイクルの能力制御を行う電動流量制御弁であって、
前記の筒状ケース31の上端部と下端部にそれぞれ上弁座シート32と下弁座シート33を設けると共に円筒状のロータ34の上部と下部にはロータの端部と一体的に回動可能な上弁本体35と下弁本体36を設け、
前記の上弁座シート32及び下弁座シート33の内面側には、弁口を挟んでボールガイド32c、33cを設けると共に、該ボールガイド32c、33c内にそれぞれ上ボール43,下ボール44を配設し、
前記の上弁座シート32と上弁本体35及び上ボール43とにより上流側の絞り弁部41を構成させ、また下弁座シート33と下弁本体36及び下ボール44により下流側の絞り弁部42を構成させ、
ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷暖房の切り替えによる冷媒の流れ方向の違いにより、上流側絞り弁部41の上ボール43が上弁座シート32から離れると共に下流側の絞り弁部42の下ボール44が下弁座シート33に当接することにより、上流側の絞り弁部は駆動手段の位置に関係なく全開状態となり、下流側の絞り弁部のみを絞り弁として機能させ、冷媒の流れ方向により自動的に2箇所の絞り弁機構を使い分け、いずれの流れ方向の場合においても、冷媒圧力の上昇によって下流側の絞り弁部が開いてしまうことがなく、圧力が上昇しても確実な制御ができることを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項2記載の電動流量制御弁は、前記の上弁本体35及び下弁本体36が、上弁座シート32及び下弁座シート33の軸穴32a、33aに支持されるシャフト37に遊嵌状に嵌着されたことを特徴とする請求項1に記載のものである。
【0021】
また、請求項3記載の電動流量制御弁は、前記の上弁本体35及び下弁本体36のボールが当接する面には、ボール受け用のR形状溝35e、 36eを設けたことを特徴とする請求項1及び請求項2記載のものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の電動膨張弁の縦断面図を示し、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図、図4は図1のC−C断面図、図5は上流側の絞り弁部の縦断面図、図6は図1のD−D断面図の全開状態、図7は下流側の絞り弁部の縦断面図の全開状態、図8は図1のD−D断面図の中間状態、図9は下流側の絞り弁部の縦断面図の中間状態、図10は図1のD−D断面図の全閉状態、図11は下流側の絞り弁部の縦断面図の全閉状態を示し,図12は本発明の電動膨張弁の流れ方向が逆転した場合の縦断面図を示すものである。
【0023】
本発明の電動流量制御弁は筒状ケース31と該筒状ケース31の両端部に気密的に固定される上弁座シート32及び下弁座シート33と円筒状のロータ34と該ロータと係合して回動する上弁本体35及び下弁本体36と上ボール43及び下ボール44とシャフト37と固定コイル38により構成される。
【0024】
筒状ケース31は、非磁性金属による両端面を開口させた円筒形状である。
【0025】
上弁座シート32及び下弁座シート33は円板状であり、その中心部にはそれぞれ軸穴32a、33aが設けられるとともに、中心から少し離れた位置にそれぞれ弁口32b、33bが設けられている。そして、前記の上弁座シート32及び下弁座シート33は前記筒状ケース31の両端部に気密的に固定されると共に、弁座シートの弁口32b、33bには流入出管39a及び39bが気密的に固定されている。
【0026】
また、前記弁座シートの内面側には、弁口を挟んでボールガイド32c、33cが設けられている。そして、前記ボールガイド32c、33c内には、上ボール43,下ボール44がそれぞれ配設されるようになっている。
また、前記のボールガイド33cには、ストッパー40が突出しているが、このストッパー40は、下弁座シート33に固定されるボールガイド33cに変えて上弁座シート32に固定される側に設けてよいのは言うまでもない。
【0027】
円筒状のロータ34は、その上端部と下端部には切り欠き部34a、34b(図2及び図3を参照)が設けられており、この切り欠き部34a、34bは、後述する上弁本体35及び下弁本体36の突出部35c、36cと係合するようになっている。
【0028】
上弁本体35及び下弁本体36は円柱形状であり、その中心部には軸孔35a、36aが設けられ、また、上弁本体35及び下弁本体36のロータ34側は、該ロータの内径と嵌合できるように段付形状とするとともに、図2及び図3に示すように前記ロータの切り欠き部34a、34bと対応する突出部35c、36cが設けられている。
【0029】
また、前記の上弁本体35及び下弁本体36のボールが当接する面には、ボール受け用のR溝35e、 36eが設けられており、上流側絞り弁部のボールが弁座から離接した場合に、冷媒の流れによりボールが移動または振動するのを防止するようになっている。
【0030】
また、上弁本体35及び下弁本体36の弁座シート側は、図4及び6に示すように、その回動に伴い上ボール43及び下ボール44の押し退け量を変化させるカム形状35d、36dが設けられており、円柱形状とカム形状の段差部分には連通孔35b、36bが設けられ、図1に示すごとく、冷媒が流入出管39a→上弁座シート32の弁口32b→上弁本体35の連通孔35b→ロータ34の内部→下弁本体36の連通孔36b→下弁座シート33の弁口33b→流入出管39bへと流れるようになっている。
【0031】
また、図6に示すように、下弁本体36には、前述した下弁座シート33に固定されたボールガイド33cのストッパー40に対応させて係止片36fが設けられており、この係止片36fがストッパー40に当接することにより、ロータ34と上弁本体35及び下弁本体36が回転する際の回転端位置を規制するようになっている。
【0032】
また、本発明は、上述した電動流量制御弁の構成において、上弁本体35と上弁座シート32及び上ボール43により上流側の絞り弁部41を構成させ、また下弁本体36と下弁座シート33及び下ボール44により下流側の絞り弁部42を構成させている。
【0033】
シャフト37は、ロータ34と上弁本体35及び下弁本体36の回転軸であり、シャフト37の両端部がそれぞれ上弁座シート32及び下弁座シート33の軸穴32a、33aに軸支されるとともに、上弁本体及び下弁本体の軸孔35a、36aを貫通するようになっている。なお、前記のシャフト37は必ずしも必要とするものでなく、必要に応じて適宜選択すればよい。
【0034】
図12は、図1の電動流量制御弁に対して、ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷暖房の切り替えにより冷媒の流れ方向が逆転した場合の状態を示す図であり、この状態ではロータ34と上弁本体35は上方の上弁座シート32に押し付けられているが、図1の状態と同じ作用効果を奏するのは言うまでもない。
【0035】
また、上述の施例においては、上弁本体35及び下弁本体36がロータ34とは別部品で構成されているが、これらを一体的に形成しても同じ作用効果が得られるのは言うまでもない。
【0036】
次に、本発明の電動流量制御弁の作動について説明する。
図6、図8及び図10は、図1のD−D断面に相当し、電動流量制御弁の全開(図6),中間(図8),全閉(図10)と弁開度が変化する様子を示す。また、図7、図9及び図11は全開(図6),中間(図8),全閉(図10)の各弁開度に対する下流側絞り弁部の縦断面図を示す。それぞれの図は、下弁本体36と下弁座シート33の弁口33b及び下ボール44との位置関係を示すものである。
下弁本体36の連通口36bから流入する冷媒は、下弁座シート33の弁口33bを閉塞していた下ボール44が弁本体の回転に伴って押し退けられることにより生じた下ボール44と弁口33bとの隙間を通って下弁座シート33の弁口33bに流入するものであるが、冷媒の流量は下弁本体36のカム形状36dにより下ボール44が弁座シート33の弁口33bを閉塞している位置から押し退けられることにより生じた下ボール44と弁口33bとの隙間の大きさにより絞られるようになっている。つまり、ロータ34の回転によって回転する下弁本体36の回転位置により冷媒通過量を調整し、冷凍サイクルの能力制御を行うことができる。
【0037】
上述のごとく構成された本発明の電動流量制御弁は、ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷暖房の切り替えによる冷媒の流れ方向の違いにより、上流側の絞り弁部41の上ボール43が上弁座シート32面から離れることにより上流側の絞り弁部41は駆動手段の位置に関係なく全開状態となり下流側の絞り弁部42のみが絞り弁として機能するため、冷媒の流れ方向により自動的に2箇所の絞り弁機構を使い分け、いずれの流れ方向の場合においても、冷媒圧力の上昇によって絞り弁部が開いてしまうことがなく、圧力が上昇しても確実な制御ができる。
【0038】
また、下流側となる絞り弁部42の下ボール44は、冷媒の流れにより弁座シート33の弁口33bに押付けられるため、下弁本体36のカム形状36dの設定が適切であれば下ボール44が弁座シート33の弁口33bを閉塞することを妨げることはなく、1回転未満にて弁口の開度を全閉の段階から制御できるため、図13の流量特性図に示す如く、最小流量をゼロとすることができる。
【0039】
さらに、下弁本体36のカム形状36dにより回転運動を小さな直線運動に変換して下ボール44を押し退けるため、高圧下においても小さな回転トルクで下ボール44を移動させることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る電動流量制御弁においては、冷媒の流れ方向により自動的に2箇所の絞り弁機構を使い分け、いずれの流れ方向の場合においても、冷媒圧力の上昇によって絞り弁部が開いてしまうことがなく、圧力が上昇しても確実な制御ができる。
【0041】
また、2箇所に配設けられたボールのうち下流側に位置するボールが冷媒の流れにより弁座シートの弁口に押付けられるため、弁本体のカム形状の設定が適切であればボールが弁座シートの弁口を閉塞することを妨げることはなく、1回転未満にて弁口の開度を全閉の段階から制御して、最小流量をゼロとすることができるため、マルチエアコンやルームエアコンにおいて最適な制御ができる。
【0042】
また、弁本体のカム形状により回転運動を小さな直線運動に変換してボールを押し退けることにより、高圧下においても小さな回転トルクでボールを移動させることができるため、固定コイルおよびロータを小型化することができ、コストダウンと消費電力量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す縦断面図。
【図2】 図1のA−A断面図。
【図3】 図1のB−B断面図。
【図4】 図1のC−C断面図。
【図5】 上流側の絞り弁部の縦断面図。
【図6】 図1のD−D断面図(全開状態)。
【図7】 下流側の絞り弁部の縦断面図(全開状態)。
【図8】 図1のD−D断面図(中間状態)。
【図9】 下流側の絞り弁部の縦断面図(中間状態)。
【図10】 図1のD−D断面図(全閉状態)。
【図11】 下流側の絞り弁部の縦断面図(全閉状態)。
【図12】 図1に対し冷媒の流れ方向が逆転した場合の図。
【図13】 本発明に係る電動流量制御弁の流量特性図。
【図14】 従来の電動流量制御弁の縦断面図。
【図15】 図10のB−B断面図。
【図16】 図10に示す電動流量制御弁の流量特性図。
【図17】 従来の他の電動流量制御弁の縦断面図。
【図18】 図13に示す電動流量制御弁の流量特性図。
【符号の説明】
31 筒状ケース、 32 上弁座シート、
33 下弁座シート、 32a、33a 軸穴、
32b、33b 弁口、 32c、33c ボールガイド、
34 ロータ、 34a、34b 切り欠き部、
35 上弁本体、 36 下弁本体、
35a、36a 軸孔、 35b、36b 連通孔、
35c、36c 突出部、 35d、36d カム形状、
35e、36e R溝、 36f 係止片、
37 シャフト、 38 固定コイル、
39a、39b 流入出管、
40 ストッパー、 41 上流側の絞り弁部、
42 下流側の絞り弁部。 43 上ボール
44 下ボール

Claims (3)

  1. 非磁性体の筒状ケース(31)の外周に配置した固定コイル(38)と内部に配置したロータ(34)とにより前記ロータ(34)と一体的に回動する上弁本体(35)及び下弁本体(36)をステッピングモーター等の駆動手段によって可逆的に作動させ、該弁本体の回動により2つの絞り弁部の何れかの開度を制御することにより、ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷媒通過量を調整し、冷凍サイクルの能力制御を行う電動流量制御弁であって、
    前記の筒状ケース(31)の上端部と下端部にそれぞれ上弁座シート(32)と下弁座シート(33)を設けると共に円筒状のロータ(34)の上部と下部にはロータの端部と一体的に回動可能な上弁本体(35)と下弁本体(36)を設け、
    前記の上弁座シート(32)及び下弁座シート(33)の内面側には、弁口を挟んでボールガイド(32c)、(33c)を設けると共に、該ボールガイド(32c)、(33c)内にそれぞれ上ボール(43),下ボール(44)を配設し、
    前記の上弁座シート(32)と上弁本体(35)及び上ボール(43)とにより上流側の絞り弁部(41)を構成させ、また下弁座シート(33)と下弁本体(36)及び下ボール(44)により下流側の絞り弁部(42)を構成させ、
    ヒートポンプ式冷凍サイクルの冷暖房の切り替えによる冷媒の流れ方向の違いにより、上流側絞り弁部(41)の上ボール(43)が上弁座シート(32)から離れると共に下流側の絞り弁部(42)の下ボール(44)が下弁座シート(33)に当接することにより、上流側の絞り弁部は駆動手段の位置に関係なく全開状態となり、下流側の絞り弁部のみを絞り弁として機能させ、冷媒の流れ方向により自動的に2箇所の絞り弁機構を使い分け、いずれの流れ方向の場合においても、冷媒圧力の上昇によって下流側の絞り弁部が開いてしまうことがなく、圧力が上昇しても確実な制御ができることを特徴とする電動流量制御弁。
  2. 前記の上弁本体(35)及び下弁本体(36)が、上弁座シート(32)及び下弁座シート(33)の軸穴(32a)、(33a)に支持されるシャフト(37)に遊嵌状に嵌着されたことを特徴とする請求項1に記載の電動流量制御弁。
  3. 前記の上弁本体(35)及び下弁本体(36)のボールが当接する面には、ボール受け用のR溝(35e)、 (36e)を設けたことを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電動流量制御弁。
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