JP4001908B2 - 液体燃料電池用燃料カートリッジ及び液体燃料電池 - Google Patents

液体燃料電池用燃料カートリッジ及び液体燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は少なくとも燃料貯蔵容器と燃料供給口とを有する燃料電池用燃料カートリッジに関する。また、本発明は、この燃料カートリッジを備えた、又はこれに適応した燃料電池に関する。
現在、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器の電源として主にリチウムイオン二次電池が用いられている。しかし、リチウムイオン二次電池の更なる高容量化は限界に達してきており、更なる高容量化を実現できるエネルギーデバイスとして小型燃料電池が注目されている。
小型燃料電池としては色々なタイプのシステムが考案されているが、中でも最も実用的と考えられるのが直接メタノール型燃料電池(DMFC)である。これは、燃料としてのメタノールを電極に直接供給し、メタノールと酸素とから水と二酸化炭素を生成する際に電気を得ることが出来る燃料電池である。燃料としてのメタノールを直接供給することから、燃料改質器やその他の補器を大幅に省略できるため、非常に高いエネルギー密度が期待されている。
しかし、モバイル機器では落下等により機器本体あるいは燃料貯蔵容器が破損する場合が考えられる。特に燃料貯蔵容器を落下させた場合、燃料供給口の破損により燃料が外部へ漏れ出す可能性がある。
さらに使用者が、悪戯あるいは故意により燃料供給口から内容物である燃料を取り出し、これを誤飲したり、その蒸気を大量に吸入したりする等の事故が起こる可能性がある。特に燃料が人体に対して有害である場合や可燃性がある場合には、燃料貯蔵容器に前記のような事態を予防するための何らかの工夫が必要である。
従来の燃料電池用燃料カートリッジの構成例を図12に示す。この燃料カートリッジ1は、燃料を貯蔵する為の燃料貯蔵容器2、燃料を機器に供給する為の燃料供給口4、燃料供給を行うときのみ燃料供給を可能にするように燃料供給口4に設けられた燃料供給弁(逆止弁)3が備えられている(例えば特許文献1参照)。
また、燃料貯蔵容器、燃料を供給する燃料供給口、燃料供給を可能にする燃料供給弁、及び燃料が供給されていないとき燃料貯蔵容器の内圧を外部の圧力よりも低くする背圧レギュレーターを備えた燃料電池用燃料カートリッジが提案されている(特許文献2参照)。背圧レギュレーターは、燃料貯蔵容器内の圧力を燃料カートリッジ外の圧力よりも常に低くすることにより、燃料貯蔵容器内で液体燃料が気化することにより内圧が上昇し燃料が漏洩するのを防止する。
燃料カートリッジ内の燃料を燃料電池に供給する方法としては、燃料電池に設けられた中空針を、燃料カートリッジの燃料供給口に設けられた隔壁に貫通させることにより行う方法が提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開2002−270210号公報 特開2003−217618号公報 米国特許出願公開第2003/0207158A1号明細書 米国特許第6460733B2号明細書
しかし、上記の従来の燃料カートリッジにおいては、機器に接続されていない状態あるいは機器に接続される途中の状態で、燃料供給口に衝撃が加わったり、故意あるいは不注意によって燃料供給口に人手が直接触れたりすると、燃料供給口が破損したり燃料供給口が開いたりして貯蔵された燃料が漏洩する可能性がある。
本発明は、燃料電池に装着されていない状態において、燃料カートリッジを落としたり、燃料供給口に衝撃が加えられたりすることにより、また、使用者が燃料カートリッジを交換若しくは取り付ける際、又は保管中などに、故意あるいは不注意により、燃料が漏洩する可能性を低減した燃料カートリッジ及び燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の第1の液体燃料電池用燃料カートリッジは、液体燃料電池の発電に直接用いられる液体燃料と、前記液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵容器と、前記燃料貯蔵容器から前記液体燃料を外部に取り出すための燃料供給口とを有し、前記燃料供給口が前記燃料貯蔵容器内に前記液体燃料を内封するよう構成された、液体燃料電池用燃料カートリッジであって、前記燃料供給口を物理的に保護するため、前記燃料供給口を覆うように設けられた燃料供給口保護機構を備え、前記燃料供給口保護機構が、扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構と、前記液体燃料電池の、前記燃料カートリッジが挿入される差込口に設けられた駆動部が挿入される開口部と、前記開口部を塞ぐフィルムとを含むことを特徴とする。
本発明の液体燃料電池は、液体燃料電池用燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジが挿入される差込口とを備える液体燃料電池であって、前記液体燃料電池用燃料カートリッジが、前記液体燃料電池の発電に直接用いられる液体燃料と、前記液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵容器と、前記燃料貯蔵容器から前記液体燃料を外部に取り出すための燃料供給口とを有し、前記燃料供給口が前記燃料貯蔵容器内に前記液体燃料を内封するよう構成されるとともに、前記燃料供給口を物理的に保護するため、前記燃料供給口を覆うように設けられた燃料供給口保護機構を備え、前記燃料供給口保護機構が、扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構とを含み、前記差込口が、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記ロック機構によるロックを解除するためのロック解除手段と、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記扉の開動作を行う駆動部とを別々に備えることを特徴とする。
また、本発明の別の液体燃料電池は、燃料貯蔵容器に貯蔵された液体燃料を外部に取り出すための燃料供給口と外部との間に設けられた開口を開閉する扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構とを備えた液体燃料電池用燃料カートリッジが挿入される差込口を備える液体燃料電池であって、前記差込口が、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記ロック機構によるロックを解除するためのロック解除手段と、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記扉の開動作を行う駆動部とを別々に備えることを特徴とする。
本発明により、燃料カートリッジが燃料電池に装着されていない状態において、例えば、落下等により燃料供給口が破損することによって、あるいは使用者の不用意な扱い又は故意の操作によって、燃料カートリッジから燃料が漏洩するのを防止することができる。
本発明の燃料電池は、容器内に電解質膜を挟持する負極及び正極が収納されてなる。前記負極には酸素含有炭化水素等の燃料が供給される。この燃料は、燃料カートリッジの燃料貯蔵容器に収納される。燃料電池に設けられた差込口に燃料カートリッジを装着することにより、燃料供給が可能になる。例えば、燃料電池は携帯機器などに内蔵され、これに着脱可能に燃料カートリッジが連結される。燃料カートリッジ内の燃料がなくなると別の新しい燃料カートリッジに交換される。
本発明の燃料電池用燃料カートリッジでは、燃料供給口に燃料供給口保護機構が設けられている。これにより、燃料カートリッジの落下や、使用者の予期しない操作や操作ミス、さらには故意による操作等によっても、燃料カートリッジ内の燃料が不意に漏れ出したり、外部に取り出されたりするのを防止することが可能となる。
本発明の第1の燃料電池用燃料カートリッジでは、この燃料供給口保護機構は、前記燃料供給口と外界との間に設けられた開口を開閉する扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構とを含む。これにより、簡単な構成で燃料供給口保護機構を実現できる。また、燃料供給口と外界との間に開口及びこれを閉塞する扉が設けられているので、万一燃料カートリッジを落下させても、燃料供給口に物理的外力が加わらず、構造的に比較的弱いと考えられる燃料供給口を保護することができ、燃料供給口の破壊による燃料の漏洩を防止することができる。更に、使用者が故意又は不注意により燃料供給口に触れて燃料を漏洩させるのを防止できる。
前記ロック機構によるロックを解除し且つ前記扉を開かない限り、前記燃料供給口に対して物理的にアクセスすることができないことが好ましい。これにより、燃料カートリッジが燃料電池に装着されていない状態において、使用者の取り扱いによって燃料供給口から燃料が漏洩するのをより確実に防止することができる。
前記燃料供給口保護機構が、前記ロック機構によるロックが解除されたことを確認できる機構を更に含むことが好ましい。これにより、例えば燃料カートリッジの未使用/使用済みの区別を容易に確認することができる。
本発明の第2の燃料電池用燃料カートリッジでは、前記燃料供給口保護機構が、前記燃料貯蔵容器と前記燃料供給口とを繋ぐ燃料通路上に設けられた複数の弁を含む。これにより、簡単な構成で燃料供給口保護機構を実現できる。また、万一燃料カートリッジを落下させて複数の弁のうちの一部のみが破損しても、残りの弁により燃料の漏洩を防止することができる。更に、使用者が故意又は不注意により燃料供給口から燃料を漏洩させるのを防止できる。
次に、本発明の第1の燃料電池は、上記の本発明の第1の燃料電池用燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジが挿入される差込口とを備え、前記差込口が、前記ロック機構によるロックを解除するロック解除手段と、前記扉の開動作を行う駆動部とを備える。
本発明の第2の燃料電池は、上記の本発明の第2の燃料電池用燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジが挿入される差込口とを備え、前記差込口が、前記複数の弁を同時に開とする駆動部を備える。
本発明の第3の燃料電池は、燃料貯蔵容器に貯蔵された燃料を外部に取り出すための燃料供給口と外界との間に設けられた開口を開閉する扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構とを備えた燃料カートリッジが挿入される差込口を備える燃料電池であって、前記差込口が、前記ロック機構によるロックを解除するロック解除手段と、前記扉の開動作を行う駆動部とを備えることを特徴とする。
本発明の第4の燃料電池は、燃料貯蔵容器と前記燃料貯蔵容器に貯蔵された燃料を外部に取り出すための燃料供給口とを繋ぐ燃料通路上に設けられた複数の弁を備えた燃料カートリッジが挿入される差込口を備える燃料電池であって、前記差込口が、前記複数の弁を同時に開とする駆動部を備えることを特徴とする。
これら第1〜第4の燃料電池によれば、燃料カートリッジが燃料電池に装着されていない状態において、燃料カートリッジから燃料が漏洩するのを防止することができる。一方、燃料カートリッジを燃料電池の差込口に挿入するだけで、直ちに燃料電池の陰極に燃料を確実に供給可能な状態にすることができる。
本発明の燃料電池用燃料カートリッジの基本的構成を図1に示す。本発明の燃料カートリッジ1は、携帯機器などに内蔵された燃料電池に設けられた燃料カートリッジ差込口(以下、「差込口」という)90に対して着脱(抜き差し)される。差込口90内には燃料電池側燃料取り入れ口(以下、「燃料取り入れ口」という)91が設けられている。
燃料カートリッジ1は、燃料が収納される燃料貯蔵容器2、燃料取り入れ口91に接続されて燃料を燃料電池に供給するための燃料供給口4、及び必要なときのみ作動して燃料を供給する為の燃料供給弁(逆止弁)3を有する。
燃料貯蔵容器はメタノールなどのアルコール系燃料あるいはジメチルエーテルなどのエーテル系燃料を長時間保持できるように構成され、一般的に燃料に対して不活性な物質からなる。燃料貯蔵容器の形状は図1では略角柱形状であるが、円柱形状でもよく、形状に関する制限はない。
本発明の一実施形態に係る燃料カートリッジは、燃料供給口4を保護し、燃料電池に燃料を供給するときなどの必要なとき以外には燃料供給口4に対して物理的なアクセスを不能にする為の燃料供給口保護機構5を備える。燃料供給口保護機構5は、燃料カートリッジ1を差込口90に対して着脱する動作と連動して開閉される扉10と、燃料カートリッジ1が差込口90に挿入されていないときに扉10が開かないように扉10をロックするロック機構(詳細は後述する)とを備える。すなわち、扉10を開くためには、ロック機構によるロックを解除し、且つ扉10が開くように外力を付与する必要がある。
ロック機構によるロックの解除、及び扉10の開動作は、燃料カートリッジ1を差込口90に挿入する動作と機械的に連動して行われることが好ましい。これにより、燃料カートリッジ1が差込口90内に挿入されると、自動的にロック機構が解除され、次いで扉10が開かれて形成された開口11内に燃料供給口4が現れる。燃料カートリッジ1が差込口90に終端まで押し込まれると、燃料供給口4と燃料取り入れ口91とが連結され、燃料供給弁3が開き、燃料貯蔵容器2内の燃料が燃料電池へ供給可能となる。
燃料供給口保護機構5の材質は、特に制限はないが、落下等の衝撃によっても破損することがなく、且つ使用者が容易に分解又は破壊することが出来ないような強い機械的強度を備えた樹脂又は金属であることが望ましい。
燃料カートリッジ1側の燃料供給口4および燃料取り入れ口91の形状や接続方式には制限はなく、たとえば機械的要素とシール部材等で構成されるカップリング機構や、より簡便な弁機構を有するカップリング機構や、あるいは弾性体からなる燃料供給口4に中空針状の燃料取り入れ口91が突き刺さることによって燃料が供給される構造であっても良い。
燃料カートリッジ1を差込口90に挿入する方法に特に制限はなく、電気的な機構により自動的に挿入する方法、使用者が物理的な力を加えて挿入する方法などを採用できる。
差込口90には燃料カートリッジ1を所定の方向に導く機構(例えばレール)が設けられていても良い。これにより、燃料カートリッジ1の挿入をスムーズに行うことができる。また、誤った方向に挿入することを防ぐ事が可能となる。
以下に本発明のより具体的な実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図2Aは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジ1の平面図、図2Bは本実施の形態1に係る燃料カートリッジ1が差込口90に挿入される一過程を示した断面図、図2Cは本実施の形態1に係る燃料カートリッジ1に設けられたロック機構の解除動作を説明するための断面図である。また、図5Aは本実施の形態1に係る燃料カートリッジ1に対応する差込口90の内部に設けられた部材を示した透視図、図5Bは本実施の形態1に係る燃料カートリッジ1の外観形状を示した斜視図である。
燃料供給口4に設けられた燃料供給弁3は図2Bの紙面の上下方向に移動することができる。圧縮コイルバネ6は燃料供給弁3を図2Bの紙面の上方向に付勢する。燃料供給口4と燃料貯蔵容器2とは燃料通路7で繋がれている。燃料供給弁3を圧縮コイルバネ6の付勢力に反して下方向に移動させると、燃料カートリッジ1の燃料貯蔵容器2内の燃料を燃料通路7及び燃料供給口4を通じて外部に取り出すことができる。
燃料カートリッジ1の上面に開口11が設けられている。スライド式の扉10は、直線状のレール19により案内されて、一方向に直線移動して開口11を開閉する。開口11が開かれたとき、開口11内に燃料供給口4が露出する。引っ張りバネ12は、扉10の閉状態が維持されるように、扉10に付勢力を印加する。引っ張りバネ12の一端は燃料カートリッジ1の内壁面に固定され、他端はコネクタ14を介してワイヤ13の一端に接続されている。ワイヤ13は滑車15によって案内されて、その他端はノブ16に接続されている。コネクタ14は扉10と接続されている。燃料カートリッジ1の上面に孔17が設けられている。この孔17内にノブ16が露出している。案内路18は、ノブ16を図2Bの紙面の上下方向に案内する。
揺動部材20が、支軸21を中心として約30°の範囲内で揺動可能に、燃料カートリッジ1に保持されている。捩りコイルバネ22は揺動部材20を図2Cにおいて時計回り方向に付勢する。溝23が、燃料カートリッジ1の側面に、差込口90に燃料カートリッジ1が挿入される方向と平行に設けられている。溝23の上端部分であって、溝23内に嵌め込まれるようにして揺動部材20が取り付けられている。揺動部材20がねじりコイルバネ22の付勢力のみを受けているとき、揺動部材20の一端のロック爪20aが扉10の移動経路内に突出し、他端の動作端20bは溝23の底面より突出している。この状態にあるとき、扉10は揺動部材20のロック爪20aにより移動することができないようにロックされている。すなわち、揺動部材20は扉10のロック機構として機能する。
燃料取り入れ口91が差込口90の内側の上壁面から突出している。ロック解除用の畝状凸部92aが差込口90の内側の側面に設けられている。ロッド93aが差込90の内側の上壁面から突出している。
次に、以上のように構成された本実施の形態1の燃料カートリッジ1の扉10の開動作を説明する。
図2Bに示すように、燃料カートリッジ1を差込口90に挿入する。挿入の過程で、差込口90の内壁面に形成された畝状凸部92aが燃料カートリッジ1に設けられた揺動部材20の動作端20bに当接しこれを押圧する。これにより揺動部材20が捩りコイルバネ22の付勢力に反して図2Cにおいて反時計回り方向に回転する。この結果、ロック爪20aが扉10の移動経路外に後退し、扉10のロックが解除される。
更に燃料カートリッジ1が挿入されると、図3Bに示すように、差込口90の内壁面から突出したロッド93aが燃料カートリッジ1の上面に設けられた孔17内に挿入され、ノブ16を押し下げる。ノブ16が下降するにしたがって、ノブ16にワイヤ13を介して接続された引っ張りバネ12が伸長し、且つコネクタ14に接続された扉10が移動する。すなわち、ロッド93a、ノブ16、ワイヤ13、及び滑車15は、燃料カートリッジ1の挿入方向の変位をこれと直交する方向の扉10の直線移動に変換する。扉10の移動にともない、図3Aに示すように、開口11が開かれる。
更に燃料カートリッジ1が挿入されると、差込口90の内壁面から突出した燃料取り入れ口91が燃料カートリッジ1の開口11内に挿入され、更に、開口11内に露出された燃料供給口4内に挿入される。燃料供給口4は、燃料供給弁3、圧縮コイルバネ6、O−リングなどで構成される。燃料取り入れ口91が燃料供給口4内の燃料供給弁3を押し込み、燃料供給弁3が摺動する側壁面に接続された燃料通路7と燃料供給口4とが連通する。
燃料カートリッジ1が差込口90内に完全に挿入されると、燃料カートリッジ1の燃料貯蔵容器2内の燃料は、燃料通路7、燃料供給口4、燃料取り入れ口91を介して燃料電池に供給可能な状態となる(図4A、図4B)。
燃料カートリッジ1を差込口90から引き抜く場合には、上記の動作が逆に行われる。すなわち、開口11から燃料取り入れ口91が引き抜かれ、燃料供給弁3が圧縮コイルバネ6の弾性復元力により復帰して燃料供給口4を閉じる。そして、ロッド93aが孔17から引き抜かれるに従って、扉10が引っ張りバネ12の弾性復元力により移動して開口11が徐々に閉めらる。最後に、揺動部材20が畝状凸部92aから受ける押圧力が取り除かれて、捩りコイルバネ22の弾性復元力により揺動部材20が回転して扉10のロックがセットされる。
このように、本実施の形態1の燃料カートリッジ1は、燃料供給口4を覆う扉10と、必要時以外は扉10が移動して開口11が開かれるのを防止するロック機構としての揺動部材20とを備える。このような燃料供給口保護機構により、燃料カートリッジ1が差込口90に挿入されていない状態において燃料供給口4が破損したり燃料供給口4が開いたりして貯蔵された燃料が漏洩するのが防止される。
揺動部材20が配置された溝23の幅及び深さを適切に設定することにより、使用者が指等で揺動部材20を操作してロックを解除できないようにすることができる。このためには、溝23の幅は狭く、且つその深さは深い方が望ましい。一実施例では、幅1.5mm、深さ3mmとした。この寸法では指を溝23に入れることはできず、極めて細い棒を使用しない限りロックを解除することはできず、従って扉10を手で開くことはできなかった。なお、上述した図では構成の理解を容易にするために揺動部材20及び溝23を誇張して描いている。
扉10の開閉に用いられるロッド93aの太さ及び長さと、これに対応する孔17の開口寸法を適切に設定することにより、燃料カートリッジ1が差込口90に挿入されない限り、開口11が開かれないようにすることができる。一実施例では、ロッド93aを直径1mm、長さ3mmの円柱状とし、孔17をロッド93aの直径とほぼ同じ円形開口とした。この寸法では、たとえロックを解除できたとしても、指を用いて扉10を開くことができず、きわめて細い棒を使用しない限り扉10を開くことができなかった。
孔17の開口を塞ぐようにフィルムなどを配置しても良い。一旦、燃料カートリッジ1が差込口90に挿入されると、そのフィルムが破損するので、燃料カートリッジが使用済みであることが目視にて容易に確認できる。孔17を塞ぐフィルムの材質に特に限定はない。
図5Aに示すように、差込口90には、挿入された燃料カートリッジ1を固定しておくための扉100を備えていても良い。燃料カートリッジ1を挿入後、扉100を閉じることにより、圧縮コイルバネ6、引っ張りバネ12の付勢力に対抗して燃料カートリッジ1が差込口90の中に維持される。扉100を開けば、燃料カートリッジ1を取り出すことが可能となる。
ロッド93aは、燃料カートリッジ1が未挿入状態では差込口90の内部に収納されていて、燃料カートリッジ1が差込口90に挿入されると、これに連動して突出するように構成されていても良い。
(実施の形態2)
図6Aは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジ1の平面図、図6Bは本実施の形態2に係る燃料カートリッジ1が差込口90に挿入される一過程を示した正面断面図、図6Cはその側面断面図である。また、図9Aは本実施の形態2に係る燃料カートリッジ1に対応する差込口90の内部に設けられた部材を示した透視図、図9Bは本実施の形態2に係る燃料カートリッジ1の外観形状を示した斜視図である。
燃料供給口4に設けられた燃料供給弁3は図6Bの紙面の上下方向に移動することができる。圧縮コイルバネ6は燃料供給弁3を図6Bの紙面の上方向に付勢する。燃料供給口4と燃料貯蔵容器2とは燃料通路7で繋がれている。これらの構成は実施の形態1と同じであるので、これらについての詳細な説明を省略する。
燃料カートリッジ1の上面に開口11が設けられている。扉10は、円弧状のレール39により案内されて、軸30回りに約45°回転移動してして開口11を開閉する。開口11が開かれたとき、開口11内に燃料供給口4が露出する。引っ張りバネ32は、扉10の閉状態が維持されるように、扉10に付勢力を印加する。引っ張りバネ32の一端は燃料カートリッジ1の内壁面に固定され、他端は扉10に接続されている。軸30と直交する軸34を回転軸とする第1傘歯車31と、軸30を回転軸とする第2傘歯車33とが、相互に噛み合うように設けられている。ローラ35が軸34に一体化されている。第1溝36が、燃料カートリッジ1の側面に、差込口90に燃料カートリッジ1が挿入される方向と平行に設けられている。第1溝36の底面に側面開口37が設けられており、側面開口37内にローラ35が露出している。
スライド部材40が、差込口90に燃料カートリッジ1が挿入される方向と平行に移動可能に、燃料カートリッジ1に保持されている。スライド部材40は、直線状のレール43により案内される。圧縮コイルバネ41はスライド部材40を燃料カートリッジ1の上面側(図6Bの紙面の上側)に付勢する。第2溝42が、燃料カートリッジ1の側面に、差込口90に燃料カートリッジ1が挿入される方向と平行に設けられている。第2溝42の底面は開口しており、その開口内にスライド部材40の動作端40bが露出している。スライド部材40が圧縮コイルバネ41の付勢力のみを受けているとき、スライド部材40の一端のロック爪40aが扉10の移動経路内に突出している。この状態にあるとき、扉10はスライド部材40のロック爪40aにより旋回することができないようにロックされている。すなわち、スライド部材40は扉10のロック機構として機能する。
燃料取り入れ口91が差込口90の内側の上壁面から突出している。弾性を有するロック解除用の突起92bが差込口90の内側の側面に突出するように設けられている。畝状凸部93bが差込口90の内側の側面に設けられている。
次に、以上のように構成された本実施の形態2の燃料カートリッジ1の扉10の開動作を説明する。
図6B及び図6Cに示すように、燃料カートリッジ1を差込口90に挿入する。挿入の過程で、差込口90の内壁面に形成された突起92bが燃料カートリッジ1に設けられたスライド部材40の動作端40bに当接しこれを押圧する。これによりスライド部材40が圧縮コイルバネ41の付勢力に反して図6Bにおいて下方向に移動する。この結果、ロック爪40aが扉10の移動経路外に後退し、扉40のロックが解除される(図7A及び図7B)。
突起92bがスライド部材40の動作端40bに当接した状態で更に燃料カートリッジ1が挿入されると、図7Bに示すように、差込口90の内壁面に設けられた畝状凸部93bが燃料カートリッジ1の側面の第1溝36内を移動し、畝状凸部93bの頂面が第1溝36の底面から突出したローラ35と接触し、ローラ35を回転させる。ローラ35が回転すると、その回転は第1傘歯車31、第2傘歯車33を介して軸30を回転させる。従って、軸30と一体化された扉10が引っ張りバネ32を伸長させながら旋回する。すなわち、畝状凸部93b、ローラ35、軸34、第1傘歯車31、第2傘歯車33、及び軸30は、燃料カートリッジ1の挿入方向の変位をこれと直交する面内での扉10の回転移動に変換する。扉10の旋回にともない、図8Aに示すように、開口11が開かれる。
扉10が旋回し始めた後、スライド部材40がその移動可能範囲の下死点に達し、突起92bが弾性変形し、ついには突起92bがスライド部材40の動作端40bを乗り越え、両者の係合状態が解除される。スライド部材40は圧縮コイルバネ41の弾性復元力により図7Bの上方向に直ちに押し上げられ、扉10の下面に衝突する。この後は、扉10は、その下面にスライド部材40が押圧された状態のまま旋回を続ける。
更に燃料カートリッジ1が挿入されると、差込口90の内壁面から突出した燃料取り入れ口91が燃料カートリッジ1の開口11内に挿入され、更に、開口11内に露出された燃料供給口4内に挿入される。燃料供給口4は、燃料供給弁3、圧縮コイルバネ6、O−リングなどで構成される。燃料取り入れ口91が燃料供給口4内の燃料供給弁3を押し込み、燃料供給弁3が摺動する側壁面に接続された燃料通路7と燃料供給口4とが連通する。
燃料カートリッジ1が差込口90内に完全に挿入されると、燃料カートリッジ1の燃料貯蔵容器2内の燃料は、燃料通路7、燃料供給口4、燃料取り入れ口91を介して燃料電池に供給可能な状態となる(図8A、図8B)。
燃料カートリッジ1を差込口90から引き抜く場合には、上記の動作が逆に行われる。すなわち、開口11から燃料取り入れ口91が引き抜かれ、燃料供給弁3が圧縮コイルバネ6の弾性復元力により復帰して燃料供給口4を閉じる。そして、畝状凸部93bがローラ35を上記と逆方向に回転させて、扉10が旋回して開口11を徐々に閉める。この過程で、突起92bがスライド部材40と当接しこれを乗り越える。最後に、ローラ35と畝状凸部93bとが分離され、引っ張りバネ32の弾性復元力により開口11が完全に閉じられると、スライド部材40は圧縮コイルバネ41の弾性復元力により押し上げられて扉10のロックがセットされる。
このように、本実施の形態2の燃料カートリッジ1は、燃料供給口4を覆う扉10と、必要時以外は扉10が移動して開口11が開かれるのを防止するロック機構としてのスライド部材40とを備える。このような燃料供給口保護機構により、燃料カートリッジ1が差込口90に挿入されていない状態において燃料供給口4が破損したり燃料供給口4が開いたりして貯蔵された燃料が漏洩するのが防止される。
図9Aに示すように、差込口90には、挿入された燃料カートリッジ1を固定しておくための扉100を備えていても良い。燃料カートリッジ1を挿入後、扉100を閉じることにより、圧縮コイルバネ6、引っ張りバネ32の付勢力に対抗して燃料カートリッジ1が差込口90の中に維持される。扉100を開けば、燃料カートリッジ1を取り出すことが可能となる。
以上に示した実施の形態1,2は本発明の代表的な実施形態に過ぎず、本発明はこれに限定されない。
例えば扉10の動きをロックする機構は、上記の実施形態以外の、例えば扉10に設けた孔にロックピンを挿入する機構等でも良い。さらには機械的な機構に限定されず、電気信号によりロック動作及びロック解除動作が行われる機構であっても良い。
また、燃料供給口4の構造として、上記の実施の形態1,2では燃料取り入れ口91が燃料供給弁3を押し込んで燃料の取り出しが可能になる弁機構を備えるが、これ以外の、例えば燃料電池側の燃料取り入れ口91を中空針状とし、燃料供給口4を弾性体として、中空針を弾性体に突き刺すことにより穴が開いて燃料を取り出すことができ、カートリッジを取り出したときには弾性体の穴が塞がって再び密閉状態が保たれる構造であっても良い。
さらに各機構の形状及び材質も特に制限はなく、燃料電池を装着した機器の信号のやりとりによって各機構を制御することも可能である。
(実施の形態3)
実施の形態1,2では、扉10と、この扉10の開動作をロックするロック機構とにより、燃料供給口4に対する物理的アクセスを制限する燃料供給口保護機構を説明した。本実施の形態3では、燃料供給口4に複数の弁を設けることにより燃料の不意の漏洩を防止する燃料供給口保護機構を説明する。
図10Aは本発明の実施の形態3に係る燃料カートリッジ1の平面図、図10Bは本実施の形態3に係る燃料カートリッジ1が差込口90に挿入される一過程を示した正面断面図である。
燃料供給口4に設けられた燃料供給弁3は図10Bの紙面の上下方向に移動することができる。圧縮コイルバネ6は燃料供給弁3を図10Bの紙面の上方向に付勢する。燃料供給口4と燃料貯蔵容器2とは燃料通路7で繋がれている。これらの構成は実施の形態1と同じであるので、これらについての詳細な説明を省略する。
第2弁50は軸50aにより支持されている。軸50aと燃料カートリッジ1のケース1aとの間には、燃料通路7と繋がった隙間53が設けられている。第2弁50にはO−リング51が設けられている。圧縮コイルバネ52は第2弁50に付勢力を付与している。第2弁50が圧縮コイルバネ52の付勢力のみを受けているとき、O−リング51はケース1aと密着している。
燃料カートリッジ1の上面の燃料供給口4が対向する位置に第1開口61が設けられている。燃料カートリッジ1の上面の第2弁50が対向する位置に第2開口62が設けられている。
燃料取り入れ口91が差込口90の内側の上壁面から突出している。ロッド94が差込口90の内側の上壁面から突出している。燃料取り入れ口91の外径は第1開口61の内径とほぼ一致し、ロッド94の外径は第2開口62の内径とほぼ一致する。
次に、以上のように構成された本実施の形態3の燃料カートリッジ1の燃料の取り出し動作を説明する。
図10Bに示すように、燃料カートリッジ1を差込口90に挿入する。挿入の過程で、差込口90の内壁面から突出した燃料取り入れ口91は第1開口61に挿入され、ロッド94は第2開口62に挿入される。
更に燃料カートリッジ1が挿入されると、燃料取り入れ口91が燃料カートリッジ1の燃料供給口4に挿入される。燃料供給口4は、燃料供給弁3、圧縮コイルバネ6、O−リングなどで構成される。燃料取り入れ口91が燃料供給口4内の燃料供給弁3を押し込み、燃料供給弁3が摺動する側壁面に接続された燃料通路7と燃料供給口4とが連通する。
これとほぼ同時に、ロッド94が第2弁50に当接し、圧縮コイルバネ52を弾性圧縮させて第2弁50を押し込む。この結果、O−リング51が燃料カートリッジ1のケース1aから離間する。
燃料カートリッジ1が差込口90内に完全に挿入されると、図11に示すように、燃料カートリッジ1の燃料貯蔵容器2内の燃料は、隙間53、燃料通路7、燃料供給口4、燃料取り入れ口91を介して燃料電池に供給可能な状態となる。
燃料カートリッジ1を差込口90から引き抜く場合には、上記の動作が逆に行われる。すなわち、第1開口61から燃料取り入れ口91が引き抜かれ、燃料供給弁3が圧縮コイルバネ6の弾性復元力により復帰して燃料供給口4を閉じる。また、第2開口62からロッド94が引き抜かれ、第2弁50が圧縮コイルバネ52の弾性復元力により復帰してO−リング51とケース1aとが密着する。
このように、本実施の形態3の燃料カートリッジ1は、燃料貯蔵容器2と燃料供給口4とを繋ぐ燃料通路7上に燃料供給弁3及び第2弁50が直列に配置されている。このような燃料供給口保護機構により、これら2つの弁3,50を同時に開状態にしない限り燃料貯蔵容器2内の燃料を外部に取り出すことができない。従って、不注意などにより貯蔵された燃料が漏洩するのを防止することができる。
第2開口62の内径は小さい方が、使用者が指等で第2弁50を誤って操作する可能性を低減できる。一実施例では、第2開口62の内径を1.5mmとした。この寸法では細い棒等を使用しないと第2弁50を押し込んで開にすることはできない。更に、仮に第2弁50が押し下げられても、同時に燃料供給口4内の燃料供給弁3を押し込まないと、燃料カートリッジ1内の燃料は漏洩しないので、通常の取り扱いにおいて燃料が漏洩する可能性は極めて低い。
本実施の形態3では燃料貯蔵容器2と燃料供給口4とを繋ぐ燃料通路7上に2つの弁を直列に配置したが、3つ以上の弁を直列に配置しても良い。また、弁を押し込む動作により弁が開となる例を示したが、弁を引く、回転する、横方向へ移動するなどの動作によって弁が開となる構成であっても良い。
さらに、電気信号等により弁を駆動させることも可能である。
実施の形態1,2で説明したのと同様に、差込口90には、挿入された燃料カートリッジ1を固定しておくための扉を備えていても良い。燃料カートリッジ1を挿入後、扉を閉じることにより、圧縮コイルバネ6,52の付勢力に対抗して燃料カートリッジ1が差込口90の中に維持される。扉を開けば、燃料カートリッジ1を取り出すことが可能となる。
本発明の利用分野は特に制限はないが、例えば携帯機器などに搭載される燃料電池に利用できる。特に、直接メタノール型燃料電池に好ましく利用することができる。
図1は、本発明の燃料電池用燃料カートリッジの基本構成の一例を示した断面図である。 図2Aは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジの平面図、図2Bは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口に挿入される一過程を示した正面断面図、図2Cは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジに設けられたロック機構の解除動作を説明するための断面図である。 図3Aは燃料カートリッジ差込口に挿入されて扉が開かれつつある本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジの平面図、図3Bは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口に挿入されることにより扉が開かれる様子を示した正面断面図である。 図4Aは燃料カートリッジ差込口の終端にまで挿入されて扉が完全に開かれた本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジの平面図、図4Bは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口の終端にまで挿入されることにより扉が完全に開かれた様子を示した正面断面図である。 図5Aは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジに対応する燃料カートリッジ差込口の内部に設けられた部材を示した透視図、図5Bは本発明の実施の形態1に係る燃料カートリッジの外観形状を示した斜視図である。 図6Aは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジの平面図、図6Bは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口に挿入される一過程を示した正面断面図、図6Cはその側面断面図である。 図7Aは燃料カートリッジ差込口に挿入されてロックが解除された本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジの平面図、図7Bは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口に挿入されることによりロックが解除された様子を示した側面断面図である。 図8Aは燃料カートリッジ差込口の終端にまで挿入されて扉が完全に開かれた本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジの平面図、図8Bは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口の終端にまで挿入されることにより扉が完全に開かれた様子を示した側面断面図である。 図9Aは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジに対応する燃料カートリッジ差込口の内部に設けられた部材を示した透視図、図9Bは本発明の実施の形態2に係る燃料カートリッジの外観形状を示した斜視図である。 図10Aは本発明の実施の形態3に係る燃料カートリッジの平面図、図10Bは本発明の実施の形態3に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口に挿入される一過程を示した正面断面図である。 図11は、本発明の実施の形態3に係る燃料カートリッジが燃料カートリッジ差込口に終端まで挿入された状態を示した正面断面図である。 図12は、従来の燃料電池用燃料カートリッジの一例の断面図である。

Claims (3)

  1. 液体燃料電池の発電に直接用いられる液体燃料と、前記液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵容器と、前記燃料貯蔵容器から前記液体燃料を外部に取り出すための燃料供給口とを有し、前記燃料供給口が前記燃料貯蔵容器内に前記液体燃料を内封するよう構成された、液体燃料電池用燃料カートリッジであって、
    前記燃料供給口を物理的に保護するため、前記燃料供給口を覆うように設けられた燃料供給口保護機構を備え、
    前記燃料供給口保護機構が、扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構と、前記液体燃料電池の、前記燃料カートリッジが挿入される差込口に設けられた駆動部が挿入される開口部と、前記開口部を塞ぐフィルムとを含む液体燃料電池用燃料カートリッジ。
  2. 体燃料電池用燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジが挿入される差込口とを備える液体燃料電池であって、
    前記液体燃料電池用燃料カートリッジが、前記液体燃料電池の発電に直接用いられる液体燃料と、前記液体燃料を貯蔵する燃料貯蔵容器と、前記燃料貯蔵容器から前記液体燃料を外部に取り出すための燃料供給口とを有し、前記燃料供給口が前記燃料貯蔵容器内に前記液体燃料を内封するよう構成されるとともに、前記燃料供給口を物理的に保護するため、前記燃料供給口を覆うように設けられた燃料供給口保護機構を備え、
    前記燃料供給口保護機構が、扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構とを含み、
    前記差込口が、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記ロック機構によるロックを解除するためのロック解除手段と、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記扉の開動作を行う駆動部とを別々に備える液体燃料電池。
  3. 燃料貯蔵容器に貯蔵された液体燃料を外部に取り出すための燃料供給口と外部との間に設けられた開口を開閉する扉と、前記扉が開かないようにロックするロック機構とを備えた液体燃料電池用燃料カートリッジが挿入される差込口を備える液体燃料電池であって、
    前記差込口が、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記ロック機構によるロックを解除するためのロック解除手段と、前記燃料カートリッジが前記差込口に挿入された場合に前記扉の開動作を行う駆動部とを別々に備えることを特徴とする液体燃料電池。
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