JP4000653B2 - 燃料タンク内圧センサの故障検出装置 - Google Patents

燃料タンク内圧センサの故障検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸発燃料供給装置を備えたエンジンにおける燃料タンク内圧センサの故障検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの燃料タンク内で発生した蒸発燃料の吸気通路への供給(パージという)を可能とするよう燃料タンクとエンジンの吸気通路とを連通するパージ通路を設け、該パージ通路に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸着するキャニスタ(蒸発燃料吸着手段)を配設し、キャニスタと吸気通路との間にパージコントロールバルブを設けて、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタに一旦吸着させ、所定の運転領域でパージコントロールバルブを開くことにより吸気通路に負圧を利用してキャニスタ内の蒸発燃料を大気開放通路からの外気とともに吸気通路に供給するようにした蒸発燃料供給装置が従来から知られている。そして、このような蒸発燃料供給装置を備えたエンジンにおいては、例えば特開平5−256214号公報に記載されているように、燃料タンク内の圧力を検出する燃料タンク内圧センサを設け、パージコントロールバルブを開き、燃料タンク内に吸気負圧を作用させてタンク内圧を所定負圧まで下げ、その状態でパージコントロールバルブを閉じ、大気開放通路を閉じて、パージ通路を密閉し、密閉後の燃料タンク内圧センサの出力の変化をみることにより、パージ通路に漏れ(リーク)があるかどうかを診断するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の手段による蒸発燃料供給系のリーク診断においては、モニタ開始時のタンク内圧の検出値が異常に高いときは、蒸発燃料が多すぎてリーク診断に誤検出が生ずるということで、リーク診断のためのモニタを禁止し、また、モニタ開始時のタンク内圧の検出値が異常に低いときは、蒸発燃料の凝縮が顕著でリーク診断に適さないということで、やはりモニタを禁止していたが、それ以外に、モニタ開始時のタンク内圧が、所定の負圧範囲、例えば−200〜−400mmAqとなるような運転状態(例えば温間定常40km/h走行域)というのは、パージ量が多い領域であって、温かいリターン燃料がどんどん入り蒸発量が増大することによる圧力上昇と、パージによる吸引で凝縮状態となることによる圧力降下とがバランスしてタンク内圧があまり変化しないため、正確なリーク診断を行うことができなかった。
【0004】
ところで、蒸発燃料供給系の上記リーク診断は、燃料タンク内圧センサの出力によってリークの有無を判定するものであるから、燃料タンク内圧センサ自体が正常に機能していることが不可欠である。燃料タンク内圧力センサに故障が生じ、特に低圧側出力に張り付くロースタック(Low Stuck)の故障を起こした場合、リークがあってもモニタ値が動かないためリークを検出できない。そのため、燃料タンク内圧センサの故障を常時診断し、故障が生じたときは速やかに検出することが要求される。しかし、燃料蒸発による圧力上昇と凝縮による圧力降下とがバランスする運転領域においては、タンク内圧が上記負圧範囲であまり変化しないため、上述のように正確なリーク診断ができないばかりでなく、燃料タンク内圧センサ自体の故障を検出することができず、そのため、燃料タンク内圧センサの故障検出が遅れ、リーク診断における誤検出を防止できなくなる。
【0005】
したがって、燃料蒸発による圧力上昇と凝縮による圧力降下とがバランスしてタンク内圧が所定負圧範囲であまり変化しないような運転状態で燃料タンク内圧センサの故障を検出し、蒸発燃料供給系の故障診断の誤検出を防止できるようにすることが課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をエンジンの吸気通路に供給可能とするよう前記燃料タンクと前記吸気通路とを連通するパージ通路と、パージ通路に配設され、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸着する蒸発燃料吸着手段と、蒸発燃料吸着手段に吸着された蒸発燃料の吸気通路への供給を制御するパージ制御手段と燃料タンク内の圧力を検出する燃料タンク内圧センサと、燃料タンク内に前記吸気通路の負圧を作用させて燃料タンク内の圧力を所定負圧まで下げ、その状態でパージ通路を密閉して、密閉後の燃料タンク内圧センサの出力の変化により前記パージ通路のリーク診断を行うリーク診断手段と燃料タンク内圧センサにより検出されたタンク内圧が大気圧より低く、燃料タンク内の燃料の蒸発による圧力上昇と、パージ制御手段による蒸発燃料の吸気通路への供給に伴う圧力降下とがバランスして所定の負圧範囲にある時に、パージ通路を吸気通路から遮断し、パージ通路を遮断した後の燃料タンク内圧センサの検出値の変化に基づいて燃料タンク内圧センサの故障診断を行うコントロールユニットと、を備えた燃料タンク内圧センサの故障検出装置であって、エンジンコントロールユニットは、パージ通路を遮断してから所定時間経過した後の燃料タンク内圧センサの検出値が、所定の負圧範囲よりも高く設定された所定圧に達せず、かつ、検出値の変化が所定以下の時、燃料タンク内圧センサの故障と判定するよう燃料タンク内圧センサの故障検出装置を構成するものである
【0007】
燃料タンク内圧センサにより検出されたタンク内圧が上記所定の負圧範囲にある時は、燃料蒸発による圧力上昇と凝縮による圧力降下とがバランスしてタンク内圧があまり変化しないため、そのままでは圧力変化によって燃料タンク内圧センサが故障であるかどうかを検出できないが、そういった負圧範囲でパージ通路を吸気通路から遮断すると、時間の経過とともに圧力バランスが崩れてタンク内圧が変化するため、パージ通路の遮断後、所定時間経過しても燃料タンク内圧センサの出力の変化が所定以下の時に燃料タンク内圧センサの故障と判定できる。
【0008】
エンジンコントロールユニットは、燃料タンク内圧センサの検出値が上記所定の負圧範囲となり、かつ、リーク診断手段によるリーク診断のためのタンク内圧のモニタが開始された時、直ちにパージ通路を遮断し、燃料タンク内圧センサの故障診断を実行するよう構成するのがよい。
【0009】
また、エンジンコントロールユニットは、所定時間経過した後の燃料タンク内圧センサの検出値が、上記所定の負圧範囲よりも高く設定された所定負圧に達した時にパージ通路の遮断を一旦解除し、タンク内圧を上記所定の負圧範囲内の所定負圧まで戻した後、再度パージ通路を遮断してリーク診断を実行するよう構成するのがよい。リーク診断は、燃料タンク内に吸気通路の負圧を作用させて燃料タンク内の圧力を所定の目標負圧(例えば−200mmAq)まで下げ、その状態でパージ通路を密閉して、密閉後の燃料タンク内圧センサの出力の変化をみるものであって、そのため、モニタ前にパージ通路を開いて目標負圧までタンク内圧を引き込んで閉じ込めるが、その際、パージ通路の圧力損失等によるアンダーシュート現象があって、閉じ込めた圧力が目標負圧にとまらずに、ばらつく傾向がある。しかし、リーク診断のための目標負圧まで一旦引き込みを行った後、燃料タンク内圧センサの故障診断のためにパージカットを行い、その後、タンク内圧の検出値が高圧側の所定負圧に達した時にパージカットを一旦解除して、再引き込みを行うようにすると、ばらつきを吸収しながら目標負圧まで引き込むことができる。
【0010】
また、エンジンコントロールユニットは、リーク診断手段によるリーク診断のためのタンク内圧のモニタが開始された時の燃料タンク内圧センサの検出値が所定の負圧範囲より高い時燃料タンク内圧センサは正常と判定するよう構成するのがよい。そうした場合、燃料タンク内圧センサの故障診断のためのパージカットを行う必要がなく、パージカットを必要最小限にとどめて、キャニスタの吸着容量を越えた蒸発燃料が大気中に漏れることによるエミッション(パージエミッション)の悪化を防止できる。
【0011】
また、エンジンコントロールユニットは、エンジン始動直後に燃料タンク内圧センサによるタンク内圧の検出を開始するとともに、パージ通路遮断してから所定時間経過した後の燃料タンク内圧センサの検出値が、上記所定の負圧範囲よりも高く設定された所定圧を超えないときには、エンジン始動直後から所定時間経過するまでの燃料タンク内圧センサの検出値の最大値および最小値と、リーク診断手段によるリーク診断のためのタンク内圧のモニタが開始された時の燃料タンク内圧センサの検出値との偏差が所定以下の時燃料タンク内圧センサの故障と判定するよう構成するのがよい。運転状態によっては、燃料蒸発による圧力上昇と凝縮による圧力降下とのバランスがパージカット後所定時間経過しても崩れない場合があり得るが、そういった場合、タンク内圧の検出値の最大値および最小値とモニタ開始時の検出値との偏差をみることにより、始動初期に高圧側の検出値が検出されていれば正常と判定でき、ロースタック故障と誤診断するのを防止できる。
【0012】
また、燃料タンク内圧センサの故障診断のためのパージカットは、パージ中の燃料タンク内圧センサの出力の変化が所定以下の時に限って実行するようにしてもよい。パージ中にタンク内圧の検出値が大きく変化する場合は、燃料タンク内圧センサのロースタック故障でないことが明らかで、そういう場合はパージカットを行わないことで、パージカットを必要最小限にとどめることができ、パージエミッションの悪化を防止できる。
【0013】
本発明において、燃料タンク内圧センサの故障診断のためのパージカットは、燃料タンク内圧センサにより検出されたタンク内圧が大気圧より低く、燃料タンク内の燃料の蒸発による圧力上昇と、パージ制御手段による蒸発燃料の吸気通路への供給に伴う圧力降下とがバランスして所定の負圧範囲(例えば−200〜−400mmAq)にある時(例えば温間定常40km/h走行域)に限って実行するのであり、そうすることにより、やはりパージカットを必要最小限にとどめることができ、パージエミッションの悪化を防止できる。上記負圧範囲以外の運転状態においては、パージカットを行うまでもなくセンサ出力の変化をみてロースタックを検出することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の実施の形態の一例に係るエンジンのシステム図である。
【0016】
図1において、1は直列配置で複数の気筒を配したエンジン本体であり、2は各気筒の燃焼室である。エンジン本体1には、各燃焼室2に開口する吸気ポート3および排気ポート4が設けられ、これら吸気ポート3および排気ポート4の燃焼室2への開口部に吸気弁5および排気弁6が配設されている。吸気ポート3および排気ポート4は、図1において重なる配置で各気筒にそれぞれ二つずつ設けられたものである。そして、エンジン本体1には、気筒毎に二つに分岐してそれぞれの吸気ポート3に連通する各独立吸気通路7が接続されている。それら独立吸気通路は、上流側が一つのサージタンク8に接続されている。そして、そのサージタンク8の入口には、1本の上流側吸気通路9が接続されている。また、エンジン本体1には、各気筒の排気ポート4に連通し下流側で一つに合流する排気通路10が接続されている。
【0017】
上流側吸気通路9には、入口にエアークリーナ11が接続され、その下流にはエアーフローセンサ12およびスロットル弁13がその順で配設されている。また、各気筒の独立吸気通路7には、それぞれの二つの吸気ポート3に連通する分岐した通路部分の一方に燃料噴射弁14が配設され、他方の通路部分にスワール制御弁15が配設されている。
【0018】
スワール制御弁15は、負圧ダイアフラム式のアクチュエータ16にリンク連結されたものである。アクチュエータ16の作動室には、ディレイバルブ17を介してバキュームチャンバー18が接続されている。そして、バキュームチャンバー18は、ワンウエイバルブ19を介してサージタンク8に接続されている。また、ディレイバルブ17とバキュームチャンバー18の間には、大気リークのオン・オフによってアクチュエータ16への負圧導入を制御するソレノイドバルブ20が配設されている。
【0019】
また、上流側吸気通路9には、スロットル弁13をバイパスするISC通路21(スロットルバイパス通路)が併設され、該通路21にデューティソレノイド式のISCバルブ22が配設されている。ISCバルブ22は、ISC通路21を通って燃焼室2に吸入されるバイパスエア量を調節しアイドル時のエンジン回転数を目標回転数に制御するものである。
【0020】
また、燃料タンク23が設けられ、燃料タンク23から上記燃料噴射弁14へ燃料を供給するよう燃料供給通路24が配設され、燃料供給通路24の上流端には、燃料タンク23内に配置されたフューエルポンプ25が接続され、そのフューエルポンプ25の入口にフューエルフィルタ26が接続されている。また、燃料噴射弁14からのリターン燃料を燃料タンク23に戻すようリターン通路27が配設され、該リターン通路27の途中には、燃料噴射弁14内の燃圧を一定に保つためのプレッシャレギュレータ28が配設されている。
【0021】
また、燃料タンク23内で発生した蒸発燃料を吸気通路系に供給する蒸発燃料供給装置として、一端が燃料タンク2内の上部に開口し他端がサージタンク8にて吸気通路系に開口するパージ通路29が設けられ、そのパージ通路29の途中には、蒸発燃料吸着手段としてのキャニスタ30が配設されるとともに、キャニスタ30の下流側(サージタンク側)にデューティーソレノイドバルブからなるパージコントロールバルブ31が配設されている。また、キャニスタ30とパージコントロールバルブ31との間にはキャッチタンク32が配設されている。また、パージ通路29には、キャニスタ30の上流側(燃料タンク側)に制御弁33が配設され、上流開口部にシャットオフバルブ34が設けられている。また、制御弁32から分岐した通路部分が燃料タンク23内上部に開口するよう延設され、その分岐した通路部分に連通するよう燃料タンク内圧センサ35が配設されている。
【0022】
また、キャニスタ30には大気開放通路36が連結されている。そして、その大気開放通路36の途中には、キャニスタ30側から順に、キャニスタドレンカットバルブ(CDCV)37とキャニスタドレンフィルタ38とチェックバルブ39とが配設されている。
【0023】
エンジン本体1には、クランク角信号によりエンジン回転数を検出する回転センサ40およびエンジン冷却水の水温を検出する水温センサ41が設けられている。また、スロットル弁13の開度を検出するようスロットル弁13にスロットルセンサ42が付設されている。そして、排気通路10には、上流側および下流側の二つの触媒装置43,44が配設されるとともに、上流側の触媒装置43の前後にO2センサ45,46(酸素濃度センサ)が設置されている。
【0024】
また、ECU(エンジンコントロールユニット)47が設けられ、エアーフローセンサ12,回転センサ40,水温センサー41,スロットルセンサ42およびO2センサ45,46の各出力信号が制御情報としてECU47に入力される。そして、それら制御情報に基づいて、ECU47で燃料噴射制御,ISC制御,スワール制御等の処理が行われ、燃料噴射制御の制御信号が燃料噴射弁14に出力され、ISC制御の制御信号がISCバルブ22に出力され、スワール制御の制御信号が、スワール制御弁15の開閉用アクチュエータ16の作動圧を制御するソレノイドバルブ20に出力される。また、ECU47では、蒸発燃料供給装置におけるパージ通路29のリーク診断の処理とともに、そのリーク診断のための燃料タンク内圧センサ35の故障診断の処理が行われる。
【0025】
燃料噴射制御およびISC制御は、従来から知れられている制御と変わらないものである。また、スワール制御も、従来の制御と変わらないもので、エンジン運転領域の低負荷・低回転側でスワール制御弁15を閉弁させ、高負荷・高回転側の所定領域で開弁させることによって、低負荷・低回転側で吸気流速を高め、燃焼室内に強い吸気流動を発生させて燃焼速度を高めるとともに、高負荷・高回転側で充分な吸気量を確保して出力を高める制御である。
【0026】
リーク診断は、制御弁33を開いてパージ通路29を燃料タンク23内に開放させ、かつ、CDCV37を閉じて大気開放通路36を遮断した状態で、パージコントロールバルブ31を開いて吸気負圧で燃料タンク23内の圧力を所定負圧まで圧力低下させ、その後、パージコントロールバルブ31を閉じることによってパージ通路29を密封し、その状態でのタンク内圧の検出値をモニタして、そのタンク内圧の上昇度合に応じてパージ通路29にリークがあるかどうかを判定するものである。
【0027】
また、燃料タンク内圧センサ35の故障診断は、燃料タンク内圧センサのロースタックを検出するためのものであって、リーク診断のためのモニタが開始された時点でのタンク内圧の検出値が所定負圧範囲内のものかどうかによって判定のパターンが別れる。
【0028】
モニタ開始時のタンク内圧が、所定の負圧範囲、例えば−200〜−400mmAqとなるような運転状態(例えば温間定常40km/h走行域)では、パージ量が多く、温かいリターン燃料がどんどん入り蒸発量が増大することによる圧力上昇と、パージによる吸引で凝縮状態となることによる圧力降下とがバランスしてタンク内圧があまり変化しないため、そういった領域では、後述のようにパージカットをして、その後、所定時間経過しても燃料タンク内圧センサ35の出力の変化が所定以下の時に、燃料タンク内圧センサ35の故障と判定するものとする。それに対し、モニタ開始時のタンク内圧が上記負圧範囲より高圧側であれば、燃料タンク内圧センサ35がロースタックを起こしていないことは明らかであるので、直ちに正常と判定する。
【0029】
図2は、燃料タンク内圧センサ35の故障診断のパターンを示す。
【0030】
この例は、燃料タンク内圧センサ35の故障診断をリーク診断の前段で行う場合であって、そのリーク診断の実行条件(リークダウン実行条件)が成立し、モニタを開始した時点のタンク内圧の検出値(ftp)を、ftpの基準値(ftp3)としてサンプリングする。そして、そのftp3が−200〜−400mmAqの領域内の値である時は、直ちにパージカットを開始して燃料タンク23内の負圧を引き戻し、また、そのパージカットの開始と同時にタイマ(cpgwt)をスタートさせる。そして、cpgwtのカウント中に、タンク内圧の検出値(ftp)が−194mmAqより高くなれば、その時点で、ロースタック故障はない(正常)と判定し(正常時1のパターン)、ftpが−194mmを越えたところで強制的にcpgwtをカウントアップ(cpgwt=0)し、リークダウンに移行する。そして、パージカットを一旦解除して、−200mmAqまで負圧を引き込んだ後、負圧を閉じ込めてリーク判定を行う。
【0031】
また、cpgwtのカウント開始から所定時間(例えば25sec)が経過してカウントアップ(cpgwt=0)となるまでの間に、ftpが−194mmAqより高くならなかった時は、エンジン始動からcpgwt=0までの間のftpの最大値(ftpmax)および最小値(ftpmin)と、ftp3との偏差が、予め設定した閾値(例えば±3mmAq)以下かどうかをみて、ftpmaxおよびftpminとftp3との偏差が閾値以下である時は燃料タンク内圧センサ35にロースタック故障が生じている(異常)と判定する。
【0032】
また、モニタ開始時のタンク内圧が−194mmAqより高い時は、cpgwtをスタートさせた後、即、カウントアップ(cpgwt=0)させ、正常と判定する(正常時2のパターン)。
【0033】
図3は上記ロースタック故障診断の処理を実行するフローチャートである。この故障診断の処理は、エンジン始動毎にスタートし、まず、ステップ1で、タンク内圧の検出値(ftp)の初期値を、最大値(ftpmax)および最小値(ftpmin)として書き込む。そして、ステップS2へ進み、今回のタンク内圧の検出値(ftp[I])がftpmaxよりも大きいかどうかをみて、ftp[I]がftpmaxより大きいと、ステップS3でftpmaxをftp[I]に更新する。また、ftp[I]がftpmax以下のときは、そのままステップS4へ進み、ftp[I]がftpminより小さいかどうかをみて、ftp[I]がftpminよりが小さいと、ステップS5でftpminをftp[I]に更新する。
【0034】
そして、ステップS6へ進み、リーク診断のための所定のリークダウン実行条件(エバポモニタ条件)が成立しているかどうかを判定して、成立していなければステップS2へ戻り、成立すればステップS7へ進む。そして、ステップS7でエバポモニタ条件が前回非成立であったかどうかをみて、前回非成立すなわち今回初めて成立したというときは、ステップS8で今回のタンク内圧検出値(ftp)を、ftpの基準値(ftp3)として書き込み、次いで、ステップS9で、タイマ(cpgwt)を初期値(C)に設定する。そして、ステップS10へ進む。また、エバポモニタ条件が前回から成立していたというときは、そのままなにもせずにステップS10へ進む。
【0035】
そして、ステップS10でftpが所定値A(例えば−194mmAq)より高いかどうかをみて、ftpが所定値Aより高ければ、ステップS11でcpgwtを強制的にタイムアップさせ(cpgwt=0)、ステップS12でロースタック故障はない(正常)と判定する。そして、ステップS13で、引き続きリーダウンを実行する。
【0036】
また、ステップS10でftpが所定値A以下のときは、ステップS14へ進んでパージカットを実行し、次いで、ステップS15でcpgwtを減算する。そして、ステップS16でcpgwtがカウントアップしたかどうかを見て、カウントアップしていないときはステップS2に戻る。そして、所定時間(例えば25sec)が経過してカウントアップ(cpgwt=0)となったら、ステップS17へ進み、ftpmaxとftp3との偏差あるいはftpminとftp3との偏差が、閾値B(例えば±3mmAq)を越えているどうかをみて、ftpmaxおよびftpminとftp3との偏差が閾値B以下である時は、燃料タンク内圧センサ35のロースタック故障と判定する。そして、リークダウンを続行せずにフローを終了する。
【0037】
【発明の効果】
この出願の発明によれば、燃料蒸発による圧力上昇と凝縮による圧力降下とがバランスしてタンク内圧が所定負圧範囲であまり変化しないような運転状態で燃料タンク内圧センサの故障を検出することができ、蒸発燃料供給系の故障診断の誤検出を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例に係るエンジンのシステム図である。
【図2】ロースタック故障診断のパターンを示すタイムチャートである。
【図3】ロースタック故障診断の処理を実行するフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体
23 燃料タンク
29 パージ通路
30 キャニスタ(蒸発燃料吸着手段)
31 パージコントロールバルブ
35 燃料タンク内圧センサ
47 ECU(エンジンコントロールユニット)

Claims (5)

  1. 燃料タンク内で発生した蒸発燃料をエンジンの吸気通路に供給可能とするよう前記燃料タンクと前記吸気通路とを連通するパージ通路と、該パージ通路に配設され、前記燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸着する蒸発燃料吸着手段と、該蒸発燃料吸着手段に吸着された蒸発燃料の前記吸気通路への供給を制御するパージ制御手段と前記燃料タンク内の圧力を検出する燃料タンク内圧センサと、前記燃料タンク内に前記吸気通路の負圧を作用させて該燃料タンク内の圧力を所定負圧まで下げ、その状態で前記パージ通路を密閉して、密閉後の前記燃料タンク内圧センサの出力の変化により前記パージ通路のリーク診断を行うリーク診断手段と前記燃料タンク内圧センサにより検出されたタンク内圧が大気圧より低く、前記燃料タンク内の燃料の蒸発による圧力上昇と、前記パージ制御手段による蒸発燃料の吸気通路への供給に伴う圧力降下とがバランスして所定の負圧範囲にある時に、前記パージ通路を前記吸気通路から遮断し、該パージ通路を遮断した後の前記燃料タンク内圧センサの検出値の変化に基づいて前記燃料タンク内圧センサの故障診断を行うコントロールユニットと、を備えた燃料タンク内圧センサの故障検出装置であって、
    前記エンジンコントロールユニットは、前記パージ通路を遮断してから所定時間経過した後の前記燃料タンク内圧センサの検出値が、前記所定の負圧範囲よりも高く設定された所定圧に達せず、かつ、該検出値の変化が所定以下の時、該燃料タンク内圧センサの故障と判定することを特徴とする燃料タンク内圧センサの故障検出装置。
  2. 前記エンジンコントロールユニットは、前記燃料タンク内圧センサの検出値が前記所定の負圧範囲となり、かつ、前記リーク診断手段によるリーク診断のためのタンク内圧のモニタが開始された時、直ちに前記パージ通路を遮断し、前記燃料タンク内圧センサの故障診断を実行する請求項1記載の燃料タンク内圧センサの故障検出装置。
  3. 前記エンジンコントロールユニットは、前記所定時間経過した後の燃料タンク内圧センサの検出値が、前記所定の負圧範囲よりも高く設定された所定負圧に達した時に前記パージ通路の遮断を一旦解除し、前記タンク内圧を前記所定の負圧範囲内の所定負圧まで戻した後、再度前記パージ通路を遮断して前記リーク診断を実行する請求項1記載の燃料タンク内圧センサの故障検出装置。
  4. 前記エンジンコントロールユニットは、前記リーク診断手段によるリーク診断のためのタンク内圧のモニタが開始された時の前記燃料タンク内圧センサの検出値が前記所定の負圧範囲より高時、該燃料タンク内圧センサは正常と判定する請求項1記載の燃料タンク内圧センサの故障検出装置。
  5. 前記エンジンコントロールユニットは、エンジン始動直後に前記燃料タンク内圧センサによるタンク内圧の検出を開始するとともに、前記パージ通路遮断してから所定時間経過した後の前記燃料タンク内圧センサの検出値が、前記所定の負圧範囲よりも高く設定された所定圧を超えないときには、エンジン始動直後から前記所定時間経過するまでの前記燃料タンク内圧センサの検出値の最大値および最小値と、前記リーク診断手段によるリーク診断のためのタンク内圧のモニタが開始された時の前記燃料タンク内圧センサの検出値との偏差が所定以下の時、該燃料タンク内圧センサの故障と判定する請求項1記載の燃料タンク内圧センサの故障検出装置。
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