JP3998417B2 - セマホリンレセプター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願は、Marc Tessier-Lavigne, Zhigang He及びHang Chenにより1997年7月8日に出願され、セマホリン(semaphorin)レセプターと題された米国特許出願第08/889,458号の35USC120の下での継続出願である。
主題となる出願における研究は、国立衛生研究所の助成金により一部支援された。政府は、この出願に対して発行される全ての特許に対して権利を有する。
本発明の分野は、神経細胞誘導に関与するタンパク質である。
【0002】
【従来の技術】
神経組織が発達する間に、軸索は胚の所定経路に沿って泳動し、それらの目的とするシナプス標的に到達する(Tessier-Lavigne及びGoodman, 1996に概説されている)。正確な経路発見に貢献する一つのメカニズムは、化学的駆散、即ち、非標的細胞から分泌された拡散可能な化学駆散因子により非標的領域から離間した軸索の誘導である。軸索が組織培地の非標的組織に直面し、これらの組織によって離れた位置で抑圧される実験は、種々の類の軸索(Pini, 1993; Fitzgeraldら, 1993; Colamarino及びTessier-Lavigne, 1995; Tamadaら, 1995; Guthrie及びPini, 1995; Shirasakiら, 1996)並びに泳動性神経細胞(Hu及びRutisbauser, 1996)に対する拡散可能な化学駆散活性の存在を示している。分子レベルでは、誘導キューの2つのファミリー、即ちネトリン(netrin)及びセマホリンファミリーが、化学駆散剤として作用する成員を含むことが示されている。ケノラジチス・エレガンス(Caenorhaditis elegans)において、ネトリンUNC-6は、ネトリン供給源から泳動して離間する軸索を駆散し、これはこれらの軸索がある頻度でunc-6変異体を誤って囲むためと考えられており;このことは、駆散が免疫グロブリンスーパーファミリーの成員であるUNC-5及びUNC-40のレセプター候補によって媒介されて現れることを前提としている(Hedgecockら, 1990; Leung-Hagesteijnら, 1992; Hamelinら, 1993; Wadsworthら, 1996; Chanら, 1996)。同様に、脊椎動物においてネトリン-1は、ネトリン-1供給源から泳動して離間する運動軸索のサブセットを駆散でき(Colamarino及びTessier-Lavigne, 1994; Varela-Echavarriaら, 1997)、そのプロセスは、ネトリン結合タンパク質であることがわかったUNC-5及びUNC-40の脊髄相同体を含むかもしれない(Leonardoら, 1997; Ackermannら, 1997; Keino-Masuら, 1996)。
【0003】
セマホリンは、構造的に多様な分泌された膜貫通タンパク質の大ファミリーであり、それらのアミノ末端に保存された〜500アミノ酸セマホリンドメインの存在によって特徴づけられる(Kolodkin, 1996に概説)。このファミリーは、昆虫における抗体摂動研究を通した軸索誘導に含まれると最初に記載された(Kolodkinら, 1992; Kolodkinら, 1993)。このファミリーの化学的駆散剤への結合は、細胞培地に急に添加した場合に感覚成長コーンの崩壊を起こすことのできる因子としてのチキンコラプシン-1(collapsin-1)の精製によってなされる(Luoら, 1993)。コラプシン-1及びその哺乳類相同体(セマホリンIII、セマホリンDとしても知られる)は、分泌されたセマホリンであって、セマホリンドメインに加えて免疫グロブリンドメイン及び高度に塩基性のカルボキシ末端ドメインを有する(Luoら, 1993; Kolodkinら, 1993; Messersmithら, 1995; Pllschelら, 1995)。点源から臨床的に表現された場合、コラプシン-1/SemaIII/D(以下、SemaIIIと呼ぶ)は、感覚及び交感軸索を駆散でき、腹側の脊髄へのパターニング感覚軸索投射に含まれる(Messersmithら, 1995; Pllschelら, 1995, 1995; Beharら, 1996; Shepherdら, 1997)。SemaIIIに構造的に関連するSemaEは、培地において交感軸索を駆散すると報告されている(Varela-Echavarria及びGuthrie, 1997で引用)。ショウジョウバエにおいて、分泌されたセマホリンSemaIIは、軸索末端分岐形成の阻害剤として含まれる(Matthesら, 1995)。しかし、セマホリンがそれらの駆散剤または阻害活性を生ずるメカニズムはわかっていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
セマホリンタンパク質がそれらの軸索への駆散活性を生ずるメカニズムを解明するために、我々は、感覚軸索の表面上のセマホリンに対する結合タンパク質を同定することを考えた。ここに、我々は、セマホリンの崩壊−誘導及び駆散活性に必要とされる機能を持つ軸索に発現される2つのクラスのセマホリンレセプターであるSR1及びSR2を同定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、単離されたレセプタークラス1及び2(SR1及びSR2、集合的にSR)ポリペプチド、関連する核酸、それらのSR−特異的構造及び活性を持つポリペプチドドメイン、及びSR機能、特にセマホリン結合活性のモジュレータに関連する方法及び組成物を提供する。SRポリペプチドは、細胞、特に神経細胞、機能及びモルホロジーを調節できる。これらのポリペプチドは、核酸をコードする主題SRポリペプチドからの形質転換された宿主細胞から組み換えで生成させても、哺乳類細胞から精製してもよい。本発明は、開示されたSR遺伝子と特異的にハイブリダイズできる単離されたSRハイブリダイゼーションプローブ及びプライマー、特異的抗体などのSR-特異的結合剤、並びに主題組成物の製造方法、及び診断(例えば、SR転写のための遺伝子ハイブリダイゼーションスクリーン)、治療(例えば、神経細胞成長の促進のためのSR阻害剤)及びバイオ製薬工業(例えば、免疫原、他のSR類の単離のための試薬、先行製薬剤のための化学ライブラリーのスクリーニング剤等)における使用方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
ヒト、ラット及びマウスSR1ポリペプチドをコードする天然cDNAの例のヌクレオチド配列をSEQ ID NO:1、3及び5に示し、全概念的翻訳物をSEQ ID NO:2、4及び6に各々示した。天然SR2cDNAは、2つの異なる遺伝子から誘導された(a)及び(b)の形態で見られ、各々の翻訳物は、挿入物(下記)のサイズに応じて0、5、17及び22と命名した4つの選択的スプライシングされた形態で見られる。例えば、マウスSR2(a)0、5、17及び22ポリペプチドをコードする天然cDNAの例のヌクレオチド配列をSEQ ID NO:9、11、13及び15に示し、全概念的翻訳物をSEQ ID NO:10、12、14及び16に各々示した。配列表に示した他の配列は、マウスSR2(b)0及び5ポリペプチドをコードする天然cDNAの例(SEQ ID NO:21及び23)並びにそれらの全概念的翻訳物(SEQ ID NO:22及び24);ラットSR2(a)0ポリペプチド(SEQ ID NO:7)並びにその全概念的翻訳物(SEQ ID NO:8);ヒトSR2(a)0及び17ポリペプチド(SEQ ID NO:17及び19)並びにそれらの全概念的翻訳物(SEQ ID NO:18及び20);及びヒトSR2(b)0ポリペプチド(SEQ ID NO:25)並びにその全概念的翻訳物(SEQ ID NO:26)を含む。本発明のSRポリペプチドは、SEQ ID NO:1、3、7、9、11、13、15、17、19、21、23及び25の不完全翻訳物、及びSEQ ID NO:2、4、8、10、12、14、16、18、20、22、24及び26の欠失変異体を含み、それらの翻訳物及び欠失変異体は、SR−特異的アミノ酸配列、結合特異性または機能を有する。好ましい翻訳物/欠失変異体は、少なくとの6、好ましくは少なくとも8、より好ましくは少なくとも10、最も好ましくは少なくとも12残基のマウス、ショウジョウバエまたはチキンニューロピリン(neuropilin)−1に見られない翻訳物のドメインを有する。他の好ましい翻訳物は、少なくとも1つのSR2及び/またはヒト特異的残基を有する。このようなドメインは、開示したSR1及びSR2ポリペプチド、例えば図1及び3のアライメントから容易に識別される。例えば、ヒト特異的残基は、V11、V15、P18、A19、N24、E26、D29、S35、D62、M68、F90、N96、H98、F99、R100、T153、S155、S170、V177、P196、D219、I242、V269、S298、A303、R323、K360、I361、V363、T372、I373、P379、V380、L381、V393、A394、P399、A40、T411、S449、G453、S469、A476、S479、I481、I487、E491、I498、G518、M528、T553、P555、A556、G572、A587、L599、D601、V634、N667、V669、K672、S674、N717、R737、A755、I756、S805、A813、P820、G835、E838、E855、T916、Q917及びT919を含む。
【0007】
主題とするドメインは、SR−特異的細胞、特にモジュレーションまたは阻害活性モジュレーションをするニューロン、セマホリン結合または結合阻害活性といったSRドメイン特異的活性または機能を提供し、SR−特異的活性または機能は、インビトロ細胞ベースのあるいはインビボのアッセイ、例えば動物(遺伝子治療、トランスジーン等)におけるインビトロ結合アッセイ、細胞培養アッセイ等によって便利に測定される。結合アッセイは、SRポリペプチドの結合標的との分子相互作用が評価される任意のアッセイを含む。結合標的は、SR活性またはその局在化を直接モジュレートするセマホリン、SR調節タンパク質または他のレギュレータ等の天然の細胞内結合標的でも、抗体といった特異的免疫タンパク質等の非−天然の結合標的でも、以下に述べるようなスクリーニングアッセイで同定されるもの等のSR特異的薬剤でもよい。SR−結合特異性は、結合平衡定数(通常は少なくとも10−1、好ましくは少なくとも10−1、より好ましくは少なくとも10−1)、主題ペプチドの、SR−発現細胞における陰性変異体として機能する能力、異種宿主(例えば齧歯類またはラビット)においてSR特異的抗体を誘起する能力等によって検定される。とにかく、主題SRポリペプチドのSR結合特異性は、マウス、チキン及びショウジョウバエのニューロピリン−1とは必ず相違している。
【0008】
例えば、a1、a2、b1、b2、c、TM及びCyドメイン(図4A)、及び、図4B及び4Cに示した挿入物を含むポリペプチドは、SR特異的結合性を示すことがわかる。同様に、semaIII及び抗SR抗体等のSR−特異的結合薬剤を用いた高スループットのスクリーニング(例えば下記参照)は、開示したSRポリペプチドの広範な欠失変異体においてSR特異的結合薬剤を簡便に示すのに使用される。例えば、アッセイでSR特異的活性を示すヒトSR1ペプチドは、SEQ ID NO:2、残基24−34;SEQ ID NO:2、残基57−68;SEQ ID NO:2、残基85−111;SEQ ID NO:2、残基147−155;SEQ ID NO:2、残基166−178;SEQ ID NO:2、残基288−299;SEQ ID NO:2 、残基354−366;SEQ ID NO:2、残基368−690;SEQ ID NO:2、残基697−415;SEQ ID NO:2、残基595−615;SEQ ID NO:2、残基671−689;SEQ ID NO:2、残基911−919を含む。アッセイでSR特異的活性を示すヒトSR2ペプチドは、SEQ ID NO:20、残基14−35;SEQ ID NO:20、残基261−278;SEQ ID NO:20、残基285−301;SEQ ID NO:20、残基471−485;SEQ ID NO:20、残基616−628;SEQ ID NO:20、残基651−685;SEQ ID NO:20、残基682−696;SEQ ID NO:20、残基719−745;SEQ ID NO:20、残基802−825;SEQ ID NO:20、残基815−830;SEQ ID NO:20、残基827−839;及びSEQ ID NO:20、残基898−929を含む。
【0009】
特許請求したSRポリペプチドは、単離された又は純粋なものであり:「単離された」ポリペプチドは、その天然状態に存在する物質の少なくとも数個を伴わず、与えられたサンプルの全ポリペプチドの好ましくは少なくとも約0.5%、より好ましくは少なくとも約5重量%を占め、純粋なポリペプチドは、与えられたサンプルのゼンポリペプチドの少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約99%を占める。ここで用いるポリペプチドとは、アミノ酸の重合体であり、少なくとも6残基、好ましくは少なくとも約10残基、より好ましくは少なくとも約25残基、最も好ましくは少なくとも約50残基の長さである。SRポリペプチド及びポリペプチドドメインは、組み換え技術によって合成または製造しても、哺乳類、好ましくはヒトの細胞から精製してもよい。主題の組成物の生化学的合成、分子発現及び精製のための広範な分子及び生化学的方法が利用でき、例えば、Molecular Cloning, A Laboratory Manual (Sambrook等, Cold Spring Harbor Laboratory), Current Protocols in Molecular Biology (Eds. Ausubel等, Greene publ. Assoc., Wiley-Interscience, NY)または当該分野で他に知られている文献を参照されたい。
【0010】
本発明は、天然細胞内結合標的等を含む特許請求したSRポリペプチドに特異的な結合薬剤、それらの薬剤の同定及び製造方法、及びそれらの診断、治療及び医薬品開発における使用を提供する。例えば、特異的結合薬剤は、広範な診断及び治療への応用、特に疾患または疾患予後が不当または望ましくない軸索のアウトグロース又は配向を伴う場合において有用である。新規なSR特異的結合薬剤は、特異的抗体またはT細胞抗原レセプター等の体性組み換えされたポリペプチド(例えば、Harlow及びLane (1988) Antibodies, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory参照)といったSR特異的レセプター類、セマホリン及び他の1-、2-及び3-ハイブリッドスクリーンで同定される天然細胞内結合薬剤、以下に述べる化学ライブラリーのスクリーンで同定される非−天然細胞内結合薬剤等を含む。特に興味深い薬剤は、SR機能、例えばセマホリン媒介細胞モジュレーションをモジュレートする。例えば、広範なSR活性阻害剤が、SR、特にSR−セマホリン相互作用を含む細胞機能化に用いられる。SR活性阻害剤の例は、SR由来ペプチド、特に、優性のネガティブ欠失変異体等を含み、以下の実験の項を参照のこと。
【0011】
従って、本発明は、例えば細胞をSR阻害剤と接触させることによりSR活性をモジュレートする工程を含む細胞機能をモジュレートするための方法を提供する。細胞は、培地またはその場、即ち天然宿主内に滞留させてよい。好ましい阻害剤は、哺乳類宿主において経口活性である。診断用途のために、阻害剤または他のSR結合薬剤は、蛍光物質、放射活性物質、化学発光物質、または他の検出が容易な分子でラベルされることが多く、それらのラベルは、結合薬剤に直接複合しているか、結合薬剤に特異的なプローブに複合しているかの何れかである。
【0012】
開示したSRポリペプチドのアミノ酸配列は、選択された発現系に最適化されたSRペプチドをコードする核酸を逆翻訳するために用いられ(Holler等, (1993) Gene 136, 323-328; Martin等, (1995) Gene 154, 150-166)、あるいは、天然のSRコード核酸配列の単離で使用するための変性したオリゴヌクレオチドプライマー及びプローブを生成させるのに用いられる("GCG" software, Genetics Computer Group, Inc. Madison, WI)。SRコード核酸配列は、例えばトランスジェニック動物の発現及びスクリーニングのために、例えばSRモジュレートした細胞機能を伴う疾患のために候補となる薬物の効力といった機能の研究のために、SR発現ベクター内で用いられ、組み換え宿主細胞に導入される。
【0013】
また本発明は、核酸ハイブリダイゼーションプローブ及び複製/増幅プライマーを提供し、それらは、SEQ ID NO:1、3、7、9、11、13、15、17、19、21、23または25を含み、それらと特異的にハイブリダイゼーションをなす、即ち、マウス、ショウジョウバエ及びチキンニューロピリンcDNAの存在下で、各々SEQ ID NO:1、3、7、9、11、13、15、17、19、21、23または25と特異的にハイブリダイズするのに十分なSRcDNA特異的配列を有する。このようなプライマー又はプローブは、少なくとも12、好ましくは少なくとも24、より好ましくは少なくとも36、最も好ましくは少なくとも96塩基の長さである。特異的ハイブリダイゼーションの展示は、一般的に緊縮条件を必要とし、それは、例えば、5×SSPE(0.18M NaCl、0.01M NaPO4、pH7.7、0.001M EDTA)緩衝液中の30%ホルムアミドを含む緩衝液中での42℃においてハイブリダイズし、42℃で0.2×SSPEで洗浄しても結合を維持し、好ましくは5×SSPE緩衝液中50%ホルムアミドを含む緩衝液中42℃でハイブリダイズし、42℃で0.2×SSPEで洗浄しても結合を維持する。またSR核酸は、BLASTX(Altschul等, (1990) Basic Local Alignment Search Tool, J. Mol. Biol. 215, 403-410)アライメントアルゴリズムを用いても識別される。
【0014】
主題の核酸は、合成/非−天然配列のもの及び/または単離されたもの、即ち、その天然状態のものが有する材料の少なくとも幾つかを伴わず、好ましくは、与えられた画分に存在する全核酸の少なくとも約0.5%、好ましくは少なくとも約5重量%を占め、通常は組み換え体であり、非−天然配列または天然染色体に結合しているもの以外のヌクレオチドに結合した天然配列を含むことを意味する。主題の組み換え核酸は、SEQ ID NO:1、3、7、9、11、13、15、17、19、21、23または25のヌクレオチド配列またはそのフラグメントを含み、それらの配列またはフラグメントを末端に有し、それらは、天然染色体に結合しているもの以外の配列に隣接し(即ち連続し)、あるいは10kb好ましくは2kbより少ない天然のフランキング領域に隣接し、その領域は、末端にあるか、天然染色体に結合しているもの以外の配列に隣接している。核酸は、通常RNAまたはDNAであるが、修正された安定性等を得るために他の塩基を含む核酸またはヌクレオチド類似物を用いることが有利な場合も多い。
【0015】
主題の核酸は、翻訳可能な翻訳物、ハイブリダイゼーションプローブ、PCRプライマー、診断用核酸等としての使用;SR遺伝子及び遺伝子翻訳物の存在の検出における使用、及びさらなるSR相同体及び構造的類似物をコードする核酸の検出または増幅における使用を含む種々の用途が見出された。診断において、SRハイブリダイゼーションプローブは、臨床的及び実験室的サンプル中の野生型及び変異型SR対立遺伝子の同定における用途が見出された。変異体対立遺伝子は、高スループットの臨床的診断のための対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)プローブを生成する。治療においては、治療的SR核酸は、活性SRの細胞発現または細胞内濃度または利用能をモジュレートするために使用される。
【0016】
本発明は、SRモジュレートの可能な細胞機能のレベルで活性な薬剤のための試薬、化合物または先行化合物の効率的な同定方法を提供する。一般に、これらのスクリーニング方法は、セマホリン等の天然SR結合標的とのSRの相互作用をモジュレートする化合物について検定することを含む。結合薬剤について広範なアッセイが提供され、ラベルされたインビトロタンパク質−タンパク質結合アッセイ、イムノアッセイ、細胞ベースアッセイ等が含まれる。これらの方法は、自動化が可能で、先行化合物の化学ライブラリーについてのコスト効率が良くスループットの高いスクリーニングとしやすい。同定された試薬は、動物及びヒトについての製薬工業における用途が見出され、例えば、試薬は、医薬開発のための活性を最適化し毒性を最小化するためにインビトロ及びインビボで誘導体化されて再スクリーニングされる。
【0017】
インビトロ結合アッセイは、SRポリペプチドを含む成分の混合物を用い、そのポリペプチドは、例えば検出または固定のためのタグ等の他のペプチドまたはポリペプチド都の融合産物の一部であってもよい。アッセイ混合物は、天然細胞内SR結合標的を含む。特別な実施態様では、結合標的は、セマホリンポリペプチドである。天然全長結合標的を用いることもできるが、その一部(例えばペプチド)を用いるのが好ましいことが多い。ただし、その一部が主題のSRポリペプチドに対して、アッセイにおいて便利に測定可能な結合親和性及び結合活性を示す場合に限る。アッセイ混合物は、候補となる製薬剤も含む。候補薬剤は、多くの化学的分類を含むが、典型的には有機化合物であり;好ましくは小さな有機化合物であって、合成または天然化合物のライブラリーを含む広範な供給源から得られる。当該混合物は、種々の他の試薬を含有してもよい。これらは、塩、緩衝剤、中性タンパク質、例えばアルブミン、洗浄剤、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗微生物剤等を含み、使用できる。
【0018】
得られた混合物は、候補となる製薬剤の存在のためではなく、参照用結合親和性を有するSRポリペプチドが細胞性結合標的、その一部または類似物と特異的に結合する条件下でインキュベートする。混合物の成分は必要とする結合のために任意の順序で添加することができ、インキュベーションは最適な結合を促進する任意の温度で行うことができる。インキュベーション時間は、同様に、最適な結合のために選択されるが、迅速で高スループットのスクリーニングを促進するために最短化される。
【0019】
インキュベーションの後、SRポリペプチドと1つ又はそれ以上の結合標的との間の薬剤を介した結合を、任意の便利な方法によって検出する。SRまたは結合標的ポリペプチドの少なくとも一方がラベルを含んでいる場合、そのラベルは放射活性、蛍光、光学または電子密度としての直接検出、あるいは、エピトープタグ等のような間接的検出を提供する。ラベルを検出するために、ラベル及び他のアッセイ成分の性質に応じて、例えば、光学または電子密度、放射線放出、非放射性エネルギー移動等、または抗体複合体等での間接的検出を通して種々の方法が用いられる。
【0020】
試薬不存在下での標的に対するSRポリペプチドの結合親和性の、試薬存在下での結合親和性との相違が、試薬がSRポリペプチドのSR結合標的への結合性をモジュレートすることを示す。例えば、以下に記載する細胞ベースのアッセイにおいても、試薬の有無における軸索アウトグロース又は配向のSR依存性のモジュレーションにおける相違は、試薬がSR機能をモジュレートすることを示している。ここで用いる相違とは、統計学的に有意なものであり、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも90%の相違である。
以下の実験の項及び実施例は、例示を提供するものであり、何ら限定するものではない。
【0021】
【実施例】
実験
SemaIII-結合タンパク質をコードするcDNAの発現クローニング
SemaIII-結合タンパク質の発現クローニングを通した単離を促進するために、我々は、SemaIIIのコード領域を容易に検出可能な組織化学的リポーターであるアルカリホスファターゼ(AP)に融合させ、得られたキメラタンパク質をヒト胚腎臓293細胞で発現させた。このタンパク質は、条件媒質中でのウェスタンブロットで、これらの細胞からSemaIII及びAPの結合したサイズと一致する〜180kDaの主要バンドとして検出でき、明らかな分解産物である小さな生成物も媒質中に僅かに検出された。この媒質を脊髄神経節(DRG)からの解離性感覚ニューロンに適用すると、軸索及びE18DRGではなくE14DRG〜のニューロンの細胞体上にAP-活性を検出することができた。293細胞で発現されたAPのみは、何れの年齢の細胞にも結合しなかった。Sema-APのE18ではなくE14DRG細胞への結合は予期されなかったが、これは、E14DRG軸索においては、脊髄への突出が開始され、腹側の脊髄から分泌されるSemaIIIのような因子によって駆散され得るが(Fitzgerald等, 1993; Mesersmith等, 1995; Shepherd等, 1997)、E18では腹側脊髄組織によって駆散されることはなく(Fitzgerald等, 1993)、おそらくそれらのSemaIIIに対する反応性のダウンレギュレーションを反映していると考えられたからである。
【0022】
E14ラットDRGニューロン上のSemaIII結合タンパク質を同定するため、COS細胞発現ベクター中に、E14DRG組織から誘導したcDNAを用いてcDNA発現ライブラリーを構築した(実験方法参照)。ライブラリーからの〜1000−2000cDNAのプールをCOS細胞にトランスフェクトし、SemaIII-APに結合する細胞の存在についてスクリーニングした。陽性プールは、70プールのスクリーニング後に決定した。このプールからのサブプールを3ラウンドスクリーニングした後、SemaIII-AP結合活性をコードする単一のcDNAを同定した。このcDNAでトランスフェクトしたCOS-7細胞は、SemaIII-APに特異的に結合するが、APまたはネトリン-Fc融合タンパク質には結合しない(Keino-Masu等, 1996)。
【0023】
全5kBのcDNA挿入物のヌクレオチド配列は、とにかく長いオープンリーディングフレームであることが解り、マウス、チキン及びツメガエルニューロピリンに類似した配列を持つ921アミノ酸のタンパク質(ラットSemaホリンレセプター1、rSR1)をコードすると予想された(Takagi等,1991, 1995; Kawakami等, 1996)。我々は、ヒト胎児脳ライブラリーから我がセマホリン結合タンパク質のヒト相同体(hSR1)をコードするcDNAをさらに単離し(実験方法参照)、図1Aは、我々のラット及びヒトタンパク質とマウスニューロピリンとの全概念的翻訳したアミノ酸配列のアライメントを示す。ラット及びヒトタンパク質は、マウスタンパク質と高度の配列相同性を有し(アミノ酸レベルで各々97%及び93%の同一性)、他の種からのニューロピリンについて既に述べた、短いが高度に保持された細胞内ドメインを含むドメイン構造を有していると予想される(図1B)。
【0024】
次に我々は、SemaIII-APのrSR1を発現するCOS-7細胞への結合が、SemaIIIとrSR1との直接的相互作用を反映しているのか、あるいはCOS-7細胞によって作られる細胞性因子を必要とするのかを試験するために共免疫沈降実験を行った。この目的のために、我々は、APに融合したrSR1の表面ドメインの可溶型を構築した。mycでタグしたSemaIIIタンパク質は、このSR-AP融合物を複合させたビーズによって沈降したが、コントロール融合タンパク質であるc-kit-AP(Flanagan及びLeder, 1990)を複合させたビーズでは沈降せず、SR1表面ドメインとSemaIIIとの直接的相互作用が示された。
【0025】
SR1はセマホリン及びSemaIIIのC末端ドメインの両方に結合する。
SemaIIIは、固有のセマホリンドメイン、単一の免疫グロブリン(Ig)ドメイン、及びカルボキシ末端(C)ドメインからなり、塩基性残基が豊富である(Luo等, 1993; Kolodkin等, 1993; Messersmith等, 1995; Puschel等, 1995)。セマホリンドメインが、セマホリンファミリーの異なる成員の間で変換されることは(Lavigne及びGoodman, 1996; Kolokin, 1996)、このドメインが機能に対して重要であり得ることを示唆している。他の2つのドメインの機能は知られていないが、Cドメインの塩基性は、このドメインの細胞表面または細胞外マトリクスとの相互作用を媒介することにおける役割を示唆している(Luo等, 1993)。SemaIIIの何れのドメインがSemaIIIとSR1との相互作用を媒介するかを決定するために、APのSemaIIIの異なるタンパク質への種々の融合体をコードする構築物をCOS細胞で発現させた。これらの細胞で条件付けされた媒質をSR1を発現するCOS-7細胞に適用し、AP融合タンパク質の結合について試験し;ポジティブコントロール実験では、APのみではなく全長のSemaIII-APを含む媒質で観察された。また、結合は、セマホリンとIgドメインを含むAP融合タンパク質(AP-SI)及びセマホリンドメインのみを含む融合タンパク質(AP-S)でも観察されたが、切断したセマホリンドメインを含む融合タンパク質では観察されず、結合のためにはセマホリンドメインの全体が必要であることが示唆された。驚くべきことに、結合は、Cドメインのみを含むAP融合タンパク質(AP-C)及びIg及びCドメインを含む融合タンパク質でも観察された。これらの結果は、SemaIIIのセマホリンとCドメインの両方がSR1に結合しうるとの証拠を提供した。Cドメインの結合が、Cドメインの塩基性から生ずる非特異的相互作用を反映していることは解らなかった。これは、やはり高度に塩基性だがSemaIIIと配列の相同性を持たないネトリン-1のC末端ドメイン(Serafini等, 1994)がSR1と結合しなかったためである。
【0026】
次に我々は、全長及び2つの切断された融合リガンド(AP-S及びAP-C)のSR1発現細胞への結合親和性を、上清中のAP活性及び細胞に結合した相対量に基づく平衡結合実験で測定した(図2)。これらの実験の一つの制限は、我々が部分的に精製された条件媒質を用いたことであり(実験方法参照)、SemaIII-AP及びAP-Cの場合、全長融合タンパク質並びにおそらくタンパク質分解によって生じた切断形態の両方を含む。これらの融合体の各々について、見積もられた解離定数は、AP活性を持つ全ての変性タンパク質が無傷のタンパク質と同じ親和性で結合する場合にのみ正確であり、この場合には、媒質がAPまたはAPフラグメントに相当することはわかったが、SR1には結合しないタンパク質種を含むので当てはまらない。AP-Sの場合、上清に全長の種しか見いだされないので、この制限には適合せず;従って見積もられた解離定数は、SR1発現細胞に対するAP-Sの親和性を正確に反映している。これらのことに注意して、我々は、SR1を発現する細胞に対するSemaII-AP、AP-S及びAP-Cの特異的結合曲線が飽和を示し、Hillの等式で近似できることを見いだした(図2A−C)。SemaIII-AP、AP-S及びAP-CのSR1発現細胞に対する結合について予想された解離定数(Kd)は、各々0.325nM、1.45nM、及び0.84nMであった。比較のため、崩壊(collapse)アッセイいおいて、0.44nMのSemaIII-APを含む条件媒質での半最大崩壊反応を観察した。この値は、SemaIII-APとSR1との相互作用について見積もられたKdに匹敵するものであった。これらの結果は、因果律に媒介された崩壊においてDRG軸索に対するSemaIIIとSR1との相互作用の役割を支持する。
【0027】
これらの実験について、コントロールの293-EBNA細胞、即ちラットSR1を安定に発現する293-EBNA細胞を、表示した濃度のSemaIII-AP(A)、AP-S(B)、またはAP-C(C)を含有する濃縮条件媒質で90分間処理した。HABA緩衝液で6回洗浄した後、細胞を溶解させ、内因性AP活性を熱で不活性化させた。結合した組み換えAP融合タンパク質から誘導されるAP活性を熱量分析(405nmでの光学密度)で測定した。特異的結合は、SR1発現細胞への結合から得た値をコントロールへの値から差し引くことにより決定し、このようにして得られた値はHillの等式に適合した。図2中の差し込み図は生のデータを示す(丸印、SR1発現細胞に対する全結合;三角印、コントロール細胞に対する全結合)。SemaIII-AP、AP-S及びAP-CとSR1との相互作用についてのKdは、各々、55.3±6.5ng/ml、218.6±11.0ng/ml、及び67.2±3.0ng/mlであった(1nMは、SemaIII-AP、APーS及びAP-Cについて各々170ng/ml、150ng/ml及び80ng/mlに相当する)。バーは、3回のs.e.m.を示す。SemaIII-AP、AP-S及びAP-CについてのHill係数は、各々1.51±0.24、1.70±0.10、及び1.44±0.07であった。
【0028】
SemaIIIの駆散作用にはSR1機能が必要とされる。
我々は、SR1表面ドメインの一部に対する抗体を生じさせ、SemaIIIへの反応媒介におけるSR1の機能的役割の試験に用いた(実験方法参照)。抗血清の潜在的有用性を実証するために、我々はまず、それが軸索のSR1タンパク質を検出できるかを試験した。SR1発現の空間的及び時間的パターンが、この抗血清で、ラット胚のトラバース断面において、その場でのハイブリダイゼーションによって検出されたSR1遺伝子発現に相当する脊髄レベルで検出され、あらかじめマウス及びチキン胚で観察したパターンと一致した(Kawakami等, 1995; Takagi等, 1995)。E14において、DRGニューロンの求心性繊維の背側脊髄への貫通が始まり(Windle及びBaxter, 1936; Smith, 1983; Altman及びBayer, 1994; Takagi等, 1995)、DRG並びに腹側及び背側脊髄にSR1翻訳物が見られ、対応するSR1タンパク質への免疫反応性は感覚及び運動軸索並びに背側脊髄に検出された。SR1免疫反応性は、軸索上のこの抗血清及び培地におけるE14ラットDRGニューロンの成長コーンでも検出することができ、これはチキン軸索によるニューロピリンについて既に示された通りである(Takagi等, 1995)。E18においては、DRG及び前角において、より低いレベルのSR1翻訳物が検出された(マウス及びチキンにおけるニューロピリンでの類似の結果について、Kawakami等, 1995; Takagi等, 1995参照)。DRGにおける発現のタイミングは、培地におけるE14及びE18DRG細胞へのSemaIII-APの結合パターン、及びSemaIIIレセプターの予測されるものと一致した(Fitzgerald等, 1993; Messersmith等, 1995; 及びそれらの中の議論参照)。
【0029】
SemaIIIの機能の媒介においてSR1が含まれることを試験するために、プロテインA−精製抗SR1抗血清を用いた。培養媒質における抗血清の含有は、コラーゲンゲル培地中のSemaIII-AP及びE14ラットDRG軸索上のSemaIIIの駆散効果を投与量依存的に阻害したが、やはりプロテインA精製したプレイムン(preimmune)IgGは駆散効果を阻害しなかった。この中和効果が抗血清中のSR1に対する抗体によることを実証するために、SR1表面ドメインの一部と複合したビーズとともにインキュベートすることにより、抗血清のアリコートに免疫抑制を施して抗血清(抑制抗血清)とするか、コントロールビーズで処理した(疑似抑制抗血清)。模擬抑制抗血清は、ウェスタンブロットによりSR1表面ドメイン−AP融合タンパク質をまだ検出し、SEmaIII-APの阻害効果をまだブロックした。対照的に、抑制抗血清は、ウェスタン部ロットによりSR1表面ドメイン-AP融合タンパク質を検知せず、SemaIII-APの阻害活性をブロックせず、最初の抗血清がSR1機能を妨害することによりSemaIII-AP活性をブロックするという仮説に適合した。SR1に対する抗血清が軸索駆散に必要な一般的メカニズムに影響される可能性を除外するために、同じプロテインA精製抗血清を、SemaIIIいにょって駆散される軸索の群である(Serafini等, 1996; Varela-Echavaria等, 1997)滑車運動軸索(Colamarino及びTessier-Lavigne)のネトリン媒介駆散に対するその効果を試験した。抗SR1抗血清はこれらの軸索を染色するが、これらの軸索のネトリン-1の駆散効果はブロックせず、SR1がSemaIII媒介駆散に特異的に含有されることに合致する。
【0030】
SemaIIIの崩壊誘発効果にもSR1機能は必要とされる。
慢性的に存在する場合にはDRG軸索を点原から遠ざけるのに加えて、SemaIIIも、培地の成長コーンに急激かつ均一に添加する場合、DRG成長コーンの崩壊誘発に含ませることができる(Luo等, 1993)。従って我々は、抗SR1抗血清が崩壊アッセイにおけるSemaIIIの活性に影響するかを試験した。抗SR1抗血清はSemaIII-APまたはSemaIII-mycによって誘起されたE14ラットDRG成長コーンの崩壊を阻害し;ブロッキング効果は、駆散のブロックに観察されたように投与量依存的であることが示された(表1)。予測したように、疑似抑制抗血清も崩壊をブロックしたが、抑制抗血清はしなかった。このブロック現象の特異性を試験するために、我々は、リゾホスファチド酸(LPA)もDRG成長コーンを生じうるという事実を用いた(Jalink等, 1994)。プレイムン抗血清も抗SR1抗血清もLPAに誘発されたDRG成長コーンの崩壊を阻害せず、抗血清がSemaIII誘発性崩壊を、SR1機能の特異的阻害によってブロックするという仮説に合致した。
【0031】
SR2をコードするcDNAのクローニング
SRファミリーのさらなる成員を同定するために、我々は、CUBおよびSR1のMAMモチーフの両方を含むラットcDNAを特異的に増幅するPCRプライマーを設計した。SR1相同体の936アミノ酸をコードする単一のcDNA(SEQ ID NO:7)、設計したSR2(SEQ ID NO:8)を同定した。これらのデータにより、我々は、公共データデースのEST類を同定かつ合成し、hSR2をコードするcDNAを生成することができた。このクローンを含むCDNA類も、ヒト胎児脳ライブラリーから単離された(実験方法参照)。セマホリン結合及びニューロン軸索アウトグロース及び/または配向モジュレーション活性を含むSR特異的機能は、ここに、SR1ポリペプチドについて記載したように示された。
【0032】
SR1はSemaIIIレセプターである。
ニューロピリンは膜貫通タンパク質であり、最初にFujisawa及び共同研修社によって、ツメガエル神経系の成長における軸索の特異的サブセットをラベルするモノクローナル抗体(A5)に認識されるエピトープとして同定された(Takagi等, 1987; Fujisawa等, 1989; Takagi等, 1991)。ニューロピリンは、その細胞外ドメインに2つのいわゆるCUBモチーフを含み、それらは補体成分C1r及びC1s及び幾つかの金属タンパク質分解酵素類の非触媒領域に見られる(概説は、Bork及びBeckman, 1993参照)。これらのドメインは、ニューロピリンにおいて、凝集因子V及びVIIIのC1及びC2ドメイン(Toole等, 1984; Jenny等, 1987)、乳脂粒子膜タンパク質(MFGP)(Stubbs等, 1990)、及びジスコイジンレセプター(DDR)(Johnson等, 1993; Sanchez等, 1994)を含む多くのタンパク質に有意な類似性を持つ2つのドメインに続く。膜貫通領域により近いのはMAMドメイン、即ちタンパク質−タンパク質相互作用に含まれるタイプのモチーフである(Beckmann及びBork, 1993)。ニューロピリンの細胞内ドメインは短く(40アミノ酸)、明確なモチーフは持たないが、ツメガエル、マウス及びチキンに高度に保持されている(Takagi等, 1995; Kawakami等, 1996)。これら3つの種の神経系の成長において、種々の異なる類の軸索(運動及び感覚軸索を含む)によって、それらがその標的に突出するように動的に発現される(例えば、takagi等, 1987, 1991, 1995; Kawakami等, 1996)。ニューロピリンは、インビトロにおける軸索アウトグロースを促進し(Hirata等, 1993)、トランスジェニックマウスにおけるβ-アクチンプロモータの制御下のニューロピリンの発現を強制して軸索の関節離開をもたらす(Kitsukawa等, 1995)。ニューロピリンの強制された異所性の発現も、ニューロピリンが発現される非ニューロン領域の2つである心臓及び四肢の発達における異常性を導き、それは神経系外の器官形成におけるニューロピリンの役割を示唆した(Kitsukawa等, 1995)。
【0033】
我々は、ニューロピリンタンパク質に配列類似性を持つSR1及びSR2セマホリンレセプターを同定した。SR1の時空的発現パターンは、SR1のSemaIIIレセプターとしての役割と合致する。発達中の脊髄の領域において、SR1は、DRGの感覚神経、特に脊髄神経、後根、及び後索におけるそれらの軸索によって最も優勢に発現され、SR1は、培地中の解離したDRGニューロンから誘導された軸索の成長コーン上でも検出された。SR1及びニューロピリンがDRGニューロン(マウスE9及びE15.5の間)によって発現され、その後急激に減少する時間は、SemaII反応性DRG軸索の脊髄への突出の突出タイミングに相当する。この時間中、SemaIIIは腹側脊髄において高レベルで発現され、通常は背側脊髄において終端するNGF反応性軸索の不適当な標的化を防止する拡散可能な化学駆散剤として関与する(Messersmith等, 1995;Pueschel等, 1995, 1996; Shepherd等, 1997)。我々のその場でのハイブリダイゼーション研究は、SR1がラットDRG細胞の幾つかの集団においてのみE14で−おそらくはSemaIII反応性のNGF反応性ニューロンで発現されることを示唆した。さらに、発達しているDRG軸索に対して、交感軸索(Pueschel等, 1996)、脊髄運動軸索(Shepherd等, 1996; Varela-Echavarria等, 1997)、及び滑車、三叉運動神経、舌咽及び迷走神経軸索(Serafini等, 1996; Varela-Echavarria等, 1997)等の多くの頭側運動軸索を含む他の類の発達中の軸索が、SemaIIIによって駆散され、あるいはそれに対して崩壊する。これらの軸索の全てがSR1を発現する。
【0034】
またSR1は、神経系外のSemaIIIの媒介作用においても役割を果たす。SR1、ニューロピリン及びSemaIIIは、発達中の心臓血管系及び四肢を含む種々の非−ニューロン組織において発現される(Takagi等, 1987, 1991, 1995; Kitsukawa等, 1995;Pueschel等, 1995; Behar等, 1996)。トランスジェニックマウスにおけるβ-アクチンプロモータの制御下でのm-ニューロピリンの異所性発現は、軸索の新芽形成及び関節離断に加えて、非神経組織における種々のモルホロジー的異常性を生じ、それは、過剰な毛細管及び血管の形成、血管拡張、心臓奇形、及び余分な指を含む(Kitsukawa等, 1995; また、軸索、心臓及び骨格発達における障害は、SemaIIIノックアウトマウスも参照, Behar等, 1996)。
【0035】
我々の実験は、SemaIIIのCドメイン及びセマホリンドメインの両方が独立にSR1に結合できるという証拠を提供する。全長SemaIII分子の両極のSR1に結合する能力は、全長SemaIIIがSR1に対して個々のドメイン単独よりも高い親和性を有することを示唆するデータの説明を与え、これは、各SemaIII分子の2つのドメインの細胞膜において隣接するSR1への配列的結合が、より高い見かけの親和性をもたらしたからである。この観察は、SemaIIIに応じたシグナリングが、単独のSemaIII分子によってもたらされたSR1分子の二両体化によってトリガーされ、それはまた、セマホリンドメインまたはCドメインへのAPの融合体であるAP-S及びAP-Cが、インビトロでのDRGの駆散の誘発または崩壊の発生をしないという観察によっても支持される。
【0036】
SR1が、そのアミノ末端に2つのCUBドメインを含み、タンパク質−タンパク質相互作用に含まれるモチーフは、その構造が、2つの接着ドメイン、免疫グロブリン様ドメイン及びフィブロネクチンタイプIIIリピートと同様に逆平行β−樽型と予想される(Bork等, 1993,; Bork及びBeckmann,1993)。補体C1r/sのCUBドメインは、C1r/s二両体間にカルシウム依存的な複合体形成をすること、並びにそれらがC1qと結合して成熟C1複合体を形成する(Busby及びIngham, 1988, 1990)ことがわかったが、金属タンパク質分解酵素のCUBドメインTolloid(BMP-1関連)は、遺伝的証拠から、BMPファミリー成員デカペンタプレジックとの相互作用を媒介することが示唆された(Childs及びO'Connor, !994; Fineli等, 1995)。SR1分子の中心部では、b1及びb2ドメインが、凝集因子V及びVIII(Toole等, 1984; Jenny等, 1987)、MFGF(Larocca等, 1991)及び2つのレセプタータンパク質-チロシンキナーゼDDR(Johnson等, 1993)及びPtk-3(Sanchez等, 1994)と相同性を示す。最後に、SR1は、MAMドメイン、多様な膜貫通タンパク質に見られる〜170アミノ酸モジュールも含み(Beckmann及びBork, 1993)、それらは同種親和性相互作用を媒介することが示唆された(Zondag等, 1995)。我々は、SR1の切断された形態であって、ほぼ264アミノ酸末端を欠くものが、SemaIII-APへの結合能力を維持し、SemaIIIのセマホリン及びCドメインの少なくとも一方が、SR1のドメインb1またはb2またはMAMドメインと相互作用することを示唆していることを見いだした。SemaIIIはまた、SR1のSR1結合パートナーとの相互作用をモジュレートする。駆散アッセイにおいてSemaIIIの最も顕著な効果は、束形成パターンにおける変化ではなく、DRG軸索をSemaIIIの局在化供給源から遠ざけることである(Messersmith等, 1995)。さらに、個々の成長コーンは、インビトロでSR1依存的にSemaIIIに対する崩壊で誘発され得(Luo等, 1993)、SR1を含む明確なシグナリング経路がSemaIIIによってトリガーされうることを示している。
【0037】
セマホリンファミリーは、分泌された膜貫通タンパク質である20を越えるタンパク質を含み、それらは、配列及び構造の類似性に基づいて5つのサブファミリーに分類された(Tessier-Lavigne及びGoodman, 1996; Kolodkin, 1996に概説されている)。我々は、分泌されたセマホリンSemaA、SemaE、及びSemaIVは、幾つかのサブファミリーにSemaIIIとして属するが、SR1とセマホリンファミリーのこのサブファミリーの成員との間の相互作用における混乱を示唆していることを見いだした。セマホリンタンパク質の多様性の混乱は、これらのタンパク質及びそれらのレセプターの相互作用にある単純さを隠す可能性があり、エフリン-AサブクラスのGPI-固定化リガンドが第1かつ無差別にEphAサブクラスレセプターと結合し、エフリン-Bサブクラスが第1かつ無差別にEphBクラスレセプターと相互作用するするEphレセプターとエフリン(ephrin)リガンドの混乱が単純な結合関係を隠すのと同じである(Gale等, 1996; Eph Nomenclature Committee, 1997)。
【0038】
実験方法:AP融合タンパク質の構築及び発現
SemaIII-AP融合タンパク質を製造するために、全長SemaIIIをコードするcDNAをPCRで増幅し、APTag-1にサブクローンした(Flanagan及びLeder, 1990)。得られたプラスミドから、SemaIII及びAPの両方をコードするフラグメントを発現ベクターpCEP4(Invitrogen)に移し、293細胞(Invitrogen)のトランスフェクションに用いた。ゲネチシン(geneticin)及びヒグロマイシン(hygromycin)で選択した後、Sema-Apを安定に発現する細胞系を確立した。細胞をコンフルエンスまで成長させ、次いでOptimen媒質(BRL)中で3日間培養した。条件媒質を回収し、Centripep-100(Amicon)を用いて部分的に精製した。APに融合させたSR1の表面ドメインをコードする構築物を同様にpCEP4内に作製し、安定な細胞系の誘導に用いた。これからの条件媒質を同じ方法で精製した。
【0039】
他のAP融合タンパク質について、Semaドメイン及びIgドメイン(アミノ酸25から654)、Semaドメインのみ(アミノ酸25から585)、切断したSemaドメイン(アミノ酸25から526)、Igドメイン及びCドメイン(アミノ酸586から755、またはCドメインのみ(アミノ酸655から755)をコードする配列をPCRで増幅し、APをコードする配列に融合させ、発現ベクターpSecTagB(Invitrogen)のIgk鎖シグナル配列の後のクローニング部位にサブクローンした。これらの得られた構築物を、リポフェクタミン(GIBCO BRL)とともにCos-1またはCos-7細胞に一時的にトランスフェクトした。条件媒質を上記のように回収した。
【0040】
発現ライブラリー構築及びスクリーニング
80mgのDRG組織を2リトッルのE14ラット胚から切り出し(K. Wangの助力)、ドライアイス上で凍結させた。これらのラットDRGから、QuickPrepmRNA精製キット(Pharmacia)を用いてmRNAを単離し、StratagenecDNA合成キットを用いて、製造者の指示に従ってcDNAの生成に用いたが、cDNAは、DNAサイズ分画カラム(GIBCO BRL)を用いてサイズ分画した。500bぴょり大きなcDNAを含む画分を回収し、COS細胞発現ベクターpMT21(Genetics Institute)のEcoRIXhoI部位にリゲートした。リゲートしたDNAは、エタノール沈降させ、10ng/μlで水中に再懸濁させ、SURE2スーパーコンピーテント(supercompetent)細胞(Stratagene)(40μl細菌に1μlDNA)中に電気穿刺し、得られた形質転換体を〜1000から2000コロニーのプールに分けた。
【0041】
ライブラリーをスクリーニングするために、各プールの細菌からSNAP miniprepキット(Invitrogen)を用いてDNAを抽出し、リポフェクタミン(GIBCO BRL)を有する6ウェルプレートにおいてCOS-1細胞に一時的にトランスフェクトした。48時間後、細胞をハンクスの等張塩溶液(HABA, Cheng及びFlanagan, 1994)で一度洗浄し、次いで、50−100ng/mlのSemaIII-AP融合タンパク質を含むHABA中、室温で75分間インキュベートした。プレートをHABA中で6回洗浄し、アセトン-ホルムアルデヒドで固定し、次いでCheng及びFlanagan(1994)に記載されているようにHBSで2回洗浄した。プレートを65℃のインキュベータ内に2時間保持して、COS細胞の内因性アルカリホスファターゼ活性を不活性化した。プレート内の細胞を、Cheng及びFlanagan(1994)に既に記載されているように,AP基質BCIP及びNBT(GIBCO BRL)を含むAP緩衝液中で2−6時間染色した。細胞の染色は、解剖顕微鏡を用いて監視した。
【0042】
陽性プールを同定した後、プールからの10ngのDNAをDH5αコンピーテント細胞にトランスフェクトし、形質転換体を200−300コロニーのサブプールに分けた。これらのサブプールを上記のように再スクリーニングし、陽性のサブプールを、単一の陽性プラスミド(p28)が単離されるまで、さらに2ラウンドの再分割をした。p28プラスミドの挿入DNAを、Licorの(L4000)自動化シークエンサ並びに33Pサイクルシークエンシングを用いて両方の鎖から配列分析した。
【0043】
ヒトcDNAライブラリースクリーニング
ラットSR1(p28)の配列での、ヒトの発現された配列タグ(EST)デー手ベースの検索により、その中間部分に相同性を持つ多数の短い配列が明らかになった。Genome System Inc.からESTクローン(遺伝子バンク承認番号R61632)が得られ、ヒト胎児脳cDNAライブラリー(Stratagene)の高緊縮でのスクリーニングのプローブとして用い、ヒトSR1の全長コード領域をカバーする4つの重複するcDNAの単離を導いた。
【0044】
インシトゥ・ハイブリダイゼ−ション
4%パラホルムアルデヒド(PFA)で前もって固定したE14ラット胚の上腕領域から凍結断片(10μm)を作製した。これらの断片のその場でのハイブリダイゼーションを、Schaeren-Wiemers及びGerfin-Moser(1993)及びKennedy等(1994)に記載されているように実施した。5’-非翻訳領域の490bp及び5’SR1コード領域の795bpを含む1285bpフラグメントwp、p28プラスミドのPstI消化によって放出させ、pBluescript(Stratagene)にサブクローンした。アンチセンス及びセンスRANプローブを、ジオキシゲニン-UTP(Boehringer Mannheim)の存在下、T7及びT3ポリメラーゼを用いて、製造者が推奨するように転写した。
【0045】
細胞表面結合及び動力学分析
SemaIII-APの解離したDRG細胞への結合を試験するために、E14またはE18ラット胚から取り出したDRGを、0.25%トリプシンとともに37℃で10分間消化し、炎研磨したピペットで粉砕する事によりさらに分解した。未解離の組織塊を沈降で除去した後、解離した細胞を430×gのスピン5分間によって回収し、次いで8ウェルチャンバースライドで、0.5%ウシ胎児血清(FCS)及び25ng/mlのNGF(Bioproducts for Science Inc.)を含むF12/N3媒質中、5%CO、37℃で20分間培養した。結合活性を試験するために、細胞を同定した組み換えタンパク質を含むHABA緩衝液中で90分間インキュベートし、次いで洗浄、固定、加熱及び染色を上記のように行った。
【0046】
全長ラットSR1タンパク質を安定に発現する293-EBNA細胞を、pCEP4-SR1プラス水殿トランスフェクション及びゲネチシン及びヒグロマイシンでの選択によって確立した。平衡結合実験を、ほぼ上記の通り(Flanagan及びLeder, 1990; Cheng及びFlanagan, 1994)、ポリ-D-リシンでコートした6ウェルプレートで培養したコントロール293-EBNA細胞またはSR1発現性293-EBNA細胞を用いて行った。
【0047】
SemaIII及びSR1に対する抗体の生成
SemaIII、生成したAP-S、APのSemaIIIのSemaドメインへの融合物についてのウェスタンブロット実験を、ラビット抗血清を生じさせるために用いた。SR1の機能ブロック実験のために、SR1のアミノ酸265から857をコードする1775bpのDNAフラグメントをPCR増幅し、細菌発現ベクターpQE-9(Qiagen)にサブクローンして、アミノ末端に6つのヒスチジン残基を持つ融合タンパク質を大腸菌で生成させた。His-タグSR1は、XL1-Blue細胞で発現され、製造者の推奨の通りに精製し、ラビット抗SR1抗血清を生じさせるために用いた。抗SR1または免疫前血清における免疫グロブリンは、プロテインA−アガロース(GIBCO BRL)カラムで精製した。この血清をカラムに適用した後、まず15bed容量の100mMTris(pH8.0)、次いでさらに20bed容量の10mMTris(pH8.0)、で洗浄した後、5bed容量の50mMグリシン(pH3.0)で溶離した。カラムからの溶離液を即座に1/10容量の1MTris(pH8.0)でを加えて中和し、次いでCentricon-10装置(Amicon)で濃縮した。抗SR1抗体を抗血清から除くために、等量のニッケル-アガロースビーズを、精製したHis-SR1タンパク質とともに(コントロールではこれ無しに)、4℃で4時間インキュベートした。F12媒質で3回洗浄した後、ビーズを等量の抗SR1血清とともに4℃で3時間インキュベートした。上清を回収し、次いでプロテインA親和性精製を上記のように施した。
【0048】
免疫沈降及びウェスタン分析
ApまたはAp融合タンパク質をウェスタンブロットによって検出するために、濃縮条件媒質のアリコートをSDS-PAGE(8%ゲル)によって溶解した。ニトロセルロース(Amersham)に移した後、タンパク質をラビット抗AP抗体(DAKO)でプローブした。ブロットは、基質としてBCIP及びNBTで行った。
【0049】
SR1とSemaIIIとの相互作用を検出するために、100μlプロテインA-アガロースビーズ(GIBCO BRL)を、まず5μgの抗APモノクローナル抗体(Medix Biotech)とともにIP緩衝液(20mM Hepes、pH7.0、100mM NaCl、1mM EDTA、1mM DTT、及び0.02%NP-40)中で2時間、4℃でインキュベートした。1mlのIP緩衝液で3回洗浄した後、ビーズの半分(50μl)を2μgのKit-AP(Flanagan及びLeder,1990)またはSR1-APタンパク質(全SR1表面ドメインを含む)とともに4℃で2時間インキュベートした。組み換えタンパク質と複合したビーズは、次いでIP緩衝液で3回洗浄し、2μgのmyc-タグSemaIIIタンパク質を含む40μlのIP緩衝液に再懸濁した。混合物を4℃で3時間インキュベートした後、ビーズを1mlのIP緩衝液で6回洗浄した。結合したタンパク質は、50μlのSDS-含有サンプル緩衝液中でビーズを煮沸することにより放出させ、SDS-PAGE(8%ゲル)及びC末端Myc-エピトープタグに対するモノクローナル抗体(9E10)でのウェスタンブロットにより分析した。
【0050】
免疫組織化学
E14ラット脊髄におけるSR1の発現を検出するための免疫染色のために、固定していない凍結胚から凍結断片(10μm)を回収し、アセトンで5分間固定した。染色は、一次抗体としての免疫前血清(1:500)または抗SR1血清(1:500)、及び二次抗体としてのビオチニル化ヤギ抗ラビットIg(5ng/ml、Biorad)で行った。発色源としてジアミノベンジジン(Sigma)を用い、Vectactain Elite ABCキット(Vector)でシグナルを向上させた。細胞の染色のために、E14ラットDRGを上記のように20時間培養し、抗SR1抗血清または免疫前血清(1/500希釈)とともに1時間室温でインキュベートし、3回洗浄し、メタノールで固定し、結合した抗体をCy3-複合二次抗体(Jackson Immunological Laboratories)を用いて可視化させた。
【0051】
崩壊アッセイ
崩壊アッセイは、実質的にRaper及びKapfhammer(1990)及びLuoら(1993)に記載されたようにして、最小の修正を加えて行った。簡潔に言えば、E14ラット胚からDRG外植片を切り取り、0.5%FCS及び25ng/mlの2.5SNGFを含むF12/N3中のポリ-D-リシン(Sigma)及びラミニン(Becton Dickinson Labware)でコートした6ウェルプレートにおいて、5%CO中37℃で16−20時間培養した。AP、SemaIII-AP、またはSemaIII-mycを含む濃縮条件媒質の少量を培養媒質に徐々に添加し、培地を37℃に1時間維持した。外食片を、10%スクロースを含むPBS中の4%PFAで15分間固定し、次いでPHTX(PBS/1%熱不活性化したヤギ血清/1%TritonX-100)で15分間インキュベートした。次いで、外食片を2μg/mlのローダミン-ファロイジン(Molecular Probes)で30分間染色し、洗浄し、Fluoromount G(Fisher)でマウントした。コントロールとして、L-a-リソホスファチジン酸(LPA, Sigma)のアリコートを最終濃度1μM(Jalink等, 1994)で培地に添加し、培地を37℃で3分間インキュベートした後、固定して染色した。免疫前または抗SR1抗血清の効果を試験するために、各抗血清のアリコートを外食片培地に添加し、SemaIIIタンパク質またはLPAの添加の前に37℃で30分間保持した。
反発アッセイ
反発アッセイは本質的に過去に記載されたようにした(Messersmithら,1995)。簡単に述べれば、E14ラットDRG外植片を切り取り、対照293EBNA細胞又はSemaIII-APを発現する293EBNA細胞とともにコラーゲンゲルに埋め込んだ。抗体の示された量を培地(0.5%FCSと25ng/mlの2.5S NGFを含むF12/N3倍地)内に含めた。37℃で40時間インキュベート後、外植片をPBSに4%のPFAが入ったもので2時間固定し、神経フィラメント特異的抗体(NF-M,1:1500;Leeら,1987)及び西洋わさびペルオキシダーゼ抱合二次抗体(Boehringer-Mannheim;1:250)で、開示されているようにして(Kennedyら,1994;Messersmithら,1995)免疫染色した。神経突起の成長の定量化は開示されているようにして実施した(Messersmithら,1995)。
【0052】
ニューロピリン−2の同定
ニューロピリン−1の細胞外ドメインを、幾つかの予測される構造ドメイン:2つのCUBモチーフ(ドメインa1及びa2)、凝集因子V及びVIIIに相同な2つのドメイン(ドメインb1及びb2)及びMAMドメイン(ドメインc)で構築した(Takagi等, 1991; Kawakami等, 1996)(図1及び2a)。ニューロピリン−1が関連分子ファミリーの成員であるかを決定するため、我々は、正変性プライマーの3つのセット(5.1、5.2及び5.3)及び逆変性プライマー(3.1、3.2及び3.3)を用いた逆転写PCR(RT-PCR)によって関連物を検索した。プライマーは、a2と他のCUBドメインタンパク質(プライマーセット5.1)、ドメインb1及び/またはb2と凝集因子V及びVIII(プライマーセット5.2、5.3及び3.1)、ドメインcと他のMAMドメインタンパク質(プライマーセット3.2)、または異なる種からのニューロピリン相同体間に高度に保持された細胞内ドメインの配列(プライマーセット3.3)の間に保持された配列に基づいて設計した(実験方法参照)配列は、全E11マウス胚mRNA及び成熟マウス脳mRNAから、(5.3及び3.1を除く)5’及び3’プライマーセットの全ての対となる組み合わせを用いて増幅した。全ての場合において、ニューロピリン−1に予測されたサイズの産物が増幅されサブクローンされた。プライマーセットの各対について1ダースより多いcDNAが配列分析され、全ての場合においてマウスニューロピリン−1配列が回収された。さらに、プライマーセット5.2(b1ドメイン、KEWIQVD)及び3.3(細胞内ドメイン、ENYNFE)を用いてRT-PCRで得られたcDNAの幾つかが重複する配列をコードし、それらはニューロピリン−1配列の一部に関連するが同一ではなかった。これらの配列を、cDNAライブラリースクリーニングとRACE(cDNA末端の高速増幅)との組み合わせを用いて、5’及び3’の両方向に延長した(実験方法参照)。
【0053】
実験から、新規なニューロピリン-1-関連分子の全長が組み立てられ(図3)、それをニューロピリン−2と命名した。発現された配列タグ(EST)データベースのスクリーニングにより、我々はまたヒトニューロピリン−2の配列を予測する数種のヒトESTの配列を組み立て、それらは、マウスニューロピリン−2と高い相同性(90%同一性)を有していた。ニューロピリン−2に予測された全構造は、ニューロピリン−1のものと同一であり、全ての同じ機能性ドメインを有する(図4A)。アミノ酸レベルでは、ニューロピリン−2の配列は、ヒトとマウスの両方においてニューロピリン−1と44%の同一性であった。相同性は、タンパク質の全長に渡って分布し、膜貫通ドメインにおいて最も高い相同性を示した。
【0054】
これらの実験を通して(実験方法参照)、我々はまた、選択的スプライシングによって生ずるニューロピリン−2の選択的(alternative)形態の存在についての証拠も発見した。第1に、分岐したカルボキシ末端を持つ選択的形態が同定され、我々はそれをニューロピリン−2(a0)と命名した(オリジナルのアイソフォームを呼ぶのに、ニューロピリン−2及びニューロピリン−2(a0)を互換的に使用する)。ニューロピリン2(b0)の配列は、ニューロピリン−2(a0)の配列から、ニューロピリン−2(a0)のMAMドメイン及び膜貫通ドメインの間のアミノ酸809で分岐している(図4C)
ニューロピリン−2(b0)は、疎水性分析から、ニューロピリン−2(a0)に類似した長さの細胞内ドメインに続く膜貫通ドメインを有すると予測されたが、これら2つのドメインはニューロピリン−2(a0)から高度に分岐し、10%の同一性しか持たない。この分岐配列の部分に相当するヒト配列(346bpフラグメント)をコードする発現された配列タグ(EST)もdbESTデータベース中に見られた(AA25840)(図4C)。ニューロピリン−2(b0)が膜貫通タンパク質であるという予測を確かめるために、我々は、このタンパク質のカルボキシ末端をmyc-エピトープでタグし、タグ構築物をCOS7細胞に一時的トランスフェクトして発現させ、発現されたタグタンパク質を、エピトープタグを指向するモノクローナル抗体9E10を用いて試験した(Evan等, 1985)。免疫染色によるニューロピリン−2(b0)のカルボキシ末端におけるmyc-タグの検出は、トランスフェクトされた細胞の洗浄剤透過性を必要とし、ニューロピリン−2は確かに膜貫通タンパク質であった。
【0055】
さらに、我々は、ニューロピリン−2(a0)のアミノ酸809、即ち、ニューロピリン−2のa及びbアイソフォームの分岐部位において5、17または22(5+17)アミノ酸の挿入物を持つアイソフォームを含むニューロピリン−2(a0)の他アイソフォームも見いだした(図4B)。22アミノ酸挿入物は、5及び17アミノ酸挿入物の和である(図4B)。我々は、これらのアイソフォームを、ニューロピリン−2(a5)、ニューロピリン−2(a17)及びニューロピリン−2(a22)と名付けた。Kolodkin等,(1997)に報告されたアイソフォームは、明らかにラットニューロピリン−2(a17)アイソフォームである。同様に、我々は、アミノ酸809に全く同じ5アミノ酸挿入物を持つニューロピリン−2(b0)のアイソフォームを見いだし、ニューロピリン−2(b5)と名付けた。異なるニューロピリン−2アイソフォームにおいて観察された5及び17アミノ酸挿入物の組み合わせパターンは、これら異なるアイソフォームが、5及び17アミノ酸鎖をコードする別のエクソンのスプライシングから生じたことを示している。
【0056】
ニューロピリン−2のa及びbアイソフォームが異なる時間的発現パターンを示すかを決定するために、我々は、全てのニューロピリン−2アイソフォームが共通して有する配列に対して設計された5’プライマー、及びニューロピリン−2(a)及びニューロピリン−2(b)の細胞内ドメインの配列に独特の3’プライマーを用いたRT-PCRを実施した(実験方法参照)。E11全マウス胚mRNAをテンプレートとして用い、我々は、E11において、ニューロピリン−2(a)に相当する増幅産物のみが検出されたことを見いだした。しかしながら、テンプレートとして成熟マウス脳mRNAを用いると、ニューロピリン−2(a)及びニューロピリン−2(b)の両方に相当する増幅産物が検出された。これらの結果を考え合わせると、ニューロピリン−2の異なるアイソフォームは、選択的スプライシングによって生じ、このスプライシングは時間依存的または細胞型依存的に調節されることが示された。
【0057】
ニューロピリン−2は、発達中のニューロンの特別な類によって発現される。ニューロピリン−2等のニューロピリンが軸索成長または誘導に含まれるレセプターの候補であるかを決定するために。我々は、ニューロピリン−2mRNAが、軸索伸長期間中に胚ニューロンによって発現されるかを、その場でのハイブリダイゼーションによって試験した。存在することが明らかなニューロピリン−2の多数のアイソフォームを与えられたが、我々は最初の調査において、ニューロピリン−2(a0)のドメインb2から細胞内ドメインに延設される配列に相当するプローブを用いることに決めた(実験方法参照)。このプローブのほとんどは、全てのアイソフォームが共通に有する配列の相当する。
【0058】
脊髄。我々は、まず発達中のマウス脊髄の領域における、運動及び感覚ニューロンの軸索伸長期間の(E9.5から)、前四肢レベルでのニューロピリン−2の発現パターンを検査した。このパターンは高度に動的であった。ニューロピリン−2mRNAは、発達中の運動ニューロンを含むE9.5胚の背側脊髄において検出された。また、底板及び体節及び予定後根神経節(DRG類)を含むが脊索は含まない神経管に隣接する組織において強い発現が観察された。E10.5からE13.5の間に、我々は、ニューロピリン−2の発現をニューロピリン−1と比較したが、これは既に述べた(Kawakami等, 1996)。E10.5までに、脊髄におけるニューロピリン−2発現のレベルが増大した。定板を含む脊髄の背側半分全体は重くラベルされたが、交連ニューロン細胞体を含む脊髄の背側面の側方縁に局在する細胞における発現も強かった。脊髄背側においてニューロピリン−1発現も検出されたが運動ニューロンにおいてのみであり、底及び根板では極めて弱いか皆無であった。ニューロピリン−2及びニューロピリン−1mRNAは予定dRGで共発現されたが、ニューロピリン−2発現は、脊髄を囲む非ニューロン組織においても高かった。ニューロピリン−2発現の同様のパターンはE11.5でも見られた。E13.5では、ニューロピリン−2発現は減少し、脊髄の腹側に制限された。両方のニューロピリンは、運動ニューロンではまだ発現されたが、ニューロピリン−2発現細胞が脊髄腹側全体に見られたのに対し、ニューロピリンー1の発現パターンはより制限されていた。さらに、ニューロピリン−1は、いまや背側脊髄及びDRGでは強く発現されるが、DRGでのニューロピリン−2発現は極めて弱く、バックグラウンドレベルを僅かに上回るのみであった。この段階で底板におけるニューロピリン−1の弱い発現も見られたが、ニューロピリン−2は底板には無かった。E15.5におけるニューロピリン−2の発現は、脊髄では変化せず、この段階でDRGにおける発現は検出されなかった。
【0059】
交感神経節。E11.5ほどの早期では、ニューロピリン−2は交感鎖の神経節に検出された。この発現は、E13.5まではより強く、E15.5までに僅かに減少した。この段階で、ニューロピリン−2mRNAは上頸神経節のニューロンにも検出された。発現は、内臓神経系の領域にも観察された。
【0060】
嗅覚系。臭覚系の全ての成分において高レベルのニューロピリン−2発現が検出された。鋤鼻器並びにその前脳での標的テリトリーである副臭覚バルブにおいて、E13.5及びE15.5で強い染色が観察された。ニューロピリン−1は、副臭覚系では発現されなかった(Kawakami等, 1996)。
【0061】
E15.5まで、臭覚角膜上皮がニューロピリン−2を強く発現したが、この発現は均質ではなく高度にとがったものであった。高レベルのニューロピリン−2mRNAが、前方臭覚核及び扁桃、梨状皮質及び内皮質等の臭覚バルブに結合した終脳領域に観察された。
【0062】
新皮質。皮質におけるニューロピリン−2発現は、E13.5近傍で最初に検出され、皮質の背側及び側方領域の媒介ゾーンに制限されていた。皮質を被う間葉細胞も、ニューロピリン-2の高レベルでの発現を示した。E15.5まで、染色はまだ媒介ゾーンに限られており、その下方部分で強かった。誕生時、ニューロピリン−2発現は、帯状皮質での発現以外に皮質には検出されなかった。
【0063】
海馬形成。ニューロピリン−2の発現パターンは、海馬形成の成分において特に興味深い。ニューロピリン−2は、E13.5の早期に海馬に検出でき、E15.5までCA3及びCA1領域の両方の歯状回における発現は明白であった。ハイブリダイゼーションシグナルは解釈されず、新皮質の媒介ゾーンのニューロピリン−2発現細胞でとともに連続体を形成する。P0まで、歯状回、門細胞の粒状細胞、及び錐体細胞層、媒介ゾーン、及びCA3−CA1領域のインターニューロンにおけるニューロピリン−2の発現はまだ極めて高い。また、発現は、鉤状回にも観察されたが、鉤状回前駆体または近傍には観察されなかった。この段階において、ニューロピリン−2の発現は、海馬に突出する脳領域のほとんどにおいて極めて強かった。いわゆる穿孔性経路を通して歯状回、海馬、及び鉤状回に塊状で突出する内皮質のニューロンは、ニューロピリン−2を発現した。中隔領域の細胞(内中隔、ブロカ対角帯)、海馬形成への他の求心性繊維の主要な供給源も、E15.5及び誕生時にニューロピリン−2を強く発現した。
【0064】
視覚系。E11.5において、ニューロピリン−2は、アイカップを囲む間葉及び視神経において極めて高く発現されるが、網膜には発現されない。E15.5において、ニューロピリン−2mRNAは神経節細胞層に低レベルで検出され、網膜軸索の標的の1つである上小丘において拡散発現が観察された。P0まで、ニューロピリン−2は、上小丘の表面層のほとんどで極めて高いレベルで発現され、他の層では低レベルで発現された。発現は、小丘の上方と内部との境界において急激に停止した。誕生時の視床の側方膝核においては発現は観察されなかった。
【0065】
視床。ニューロピリン−2は、誕生時において、内側手綱などの幾つかの視床核で発現された。
【0066】
小脳。ニューロピリン−2発現は、E15.5の早期に小脳原基で検出され、E15.5までにレベルが向上した。P0において、ニューロピリン−2は深核ニューロン並びにプリキンエ細胞のストライプにおいて発現された。対照的に、ニューロピリン−1は、小脳において発現された(Kawakami等1996)。
【0067】
菱脳核。ニューロピリン−2は、E15.5及び誕生時(P0)に、三叉神経、顔及び舌下運動核等の鰓運動核の幾つかにおいて検出されたが、迷走の背側運動核にはされなかった。我々は、これらの核における発現がいつ開始されるかを測定しなかった。オリーブ及び前庭核の領域では低レベルの発現が観察された。発現は、ニューロピリン−1を高レベルで発現することが知られた脳橋では検出されなかった(Kawakami等, 1996)。
【0068】
非ニューロン組織におけるニューロピリン−2の発現。CNSにおける発現に加えて、ニューロピリン−2は、多くの非ニューロン組織でも検出された。E10.5において、背側及び腹側の筋肉マスの領域における肢芽の限定領域で発現された。その後、発現は発達中の骨、特に椎骨、肋骨及び指において観察される。ニューロピリン−2の発現は、背筋及び舌などの幾つかの筋肉においても観察され、最も強い発現は、腸の平滑筋の領域に観察された。また、腸管上皮、並びに腎臓、顎下腺、肺、鼻のウィスカー小胞、及び内耳の細胞において観察された。ニューロピリン−1(Kawakami等, 1996)とは異なり、ニューロピリン−2発現は心臓または微小管においては検出されなかったが、背側の大動脈には見られた。
【0069】
ニューロピリン−1及びニューロピリン−2の異なるセマホリンファミリー成員に対する異なる結合パターン。ニューロピリン−2が、ニューロピリン−1と同様に、SemaIIIのレセプターであるかを試験するために、我々はニューロピリン−1、ニューロピリン−2(a0)、−2(a5)、−(a22)、及び−2(b5)をCOS−7細胞に一時的に発現させ、結合実験に使用した。我々は、ニューロピリン−1及びニューロピリン−2の異なるアイソフォームのCOS細胞における発現を、ニューロピリン−1に対するポリクローナル抗体(He及びTessier-Lavigne, 1997)、または全てのニューロピリン−2アイソフォームのカルボキシ末端のmyc-タグに対するモノクローナル抗体9E10のいずれかを用いた免疫染色により検出することができた。ウェスタンブロット分析により、COS細胞中で発現したニューロピリン−2アイソフォームが、〜120kDaの予測サイズを有することが示された。SemaIIIとの相互作用について試験するために、我々は、SemaIIIがそのカルボキシ末端で組織科学的リポーターアルカリホスファターゼに融合したキメラ分子を用いた(Sema-III-AP: He及びTessier-Lavigne, 1997)。SemaIII-APを含む部分的に精製された条件媒質を、ニューロピリンを発現するCOS細胞とインキュベートし、結合したタンパク質は、アルカリホスファターゼ組織化学によって検出した。予想されたように、SemaIII-APはニューロピリン−1発現細胞に結合し(He及びTesier-Lavigne, 1997)、アルカリホスファターゼタンパク質(AP)自体は、疑似トランスフェクト細胞、ニューロピリン−1発現細胞、または任意のニューロピリン−2アイソフォームには結合しなかった。驚くべきことに、試験したニューロピリンのアイソフォームには、SemaIII-APの検出可能な結合を持つものなかった。我々は、ニューロピリン−2がSemaIIIのC末端に結合する可能性、及び結合の欠如がAPのSemaIIIのカルボキシ末端部分への融合、即ち結合部位の隠蔽による人工産物である可能性を考えた。この可能性を解決するために、APがSemaIIIのCアミノ酸末端に融合したキメラ分子(AP-C;He及びTesier-Lavigne)を使用した。AP-Cタンパク質は、ニューロピリン−1に結合したが、ニューロピリン−2アイソフォームの任意のものを発現する死亡には結合しなかった。即ち、全長SemaIII-APの異なるニューロピリン−2アイソフォームへの結合の欠如は、SemaIIIのニューロピリン−2への結合の真実の欠如を反映している。
【0070】
SemaII自体はニューロピリン−2に結合しないことが明らかでないので、我々はニューロピリン−2がセマホリンファミリーの他の成員についてのレセプターとなるか否かがわからなかった。SemaIIIはセマホリンファミリー内の構造的に関連する分子のサブファミリーの成員であり、SemaE/コラプシン-3(Luo等, 1995; Puschel等, 1995)、SemaIV/Sema3F(Sekido等, 1996; Roche等, 1996; Xiang等, 1996)、SemaA/SemaV(Sekido等, 1996)及びSemaHを含む。SemaIIIと同様に、これらのタンパク質全ては、セマホリンドメイン、免疫グロブリンドメイン及び塩基性カルボキシ末端ドメインを有する分泌されたタンパク質である(Pushel等, 1995; Luo等, 1995)。従って我々は、これた分子の2つ、SemaE及びSemaIVがニューロピリン−1及び/またはニューロピリン−2のリガンドであるかを試験した。さらに、我々は、配列においてより関係の遠い他の分泌されたセマホリンであるショウジョウバエSemaII(Kolodkin等, 1993)、並びにより分岐したセマホリンである膜貫通SemaVIa(Zhou等、1997)を試験した。SemaIIIのように、我々はニューロピリン−1またはニューロピリン−2を発現するCOS細胞の、アルカリホスファターゼをSemaE、SemaIV、ショウジョウバエD-SemaIIまたはSemaVIaの表面ドメインに融合させたキメラ分子に結合する能力を試験した(実験方法参照)。これらのAp融合タンパク質は、タンパク質の各々を発現する細胞からの部分的に精製された条件媒質の形態の細胞に提示され、媒質はAP活性に合致させた。我々は両方のニューロピリン及びニューロピリン−2発言細胞の異なるアイソフォームがSemaE-AP及びSemaIV-APに結合することを見いだした。対照的に、ニューロピリン−1もCOS細胞で発現された任意のニューロピリン−2アイソフォームも、D-SemaIIまたはSemaVIa表面ドメインを持つAP融合物と検出可能な結合を示さなかった。コントロール実験において、我々は、SemaE-AP及びSemaIV-APが疑似トランスフェクトされたCOS細胞またはネトリン-1レセプターDCCを発現するCOS細胞に結合しないことを見いだした。
【0071】
我々は、SemaIII、SemaE及びSemaIVのAP融合物の、ニューロピリン−1またはニューロピリン−2を発現する細胞に対する親和性を平衡結合実験で見積もった。これらの実験について、我々は、ニューロピリン−2のa5アイソフォームを用いた。これらの分子の特異的結合曲線は、飽和を示し、Hillの等式に合致した(図5A−5C)。ニューロピリン−1及びニューロピリン−2へのSemaEの結合について見積もられた解離定数(Kd)は、各々、5nM及び18nMであった。ニューロピリン−1及びニューロピリン−2へのSemaIVについての値は、各々30nM及び5nMであった。SemaIIIのニューロピリン−2発現細胞への検出可能な結合は検出されなかったが、ニューロピリン−1に対するSemaIII結合について見積もられたKdは0.325nMであった(He及びTesssier-Lavigne, 1997も参照)。ニューロピリン−2のb5アイソフォームを用いても同様のKd値が得られ、異なるセマホリン類の細胞への結合の程度は、全てのアイソフォームで類似していることは明らかである。
【0072】
ニューロピリン−1に相補的なニューロピリン−2の動的発現。ニューロピリン−2の発現の特異的パターンは、種々の異なる軸索類、特に脊髄、臭覚系、及び海馬の誘導において、SemaIII自体ではなく、SemaIIIサブファミリーの成員が含まれることを示している。
【0073】
脊髄では、拡散可能な化学駆散剤ネトリン-1に少なくとも部分的に反応して、交連軸索は背腹方向の経路に沿って誘導される(Serafini等, 1996)。ニューロピリン−2翻訳物は、交連ニューロン細胞体の領域で検出され、交連ニューロンがニューロピリン−2を発現することを示している。SemaEは背側脊髄で発現されるので(Puschel等, 1995)、このセマホリンは交連軸索の誘導に寄与しうる。我々のその場でのハイブリダイゼーションはまた、異なる運動ニューロン集団がニューロピリンの異なる補体を発現し、それゆえ、末梢に発現された異なる分泌セマホリンに対して分化的に反応すると思われる(Puschel等, 1995; Wright等, 1995; Giger等, 1996)。即ち、異なるセマホリンは運動ニューロンの別の末梢標的への突出パターンに寄与しうる(Tsushida等, 1994)。臭覚系はニューロピリン−2発現の他の重要な部位であり、SemaIIIとは別の分泌されたセマホリン類の、この系での誘導における役割を示唆する。臭覚バルブからの軸索は、特定されていない中隔誘導性化学駆散剤によって駆散される(Pini, 1993)。ニューロピリンー2翻訳物は、バルブのこの軸索の起源の細胞体の領域において発現され、分泌されたセマホリンが中隔誘導性化学駆散剤として機能しうることを示している。他の挿入により、臭覚上皮におけるニューロピリン−2が(おそらく一次臭覚ニューロンにより)均一ではな異ことが見いだされ、分泌されたセマホリンが、臭覚マップの生成に寄与する一次臭覚軸索の異なる補体の分化的誘導において役割を果たしうることを示している。
【0074】
ニューロピリンは、求心性の海馬への突出の起源の部位でも発現される。海馬への求心性は局所解剖学的に、中隔、海馬、及び内側軸索とともに組織化され、別の樹状位置または顆粒及び錐体ニューロンに突出することが知られている(Paxinos, 1995)。ニューロピリン−1及び−2は、中隔及び海馬ニューロンによって発現されるが、ニューロピリン−2のみは内側ニューロンによって発現される。SemaE及びSemaIVは海馬で高度に発現され(Puschel等, 1995; Sekido等, 1996)、これらのセマホリンは、従って、海馬求心性突出のパターン形成にも寄与しうる。
【0075】
最後に、ニューロピリン−2が多くの非ニューロン組織で発現されるという観察も、SemaIII以外のセマホリンが神経系外の器官形成に含まれることを示している。腫瘍抑制における分泌されたセマホリンの役割は、ニューロピリン−2が肺で発現されたという事実によって示されたが、これは、小細胞肺ガンにおいて欠けていることが多く、肺ガンに対する腫瘍抑制遺伝子に含まれると考えられている染色体3pの領域にSemaIV及びSemaA/Vがマッピングするからである(Roche等, 1995; Sekido等, 1996; Xiang等, 1996)。
【0076】
実験方法:ニューロピリン−2及びそのスプライシング変異体の単離。
E11善マウス肺及び成熟マウス脳から単離したmRNAに対するpfuポリメラーゼ(Sigma)を用いたRT-PCRを実施するのに、全変性オリゴヌクレオチドの6つのセットを用いた。プライマーは、ニューロピリンのa2ドメイン、b1ドメイン、b2ドメイン、MAMドメイン及び細胞内ドメインにおけるアミノ酸配列を保持するように設計した。各反応について、ニューロピリン−1でサイズ予測したDNAバンドを切断し、ゲル精製したDNAに、同じプライマーだが、順方向プライマーの5’末端のEcoRI部位及び逆方向プライマーのXbaI部位を持つプライマーを用いて二次PCR増幅を施した。PCR産物は、pluescript KS(−)にクローンし、配列分析した。これらの反応の1つから、ニューロピリン−2に相当する新規な配列を単離した(結果参照)。ニューロピリン−2の1.2kbのフラグメントを、成熟マウス脳gt11ラムダファージライブラリー(Clontech)のスクリーン用プローブとして用いた。このようにして単離した部分的cDNAフラグメントは、2つの予定分化スプライシングアイソフォームa及びb形態に相当し、5、17および22アミノ酸挿入物を含むものと含まないものがある(図4)。全長cDNAを得るために、E11マウス全胚及び成熟マウス脳から単離したcDNAに5’RACEを実施した。5’-RACE産物は、5’NotI及び3’XhoI部位を持つpBluescript KS(−)にクローンし、配列分析した。ニューロピリン−2noa及びbアイソフォームの全コード領域を含むcDNAを、5、17及び22アミノ酸挿入物の組み合わせ有無において組み立てた(結果参照)。
【0077】
その場でのハイブリダイゼーション。ジゴキシゲニン(DIG)-ラベルした、及び35S−ラベルしたアンチセンス及びセンスRNAプローブの生成に、ニューロピリン−2の1200ヌクレオチドのフラグメントを用いた。その場でのハイブリダイゼーションは、P0マウス脳のビブラトーム断片に対して、DIG−ラベルプローブで行い、E9.9からP0の間の種々の段階で取り出した凍結断片について放射活性プローブを用いた。ジゴキシゲニン−ラベルプローブを用いたその場でのハイブリダイゼーションは、既に記載されており(Chedotal等, 1996)、放射活性プローブを用いた方法は、Messesmith等, (1995)に記載された通りである。
【0078】
プラスミド構築。シグナル配列を欠く選択的スプライシング形態のニューロピリン−2のコード領域を、発現ベクターpSecTag-A(Invitrogen)に、HindIII(5’末端)及びXbaI(3’末端)部位にサブクローンし、リポフェクタミン(GIBCO BRL)を用いてCOS7細胞に一時的トランスフェクトした。ニューロピリン−2アイソフォームの発現は、免疫細胞化学及び(ニューロピリン−2アイソフォームのC末端のmycタグに対する)モノクローナル抗体9E10を用いたウェスタン分析により検出した。
【0079】
セマホリンIII-Ap融合タンパク質は既に記載されている(He及びTessier-Lavigne, 1997)。P0マウス脳cDNAから、PCRプライマーを用いたPCRにより、マウスSemaEクロンを得た。増幅されたバンドを発現ベクターである分泌されたアルカリホスファターゼをコードする配列を持つAPtag-4ベクターにサブクローンした。ヒトSemaIVクローンは、やはり分泌されたアルカリホスファターゼをコードする配列を含みpSccTag-A(Invitrogen)にサブクローンした。
【0080】
セマホリン-AP融合タンパク質結合アッセイ。セマホリン-AP融合タンパク質結合実験は、バックグラウンド結合を抑制するために、2μg/mlのヘパリンを結合混合物に含有させたことを除いて、Cheng及びFlanagan (1994)に記載された通りであった。簡潔に言えば、ニューロピリン−1及びニューロピリン−2発現構築物を、上記のようにCOS7細胞で一時的に発現させた。トランスフェクションの48時間後、発現細胞をHABA緩衝液(20mMのHEPESを含むHankの等張塩溶液 pH7.0、0.05%アジ化ナトリウム)でリンスした(Cheng及びFlanagan, 1994)。セマホリン-AP融合タンパク質を含む濃縮した上清を、20mMのHEPES及び0.05%アジ化ナトリウムの存在下で、発現COS細胞とともに室温で75分間インキュベートし、次いで、内因性アルカリホスファターゼを熱不活性化し、洗浄し、Cheng及びFlanagen(1994)に記載されたように発色させた。
【0081】
高スループットSR-SemaIII結合アッセイ。
A.試薬:
中和物アビディン:20μg/mlPBS。
ブロッキング緩衝液:5%BSA、PBS中0.5%Tween20;室温で1時間。
アッセイ緩衝液:100mM HEPES pH7.6、1mM MgCl、1%グリセロール、0.5%NP-40、50mMβ-メルカプトエタノール、1mg/mlBSA、プロテアーゼ阻害剤混合物。
33PSRポリペプチド10×ストック:10−8−10−6M”コールド”Srポリペプチド特異的SRドメインに、200,000−250,000cpmのラベルしたSR(Beckmanカウンター)を添加した。スクリーニングの間、4℃のマイクロ冷蔵庫に配置。
プロテアーゼ阻害剤混合物(1000×):10mlPBS中、10mgトリプシン阻害剤(BMB#109894)、10mgアプロチニン(BMB#236624)、25mgベンズアミジン(Sigma#B-6506)、25mgロイペプチン(BMB#101728)、10mgAPMSF(BMB#917575)、及び2mgNaVO(Sigma#S-6508)。
【0082】
SemaIII:PBS中の10−7−10−3Mビオチニル化SemaIII。
B.アッセイプレートの調製:
・ウェル毎に120μlのストックN-アビディンで4℃において終夜コート。
・200μlのPBSで2回洗浄。
・150μlのブロッキング緩衝液でブロック。
・200μlのPBSで2回洗浄。
【0083】
C.アッセイ:
・1ウェル当たり40μlのアッセイ緩衝液添加。
・10μlの化合物または抽出物添加。
・10μlの33P-SR(20−25,000cpm/0.1−10pmoles/ウェル=10−9−10−7M最終コーン)添加。
・25℃で15分間振とう。
・さらに25℃で45分間インキュベーション。
・40μMのビオチニル化SemaIII(アッセイ緩衝液中0.1−10pmoles/40μl)添加。
・室温で1時間インキュベーション。
・200μMのPBSで4回洗浄して反応を停止。
・150μMのシンチレーション混合物添加。
・Topcountで計数。
【0084】
D.全てのアッセイについてのコントロール(各プレートに配置):
a.非特異的結合
b.80%阻害における可溶性(非ビオチニル化SemaIII)
【0085】
参考文献:
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【0086】
この明細書に引用した全ての出版物及び特許出願は、各々の出版物または特許出願が特にかつ独立に出典を明示して取り込まれると示されているように、ここに出典を明示して取り込まれるものとする。上記の発明は、理解を明確にすることを目的とした例示及び実施例により幾分詳細に記載されているが、当業者には、この発明の教示に鑑みて、添付の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく、ある種の変形及び修正がなされてもよいことは容易に明らかになるであろう。
【0087】
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
【Fig1A1】 ラット及びヒトSR1の構造を示す図であり、マウス、ラット及びヒトSR1のアミノ酸配列のアライメントを示す。
【Fig1A2】 上記と同様の図である。
【Fig1B】 ラット及びヒトSR1の構造を示す図であり、異なる種の間に保存されたSR1類のモジュラー構造、及び5つのSR1ドメイン(a1、a2、b1、b2、c)を示す図である。S:シグナルペプチド;C1r/s、補体C1r/s相同体ドメイン(CUBドメイン);FV/VIII領域、凝集因子V及びVIII、DDRチロシンキナーゼ、及びMFGPに相同な領域;MAM、MAMドメイン;TM、膜貫通ドメイン。
【Fig2A】 APの融合タンパク質及びSemaIIIの他のタンパク質のSR−1発現細胞への平衡結合を示す。
【Fig2B】 上記と同様の図である。
【Fig2C】 上記と同様の図である。
【Fig3A】 ニューロピリン−1(SR1)及びニューロピリン−2(SR2)のアミノ酸配列のアライメントである。マウスニューロピリン−1(m-npn-1)、マウスニューロピリン−2(m-npn-2)及びヒトニューロピリン−2(h-npn-2)配列のアライメントは、Clustal V プログラムを用いて行った。Kawakamiら(1996)(図2参照)に従って命名した分子の異なるドメインを示した。ニューロピリン−2のa0アイソフォーム(図2参照)は、アライメントを作り出すために用いた。
【Fig3B】 上記と同様の図である。
【Fig4】 ニューロピリン−2のドメイン構造及びアイソフォームである。
(A)マウスニューロピリン−1(Kawakamiら, 1996)及び全長マウスニューロピリン−2(a0)及びニューロピリン−2(b0)アイソフォームを示す図である。s:シグナルペプチド;a1及びa2ドメインはCUBドメインである(Busby及びIngham, 1990; Bork及びBeckmann, 1993);b1及びb2ドメインは凝集因子V及びVIII及び乳脂球状膜タンパク質のC1及びC2ドメインとの相同性を示す;cドメインはメタロエンドペプチダーゼのメプリン(meprin)及びレセプターチロシンホスファターゼμ、λ及びκに見られるMAMドメインを含む;TM:膜貫通ドメイン;Cy:細胞内ドメイン。点線及び矢印は、ニューロピリン−2におけるニューロピリン−2a及び−2bアイソフォームが分岐する部位を示す;これは、5−、17−及び22−アミノ酸挿入物の部位でもある(図2(B)参照)。
(B)アミノ酸809の後に0、5、17及び22のアミノ酸挿入物を持つニューロピリン−2(a)のアイソフォーム(各々、アイソフォーム2(a0)、2(a5)、2(a17)及び2(a22))、及び5アミノ挿入物有無のニューロピリン−2(b)のアイソフォーム(各々、アイソフォーム2(b0)及び2(b5))である。挿入物の配列であり、挿入物まで3アミノ酸のN末端(AFA)及び挿入物まで4アミノ酸のC末端(ニューロピリン−2aのDEYE、ニューロピリン−2bのGGTL)を示した。
(C)ニューロピリン−2(b0)の配列、及び、EST(AA25804)からのヒトニューロピリン−2(b0)の、ニューロピリン−2(b0)の配列がニューロピリン−2(a0)から分岐している領域の部分配列である。分岐部位まで3アミノ酸のN末端(AFA)を示した。
【Fig5】 セマホリン−AP融合タンパク質の、ニューロピリン発現細胞への平衡結合を示す。トランスフェクトした、またはコントロールCOS細胞を表示した濃度のセマホリン−AP融合タンパク質を含む濃縮媒質とともにインキュベートした。結合した融合タンパク質から誘導されるAP活性は、405nmでの熱量で測定し;特異的結合はコントロール細胞からのバックグラウンドを差し引いた後に得た。ニューロピリン−1(黒丸印)またはニューロピリン−1(黒四角印)を発現する細胞への特異的結合曲線を、SemaIII-AP(A)、SemaE-AP(B)及びSemaIV-AP(C)について示した。ニューロピリン−2−発現細胞との相互作用についての解離定数は、SemaE-APでは0.29、SemaIV-APでは0.09nMであった。

Claims (28)

  1. セマホリンと結合するポリペプチドであって、該ポリペプチドが配列番号:2、4、8、10、12、14、16、18、20、22又は24のアミノ酸配列を含んでなる、又は、配列番号:2、4、8、10、12、14、16、18、20、22又は24のアミノ酸配列の部分配列からな、当該部分配列がマウス、ニワトリもしくはツメガエルニューロピリン-1の何れにも見いだされない配列番号:2、4、8、10、12、14、16、18、20、22又は24の少なくとも連続する8アミノ酸である、ポリペプチド。
  2. 請求項1に記載のポリペプチドであって、該ポリペプチドが配列番号:2、18又は20のアミノ酸配列を含んでなる、又は、配列番号:2、18又は20のアミノ酸配列の部分配列からな、当該部分配列が配列番号:2、18又は20のアミノ酸配列の少なくとも連続する8アミノ酸である、ポリペプチド。
  3. セマホリンと結合するポリペプチドであって、該ポリペプチドが配列番号:2又は4のアミノ酸配列を含んでなる、又は配列番号:2又は4のアミノ酸配列の部分配列からな、当該部分配列が配列番号:2又は4のアミノ酸配列の少なくとも連続する8アミノ酸である、ポリペプチド。
  4. セマホリンと結合するポリペプチドであって、該ポリペプチドが配列番号:8、10、12、14、16、18、20、22又は24のアミノ酸配列を含んでなる、又は、配列番号:8、10、12、14、16、18、20、22又は24のアミノ酸配列の部分配列からな、当該部分配列が前記アミノ酸配列の少なくとも連続する8アミノ酸である、ポリペプチド。
  5. セマホリンIIIと結合する、請求項1に記載のポリペプチド。
  6. セマホリンIVと結合する、請求項1に記載のポリペプチド。
  7. セマホリンEと結合する、請求項1に記載のポリペプチド。
  8. セマホリンIII、IV、又はEと結合するポリペプチドであって、該ポリペプチドが配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなる、配列番号:2のアミノ酸配列の部分配列からな、当該部分配列が配列番号:2のアミノ酸配列の少なくとも連続する8アミノ酸である、ポリペプチド。
  9. セマホリンIV又はEと結合するポリペプチドであって、該ポリペプチドが配列番号:18又は20のアミノ酸配列を含んでなる、配列番号:18又は20のアミノ酸配列の部分配列からな、当該部分配列が配列番号:18又は20のアミノ酸配列の少なくとも連続する8アミノ酸である、ポリペプチド。
  10. セマホリンと結合するポリペプチドをコードする、単離された又は組み換え体の第1の核酸であって、該核酸が配列番号1、3、7、9、11、13、15、17、19、21又は23のストランドを含んでなるか、あるいは、配列番号1、3、7、9、11、13、15、17、19、21又は23のストランドの部分配列からなり、該部分配列が配列番号1、3、7、9、11、13、15、17、19、21又は23のストランドの少なくとも連続する24塩基である、それぞれマウス、ニワトリ及びツメガエルニューロピリン-1cDNAの存在下で、配列番号1、3、7、9、11、13、15、17、19、21又は23を含んでなる第2の核酸とストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズするのに十分な単離された酸。
  11. 請求項1から9のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする組換え核酸。
  12. 請求項11に記載の核酸を含んでなる細胞。
  13. 請求項1から9のいずれか一項に記載のポリペプチドに特異的に結合する抗体。
  14. 請求項11に記載の核酸を宿主細胞又は細胞抽出物内に導入し、上記核酸が転写物として発現され、該転写物が上記SRポリペプチドを含んでなる翻訳産物として発現される条件下で上記宿主細胞又は抽出物をインキュベートし、上記翻訳産物を単離することをことを含んでなる、請求項1から9の何れか1項に記載のSRポリペプチドの製造方法。
  15. 配列番号:2、4、8、10、12、14、16、18、20、22又は24のアミノ酸配列を含んでなるSRポリペプチドとセマホリンとを含んでなる培地において細胞を変調する方法において、相互作用のインヒビターを含んでなる組成物の有効量に細胞を接触させることによりSRポリペプチドとセマホリンの相互作用を変調する工程を含んでなり、これにより細胞の特性が変調され、上記細胞はニューロンで、上記特性は軸索成長及び/又は誘導であり、上記インヒビターは請求項1から9のいずれか一項に記載のポリペプチドである方法。
  16. セマホリンがセマホリンIIIである請求項15に記載の方法。
  17. セマホリンがセマホリンIVである請求項15に記載の方法。
  18. セマホリンがセマホリンEである請求項15に記載の方法。
  19. 請求項1のSRポリペプチドの結合標的に対する相互作用を変調する薬剤のスクリーニング方法において、
    単離された状態の上記SRポリペプチド、上記ポリペプチドの結合標的、及び候補薬剤を含む混合物を、該薬剤が存在しなかったら上記ポリペプチドが基準親和性をもって上記結合標的に特異的に結合する条件下で、インキュベートし、
    上記結合標的に対する上記ポリペプチドの結合親和性を検出して薬剤偏向親和性を決定する工程を含んでなり、
    薬剤偏向親和性と基準親和性の間の差が、上記結合標的に対する上記ポリペプチドの結合を上記薬剤が変調することを示す方法。
  20. 前記SRポリペプチドがSR1ポリペプチドである請求項19に記載の方法。
  21. 前記SRポリペプチドがSR2ポリペプチドである請求項19に記載の方法。
  22. 前記ポリペプチドが、配列番号:2、4又は8のアミノ酸配列を含む、あるいは、請求項1に記載の配列番号:2、4、又は8の部分配列からなる、請求項20に記載の方法。
  23. 前記ポリペプチドが、配列番号:10、12、14、16、18、20、22、又は24のアミノ酸配列を含む、あるいは、請求項1に記載の配列番号:10、12、14、16、18、20、22、又は24の部分配列からなる、請求項21に記載の方法。
    その部分配列のアミノ酸配列を含む請求項21に記載の方法。
  24. 上記結合標的がセマホリンポリペプチドである請求項19に記載の方法。
  25. 記結合標的がセマホリンIIIである請求項24に記載の方法。
  26. 記結合標的がセマホリンIVである請求項24に記載の方法。
  27. 記結合標的がセマホリンEである請求項24に記載の方法。
  28. 請求項1から9のいずれか一項に記載のポリペプチドであって、細胞を天然宿主において当該ポリペプチドとインサイツで接触させることによりSR活性を変調させることを含む細胞機能の変調方法で使用するためのポリペプチド。
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