JP3998127B2 - 熱分解設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱ガス供給部から供給された加熱ガスで廃棄物を間接的に加熱して熱分解残さと熱分解ガスに熱分解する熱分解ドラムを設け、前記熱分解ドラムは、加熱ガス受入部と、前記加熱ガスを通す加熱管と、加熱ガス排出部とを熱分解ドラム本体に設けて構成してある熱分解設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記の熱分解設備における加熱ガス供給部は、特開2000−314511号公報に開示されているように、灯油等の化石燃料を燃焼させて加熱ガスを生成する熱風炉を設け、加熱ガスが熱分解ドラムの加熱ガス受入部に供給されて加熱ガス排出部から熱風炉側に戻されるように加熱ガスを循環させる加熱ガス循環路及び循環ファンを設けて構成してあり、熱分解ドラムの運転中は熱風炉で灯油を燃焼して、加熱ガス排出部からのガスを加熱し続けなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成によれば、熱分解ドラムの運転中は熱風炉で灯油等の化石燃料を燃焼し続けなければならなかったために、燃料に多くのコストがかかって運転コストが高くなるという問題があった。
【0004】
この問題を解消するために、加熱ガス循環路を構成する配管の一部を、熱分解ドラムからの熱分解ガスと、熱分解残さから選別されたカーボン残さとを燃焼させる燃焼溶融炉の燃焼排ガスの流路内に配置して、加熱ガス排出部からのガスを燃焼排ガスで間接的に加熱する技術が提案されている。
【0005】
しかしながら、燃焼溶融炉の燃焼排ガス中には多くのHCl(塩化水素)が含まれており、前記配管が腐食しやすくなっていた。
【0006】
本発明の目的は、運転コストを低廉化でき、加熱ガスの流路を形成する管部等の腐食を抑制することができる熱分解設備を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴構成は、加熱ガス供給部から供給された加熱ガスで廃棄物を間接的に加熱して熱分解残さと熱分解ガスに熱分解する熱分解ドラムを設け、前記熱分解ドラムは、加熱ガス受入部と、前記加熱ガスを通す加熱管と、熱分解ガス排出口および加熱ガス排出部とが設けられた熱分解設備であって、前記加熱ガス供給部が、ガス燃焼器を備えた加熱ガス第1供給手段と、該ガス燃焼器、ガス冷却手段、ガス中和処理装置と、集塵器を備えた加熱ガス第2供給手段とからなり、次の処理機能を有する点にある。
(1)運転開始時において、前記加熱ガス第1供給手段を加熱ガス供給状態側に設定し、前記ガス燃焼器によって加熱ガスを生成し、熱分解ドラムの加熱ガス受入部に供給する。
(2)熱分解ドラムから熱分解ガスや熱分解残さが排出される状態で、加熱ガス第2供給手段もガス供給状態側に設定し、
(2−1)前記熱分解ドラムの熱分解ガス排出口からの熱分解ガスのうちの所定量を、ガス燃焼器に導入して燃焼させる。
(2−2)前記熱分解ドラムの加熱ガス排出部からの排出ガスのうちの所定量を、回収ガスとして、前記ガス冷却手段で冷却し、ガス中和処理装置で中和し、集塵器で除塵してからガス混合部に供給する。
(2−3)前記ガス燃焼器に供給する空気は、前記ガス冷却手段において前記回収ガスによって予熱される。
(2−4)前記回収ガスと、前記ガス燃焼器からの燃焼排ガスとを前記ガス混合部で混合させて加熱ガスを生成し、この加熱ガスを前記加熱ガス受入部に供給する。
(2−5)上記(2−1)〜(2−4)の運転を、熱分解ドラムから排出される熱分解ガスの量が設定量になるまでを継続し、
(3)熱分解ドラムから排出される熱分解ガスの量が設定量になると、加熱ガス第1供給手段のガス供給作動を停止させて非供給状態に設定し、
(3−1)加熱ガス第2供給手段だけで加熱ガスを加熱ガス受入部に送り込む。
(3−2)この状態で定常運転に入る。
【0008】
この構成によれば一例として次のように運転させることができる。
【0009】
熱分解ドラムの運転を開始する場合、加熱ガス第1供給手段を加熱ガス供給状態側に設定する。そして、加熱ガス第1供給手段に設けた例えばバーナーで灯油等の化石燃料を燃焼させて加熱ガスを生成し、熱分解ドラムの加熱ガス受入部に供給する。
【0010】
熱分解ドラムから熱分解ガスや熱分解残さが排出されるようになると、加熱ガス第2供給手段もガス供給状態側に切り換え、熱分解ドラムからの熱分解ガスのうちの所定量の熱分解ガスを熱分解ガス燃焼器に導入して燃焼させる。そして、熱分解ドラムの加熱ガス排出部から排出されてガス回収路に回収されたガスと、熱分解ガス燃焼器からの燃焼排ガスとをガス混合部で混合させて加熱ガスを生成し、この加熱ガスを熱分解ドラムの加熱ガス受入部に供給する。
【0011】
ところで、廃棄物に含まれる塩素は熱分解ガスに約25%移行し、熱分解残さに約75%が移行する。従って、熱分解ガス燃焼器で熱分解ガスだけを燃焼させた場合、その燃焼排ガス中のHCl濃度は、熱分解残さと熱分解ガスを共に燃焼させた場合や、熱分解残さだけを燃焼させた場合の燃焼排ガス中のHClよりも低くなる。
【0012】
しかしながら、前者の場合、熱分解ドラムの加熱管等が腐食するという問題が解消される程度のHCl濃度まで低くなっているわけではない。そこで、加熱ガス排出部からのガスを、ガス回収路に設けたガス中和処理装置で中和し、集塵器で除塵してからガス混合部に供給する。
【0013】
つまり、熱分解ガス燃焼器で熱分解残さとは別個に熱分解ガスだけを燃焼させて低いHCl濃度の燃焼排ガスを得、しかも、この低いHCl濃度の燃焼排ガスに、中和処理したガス(加熱ガス排出部からのガス)を混合させて加熱ガスを生成するから、加熱ガス受入部側に供給する加熱ガス中のHCl濃度をさらに低くすることができる。これにより、加熱ガス供給部のガス流路を形成する配管や熱分解ドラムの加熱管の腐食を抑制することができる。
【0014】
上記のように運転して、熱分解ガス燃焼器で燃焼させる熱分解ガスの量を徐々に増やしていくとともに、加熱ガス第1供給手段で燃焼させる化石燃料の量を徐々に少なくしていく。
【0015】
熱分解ドラムから排出される熱分解ガスの量が設定量になると、加熱ガス第1供給手段のガス供給作動を停止させて非供給状態にし、加熱ガス第2供給手段だけで加熱ガスを加熱ガス受入部に送り込む。この状態で定常運転に入る。定常運転においても、ガスをガス中和処理装置で中和し、集塵器で除塵してからガス混合部に供給する。
【0016】
このようにして運転させるから、加熱ガス第1供給手段では、定常運転に入るまでの間だけ化石燃料を燃焼させればよく、化石燃料の消費量が少なくて済む。
【0017】
前記加熱ガス排出部から排出されるガスの温度は300℃程度あり、例えばこのような高温のガスを中和処理するとすれば、高温でも中和性能が低下しない重曹等の高価な中和剤を用いなければならず、そのうえ、集塵器のろ布を高温に耐える高価な材質のもので形成しなければならなくなって、運転コスト・製作コストが高くなるという問題があるが、請求項1の構成によれば、前記ガスをガス冷却手段で冷却してから中和処理し集塵器で除塵するから、消石灰等の安価な中和剤を用いることができるとともに、集塵器のろ布を安価なガラス繊維や4フッ化エチレン樹脂(商品名;テフロン)等で形成することができる。
【0018】
また、前記ガス冷却手段は、前記熱分解ガス燃焼器に供給する空気で前記ガス回収路のガスを冷却する空気予熱器に構成してあると、熱分解ガス燃焼器に供給する空気を加熱するコストや、ガス回収路のガスを冷却するコストを低廉化できる。
【0019】
本発明において、前記熱分解設備が、熱分解ガスとカーボン残さを燃焼させる燃焼溶融炉と、この燃焼溶融炉の燃焼排ガスの熱を回収するボイラと、ボイラからの排ガスを集塵器で処理する排ガス処理設備とで廃棄物処理プラントを構成し、前記加熱ガス第2供給手段が稼動するとき、
(1)前記熱分解ドラムの熱分解ガス排出口からの熱分解ガスの余分を前記燃焼溶融炉に供給し、
(2)前記熱分解ドラムの加熱ガス排出部からの排出ガスの余分を前記ボイラに供給する場合、前記排ガス処理設備に、消石灰等の安価な中和剤で排ガスを処理するガス中和処理装置を設けることが多いことから、このような構造の廃棄物処理プラントでは排ガス処理設備のガス中和処理装置を加熱ガス第2供給手段のガス中和処理装置として兼用できるという利点や、排ガス処理設備と熱分解設備で異なる中和剤を用いる場合に比べると中和剤が一種類で済んで中和剤の取り扱い・管理が容易になるという利点がある
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1 に、家庭ごみ等の一般廃棄物や電化製品等の産業廃棄物の処理プラントである熱分解ガス化溶融プラントを示してある。このプラントは次の構成の前処理設備1・熱分解設備2・熱分解残さ選別設備3・高温燃焼溶融設備4・ボイラ発電設備5・排ガス処理設備6から成る。
【0021】
[前処理設備1]
廃棄物ピット7に貯留された廃棄物を破砕機で破砕し、破砕廃棄物を搬送装置等で熱分解設備2に送る。
【0022】
[熱分解設備2]
図1,図2に示すように、廃棄物ピット7からの廃棄物を熱分解ドラム12に搬送供給し、加熱ガス供給部102から熱分解ドラム12に加熱ガスを供給する。熱分解ドラム12に供給する加熱ガスの温度は約530℃である。この加熱ガスで廃棄物を間接的に加熱しながら無酸素あるいは低酸素雰囲気で450℃の熱分解ガスと熱分解残さに熱分解し、熱分解ガスを後述の高温燃焼溶融炉13に送り、熱分解残さを熱分解残さ選別設備3に送る。本設備2の構造については後で詳しく説明する。
【0023】
[熱分解残さ選別設備3]
熱分解ドラム12からの熱分解残さを、振動フィーダ70・冷却振動コンベア14を介してバケットコンベア55に送る。そして、バケットコンベア55からの熱分解残さをシール用振動コンベア59を介して熱分解残さ選別装置91に送り、鉄・アルミ等を選別された後の熱分解残さを粉砕する。粉砕したものを以下「カーボン残さ」と呼ぶ。カーボン残さはカーボン残さサイロ61に送り、カーボン残さサイロ61内のカーボン残さを高温燃焼溶融炉13に吹き込む。また磁選機(図示せず)で選別した鉄類を鉄類コンテナ96に回収するとともに、アルミ選別機(図示せず)で選別したアルミをアルミコンテナ97に回収する。
【0024】
[高温燃焼溶融設備4]
熱分解ガス・カーボン残さ・集塵ダストを高温燃焼溶融炉13に炉頂側から吹き込み、これらを旋回燃焼する。焼却灰・集塵ダストは溶融し、炉底から連続排出させる。
【0025】
[ボイラ発電設備5]
排ガスはボイラ輻射ゾーンで冷却し、蒸発管群で均一な温度にした後、過熱蒸気管群に送る。ボイラ18で蒸気を回収し、タービン・発電機(図示せず)で電気として回収する。
【0026】
[排ガス処理設備6]
排ガスをガス冷却室21・第1バグフィルタ17・第2バグフィルタ22等で処理して煙突25から排気する。排ガスは第2バグフィルタ22に入り込む前にガス中和処理装置80で中和処理する。このガス中和処理装置80は、消石灰サイロ81と、排ガス管路84に接続した消石灰供給管83と、消石灰供給ファン82とから成る。次に前記熱分解設備2について詳しく説明する。
【0027】
〔熱分解ドラム12の構造〕
図2に示すように熱分解ドラム12は、廃棄物をコンベアケース11内に受け入れて搬送するスクリューコンベア10を、横型の熱分解ドラム本体27(以下、「ドラム本体27」と略称する)にその軸心方向一端側から挿入し、加熱ガス供給部102からの廃棄物加熱用のガスを流通させる複数の加熱管28を、ドラム本体27の中空内の前記軸心方向一端側の隔壁36と他端側の隔壁37とにわたって架設して構成してある。
【0028】
そして、ドラム本体27の軸心方向他端側に、加熱ガス受入部29と熱分解ガス・熱分解残さ排出部31とを、また、軸心方向一端側に加熱ガス排出部30を設けてある。ドラム本体27の他端側の隔壁37から、ドラム本体27よりも小径の残渣排出管38を前記搬送方向下手側にドラム本体27と同心状に延出してある。この残渣排出管38の内周面側に残さ送りスクリュー101を設けてある。
【0029】
前記加熱ガス受入部29は、加熱ガス受入口39を備えた加熱ガス受入ケース40を、残さ排出管38の長手方向中間部部分を囲む状態に、かつ、ドラム本体27の回転を許す状態に支持台35に支持させて構成してある。
【0030】
前記熱分解ガス・熱分解残さ排出部31は、熱分解ガス・熱分解残さ排出ケース45(以下、「第1排出ケース45」と略称する)を、残渣排出管38の排出口を覆う状態に設けて構成し、この第1排出ケース45の上端側の熱分解ガス排出口46から熱分解ガスを排出して高温燃焼溶融炉13に送り、第1排出ケース45の下端側の熱分解残さ排出口47から熱分解残さを排出して熱分解残さ選別設備3に送るようにしてある。熱分解ガスは排ガス処理設備6における煙突25の上流側の誘引ファン130(図1参照)で誘引する。
【0031】
前記加熱ガス排出部30は、加熱ガス排出口42を備えた加熱ガス排出ケース43(以下、「第2排出ケース43」と略称する)を、スクリューコンベア10の所定長さにわたるコンベアケース部分を囲む状態に、かつ、ドラム本体27の回転を許す状態に支持台35に支持させて構成してある。
【0032】
〔加熱ガス供給部102の構造〕
加熱ガス供給部102は、運転開始用の加熱ガス第1供給手段103と、運転開始後の運転用の加熱ガス第2供給手段104とを設けて構成してある。
【0033】
〔加熱ガス第2供給手段104の構造〕
前記熱分解ドラム12からの熱分解ガスのうちの所定量の熱分解ガスを燃焼させる熱分解ガス燃焼炉110( 熱分解ガス燃焼器に相当) を設け、熱分解ドラム12の加熱ガス排出部30から排出されてガス回収路105側に回収されたガスを、熱分解ガス燃焼炉110からの燃焼排ガスと混合させて前記加熱ガスを生成するガス混合部111を設けてある。
【0034】
詳しくは、熱分解ドラム12の第1排出ケース45と高温燃焼溶融炉13との間の熱分解ガス管路108から熱分解ガス分岐管路109を分岐して熱分解ガス燃焼炉110に接続し、空気供給管路122を熱分解ガス燃焼炉110に接続し、空気を空気供給管路122を通して熱分解ガス燃焼炉110に供給する燃焼炉用押し込みファン121を設けてある。そして、熱分解ドラム12の第2排出ケース43から排出されたガスを通すガス回収路105をガス混合部111に接続するとともに、前記ガスをガス混合部111に供給する回収ファン116を設け、ガス回収路105に、排ガス処理設備6におけるガス中和処理装置80の消石灰供給管83から分岐した消石灰分岐供給管89を接続してある(つまり前記ガス中和処理装置80は、加熱ガス第2供給手段104のガス中和処理装置として兼用してある)前記消石灰分岐供給管89の接続部よりも下流側のガス回収路105に集塵器としての第3バグフィルタ114を設け、前記接続部よりも上流側でガス回収路105のガスを冷却するガス冷却手段123を設けてある。
【0035】
このガス冷却手段123は、空気供給管路122を通る空気でガス回収路105のガスを冷却する空気予熱器に構成してある。第2排出ケース43から排出されるガスの温度は約300℃であり、このガスをガス冷却手段123で約230℃に低下させる。これにより消石灰でも十分中和機能を発揮できるようになり、第3バグフィルタ114のろ布を300℃の温度に耐える高価な材質のもので形成しなくてもよくなる。従って、本実施形態における第3バグフィルタ114のろ布はガラス繊維で形成してある。
【0036】
前記ガス回収路105はガス冷却手段123の上流側で分岐してあり、所定量のガスを、排気ファン120で分岐管路119を通してボイラ18の入り口に供給する。
【0037】
〔加熱ガス第1供給手段103の構造〕
熱分解ガス燃焼炉110に、灯油等を燃料とするバーナー106を設けてある。上記の構造により熱分解設備2を次のように運転する。
【0038】
熱分解ドラム12の運転を開始する場合、熱分解ガス燃焼炉110に設けたバーナー106で灯油等を燃焼させて加熱ガスを生成する。そして、この加熱ガスを熱分解ドラム12の加熱ガス受入ケース40に供給する。
【0039】
また、熱分解ドラム12の加熱管28を流通して第2排出ケース43から排出された加熱ガスをガス混合部111側に回収し、バーナー106で再び加熱して加熱ガス受入ケース40に戻す。第2排出ケース43からの余分な加熱ガスは分岐管路119を通してボイラ18に供給する。
【0040】
第1排出ケース45から熱分解ガスや熱分解残さが排出されるようになると、第1排出ケース45からの熱分解ガスのうちの所定量の熱分解ガスを熱分解ガス燃焼炉110に導いて燃焼させる。そして、熱分解ドラム12の加熱管28を流通して第2排出ケース43から排出されたガスをガス回収路105側に回収し、ガス冷却手段123で約230℃まで低下させる。このガスを消石灰分岐供給管85からの消石灰で中和するとともに、そのガスからバグフィルタ114でダストを除去してガス混合部111に供給する。
【0041】
バーナー106で燃焼させる灯油を徐々に少なくしていき、第1排出ケース45から排出される熱分解ガスの量が設定量になると、バーナー106の運転を停止し、熱分解ガス燃焼炉110・ガス混合部111だけで加熱ガスを加熱ガス受入ケース40に送り込む。この状態で定常運転に入る。定常運転においてもガス冷却手段123でガスを約230℃まで低下させ、消石灰分岐供給管85からの消石灰でガスを中和するとともに第3バグフィルタ114で除塵する。
【0042】
[別実施形態]
前記ガス冷却手段は空気予熱器以外の冷却手段であってもよい。前記加熱ガス第2供給手段104に、排ガス処理設備6におけるガス中和処理装置80とは別個の専用のガス中和処理装置を設けてあってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、化石燃料の消費量が少なくて済んで燃料に要するコストを低廉化でき、また、加熱ガス供給部に設けたガス中和処理装置では消石灰等の安価な中和剤を用いることができ、加熱ガス供給部に設けた集塵器のろ布を安価なガラス繊維や4フッ化エチレン樹脂等で形成することができて運転コスト・製作コストを低廉化でき、しかも、熱分解ドラムの加熱ガス受入部に供給する加熱ガス中のHCl濃度をより低くすることができて、加熱ガス供給部のガス流路を形成する配管や熱分解ドラムの加熱管の腐食を抑制することができる熱分解設備を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱分解ガス化溶融プラントの概略図
【図2】熱分解設備の概略縦断正面図
【符号の説明】
12 熱分解ドラム
27 熱分解ドラム本体
28 加熱管
29 加熱ガス受入部
30 加熱ガス排出部
80 ガス中和処理装置
102 加熱ガス供給部
103 加熱ガス第1供給手段
104 加熱ガス第2供給手段
105 ガス回収路
110 熱分解ガス燃焼器
111 ガス混合部
114 集塵器
123 ガス冷却手段

Claims (2)

  1. 加熱ガス供給部から供給された加熱ガスで廃棄物を間接的に加熱して熱分解残さと熱分解ガスに熱分解する熱分解ドラムを設け、前記熱分解ドラムは、加熱ガス受入部と、前記加熱ガスを通す加熱管と、熱分解ガス排出口および加熱ガス排出部とが設けられた熱分解設備であって、
    前記加熱ガス供給部が、ガス燃焼器を備えた加熱ガス第1供給手段と、該ガス燃焼器、ガス冷却手段、ガス中和処理装置と、集塵器を備えた加熱ガス第2供給手段とからなり、次の処理機能を有することを特徴とする熱分解設備。
    (1)運転開始時において、前記加熱ガス第1供給手段を加熱ガス供給状態側に設定し、前記ガス燃焼器によって加熱ガスを生成し、熱分解ドラムの加熱ガス受入部に供給する。
    (2)熱分解ドラムから熱分解ガスや熱分解残さが排出される状態で、加熱ガス第2供給手段もガス供給状態側に設定し、
    (2−1)前記熱分解ドラムの熱分解ガス排出口からの熱分解ガスのうちの所定量を、ガス燃焼器に導入して燃焼させる。
    (2−2)前記熱分解ドラムの加熱ガス排出部からの排出ガスのうちの所定量を、回収ガスとして、前記ガス冷却手段で冷却し、ガス中和処理装置で中和し、集塵器で除塵してからガス混合部に供給する。
    (2−3)前記ガス燃焼器に供給する空気は、前記ガス冷却手段において前記回収ガスによって予熱される。
    (2−4)前記回収ガスと、前記ガス燃焼器からの燃焼排ガスとを前記ガス混合部で混合させて加熱ガスを生成し、この加熱ガスを前記加熱ガス受入部に供給する。
    (2−5)上記(2−1)〜(2−4)の運転を、熱分解ドラムから排出される熱分解ガスの量が設定量になるまでを継続し、
    (3)熱分解ドラムから排出される熱分解ガスの量が設定量になると、加熱ガス第1供給手段のガス供給作動を停止させて非供給状態に設定し、
    (3−1)加熱ガス第2供給手段だけで加熱ガスを加熱ガス受入部に送り込む。
    (3−2)この状態で定常運転に入る。
  2. 熱分解ガスとカーボン残さを燃焼させる燃焼溶融炉と、この燃焼溶融炉の燃焼排ガスの熱を回収するボイラと、ボイラからの排ガスを集塵器で処理する排ガス処理設備とで廃棄物処理プラントを構成する前記熱分解設備であって、前記加熱ガス第2供給手段が稼動するとき、
    (1)前記熱分解ドラムの熱分解ガス排出口からの熱分解ガスの余分を前記燃焼溶融炉に供給し、
    (2)前記熱分解ドラムの加熱ガス排出部からの排出ガスの余分を前記ボイラに供給する
    ことを特徴とする請求項1記載の熱分解設備。
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