JP3996406B2 - 女性用衣料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブラジャーやボディスーツ、キャミソール、レオタード、ワンピースタイプの水着等の女性用衣料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のブラジャーやボディスーツ等の女性用衣料は、バストやウエスト、あるいはヒップなどの形を整えたり、プロポーションを美しく見せるため に、女性のバスト等のサイズや形に応じて、各種サイズやカップのものが製造されている。これらブラジャーやボディスーツ等の女性用衣料は、女性のバスト等のサイズや形に対応することにより、着用感を高めるのは勿論のこと、バストアップ効果等の補正機能を持たせることが求められている。
【0003】
ところで、上記ブラジャーやボディスーツ等の女性用衣料は、例えば、ブラジャー等の表面側及び裏面側を構成する布片等の各素材を、バストの外形に略沿った形状にそれぞれ裁断(カット)するとともに、必要に応じて所定の形状にモールド成型したバストパッドを使用し、これらのブラジャー等の表面側及び裏面側を構成する布片とバストパッドとを積層した状態で、上端縁及び下端縁にバイヤステープを縫着するとともに、被覆されたワイヤーボーンを、バストカップ部の下端縁等に沿って縫着することによって構成されている。
【0004】
その際、上記ブラジャー等の女性用衣料を構成する表面側の布片などは、バイヤステープやワイヤーボーンとともに、バストパッドを介して裏面側を構成する布片と一体的に縫着されて、バストカップ部の形状などを所定の形状に仕上げるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記従来のブラジャーやボディスーツ等の女性用衣料は、ブラジャー等の表面側及び裏面側を構成する布片等の各素材を、バストの外形に略沿った形状にそれぞれ裁断(カット)するとともに、バストパッドを所定の形状にモールド成型し、これらのブラジャー等の表面側及び裏面側を構成する布片とバストパッドとを積層した状態で、上端縁及び下端縁にバイヤステープを縫着するととも に、被覆されたワイヤーボーンを、バストカップ部の下端縁に沿って縫着することによって構成されている。
【0006】
そのため、上記ブラジャーやボディスーツ等の女性用衣料の場合には、女性のバスト等のサイズや形、あるいはバストアップ等の補正機能に対応するため、各種のバストのサイズや形に応じて素材を裁断(カット)したり、バストパッドをモールド成型し、これらの素材をバストパッド等とともに縫製しなければなら ず、女性のバストのサイズや形などに応じて、多種多様の女性用衣料を製造する必要があるため、大幅にコストがかかるという問題点を有していた。
【0007】
また、たとえ、女性のバストのサイズや形などに応じて、多種多様の女性用衣料を用意したとしても、女性のバストのサイズや形などは、一人一人異なるくらい、千差万別であり、ブラジャーやボディスーツ等の女性用衣料を着用する女性に、満足のいく程度にフィットさせることは困難であり、十分満足のいく着用感や求める補正機能などを得ることが困難であるという問題点を有していた。
【0008】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、女性のバストのサイズや形などに応じて、多種多様の女性用衣料を個々に用意することなく、個人差を有する女性のバスト等のサイズや形、あるいはバストアップ等の補正機能などに対応することが可能な女性用衣料を低コストにて提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載された発明は、少なくとも女性のバスト部を覆う女性用衣料において、前記少なくとも女性のバスト部を覆うカップ部材と、前記カップ部材と分離した状態で当該カップ部材の表面側に配置され、前記バスト部の左右の各脇部からバストの側部を覆った状態でバスト下部の中央部にかけて設けられる左右の前身頃部材と、前記左右の前身頃部材をバスト下部の中央部近傍で互いに連結するとともに、当該左右の前身頃部材の連結幅を調節可能に設けられた複数の連結部材とを備えたことを特徴とする女性用衣料である。
【0010】
この発明は、基本的に、上記の如く、女性のバスト部を覆うカップ部材の表面側に、左右の前身頃部材を配置し、前記左右の前身頃部材をバスト下部の中央部近傍で互いに連結するとともに、当該左右の前身頃部材の連結幅を、複数の連結部材によって調節可能とすることにより、左右のバストの引き寄せ効果を高めるように構成したものである。
【0011】
通常のブラジャー等の女性用衣料は、図11に細線で示すように、一体的に縫製されたバストカップ▲1▼と身頃▲3▼とから構成されているのに対して、本発明のブラジャー等の女性用衣料は、カップ部材の表面側に、左右に分割された前身頃部材を配置し、これら左右の前身頃部材を連結した周囲長は、少なくとも従来のブラジャーのバストカップと身頃とを合わせた周囲長(実質的には、乳房領域とフロント部の範囲にて)よりも、図11のAに示すように、1cm〜5cm短く設計されている。その結果、本発明のブラジャー等の女性用衣料は、図11のAに示すように、通常のブラジャー等より図中のAの範囲だけ短くデザインされた左右の前身頃部材(コントロールパネル)▲2▼を、図示しない所定の連結部材によって連結することにより、人体乳房の乳頭間のスペースBを、これより狭いA’にすることにより、左右のバストの引き寄せ効果を高めるものである。
【0012】
このように、本発明のブラジャー等の女性用衣料においては、左右のバストを内側に引き寄せるため、これら左右のバストを内側に引き寄せた場合でも、バストカップのセンター部又はフロント部に皺が寄ったりするのを防止するため、図12に示すように、カップ部のセンター部▲3▼又はフロント部をストレッチ性のある素材によって構成することにより、左右の前身頃部材(コントロールパネル)による乳頭間の収縮に対応できるように設計をするのが望ましい。
【0013】
また、図13に示すように、左右の前身頃部材(コントロールパネル)にコントロール力を高めるために、▲1▼左右の前身頃部材を二重又は三重構造にし、引き寄せられたバストがカップ部から膨出して、乳房のシルエットに段差を生じないシート芯体を構成したり、▲2▼又は伸張力を数段階にデザインし、押さえるべきところはよりハードに、又乳房シルエットに段差を生じるエッジはよりソフトにデザインしたり、▲3▼又は通常のブラジャー等と同様に構成してもよいカップ部をフレキシブルにデザインする反面、左右の前身頃部材(コントロールパネル)は、アンストレッチにデザインしたり等するのが望ましい。更には、左右の前身頃部材(コントロールパネル)の連結部材にアジャースト量を大きくデザインし、バストの引き寄せ量を拡大又は調整を容易にするのが望ましい。
【0014】
人体の乳房の形状は、図14に鎖線で示す▲1▼ベル状体や、図14に細い実線で示す▲2▼半球体、あるいは図14に太い実線で示す▲3▼椀状体など、乳房の容積が同一であっても、乳房の基底は大きく異なる。このような乳房により少ないサイズで対応するためには、図15に示すように、バスト基底線を明確に区分しないバストカップ部のパターンを採用するか、図16に示すように、ストレッチ性のある素材(ハッチング部)を採用し、モールド成形によりフレキシブルなバストカップ部のパターンを採用するか、図17に示すように、バストサイド(ハッチング部)によりフレキシブルな素材をデザインしたバストカップ部のパターンを採用するか、図18に示すように、図14に示すような多様な乳房形状による各基底(ハッチング部)にフレキシブルに対応できるように、バストカップ部の周辺にストレッチ素材をデザインしたバストカップ部のパターンを採用するのが有効である。
【0015】
このように、更に種々の工夫をすることにより、消費者に対して視覚的欠点となる、アロアンスのあるバストカップ部は大きく見えて抵抗を与えるのをカバーし、且つデザイン性の高い女性用下着を提供することができる。
【0016】
また、請求項2に記載された発明は、前記左右の前身頃部材を連結部材によって連結した際に、当該左右の前身頃部材によって移動したバスト部の容積に適応するように、ストレッチ性のある素材によってカップ部材が構成されていることを特徴とする請求項1記載の女性用衣料である。
【0017】
さらに、請求項3に記載の発明は、前記左右の前身頃部材が、バスト部のトップ及びその周囲を除いて、バスト部の左右の各脇部からバスト下部の中央部、及び肩部にかけて設けられ、当該左右の前身頃部材の上端部が肩紐部材と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の女性用衣料である。
【0018】
又、請求項4に記載の発明は、前記女性用衣料が、女性のバスト部からヒップ部を覆うように構成され、当該女性用衣料の股部が、体の前側部分と後側部分とに分離され、前記体の前側及び後側に分割された股部を互いに連結するととも に、当該体の前後側に分割された股部の連結幅を調節可能に設けられた複数の第2の連結部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の女性用衣料である。
【0019】
更に、請求項5に記載の発明は、前記連結部材が、ファスナー又はフックとアイから構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の女性用衣料である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
実施の形態1
図1はこの発明の実施の形態1に係る女性用衣料としてのボディスーツを示すものである。
【0022】
図1において、1は女性用衣料としてのボディスーツを示すものであり、このボディスーツ1は、女性の体のバスト部からヒップ部にかけて一体的に覆うように構成されている。上記ボディスーツ1は、女性の体のバスト部を覆うカップ部材2を備えており、このカップ部材2は、左右のカップ部3、4と、当該左右のカップ部3、4の下側に縫着される下辺連結布5とから形成されている。この下辺連結布5としては、例えば、ストレッチ性を有するメッシュ地やレース地などが用いられる。上記左右のカップ部3、4は、所定の形状に裁断された表布と裏布、あるいは表布と裏布の間にパッド部材を介在させた状態で縫着されている。また、上記左右のカップ部3、4の下端縁には、必要に応じて、ワイヤーボーンが袋状に縫い止めされている。さらに、上記カップ部材3、4は、通常のブラジャー等と異なり、その左右の両端部のみが、ボディスーツ1の脇部に縫着されている。
【0023】
また、上記ボディスーツ1は、大きく分けて、前身頃部材6と、後身頃部材7とから構成されており、これらの前身頃部材6と後身頃部材7は、体の脇部8で互いに縫着されている。また、上記前身頃部材6は、体の脇部側に位置する脇前身頃部材6aと、体の中央部側に位置する中前身頃部材6bとからなり、これらの脇前身頃部材6aと中前身頃部材6bとは、体の前面の脇部寄りの位置9で縦方向に沿って互いに縫着されている。
【0024】
さらに、上記体の中央部側に位置する左右の中前身頃部材6b、6bどうし は、縦方向に沿って互いにすべて縫着されている訳ではなく、下端部から所定の長さのみ、図示例では、全長の略1/2程度の長さの部分10に渡って下端部から縫着されている。この縫着部分10の上部に位置する互いに縫着されていない部分は、後述するように、ボディスーツ1の着脱を行うためのものではなく、当該縫着部分10の長さは、必要に応じて、適宜設定される、なお、この縫着部分10の上端部には、解れ止め等の処理が施されている。
【0025】
また更に、上記左右の中前身頃部材6a、6aの縫着されていない自由端6 a’、6a’には、図19に示すように、これら左右の中前身頃部材6a、6aを互いに連結するとともに、当該左右の中前身頃部材6a、6aの連結幅を調節可能に設けられた複数の連結部材11が設けられている。上記左右の中前身頃部材6a、6aの連結部には、その裏面側に略全長にわたって補助布12、13が縫着されており、これらの左右の補助布12、13のうち、一方の補助布12には、フック14が縦方向に沿って所定の間隔で縫い止められているとともに、他方の補助布13には、第1のアイ15と、第2のアイ16とからなる複数のアイが、左右の中前身頃部材6a、6aの連結幅を調節可能なように、縦方向に沿って所定の間隔で縫い止められている。
【0026】
さらに、上記左右の中前身頃部材6a、6aの縫着されていない自由端6 a’、6a’には、図に上述したフック14及び第1、第2のアイ15、16によって、左右の中前身頃部材6a、6aの連結幅を調節した後に、これらフック14やアイ15、16等が外部から見えないように、当該左右の中前身頃部材6a、6aを互いに連結するファスナーが縫着されている。
【0027】
さらに、ボディスーツ1は、図3に示すように、その股部17が体の前側部分17aと後側部分17bの2つに分離されており、これらの体の前側部分17aと後側部分17bとに分割された股部17には、当該前後の股部17a、17bを互いに連結するとともに、当該体の前側部分17aと後側部分17bに分割された股部17の連結幅を調節可能に設けられた複数の第2の連結部材18を備えるように構成されている。この複数の第2の連結部材18は、一列のフック19と、二列のアイ20、21とから構成されており、フック19を係止するアイ20、21を変えることによって、前側部分17aと後側部分17bの連結幅が調節可能となっている。
【0028】
以上の構成において、この実施の形態に係る女性用衣料では、次のようにし て、女性のバストのサイズや形などに応じて、多種多様の女性用衣料を個々に用意することなく、個人差を有する女性のバスト等のサイズや形、あるいはバストアップ等の補正機能などに対応することが可能な女性用衣料を低コストにて提供することが可能となっている。
【0029】
すなわち、この実施の形態に係る女性用衣料としてのボディスーツ1は、図1及び図2に示すように、女性のバスト部を覆うカップ部材3、4が、所定のサイズに設定されるとともに、当該カップ部材3、4には、必要に応じて、図示しないワイヤーボーンなどが用いられ、女性のバスト部の補正機能等が付与されている。
【0030】
そして、上記ボディスーツ1は、図2に示すように、前面に設けられたファスナーを開くとともに、フックとアイを外した状態で、従来のボディスーツ1と同様に、当該ボディスーツ1の背面側に必要に応じて設けられた図示しないファスナーを開いて着用する。次に、このボディスーツ1では、女性のバストのサイズ等に応じて、フックを止めるアイとして、第1のアイか、第2のアイを選択し、フックをいずれかのアイに係止することにより、左右の前身頃部材6a、6aによって、女性のバスト部を脇部側から中央部側に、尚かつ下側から上側に向けてアップするようになっている。その後、ファスナーを閉めることによって、ボディスーツ1の着用を完了する。
【0031】
また、上記ボディスーツ1は、図3に示すように、股部17に設けられたフック19とアイ20、21によって、当該ボディスーツ1の微妙な丈の長さや、ヒップアップ状態などを調節することも可能となっている。
【0032】
このように、上記ボディスーツ1は、左右の前身頃部材6a、6aの上側部分を連結するフックを止めるアイとして、第1のアイか、第2のアイを選択することにより、左右の前身頃部材6a、6aの上側部分が合わされる連結幅を調整することができ、女性のバスト部を脇部側から中央部側に、尚かつ下側から上側に向けてアップする度合いを変化させることができる。そのため、上記ボディスーツ1は、同一のボディスーツでも、女性のバスト部のサイズや求める補正機能に応じて、フックを止めるアイを選択することにより、女性のバスト部のサイズや求める補正機能に種々対応することができる。したがって、上記ボディスーツ1は、同一のボディスーツでも、女性のバストのサイズや求める補正機能に種々対応することができるので、女性のバストのサイズ等に応じて、多種多様の製品を製造する必要がなく、女性のバストのサイズ等に応じて、従来の1/2程度の種類の製品を製造しておくことで、個人差を有する女性のバスト等のサイズや形、あるいはバストアップ等の補正機能など、多種多様なニーズに対応することが可能であり、従来に比較して同一のボディスーツ1で対応できる幅が広がるため、女性のバストのサイズ等に応じた製品の種類を少なくすることができ、ボディスーツ1等の女性用衣料の低コスト化をも実現することができる。
【0033】
実施の形態2
図4はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、女性用衣料として、前記実施の形態1と異なり、本発明をブラジャーに展開したものである。
【0034】
すなわち、この実施の形態2に係るブラジャー21は、図4に示すように、従来のブラジャー21と同様に、女性の体のバスト部を覆うカップ部材22を備えており、このカップ部材22は、左右のカップ部23、24と、当該左右のカップ部23、24の下側に縫着される下辺連結布25とから形成されている。ま た、上記下辺連結布25としては、図5に示すように、例えば、ストレッチ性を有するメッシュ地やレース地などが用いられるとともに、当該下辺連結布25の下端縁は、図4に示すように、後述する左右の前身頃部材26b、26bより も、わずか下方に位置するように設定されている。
【0035】
上記左右のカップ部23、24は、従来のブラジャーと同様に、所定の形状に裁断された表布と裏布、あるいは表布と裏布の間にパッド部材を介在させた状態で縫着されている。また、上記左右のカップ部23、24の下端縁には、必要に応じて、ワイヤーボーンが袋状に縫い止めされている。ただし、上記カップ部材23、24は、通常のブラジャー等と異なり、その左右の両端部のみが、ブラジャー21の脇部に縫着されている。
【0036】
また、上記ブラジャー21は、図4に示すように、カップ部材22の表面側に配置され、前記バスト部の左右の各脇部からバスト下部の中央部にかけて設けられる左右の前身頃部材としての左右の上部パネル26b、26bを備えている。上記左右の上部パネル26b、26bは、図6に示すように、上辺がカップ部材22の行寸法よりも短く、しかも下辺も下辺連結布25のアンダーよりも短く設計されている。上記上部パネル26b、26bの上端部は、肩紐部材と一体的に形成されているとともに、当該上部パネル26b、26bの左右両端部は、カップ部材22の両端部と縫着された状態で、更に、体の背面側に位置する図示しない背面側のパネルと一体的に縫着されている。また、この上部パネル26b、26bの左右両端部を延長し、当該上部パネル26b、26bの左右両端部がそのまま背面側のパネルを構成するようにしても良い。
【0037】
さらに、上記ブラジャー21では、上部パネル26b、26bとして伸縮性を有する素材を使用するのが望ましいが、この上部パネル26b、26bとして は、図7や図8に示すように、複数の領域に分けて伸縮性やテンション等のパワーを切り替えて、例えば、白地の部分は伸縮性を弱くソフトに設計し、斜線の部分は伸縮性を中位に設計し、格子の部分は伸縮性を強く設定し、バストのアンダー部分近傍を強く抑えるように構成するのが、より一層望ましい。
【0038】
また、上記ブラジャー21では、図4に示すように、左右の上部パネル26 b、26bをバスト下部の中央部近傍で互いに連結するとともに、当該左右の上部パネル26b、26bの連結幅を調節可能に設けられた複数の連結部材27を備えている。この複数の連結部材27としては、図9に示すように、フックとアイからなるものの他、2段等の複数段のファスナーや、帽子の後ろの部分に使用されるような連結幅を調節可能なワンタッチ具などが用いられる。
【0039】
このように構成することにより、ボディスーツではなく、ブラジャー単独であっても、女性のバストのサイズや形などに応じて、多種多様の女性用衣料を個々に用意することなく、個人差を有する女性のバスト等のサイズや形、あるいはバストアップ等の補正機能などに対応することが可能な女性用衣料を低コストにて提供することが可能となっている。
【0040】
なお、上記ブラジャー21としては、図10に示すように、女性の体のバスト部分だけではなく、女性の体の胃の部分やウエスト部分に掛けて覆うように構成したものであっても良い。
【0041】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0042】
なお、前記実施の形態では、女性用衣料として、ボディスーツやブラジャーに適用した場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、この発明はキャミソール、レオタード、ワンピースタイプの水着等の女性用衣料に幅広く応用することが出来ることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、女性のバストのサイズや形などに応じて、多種多様の女性用衣料を個々に用意することなく、個人差を有する女性のバスト等のサイズや形、あるいはバストアップ等の補正機能などに対応することが可能な女性用衣料を低コストにて提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る女性用衣料としてのボディスーツを示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る女性用衣料としてのボディスーツを示す構成図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る女性用衣料としてのボディスーツの股部を示す構成図である。
【図4】 図4はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図5】 図5はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図6】 図6はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図7】 図7はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図8】 図8はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図9】 図9はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図10】 図10はこの発明の実施の形態2に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す構成図である。
【図11】 図11はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図12】 図12はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図13】 図13はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図14】 図14は人体の乳房を示す説明図である。
【図15】 図15はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図16】 図16はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図17】 図17はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図18】 図18はこの発明に係る女性用衣料としてのブラジャーを示す説明図である。
【図19】 図19はこの発明の実施の形態1に係る女性用衣料としてのボディスーツの連結部を示す構成図である。
【符号の説明】
1:ボディスーツ(女性用衣料)、2:カップ部材、3、4:左右のカップ 部、5:下辺連結布、6:前身頃部材、6b、6b:左右の中前身頃部材、1 4:フック、15、16:第1、第2のアイ(連結部材)。

Claims (5)

  1. 少なくとも女性のバスト部を覆う女性用衣料において、前記少なくとも女性のバスト部を覆うカップ部材と、前記カップ部材と分離した状態で当該カップ部材の表面側に配置され、前記バスト部の左右の各脇部からバストの側部を覆った状態でバスト下部の中央部にかけて設けられる左右の前身頃部材と、前記左右の前身頃部材をバスト下部の中央部近傍で互いに連結するとともに、当該左右の前身頃部材の連結幅を調節可能に設けられた複数の連結部材とを備えたことを特徴とする女性用衣料。
  2. 前記左右の前身頃部材を連結部材によって連結した際に、当該左右の前身頃部材によって移動したバスト部の容積に適応するように、ストレッチ性のある素材によってカップ部材が構成されていることを特徴とする請求項1記載の女性用衣料。
  3. 前記左右の前身頃部材は、バスト部のトップ及びその周囲を除いて、バスト部の左右の各脇部からバスト下部の中央部、及び肩部にかけて設けられ、当該左右の前身頃部材の上端部が肩紐部材と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の女性用衣料。
  4. 前記女性用衣料は、女性のバスト部からヒップ部を覆うように構成され、当該女性用衣料の股部が、体の前側部分と後側部分とに分離され、前記体の前側及び後側に分割された股部を互いに連結するとともに、当該体の前後側に分割された股部の連結幅を調節可能に設けられた複数の第2の連結部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の女性用衣料。
  5. 前記連結部材が、ファスナー又はフックとアイから構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の女性用衣料。
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