JP3994538B2 - 次亜塩素酸塩生成装置の電源回路 - Google Patents

次亜塩素酸塩生成装置の電源回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、次亜塩素酸ソーダ生成装置等に用いるのに適した次亜塩素酸塩生成装置の電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
次亜塩素酸塩生成装置の1つである次亜塩素酸ソーダ生成装置は、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液中に浸漬した一対の電極間に所定レベルの電流を流して電気分解を行うことにより次亜塩素酸ソーダ(NaOCl)を生成するものである。この場合、塩化ナトリウム水溶液の濃度や温度等が変化するとその水溶液の抵抗が変動するため、一定電圧を印加した状態では電極間に流れる電流値が変動し、次亜塩素酸ソーダの生成効率が低下する。また、必要以上の大きい電流が流れたときには、電源トランス、整流器、電解槽等の温度が規定値以上に上昇することになる。
【0003】
このため、従来から次亜塩素酸ソーダ生成装置においては、定電流電源回路を使用することによって塩化ナトリウム水溶液中の電極間に流れる電流が常に安定した状態になるようにし、次亜塩素酸ソーダが効率良く生成できるようにすると共に、電源トランスや整流器等の温度が規定値以上に上昇しないようになっている。なお、次亜塩素酸ソーダは、一般に殺菌消毒剤や漂白剤等として使用されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の定電流電源回路は、オペアンプ、パワートランジスタ、抵抗器等の多数の電気部品で構成されているうえ、特に次亜塩素酸ソーダ生成装置においては電極間に流れる電流値が例えば150〜200Aと大きいため、電流安定化回路が複雑化する。そのため、定電流電源回路が高価になる一方、多数の電気部品から構成されていることから故障発生率も高くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、低価格化を図ることができ、故障発生率を低くすることができる次亜塩素酸塩生成装置の電源回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、電解槽に配置された一対の電極間に電源トランスを介して大電流を供給することにより該槽内で次亜塩素酸塩を生成する装置において、前記大電流供給用の電源トランスの一次側であって二次出力電流を変更するための複数の巻線位置に設けられたタップと、二次出力電流を整流して前記一対の電極に供給する整流回路と、整流された電流値を検出する電流検出手段と、前記電流値が予め設定された許容範囲にあるか否かを判別する電流値判別手段と、前記電流値が前記許容範囲の下限値未満である場合に該電流値が大きくなるように前記タップの切り換えを行うと共に、前記電流値が前記許容範囲の上限値を超えた値であって予め設定された限界値未満である場合に該電流値が小さくなるように前記タップの切り換えを行うタップ切換制御手段と、前記電流値が前記限界値以上である場合に一次側入力を停止する停止手段と、一次側入力が停止された場合に駆動される前記一対の電極の腐食を防止するための微小電流供給用の電源トランスの二次側に接続され、前記一対の電極に前記微小電流を供給する整流回路とを備えたことを特徴としている。
【0007】
この構成によれば、検出された電流値が許容範囲内にない場合にタップが切り換えられて電流値が許容範囲内になるように制御される一方、検出された電流値が許容範囲の上限値を超えた限界値以上である場合に一次側入力が停止され、電極の腐食を防止するための微小電流が供給されることになる。このため、電源回路が少ない部品点数で構成されて低価格化が図れ、故障発生率が低くなることに加え、安全性の高いものとなる
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る次亜塩素酸塩生成装置の電源回路が適用される次亜塩素酸ソーダ生成装置の概略構成を示す図である。この図において、次亜塩素酸ソーダ生成装置は、塩溶解槽1と、装置本体3と、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5とを備えている。この次亜塩素酸ソーダ生成装置は、例えば、水泳プールの濾過装置に隣接して設置され、濾過装置内の循環パイプからサンプリングしたプールの水に含まれている残留塩素量を計測し、残留塩素量が少ないときに次亜塩素酸ソーダを循環パイプ内に注入するようにしたものである。これにより、水泳プールは、常に殺菌されて良好な衛生状態が維持されることになる。
【0009】
塩溶解槽1は、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を貯留する一方、この塩化ナトリウム水溶液を装置本体3側に供給するもので、内部に上限レベルセンサ11及び下限レベルセンサ12が配設されている。これにより、塩化ナトリウム水溶液が下限値になると下限警報ランプが点灯し、上限値になると上限警報ランプが点灯してオペレータに報知するようになっている。このため、下限警報ランプが点灯すると、オペレータにより塩化ナトリウム水溶液が塩溶解槽1内の上限警報ランプが点灯する位置にまで補充される。
【0010】
装置本体3は、塩化ナトリウム水溶液を電気分解して次亜塩素酸ソーダを生成する電解槽31、電解槽31内に供給される塩化ナトリウム水溶液を希釈する希釈水が貯留された給水タンク32、塩溶解槽1内の塩化ナトリウム水溶液を電解槽31内に給送する塩水ポンプ33、及び給水タンク32内の希釈水を塩化ナトリウム水溶液の給送と同時に電解槽31内に給送する希釈水ポンプ34を備えている。これにより、所定濃度の塩化ナトリウム水溶液が底部から塩溶解槽1内に連続的に供給される。なお、電解槽31における次亜塩素酸ソーダの生成方法については後述する。
【0011】
次亜塩素酸ソーダ貯留槽5は、電解槽31内で生成された次亜塩素酸ソーダ(水溶液)を貯留する一方、この貯留された次亜塩素酸ソーダを外部に供給するもので、内部に上限レベルセンサ51、下限レベルセンサ52及び警報レベルセンサ53が配設され、外部に次亜塩素酸ソーダ注入ポンプ54が配設されたものである。これにより、次亜塩素酸ソーダの貯留量が下限値になると下限警報ランプが点灯してオペレータに報知する一方、上限値になると上限警報ランプが点灯すると共に、塩水ポンプ33及び希釈水ポンプ34の駆動が停止されて電解槽31内への塩化ナトリウム水溶液及び希釈水の給送が停止されるようになっている。また、次亜塩素酸ソーダが警報レベル位置にまで減少すると、次亜塩素酸ソーダ注入ポンプ54の駆動が不能とされる。
【0012】
図2は、次亜塩素酸ソーダ生成装置における電解槽31を中心とした電気回路構成を示す図である。この図において、電解槽31内には、底部から給送された所定濃度の塩化ナトリウム水溶液中に一対の電極311,312が対向して配設されている。また、この一対の電極311,312間には、駆動電源PSに接続された定電流電源部7から所定の大電流(例えば、160A程度)が供給されるようになっている。
【0013】
定電流電源部7は、一次巻線711及び二次巻線712を有する電源トランス71と、一次側に構成されたタップ切換回路72と、二次側に接続された整流回路73と、二次側の負荷電流を検出する電流センサ74と、負荷電流の検出結果に応じてタップ切換回路72を制御する制御部75とを備えている。
【0014】
タップ切換回路72は、電源PS(例えば、AC200V)の一極Pに接続される一次巻線711の基準引出線Tと、一次巻線711の巻線方向複数個所に設けられたタップT,T,T,Tと、各タップT,T,T,Tに接続され、各タップT,T,T,Tと電源PSの他極Pとの間に介設される切換手段である第1乃至第4のソリッドステートリレー(SSR)77,78,79,80とから構成されている。
【0015】
すなわち、各SSR77,78,79,80の負荷側回路の一端側が一次巻線711のタップT,T,T,Tにそれぞれ接続され、その負荷側回路の他端側が電源PSの他極P側に接続されるようになっている。このため、いずれか1つのSSR77,78,79,80が駆動されることにより、一次巻線711の巻数が変更されて一次巻線711と二次巻線712との巻数比が変更される。この結果、二次巻線712に誘起される電圧が変更され、二次出力電流(二次巻線712に流れる負荷電流)が変更されることになる。なお、二次巻線712の誘起電圧は、例えば規定値が約4〜5V程度(二次出力電流は、規定値が例えば約150A)になるように巻数比が設定されている。
【0016】
例えば、SSR78が駆動されると、この場合の一次巻線711は、基準引出線TとタップTとの間の巻線の巻数を有するものとなる。また、本実施形態では、一次巻線711のタップT,T,T,Tが1ステップ(1ピッチ)切り換えられる毎に、二次出力電流が例えば約15A変更されるようになっている。すなわち、一次巻線711のタップT,T,T,Tを1ピッチ切り換る毎に二次出力電流が規定値(例えば、150A)の略10%ずつ変更されるようになっている。なお、次亜塩素酸ソーダの生成工程では、タップ切換回路72の1ピッチ単位の電流変化量が上記のように約15Aと粗いものでも生成効率は安定したものとなる。
【0017】
電流センサ74は、二次巻線712側回路に挿入されたシャント抵抗741で構成されており、このシャント抵抗741の両端電圧が制御部75に入力され、制御部75においてシャント抵抗741の既知の抵抗値と両端電圧とから負荷電流値が算出されるようになっている。
【0018】
また、電源PSには、電源トランス81が接続され、この電源トランス81の二次側に塩溶解槽1の上限レベルセンサ11及び下限レベルセンサ12を駆動する駆動回路13と、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5の上限レベルセンサ51、下限レベルセンサ52及び警報レベルセンサ53を駆動する駆動回路55とが接続されている。また、各駆動回路13,55からは各センサの信号が制御部75に入力されるようになっている。
【0019】
また、電源トランス81の二次側に電源トランス82が接続されている。この電源トランス82の一次巻線821には、制御部75により駆動が制御される第5のSSR83が接続される一方、二次巻線822には整流回路84が接続され、この整流回路84から一対の電極311,312間に塩化ナトリウム水溶液の電気分解が進行しない程度の微小電流(例えば、2A程度)が供給されるようになっている。この微小電流は、定電流電源部7の駆動が停止されたときに、SSR83が駆動されて一対の電極311,312間に供給され、電解槽31や電極311,312の腐食が防止されるようになっている。
【0020】
図3は、次亜塩素酸ソーダ生成装置における電解槽31を中心とした制御部75の構成を説明するためのブロック図である。この図において、制御部75は、所定の演算乃至制御処理を行うCPU751、所定の処理プログラムが記憶されているROM752、及び処理データを一時的に記憶するRAM753を備えている。
【0021】
このCPU751には、電流センサ74、塩化ナトリウム水溶液の上限レベルセンサ11及び下限レベルセンサ12、次亜塩素酸ソーダの上限レベルセンサ51、下限レベルセンサ52及び警報レベルセンサ53、並びに、水泳プールの残留塩素濃度を検出する残留塩素濃度センサSEが接続されて所定の信号が入力される一方、塩溶解槽1の警報ランプである警報ランプL1、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5の警報ランプである警報ランプL2、塩水ポンプ33、希釈水ポンプ34、次亜塩素酸ソーダ注入ポンプ54、マグネットコンダクタ76、及び第1乃至第5のSSR77,78,79,80,83が接続されて各動作が制御されるようになっている。
【0022】
また、CPU751には、電流値算出手段754、電流値判別手段755、残留塩素濃度判別手段756、リレー駆動信号出力手段757、塩水ポンプ駆動信号出力手段758、希釈水ポンプ駆動信号出力手段759、警報ランプ駆動信号出力手段760,761、注入ポンプ駆動信号出力手段762、及びマグネットコンダクタ駆動信号出力手段763の各機能実現手段を備えている。なお、リレー駆動信号出力手段757は、第1乃至第5の信号出力手段763,764,765,766,767の各機能実現手段を備えている。
【0023】
ここで、電流値算出手段754は、予めROM752に記憶されているシャント抵抗741の抵抗値をその両端電圧値で除算することにより電極311,312間に流れる負荷電流を算出するもの、電流値判別手段755は、電流値算出手段754で算出された負荷電流が予めROM752に記憶されている許容範囲内にあるか否かを判別するもの、残留塩素濃度判別手段756は、残留塩素濃度センサSEにより検出された水泳プール内の残留塩素濃度が予めROM752に記憶されている所定範囲内にあるか否かを判別するものである。
【0024】
また、リレー駆動信号出力手段757は、第1乃至第5の信号出力手段763乃至767から第1乃至第5のSSR77,78,79,80,83の入力側回路を駆動する駆動信号をそれぞれ出力するもの、塩水ポンプ駆動信号出力手段758は、塩水ポンプ33を駆動する駆動信号を出力するもの、希釈水ポンプ駆動信号出力手段759は、希釈水ポンプ34を駆動する駆動信号を出力するものである。
【0025】
また、警報ランプ駆動信号出力手段760は、塩溶解槽1内の塩化ナトリウム水溶液の上限及び下限を警報する警報ランプの駆動信号を出力するもの、警報ランプ駆動信号出力手段761は、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5内の次亜塩素酸ソーダの上限、下限及び警報位置を警報する警報ランプの駆動信号を出力するもの、注入ポンプ駆動信号出力手段762は、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5の注入ポンプ54を駆動する駆動信号を出力するもの、マグネットコンダクタ駆動信号出力手段763は、マグネットコンダクタ76を駆動する駆動信号を出力するものである。
【0026】
次に、上記のように構成された次亜塩素酸ソーダ生成装置の全体動作の一例について概略説明する。まず、塩溶解槽1内の塩化ナトリウム水溶液が塩水ポンプ33により電解槽31内に底部から連続して給送されると共に、給水タンク32内の希釈水が希釈水ポンプ34により電解槽31内に連続して給送される。
【0027】
一方、電解槽31では、一対の電極311,312間に定電流電源部7から定電流(例えば、160A程度)が供給されることにより塩化ナトリウム水溶液が電気分解されて次亜塩素酸ソーダが生成される。この生成された次亜塩素酸ソーダ(水溶液)は、電解槽31の上部から順次排出されて次亜塩素酸ソーダ貯留槽5内に給送され、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5内に貯留される。
【0028】
次亜塩素酸ソーダ貯留槽5内では、次亜塩素酸ソーダが上限レベルセンサ51の位置にまで達すると、塩水ポンプ33及び希釈水ポンプ34の駆動が停止されて電解槽31内への塩化ナトリウム水溶液の供給が停止される一方、マグネットコンダクタ76が開路されて定電流電源部7の駆動が停止されて電解槽31内における次亜塩素酸ソーダの生成が停止される。なお、定電流電源部7の駆動が停止されると、第5のSSR83が駆動されて一対の電極311,312間に微小電流が供給される。
【0029】
一方、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5内に貯留されている次亜塩素酸ソーダは、水泳プール内の残留塩素量が所定範囲内に維持されるように注入ポンプ54により水泳プール内に注入される結果、上限レベルセンサ51よりも下のレベルになると、マグネットコンダクタ76が閉路されて定電流電源部7が駆動され、電解槽31内における次亜塩素酸ソーダの生成が再開される。
【0030】
なお、次亜塩素酸ソーダ貯留槽5内の次亜塩素酸ソーダが警報レベルセンサ53の位置にまで減少すると、注入ポンプ54の駆動が不能になるようになっている。また、塩溶解槽1内の塩化ナトリウム水溶液が下限レベルセンサ12の位置にまで減少したときには、警報ランプが点灯することによりオペレータにより塩化ナトリウム水溶液が補給される。
【0031】
次に、電解槽31内の電極311,312間に流れる負荷電流の安定化動作について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。まず、電解槽31内の一対の電極311,312間に流れる負荷電流が電流センサ74により検出される(ステップS1)。この電流センサ74は、上述のようにシャント抵抗741の両端電圧を検出するもので、検出された両端電圧値とシャント抵抗741の抵抗値とから電流値算出手段754により負荷電流値が算出される。
【0032】
そして、算出された負荷電流が許容範囲内にあるか否かが判別される(ステップS3)。判定が肯定されると、ステップS1に戻って以降の動作が繰り返し実行される。ステップS3で判定が否定されると、負荷電流が許容範囲の下限値未満か否かが判定される(ステップS5)。この判定が肯定されると、現在駆動されているSSR(例えば、SSR79)の駆動が停止され、そのSSRよりも電源トランス71の巻数比(一次巻線711の巻数に対する二次巻線712の巻数の比)が1ステップだけ小さくなる方向(すなわち、二次巻線712の誘起電圧が大きくなる方向)のSSR(例えば、SSR78)が駆動される(ステップS7)。
【0033】
これにより、二次巻線712の誘起電圧が上昇して電極311,312間に流れる負荷電流が大きくなって規定値(例えば、160A)に近づくようになる。その後、ステップS1に戻って以降の動作が繰り返し実行され、負荷電流が許容範囲内になるように調節される。なお、ステップS3で判定が否定される場合とは、例えば、電解槽31内に給送される塩化ナトリウム水溶液の濃度が大きく変化した場合や、周囲温度の変化や電解液の化学変化による反応熱等により塩化ナトリウム水溶液の温度が大きく変化した場合である。
【0034】
すなわち、塩化ナトリウム水溶液の電解槽31内への供給量が増大したり、希釈水の給送量が減少した場合には電解槽31内の塩化ナトリウム水溶液の濃度が高くなって負荷電流が増大し、塩化ナトリウム水溶液の電解槽31内への供給量が減少したり、希釈水の給送量が増大した場合には電解槽31内の塩化ナトリウム水溶液の濃度が低くなって負荷電流が減少することになる。また、周囲温度が高くなったり、反応熱が蓄積されたりして電解槽31内の塩化ナトリウム水溶液の温度が高くなった場合には負荷電流が増大し、周囲温度が低くなったり、反応熱が小さくなったりして電解槽31内の塩化ナトリウム水溶液の温度が低くなった場合には負荷電流が減少することになる。
【0035】
ステップS5で判定が否定されると(すなわち、負荷電流が許容範囲の上限値を超えている場合)、限界値(例えば、200A)未満か否かが判定される(ステップS9)。この判定が肯定されると、現在駆動されているSSR(例えば、SSR79)の駆動を停止し、そのSSRよりも電源トランス71の巻数比が1ステップだけ大きくなる方向(すなわち、二次巻線712の誘起電圧が小さくなる方向)のSSR(例えば、SSR80)が駆動される(ステップS11)。これにより、二次巻線712の誘起電圧が降下して電極311,312間に流れる負荷電流が小さくなり、規定値(例えば、160A)に近づくようになる。その後、ステップS1に戻って以降の動作が繰り返し実行され、負荷電流が許容範囲内になるように調節される。ステップS9で判定が否定されたとき、異常が生じたものと判断されてマグネットコンダクタ76が開路され、定電流電源部7の駆動が停止される。
【0036】
本発明の上記実施形態における次亜塩素酸塩生成装置の電源回路は、上記のようにタップ切換回路72のタップT,T,T,Tを順番に切り換えて負荷電流値が規定値(例えば、160A)に近づくように制御し、負荷電流が許容範囲内に入るようにする一方、負荷電流が許容範囲の上限値を超えた限界値以上である場合に一次側入力が停止され、電極の腐食を防止するための微小電流が供給されるようにしている。このため、電源回路の構成部品点数が削減できて低価格化を図ることができると共に、故障発生率を低くすることができることに加え、安全性の高いものとなる。本発明の上記実施形態における次亜塩素酸塩生成装置の電源回路は、次亜塩素酸ソーダの生成効率を良好な状態に維持させるのに負荷電流の高精度の安定化は必要でないことからタップ切換回路72の制御による実現が可能となったものである。
【0037】
なお、本発明の次亜塩素酸塩生成装置の電源回路は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、以下に述べるような種々の変形態様を採用することができる。
(1)上記実施形態では、電流センサ74で検出した両端電圧とシャント抵抗741の抵抗値とに基づいて電流値を算出し、その算出した電流値が所定範囲内にあるか否かを判定するようにしているが、電流値を算出せずにシャント抵抗741の両端電圧が所定範囲内にあるか否かを判定することにより間接的に電流値の判定を行うことが可能である。このように、シャント抵抗741の両端電圧を直接用いて判定を行う場合でも、負荷電流を検出していることと実質的に同一である。
(2)上記実施形態では、電源トランス71の巻数比を変更するのにSSR77,78,79,80を用いているが、このSSRに代えて電磁石リレーやロータリー式切換スイッチ等を用いてタップ切換回路72を構成することも可能である。また、一次巻線と、この一次巻線上をスライドさせるブラシと、このブラシを所定のピッチで移動可能なステッピングモータ等の駆動モータとでタップ切換回路72を構成することも可能である。
(3)上記実施形態では、タップ切換回路72は、基準引出線TにはSSR等の切換手段が接続されていないが、基準引出線Tにも切換手段を接続し、基準引出線T及びタップT,T,T,Tのうちのいずれか2つの切換手段を駆動させることにより一次巻線711と二次巻線712との巻数比を変更し、二次側出力電流を変更することも可能である。すなわち、このような構成でいずれか2つの切換手段を駆動させた場合、一次巻線711は駆動された2つの切換手段の間の巻線の巻数となる結果、一次巻線711と二次巻線712との巻数比が変更され、二次側出力電流が変更される。
(4)上記実施形態では、一次巻線711のタップT,T,T,Tは、1ピッチ切り換える毎に二次出力電流が約15Aずつ変更可能な巻線位置から引き出されているが、例えば、二次出力電流が規定値(例えば、150A)に近い場合は1ピッチ当たりの電流の変化量が小さくなるようにし、二次出力電流が規定値から大きく離れている場合は1ピッチ当たりの電流の変化量が大きくなるようにタップT,T,T,Tの引出位置を設定するようにしてもよい。また、タップT,T,T,Tを1ピッチ切り換える毎に二次出力電流が所定値ずつ変更されるようにしておき、二次出力電流が規定値に近い場合は1ピッチだけ切り換え、二次出力電流が規定値から大きく離れている場合は一度に複数ピッチを切り換えるようにすることもできる。
(5)上記実施形態では、本発明の次亜塩素酸塩生成装置の電源回路が適用される次亜塩素酸ソーダ生成装置は、水泳プールの循環装置に並設されるものであるが、水等の対象物の殺菌が必要な他の種々の装置にも適用可能である。また、本発明の次亜塩素酸塩生成装置の電源回路は、次亜塩素酸ソーダ生成装置以外の次亜塩素酸塩生成装置にも適用可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明は、検出された電流値が許容範囲内にない場合にタップが切り換えられて電流値が許容範囲内になるようにしているので、低価格化を図ることができ、故障発生率を低くすることができる次亜塩素酸塩生成装置の電源回路を実現することができる。また、検出された電流値が許容範囲の上限値を超えた限界値以上である場合に一次側入力が停止され、電極の腐食を防止するための微小電流が供給されるようにしているので、安全性の高い次亜塩素酸塩生成装置の電源回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る定電流電源装置が適用される次亜塩素酸ソーダ生成装置の概略構成を示す図である。
【図2】 図1に示す次亜塩素酸ソーダ生成装置の電解槽を中心とした電気回路構成を示す図である。
【図3】 図1に示す次亜塩素酸ソーダ生成装置の電解槽を中心とした制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】 図1に示す次亜塩素酸ソーダ生成装置の電解槽内の一対の電極間に流れる負荷電流の安定化動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 塩溶解槽
3 装置本体
5 次亜塩素酸ソーダ貯留槽
7 定電流電源部(電源回路)
31 電解槽
71 電源トランス
72 タップ切換回路
73 整流回路
74 電流センサ(電流検出手段)
75 制御部(タップ切換制御手段)
76 マグネットコンダクタ(停止手段)
77,78,79,80 SSR(タップ切換制御手段)
311,312 電極
711 一次巻線
712 二次巻線
741 シャント抵抗
755 電流値判別手段(判別手段)
基準引出線
,T,T,T タップ

Claims (1)

  1. 電解槽に配置された一対の電極間に電源トランスを介して大電流を供給することにより該槽内で次亜塩素酸塩を生成する装置において、前記大電流供給用の電源トランスの一次側であって二次出力電流を変更するための複数の巻線位置に設けられたタップと、二次出力電流を整流して前記一対の電極に供給する整流回路と、整流された電流値を検出する電流検出手段と、前記電流値が予め設定された許容範囲にあるか否かを判別する電流値判別手段と、前記電流値が前記許容範囲の下限値未満である場合に該電流値が大きくなるように前記タップの切り換えを行うと共に、前記電流値が前記許容範囲の上限値を超えた値であって予め設定された限界値未満である場合に該電流値が小さくなるように前記タップの切り換えを行うタップ切換制御手段と、前記電流値が前記限界値以上である場合に一次側入力を停止する停止手段と、一次側入力が停止された場合に駆動される前記一対の電極の腐食を防止するための微小電流供給用の電源トランスの二次側に接続され、前記一対の電極に前記微小電流を供給する整流回路とを備えたことを特徴とする次亜塩素酸塩生成装置の電源回路。
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