JP3993695B2 - 撮像機付測量機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は測量機に係り、特に測角儀(トランシット)、測距測角儀(トータルステーション)等に撮像装置を設け、撮像記録を行えるようにすると共に、測角儀、測距測角儀等の本体に表示用モニタを設け、撮像情報を表示できるようにした測量機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
測量機に撮像装置を設けたものとしては、例えば特開昭61−108911号公報、特開平5−272970号公報、特公平5−24487号公報、特開平7−159158号公報等で示される技術が知られている。
【0003】
特開昭61−108911号公報は、映像表示器を有する測量機に関するものである。この技術は、図8に示すように、対物レンズ81と可動する合焦レンズ82を有する望遠鏡部があり、この望遠鏡部の結像面にはMOS固体撮像素子83が配置され、このMOS固体撮像素子83はブロックで示した映像信号処理回路84に連線され、映像信号処理回路84はLCDによる映像表示器85又は外部出力装置86に連結されている。これにより、映像を測量機本体の表示器又はモニターテレビに出力でき、常にターゲットの映像は固定されて表示されるという技術である。
【0004】
特開平5−272970号公報は、自動レベルに関するものである。この技術は次の通りである。測点に立てられた標尺を望遠鏡で視準すると、標尺上の目盛線と目盛線対応数値表示の光学像が焦点位置に結像される。結像された目盛線と目盛線対応数値表示像は画素データとして画像メモリに記憶される。そして画像メモリに記憶された画素データのうち目盛線対応数値表示に関する画素データとパターンメモリの画素パターンデータとが比較され、目盛線対応数値が識別される。
【0005】
この技術では、画素データのうち望遠鏡の視野中心に近い2つの目盛線間の画素数と目盛線間の長さと画素サイズ及び目盛線と平行で視野中心を通る直線と視野中心に近い一方の目盛線との画素数から目盛線対応数値より小さい(細かい)数値、例えば小数点以下の数値が算出される。そして目盛線対応数値の識別結果と目盛線対応数値より小さい(細かい)数値の算出値がそれぞれ測定値として自動的に記憶される。さらに測定された測定値はデータ表示部に表示される。また測定データは記憶手段に記憶されるため、外部のデータ処理機を使うことによって、記憶された測定データをもとに測定結果を処理することができるものである。
【0006】
特公平5−24487号公報は、望遠鏡映像モニタ装置である。この技術は、望遠鏡の反転を検知する反転検出手段と、撮像素子からの映像信号を記憶する映像メモリを有し前記撮像素子からの映像信号を前記映像メモリへ書き込むと共に、前記反転検出部により検知される前記望遠鏡の正位乃至反位に基づいて前記表示手段により表示される映像の天地が常時前記望遠鏡の天地と一致した表示となるよう映像メモリから映像信号を読み出して表示手段に出力する映像処理手段とを備え、望遠鏡の撮像をCRTディスプレイに出力するというものである。
【0007】
特開平7−159158号公報は、ディスプレイ画面による測量方法である。機器本体の前面に配設される望遠鏡と、望遠鏡の接眼部に着脱可能に装着されるビデオカメラと、ビデオカメラに接続されるディスプレイ画面と、目標点の大まかな照準を行うための照準器とを備え、照準器により目標点の大まかな照準を行って、機器本体の方向の設定を行い、次に、望遠鏡を覗いて得られる画像を撮影して、その画像をディスプレイ画面に映し出し、その画面を見ながらディスプレイ画面上の十字線の交点が、目標点に来るように微調整を行う技術である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開昭61−108911号公報に記載された映像をモニターテレビに出力する技術では、記録装置への記録手段が設けられていないため、画像データ及び距離・角度情報を記録しておくことができず、画像データを有効に利用することが困難という不都合がある。
【0009】
また、特開平5−272970号公報に記載された標尺上の目盛線と目盛線対応数値表示の光学像を画素データとして画像メモリに記憶し表示する技術では、画素データと、画素データを用いて演算した目盛線の測定データは別々の記録媒体に記録されるので、別々の読取装置を用意せねばならず、画像データと測定データを一致させることが困難となる。このため、データ解析が煩雑になるという問題がある。
【0010】
また、特公平5−24487号公報に記載された望遠鏡の撮像をCRTディスプレイに出力する技術では、撮像の出力装置としてモニタ装置が別に必要となるため、測量現場等への携帯性という点で不利である。
【0011】
更に、特開平7−159158号公報に記載された望遠鏡の画像をディスプレイ画面に映し出す技術では、画像データを記録しておく手段がないため、後日画像データを利用して解析を行うことができない。また、撮像の出力装置としてモニタ装置が別に必要となるため、測量現場等への携帯性という点で不利である。
【0012】
本発明の目的は、画像データを測量機内の着脱可能な記録媒体に記録し、記録された状態で、モニタ装置等の外部映像記録機器を用いることなく出力させることができるようにすることで、測量機の有すべき携帯性を阻害することなく、望遠鏡で視準した画像を記録すると共に表示することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、画像データと共に測距データ・測角データ・視準線データ等を同一の記録媒体に記録し、視準した画像とその測定値とを一括して表示することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明によれば、対物レンズ、距離計用光学系、合焦レンズ、ポロプリズム、ビームスプリッタ、CCDカメラ、焦点鏡、接眼レンズを有する光学系を備えた撮像機付測量機であって、前記光学系は視準光学系と測定光学系が同一軸上にあって、前記対物レンズから入射した画像を前記ビームスプリッタにより分光し、前記接眼レンズ側と前記CCDカメラ側へ分け、計測点を撮像するための前記CCDカメラと、撮像された画像信号と測定された測距測角データをディジタル化するA/Dコンバータと、該A/Dコンバータからのデータを圧縮する画像圧縮装置と、圧縮されたデータを記録する記録媒体と、画像データ等を表示する表示用モニタとを含む構成とすることにより、解決される。これによって、望遠鏡で視準した画像を記録媒体に記録することができると共に表示用モニタに表示することができる。
【0015】
またこの時、前記記録媒体は、測量機本体への装脱着が容易なものであると好適である。これにより、測量機本体で記録した画像データを測量機から取り出して保管したり、パーソナルコンピュータ等を用いて記録媒体に記録したデータを解析することが可能である。
【0016】
さらに、本発明に係る撮像機付測量機は、前記記録媒体には、画像データとともに又は画像データの一部として測距データと測角データの少なくとも一方又は両方が記録されるように構成すると好適である。これにより、画像データと測距データと測角データの少なくとも一方又は両方が同じ記録媒体に記録されるので、それぞれのデータの取り扱いがひとつの記録媒体で可能となる。
【0017】
また、本発明に係る撮像機付測量機は、前記記録媒体には、視準線データが画像データとともに又は画像データの一部として記録されるように構成すると好適である。これにより、画像データと視準線データが同じ記録媒体に記録されるので、それぞれのデータの取り扱いがひとつの記録媒体で可能となる。また、作業の能率向上と時間短縮が期待できる。
【0018】
本発明に係る撮像機付測量機は、前記画像データ、測距データと測角データの少なくとも一方又は両方、視準線データを、測量機本体の表示用モニタに表示するように構成すると好適である。これにより、望遠鏡で視準した画像を測量機本体で表示することが可能であり、測量機の携帯性を失うことなく測量現場での測量結果の確認が容易に行える。
【0019】
本発明に係る撮像機付測量機は、前記測距データと測角データの少なくとも一方又は両方を文字として画面に表示できるよう記録するように構成すると好適である。これによって、視準画像とともに測距データと測角データの少なくとも一方又は両方の文字情報を表示することが可能となる。
【0020】
本発明に係る撮像機付測量機は、前記測距データと測角データの少なくとも一方又は両方を、文字として、測量機本体の表示用モニタに表示するように構成すると好適である。これにより、測量機本体で望遠鏡で視準した画像とともにデータの文字情報を表示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る撮像機付測量機は、対物レンズ、距離計用光学系、合焦レンズ、ポロプリズム、ビームスプリッタ、CCDカメラ、焦点鏡、接眼レンズを有する光学系を備えた撮像機付測量機であって、前記光学系は視準光学系と測定光学系が同一軸上にあって、前記対物レンズから入射した画像を前記ビームスプリッタにより分光し、前記接眼レンズ側と前記CCDカメラ側へ分け、計測点を撮像するための前記CCDカメラと、撮像された画像信号と測定された測距測角データをディジタル化するA/Dコンバータと、該A/Dコンバータからのデータを圧縮する画像圧縮装置と、圧縮されたデータを記録する記録媒体と、画像データ等を表示する表示用モニタとを含む構成である。
【0022】
そして、撮像機付測量機で距離及び角度を測定することができる。また、撮像機付測量機により、計測点の視準を行うと、CCDカメラによって計測点の光学像が撮像される。CCDカメラによって撮像された画像は画像信号として電気的に変換される。
【0023】
電気的に変換された画像信号はアナログ信号であるため、ディジタル化するA/Dコンバータによって変換される。ディジタル化することにより画像信号を数値化して処理することが可能である。
【0024】
このままでは情報としてのディジタル信号が多すぎるため、変換されたデータは画像圧縮装置により圧縮される。これにより、画像データが膨大になることなく、以下に述べる記録媒体に記録することができる。
【0025】
圧縮された画像データは、画像情報として、記録媒体を用いて記録される。この画像データは表示用モニタに表示される。
【0026】
記録媒体としては、測量機本体への装脱着容易なものを用いることができる。
【0027】
前記記録媒体には、画像データとともに又は画像データの一部として測距データと測角データの少なくとも一方又は両方、視準線データを記録することが可能である。測距データと測角データは撮像機付測量機で測定したデータである。これによって、ひとつの記録媒体に画像データ、測定データ、視準線データを同時に又は混在させて格納することができる。
【0028】
前記画像データ、測距データと測角データの少なくとも一方又は両方、視準線データは、測量機本体の表示用モニタに表示することができる。これによって、画像データと共に測定データ、視準線データを測量現場で確認することが可能である。
【0029】
また、前記測距データと測角データの少なくとも一方又は両方は文字として画面に表示できるよう記録することもでき、この測距データと測角データの少なくとも一方又は両方を、文字として、測量機本体の表示用モニタに表示することも可能である。これによって、画像データと共に測定データを文字として表示することが可能となる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図1乃至図7によって詳細に説明する。なお、以下の実施例は本発明の内容を限定するものではない。
【0031】
図1は本発明に係る撮像機付測量機の一実施例の光学系の構成を示す概念図、図2は他の参考例に係る撮像機付測量機の光学系の構成を示す概念図、図3は撮像機付測量機に表示用モニタが取付けられた状態の一例を示す正面図、図4乃至図7は撮像機付測量機の画像処理工程を示すブロック図である。
【0032】
まず、本実施例に係る撮像機付測量機の光学系の構成について説明する。図1に示す撮像機付測量機は、測距測角儀(トータルステーション)31であり、本例の光学系は、対物レンズ11、距離計用光学系18、合焦レンズ12、ポロプリズム13、ビームスプリッタ16、CCDカメラ17、焦点鏡14、接眼レンズ15からなる。これら測距測角儀(トータルステーション)31の光学系の構成は公知のものを用いることができる。
【0033】
図1に示すように、対物レンズ11から入射した画像は合焦レンズ12、ポロプリズム13を通過して焦点鏡14、接眼レンズ15に至る。画像はポロプリズム13と焦点鏡14との間に設けられたビームスプリッタ16によって接眼レンズ15に至る画像と、CCDカメラ17に至る画像とに分離される。対物レンズ11から接眼レンズ15に至る構成は公知の測角儀の構成を用いることができる。図1で示す構成の場合は、電子回路系と光学視準系とに分離されている。
【0034】
測定者は接眼レンズ15を覗きながら合焦レンズ12を調整し、画像を焦点鏡14に結像させる。この時、結像した画像はビームスプリッタ16によって分離され、CCDカメラ17により、画素に分解される。図1で示す構成では画像データのみをCCDカメラ17によって取り込むことができる。
【0035】
距離計用光学系18は対物レンズ11と合焦レンズ12との間に設けられている。本実施例では、光学距離計の例を示しているが、電波距離計でもよく、その他の方法で測距する距離計の構成であってもよい。
【0036】
距離計用光学系18は、ダイクロイックミラー、チョッパー、光量可変板等を含む構成とすることができ、公知の構成が使用できる。本実施例では視準光学系と測定光学系が同一軸の構成について説明している。
【0037】
図2に示す撮像機付測量機の光学系は、対物レンズ11、距離計用光学系18、合焦レンズ12、ポロプリズム13、焦点鏡14、接眼レンズ15、CCDカメラ17からなる。この場合も光学系の構成は公知のものを用いることができる。
【0038】
図2に示すように、対物レンズ11から入射した画像は合焦レンズ12、ポロプリズム13を通過して焦点鏡14、接眼レンズ15、CCDカメラ17に至る。距離計用光学系18は対物レンズ11と合焦レンズ12との間に設けられている。
【0039】
図2では、図1に示したようなビームスプリッタ16を設けず、CCDカメラ17は接眼レンズ15の手前に設けられている。この場合は測定者が視準するための視準用モニタを必要とする。測定者は図示しない視準用モニタを見ながら合焦レンズ12を調整し、画像を焦点鏡14に結像するとともに、CCDカメラ17に取り込む。
【0040】
図2の方法では画像データ及び視準線のデータを取り込むことができる。視準線データを画像データと共に取り込むことにより、後述する技術で視準線データを記録し、表示することが可能となる。これによって作業の能率向上と時間短縮が期待できる。
【0041】
CCDカメラ17はCCD素子を有し、CCD素子によって画像は画素単位に分割されると共に電気信号に変換される。CCDカメラ17の設置位置は図1、図2に示したどちらの位置でも良く、また、この他の位置であっても測量時の画像を取り込むことができればよい。
【0042】
図2に示す光学系の構成の場合には、表示用モニタ32を必要とする。図3に本発明に係る撮像機付測量機の一例である測距測角儀(トータルステーション)31に表示用モニタ32を取付けた一例を示す。表示用モニタ32の位置は図3に示す位置に限定されるものではなく、測距測角儀31上の作業の際に取り扱いやすい位置に設置すればよい。
【0043】
表示用モニタ32は図2に示す光学系の構成の場合に必要となるだけでなく、後述する各種データを撮像機付測量機上で表示することも可能となる。なお、以下で説明する場合の撮像された画像データには視準線のデータが含まれていてもよく、含まれていなくともよい。
【0044】
図1又は図2で撮像された画像データは、図4乃至図6の画像処理工程に従って画像処理され、記録される。以下に画像処理工程について説明する。
【0045】
まず、図4の画像処理工程について説明する。図4の画像処理工程は、CCDカメラ17、アナログ/ディジタル(A/D)コンバータ48、画像圧縮装置49、記録媒体50からなる。
【0046】
CCDカメラ17で撮像された画像データは、A/Dコンバータ48によってディジタルデータに変換される。ディジタルデータは画像圧縮装置49により圧縮処理される。圧縮処理されたデータを記録媒体50に記録する。この記録された画像データは前述の表示用モニタ32に表示することができる。
【0047】
CCDカメラ17は前述の通りであり、公知のものを用いることができる。CCDカメラ17で撮像することにより、測量画像を画素単位に分割して撮像することができる。これにより、撮像以降のデータ処理が容易となる。
【0048】
画像データはアナログデータであるため、A/Dコンバータ48によってアナログデータを量子化し、ディジタルデータに変換する。A/Dコンバータ48としては、従来知られているものを用いることができる。
【0049】
画像データをA/Dコンバータ48で処理すると、処理後のディジタルデータは通常大容量となる。このままでは記録処理や解析処理に支障をきたす場合があるので、画像圧縮装置49を用いてデータを圧縮処理する。
【0050】
画像圧縮処理は、画像情報をできるだけ少ない情報量で忠実に表現するための方法である。例えば、画像データのうち、同一の画像情報を持つ部分、例えば1画素内の全てが真っ黒ならば0,真っ白ならば1,といった場合には、ひとくくりにし、画素の番地を付加することで、余分なデータを減らすことができる。
【0051】
画像圧縮処理の方法としては、従来から用いられている方法を用いることができる。例えば、アダマール変換方法、予測ローディング方法、差分パルス符号変調(DPCM)方法、ランレングス符号化方法、ハフマン符号方法等を挙げることができる。
【0052】
圧縮処理されたデータは記録媒体50に記録する。記録媒体50は書き込み、読み出し可能なものを用いることができる。この際の記録媒体50としては、半導体メモリカード、フロッピーディスク、光磁気ディスク(MO)等、画像データを確実に記録しておけると共に、撮像機付測量機本体への装脱着が容易であるものならば何れも好ましく使用できる。
【0053】
次に、画像処理工程について図5乃至図7の各例について説明する。まず、図5の画像処理工程について説明する。図5の画像処理工程は、CCDカメラ17、角度データ・距離データ51、スーパーインポーズ回路52、A/Dコンバータ48、画像圧縮装置49、記録媒体50からなる。
【0054】
撮像機付測量機で角度及び距離を測定すると、角度データ・距離データ51が撮像機付測量機内に蓄積される。この角度データ・距離データ51は、スーパーインポーズ回路52を用いて、CCDカメラ17で撮像された画像データと共に、A/Dコンバータ48によってディジタルデータに変換される。
【0055】
ディジタルデータは画像圧縮装置49により圧縮処理される。圧縮処理されたデータを記録媒体50に記録する。このようにして画像データと角度データ・距離データ51とが混在した形で記録媒体50に記録することができる。
【0056】
記録媒体50に記録された画像データ及び角度データ・距離データ51は前述の表示用モニタ32に表示することができる。これにより、測量現場でのデータ確認が容易に行える。
【0057】
次に、図6の画像処理工程について説明する。図6は他の参考例に係るものであり、図6の画像処理工程は、CCDカメラ17、A/Dコンバータ48、画像圧縮装置49、記録媒体50、角度データ・距離データ51からなる。
【0058】
CCDカメラ17で撮像された画像データは、A/Dコンバータ48によってディジタルデータに変換され、画像圧縮装置49により圧縮処理される。角度データ・距離データ51は、別のA/Dコンバータ48によってディジタルデータに変換される。
【0059】
圧縮処理された画像データにはディジタルデータに変換された角度データ・距離データを付加し、記録媒体50に記録する。このように角度データ・距離データ51を記録媒体の一部に記録することができる。
【0060】
記録された画像データは前述の表示用モニタ32に表示することができる。また、測定した角度データ・距離データ51も文字情報として前述の表示用モニタ32に表示することができる。
【0061】
次に、図7の画像処理工程について説明する。図7の画像処理工程は、CCDカメラ17、A/Dコンバータ48、画像圧縮装置49、記録媒体50、角度データ・距離データ51からなる。
【0062】
CCDカメラ17で撮像された画像データは、A/Dコンバータ48によってディジタルデータに変換される。角度データ・距離データ51は別のA/Dコンバータ48によってディジタルデータに変換される。
【0063】
ディジタルデータに変換された画像データにディジタルデータに変換された角度データ・距離データ51を付加し、画像圧縮装置49により圧縮処理する。圧縮処理されたデータは記録媒体50に記録する。このような方法でも角度データ・距離データ51を記録媒体の一部に記録することができる。
【0064】
記録された画像データは前述の表示用モニタ32に表示することができる。また、測定した角度データ・距離データ51も文字情報として前述の表示用モニタ32に表示することができる。
【0065】
図6及び図7に示すように、角度データ・距離データ51は、画像圧縮装置49の後又は前で画像データに付加することができる。
【0066】
更に、角度データ・距離データ51に、付加的情報を加えた上で図4乃至図7の画像処理を行うことができる。付加的情報としては、測量日時、天候等の情報がある。
【0067】
付加的情報は撮像機付測量機、例えば図3に示す測距測角儀(トータルステーション)31のテンキー33を用いて入力することができる。入力した付加的データは角度データ・距離データ51と共に、画像データと共に又は画像データの一部として記録媒体50に記録することが可能である。
【0068】
付加的情報を画像データと共に又は画像データの一部として記録媒体50に記録することにより、測量記録として記録媒体50に付加的情報を保管し、前述の表示用モニタ32又は外部表示装置に表示することができる。
【0069】
図4乃至図7に示すように記録した画像データ及び角度データ・距離データは、パーソナルコンピュータ等を用いて解析することができる。この時、異なる複数個所からターゲットを視準した複数の画像データを使用すれば、写真測量の場合のように、多くの点の測定が可能となる。
【0070】
また、土量のような測定データ量の多い計測の測定時間を短縮することが可能となる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、対物レンズ、距離計用光学系、合焦レンズ、ポロプリズム、ビームスプリッタ、CCDカメラ、焦点鏡、接眼レンズを有する光学系を備えた撮像機付測量機であって、前記光学系は視準光学系と測定光学系が同一軸上にあって、前記対物レンズから入射した画像を前記ビームスプリッタにより分光し、前記接眼レンズ側と前記CCDカメラ側へ分け、計測点を撮像するための前記CCDカメラと、撮像された画像信号と測定された測距測角データをディジタル化するA/Dコンバータと、該A/Dコンバータからのデータを圧縮する画像圧縮装置と、圧縮されたデータを記録する記録媒体と、画像データ等を表示する表示用モニタとを含む構成としたことを特徴とする撮像機付測量機であるので、測量時の視準画像データを記録し、表示することができる。
【0072】
また、画像データが撮像機付測量機本体への装脱着容易な記録媒体に記録されることを特徴とした撮像機付測量機であるので、外部に接続するケーブルがなく携帯性に優れており、また、パーソナルコンピュータ等を用いて記録媒体に記録した画像データを解析することができる。
【0073】
また、前記記録媒体には、画像データとともに又は画像データの一部として測距データ、測角データ、視準線データが記録されるので、これらの情報を用いてデータ解析等を行うことができる。
【0074】
また、前記画像データ、測距データと測角データの少なくとも一方又は両方、視準線データを、撮像機付測量機本体の表示用モニタに表示することができるので、別に表示用モニタを接続する必要がなく、測量機の携帯性を失わずに測定データを表示することが可能となる。
【0075】
更に、前記測距データと測角データの少なくとも一方又は両方を、文字として、撮像機付測量機本体の表示用モニタに表示できるよう記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮像機付測量機の光学系の構成を示す概念図である。
【図2】他の参考例に係る撮像機付測量機の光学系の構成を示す概念図である。
【図3】本発明に係る撮像機付測量機に表示用モニタが取付けられた状態を示す正面図である。
【図4】本発明に係る撮像機付測量機の画像処理工程を示す第1のブロック図である。
【図5】本発明に係る撮像機付測量機の画像処理工程を示す第2のブロック図である。
【図6】他の参考例に係る撮像機付測量機の画像処理工程を示す第3のブロック図である。
【図7】本発明に係る撮像機付測量機の画像処理工程を示す第4のブロック図である。
【図8】従来の映像表示器を有する測量機の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
11,81 対物レンズ
12,82 合焦レンズ
13 ポロプリズム
14 焦点鏡
15 接眼レンズ
16 ビームスプリッタ
17 CCDカメラ
18 距離計用光学系
19 測距測角手段
31 測距測角儀(トータルステーション)
32 表示用モニタ
33 テンキー
48 アナログ/ディジタル(A/D)コンバータ
49 画像圧縮装置
50 記録媒体
51 角度データ・距離データ
52 スーパーインポーズ回路
83 MOS固体撮像素子
84 映像信号処理回路
85 映像表示器
86 外部出力装置
Claims (7)
- 対物レンズ、距離計用光学系、合焦レンズ、ポロプリズム、ビームスプリッタ、CCDカメラ、焦点鏡、接眼レンズを有する光学系を備えた撮像機付測量機であって、
前記光学系は視準光学系と測定光学系が同一軸上にあって、
前記対物レンズから入射した画像を前記ビームスプリッタにより分光し、前記接眼レンズ側と前記CCDカメラ側へ分け、
計測点を撮像するための前記CCDカメラと、撮像された画像信号と測定された測距測角データをディジタル化するA/Dコンバータと、該A/Dコンバータからのデータを圧縮する画像圧縮装置と、圧縮されたデータを記録する記録媒体と、画像データ等を表示する表示用モニタとを含む構成としたことを特徴とする撮像機付測量機。 - 前記記録媒体は、測量機本体への装脱着が容易なものであることを特徴とする請求項1記載の撮像機付測量機。
- 前記記録媒体には、画像データとともに又は画像データの一部として測距データと測角データの少なくとも一方又は両方が記録される請求項1乃至請求項2の何れか記載の撮像機付測量機。
- 前記記録媒体には、視準線データが画像データとともに又は画像データの一部として記録されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の撮像機付測量機。
- 前記画像データ、測距データと測角データの少なくとも一方又は両方、視準線データを、測量機本体の表示用モニタに表示することを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の撮像機付測量機。
- 前記測距データと測角データの少なくとも一方又は両方を文字として画面に表示できるよう記録することを特徴とする請求項1乃至5の何れか記載の撮像機付測量機。
- 前記測距データと測角データの少なくとも一方又は両方を、文字として、測量機本体の表示用モニタに表示することを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の撮像機付測量機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15542298A JP3993695B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | 撮像機付測量機 |
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