JP3993397B2 - セル電圧判定ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多数の燃料電池セルを積層してなる燃料電池スタックの各セル電圧を判定するセル電圧判定ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4(a)は燃料電池セル及びセパレータの構成図、図4(b)は燃料電池スタックの構成図、図5は従来の燃料電池発電システムの構成図、図6は燃料電池スタックのV−I特性図である。
【0003】
図4(a)に示すように燃料電池セル10はイオン交換樹脂膜などの電解質膜11を電極である燃料極12と酸素極13とで挟んだ構造となっており、この燃料電池セル10の両側にはセパレータ14が配置される。セパレータ14には燃料電池セル10の燃料極12に燃料ガスを供給するための燃料ガス通路15と、燃料電池セル10の酸素極13に酸化ガスを供給するための酸化ガス通路16と、燃料電池セル10を冷却するための冷却水を流す冷却水通路17とが互いに分離して形成されている。そして、このセパレータ14を介して多数の燃料電池セル10を積層することにより、図4(b)に示すような燃料電池スタック(セルスタック)3を形成する。なお、燃料電池セル10の積層数は数百セル(例えば300セル程度)にもなる。
【0004】
燃料電池スタック3のセル積層方向の両端部には集電プレート21,22が設けられ、これらの集電プレート21,22の外面側に絶縁プレート23,24を介してエンドプレート25,26がそれぞれ設けられている。積層された燃料電池セル10は導電体であるセパレータ14によって電気的に直列接続されており、両端部の集電プレート21,22において全セル10の直列電圧が得られるようになっている。また、一方のエンドプレート25には燃料ガス導入孔27,酸化ガス導入孔28及び冷却水導入孔29が形成され、他方のエンドプレート26には燃料ガス排出孔30、酸化ガス排出孔31及び冷却水排出孔32が形成されている。
【0005】
このような燃料電池スタック3に対して、図5に示すように燃料ガス供給装置1から燃料ガス(水素又はメタノールなどの燃料を改質して得られる水素リッチガス)を供給し、酸化ガス供給装置2から酸化ガス(酸素又は空気等)を供給することにより、電気化学反応を生じて発電する。燃料電池スタック3で発電した電力は、逆流防止用のダイオード9及び燃料電池出力スイッチ8を介して負荷装置4へ供給される。
【0006】
そして、一般的に燃料電池スタックは内部損失、燃料ガス及び酸化ガスの供給ガス量等により図6に示すようなV−I特性を示す。図6に示すように最大出力電流は供給ガス量に大きく依存している。このV−I特性において出力電圧が大きく低下している領域(右肩下がりの領域)では、過負荷となり、燃料電池スタックを構成する燃料電池セルの劣化や破損につながるおそれがある。
【0007】
そのため、従来の燃料電池発電システムでは、図5に示すように燃料電池スタック3の出力電流を電流検出器6で検出し、又は、燃料電池スタック3の出力電圧を電圧検出器7で検出して制御装置5へ入力する。制御装置5では、検出電流と電流判定レベルとを比較し、又は、検出電圧と電圧判定レベルとを比較して、検出電流が電流判定レベルを越えたとき、又は、検出電圧が電圧判定レベル以下になったときには、燃料ガス供給装置1や酸化ガス供給装置2の補機(燃料ポンプや空気圧縮器など)を制御して燃料ガス及び酸化ガスの供給ガス量を増加し、又は、燃料電池出力スイッチ8を遮断して燃料電池セル10を保護する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、燃料電池スタック3には多数の燃料電池セル10が積層されており、また、各燃料電池セル10の特性のばらつきや、一部の燃料電池セル10において生成水がガス通路から十分に排除されない場合などによる各燃料電池セル10への供給ガス(燃料ガス、酸化ガス)の分配の不均一により、各燃料電池セル10のV−I特性も、程度は小さいが図6と同様のばらつきを持つ。このため、燃料電池スタック3を構成する多数の燃料電池セル10のうち、仮に1つの燃料電池セル10の出力電流が異常に増加又は出力電圧が異常に低下しても、図5のように燃料電池スタック3全体の出力電流や出力電圧を監視していたのでは、当該燃料電池セル10の異常を検知することができない。その結果、当該燃料電池セル10の劣化や破損を生じ、更には、このことが他の燃料電池セル10の劣化や破損を招くおそれもある。
【0009】
このことを防止するためには、図7及び図8に示すように燃料電池スタック3のセパレータ14とを制御装置5とを電気ケーブル33によって接続することにより、燃料電池スタック3の各燃料電池セル10の出力電圧(セル電圧)を監視すればよいが、このためには多数の電気ケーブル33を燃料電池スタック3から制御装置5までの長距離にわたって配線する必要がある。また、電気ケーブル33を介して各セル電圧信号を制御装置5へ取り込むためには、制御装置5の入力ポートが必要となるが、この場合、1つの燃料電池セル10の出力電圧は1V程度と低いが、燃料電池スタック3全体では数百ボルトもの出力電圧となるため、入力ポートには絶縁増幅器も必要なり、その結果、回路が複雑で高価になってしまう。このため、上記の方法は現実的ではない。
【0010】
従って、本発明は上記の事情に鑑み、複雑で高価な絶縁増幅器を要することなく、また、燃料電池スタックから制御装置まで長距離にわたって多数の電気ケーブル配線を行うことなく燃料電池スタックの各セル電圧を判定することができるセル電圧判定ユニットを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明のセル電圧判定ユニットは、多数の燃料電池セルを積層してなる燃料電池スタックの各セル電圧を判定するセル電圧判定ユニットであって、
複数のサブモジュールを有し、燃料電池スタックの各セル電圧を各サブモジュール毎に分けて判定すること、
各サブモジュールには絶縁電源と、セル電圧判定信号を制御装置へ出力する絶縁出力手段とを設けることにより、サブモジュール毎に絶縁すること、
各サブモジュールは、各燃料電池セル毎に設けたセル電圧判定手段を有し、これらのセル電圧判定手段と燃料電池スタックの各セパレータとを電気ケーブルで接続するとともに前記セパレータの何れかをサブモジュール内でアースして当該セパレータの電位を当該サブモジュール内における基準電位とし、各セル電圧判定手段では各セル電圧を測定し、このセル電圧と電圧判定レベルとを比較してセル電圧が電圧判定レベル以下となったときにセル電圧判定信号をオア回路を介して前記絶縁出力手段に出力するように構成したこと、
を特徴とする。
【0012】
また、第2発明のセル電圧判定ユニットは、第1発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
前記絶縁出力手段はフォトカプラであることを特徴とする。
【0013】
また、第3発明のセル電圧判定ユニットは、第1又は第2発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
前記セル電圧判定手段は、各セル電圧を測定する差動増幅器と、この差動増幅器で測定したセル電圧と電圧判定レベルとを比較してセル電圧が電圧判定レベル以下となったときにセル電圧判定信号をオア回路を介して出力する比較器とを有してなることを特徴とする。
【0014】
また、第4発明のセル電圧判定ユニットは、第1,第2又は第3発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
セル電圧判定ユニットを燃料電池スタックに直接又は燃料電池スタックの近傍に配置したことを特徴とする。
【0015】
また、第5発明のセル電圧判定ユニットは、第1,第2,第3又は第4発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
各サブモジュールに設けた絶縁出力手段の出力側はワイヤードオア接続としたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の形態に係るセル電圧判定ユニットを備えた燃料電池発電システムの構成図、図2は前記セル電圧判定ユニットを燃料電池スタックに取り付けた状態を示す斜視図、図3は前記セル電圧判定ユニットの構成図である。なお、これらの図に示す燃料電池スタック3の構成については従来の燃料電池スタック3(図4参照)と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、図中、従来(図5,図7)と同様の部分には同一の符号を付した。
【0018】
<構成>
図1に示すように、燃料電池発電システムでは、燃料電池スタック3に対して、燃料ガス供給装置1から燃料ガス(水素又はメタノールなどの燃料を改質して得られる水素リッチガス)を供給し、酸化ガス供給装置2から酸化ガス(酸素又は空気等)を供給することにより、電気化学反応を生じて発電する。燃料電池スタック3で発電した電力は、逆流防止用のダイオード9及び燃料電池出力スイッチ8を介して負荷装置4へ供給される。
【0019】
そして、本実施の形態では、詳細は後述するが、セル電圧判定ユニット52を燃料電池スタック3に直接又は燃料電池スタック3の近傍に配置する。セル電圧判定ユニット52では燃料電池スタック3の各セル電圧を測定し、このセル電圧が電圧判定レベル以下になったときにセル電圧判定信号(セル電圧異常信号)を、電気ケーブル54を介して、制御装置55へ出力するようになっている。即ち、セル電圧判定ユニット52によって各燃料電池セル10の過負荷を監視することにより、燃料電池セル10(図2参照)の劣化や破損を防止している。
【0020】
制御装置55では、電気ケーブル53を介してセル電圧判定ユニット52へ電力を供給し、また、セル電圧判定ユニット52からセル電圧判定信号を入力したときには燃料ガス供給装置1や酸化ガス供給装置2の補機(燃料ポンプや空気圧縮器など)を制御して燃料ガス及び酸化ガスの供給ガス量を増加し、又は、燃料電池出力スイッチ8を遮断して燃料電池セル10(図2参照)を保護する。
【0021】
ここで図2及び図3に基づき、セル電圧判定ユニット52の構成について詳述する。
【0022】
図2にはセル電圧判定ユニット52を燃料電池スタック3に直接配置した場合の例を示す。図2に示すように、セル電圧判定ユニット52は燃料電池スタック3の側面(図中上面)に取り付けられており、このセル電圧判定ユニット52と燃料電池スタック3の各セパレータ14とが非常に短い電気ケーブル51によって接続されている。具体的には、各セパレータ14はセル電圧判定ユニット52内の各差動増幅器に接続されている(詳細後述)。
【0023】
図3に示すように、セル電圧判定ユニット52は複数のサブモジュール61を有しており、燃料電池スタック3の各燃料電池セル10の出力電圧(セル電圧)は各サブモジュール61に分けて判定される。なお、これらのサブモジュール61の構成は同様であるため、図3では1つのサブモジュール61の構成のみを図示し、他のサブモジュール61の構成については図示を省略している。
【0024】
各サブモジュール61には絶縁電源62と、絶縁出力手段であるフォトカプラ63とが設けられており、このことによってサブモジュール61毎に電気的に絶縁(以下、単に絶縁という)されている。従って、各サブモジュール61は、各サブモジュール61に接続されたセパレータ14の電位となっている。
【0025】
各サブモジュール61に設けたフォトカプラ63の出力側は2本の電気ケーブル54に接続されることにより、ワイヤードオア接続となっている。従って、何れかのサブモジュール61においてセル電圧判定信号が出力されれば、このセル電圧判定信号が電気ケーブル54を介して制御装置55へ送られる。
【0026】
絶縁電源62は、セル電圧判定手段としての差動増幅器64及び比較器65やフォトカプラ63など、サブモジュール61内の各回路へ給電する。絶縁電源62としては、サブモジュール61を制御装置55(共通の電源)から絶縁できるものであればよく、例えば+12Vの給電電圧を一般的な差動増幅器や比較器に必要な±15Vの電圧に変換することができるDC/DCコンバータ等を適用することができる。なお、制御装置55とは別に電源装置を設けてもよく、この場合には、当該電源装置とサブモジュール61とを絶縁電源62によって絶縁する。
【0027】
図示例では、絶縁電源62としてDC/DCコンバータを用い、このDC/DCコンバータへ制御装置55などの共通電源から電気ケーブル53を介して給電された+12Vの電圧を、DC/DCコンバータによって差動増幅器64や比較器65に必要な±15Vの電圧に変換するものとする。
【0028】
差動増幅器64、比較器65、及び、比較器65の出力トランジスタ67は各燃料電池セル10毎に設けられている。即ち、図示例では1つのサブモジュール61で30枚の燃料電池セル10の出力電圧を判定する場合を例示しており、一部図示を省略しているが、1つのサブモジュール61には、それぞれ30個の差動増幅器64と比較器65と出力トランジスタ67とを備えている。
【0029】
差動増幅器64としてはオペアンプ(演算増幅器)などの安価なものを用いることができる。各差動増幅器64は燃料電池スタック3の各セパレータ14に接続されている。つまり、1つの差動増幅器64には1つの燃料電池セル10の両側のセパレータ14が接続され、1つの差動増幅器64で1つの燃料電池セル10の出力電圧を測定するようになっている。燃料電池セル10はセパレータ14を介して積層されているため、隣接するセパレータ14の電位差からセル電圧を検出することができる。
【0030】
また、図示例では1つのサブモジュール61に接続される31枚のセパレータ14のうちのセル積層方向中央部のセパレータ14を、当該サブモジュール64内でアースすることにより(アース部70)、当該セパレータ14の電位を当該サブモジュール61内における基準電位(0V)としている。
【0031】
従って、1つの燃料電池セル10の出力電圧は1V弱(例えば0.6V)であり、+側に15枚の燃料電池セル10があり、−側にも15枚の燃料電池セル10があるため、差動増幅器64への最大入力電圧は±15V弱(例えば±9V)となり、差動増幅器64への入力電圧が差動増幅器64の最大入力電圧±15Vを越えることはない。
【0032】
換言すれば、差動増幅器64の最大入力電圧が±15(通常、差動増幅器への供給電源電圧に依存している)とすれば、セル電圧が1V程度とすると、+側に15セル、−側に15セルで合計30セル分のセル電圧を、1つのサブモジュール61で監視(セル電圧判定)することができる。勿論、差動増幅器の最大入力電圧が異なれば、これに応じて1つのサブモジュールで監視できるセル枚数も異なってくる。例えば差動増幅器の最大入力電圧が±12Vの場合、1つのサブモジュールでは24枚分のセル電圧を監視することができる。
【0033】
各差動増幅器64で測定したセル電圧は、それぞれ比較器65へ出力される。比較器65としては、半導体素子で構成された安価なものを用いることができ、差動増幅器(オペアンプ)を利用してもよい。各比較器65では差動増幅器64で測定したセル電圧と、判定レベル設定器66で設定した電圧判定レベルとを比較して、セル電圧が電圧判定レベル以下になったときにはセル電圧判定信号(セル電圧異常信号)を、出力トランジスタ67のベース電流として出力する。電圧判定レベルは、例えば燃料電池セル10の定格電圧が0.6Vであれば、その1/2の0.3V、又は、1/3の0.2Vとする。なお、ノイズの影響を小さくするために差動増幅器64においてセル電圧を何倍かに増幅することも考えられるが、その場合にはセル電圧の倍率に応じて判定レベルも高くする。
【0034】
比較器65からセル電圧判定信号が出力されると、出力トランジスタ67がONとなり、フォトカプラ63に電流が流れてフォトカプラ63がONとなるため、フォトカプラ63からセル電圧判定信号(セル電圧異常信号)が出力される。フォトカプラ63から出力されたセル電圧判定信号は電気ケーブル54を介して制御装置55へ送られる。即ち、制御装置55にセル電圧の異常を伝える。
【0035】
各出力トランジスタ67の出力側は1本の電気配線71によって1つのフォトカプラ63にワイヤードオア接続されている。従って、何れか1つのセル電圧が異常になればフォトカプラ63がONとなって、セル電圧判定信号が出力される。なお、比較器65とフォトカプラ63との間に設けるオア回路としては、必ずしも出力トランジスタ65と電気配線71とからなるワイヤードオア接続に限定するものではなく、これらに代えて例えば論理回路用ICなどを用いてもよい。
【0036】
<作用・効果>
以上のことから、本実施の形態のセル電圧判定ユニット52によれば、燃料電池スタック3のセル電圧を複数のサブモジュール61に分けて判定することとし、各サブモジュール61には絶縁電源62とフォトカプラ63とを設けて、サブモジュール61毎に絶縁しているため、複雑で高価な絶縁増幅器を要することなく、各セル電圧の判定を行うことができ、構成が簡素で安価となる。特に、セル電圧判定手段として安価な差動増幅器64と比較器65を用い、また、絶縁出力手段として安価なフォトカプラ63を用いることにより、非常に安価な構成となる。
【0037】
また、セル電圧判定ユニット52は、サブモジュール61の数を増やすだけで、容易に、如何なるセル数の燃料電池スタックにも対応することができる。逆に、セル数の少ない場合には、1つのサブモジュールで対応できる場合もあることは言うまでもない。
【0038】
また、セル電圧判定ユニット52を燃料電池スタック3に直接又は燃料電池スタック3の近傍に配置したことにより、これらを接続する電気ケーブル51を非常に短くすることができる。つまり、セル電圧監視装置をユニット化してセル電圧判定ユニット52とし、燃料電池スタック3に直接又は燃料電池スタック3の近傍にセル電圧判定ユニット52を配置することができるようにしたことにより、配線の簡素化を図ることができた。
【0039】
また、フォトカプラ63の出力側はワイヤードオア接続としたため、セル電圧判定ユニット52と制御装置55との間を結ぶ信号ケーブルは2本の電気ケーブル54だけでよい。なお、制御装置55から各サブモジュール61に電力を供給する場合にも、電力供給のための電気ケーブル53が更に1組増えるだけである。従って、配線が非常に簡素である。(例えば、12Vの給電を行うとすれば、電気ケーブル53は+12VとGDN(0V)の2本、信号ケーブルの2本と合わせて計4本となる。また、信号ケーブルのエミッタ側の電気ケーブルを電源のGDNと兼用すれば計3本となる。)
【0040】
なお、上記では、サブモジュール61に接続される中央部のセパレータ14をサブモジュール61内でアースして当該セパレータ14の電位を当該サブモジュール61内における基準電位としているが、これに限定するものではなく、実際に利用する差動増幅器の最大入力電圧に応じて、適宜、サブモジュールの各差動増幅器に接続されるセパレータのうちの何れかをアースすればよい。例えば差動増幅器の最大入力電圧が0〜30Vの場合には、サブモジュールの各差動増幅器に接続されるセパレータのうちの一番端のセパレータをサブモジュール内でアースして、当該セパレータの電位を当該サブモジュール内における基準電位にする。
【0041】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明のセル電圧判定ユニットは、多数の燃料電池セルを積層してなる燃料電池スタックの各セル電圧を判定するセル電圧判定ユニットであって、
複数のサブモジュールを有し、燃料電池スタックの各セル電圧を各サブモジュール毎に分けて判定すること、
各サブモジュールには絶縁電源と、セル電圧判定信号を制御装置へ出力する絶縁出力手段とを設けることにより、サブモジュール毎に絶縁すること、
各サブモジュールは、各燃料電池セル毎に設けたセル電圧判定手段を有し、これらのセル電圧判定手段と燃料電池スタックの各セパレータとを電気ケーブルで接続するとともに前記セパレータの何れかをサブモジュール内でアースして当該セパレータの電位を当該サブモジュール内における基準電位とし、各セル電圧判定手段では各セル電圧を測定し、このセル電圧と電圧判定レベルとを比較してセル電圧が電圧判定レベル以下となったときにセル電圧判定信号をオア回路を介して前記絶縁出力手段に出力するように構成したこと、
を特徴とする。
【0042】
また、第2発明のセル電圧判定ユニットは、第1発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
前記絶縁出力手段はフォトカプラであることを特徴とする。
【0043】
また、第3発明のセル電圧判定ユニットは、第1又は第2発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
前記セル電圧判定手段は、各セル電圧を測定する差動増幅器と、この差動増幅器で測定したセル電圧と電圧判定レベルとを比較してセル電圧が電圧判定レベル以下となったときにセル電圧判定信号をオア回路を介して出力する比較器とを有してなることを特徴とする。
【0044】
従って、この第1,第2又は第3発明のセル電圧判定ユニットによれば、燃料電池スタックのセル電圧を複数のサブモジュールに分けて判定することとし、各サブモジュールには絶縁電源と絶縁出力手段(フォトカプラ)とを設けて、サブモジュール毎に絶縁しているため、複雑で高価な絶縁増幅器を要することなく、各セル電圧の判定を行うことができ、構成が簡素で安価となる。特に、セル電圧判定手段として安価な差動増幅器と比較器を用い、また、絶縁出力手段として安価なフォトカプラを用いることにより、非常に安価な構成となる。また、サブモジュールの数を増やすだけで、容易に、如何なるセル数の燃料電池スタックにも対応することができる。
【0045】
また、第4発明のセル電圧判定ユニットは、第1,第2又は第3発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
セル電圧判定ユニットを燃料電池スタックに直接又は燃料電池スタックの近傍に配置したことを特徴とする。
【0046】
従って、この第4発明のセル電圧判定ユニットによれば、燃料電池スタックとセル電圧判定ユニットを接続する電気ケーブルを非常に短くすることができる。つまり、セル電圧監視装置をユニット化してセル電圧判定ユニットとし、燃料電池スタックに直接又は燃料電池スタックの近傍にセル電圧判定ユニットを配置することができるようにしたことにより、配線の簡素化を図ることができた。
【0047】
また、第5発明のセル電圧判定ユニットは、第1,第2,第3又は第4発明のセル電圧判定ユニットにおいて、
各サブモジュールに設けた絶縁出力手段の出力側はワイヤードオア接続としたことを特徴とする。
【0048】
従って、この第5発明のセル電圧判定ユニットによれば、セル電圧判定ユニットと制御装置との間を結ぶ信号ケーブルは2本又は1本(電源GDNを兼用した場合)の電気ケーブルだけでよく、配線が非常に簡素である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るセル電圧判定ユニットを備えた燃料電池発電システムの構成図である。
【図2】前記セル電圧判定ユニットを燃料電池スタックに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図3】前記セル電圧判定ユニットの構成図である。
【図4】(a)は燃料電池セル及びセパレータの構成図、(b)は燃料電池スタックの構成図である。
【図5】従来の燃料電池発電システムの構成図である。
【図6】燃料電池スタックのV−I特性図である。
【図7】セル電圧を監視する場合のシステム構成例を示す図である。
【図8】セル電圧を監視する場合の燃料電池スタックと制御装置のケーブル接続例を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料ガス供給装置
2 酸化ガス供給装置
3 燃料電池スタック
4 負荷装置
5 制御装置
6 電流検出器
7 電圧検出器
8 燃料電池出力スイッチ
9 ダイオード
10 燃料電池セル
11 電解質膜
12 燃料極
13 酸素極
14 セパレータ
15 燃料ガス通路
16 酸化ガス通路
17 冷却水通路
21 集電プレート
22 集電プレート
23 絶縁プレート
24 絶縁プレート
25 エンドプレート
26 エンドプレート
27 燃料ガス導入孔
28 酸化ガス導入孔
29 冷却水導入孔
30 燃料ガス排出孔
31 酸化ガス排出孔
32 冷却水排出孔
33 電気ケーブル
51 電気ケーブル
52 セル電圧判定ユニット
53 電気ケーブル
54 電気ケーブル
55 制御装置
61 サブモジュール
62 絶縁電源
63 フォトカプラ
64 差動増幅器
65 比較器
66 判定レベル設定器
67 出力トランジスタ
70 アース部
71 電気配線
Claims (5)
- 多数の燃料電池セルを積層してなる燃料電池スタックの各セル電圧を判定するセル電圧判定ユニットであって、
複数のサブモジュールを有し、燃料電池スタックの各セル電圧を各サブモジュール毎に分けて判定すること、
各サブモジュールには絶縁電源と、セル電圧判定信号を制御装置へ出力する絶縁出力手段とを設けることにより、サブモジュール毎に絶縁すること、
各サブモジュールは、各燃料電池セル毎に設けたセル電圧判定手段を有し、これらのセル電圧判定手段と燃料電池スタックの各セパレータとを電気ケーブルで接続するとともに前記セパレータの何れかをサブモジュール内でアースして当該セパレータの電位を当該サブモジュール内における基準電位とし、各セル電圧判定手段では各セル電圧を測定し、このセル電圧と電圧判定レベルとを比較してセル電圧が電圧判定レベル以下となったときにセル電圧判定信号をオア回路を介して前記絶縁出力手段に出力するように構成したこと、
を特徴とするセル電圧判定ユニット。 - 請求項1に記載するセル電圧判定ユニットにおいて、
前記絶縁出力手段はフォトカプラであることを特徴とするセル電圧判定ユニット。 - 請求項1又は2に記載するセル電圧判定ユニットにおいて、前記セル電圧判定手段は、各セル電圧を測定する差動増幅器と、この差動増幅器で測定したセル電圧と電圧判定レベルとを比較してセル電圧が電圧判定レベル以下となったときにセル電圧判定信号をオア回路を介して出力する比較器とを有してなることを特徴とするセル電圧判定ユニット。
- 請求項1,2又は3に記載するセル電圧判定ユニットにおいて、
セル電圧判定ユニットを燃料電池スタックに直接又は燃料電池スタックの近傍に配置したことを特徴とするセル電圧判定ユニット。 - 請求項1,2,3又は4に記載するセル電圧判定ユニットにおいて、
各サブモジュールに設けた絶縁出力手段の出力側はワイヤードオア接続としたことを特徴とするセル電圧判定ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001139502A JP3993397B2 (ja) | 2001-05-10 | 2001-05-10 | セル電圧判定ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
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