JP3993061B2 - マイクロスイッチの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロスイッチの製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体微細加工技術を用いて微細な機械構造を電子回路と一体化して作製するMEMS(MicroElectroMechanical Systems)技術が脚光を浴びている。MEMS技術の応用は多岐に渡るが、その一つに微小な機械スイッチ(以下ではマイクロスイッチと呼ぶ)がある。この様なマイクロスイッチは半導体スイッチよりも良好な周波特性を有しており通信分野への応用が期待されている。また従来の電磁力を用いたリレーよりも小型化、集積化が容易であることから自動車分野への応用が期待されている。
【0003】
この様なMEMS技術を用いたマイクロスイッチの一例としてNiメッキを用いて作製したマイクロスイッチが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
図12に従来のマイクロスイッチの製造方法を示す。先ず図12(a)に示すようにSi基板100上に熱酸化膜101を形成する。次にクロム(Cr)膜102と第1コンタクト層となる金(Au)膜103を、熱酸化膜101の上に順に成膜する。次に図12(b)に示すように、フォトリソグラフィーによりソース電極(第2電極)104、ゲート電極(制御電極)105及びドレイン電極(第1電極)106にパターンニングする。次に図12(c)に示すように犠牲層となる銅(Cu)層107を成膜し、この銅(Cu)層107を選択的にエッチングすることにより、半球状の凹部108とソース電極(第2電極)104に到達するホール109を形成する。次に図12(d)に示すように犠牲層107の上に、レジスト層110を塗布し、このレジスト層110をパターンニングした後、ビーム下地膜となるAu膜111を成膜する。更に、Au膜111の上にNiメッキし、ビーム112を作製する。最後に図12(e)に示すようにレジスト層110と犠牲層であるCu層107を除去し、素子が完成する。ドレイン電極(第1電極)(第1コンタクト層)106に対向した半球状の凸部113が第2コンタクト層となる。
【0005】
この様なマイクロスイッチにおいてはゲート電極(制御電極)105に電圧を印加すると静電気力によりビーム112が基板側に変形し、電圧がある値を超えると静電力がビーム112の弾性力に打ち勝ってビーム112の先端に形成された半球状の接点113がドレイン電極(第1電極)106に接触してソース−ドレイン間が導通し、オン状態となる。ゲート電極(制御電極)105への印加電圧を取り去ると、弾性力により、ビーム112は元の状態へと復帰し、接点113がドレイン電極(第1電極)106から離れ、オフ状態となる。
【0006】
【非特許文献1】
ポールMザブラッキー(Paul M. Zavracky)他、ジャーナル・オブ・マイクロエレクトロメカニカル・システムズ(Journal of Microelectromechanical Systems)第6巻、第3頁、1997年
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前述のマイクロスイッチは以下に述べる問題を有している。第1コンタクト層103及び第2コンタクト層113にはAuが用いられている。Auはスティキング(接点の両極がくっついて開離困難となる現象)が起こりやすい接点材料として知られており、長時間の信頼性に問題がある。
【0008】
マイクロスイッチにおいて接点材料にAuが用いられるのは以下の理由による。一般にマイクロスイッチのオン抵抗は接触面の凹凸のため、真の接触面積が見かけ上の接触面積よりはるかに微小であり、接触抵抗が高い。更に、接触面が薄い絶縁層で覆われることによる被膜抵抗も加わるので接触抵抗が高い。
【0009】
接触面積の低下による接触抵抗の問題は、接触力を大きくして接触面積を大きくするか、変形しやすい材料を使用する必要がある。また薄い絶縁層による被膜抵抗の問題は、接触力を大きくして表面の絶縁層を機械的に破壊するか、絶縁層を形成しにくい材料を使用する必要がある。マイクロスイッチにおいては通常駆動力として静電気力が用いられているので静電気力は微小であり、通常はμNからmN程度の接触力しか発生できない。したがってマイクロスイッチ用の接点材料は変形しやすく、表面に絶縁層を形成しないAuに事実上限定されていた。
【0010】
しかしながらマイクロスイッチはその寸法が数十μmから数百μm程度であり、従来の電磁力を用いたリレーに比較して著しく小型である。したがって全体を真空封止することが容易であり、主に酸化による絶縁層形成の問題を解決することができる。したがって何らかの方法で静電気力による微弱な接触力の元でも真の接触面積が確保できれば、Au以外の例えばAuよりも抵抗率が小さいCu、硬度と融点が高く耐久性に優れたモリブデン(Mo)やタングステン(W)、また絶縁層を形成しにくいAu系合金(Au−Ni、Au−Cu等)やAg系合金(Ag−Ni、Ag−Cu)等を使用することが可能となる。更に接触抵抗を十分下げることができれば金属よりも抵抗率が数桁高いSiやダイヤモンド等の半導体を使用することも可能となる。
【0011】
本発明はかかる観点に基づいてなされたものであり、Au以外の材料をマイクロスイッチ用の接点材料として使用することを可能にし、低オン電圧で信頼性に優れたマイクロスイッチを実現することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴に係る発明は、絶縁性の基板上に導電性薄膜を堆積する工程と、導電性薄膜の上部に、直径10〜100nmの細孔を有する多孔質被膜のパターンを選択的に形成する工程と、細孔に導電性材料を埋め込む工程と、多孔質被膜とを除去し、直径10〜100nmの導電性の柱が集合したマイクロブラシを形成する工程と、導電性薄膜を第1電極、制御電極及び第2電極とに分離し、マイクロブラシを第1電極上に第1接点として形成する工程と、第2電極を介して基板に支持され、制御電極上に中空状態で延在し、可動先端部に第1接点と中空状態で対向する第2接点を有する片持ち梁構造のビームを形成する工程とを含むマイクロスイッチの製造方法であることを要旨とする。
【0019】
多孔質被膜は、アルミニウム(Al),チタン(Ti),タンタル(Ta),銅(Cu)等の金属の陽極酸化で簡単且つ再現性良く形成できる。多孔質被膜を構成する細孔の面密度や、孔の直径は陽極酸化時の電解用の電極間の電圧で制御でき、直径を10〜100nmの間の所望の値、面密度を109〜1011/cm2の間の所望の値に設定できる。マイクロブラシを構成する導電性の柱の形状は、この多孔質被膜を構成する細孔の形状を転写した形状である。第1の特徴に係るマイクロスイッチの製造方法によれば、制御電極に与えられる静電気力で片持ち梁構造のビームが駆動され、第1接点と第2接点と接触したときに、細長の柱の各々が僅かな荷重で座屈する。第1接点において、第2接点に接触する柱の数は荷重に比例することになるので、第1接点と第2接点間の接触抵抗を下げられる。このため、Au以外の材料を第1接点と第2接点に使用することが可能となる。このため、第1の特徴に係るマイクロスイッチの製造方法によれば、低オン電圧で信頼性に優れたマイクロスイッチを実現できる。
【0020】
本発明の第1の特徴において、直径10〜100nmの細孔を有する多孔質被膜のパターンを全面に形成する工程と、細孔の一部を選択的に封孔被膜で埋め込む工程と、残余の細孔に導電性材料を埋め込む工程と、多孔質被膜と封孔被膜とを除去し、直径10〜100nmの導電性の柱が集合したマイクロブラシを形成しても良い。
【0021】
本発明の第2の特徴に係る発明は、絶縁性の基板上に第1導電性薄膜を堆積する工程と、第1導電性薄膜上に第2導電性薄膜を堆積する工程と、第2導電性薄膜の上部に、直径10〜100nmの細孔を有する多孔質被膜のパターンを選択的に形成する工程と、細孔にマスク材料を埋め込む工程と、多孔質被膜を除去し、直径10〜100nmの柱が集合したマイクロブラシ状のマスクを第2導電性薄膜上に形成する工程と、マスクを用いて、第2導電性薄膜を選択エッチングし、第2導電性薄膜の柱が集合したマイクロブラシを形成する工程と、第1導電性薄膜を第1電極、制御電極及び第2電極とに分離し、マイクロブラシを第1電極上に第1接点として形成する工程と、第2電極を介して基板に支持され、制御電極上に中空状態で延在し、可動先端部に第1接点と中空状態で対向する第2接点を有する片持ち梁構造のビームを形成する工程とを含むマイクロスイッチの製造方法であることを要旨とする。
【0022】
第1の特徴に係るマイクロスイッチの製造方法で説明したように、多孔質被膜は、Al等の金属の陽極酸化で簡単且つ再現性良く形成できる。マイクロブラシ状のマスクを構成する導電性の柱の形状は、この多孔質被膜を構成する細孔の形状で決定できる。そして、このマスクを用いて、第2導電性薄膜を選択エッチングし、第2導電性薄膜の柱が集合したマイクロブラシを形成しているので、マイクロブラシを構成するそれぞれの柱の直径を10〜100nmの間の所望の値、面密度を109〜1011/cm2の間の所望の値に設定できる。第2の特徴に係るマイクロスイッチの製造方法によれば、制御電極に与えられる静電気力で片持ち梁構造のビームが駆動され、第1接点と第2接点と接触したときに、第1接点において、第2接点に接触する柱の数は荷重に比例する。このため、第1接点と第2接点間の接触抵抗を下げられるので、Au以外の材料を第1接点と第2接点に使用することが可能となる。このため、第2の特徴に係るマイクロスイッチの製造方法によれば、低オン電圧で信頼性に優れたマイクロスイッチを実現できる。
【0023】
本発明の第2の特徴において、多孔質被膜を全面に形成する工程と、細孔の一部を選択的に封孔被膜で埋め込む工程と、残余の細孔にマスク材料を埋め込む工程と、多孔質被膜と封孔被膜とを除去し、直径10〜100nmの柱が集合したマイクロブラシ状のマスクを第2導電性薄膜上に形成しても良い。更に、第2の特徴において、細孔に導電性材料を埋め込み、多孔質被膜を除去し、導電性の柱が集合したマイクロブラシ状のマスクを第2導電性薄膜上に形成し、このマスクを用いて第2導電性薄膜を選択エッチングし、第2導電性薄膜の柱が集合したマイクロブラシを形成しても良い。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。また、以下に示す第1及び第2の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0025】
(第1実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るマイクロスイッチは、図1に示すように、基板(ガラス基板)10と、この基板(ガラス基板)10の表面に設けられた第1電極(ドレイン電極)18、制御電極(ゲート電極)17及び第2電極(ソース電極)16と、第1電極(ドレイン電極)18の上部に接して設けられ、それぞれ直径10〜100nmの導電性の柱が、面密度109〜1011/cm2で集合したマイクロブラシからなる第1接点15と、第2電極(ソース電極)16を介して基板10の上に支持され、制御電極(ゲート電極)17に与えられる静電気力で駆動され、可動先端部に第1接点15と対向する第2接点24を有する片持ち梁構造のビーム23とを備える。第2電極(ソース電極)16は、下地のチタン・タングステン膜(Ti−W膜)11sとこの上の金(Au)膜12sの2層構造からなる。制御電極(ゲート電極)17は、下地のTi−W膜11gとこの上のAu膜12gの2層構造からなる。そして、第1電極(ドレイン電極)18は、下地のTi−W膜11dとこの上のAu膜12dの2層構造からなる。第1接点15は、信頼性と耐久性の良い金・ニッケル合金(Au−Ni合金)が用いられ、第2接点24には、信頼性と耐久性の良いタングステン(W)が用いられている。
【0026】
第1接点15のマイクロブラシを構成しているAu−Ni合金の導電性の柱は、図2に示すような多孔質被膜13の細孔13hを金型として、鋳造と同様な方法で形成される。図2の多孔質被膜13は下地金属に垂直の細孔13hを中心とした六角形状のセルの集合から構成されている。細孔13hの底には下地金属と接して薄いバリヤー層13bが存在する。細孔13hの面密度は109〜1011/cm2で孔の直径2rは10〜100nm、バリヤー層13bの厚みはセルの壁の厚みとほぼ同じ10〜100nmである。孔の直径2r、孔の数(面密度)N、セルサイズ2R及びバリヤー層13bの厚さδbは陽極酸化(電解)時の電圧Eaのみに依存し、温度や溶液濃度には依存しない。したがって、マイクロブラシを構成しているAu−Ni合金の導電性の柱の直径2rや面密度は、陽極酸化(電解)時の電圧Eaで制御できる。
【0027】
図3に孔数(面密度)Nと電圧Eaの関係を、図4に孔径2r及びセルサイズ2Rと電圧Eaの関係を示す。図3と図4により電圧Eaの設定により孔径2rを制御できることがわかる。多孔質被膜13の厚みは電解時の電流密度iaと時間によって決まり、数百μm程度まで厚くすることができる。細孔13hは開口部が大きく、孔底に向かって次第に狭くなるいわばラッパ状になるが、第1実施の形態において必要な厚さは数μm程度なので、細孔13hは円筒状と見なすことができる。このAlの陽極酸化自体は電解コンデンサーを始め多岐に渡って応用されており、確立した技術である。
【0028】
後述するように、本発明の第1の実施の形態に係るマイクロスイッチの製造方法においては、多孔質被膜13の一部を選択的に封孔被膜14で埋める技術を用いている。このため、予め、封孔被膜14を用いた多孔質被膜13の封孔処理に付いて、ここで説明しておく。多孔質被膜13は無定形アルミナを主成分とし、これに少量の結合水と電解質の陰イオンを含んでいる。封孔処理の際には図6に示すように
Al2O3+xH2O → Al2O3・xH2O(x=1.5〜2) ・・・・・(1)
のように封孔被膜14を構成する無定形のアルミナが熱水と反応し、擬ベーマイトという結晶性の水和酸化物14が生成して、被膜の細孔13hが塞がれると考えられている。水和酸化物14による細孔13hの閉塞は、沸騰水処理では約10分で完了する。この封孔処理により封孔被膜14の耐食性等は格段に向上する。
【0029】
一般の接点においても同様であるが、図1に示したマイクロブラシからなる第1接点15の接触面には必ず凹凸が存在する。説明を簡単にするために第2接点24の接触面を図中太線で示す平滑面、第1接点15の接触面を凹凸を有する平面としてモデル化して示せば図5(a)のようになる。第2接点24の平滑面が凹凸を有する第1接点15の接触面に接近していくと、図5(b)に示すように凹凸を有する第1接点15の接触面で最も高い凸部に最初に接触する。しかしながら次に高い凸部に接触するためには最も高い凸部を大きく変形させなければならない。この一連の過程が繰り返され接触点を多くするためには大きな接触力を必要とする。勿論、Auのように変形しやすい材料では最初の接触により接触面が塑性変形を起こしある程度平坦化するが、次の接触以降は平坦化した面を基準として上述の過程が繰り返されるため、最初の接触時よりは小さくなるものの、やはり大きな接触力を必要とする。
【0030】
一方、本発明の第1の実施の形態においては第1接点15は多数の細長の柱よりマイクロブラシとして形成されており、マイクロブラシを構成する導電性の柱は、それぞれ少なくとも1mN以下の僅かな荷重で座屈するように設定されている。これは柱の直径を10〜100nm程度に小さく、柱の長さを0.2μm〜10μm程度に大きくすることにより実現できる。これらの長柱からなるマイクロブラシは、やはり図5(b)に示すように表面の凹凸に相当する長さの分布を持っているが、長柱に第2接点24の接触面が接触する場合、先ず、最も長い柱に荷重が加わり、荷重Pが柱の座屈荷重荷重Pcrを超えると、2番目に長い柱に接触し、更に荷重が加わり2番目に長い柱が座屈して、3番目に長い柱に接触し、更に荷重が加わり3番目に長い柱が座屈して、4番目に長い柱に接触し、・・・・・という一連の経過をたどる。一度、座屈した長柱は変形にそれ以上の荷重を有しないので、接触する長柱の数、換言すれば接触点数は荷重Pに完全に比例することになる。この様にして、静電気力によるmNオーダーの微弱な力でも、表面の凹凸に相当する長柱の長さの分布に関係なく、加えた荷重に必ず見合うだけの接触点数が確保でき、接触抵抗を下げることができる。
【0031】
図5(b)の右に示すグラフはこの様子を示したものである。なお図5(c)に示すように長柱が接触面に対して傾いている場合はより容易にかつ確実に座屈が生じる。この様にして微弱な力でも接触点数が稼げるため接触抵抗を下げることができ接点材料として変形しやすいAu以外の材料を使用することが可能となる。
【0032】
マイクロブラシを構成する長柱の座屈荷重Pcrは柱を一端固定、多端自由と考えると周知の材料力学の公式により
Pcr=π2EI/(4l2) ・・・・・(2)
で与えられる。ここでEはヤング率、Iは断面二次モーメントで柱の直径をdとしてI=πd4/64で与えられる。またlはマイクロブラシを構成する長柱の長さである。Au−Ni合金のヤング率は不明であるが、安全側を取ってNiのヤング率E=207(GPa)を用い、d=50(nm)、l=1(μm)とすればPcr=0.16(μN)となる。これより1(μN)オーダーの微弱な力で本発明の第1の実施の形態により作製した長柱を座屈させることが可能であることがわかる。この値は一例に過ぎず静電気力によるマイクロスイッチの発生力及び長柱を構成ずる材料に合わせ、柱の直径dを電解時の電圧Ea、長さlを電解時の電流密度iaと時間によって設定すれば良い。
【0033】
なお以上の説明では、最も長い長柱が座屈して初めて次に長い長柱に接触するとしていたが、実際の長柱は最初から僅かに湾曲している等の理由で座屈荷重にPcrよりも小さな荷重で撓み始めることが知られている。長柱が大きく撓んだ時にはその長さ方向に短くなるので、実際にはPcrよりも小さな荷重で次に長い柱に接触することもあり得る。上述の説明は理想的な条件下におけるものである。
【0034】
図7は本発明の第1実施の形態に係わるマイクロスイッチの製造方法を示す図である。
【0035】
(イ) 先ず、図7(a)に示すように、絶縁性の基板(ガラス基板)10上に、例えば真空蒸着やスパッタリング法等により第1金属膜としてのチタン・タングステン(Ti−W)膜11と、第2金属膜としての薄いAu膜12を順次成膜する。更に、アルミニウム(Al)薄膜を、同様に、真空蒸着等により成膜する。
【0036】
(ロ) 次いでAl薄膜を酸溶液中で陽極酸化する。例えば、硫酸溶液中でAl薄膜を電源の正極に接続して電解することにより行う。この結果、図7(b)に示すようにAl薄膜の表面には多孔質のAl2O3(アルミナ)被膜13が形成される。実際にはAl薄膜の大部分が多孔質被膜13になるまで陽極酸化を行う。
【0037】
(ハ) 次に多孔質被膜13を接点となる部分のみを残して封孔処理を行う。これは多孔質被膜13を残す部分を保護層で多い、沸騰水あるいは加熱水蒸気に接触させることにより行う。この封孔処理により、図7(c)に示すように封孔被膜14が細孔13hを完全に塞ぐ。
【0038】
(ニ) 次に、多孔質被膜13の底部のバリヤー層13bを反応性イオンエッチング(RIE)を用いて除去する。即ち、基板10の面に垂直方向にエッチング速度が速い異方性エッチングで底部のバリヤー層13bを選択的に除去する。次いで多孔質被膜13の細孔13h内に、導電性材料、例えばメッキを用いて金・ニッケル(Au−Ni)合金からなる埋込金属層15a,15b,15c,15d,・・・・・を、図7(d)に示すように埋め込む。これにより多孔質被膜13内に埋込金属層(導電性材料層)15a,15b,15c,15d,・・・・・の柱群が形成される。
【0039】
(ホ) 次に図8(e)に示すように多孔質被膜13と封孔被膜14を除去した後、フォトリソグラフィーにより、ソース電極(第2電極)16、ゲート電極(制御電極)17及びドレイン電極(第1電極)18にパターンニングする。この結果、ドレイン電極(第1電極)18の上部に、Au−Ni合金からなるマイクロブラシ15が形成される。
【0040】
(ヘ) 次に、ソース電極(第2電極)16、ゲート電極(制御電極)17、ドレイン電極(第1電極)18及びマイクロブラシ15の上に犠牲層となるSiO2層19を形成する。フォトリソグラフィーにより、SiO2層19を選択的にエッチングすることにより、図8(f)に示すようにソース電極(第2電極)16に到達するホール21を形成する。更に、他のエッチングマスクをフォトリソグラフィーにより形成し、SiO2層19を選択的にエッチングし、図8(f)に示すように凹部20を形成する。
【0041】
(ト) 次に、レジスト層22を、犠牲層(SiO2層)19の上にスピン塗布する。そして、フォトリソグラフィーによりレジスト層22を、パターンニング後、図8(g)に示すように、メッキによりAu−Ni合金よりなる第3金属膜23fを真空蒸着等により堆積する。その後、レジスト層22と犠牲層19を除去すれば、図1に示すような片持ち梁形状のビーム23が完成する。犠牲層(SiO2層)19の凹部20に対応した部分にはAu−Ni合金よりなる第2接点24が形成される。
【0042】
本発明の第1の実施の形態に係るマイクロスイッチの製造方法によれば、信頼性と耐久性の良いAu−Ni合金で、第1接点15及び第2接点24の接点材料とすることができ、低オン電圧で信頼性に優れたマイクロスイッチが提供できる。
【0043】
なお、上記マイクロスイッチの製造方法の(ハ)の工程で、多孔質被膜13を接点となる部分のみを残して封孔処理を行った。しかし、封孔処理を行わずに、全面に形成された多孔質被膜13のすべての細孔13h内に、埋込金属層15a,15b,15c,15d,・・・・・を埋め込み、マイクロブラシを全面に形成しても良い。この後、フォトリソグラフィーとRIEとを用い、接点となる部分にのみマイクロブラシを選択的に形成する工程でも、図1に示す構造は実現できる。
【0044】
更に、(ロ)の工程で、Al薄膜の表面の全面を陽極酸化し、全面に多孔質被膜13を形成した。しかし、Al薄膜の表面の一部のみを露出するようにマスキングして、選択的な陽極酸化をすれば、接点として予定した位置にのみ、選択的に多孔質被膜13のパターンを形成できる。この後、この選択的に形成された多孔質被膜13のパターン内に埋込金属層15a,15b,15c,15d,・・・・・を埋め込んでも、図1に示す構造は実現できる。
【0045】
(第2実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るマイクロスイッチは、図9に示すように、基板(ガラス基板)10と、この基板(ガラス基板)10の表面に設けられた第1電極(ドレイン電極)18、制御電極(ゲート電極)17及び第2電極(ソース電極)16と、第1電極(ドレイン電極)18の上部に接して設けられ、それぞれ直径10〜100nmの導電性の柱が、面密度109〜1011/cm2で集合したマイクロブラシからなる第1接点32と、第2電極(ソース電極)16を介して基板10の上に支持され、制御電極(ゲート電極)17に与えられる静電気力で駆動され、可動先端部に第1接点32と対向する第2接点36を有する片持ち梁構造のビーム35とを備える。ビーム35はビーム下地膜34に裏打ちされている。第2電極(ソース電極)16は、制御電極(ゲート電極)17及び第1電極(ドレイン電極)18はTi−W膜から構成されている。第1接点32及び第2接点36は共に、信頼性と耐久性の良いタングステン(W)が用いられている。第2の実施の形態に係るマイクロスイッチにおいて、導電性の柱の長さが0.2μm〜10μmであることが好ましい。導電性の柱の長さを0.2μm〜10μm程度に選ぶことにより、第1接点32のマイクロブラシを構成する細長の柱の各々は、少なくとも1mN程度以下の僅かな荷重で座屈するように設定できる。
【0046】
第1の実施の形態で説明したように、第1接点32のマイクロブラシを構成するこれらの長柱は、ミクロには、第1接点32の表面の凹凸に相当する長さの分布を持っている。片持ち梁構造のビーム35が駆動され、第1接点32に第2接点36が接触する場合、先ず第1接点32の最も長い柱に荷重が加わり、荷重が柱の座屈荷重を超えると最も長い柱は座屈して、次に長い柱に接触し、更に荷重が加わり次に長い柱が座屈して、・・・・・という一連の経過をたどる。一度、座屈した柱は変形にそれ以上の荷重を有しないので、第1接点32において第2接点36に接触する柱の数は荷重に比例することになる。この様にして、制御電極(ゲート電極)17に与えられる静電気力によるmNオーダーの微弱な力でも、マイクロブラシを構成する長柱の長さの分布に関係なく、加えた荷重に必ず見合うだけの接触点数が確保でき、接触抵抗を下げることができる。この様にして第1接点32と第2接点36間の接触抵抗を下げられるので、接点材料として変形しやすいAu以外の材料を使用することが可能となる。
【0047】
図10は本発明の第2実施の形態に係わるマイクロスイッチの製造方法を示す図であり、図7と対応する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
(イ) 本発明の第2の実施の形態の図10(a)から図10(d)までの工程は、第1の実施の形態の図7(a)から図7(d)までと基本的には同じである。しかし、第1実施例における第1金属膜11としての薄いAu膜12は本発明の第2の実施の形態ではW膜30である。また、多孔質被膜13の細孔13h内に、導電性材料(マスク材料)として、Au−Ni合金の代わりに、例えばメッキを用いてクロム(Cr)からなる埋込金属層31a,31b,31c,31d,・・・・・を、図10(d)に示すように埋め込む。これにより多孔質被膜13内にマスク材料となる埋込金属層31a,31b,31c,31d,・・・・・の第2マイクロブラシ31が形成される。
【0049】
(ロ) 次に、多孔質被膜13と封孔被膜14を除去した後、図11(e)に示すように、残ったCrの第2マイクロブラシ31をマスクとして、RIE等の異方性エッチングによりWの第1マイクロブラシ32を形成する。
【0050】
(ハ)次に、フォトリソグラフィーによりソース電極(第2電極)16、ゲート電極(制御電極)17及びドレイン電極(第1電極)18にパターンニングする。第2マイクロブラシ31を除去すれば、図11(f)に示すようにドレイン電極(第1電極)18の上部にWの第1マイクロブラシ32が残留する。
【0051】
(ニ)次、犠牲層となるSiO2層19を、ソース電極(第2電極)16、ゲート電極(制御電極)17、ドレイン電極(第1電極)18及び第1マイクロブラシ32の上に堆積する。そして、フォトリソグラフィーを用いた選択エッチングによりソース電極(第2電極)16に到達するホール21を形成する。更に、他のレジストを塗布し、フォトリソグラフィーを用いた選択エッチングにより、図11(g)に示すように凹部20を形成する。
【0052】
(ホ)次に、更に他のレジスト層22を犠牲層(SiO2層)19の上にスピン塗布し、フォトリソグラフィーを用いてパターンニングする。レジスト層22のパターンニング後、スパッタリングにより第3金属膜33としてのW層を堆積する。次いでメッキにより第4金属膜35fとしてのCu膜を堆積する。
【0053】
(ヘ)そして、レジスト層22と犠牲層19を除去すれば、図9に示すようなビーム下地膜34に裏打ちされた片持ち梁構造のビーム35が完成する。ビーム35の可動先端部の近傍のビーム下地膜34の一部が第2接点36となる。第2接点36は、犠牲層(SiO2層)19の凹部20に対応した形状である。
【0054】
本発明の第2の実施の形態に係るマイクロスイッチの製造方法によれば、信頼性と耐久性の良いWを第1接点32及び第2接点36の接点材料とすることができ、低オン電圧で信頼性に優れたマイクロスイッチが提供できる。
【0055】
なお、第1の実施の形態で説明したように、他の製造方法でも、図9に示す構造は実現できる。例えば、多孔質被膜13を接点となる部分のみを残して封孔処理を行わずに、全面に形成された多孔質被膜13のすべての細孔13h内に、埋込金属層31a,31b,31c,31d,・・・・・を埋め込み、マイクロブラシを全面に形成した後、接点となる部分にのみ第2マイクロブラシ31を残す方法でも、図9に示す構造は実現できる。更に、全面に多孔質被膜13を形成せず、Al薄膜の表面の一部のみを露出するようにマスキングして、選択的な陽極酸化をし、第2マイクロブラシ31を形成する予定の位置にのみ、選択的に多孔質被膜13のパターンを形成する方法でも、第2マイクロブラシ31を形成できる。この後、第2マイクロブラシ31をマスクにして、第1マイクロブラシ32を形成しても、図9に示す構造は実現できる。
【0056】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0057】
以上の説明は一例に過ぎず、例えばマイクロブラシよりなる第1接点15,32の候補としては、他にも金属的な導電性を示すカーボンナノチューブが考えられる。カーボンナノチューブもまた細長い長柱状の形状をしている。更に通常の方法で作製したカーボンナノチューブは、規則的な配列をしておらず図5(c)に示したような傾いた長柱も数多く含まれている。したがって、本発明の第1及び第2実施の形態に係わるマイクロスイッチと同様の効果を得ることが可能である。
【0058】
また多孔質被膜13を形成するメタル層はAlに限定されず、例えばTi、 Ta、CuのようなAlと同様に多孔質被膜13を形成するメタルを用いても良い。また埋込金属層31a,31b,31c,31d,・・・・・は本発明の第1の実施の形態のAu−Ni合金や第2の実施の形態のWに限定されない。
【0059】
第1及び第2の実施の形態においては、ビーム23,35と第2電極16とが電気的に接続された場合で説明したが、一般には、ビーム23,35と第2電極16とは電気的に接続されている必要はない。第1接点15,32及び第2接点24,36を含む本回路と制御電極(ゲート電極)17でビーム23,35を駆動する補助回路とを空間的に異なる位置に配置した方が、信号に雑音が乗らず好ましい。この様な場合、第2電極16とは、異なる位置で本回路にビーム23,35を電気的に接続することも可能である。
【0060】
この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、Au以外の接点材料が使用でき、低オン電圧で信頼性に優れたマイクロスイッチの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係わるマイクロスイッチの構造を示す模式的な断面図である。
【図2】多孔質膜のモデルを示す鳥瞰断面図である。
【図3】陽極酸化時の孔数Nと電圧Eaの関係を示す図である。
【図4】陽極酸化時のセルサイズ2Rと電圧Eaの関係を示す図である。
【図5】本発明の効果を説明するための断面図である。
【図6】封孔処理を説明する工程断面図である。
【図7】本発明の第1実施の形態に係わるマイクロスイッチの製造方法を示す工程断面図である(その1)。
【図8】本発明の第1実施の形態に係わるマイクロスイッチの製造方法を示す工程断面図である(その2)。
【図9】本発明の第2実施の形態に係わるマイクロスイッチの構造を示す模式的な断面図である。
【図10】本発明の第2実施の形態に係わるマイクロスイッチの製造方法を示す工程断面図である(その1)。
【図11】本発明の第2実施の形態に係わるマイクロスイッチの製造方法を示す工程断面図である(その2)。
【図12】従来のマイクロスイッチの製造方法を示す工程断面図である。
【符号の説明】
10 基板(ガラス基板)
11 第1金属膜
12 Au膜(第2金属膜)
13 多孔質被膜
13b バリヤー層
13h 細孔
14 封孔被膜(水和酸化物)
15 マイクロブラシ(第1接点)
15a,15b,15c,15d,31a,31b,31c,31d,・・・・・ 埋込金属層
16 ソース電極(第2電極)
17 ゲート電極(制御電極)
18 ドレイン電極(第1電極)
19 犠牲層
20 凹部
21 ホール
22 レジスト層
23、35 ビーム
23f 第3金属膜
24、36 第2接点
30 W膜(第2金属膜)
31 第2マイクロブラシ
32 第1マイクロブラシ
33 第3金属膜
35f 第4金属膜
100 Si基板
101 熱酸化膜
102 膜
103 第1コンタクト層(Au膜)
104 ソース電極(第2電極)
105 ゲート電極(制御電極)
106 ドレイン電極(第1電極)
107 犠牲層(Cu層)
108 凹部
109 ホール
110 レジスト層
111 Au膜
112 ビーム
113 凸部(第2コンタクト層)
Claims (2)
- 絶縁性の基板上に導電性薄膜を堆積する工程と、
該導電性薄膜の上部に、直径10〜100nmの細孔を有する多孔質被膜のパターンを選択的に形成する工程と、
前記細孔に導電性材料を埋め込む工程と、
前記多孔質被膜を除去し、直径10〜100nmの導電性の柱が集合したマイクロブラシを形成する工程と、
前記導電性薄膜を第1電極、制御電極及び第2電極とに分離し、前記マイクロブラシを前記第1電極上に第1接点として形成する工程と、
前記第2電極を介して前記基板に支持され、前記制御電極上に中空状態で延在し、可動先端部に前記第1接点と中空状態で対向する第2接点を有する片持ち梁構造のビームを形成する工程
とを含むことを特徴とするマイクロスイッチの製造方法。 - 絶縁性の基板上に第1導電性薄膜を堆積する工程と、
前記第1導電性薄膜上に第2導電性薄膜を堆積する工程と、
該第2導電性薄膜の上部に、直径10〜100nmの細孔を有する多孔質被膜のパターンを選択的に形成する工程と、
前記細孔にマスク材料を埋め込む工程と、
前記多孔質被膜を除去し、直径10〜100nmの柱が集合したマイクロブラシ状のマスクを前記第2導電性薄膜上に形成する工程と、
該マスクを用いて、前記第2導電性薄膜を選択エッチングし、前記第2導電性薄膜の柱が集合したマイクロブラシを形成する工程と、
前記マスクを除去する工程と、
前記第1導電性薄膜を第1電極、制御電極及び第2電極とに分離し、前記マイクロブラシを前記第1電極上に第1接点として形成する工程と、
前記第2電極を介して前記基板上に支持され、前記制御電極上に中空状態で延在し、可動先端部に前記第1接点と中空状態で対向する第2接点を有する片持ち梁構造のビームを形成する工程
とを含むことを特徴とするマイクロスイッチの製造方法。
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