JP3990590B2 - データ・カートリッジ交換装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、データ記憶システム用のデータ・カートリッジ交換システムに関し、より具体的には、再構成可能なデータ・カートリッジ交換ドロワを有するデータ記憶システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
データ・カートリッジを既知の場所に格納しかつ格納場所から取り出してデータ・カートリッジにデータを読み書きできるようにするために、様々なタイプのデータ記憶システムが存在し、また使用されている。そのようなデータ記憶システムは、特に多数の個別のデータ・カートリッジを収容できる場合には、「ジュークボックス型」データ記憶システムと呼ばれることがある。
【0003】
代表的なデータ記憶システムは、いくつかのデータ・カートリッジを保持するための1つまたは複数の様々なタイプのカートリッジ収容装置を含むことがある。例えば、1つのタイプのカートリッジ収容装置は、カートリッジ格納ラックまたは「マガジン」を含むことがある。カートリッジ格納ラックまたはマガジンは、通常、データ・カートリッジの格納場所としてはたらくカートリッジ格納スロットを含む。データ記憶システムの様々なカートリッジ格納ラックまたはマガジンは、一般に、1つまたは複数の垂直スタックおよび/または水平スタックを構成するように構成されるが、他の構成も可能である。もう1つのタイプのカートリッジ収容装置は、カートリッジ読み書き装置を含むことがある。カートリッジ読み書き装置は、カートリッジ・マガジンの隣りに配置されることがあるが、カートリッジ読み書き装置は、都合のよい任意の場所に位置決めすることができる。
【0004】
また、データ記憶システムは、データ・カートリッジを、例えばカートリッジ格納ラックとカートリッジ読み書き装置の間など、いくつかのカートリッジ収容装置間で搬送するためのカートリッジ・ハンドリング・システムを備えることがある。代表的なカートリッジ・ハンドリング・システムは、カートリッジ収容装置に含まれるいくつかのデータ・カートリッジにアクセスするためのカートリッジ・アクセス装置と、カートリッジ・アクセス装置をデータ記憶システムに含まれるいくつかのカートリッジ収容装置間で移動させるための位置決めシステムとを含むことができる。
【0005】
前述のタイプのデータ記憶システムは、通常、データ・カートリッジ上のデータにアクセスしたりデータを記憶したりすることができるホスト・コンピュータ・システム(図示せず)に接続される。例えば、特定のデータ・カートリッジに含まれているあるデータが必要な場合、ホスト・コンピュータ・システムは、データ記憶システムと関連付けられた制御システムに命令を出す。そのような命令に応じて、制御システムは、カートリッジ・アクセス装置が所望のデータ・カートリッジの隣りに位置決めされるまでカートリッジ・アクセス装置をカートリッジ格納ラックまたはマガジンに沿って移動させる位置決めシステムを作動させる。次に、カートリッジ・アクセス装置は、カートリッジ格納ラックから所望のカートリッジを取り出し、そのカートリッジをカートリッジ読み書き装置まで運ぶ。カートリッジ読み書き装置の隣りに適切に位置決めされた後、カートリッジ・アクセス装置は、選択したデータ・カートリッジをカートリッジ読み書き装置に挿入し、それにより、ホスト・コンピュータはその後で、選択したデータ・カートリッジへのデータの読み書きを行うことができる。読み書き操作が完了した後、カートリッジ・アクセス装置は、データ・カートリッジをカートリッジ読み書き装置から取り出し、それをカートリッジ格納ラック内の適切な場所に戻すことができる。
【0006】
システム・オペレータは、そのようなデータ記憶システムに収容されているデータ・カートリッジの1つまたは複数に定期的にアクセスすることが必要かまたは望ましいことがある。例えば、データ・カートリッジが、別の場所に保存されるべきデータで一杯になった場合には、システム・オペレータは、その都度いくつかのデータ・カートリッジを取り出す必要がある。次に、システム・オペレータは、一杯になったデータ・カートリッジをブランクまたは空のデータ・カートリッジと交換することがある。別の状況では、システム・オペレータは、データ・カートリッジの1つまたは複数を取り出して、様々なデータを含む代わりのデータ・カートリッジと交換したいことがある。
【0007】
以上の要求に応えるために、多くのデータ記憶システムは、システム・オペレータがデータ・システムに格納されたデータ・カートリッジにアクセスできるようにするアクセス・パネルを備える。この機構により、システム・オペレータは、データ・カートリッジにアクセスすることができるが、通常、実際に実施するのは難しくかつ厄介である。例えば、データ・カートリッジにアクセスするにはアクセス・パネルを取り外さなければならないので、システム・オペレータの手がデータ記憶システム内部にあるときにカートリッジ・アクセス装置が動いた場合のシステム・オペレータへの傷害を防ぐためには、データ記憶システムを一時的に遮断または停止しなければならない。もう1つの問題点は、システム・オペレータが、交換しようとする特定のデータ・カートリッジを探すのが難しいことがあることである。さらに、もう1つの欠点は、アクセス・パネルを元に戻した後で、データ記憶システムが、収容されているすべてのデータ・カートリッジの目録を作成しなおさなければならないことである。そのような目録を作成しなおすプロセスは、時間がかかり、特に1つのカートリッジしか交換しなかった場合には正当化が困難である。しかしながら、データ記憶システムは、データ記憶システム内のすべてのデータ・カートリッジの目録を作成しなおしてからでなければ動作を回復することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上の問題の一部分を解決するために、システム・オペレータがデータ記憶システムに格納されているデータ・カートリッジにアクセスできるように開けることができる拡張可能なドロワ(引き出し、drawer)を含むデータ記憶システムが開発された。そのような拡張可能なドロワは、システム・オペレータが、別個のアクセス・パネルを取り外すことなしに1つまたは複数のデータ・カートリッジにアクセスすることができるという点で有用である。
【0009】
残念ながら、ほとんどのドロワ型データ・カートリッジ交換システムには欠点がある。例えば、システム・オペレータが、ドロワの正面の近くにあるデータ・カートリッジだけにアクセスしたい場合でも、システム・オペレータは、ドロワ内のすべてのデータ・カートリッジを移動させなければならない。別の言い方をすると、システム・オペレータがドロワを開けることによって、データ記憶システムのカートリッジ・ハンドリング・システムは、ドロワ内のすべてのデータ・カートリッジにアクセスできなくなる。実際には、データ記憶システムは、システム・オペレータが、露出したデータ・カートリッジにアクセスし終わってドロワを閉じるまで、ドロワ内のデータ・カートリッジのどれにもアクセスすることができない。
【0010】
したがって、データ記憶システムがデータ・カートリッジ交換ドロワ内のすべてのデータ・カートリッジにアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、データ記憶システム内のデータ・カートリッジのうちの1つまたは複数にアクセスすることができるデータ・カートリッジ交換システムの必要性が残されている。理想的には、そのデータ・カートリッジ交換システムは、使い易くかつ現在存在するデータ記憶システムと互換性をもつことになる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
データ記憶システムに使用されるデータ・カートリッジ交換装置は、第1のデータ・カートリッジ格納場所と第2のデータ・カートリッジ格納場所とを有するドロワを含むことができる。このドロワは、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1の位置と第2の位置の間で移動させることができ、また第2のデータ・カートリッジ格納場所を第3の位置と第4の位置の間で移動させることができるようにデータ記憶システムと動作可能に関連付けられる。第1のデータ・カートリッジ格納場所は、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができ、また第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように、第2のデータ・カートリッジ格納場所と動作可能に関連付けられる。
【0012】
また、データ記憶システムの第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1のガイド・レールに取り付けるステップと、データ記憶システムの第2のデータ・カートリッジ格納場所を第2のガイド・レールに取り付けるステップと、第1および第2のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レールを提供するステップと、第3のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第4のガイド・レールをデータ記憶システムに取り付けるステップと、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができ、また第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように第1および第2のガイド・レールを第3のガイド・レールと係合させるステップと、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1の位置と第2の位置の間で移動させることができ、また第2のデータ・カートリッジ格納場所を第3の位置と第4の位置の間で移動させることができるように、第3のガイド・レールを第4のガイド・レールと係合させるステップとを含む方法を開示する。
【0013】
本発明の例示的な現在の好ましい実施形態を添付図面に示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい1つの実施形態によるデータ・カートリッジ交換装置10はは、図2と図3において第1の構成12で示され、図4において第2の構成14で示され、また本明細書において、データ記憶システム16(図1)と関連して使用することができることができるように説明される。データ・カートリッジ交換装置10は、第2の構成14のとき、データ記憶システム16のカートリッジ・ハンドリング・システム22(図2と図5)がドロワ20内の他のすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータ(図示せず)が、ドロワ20に格納された少なくとも1つのデータ・カートリッジ18にアクセスすることを可能にする。代替として、システム・オペレータは、第1の構成12のデータ・カートリッジ交換装置10を使用して、ドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。したがって、データ・カートリッジ交換装置10は、システム・オペレータが、選択したデータ・カートリッジ18をデータ記憶システム16に投入しまたそこから引き出す便利でかつ有効な方法を提供するだけでなく、そうしたければ、カートリッジ・ハンドリング・システム22がドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18のいくつかにアクセスすることを可能にする。
【0015】
次に、主に図2ないし図7を参照すると、好ましい1つの実施形態に利用されているデータ・カートリッジ交換装置10は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24や第2のデータ・カートリッジ格納場所26などの複数のデータ・カートリッジ格納場所を構成するドロワ20を含むことができる。データ・カートリッジ格納場所(例えば、24や26)はそれぞれ、1つの好ましい実施形態において、1つまたは複数のカートリッジ・マガジン28内に含まれることがある1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を受けるように構成することができる。本明細書で示し説明する実施形態において、ドロワ20の第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26はそれぞれ、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18をそれぞれ受けるように構成された第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32を受けるように構成されている。あるいは、後でより詳細に説明するように、ドロワ20によって構成された第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、個別のカートリッジ・マガジン28の必要なしに1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を直接受け入れるように構成され得る。
【0016】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、単一ユニットとして互いに一緒に移動できるように動作可能に関連付けられている。しかしながら、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、また、データ・カートリッジ交換装置10が複数の構成(例えば、第1の構成12と第2の構成14)を構成するように互いに移動可能でもよい。すなわち、ここで示し説明する実施形態において、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26の方に近づけるかまたは遠ざけることによって、データ・カートリッジ交換装置10を再構成することができる。例えば、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を互いに隣りに配置し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10に第1の構成12を構成することができる。図2、図3および図7を参照されたい。代替として、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を間隔34だけ離し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10に第2の構成14を構成することができる。図4を参照されたい。
【0017】
ドロワ20は、取付けシステム36によってデータ記憶システム16に取り付けることができる。後でより詳しく説明するように、取付けシステム36は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24に取り付けられた第1のガイド・レール38と、第2のデータ・カートリッジ格納場所26に取り付けられた第2のガイド・レール40と、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40に係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レール42と、データ記憶システム16に取り付けられた第4のガイド・レール44とを含むことができる。図7ないし図16を参照されたい。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40はそれぞれ、第4のガイド・レール44と摺動係合式に取り付けられた第3のガイド・レール42と摺動係合式に取り付けることができる。種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、ドロワ20(すなわち、データ・カートリッジ格納場所24および26の両方)を、退行位置(図2)と拡張または開位置(図3)の間で摺動式に移動させることができる。より具体的には、種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を、第1の位置46(図2)と第2の位置48(図3)の間で、ほぼ矢印54および56で示した方向に摺動式に移動させることができる。また、種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を、第3の位置50(図2)と第4の位置52(図3)の間で、ほぼ矢印54および56で示した方向に摺動式に移動することができる。図2に示したように、第1の位置46と第3の位置50はそれぞれ、データ記憶システム16内にあり、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれ第1の位置46と第3の位置50にあるときに、第1のデータ・カートリッジ位置24と第2のデータ・カートリッジ位置26内にあるデータ・カートリッジ18はそれぞれデータ記憶システム16内にあることができる。第2の位置48と第4の位置52は、データ記憶システム16の外にあり、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第2の位置48と第4の位置52にあるときに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18をシステム・オペレータに露出させることができる。図3を参照されたい。
【0018】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、互いに一緒に(すなわち、単一ユニットとして)移動するか、または互いに独立に(すなわち、個別ユニットとして)移動することができるように、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40は、互いに解放可能に係合させることができる。すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、ガイド・レール38および40が係合されているときは一つのユニットとして一緒に移動するが、ガイド・レール38および40が切り離されており、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されてないときは互いに対して移動することができる。代替として、データ・カートリッジ格納場所24および26自体が、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40との係合によって係合されるのではなく互いに解放可能に係合されてもよい。
【0019】
好ましい1つの実施形態において、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するのに使用可能なロック・アセンブリ58(図17)を備えることができる。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40をロック・アセンブリ58によって互いに固定した状態で、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を単一のユニットとして移動させることができ、ドロワ20を完全に開けたときに両方のデータ・カートリッジ格納場所24および26をデータ記憶システム16の外に配置することができる。しかしながら、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40が互いに固定されていないか、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されていないときは、第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16内に残したまま、第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に出すことができる。その結果、データ記憶システム16が、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内にあるデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。
【0020】
一般に、データ・カートリッジ交換装置10は、ドロワ20を完全退行位置(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にある状態)に保持するか、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動しているときに第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に静止したままにするために使用することができるドロワ・ロック・アセンブリまたは装置60(図20)を備えることが好ましいが、これは必須ではない。第2のデータ・カートリッジ格納場所26の第3の位置50に静止させておくことによって、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させてその中のデータ・カートリッジ18にアクセスする場合でも、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。図4を参照されたい。
【0021】
データ・カートリッジ交換装置10を以下のように使用することにより、システム・オペレータは、データ記憶システム16内に収容されたいくつかのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。例えば、データ記憶システム16が、複数のデータ・カートリッジ18を備えている状況を検討する。通常の動作において、ドロワ20は、図2に示した完全退行位置すなわち閉位置に留まることができ、それによりデータ記憶システム16の内部のカートリッジ・ハンドリング・システム22は、収容されているすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。システム・オペレータが、完全に閉じたドロワ20(図2)(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にある状態)内の全てのデータ・カートリッジ18にアクセスする必要性が生じた場合に、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されている(例えば、ガイド・レール38が、図17に示したロック・アセンブリ58によってガイド・レール40に固定されている)と想定すると、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16の外に移動させ、それにより第1のデータ・カートリッジ場所24と第2のデータ・カートリッジ場所26内のデータ・カートリッジ18を露出させることができる。図3を参照されたい。データ・カートリッジ交換装置10が、オプションのドロワ・ロック・アセンブリ60(図20)を備えている場合、ドロワ・ロック・アセンブリ60は、ドロワ20を動かす前にまずドロワ20のロックを解除しなければならない。
【0022】
ドロワ20が開けられ、すなわち拡張された後で、システム・オペレータは、露出したデータ・カートリッジ18の交換、取外しまたは交換のためにデータ・カートリッジにアクセスすることができる。ドロワ20が拡張位置にあるとき、データ記憶システム16は、動作可能な状態でいることができ、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、「固定式」カートリッジ格納アレイ66に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。しかしながら、システム・オペレータがドロワ20を開けたときにドロワ内のすべてのデータ・カートリッジ18が移動されるため、固定カートリッジ格納アレイ66は、ドロワ20に格納されていないデータ・カートリッジ18だけを含む。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18のどれにもアクセスすることができない。
【0023】
システム・オペレータが、露出したデータ・カートリッジ18にアクセスし終わった後、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を押して、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を、データ記憶システム16内のそれぞれの第1の位置46と第3の位置50に戻す。図2を参照されたい。次に、ドロワ・ロック・アセンブリ60(図20)は、ドロワ20を完全に閉じた位置にロックする(すなわち、データ・カートリッジ格納場所24および26をそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にロックする)ことができる。この例では、データ記憶システム16は、ドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18の目録を作成しなおすことが必要になる。
【0024】
次に、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18だけにアクセスしたいと仮定すると、まず、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26から切り離さなければならない。例えば、1つの実施形態において、ロック・アセンブリ58(図17)は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させる前に、まず第2のガイド・レール40から第1のガイド・レール38を解放しなければならない。より具体的には、後で詳しく説明するように、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220は、ホスト・コンピュータ・システム、データ記憶システム16に収容された制御システム、および/またはデータ記憶システム16の制御パネル64を介してシステム・オペレータによって、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を解放するように指示されることができる。ロック制御システムは、その指示に応じて、ロック・アクチュエータ216を作動させて第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を解放することができる。データ・カートリッジ格納場所24および26を切り離した後で、システム・オペレータは、前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に移動させて、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18がシステム・オペレータに露出される。図4を参照されたい。
【0025】
システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18にアクセスしているとき、データ記憶システム16は、動作可能な状態のままであり、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66内に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。この例では、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させたとき、第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、その中のデータ・カートリッジ18と同じように第3の位置50に静止したままである。その結果、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66の一部分を構成すると言うことができる第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、移動されてシステム・オペレータがアクセスできるようになったデータ・カートリッジ18(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18)だけにアクセスできなくなる。
【0026】
ユーザが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24にアクセスし終わった後、システム・オペレータは、前面パネル62を押して第1のデータ・カートリッジ格納場所24をその第1の位置46に戻すことができる。図2を参照されたい。次に、ロック・アセンブリ58を使用して、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定することができる。すなわち、1つの実施形態において、ホスト・コンピュータ・システム、データ記憶システム16内に収容された制御システム、および/または制御パネル64を介してシステム・オペレータが、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220に第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するように指示することができる。次に、ロック制御システム220は、これに応じて、ロック・アクチュエータ216を作動させて第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定し、それにより、後で第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と一緒に移動させることができ、かつ/または第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に固定するドロワ・ロック・アセンブリ60によって第1のデータ・カートリッジ格納場所24が第1の位置46に固定される。この例では、データ記憶システム16は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18の目録を作成しなおすだけでよい。
【0027】
データ・カートリッジ交換装置10が、データ記憶システム16に収容されているどのデータ・カートリッジ18にもアクセスできることに注意されたい。例えば、選択したデータ・カートリッジ18を固定カートリッジ格納アレイ66から「可動」カートリッジ格納アレイ68(例えば、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、係合されたとき、互いに一緒に移動するように構成または係合される)に移動させるようにカートリッジ・ハンドリング・システム22に指示することによって、ドロワ20と反対側に配置された固定カートリッジ格納アレイ66(図3)内にあるカートリッジ・マガジン28に格納されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。選択したデータ・カートリッジ18が、固定カートリッジ格納アレイ66から可動カートリッジ格納アレイ68に移動された後、システム・オペレータは、既に説明した方式で移動されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。
【0028】
本発明の重要な利点は、データ・カートリッジ交換装置10によって、カートリッジ・ハンドリング・システム22がドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18(例えば、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のすべてのデータ・カートリッジ18)にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18の1つまたは複数のデータ・カートリッジ(例えば、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18)にアクセスできるようになることである。
【0029】
データ・カートリッジ交換装置10ならびにそのより重要な特徴と利点のいくつかを簡単に説明したが、次に本発明によるデータ・カートリッジ交換装置の様々な実施形態を詳しく説明する。しかしながら、説明を続ける前に、本発明によるデータ・カートリッジ交換装置10が、1つまたは複数のデータ・カートリッジを格納しアクセスするために現在既知あるいは将来開発される可能性のある広範囲のデータ記憶システムの任意のものに利用することができることに注意されたい。したがって、本発明は、本明細書で示し説明する特定のデータ記憶システム16に制限されるように見なされるべきではない。また、本明細書では、データ・カートリッジ交換装置10を、標準的なサイズおよび構成(例えば、ディジタル・リニア・テープや「DLT」カートリッジ)を有する磁気データ・カートリッジ18の格納と取出しに使用できるように示し説明しているが、データ・カートリッジ交換装置10は、いかなる特定のタイプまたはスタイルのデータ・カートリッジにも限定されないことに注意されたい。実際には、本発明によるデータ・カートリッジ交換装置10は、現在既知あるいは将来開発される可能性のある任意のタイプのデータ記憶媒体を含む任意のタイプのデータ記憶装置に使用することができる。したがって、本発明は、本明細書に示し説明する特定のタイプおよびスタイルのデータ・カートリッジ18に使用するように見なされるべきではない。
【0030】
以上の事柄を考慮して、図1に、データ・カートリッジ交換装置10の1つの実施形態が示され、データ・カートリッジ交換装置10は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18に大量のデータを記憶しアクセスするために使用されるタイプのデータ記憶システム16に使用することができる。前に述べたように、データ記憶システム16は、1つまたは複数のデータ・カートリッジを格納しそれにアクセスするために当技術分野で現在既知あるいは将来開発される可能性のある広範囲のデータ記憶システムのうちの任意のものを含むことができる。データ記憶システムは、当該技術分野において周知であるが、データ・カートリッジ交換装置10に使用することができるひとつの環境をより完全に理解することができるように、データ記憶システム16について簡単に説明する。
【0031】
次に、主に図2及び図5を参照すると、データ・カートリッジ交換装置10を使用することができるデータ記憶システム16は、データ・カートリッジ交換装置10、1つまたは複数のカートリッジ収容装置72(例えば、カートリッジ・マガジン28やカートリッジ読み書き装置74)、カートリッジ・ハンドリング・システム22など、データ記憶システム16の種々の構成要素を保持するように構成されたメイン・ハウジングまたはシャーシ70を含むことができる。また、ハウジング70は、当該技術分野において周知かあるいはデータ記憶システム16の動作に必要とされる可能性のある広範囲の他の構成要素または装置(例えば、制御システム、電源など)の任意のものを収容するように適合させることができる。
【0032】
データ記憶システム16は、1つまたは複数のカートリッジ・マガジン28や1つまたは複数のカートリッジ読み書き装置74など、1つまたは複数のカートリッジ収容装置72間でデータ・カートリッジ18を移動させるカートリッジ・ハンドリング・システム22を備えることができる。種々のカートリッジ収容装置72は、データ記憶システム16内のいくつかの場所に位置決めすることができ、それにより、図2に示したような概略U字型の構成を形成しているが、他の構成も可能である。カートリッジ・ハンドリング・システム22は、反対側にある1対の側面部76および78と、1つの端部80とを有する概略長方形の構造を含むことができる。固定カートリッジ格納アレイ66は、カートリッジ・ハンドリング・システム22の第1の側面部76の隣りに配置することができる。図3を参照されたい。固定カートリッジ格納アレイ66は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を収容するのに適した広範囲の装置の任意のものを含むこともできる。例として、好ましい1つの実施形態において、固定カートリッジ格納アレイ66は、複数のデータ・カートリッジ18を保持するようにそれぞれ構成された1対のカートリッジ・マガジン28を含むことができる。代替の実施形態において、固定カートリッジ格納アレイ66は、第2のドロワ(図示せず)と置き換えることができる。そのような代替の構成により、第1の側面部76の隣りに配置されたデータ・カートリッジ18に、反対側の側面部78の隣りにあるドロワ20に収容されたデータ・カートリッジ18と実質的に同じようにアクセスすることができる。
【0033】
データ・カートリッジ交換装置10を含むドロワ20は、カートリッジ・ハンドリング・システム22の第2の側面部78の隣りに取り付けることができる。ドロワ20は、少なくとも1つのデータ・カートリッジ18を収容するように構成することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、ドロワ20は、複数のデータ・カートリッジ18を保持するようにそれぞれ構成することができる1対のカートリッジ・マガジン28(例えば、第1のマガジン30と第2のマガジン32)を受けるように構成される。第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されたとき、ドロワ20とその中に格納されたデータ・カートリッジ18は共に可動カートリッジ格納アレイ68(図3)を形成する。すなわち、1つの実施形態において、第1のガイド・レール38が、ロック・アセンブリ58によって第2のガイド・レール40に固定されているとき、可動カートリッジ格納アレイ68は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26の両方を含む。しかしながら、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40が互いに固定されていない場合は、可動カートリッジ格納アレイ68は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24だけを含むことができ、第1のデータ・カートリッジ位置24と第2のデータ・カートリッジ位置26は係合されていない。1対のカートリッジ読み書き装置74は、図2に最もよく示された方式で、カートリッジ・ハンドリング・システム22の端部80の隣りに配置することができる。
【0034】
カートリッジ・ハンドリング・システム22は、さらに、図6に最もよく示されたカートリッジ・アクセス装置88を含むことができる。カートリッジ・アクセス装置88は、カートリッジ・アクセス装置88が中に収容されているデータ・カートリッジ18にアクセスできるように、カートリッジ・アクセス装置88をいくつかのカートリッジ収容装置72に沿った様々な位置(例えば、92、92'、92'')に移動させるカートリッジ位置決めシステム90の一部分を構成することができる。また、カートリッジ・アクセス装置88は、データ・カートリッジ18をいくつかのカートリッジ収容装置72に装填しそこから取り出すのに適したカートリッジ係合アセンブリ(図示せず)を含むことができる。すなわち、カートリッジ・アクセス装置88に収容されたカートリッジ係合アセンブリは、カートリッジ収容装置72に収容されたデータ・カートリッジ18と係合し、データ・カートリッジ18をカートリッジ・アクセス装置88に引き込むように適合されている。また、カートリッジ係合アセンブリは、場合に応じて、データ・カートリッジ18を、例えばカートリッジ・マガジン28またはカートリッジ読み書き装置74のカートリッジ収容装置72に装填または挿入するように適合される。簡単に言うと、カートリッジ係合アセンブリは、データ・カートリッジ18をいくつかのカートリッジ収容装置72から出し入れするために使用される。カートリッジ係合アセンブリを含むカートリッジ・アクセス装置88は、データ・カートリッジ18をデータ記憶システム16内の所望の場所に運ぶために使用される。
【0035】
次に、図2、図5および図6を参照すると、カートリッジ・アクセス装置88は、アクチュエータ・システム98によって、カートリッジ・ハンドリング・システム22の下側板82と上側板86のそれぞれに概略U字型経路96で設けられた下側U字型ガイド部材またはチャネル84ならびに上側U字型ガイド部材またはチャネル(図示せず)に沿って移動することができ、それによりカートリッジ・アクセス装置88は、いくつかのカートリッジ収容装置72に収容されているデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。好ましい1つの実施形態において、アクチュエータ・システム98は、実質的に連続的な下側ギヤ・ラック100が下側板82の下側U字型ガイド部材84の近くに設けられたラック・ピニオン駆動システムを含むことができる。したがって、下側ギヤ・ラック100は、実質的に連続的なU字型部材を形成する。上側ギヤ・ラック(図示せず)が上側板86上の上側U字型ガイド部材の隣りの位置に設けられ、また、実質的に連続的なU字型部材を形成することができる。U字型下側ギヤ・ラック100と係合するようにカートリッジ・アクセス装置88に下側ピニオン・ギヤ102を取り付けることができる。カートリッジ・アクセス装置88に取り付けられた1対の下側軸受部材104、106は、下側U字型ガイド部材またはスロット84によって受けられるように構成することができる。また、カートリッジ・アクセス装置88は、上側U字型ガイド部材と上側U字型ギヤ・ラックとそれぞれ係合する1対の上側軸受部材108および110と上側ピニオン・ギヤ112とを備えることができる。カートリッジ・アクセス装置88に取り付けられたピニオン駆動装置114は、下側ピニオン・ギヤ102と上側ピニオン・ギヤ112を回転させ、それによりカートリッジ・アクセス装置88を下側ガイド部材84と上側ガイド部材に沿って概略U字型経路96をたどるように移動させるために使用される。図2を参照されたい。
【0036】
データ記憶システム16は、データ記憶システム16内に収容された制御システム(図示せず)に命令を出すホスト・コンピュータ・システム(これも図示されていない)に接続されることができる。例えば、1つの動作シーケンスにおいて、制御システムは、コンピュータ・システムからの命令に応じてカートリッジ位置決めシステム90を作動させ、カートリッジ・アクセス装置88を、所望のデータ・カートリッジ18の隣りになるまでカートリッジ・マガジン28に沿って移動させる。次に、カートリッジ係合アセンブリは、データ・カートリッジ18をカートリッジ・マガジン28から取り出し、それをカートリッジ・アクセス装置88に引き込む。次に、カートリッジ・アクセス装置88は、データ・カートリッジ18をカートリッジ読み書き装置74まで運ぶ。データ・カートリッジ18は、カートリッジ読み書き装置74に挿入され、その後でホスト・コンピュータが、データ・カートリッジ18にデータを読み書きすることができる。読み書き動作が完了した後、カートリッジ係合アセンブリは、データ・カートリッジ18をカートリッジ読み書き装置74から取り出し、それをカートリッジ・アクセス装置88の中に戻し、それによりデータ・カートリッジ18をカートリッジ・マガジン28内の適切な場所に戻すことができる。
【0037】
データ・カートリッジ交換装置10を使用するデータ記憶システム16の特定のタイプと関係なく、本発明によるデータ・カートリッジ交換装置10は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を受け取るように構成されたドロワ20を含むことができる。図2と図7を参照されたい。この構成は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が互いに一緒に移動されるように構成または係合されているときにドロワ20が可動カートリッジ格納アレイ68(図3)を含むような構成である。可動カートリッジ格納アレイ68は、ドロワ20が完全退行位置すなわち閉位置(すなわち、図2に示した、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の場所46と第3の場所50にある状態)にあるとき、データ記憶システム16の正規のカートリッジ格納アレイの一部を構成する。本明細書で使用されるとき、「正規のカートリッジ格納アレイ」という言葉は、固定カートリッジ格納アレイ66と可動カートリッジ格納アレイ68の両方を指す。換言すると、ドロワ20は、データ記憶システム16の通常または正規の動作中に、カートリッジ・ハンドリング・システム22が、ドロワ20によって搬送されるデータ・カートリッジ18にアクセスできるように、カートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセス可能なカートリッジ収容装置72を含む。
【0038】
説明を続ける前に、データ記憶システム16が、都合のよい任意の数のドロワ20を備えることができることに注意されたい。例えば、本明細書に示し説明した実施形態において、データ記憶システム16は、単一のドロワ20を備える。代替として、データ記憶システム16は、第2のドロワ(図示せず)を備えることができる。しかしながら、各ドロワ・アセンブリは実質的に同一でよいので、特定のデータ記憶システム16に設けることができるドロワの数についての知識は、本発明を理解しかつ実行するために必要ではない。したがって、説明の残りの部分では、単一のドロワ20だけを有するデータ記憶システム16について説明する。
【0039】
次に説明を続けると、本発明の好ましい1つの実施形態に利用されているドロワ20は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26をそれぞれ構成する第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118によって構成することができる。図7を参照されたい。データ・カートリッジ格納場所24および26はそれぞれ、図7に最もよく示した方式でカートリッジ・マガジン28(例えば、30と32)を受けるように構成することができる。各カートリッジ・マガジン28は、5つのデータ・カートリッジ18を収容するように構成することができるが、それよりも多い数または少ない数のデータ・カートリッジ18を収容するように構成されたカートリッジ・マガジン28も使用することもできる。
【0040】
第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118はそれぞれ、概略長方形の部材を含むことができる。より具体的には、第1のマガジン・トレイ116は、床部分120、後面122、および端壁124を含むことができる。第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116の種々の構成要素120、122および124が、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を構成する。後でさらに詳しく説明するように、床部分120は、第1のガイド・レール38に取り付けられることができる。
【0041】
第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118は、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を形成する床部分126、後面128、および対応する端壁130および132を含むことができる。床部分126は、第2のガイド・レール40に取り付けられることができる。第2のマガジン・トレイ118の端壁130は、第2のカートリッジ・マガジン32を第2の端壁132に対して付勢するために使用できるばねバイアス部材(図示せず)を備えることができる。また、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116の端壁124は、データ・カートリッジ交換装置10が第1の構成12(すなわち、トレイ116および118が互いに隣り合って配置されている)ときに、第1のカートリッジ・マガジン30を第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118の端壁または中央仕切り板132に対して付勢するために使用することができるばねバイアス部材134を備えることができる。
【0042】
中央仕切り板132の両側にはそれぞれ、第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32に設けられたスロットまたは溝138と係合するようにサイズが決められた細長いレール136を備えることができる。図7を参照されたい。また、トレイ116の端壁124とトレイ118の端壁130はそれぞれ、マガジン30および32のスロット138とそれぞれ係合するようにサイズが決められた細長いレール(図示せず)を備えることができる。カートリッジ・マガジン30および32が、それぞれ第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内に配置されたとき、スロット138が、細長いレール136と係合することができる。スロット138が細長いレール136と係合することにより、カートリッジ・アクセス装置88が、データ・カートリッジ18をカートリッジ・マガジン30および32に出し入れするときに、カートリッジ・マガジン30および32が移動したりずれたりするのを防ぐことができる。
【0043】
第1のカートリッジ・マガジン30の向きを第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116に合わせておくために、トレイ116の床部分120は、第1のカートリッジ・マガジン30の底面に設けられたアパーチャまたは穴(図示せず)と係合するようにサイズが決められたピンまたはロッド142を備えることができる。換言すると、ピン142が第1のカートリッジ・マガジン30のアパーチャと係合することにより、第1のマガジン・トレイ116を移動させたときに、第1のカートリッジ・マガジン30が、第1のマガジン・トレイ116によって確実に案内されるかまたはそれと一緒に移動する。代替として、本発明の教示をよく理解した後の当事者に明らかなように、他の方法と構成が可能である。
【0044】
カートリッジ・マガジン・トレイ116および118は、金属やプラスチックなどの意図された用途に適した広範囲の材料のうちの任意のもので作成することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、マガジン・トレイ116および118は、繊維強化ポリカーボネート・プラスチック材料から単一部品として成形することができる。また、カートリッジ・マガジン28(例えば、30と32)は、特定用途の要件に従う広範囲の材料のうちの任意のものから作成することができる。例として、好ましい1つの実施形態で利用されているカートリッジ・マガジン28は、繊維強化ポリカーボネート・プラスチック材料から成形される。
【0045】
説明を続ける前に、本明細書に示し説明した実施形態では、ドロワ20を構成するトレイ116および118によって搬送される第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32は、カートリッジ・ハンドリング・システム22の第1の側面部76の隣りに配置されたカートリッジ・マガジン28と同一であるが、必ずしも同一でなくてもよいことに注意されたい。したがって、ドロワ20によって受け取られたカートリッジ・マガジン30および32は、データ記憶システム16(図2)の通常または正規の動作において(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれその第1の位置46と第3の位置50にあるとき)、カートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセス可能なカートリッジ収容装置72を含む。しかしながら、他の構成も可能である。例えば、ドロワ20は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を直接(すなわち、個別のカートリッジ・マガジン28の必要なしに)収容するように構成することができる。さらにもう1つの構成において、ドロワ20は、ドロワ20の一部の領域が個々のデータ・カートリッジ18を直接収容するように構成され、ドロワ20の他の領域がカートリッジ・マガジン28(例えば、カートリッジ・マガジン30または32)を収容するようにサイズが決められた複合構成を含むことができる。したがって、本発明は、本明細書に示し説明したドロワ20の特定の構成に限定されると見なされるべきではない。
【0046】
ドロワ20は、また、前面パネル部材またはベゼル62を備えることができる。図1を参照されたい。前面パネル部材62は、ドロワ20をデータ記憶システム16に取り付けるために使用される取付けシステム36の第1のガイド・レール38に直接取り付けることができる。代替として、前面パネル部材62は、第1のマガジン・トレイ116に取り付けられてもよく、または第1のマガジン・トレイ116の一体部分を構成してもよい。ドロワ20が完全退行位置にあるとき(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、データ記憶システム16のハウジング70内のそれぞれその第1の位置46と第3の位置50にあるとき)、前面パネル部材62は、データ記憶システム16の前面パネルまたはベゼル144の一部を構成する。前面パネル部材62は、また、システム・オペレータがドロワ20を手動で引いて開けることができるようにする便利な手段を提供する。
【0047】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、単一ユニットとして互いに一緒に移動できるように動作可能に関連付けられていてもよい。しかしながら、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、データ・カートリッジ交換装置10が複数の構成(例えば、第1の構成12と第2の構成14)を構成するように互いに移動可能でもよい。すなわち、本明細書に示し説明した実施形態において、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26の方向に移動させるかそれから離れる方向に移動させることによって、データ・カートリッジ交換装置10の構成を変更することができる。例えば、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を互いに隣りに配置し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10の第1の構成12を構成することができる。図2、図3および図7を参照されたい。代替として、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を間隔34だけ離し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10の第2の構成14を構成することができる。図4を参照されたい。距離34は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18が、データ記憶システム16のハウジング70の外の位置(例えば、第2の位置48)に移動された場合でも、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18が、データ記憶システム16内(例えば、第3の位置50)に静止したままでいることができるような大きさの寸法であることが好ましいが、このことは必須ではない。
【0048】
第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32が第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内にあるときに、システム・オペレータがそのようなカートリッジ・マガジンにアクセスできるようにするために、データ・カートリッジ交換装置10は、第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所がデータ記憶システム16のハウジング70の内外に移動できるようにデータ記憶システム16と動作可能に関連付けることができる。本明細書で示し説明した実施形態において、ドロワ20を構成する第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118は、取付けシステム36によってデータ記憶システム16のシャーシ70に摺動式に取り付けることができる。
【0049】
ドロワ20をデータ記憶システム16に取り付けるために使用することができる取付けシステム36は、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116に取り付けられた第1のガイド・レール38と、第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118に取り付けられた第2のガイド・レール40と、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40と係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レール42と、データ記憶システム16のシャーシ70に取り付けられた第4のガイド・レール44とを含むことができる。図7ないし図16を参照されたい。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40はそれぞれ、第3のガイド・レール42と摺動係合式に取り付けることができ、第3のガイド・レール42は、第4のガイド・レール44と摺動係合式に取り付けることができる。種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、ドロワ20(すなわち、両方のデータ・カートリッジ格納場所24および26)は、退行位置(図2)と拡張または開位置(図3)の間で摺動式に移動することができる。より具体的には、種々のレール38、40、42および44の摺動係合によって、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116が、第1の位置46と第2の位置48の間で概略矢印54および56で示した方向に摺動式に移動でき、また第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118が、第3の位置50と第4の位置52の間で概略矢印54および56で示した方向に摺動式に移動できるようになる。図2と図3を参照されたい。前に述べたように、第1の位置46と第3の位置50はそれぞれ、データ記憶システム16内にあり、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれその第1の位置46と第3の位置50にあるときに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18がデータ記憶システム16内にあることができる。図2を参照されたい。第2の位置48と第4の位置52は、データ記憶システム16の外にあり、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれその第2の位置48と第4の位置52にあるときに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18をシステム・オペレータに露出させることができる。図3を参照されたい。
【0050】
第1のガイド・レール38は、図9に最もよく示され、第1の細長い部材146と第2の細長い部材148を含むことができる。第2の細長い部材148は、第1の細長い部材146の端部150に取り付けられ、そこから外方に延びることができる。代替として、第1のガイド・レール38は、単一の部材(図示せず)を含むことができる。
【0051】
ガイド・レール38の第1の細長い部材146は、1対のフランジ154および156が延在する裏部152を含むことができる。第1の軸受トラック158が、フランジ154からほぼ外側に延在し、フランジ154および裏部152と共に第1のチャネル160を形成する。これと同様に、第2の軸受トラック162が、フランジ156からほぼ外側に延在し、フランジ156と共に第2のチャネル164を形成する。2つの軸受トラック158および162は、裏部152と実質的に平行である。
【0052】
第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148は、第3のガイド・レール42に収容されるようにサイズが決められた概略長方形の断面を有することができるが、他の形も可能である。図9と図15を参照されたい。第2の細長い部材148は、さらに、第2の細長い部材148の端部176の近くの部材148の上側面174に取り付けられたストップ・ピン172を含む。ストップ・ピン172は、第3のガイド・レール42に形成された細長いスロット178にはまるようにサイズを決めることができる。ストップ・ピン172は、細長いスロット178と係合されたとき、第1のガイド・レール38が第3のガイド・レール42に対して伸びる程度を制限する。第2の細長い部材148は、意図された用途に適した広範囲の留金具170(例えば、ねじ、リベット、接着剤など)のうちの任意のもので、第1の細長い部材146の端150に取り付けることができる。
【0053】
第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44は、図11と図13に最も良く示されており、それぞれ第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146の構成と実質的に同一の構成を有することができる。より具体的には、第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44はそれぞれ、1対のフランジ154および156が延在する裏部152を含むことができる。第1の軸受トラック158は、フランジ154からほぼ外側に延在し、フランジ154および裏部152と共に第1のチャネル160を形成する。これと同様に、第2の軸受トラック162は、フランジ156からほぼ外側に延在し、フランジ156と共に第2のチャネル164を形成する。2つの軸受トラック158および162は、図13で最も良く示されたように裏部152と実質的に平行である。第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44のチャネル160および164内の、第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44の実質的に近位端168に、1対のU字型軸受部材166を設けることができる。図11を参照されたい。
【0054】
第3のガイド・レール42は、図10、図12、および図14に最もよく示され、1対のフランジ部材184および186によって実質的に平行な関係で保持された1対の細長い軸受ガイド部材180および182を含むことができる。第1の軸受ガイド部材180のフランジ部材184および186の外側の部分が、軸受トラック188および190を構成する。これと同様に、第2の軸受ガイド部材182のフランジ184および186の外側の部分は、軸受トラック192および194を構成する。ガイド部材180および182は、第1のフランジ部材184と第2のフランジ部材186と共に、それぞれ第1のチャネル196と第2のチャネル198を形成する。
【0055】
第1の軸受ガイド部材180は、ストップ・ピン172を受けるようにサイズが決められた細長いスロット178を形成することができる。細長いスロット178の位置は、レール38、40、42および44が完全退行位置にあるときに、第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148に設けられたストップ・ピン172が、細長いスロット178の近位端193と接触するような位置である。これと反対に、ストップ・ピン172は、第1のレール38が第3のガイド・レール40に対して完全に拡張位置にあるときに、スロット178の遠位端195と接触する。以上の構成は、システム・オペレータが、間違って第1のマガジン・トレイ116を完全拡張位置(すなわち、第2の位置48)よりもさらに引っ張り、その後で第1のガイド・レール38が第3のガイド・レール42から外れたり離れたりするのを防ぐ。
【0056】
第1の軸受ガイド部材180と第2の軸受ガイド部材182は、フランジ184および186と共に、第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148を受けるようにサイズが決められた内部経路199を形成することができる。経路199は、第2の軸受ガイド部材182と、フランジ184および186とによって形成されるチャネル部分201を含むことができる。チャネル部分201は、第3のガイド・レール42の遠位端202から第3のガイド・レール42のほぼ中央部分200まで縦方向に延在することができる。第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148が経路199と噛み合うとき、第2の細長い部材148は、第3のガイド・レール42に沿って拡張または移動されているときに第1のレール38を案内する支援をする。
【0057】
ガイド・レール42の軸受ガイド部材180および182は、実質的に図12に示した位置に配置された複数のU字型軸受部材166を備えることができる。より具体的には、全部で4つの軸受166が、下側軸受トラック192および194に取り付けられ、そのうちの2つの軸受166が、ガイド・レール42のほぼ近位端197にあり、2つの軸受166がほぼ中央部分200にある。同様に、全部で4つの軸受166が、上側軸受トラック188および190に取り付けられ、そのうちの2つが、ガイド・レール42のほぼ中央部分200にあり、2つの軸受166が遠位端202にある。
【0058】
ガイド・レール38、40、42および44は、意図した用途に適した広範囲の材料(金属やプラスチックなど)のうちの任意のもので作成することができる。したがって、本発明は、何か特定の材料から作成されているガイド・レールに限定されると見なされるべきではない。例として、好ましい1つの実施形態において、ガイド・レール38、40、42および44は、押し出し成形アルミニウムからなる。また、軸受部材166は、ガイド・レール38、40、42および44との低摩擦の摺動係合を実現するのに適した広範囲の材料で作成することができる。例として、本明細書で示し説明した実施形態において、各軸受部材166は、1片のポリタルアミド(polythalamide)・プラスチックとして成形される。代替として、本明細書に示し説明した摺動軸受166の代わりに、ホイールやローラなどの他のタイプの軸受を使用することができる。
【0059】
種々のガイド・レール38、40、42および44は、図8、図15および図16に最もよく示した方式で互いに摺動係合させることができる。すなわち、 第2のガイド・レール40と第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146のチャネル160および164は、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材180に取り付けられた軸受部材166を受ける。第4のガイド・レール44のチャネル160および164は、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材182に取り付けられた軸受部材166を受ける。第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44のチャネル160および164内に配置されたU字型軸受166は、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材180および182とそれぞれ係合する。
【0060】
第2のガイド・レール40、第3のガイド・レール42および第4のガイド・レール44上のU字型軸受166の場所は、レール38、40、42および44が図8に示した完全な拡張位置にあるときに、第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44のチャネル160および164内にあるU字型軸受166が、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材180および182にそれぞれ取り付けられたU字型軸受部材166と接するようなものである。より具体的には、下側または第4のガイド・レール44上に配置された軸受166は、第3のガイド・レール42の中央部分200に配置された下側軸受トラック192および194上の軸受166と接触する。これと同様に、第2のガイド・レール40上に配置された軸受166は、第3のガイド・レール42の中央部分200に配置された上側軸受トラック188および190上の軸受166と接触する。以上の軸受の構成により、システム・オペレータが、間違ってドロワ20を構成する第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118をその拡張位置(すなわち、第2の位置48と第4の位置52)を越えて引っ張り、その後で第2、第3および第4のガイド・レール40、42および44をばらばらにしたり分離したりするのを防ぐ。
【0061】
次に図8を参照すると、第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146と第2のガイド・レール40がそれぞれ、それぞれの第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118を取り付けることができる1つまたは複数の取り付け穴またはスロット204を備えることができる。また、第4のガイド・レール44は、第4のガイド・レール44をデータ記憶システム16のシャーシ70に取り付けることを可能にするまた1つまたは複数の取付け穴またはスロット204を備えることができる。例えば、好ましい1つの実施形態において、第4のガイド・レール44は、複数のねじ(図示せず)によってデータ記憶システム16のシャーシ70に直接取り付けられる。これと同様に、カートリッジ・マガジン・トレイ116および118は、やはり複数のねじ(図示せず)によって、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40にそれぞれ直接取り付けることができる。代替として、当該技術分野で現在既知または将来開発される可能性のある他のタイプの止め金具を使用して、第4のガイド・レール44をシャーシ70に取り付け、カートリッジ・マガジン・トレイ116および118をそれぞれ第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40に取り付けることができる。
【0062】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を互いに一緒に(すなわち、単一ユニットとして)移動させるか、互いに個別(すなわち、個別ユニットとして)に移動させることができるように、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を互いに解放可能に係合することができる。すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、ガイド・レール38および40が係合されたときは1つのユニットとして移動可能であるが、ガイド・レール38および40が切り離され、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されていないときは互いに対して移動可能である。例えば、1つの実施形態において、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するために使用できるロック・アセンブリ58(図17)を設けることができる。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40がロック・アセンブリ58によって互いに固定されている場合、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と一緒に移動させることができる。換言すると、ドロワ20が開けられたとき、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は両方ともデータ記憶システム16の外にあることができる。しかしながら、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40が互いに固定されておらず、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されていないときは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と別々に移動させることができ、システム・オペレータは、第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16内の第3の位置50から移動させることなしに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に位置決めすることができる。そうすることにより、システム・オペレータは、データ記憶システム16が第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにすることなしに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内にあるデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。
【0063】
好ましい1つの実施形態において利用されるロック・アセンブリ58は、ロック位置208とロック解除位置(図示せず)の間で移動可能なロック部材またはラッチ爪206を含むことができる。図17に示したように、ロック部材206がロック位置208にあるとき、ロック部材206は、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定することができる。ロック部材206は、ラッチ爪をロック位置208にバイアスするためのばね(図示せず)などの適切なバイアス装置を備えることができる。ラッチ爪206は、爪ピボット212によって第2のガイド・レール40に旋回式に取り付けられ、ラッチ爪206を軸214のまわりにロック位置208とロック解除位置の間で回転または旋回させることができる。代替として、他の取り付け機構が可能である。
【0064】
ラッチ爪206は、第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に設けられたノッチ215と係合するようにサイズを決めることができる。ラッチ爪206がロック位置208にあるとき、ラッチ爪206は、ノッチ215と係合され、それにより第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定する。
【0065】
ロック部材206は、意図された用途に適した広範囲の材料のうちの任意のものから作成することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、ロック部材206は、薄板金から作成されるが、他の材料を使用することもできる。
【0066】
また、ロック・アクチュエータ216は、第2のガイド・レール40に取り付けられ、ラッチ爪206を軸214のまわりにロック解除位置とロック位置208間で旋回させるために使用することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、ロック・アクチュエータ216は、ラッチ爪206と動作可能に関連付けられたプランジャ218を備える。すなわち、ロック・アクチュエータ212は、プランジャ218を動かし、プランジャ218は、ラッチ爪206を軸214のまわりに旋回させる。
【0067】
ロック・アクチュエータ216を動作させるために使用するロック制御システム220を設けることができる。ロック制御システム220は、ホスト・コンピュータ・システム、データ記憶システム16の内に収容された制御システム、および/または制御パネル64を介してシステム・オペレータに応答することができ、それらから命令を受け取ってロック・アクチュエータ216を作動させ、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を解放することができる。
【0068】
ロック・アセンブリ58のいくつかの構成要素は、当該技術分野において周知でかつ容易に購入可能な広範囲の装置およびシステムのうちの任意のものを含むことができる。例えば、ロック・アクチュエータ216は、ラッチ爪206と動作可能に関連付けられたプランジャ218を有する電気的に動作するソレノイドを含むことができる。本明細書で示し説明する実施形態において、ラッチ爪206は、適切なばね(図示せず)によってロック位置208にバイアスされる。したがって、ソレノイドが通電されると、プランジャ218が引っ張られるかまたは移動し、そのプランジャ218が、ラッチ爪206を軸214のまわりでロック解除位置に回転させ、それにより第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40から解放する。当然ながら、当事者には明らかなように、他のタイプの構成要素および動作機構を使用することができる。
【0069】
代替の実施形態において、アーム・アセンブリ222をロック位置224とロック解除位置(図示せず)の間で移動させることができるように第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に可動式に取り付けたアーム・アセンブリまたは細長い部材222を設けることができる。図18を参照されたい。より具体的には、好ましい1つの実施形態において、アーム・アセンブリ222が、レール支持体226によって第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に取り付けられ、それにより、アーム・アセンブリ222を軸227のまわりにロック位置224とロック解除位置の間で回転させることができる。アーム・アセンブリ222は、第2のガイド・レール40に設けられた第1のノッチ229と係合するようにサイズが決められた第1のフィンガ・アセンブリまたはカム228を備えることができる。また、アーム・アセンブリ222は、第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に設けられた第2のノッチ231と係合するようにサイズが決められた第2のフィンガ・アセンブリまたはカム230を備えることができる。第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するためにアーム・アセンブリ222がロック位置224にあるとき、第1のフィンガ・アセンブリ228と第2のフィンガ・アセンブリ230は、それぞれ第1のノッチ229と第2のノッチ231と係合する。
【0070】
さらにもう1つの代替において、データ・カートリッジ格納場所24および26自体を、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40の噛み合いによって係合させるのではなく、互いに解放可能に係合させることができる。例えば、1つの実施形態において、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を解放可能に係合させるために使用可能なロック・アセンブリまたは装置232(図19)を設けることができる。より具体的には、好ましい1つの実施形態で利用されるロック・アセンブリ232は、ロック・ボルトまたはプランジャ236をロック解除位置238とロック位置240の間で移動させるロック・アクチュエータ234を含むことができる。ばね(図示せず)を使用してロック・ボルト236をロック解除位置238にバイアスすることができる。ロック・ボルト236は、ロック・プレート244に設けられた少なくとも1つのアパーチャ242と係合するようにサイズが決められる。第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が隣り(例えば、第1の位置46と第3の位置50)にあることを検出し、次に信号をロック制御システム248に送る、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26と動作可能に関連付けられたリミット・スイッチ246を設けることができる。これに応じて、ロック制御システム248は、ロック・アクチュエータ234を動作させて第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26に固定することができる。代替として、ロック制御システム248は、システム・オペレータがホスト・コンピュータ・システムまたはデータ記憶システム16の制御パネル64に入力した指示に応じてロック・アクチュエータ234を動作させることができる。
【0071】
ロック・プレート244は、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116の一部分を構成してもよく、あるいはそれに取り付けられてもよい。ロック・アクチュエータ234およびボルト236は、第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118に設けられている。リミット・スイッチ246は、第2のトレイ118の床部分126の下に取り付けることができ、第1のトレイ116の床部分120から下方に延在する部材250と実質的に位置合せされることができる。代替として、本発明の教示をよく理解した後の当事者に明らかなように、他の取り付け構成が可能である。
【0072】
ロック・アセンブリ232の種々の構成要素は、当該技術分野で周知または容易に購入可能な広範囲の装置およびシステムの任意のものを含むことができる。例えば、ロック・アクチュエータ234は、ロック・プレート244に設けられた穴242と係合するようにサイズが決められたプランジャ236を有する電気的に作動するソレノイドを含むことができる。ロック・ボルト236は、ロック解除位置238に適切なばね(図示せず)によってバイアスされ、その結果、ソレノイドが通電されると、ロック・ボルト236がロック位置240まで動き、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が解放可能に係合される。当然ながら、当事者に明らかなように、他のタイプの構成要素と動作機構を使用することもできる。
【0073】
前に簡単に説明したように、一般に、データ・カートリッジ交換装置10は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されたときにドロワ20を完全退行位置(図2)に保持し、あるいは第1のデータ・カートリッジ格納位置26が移動されているときに第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に静止したままにするために、ドロワ・ロック・アセンブリまたは装置60(図20)を備えることが好ましいが、このことは必須ではない。第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に静止したままにすることによって、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、システム・オペレータが第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させ、中のデータ・カートリッジ18にアクセスしている場合でも、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。図4を参照されたい。
【0074】
1つの実施形態で利用されているドロワ・ロック・アセンブリ60は、ロック・ボルトまたはプランジャ256をロック位置258とロック解除位置260の間で移動させるロック・アクチュエータ254を含むことができる。図20を参照されたい。ロック・ボルト256をロック解除位置260にバイアスするためにばね(図示せず)を使用することができる。ロック・ボルト256は、第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118に取り付けられたロック・プレート264に設けられた少なくとも1つのアパーチャ262と係合するようにサイズを決めることができる。リミット・スイッチ266は、データ記憶システム16のシャーシ70に取り付けることができ、第2のデータ・カートリッジ格納場所26がその第3の位置50にあるときにロック制御システム268に信号を提供することができる。ロック制御システム268は、それに応じて、ロック・アクチュエータ254を作動させて、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を第3の位置50に固定するか、あるいは第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されているときに、ドロワ20を完全退行位置(図2)に固定することができる。代替として、ロック制御システム268は、システム・オペレータがホスト・コンピュータ・システムまたはデータ記憶システム16の制御パネル64に入力した指示に応じて、ロック・アクチュエータ254を作動させることができる。
【0075】
ドロワ・ロック・アセンブリ60の種々の構成要素は、当該技術分野において周知でかつ容易に購入可能な広範囲の装置およびシステムのうちの任意のものを含むことができる。例えば、ロック・アクチュエータ254は、ロック・プレート264に設けられた穴262と係合するようにサイズが決められたプランジャ256を有する電気的に作動するソレノイドを含むことができる。本明細書に示し説明した実施形態において、ロック・ボルト256は、適切なばね(図示せず)によってロック解除位置260にバイアスされる。したがって、ソレノイドが通電されると、ロック・ボルト256がロック位置258に移動され、それにより第2のデータ・カートリッジ格納場所26が第3の位置50に固定されるか、データ・カートリッジ格納場所24および26が係合されている場合は、ドロワ20が完全退行位置に固定される。当然ながら、当事者に明らかなように、他のタイプの構成要素および動作機構を使用することもできる。
【0076】
データ・カートリッジ交換装置10は、データ記憶システム16内に収容された制御システムと動作可能に関連付けられ、それにより、制御システムは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50から移動されたことまたそこに戻されたことを判断し、それにしたがってカートリッジ・ハンドリング・システム22に指示することができる。換言すると、制御システムは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26のどちらかが移動されたことを決定することができ、それによりそれぞれのデータ・カートリッジ格納場所24または26がデータ記憶システム16内の適切な場所(例えば、第1または第3の位置46または50)に戻されるまで、移動されたデータ・カートリッジ格納場所24または26内のデータ・カートリッジ18にアクセスする命令をカートリッジ・ハンドリング・システム22に出さない。1つの実施形態において、データ・カートリッジ格納場所24および26のそれぞれの位置と関連した信号をデータ記憶システム16の制御システムに送るドロワ位置センサ(図示せず)を設けることができる。例えば、第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、その第1の位置46から移動されたと仮定すると、ドロワ位置センサは、データ記憶システム16の制御システムに信号を送って、制御システムに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18が移動され、それによりカートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセスできなくなったことを知らせることができる。第1のデータ・カートリッジ格納場所24がその第1の位置46に戻ったとき、ドロワ位置センサは、制御システムに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24がその第1の位置50に戻り、したがってカートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセスできることを知らせることができる。
【0077】
一般に、データ・カートリッジ交換装置10は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にあるときに第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32をより確実に位置決めするカートリッジ・マガジン・アライメント装置270を備えることが好ましいが、これは必須ではない。次に図7と図21を参照すると、カートリッジ・マガジン・アライメント装置270は、データ記憶システム16のシャーシ70と間隔を置いて取り付けられた1対の細長い基準レール272および274を含むことができる。カートリッジ・マガジン30および32は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50に移動されたとき(すなわち、ドロワ20が完全退行位置に移動されたとき)、それぞれの細長い基準レール272および274と摺動式に係合するようにサイズが決められた第1の細長いスロット276と第2の細長いスロット278を備えることができる。マガジン30および32内の各スロット276および278と細長い基準レール272および274との係合によって、マガジン30および32がドロワ20から少し持ち上がり、各マガジン30および32が、図21で最も良く示されたような位置合せ位置280に保持される。したがって、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50にあるとき、第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32の位置は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26によってではなくカートリッジ・マガジン・アライメント装置270によって決定される。
【0078】
カートリッジ・マガジン・アライメント装置270は、カートリッジ・マガジン30および32が第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118内にそれぞれ収容されたままの場合でも、カートリッジ・マガジン30および32を通常よりも正確に位置決めする。カートリッジ・マガジン・アライメント装置270によって位置決めが正確に行われるため、カートリッジ・アクセス装置88が、選択したデータ・カートリッジ18と送り不良なしに係合することができる可能性が高められる。また、この機構により、高精度なドロワ取付けシステムを提供する必要がなくなる。すなわち、第1のマガジン30と第2のマガジン32が、それぞれ第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26によって適切な位置に保持されないので、ドロワ20は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50に戻されるたびにマガジン30および32をその正確な位置に戻すように設計する必要がない。
【0079】
データ・カートリッジ交換装置10は、データ記憶システム16で以下のように使用され、システム・オペレータがデータ記憶システム16内に収容されているいくつかのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。例えば、データ記憶システム16が、複数のデータ・カートリッジ18を備えている状況を検討する。通常の動作中、ドロワ20は、図2に示した完全退行位置または閉位置のままでよく、それによりデータ記憶システム16の内部のカートリッジ・ハンドリング・システム22が、そこに収容されているすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。システム・オペレータが、完全に閉じたドロワ20(図2)(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50にある)のデータ・カートリッジ18にアクセスする必要が生じた場合、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、本明細書で前に説明した手法のうちのいずれか(例えば、ガイド・レール40が、図17に示したロック・アセンブリ58によってガイド・レール38に固定される)で係合されたと仮定すると、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16の外に出し、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内でデータ・カートリッジ18を露出させることができる。図3を参照されたい。データ・カートリッジ交換装置10が、オプションのドロワ・ロック・アセンブリ60(図20)を備えている場合は、ドロワ・ロック・アセンブリ60と関連付けられたロック制御システム268が、まずドロワ20をロック解除した後で、ドロワ20を移動させる。ロック制御システム268には、データ記憶システムの制御システム(図示せず)によって、あるいは制御パネル64を介してシステム・オペレータによって、あるいはデータ記憶システム16が接続されたホスト・コンピュータ・システムによって、そのように指示することができる。
【0080】
ドロワ20が開けられすなわち拡張された後で、システム・オペレータは、データ・カートリッジの交換、取外しまたは交換のために、露出されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。ドロワ20が拡張位置にあるとき、データ記憶システム16は、動作可能なままであり、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。しかしながら、システム・オペレータがドロワ20を開けたときは、ドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18が移動されるので、固定カートリッジ格納アレイ66には、ドロワ20に格納されていないデータ・カートリッジ18だけが含まれる。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、ドロワ20内のどのデータ・カートリッジ18にもアクセスしない。
【0081】
システム・オペレータが、露出したデータ・カートリッジ18にアクセスし終わった後で、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を押して第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を、データ記憶システム16内のそれぞれの第1の位置46と第3の位置50に戻すことができる。図2を参照されたい。第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50まで移動されたとき、細長い基準レール272と274が、カートリッジ・マガジン30および32上の各スロット276および278と係合する。基準レール272および274は、スロット276および278と完全に係合したとき、ドロワ20からマガジン30および32を少し持ち上げ、図21に示したような位置合せ位置280に各マガジン30および32を保持する。ドロワ20が完全に閉じられた後で、システム・オペレータ、データ記憶システムまたはリミット・スイッチ266が、ドロワ・ロック・アセンブリ60と関連付けられたロック制御システム268に指示して、ドロワ20を完全に閉じた位置にロックする(すなわち、データ・カートリッジ格納場所24および26をそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にロックする)ことができる。図2と図20を参照されたい。この例では、データ記憶システム16は、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18の目録を作成しなおすことが必要になる。
【0082】
次に、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18だけにアクセスしたいと仮定すると、最初に、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26から切り離さなければならない。例えば、1つの実施形態において、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220(図17)は、まず第2のガイド・レール40から第1のガイド・レール38を解放するように指示され、その後で第1のデータ・カートリッジ格納場所24が移動される。第1のガイド・レール38を解放する指示は、データ記憶システム16内に収容されている制御システム(図示せず)によって、制御パネル64を介してシステム・オペレータによって、あるいはホスト・コンピュータ・システムによって提供することができる。データ・カートリッジ格納場所24および26を切り離した後で、システム・オペレータは、前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に移動させ、その結果、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18が、システム・オペレータに露出される。図4を参照されたい。
【0083】
システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18にアクセスしているとき、データ記憶システム16は、動作可能なままであり、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。しかしながら、この例では、第1のデータ・カートリッジ格納場所24がシステム・オペレータによって移動されたとき、第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、その中のデータ・カートリッジ18と同じように、その第3の位置50に静止したままであった。その結果、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66の一部分を構成すると言うことができる第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、移動されてシステム・オペレータがアクセスできるようになったデータ・カートリッジ18(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18)だけにアクセスできなくなっている。
【0084】
ユーザが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24にアクセスし終わった後で、システム・オペレータは、前面パネル62を押して、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を、第2のデータ・カートリッジ格納場所26の隣りの第1の位置46に戻すことができる。図2を参照されたい。第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、その第1の位置46に移動されたとき、細長い基準レール272および274は、第1のカートリッジ・マガジン30のスロット276および278と係合する。基準レール272および274は、スロット276および278と完全に係合したとき、ドロワ20からマガジン30を少し持ち上げ、図21に示したような位置合せ位置280にマガジン30を保持する。第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、その第1の位置46に戻された後で、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220は、ロック・アクチュエータ216を動作させて、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定し、それにより、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と一緒に移動させることができ、かつ/または第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を介してドロワ・ロック・アセンブリ60によって第1の位置46に固定される。この例では、データ記憶システム16は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18の目録を作成するだけでよい。
【0085】
本明細書で示し説明した実施形態において、データ・カートリッジ交換装置10は、ドロワ20によって運ばれるいくつかのデータ・カートリッジ18が、全体で取り外したり交換したりすることができる1つまたは複数のカートリッジ・マガジン28(例えば、第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32)内に収容されているように構成されている。すなわち、システム・オペレータが、第1のマガジン30と第2のマガジン32の全体を取り外すことができ、それにより、カートリッジ・マガジン30または32に収容されている複数のデータ・カートリッジ18の便利な交換、取外しまたは交換が可能になる。カートリッジ・マガジン30および32はそれぞれ、システム・オペレータが各カートリッジ・マガジンを都合よく搬送できるようにするためのハンドル282(図1と図2)を備えることができる。
【0086】
データ記憶システム16に収容されているデータ・カートリッジ18のどれにもデータ・カートリッジ交換装置10を介してアクセスすることができることに注意されたい。例えば、カートリッジ・ハンドリング・システム22に指示して、選択したデータ・カートリッジ18を固定カートリッジ格納アレイ66から可動カートリッジ格納アレイ68(例えば、第1のガイド・レール38が第2のガイド・レール40に固定されているときは第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26)に移動させることによって、ドロワ20の反対側にある固定カートリッジ格納アレイ66(図3)内に配置されたカートリッジ・マガジン28に格納されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。選択したデータ・カートリッジ18を固定カートリッジ格納アレイ66から可動カートリッジ格納アレイ68に移動させた後、システム・オペレータは、既に説明した方式で、移動させたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。代替として、データ記憶システム16が第2のドロワを備えている場合、システム・オペレータは、第1のドロワ20について既に説明した方式で、第2のドロワに収容されたデータ・カートリッジにアクセスすることができる。
【0087】
本明細書で説明した創意に富んだ概念は、他の状況で様々に実施することができ、また併記の特許請求の範囲は、従来技術によって制限された範囲を除いて、本発明の代替の実施形態を含むように解釈されるべきであることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施形態によるデータ・カートリッジ交換装置を有するデータ記憶システムの斜視図である。
【図2】データ・カートリッジにアクセスするために使用することができるカートリッジ・ハンドリング・システムと、データ・カートリッジ格納場所の内部構造と、第1の構成のデータ・カートリッジ交換装置とを示す、図1に示したデータ記憶システムの平面図である。
【図3】完全に開けられたドロワと、第1の構成のデータ・カートリッジ交換装置とを示す、図1に示したデータ記憶システムのもう一つの平面図である。
【図4】第2の構成のデータ・カートリッジ交換装置を示す、図1に示したデータ記憶システムのさらにもう1つの平面図である。
【図5】図2に示したカートリッジ・ハンドリング・システムの斜視図である。
【図6】図5に示したカートリッジ・ハンドリング・システムに使用することができるカートリッジ・アクセス装置の斜視図である。
【図7】図1に示したデータ・カートリッジ交換装置のドロワとドロワ取付けシステムとカートリッジ・マガジン基準レールの分解斜視図である。
【図8】ドロワをデータ記憶システムに摺動式に取り付けるために使用することができる取付けシステムの斜視図である。
【図9】図8に示した取付けシステムの第1のガイド・レールの斜視図である。
【図10】図8に示した取付けシステムの第3のガイド・レールの斜視図である。
【図11】軸受の一部分を取り去ってその中に取り付けられたU字型軸受部材を示した、図8に示した取付けシステムの第2のガイド・レールと第4のガイド・レールの平面図である。
【図12】U字型軸受の相対的な位置を示す第3のガイド・レールの平面図である。
【図13】図11の線13−13に沿って切断した第2及び第4のガイド・レールの側面断面図である。
【図14】図12の線14−14に沿って切断した第3のガイド・レールの側面断面図である。
【図15】取付けシステムを含むガイド・レールの側面断面図である。
【図16】図15の線16−16に沿って切断した取付けシステムを含むガイド・レールの側面断面図である。
【図17】第1のガイド・レールを第2のガイド・レールに固定するために使用することができるロック・アセンブリの斜視図である。
【図18】データ・カートリッジ交換装置の第2の実施形態において第1のガイド・レールを第2のガイド・レールに固定するために使用することができるアームおよびフィンガ・アセンブリの斜視図である。
【図19】データ・カートリッジ交換装置の第3の実施形態においてドロワの第1および第2のカートリッジ・マガジン・トレイを係合するために使用することができるロック・アセンブリの側面図である。
【図20】データ記憶システム内でドロワを退行位置に固定するために使用することができるロック・アセンブリの側面図である。
【図21】カートリッジ・マガジンとカートリッジ・マガジン基準レールの係合を示す側面図である。
【符号の説明】
10:データ・カートリッジ交換装置
16:データ記憶システム
20:ドロワ
24、26:データ・カートリッジ格納場所
38、40、42、44:ガイド・レール
46、48、50、52:位置
58:ロック・アセンブリ
222:アーム・アセンブリ
224:ロック位置
228、230:フィンガ・アセンブリ
229、231:ノッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、データ記憶システム用のデータ・カートリッジ交換システムに関し、より具体的には、再構成可能なデータ・カートリッジ交換ドロワを有するデータ記憶システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
データ・カートリッジを既知の場所に格納しかつ格納場所から取り出してデータ・カートリッジにデータを読み書きできるようにするために、様々なタイプのデータ記憶システムが存在し、また使用されている。そのようなデータ記憶システムは、特に多数の個別のデータ・カートリッジを収容できる場合には、「ジュークボックス型」データ記憶システムと呼ばれることがある。
【0003】
代表的なデータ記憶システムは、いくつかのデータ・カートリッジを保持するための1つまたは複数の様々なタイプのカートリッジ収容装置を含むことがある。例えば、1つのタイプのカートリッジ収容装置は、カートリッジ格納ラックまたは「マガジン」を含むことがある。カートリッジ格納ラックまたはマガジンは、通常、データ・カートリッジの格納場所としてはたらくカートリッジ格納スロットを含む。データ記憶システムの様々なカートリッジ格納ラックまたはマガジンは、一般に、1つまたは複数の垂直スタックおよび/または水平スタックを構成するように構成されるが、他の構成も可能である。もう1つのタイプのカートリッジ収容装置は、カートリッジ読み書き装置を含むことがある。カートリッジ読み書き装置は、カートリッジ・マガジンの隣りに配置されることがあるが、カートリッジ読み書き装置は、都合のよい任意の場所に位置決めすることができる。
【0004】
また、データ記憶システムは、データ・カートリッジを、例えばカートリッジ格納ラックとカートリッジ読み書き装置の間など、いくつかのカートリッジ収容装置間で搬送するためのカートリッジ・ハンドリング・システムを備えることがある。代表的なカートリッジ・ハンドリング・システムは、カートリッジ収容装置に含まれるいくつかのデータ・カートリッジにアクセスするためのカートリッジ・アクセス装置と、カートリッジ・アクセス装置をデータ記憶システムに含まれるいくつかのカートリッジ収容装置間で移動させるための位置決めシステムとを含むことができる。
【0005】
前述のタイプのデータ記憶システムは、通常、データ・カートリッジ上のデータにアクセスしたりデータを記憶したりすることができるホスト・コンピュータ・システム(図示せず)に接続される。例えば、特定のデータ・カートリッジに含まれているあるデータが必要な場合、ホスト・コンピュータ・システムは、データ記憶システムと関連付けられた制御システムに命令を出す。そのような命令に応じて、制御システムは、カートリッジ・アクセス装置が所望のデータ・カートリッジの隣りに位置決めされるまでカートリッジ・アクセス装置をカートリッジ格納ラックまたはマガジンに沿って移動させる位置決めシステムを作動させる。次に、カートリッジ・アクセス装置は、カートリッジ格納ラックから所望のカートリッジを取り出し、そのカートリッジをカートリッジ読み書き装置まで運ぶ。カートリッジ読み書き装置の隣りに適切に位置決めされた後、カートリッジ・アクセス装置は、選択したデータ・カートリッジをカートリッジ読み書き装置に挿入し、それにより、ホスト・コンピュータはその後で、選択したデータ・カートリッジへのデータの読み書きを行うことができる。読み書き操作が完了した後、カートリッジ・アクセス装置は、データ・カートリッジをカートリッジ読み書き装置から取り出し、それをカートリッジ格納ラック内の適切な場所に戻すことができる。
【0006】
システム・オペレータは、そのようなデータ記憶システムに収容されているデータ・カートリッジの1つまたは複数に定期的にアクセスすることが必要かまたは望ましいことがある。例えば、データ・カートリッジが、別の場所に保存されるべきデータで一杯になった場合には、システム・オペレータは、その都度いくつかのデータ・カートリッジを取り出す必要がある。次に、システム・オペレータは、一杯になったデータ・カートリッジをブランクまたは空のデータ・カートリッジと交換することがある。別の状況では、システム・オペレータは、データ・カートリッジの1つまたは複数を取り出して、様々なデータを含む代わりのデータ・カートリッジと交換したいことがある。
【0007】
以上の要求に応えるために、多くのデータ記憶システムは、システム・オペレータがデータ・システムに格納されたデータ・カートリッジにアクセスできるようにするアクセス・パネルを備える。この機構により、システム・オペレータは、データ・カートリッジにアクセスすることができるが、通常、実際に実施するのは難しくかつ厄介である。例えば、データ・カートリッジにアクセスするにはアクセス・パネルを取り外さなければならないので、システム・オペレータの手がデータ記憶システム内部にあるときにカートリッジ・アクセス装置が動いた場合のシステム・オペレータへの傷害を防ぐためには、データ記憶システムを一時的に遮断または停止しなければならない。もう1つの問題点は、システム・オペレータが、交換しようとする特定のデータ・カートリッジを探すのが難しいことがあることである。さらに、もう1つの欠点は、アクセス・パネルを元に戻した後で、データ記憶システムが、収容されているすべてのデータ・カートリッジの目録を作成しなおさなければならないことである。そのような目録を作成しなおすプロセスは、時間がかかり、特に1つのカートリッジしか交換しなかった場合には正当化が困難である。しかしながら、データ記憶システムは、データ記憶システム内のすべてのデータ・カートリッジの目録を作成しなおしてからでなければ動作を回復することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上の問題の一部分を解決するために、システム・オペレータがデータ記憶システムに格納されているデータ・カートリッジにアクセスできるように開けることができる拡張可能なドロワ(引き出し、drawer)を含むデータ記憶システムが開発された。そのような拡張可能なドロワは、システム・オペレータが、別個のアクセス・パネルを取り外すことなしに1つまたは複数のデータ・カートリッジにアクセスすることができるという点で有用である。
【0009】
残念ながら、ほとんどのドロワ型データ・カートリッジ交換システムには欠点がある。例えば、システム・オペレータが、ドロワの正面の近くにあるデータ・カートリッジだけにアクセスしたい場合でも、システム・オペレータは、ドロワ内のすべてのデータ・カートリッジを移動させなければならない。別の言い方をすると、システム・オペレータがドロワを開けることによって、データ記憶システムのカートリッジ・ハンドリング・システムは、ドロワ内のすべてのデータ・カートリッジにアクセスできなくなる。実際には、データ記憶システムは、システム・オペレータが、露出したデータ・カートリッジにアクセスし終わってドロワを閉じるまで、ドロワ内のデータ・カートリッジのどれにもアクセスすることができない。
【0010】
したがって、データ記憶システムがデータ・カートリッジ交換ドロワ内のすべてのデータ・カートリッジにアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、データ記憶システム内のデータ・カートリッジのうちの1つまたは複数にアクセスすることができるデータ・カートリッジ交換システムの必要性が残されている。理想的には、そのデータ・カートリッジ交換システムは、使い易くかつ現在存在するデータ記憶システムと互換性をもつことになる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
データ記憶システムに使用されるデータ・カートリッジ交換装置は、第1のデータ・カートリッジ格納場所と第2のデータ・カートリッジ格納場所とを有するドロワを含むことができる。このドロワは、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1の位置と第2の位置の間で移動させることができ、また第2のデータ・カートリッジ格納場所を第3の位置と第4の位置の間で移動させることができるようにデータ記憶システムと動作可能に関連付けられる。第1のデータ・カートリッジ格納場所は、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができ、また第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように、第2のデータ・カートリッジ格納場所と動作可能に関連付けられる。
【0012】
また、データ記憶システムの第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1のガイド・レールに取り付けるステップと、データ記憶システムの第2のデータ・カートリッジ格納場所を第2のガイド・レールに取り付けるステップと、第1および第2のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レールを提供するステップと、第3のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第4のガイド・レールをデータ記憶システムに取り付けるステップと、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができ、また第1のデータ・カートリッジ格納場所を第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように第1および第2のガイド・レールを第3のガイド・レールと係合させるステップと、第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1の位置と第2の位置の間で移動させることができ、また第2のデータ・カートリッジ格納場所を第3の位置と第4の位置の間で移動させることができるように、第3のガイド・レールを第4のガイド・レールと係合させるステップとを含む方法を開示する。
【0013】
本発明の例示的な現在の好ましい実施形態を添付図面に示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい1つの実施形態によるデータ・カートリッジ交換装置10はは、図2と図3において第1の構成12で示され、図4において第2の構成14で示され、また本明細書において、データ記憶システム16(図1)と関連して使用することができることができるように説明される。データ・カートリッジ交換装置10は、第2の構成14のとき、データ記憶システム16のカートリッジ・ハンドリング・システム22(図2と図5)がドロワ20内の他のすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータ(図示せず)が、ドロワ20に格納された少なくとも1つのデータ・カートリッジ18にアクセスすることを可能にする。代替として、システム・オペレータは、第1の構成12のデータ・カートリッジ交換装置10を使用して、ドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。したがって、データ・カートリッジ交換装置10は、システム・オペレータが、選択したデータ・カートリッジ18をデータ記憶システム16に投入しまたそこから引き出す便利でかつ有効な方法を提供するだけでなく、そうしたければ、カートリッジ・ハンドリング・システム22がドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18のいくつかにアクセスすることを可能にする。
【0015】
次に、主に図2ないし図7を参照すると、好ましい1つの実施形態に利用されているデータ・カートリッジ交換装置10は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24や第2のデータ・カートリッジ格納場所26などの複数のデータ・カートリッジ格納場所を構成するドロワ20を含むことができる。データ・カートリッジ格納場所(例えば、24や26)はそれぞれ、1つの好ましい実施形態において、1つまたは複数のカートリッジ・マガジン28内に含まれることがある1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を受けるように構成することができる。本明細書で示し説明する実施形態において、ドロワ20の第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26はそれぞれ、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18をそれぞれ受けるように構成された第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32を受けるように構成されている。あるいは、後でより詳細に説明するように、ドロワ20によって構成された第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、個別のカートリッジ・マガジン28の必要なしに1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を直接受け入れるように構成され得る。
【0016】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、単一ユニットとして互いに一緒に移動できるように動作可能に関連付けられている。しかしながら、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、また、データ・カートリッジ交換装置10が複数の構成(例えば、第1の構成12と第2の構成14)を構成するように互いに移動可能でもよい。すなわち、ここで示し説明する実施形態において、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26の方に近づけるかまたは遠ざけることによって、データ・カートリッジ交換装置10を再構成することができる。例えば、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を互いに隣りに配置し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10に第1の構成12を構成することができる。図2、図3および図7を参照されたい。代替として、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を間隔34だけ離し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10に第2の構成14を構成することができる。図4を参照されたい。
【0017】
ドロワ20は、取付けシステム36によってデータ記憶システム16に取り付けることができる。後でより詳しく説明するように、取付けシステム36は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24に取り付けられた第1のガイド・レール38と、第2のデータ・カートリッジ格納場所26に取り付けられた第2のガイド・レール40と、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40に係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レール42と、データ記憶システム16に取り付けられた第4のガイド・レール44とを含むことができる。図7ないし図16を参照されたい。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40はそれぞれ、第4のガイド・レール44と摺動係合式に取り付けられた第3のガイド・レール42と摺動係合式に取り付けることができる。種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、ドロワ20(すなわち、データ・カートリッジ格納場所24および26の両方)を、退行位置(図2)と拡張または開位置(図3)の間で摺動式に移動させることができる。より具体的には、種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を、第1の位置46(図2)と第2の位置48(図3)の間で、ほぼ矢印54および56で示した方向に摺動式に移動させることができる。また、種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を、第3の位置50(図2)と第4の位置52(図3)の間で、ほぼ矢印54および56で示した方向に摺動式に移動することができる。図2に示したように、第1の位置46と第3の位置50はそれぞれ、データ記憶システム16内にあり、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれ第1の位置46と第3の位置50にあるときに、第1のデータ・カートリッジ位置24と第2のデータ・カートリッジ位置26内にあるデータ・カートリッジ18はそれぞれデータ記憶システム16内にあることができる。第2の位置48と第4の位置52は、データ記憶システム16の外にあり、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第2の位置48と第4の位置52にあるときに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18をシステム・オペレータに露出させることができる。図3を参照されたい。
【0018】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、互いに一緒に(すなわち、単一ユニットとして)移動するか、または互いに独立に(すなわち、個別ユニットとして)移動することができるように、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40は、互いに解放可能に係合させることができる。すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、ガイド・レール38および40が係合されているときは一つのユニットとして一緒に移動するが、ガイド・レール38および40が切り離されており、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されてないときは互いに対して移動することができる。代替として、データ・カートリッジ格納場所24および26自体が、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40との係合によって係合されるのではなく互いに解放可能に係合されてもよい。
【0019】
好ましい1つの実施形態において、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するのに使用可能なロック・アセンブリ58(図17)を備えることができる。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40をロック・アセンブリ58によって互いに固定した状態で、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を単一のユニットとして移動させることができ、ドロワ20を完全に開けたときに両方のデータ・カートリッジ格納場所24および26をデータ記憶システム16の外に配置することができる。しかしながら、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40が互いに固定されていないか、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されていないときは、第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16内に残したまま、第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に出すことができる。その結果、データ記憶システム16が、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内にあるデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。
【0020】
一般に、データ・カートリッジ交換装置10は、ドロワ20を完全退行位置(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にある状態)に保持するか、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動しているときに第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に静止したままにするために使用することができるドロワ・ロック・アセンブリまたは装置60(図20)を備えることが好ましいが、これは必須ではない。第2のデータ・カートリッジ格納場所26の第3の位置50に静止させておくことによって、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させてその中のデータ・カートリッジ18にアクセスする場合でも、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。図4を参照されたい。
【0021】
データ・カートリッジ交換装置10を以下のように使用することにより、システム・オペレータは、データ記憶システム16内に収容されたいくつかのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。例えば、データ記憶システム16が、複数のデータ・カートリッジ18を備えている状況を検討する。通常の動作において、ドロワ20は、図2に示した完全退行位置すなわち閉位置に留まることができ、それによりデータ記憶システム16の内部のカートリッジ・ハンドリング・システム22は、収容されているすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。システム・オペレータが、完全に閉じたドロワ20(図2)(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にある状態)内の全てのデータ・カートリッジ18にアクセスする必要性が生じた場合に、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されている(例えば、ガイド・レール38が、図17に示したロック・アセンブリ58によってガイド・レール40に固定されている)と想定すると、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16の外に移動させ、それにより第1のデータ・カートリッジ場所24と第2のデータ・カートリッジ場所26内のデータ・カートリッジ18を露出させることができる。図3を参照されたい。データ・カートリッジ交換装置10が、オプションのドロワ・ロック・アセンブリ60(図20)を備えている場合、ドロワ・ロック・アセンブリ60は、ドロワ20を動かす前にまずドロワ20のロックを解除しなければならない。
【0022】
ドロワ20が開けられ、すなわち拡張された後で、システム・オペレータは、露出したデータ・カートリッジ18の交換、取外しまたは交換のためにデータ・カートリッジにアクセスすることができる。ドロワ20が拡張位置にあるとき、データ記憶システム16は、動作可能な状態でいることができ、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、「固定式」カートリッジ格納アレイ66に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。しかしながら、システム・オペレータがドロワ20を開けたときにドロワ内のすべてのデータ・カートリッジ18が移動されるため、固定カートリッジ格納アレイ66は、ドロワ20に格納されていないデータ・カートリッジ18だけを含む。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18のどれにもアクセスすることができない。
【0023】
システム・オペレータが、露出したデータ・カートリッジ18にアクセスし終わった後、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を押して、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を、データ記憶システム16内のそれぞれの第1の位置46と第3の位置50に戻す。図2を参照されたい。次に、ドロワ・ロック・アセンブリ60(図20)は、ドロワ20を完全に閉じた位置にロックする(すなわち、データ・カートリッジ格納場所24および26をそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にロックする)ことができる。この例では、データ記憶システム16は、ドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18の目録を作成しなおすことが必要になる。
【0024】
次に、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18だけにアクセスしたいと仮定すると、まず、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26から切り離さなければならない。例えば、1つの実施形態において、ロック・アセンブリ58(図17)は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させる前に、まず第2のガイド・レール40から第1のガイド・レール38を解放しなければならない。より具体的には、後で詳しく説明するように、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220は、ホスト・コンピュータ・システム、データ記憶システム16に収容された制御システム、および/またはデータ記憶システム16の制御パネル64を介してシステム・オペレータによって、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を解放するように指示されることができる。ロック制御システムは、その指示に応じて、ロック・アクチュエータ216を作動させて第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を解放することができる。データ・カートリッジ格納場所24および26を切り離した後で、システム・オペレータは、前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に移動させて、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18がシステム・オペレータに露出される。図4を参照されたい。
【0025】
システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18にアクセスしているとき、データ記憶システム16は、動作可能な状態のままであり、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66内に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。この例では、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させたとき、第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、その中のデータ・カートリッジ18と同じように第3の位置50に静止したままである。その結果、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66の一部分を構成すると言うことができる第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、移動されてシステム・オペレータがアクセスできるようになったデータ・カートリッジ18(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18)だけにアクセスできなくなる。
【0026】
ユーザが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24にアクセスし終わった後、システム・オペレータは、前面パネル62を押して第1のデータ・カートリッジ格納場所24をその第1の位置46に戻すことができる。図2を参照されたい。次に、ロック・アセンブリ58を使用して、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定することができる。すなわち、1つの実施形態において、ホスト・コンピュータ・システム、データ記憶システム16内に収容された制御システム、および/または制御パネル64を介してシステム・オペレータが、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220に第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するように指示することができる。次に、ロック制御システム220は、これに応じて、ロック・アクチュエータ216を作動させて第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定し、それにより、後で第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と一緒に移動させることができ、かつ/または第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に固定するドロワ・ロック・アセンブリ60によって第1のデータ・カートリッジ格納場所24が第1の位置46に固定される。この例では、データ記憶システム16は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18の目録を作成しなおすだけでよい。
【0027】
データ・カートリッジ交換装置10が、データ記憶システム16に収容されているどのデータ・カートリッジ18にもアクセスできることに注意されたい。例えば、選択したデータ・カートリッジ18を固定カートリッジ格納アレイ66から「可動」カートリッジ格納アレイ68(例えば、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、係合されたとき、互いに一緒に移動するように構成または係合される)に移動させるようにカートリッジ・ハンドリング・システム22に指示することによって、ドロワ20と反対側に配置された固定カートリッジ格納アレイ66(図3)内にあるカートリッジ・マガジン28に格納されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。選択したデータ・カートリッジ18が、固定カートリッジ格納アレイ66から可動カートリッジ格納アレイ68に移動された後、システム・オペレータは、既に説明した方式で移動されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。
【0028】
本発明の重要な利点は、データ・カートリッジ交換装置10によって、カートリッジ・ハンドリング・システム22がドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18(例えば、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のすべてのデータ・カートリッジ18)にアクセスできなくなるようにされることなしに、システム・オペレータが、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18の1つまたは複数のデータ・カートリッジ(例えば、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18)にアクセスできるようになることである。
【0029】
データ・カートリッジ交換装置10ならびにそのより重要な特徴と利点のいくつかを簡単に説明したが、次に本発明によるデータ・カートリッジ交換装置の様々な実施形態を詳しく説明する。しかしながら、説明を続ける前に、本発明によるデータ・カートリッジ交換装置10が、1つまたは複数のデータ・カートリッジを格納しアクセスするために現在既知あるいは将来開発される可能性のある広範囲のデータ記憶システムの任意のものに利用することができることに注意されたい。したがって、本発明は、本明細書で示し説明する特定のデータ記憶システム16に制限されるように見なされるべきではない。また、本明細書では、データ・カートリッジ交換装置10を、標準的なサイズおよび構成(例えば、ディジタル・リニア・テープや「DLT」カートリッジ)を有する磁気データ・カートリッジ18の格納と取出しに使用できるように示し説明しているが、データ・カートリッジ交換装置10は、いかなる特定のタイプまたはスタイルのデータ・カートリッジにも限定されないことに注意されたい。実際には、本発明によるデータ・カートリッジ交換装置10は、現在既知あるいは将来開発される可能性のある任意のタイプのデータ記憶媒体を含む任意のタイプのデータ記憶装置に使用することができる。したがって、本発明は、本明細書に示し説明する特定のタイプおよびスタイルのデータ・カートリッジ18に使用するように見なされるべきではない。
【0030】
以上の事柄を考慮して、図1に、データ・カートリッジ交換装置10の1つの実施形態が示され、データ・カートリッジ交換装置10は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18に大量のデータを記憶しアクセスするために使用されるタイプのデータ記憶システム16に使用することができる。前に述べたように、データ記憶システム16は、1つまたは複数のデータ・カートリッジを格納しそれにアクセスするために当技術分野で現在既知あるいは将来開発される可能性のある広範囲のデータ記憶システムのうちの任意のものを含むことができる。データ記憶システムは、当該技術分野において周知であるが、データ・カートリッジ交換装置10に使用することができるひとつの環境をより完全に理解することができるように、データ記憶システム16について簡単に説明する。
【0031】
次に、主に図2及び図5を参照すると、データ・カートリッジ交換装置10を使用することができるデータ記憶システム16は、データ・カートリッジ交換装置10、1つまたは複数のカートリッジ収容装置72(例えば、カートリッジ・マガジン28やカートリッジ読み書き装置74)、カートリッジ・ハンドリング・システム22など、データ記憶システム16の種々の構成要素を保持するように構成されたメイン・ハウジングまたはシャーシ70を含むことができる。また、ハウジング70は、当該技術分野において周知かあるいはデータ記憶システム16の動作に必要とされる可能性のある広範囲の他の構成要素または装置(例えば、制御システム、電源など)の任意のものを収容するように適合させることができる。
【0032】
データ記憶システム16は、1つまたは複数のカートリッジ・マガジン28や1つまたは複数のカートリッジ読み書き装置74など、1つまたは複数のカートリッジ収容装置72間でデータ・カートリッジ18を移動させるカートリッジ・ハンドリング・システム22を備えることができる。種々のカートリッジ収容装置72は、データ記憶システム16内のいくつかの場所に位置決めすることができ、それにより、図2に示したような概略U字型の構成を形成しているが、他の構成も可能である。カートリッジ・ハンドリング・システム22は、反対側にある1対の側面部76および78と、1つの端部80とを有する概略長方形の構造を含むことができる。固定カートリッジ格納アレイ66は、カートリッジ・ハンドリング・システム22の第1の側面部76の隣りに配置することができる。図3を参照されたい。固定カートリッジ格納アレイ66は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を収容するのに適した広範囲の装置の任意のものを含むこともできる。例として、好ましい1つの実施形態において、固定カートリッジ格納アレイ66は、複数のデータ・カートリッジ18を保持するようにそれぞれ構成された1対のカートリッジ・マガジン28を含むことができる。代替の実施形態において、固定カートリッジ格納アレイ66は、第2のドロワ(図示せず)と置き換えることができる。そのような代替の構成により、第1の側面部76の隣りに配置されたデータ・カートリッジ18に、反対側の側面部78の隣りにあるドロワ20に収容されたデータ・カートリッジ18と実質的に同じようにアクセスすることができる。
【0033】
データ・カートリッジ交換装置10を含むドロワ20は、カートリッジ・ハンドリング・システム22の第2の側面部78の隣りに取り付けることができる。ドロワ20は、少なくとも1つのデータ・カートリッジ18を収容するように構成することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、ドロワ20は、複数のデータ・カートリッジ18を保持するようにそれぞれ構成することができる1対のカートリッジ・マガジン28(例えば、第1のマガジン30と第2のマガジン32)を受けるように構成される。第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されたとき、ドロワ20とその中に格納されたデータ・カートリッジ18は共に可動カートリッジ格納アレイ68(図3)を形成する。すなわち、1つの実施形態において、第1のガイド・レール38が、ロック・アセンブリ58によって第2のガイド・レール40に固定されているとき、可動カートリッジ格納アレイ68は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26の両方を含む。しかしながら、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40が互いに固定されていない場合は、可動カートリッジ格納アレイ68は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24だけを含むことができ、第1のデータ・カートリッジ位置24と第2のデータ・カートリッジ位置26は係合されていない。1対のカートリッジ読み書き装置74は、図2に最もよく示された方式で、カートリッジ・ハンドリング・システム22の端部80の隣りに配置することができる。
【0034】
カートリッジ・ハンドリング・システム22は、さらに、図6に最もよく示されたカートリッジ・アクセス装置88を含むことができる。カートリッジ・アクセス装置88は、カートリッジ・アクセス装置88が中に収容されているデータ・カートリッジ18にアクセスできるように、カートリッジ・アクセス装置88をいくつかのカートリッジ収容装置72に沿った様々な位置(例えば、92、92'、92'')に移動させるカートリッジ位置決めシステム90の一部分を構成することができる。また、カートリッジ・アクセス装置88は、データ・カートリッジ18をいくつかのカートリッジ収容装置72に装填しそこから取り出すのに適したカートリッジ係合アセンブリ(図示せず)を含むことができる。すなわち、カートリッジ・アクセス装置88に収容されたカートリッジ係合アセンブリは、カートリッジ収容装置72に収容されたデータ・カートリッジ18と係合し、データ・カートリッジ18をカートリッジ・アクセス装置88に引き込むように適合されている。また、カートリッジ係合アセンブリは、場合に応じて、データ・カートリッジ18を、例えばカートリッジ・マガジン28またはカートリッジ読み書き装置74のカートリッジ収容装置72に装填または挿入するように適合される。簡単に言うと、カートリッジ係合アセンブリは、データ・カートリッジ18をいくつかのカートリッジ収容装置72から出し入れするために使用される。カートリッジ係合アセンブリを含むカートリッジ・アクセス装置88は、データ・カートリッジ18をデータ記憶システム16内の所望の場所に運ぶために使用される。
【0035】
次に、図2、図5および図6を参照すると、カートリッジ・アクセス装置88は、アクチュエータ・システム98によって、カートリッジ・ハンドリング・システム22の下側板82と上側板86のそれぞれに概略U字型経路96で設けられた下側U字型ガイド部材またはチャネル84ならびに上側U字型ガイド部材またはチャネル(図示せず)に沿って移動することができ、それによりカートリッジ・アクセス装置88は、いくつかのカートリッジ収容装置72に収容されているデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。好ましい1つの実施形態において、アクチュエータ・システム98は、実質的に連続的な下側ギヤ・ラック100が下側板82の下側U字型ガイド部材84の近くに設けられたラック・ピニオン駆動システムを含むことができる。したがって、下側ギヤ・ラック100は、実質的に連続的なU字型部材を形成する。上側ギヤ・ラック(図示せず)が上側板86上の上側U字型ガイド部材の隣りの位置に設けられ、また、実質的に連続的なU字型部材を形成することができる。U字型下側ギヤ・ラック100と係合するようにカートリッジ・アクセス装置88に下側ピニオン・ギヤ102を取り付けることができる。カートリッジ・アクセス装置88に取り付けられた1対の下側軸受部材104、106は、下側U字型ガイド部材またはスロット84によって受けられるように構成することができる。また、カートリッジ・アクセス装置88は、上側U字型ガイド部材と上側U字型ギヤ・ラックとそれぞれ係合する1対の上側軸受部材108および110と上側ピニオン・ギヤ112とを備えることができる。カートリッジ・アクセス装置88に取り付けられたピニオン駆動装置114は、下側ピニオン・ギヤ102と上側ピニオン・ギヤ112を回転させ、それによりカートリッジ・アクセス装置88を下側ガイド部材84と上側ガイド部材に沿って概略U字型経路96をたどるように移動させるために使用される。図2を参照されたい。
【0036】
データ記憶システム16は、データ記憶システム16内に収容された制御システム(図示せず)に命令を出すホスト・コンピュータ・システム(これも図示されていない)に接続されることができる。例えば、1つの動作シーケンスにおいて、制御システムは、コンピュータ・システムからの命令に応じてカートリッジ位置決めシステム90を作動させ、カートリッジ・アクセス装置88を、所望のデータ・カートリッジ18の隣りになるまでカートリッジ・マガジン28に沿って移動させる。次に、カートリッジ係合アセンブリは、データ・カートリッジ18をカートリッジ・マガジン28から取り出し、それをカートリッジ・アクセス装置88に引き込む。次に、カートリッジ・アクセス装置88は、データ・カートリッジ18をカートリッジ読み書き装置74まで運ぶ。データ・カートリッジ18は、カートリッジ読み書き装置74に挿入され、その後でホスト・コンピュータが、データ・カートリッジ18にデータを読み書きすることができる。読み書き動作が完了した後、カートリッジ係合アセンブリは、データ・カートリッジ18をカートリッジ読み書き装置74から取り出し、それをカートリッジ・アクセス装置88の中に戻し、それによりデータ・カートリッジ18をカートリッジ・マガジン28内の適切な場所に戻すことができる。
【0037】
データ・カートリッジ交換装置10を使用するデータ記憶システム16の特定のタイプと関係なく、本発明によるデータ・カートリッジ交換装置10は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を受け取るように構成されたドロワ20を含むことができる。図2と図7を参照されたい。この構成は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が互いに一緒に移動されるように構成または係合されているときにドロワ20が可動カートリッジ格納アレイ68(図3)を含むような構成である。可動カートリッジ格納アレイ68は、ドロワ20が完全退行位置すなわち閉位置(すなわち、図2に示した、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の場所46と第3の場所50にある状態)にあるとき、データ記憶システム16の正規のカートリッジ格納アレイの一部を構成する。本明細書で使用されるとき、「正規のカートリッジ格納アレイ」という言葉は、固定カートリッジ格納アレイ66と可動カートリッジ格納アレイ68の両方を指す。換言すると、ドロワ20は、データ記憶システム16の通常または正規の動作中に、カートリッジ・ハンドリング・システム22が、ドロワ20によって搬送されるデータ・カートリッジ18にアクセスできるように、カートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセス可能なカートリッジ収容装置72を含む。
【0038】
説明を続ける前に、データ記憶システム16が、都合のよい任意の数のドロワ20を備えることができることに注意されたい。例えば、本明細書に示し説明した実施形態において、データ記憶システム16は、単一のドロワ20を備える。代替として、データ記憶システム16は、第2のドロワ(図示せず)を備えることができる。しかしながら、各ドロワ・アセンブリは実質的に同一でよいので、特定のデータ記憶システム16に設けることができるドロワの数についての知識は、本発明を理解しかつ実行するために必要ではない。したがって、説明の残りの部分では、単一のドロワ20だけを有するデータ記憶システム16について説明する。
【0039】
次に説明を続けると、本発明の好ましい1つの実施形態に利用されているドロワ20は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26をそれぞれ構成する第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118によって構成することができる。図7を参照されたい。データ・カートリッジ格納場所24および26はそれぞれ、図7に最もよく示した方式でカートリッジ・マガジン28(例えば、30と32)を受けるように構成することができる。各カートリッジ・マガジン28は、5つのデータ・カートリッジ18を収容するように構成することができるが、それよりも多い数または少ない数のデータ・カートリッジ18を収容するように構成されたカートリッジ・マガジン28も使用することもできる。
【0040】
第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118はそれぞれ、概略長方形の部材を含むことができる。より具体的には、第1のマガジン・トレイ116は、床部分120、後面122、および端壁124を含むことができる。第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116の種々の構成要素120、122および124が、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を構成する。後でさらに詳しく説明するように、床部分120は、第1のガイド・レール38に取り付けられることができる。
【0041】
第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118は、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を形成する床部分126、後面128、および対応する端壁130および132を含むことができる。床部分126は、第2のガイド・レール40に取り付けられることができる。第2のマガジン・トレイ118の端壁130は、第2のカートリッジ・マガジン32を第2の端壁132に対して付勢するために使用できるばねバイアス部材(図示せず)を備えることができる。また、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116の端壁124は、データ・カートリッジ交換装置10が第1の構成12(すなわち、トレイ116および118が互いに隣り合って配置されている)ときに、第1のカートリッジ・マガジン30を第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118の端壁または中央仕切り板132に対して付勢するために使用することができるばねバイアス部材134を備えることができる。
【0042】
中央仕切り板132の両側にはそれぞれ、第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32に設けられたスロットまたは溝138と係合するようにサイズが決められた細長いレール136を備えることができる。図7を参照されたい。また、トレイ116の端壁124とトレイ118の端壁130はそれぞれ、マガジン30および32のスロット138とそれぞれ係合するようにサイズが決められた細長いレール(図示せず)を備えることができる。カートリッジ・マガジン30および32が、それぞれ第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内に配置されたとき、スロット138が、細長いレール136と係合することができる。スロット138が細長いレール136と係合することにより、カートリッジ・アクセス装置88が、データ・カートリッジ18をカートリッジ・マガジン30および32に出し入れするときに、カートリッジ・マガジン30および32が移動したりずれたりするのを防ぐことができる。
【0043】
第1のカートリッジ・マガジン30の向きを第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116に合わせておくために、トレイ116の床部分120は、第1のカートリッジ・マガジン30の底面に設けられたアパーチャまたは穴(図示せず)と係合するようにサイズが決められたピンまたはロッド142を備えることができる。換言すると、ピン142が第1のカートリッジ・マガジン30のアパーチャと係合することにより、第1のマガジン・トレイ116を移動させたときに、第1のカートリッジ・マガジン30が、第1のマガジン・トレイ116によって確実に案内されるかまたはそれと一緒に移動する。代替として、本発明の教示をよく理解した後の当事者に明らかなように、他の方法と構成が可能である。
【0044】
カートリッジ・マガジン・トレイ116および118は、金属やプラスチックなどの意図された用途に適した広範囲の材料のうちの任意のもので作成することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、マガジン・トレイ116および118は、繊維強化ポリカーボネート・プラスチック材料から単一部品として成形することができる。また、カートリッジ・マガジン28(例えば、30と32)は、特定用途の要件に従う広範囲の材料のうちの任意のものから作成することができる。例として、好ましい1つの実施形態で利用されているカートリッジ・マガジン28は、繊維強化ポリカーボネート・プラスチック材料から成形される。
【0045】
説明を続ける前に、本明細書に示し説明した実施形態では、ドロワ20を構成するトレイ116および118によって搬送される第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32は、カートリッジ・ハンドリング・システム22の第1の側面部76の隣りに配置されたカートリッジ・マガジン28と同一であるが、必ずしも同一でなくてもよいことに注意されたい。したがって、ドロワ20によって受け取られたカートリッジ・マガジン30および32は、データ記憶システム16(図2)の通常または正規の動作において(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれその第1の位置46と第3の位置50にあるとき)、カートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセス可能なカートリッジ収容装置72を含む。しかしながら、他の構成も可能である。例えば、ドロワ20は、1つまたは複数のデータ・カートリッジ18を直接(すなわち、個別のカートリッジ・マガジン28の必要なしに)収容するように構成することができる。さらにもう1つの構成において、ドロワ20は、ドロワ20の一部の領域が個々のデータ・カートリッジ18を直接収容するように構成され、ドロワ20の他の領域がカートリッジ・マガジン28(例えば、カートリッジ・マガジン30または32)を収容するようにサイズが決められた複合構成を含むことができる。したがって、本発明は、本明細書に示し説明したドロワ20の特定の構成に限定されると見なされるべきではない。
【0046】
ドロワ20は、また、前面パネル部材またはベゼル62を備えることができる。図1を参照されたい。前面パネル部材62は、ドロワ20をデータ記憶システム16に取り付けるために使用される取付けシステム36の第1のガイド・レール38に直接取り付けることができる。代替として、前面パネル部材62は、第1のマガジン・トレイ116に取り付けられてもよく、または第1のマガジン・トレイ116の一体部分を構成してもよい。ドロワ20が完全退行位置にあるとき(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、データ記憶システム16のハウジング70内のそれぞれその第1の位置46と第3の位置50にあるとき)、前面パネル部材62は、データ記憶システム16の前面パネルまたはベゼル144の一部を構成する。前面パネル部材62は、また、システム・オペレータがドロワ20を手動で引いて開けることができるようにする便利な手段を提供する。
【0047】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、単一ユニットとして互いに一緒に移動できるように動作可能に関連付けられていてもよい。しかしながら、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、データ・カートリッジ交換装置10が複数の構成(例えば、第1の構成12と第2の構成14)を構成するように互いに移動可能でもよい。すなわち、本明細書に示し説明した実施形態において、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26の方向に移動させるかそれから離れる方向に移動させることによって、データ・カートリッジ交換装置10の構成を変更することができる。例えば、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を互いに隣りに配置し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10の第1の構成12を構成することができる。図2、図3および図7を参照されたい。代替として、システム・オペレータは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を間隔34だけ離し、それによりデータ・カートリッジ交換装置10の第2の構成14を構成することができる。図4を参照されたい。距離34は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18が、データ記憶システム16のハウジング70の外の位置(例えば、第2の位置48)に移動された場合でも、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18が、データ記憶システム16内(例えば、第3の位置50)に静止したままでいることができるような大きさの寸法であることが好ましいが、このことは必須ではない。
【0048】
第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32が第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内にあるときに、システム・オペレータがそのようなカートリッジ・マガジンにアクセスできるようにするために、データ・カートリッジ交換装置10は、第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所がデータ記憶システム16のハウジング70の内外に移動できるようにデータ記憶システム16と動作可能に関連付けることができる。本明細書で示し説明した実施形態において、ドロワ20を構成する第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118は、取付けシステム36によってデータ記憶システム16のシャーシ70に摺動式に取り付けることができる。
【0049】
ドロワ20をデータ記憶システム16に取り付けるために使用することができる取付けシステム36は、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116に取り付けられた第1のガイド・レール38と、第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118に取り付けられた第2のガイド・レール40と、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40と係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レール42と、データ記憶システム16のシャーシ70に取り付けられた第4のガイド・レール44とを含むことができる。図7ないし図16を参照されたい。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40はそれぞれ、第3のガイド・レール42と摺動係合式に取り付けることができ、第3のガイド・レール42は、第4のガイド・レール44と摺動係合式に取り付けることができる。種々のレール38、40、42および44の摺動係合により、ドロワ20(すなわち、両方のデータ・カートリッジ格納場所24および26)は、退行位置(図2)と拡張または開位置(図3)の間で摺動式に移動することができる。より具体的には、種々のレール38、40、42および44の摺動係合によって、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116が、第1の位置46と第2の位置48の間で概略矢印54および56で示した方向に摺動式に移動でき、また第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118が、第3の位置50と第4の位置52の間で概略矢印54および56で示した方向に摺動式に移動できるようになる。図2と図3を参照されたい。前に述べたように、第1の位置46と第3の位置50はそれぞれ、データ記憶システム16内にあり、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれその第1の位置46と第3の位置50にあるときに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18がデータ記憶システム16内にあることができる。図2を参照されたい。第2の位置48と第4の位置52は、データ記憶システム16の外にあり、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれその第2の位置48と第4の位置52にあるときに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18をシステム・オペレータに露出させることができる。図3を参照されたい。
【0050】
第1のガイド・レール38は、図9に最もよく示され、第1の細長い部材146と第2の細長い部材148を含むことができる。第2の細長い部材148は、第1の細長い部材146の端部150に取り付けられ、そこから外方に延びることができる。代替として、第1のガイド・レール38は、単一の部材(図示せず)を含むことができる。
【0051】
ガイド・レール38の第1の細長い部材146は、1対のフランジ154および156が延在する裏部152を含むことができる。第1の軸受トラック158が、フランジ154からほぼ外側に延在し、フランジ154および裏部152と共に第1のチャネル160を形成する。これと同様に、第2の軸受トラック162が、フランジ156からほぼ外側に延在し、フランジ156と共に第2のチャネル164を形成する。2つの軸受トラック158および162は、裏部152と実質的に平行である。
【0052】
第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148は、第3のガイド・レール42に収容されるようにサイズが決められた概略長方形の断面を有することができるが、他の形も可能である。図9と図15を参照されたい。第2の細長い部材148は、さらに、第2の細長い部材148の端部176の近くの部材148の上側面174に取り付けられたストップ・ピン172を含む。ストップ・ピン172は、第3のガイド・レール42に形成された細長いスロット178にはまるようにサイズを決めることができる。ストップ・ピン172は、細長いスロット178と係合されたとき、第1のガイド・レール38が第3のガイド・レール42に対して伸びる程度を制限する。第2の細長い部材148は、意図された用途に適した広範囲の留金具170(例えば、ねじ、リベット、接着剤など)のうちの任意のもので、第1の細長い部材146の端150に取り付けることができる。
【0053】
第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44は、図11と図13に最も良く示されており、それぞれ第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146の構成と実質的に同一の構成を有することができる。より具体的には、第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44はそれぞれ、1対のフランジ154および156が延在する裏部152を含むことができる。第1の軸受トラック158は、フランジ154からほぼ外側に延在し、フランジ154および裏部152と共に第1のチャネル160を形成する。これと同様に、第2の軸受トラック162は、フランジ156からほぼ外側に延在し、フランジ156と共に第2のチャネル164を形成する。2つの軸受トラック158および162は、図13で最も良く示されたように裏部152と実質的に平行である。第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44のチャネル160および164内の、第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44の実質的に近位端168に、1対のU字型軸受部材166を設けることができる。図11を参照されたい。
【0054】
第3のガイド・レール42は、図10、図12、および図14に最もよく示され、1対のフランジ部材184および186によって実質的に平行な関係で保持された1対の細長い軸受ガイド部材180および182を含むことができる。第1の軸受ガイド部材180のフランジ部材184および186の外側の部分が、軸受トラック188および190を構成する。これと同様に、第2の軸受ガイド部材182のフランジ184および186の外側の部分は、軸受トラック192および194を構成する。ガイド部材180および182は、第1のフランジ部材184と第2のフランジ部材186と共に、それぞれ第1のチャネル196と第2のチャネル198を形成する。
【0055】
第1の軸受ガイド部材180は、ストップ・ピン172を受けるようにサイズが決められた細長いスロット178を形成することができる。細長いスロット178の位置は、レール38、40、42および44が完全退行位置にあるときに、第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148に設けられたストップ・ピン172が、細長いスロット178の近位端193と接触するような位置である。これと反対に、ストップ・ピン172は、第1のレール38が第3のガイド・レール40に対して完全に拡張位置にあるときに、スロット178の遠位端195と接触する。以上の構成は、システム・オペレータが、間違って第1のマガジン・トレイ116を完全拡張位置(すなわち、第2の位置48)よりもさらに引っ張り、その後で第1のガイド・レール38が第3のガイド・レール42から外れたり離れたりするのを防ぐ。
【0056】
第1の軸受ガイド部材180と第2の軸受ガイド部材182は、フランジ184および186と共に、第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148を受けるようにサイズが決められた内部経路199を形成することができる。経路199は、第2の軸受ガイド部材182と、フランジ184および186とによって形成されるチャネル部分201を含むことができる。チャネル部分201は、第3のガイド・レール42の遠位端202から第3のガイド・レール42のほぼ中央部分200まで縦方向に延在することができる。第1のガイド・レール38の第2の細長い部材148が経路199と噛み合うとき、第2の細長い部材148は、第3のガイド・レール42に沿って拡張または移動されているときに第1のレール38を案内する支援をする。
【0057】
ガイド・レール42の軸受ガイド部材180および182は、実質的に図12に示した位置に配置された複数のU字型軸受部材166を備えることができる。より具体的には、全部で4つの軸受166が、下側軸受トラック192および194に取り付けられ、そのうちの2つの軸受166が、ガイド・レール42のほぼ近位端197にあり、2つの軸受166がほぼ中央部分200にある。同様に、全部で4つの軸受166が、上側軸受トラック188および190に取り付けられ、そのうちの2つが、ガイド・レール42のほぼ中央部分200にあり、2つの軸受166が遠位端202にある。
【0058】
ガイド・レール38、40、42および44は、意図した用途に適した広範囲の材料(金属やプラスチックなど)のうちの任意のもので作成することができる。したがって、本発明は、何か特定の材料から作成されているガイド・レールに限定されると見なされるべきではない。例として、好ましい1つの実施形態において、ガイド・レール38、40、42および44は、押し出し成形アルミニウムからなる。また、軸受部材166は、ガイド・レール38、40、42および44との低摩擦の摺動係合を実現するのに適した広範囲の材料で作成することができる。例として、本明細書で示し説明した実施形態において、各軸受部材166は、1片のポリタルアミド(polythalamide)・プラスチックとして成形される。代替として、本明細書に示し説明した摺動軸受166の代わりに、ホイールやローラなどの他のタイプの軸受を使用することができる。
【0059】
種々のガイド・レール38、40、42および44は、図8、図15および図16に最もよく示した方式で互いに摺動係合させることができる。すなわち、 第2のガイド・レール40と第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146のチャネル160および164は、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材180に取り付けられた軸受部材166を受ける。第4のガイド・レール44のチャネル160および164は、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材182に取り付けられた軸受部材166を受ける。第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44のチャネル160および164内に配置されたU字型軸受166は、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材180および182とそれぞれ係合する。
【0060】
第2のガイド・レール40、第3のガイド・レール42および第4のガイド・レール44上のU字型軸受166の場所は、レール38、40、42および44が図8に示した完全な拡張位置にあるときに、第2のガイド・レール40と第4のガイド・レール44のチャネル160および164内にあるU字型軸受166が、第3のガイド・レール42の軸受ガイド部材180および182にそれぞれ取り付けられたU字型軸受部材166と接するようなものである。より具体的には、下側または第4のガイド・レール44上に配置された軸受166は、第3のガイド・レール42の中央部分200に配置された下側軸受トラック192および194上の軸受166と接触する。これと同様に、第2のガイド・レール40上に配置された軸受166は、第3のガイド・レール42の中央部分200に配置された上側軸受トラック188および190上の軸受166と接触する。以上の軸受の構成により、システム・オペレータが、間違ってドロワ20を構成する第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118をその拡張位置(すなわち、第2の位置48と第4の位置52)を越えて引っ張り、その後で第2、第3および第4のガイド・レール40、42および44をばらばらにしたり分離したりするのを防ぐ。
【0061】
次に図8を参照すると、第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146と第2のガイド・レール40がそれぞれ、それぞれの第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118を取り付けることができる1つまたは複数の取り付け穴またはスロット204を備えることができる。また、第4のガイド・レール44は、第4のガイド・レール44をデータ記憶システム16のシャーシ70に取り付けることを可能にするまた1つまたは複数の取付け穴またはスロット204を備えることができる。例えば、好ましい1つの実施形態において、第4のガイド・レール44は、複数のねじ(図示せず)によってデータ記憶システム16のシャーシ70に直接取り付けられる。これと同様に、カートリッジ・マガジン・トレイ116および118は、やはり複数のねじ(図示せず)によって、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40にそれぞれ直接取り付けることができる。代替として、当該技術分野で現在既知または将来開発される可能性のある他のタイプの止め金具を使用して、第4のガイド・レール44をシャーシ70に取り付け、カートリッジ・マガジン・トレイ116および118をそれぞれ第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40に取り付けることができる。
【0062】
第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を互いに一緒に(すなわち、単一ユニットとして)移動させるか、互いに個別(すなわち、個別ユニットとして)に移動させることができるように、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を互いに解放可能に係合することができる。すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、ガイド・レール38および40が係合されたときは1つのユニットとして移動可能であるが、ガイド・レール38および40が切り離され、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されていないときは互いに対して移動可能である。例えば、1つの実施形態において、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するために使用できるロック・アセンブリ58(図17)を設けることができる。第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40がロック・アセンブリ58によって互いに固定されている場合、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と一緒に移動させることができる。換言すると、ドロワ20が開けられたとき、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26は両方ともデータ記憶システム16の外にあることができる。しかしながら、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40が互いに固定されておらず、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されていないときは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と別々に移動させることができ、システム・オペレータは、第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16内の第3の位置50から移動させることなしに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に位置決めすることができる。そうすることにより、システム・オペレータは、データ記憶システム16が第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスできなくなるようにすることなしに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内にあるデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。
【0063】
好ましい1つの実施形態において利用されるロック・アセンブリ58は、ロック位置208とロック解除位置(図示せず)の間で移動可能なロック部材またはラッチ爪206を含むことができる。図17に示したように、ロック部材206がロック位置208にあるとき、ロック部材206は、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定することができる。ロック部材206は、ラッチ爪をロック位置208にバイアスするためのばね(図示せず)などの適切なバイアス装置を備えることができる。ラッチ爪206は、爪ピボット212によって第2のガイド・レール40に旋回式に取り付けられ、ラッチ爪206を軸214のまわりにロック位置208とロック解除位置の間で回転または旋回させることができる。代替として、他の取り付け機構が可能である。
【0064】
ラッチ爪206は、第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に設けられたノッチ215と係合するようにサイズを決めることができる。ラッチ爪206がロック位置208にあるとき、ラッチ爪206は、ノッチ215と係合され、それにより第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定する。
【0065】
ロック部材206は、意図された用途に適した広範囲の材料のうちの任意のものから作成することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、ロック部材206は、薄板金から作成されるが、他の材料を使用することもできる。
【0066】
また、ロック・アクチュエータ216は、第2のガイド・レール40に取り付けられ、ラッチ爪206を軸214のまわりにロック解除位置とロック位置208間で旋回させるために使用することができる。例として、好ましい1つの実施形態において、ロック・アクチュエータ216は、ラッチ爪206と動作可能に関連付けられたプランジャ218を備える。すなわち、ロック・アクチュエータ212は、プランジャ218を動かし、プランジャ218は、ラッチ爪206を軸214のまわりに旋回させる。
【0067】
ロック・アクチュエータ216を動作させるために使用するロック制御システム220を設けることができる。ロック制御システム220は、ホスト・コンピュータ・システム、データ記憶システム16の内に収容された制御システム、および/または制御パネル64を介してシステム・オペレータに応答することができ、それらから命令を受け取ってロック・アクチュエータ216を作動させ、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40を解放することができる。
【0068】
ロック・アセンブリ58のいくつかの構成要素は、当該技術分野において周知でかつ容易に購入可能な広範囲の装置およびシステムのうちの任意のものを含むことができる。例えば、ロック・アクチュエータ216は、ラッチ爪206と動作可能に関連付けられたプランジャ218を有する電気的に動作するソレノイドを含むことができる。本明細書で示し説明する実施形態において、ラッチ爪206は、適切なばね(図示せず)によってロック位置208にバイアスされる。したがって、ソレノイドが通電されると、プランジャ218が引っ張られるかまたは移動し、そのプランジャ218が、ラッチ爪206を軸214のまわりでロック解除位置に回転させ、それにより第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40から解放する。当然ながら、当事者には明らかなように、他のタイプの構成要素および動作機構を使用することができる。
【0069】
代替の実施形態において、アーム・アセンブリ222をロック位置224とロック解除位置(図示せず)の間で移動させることができるように第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に可動式に取り付けたアーム・アセンブリまたは細長い部材222を設けることができる。図18を参照されたい。より具体的には、好ましい1つの実施形態において、アーム・アセンブリ222が、レール支持体226によって第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に取り付けられ、それにより、アーム・アセンブリ222を軸227のまわりにロック位置224とロック解除位置の間で回転させることができる。アーム・アセンブリ222は、第2のガイド・レール40に設けられた第1のノッチ229と係合するようにサイズが決められた第1のフィンガ・アセンブリまたはカム228を備えることができる。また、アーム・アセンブリ222は、第1のガイド・レール38の第1の細長い部材146に設けられた第2のノッチ231と係合するようにサイズが決められた第2のフィンガ・アセンブリまたはカム230を備えることができる。第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定するためにアーム・アセンブリ222がロック位置224にあるとき、第1のフィンガ・アセンブリ228と第2のフィンガ・アセンブリ230は、それぞれ第1のノッチ229と第2のノッチ231と係合する。
【0070】
さらにもう1つの代替において、データ・カートリッジ格納場所24および26自体を、第1のガイド・レール38と第2のガイド・レール40の噛み合いによって係合させるのではなく、互いに解放可能に係合させることができる。例えば、1つの実施形態において、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を解放可能に係合させるために使用可能なロック・アセンブリまたは装置232(図19)を設けることができる。より具体的には、好ましい1つの実施形態で利用されるロック・アセンブリ232は、ロック・ボルトまたはプランジャ236をロック解除位置238とロック位置240の間で移動させるロック・アクチュエータ234を含むことができる。ばね(図示せず)を使用してロック・ボルト236をロック解除位置238にバイアスすることができる。ロック・ボルト236は、ロック・プレート244に設けられた少なくとも1つのアパーチャ242と係合するようにサイズが決められる。第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が隣り(例えば、第1の位置46と第3の位置50)にあることを検出し、次に信号をロック制御システム248に送る、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26と動作可能に関連付けられたリミット・スイッチ246を設けることができる。これに応じて、ロック制御システム248は、ロック・アクチュエータ234を動作させて第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26に固定することができる。代替として、ロック制御システム248は、システム・オペレータがホスト・コンピュータ・システムまたはデータ記憶システム16の制御パネル64に入力した指示に応じてロック・アクチュエータ234を動作させることができる。
【0071】
ロック・プレート244は、第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116の一部分を構成してもよく、あるいはそれに取り付けられてもよい。ロック・アクチュエータ234およびボルト236は、第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118に設けられている。リミット・スイッチ246は、第2のトレイ118の床部分126の下に取り付けることができ、第1のトレイ116の床部分120から下方に延在する部材250と実質的に位置合せされることができる。代替として、本発明の教示をよく理解した後の当事者に明らかなように、他の取り付け構成が可能である。
【0072】
ロック・アセンブリ232の種々の構成要素は、当該技術分野で周知または容易に購入可能な広範囲の装置およびシステムの任意のものを含むことができる。例えば、ロック・アクチュエータ234は、ロック・プレート244に設けられた穴242と係合するようにサイズが決められたプランジャ236を有する電気的に作動するソレノイドを含むことができる。ロック・ボルト236は、ロック解除位置238に適切なばね(図示せず)によってバイアスされ、その結果、ソレノイドが通電されると、ロック・ボルト236がロック位置240まで動き、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が解放可能に係合される。当然ながら、当事者に明らかなように、他のタイプの構成要素と動作機構を使用することもできる。
【0073】
前に簡単に説明したように、一般に、データ・カートリッジ交換装置10は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されたときにドロワ20を完全退行位置(図2)に保持し、あるいは第1のデータ・カートリッジ格納位置26が移動されているときに第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に静止したままにするために、ドロワ・ロック・アセンブリまたは装置60(図20)を備えることが好ましいが、このことは必須ではない。第2のデータ・カートリッジ格納場所26をその第3の位置50に静止したままにすることによって、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、システム・オペレータが第1のデータ・カートリッジ格納場所24を移動させ、中のデータ・カートリッジ18にアクセスしている場合でも、第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。図4を参照されたい。
【0074】
1つの実施形態で利用されているドロワ・ロック・アセンブリ60は、ロック・ボルトまたはプランジャ256をロック位置258とロック解除位置260の間で移動させるロック・アクチュエータ254を含むことができる。図20を参照されたい。ロック・ボルト256をロック解除位置260にバイアスするためにばね(図示せず)を使用することができる。ロック・ボルト256は、第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118に取り付けられたロック・プレート264に設けられた少なくとも1つのアパーチャ262と係合するようにサイズを決めることができる。リミット・スイッチ266は、データ記憶システム16のシャーシ70に取り付けることができ、第2のデータ・カートリッジ格納場所26がその第3の位置50にあるときにロック制御システム268に信号を提供することができる。ロック制御システム268は、それに応じて、ロック・アクチュエータ254を作動させて、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を第3の位置50に固定するか、あるいは第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が係合されているときに、ドロワ20を完全退行位置(図2)に固定することができる。代替として、ロック制御システム268は、システム・オペレータがホスト・コンピュータ・システムまたはデータ記憶システム16の制御パネル64に入力した指示に応じて、ロック・アクチュエータ254を作動させることができる。
【0075】
ドロワ・ロック・アセンブリ60の種々の構成要素は、当該技術分野において周知でかつ容易に購入可能な広範囲の装置およびシステムのうちの任意のものを含むことができる。例えば、ロック・アクチュエータ254は、ロック・プレート264に設けられた穴262と係合するようにサイズが決められたプランジャ256を有する電気的に作動するソレノイドを含むことができる。本明細書に示し説明した実施形態において、ロック・ボルト256は、適切なばね(図示せず)によってロック解除位置260にバイアスされる。したがって、ソレノイドが通電されると、ロック・ボルト256がロック位置258に移動され、それにより第2のデータ・カートリッジ格納場所26が第3の位置50に固定されるか、データ・カートリッジ格納場所24および26が係合されている場合は、ドロワ20が完全退行位置に固定される。当然ながら、当事者に明らかなように、他のタイプの構成要素および動作機構を使用することもできる。
【0076】
データ・カートリッジ交換装置10は、データ記憶システム16内に収容された制御システムと動作可能に関連付けられ、それにより、制御システムは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50から移動されたことまたそこに戻されたことを判断し、それにしたがってカートリッジ・ハンドリング・システム22に指示することができる。換言すると、制御システムは、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26のどちらかが移動されたことを決定することができ、それによりそれぞれのデータ・カートリッジ格納場所24または26がデータ記憶システム16内の適切な場所(例えば、第1または第3の位置46または50)に戻されるまで、移動されたデータ・カートリッジ格納場所24または26内のデータ・カートリッジ18にアクセスする命令をカートリッジ・ハンドリング・システム22に出さない。1つの実施形態において、データ・カートリッジ格納場所24および26のそれぞれの位置と関連した信号をデータ記憶システム16の制御システムに送るドロワ位置センサ(図示せず)を設けることができる。例えば、第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、その第1の位置46から移動されたと仮定すると、ドロワ位置センサは、データ記憶システム16の制御システムに信号を送って、制御システムに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18が移動され、それによりカートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセスできなくなったことを知らせることができる。第1のデータ・カートリッジ格納場所24がその第1の位置46に戻ったとき、ドロワ位置センサは、制御システムに、第1のデータ・カートリッジ格納場所24がその第1の位置50に戻り、したがってカートリッジ・ハンドリング・システム22がアクセスできることを知らせることができる。
【0077】
一般に、データ・カートリッジ交換装置10は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にあるときに第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32をより確実に位置決めするカートリッジ・マガジン・アライメント装置270を備えることが好ましいが、これは必須ではない。次に図7と図21を参照すると、カートリッジ・マガジン・アライメント装置270は、データ記憶システム16のシャーシ70と間隔を置いて取り付けられた1対の細長い基準レール272および274を含むことができる。カートリッジ・マガジン30および32は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50に移動されたとき(すなわち、ドロワ20が完全退行位置に移動されたとき)、それぞれの細長い基準レール272および274と摺動式に係合するようにサイズが決められた第1の細長いスロット276と第2の細長いスロット278を備えることができる。マガジン30および32内の各スロット276および278と細長い基準レール272および274との係合によって、マガジン30および32がドロワ20から少し持ち上がり、各マガジン30および32が、図21で最も良く示されたような位置合せ位置280に保持される。したがって、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50にあるとき、第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32の位置は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26によってではなくカートリッジ・マガジン・アライメント装置270によって決定される。
【0078】
カートリッジ・マガジン・アライメント装置270は、カートリッジ・マガジン30および32が第1のカートリッジ・マガジン・トレイ116と第2のカートリッジ・マガジン・トレイ118内にそれぞれ収容されたままの場合でも、カートリッジ・マガジン30および32を通常よりも正確に位置決めする。カートリッジ・マガジン・アライメント装置270によって位置決めが正確に行われるため、カートリッジ・アクセス装置88が、選択したデータ・カートリッジ18と送り不良なしに係合することができる可能性が高められる。また、この機構により、高精度なドロワ取付けシステムを提供する必要がなくなる。すなわち、第1のマガジン30と第2のマガジン32が、それぞれ第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26によって適切な位置に保持されないので、ドロワ20は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26がそれぞれの第1の位置46と第3の位置50に戻されるたびにマガジン30および32をその正確な位置に戻すように設計する必要がない。
【0079】
データ・カートリッジ交換装置10は、データ記憶システム16で以下のように使用され、システム・オペレータがデータ記憶システム16内に収容されているいくつかのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。例えば、データ記憶システム16が、複数のデータ・カートリッジ18を備えている状況を検討する。通常の動作中、ドロワ20は、図2に示した完全退行位置または閉位置のままでよく、それによりデータ記憶システム16の内部のカートリッジ・ハンドリング・システム22が、そこに収容されているすべてのデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。システム・オペレータが、完全に閉じたドロワ20(図2)(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50にある)のデータ・カートリッジ18にアクセスする必要が生じた場合、第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、本明細書で前に説明した手法のうちのいずれか(例えば、ガイド・レール40が、図17に示したロック・アセンブリ58によってガイド・レール38に固定される)で係合されたと仮定すると、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26をデータ記憶システム16の外に出し、それにより第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26内でデータ・カートリッジ18を露出させることができる。図3を参照されたい。データ・カートリッジ交換装置10が、オプションのドロワ・ロック・アセンブリ60(図20)を備えている場合は、ドロワ・ロック・アセンブリ60と関連付けられたロック制御システム268が、まずドロワ20をロック解除した後で、ドロワ20を移動させる。ロック制御システム268には、データ記憶システムの制御システム(図示せず)によって、あるいは制御パネル64を介してシステム・オペレータによって、あるいはデータ記憶システム16が接続されたホスト・コンピュータ・システムによって、そのように指示することができる。
【0080】
ドロワ20が開けられすなわち拡張された後で、システム・オペレータは、データ・カートリッジの交換、取外しまたは交換のために、露出されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。ドロワ20が拡張位置にあるとき、データ記憶システム16は、動作可能なままであり、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。しかしながら、システム・オペレータがドロワ20を開けたときは、ドロワ20内のすべてのデータ・カートリッジ18が移動されるので、固定カートリッジ格納アレイ66には、ドロワ20に格納されていないデータ・カートリッジ18だけが含まれる。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、ドロワ20内のどのデータ・カートリッジ18にもアクセスしない。
【0081】
システム・オペレータが、露出したデータ・カートリッジ18にアクセスし終わった後で、システム・オペレータは、ドロワ20の前面パネル62を押して第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26を、データ記憶システム16内のそれぞれの第1の位置46と第3の位置50に戻すことができる。図2を参照されたい。第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26が、それぞれの第1の位置46と第3の位置50まで移動されたとき、細長い基準レール272と274が、カートリッジ・マガジン30および32上の各スロット276および278と係合する。基準レール272および274は、スロット276および278と完全に係合したとき、ドロワ20からマガジン30および32を少し持ち上げ、図21に示したような位置合せ位置280に各マガジン30および32を保持する。ドロワ20が完全に閉じられた後で、システム・オペレータ、データ記憶システムまたはリミット・スイッチ266が、ドロワ・ロック・アセンブリ60と関連付けられたロック制御システム268に指示して、ドロワ20を完全に閉じた位置にロックする(すなわち、データ・カートリッジ格納場所24および26をそれぞれの第1の位置46と第3の位置50にロックする)ことができる。図2と図20を参照されたい。この例では、データ記憶システム16は、ドロワ20内のデータ・カートリッジ18の目録を作成しなおすことが必要になる。
【0082】
次に、システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18だけにアクセスしたいと仮定すると、最初に、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26から切り離さなければならない。例えば、1つの実施形態において、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220(図17)は、まず第2のガイド・レール40から第1のガイド・レール38を解放するように指示され、その後で第1のデータ・カートリッジ格納場所24が移動される。第1のガイド・レール38を解放する指示は、データ記憶システム16内に収容されている制御システム(図示せず)によって、制御パネル64を介してシステム・オペレータによって、あるいはホスト・コンピュータ・システムによって提供することができる。データ・カートリッジ格納場所24および26を切り離した後で、システム・オペレータは、前面パネル62を引っ張って第1のデータ・カートリッジ格納場所24をデータ記憶システム16の外に移動させ、その結果、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18が、システム・オペレータに露出される。図4を参照されたい。
【0083】
システム・オペレータが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18にアクセスしているとき、データ記憶システム16は、動作可能なままであり、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66に格納されたデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。しかしながら、この例では、第1のデータ・カートリッジ格納場所24がシステム・オペレータによって移動されたとき、第2のデータ・カートリッジ格納場所26は、その中のデータ・カートリッジ18と同じように、その第3の位置50に静止したままであった。その結果、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、固定カートリッジ格納アレイ66の一部分を構成すると言うことができる第2のデータ・カートリッジ格納場所26内のデータ・カートリッジ18に引き続きアクセスすることができる。換言すると、カートリッジ・ハンドリング・システム22は、移動されてシステム・オペレータがアクセスできるようになったデータ・カートリッジ18(すなわち、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18)だけにアクセスできなくなっている。
【0084】
ユーザが、第1のデータ・カートリッジ格納場所24にアクセスし終わった後で、システム・オペレータは、前面パネル62を押して、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を、第2のデータ・カートリッジ格納場所26の隣りの第1の位置46に戻すことができる。図2を参照されたい。第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、その第1の位置46に移動されたとき、細長い基準レール272および274は、第1のカートリッジ・マガジン30のスロット276および278と係合する。基準レール272および274は、スロット276および278と完全に係合したとき、ドロワ20からマガジン30を少し持ち上げ、図21に示したような位置合せ位置280にマガジン30を保持する。第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、その第1の位置46に戻された後で、ロック・アセンブリ58のロック制御システム220は、ロック・アクチュエータ216を動作させて、第1のガイド・レール38を第2のガイド・レール40に固定し、それにより、第1のデータ・カートリッジ格納場所24を第2のデータ・カートリッジ格納場所26と一緒に移動させることができ、かつ/または第1のデータ・カートリッジ格納場所24が、第2のデータ・カートリッジ格納場所26を介してドロワ・ロック・アセンブリ60によって第1の位置46に固定される。この例では、データ記憶システム16は、第1のデータ・カートリッジ格納場所24内のデータ・カートリッジ18の目録を作成するだけでよい。
【0085】
本明細書で示し説明した実施形態において、データ・カートリッジ交換装置10は、ドロワ20によって運ばれるいくつかのデータ・カートリッジ18が、全体で取り外したり交換したりすることができる1つまたは複数のカートリッジ・マガジン28(例えば、第1のカートリッジ・マガジン30と第2のカートリッジ・マガジン32)内に収容されているように構成されている。すなわち、システム・オペレータが、第1のマガジン30と第2のマガジン32の全体を取り外すことができ、それにより、カートリッジ・マガジン30または32に収容されている複数のデータ・カートリッジ18の便利な交換、取外しまたは交換が可能になる。カートリッジ・マガジン30および32はそれぞれ、システム・オペレータが各カートリッジ・マガジンを都合よく搬送できるようにするためのハンドル282(図1と図2)を備えることができる。
【0086】
データ記憶システム16に収容されているデータ・カートリッジ18のどれにもデータ・カートリッジ交換装置10を介してアクセスすることができることに注意されたい。例えば、カートリッジ・ハンドリング・システム22に指示して、選択したデータ・カートリッジ18を固定カートリッジ格納アレイ66から可動カートリッジ格納アレイ68(例えば、第1のガイド・レール38が第2のガイド・レール40に固定されているときは第1のデータ・カートリッジ格納場所24と第2のデータ・カートリッジ格納場所26)に移動させることによって、ドロワ20の反対側にある固定カートリッジ格納アレイ66(図3)内に配置されたカートリッジ・マガジン28に格納されたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。選択したデータ・カートリッジ18を固定カートリッジ格納アレイ66から可動カートリッジ格納アレイ68に移動させた後、システム・オペレータは、既に説明した方式で、移動させたデータ・カートリッジ18にアクセスすることができる。代替として、データ記憶システム16が第2のドロワを備えている場合、システム・オペレータは、第1のドロワ20について既に説明した方式で、第2のドロワに収容されたデータ・カートリッジにアクセスすることができる。
【0087】
本明細書で説明した創意に富んだ概念は、他の状況で様々に実施することができ、また併記の特許請求の範囲は、従来技術によって制限された範囲を除いて、本発明の代替の実施形態を含むように解釈されるべきであることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施形態によるデータ・カートリッジ交換装置を有するデータ記憶システムの斜視図である。
【図2】データ・カートリッジにアクセスするために使用することができるカートリッジ・ハンドリング・システムと、データ・カートリッジ格納場所の内部構造と、第1の構成のデータ・カートリッジ交換装置とを示す、図1に示したデータ記憶システムの平面図である。
【図3】完全に開けられたドロワと、第1の構成のデータ・カートリッジ交換装置とを示す、図1に示したデータ記憶システムのもう一つの平面図である。
【図4】第2の構成のデータ・カートリッジ交換装置を示す、図1に示したデータ記憶システムのさらにもう1つの平面図である。
【図5】図2に示したカートリッジ・ハンドリング・システムの斜視図である。
【図6】図5に示したカートリッジ・ハンドリング・システムに使用することができるカートリッジ・アクセス装置の斜視図である。
【図7】図1に示したデータ・カートリッジ交換装置のドロワとドロワ取付けシステムとカートリッジ・マガジン基準レールの分解斜視図である。
【図8】ドロワをデータ記憶システムに摺動式に取り付けるために使用することができる取付けシステムの斜視図である。
【図9】図8に示した取付けシステムの第1のガイド・レールの斜視図である。
【図10】図8に示した取付けシステムの第3のガイド・レールの斜視図である。
【図11】軸受の一部分を取り去ってその中に取り付けられたU字型軸受部材を示した、図8に示した取付けシステムの第2のガイド・レールと第4のガイド・レールの平面図である。
【図12】U字型軸受の相対的な位置を示す第3のガイド・レールの平面図である。
【図13】図11の線13−13に沿って切断した第2及び第4のガイド・レールの側面断面図である。
【図14】図12の線14−14に沿って切断した第3のガイド・レールの側面断面図である。
【図15】取付けシステムを含むガイド・レールの側面断面図である。
【図16】図15の線16−16に沿って切断した取付けシステムを含むガイド・レールの側面断面図である。
【図17】第1のガイド・レールを第2のガイド・レールに固定するために使用することができるロック・アセンブリの斜視図である。
【図18】データ・カートリッジ交換装置の第2の実施形態において第1のガイド・レールを第2のガイド・レールに固定するために使用することができるアームおよびフィンガ・アセンブリの斜視図である。
【図19】データ・カートリッジ交換装置の第3の実施形態においてドロワの第1および第2のカートリッジ・マガジン・トレイを係合するために使用することができるロック・アセンブリの側面図である。
【図20】データ記憶システム内でドロワを退行位置に固定するために使用することができるロック・アセンブリの側面図である。
【図21】カートリッジ・マガジンとカートリッジ・マガジン基準レールの係合を示す側面図である。
【符号の説明】
10:データ・カートリッジ交換装置
16:データ記憶システム
20:ドロワ
24、26:データ・カートリッジ格納場所
38、40、42、44:ガイド・レール
46、48、50、52:位置
58:ロック・アセンブリ
222:アーム・アセンブリ
224:ロック位置
228、230:フィンガ・アセンブリ
229、231:ノッチ
Claims (10)
- データ記憶システムに使用するデータ・カートリッジ交換装置であって、
第1のデータ・カートリッジ格納場所と第2のデータ・カートリッジ格納場所とを有するドロワを備え、前記ドロワが、前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1の位置と第2の位置との間で移動させることができ、また前記第2のデータ・カートリッジ格納場所を第3の位置と第4の位置との間で移動させることができるように前記データ記憶システムと動作可能に関連付けられており、前記第1のデータ・カートリッジ格納場所が、前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができ、また前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と動作可能に関連付けられている、データ・カートリッジ交換装置。 - 前記ドロワの前記第1のデータ・カートリッジ格納場所に取り付けられた第1のガイド・レールと、
前記ドロワの前記第2のデータ・カートリッジ格納場所に取り付けられた第2のガイド・レールと、
前記第1および第2のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レールと、
前記データ記憶システムに取り付けられ、前記第3のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第4のガイド・レールと、
をさらに備えている、請求項1に記載のデータ・カートリッジ交換装置。 - 前記データ・カートリッジ交換装置と動作可能に関連付けられたロック・アセンブリをさらに有し、前記ロック・アセンブリは、前記第1および第2のガイド・レールを係合するために使用可能である、請求項2に記載のデータ・カートリッジ交換装置。
- 前記第1のガイド・レールと動作可能に関連付けられ、ロック位置とロック解除位置の間で移動可能なアーム・アセンブリであって、前記アーム・アセンブリがロック位置にあるときに前記第1のガイド・レールが前記第2のガイド・レールと係合される、アーム・アセンブリと、
前記アーム・アセンブリと動作可能に関連付けられ、前記第2のガイド・レールに形成された第1のノッチと係合するように適合され、前記アーム・アセンブリが前記ロック位置にあるときに前記第1のノッチと係合する第1のフィンガ・アセンブリと、
をさらに備えている、請求項2または3に記載のデータ・カートリッジ交換装置。 - 前記アーム・アセンブリと動作可能に関連付けられ、前記第1のガイド・レールに形成された第2のノッチと係合するように適合され、前記アーム・アセンブリがロック位置にあるときに前記第2のノッチと係合する第2のフィンガ・アセンブリさらに備えている、請求項4に記載のデータ・カートリッジ交換装置。
- 前記ドロワが、第1の構成と第2の構成を構成し、前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所が、前記第1の構成において互いに接して位置決めされ、前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所が、前記第2の構成においてある間隔だけ離されている、請求項1、2、3、4、または5に記載のデータ・カートリッジ交換装置。
- 前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所が、前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように互いに解放可能に係合され、かつ前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所が、前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができるように切り離し可能である、請求項1、2、3、4、5または6に記載のデータ・カートリッジ交換装置。
- 前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所と動作可能に関連付けられ、前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所を係合するように使用可能であるロック・アセンブリをさらに備えている、請求項1、2、3、4、5、6または7に記載のデータ・カートリッジ交換装置。
- データ記憶システムの第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1のガイド・レールに取り付けるステップと、
前記データ記憶システムの第2のデータ・カートリッジ格納場所を第2のガイド・レールに取り付けるステップと、
前記第1および第2のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第3のガイド・レールを提供するステップと、
前記データ記憶システムに、前記第3のガイド・レールと係合するようにサイズが決められた第4のガイド・レールを取り付けるステップと、
前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができ、また前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように前記第1および第2のガイド・レールを前記第3のガイド・レールと係合させるステップと、
前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を第1の位置と第2の位置との間で移動させることができ、また前記第2のデータ・カートリッジ格納場所を第3の位置と第4の位置との間で移動させることができるように、前記第3のガイド・レールを前記第4のガイド・レールと係合させるステップと、
を含む方法。 - 前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と一緒に移動させることができるように、前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所を係合させるステップ、あるいは、前記第1のデータ・カートリッジ格納場所を前記第2のデータ・カートリッジ格納場所と独立に移動させることができるように、前記第1および第2のデータ・カートリッジ格納場所を切り離すステップ、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
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