JP3987349B2 - 水回転噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば煙突等の筒状物の内壁を高圧水の噴射で洗浄したりするのに使用する水回転噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば煙突の内壁を洗浄する一般的な装置や方法として、高圧水の噴射により洗浄する方策がある。例えば特開昭49−83937「煙突内部付着灰除去方法」では、煙突の上部開口からワイヤにより吊り下げたゴンドラを4つのステーやローラ等により煙突内部で上下移動可能に支持し、ゴンドラに2つのノズルを回転可能に取付け、外部より高圧水をホースでノズルに導入し、ノズルから高圧水を噴射させながら、その反動でノズルを回転させることで、煙突内部に付着した灰を除去している。なお、ゴンドラの上下動は、地上に仮設したウインチにより行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の方法では、ホースを介して外部から導入した高圧水をそのままノズルから単に噴射させているだけであるため、ノズルから噴射される水圧が不安定であり、またそれによりノズルの回転も一様でない。このため、煙突内部に万遍なく高圧水を噴射させるのが難しく、洗浄できない部分が残り易い。また、構造は簡素であるが、ホースとノズルをニップルやパイプだけで連結してあるので、余り高い圧力を掛けることはできず、堅牢性に難点がある。
【0004】
このような問題点は、上記公報記載の技術に固有ではなく、高圧水の噴射により洗浄する他の装置や方法にも一般的に該当する。
【0005】
従って、本発明は、そのような問題点に着目してなされたものであって、高圧水を安定して噴射させることができると共に、かなりの高圧水に対しても十分な強度を有する水回転噴射装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の水回転噴射装置は、軸に固定され、軸に沿って対向する筒状の内部分、及び内部分に間隔を置いて対向する筒状の外部分を有するハウジングと、このハウジングの内部分と外部分との間の空間にハウジングに対して回転可能に支持され、一端部が前記内部分と外部分との間の空間よりも突出する筒状のロータとを備え、前記ロータの突出部分とは反対側の端部に対向すると共にその端部外周のほぼ接線方向に水が噴射されるように前記ハウジングの外部分に少なくとも1個の高圧水導入口を設け、この高圧水導入口に対向してロータの端部外周に多数個の凹部を形成し、前記ロータの突出部分に複数個の水噴出口を設け、前記凹部と水噴出口とを連通する環状の流路を設け、前記環状の流路は、ロータの外周面とハウジングの外部分の内周面との間隙により形成された環状の外路と、ロータ内部に形成された環状の内路とからなり、前記高圧水導入口から導入された高圧水は、ロータの凹部に当たり、前記環状の外路及び環状の内路を順に通過し、ロータの水噴出口から噴射されることを特徴とする。
【0007】
この水回転噴射装置では、高圧水をハウジングの外部分の高圧水導入口よりロータの凹部に向けて噴射すると、高圧水はロータの外周に並んで設けられた凹部に次々に当たり、ロータが回転する。つまり、ロータは回転自在であり、高圧水は高圧水導入口からロータの外周のほぼ接線方向に噴射されるため、高圧水の圧力が凹部に伝わり、ロータには高圧水の圧力に応じた回転力が付与される。それによりロータは回転する一方、凹部に当たった高圧水は、環状の流路を通じて凹部とは反対側の水噴出口に達し、水噴出口から外部に噴射される。ここに、ロータは回転しているから、水噴出口からの高圧水も回転しながら噴射される。
【0008】
この水回転噴射装置によれば、ハウジングが筒状の内部分及び外部分を有する2重の筒状であり、その内部分と外部分との間の空間でロータが水圧により回転し、水がロータの一端部の凹部から他端部の水噴出口まで環状の流路を通じて移動する構造であるため、ロータの水噴出口から噴射される高圧水の圧力が安定し、ロータの回転も安定する。また、構造的に十分な強度を有するので、入力としてかなりの高圧水を導入することができ、それにより出力としての噴射水にも十分な圧力があり、洗浄能力が高い。
【0009】
上記基本構成において、高圧水導入口は少なくとも1個設けられるが、2個設けることで、水噴出口からの出力としての水圧を落とさずにロータの回転を自由に制御できる。この場合、2個の高圧水導入口のうち、一方の高圧水導入口は、当該導入口からの噴射水によりロータを一方向に回転させるようにロータの端部外周の凹部に対して開口し、他方の高圧水導入口は、当該導入口からの噴射水によりロータを反対方向に回転させるようにロータの端部外周の凹部に対して開口することとする。
【0010】
このロータの回転制御に関していうと、仮に1個の高圧水導入口から高圧水を導入するだけであると、高圧水の圧力にもよるが、ロータの回転が高速になるほど、水は水噴出口から霧状になって噴出し、低速(例えば30〜60rpm程度)になると、水は水噴出口から直線状に噴出するようになる。当該装置の用途が煙突等の筒状物の内壁洗浄である場合は、水が霧状に噴出すると綺麗に洗浄できないので、ロータの回転数を落とす必要がある。
【0011】
そこで、高圧水導入口を2個設け、一方の高圧水導入口から高圧水を導入することで、ロータを一方向に回転させるのと併行して、他方の高圧水導入口からもロータの所望の回転数に応じた水圧の水を逆噴射させることで、ロータの回転を制動し、その回転数を低下させるようにする。勿論、高圧水を導入する高圧水導入口を変えることで、ロータの回転方向(右回り・左回り)も制御できる。
【0012】
つまり、高圧水導入口の一方をロータ回転用とし、他方を回転制御用とすることで、水噴出口から噴出する水の圧力を低下させることなく、ロータの回転を自由に制御できる。因みに、単に1個の高圧水導入口から導入される高圧水の圧力を変化させる場合は、導入水の圧力を下げれば、ロータの回転数も落ちるが、水噴出口から噴出する水の圧力も低下し、筒状物の内壁洗浄には役立たなくなる。
【0013】
また、環状の流路が、ロータの外周面とハウジングの外部分の内周面との間隙により形成された環状の外路と、ロータ内部に形成された環状の内路とからなるので、ロータ一端部の凹部に向けて噴射された高圧水をロータ他端部の水噴出口までスムーズに導くことができ、導入された高圧水のエネルギーロスが少なくなる。
【0014】
更に、凹部は、半球形状であることとすれば、それ以外の形状(例えば矩形)に比べて、右回り・左回りのいずれの方向へも、高圧水導入口から噴射される高圧水の圧力を回転力としてロータに最も効率良く伝えることができ、これも高圧水のエネルギーロスを少なくすることができる。
【0015】
なお、本発明の水回転噴射装置は、水噴出口から噴射される水を直線状や霧状に適宜切り換えると共に、その圧力を変えることで様々な用途に適用できる。例えば前記したように筒状物の内壁の洗浄用、或いは農産物・植物等への水撒き用、消火用、噴水用等である。
【0016】
上記筒状物とは、煙突を始めとして、配管、パイプ、タンク、樽等を指し、それらの内壁も円形の内周面が一般的であるが、必ずしも円形である必要はなく、四角形でも構わない。この他、それら筒状物の設置方向も鉛直方向、水平方向など限定はなく、それら筒状物の大きさも特定されない。すなわち、本発明の水回転噴射装置は、用途対象物の大きさに応じて作製すればよく、各部の材質も、煙突等の或る程度大きいものを対象とする場合はより強度を高めるために金属製とし、口径の小さなパイプ等では必要に応じてプラスチックでもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0018】
実施形態に係る水回転噴射装置の概略平面図(上面図)を図1に、その縦断面図を図2に示す。この水回転噴射装置は、図2において、軸1に固定され、軸1に沿って対向する筒状の内部分としてのベース11、及びベース11に間隔を置いて対向する筒状の外部分としてのケーシング12を有するハウジング10と、このハウジング10のベース11とケーシング12との間の空間にハウジング10に対して回転可能に支持され、一端部がベース11とケーシング12との間の空間よりも突出する筒状のロータ20とを備える。
【0019】
ハウジング10は、筒状のベース11及びケーシング12からなる2重の筒状構造であり、ハウジング10の中心に軸1が挿通され、ベース11とケーシング12との間の空間にロータ20が配置された形態である。このハウジング10は、ベース11が軸1の両端部にてワッシャ15を介してナット16により取付けられることで、軸1に固定される。ベース11は、軸1に沿って対向する筒状部分11aと、この筒状部分11aの一端部に付設されたフランジ部分11bとからなる。
【0020】
ケーシング12は、ベース11のフランジ部分11bに一体に取付けられ、ベース11の筒状部分11aに一定間隔を置いて対向する。このケーシング12の一端部側(ベース11のフランジ部分11b側)には、ロータ20の突出部分20aとは反対側の端部に対向すると共にその端部外周のほぼ接線方向に水が噴射されるように2個の高圧水導入口13が形成されている。
【0021】
2個の高圧水導入口13のうち、一方は当該導入口からの噴射水によりロータ20を一方向(例えば右回り)に回転させるようにロータ20の後記凹部21に対して開口し、他方は当該導入口からの噴射水によりロータ20を反対方向(例えば左回り)に回転させるようにロータ20の凹部21に対して開口する。但し、図2では便宜上、高圧水導入口13はロータ20の端部外周に垂直方向に描かれている。また、図2には示されていないが、各高圧水導入口13にはそれぞれバルブが設けられており、バルブにより導入口13を開閉できるようになっている。この高圧水導入口13に外部から高圧水を導入するための例えばノズル70が取付けられる。ノズル70はホースでもよい。
【0022】
ロータ20は、ベース11とケーシング12との間の空間よりも突出する部分20aを有すると共に、この突出部分20aとは反対側の端部、すなわちケーシング12の高圧水導入口13に対向する外周部分に、多数個の半球形状の凹部21を有する。凹部21は、図3にロータ20の正面図を示すように、外周に等間隔で多数形成されている。この凹部21に対して、ロータ20の突出部分20aには、複数個(ここでは4個)の水噴出口22が等角度(90°)間隔を置いて形成されている。この水噴出口22に高圧水を外部へ噴射するための例えばパイプ71が取付けられる。
【0023】
ロータ20の凹部21と水噴出口22は、環状の流路23により連通している。流路23は、ロータ20の外周面とケーシング12の内周面との間隙により形成された環状の外路23aと、ロータ20内部に形成された環状の内路23bとからなる。外路23aは、ロータ20を部分的に幾分薄肉にすることで形成され、内路23bは、ロータ20の外周寄り内部に形成される。従って、ケーシング12の高圧水導入口13から導入された高圧水は、矢印で示すように、凹部21からケーシング12の内周面とロータ20の外周面との間隙、外路23a、内路23bを順に通過し、ロータ20の水噴出口22からパイプ71に流入し、パイプ71の先端から噴射される。
【0024】
一方、ロータ20はハウジング10のベース11及びケーシング12に対して回転可能であるが、ここでは、ロータ20の一端部(凹部21側)の内周面と当該内周面に対向するベース11の筒状部分11aの外周面との間に設けられた軸受31と、ロータ20の他端部(水噴出口22側)の内周面と当該内周面に対向するベース11の筒状部分11aの外周面との間に設けられた軸受32とにより、ロータ20が回転可能に支持される。なお、図2では、ロータ20は回転に伴い水の移動方向に応じて図中の上方向に移動しようとするが、このロータ20の移動は上側のワッシャ15及びナット16により規制される。
【0025】
また、軸受31,32の両側にはそれぞれパッキン41,42が配置され、高圧水がベース11の筒状部分11aの外周面とロータ20の内周面との間隙に浸入しないようになっている。更に、ケーシング12の内周面とロータ20の外周面との間にもパッキン43が配置され、高圧水が当該間隙にも浸入しないようになっている。
【0026】
他方、ケーシング12の端面には、環状のフタ50がパッキン51を介してネジ52により取付けられ、パッキン43を収容した空間がフタ50で覆い隠される。ロータ20の端面には、環状のカバー60がネジ61により取付けられ、ロータ20の突出部分20aの内側の空間がカバー60で覆い隠される。カバー60は筒状の軸受支持部62を有し、この軸受支持部62に軸受33が取付けられ、軸受33は軸受31,32と同様にロータ20を回転可能に支持する。更に、軸受33にはスリーブ状のカラー63が取付けられ、カラー63はロータ20の回転を安定して支持する。
【0027】
このように構成した水回転噴射装置では、ケーシング12の高圧水導入口13にノズル70を接続し、このノズル70に例えばホース(図示せず)を介して高圧水供給源(ポンプ等)を接続する(図1参照)。また、ロータ20の水噴出口22にパイプ71を接続し、高圧水が外部に噴射されるようにする。
【0028】
そして、高圧水を一方の高圧水導入口13より導入すると、高圧水はロータ20の凹部21に当たる。高圧水はロータ20の外周部分のほぼ接線方向に噴射されるため、凹部21が受けた圧力によりロータ20は回転し始める。すると、高圧水がロータ20の外周に並ぶ凹部21に次々と当たるため、ロータ20には高圧水の圧力に応じた回転力が付与され、ロータ20が一定速度で回転する。ロータ20の回転と併行して、凹部21に当たった高圧水は、環状の流路23(外路23a、内路23b)を流れて凹部21とは反対側の水噴出口22に達し、水噴出口22からパイプ71に流入し、パイプ71のノズル状先端部から外部に噴射される。勿論、ロータ20は回転しているから、水噴出口22に接続されたパイプ71も回転しながら水を噴射する。
【0029】
ここで、前記したように、高圧水を一方の高圧水導入口13から導入するだけであると、水圧にもよるが、ロータ20の回転が高速になるほど、水は水噴出口22から霧状になって噴出する。水が噴霧状になると、煙突の内壁を綺麗に洗浄することができないので、他方の高圧水導入口13からも或る程度の水圧で水を導入する。すると、他方の高圧水導入口13からの水はロータ20の回転方向とは反対方向にロータ20に当たるため、ロータ20の回転数が低下し、低速回転(例えば30〜60rpm程度)になると、水は水噴出口22から直線状に噴出するようになる。
【0030】
この場合、ロータ20を一方向に回転させる水圧はそのままにして、水を反対方向に噴射させることでロータ20の回転を制御するので、ロータ20の回転を単に水圧低下により下げるのとは異なり、水噴出口22からの噴射水の圧力は落ちない。このため、煙突の内壁を強力に洗浄できる。
【0031】
そして、この水回転噴射装置によれば、ハウジング10が筒状の内部分としてのベース11と筒状の外部分としてのケーシング12を有する2重の筒状であり、そのベース11の筒状部分11aとケーシング12との間の空間でロータ20が水圧により回転し、水がロータ20の一端部の凹部21から他端部の水噴出口22まで環状の流路23を通じて移動する構造であるため、ロータ20の水噴出口22から噴射される高圧水の圧力が安定し、ロータ20の回転も安定する。また、構造的に十分な強度を有するので、入力としてかなりの高圧水を導入することができ、それにより出力としての噴射水にも十分な圧力があり、洗浄能力が高い。
【0032】
これに加えて、環状の流路23が外路23aと内路23bからなるため、ロータ20一端部の凹部21に噴射された高圧水をロータ20他端部の水噴出口22までスムーズに導くことができ、導入された高圧水のエネルギーロスが少なくなる。
【0033】
しかも、凹部21が半球形状であるので、それ以外の形状(例えば矩形)に比べて、右回り・左回りのいずれの方向へも、高圧水導入口13から噴射される高圧水の圧力を回転力としてロータ20に最も効率良く伝えることができ、これも高圧水のエネルギーロスを少なくすることができる。
【0034】
従って、この水回転噴射装置を用いて例えば煙突内部を洗浄する場合、当該装置を煙突内部に配置し、2個の高圧水導入口13からの導入水によりロータ20の回転を適切に制御すれば、高い洗浄能力により、煙突の内壁を綺麗に洗浄することができる。また、例えば前記軸1の代わりにワイヤを通し、ワイヤに当該装置を固定し、巻上機によりワイヤを上下に移動させることで、煙突の内壁を上下にわたって洗浄できる。ワイヤの他に、角ねじ等のように雄ネジを形成したシャフトを通し、ベース11の筒状部分11aの内周面に雌ネジを形成し、両ネジを螺合させてシャフトを回転させることにより、当該装置を上下に移動させてもよい。
【0035】
煙突の内壁の洗浄以外としては、消火にも適用できる。すなわち、高圧水導入口13に設けたバルブを遠隔操作できるようにしておき、当該装置を火災場所に梯子車の梯子等により位置させれば、装置を中心にして360°の方向に放水することができる。このとき、ロータ20の回転を制御することで、火災の状況に応じて水を直線状又は霧状に噴射する。これに関連して、水噴出口22からの水を上向きに放出するようにすることで、噴水用にも適用可能である。
【0036】
或いは、上記実施形態では、高圧水導入口13は2個設けられているが、1個だけでもよい。高圧水導入口13が1個だけの場合は、前記から明らかなように水噴出口22からの噴出水の圧力を変えずにロータ20の回転を制御することはできないが、ロータ20を高圧水により高速回転させると、水が水噴出口22から霧状に噴出するので、芝生、植物、農産物等への水撒きに利用できるだけでなく、スプリンクラー、散水機としても使用できる。
【0037】
この他、上記実施形態では、ロータ20の水噴出口22は4個設けられているが、2個や3個でもよい。但し、ロータ20の回転を安定して行うには、水噴出口22は等角度間隔で設けるのが好ましい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の水回転噴射装置によれば、ハウジングが筒状の内部分及び外部分を有する2重の筒状であり、その内部分と外部分との間の空間でロータが水圧により回転し、水がロータの一端部の凹部から他端部の水噴出口まで環状の流路を通じて移動する構造であるため、ロータの水噴出口から噴射される高圧水の圧力が安定し、ロータの回転も安定する。
また、環状の流路は、ロータの外周面とハウジングの外部分の内周面との間隙により形成された環状の外路と、ロータ内部に形成された環状の内路とからなるので、ロータ一端部の凹部に噴射された高圧水をロータ他端部の水噴出口までスムーズに導くことができ、導入された高圧水のエネルギーロスが少なくなる。
【0039】
また、構造的に十分な強度を有するので、入力としてかなりの高圧水を導入することができ、それにより出力としての噴射水にも十分な圧力があり、洗浄能力が高い。
【0040】
請求項2の構成とすれば、水噴出口から噴出する水の圧力を低下させることなく、ロータの回転を自由に制御でき、用途に応じて水噴出口から水を直線状又は霧状に噴出させることができる。
【0042】
請求項3の構成とすれば、それ以外の形状(例えば矩形)に比べて、右回り・左回りのいずれの方向へも、高圧水導入口から噴射される高圧水の圧力を回転力としてロータに最も効率良く伝えることができ、これも高圧水のエネルギーロスを少なくすることができる。
【0043】
更に、本発明の水回転噴射装置は、広範な用途に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る水回転噴射装置の概略平面図である。
【図2】同水回転噴射装置の縦断面図である。
【図3】同水回転噴射装置におけるロータの正面図である。
【符号の説明】
1 軸
10 ハウジング
11 ベース(内部分)
11a 筒状部分
11b フランジ部分
12 ケーシング(外部分)
13 高圧水導入口
20 ロータ
20a 突出部分
21 凹部
22 水噴出口
23 流路
23a 外路
23b 内路
Claims (3)
- 軸に固定され、軸に沿って対向する筒状の内部分、及び内部分に間隔を置いて対向する筒状の外部分を有するハウジングと、このハウジングの内部分と外部分との間の空間にハウジングに対して回転可能に支持され、一端部が前記内部分と外部分との間の空間よりも突出する筒状のロータとを備え、前記ロータの突出部分とは反対側の端部に対向すると共にその端部外周のほぼ接線方向に水が噴射されるように前記ハウジングの外部分に少なくとも1個の高圧水導入口を設け、この高圧水導入口に対向してロータの端部外周に多数個の凹部を形成し、前記ロータの突出部分に複数個の水噴出口を設け、前記凹部と水噴出口とを連通する環状の流路を設け、
前記環状の流路は、ロータの外周面とハウジングの外部分の内周面との間隙により形成された環状の外路と、ロータ内部に形成された環状の内路とからなり、前記高圧水導入口から導入された高圧水は、ロータの凹部に当たり、前記環状の外路及び環状の内路を順に通過し、ロータの水噴出口から噴射されることを特徴とする水回転噴射装置。 - 前記高圧水導入口は2個設けられ、一方の高圧水導入口は、当該導入口からの噴射水によりロータを一方向に回転させるようにロータの端部外周の凹部に対して開口し、他方の高圧水導入口は、当該導入口からの噴射水によりロータを反対方向に回転させるようにロータの端部外周の凹部に対して開口することを特徴とする請求項1記載の水回転噴射装置。
- 前記凹部は、半球形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水回転噴射装置。
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