JP3987203B2 - Decision feedback equalizer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハードディスク装置のリードチャネルICや高速データ通信機器に用いられる判定帰還型等化器の発散防止に関するものである。
【0002】
磁気ディスク等のハードディスクから読み取りヘッドを介して読み出される記録データは、アナログ読み出し信号として読み出される。この読み出し信号は、リードチャネルIC内の波形等化器でデジタル信号に変換され、そのデジタル信号に種々のデジタル処理が施されて、DSP、マイコン等で構成されるデータ再生処理部に出力される。データ再生処理部では、入力された記録データに基づいて原データが再生される。
【0003】
近年、このような記録データの再生動作を高速化するために、記録媒体への記録密度の向上及びデジタル信号処理速度の向上が図られている。そのため、波形等化器においても、処理の安定性と高速化が要求されている。
【0004】
【従来の技術】
従来、ハードディスク装置を構成するリードチャネルICには、ハードディスクから読み取りヘッドを介して読み出されたアナログ信号が入力される。リードチャネルICでは、入力されたアナログ信号が波形等化器でデジタル信号に変換され、そのデジタル信号に所定のデジタル復号処理が施される。そして、そのデジタル復号信号はシリアル信号から所定のビット数のパラレル信号に変換されて、ホストコンピュータ等に出力される。
【0005】
近年の記録データの読み出し動作の高速化に伴い、PRML(パーシャルレスポンスと最尤復号)方式の波形等化器に代えて、判定帰還型等化器(DFE:Decision Feedback Equalizer)が注目されている。PRML方式の波形等化器は、高精度のディジタルフィルタとイコライザフィルタを必要とし、それらは高速化、回路の小型化の障害となる。それに比べて、判定帰還型等化器は、回路構成が簡単であるため、高速動作、小型化に向いている。
【0006】
図53は、判定帰還型等化器の第1従来例を示す。
DFE11は、前置フィルタ(フィードフォワード・フィルタ)12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ15、フィードバックフィルタ16を含む。前置フィルタ12は、フィルタリング後の信号を加算器13に出力する。加算器13は、前置フィルタ12の出力信号とフィードバックフィルタ16の出力信号を加算し、加算結果を判定器14に出力する。
【0007】
判定器14は、加算器13の出力電圧と予め設定された基準電圧とを比較し、その比較結果に基づいて「1」又は「0」の判定信号S1をシフトレジスタ15に出力する。これにより、判定器14は、加算器13の出力信号をデジタル信号に変換する。
【0008】
シフトレジスタ15は、フィードバックフィルタ16のタップ数に対応する数(図53において8個)のレジスタ15aを含む。シフトレジスタ15は、判定器14から出力される判定信号S1を、クロック信号CLKに同期してサンプリングし、そのサンプリングデータを各レジスタ15aに順次記憶する。これにより、シフトレジスタ15は、標本化された過去のデータを記憶する。
【0009】
フィードバックフィルタ16は、信号中に含まれる符号(シンボル)間干渉を取り除くように動作する。フィードバックフィルタ16は、シフトレジスタ15に記憶されたデータに基づいてフィードバックレスポンス、即ち加算器13に出力する信号のアナログ量(帰還量)を演算する。
【0010】
詳述すれば、フィードバックフィルタ16は、FIR(Finite Impulse Response )フィルタよりなり、タップ数分の乗算器17、加算器18、ディジタル−アナログ変換器(DAC)19を含む。フィードバックフィルタ16は、各乗算器17にてシフトレジスタ15から入力される8ビットのデータと予め設定されたフィルタ係数ω7〜ω0をそれぞれ演算し、その演算結果を加算器18にて加算する。そして、フィードバックフィルタ16は、加算器18の加算結果をDAC19にてアナログ信号に変換し、そのアナログ信号を前記加算器13に出力する。
【0011】
従って、加算器13、判定器14、シフトレジスタ15、フィードバックフィルタ16はフィードバックループとなり、判定回路を構成する。そして、シフトレジスタ15の1つのレジスタに記憶されたデータが、ディジタル信号である再生信号として出力される。このように構成されたDFE11は、符号間干渉を取り除いた再生信号を出力する。
【0012】
ところで、DFE11は、上記したようにフィードバックレスポンスを帰還量を、フィードバックフィルタ16の各演算器17及び加算器18にて演算して求めている。そのため、読み出し速度は、各演算器17及び加算器18の演算速度は、読み出し速度を制限する。即ち、演算器17,加算器18の演算速度以上に読み出し速度を高速にすることができない。
【0013】
図54は、上記のDFE11よりも読み出し速度の高速化が可能な判定帰還型等化器(DFE)の第2従来例を示す。尚、図53に示す第一従来例のDFE11と同一構成部分は同一符号を付して説明する。
【0014】
DFE21は、前置フィルタ12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ15、フィードバックフィルタ22を含む。フィードバックフィルタ22は、デコーダ23、メモリ(RAM)24、DAC25を含む。RAM24を用いることにより、このDFE21は、RAM−DFEと呼ばれる場合もある。
【0015】
RAM24は、複数の領域24aを有し、各領域24aには、それぞれシフトレジスタ15から出力される8ビットのデータのパターンに対応するフィードバックレスポンスのデータが記憶されている。これらのデータは、シフトレジスタ15に記憶されるデータと所定のフィルタ係数ω7〜ω0を予め演算した演算結果である。
【0016】
デコーダ23は、シフトレジスタ15から出力されるデータに基づいて、そのデータのパターンに対応する領域24aのうちの1つを選択するためのアドレス信号をRAM24に出力する。RAM24は、入力されるアドレス信号により選択される領域24aに記憶したデータをDAC25に出力する。DAC25は、入力されるデータをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号をフィードバックレスポンスとして加算器13に出力する。
【0017】
このように構成されたフィードバックフィルタ22は、デコーダ23におけるデコードのための時間と、RAM24からフィードバックレスポンスを読み出すための時間しかかからない。この合計時間は、図53のDFE11のフィードバックフィルタ16における演算時間よりも短い。これにより、DFE21は、読み出し速度の高速化を可能とする。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ハードディスク装置では記録媒体や読み取りヘッドの状態で磁気変化点での読み出し信号(ローレンツパルス)のレベルが低下したり、ノイズの影響で判定に必要なレベルを得られないことがある。このことは、判定器14の判定誤りを引き起こし、シフトレジスタ15に誤った値が記憶される。この誤った値がフィードバックループの加算器に帰還される誤り伝搬によって、フィードバックループが発散する。
【0019】
この時、DFE21は、一つの状態(「0」又は「1」の何れか一方)の再生信号を継続して出力する、所謂固着した状態になる。そして、フィードバックループは、固着した状態で安定してしまい、入力信号に応じて「0」,「1」を出力する正常な状態に戻りにくくなっている。
【0020】
このような場合、フィードバックループは正常な状態になるまでに時間がかかる。従って、DFE21は、エラーを含む再生信号を出力するため、ハードディスク装置は磁気ディスクの同じ領域に対する読み出し動作を繰り返し行わなければならない。このことは、データの読み出し時間を長くし、読み出し動作の高速化を妨げていた。
【0021】
ところで、ハードディスク装置は、磁気ディスクの記録面を半径方向に同心円上に分割したトラックと、放射線状に分割したセクタにて管理している。そして、ハードディスク装置は、各セクタに同一量のデータを格納している。従って、各セクタの記録密度は、磁気ディスクの中心に近いセクタほど高くなる。そして、磁気ディスクは、一定の速度にて回転駆動される。
【0022】
従って、磁気ディスクから各種情報を読み出した読み出し信号のシンボルレート(単位時間当たりに読み出すビット数)は、中心に近いセクタから読み出した読み出し信号ほど高くなる。即ち、読み出し信号の周波数特性は、情報を読み出すセクタの位置(中心からの距離)に対応して変化する。
【0023】
読み出し信号に対する等化処理を正確に行うためには、読み出し信号の周波数特性の変化に応じてフィードバックフィルタ22のRAM24に記憶したフィルタレスポンスを短時間で変更する必要がある。しかしながら、外部からRAM24の全てのフィルタレスポンスの書き換えには時間がかかる。その書き換え時間は、読み出し動作の高速化の妨げとなっていた。
【0024】
本発明の目的は、フィードバックループの発散を防止して読み出し速度の高速化を図ることができる判定帰還型等化器を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、入力信号をフィルタリングして出力する前置フィルタと、前記前置フィルタの出力信号とシフトレジスタに格納した判定結果に基づく帰還信号とを加算し、その加算後の信号を判定基準に従って判定し、その判定結果を前記シフトレジスタに順次格納する判定回路とを備えた判定帰還型等化器において、前記判定回路は、前記前置フィルタの出力信号と前記帰還信号とを加算する加算器と、基準レベルに対する前記加算器の出力信号の大小を判定し、その判定結果を前記シフトレジスタに出力する判定器と、前記シフトレジスタに格納された判定結果に基づいて帰還量を演算し、該帰還量に応じた帰還信号を出力する帰還フィルタとを備え、前記帰還フィルタは、複数の信号レベルを生成する第1信号レベル生成回路と、前記監視結果が入力され、該監視結果に基づいて前記複数の信号レベルのうちの1つを選択し、その選択した信号レベルを基準レベルとして前記判定器に出力する第1選択回路と、 複数の信号レベルを生成する第2信号レベル生成回路と、前記監視結果が入力され、該監視結果に基づいて前記複数の信号レベルと前記判定結果に基づく帰還量のうちの1つを選択し、その選択した信号を出力する第2選択回路と、前記選択回路の出力信号をアナログ信号に変換し、該アナログ信号を前記帰還信号として出力するDA変換器とを備えた。
【0036】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の判定帰還型等化器において、前記シフトレジスタのレジスタ長を、入力信号の符号規則に対応させるようにした。
【0037】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の判定帰還型等化器において、前記シフトレジスタは、前記フィードバックフィルタのタップ数に対応する数のレジスタにより構成される第1レジスタ部と、複数のレジスタを含む第2レジスタ部とから構成された。
【0038】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の判定帰還型等化器において、前記監視回路は、前記判定基準による判定誤りが前記シフトレジスタの中で局所に存在している場合、該誤りに基づいて帰還信号を出力するようにした。
【0066】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、シフトレジスタの内容を監視する監視回路の監視結果に基づいて、第1信号レベル生成回路にて生成された複数の信号レベルのうちの1つを選択して基準レベルとして判定器に出力し、第2信号レベル生成回路にて生成された複数の信号レベルと判定結果に基づく帰還量のうちの1つを選択し、その選択した信号をアナログ信号に変換して帰還信号として出力するようにしたため、固着が解消されて帰還フィルタの発散が停止される。
【0067】
請求項2,3に記載の発明によれば、シフトレジスタのレジスタ長を、入力信号の符号規則に対応させるようにしたため、帰還フィルタの構成の増加が抑えられる。
【0068】
請求項4に記載の発明によれば、シフトレジスタの中で局所に存在する判定誤りが符号規則に基づいて補正され、発散が防止される。
【0078】
【発明の実施の形態】
(第一実施形態)
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図10に従って説明する。
【0079】
尚、説明の便宜上、従来と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図1は、ハードディスク装置の概略構成を示す。
【0080】
ハードディスク装置31は、ホストコンピュータ32に接続されている。ハードディスク装置31は、ホストコンピュータ32の書き込み要求に応答し、ホストコンピュータ32から入力される記録データを記録媒体としての磁気ディスク33に記録する。また、ハードディスク装置31は、ホストコンピュータ32の読み出し要求に応答し、磁気ディスク33に記録された格納データを読み出し、ホストコンピュータ32に出力する。
【0081】
ハードディスク装置31は、磁気ディスク33、第1,第2モータM1,M2、ヘッド装置34、信号処理回路35、サーボ回路36、マイクロプロセッサ(MPU)37、メモリ(RAM)38、ハードディスクコントローラ(HDC)39、インタフェース回路40を含む。各回路35〜40は、バス41に接続されている。
【0082】
磁気ディスク33は、第1モータM1により一定の回転数にて回転駆動される。ヘッド装置34は、第2モータM2により磁気ディスク33の半径方向に位置制御される。ヘッド装置34は、磁気ディスク33に記録された情報を読み出してリード信号RDとして信号処理回路35に出力する。
【0083】
信号処理回路(リード/ライトチャネルICと呼ばれる)35は、リード信号RDを、そのリード信号RDに同期してサンプリングしてディジタル信号に変換する。信号処理回路35は、変換後のディジタル信号に復号処理を施し、その処理後の信号を出力する。
【0084】
サーボ回路36は、バス41を介して信号処理回路35の出力信号が入力される。サーボ回路36は、第1モータM1を制御し、磁気ディスク33を一定速度にて回転駆動させる。サーボ回路36は、出力信号に含まれるサーボのための情報に基づいて、第2モータM2を制御し、ヘッド装置34を目的のトラックにオントラックさせる。
【0085】
MPU37は、RAM38に予め記憶されたプログラムデータに基づいて、ホストコンピュータ32から入力される書き込み/読み出し処理等のためのコマンドを解析し、バス41を介してHDC39等に制御のための信号を出力する。HDC39は、MPU37から入力される信号に基づいて、信号処理回路35、サーボ回路36を制御する。HDC39は、バス41を介して信号処理回路35の出力信号を入力する。
【0086】
HDC39は、入力されたデータを所定のバイト数よりなるセクタ単位に組み立て、その組み立てたセクタ毎に例えばECC(Error Correcting Code )誤り訂正処理等の処理を行い、その処理後のデータをバス41を介してインタフェース回路40に出力する。インタフェース回路40は、所定の通信方式に基づいてHDC39の出力データを変換して読み出しデータとしてホストコンピュータ32へ出力する。
【0087】
HDC39には、ホストコンピュータ32から書き込みデータがインタフェース回路40を介して入力される。HDC39は、書き込みデータに誤り訂正のためのデータを付加し、バス41を介して信号処理回路35に出力する。信号処理回路35は、HDC39の出力データをヘッド装置34を介して磁気ディスク33に書き込む。
【0088】
次に、信号処理回路35の構成を、書き込み動作、読み出し動作に対応して図2に従って説明する。
[書き込み動作]
図1のMPU37から出力される書き込みデータ(ライトデータ)は、インタフェース回路42を介してスクランブラ43に入力される。スクランブラ43は、所定の方式により書き込みデータのビットの並ぶ順序を変更する処理を行い、その処理後のデータをエンコーダ44に出力する。
【0089】
エンコーダ44は、スクランブラ43の出力データを予め定められたRLLコード(run-length limited code:詳しくはRLL(1,7)コード)に基づいて符号化する。更に、エンコーダ44は、符号化後のデータに読み取り動作を制御するためのプリアンブルデータ等の制御データを付加する。エンコーダ44は、処理後の信号をライトプリコンペ45に出力する。
【0090】
ライトプリコンペ45は、磁気ディスク33にデータを書き込むタイミングを補正するタイミング補正を行う。このタイミング補正は、磁気ディスク33に書き込んだ情報(「0」,「1」に対応する磁極)の位置が隣接する磁極の影響を受けてずれるのを防ぐために行われる。ライトプリコンペ45は、補正処理後のデータをNRZI形式にてライトフリップフロップ(ライトF/F)46に出力する。
【0091】
ライトF/F46は、ライトプリコンペ45の出力信号に基づいて、ヘッド装置34を構成するライトヘッド34aにライト信号WDを出力する。ライトヘッド34aはコイルよりなる。ライトF/F46は、磁気ディスク33に書き込む記録データに対応した電流を供給する。この電流によって磁気ディスク33に磁極を形成することにより、データ、プリアンブル、シンクバイトを含むデータを磁気ディスク33に記録する。
【0092】
[読み出し動作]
ヘッド装置34を構成するリードヘッド34bは、MR(Magneto Resistive )ヘッドよりなる。リードヘッド34bは、磁気ディスク33の磁極の変化に応じた値のリード信号RDを可変ゲインアンプ(VGA)47に出力する。VGA47は、オートゲインコントローラ(AGC)47aを含む。VGA47は、リード信号RDを増幅し、その増幅した信号を判定帰還型等化器(DFE)48に出力する。AGC47aは、VGA47の出力信号の振幅が所定の振幅となるように、VGA47のゲインを制御する。従って、VGA47とAGC47aは、信号の振幅を制御する制御ループを構成する。
【0093】
DFE48にはタイミングクロック再生用PLL回路49が接続されている。PLL回路49は、DFE48の出力信号に基づいて、リード信号RDに同期引き込みしたクロック信号SCKを生成する。DFE48は、クロック信号SCKに基づいて、VGA47の出力信号を波形等化処理してディジタル信号に変換し、その信号をデコーダ50に出力する。
【0094】
デコーダ50は、DFE48の出力信号をRLLコードに基づいて復号化し、その復号データをデスクランブラ51に出力する。デスクランブラ51は、所定の方式によりデコーダ50の出力データのビットの並べ替えを行いリードデータを生成する。そのリードデータはインタフェース回路52を介して図1のMPU37に出力される。
【0095】
前記DFE48は、処理後の信号を制御データ検出回路53に出力する。制御データ検出回路53は、記録データの読み出し動作を制御するための制御データ(プリアンブル、シンクバイト)と、サーボのための情報(サーボマーク)を検出し、検出した情報に応じた検出信号をシーケンス制御回路54、MPU37に出力する。
【0096】
シーケンス制御回路54は、前記検出信号、MPU37から書き込み/読み出しを制御するための制御信号が入力される。シーケンス制御回路54は、検出信号、制御信号に基づいて、所定の書き込み/読み出しシーケンスに従って上記の各回路42〜53を制御する。
【0097】
MPU37は、信号処理回路35に読み出し動作の開始を指示する。その後、MPU37は、シンクバイト検出信号を入力すると、そのシンクバイト検出信号に応答して、シンクバイトに続くリードデータを記録データ(データ)として扱い、この記録データに対する処理を行う。
【0098】
次に、DFE48の構成を、図3に従って詳述する。尚、図54の従来例と同様の構成については同一の符号を付して説明する。
DFE48は、前置フィルタ12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ61、フィードバックフィルタ(FBフィルタ)65を含む。加算器13、判定器14、シフトレジスタ61、FBフィルタ65は判定回路を構成する。
【0099】
前置フィルタ12には、図2のVGA47の出力信号が入力される。前置フィルタ12は、入力信号のS/N比を最大にするような波形の信号生成を行う。これにより、前置フィルタ12は、フィルタリング後の信号S1を加算器13に出力する。加算器13は、前置フィルタ12の出力信号S1と、FBフィルタ65から出力される帰還信号S2とを加算演算し、その演算後の信号S3を判定器14に出力する。
【0100】
判定器14には、基準電圧Refが入力される。判定器14は、信号S3の電圧と基準電圧Refを比較し、その比較結果に基づいて「1」又は「0」の判定信号S4をシフトレジスタ61に出力する。これにより、判定器14は、加算器13の出力信号S3をデジタル信号に変換する。
【0101】
シフトレジスタ61は、第1レジスタ部62と第2レジスタ部63を含む。第1,第2レジスタ部62,63は、複数のレジスタ64をそれぞれ含む。各レジスタ64にはサンプリングデータが順次記憶される。そして、シフトレジスタ61に記憶するデータの数、即ち、シフトレジスタ61が含むレジスタ64の総数は、図2のエンコーダ44,デコーダ50にて用いられる伝達符号規則に対応している。
【0102】
本実施形態では、第1レジスタ部62は、従来のシフトレジスタ15(図54参照)と同様に、FBフィルタ65のタップ数に対応する数(図3において8個)のレジスタ64を含む。第2レジスタ部63は、本実施形態では4個のレジスタ64を含む。
【0103】
従って、シフトレジスタ61は、12個のレジスタ64を含む。これにより、シフトレジスタ61は、標本化された過去の12ビットのデータを記憶する。シフトレジスタ61は、記憶したデータをFBフィルタ65に出力する。
【0104】
FBフィルタ65は、アドレス変換ユニット66、メモリ(RAM)24、ディジタル−アナログ変換器(DAC)25、発散監視回路67、選択回路68、信号レベル生成回路69を含む。
【0105】
アドレス変換ユニット66は、シフトレジスタ61の第1レジスタ部62から入力される8ビットのデータをデコードし、その結果をアドレス信号としてRAM24に出力する。
【0106】
RAM24は、図54に示す従来例の構成と同じであるため、図54を用いてその構成を詳述する。即ち、RAM24は、複数の領域24aを有し、各領域24aには、それぞれシフトレジスタ61から出力される8ビットのデータのパターンに対応するフィードバックレスポンスが記憶されている。これらのフィードバックレスポンスは、シフトレジスタ61に記憶されるデータと所定のフィルタ係数ω7〜ω0を予め演算した演算結果が記憶されている。
【0107】
図3のRAM24は、アドレス変換ユニット66から入力されるアドレス信号により1つの領域を選択する。そして、RAM24は、選択した領域から読み出したデータをDAC25に出力する。
【0108】
DAC25は、入力されるデータをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号をフィードバックレスポンス(帰還信号S2)として加算器13に出力する。従って、加算器13、判定器14、シフトレジスタ61、アドレス変換ユニット66、RAM24、及びDAC25は、フィードバックループ(FBループ)を構成する。
【0109】
前記アドレス変換ユニット66は、第1,第2レジスタ部62,63から入力されるデータを発散監視回路67に出力する。発散監視回路67は、入力されるデータに基づいて、FBループが発散しているか否かを判断する。
【0110】
詳述すれば、前記シフトレジスタ61は、図2のエンコーダ44にて生成される伝達符号規則に対応した12個のレジスタ64を含む。エンコーダ44は、RLL(1,7)コードに基づいて入力データを符号化したビット列を生成する。この符号化されたデータは、 (101)〜(100000001) の値を取りうる。即ち、符号化されたデータは、「0」を連続して1個〜7個含む。そのため、シフトレジスタ61に「0」が8個以上連続したビット列のデータが記憶された場合、そのデータには誤りが含まれる。従って、エンコーダ44の符号化により生成されないビット列がシフトレジスタ61に記憶された場合、そのビット列には誤りデータが含まれていることになる。
【0111】
従って、発散監視回路67は、アドレス変換ユニット66から入力されるデータに、伝達符号規則に対応していないビット列が含まれるか否かを監視し、その監視結果に基づいてFBループが発散しているか否かを判断する。発散監視回路67は、判断結果、即ちFBループの状態とFBループが発散している時に判定器14から出力される固着した判定信号S4の状態とに基づく値の選択信号SELを出力する。
【0112】
例えば、発散監視回路67は、FBループが発散していないと判断した場合に値「0」の選択信号SELを出力する。発散監視回路67は、FBループが発散し、且つ判定信号S4が値「1」に固着している場合、値「1」の選択信号SELを出力する。発散監視回路67は、FBループが発散し、且つ判定信号S4が値「0」に固着している場合、値「2」の選択信号SELを出力する。
【0113】
選択回路68には信号レベル生成回路69が接続されている。信号レベル生成回路69は、判定器14の基準レベルに対応した複数の信号レベルを生成する機能を有する。判定器14は、基準電圧を基準レベルとしている。従って、信号レベル生成回路69は、複数の信号レベルとして複数の基準電圧Ref1,Ref2,Ref3を生成する。尚、判定器14が電流を基準レベルとした場合、信号レベル生成回路は信号レベルとして複数の値の電流を生成する構成とする。
【0114】
信号レベル生成回路69は、第1基準電圧Ref1の値を、判定器14の入力信号の中間電圧(=(最高電圧+最低電圧)/2)とする。そして、信号レベル生成回路69は、第2,第3基準電圧Ref2,Ref3の値が、(第3基準電圧Ref3<第1基準電圧Ref1<第2基準電圧Ref2)となるように生成する。そして、信号レベル生成回路69は、生成した各基準電圧Ref1〜Ref3を選択回路68に出力する。
【0115】
選択回路68は、選択信号SELの値に基づいて、各基準電圧Ref1〜Ref3の内の1つを選択する。具体的には、選択回路68は、値「0」の選択信号SELに応答して第1基準電圧Ref1を、値「1」の選択信号SELに応答して第2基準電圧Ref2を、値「2」の選択信号SELに応答して第3基準電圧Ref3を選択する。そして、選択回路68は、選択した電圧を基準電圧Refとして判定器14に出力する。
【0116】
判定器14は、入力される基準電圧Refに基づいて、その基準電圧Refよりも入力信号S3の電圧が高いか低いかを判定し、その判定結果に基づいて「1」又は「0」の判定信号S4を出力する。即ち、基準電圧Refは判定器14の判定基準である。その基準電圧Refの値は、選択信号SEL、即ち、FBループの状態に応じて変更される。即ち、FBフィルタ65は、FBループの状態を監視し、その監視結果に基づいて、判定器14の判定基準を変更する。
【0117】
次に、上記のように構成されたDFE48の作用を、図4〜図10に従って説明する。
先ず、FBループの発散の状態を、図4に従って説明する。
【0118】
図4は、時刻(k−3)〜(k+2)におけるサンプリング点a(k-3) 〜a(k+2) に対する磁気ディスク33にデータを書き込むためのライト電流、リードヘッド34bによるリード信号RDの波形、そのリード信号RDに基づく加算器13の出力信号S3の波形を示す。
【0119】
リード信号RDは、ライト信号の変化点(サンプリング点a(k-1) ,a(k) の間)において最大値をとるローレンツパルスである。図3の前置フィルタ12は、リード信号RDに基づいて、S/N比が最大となるような波形の信号S1を生成する。加算器13は、信号S1にFBフィルタ65から出力される帰還信号S2を加算した信号S3を出力する。判定器14は、各サンプリング点a(k-3) 〜a(k+2) において、信号S3の電圧と基準電圧Refを比較し、その比較結果を判定信号S4として出力する。
【0120】
FBループに誤りが伝搬されると、加算器13の出力信号S3は、図4の一点鎖線で示すように、低下する。信号S3は、サンプリング点a(k+1) ,a(k+2) において、基準電圧Refよりも低い電圧で安定する。このため、判定器14は、サンプリング点a(k+1) ,a(k+2) において「0」の判定信号S4を出力する。この判定信号S4がFBループに伝搬されてそのFBループが発散することにより、判定器14から出力される判定信号S4が一つの値に固着する。
【0121】
次に、DFE48の状態遷移を図5に従って説明する。
DFE48は、ステート1〜ステート6の状態を取る。DFE48は、判定器14の入力信号S3の値に基づいて、状態を変更する。尚、各ステート1〜6の上の記載において、「+q」,「+r」,「−r」,「−q」は各ステート1〜6における入力信号の理論値を示し、「0」,「1」は判定結果である判定器14から出力される判定信号S4に対してFBフィルタ65による”1+D”演算の演算結果を排他的論理和演算(EOR演算)した結果を示す。この演算結果はNRZI形式であり、DFE48の出力である。尚、”1+D”演算は、その時の判定結果と、次の判定結果を加算する演算である。
【0122】
即ち、入力信号S3の値が最も低い(Ref−q,又はその近傍)時、DFE48はステート4にある。この時、判定器14は、入力信号S3に基づいて「0」を判定信号S4を出力している。
【0123】
次に、入力信号S3の値が高く(Ref−r)なると、DFE48はステート4からステート5へ遷移する。この時、判定器14は、ステート4における値「0」の判定信号S4を出力する。従って、ステート4において、DFE48は,ステート4における判定信号S4の値「0」と、ステート5における判定信号S4の値「0」をEOR演算した結果、「0」を出力する。
【0124】
そして、入力信号S3の値が基準電圧Refよりも高く(Ref+r)なると、図6に示すように、DFE48はステート5からステート6へ遷移する。この時、判定器14は、値「1」の判定信号S4を出力する。従って、DFE48は、ステート5における判定信号S4の値「0」と、ステート6における判定信号S4の値「1」をEOR演算した結果、「1」を出力する。
【0125】
更に入力信号S3の値が高く(Ref+q)なると、DFE48はステート6からステート1へ遷移する。この時、判定器14は、「1」の判定信号S4を出力する。従って、DFE48は、ステート6における判定信号S4の値「1」と、ステート1における判定信号S4の値「1」をEOR演算した結果、「0」を出力する。
【0126】
同様にして入力信号S3の値が低くなる場合について説明すれば、入力信号S3の値が低く(Ref+r)なると、DFE48はステート1からステート2へ遷移する。この時、判定器14は、「1」の判定信号S4を出力する。従って、DFE48は、ステート1における判定信号S4の値「1」とステート2における判定信号S4の値「1」を演算した結果、「0」を出力する。
【0127】
次に、入力信号S3の値が基準電圧Refよりも低く(Ref−r)なると、DFE48はステート2からステート3へ遷移する(図6参照)。この時、判定器14は、「0」の判定信号S4を出力する。従って、DFE48は、ステート2における判定信号S4の値「1」と,ステート3における判定信号S4の値「0」をEOR演算した結果、「1」を出力する。
【0128】
更に入力信号S3の値が低く(Ref−q)なると、DFE48はステート3からステート4へ遷移する。この時、判定器14は、「0」の判定信号S4を出力する。従って、DFE48は、ステート3における判定信号S4の値「1」と、ステート4における判定信号S4の値「0」をEOR演算した結果、「0」を出力する。
【0129】
尚、ステート6にある時に入力信号S3のレベルが変化しない、即ち、次の入力信号S3の値が(Ref+r)の場合、DFE48はステート6からステート2へ遷移する。また、ステート3にある時に入力信号S3のレベルが変化しない、即ち、次の入力信号S3の値が(Ref−r)の場合、DFE48は、ステート3からステート5へ遷移する。
【0130】
誤り伝搬が発生すると、判定器14の入力信号S3の値の変化が小さくなる。これにより、DFE48は、ステート2からステート3へ遷移できなくなり、ステート1に滞在する。この時、判定器14は、値「1」の判定信号S4を継続出力する。また、DFE48は、ステート5からステート6へ遷移できなくなり、ステート4に滞在する。この時、判定器14は、値「0」の判定信号S4を継続出力する。
【0131】
図3の発散監視回路67は、この継続する値「1」の判定信号S4によりFBループの発散を検出し、値「1」の選択信号SELを出力する。この選択信号SELに応答し、選択回路68は、第2基準電圧Ref2を選択し、基準電圧Refとして判定器14に出力する。即ち、判定器14の判定基準を高くする。
【0132】
これにより、図7に示すように、状態が遷移するしきい値がステート2側にずれる。すると、図8に示すように、判定器14は、前置フィルタ12の出力信号S1が正の値であっても、第2基準電圧Ref2以下であれば負と判断し、「0」の判定信号S4を出力する。即ち、判定器14は、「0」の判定信号S4を出力しやすくなる。これにより、発散監視回路67は、負の信号に対する判定器14の感度を高くする。DFE48は、負のリード信号RDを捉えやすくなる。
【0133】
従って、DFE48は、ステート2からステート3へ遷移する度合いが高くなる。これにより、DFE48は、判定信号S4の固着を防ぎ、FBループの発散を防止する。
【0134】
別の例として、誤り伝搬が発生すると、DFE48は、ステート5からステート6に遷移できなくなり、ステート5,3,4を巡回する。この時、判定器14は、値「0」の判定信号S4を継続して出力する。
【0135】
図3の発散監視回路67は、この継続する値「0」の判定信号S4によりFBループの発散を検出し、値「2」の選択信号SELを出力する。この選択信号SELに応答し、選択回路68は、第3基準電圧Ref3を選択し、基準電圧Refとして判定器14に出力する。即ち、判定器14の判定基準を低くする。
【0136】
これにより、図9に示すように、状態が遷移するしきい値がステート5側にずれる。すると、図10に示すように、判定器14は、前置フィルタ12の出力信号S1が負の値であっても、第3基準電圧Ref3以上であれば正と判断し、「1」の判定信号S4を出力する。即ち、判定器14は、「1」の判定信号を出力しやすくなる。これにより、発散監視回路67は、正の信号に対する判定器14の感度を高くする。DFE48は、正のリード信号RDを捉えやすくなる。
【0137】
従って、DFE48は、ステート5からステート6へ遷移する度合いが高くなる。これにより、DFE48は、判定信号S4の固着を防ぎ、FBループの発散を防止する。
【0138】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)発散監視回路67にてシフトレジスタ61に格納された判定結果を監視し、判定結果が1つの値に固着している場合に、判定回路の判定基準を変更するようにした。これにより、固着した判定結果と異符号となる入力信号を検出し易く、固着した判定結果と同符号となる入力信号を検出し難くなる。その結果、判定基準の固着が解消され、帰還フィルタの発散が停止される。これにより、リード信号の誤りが少なくなるので、データの読み出し時間を短縮することができる。
【0139】
(2)複数の基準電圧Ref1〜Ref3を生成する信号レベル生成回路69を備え、発散監視回路67の判定結果に基づいて、選択回路68にて複数の基準電圧のうちの1つを選択し、その選択した基準電圧を判定器14の基準電圧Refとするようにした。その結果、判定回路の判定基準を監視結果に基づいて容易に変更することができる。
【0140】
(第二実施形態)
以下、本発明を具体化した第二実施形態を図11に従って説明する。
図11は、本実施形態の判定帰還型等化器(DFE)70のブロック回路図を示す。尚、説明の便宜上、図3の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0141】
DFE70は、前置フィルタ12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ61、フィードバックフィルタ(FBフィルタ)71を含む。
FBフィルタ71は、アドレス変換ユニット66、メモリ(RAM)24、ディジタル−アナログ変換器(DAC)25、発散監視回路67、選択回路68、信号レベル生成回路72、加算器73を含む。
【0142】
アドレス変換ユニット66は、シフトレジスタ61の第1レジスタ部62から入力される8ビットのデータをデコードし、その結果をアドレス信号としてRAM24に出力する。
【0143】
RAM24は、複数の領域を有し、各領域には、それぞれシフトレジスタ61から出力される8ビットのデータのパターンに対応するフィードバックレスポンスが記憶されている。RAM24は、アドレス変換ユニット66から入力されるアドレス信号により1つの領域を選択する。そして、RAM24は、選択した領域から読み出したデータをDAC25に出力する。DAC25は、入力されるデータをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号をフィードバックレスポンス(帰還信号S2)として加算器13に出力する。
【0144】
前記アドレス変換ユニット66は、第1,第2レジスタ部62,63から入力されるデータを発散監視回路67に出力する。
発散監視回路67は、アドレス変換ユニット66から入力される12ビットのデータに、伝達符号規則に対応していないビット列が含まれるか否かを監視し、その監視結果に基づいてFBループが発散しているか否かを判断する。発散監視回路67は、判断結果、即ちFBループの状態とFBループが発散している時に判定器14から出力される固着した判定信号S4の状態とに基づく値の選択信号SELを選択回路68に出力する。
【0145】
例えば、発散監視回路67は、FBループが発散していないと判断した場合に値「0」の選択信号SELを出力する。発散監視回路67は、FBループが発散し、且つ判定信号S4が値「1」に固着している場合、値「1」の選択信号SELを出力する。発散監視回路67は、FBループが発散し、且つ判定信号S4が値「0」に固着している場合、値「2」の選択信号SELを出力する。尚、選択信号SELの値は適宜変更されてもよい。
【0146】
選択回路68には、信号レベル生成回路72が接続されている。信号レベル生成回路72は、複数の信号レベルとして複数のオフセット信号Off1,Off2,Off3を生成する。尚、判定器14が電流を基準レベルとした場合、信号レベル生成回路72は信号レベルとして複数の値の電流を生成する構成としてもよい。
【0147】
信号レベル生成回路72は、第1オフセット信号Off1の値を「0」とする。そして、信号レベル生成回路72は、第2,第3オフセット信号Off2,Off3の値が、(第3オフセット信号Off3>第1オフセット信号Off1>第2オフセット信号Off2)となるように生成する。第1オフセット信号Off1の値が「0」であるため、第2オフセット信号Off2は負の値となる。尚、第2,第3オフセット信号Off2,Off3の絶対値は同じとしている。そして、信号レベル生成回路72は、生成した各オフセット信号Off1〜Off3を選択回路68に出力する。
【0148】
選択回路68は、選択信号SELの値に基づいて、各オフセット信号Off1〜Off3の内の1つを選択する。具体的には、選択回路68は、値「0」の選択信号SELに応答して第1オフセット信号Off1を、値「1」の選択信号SELに応答して第2オフセット信号Off2を、値「2」の選択信号SELに応答して第3オフセット信号Off3を選択する。そして、選択回路68は、選択した電圧をオフセット信号Offとして加算器73に出力する。
【0149】
加算器73には、RAM24の出力信号が入力される。加算器73は、RAM24の出力信号とオフセット信号Offとを加算し、その加算結果をDAC25に出力する。これにより、加算器13には、選択信号SELに基づいて第1〜第3オフセット信号Off1〜Off3のうちの何れか1つが加算されたフィードバックレスポンス(帰還信号S2)が帰還される。
【0150】
前記FBループが発散していない場合、発散監視回路67は値「0」の選択信号SELを出力する。これにより、第1オフセット信号Off1が選択されてRAM24の出力信号に加算される。第1オフセット信号Off1の値は「0」である。従って、FBループが発散していない場合、加算器13には、RAM24の出力信号がフィードバックレスポンスとして帰還される。
【0151】
FBループが「1」に固着している場合、発散監視回路67は、値「1」の選択信号SELを出力する。これにより、第2オフセット信号Off2が選択されてRAM24の出力信号に加算される。この第2オフセット信号Off2は負の値である。従って、加算器13には、RAM24の出力信号より第2オフセット信号Off2の分だけ小さな値のフィードバックレスポンスが帰還される。
【0152】
即ち、FBフィルタ71は、RAM24の出力データに対するアナログ信号を負方向にオフセットする。このことは、第一実施形態において判定器14の基準電圧を高くすることと等価となる。これにより、判定器14は、「0」の判定信号S4を出力しやすくなる。即ち、発散監視回路67は、負の信号に対する判定器14の感度を高くする。これにより、第一実施形態と同様に、DFE70は、判定信号S4の固着を防ぎ、FBループの発散を防止する。
【0153】
FBループが「0」に固着している場合、発散監視回路67は、値「2」の選択信号SELを出力する。これにより、第3オフセット信号Off3が選択されてRAM24の出力信号に加算される。この第3オフセット信号Off3は正の値である。従って、加算器13には、RAM24の出力信号より第3オフセット信号Off3の分だけ大きな値のフィードバックレスポンスが帰還される。
【0154】
即ち、FBフィルタ71は、RAM24の出力データに対するアナログ信号を正方向にオフセットする。このことは、第一実施形態において判定器14の基準電圧を低くすることと等価となる。これにより、判定器14は、「1」の判定信号S4を出力しやすくなる。即ち、発散監視回路67は、正の信号に対する判定器14の感度を高くする。これにより、第一実施形態と同様に、DFE70は、判定信号S4の固着を防ぎ、FBループの発散を防止する。
【0155】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)第一実
施形態の(1)と同じ効果を奏する。
【0156】
(2)発散監視回路67の判定結果に基づいて、DAC25にて帰還量をオフセットするようにした。これにより、判定回路の判定基準を簡単な構成で容易に変更することができる。
【0157】
尚、上記実施形態において、以下のように変更してもよい。
○上記第二実施形態において、DAC25は、発散監視回路67の監視結果に基づいて、出力する帰還信号の値、即ち帰還量を一定の値に固定するようにしてもよい。この場合、誤りを含むRAM24の出力信号に基づいて帰還信号を出力すると、判定器14の判定結果の誤りを増加させる場合がある。そのため、一定の帰還量を帰還信号として加算器13に帰還させることにより、判定結果に含まれる誤りを少なくすることができ、結果としてFBループの発散を早く解消することができる。
【0158】
○上記第二実施形態において、発散監視回路67は、シフトレジスタ61に格納された判定結果に判定器14による誤りデータが局所に存在している場合に、その誤りデータを伝送符号規則に基づいて補正しRAM24に出力する。RAM24は、発散回路回路73から入力するデータに基づく領域に格納されているフィードバックレスポンスを読み出し、そのレスポンスをDAC25に出力する。DAC25は、RAM24の出力信号をアナログ信号に変換し、その変換後の信号を帰還信号S2として加算器13に出力する。このように構成すると、局所的に存在する誤りが伝搬されないため、FBループの発散を防止することができる。
【0159】
(第三実施形態)
以下、本発明を具体化した第三実施形態を図12〜図20に従って説明する。尚、説明の便宜上、図3の第一実施形態、図11の第二実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0160】
図12は、本実施形態の判定帰還型等化器(DFE)201のブロック回路図を示す。
DFE201は、前置フィルタ12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ61、フィードバックフィルタ(FBフィルタ)202を含む。
【0161】
シフトレジスタ61は、第1レジスタ部62と第2レジスタ部63を含む。第1,第2レジスタ部62,63は、複数のレジスタ64をそれぞれ含む。各レジスタ64にはサンプリングデータが順次記憶される。
【0162】
尚、本実施形態では、第1レジスタ部62は、FBフィルタ202のタップ数に対応して6個のレジスタ64を含む。第2レジスタ部63は、3個のレジスタ64を含む。従って、シフトレジスタ61は、9個のレジスタ64を含む。これにより、シフトレジスタ61は、標本化された過去の9ビットのデータd0〜d8を記憶する。シフトレジスタ61は、記憶したデータd0〜d8をFBフィルタ202に出力する。
【0163】
FBフィルタ202は、メモリ(RAM)24、ディジタル−アナログ変換器(DAC)25、発散監視回路67、第1選択回路68、第1信号レベル生成回路(以下、第1生成回路という)69、第2選択回路203、第2信号レベル生成回路(以下、第2生成回路という)204、デコーダ205、誤り検出回路206、ステートマシン(STM)207、ラッチ208a〜208cを含む。
【0164】
RAM24には、第1レジスタ部62に記憶された6ビットのデータd0〜d5が入力される。RAM24は、複数の領域を有し、各領域には、それぞれシフトレジスタ61から出力される6ビットのデータd0〜d5のパターンに対応するフィードバックレスポンスが記憶されている。RAM24は、アドレス変換ユニット66から入力されるアドレス信号により1つの領域を選択する。そして、RAM24は、選択した領域から読み出したデータをラッチ208aを介してDAC25に出力する。DAC25は、入力されるデータをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号をフィードバックレスポンス(帰還信号S2)として加算器13に出力する。
【0165】
前記シフトレジスタ61に記憶された9ビットのデータd0〜d8は、発散監視回路67に出力される。発散監視回路67は、第一,第二実施形態と同様に、入力されるデータd0〜d8に基づいて、FBループが発散しているか否かを判断する。即ち、発散監視回路67は、入力されるデータd0〜d8に、伝達符号規則に対応していないビット列が含まれるか否かを監視し、その監視結果に基づいてFBループが発散しているか否かを判断する。発散監視回路67は、判断結果、即ちFBループの状態とFBループが発散している時に判定器14から出力される固着した判定信号S4の状態とに基づく値の信号S71をラッチ208cを介してSTM207に出力する。
【0166】
例えば、発散監視回路67は、FBループが発散していないと判断した場合に値「0」の信号S71を出力する。発散監視回路67は、FBループが発散し、且つ判定信号S4が値「1」に固着している場合、値「1」の信号S71を出力する。発散監視回路67は、FBループが発散し、且つ判定信号S4が値「0」に固着している場合、値「2」の信号S71を出力する。
【0167】
前記シフトレジスタ61にに記憶された9ビットのデータd0〜d8は、デコーダ205に出力される。デコーダ205は、 1+D演算を行う 1+Dデコーダであり、図14に示すように8個の排他的論理和回路(EOR回路)205aを含む。
【0168】
各EOR回路205aには、時間的に連続する2ビットのデータが入力される。例えば、初段のEOR回路205aには2ビットのデータd0,d1が入力され、最終段のEOR回路205aには2ビットのデータd7,d8が入力される。各EOR回路205aは、2ビットのデータを排他的論理和演算し、その演算結果を信号Ad0〜Ad7として誤り検出回路206に出力する。
【0169】
誤り検出回路206は、図15〜図18に示すように、入力信号Ad0〜Ad7をRLLコード(run-length limited code:詳しくはRLL(1,7)コード)に基づいて復号する。その時、誤り検出回路206は、入力信号に含まれる誤りデータを検出し、その検出結果に基づいて信号S72をラッチ208bを介したSTM207に出力する。
【0170】
第一実施形態においてDFE48の状態遷移(図5参照)にて説明した同様ように、DFE201は、判定器14の入力信号S3が基準レベルRefを越えた時に「1」の判定信号S4を出力する。このことは、DFEの動作が正常な場合に「1」が連続する判定信号S4が出力されないことを意味する。従って、図15に示すように、信号Ad0〜Ad7に2ビット以上が連続した「1」が含まれる場合、その連続する「1」は局所的に存在する誤りである。
【0171】
また、判定信号S4を順次記憶したシフトレジスタ61のデータd0〜d8は、 (101)〜(100000001) の値しか取らないことを意味する。従って、図15に示すように、信号Ad0〜Ad7が全て「0」又は「1」の場合、それら信号Ad0〜Ad7は誤りであり、更に誤りが伝播されている(固着している)ことになる。
【0172】
従って、誤り検出回路206は、入力信号Ad0〜Ad7に誤りが含まれるか、誤り伝播があるかを検出し、その検出結果に基づいて信号S72をSTM207に出力する。例えば、誤り検出回路206は、局所的な誤りを検出した場合、値「2」(2進数で10)の信号S72を出力する。また、誤り検出回路206は、誤り伝播を検出した場合、値「3」(2進数で11)の信号S72をSTM207に出力する。
【0173】
STM207には、シフトレジスタ61から出力される信号d0が入力される。この信号d0は、DFE201の出力信号である。STM207は、信号d0,S71,S72に基づいてその動作状態(ステート)を変更する。
【0174】
図13に示すように、STM207は、ステートZ1〜Z4を取りうる。STM207は、FBループが固着しておらずDFE201が正常に動作している場合、ステートZ1の状態をとる。
【0175】
この時、STM207は、信号S71,S72に基づいて第1,第2選択信号SEL1,SEL2を出力する。詳述すれば、STM207は、DFE201が正常な場合に、値「0」の選択信号SEL1,SEL2を第1,第2選択回路68,203に出力する。
【0176】
第1選択回路68には、第一実施形態と同様に第1生成回路69が接続されている。第1生成回路69は、判定器14の基準レベルに対応した複数の信号レベルを生成する機能を有する。判定器14は、基準電圧を基準レベルとしている。従って、第1生成回路69は、複数の信号レベルとして複数の基準電圧Ref1,Ref2,Ref3を生成する。尚、判定器14が電流を基準レベルとした場合、信号レベル生成回路は信号レベルとして複数の値の電流を生成する構成とする。
【0177】
第1生成回路69は、第1基準電圧Ref1の値を、判定器14の入力信号の中間電圧(=(最高電圧+最低電圧)/2)とする。そして、第1生成回路69は、第2,第3基準電圧Ref2,Ref3の値が、(第3基準電圧Ref3<第1基準電圧Ref1<第2基準電圧Ref2)となるように生成する。そして、第1生成回路69は、生成した各基準電圧Ref1〜Ref3を第1選択回路68に出力する。
【0178】
第1選択回路68は、第1選択信号SEL1の値に基づいて、各基準電圧Ref1〜Ref3の内の1つを選択する。具体的には、第1選択回路68は、値「0」の第1選択信号SEL1に応答して第1基準電圧Ref1を、値「1」の第1選択信号SEL1に応答して第2基準電圧Ref2を、値「2」の第1選択信号SEL1に応答して第3基準電圧Ref3を選択する。そして、第1選択回路68は、選択した電圧を基準電圧Refとして判定器14に出力する。
【0179】
従って、STM207がステートZ1にあるとき、判定器14には、中間レベルの第1基準電圧Ref1が基準電圧Refとして入力される。
第2選択回路203には、RAM24の出力信号が入力される。第2選択回路203には、第2生成回路204が接続されている。第2生成回路204は、複数の信号レベルとして複数のフィードバック(FB)信号Feed1,Feed2を生成する。尚、判定器14が電流を基準レベルとした場合、第2生成回路204は信号レベルとして複数の値の電流を生成する構成としてもよい。
【0180】
第2生成回路204は、第1FB信号Feed1を前記第1基準電圧Ref1よりも高いレベルを示す値、,第2FB信号Feed2を第2基準電圧Ref1よりも低いレベルを示す値に設定する。即ち、第2生成回路204は、(Feed1>Ref1>Feed2)とする。
【0181】
更に詳しく説明すれば、第2生成回路204は、第1FB信号Feed1の値を(Ref1+r)とし、第2FB信号Feed2の値を(Ref1−r)とする。これらの値は、図5に示すように、信号S3が取りうる理論値である。第2生成回路204は、生成した第1,第2FB信号Feed1,Feed2を第2選択回路203に出力する。
【0182】
第2選択回路203は、第2選択信号SEL2の値に基づいて、RAM24の出力信号,第1,第2FB信号Feed1,Feed2の内の1つを選択する。具体的には、第2選択回路203は、値「0」の第2選択信号SEL2に応答してRAM24の出力信号を、値「1」の第2選択信号SEL2に応答して第1FB信号Feed1を、値「2」の第2選択信号SEL2に応答して第2FB信号Feed2を選択する。そして、第2選択回路203は、選択した信号をDAC25に出力する。
【0183】
DAC25は、入力信号をアナログ信号に変換し、そのアナログ信号を加算器13にフィードバックレスポンス(帰還信号S2)として出力する。これにより、加算器13には、第2選択信号SEL2に基づいて、RAM24の出力信号,第1,第2FB信号Feed1,Feed2のうちの何れか1つが加算されたフィードバックレスポンスが帰還される。
【0184】
前記FBループが発散していない場合、STM207は値「0」の第2選択信号SEL2を出力する。これにより、加算器13には、RAM24の出力信号がフィードバックレスポンスとして帰還される。
【0185】
STM207は、信号S71,S72に基づいて、固着が発生した場合、ステートZ1からステートZ2へ遷移する。そのステートZ2において、STM207は、FBループのフィードバック量を変更するべく動作する。
【0186】
詳述すれば、発散監視回路67から出力される信号S71は、固着の状態を示す。STM207は、信号S71に基づいて、その信号S71を第2選択信号SEL2として第2選択回路203に出力する。
【0187】
第2選択回路203は、第2選択信号SEL2に基づいて第1,第2FB信号Feed1,Feed2のうちの何れか一方を選択し、その選択信号をDAC25に出力する。STM207は、信号S71に基づいて、判定信号S4が値「1」に固着している場合に値「1」の第2選択信号SEL2を出力する。第2選択回路203は、値「1」の第2選択信号SEL2に基づいて第1FB信号Feed1を選択し、DAC25に出力する。
【0188】
これにより、第1FB信号Feed1のレベルが、フィードバックレスポンス(帰還信号S2)として加算器13に出力される。この時の帰還信号S2のレベルは、判定信号S4が「1」に固着したときにRAM24から出力される信号に基づく帰還信号S2のレベルよりも小さい。これにより、STM207は、判定信号S4が「1」に固着している場合に、フィードバック量を小さくする。即ち、図19に示すように、STM207は、ステート1(図5参照)にあるDFE201を、ステート2に強制的に遷移させる。
【0189】
このことは、第一実施形態において判定器14の基準電圧を高くすることと等価である。また、第二実施形態においてフィードバック量を負方向にオフセットすることと等価である。即ち、発散監視回路67は、負の信号に対する判定器14の感度を高くする。これにより、DFE201は、容易にステート3へ遷移し、判定器14は、「0」の判定信号S4を出力する。
【0190】
STM207は、信号S71に基づいて、判定信号S4が値「0」に固着している場合に値「2」の第2選択信号SEL2を出力する。第2選択回路203は、値「2」の第2選択信号SEL2に基づいて第2FB信号Feed2を選択し、DAC25に出力する。
【0191】
これにより、第2FB信号Feed2のレベルが、フィードバックレスポンス(帰還信号S2)として加算器13に出力される。この時の帰還信号S2のレベルは、判定信号S4が「0」に固着したときにRAM24から出力される信号に基づく帰還信号S2のレベルよりも大きい。これにより、STM207は、判定信号S4が「0」に固着している場合に、フィードバック量を大きくする。即ち、図20に示すように、STM207は、ステート4(図5参照)にあるDFE201を、ステート5に強制的に遷移させる。
【0192】
このことは、第一実施形態において判定器14の基準電圧を低くすることと等価である。また、第二実施形態において、フィードバック量を正方向にオフセットすることと等価である。即ち、STM207は、正の信号に対する判定器14の感度を高くする。これにより、DFE201は、容易にステート6へ遷移し、判定器14は、「1」の判定信号S4を出力する。
【0193】
STM207は、フィードバック量の変更を終了すると、ステートZ2からステートZ3へ遷移する。そのステートZ3において、STM207は、判定器14の判定基準を変更するべく動作する。
【0194】
詳述すれば、発散監視回路67から出力される信号S71は、固着の状態を示す。STM207は、信号S71に基づいて、その信号S71を第1選択信号SEL1として第1選択回路68に出力する。
【0195】
第1選択回路68は、第1選択信号SEL1に基づいて第2,第3基準電圧Ref2,Ref3のうちの何れか一方を選択し、その選択信号をDAC25に出力する。STM207は、信号S71に基づいて、判定信号S4が値「1」に固着している場合に値「1」の第1選択信号SEL1を出力する。第1選択回路68は、値「1」の第1選択信号SEL1に基づいて第2基準電圧Ref2を基準電圧Refとして判定器14に出力される。
【0196】
この基準電圧Ref(=Ref2)のレベルは、第1基準電圧Ref1のそれよりも高い。これにより、STM207は、判定器14の判定基準を高くする。即ち、発散監視回路67は、負の信号に対する判定器14の感度を高くする。これにより、DFE201は、容易にステート3へ遷移し、判定器14は、「0」の判定信号S4を出力する。
【0197】
STM207は、信号S71に基づいて、判定信号S4が値「0」に固着している場合に値「2」の第1選択信号SEL1を出力する。第1選択回路68は、値「2」の第1選択信号SEL1に基づいて第3基準電圧Ref3を基準電圧Refとして判定器14に出力する。
【0198】
この基準電圧Ref(=Ref3)のレベルは、第1基準電圧Ref1のそれよりも低い。これにより、STM207は、判定貴14の判定基準を低くする。即ち、STM207は、正の信号に対する判定器14の感度を高くする。これにより、DFE201は、容易にステート6へ遷移し、判定器14は、「1」の判定信号S4を出力する。
【0199】
STM207は、リファレンス量の変更を終了すると、図13のステートZ3に滞在する。そして、STM207は、図12のシフトレジスタ61から入力される信号d0に基づいて、パルスを検出すると、ステートZ3からステートZ4へ遷移する。
【0200】
パルス検出は、判定信号S4が「0→1」又は「1→0」のようにデータが遷移した、即ち、固着が解消したことを示す。従って、STM207は、ステートZ4において、リファレンス量を基に戻す。即ち、STM207は、値「0」の第1選択信号SEL1を第1選択回路68に出力する。
【0201】
更に、STM207は、値「0」の第2選択信号SEL2を第2選択回路203に出力する。これにより、FBフィルタ202は、第2選択信号SEL2に基づいて、RAM24の出力信号に基づくフィードバックレスポンス(帰還信号S2)を加算器13に出力する。そして、SMT207は、ステートZ4において所定時間(例えば10ms)経過すると、ステートZ4からステートZ1へ遷移する。
【0202】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)判定器14から出力される判定信号S4が固着したときに、リファレンスレベルの変更とフィードバック量の変更を行うようにしたため、第一,第二実施形態よりも早く正常状態に戻すことができる。
【0203】
(2)誤り検出回路206を設けたため、シフトレジスタ61に局所的に存在する誤りを検出することができ、その誤りに対してリファレンス量,フィードバック量を変更して正常の状態に戻すことができる。
【0204】
尚、上記実施形態において、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態において、フィードバック量、リファレンス量を変更する順番を入れ替えて実施しても良い。即ち、図12のSTM207は、図13のステートZ2においてリファレンス量を変更するべく動作し、ステートZ3においてフィードバック量を変更するべく動作する。このように構成しても、上記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
【0205】
(第四実施形態)
以下、本発明を具体化した第四実施形態を図21,図22に従って説明する。尚、説明の便宜上、図54の従来例と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0206】
図21は、本実施形態の信号処理回路81の一部ブロック回路図を示す。
信号処理回路81は、DFE82、A/Dコンバータ(以下、ADCという)83、タイミングリカバリPLL回路(以下、TR−PLLという)84、ディジタル演算回路(以下、単に演算回路という)85を含む。ADC83とTR−PLL84は、図2のタイミングクロック再生用PLL回路49を構成する。
【0207】
DFE82は、切り換えスイッチ(第1スイッチ)86、開閉スイッチ(第2スイッチ)87を含む。第1スイッチ86には、前置フィルタ12の出力信号S1と加算器13の出力信号S3が入力される。第1スイッチ86は、図2のシーケンス制御回路54から入力される制御信号SG1に応答して切替動作し、前置フィルタ12の出力信号S1、又は加算器13の出力信号S3をADC83に出力する。例えば、第1スイッチ86は、Hレベルの制御信号SG1に基づいて前置フィルタ12の出力信号S1をADC83に出力し、Lレベルの制御信号SG1に基づいて加算器13の出力信号S3をADC83に出力する。
【0208】
第2スイッチ87は、フィードバックフィルタ(以下、FBフィルタという)22と加算器13の間に挿入接続されている。第2スイッチ87は、図2のシーケンス制御回路54から出力される制御信号SG2に応答して開閉動作する。例えば、第2スイッチ87は、Hレベルの制御信号SG2に基づいて開路(オフ)し、Lレベルの制御信号SG2に基づいて閉路(オン)する。この第2スイッチ87の開閉動作により、DFE82のフィードバックループ(以下、FBループという)はオープン、又はクローズする。
【0209】
シーケンス制御回路54は、磁気ディスク33から読み出したリード信号RDに含まれる情報に基づいて、前記第1,第2スイッチ86,87を制御するべく制御信号を出力する。
【0210】
詳述すれば、シーケンス制御回路54は、読み出し動作が開始されると、前置フィルタ12のHレベルの第1,第2制御信号SG1,SG2を第1,第2スイッチ86,87に出力する。第1スイッチ86は、Hレベルの制御信号SG1に基づいて切替動作し、その動作により前置フィルタ12の出力信号S1が第1スイッチを介してADC83に入力される。第2スイッチ87は、Hレベルの制御信号SG2に基づいてオフする。これにより、FBループはオープンする。
【0211】
ADC83は、前置フィルタ12の出力信号S1をA/D変換し、その変換後の信号S11をディジタル演算回路85に出力する。演算回路85は、ADC83の出力信号S11に基づいて、FBフィルタ22の初期値を演算する機能、ADC83の出力信号に基づいて、プリアンブルデータを検出する機能、前記初期値をDFE82のシフトレジスタ15に書き込む機能を有する。
【0212】
ディジタル演算回路85は、プリアンブルデータを検出すると、演算した初期値をシフトレジスタ15に書き込む。DFE82のFBフィルタ22は、シフトレジスタ15から入力される信号に基づいて帰還量(フィードバックレスポンス)を演算し、その演算結果を加算器13に出力する。従って、FBフィルタ22は、シフトレジスタ15に書き込まれた初期値に基づいて帰還量を演算する。これにより、ディジタル演算回路85は、演算した初期値に基づいてシフトレジスタ15の内容をプリセットする機能を実現する。
【0213】
また、ディジタル演算回路85は、プリアンブルデータを検出すると、その検出信号を図2のシーケンス制御回路54に出力する。シーケンス制御回路54は、ディジタル演算回路85の検出信号に応答し、Lレベルの制御信号SG1,SG2を第1,第2スイッチ86,87に出力する。
【0214】
第1スイッチ86は、Lレベルの第1制御信号SG1に基づいて切替動作し、その動作により加算器13の出力信号S3が第1スイッチ86を介してADC83に入力される。ADC83は、加算器13の出力信号をA/D変換し、その変換後の信号をTR−PLL84に出力する。TR−PLL84は、ADC83の出力信号に基づいて、プリアンブル信号に基準クロック信号SCKの位相引き込みを行う。
【0215】
第2スイッチ87は、Lレベルの第2制御信号SG2に基づいてオンする。これにより、FBフィルタ22の出力信号は、オンした第2スイッチ87を介して加算器13に帰還される。この時、FBフィルタ22は、プリセットされたシフトレジスタ15の内容(初期値)に基づいて帰還量を演算し、その演算結果を帰還信号S2として出力する。従って、FBループは、この帰還信号S2に基づいてフィードバックを開始する。即ち、従って、ディジタル演算回路85は、FBフィルタ22の初期値を決定する。
【0216】
図22に示すように、読み出し動作開始時には、先ずデータに先立ってプリアンブルデータ、シンクバイトが読み出される。このプリアンブルデータは、周期パターンである。TR−PLL84は、プリアンブルデータを読み出したリード信号RD(プリアンブル信号)(実際にはADC83の出力信号S11)の位相に基準クロック信号SCKの位相を一致させる位相引き込みを行う。これにより、プリアンブルデータに続いて読み出されるシンクバイト(SB),データを正確なタイミングでサンプリングするわけである。しかし、読み出し動作の開始時には、TR−PLL84は、位相引き込みを十分に行うことができていないため、基準クロック信号SCKの位相がプリアンブル信号の位相に一致していない場合がある。
【0217】
DFE82のシフトレジスタ15は、基準クロック信号SCKに基づいて判定器14の判定結果である判定信号S4をサンプリングし、そのサンプリングしたデータを順次記憶する。従って、基準クロック信号SCKの位相がプリアンブル信号の位相に一致していないと、シフトレジスタ15は、誤ったデータを記憶する。この誤ったデータは、FBフィルタ22を介して加算器13に帰還される。これにより、FBループは誤ったデータを伝搬し、該FBループが発散する。このFBループの発散は、データの再生を阻害して読み出し動作に要する時間を長くする。
【0218】
これに対し、本実施形態の信号処理回路81は、読み出し動作の開始時にFBループをオープンし、ディジタル演算回路85にて演算した初期値によりFBフィルタ22の初期値を決定する。そして、信号処理回路81は、その決定した初期値からFBループを動作させるようにした。
【0219】
これにより、読み出し動作の開始時において、リード信号RDに対して同期引き込みが十分ではない基準クロック信号SCKによりサンプリングしたデータを帰還することによりFBループが発散するのを防止する。更に、FBフィルタ22の初期値を演算してシフトレジスタに設定することにより、該FBループが安定して動作するまでの時間が、初期値を用いない場合に比べて短くなる。
【0220】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)信号処理回路81は、読み出し動作の開始時に第2スイッチ87を制御してFBループをオープンする。信号処理回路81は、第1スイッチ86を制御して前置フィルタ12の出力信号S1に基づいてTR−PLL84の同期引き込みを行う。その後、信号処理回路81は、第2スイッチ87を制御して決定した初期値を加算器13に帰還させてFBループを動作させるようにした。この結果、読み出し動作の開始時において、リード信号RDに対して同期引き込みが十分ではない基準クロック信号SCKによりサンプリングしたデータが加算器13に帰還しないため、FBループが発散するのを防止することができる。
【0221】
(2)信号処理回路81は、ディジタル演算回路85にて演算した初期値によりFBフィルタ22の初期値を決定する。そして、信号処理回路81は、第2スイッチ87を制御して決定した初期値を加算器13に帰還させてFBループを動作させるようにした。これにより、FBフィルタ22の初期値を演算してシフトレジスタに設定することにより、誤りのあるデータはRBループを伝搬しない。その結果、該FBループが安定して動作するまでの時間を、初期値を用いない場合に比べて短くすることができる。
【0222】
(第五実施形態)
以下、本発明を具体化した第五実施形態を図23に従って説明する。
尚、説明の便宜上、図21の第四実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0223】
図23は、本実施形態の信号処理回路81aの一部ブロック回路図を示す。
信号処理回路81aは、DFE82、ADC83、ディジタル演算回路(以下、単に演算回路という)88を含む。演算回路88は、ディジタルフィルタ89、タイミングリカバリPLL回路(以下、TR−PLLという)90、レジスタ91を含む。
【0224】
ディジタルフィルタ89は、プリアンブルに最適な波形等化を行うフィルタである。ディジタルフィルタ89は、フィルタリング後の信号をTR−PLL90に出力する。TR−PLL90は、ディジタルフィルタ89の出力信号に基づいて、該プリアンブルに対して基準クロック信号SCKの同期引き込みを行う。同期引き込みは、プリアンブルの周波数に基準クロック信号SCKの周波数を合わせる周波数引き込み、プリアンブルの位相に基準クロック信号SCKの位相を合わせる位相引き込みを含む。
【0225】
TR−PLL90は、予めプリアンブルに相当する周期パターンを記憶するレジスタ91を含む。TR−PLL90は、プリアンブルの入力を検出すると、先ず周波数引き込みを実行する。TR−PLL90は、ディジタルフィルタ89の出力信号S12のパターンと、周期パターンを比較することによりプリアンブルの入力検出を行う。
【0226】
例えば6Tパターンのプリアンブルは、「111」と「000」が交互に周期的に表れるように構成されている。そして、レジスタ91には、プリアンブルにる周期パターン「111000」が格納されている。TR−PLL90は、ディジタルフィルタ89の出力信号S12が「111」又は「000」である場合、プリアンブル検出とする。
【0227】
TR−PLL90は、周波数引き込みを終了すると、次に、ディジタルフィルタ89の出力信号S12に基づいて、位相引き込みを行う。これにより、TR−PLL90は、プリアンブルの周波数,位相に基準クロック信号SCKのそれを合わせる。TR−PLL90は、同期引き込みをした基準クロック信号SCKを前記ADC83、DFE82のシフトレジスタ15に出力する。
【0228】
レジスタ91には、フィードバックフィルタ22の初期値が格納されている。この初期値は、プリアンブルに基づいて予め演算され、レジスタ91に格納されている。演算回路88は、TR−PLL90にて周波数引き込みが実施されると、レジスタ91に格納された初期値をDFE82のシフトレジスタ15に出力する。尚、演算回路88は、その時々に初期値を演算し、その演算結果をシフトレジスタ15に出力する構成としてもよい。
【0229】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)前記第四実施形態の(1)と同じ効果を奏する。
(2)予めレジスタ91に格納したフィードバックフィルタ22の初期値に基づいて、演算回路88はシフトレジスタ15をプリセットするようにした。その結果、初期値の演算を必要とせず、シフトレジスタ15をプリセットして発散を防止することができる。
【0230】
(3)プリアンブルに最適な波形等化を行うディジタルフィルタ89を備えることにより、TR−PLL90において、プリアンブルに対して基準クロック信号SCKの同期引き込みを容易に行わせることができる。
【0231】
(第六実施形態)
以下、本発明を具体化した第六実施形態を図24に従って説明する。
尚、説明の便宜上、図21の第四実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0232】
図24は、本実施形態の信号処理回路81bの一部ブロック回路図を示す。
信号処理回路81bは、DFE82、ADC83、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)92、電圧制御発振器(VCO)93を含む。
【0233】
DSP92は、プリアンブルに最適な波形等化を行う機能、波形等化後の信号とVCO93から出力される基準クロック信号SCKの周波数差,位相差を検出する機能を有する。DSP92は、検出した周波数差,位相差に基づく信号をVCO93に出力する。VCO93は、DSP92の出力信号に基づく周波数,位相の基準クロック信号SCKを出力する。
【0234】
また、DSP92は、FBフィルタ22の初期値を演算する機能を有する。DSP92は、演算した初期値をDFE82のシフトレジスタ15に出力する。FBフィルタ22は、シフトレジスタ15に格納された初期値に基づいて、FBループの帰還量を演算する。
【0235】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)信号処理回路81bは、シフトレジスタ15のプリセット、基準クロック信号SCKの同期引き込みに必要な周波数差,位相差の検出の信号処理をDSP92にて行うことにより、構成を簡略化することができる。これにより、信号処理回路81bのチップサイズを小さくすることが可能となる。
【0236】
尚、上記実施形態において、以下のように変更してもよい。
○上記第四〜第六実施形態のADC83の出力信号S11を、基準クロック信号SCKを生成する目的以外に用いても良い。例えば、図25に示すように、サーボ回路36にサーボのための信号を出力するために用いた信号処理回路81cとする構成としてもよい。信号処理回路81cは、サーボの情報をフィルタリングするためのディジタルフィルタ94を含む。フィルタ94は、ADC83の出力信号S11に対して、サーボの情報に最適な波形等化の処理を行い、その処理後の信号をサーボ回路36に出力する。サーボ回路36は、フィルタ94の出力信号に基づいて、図1の第2モータM2を制御し、ヘッド装置34をオントラックさせる。これにより、信号処理回路81cとサーボ回路36を1つのチップ上に搭載することができるようになる。その結果、上記第四実施形態の効果に加えて、ハードディスク装置31の構成を簡略化することができる。
【0237】
また、図26に示すように、位相制御回路95を備えた信号処理回路81dとする構成にて実施しても良い。このように構成することにより、位相制御をディジタルにて処理することが可能となる。
【0238】
(第七実施形態)
以下、本発明を具体化した第七実施形態を図27〜図32に従って説明する。尚、説明の便宜上、図21の第四実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0239】
図27は、本実施形態の信号処理回路101の一部ブロック回路図を示す。
信号処理回路101は、判定帰還型等化器(以下、DFEという)82、ADC83、ディジタルフィルタ102、零位相リスタート回路103、タイミングリカバリPLL回路(以下、TR−PLLという)104を含む。
【0240】
ディジタルフィルタ102は、プリアンブルデータを最適な波形に波形等化する。ディジタルフィルタ102は、波形等化した信号S21を零位相リスタート回路(以下、単にリスタート回路という)103に出力する。
【0241】
リスタート回路103は、ディジタルフィルタ102の出力信号S21に基づいて基準クロック信号SCKを生成し、TR−PLL104に出力する。TR−PLL104は、ADC83、DFE83のシフトレジスタ15へ供給するシステムクロック信号SCKを生成する。TR−PLL104は、基準クロック信号SCKに基づいて、図2の磁気ディスク33から読み出されたリード信号RDの位相にシステムクロック信号SCKの位相を一致させる位相引き込みを行う。
【0242】
リスタート回路103は、図2の磁気ディスク33から読み出されたリード信号RDに含まれる制御データ(詳しくはプリアンブルデータ)に基づいて、TRPLLへ供給する基準クロック信号SCKの位相と、リード信号RDの位相に引き込む初期位相引き込みを行う機能を有する。初期位相引き込みは、リード信号RDの位相に基準クロック信号SCKの位相を概略一致させるように動作する。この初期位相引き込みは、TR−PLL104における位相引き込みの時間を短縮する。
【0243】
即ち、TR−PLL104は、位相引き込みに、生成するシステムクロック信号SCKとリード信号RDの位相差に応じた時間を要する。従って、システムクロック信号SCKとリード信号RDの位相が離れていると、位相引き込みに要する時間が長くなる。このことは、データの読み込みを行うまでの時間を長くするため、読み出し処理の高速化の妨げとなる。
【0244】
また、システムクロック信号SCKの位相と、リード信号RDの位相が大きくずれている場合、TR−PLL104は、システムクロック信号SCKの位相をリード信号RDの位相に十分に引き込む(位相ズレをほとんど零にする)ことができない場合がある。これらは、データのサンプリングを不正確にするため、読み出し処理の繰り返し実行を必要とし、やはり読み出し処理の高速化の妨げとなる。
【0245】
それに対し、リスタート回路は、初期位相引き込みを行うことにより、基準クロック信号SCKに対するリード信号RDの位相差を、ADC83の出力信号のそれよりも少なくする。TR−PLL104は、この基準クロック信号SCKとシステムクロック信号SCKの位相差に基づいて、システムクロック信号SCKの位相引き込み行う。これにより、ADC83の出力信号に基づいて、リード信号RDにシステムクロック信号SCKの位相を引き込む場合に比べて位相引き込みに要する時間が短くなる。
【0246】
更に、リスタート回路103は、DFE82のシフトレジスタ15をプリセットする機能を有する。リスタート回路103は、初期位相引き込みを行う時に、ADC83の出力信号S11をサンプリングした複数のデータを保持する。この保持したデータに基づいて、リスタート回路103は、プリアンブルデータを読み出したリード信号RD(以降、単にプリンブル信号という)の特徴を抽出する。その抽出した特徴に基づいて、プリンブル信号に基準クロック信号SCKの位相を合わせる初期位相引き込みを行う。
【0247】
初期位相引き込みを終了すると、リスタート回路103は、記憶したデータに基づいて、シフトレジスタ15をプリセットする。この構成により、上記第四〜第六実施形態と同様に、初期位相引き込みにおけるDFE82の誤りデータをプリセットしてフィードバックループの発散を抑制することができる。
【0248】
次に、リスタート回路103の構成を詳述する。
図28は、リスタート回路103の概略ブロック回路図を示す。このリスタート回路103は、4Tパターンのプリアンブル信号に基づいて初期位相引き込みを行うための回路である。尚、図28において、図27のディジタルフィルタ102を省略してある。
【0249】
リスタート回路103は、第1シフトレジスタ105、傾斜算出回路106、第2シフトレジスタ107、位相差検出回路108、パターン判定回路109、第3シフトレジスタ110、レジスタ111、位相制御デコーダ112、シーケンサ113、位相保持レジスタ114、クロック切替回路115、クロック信号生成回路としての電圧制御発振器(VCO)116を含む。
【0250】
リスタート回路103の第1シフトレジスタ105には、ADC83の出力信号S11が入力される。第1シフトレジスタ105は、クロック信号CLK1に基づいて動作する2つのレジスタ105a,105bを備える。クロック信号CLK1は、基準クロック信号SCKに基づいて図示しないクロック回路にて生成される。
【0251】
各レジスタ105a,105bは、それぞれ複数ビット(ADC83の出力信号のビット数)のデータを保持する機能を有する。従って、第1シフトレジスタ105は、ADC83の出力信号S11を、クロック信号CLK1に基づいてサンプリングした2つのデータを保持する。第1シフトレジスタ105は、保持したデータを傾斜算出回路106に出力する。
【0252】
傾斜算出回路106は、第1シフトレジスタ105から入力される2つのデータに基づいて、2つのデータの座標を結ぶ線分の傾きを算出する。傾斜算出回路106は、算出結果を第2シフトレジスタ107に出力する。
【0253】
第2シフトレジスタ107は、クロック信号CLK1に基づいて動作する3つのレジスタ107a〜107cを備える。従って、第2シフトレジスタ107は、傾斜算出回路106からその時に出力されるデータと、そのデータ以前に出力される2つのデータを保持する。各データは、それぞれ連続する2点のサンプリングポイント間の傾きの値である。従って、第2シフトレジスタ107は、連続する4点のサンプリングポイントの間の3つの傾きの値を保持し、それら保持した3つのデータを位相差検出回路108に出力する。
【0254】
前記第1シフトレジスタ105を構成する初段のレジスタ105aは、保持したデータをパターン判定回路109に出力する。パターン判定回路109には、所定のスライスレベルが入力される。パターン判定回路109は、スライスレベルに基づいて、データのレベルを順次判定する。そして、パターン判定回路109は、判定結果に基づく判定信号S22を第3シフトレジスタ110に出力する。
【0255】
詳述すると、パターン判定回路109には、第1、第2判定レベルがスライスレベルとして入力される。第1判定レベルは第2判定レベルよりも大きいレベルに設定される。例えば、第1判定レベルは+α(v)、第2判定レベルは−α(v)に設定され、入力される。
【0256】
パターン判定回路109は、第1シフトレジスタ105の出力データのレベルと第1,第2判定レベルと比較する。そして、パターン判定回路109は、出力データが第1判定レベルよりも大きい場合に「1」の判定信号S22を出力する。また、パターン判定回路109は、出力データが第1判定レベルと第2判定レベルの間のレベルの場合に「0」の判定信号S22を出力する。更に、パターン判定回路109は、出力データが第2判定レベルよりも小さい場合に「−1」の判定信号S22を出力する。
【0257】
第3シフトレジスタ110は、クロック信号CLK1に基づいて動作する4つのレジスタ101a〜101dを備える。従って、第3シフトレジスタ110は、パターン判定回路109からその時に出力される判定結果であるデータと、そのデータ以前にパターン判定回路109から出力される3つのデータを保持する。即ち、第3シフトレジスタ110は、連続する4つのサンプリング点におけるデータを保持する。各データは、ADC83の出力信号S11をサンプリングした4つのサンプリングポイントによるパターンを示す。第3シフトレジスタ110は、保持した4つのデータを位相差検出回路108に出力する。
【0258】
位相差検出回路108は、第2,第3シフトレジスタ117,110の出力データに基づいて、ADC83の入力信号(リード信号RD)に対する基準クロック信号SCKの位相差を検出する。詳述すれば、位相差検出回路108は、第3シフトレジスタ110の出力データに基づいて、第2シフトレジスタ107の出力データのうちの1つを選択する。
【0259】
第3シフトレジスタ110には、プリアンブル信号をサンプリングした4つのサンプリングポイントのデータが保持される。ADC83の出力信号S11の位相と、基準クロック信号SCK(サンプリングクロックCLK1)の位相差は、サンプリングポイントの傾きとして表れる。即ち、位相が合っているとき傾きは0(零)である。そして、位相差が大きいほど、サンプリングポイントの傾きは大きくなる。
【0260】
更に、4Tパターンのプリアンブル信号では、パターン判定回路109の判定結果が、プリアンブル信号のパターンである「1100」に対応する。従って、「11」又は「00」のとなる2つのサンプリングポイントの傾きを調べることにより、プリアンブル信号と基準クロック信号SCKの位相差を検出することができる訳である。
【0261】
そのため、位相差検出回路108は、第3シフトレジスタ110に保持された連続する4つのサンプリングポイントのパターンに基づいて、「11」又は「00」となるパターンのサンプリングポイントにおける傾き(位相差)を第2シフトレジスタ107から入力するようにしている。
【0262】
位相差検出回路108は、検出した位相差に基づくデータを第1レジスタ111に出力する。第1レジスタ111は、位相差検出回路108の出力データをラッチし、そのラッチしたデータを位相制御デコーダ112に出力する。
【0263】
位相制御デコーダ112は、シーケンサ113により制御される。
位相制御デコーダ112は、第1レジスタ111から入力されるデータと、第2レジスタ(位相保持レジスタ)114から入力されるデータに基づいて、両データをデコードした制御データを生成する。第2レジスタ114には、1つ前のサンプリングデータに基づいて位相制御デコーダ112にて生成され出力された制御データがラッチされている。従って、位相制御デコーダ112は、その時々に第1レジスタ111にラッチされたデータと、その時々の1つ前に生成した制御データに基づいて、その時の制御データを生成する。そして、位相制御デコーダ112は、生成した制御データを、第2レジスタ114に出力する。第2レジスタ114は、位相制御デコーダ112の出力データをラッチし、そのラッチした制御データをクロック切替回路115に出力する。
【0264】
クロック切替回路115には、VCO116にて生成された複数(本実施形態では6個)のクロック信号CK1〜CK6が入力される。これらのクロック信号CK1〜CK6は、図29に示すように、同じ周波数であって、位相がそれぞれ異なっている。詳述すれば、VCO116は、基準とする第1クロック信号CK1の1周期を等分割(6分割)し、その等分割した周期だけ位相がずれているクロック信号CK2〜CK6を生成する。尚、基準となる第1クロック信号CK1に対して、第2〜第4クロック信号CK2〜CK4は第1クロック信号CK1よりも位相が進んでおり、第5,第6クロック信号CK5,CK6は第1クロック信号よりも位相が遅れている。そして、各クロック信号CK1〜CK6は、位相が進んでいる方から順に、CK4,CK3,CK2,CK1,CK6,CK5となるように生成されている。
【0265】
クロック切替回路115は、位相制御デコーダ112から入力される制御データに基づいて、第1〜第6クロック信号CK1〜CK6のうちの1つを選択する。そして、クロック切替回路115は、選択したクロック信号を基準クロック信号SCKとしてTR−PLL104に出力する。
【0266】
次に、上記のように構成された零位相リスタート回路103の作用を、図30に従って説明する。
今、第1クロック信号CK1(基準クロック信号SCK)に基づいてサンプリングクロックCLK1が生成されている。リスタート回路103は、そのサンプリングクロックCLK1に基づいてサンプリングポイントP1〜P4をサンプリングする。これらのポイントP1〜P4に基づいて、第2シフトレジスタ107は、ポイントP1−P2,P2−P3,P3−P4間の傾きを記憶する。また、第3シフトレジスタ110は、パターン判定回路109の判定結果に基づいてパターン「1100」を記憶する。
【0267】
位相差検出回路108は、第3シフトレジスタ110に記憶されたパターンに基づいて、「11」となるポイントP1−P2間の傾きを入力する。尚、「00」となるポイントP3−P4間の傾きを入力しても良い。
【0268】
位相差検出回路108は、入力した傾きに基づいて位相が進んでいると判断し、基準クロック信号SCKの位相を遅らせるための制御データを生成する。そして、位相差検出回路108は、制御データを第2レジスタ114を介してクロック切替回路115に出力する。
【0269】
クロック切替回路115は、制御データに基づいて、第1クロック信号CK1よりも位相の遅い第6クロック信号CK6を選択し、その第6クロック信号CK6を基準クロック信号SCKとして出力する。
【0270】
次に、リスタート回路103は、第6クロック信号CK6に基づくサンプリングクロックCLK1により、ポイントP5〜P8をサンプリングする。上記と同様にして、第2シフトレジスタ107は、ポイントP5−P6,P6−P7,P7−P8間の傾きを記憶する。第3シフトレジスタ110は、パターン「0110」を記憶する。
【0271】
位相差検出回路108は、「00」となるポイントP6−P7間の傾きを入力し、その傾きに基づいて位相が進んでいると判断する。その判断結果に基づいて、位相差検出回路108は基準クロック信号SCKの位相を遅らせるための制御データを生成する。そして、位相差検出回路108は、制御データを第2レジスタ114を介してクロック切替回路115に出力する。
【0272】
クロック切替回路115は、制御データに基づいて、第6クロック信号CK6よりも位相の遅い第5クロック信号CK5を選択し、その第5クロック信号CK5を基準クロック信号SCKとして出力する。
【0273】
次に、リスタート回路103は、第5クロック信号CK5に基づくサンプリングクロックCLK1により、ポイントP9〜P12をサンプリングする。上記と同様にして、第2シフトレジスタ107は、ポイントP9−P10,P10−P11,P11−P12間の傾きを記憶する。第3シフトレジスタ110は、パターン「0011」を記憶する。
【0274】
位相差検出回路108は、「11」となるポイントP11−P12間の傾きを入力し、その傾きに基づいて位相が一致していると判断する。その判断結果に基づいて、シーケンサ113は、位相制御デコーダ112を停止させる。
【0275】
この時、第5クロック信号CK5を選択するための制御データは、第2レジスタ114に保持されている。リスタート回路103は、第5クロック信号CK5に基づいて、基準クロック信号SCKを継続的に出力する。
【0276】
上記のように構成されたリスタート回路103、TR−PLL104に対して、図2のシーケンス制御回路54は、図31に示すタイミングに従って制御する。即ち、プリアンブルの読み出しが開始されると、シーケンス制御回路54には、図1のMPU37からLレベルの開始信号XRGが入力される。シーケンス制御回路54は、そのLレベルの開始信号XRGに基づいて、Hレベルの位相制御信号CNZを出力する。
【0277】
更に、シーケンス制御回路54は、第1,第2制御信号SG1,SG2を出力しする。これにより、リスタート回路103には、前置フィルタ12の出力信号S1が入力される。リスタート回路103は、位相制御信号CNZに応答し、信号S1に基づいて初期位相引き込みを開始する。
【0278】
リスタート回路103は、初期位相引き込みを終了すると、DFE82のシフトレジスタ15をプリセットする。シーケンス制御回路54は、これを受けてLレベルの位相制御信号CNZを出力し、Hレベルの周波数制御信号CT2を出力する。また、シーケンス制御回路54は、第1,第2制御信号SG1,SG2を出力する。これにより、DFE82のFBループはクローズし、TR−PLL104には、加算器13の出力信号S3が入力される。そして、TR−PLL104は、Hレベルの制御信号CT2に応答し、出力信号S3に基づいて周波数引き込みを行う。
【0279】
シーケンス制御回路54は、プリアンブルの読み出しが終了すると、それを受けてLレベルの周波数制御CT2を出力する。そして、図2の制御データ検出回路53には、シンクバイトを検出すると、MPU37にシンクバイト検出信号SBを出力する。MPU37は、シンクバイト検出信号SBに基づいて、シンクバイトに続くデータをデータとして扱い処理する。
【0280】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)零位相リスタート回路103を備え、そのリスタート回路103にてプリアンブル信号と基準クロック信号SCKの初期位相引き込みを行うようにした。その結果、TR−PLL104における同期引き込みに要する時間が短くなり、同期確立を早くして読み出し動作の高速化を図ることができる。
【0281】
(2)零位相リスタート回路103は、プリアンブル信号の特徴を抽出し、その特徴に基づいてプリアンブル信号と基準クロック信号SCKの位相差を算出するようにした。その結果、容易に位相差を検出して初期同期引き込みに要する時間を短くすることができる。
【0282】
(3)位相の異なる複数のクロック信号CK1〜CK6を生成するVCO116を備え、算出した位相差に従ってクロック信号CK1〜CK6のうちの1つを選択するようにした。これにより、プリアンブル信号に位相の近いクロック信号CLKを容易に出力することができる。
【0283】
尚、上記実施形態において、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態のシーケンス制御回路54は、2種類のパターンのプリアンブル信号に対応して段階的に位相引き込みを行う構成としてもよい。即ち、図32に示すように、図2の磁気ディスク33からは、4Tパターンのプリアンブルに続いて6Tパターンのプリアンブルが読み出される。シーケンス制御回路54は、開始信号XRGに応答してHレベルの位相制御信号CNZを出力する。
【0284】
更に、シーケンス制御回路54は、第1,第2制御信号SG1,SG2を出力する。これにより、リスタート回路103には、前置フィルタ12の出力信号S1が入力される。リスタート回路103は、位相制御信号CNZに応答し、4Tパターンのプリアンブル信号に基づいて初期位相引き込みを開始する。
【0285】
リスタート回路103は、初期位相引き込みを終了すると、DFE82のシフトレジスタ15をプリセットする。シーケンス制御回路54は、これを受けてLレベルの位相制御信号CNZを出力する。
【0286】
次に、6Tパターンのプリアンブルが読み出されると、これを受けてシーケンス制御回路54は、Hレベルの周波数制御信号CT2を出力する。また、シーケンス制御回路54は、第1,第2制御信号SG1,SG2を出力する。これにより、DFE82のFBループはクローズし、TR−PLL104には、加算器13の出力信号S3が入力される。そして、TR−PLL104は、Hレベルの制御信号CT2に応答し、6Tパターンのプリアンブル信号に基づいて周波数引き込みを行う。
【0287】
(第八実施形態)
以下、本発明を具体化した第八実施形態を図33〜図43に従って説明する。尚、説明の便宜上、図54の従来例、第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0288】
図33は、本実施形態の信号処理回路121の一部回路図を示す。
信号処理回路121は、判定帰還型等化器(DFE)82、アナログ−ディジタル変換器(以下、ADCという)122、零位相リスタート回路(以下、リスタート回路という)123、クロック信号生成回路としてのタイミングリカバリPLL回路(以下、TR−PLLという)124を含む。尚、図33は、DFE82を構成するフィードバックフィルタ22及び第1,第2スイッチ86,87を省略してある。
【0289】
ADC122は、加算器13の出力信号S3を所定のビット数(本実施形態では6ビット)のディジタル信号に変換し、そのディジタル信号をリスタート回路123に出力する。
【0290】
リスタート回路123は、6Tパターンのプリアンブルデータに対応する回路である。6Tパターンは、システムクロック信号SCKの6周期(6クロック)にて一巡して同じ値のデータが出現する周期パターン(111000111000....)である。
【0291】
リスタート回路123は、プリンブル検出回路125、演算回路126、デコード回路127、選択回路128、分周器129を含む。
プリアンブル検出回路125には、DFE82のシフトレジスタ15に記憶されたデータが入力される。プリアンブル検出回路125は、入力データに基づいて、プリアンブルデータを読み出したリード信号RD(以降、プリアンブル信号という)を検出すると、検出信号S25を演算回路126に出力する。
【0292】
また、プリアンブル検出回路125は、プリアンブル信号を検出すると、シフトレジスタ15をそのプリアンブルデータによりプリセットする機能を有する。このプリセット機能は、前記第四実施形態と同様に、DFE82のフィードバックループの帰還量をプリセットし、該DFE82のFBループが発散するのを防止する。
【0293】
演算回路126は、プリアンブル検出回路125から入力される検出信号S25に応答し、その時にADC122の出力信号S26に対してシステムクロック信号SCKの初期位相引き込みを行う。前記検出信号S25は、プリアンブル信号を検出した結果である。従って、演算回路126は、検出信号S25に応答してプリアンブル信号のサンプリングデータにおける相互相関関数を演算する。更に、演算回路126は、演算した相互相関関数に基づいて、プリンブル信号と基準クロック信号SCKの位相差を算出する。そして、演算回路126は、算出した位相差に応じた信号をデコード回路127に出力する。
【0294】
デコード回路127は、演算回路126の出力信号をデコードして選択信号S27を生成し、その選択信号S27を選択回路128に出力する。選択回路128には、TR−PLL124から位相が異なる複数のクロック信号CK1〜CK6が入力される。選択回路128は、選択信号S27に基づいて複数のクロック信号CK1〜CK6のうちの1つを選択し、その選択したクロック信号をシステムクロック信号SCKとして出力する。このシステムクロック信号SCKの位相は、プリアンブル信号の位相に概略一致している。TR−PLLは、このシステムクロック信号SCKとADC122から出力されるプリアンブル信号の位相引き込みを行う。これにより、前記第七実施形態と同様に、位相引き込みに要する時間を短縮する。
【0295】
本実施形態のリスタート回路123の原理の概略を説明する。
前記プリアンブル信号は、周期パターンであるプリアンブルデータを読み出した信号である。このプリアンブル信号が位相を引き込む目標である。このプリアンブル信号の関数fc(τ)とする。
【0296】
先ず、演算回路126は、基準クロック信号SCKから位相の異なる2つのリファレンス信号を生成する。この時、演算回路126は、基準クロック信号SCKよりも1シンボルレート(基準クロック信号SCKの1周期分)位相が進んだ第1リファレンス信号と、基準クロック信号SCKよりも1シンボルレート位相が遅れた第2リファレンス信号を生成する。
【0297】
次に、演算回路126は、プリアンブル信号と第1,第2リファレンス信号の相互相関関数ff(τ),fd(τ)をそれぞれ計算する。演算回路126は、計算した2つの相互相関関数ff(τ),fd(τ)の差dcn(τ)(=|ff(τ)−fd(τ)|)を演算する。図35に示すように、この差dcn(τ)の値(図35において縦軸の値)は、基準クロック信号SCKとプリアンブル信号の位相差(位相ズレ)に比例している。従って、この差に基づいて前記TR−PLL124から出力される複数のクロック信号のうち、プリアンブル信号の位相に近いクロック信号を選択する。このようにして、リスタート回路123は、初期位相引き込みを行う。
【0298】
次に、演算回路126、デコード回路127の構成を図34に従って詳述する。
演算回路126の第1レジスタ131には、ADC122の出力信号S26が入力される。第1レジスタ131は、クロック信号CKに基づいて前記出力信号S26をラッチし、そのラッチした信号を第1,第2加算器132a,132bに出力する。第1,第2加算器132a,132bには、制御回路133から制御信号CNTL1,CNTL0が入力される。制御回路133には、図33のプルアンブル検出回路125から出力される検出信号S25と、基準クロック信号SCKが入力される。制御回路133は、検出信号S25に基づいて図36に示すように前記制御信号CNTL1,CNTL0を生成し、第1,第2加算器132a,132bに出力する。
【0299】
第1加算器132aには、第2レジスタ134aの出力信号S32aが入力される。第1加算器132aは、制御信号CNTL1,CNTL0に基づいて、前記第1レジスタ131の出力信号と第2レジスタ134aの出力信号S32aを加算演算する。
【0300】
図36に示すように、例えば、制御信号CNTL1,CNTL0が「00」の場合、第1加算器132aは、入力a(出力信号S26)と入力b(出力信号S32a)を加算した結果xを出力する。また、制御信号CNTL1,CNTL0が「01」の場合、第1加算器132aは、入力−a(出力信号S26の反転信号)と入力b(出力信号S32a)を加算した結果xを出力する。
【0301】
第1加算器132aは、演算結果を第2レジスタ134aに出力する。第2レジスタ134aは、クロック信号CKに基づいて第1加算器132aの出力信号S31aをラッチする。
【0302】
第2加算器132bには、第3レジスタ134bの出力信号S32bが入力される。第2加算器132bは、制御信号CNTL1,CNTL0に基づいて、前記第1レジスタ131の出力信号と第3レジスタ134bの出力信号S32bを加算演算し、その演算結果を第3レジスタ134bに出力する。第3レジスタ134bは、クロック信号CKに基づいて第2加算器132bの出力信号S31bをラッチする。
【0303】
上記の構成により、第1加算器132aと第2レジスタ134aは、入力信号であるプリアンブル信号に対して、1シンボルレート分だけ位相が異なるリファレンス信号を生成すると共に、そのリファレンス信号とプリアンブル信号の相互相関関数を演算する第1相関器を構成する。同様に、第2加算器132bと第3レジスタ134bは、入力信号であるプリアンブル信号に対して、1シンボルレート分だけ位相が異なるリファレンス信号を生成すると共に、そのリファレンス信号とプリアンブル信号の相互相関関数を演算する第2相関器を構成する。
【0304】
第2,第3レジスタ134a,134bは、出力信号S32a,S32bを第1,第2減算器135a,135bにそれぞれ出力する。第1減算器135aは、第2レジスタ134aの出力信号S32aから第3レジスタ134bの出力信号S32bを減算し、その減算結果を第4レジスタ136aに出力する。第4レジスタ136aは、クロック信号CKに基づいて前記出力信号をラッチし、そのラッチした信号S33aを選択回路137に出力する。また、第4レジスタ136aは、出力信号S33aの符号ビットf1aをデコード回路127のデコーダ139に出力する。
【0305】
第2減算器135bは、第3レジスタ134bの出力信号S32bから第2レジスタ134aの出力信号S32aを減算し、その減算結果を第5レジスタ136bに出力する。第5レジスタ136bは、クロック信号CKに基づいて前記出力信号をラッチし、そのラッチした信号S33bを選択回路137に出力する。また、第5レジスタ136bは、出力信号S33bの符号ビットf1bをデコーダ139に出力する。
【0306】
デコーダ139は、前記第4,第5レジスタ136a,136bから入力される符号ビットf1a,f1bに基づいて、正の符号ビットに対応する選択信号SL1を生成し、その選択信号SL1を選択回路137に出力する。選択回路137は、選択信号SL1に基づいて、第4,第5レジスタ136a,136bの出力信号S33a,S33bから選択した正の値の信号S34を第1〜第3比較器138a〜138cに出力する。この構成により、前記第1,第2相関器の出力信号の絶対値が第1〜第3比較器138a〜138cに入力される。
【0307】
第1〜第3比較器138a〜138cには、それぞれ第1〜第3比較信号R1〜R3が入力される。第1〜第3比較信号R1〜R3は、図37に示すフェーズP3〜P1,Z,N1〜N3に対する第1〜第3比較レベルLow〜Highの値であり、この値は基準クロック信号CKに対して、前記TR−PLL124にて生成される複数のクロック信号CK1〜CK6の位相差に対応している。
【0308】
詳述すれば、TR−PLL124は、前記第七実施形態のVCO116(図28参照)と同様に、基準とする第1クロック信号CK1の1周期を等分割(6分割)し、その等分割した周期だけ位相がずれている第2〜第6クロック信号CK2〜CK6を生成する(図29参照)。
【0309】
尚、第2〜第4クロック信号CK2〜CK4は第1クロック信号CK1よりも1/6周期ずつ位相が進んでおり、第6,第5クロック信号CK6,CK5は第1クロック信号CK1よりも1/6周期ずつ位相が遅れている。また、第4クロック信号CK4は、第1クロック信号CK1よりも3/6周期位相が進んでいる。このことは、第1クロック信号CK1よりも3/6周期位相が遅れているのと等価である。
【0310】
前記第1比較信号R1のレベルは、基準となる第1クロック信号CK1と第2,第6クロック信号CK2,CK6の位相差に対応した値に設定されている。第2比較信号R2のレベルは、第1クロック信号CK1と第3,第5クロック信号CK3,CK5の位相差に対応した値に設定されている。第3比較信号R3のレベルは、第1クロック信号CK1と第4クロック信号CK4の位相差に対応した値に設定されている。
【0311】
第1〜第3比較器138a〜138cは、前記選択回路137の出力信号S34のレベルと、第1〜第3比較信号R1〜R3のレベルをそれぞれ比較し、その比較結果に基づく信号S35a〜S35cをデコーダ139に出力する。詳しくは、第1〜第3比較器138a〜138cは、プリアンブル信号のレベルが第1〜第3比較信号R1〜R3のそれよりも大きい場合にHレベル(1)の信号S35a〜S35cを、プリアンブル信号のレベルが第1〜第3比較信号R1〜R3のそれよりも小さい場合にはLレベル(0)の信号S35a〜S35cをそれぞれ出力する。
【0312】
例えば、プリアンブル信号と基準クロック信号(第1クロック信号)CK1の位相差が1/6周期以内(図38のフェーズZ)である時、第1〜第3比較器138a〜138cは共に「0」の信号S35a〜S35cを出力する。そして、プリアンブル信号と基準クロック信号CK1の位相差が1/6周期以上,2/6周期以内(図38のフェーズP1)である場合、第1比較器138aは「1」の信号S35aを、第2,第3比較器138b,138cは「0」の信号S35b,S35cを出力する。
【0313】
デコーダ139は、第1〜第3比較器138a〜138cの出力信号S35a〜S35cと、第4レジスタ136aの出力信号S33aを構成する符号ビットf1aに基づいて、位相選択信号S36を生成する。符号ビットは、基準とするクロック信号CK1の位相に対してプリアンブル信号の位相が進んでいるか遅れているかを示している。従って、デコーダ139は、「0」の符号ビットf1aに応答し、出力信号S35a〜S35cに基づいて第1クロック信号CK1よりも位相が進んでいる第2〜第4クロック信号CK2〜CK4を選択するための位相選択信号S36を生成する。デコーダ139は、「1」の符号ビットに応答し、出力信号S35a〜S35cに基づいて第1クロック信号CK1よりも位相が遅れている第6〜第4クロック信号CK6〜CK4を選択するための位相選択信号S36を生成する。
【0314】
例えば、デコーダ139は、各出力信号S35a〜S35cが全て「0」の場合、第1クロック信号CK1を選択するべく位相選択信号S36を生成する。また、デコーダ139は、出力信号S35a〜S35cが「100」の場合、「0」の符号ビットに対応して第2クロック信号CK2を、「1」の符号ビットに対応して第6クロック信号CK6を選択するべく位相選択信号S36を生成する。
【0315】
デコーダ139は、生成した位相選択信号S36を第6レジスタ140に出力する。
第6レジスタ140には、制御回路133から零位相選択信号SL0が入力される。第6レジスタ140は、零位相選択信号SL0の立ち上がりエッジに応答して前記デコーダ139の出力する位相選択信号S36をラッチし、そのラッチ信号を選択信号S27として図33の選択回路128に出力する。選択回路128は、選択信号S27に基づいて、TR−PLL124から出力される第1〜第6クロック信号CK1〜CK6のうちの1つを選択し、その選択したクロック信号を基準クロック信号SCKとして分周器129に出力する。分周器129は、基準クロック信号SCKの周波数を1/2に分周したクロック信号CKaをADC122に出力する。
【0316】
上記のように構成されたリスタート回路123は、図39に示すように、基準クロック信号SCKに基づいてサンプリングしたポイントから6Tパターンのプリアンブル信号の1周期分の相互相関関数値を求め、その相互相関関数値に基づいてプリアンブル信号の位相に対して、基準クロック信号SCKの位相を大まかに合わせる初期位相引き込みを行う。
【0317】
TR−PLL124は、ADC122の出力信号S26を入力する。そして、TR−PLL124は、プリアンブル信号の位相に対して、この初期位相引き込みが行われた基準クロック信号SCKの位相を位相引き込みを行い、基準クロック信号SCKの位相をプリアンブル信号の位相に一致させる。これにより、位相引き込みに要する時間は、従来に比べて短くなる。
【0318】
図33のADC122は、図40に示すように、主ADC141と複数(本実施形態では2つ)の補助ADC142a,142bを備える。
主ADC141は、加算器13の出力信号S3をディジタル信号に変換可能であり、0Vを中心とする入力レンジ(信号入力範囲)を有する。主ADC141には、基準クロック信号SCKを1/2分周したクロック信号CKaが入力される。主ADC141は、分周クロック信号CKaの立ち上がりエッジに基づいて、出力信号S3を6ビットのディジタル信号に順次変換し、そのディジタル信号を図33の演算回路126、TR−PLL124に出力する。
【0319】
補助ADC142a,142bは、それぞれに対して設定される所定の基準電圧を中心とし、主ADC141よりも狭い入力レンジを有する。各補助ADC142a,142bには、前記クロック信号CKaと相補信号をなす反転クロック信号XCKaが入力される。各補助ADC142a,142bは、反転クロック信号の立ち上がりエッジに基づいて、出力信号S3を3ビットのディジタル信号に変換し、そのディジタル信号を図33の演算回路126、TR−PLL124に出力する。
【0320】
図41に示すように、相補信号である前記分周クロック信号CKaと反転クロック信号XCKaは、立ち上がりエッジが基準クロック信号SCKの立ち上がりエッジに毎に交互に出現する。また、分周クロック信号CKaの立ち上がりエッジと反転クロック信号XCKaのそれとの間の時間は、基準クロック信号SCKの立ち上がりエッジの間の時間と同じである。従って、主ADC141と補助ADC142a,142bは、基準クロック信号SCKの立ち上がりエッジに同期して交互にAD変換を行う。
【0321】
各補助ADC142a,142bの基準電圧は異なる電圧に設定されている。図43に示すように、第1補助ADC142aは、第1基準電圧+Refを中心とし、第2補助ADC142bは第2基準電圧−Refを中心とする。
【0322】
各基準電圧+Ref,−Refは、それぞれプリアンブル信号のサンプリング点の電圧に対応している。即ち、図42に示すように、プリアンブル信号を基準クロック信号SCKにてサンプリングした場合、サンプリング点の電圧は、電圧RefH,RefL,−RefL,−RefH付近の電圧となる。図33のTR−PLL124は、プリアンブル信号が「正から負」,「負から正」へ遷移する遷移点を捉え、この遷移点に基づいてプリアンブル信号の位相にクロック信号CK1〜CK6の位相を引き込むように構成されている。
【0323】
従って、TR−PLL124は、遷移点の前後のサンプリング点を必要とする。このため、図42に示すように、必要とするサンプリング点の電圧、即ち電圧RefLを第1基準電圧とし、電圧−RefLを第2基準電圧とする。これにより、TR−PLL124は、主ADC141と補助ADC142a,142bを交互に動作させた場合においても、必要とする基準クロック信号SCKに基づくサンプリングポイントと同じポイントの電圧値を入力する。これにより、TR−PLL124は、基準クロック信号SCKにてサンプリングした場合と同様に位相引き込みを行うことができる。
【0324】
一般に、サンプリングの周波数を低くする(周期を長くする)と、遷移点が少なくなるため、TR−PLLにおける位相比較ゲインが低下する。このことは、位相引き込みをしにくくして基準クロック信号SCKの位相をプリアンブル信号の位相に一致させる位相引き込みに要する時間を長くする。
【0325】
それに対し、本実施形態は、補助ADC142a,142bを設け、主ADC141と補助ADC142a,142bを交互に動作させることで、TR−PLL124における位相比較ゲインの低下を抑制している。これにより、位相引き込みに要する時間が長くなるのを防いでいる。
【0326】
上記のように構成されたADC122において、主ADC141は、基準クロック信号SCKよりも遅い(1/2)周波数のクロック信号CKaにて動作するため、基準クロック信号SCKで動作する場合に比べて消費電力が約半分になる。補助ADC142a,142bは、出力信号のビット数が主ADC141に比べて少ないため、回路規模が主ADC141よりも小さく、主ADCと同じ周波数の反転クロック信号XCKaにて動作する。これにより、各補助ADC142a,142bにおける消費電力の合計は、主ADC141の消費電力よりも少ない。従って、ADC122の消費電力は、主ADC141を基準クロック信号SCKにて動作させる場合に比べて少なくなる。
【0327】
補助ADC142a,142bは、主ADC141に比べて出力信号のビット数が少ないため、回路規模が十分小さい。これにより、ADC122を形成する半導体装置のチップ面積の増大を抑えることができる。
【0328】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)零位相リスタート回路123は、AD変換器122の出力信号S26に対して位相の遅いリファレンス信号と位相の早いリファレンス信号とから相互相関関数値を求め、該値に基づいて位相差がをもとめるようにした。その結果、位相差を求めるのに要する時間が短くなり、同期確立を早くして読み出し動作の高速化を図ることができる。
【0329】
(2)ADC122を主ADC141と複数の補助ADC142a,142bにて構成し、主ADC141と補助ADCADC142a,142bを基準クロック信号SCKを分周したクロック信号CKa,XCKaにて交互に動作させるようにした。その結果、ADC122における消費電力を低減することができる。
【0330】
(3)補助ADC142a,142bの入力範囲を小さくすることにより、その補助ADC142a,142bの面積を主ADC141に比べて小さくすることができる。その結果、ADC122を形成する半導体装置のチップ面積の増大を抑えることができる。
【0331】
尚、上記実施形態において、以下のように変更してもよい。
○本実施形態のリスタート回路123の選択回路128に代えて、第七実施形態のクロック切替回路115とVCO116を備える構成としてもよい。その場合、TR−PLL124に代えて第七実施形態のTR−PLL104を用いるようにする。
【0332】
(第九実施形態)
以下、本発明を具体化した第九実施形態を図44,図45に従って説明する。尚、説明の便宜上、図54の従来技術と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0333】
図44は、本実施形態の判定帰還型等化器(DFE)151のブロック回路図を示す。DFE151は、前置フィルタ12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ15、フィードバックフィルタ(FBフィルタ)152、異常検出回路153、選択回路154、遷移検出回路155、近似回路156を含む。
【0334】
DFE151の前置フィルタ12には、図2のVGA47の出力信号が信号S41として入力される。DFE151は、入力信号S41の符号間干渉を取り除いた再生信号を出力するように動作する。
【0335】
異常検出回路153は、DFE151の入力信号S41が正常か異常かを検出する機能を有する。また、異常検出回路153は、サーマルアスペリティ(TA(Thermal Asperity):リード信号RDの異常を誘発する現象)を検出する機能を有する。異常検出回路153は、入力信号S41が正常な場合、Lレベルの検出信号S42を出力する。異常検出回路153は、入力信号の異常を検出すると、所定レベル(Hレベル)の検出信号S42を選択回路154に出力する。
【0336】
異常検出方法について詳述すれば、入力信号S41のレベルは、図2のエンコーダ44にて符号化するために用いられる伝達符号規則(RLL(1,7)コード)に対応して変化する。即ち、一定レベル以上(又は一定レベル以下)の入力信号S41は、伝達符号規則に当てはまる所定期間だけ継続する。従って、一定レベル以上(一定レベル以下)の入力信号S41が所定期間を越えて入力されると、その所定期間内の入力信号S41には誤りが含まれている。
【0337】
従って、異常検出回路153は、一定レベル以上(一定レベル以下)の入力信号S41が入力されている期間を計測する。前記所定期間いないで入力信号S41のレベルが一定レベル以上から一定レベル以下へ(又は一定レベル以下から一定レベル以上へ)変化すると、異常検出回路153は、入力信号が正常であることを検出する。そして、異常検出回路153は、その検出結果に基づいて、Lレベルの検出信号S42を出力する。
【0338】
一方、前記所定期間を越えて一定レベル以上(一定レベル以下)の入力信号S41が入力されると、異常検出回路153は、入力信号S41が異常であることを検出する。そして、異常検出回路153は、その検出結果に基づいて、Hレベルの検出信号S42を出力する。
【0339】
尚、異常検出回路153は、検出結果に基づいて、入力信号S41が正常である場合にHレベルの検出信号S42を、入力信号S41が異常である場合にLレベルの検出信号S42を出力するよう構成されてもよい。
【0340】
選択回路154には、異常検出回路153から出力される検出信号S42が入力される。また、選択回路154には、外部検出信号S43と選択信号S44が入力される。外部検出信号S43は、DFE151外部の図示しない異常検出回路にて生成される。その異常検出回路は、前記異常検出回路153と同様に
、DFE151の入力信号S41、即ち、図2のVGA47の出力信号が正常であるか異常であるかを検出し、その検出結果に基づいてDFE151に外部検出信号S43を出力する。
【0341】
選択信号S44は、図1のHDC39から入力される。HDC39は、ハードディスク装置の設定に基づいて、選択信号S44を選択回路154に出力する。選択回路154は、入力される選択信号S44に基づいて前記検出信号S42と外部検出信号S43のいずれか一方を選択する。そして、選択回路154は、選択した信号をホールド信号S45としてFBフィルタ152に出力する。
【0342】
尚、外部検出信号S43が入力されない構成としてもよい。その場合、選択回路154を省略し、異常検出回路153は、検出結果をホールド信号S45としてFBフィルタ152に出力する構成としてもよい。
【0343】
FBフィルタ152には、シフトレジスタ15に記憶された複数ビットの信号が入力される。FBフィルタ152は、ホールド信号S45がLレベルの間、シフトレジスタ15から入力されるデータに基づいて帰還量を演算する。そして、FBフィルタ152は、演算結果に応じた帰還量(電圧値,電流量等のレベル)の信号S46を加算器13に出力する。
【0344】
FBフィルタ152は、Hレベルのホールド信号S45に応答して、一定の帰還量、即ち所定レベルの信号S46を加算器13に出力する。この時の信号S46のレベルは、例えば、入力信号S41が正常な場合にシフトレジスタ15に記憶されるデータに基づいて算出される帰還量の平均値に予め設定される。この平均値は、FBフィルタ152の出力信号の最大値よりも小さい(又は最小値よりも大きい)値である。従って、フィードバックループ(FBループ)は、入力信号S41が異常な時に、異常信号に基づいて算出された帰還量に代えて、一定の帰還量(フィードバック(FB)レスポンス)をフィードバックする。
【0345】
遷移検出回路155には、前記ホールド信号S45と、判定器14から出力される判定信号S4が入力される。遷移検出回路155は、Hレベルのホールド信号S45が入力された後の特定な遷移ポイントを検出し、第2検出信号S47を近似回路156に出力する。
【0346】
具体的には、遷移検出回路155は、判定信号S4が「0→1」又は「1→0」のようにデータが遷移する特定な遷移ポイントを検出すると、所定期間Hレベルとなるパルスの第2検出信号47を近似回路156に出力する。この第2検出信号47のパルス幅は、判定器14から出力される正常な判定信号S4がシフトレジスタ15を構成する最終段のレジスタに記憶されるまでに必要な時間(クロック数)に対応している。
【0347】
近似回路156は、複数の記憶領域を有するレジスタ157を含む。近似回路156には、前記判定器14から出力される判定信号S4が入力される。
近似回路156は、Hレベルの第2検出信号S47に応答して判定信号S4をレジスタ157に順次記憶する。近似回路156は、レジスタ157に記憶したデータに基づいて、近似帰還量を演算する。そして、近似回路156は、演算した近似帰還量の信号S48をFBフィルタ152に出力する。
【0348】
FBフィルタ152には、前記検出信号S47が入力される。FBフィルタ152は、Hレベルの第2検出信号S47に基づいて、前記近似回路156の出力信号S48を加算器13に出力する。従って、加算器13には、第2検出信号S47がHレベルの間、近似回路156にて算出された近似帰還量に応じた帰還信号S46が帰還される。
【0349】
FBフィルタ152は、Lレベルの第2検出信号S47に基づいて、シフトレジスタ15から入力されるデータに基づいて演算した帰還量の帰還信号S46を加算器13に出力する。
【0350】
次に、上記のように構成されたDFE151の作用を図45に従って説明する。
入力信号S41が異常になると、異常検出回路153はその異常信号を検出してHレベルの第1検出信号S42を出力し、選択回路154は選択信号S44に基づいて第1検出信号S42をホールド信号S45としてFBフィルタ152に出力する。FBフィルタ152は、このホールド信号S45に基づいて、一定の帰還量をフィードバックする。
【0351】
この時、加算器13に入力される帰還量は、異常信号に基づく帰還量よりも小さい。従って、加算器13の出力信号は、異常信号に基づく帰還量がフィードバックされる場合に比べて、正常な入力信号S41に基づく帰還量がフィードバックされるときの出力信号S46に近い値となる。
【0352】
これにより、FBループは、異常信号に基づくFBレスポンスをフィードバックする場合に比べて発散しにくい。即ち、本実施形態のDFE151は、入力信号S41の異常によるFBループの発散を抑制する。
【0353】
また、一定の帰還量をフィードバックすることは、入力信号S41が正常になったときに、その正常な入力信号に基づいて演算したFBレスポンスによって、FBループが正常に動作するまでの時間を短くする。即ち、異常信号に基づいて帰還量を演算した場合、そのFBレスポンスはFBフィルタ152の出力信号の最大値(又は最小値)となる。この最大値(又は最小値)のFBレスポンスは、入力信号S41が正常になった後、長時間FBフィルタ152の演算結果である出力信号S46に影響を与える。この影響により、DFE151が長時間正常に戻らないことがある。
【0354】
しかし、前記所定量のFBレスポンスがFBフィルタ152の出力信号に影響を与える時間は、前記最大値(又は最小値)のFBレスポンスのそれに比べて短い。即ち、FBループは、短時間で正常動作になる。これにより、DFE151は、短時間で正常に戻る。
【0355】
次に、入力信号S41が正常になると、異常検出回路153は、Lレベルの第1検出信号S42を出力する。遷移検出回路155は、正常な入力信号S41に基づいて判定器14から出力される判定信号S4の特定の遷移ポイントを検出し、所定パルス幅の第2検出信号S47を近似回路156とFBフィルタ152に出力する。近似回路156は、判定器14から出力される判定信号S4をレジスタ157に順次記憶する。そして、近似回路156は、レジスタ157に記憶した複数ビットのデータに基づいて、近似帰還量を演算し、その近似帰還量の信号S48をFBフィルタ152に出力する。
【0356】
従って、FBループには、近似帰還量がフィードバックされる。この時の帰還信号の値は、正常な判定信号S4に基づく近似値である。従って、この時のFBレスポンスは、異常信号が入力されている時のFBレスポンス(一定の帰還量)に比べて正常な帰還量に近い。これにより、FBループは、一定量を帰還する時に比べて更に短時間で正常に戻る。
【0357】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)前置フィルタ12の入力信号の異常を検出する異常異常検出回路153を備え、その検出結果に基づいて帰還フィルタのフィードバックを停止するようにした。その結果、異常信号に基づく判定結果が帰還されないTめ、発散を防止することができる。
【0358】
(2)近似回路156にて帰還量の近似値を算出し、FBフィルタ152にてその近似帰還量の帰還信号を出力するようにした。その結果、FBループを、一定量を帰還する時に比べて更に短時間で正常に戻すことができる。
【0359】
(第十実施形態)
以下、本発明を具体化した第十実施形態を図46,図47に従って説明する。尚、説明の便宜上、第一,第九実施形態と同様の構成については同一の符号を付して図面,説明を一部省略する。
【0360】
図46は、本実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図を示す。
信号処理回路は、誤差演算回路158を含む。誤差演算回路158は、判定器14の入力信号S3と出力信号S4の誤差を演算し、その演算結果を出力信号としてAGC回路47a、TR−PLL49に出力する。AGC回路47aは、誤差演算回路158の出力信号に基づく制御信号をVGA47に出力する。VGA47は、制御信号に基づくゲインにてリード信号RDを増幅し、その増幅信号を信号S41として出力する。TR−PLL49は、誤差演算回路158の出力信号に基づいて基準クロック信号SCKの位相引き込みを行う。
【0361】
また、信号処理回路は、異常検出回路153aを含む。異常検出回路153aには、VGA47の出力信号S41が入力される。異常検出回路153aは、入力信号S41が正常か異常かを検出する機能を有する。また、異常検出回路153aは、サーマルアスペリティを検出する機能を有する。
【0362】
図47に示すように、異常検出回路153aは、検出結果に基づいて、入力信号S41に異常がある場合、サーマルアスペリティの検出、入力信号S43に基づいて検出フラグをセットする。そして、異常検出回路153aは、Hレベルのホールド信号S45,AH,PHをフィードバックフィルタ(FBフィルタ)152、AGC回路47a、TR−PLL49に出力する。
【0363】
FBフィルタ152は、ホールド信号S45に基づいて帰還信号S46の出力を停止する。このことは、入力信号が異常な場合にフィードバックループを制御してフィードバックを停止させることにより、フィードバックループの発散を防止することができる。
【0364】
AGC回路47aは、Hレベルのホールド信号AHに基づいて制御信号の出力を停止する。このとき、AGC回路47aは、ゲインを予め設定した一定値とし、リードリード信号RDを増幅する。これにより、異常検出回路153aは、サーマルアスペリティにより入力信号S41に異常が発生するのを防止する。即ち、異常検出回路153aは、VGA47とAGC47aとから構成する制御ループの発散を防止することができる。
【0365】
TR−PLL49は、Hレベルのホールド信号PHに基づいて制御を停止する。即ち、TR−PLL49は、基準クロック信号SCKの周波数,位相を保持する。これにより、異常検出回路153aはPLL回路49の発散を防止することができる。
【0366】
図44の遷移検出回路155にて回復時の最初のパルス検出に基づいて、所定期間経過した後にLレベルの出力信号S47を出力する。これにより、正常な信号S41に基づいくフィードバックレスポンスが演算され、そのレスポンスが帰還される。異常検出回路153aは、信号S47の立ち下がりから所定期間経過後、Lレベルのホールド信号AH,PHを出力する。AGC回路47aは、Lレベルのホールド信号AHに基づいて制御信号を出力する。TR−PLL49は、Lレベルのホールド信号PHに基づいて基準クロック信号SCKの制御を行う。
【0367】
尚、上記実施形態において、以下のように変更してもよい。
○上記第九実施形態において、DFE151は異常検出回路153を含む構成としたが、第十実施形態のように異常検出回路153を含まない構成としてもよい。その場合、異常検出回路153を信号処理回路に含む構成、又は図1のハードディスク装置31に異常検出回路を独立して設ける、MPU37,HDC39等に含む構成として実施しても良い。
【0368】
(第十一実施形態)
以下、本発明を具体化した第十一実施形態を図48,図49に従って説明する。
【0369】
尚、説明の便宜上、図3の第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図48は、本実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図を示す。尚、図48に示していない信号処理回路の他の部分は、第一実施形態のそれらと同じであるため、図2を参照されたい。
【0370】
信号処理回路161は、コントローラ162を備える。コントローラ162は、レジスタ163とタイミング制御回路164を含む。
レジスタ163には、既知の値の検出データ(例えばDDh)が図1のMPU37から格納される。コントローラ162は、レジスタ163に格納した検出データをエンコーダ165、判定帰還型等化器(DFE)166のフィードバックフィルタ(FBフィルタ)167に出力する。
【0371】
タイミング制御回路164には、所定のタイミング値がMPU37等から格納される。タイミング制御回路164には、図1の磁気ディスク33に対する読み出し/書き込みのタイミングをとるためのクロック信号SCKが入力される。
【0372】
タイミング制御回路164は、クロック信号SCKに基づいて、前記タイミング値に基づく一定間隔毎に割り込み信号S51をエンコーダ165、FBフィルタ167に出力する。
【0373】
コントローラ162は、図2の磁気ディスク33にデータを書き込むデータライト時にエンコーダ165を制御する機能を有する。コントローラ162は、磁気ディスク33の情報を読み出すデータリード時に判定帰還型等化器(DFE)166を制御する機能を有する。それらの機能をデータライト時とデータリード時に対応して説明する。
【0374】
[データライト時]
コントローラ162は、エンコーダ165からデータの開始を示すシンクバイトの出力タイミングを検出する機能を有する。コントローラ162は、シンクバイトの出力タイミング検出に応答してタイミング制御回路164を動作させる。これにより、タイミング制御回路164は、シンクバイトがエンコーダ165から出力された後、前記タイミング値に基づく一定間隔毎に割り込み信号S51をエンコーダ165に出力する。
【0375】
エンコーダ165は、一定間隔毎に入力される割り込み信号S51に応答し、データの出力を一旦停止してレジスタ163から入力される検出データを出力する。これにより、図49(a)に示すように、コントローラ162は、データの所定ビット数毎にレジスタ163に格納した検出データを割り込ませる割り込み処理を行う。
【0376】
[データリード時]
コントローラ162には、シンクバイト検出信号SBが図2の制御データ検出回路53から入力される。コントローラ162は、シンクバイト検出信号SBに応答してタイミング制御回路164を動作させる。図1のMPU37は、シンクバイト検出信号SBにより、データの先頭を検出し、データに同期して処理する同期確立を行う。
【0377】
これにより、図49(b)に示すように、タイミング制御回路164は、シンクバイトが検出された後、即ち同期確立後に前記タイミング値に基づく一定間隔毎に割り込み信号S51をFBフィルタ167に出力する。また、コントローラ162は、割り込み信号S51と同時にレジスタ163に記憶した検出データをFBフィルタ167に出力する。
【0378】
FBフィルタ167は、一定間隔毎に入力される割り込み信号S51に応答し、レジスタ163から入力される検出データに基づいて帰還量を演算する。そして、FBフィルタ167は、演算した帰還量の信号を加算器13に出力する。これにより、コントローラ162は、一定間隔毎に、レジスタ163に記憶した検出データに基づくFBレスポンスによりFBループをプリセットするプリセット動作を行う。
【0379】
DFE166には、前記割り込み信号S51と同じタイミングで、磁気ディスク33から読み出された検出データが入力される。DFE166のFBフィルタ167は、検出データに基づいてフィードバックループ(FBループ)のフィードバックレスポンス(FBレスポンス)を算出する。従って、この検出データ、又はそれ以前に読み出されたデータに誤りが発生すると、その誤りを伝搬してDFE166のフィードバックループ(FBループ)は発散する。
【0380】
しかしながら、FBフィルタ167には、割り込み信号S51と同じタイミングで、コントローラ162から既知の検出データが入力される。この検出データは、コントローラ162から入力されるため、磁気ディスク33やヘッド装置34の状態による影響等を受けていない。即ち、コントローラ162から入力される検出データに誤りは存在しない。
【0381】
従って、DFE166のFBフィルタ167は、この誤りのない検出データに基づいてFBレスポンスを演算する。このことは、次の判定データに対する誤り伝搬を防止する。これにより、コントローラ162は、DFE166のFBループの発散を防止する。
【0382】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ162は、データリード時に所定間隔毎に既知の検出データをDFE166のFBフィルタ167に書き込んでFBループをプリセットするようにした。この結果、同期確立後のFBループの発散を防止することができる。
【0383】
(第十二実施形態)
以下、本発明を具体化した第十二実施形態を図50,図51に従って説明する。
【0384】
尚、説明の便宜上、第十一実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図50は、本実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図を示す。尚、図50に示していない信号処理回路の他の部分は、第十一実施形態と同様に第一実施形態のそれらと同じであるため、図2を参照されたい。
【0385】
信号処理回路171は、コントローラ172を備える。コントローラ172は、タイミング制御回路174とレジスタ173を含む。
タイミング制御回路174には、所定のタイミング値がMPU37等から格納される。タイミング制御回路174には、図1の磁気ディスク33に対する読み出し/書き込みのタイミングをとるためのクロック信号SCKが入力される。
【0386】
タイミング制御回路174は、クロック信号SCKに基づいて、前記タイミング値に基づく一定間隔毎に割り込み信号S51をエンコーダ175、判定帰還型等化器166のフィードバックフィルタ(FBフィルタ)167に出力する。
【0387】
エンコーダ175は、割り込み信号S51に応答してその時に出力するデータをコントローラ172に出力する。レジスタ173は、複数のデータを格納可能な容量を持つ。コントローラ172は、エンコーダ175から入力されるデータをレジスタ173に順次格納する。また、コントローラ172は、レジスタ173に格納した検出データをFBフィルタ167に出力する。
【0388】
コントローラ172は、図2の磁気ディスク33にデータを書き込むデータライト時にエンコーダ175を制御する機能を有する。コントローラ172は、磁気ディスク33の情報を読み出すデータリード時に判定帰還型等化器(DFE)166を制御する機能を有する。それらの機能をデータライト時とデータリード時に対応して説明する。
【0389】
[データライト時]
コントローラ172は、エンコーダ175からデータの開始を示すシンクバイトの出力タイミングを検出する機能を有する。コントローラ172は、シンクバイトの出力タイミング検出に応答してタイミング制御回路174を動作させる。これにより、タイミング制御回路174は、シンクバイトがエンコーダ175から出力された後、前記タイミング値に基づく一定間隔毎に割り込み信号S51をエンコーダ175に出力する。
【0390】
エンコーダ175は、一定間隔毎に入力される割り込み信号S51に応答し、その時々に出力する書き込みのためのデータをコントローラ172にも出力する。これにより、図51(a)に示すように、コントローラ172は、所定のタイミングにて出力されるデータをレジスタ173に順次格納する割り込み処理を行う。
【0391】
[データリード時]
コントローラ172には、シンクバイト検出信号SBが図2の制御データ検出回路53から入力される。コントローラ172は、シンクバイト検出信号SBに応答してタイミング制御回路174を動作させる。これにより、図51(b)に示すように、タイミング制御回路174は、シンクバイトが検出された後、前記タイミング値に基づく一定間隔毎に割り込み信号S51をFBフィルタ167に出力する。また、コントローラ172は、レジスタ173に格納したデータを検出データとして順次FBフィルタ167に出力する。
【0392】
FBフィルタ167は、一定間隔毎に入力される割り込み信号S51に応答し、レジスタ173から順次入力される検出データに基づいて帰還量を演算する。そして、FBフィルタ167は、演算した帰還量の信号を加算器13に出力する。これにより、コントローラ172は、一定間隔毎に、レジスタ173に記憶した検出データに基づくFBレスポンスによりFBループをプリセットするプリセット動作を行う。
【0393】
DFE166には、前記割り込み信号S51と同じタイミングで、磁気ディスク33から読み出された検出データが入力される。DFE166のFBフィルタ167は、検出データに基づいてフィードバックループ(FBループ)のフィードバックレスポンス(FBレスポンス)を算出する。従って、この検出データ、又はそれ以前に読み出されたデータに誤りが発生すると、その誤りを伝搬してDFE166のフィードバックループ(FBループ)は発散する。
【0394】
しかしながら、FBフィルタ167には、割り込み信号S51と同じタイミングで、コントローラ172から既知の検出データが入力される。この検出データは、コントローラ172から入力されるため、図2の磁気ディスク33やヘッド装置34の状態による影響等を受けていない。即ち、コントローラ172から入力される検出データに誤りは存在しない。
【0395】
従って、DFE166のFBフィルタ167は、この誤りのない検出データに基づいてFBレスポンスを演算する。このことは、次の判定データに対する誤り伝搬を防止する。これにより、コントローラ172は、DFE166のFBループの発散を防止する。
【0396】
尚、本実施形態は、特に磁気ディスク33に対する書き込み/読み出しテストを行う場合に有効となる。即ち、一般のデータを磁気ディスク33に書き込む場合、データは任意の値である。従って、磁気ディスク33の全てのセクタに書き込むデータを所定のタイミングで記憶するためには膨大な量のレジスタを必要とする。このことは、信号処理回路171の規模(チップサイズ)を大きくする。
【0397】
しかし、書き込み/読み出しテストは、磁気ディスク33に書き込んだデータが正常に読み出されるかをチェックするものである。従って、1つ又は複数(2〜10個程度)のセクタに対して書き込み動作と読み出し動作を行う。そのため、レジスタ173に記憶するデータ量は、少ない。これにより、容量の大きなレジスタ173を必要としないでの、信号処理回路の規模は大きくならない。
【0398】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)第十一実施形態と同じ効果を奏する。
(2)更に、本実施形態では、レジスタ173に磁気ディスク33に書き込むデータを記憶する。そのレジスタ173に記憶したデータに基づいてデータリード時にDEF166のFBループをプリセットするようにした。そのため、予め検出データをレジスタ173に記憶させる処理が不要となるため、その分、図1のHDC39の処理を簡略にするとともに、検出データを書き込むための端子が不要となるため、信号処理回路171のチップサイズの縮小、回路構成の簡略化を図ることができる。
【0399】
(第十三実施形態)
以下、本発明を具体化した第十三実施形態を図52に従って説明する。
尚、説明の便宜上、図54の従来例と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0400】
図52は、本実施形態の判定帰還型等化器(DFE)のブロック図を示す。
DFE181は、前置フィルタ12、加算器13、判定器14、シフトレジスタ15、フィードバックフィルタ(以下、FBフィルタという)182、フィードバックレスポンス書換回路183を含む。FBフィルタ182は、アドレス変換デコーダ184、メモリ(RAM)185、DAC186を含む。
【0401】
前置フィルタ12には、図2のVGA47の出力信号が入力される。前置フィルタ12は、入力信号をフィルタリングし、S/N比を最大にするような波形の信号生成を行う。これにより、前置フィルタ12は、フィルタリング後の信号を加算器13に出力する。加算器13は、前置フィルタ12の出力信号と、FBフィルタ182の出力信号とを加算演算し、その演算後の信号を判定器14に出力する。
【0402】
判定器14は、加算器13の出力電圧と予め設定された基準電圧とを比較し、その比較結果に基づいて「1」又は「0」の判定信号S1をシフトレジスタ15に出力する。これにより、判定器14は、加算器13の出力信号をデジタル信号に変換する。
【0403】
シフトレジスタ15は、FBフィルタ182のタップ数に対応する数(図52において8個)のレジスタ15aを含む。シフトレジスタ15は、判定器14から出力される判定信号を、クロック信号に同期してサンプリングし、そのサンプリングデータを各レジスタ15aに順次記憶する。これにより、シフトレジスタ15は、標本化された過去のデータを記憶する。シフトレジスタ15は、記憶した過去のデータをFBフィルタ182に出力する。
【0404】
FBフィルタ182は、アドレス変換デコーダ184、メモリ(RAM)185、ディジタル−アナログ変換器(DAC)186を含む。変換デコーダ184は、シフトレジスタ15から入力されるデータをデコードし、その結果をリードアドレスRADとしてRAM185に出力する。
【0405】
RAM185は、図54に示す従来例の構成と同じであるため、図54を用いてその構成を詳述する。即ち、RAM185は、複数の領域を有し、各領域には、それぞれシフトレジスタ15から出力される8ビットのデータのパターンに対応するフィードバックレスポンスが記憶されている。これらのフィードバックレスポンスは、シフトレジスタ15に記憶されるデータと所定のフィルタ係数ω7〜ω0を予め演算した演算結果である。
【0406】
RAM185は、リードアドレスRADにより1つの領域を選択する。RAM185は、選択した領域から読み出したデータをDAC186に出力する。DAC186は、RAM185から入力されるデータをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号をフィードバックレスポンスとして加算器13に出力する。従って、加算器13、判定器14、シフトレジスタ15、変換デコーダ184、RAM185、及びDAC186は、フィードバックループ(FBループ)を構成する。
【0407】
書換回路183は、係数レジスタ187、プログラマブルフィルタ演算ユニット(以下、演算ユニットという)188、外部インタフェース回路(以下、I/F回路という)189、入力パターン発生用ステートマシン(以下、ステートマシンという)190を含む。
【0408】
係数レジスタ187は読み出し及び書き換え可能メモリであり、例えばDRAMよりなる。係数レジスタ187を、SRAM,EEPOM等により構成しても良い。係数レジスタ187は、複数の領域187aを有する。各領域187aには、フィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・が格納される。各フィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・は、図2のMPU37により書き換えられる。MPU37は、図2の磁気ディスク33から読み出されたサーボの情報に基づいて、当該サーボ情報を読み出したサーボ領域が含まれるゾーンに対応する値のフィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・を係数レジスタ187に格納する。
【0409】
各フィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・は、演算ユニット188にて読み出される。演算ユニット188には、図2のMPU37から読み出しを行うゾーンの情報がI/F回路189を介して入力される。ゾーン情報は、ゾーンの位置情報、当該ゾーンに含まれるセクタからデータを読み出したリード信号RDの特性(伝送路特性)を含む。
【0410】
また、演算ユニット188には、ステートマシン190からステート信号S61が入力される。ステートマシン190は、シフトレジスタ15に格納されるデータのパターンに対応する値のステート信号S61を演算ユニット188に出力する。
【0411】
前記シフトレジスタ15は、8個のレジスタ15aを有し、各レジスタ15aに記憶したデータをFBフィルタ182に出力する。従って、ステートマシン190は、「00000000」(オール0)から「11111111」(オール1)のステート信号S61を順次演算ユニット188に出力する。
【0412】
前記演算ユニット188は、予め設定されたシーケンスに基づく書換処理を実行するように構成されている。演算ユニット188には、図2のMPU37からスタートトリガ信号S62がI/F回路189を介して入力される。
【0413】
MPU37は、その時々に図2のヘッド装置34が位置するゾーンに対応したフィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・を、I/F回路189を介して係数レジスタ187に格納する。その後、MPU37は、スタートトリガ信号S62とゾーン情報を、I/F回路189を介して演算ユニット188に出力する。
【0414】
演算ユニット188は、スタートトリガ信号S62に応答し、所定のシーケンスに従ってRAM185のフィルタレスポンスを書き換える書換処理を実行する。
【0415】
次に、書換処理をシーケンスに従って詳述する。
先ず、演算ユニット188は、ステートマシン190にスタート信号S63を出力する。また、演算ユニット188は、係数レジスタ187から各フィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・を読み出す。
【0416】
ステートマシン190は、スタート信号S63に応答し、シフトレジスタ15に格納されるデータの全ての組み合わせを発生する。ステートマシン190は、発生した組み合わせのステート信号S61を演算ユニット188及びアドレス変換デコーダ184に出力する。
【0417】
次に、演算ユニット188は、各フィルタ係数ω0,ω1,ω2,・・・、ゾーン情報、ステート信号S61に基づいて、各ステート信号S61のパターンに対応するフィルタレスポンスを算出する。演算ユニット188は、算出したフィルタレスポンスをRAM185に出力する。
【0418】
アドレス変換デコーダ184は、ステートマシン190から入力されるステート信号S61をデコードし、その結果をライトアドレスWADとしてRAM185に出力する。RAM185は、ライトアドレスWADに基づいて選択した領域に、演算ユニット188から出力されるフィルタレスポンスを格納する。
【0419】
上記のようにして、書換回路183は、RAM185のフィルタレスポンスを書き換える。この書換処理に要する時間は、外部のMPU37(図2参照)からRAM185の内容(フィルタレスポンス)を直接書き換える場合に要する時間に比べて短い。
【0420】
即ち、RAM185の内容を直接書き換える場合、MPU37は、RAM185の1つの領域に対応するライトアドレスWADと、書き換えるフィルタレスポンスを出力する。そして、RAM185の内容を全て書き換えるため、MPU37は、ライトアドレスWAD及びフィルタレスポンスの出力をRAM185に記憶したデータの数だけ繰り返すことになる。この時にMPU37が出力するデータ量は、本実施形態の書換処理におけるMPU37の出力データ量(フィルタ係数及びスタートトリガ信号S62)に比べて非常に多い。
【0421】
但し、これは、1つのゾーンに対する処理である。読み出し動作が複数のゾーンに跨る場合、MPU37は、各ゾーン毎にRAM185の内容を全て書き換える必要がある。従って、RAM185の内容をMPU37にて直接書き換える場合、MPU37の出力データ量は非常に多くなり、データの転送に要する時間が長くなる。更に、出力データは、図1のバス41を含む外部インタフェースに大きな負荷となるため、データ転送速度が遅くなる。これらは、書き換えに要する時間を長くするため、読み出し処理の高速化を妨げる。
【0422】
それに対し、本実施形態では、MPU37は、フィルタ係数の書き込みとスタートトリガ信号S62を出力するだけであるため、データの転送に要する時間は、直接書き換える場合に比べて短い。更に、データ量が少ないと外部インタフェースにかかる負荷も小さくなるため、データ転送速度は遅くならない。これらにより、書き換えに要する時間は、直接書き換える場合に比べて短くなり、読み出し処理を高速化することが可能となる。
【0423】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)書換回路183は、RAM185のフィルタレスポンスを書き換える。この書換処理に要する時間は、外部のMPU37からRAM185の内容(フィルタレスポンス)を直接書き換える場合に要する時間に比べて短い。その結果、各ゾーンにおけるデータ転送の時間を短くして読み出し時間を短縮することができる。
【0424】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、シフトレジスタの内容を監視する監視回路の監視結果に基づいて、第1信号レベル生成回路にて生成された複数の信号レベルのうちの1つを選択して基準レベルとして判定器に出力し、第2信号レベル生成回路にて生成された複数の信号レベルと判定結果に基づく帰還量のうちの1つを選択し、その選択した信号をアナログ信号に変換して帰還信号として出力するようにしたため、固着が解消されて帰還フィルタの発散を停止することができる。
【0427】
請求項2,3に記載の発明によれば、シフトレジスタのレジスタ長を、フィードバックフィルタのタップ数に依存せず、入力信号の符号規則に対応させるようにしたため、帰還フィルタの構成の増加が抑えられ発散を防止することができる。
【0428】
請求項4に記載の発明によれば、シフトレジスタの中で局所に存在する判定誤りが符号規則に基づいて補正され、発散を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ハードディスク装置の概略構成図。
【図2】 信号処理回路のブロック回路図。
【図3】 第一実施形態のDFEのブロック回路図。
【図4】 DFEの動作を説明するためのタイミング図。
【図5】 DFEの動作を説明するための状態遷移図。
【図6】 DFEの動作を説明するためのタイミング図。
【図7】 DFEの動作を説明するための状態遷移図。
【図8】 DFEの動作を説明するためのタイミング図。
【図9】 DFEの動作を説明するための状態遷移図。
【図10】 DFEの動作を説明するためのタイミング図。
【図11】 第二実施形態のDFEのブロック回路図。
【図12】 第三実施形態のDFEのブロック回路図。
【図13】 ステートマシンの状態遷移図。
【図14】 デコーダの回路図。
【図15】 誤り検出回路の動作の説明図。
【図16】 誤り検出回路の動作の説明図。
【図17】 誤り検出回路の動作の説明図。
【図18】 誤り検出回路の動作の説明図。
【図19】 DFEの動作を説明するためのタイミング図。
【図20】 DFEの動作を説明するためのタイミング図。
【図21】 第四実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図22】 リード信号のデータを示す説明図。
【図23】 第五実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図24】 第六実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図25】 別の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図26】 別の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図27】 第七実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図28】 零位相リスタート回路のブロック回路図。
【図29】 位相の異なるクロック信号を示す波形図。
【図30】 零位相リスタート回路の動作を示す波形図。
【図31】 リード信号に対する動作を説明するタイミング図。
【図32】 リード信号に対する動作を説明するタイミング図。
【図33】 第八実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図34】 零位相リスタート回路のブロック回路図。
【図35】 クロック信号の位相ズレに対する相関関数値を示す特性図。
【図36】 制御信号に対する加算器の動作を示す説明図。
【図37】 フェーズに対する比較レベルを示す説明図。
【図38】 フェーズ,比較レベルに対する比較器の動作を示す説明図。
【図39】 零位相リスタート回路の動作を示す波形図。
【図40】 DFE,ADCのブロック回路図。
【図41】 クロック信号の波形図。
【図42】 ADCの動作を示す波形図。
【図43】 主ADCと副ADCの動作範囲を示す説明図。
【図44】 第九実施形態のDFEのブロック回路図。
【図45】 図44のDFEの動作を示す波形図。
【図46】 第十実施形態のDFEのブロック回路図。
【図47】 図46のDFEの動作を示す波形図。
【図48】 第十一実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図49】 (a)(b)は、タイミング制御回路の動作を示す波形図。
【図50】 第十二実施形態の信号処理回路の一部ブロック回路図。
【図51】 (a)(b)は、タイミング制御回路の動作を示す波形図。
【図52】 第十三実施形態のDFEのブロック回路図。
【図53】 従来のDFEのブロック回路図。
【図54】 従来のDFEのブロック回路図。
【符号の説明】
12 前置フィルタ
13 加算器
14 判定器
48,70 判定帰還型等化器
61 シフトレジスタ
65,71 帰還フィルタ
67,73 発散監視回路
68 選択回路
69 信号レベル生成回路
84 PLL回路としてのTR−PLL
85 ディジタル演算回路
103,123 零位相リスタート回路
162,172 コントローラ
183 書換回路
Ref 基準電圧
Ref1〜Ref3 信号レベルとしての第1〜第3基準電圧
Off1〜Off3 信号レベルとしての第1〜第3オフセット電圧
SEL 監視結果としての選択信号[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to divergence prevention of a decision feedback equalizer used in a read channel IC of a hard disk device or a high-speed data communication device.
[0002]
Recording data read from a hard disk such as a magnetic disk via a read head is read as an analog read signal. This read signal is converted into a digital signal by a waveform equalizer in the read channel IC, subjected to various digital processing, and output to a data reproduction processing unit composed of a DSP, a microcomputer, etc. . In the data reproduction processing unit, the original data is reproduced based on the input recording data.
[0003]
In recent years, in order to increase the speed of reproducing such recorded data, improvement in recording density on a recording medium and improvement in digital signal processing speed have been attempted. For this reason, the waveform equalizer is also required to have stable processing and high speed.
[0004]
[Prior art]
Conventionally, an analog signal read from a hard disk via a read head is input to a read channel IC constituting the hard disk device. In the read channel IC, an input analog signal is converted into a digital signal by a waveform equalizer, and a predetermined digital decoding process is performed on the digital signal. The digital decoded signal is converted from a serial signal to a parallel signal having a predetermined number of bits and output to a host computer or the like.
[0005]
With the recent increase in the speed of read operation of recorded data, a decision feedback equalizer (DFE: Decision Feedback Equalizer) is drawing attention instead of a PRML (partial response and maximum likelihood decoding) type waveform equalizer. . The PRML waveform equalizer requires a high-precision digital filter and an equalizer filter, which are obstacles to speeding up and circuit miniaturization. On the other hand, the decision feedback equalizer has a simple circuit configuration and is suitable for high-speed operation and miniaturization.
[0006]
FIG. 53 shows a first conventional example of a decision feedback equalizer.
The DFE 11 includes a pre-filter (feedforward filter) 12, an
[0007]
The
[0008]
The
[0009]
The
[0010]
More specifically, the
[0011]
Therefore, the
[0012]
By the way, as described above, the DFE 11 obtains the feedback response by calculating the feedback amount by the calculator 17 and the
[0013]
FIG. 54 shows a second conventional example of a decision feedback equalizer (DFE) that can be read at a higher speed than the DFE 11 described above. The same components as those of the DFE 11 of the first conventional example shown in FIG.
[0014]
The DFE 21 includes a
[0015]
The
[0016]
Based on the data output from the
[0017]
The
[0018]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the hard disk device, the level of the read signal (Lorentz pulse) at the magnetic change point may be lowered in the state of the recording medium or the read head, or the level necessary for the determination may not be obtained due to the influence of noise. This causes a determination error of the
[0019]
At this time, the
[0020]
In such a case, it takes time for the feedback loop to become normal. Therefore, since the
[0021]
By the way, the hard disk device manages the recording surface of the magnetic disk by tracks divided concentrically in the radial direction and sectors divided radially. The hard disk device stores the same amount of data in each sector. Accordingly, the recording density of each sector becomes higher as the sector is closer to the center of the magnetic disk. The magnetic disk is driven to rotate at a constant speed.
[0022]
Accordingly, the symbol rate (the number of bits read per unit time) of the read signal for reading various information from the magnetic disk becomes higher as the read signal is read from the sector closer to the center. That is, the frequency characteristic of the read signal changes corresponding to the position (distance from the center) of the sector from which information is read.
[0023]
In order to accurately perform the equalization process on the read signal, it is necessary to change the filter response stored in the
[0024]
The present inventionofAn object of the present invention is to provide a decision feedback equalizer that can prevent the feedback loop from diverging and increase the reading speed.
[0026]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention described in claim 1A prefilter that filters and outputs an input signal, an output signal of the prefilter and a feedback signal based on a determination result stored in a shift register are added, and a signal after the addition is determined according to a determination criterion, A decision feedback equalizer including a decision circuit that sequentially stores decision results in the shift register, wherein the decision circuit includes an adder that adds the output signal of the prefilter and the feedback signal; a reference level; And determining a magnitude of the output signal of the adder with respect to the output, calculating a feedback amount based on the determination result stored in the shift register, a determination unit outputting the determination result to the shift register, and according to the feedback amount A feedback filter that outputs a feedback signal, the feedback filter including a first signal level generation circuit that generates a plurality of signal levels, and the monitoring result as an input. A first selection circuit that selects one of the plurality of signal levels based on the monitoring result and outputs the selected signal level to the determination unit as a reference level; and generates a plurality of signal levels The second signal level generation circuit and the monitoring result are input, one of the plurality of signal levels and the feedback amount based on the determination result is selected based on the monitoring result, and the selected signal is output A second selection circuit; and a DA converter that converts an output signal of the selection circuit into an analog signal and outputs the analog signal as the feedback signal..
[0036]
Claim2The invention described in claim 11In the decision feedback equalizer described in 1), the register length of the shift register is made to correspond to the sign rule of the input signal.
[0037]
Claim3The invention described in
[0038]
Claim4The invention described in claim 11In the decision feedback equalizer according to
[0066]
(Function)
Claim1According to the invention described in the above, based on the monitoring result of the monitoring circuit that monitors the contents of the shift register,One of the plurality of signal levels generated by the first signal level generation circuit is selected and output to the determiner as a reference level, and determined as the plurality of signal levels generated by the second signal level generation circuit Select one of the feedback amounts based on the result, convert the selected signal into an analog signal and output it as a feedback signalAs a result, the sticking is eliminated and the divergence of the feedback filter is stopped.
[0067]
Claim2,3According to the invention described in (3), the register length of the shift register is made to correspond to the sign rule of the input signal, so that an increase in the configuration of the feedback filter can be suppressed.
[0068]
Claim4According to the invention described in (1), the determination error existing locally in the shift register is corrected based on the code rule, and divergence is prevented.
[0078]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
Hereinafter, a first embodiment embodying the present invention will be described with reference to FIGS.
[0079]
For the convenience of explanation, the same reference numerals are given to the same components as those in the conventional art, and a part of the explanation is omitted.
FIG. 1 shows a schematic configuration of a hard disk device.
[0080]
The
[0081]
The
[0082]
The
[0083]
A signal processing circuit (referred to as a read / write channel IC) 35 samples the read signal RD in synchronization with the read signal RD and converts it into a digital signal. The
[0084]
The
[0085]
The
[0086]
The
[0087]
Write data is input to the
[0088]
Next, the configuration of the
[Write operation]
Write data (write data) output from the
[0089]
The
[0090]
The write pre-competition 45 performs timing correction for correcting the timing for writing data to the
[0091]
The write F /
[0092]
[Read operation]
The read
[0093]
A timing clock
[0094]
The
[0095]
The
[0096]
The
[0097]
The
[0098]
Next, the configuration of the
The
[0099]
The
[0100]
A reference voltage Ref is input to the
[0101]
The
[0102]
In the present embodiment, the
[0103]
Therefore, the
[0104]
The
[0105]
The
[0106]
Since the
[0107]
The
[0108]
The
[0109]
The
[0110]
More specifically, the
[0111]
Therefore, the
[0112]
For example, the
[0113]
A signal
[0114]
The signal
[0115]
The
[0116]
The
[0117]
Next, the operation of the
First, the state of divergence of the FB loop will be described with reference to FIG.
[0118]
FIG. 4 shows a write current for writing data to the
[0119]
The read signal RD is a Lorentz pulse having a maximum value at the change point of the write signal (between the sampling points a (k−1) and a (k)). The
[0120]
When an error is propagated to the FB loop, the output signal S3 of the
[0121]
Next, the state transition of the
The
[0122]
That is, the
[0123]
Next, when the value of the input signal S3 becomes high (Ref-r), the
[0124]
When the value of the input signal S3 becomes higher than the reference voltage Ref (Ref + r), the
[0125]
When the value of the input signal S3 becomes higher (Ref + q), the
[0126]
Similarly, the case where the value of the input signal S3 becomes low will be described. When the value of the input signal S3 becomes low (Ref + r), the
[0127]
Next, when the value of the input signal S3 becomes lower than the reference voltage Ref (Ref-r), the
[0128]
When the value of the input signal S3 further decreases (Ref-q), the
[0129]
If the level of the input signal S3 does not change when in the
[0130]
When error propagation occurs, the change in the value of the input signal S3 of the
[0131]
The
[0132]
Thereby, as shown in FIG. 7, the threshold value at which the state transitions shifts to the
[0133]
Therefore, the
[0134]
As another example, when error propagation occurs, the
[0135]
The
[0136]
As a result, as shown in FIG. 9, the threshold value at which the state transitions shifts to the
[0137]
Therefore, the degree of transition of the
[0138]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The determination result stored in the
[0139]
(2) A signal
[0140]
(Second embodiment)
Hereinafter, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
FIG. 11 is a block circuit diagram of a decision feedback equalizer (DFE) 70 according to this embodiment. For the sake of convenience of explanation, the same components as those in the first embodiment shown in FIG.
[0141]
The
The
[0142]
The
[0143]
The
[0144]
The
The
[0145]
For example, the
[0146]
A signal
[0147]
The signal
[0148]
The
[0149]
The output signal of the
[0150]
When the FB loop does not diverge, the
[0151]
When the FB loop is fixed to “1”, the
[0152]
That is, the
[0153]
When the FB loop is fixed to “0”, the
[0154]
That is, the
[0155]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) First fruit
The same effect as (1) of embodiment is produced.
[0156]
(2) Based on the determination result of the
[0157]
In the above embodiment, the following modifications may be made.
In the second embodiment, the
[0158]
In the second embodiment, the
[0159]
(Third embodiment)
Hereinafter, a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. For convenience of explanation, the same reference numerals are given to the same configurations as those of the first embodiment of FIG. 3 and the second embodiment of FIG. 11, and a part of the explanation is omitted.
[0160]
FIG. 12 is a block circuit diagram of a decision feedback equalizer (DFE) 201 according to this embodiment.
The DFE 201 includes a pre-filter 12, an
[0161]
The
[0162]
In the present embodiment, the
[0163]
The FB filter 202 includes a memory (RAM) 24, a digital-analog converter (DAC) 25, a
[0164]
The
[0165]
The 9-bit data d0 to d8 stored in the
[0166]
For example, the
[0167]
The 9-bit data d0 to d8 stored in the
[0168]
Each EOR circuit 205a receives 2-bit data that is temporally continuous. For example, 2-bit data d0 and d1 are input to the first-stage EOR circuit 205a, and 2-bit data d7 and d8 are input to the final-stage EOR circuit 205a. Each EOR circuit 205a performs an exclusive OR operation on the 2-bit data and outputs the operation result to the
[0169]
As shown in FIGS. 15 to 18, the
[0170]
As described in the state transition of the
[0171]
Further, the data d0 to d8 of the
[0172]
Therefore, the
[0173]
The signal d0 output from the
[0174]
As shown in FIG. 13, the
[0175]
At this time, the
[0176]
A
[0177]
The
[0178]
The
[0179]
Therefore, when the
The output signal of the
[0180]
The
[0181]
More specifically, the
[0182]
The
[0183]
The
[0184]
When the FB loop is not diverging, the
[0185]
The
[0186]
More specifically, the signal S71 output from the
[0187]
The
[0188]
As a result, the level of the first FB signal Feed1 is output to the
[0189]
This is equivalent to increasing the reference voltage of the
[0190]
Based on the signal S71, the
[0191]
As a result, the level of the second FB signal Feed2 is output to the
[0192]
This is equivalent to lowering the reference voltage of the
[0193]
When the change of the feedback amount is completed, the
[0194]
More specifically, the signal S71 output from the
[0195]
The
[0196]
The level of the reference voltage Ref (= Ref2) is higher than that of the first reference voltage Ref1. As a result, the
[0197]
Based on the signal S71, the
[0198]
The level of the reference voltage Ref (= Ref3) is lower than that of the first reference voltage Ref1. As a result, the
[0199]
When the
[0200]
The pulse detection indicates that the data has transitioned such that the determination signal S4 is “0 → 1” or “1 → 0”, that is, the sticking has been eliminated. Accordingly, the
[0201]
Further, the
[0202]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) Since the reference level is changed and the feedback amount is changed when the determination signal S4 output from the
[0203]
(2) Since the
[0204]
In the above embodiment, the following modifications may be made.
In the above embodiment, the order of changing the feedback amount and the reference amount may be changed. That is, the
[0205]
(Fourth embodiment)
A fourth embodiment embodying the present invention will be described below with reference to FIGS. For the sake of convenience of explanation, the same components as those of the conventional example of FIG.
[0206]
FIG. 21 is a partial block circuit diagram of the
The
[0207]
The
[0208]
The
[0209]
The
[0210]
More specifically, the
[0211]
The ADC 83 A / D converts the output signal S1 of the
[0212]
When the digital
[0213]
Further, when the digital
[0214]
The
[0215]
The
[0216]
As shown in FIG. 22, when the read operation is started, first, preamble data and sync byte are read prior to data. This preamble data is a periodic pattern. The TR-
[0217]
The
[0218]
On the other hand, the
[0219]
This prevents the FB loop from diverging by feeding back the data sampled by the reference clock signal SCK that is not sufficiently synchronized with the read signal RD at the start of the read operation. Furthermore, by calculating the initial value of the
[0220]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The
[0221]
(2) The
[0222]
(Fifth embodiment)
Hereinafter, a fifth embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
For the sake of convenience of explanation, the same components as those of the fourth embodiment in FIG.
[0223]
FIG. 23 is a partial block circuit diagram of the
The
[0224]
The
[0225]
The TR-
[0226]
For example, a 6T pattern preamble is configured such that “111” and “000” appear alternately and periodically. The
[0227]
After completing the frequency pull-in, the TR-
[0228]
The
[0229]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The same effect as (1) of the fourth embodiment can be obtained.
(2) The
[0230]
(3) By providing the
[0231]
(Sixth embodiment)
Hereinafter, a sixth embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
For the sake of convenience of explanation, the same components as those of the fourth embodiment in FIG.
[0232]
FIG. 24 is a partial block circuit diagram of the
The
[0233]
The
[0234]
The
[0235]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The
[0236]
In the above embodiment, the following modifications may be made.
The output signal S11 of the
[0237]
In addition, as shown in FIG. 26, the signal processing circuit 81d including the
[0238]
(Seventh embodiment)
A seventh embodiment embodying the present invention will be described below with reference to FIGS. For the sake of convenience of explanation, the same components as those of the fourth embodiment in FIG.
[0239]
FIG. 27 shows a partial block circuit diagram of the
The
[0240]
The
[0241]
The
[0242]
The
[0243]
That is, the TR-
[0244]
Further, when the phase of the system clock signal SCK and the phase of the read signal RD are greatly shifted, the TR-
[0245]
On the other hand, the restart circuit reduces the phase difference of the read signal RD with respect to the reference clock signal SCK smaller than that of the output signal of the
[0246]
Further, the
[0247]
When the initial phase acquisition is completed, the
[0248]
Next, the configuration of the
FIG. 28 shows a schematic block circuit diagram of the
[0249]
The
[0250]
The output signal S11 of the
[0251]
Each of the
[0252]
The
[0253]
The
[0254]
The first-
[0255]
More specifically, the
[0256]
The
[0257]
The
[0258]
The phase
[0259]
The
[0260]
Further, in the preamble signal of 4T pattern, the determination result of the
[0261]
Therefore, the phase
[0262]
The phase
[0263]
The
The
[0264]
A plurality (six in this embodiment) of clock signals CK <b> 1 to CK <b> 6 generated by the
[0265]
The
[0266]
Next, the operation of the zero
Now, the sampling clock CLK1 is generated based on the first clock signal CK1 (reference clock signal SCK). The
[0267]
Based on the pattern stored in the
[0268]
The phase
[0269]
Based on the control data, the
[0270]
Next, the
[0271]
The phase
[0272]
The
[0273]
Next, the
[0274]
The phase
[0275]
At this time, control data for selecting the fifth clock signal CK5 is held in the
[0276]
The
[0277]
Further, the
[0278]
The
[0279]
Upon completion of reading of the preamble, the
[0280]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) A zero
[0281]
(2) The zero
[0282]
(3) The
[0283]
In the above embodiment, the following modifications may be made.
The
[0284]
Further, the
[0285]
The
[0286]
Next, when the 6T pattern preamble is read, the
[0287]
(Eighth embodiment)
Hereinafter, an eighth embodiment embodying the present invention will be described with reference to FIGS. For convenience of explanation, the same reference numerals are given to the same configurations as those of the conventional example of FIG. 54 and the first embodiment, and a part of the description is omitted.
[0288]
FIG. 33 shows a partial circuit diagram of the
The
[0289]
The
[0290]
The
[0291]
The
Data stored in the
[0292]
Further, the preamble detection circuit 125 has a function of presetting the
[0293]
The
[0294]
The
[0295]
The outline of the principle of the
The preamble signal is a signal obtained by reading preamble data that is a periodic pattern. This preamble signal is the target that pulls in the phase. It is assumed that the function fc (τ) of this preamble signal.
[0296]
First, the
[0297]
Next, the
[0298]
Next, the configuration of the
The output signal S26 of the
[0299]
The output signal S32a of the
[0300]
As shown in FIG. 36, for example, when the control signals CNTL1 and CNTL0 are “00”, the
[0301]
The
[0302]
The output signal S32b of the
[0303]
With the above configuration, the
[0304]
The second and
[0305]
The
[0306]
The
[0307]
First to third comparison signals R1 to R3 are input to the first to
[0308]
More specifically, the TR-
[0309]
Note that the second to fourth clock signals CK2 to CK4 are advanced in phase by 1/6 period from the first clock signal CK1, and the sixth and fifth clock signals CK6 and CK5 are 1 more than the first clock signal CK1. The phase is delayed by 6 cycles. Further, the fourth clock signal CK4 has a 3/6 cycle phase advance than the first clock signal CK1. This is equivalent to a 3/6 cycle phase being delayed from the first clock signal CK1.
[0310]
The level of the first comparison signal R1 is set to a value corresponding to the phase difference between the reference first clock signal CK1 and the second and sixth clock signals CK2 and CK6. The level of the second comparison signal R2 is set to a value corresponding to the phase difference between the first clock signal CK1 and the third and fifth clock signals CK3 and CK5. The level of the third comparison signal R3 is set to a value corresponding to the phase difference between the first clock signal CK1 and the fourth clock signal CK4.
[0311]
The first to
[0312]
For example, when the phase difference between the preamble signal and the reference clock signal (first clock signal) CK1 is within 1/6 cycle (phase Z in FIG. 38), both the first to
[0313]
The
[0314]
For example, when the output signals S35a to S35c are all “0”, the
[0315]
The
The
[0316]
As shown in FIG. 39, the
[0317]
The TR-
[0318]
As shown in FIG. 40, the
The
[0319]
The
[0320]
As shown in FIG. 41, the divided clock signal CKa and the inverted clock signal XCKa, which are complementary signals, alternately appear at every rising edge of the reference clock signal SCK. The time between the rising edge of the divided clock signal CKa and that of the inverted clock signal XCKa is the same as the time between the rising edges of the reference clock signal SCK. Therefore, the
[0321]
The reference voltages of the
[0322]
Each reference voltage + Ref, -Ref corresponds to the voltage at the sampling point of the preamble signal. That is, as shown in FIG. 42, when the preamble signal is sampled by the reference clock signal SCK, the voltages at the sampling points are voltages in the vicinity of the voltages RefH, RefL, -RefL, and -RefH. The TR-
[0323]
Therefore, the TR-
[0324]
In general, when the sampling frequency is lowered (the cycle is lengthened), the number of transition points decreases, and the phase comparison gain in the TR-PLL decreases. This makes it difficult to pull in the phase and lengthens the time required for phase pull-in to match the phase of the reference clock signal SCK with the phase of the preamble signal.
[0325]
On the other hand, in the present embodiment, the
[0326]
In the
[0327]
The
[0328]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The zero
[0329]
(2) The
[0330]
(3) By reducing the input range of the
[0331]
In the above embodiment, the following modifications may be made.
In place of the
[0332]
(Ninth embodiment)
The ninth embodiment embodying the present invention will be described below with reference to FIGS. For the sake of convenience of explanation, the same components as those in the prior art of FIG.
[0333]
FIG. 44 shows a block circuit diagram of the decision feedback equalizer (DFE) 151 of the present embodiment. The
[0334]
The output signal of the
[0335]
The
[0336]
To describe the abnormality detection method in detail, the level of the input signal S41 changes corresponding to the transmission code rule (RLL (1, 7) code) used for encoding by the
[0337]
Therefore, the
[0338]
On the other hand, when an input signal S41 of a certain level or more (below a certain level) is input beyond the predetermined period, the
[0339]
The
[0340]
The detection signal S42 output from the
2 detects whether the input signal S41 of the
[0341]
The selection signal S44 is input from the
[0342]
The external detection signal S43 may not be input. In that case, the
[0343]
The
[0344]
The
[0345]
The
[0346]
Specifically, the
[0347]
The
The approximating
[0348]
The detection signal S47 is input to the
[0349]
The
[0350]
Next, the operation of the
When the input signal S41 becomes abnormal, the
[0351]
At this time, the feedback amount input to the
[0352]
As a result, the FB loop is less likely to diverge compared to the case where an FB response based on an abnormal signal is fed back. That is, the
[0353]
Also, feeding back a constant feedback amount shortens the time until the FB loop operates normally by the FB response calculated based on the normal input signal when the input signal S41 becomes normal. . That is, when the feedback amount is calculated based on the abnormal signal, the FB response becomes the maximum value (or minimum value) of the output signal of the
[0354]
However, the time during which the predetermined amount of FB response affects the output signal of the
[0355]
Next, when the input signal S41 becomes normal, the
[0356]
Therefore, the approximate feedback amount is fed back to the FB loop. The value of the feedback signal at this time is an approximate value based on the normal determination signal S4. Therefore, the FB response at this time is closer to the normal feedback amount than the FB response (a constant feedback amount) when the abnormal signal is input. As a result, the FB loop returns to normal in a shorter time than when a fixed amount is returned.
[0357]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) An abnormality
[0358]
(2) The
[0359]
(Tenth embodiment)
Hereinafter, a tenth embodiment embodying the present invention will be described with reference to FIGS. For convenience of explanation, the same components as those in the first and ninth embodiments are denoted by the same reference numerals, and some of the drawings and explanation are omitted.
[0360]
FIG. 46 is a partial block circuit diagram of the signal processing circuit of this embodiment.
The signal processing circuit includes an
[0361]
The signal processing circuit includes an
[0362]
As shown in FIG. 47, when the input signal S41 is abnormal based on the detection result, the
[0363]
The
[0364]
The
[0365]
The TR-
[0366]
Based on the first pulse detection at the time of recovery by the
[0367]
In the above embodiment, the following modifications may be made.
In the ninth embodiment, the
[0368]
(Eleventh embodiment)
Hereinafter, an eleventh embodiment embodying the present invention will be described with reference to FIGS.
[0369]
For the sake of convenience of explanation, the same components as those in the first embodiment shown in FIG.
FIG. 48 is a partial block circuit diagram of the signal processing circuit of this embodiment. Other parts of the signal processing circuit not shown in FIG. 48 are the same as those in the first embodiment, so refer to FIG.
[0370]
The
In the
[0371]
A predetermined timing value is stored in the
[0372]
Based on the clock signal SCK, the
[0373]
The
[0374]
[When writing data]
The
[0375]
In response to an interrupt signal S51 input at regular intervals, the
[0376]
[When reading data]
A sync byte detection signal SB is input to the
[0377]
As a result, as shown in FIG. 49B, the
[0378]
The
[0379]
Detection data read from the
[0380]
However, known detection data is input to the
[0381]
Therefore, the
[0382]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The
[0383]
(Twelfth embodiment)
Hereinafter, a twelfth embodiment embodying the present invention will be described with reference to FIGS.
[0384]
For the sake of convenience of explanation, the same components as those in the eleventh embodiment are denoted by the same reference numerals, and a part of the description is omitted.
FIG. 50 shows a partial block circuit diagram of the signal processing circuit of the present embodiment. The other parts of the signal processing circuit not shown in FIG. 50 are the same as those of the first embodiment as in the eleventh embodiment, so refer to FIG.
[0385]
The
A predetermined timing value is stored in the
[0386]
Based on the clock signal SCK, the
[0387]
The
[0388]
The
[0389]
[When writing data]
The
[0390]
The
[0390]
[When reading data]
A sync byte detection signal SB is input to the
[0392]
The
[0393]
Detection data read from the
[0394]
However, known detection data is input from the
[0395]
Therefore, the
[0396]
This embodiment is particularly effective when a write / read test for the
[0397]
However, the write / read test is to check whether data written to the
[0398]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The same effect as the eleventh embodiment is achieved.
(2) Furthermore, in this embodiment, data to be written to the
[0399]
(Thirteenth embodiment)
Hereinafter, a thirteenth embodiment embodying the present invention will be described with reference to FIG.
For the sake of convenience of explanation, the same components as those of the conventional example of FIG.
[0400]
FIG. 52 shows a block diagram of a decision feedback equalizer (DFE) of this embodiment.
The
[0401]
The
[0402]
The
[0403]
The
[0404]
The
[0405]
Since the
[0406]
The
[0407]
The
[0408]
The
[0409]
Each
[0410]
Further, the
[0411]
The
[0412]
The
[0413]
The
[0414]
In response to the start trigger signal S62, the
[0415]
Next, the rewriting process will be described in detail according to the sequence.
First, the
[0416]
The
[0417]
Next, the
[0418]
The
[0419]
As described above, the
[0420]
That is, when the contents of the
[0421]
However, this is processing for one zone. When the read operation extends over a plurality of zones, the
[0422]
On the other hand, in the present embodiment, the
[0423]
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The
[0424]
【The invention's effect】
As detailed above, according to the invention described in
[0427]
Claim2,3According to the invention described in (4), the register length of the shift register is made not to depend on the number of taps of the feedback filter, but to correspond to the sign rule of the input signal, so that the increase in the configuration of the feedback filter is suppressed and divergence is prevented. be able to.
[0428]
Claim4According to the invention described in (3), the determination error existing locally in the shift register is corrected based on the code rule, and divergence can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a hard disk device.
FIG. 2 is a block circuit diagram of a signal processing circuit.
FIG. 3 is a block circuit diagram of the DFE of the first embodiment.
FIG. 4 is a timing chart for explaining the operation of DFE.
FIG. 5 is a state transition diagram for explaining the operation of DFE.
FIG. 6 is a timing chart for explaining the operation of DFE.
FIG. 7 is a state transition diagram for explaining the operation of the DFE.
FIG. 8 is a timing chart for explaining the operation of DFE.
FIG. 9 is a state transition diagram for explaining the operation of the DFE.
FIG. 10 is a timing chart for explaining the operation of DFE.
FIG. 11 is a block circuit diagram of a DFE according to a second embodiment.
FIG. 12 is a block circuit diagram of a DFE according to a third embodiment.
FIG. 13 is a state transition diagram of a state machine.
FIG. 14 is a circuit diagram of a decoder.
FIG. 15 is an explanatory diagram of the operation of the error detection circuit.
FIG. 16 is an explanatory diagram of the operation of the error detection circuit.
FIG. 17 is an explanatory diagram of the operation of the error detection circuit.
FIG. 18 is an explanatory diagram of the operation of the error detection circuit.
FIG. 19 is a timing chart for explaining the operation of DFE;
FIG. 20 is a timing chart for explaining the operation of the DFE.
FIG. 21 is a partial block circuit diagram of a signal processing circuit according to a fourth embodiment.
FIG. 22 is an explanatory diagram showing read signal data.
FIG. 23 is a partial block circuit diagram of a signal processing circuit according to a fifth embodiment.
FIG. 24 is a partial block circuit diagram of a signal processing circuit according to a sixth embodiment.
FIG. 25 is a partial block circuit diagram of another signal processing circuit.
FIG. 26 is a partial block circuit diagram of another signal processing circuit.
FIG. 27 is a partial block circuit diagram of a signal processing circuit according to a seventh embodiment.
FIG. 28 is a block circuit diagram of a zero phase restart circuit.
FIG. 29 is a waveform diagram showing clock signals having different phases.
FIG. 30 is a waveform diagram showing the operation of the zero phase restart circuit.
FIG. 31 is a timing chart for explaining an operation with respect to a read signal;
FIG. 32 is a timing chart for explaining an operation for a read signal;
FIG. 33 is a partial block circuit diagram of a signal processing circuit according to an eighth embodiment.
FIG. 34 is a block circuit diagram of a zero phase restart circuit.
FIG. 35 is a characteristic diagram showing a correlation function value with respect to a phase shift of a clock signal.
FIG. 36 is an explanatory diagram showing the operation of the adder with respect to the control signal.
FIG. 37 is an explanatory diagram showing a comparison level for a phase.
FIG. 38 is an explanatory diagram showing the operation of the comparator with respect to phase and comparison level.
FIG. 39 is a waveform diagram showing the operation of the zero phase restart circuit.
FIG. 40 is a block circuit diagram of DFE and ADC.
FIG. 41 is a waveform diagram of a clock signal.
FIG. 42 is a waveform diagram showing the operation of the ADC.
FIG. 43 is an explanatory diagram showing an operation range of the main ADC and the sub ADC.
FIG. 44 is a block circuit diagram of a DFE according to a ninth embodiment.
45 is a waveform diagram showing the operation of the DFE in FIG. 44. FIG.
FIG. 46 is a block circuit diagram of the DFE of the tenth embodiment.
47 is a waveform chart showing the operation of the DFE in FIG. 46. FIG.
FIG. 48 is a partial block circuit diagram of the signal processing circuit according to the eleventh embodiment.
49 (a) and 49 (b) are waveform diagrams showing the operation of the timing control circuit.
FIG. 50 is a partial block circuit diagram of a signal processing circuit according to a twelfth embodiment.
51 (a) and 51 (b) are waveform diagrams showing the operation of the timing control circuit.
FIG. 52 is a block circuit diagram of a DFE according to the thirteenth embodiment.
FIG. 53 is a block circuit diagram of a conventional DFE.
FIG. 54 is a block circuit diagram of a conventional DFE.
[Explanation of symbols]
12 Prefilter
13 Adder
14 Judgment device
48, 70 decision feedback equalizer
61 Shift register
65, 71 Feedback filter
67,73 Divergence monitoring circuit
68 selection circuit
69 Signal level generation circuit
84 TR-PLL as a PLL circuit
85 Digital arithmetic circuit
103,123 Zero phase restart circuit
162,172 Controller
183 Rewriting circuit
Ref Reference voltage
Ref1 to Ref3 First to third reference voltages as signal levels
Off1 to Off3 First to third offset voltages as signal levels
SEL Selection signal as monitoring result
Claims (4)
前記判定回路は、前記前置フィルタの出力信号と前記帰還信号とを加算する加算器と、基準レベルに対する前記加算器の出力信号の大小を判定し、その判定結果を前記シフトレジスタに出力する判定器と、前記シフトレジスタに格納された判定結果に基づいて帰還量を演算し、該帰還量に応じた帰還信号を出力する帰還フィルタとを備え、 The determination circuit determines an adder that adds the output signal of the prefilter and the feedback signal, a magnitude of the output signal of the adder with respect to a reference level, and outputs the determination result to the shift register And a feedback filter that calculates a feedback amount based on a determination result stored in the shift register and outputs a feedback signal corresponding to the feedback amount,
前記帰還フィルタは、 The feedback filter is
前記シフトレジスタの内容を監視する監視回路と、 A monitoring circuit for monitoring the contents of the shift register;
複数の信号レベルを生成する第1信号レベル生成回路と、 A first signal level generation circuit for generating a plurality of signal levels;
前記監視結果が入力され、該監視結果に基づいて前記複数の信号レベルのうちの1つを選択し、その選択した信号レベルを基準レベルとして前記判定器に出力する第1選択回路と、 A first selection circuit that receives the monitoring result, selects one of the signal levels based on the monitoring result, and outputs the selected signal level as a reference level to the determination unit;
複数の信号レベルを生成する第2信号レベル生成回路と、 A second signal level generation circuit for generating a plurality of signal levels;
前記監視結果が入力され、該監視結果に基づいて前記複数の信号レベルと前記判定結果に基づく帰還量のうちの1つを選択し、その選択した信号を出力する第2選択回路と、 A second selection circuit that receives the monitoring result, selects one of the plurality of signal levels and the feedback amount based on the determination result based on the monitoring result, and outputs the selected signal;
前記選択回路の出力信号をアナログ信号に変換し、該アナログ信号を前記帰還信号として出力するDA変換器と、 A DA converter that converts an output signal of the selection circuit into an analog signal and outputs the analog signal as the feedback signal;
を備えた判定帰還型等化器。A decision feedback equalizer.
前記シフトレジスタのレジスタ長を、入力信号の符号規則に対応させるようにした判定帰還型等化器。 A decision feedback equalizer in which the register length of the shift register is made to correspond to the sign rule of the input signal.
前記シフトレジスタは、前記フィードバックフィルタのタップ数に対応する数のレジスタにより構成される第1レジスタ部と、複数のレジスタを含む第2レジスタ部とから構成された判定帰還型等化器。 The shift register is a decision feedback equalizer configured of a first register unit including a number of registers corresponding to the number of taps of the feedback filter and a second register unit including a plurality of registers.
前記監視回路は、前記判定基準による判定誤りが前記シフトレジスタの中で局所に存在している場合、該誤りに基づいて帰還信号を出力するようにした判定帰還型等化器。 The monitoring circuit is a decision feedback type equalizer configured to output a feedback signal based on an error when a decision error based on the decision criterion exists locally in the shift register.
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