JP3986899B2 - 重金属の低減剤及びそれを用いる重金属の低減方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重金属の低減剤及びそれを用いる重金属の低減方法に関する。詳しくは、本発明は、重金属を含む被処理物質から可溶態の重金属の含量を低減させることができる重金属の低減剤及びそれを使用して被処理物質から可溶態の重金属の含量を低減させる方法に関する。
【0002】
本発明において、重金属とは、一般的に「重金属」と呼ばれている、比重4ないし5以上の金属のことをいい、鉄、亜鉛、マンガン、クロム、銅、鉛、砒素、水銀、ニッケル、カドミウム、シアン、六価シアンなどを代表例とする。
【0003】
【従来の技術】
近時、モノを大量に生産し、大量に消費し、そして大量に廃棄するという社会風潮が顕著になるに伴い、都市部を中心として一般のゴミや産業廃棄物の発生量が増大している。重金属は、これらの都市ゴミや産業廃棄物の中に混じっていることが多い。そのため、都市ゴミや産業廃棄物を焼却すると、燃焼排ガスに同伴して飛散する煤塵や焼却灰中に、都市ゴミや産業廃棄物中の揮発性金属化合物に由来する重金属、例えば、亜鉛、鉛、ニッケル、カドミウム、銅などの重金属、さらには、塩素化合物、ダイオキシンなどの有害物質が含まれている。このように、重金属の拡散による弊害が大きな社会問題として指摘されているが、それに対する根本的な解決法は未だ見い出されていない。
【0004】
従来、廃棄物の焼却時に発生する煤塵や焼却灰の処分には、飛散を防止するため加湿処理をおこなったり、セメントやアスファルトで固形化して埋め立てに用いるか又は海洋投棄するなどの方法が採られてきた。海洋投棄する場合には、セメントなどによって固形化するとともに、重金属が溶出しないように処理することが法律に定められているが、これらの方法によって煤塵や焼却灰からの有害金属の溶出を完全に抑制するには種々の問題がある。すなわち、上記の方法では、煤塵や焼却灰中に含まれる重金属は可溶態のままであるため、煤塵や焼却灰を固形化しても重金属が経時的に溶出し、二次公害が発生するおそれが残っている。また、焼却灰や煤塵の発生量に応じて処理費用が嵩み、その負担は大きく、しかも、年々増加する傾向にある。
【0005】
重金属がもたらす弊害について、一例を挙げて説明する。
例えば、亜鉛や銅や水銀は、通常は可溶態であるので、水に溶けて植物に吸収されやすい。亜鉛や銅は植物の微量必須元素であり、微量であれば植物の生育に大きな効果をもたらす。しかしながら、これらの可溶態重金属は、一定量を越えると植物の生育にさまざまな害を与える。すなわち、銅や水銀は、毒性の高い重金属なので、作物体に蓄積すると、その品質を低下させ、いわゆる銅汚染作物や水銀蓄積作物となる。亜鉛は、銅や水銀に比べて毒性は低いが、一定濃度を越えると弊害をもたらす点では、銅と同様である。
【0006】
このため、従来から、重金属の溶出を低減する方策として、いくつかの方法が提案されている。例えば、特開平8−267046号公報には、焼却灰や煤塵などの有害金属を含む廃棄物を、重金属類を多く溶出する粒度分と、少なく溶出する粒度分に分級し、各粒度分の重金属類の溶出量に応じた安定化処理を施すことが提案されている。また、特開平9−108649号公報には、重金属含有飛灰を、その含有カルシウム量及びその懸濁水溶液のpHに基づいて分類し、分類された重金属含有飛灰の種類に応じて、固化処理剤を使い分ける方法が提案されている。しかし、これらの方法では、煤塵や焼却灰の分級・分類に手間を要し、また、完全な分類ができないので、大きな効果は期待できない。また、特開平9−314091号公報には、重金属及び可溶性アルカリ性多価金属化合物を含有する廃棄物に、可溶性珪酸塩と多価金属を含まない炭酸塩とを主成分とする水溶液と、不溶性又は難溶性の水酸化物を生成する多価金属カチオンを含有する水溶液と、必要に応じて水を添加・混合する廃棄物処理法が提案されている。また、特開平2000−18394公報には、塩素及び重金属類を含有する廃棄物を水洗して脱塩する処理工程において、廃棄物の水性スラリーのpHを8.5〜13の範囲に維持して水洗することにより、重金属の溶出を抑制して脱塩する方法が提案されている。しかし、これらの方法によって重金属の溶出を防止するには、やはり、かなりの手間と時間と費用を要する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の状況に鑑み、本発明は、廃棄物などの被処理物質から可溶態の重金属を容易に除去・低減できる新規な重金属の低減剤と、その低減剤を用いて廃棄物などの被処理物質から可溶態の重金属を容易に低減する新規な方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載する発明は、独立行政法人産業技術研究所の特許微生物寄託センターに寄託している受託番号FERM P−15085、FERM P−15086、FERM P−15087、FERM P−15536、FERM P−15537、FERM P−15538、FERM P−15539、FERM P−15540、FERM P−15541、FERM P−15542、FERM P−18598より成る群から選択される少なくとも1種の好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を有効成分とする重金属の低減剤である。
【0011】
また、請求項2に記載する発明は、請求項1に記載の好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を添加した有機物原料を通気発酵させて製した発酵生成物から成る重金属の低減剤である。
【0012】
また、請求項3に記載する発明は、請求項1又は2に記載の重金属の低減剤もしくはこれらを添加した有機物原料と、重金属を含む被処理物質とを混合して堆積し、ときどき攪拌しながら30日間以上通気発酵をおこない、被処理物質の重金属含量を低減させることを特徴とする重金属の低減方法である。
【0013】
以下、本発明の重金属の低減剤及びそれを用いる重金属の低減方法について、詳細に説明する。なお、本発明の全説明において、「%」や「部」の表示は、特に断らない限り、「重量%」や「重量部」を表す。
【0014】
まず、本発明において重金属の低減剤の有効成分となる好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物について説明する。本発明の重金属の低減剤は、至適温度を85℃以上、好ましくは95℃以上とする好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を有効成分とする。至適活動温度を85℃以上とする好気性高温菌というのは、発酵などの微生物活動に最適の温度帯が85℃以上、好ましくは90℃以上である好気性高温菌(好気性超高温菌と称されることもある。)、本発明では、好気性高温菌そのものの他、その2種以上から成る混合菌体又はこれらの菌体の培養物を使用することでも差し支えない。
【0015】
本発明の重金属の低減剤は、至適活動温度を85℃以上とする好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物である必要があり、高温菌であっても、嫌気性のものや至適活動温度が85℃未満である好気性高温菌やこれらの混合菌体を使用しても、所期の効果を挙げることができない。
【0016】
本発明において、至適活動温度を85℃以上とする好気性高温菌の中で使用できる菌は、本発明者らが鹿児島県姶良郡牧園町の霧島火山帯の土壌から採取したバチルス属に属する菌で、独立行政法人産業技術研究所の特許微生物寄託センターに寄託してあ、特許第3064221号として特許されている受託番号FERM P−15085(通称:YM−01)、FERM P−15086(YM−02)及びFERMP−15087(YM−03)、本発明者らが上記土壌から採取した菌で、上記特許微生物寄託センターに寄託してあり、特願平9−52312号として特許出願中である受託番号FERM P−15536(YM−04)、FERM P−15537(YM−05)、FERM P−15538(YM−06)、FERM P−15539(YM−07)、FERM P−15540(YM−08)、FERM P−15541(YM−09)及びFERM P−15542(YM−10)、本発明者らが上記土壌から採取した菌で、上記特許微生物寄託センターに寄託してあり、特願2001−391561号として特許出願中であるFERM P−18598(カルドトリックス・サツマエ YM081)から構成される菌群の中から選択される少なくとも1種の好気性高温菌又はこれらのの混合菌体もしくはこれらの培養物である。
【0017】
本発明において使用する好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物は、例えば、以下のようにして製造する。
至適温度を85℃以上とする上記の好気性高温菌を含む土壌を採取して、これに蔗糖溶液などを加えて高温下で通気しながら発酵させて菌体を培養し、好気性高温菌の培養物を作る。得られた好気性高温菌の培養物又は好気性高温菌の菌体そのものを有機廃棄物などの有機原料、例えば、生汚泥と混合して高温下でさらに通気しながら発酵させ、汚泥中の雑菌や種子類を死滅させて、好気性高温菌の培養物とする。本発明では、この好気性高温菌の菌体又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を、そのまま重金属の低減剤の有効成分として用いてもよいが、通常、これらの菌体又はその培養物は、完熟汚泥(いわゆる「コンポスト」の1種である。)の原料に添加して使用されるので、本発明においても、上記のようにして製した好気性高温菌の菌体又はその培養物を発酵槽内の有機物原料、例えば、生汚泥などの有機廃棄物に添加して、空気を送り込んで発酵を進行させ、汚泥中の雑菌や種子類を死滅させて、有用な菌体のみを多数含有する発酵生成物を製造することができる。そのようにした場合には、得られた発酵生成物は、本発明に係る重金属の低減剤としても、また、本発明に係る重金属の低減剤の有効成分としても使用できる。
【0018】
以下、本発明に係る重金属の低減剤として好適に使用できる発酵生成物の好ましい製造例について詳しく説明する。
まず、有機物原料、例えば、生汚泥に前記のように好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を添加する。混合比率は、有機物原料70〜80部程度に対して好気性高温菌の培養物20〜50部程度が好ましい。この混合物の適量を発酵槽に堆積して空気を十分に吹き込みながら通気発酵をおこなう。通気を続けていると、最初は常温であった混合物が1日ないし数日後には80℃〜90℃に昇温する。この温度に5〜7日間放置して通気発酵を継続させた後切返し(攪拌)をおこなう。以後は、この放置と切返しを3〜8回程度繰り返しておこない、およそ20〜50日余の間、好ましくは30日間以上、通気しながら発酵を続けると、全体がさらさらした乾燥状態の発酵生成物となる。得られた発酵生成物を所要により篩い分けした後、例えば、カリウム分を補充するなど所要の養分調整をおこなえば、完熟肥料として仕上げることができる。すなわち、この発酵生成物は、茶色の顆粒状ないし粉末状を呈しており、有機肥料の有用な基材として使用できるものである。
【0019】
本発明に係る重金属の低減剤は、上記のようにして製造した発酵生成物から成るので、85℃以上を活動の至適温度とする好気性高温菌を乾物グラム当たり約10億以上含んでいる。したがって、同じ発酵槽で前回に製造した発酵生成物を「好気性高温菌の培養物」として使用することによって、繰り返し発酵生成物の製造を続けることができる。すなわち、製了した発酵生成物を発酵槽から取り出して次工程に移す際に、その一部を「好気性高温菌の培養物」として発酵槽内に残留させ、いわゆる発酵の「種菌」として残し、その上に主原料である有機廃棄物などの有機物原料を投入し、両資材を混合して次回の発酵用原料を構成し、この原料構成によって発酵を繰り返しおこなうことができる。このようにした場合には、各回の発酵によって得られる発酵生成物は、本発明の重金属の低減剤としてそのまま使用できるとともに、本発明の重金属の低減剤の有効な原料としても使用できる。
【0020】
本発明においては、重金属の低減剤、すなわち発酵生成物を製造するための有機物原料としては、どのような有機物でも使用できるが、主として有機廃棄物を使用するのが好ましい。本発明でいう有機廃棄物とは、わら、落葉、糠、籾殻、樹皮、切端材、おが屑などの植物性廃棄物、家畜類や家禽類の糞尿や死体や臓物類・血液・羽毛、魚介類とその臓物などの動物性廃棄物、し尿、各種の汚泥、下水のスラッジ、都市ごみ、食用廃油、食品廃棄物などの生活廃棄物ないし産業廃棄物などの他、通常の堆肥や有機肥料の原料となるもの及び有機肥料の原料として処理できる全ての有機性物質を含む。本発明では、上記の有機廃棄物の1種以上を組み合わせて使用して差し支えない。
【0021】
本発明に係る重金属の低減剤、すなわち発酵生成物の製造に用いる発酵槽は、屋根を有する建屋の中に1槽又は複数の槽として設けられる場合が多い。この場合の発酵槽は、発酵ヤードなどと称されるものも含み、通常の堆肥生産の場合と同様のコンクリートの仕切り壁によって、例えば、1区画を幅5m×長さ10m×高さ3m程度の、有機物を内部に堆積させ発酵させるのに適当な容積に区画したものが好ましい。発酵槽の下部には、外気を取り入れるための送風管を1本又は複数本敷設するのが好ましい。具体的には、空気噴出管を下向きに貫設させた送風管を発酵槽の床面の近傍に敷設するか又は発酵槽の床面に凹所を設け、その凹所に敷設するとよい。送風管は、複数本を並列に敷設してもよく、また、発酵槽の床面又は凹所の床面にそって縦横に組み合わせて敷設してもよい。
【0022】
本発明に係る重金属の低減剤、すなわち発酵生成物の製造に使用する空気供給手段は、例えば、送風機と送風管及びその両者間を連結するダクトで構成され、送風機は外部からの空気を取り込み、ダクトを通して送風管に送り込み、送風管の空気噴出孔から発酵槽内の有機物原料内へ噴出させる。なお、送風機と送風管の間に空気加熱機やサーモスタットを設置して、送風機が取り込んだ空気を加熱して所定の高温空気とし、これを有機物原料に供給するようにして発酵を促進させてもよい。発酵生成物の製造においては、有機物原料の性状によっては常時連続的に通気する必要はなく、間歇的に通気するようにしても差し支えない。
【0023】
上記の説明によって明らかなとおり、本発明でいう「発酵生成物」とは、発酵によって得られた生成物であり、また植物が必要とする微量元素を補充するなど所要の調整をおこなえば有機肥料に仕上げることができる肥料用の基材であると同時に、次回の発酵活動をおこなう微生物を多量に含有する発酵用原料でもあるので、肥料用の「培地」又は「種菌」もしくは「種菌コンポスト」などと称することもできる。
【0024】
本発明では、上記のようにして製した好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物、もしくはこれらを有機物原料に添加して通気発酵をおこなって製した発酵生成物を重金属の低減剤として使用する。
【0025】
次に、本発明に係る重金属の低減剤の使用方法について説明する。
本発明に係る重金属の低減方法は、上記のようにして製した本発明の重金属の低減剤又はこれを添加した有機物原料と、重金属を含む土壌、焼却灰、塵埃などの被処理物質を混合して、その混合物中に空気を送り込み、通気発酵を継続しておこなうことによって、被処理物質に含まれている可溶性重金属の含量を低減させる方法である。なお、可溶態の重金属とは、重金属がカチオン化してCl、COOH、SO4 、NO3、PO4 、O、CO3 などのアニオンと反応しやすい形態になっていることをいう。
【0026】
また、本発明の全説明において、金属の各形態の特性は以下のとおりである。
「水溶態」
イオン交換座にイオン結合している金属で、他のカチオンにより交換して溶出する金属である。この形態の金属は、容易に溶けてくる。
「酸可溶態」
硝酸、塩酸及び硫酸などの強酸性の溶液で溶けてくる金属で、やや難溶性に入る。中性及びアルカリ溶液には溶出してこない金属。
「有機結合態」
微生物体内或いは堆肥の有機物の腐植と錯体を形成している金属で、溶液には溶出してこない金属。
「マンガン酸化物吸蔵態」(Mn酸化物吸蔵態)
マンガン(Mn)酸化物として保持される金属で、難溶解性金属。溶液には溶出しない。
「鉄酸化物吸蔵態」
鉄酸化物として保持される金属で、難溶解性金属で、溶液には全く溶出しない。
「残渣」(結晶格子固定態):
粘土鉱物状の結晶格子に固定されたきわめて難溶解性金属。
本発明では、これら各形態の重金属の分析は、ICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分析装置によりおこなった。
【0027】
銅や亜鉛などの重金属は、被処理物質中において水溶性(水溶性の銅、水溶性の亜鉛など)ないし交換態(交換態銅、交換態亜鉛など)の可溶態で存在する量が多いが、この被処理物質に本発明に係る重金属の低減剤を添加して通気発酵をおこなうと、発酵の進行に伴い、被処理物質中には不溶態である有機物結合態のものや鉄酸化物吸蔵態のものが急増する。この現象は、長時間の通気と好気性高温菌の働きによって、被処理物質に含まれている可溶態の重金属が不溶態に形態変化されるためではないかと推測される。
【0028】
したがって、本発明によれば、被処理物の発酵の終了時点ではその中に含まれる可溶態の重金属をきわめて少なくすることができる。
このように、本発明では、被処理物質中の重金属を可溶態のものから不溶態のものに形態変換させるので、本発明によって処理済みの被処理物質を肥料の基材として使用したり又は土中に埋めたり或いは海中に投棄しても、重金属が急激に溶出するおそれがない。
以下、試験例に基づいて、本発明をさらに説明する。
【0029】
【試験例1】
<試験方法>
原料は、浦戸湾東部流域下水処理場の高分子脱水ケーキを用いた。
種菌としては、本発明者らが鹿児島県姶良郡牧園町の霧島火山帯の土壌から採取した好気性高温菌を多量に含有している鹿児島市の下水汚泥の発酵生成物を準備した。
これら両資材をローダで混合し、発酵槽に仕込んで、51日間通気発酵を継続し、発酵生成物を製した。51日間の発酵過程中、切返しは7回実施した。発酵槽内の温度はデジタルコード温度計(5連装)で測定した。
【0030】
両資材を混合して発酵槽に移した時点の温度は26.0℃であった。
以下、第1次発酵(1回目の切返しまで)から第7次発酵(7回目の切返しまで)の間の温度変化をまとめると、表1のとおりである。
【表1】
【0031】
本試験例の発酵過程における「鉛」の経時的形態変化を表2に示す。
【表2】
【0032】
<考察>
表2から判るように、鉛は、発酵の進行に伴って、交換態、酸可溶態、有機物結合態(有機態)及び鉄酸化物吸蔵態が減少する傾向を示す。他方、不溶態である鉛の残渣が発酵の進行に伴って増加することが明瞭に示されている。
【0033】
本試験例の発酵過程における「ニッケル」の経時的形態変化を表3に示す。
【表3】
【0034】
<考察>
表3から判るように、ニッケルは、切返し3回目まではその形態をほとんど変化させないが、切返し4回目から変化が起こっている。すなわち、鉛の形態変化と同様に、ニッケルについても有機物結合態(有機態)及び鉄酸化物吸蔵態が減少し、ニッケルの残渣が著しく増大している。
【0035】
このように、本試験例の結果を見ると、鉛及びニッケルは、発酵の進行に伴って、どちらも交換態、酸可溶態、有機物結合態及び鉄酸化物吸蔵態が減少し、それに反して不溶態である残渣が増加すること明瞭に理解できる。すなわち、本試験例で用いた好気性高温菌は、重金属を水に溶けない最も安定な形態に変化させてしまうことが示唆されている。
【0036】
【試験例2】
<試験方法>
原料は、鹿児島市の下水汚泥の石灰脱水ケーキを用いた。品質の安定化のため籾殻やおが屑などの副原料は全く使用しなかった。
種菌としては、本発明者らが鹿児島県姶良郡牧園町の霧島火山帯の土壌から採取した好気性高温菌を多量に含有している鹿児島市の下水汚泥の発酵生成物から出た不揃品(1cm以上の粒径)、すなわち返送汚泥からなる発酵生成物を用いた。
これら両資材をローダで混合し、発酵槽に仕込んで、45日間通気発酵を継続し、発酵生成物を製した。45日間の発酵過程中、切返しは4回実施した。発酵槽内の温度はデジタルコード温度計(6連装)で測定した。すなわち、品温は5箇所で測定し、その平均値を算出した。
【0037】
両資材を混合して発酵槽に移した時点の温度は33.6℃であった。
以下、第1次発酵(1回目の切返しまで)から第4次発酵(4回目の切返しまで)の間の温度変化をまとめると、表4のとおりである。
【表4】
【0038】
本試験例の発酵過程における「亜鉛」の経時的形態変化を表5に示す。
【表5】
【0039】
<考察>
表5から判るように、原料や種菌には、水溶性亜鉛は存在していなかったが、第1次発酵(1回目の切返しまで)からわずかな量であるが水溶性亜鉛が認められた。その量は、第4次発酵(4回目の切返しまで)の最後まで大きな変動は認められなかった。亜鉛は、植物の必須元素なので、可溶態である水溶性亜鉛の存在は作物の生育に重要な現象である。他方、可溶態の交換態亜鉛は、第1次発酵過程で多少とも減少するが、大きな変動は認められなかった。
酸可溶態亜鉛は、発酵の進行に伴い減少する傾向が示された。この結果は、本試験例によって製した発酵生成物を肥料の基材として酸性土壌に施用した場合或いはその後に土壌が酸性化した場合でも可溶化する亜鉛量が少ないことを示している。
また、表5によれば、有機物結合態亜鉛は、原料の汚泥ケーキには少ないが、発酵過程を経るに伴い増大することが明瞭に示された。その増大率は第1次発酵過程で最も多いことが示されている。有機物結合態亜鉛の量は他の形態に比べて著しく多いことから、好気性高温菌によるコンポストの主要な亜鉛の形態は、有機物結合態であることが明らかとなった。
また、鉄酸化物吸蔵態亜鉛は、有機物結合態亜鉛と同様に発酵過程を経るに伴い増加することが示されている。不溶態の残渣は、発酵過程ではほとんど変動が認められなかった。
【0040】
以上の結果から、亜鉛は、好気性高温菌による発酵過程によって、有機物結合態亜鉛及び鉄酸化物吸蔵態亜鉛に変化することが明らかとなった。両形態とも可溶態ではないので、土壌に施用された場合、これらは、徐々にゆっくり可溶化されることを示している。また、原料の汚泥ケーキには全く含まれていなかった水溶性の亜鉛が微量ながら存在する事実は、亜鉛が植物の微量必須元素であることから、植物生育には大きな意味を有している。
【0041】
本試験例の発酵過程における「銅」の経時的形態変化を表6に示す。
【表6】
【0042】
<考察>
表6から判るように、好気性高温菌による通気発酵(第1次発酵)が開始されると、直ちに可溶態の銅である水溶性の銅と交換態銅は著しく減少し、それとは逆に、不溶態の銅である有機物結合態銅、鉄酸化物吸蔵態銅や銅の残渣が急増する。また、表6は、この傾向が発酵の進行に伴い増大することを明瞭に示している。すなわち、本試験例で用いた好気性高温菌は、可溶態の銅を直ちに難溶解性の銅へ形態を変化させる機能を有していることが判る。なお、この現象は他の重金属についても同様の傾向が見られる。これが、好気性高温菌による発酵によって製造された発酵生成物には可溶性の重金属がきわめて少なくなる理由である。したがって、好気性高温菌による発酵で製した本試験例の発酵生成物は、肥料に仕上げて土壌に長期施用しても重金属が作物体に移行するおそれがない。
水溶性の銅及び交換態銅は可溶性の銅である。これらの形態の銅は、容易に水に溶けるので、これらの形態の銅が多いと環境問題を引き起こしやすい。酸可溶態銅はやや難溶性の銅の部類に入る。これらの形態の銅は、本試験例によって製した発酵生成物が肥料の基材として土壌に施用された後、その土壌が強酸性の状態になった場合のみ可溶化する銅である。土壌が中性やアルカリ性のときは全く溶出しない。有機物結合態銅は、微生物の菌体への取り込み又は肥料の腐植と錯体を形成している銅で、溶液中に全く溶出しない銅である。また、鉄酸化物吸蔵態銅は、鉄酸化物に吸蔵されるより強固に結合している銅で、難溶解性である。銅の残渣は、粘土鉱物の結晶格子に固定した、きわめて難溶解性の銅である。
原料の汚泥ケーキには水溶性の銅及び交換態銅が比較的多く含まれているが、発酵過程の進行に伴ってその両者は減少する傾向が示された。それとは逆に、不溶態である有機物結合態銅及び鉄酸化物吸蔵態銅は、発酵過程が進行するに伴って明瞭に増加していた。また、最も難溶性の形態である残渣銅も増加する傾向が示された。
【0043】
以上の結果から、好気性高温菌による発酵過程によって銅の形態変化は、被処理物質に含まれている可給態銅(水溶性の銅及び交換態銅)を減少させ、不溶態の有機物結合態銅及び鉄酸化物吸蔵態銅に変化することが明らかとなった。このように、本試験例で用いた好気性高温菌による通気発酵は、毒性の高い重金属の銅を短期間で不溶態の銅に変換させることができる。したがって、本試験例によって処理済みの被処理物質を肥料に仕上げて土壌に施用したり土中に埋めた場合には、必須元素である銅はゆっくり可溶化され、植物や他の生物に利用されることが示唆される。
【0044】
<原料中の重金属の測定方法>
上記各試験例において、原料中の各重金属の形態別存在量の分析は、逐次抽出法によっておこなった。すなわち、凍結乾燥した原料0.5gをポリ遠心管により、交換態、酸可溶態、Mn酸化物吸蔵態、有機物結合態、非晶質鉄酸化物吸蔵態、結晶性鉄酸化物吸蔵態及び残渣の7画分の抽出を連続的におこない、得られた各画分中のCa、Na、K、Ng、Cr、Pb、Cu、Ni、As、Cd及びHgの含量の測定をおこなった。抽出に用いた試薬及び条件を要約すると、表7に示すとおりである。
【表7】
なお、上記各試験例における分解液及び抽出液中の重金属は、ICPを用いて測定した。
【0045】
【実施例1】
<都市ゴミ焼却場から排出された焼却灰の処理>
試験例2で使用した脱水ケーキ100kgに試験例1で使用した下水汚泥発酵生成物50kgを添加して混合し、これを原料として通気発酵をおこない、切返しを5回実施して、50日間かけて発酵生成物(本発明に係る重金属の低減剤)を製した。
この発酵生成物100kgを発酵槽内に残留させ、この残留物に都市ゴミ焼却場から排出された焼却灰50kgを添加し、さらに試験例2で使用した脱水ケーキ50kgを添加して全体を混合し、通気を絶やすことなく発酵を継続させた。切返しは3回おこない、約35日間かけて、切返しをしても温度が上昇しなくなるまで発酵を継続させた。このようにして製した発酵生成物を試験したところ、可溶態の重金属はほとんど含まれていないことが確認され、ホウレンソウ用の肥料の基材として何ら障害なく使用できた。
【0046】
【実施例2】
<重金属を含む土壌の処理>
試験例1で使用した脱水ケーキ100kgに試験例2で使用した下水汚泥コンポスト100kgを添加して混合し、これを原料として通気発酵をおこない、切返しを4回実施して、40日間かけて発酵生成物(本発明の重金属の低減剤)を製した。この発酵生成物100kgを発酵槽内に残留させ、この残留物に重金属を含浸した状態の土壌50kgを添加し、さらに試験例2で使用した脱水ケーキ50kgを添加して全体を混合し、通気を絶やすことなく、切返しをしても温度が上昇しなくなるまで発酵を継続させた。この間に切返しは3回おこなった。およそ30日後に処理は終了した。この処理済みの土壌を試験したところ、可溶態の重金属はほとんど含まれていないことが確認されたので、児童公園の盛土に使用した。
【0047】
【発明の効果】
以上、詳しく説明のとおり、本発明に係る重金属の低減剤は、重金属を含有している被処理物質について、その被処理物質中の可溶態の重金属を確実に低減して、被処理物質を安全性の高い物質に容易に変換できる。
また、本発明に係る重金属の低減方法によって処理した被処理物質は、可溶態の重金属を低減させてあるので、本発明によって処理済みの被処理物質を、例えば肥料の基材として使用しても、土中に埋めても、或いは海洋投棄しても、重金属が経時的に溶出するおそれがなく、きわめて安全である。
このように、本発明に係る重金属の低減剤及びそれを用いる重金属の低減方法は、公害を減少させ、安全な社会環境・生活環境を整備するためにきわめて有用である。
Claims (3)
- 独立行政法人産業技術研究所の特許微生物寄託センターに寄託している受託番号FERM P−15085、FERM P−15086、FERM P−15087、FERM P−15536、FERM P−15537、FERM P−15538、FERM P−15539、FERM P−15540、FERM P−15541FERM P−15542、FERM P−18598より成る群から選択される少なくとも1種の好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を有効成分とする重金属の低減剤。
- 請求項1に記載の好気性高温菌又はその混合菌体もしくはこれらの培養物を添加した有機物原料を通気発酵させて製した発酵生成物から成る重金属の低減剤。
- 請求項1又は2に記載の重金属の低減剤もしくはこれらを添加した有機物原料と、重金属を含む被処理物質とを混合して堆積し、ときどき攪拌しながら30日間以上通気発酵をおこない、被処理物質の重金属含量を低減させることを特徴とする重金属の低減方法。
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