JP3985242B2 - 斜面用緩衝構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、斜面直下に位置するトンネル等の構築物を落石等の落下物の衝撃的外力から防護する斜面用緩衝構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トンネルの坑口付近など斜面の直下にトンネル等の構築物が位置する場合、斜面上に落石やオーバーハング部の崩落、雪崩などで落下物が衝突すると、土被りが少ないためにトンネル等のコンクリート構築物に大きな応力が発生し、ひび割れが発生したり破壊される場合があるので、落下しそうな岩を切ったり、斜面にネットを張ったり、図1のように斜面a上に発泡スチロールなどの軽量な緩衝材bを敷設して構築物cを防護している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の岩を切る対策は有効な対策であるが、どの程度まで岩を切れば良いのかなど、不明な点が多い。また、防護ネットは、ある程度の大きさの落石は防護可能であるが、大きな岩の落石は防護ネットを破って落石し、防護効果は殆どなく、施工も難しく危険な作業を伴うのが難点である。
【0004】
一方、緩衝材を斜面に敷設する工法は、落下物の衝撃力を緩和できるものの、落石などが緩衝材の内部へ大きく貫入するため、十分な効果を上げるためには厚く敷設する必要がある。しかし、発泡スチロールなどの軽量な緩衝材は高価であり、厚く敷設することは工費がかさんで好ましくない。
【0005】
本発明は、安価且つ安全に施工でき、軽量で耐衝撃性が向上した斜面用の緩衝構造体を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、斜面に緩衝材を敷設した落石等の落下物による構築物の損壊を防ぐ緩衝構造体に於いて、斜面に敷設した緩衝材の表面をアラミド繊維のシート及び/又はネットで覆うと共に該シート及び/又はネットを該緩衝材に固定し、該シート又はネットの上に吹き付けモルタルなどの防護層を形成することにより、上記目的を達成するようにした。該アラミド繊維のシート又はネットは、縦横2方向に強化繊維を配したものであることが好ましく、合成樹脂製などのコ字型止め具により該緩衝材に固定することが好ましい。また上記の目的は、該緩衝材をブロック状に形成してその上面及び周面をアラミド繊維のシートで覆うと共に該緩衝材の周面に該シートにエポキシ樹脂等の接着剤を含浸させて固着したブロック状緩衝材で構成し、敷設した該ブロック状緩衝材の上に吹き付けモルタルなどの防護層を形成することによっても達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図2に基づき説明すると、同図に於いて符号1は崖などの斜面、2は該斜面1の直下に構築されたトンネルの構築物を示す。該構築物2の落石等の落下物による損壊を防止するため、成型品或いは現場発泡式の発泡スチロール、厚紙で形成したハニカム構造物、ゴムで立方体に形成したゴム構造物などの軽量で緩衝性能に優れた緩衝材3を該斜面1に敷設する。
【0008】
こうした構成は従来のものと特に変わりがないが、本発明に於いては、該斜面1に敷設した該緩衝材3の表面を引張強度が大きく耐摩耗性に優れたアラミド繊維のシート又はネット4で覆うと共に該シート又はネット4或いはその両方を該緩衝材3に固定し、更に該シート又はネット4の上に吹き付けモルタルなどの防護層5を形成するようにし、これにより該緩衝材3が薄くて耐衝撃性が良く軽量で施工容易な緩衝構造体を構成するようにした。
【0009】
これを更に説明すると、該斜面1に敷設する該緩衝材3には落下物による変形を許容できる程度の厚さを確保して敷設しておき、その表面を覆うように斜面1の上部からロール状に巻いた例えば幅5m、長さ30mの該シート又はネット4或いはその両方をたらし込む。該アラミド繊維のシート又はネット4には縦横2方向にアラミド繊維の繊維方向を配向したものを用い、該シート及び/又はネット4の上から例えば図3に示した合成樹脂製のコ字型の止め具6を該緩衝材3に適当な間隔で打ち込んで固定する。シート状にアラミド繊維を使用する場合、例えば縦横方向の繊維目付量が夫々415g/m2であり、重さ830g/m2、厚さ0.57mm、各方向の引張耐力が60ft/mで、表面が該防護層4との接着性を持つように非平滑に織ったシートを使用する。また、ネット状にアラミド繊維を使用する場合には、縦糸横糸をロッド状やテープ状に形成し、該シートと同等な繊維量になるようにメッシュの間隔や糸の太さを設定する。該止め具6はステンレスや塩化ビニルなどを使用し、コ字状以外の形状であってもよい。
【0010】
そして防護層4には、落石衝突時に落下物をある程度破砕して落石径を小さくする効果が得られる比較的硬質な吹き付け材料であって該アラミド繊維のシート等が劣化しないように紫外線から防護し、更に落下時に該シート等がずれようとする力に耐えられるように該シート等を押さえるある程度の死荷重および該シートやネット4、緩衝材3との接着性を有するモルタルの吹き付け材料が使用され、例えば厚さ5cmに形成される。
【0011】
本発明の緩衝構造体は、斜面1に発泡スチロール等の緩衝材3を現場発泡などで敷設したのち斜面1の上方からアラミド繊維のシート又はネット4或いはその両方をたらして斜面1を覆い、該シート等を適当な間隔で止め具6により該緩衝材3へズレや風による「めくれ」を生じないように仮止めしてから該シート等の上にモルタル等の吹き付け材料を吹き付けて防護層4を形成して完成するもので、該アラミド繊維がシートの場合、その非平滑な表面に防護層5の吹き付け材料が接着し、ネットの場合は防護層5の吹き付け材料がネットの網目を介して緩衝材3の表面に接着する。そして、落下物が発生した場合、防護層5で破砕し、その衝撃は耐衝撃性に優れたアラミド繊維のシート又はネット4の膜作用(メンブレン効果)により緩和されて緩衝材3に伝わり、緩衝材3を従来よりも薄く敷設しても該緩衝材3内に大きく貫入することがなく、構築物2に発生する応力を軽減してその損壊を防止できる。落石等の落下物の衝撃による防護層5の破損が考えられるが、アラミド繊維のシート4の表面を防護層5の吹き付け材料と接着性のよい表面に形成しておくことにより、破損した防護層5の飛散を防げ、アラミド繊維のネット4を使用したときは、防護層5と緩衝材3との接着性を持たせておくことによりその飛散を防げる。
【0012】
尚、アラミド繊維のシート又はネット4は、縦横2方向にアラミド繊維の繊維方向を配することが工期短縮、省力化、コスト削減の点から好ましいが、縦横いずれか1方向にアラミド繊維を配したシート又はネットの2枚を繊維方向が縦横になるように重ねて用いることも可能である。
【0013】
該緩衝材3は斜面1全体を覆うように敷設されるが、その際、該緩衝材3の表層部を、例えば発泡スチロールで図4に示すように100cm角、厚さ50cmなどの適当な大きさのブロックに形成し、これの上面3a全体及び4つの周面3bのほぼ全体をアラミド繊維のシート4aで覆い、更に該緩衝材3の各周面3bに該シート4aにエポキシ樹脂等の接着剤7を含浸させて接着し、これを硬化して固着することによりブロック状緩衝材8に構成し、斜面1に敷設した緩衝材3の上にこのブロック状緩衝材8を図5のように敷き詰めた上に吹き付けモルタルなどの防護層5を形成することにより緩衝構造体を構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、該ブロックの各周面3bの少なくとも上部のみに該シート4aを接着しておけばよい。該ブロック状緩衝材8を該シート4aで覆うことで、その敷き詰め作業中に緩衝材8を損傷することなく簡単に斜面1に敷き詰めることができ、該シート4aは落石に対して上記の場合と同様のメンブレン効果を発揮する。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によるときは、斜面に敷設した緩衝材の表面をアラミド繊維のシート又はネットで覆い、該シート又はネットを該緩衝材に固定し、該シート又はネットの上に吹き付けモルタルなどの防護層を形成して斜面用緩衝構造体を構成したので、落下物を防護層で破砕できるとともに該シート又はネットのメンブレン効果により緩衝材への落石の貫入を防げて耐衝撃性が向上し、該緩衝材を従来よりも薄くすることができるから経済的であり、施工時の安全性も高く比較的簡単に短時間で施工できる等の効果があり、該緩衝材をブロック状に形成してその上面及び周面をアラミド繊維のシートで覆うと共に該緩衝材の周面に該シートを接着剤で固着したブロック状緩衝材で構成し、敷設した該ブロック状緩衝材の上に防護層を形成した緩衝構造体とすることによっても、上記効果と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の斜面用緩衝構造体の断面図
【図2】本発明の実施の形態の断面図
【図3】止め具の側面図
【図4】ブロック状緩衝材の斜視図
【図5】本発明の第2の発明の実施の形態を示す断面図
【符号の説明】
1 斜面、2 構築物、3 緩衝材、4 アラミド繊維のシート及び/又はネット、5 防護層、6 止め具、7 接着剤、8 ブロック状緩衝材、

Claims (5)

  1. 斜面に緩衝材を敷設した落石等の落下物による構築物の損壊を防ぐ緩衝構造体に於いて、斜面に敷設した緩衝材の表面をアラミド繊維のシート又はネットで覆うと共に該シート及び/又はネットを該緩衝材に固定し、該シート及び/又はネットの上に吹き付けモルタルなどの防護層を形成したことを特徴とする斜面用緩衝構造体。
  2. 上記アラミド繊維のシート又はネットは縦横2方向に強化繊維を配したものであることを特徴とする請求項1に記載の斜面用緩衝構造体。
  3. 上記アラミド繊維のシート及び/又はネットを合成樹脂製などの止め具により上記緩衝材に固定したことを特徴とする請求項1に記載の斜面用緩衝構造体。
  4. 斜面に緩衝材を敷設した落石等の落下物による構築物の損壊を防ぐ緩衝構造体に於いて、斜面に敷設する緩衝材をブロック状に形成してその上面及び周面をアラミド繊維のシートで覆うと共に該緩衝材の周面に該シートにエポキシ樹脂等の接着剤を含浸させて固着したブロック状緩衝材で構成し、敷設した該ブロック状緩衝材の上に吹き付けモルタルなどの防護層を形成したことを特徴とする斜面用緩衝構造体。
  5. 上記緩衝材に発泡合成樹脂、厚紙のハニカム或いはゴム構造物を使用したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の斜面用緩衝構造体。
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