JP3984896B2 - Structure dismantling method and dismantling apparatus therefor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物を内側から解体する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、煙突等の廃棄物焼却装置は一般に、コンクリート等から成る外部構造物と、レンガ等から成る内部構造物との二重の構造物から構成されており、それらの内部構造物の外壁と外部構造物の内壁との間には連結部材で連結されている。煙突等の廃棄物焼却装置では、内部構造物にはダイオキシンが大量に付着しているが、外部構造物にはダイオキシンが付着していないことから、最近の廃棄物焼却装置を解体する手順としては、外部構造物を残したまま、ダイオキシンが大量に付着した内部構造物を先に解体し、解体した内部構造物を除去した後に、外部構造物を解体している。
【0003】
煙突の内部構造物を解体する場合には、従来は煙突の内部に作業者を載せたゴンドラを吊り下げ、ゴンドラ内の作業者が破壊機を使って内部構造物を破壊していた。しかし、内部構造物を破壊することでダイオキシンを大量に含んだ粉塵が煙突内に立ち込めるため、ゴンドラ内の作業者は潜水夫や宇宙飛行士が使用するようなエアラインマスクを着用し、そのエアラインマスクに空気管を介して外部から空気を送り込んでいた。しかし、ゴンドラに載せられた作業者がエアラインマスクを被り、しかも外部から空気管を通じてエアラインマスクに空気を導入するものでは、作業性が非常に悪く、エアラインマスクや空気管に損傷が生じた場合には作業者が危険な状態に陥るという問題があった。また、内部構造物の解体作業時に内部構造物を構成するレンガが崩壊するおそれがあり、作業者が煙突の内部に入って作業する場合には、作業者に多大の危険が及ぶおそれがあった。
【0004】
この問題を解決するものとして、作業者が煙突等の廃棄物焼却装置の内部に入ることなく内部構造物を破壊することができる廃棄物焼却装置の解体方法とその装置が、本件出願によって特開2002−213730に提供されている。この廃棄物焼却装置の解体装置を図6及び図7に示す。ここで、廃棄物焼却物は、内部構造物60と外部構造物62とそれらを連絡する支え部材64とを有する煙突66とする。地上にはウインチ等の昇降手段68を設置し、その昇降手段68からのワイヤ70を梁72に備えたローラ74に掛け、そのワイヤ70の先端にフック76を取付け、そのフック76に廃棄物焼却装置の解体装置78を吊下げる。
【0005】
解体装置78は、上部部材80とその下側に固定される筒状部材82とから成る吊下げ部材84を有し、上部部材80の上部に取り付けられるワイヤ86に前記フック76を掛け止める。筒状部材82の内部を上下に貫通して、軸88が筒状部材82(吊下げ部材80)に対して回転自在に保持されている。この軸88は、上部部材80の上に備えられたモータ90と、そのモータ90に固定された歯車92と、前記軸88に固定された歯車94とによって回転させられる。軸88の下端には、内部構造物60を破砕するための破砕機96が取り付けられる。
【0006】
筒状部材82には、上方と下方とにそれぞれ複数個の位置固定手段98a,98bが取り付けられる。位置固定手段98a,98bは、筒状部材82に固定される油圧シリンダ100a,100bと、油圧シリンダ100a,100bのロッド102a,102bの先端に固定されるものであって筒状部材82の外壁に沿って上下に移動可能なスライド部材104a,104bと、筒状部材82に対して揺動自在に取り付けられる揺動部材106a,106bと、揺動部材106a,106bの中間位置とロッド102a,102bの先端とに取り付けられる連結アーム108a,108bと、揺動部材106a,106bの先端に固定される接触部材110a,110bとから成る。
【0007】
内部構造物60を解体する場合には、複数の油圧シリンダ100a,100bを操作して、ロッド102a,102bを上方に伸張させて揺動部材106a,106bの自由先端を外側に開き、揺動部材106a,106bの先端の接触部材110a,110bを外部構造物62の内壁に接触させる。これによって、吊下げ部材80が外部構造物62に対して固定状態となる。破砕機96を保持する吊下げ部材80を外部構造物62に対して固定状態にすることによって、破砕機96を作動させて内部構造物60を破壊することができる。また、モータ90を作動させることにより、破砕機96を内部構造物60に対して360度回転することができるので、破砕機96とほぼ同じ高さに位置する箇所の内部構造物60を360度にわたって破砕機96で破壊することができる。
【0008】
ほぼ同じ高さの内部構造物60を破砕機96で破壊した後、接触部材110a,110bと外部構造物62の内壁との接触を外して、次に破壊する内部構造物60の先端位置まで解体装置78を下降させ、再び接触部材110a,110bの外部構造物62の内壁に接触させて、吊下げ部材80を外部構造物62に固定する。その後、再び破砕機96を作動させて、内部構造物60を破壊する。このような手順を繰り返すことで、内部構造物60を上から下に向けて順に破壊して解体することができる。
図6及び図7に示した解体装置78によって、煙突66の解体の際に作業員が煙突66の中に入る必要がなくなり、作業員の安全を確保することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この解体装置78では、外部構造物62の内壁に接触部材110a,110bを接触する位置固定手段98a,98bの機構が複雑なものとなるため、解体装置78の製造コストが高くなるという欠点があった。また、位置固定手段98a,98bの機構が複雑なことから故障のおそれがあるため、保守・点検に費用がかかるという問題があった。
【0010】
更に、この解体装置78では、内部構造物60を破壊するために、位置固定手段98a,98bを介して吊下げ部材80と外部構造物62とを固定する必要があった。即ち、この解体装置78は、二重の構造物のうち内側の内部構造物60を破壊できるものであるが、一重の構造物では吊下げ部材80を固定することができないので、一重の構造物を破壊することができないものであった。
【0011】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたもので、解体時間を短縮でき、構造が簡単で故障が少なく、一重の構造物にも応用できる構造物の解体装置とその解体方法を提供することを目的とする。
【0012】
上記目的を達成するために本発明に係る構造物の解体方法は、昇降手段によって傾斜可能に吊り下げられる上部部材と、前記上部部材に対して回転自在に取付けられるハウジングと、そのハウジングに取り付けられるリンク機構と、そのリンク機構に取り付けられるものであって前記ハウジングに対して変位可能な破砕機とを有する解体装置を用いて構造物を解体する方法であって、前記ハウジングに対して前記破砕機を変位させることによって前記解体装置は重心のバランスを保つため前記ハウジングを傾斜させ、前記破砕機と前記ハウジングの下端部とを前記構造物に接触させ、前記破砕機と前記ハウジングとを前記構造物に接触をさせた状態で前記破砕機を作動させて前記構造物を破壊することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る構造物の解体装置は、構造物を解体するための解体装置であって、昇降手段によって前記構造物に対して傾斜可能に吊り下げられる上部部材と、前記上部部材に対して回転自在に取付けられるハウジングと、そのハウジングに取り付けられるリンク機構と、そのリンク機構に取り付けられるものであって前記ハウジングに対して変位可能な破砕機とから成り、前記破砕機が前記構造物に接触する方向に移動することで前記ハウジングに対して変位することにより、前記解体装置の重心のバランスを保つために前記上部部材並びに前記ハウジングが前記破砕機の移動方向と逆方向に移動して傾斜し、前記ハウジングの下端部と前記破砕機とが前記構造物に接触することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の第一実施形態】
次に本発明を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る構造物の解体装置の断面図である。図1において図6と同一符号は同一部材を示す。解体装置10は主に、上部部材12と、その上部部材12に両端を固定される被吊下げ部材としてのワイヤ14と、上部部材12に対して相対的に回転自在なハウジング16と、上部部材12に対するハウジング16の位置を回転させるための方向回転手段18と、そのハウジング16に取付けられるリンク機構20と、そのリンク機構20の先端に備えられる破砕機としてのブレーカー22とを有する。上部部材12に両端を固定されたワイヤ14は、例えばウインチ等の昇降手段68のワイヤ70の先端に取付けられたフック76に掛けられる。フック76は煙突66に対して回転しないように設定されており、かつ上部部材12はフック76に対して回転しないように設定されている。
【0015】
ハウジング16の上部には軸24が固定され、その軸24は上部部材12を貫通して上部部材12より上位に突出し、この軸24は上部部材12に対して回転自在な状態で上部部材12に取り付けられる。前記方向回転手段18は、前記軸24の上部に固定される歯車26と、上部部材12の上面に固定されるモータ28と、そのモータ28の軸30の先端に固定されるものであって前記歯車26と噛み合う歯車32とから成る。モータ28を作動させることにより、その回転力が軸24に伝わり、軸24(ハウジング16)は上部部材12に対して360度の範囲で回転させられる。モータ28は、地上または足場(図示せず)の上に居る作業者によってリモートコントロールによって操作される。
【0016】
ハウジング16は図2に示すように、例えば円柱状に形成されており、その内部に空間34が設けられる。空間34は、円柱状の側面において、一方側から他方側に直径方向に貫通したもので、下端から上端付近に至るものである。ハウジング16の下端位置において、貫通する空間34の一方の端にその空間34を遮る連絡部36が形成されている。空間34内の上部には支持部材38が備えられ、その支持部材38に前記リンク機構20が取付けられ、そのリンク機構20の先端に前記ブレーカー22が取付けられる。なお、前記連絡部36はハウジング16の強度を強くすると共にハウジング16の変形を防止するものであるが、この連絡部36は設けても設けなくても良い。また、ハウジング16は円柱形状に限るものではない。
【0017】
図1は、リンク機構20とブレーカー22とがハウジング16の空間34内に収容された状態を示す。この図1に示す状態においては、ハウジング16に固定される軸24の中心線Cは、解体装置10全体の重量の重心Gを通り、しかもこの中心線Cは鉛直方向に向くように設定する。上部部材12に両端を固定されたワイヤ14はその長さの中央の位置でフック76に掛け止められる。
【0018】
リンク機構20は、支持部材38に一端を揺動自在に取付けられる第一アーム40と、その第一アーム40の他端に一端を揺動自在に取付けられるものであって他端に前記ブレーカー22を揺動自在に取付ける第二アーム42と、支持部材38に対する第一アーム40の揺動角度を調節するための作動手段としての第一油圧シリンダ44と、第一アーム40に対する第二アーム42の揺動角度を調節するための作動手段としての第二油圧シリンダ45と、第二アーム42に対するブレーカー22の揺動角度を調節するための作動手段としての第三油圧シリンダ46とから成る。第一油圧シリンダ44や第三油圧シリンダ46の操作も、地上または足場の上に居る作業者によってリモートコントロールによって操作される。
【0019】
また、ハウジング16の空間34の上部には、首振り自在なテレビカメラ48及び投光器50が備えられる。これらテレビカメラ48及び投光器50は、ブレーカー22による構造物の破砕箇所を映したり投光したりするものであり、これらのテレビカメラ48及び投光器50も地上または足場の上に居る作業者によってリモートコントロールによって操作される。
【0020】
次に、本発明の解体装置10を使用して煙突66の内部構造物60を解体する場合について説明する。リンク機構20とブレーカー22とがハウジング16の空間34内に収容された図1の状態にして、昇降手段68を作動させて解体装置10を煙突66の内部構造物60の中に下降させる(図3)。この際、テレビカメラ48によって内部構造物60の先端部をチェックする。ブレーカー22の位置が内部構造物60の先端部よりやや下方まで下降したら解体装置10の下降を停止し、第一油圧シリンダ44と第二油圧シリンダ45と第三油圧シリンダ46とを作動させて、ブレーカー22をハウジング16の空間34内から外側に向けて突出させる。解体装置10は上部部材12に両端を固定されたワイヤ14を介してフック76に吊り下げられているため、ブレーカー22の移動によって、解体装置10は重心のバランスを保つため図3に示すように傾斜する。解体装置10が傾斜した状態では、解体装置10の重心Gの位置は軸24の中心線Cよりブレーカー22側に移動すると共に、ハウジング16の下端の連絡部36はブレーカー22の突出方向とは逆方向に移動する。
【0021】
ブレーカー22をハウジング16の空間34内から外部に向けて大幅に突出させることによって、ブレーカー22が内部構造物60の内壁に接触し、ハウジング16の下端の連絡部36が内部構造物60の内壁に接触する。ブレーカー22と連絡部36のいずれか一方が先に内部構造物60の内壁に接触するが、その後もブレーカー22をハウジング16の空間34内から外部に向けて突出させる方向に第一油圧シリンダ44と第二油圧シリンダ45と第三油圧シリンダ46とを作動させることによって、ブレーカー22とハウジング16の連絡部36の両方を内部構造物60の内壁に接触させることができる。
【0022】
ハウジング16の連絡部36とブレーカー22との両方が内部構造物60の内壁に接触することによって、ハウジング16は内部構造物60に対して固定された状態となる。このように、ハウジング16が固定状態になってはじめて、ハウジング16に支持されるブレーカー22の力が内部構造物60に伝達できる。このように、ハウジング16の連絡部36とブレーカー22との両方を内部構造物60の内壁に接触させてブレーカー22を作動させることによって、ブレーカー22で内部構造物60を破壊することができる。
【0023】
ブレーカー22によって同じ高の内部構造物60を360度破壊した後、第一油圧シリンダ44と第三油圧シリンダ46とを操作して、ブレーカー22をハウジング16の空間34内に収容する方向に移動させる。これによって、ブレーカー22とハウジング16の連絡部36との両方が内部構造物60の内壁と接触しなくなる。その後、上部部材12に取付けたモータ28を作動させることにより、ハウジング16は上部部材12に対して回転することが可能となり、ブレーカー22とほぼ同じ高さの内部構造物60をブレーカー22によって360度破壊することができる。
【0024】
所定の高さの内部構造物60を360度破壊した後、次に破壊する内部構造物60の先端位置まで解体装置10を下降させ、再びブレーカー22とハウジング16の連絡部36とを内部構造物60に接触させ、ブレーカー22を作動させて内部構造物60を破壊する。このような手順を繰り返すことで、内部構造物60を上から下に向けて順に解体することができる。
【0025】
本発明において、ハウジング16とブレーカー22との構造物への固定(構造物の破壊作業を行う場合)や固定解除(解体装置10を上下方向に移動させたり、解体装置10のハウジング16を回転させたりする場合)は、ハウジング16に対するブレーカー22の位置の移動によって行う。本発明におけるハウジング16に対してブレーカー22を変位させるリンク機構20は、従来の機構と比べて簡単な構造であるので、解体装置10を低コストで作ることができる。このリンク機構20によるハウジング16に対するブレーカー22の移動は簡単で、しかも従来のものより短時間で行うことができる。従って、本発明は従来のものと比べて、解体装置10のハウジング16の回転時間や解体装置10の上下方向の移動時間を短縮することができ、全体の作業時間を大幅に短縮することができる。
【0026】
【発明の第二実施形態】
図3では、内部構造物60と外部構造物64とから成る煙突66(二重構造物)の内部構造物60を解体する例を説明したが、本発明では、内部構造物60を解体した後の外部構造物64(一重構造物)も解体することができる。ここで、外部構造物64(一重構造物)を解体する実施形態を図4に基づいて説明する。外部構造物64の内径は内部構造物60の内径より大きいので、ブレーカー22をハウジング16の空間34から最大に突出させても、ブレーカー22とハウジング16が外部構造物64に接触しないおそれがある。その場合には、図4に示すように、ハウジング16の下部に半径方向の外側でしかも下方に突出する接触手段としての接触腕52を固定する。この接触腕52はハウジング16に着脱自在とする。この接触腕52をハウジング16の下部に固定することにより、接触腕52(ハウジング16)とブレーカー22との外部構造物62への接触が可能となり、外部構造物64(一重構造物)の解体も行うことができる。なお、構造物の内径の大きさに応じて、大きさの異なるハウジング16や長さの異なるリンク機構20を用いれば、どのような大きさの一重構造物にも本発明の解体装置10を使用することができる。
【0027】
外部構造物64(一重構造物)を解体する他の例を図5に基づいて説明する。図4に示した接触腕52では、異なる内径の外部構造物64には適用できないおそれがある。このため、図5に示すように、ハウジング16の下側に、接触手段としての油圧シリンダ54を取り付ける。この油圧シリンダ54は、ハウジングより外側に突出するものであり、しかもハウジングより外側に突出する先端の位置を可変できるものである。油圧シリンダ54をハウジング16に取付けることによって、外部構造物64の内径が様々に異なるものであっても、油圧シリンダ54(ハウジング16)を外部構造物64(一重構造物)に接触させることができる。また、この油圧シリンダ54は、ハウジング16に対して軸56を中心に回転自在に取付け、油圧シリンダ54のハウジング16に対する傾斜角度を調節する傾斜角度調節手段58をハウジング16に取付けるようにしても良い。これによって、異なる内径の外部構造物64の内壁に油圧シリンダ54(ハウジング16)をより確実に接触させることができる。なお、傾斜角度調節手段58は従来既知の手段であれば良く、特別な構造を必要とするものではない。
【0028】
破砕機としては、図1,図3並びに図4に示すような構造物を側面から破壊するブレーカー22を用いても良いが、そのブレーカー22に代えて、図5に示すような構造物の上部からその両面を挟んで構造物を破壊するクラッシャー59であっても良い。破砕機はブレーカー22やクラッシャー59が望ましいが、それらに限るものではない。
【0029】
従来の解体装置では、内側構造物と外側構造物とから成る二重構造物のうちの内側構造物のみを解体できるものであるのに対し、本発明における解体装置は、構造物にブレーカー22やクラッシャー59とハウジング16とを同時に接触させるものであるので、二重構造物だけでなく、一重構造物の解体にも適用できる。本発明では、煙突やその他の廃棄物焼却装置に限るものではなく、構造物の上方から内部に解体装置10を吊り下げて、構造物の内側から破砕機で構造物を解体する全てのものに適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る構造物の解体方法やその解体装置によれば、破砕機とハウジングとを構造物の内壁に接触させて、破砕機を保持するハウジングを構造物に固定した状態とすることで、破砕機による構造物の破壊を可能にしたものである。この結果、本発明では、ハウジングと破砕機との構造物への固定や固定解除を容易に行うことができるので、構造物の解体作業時間を従来のものより大幅に短縮することができる。また、本発明では、ハウジングに対する破砕機を変位させるリンク機構を簡単な構造にできるので、解体装置の製造コストを従来のものと比べて低減することができ、その上、解体装置の保守管理等が容易となる。更に、本発明では、解体を行う構造物の内壁に破砕機とハウジングとを接触させるため、一重の構造物の解体にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構造物の解体装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に使用するハウジングの斜視図である。
【図3】本発明に係る解体装置で構造物を破壊する状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る構造物の解体装置の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る構造物の解体装置のその他の実施形態を示す断面図である。
【図6】従来の構造物の解体装置の一実施例を示す断面図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【符号の説明】
10 解体装置
12 上部部材
14 ワイヤ
16 ハウジング
22 ブレーカー
52 接触腕
54 油圧シリンダ
58 傾斜角度調節手段
59 クラッシャー
60 内部構造物
64 外部構造物
66 煙突
68 昇降手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and apparatus for dismantling a structure from the inside.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, waste incinerators such as chimneys are generally composed of a double structure of an external structure made of concrete or the like and an internal structure made of brick or the like. It connects with the inner wall of an external structure with the connection member. In waste incinerators such as chimneys, a large amount of dioxin adheres to internal structures, but dioxins do not adhere to external structures, so the procedure for dismantling recent waste incinerators is The internal structure to which a large amount of dioxin adheres is first disassembled with the external structure remaining, and the external structure is disassembled after removing the disassembled internal structure.
[0003]
In the case of dismantling the internal structure of the chimney, conventionally, a gondola with an operator placed inside the chimney is suspended, and the worker in the gondola destroys the internal structure using a breaker. However, because dust containing a large amount of dioxins can enter the chimney by destroying the internal structure, workers in the gondola wear airline masks used by divers and astronauts. Air was sent to the line mask from the outside through an air pipe. However, if an operator on the gondola wears an airline mask and introduces air from outside into the airline mask, the workability is very poor and the airline mask and the air pipe are damaged. In such a case, there is a problem that the worker falls into a dangerous state. Moreover, there is a possibility that the bricks constituting the internal structure may collapse during the dismantling work of the internal structure, and when the worker enters the chimney to work, there is a risk that the worker may be in great danger. .
[0004]
As a solution to this problem, a method for dismantling a waste incinerator that can destroy an internal structure without allowing an operator to enter the inside of a waste incinerator such as a chimney and its apparatus are disclosed in JP 2002-213730. The dismantling apparatus of this waste incinerator is shown in FIGS. Here, the waste incinerator is a
[0005]
The
[0006]
A plurality of position fixing means 98a and 98b are attached to the
[0007]
When disassembling the
[0008]
After destroying the
The
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In this
[0010]
Further, in this
[0011]
The present invention has been made in view of these points, and it is intended to provide a structure demolition apparatus and a demolition method that can shorten disassembly time, have a simple structure, have few failures, and can be applied to a single structure. Objective.
[0012]
In order to achieve the above object, a method for disassembling a structure according to the present invention includes an upper member suspended by an elevating means so as to be tiltable, a housing rotatably attached to the upper member, and the housing attached to the housing. A method of disassembling a structure using a dismantling device having a link mechanism and a crusher that is attached to the link mechanism and is displaceable with respect to the housing, the crusher with respect to the housing The dismantling device inclines the housing to maintain the balance of the center of gravity, the crusher and the lower end of the housing are brought into contact with the structure, and the crusher and the housing are moved to the structure. The structure is destroyed by operating the crusher in a state in which the structure is contacted.
[0013]
Disassembling apparatus of a structure according to the present invention is a disassembling apparatus for disassembling the structure, an upper member to be suspended tiltable relative to the structure by the lifting means, rotate relative to the upper member A housing that is freely attached, a link mechanism that is attached to the housing, and a crusher that is attached to the link mechanism and is displaceable with respect to the housing. The crusher contacts the structure. In order to maintain the balance of the center of gravity of the dismantling device by moving in the direction, the upper member and the housing move in the direction opposite to the moving direction of the crusher and tilt, The lower end portion of the housing and the crusher are in contact with the structure .
[0014]
First Embodiment of the Invention
Next, the present invention will be described based on the drawings.
FIG. 1 is a sectional view of a structure demolition apparatus according to the present invention. 1, the same reference numerals as those in FIG. 6 denote the same members. The disassembling
[0015]
A
[0016]
As shown in FIG. 2, the
[0017]
FIG. 1 shows a state in which the
[0018]
The
[0019]
In addition, a
[0020]
Next, the case where the
[0021]
By causing the
[0022]
When both the connecting
[0023]
After breaking the
[0024]
After breaking the
[0025]
In the present invention, the
[0026]
Second Embodiment of the Invention
FIG. 3 illustrates an example in which the
[0027]
Another example of disassembling the external structure 64 (single structure) will be described with reference to FIG. The
[0028]
As the crusher, a
[0029]
In the conventional dismantling device, only the inner structure of the double structure composed of the inner structure and the outer structure can be dismantled. On the other hand, the dismantling device according to the present invention includes the
[0030]
【The invention's effect】
As described above, according to the structure disassembly method and the disassembly apparatus according to the present invention, the crusher and the housing are brought into contact with the inner wall of the structure, and the housing holding the crusher is fixed to the structure. By doing so, the structure can be destroyed by a crusher. As a result, in the present invention, the housing and the crusher can be easily fixed to and released from the structure, so that the time for disassembling the structure can be significantly reduced compared to the conventional one. Further, in the present invention, since the link mechanism for displacing the crusher with respect to the housing can be made a simple structure, the manufacturing cost of the dismantling device can be reduced as compared with the conventional ones. Becomes easy. Furthermore, in the present invention, the crusher and the housing are brought into contact with the inner wall of the structure to be disassembled, so that the present invention can be applied to the dismantling of a single structure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a structure demolition apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a housing used in FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a state in which a structure is destroyed by a dismantling apparatus according to the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing another embodiment of the structure dismantling apparatus according to the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing another embodiment of the structure demolition apparatus according to the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing an embodiment of a conventional structure demolition apparatus.
FIG. 7 is an enlarged view of FIG. 6.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
64
Claims (6)
Priority Applications (1)
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