JP3982313B2 - サイクロン式電気掃除機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、清掃気流から遠心力によって塵埃等を分離するサイクロン式電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に従来のサイクロン式電気掃除機の概略構成図を示す。同図に示すように、従来のサイクロン式電気掃除機120は、上ケース121と、下ケース122から構成される掃除機本体123と、掃除機本体123の前部下面と両側に設けられた3つの車輪124と、掃除機本体123内部に配置され、清掃気流を発生させる電動送風機125と、清掃気流に含まれる塵埃を遠心力によりろ過し貯留するサイクロン室126と、一端がサイクロン室126に連通するホース接続口127に接続されるホース128と、ホース128の他端に一端が接続されるパイプ部材129と、パイプ部材129の他端に接続される被清掃面から塵埃を吸引するための床ブラシ130から構成されている。
【0003】
このような形態のサイクロン式電気掃除機120は、掃除機本体123とは別部材で構成されるサイクロン室126を備え、清掃気流をサイクロン室126内で回転させてその遠心力によって塵埃をサイクロン室内に貯留する。
【0004】
また、サイクロン室126を掃除機本体123に保持するために、上ケース121または下ケース122のいずれか一方或いは両者によってサイクロン室126を保持する保持部131が設けられ、この保持部131にサイクロン室126が着脱自在に保持されることで、サイクロン室126内部に貯留された塵埃が廃棄可能となっている。
【0005】
そして、上ケース121は、サイクロン室126の上部に位置し、塵埃がろ過された気流を排出する排出口132から電動送風機125に連通する風路133が設けられている。
【0006】
このような構成の電気掃除機120を運転することで、被清掃面より吸引された塵埃が清掃気流の遠心力と、重力によりサイクロン室126内部に貯留されて、清掃が実行される。
【0007】
なお、上記のサイクロン室に塵埃を貯留するタイプに加えて、特開2000−157463号公報には、サイクロン室と集塵室とを上下に分離したタイプのサイクロン集塵装置が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のサイクロン式電気掃除機は、上記のように塵埃をサイクロン室の下側またはサイクロン室の下側に別途設けた集塵室に集めている。そのため、掃除機を通常見る方向である掃除機上方から見た場合には、掃除機への塵埃の貯まり具合がわかりにくいという問題があった。また、結果的に掃除機の下部から塵埃を取り出すことになり、塵埃の取り出し操作などの点で面倒な面もあった。
【0009】
この発明は、上記課題に鑑みて成されたもので、サイクロン式電気掃除機の塵埃の貯まり具合を掃除機の上方から見てもわかりやすくすること、さらにそのための新たな構成に併せて、その取扱性または操作性にも優れたサイクロン式電気掃除機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的に鑑み、以下の構成を採用する。
(1)清掃気流を発生させる電動送風機を有した掃除機本体と、電動送風機により発生した前記清掃気流に含まれる塵埃を遠心力を利用して分離するサイクロン集塵装置と、前記サイクロン集塵装置の遠心力で分離された塵埃を取り込んで貯留する前記本体に着脱自在の集塵箱とを備えたサイクロン式電気掃除機において、前記サイクロン集塵装置と前記集塵箱とを水平方向に並置して、前記掃除機本体の上部に配置し、前記集塵箱は前記サイクロン集塵装置との連結部側に塵埃捨て口を備え、前記集塵箱が、該集塵箱の塵埃捨て口側底面をその反対側底面より上方にして前記本体から着脱可能となるように、配置されていることを特徴とする。
(2)また、前記集塵箱を前記本体から外す際に前記集塵箱の前記連結部側を上方にポップアップさせ、前記集塵箱の前記掃除機本体との固定を解放するポップアップ機構を備えたことを特徴とする。
(3)また、前記ポップアップ機構は、前記集塵箱と前記本体とを互いに固定しまたその固定を解除するロック機構と、前記ロック機構のロック解除動作に連動して前記集塵箱の前記連結部側を上方に持ち上げる弾性機構とを備えたことを特徴とする。
(4)また、前記集塵箱の前記連結部側との反対側及び前記本体に、前記集塵箱と前記本体とを互いに着脱自在に係合する係合機構を備えたことを特徴とする。
(5)また、前記ロック機構のロックが解除されている時は、前記電動送風機の駆動電力が供給停止されることを特徴とする。
【0011】
(6)また、前記集塵箱の前記連結部側の面を該集塵箱の底面から上面に向かってオーバーハングする形状にしたことを特徴とする。
(7)また、前記集塵箱の前記塵埃捨て口側からその反対側に向かって徐々に高くなるように傾斜させた握り部を有する取っ手を前記集塵箱の底面に設けたことを特徴とする。
(8)また、前記集塵箱の塵埃捨て口を塞ぐ蓋を備えたことを特徴とする。
(9)また、前記蓋を回動可能にして前記塵埃捨て口を開閉自在にするとともに、前記蓋を開閉させるレバーを前記集塵箱底面の塵埃捨て口側に設けたことを特徴とする。
(10)また、前記サイクロン集塵装置から放出される塵埃を前記集塵箱に取り込む連結口を、その先端が前記サイクロン集塵装置の内壁面とほぼ同じ面位置となるようにして前記蓋に形成したことを特徴とする。
(11)また、前記サイクロン集塵装置の外周を略円筒形状とし、前記連結口を前記外周の上側半円領域内に位置させたことを特徴とする。
(12)さらに、前記集塵箱の前記連結部側オーバーハング面を利用して前記サイクロン集塵装置を押圧する構造としたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図を基に本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図中において同じ符号は同一物または相当物を表している。
図1はこの発明のサイクロン型電気掃除機の一実施形態を示す外観図、図2は図1の電気掃除機に取り付けられる塵埃吸引具の外観図である。この電気掃除機1は、図1に示すように、前部にホース接続口21を有し、側部に移動用車輪22を備えた掃除機本体2と、ホース接続口21を介して流入する清掃気流に含まれる塵埃を遠心力を利用して分離するサイクロン集塵装置3と、サイクロン集塵装置3によって分離された塵埃を取り込んで貯留する本体2に着脱自在の集塵箱4とを備える。また、掃除機本体2は、その上部に装着されていた集塵箱4を本体2から取り外す際に利用するポップアップレバー6をその外側面に有している。なお、移動用車輪は、通常、側部車輪22が2個、前側車輪が1個それぞれ設けられている。
【0013】
電気掃除機1のホース接続口21には、図2に示すような塵埃吸引具10が取り付けられる。この塵埃吸引具10は、ホース接続口21に接続される蛇腹を有したホース11、ホース11の他端に取り付けられるハンドル部12、ハンドル部12と接続されるパイプ部材13,14、パイプ部材13,14の終端が接続され被清掃面から塵埃を吸引するための床ブラシ15等から構成される。
【0014】
図3は電気掃除機1の内部構造を示す概略断面図である。掃除機本体2は、その前部にホース接続口21とサイクロン集塵装置3とを連通させる気流導入路23を、その後部に外部からホース接続口21の内側へ向かう清掃気流を発生させるための電動送風機24をそれぞれ有している。また、掃除機本体2の上部には、その前部にサイクロン集塵装置3が配置され、その後部にはサイクロン集塵装置3に対して水平方向に並置された集塵箱4が配置されている。集塵箱4は、そのサイクロン集塵装置3との連結部側に塵埃捨て口が形成されており、その塵埃捨て口には開閉自在の蓋41が備えられている。そして蓋41の一部には、サイクロン集塵装置3の内部と連通する連結口411が形成されている。
なお、図3中の符号5は、サイクロン集塵装置3と集塵箱4との連結部を示し、図3中の矢印は、清掃気流の流れる方向を示している。
【0015】
集塵箱4は電気掃除機本体2の上部に形成された凹部25にその周囲が嵌合するように配置されている。そして、集塵箱4の後端には、上記凹部25の後部壁面に形成された溝26に着脱自在に係合する突起42が設けられている。また、凹部25の中央より前側位置には、装着固定されている集塵箱4を常時上方に付勢する弾性機構9が配置されている。この弾性機構9は、バネやゴムなどの弾性体の弾性力を利用して集塵箱4を上方に付勢しているものであって、例えば本体2に取り付けられたバネ91及びバネ91の周囲を覆うバネカバー92からなり、バネカバー92には、集塵箱4が本体2から飛び出さないようにバネカバー92の持ち上がる範囲を一定の範囲に規制するストッパ93が備えられる。
【0016】
図4には図1の電気掃除機1から集塵箱4を取り外した状態を示した。図4からわかるように、集塵箱4が装着される凹部25の底面部には弾性機構9が配置され、凹部25の縁部には、ポップアップレバー6のスライド(矢印Aの方向)に連動してスライドする(矢印Bの方向)集塵箱保持爪27が設置されている。この集塵箱保持爪27は集塵箱4に設けられるロック爪と係合して、集塵箱4を本体2に固定する作用を果たす。図5には、この集塵箱保持爪27と集塵箱4に設けられたロック爪47との係合作用図を示した。図5に示すように、集塵箱保持爪27は本体の凹部25に形成された空間部28内にスライド可能に配置されている。集塵箱保持爪27がポップアップレバー6の動作に連動して矢印C方向にスライドすると、集塵箱4のロック爪47との係合が解除される。これによって、弾性機構9の弾性エネルギが解放されそのエネルギによって、集塵箱4のサイクロン集塵装置3との連結部側(塵埃捨て口側)が、集塵箱4の後部突起42付近を支点にして、その装着固定位置からポンと上方に持ち上げられてその固定も解放される。従って、集塵箱4の塵埃捨て口側底面をその反対側底面より上方にして本体2から着脱することが可能となる。
【0017】
なお、ここでは、集塵箱4の塵埃捨て口側をいわゆるポップアップ機構を利用して持ち上げたが、集塵箱4を、該集塵箱4の塵埃捨て口側底面をその反対側底面より上方にして掃除機本体2から着脱することが可能な構造となっていればよく、必ずしもポップアップ機構を採用する必要はない。
【0018】
また、集塵箱4が掃除機本体2に固定されていない場合には、掃除機1が動作しないようにすることが望ましい。このためには、集塵箱保持爪27とロック爪47との係合状態または弾性機構9の動作状態を常に把握しておき、集塵箱保持爪27とロック爪47との係合が解除されている場合または弾性機構9の付勢力がほぼ開放されている(バネが伸長している)場合に、電動送風機24への駆動電力を供給停止するようにすることが出来る。なお、その際に音声や表示を併用して、集塵箱4が掃除機本体2に固定されていないことを使用者に告知するようにしてもよい。
【0019】
図6はサイクロン集塵装置3の分解図である。図6に示すように、サイクロン集塵装置3は、略円筒形状で一端321が開口し、他端322が閉塞したサイクロン室本体32と、サイクロン室本体32の閉塞した端面322に取付け固定されるカバー33と、サイクロン室本体32の開口した端面321に脱着自在に取付けられるキャップ34とから構成されている。
【0020】
キャップ34はサイクロン室本体32内において、遠心力によって塵埃がろ過された清掃気流を外部に導出するための、メッシュネット341が設けられた気流導出口342を有している。また、キャップ34のサイクロン室本体32の端面との接触部分にはパッキン343が設けられており、サイクロン室本体32にキャップ34を取り付けた際に気密を良好に保つようになっている。さらに、キャップ34の内部は中空となっており、気流導出口342からキャップ34の内部に流入した気流はキャップ34の下部に設けられた排気口344から、キャップ34の外側に排出されるようになっている。
【0021】
図7はサイクロン集塵装置3の内部を気流の流れとともに示した円筒軸方向断面図である。図7に示すように、サイクロン室本体32の円周部下部には、掃除機本体2の気流導入路23からサイクロン室本体32の内部に塵埃を含む清掃気流を導入する気流導入口345が設けられている。さらに、サイクロン室本体32の円周部下部には、気流導入口345と隔壁を隔てて、キャップ34の排気口344と連通する排気風路346が設けられている。
【0022】
上記のように構成されたサイクロン集塵装置3は、気流導入口345から塵埃を含む清掃気流をサイクロン室本体22の内部に導入し、サイクロン室本体22内部で渦流を発生させ、この渦流による遠心力で清掃気流から塵埃を集塵箱4に放出させるとともに、塵埃がろ過された清掃気流は気流導出口342からキャップ34内部を通って、排気口344より排気風路346へと流れるようになっている。
【0023】
次に、上記サイクロン集塵装置3に連結される集塵箱4の構造を詳細に説明する。図8は集塵箱4の分解図、図9は集塵箱4をその取っ手46側を上側にしてみた断面図である。図8に示すように、集塵箱4は、サイクロン集塵装置3との連結部側が塵埃捨て口45として開口された箱体であって、塵埃捨て口45近傍の左右側には前述した一対のロック爪47が、そして塵埃捨て口45がある側と反対側の後端部には前述した突起42がそれぞれ形成されている。なお、ここでは、掃除機本体2に装着固定される際に下側となる面を底面43とし、上側になる面を上面44と称する。塵埃捨て口45は、軸481と軸支持片431とを利用して塵埃捨て口45の底面43に回動自在に取り付けられた蓋41により開閉される。また、ここでは、塵埃捨て口45が蓋41で閉じられているとき、蓋41の周囲パッキン413のリップ413aが、塵埃捨て口45の周縁に形成されたシールリブ45aに当接するようになっている。
【0024】
また、集塵箱4のサイクロン集塵装置3との対向面となる蓋41、あるいは蓋41及びフード部49は、サイクロン集塵装置3の外周形状に沿って、集塵箱4の底面43から上面44に向かってオーバーハングする斜面に形成し、さらに必要に応じてこれらの斜面を利用してサイクロン集塵装置3の一部を横または斜め上方から押圧する構造としている。これにより、集塵箱4をサイクロン集塵装置3により妨害されることなく取り外すことが可能となる。また、集塵箱4を固定することで、サイクロン集塵装置3も同時に固定できる効果も得られる。
【0025】
蓋41にはサイクロン集塵装置3から放出される塵埃を取り込むための連結口411が形成されている。その連結口411のサイクロン集塵装置3との係合辺412は外側に突出して形成されて、集塵箱4がサイクロン集塵装置3に連結された場合には、係合辺412の先端がサイクロン集塵装置3の内壁面とほぼ同じ面位置となるようにしている。これにより、集塵箱4とサイクロン集塵装置3との連結部5での塵埃の漏れを低減出来る。また、連結口411は、サイクロン集塵装置3との連結時、サイクロン集塵装置3の略円筒形状外周の上側半円領域内に収まるように配置している。これにより、連結口411の係合辺412がサイクロン集塵装置3に当たることなく、集塵箱4を掃除機本体2からスムーズに取り出すことが出来る。さらに、集塵箱4の底面43には、握り部461を有した取っ手46が、ピン462とピン支持片432により回動自在に取り付けられる。
【0026】
図9は掃除機本体2から取り外ずされた状態の集塵箱4をその取っ手46側を上側にしてみた断面図である。取っ手46の握り部461は、集塵箱4の底面43に対して、塵埃捨て口45側からその反対側に向かって徐々に高くなるように傾斜させているため、普通に取っ手46を握ると、集塵箱4の塵埃捨て口45が斜め上方を向くようになって、塵埃がこぼれ難くなる。加えて、普通に取っ手46を握った場合には、集塵箱4の下側面(上記の上面44がここでは下側面となっている)が上側面(上記の底面43がここでは上側面となっている)の先端部より前に突出した状態となるため、集塵箱4を一般的な塵取り具のように容易に取り扱うことも可能となる。
【0027】
また、塵埃を捨てるためなどに取っ手46を握った際には、比較的手の小さい女性でもその握った手の親指が蓋開閉レバー48に届き易くなって、片手で楽に蓋41が開閉できるようになっている。
なお、図8および図9中の符号414は、蓋41に形成された連結口411を構成する側壁を表している。
【0028】
以上、上記実施形態では、サイクロン集塵装置3と集塵箱4とを水平方向に並置した構成を基本に、各種の特徴的構成を全て備えた電気掃除機を取り上げて説明したが、サイクロン集塵装置3と集塵箱4とを水平方向に並置した構成を基本にして、他の特徴的構成は必要な部分を適宜に用いてまたはそれらを適宜に組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
第1の発明によれば、集塵箱はサイクロン集塵装置との連結部側に塵埃捨て口を備え、集塵箱が、該集塵箱の塵埃捨て口側底面をその反対側底面より上方にして掃除機本体から着脱可能となるように、配置されているので、集塵箱取り出し時に箱内の塵埃がこぼれに難くなる。
第2の発明によれば、集塵箱をその固定位置から上方にポップアップさせるポップアップ機構を備えたので、集塵箱の掃除機本体からの取り外しが簡単になるほか、集塵箱の掃除機本体からの取り外し時に塵埃がこぼれ難くなる。
第3の発明によれば、集塵箱を上方にポップアップさせるポップアップ機構をロック機構と弾性機構とから構成したことで、集塵箱の取り外しが極めて容易となる。例えば、片手でロック解除の操作レバーを操作し、その後その手で集塵箱を持ち上げることもできる。
第4の発明によれば、集塵箱の後端及び本体に設けた係合機構の係合部を支点にして、その集塵箱を掃除機本体に対して容易に着脱することが可能となる。
第5の発明によれば、ロック機構のロックが解除されている時は、電動送風機の駆動電力が供給停止されるようにしたので、集塵箱が本体に確実に装着されていない場合の掃除機の誤動作を防止することが可能となる。
【0030】
第6の発明によれば、集塵箱の連結部側の面を該集塵箱の底面から上面に向かってオーバーハングする形状としたので、集塵箱の取り外しがスムーズに実施できる。
第7の発明によれば、集塵箱の塵埃捨て口側からその反対側に向かって徐々に高くなるように傾斜させた握り部を有する取っ手を集塵箱の底面に設けたので、その取っ手を持つと集塵箱の上面が下側になり集塵箱の底面が上側となって、その下側がやや上方を向いてその上側より突出した状態となって、塵埃がこぼれ難くなるとともに、塵埃が捨てやすくなる。
第8の発明によれば、集塵箱の塵埃捨て口を塞ぐ蓋を備えたので、集塵箱の掃除機本体からの取り外し時に、集塵箱からの塵埃のこぼれが防止できる。
第9の発明によれば、蓋を回動可能にして塵埃捨て口を開閉自在にするとともに、蓋を開閉させる蓋開閉レバーを集塵箱底面の塵埃捨て口側に設けたので、手の小さい女性でも親指がそのレバーに届き易くなり、楽に蓋を開閉できる。
【0031】
第10の発明によれば、サイクロン集塵装置から放出される塵埃を集塵箱に取り込む連結口を、その先端がサイクロン集塵装置の内壁面とほぼ同じ面位置となるようにして蓋に形成したので、サイクロン集塵装置内で回転する塵埃がサイクロン集塵装置と蓋の隙間から漏れに難くなる。
第11の発明によれば、サイクロン集塵装置の外周を略円筒形状とし、集塵箱のサイクロン集塵装置との連結口をその外周の上側半円領域内に位置させたので、集塵箱の掃除機本体からの取り出しがスムーズに出来る。
第12の発明によれば、集塵箱のオーバーハング面を利用してサイクロン集塵装置を押圧する構造としたので、集塵箱を固定するだけでサイクロン集塵装置の固定ができ、集塵箱を残してサイクロン集塵装置だけを掃除機本体から取り外してしまうことも防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のサイクロン型電気掃除機の一実施形態を示す外観図である。
【図2】 本実施家形態の電気掃除機に取り付けられる塵埃吸引具の外観図である。
【図3】 本実施形態の電気掃除機の内部構造及び清掃気流の流れを示す概略断面図である。
【図4】 本実施家形態の電気掃除機から集塵箱を取り外した状態を示した斜視図である。
【図5】 本実施家形態に係る集塵箱保持爪と集塵箱のロック爪との係合作用説明図である。
【図6】 本実施家形態に係るサイクロン集塵装置の分解図である。
【図7】 本実施家形態に係るサイクロン集塵装置の内部を気流の流れとともに示した円筒軸方向断面図である。
【図8】 本実施家形態に係る集塵箱の分解図である。
【図9】 本実施家形態に係る集塵箱を取っ手側を上側にしてみた断面図である。
【図10】 従来のサイクロン式電気掃除機の説明図である。
【符号の説明】
1 サイクロン型電気掃除機、2 掃除機本体、3 サイクロン集塵装置、4集塵箱、5 サイクロン集塵装置と集塵箱との連結部、6 ポップアップレバー、9 弾性機構、24 電動送風機、26 突起、27 集塵箱保持爪、41集塵箱の蓋 43 集塵箱の底面、45 集塵箱の塵埃捨て口、46 取っ手、47 ロック爪、48 蓋開閉用レバー、411 サイクロン集塵装置と集塵箱との連結口。

Claims (12)

  1. 清掃気流を発生させる電動送風機を有した掃除機本体と、
    電動送風機により発生した前記清掃気流に含まれる塵埃を遠心力を利用して分離するサイクロン集塵装置と、
    前記サイクロン集塵装置の遠心力で分離された塵埃を取り込んで貯留する前記本体に着脱自在の集塵箱とを備えたサイクロン式電気掃除機において、
    前記サイクロン集塵装置と前記集塵箱とを水平方向に並置して、前記掃除機本体の上部に配置し、
    前記集塵箱は前記サイクロン集塵装置との連結部側に塵埃捨て口を備え、前記集塵箱が、該集塵箱の塵埃捨て口側底面をその反対側底面より上方にして前記本体から着脱可能となるように、配置されていることを特徴とする、サイクロン式電気掃除機。
  2. 前記集塵箱を前記本体から外す際に前記集塵箱の前記連結部側を上方にポップアップさせ、前記集塵箱の前記掃除機本体との固定を解放するポップアップ機構を備えたことを特徴とする、請求項1記載のサイクロン式電気掃除機。
  3. 前記ポップアップ機構は、前記集塵箱と前記本体とを互いに固定しまたその固定を解除するロック機構と、前記ロック機構のロック解除動作に連動して前記集塵箱の前記連結部側を上方に持ち上げる弾性機構とを備えたことを特徴とする、請求項2記載のサイクロン式電気掃除機。
  4. 前記集塵箱の前記連結部側との反対側及び前記本体に、前記集塵箱と前記本体とを互いに着脱自在に係合する係合機構を備えたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のサイクロン式電気掃除機。
  5. 前記ロック機構のロックが解除されている時は、前記電動送風機の駆動電力が供給停止されることを特徴とする、請求項記載のサイクロン式電気掃除機。
  6. 前記集塵箱の前記連結部側の面を該集塵箱の底面から上面に向かってオーバーハングする形状にしたことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のサイクロン式電気掃除機。
  7. 前記集塵箱の前記塵埃捨て口側からその反対側に向かって徐々に高くなるように傾斜させた握り部を有する取っ手を、前記集塵箱の底面に設けたことを特徴とする、請求項6記載のサイクロン式電気掃除機。
  8. 前記集塵箱の塵埃捨て口を塞ぐ蓋を備えたことを特徴とする、請求項6または7記載のサイクロン式電気掃除機。
  9. 前記蓋を回動可能にして前記塵埃捨て口を開閉自在にするとともに、前記蓋を開閉させるレバーを前記集塵箱底面の塵埃捨て口側に設けたことを特徴とする、請求項8記載のサイクロン式電気掃除機。
  10. 前記サイクロン集塵装置から放出される塵埃を前記集塵箱に取り込む連結口を、その先端が前記サイクロン集塵装置の内壁面とほぼ同じ面位置となるようにして前記蓋に形成したことを特徴とする、請求項8または9記載のサイクロン式電気掃除機。
  11. 前記サイクロン集塵装置の外周を略円筒形状とし、前記連結口を前記外周の上側半円領域内に位置させたことを特徴とする、請求項10記載のサイクロン式電気掃除機。
  12. 前記集塵箱の前記連結部側の面を利用して前記サイクロン集塵装置を押圧する構造としたことを特徴とする、請求項6乃至11のいずれかに記載のサイクロン式電気掃除機。
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