JP3982055B2 - フィルム状フラットケーブルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微細に分離された線状の導電性薄膜/基材系全般に関わる。導電性薄膜の膜厚や基材の厚さの範囲には幅があるが、本発明においては特に厚さによる適応制限は受けない。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品の端子間の導通に用いられている配線は電子部品の小型化が進むにつれて小型化が求められており、ピッチ間隔の低減、薄型化、絶縁性の確保、機械的強度の要求が同時に求められている。しかしながら、機械加工寸法の限界からさらなる小型化は困難となっている。通常電子部品用途のフラットケーブルは配線をビニルなどの絶縁材料で被覆して一方向に配列させた形状のものを用いるが、製造上の加工方法の限界からさらなる小型化は困難となっている。一方、フィルム上に銅などの金属がリソグラフィ技術によりパターニングされたフラットケーブルも存在するが、配線ピッチはリソグラフィ、エッチングなどの工程が必要であり、一般に複雑かつ高精度な加工が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題点に着目してなされたものであり、その課題とするところは導電性薄膜をリソグラフィ、エッチングなどの複雑な工程を経ずに簡便な方法で隣り合った配線との電気的絶縁性を有したフィルム状フラットケーブルを提供することである。本発明により、たとえばプリント基板に設けられたコネクタが小型化され、実装寸法の小型化が期待できる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が提供する手段は、まず請求項1においてはフィルム状絶縁性基材の片面もしくは両面に形成され、クラックによりお互いに分離された多数本の線状の導電性薄膜の配線を備えるフィルム状フラットケーブルである。
【0005】
また、請求項2においては前記フィルム状絶縁性基材の破壊ひずみが、前記導電性薄膜の破壊ひずみより大きい請求項1記載のフィルム状フラットケーブルである。
【0006】
また請求項3においては、導電性薄膜を、破壊ひずみが該導電性薄膜の破壊ひずみよりも大きいフィルム状絶縁性基材の片面もしくは両面に形成して材料とし、該材料を一方向に引っ張り、引っ張り方向に垂直なクラックを多数生じさせ、お互いに分離された多数本の線状の導電性薄膜の配線を形成することを特徴とするフィルム状フラットケーブルの製造方法である。
【0007】
また請求項4においては、前記材料の引っ張りは少なくとも基材が塑性変形を起こすまで行い、お互いに分離された多数本の線状の導電性薄膜の配線が、除荷後も一方向導電性を保つことを特徴とする請求項3に記載のフィルム状フラットケーブルの製造方法である。
【0008】
また請求項5においては、前記フィルム状フラットケーブルの製造方法において、あらかじめ間隔を一義的に決められた針の配列を当該フィルム状フラットケーブルに圧着させて引っ張ることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のフィルム状フラットケーブルの製造方法である。
【0009】
【作用】
本発明において、まず一般的に薄膜/基材からなる2層構造の材料において機材の破壊歪みが薄膜のそれよりも大きい場合、薄膜/基材系を一方向に引っ張った時に薄膜に生じるクラックについて述べる。
薄膜の引っぱり臨界歪みまでは薄膜、基材とも同程度に延びるが、歪みが薄膜の臨界値に達すると、薄膜のみに引っぱり方向に直角なクラックが生じる。さらに引っぱり続けると、薄膜/基材間の付着が残っていれば、界面でのずり応力を通して薄膜は引っ張られ、さらなるクラックが薄膜表面にほぼ均等に生じ、薄膜は一方向に細長い短冊状要素が連続して並んだ状態となる。
【0010】
次に、導電薄膜/フィルム(基板)の場合について述べる。一般的に導電性薄膜の引っ張り臨界ひずみの方が基材フィルム(基板)のそれよりも小さいので、上述したように一方向に引っ張ることにより導電性薄膜にクラックが生じ、薄膜は一方向に細長い短冊状要素の列となる。この時、短冊の長辺方向(引っ張り方向に直角)の抵抗は膜が破壊する前とほとんど変わらず低いままであるが、各短冊要素はクラックによって電気的に絶縁しているので短辺方向(引っ張り方向)には抵抗値は無限大となる。
これにより、導電膜が形成された導電膜付きフィルム(基板)はフィルム状フラットケーブルとして作用するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下実施例を用いて、発明の実施の形態を説明する。
【実施例】
【0012】
<実施例1>
実施例1として以下にフラットケーブルの製造方法を説明する。
具体的な材料として基材フィルムに厚さ25μmのPETフィルムを、導電性薄膜としてITO薄膜をその片側表面に一様に形成したものを試料として用いた。ITOの膜厚は300nmである。ITO薄膜の電気抵抗測定には四端子測定方法を用い、膜の面内でほぼ一定な10オーム/□の値であった。
次に、この試料を一方向に引っ張り、ITO薄膜にクラックが生じるまで引っ張りを行った(引っ張り率約3%)。このときITO薄膜に生じたクラックの模様を図1に示す。クラックによって表面に形成されたITO薄膜は一方向に細長い短冊状要素が並んだものとなっていることが確認できる。つづいて、この試料を引っ張りによる負荷から解放し電気抵抗測定を行った。結果を図2に示す。図2の測定方法について図7で説明する。図7(a)は引っ張り率0%の時の測定状態、つまり、引っ張り負荷を加えていない(クラックが生じていない)状態を示す。測定部200の4本の測定端子列210の方向をY軸とする。次にY軸に直角方向に試料を引っ張り、クラックが形成された引っ張り率3%の測定状態を図7(b)に示す。この時、クラックはY軸に平行な方向で形成されるので4本の測定端子は、隣り合った短冊を跨がない。一列の短冊230の抵抗値を測定することになる。図2において横軸の目盛りを、図7のY軸と測定端子とのズレ角とする。測定した抵抗の値は、横軸の0度の時は、引っ張りひずみ0%の場合と3%の場合の双方においてほぼ等しい値、約10オームを示す。図7(c)では角度90度の場合を示す。この時、4本の測定端子列は隣り合った短冊220、230、240を跨いで測定している。この場合では図2に示す通り約2000オームという高い抵抗値を示す。クラック方向と平行な角度からわずかに外れると急激に抵抗が増加する。この結果より隣り合った配線とは確実な絶縁特性を有していることがわかる。
【0013】
しかしながら、このような絶縁性を得るためには材料の最終的な引っ張り率に注意を要する。すなわち、本実施例で用いたITO/PET系の場合、ITOには引っ張り率約1.0%でクラックを生じるが、この引っ張り率で引っ張り負荷から解放してしまうとPETフィルムの弾性によりクラックの間隙が再び接合して隣り合った配線が電気的に導通した状態となり、一方向導電性はほぼ消失する。つまり、引っ張り負荷から解放した後も間隙が閉じないよう、基材の降伏歪み以上に引っ張りを行うことが重要である。本実施例で用いたPETフィルムの降伏歪みは約2.0%であったため、上述したように約3%まで引っ張りを行った試料では解放後も隣り合った配線とは絶縁特性を保ち続けた。
クラックの周期、つまり配線間隔の制御を行う場合には図3に示すような、例えばあらかじめ間隙を一義的に決めた鋭利な先端を備えた針の配列10をITO薄膜を全面に形成したフィルム状フラットケーブル20に圧着させて引っ張ることにより、隣り合う短冊状要素(配線)の間隙の制御が実現できる。
尚、本実施例に用いた材料以外についても基材の破壊歪みが薄膜のそれよりも大きい場合、本発明は有効である。
【0014】
<実施例2>
実施例2を図4にて説明する。フラットケーブルの具体的な使用方法として、ケーブルを接続する端子もしくはリード配線のピッチに依存せずに使用が可能であることの説明を以下で行う。接続する基板30上に形成された配線パターン40の最小間隔dがフィルム状フラットケーブル60の配線パターン70のピッチd2より十分大きい場合である。配線パターン40は対応するフィルム状基材60上に形成された配線パターン70に接触した部分(黒色部分)のみに導通してケーブルとして作用し、その他の配線パターン70(白色部分)は導通になんら関与しない。従って、配線間の絶縁性が保てることから、配線パターン40と70を機械的に接合し、電気的に絶縁させるために従来用いられていたコネクタは不要であるため基板30とフィルム状フラットケーブル60を単純に圧接させるだけでよい。
【0015】
<実施例3>
実施例3を図5にて説明する。
前記、フィルム状フラットケーブルを接続する基板30の配線パターンが40である場合、あらかじめ間隔を配線パターン40と等しく設定した例えば鋭利な先端を備えた針の配列を圧着させて引っ張ることにより配線層80を形成させたフィルム状フラットケーブルを用意する。これにより必要最低限の配線層のみを形成させたフィルム状フラットケーブルが実現できる。
【0016】
<実施例4>
実施例4を図6にて説明する。
前記、フィルム状フラットケーブルにおいて、両面に配線層を形成したフィルム状フラットケーブル90一本でその両端に例えばプリント配線板100と110及び、120と130の2組4枚の配線が実現できる。
【0017】
【発明の効果】
本発明により、導電性薄膜をリソグラフィ、エッチングなどの複雑な工程を経ずに簡単な方法で隣り合った配線との電気的絶縁性を有したフラットケーブルを実現し、かつケーブルを接続するピッチに依存せずに使用が可能であるフラットケーブルを提供することが可能である。本発明により、例えばプリント基板に設けられたコネクタが小型化され、実装寸法の小型化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ITO薄膜/PETフィルム試料を約2.2%引っ張った後、薄膜に生じたクラックの模様を表した平面図。
【図2】ITO薄膜/PETフィルム試料の約3%引張り後の表面電気抵抗の面内異方性を示した特性図。
【図3】薄膜に針を圧着させて短冊状要素の制御を行う説明図。
【図4】実施例2の断面で表した説明図。
【図5】実施例3の断面で表した説明図。
【図6】実施例4の断面で表した説明図。
【図7】ITO薄膜/PETフィルム試料の表面電気抵抗の測定方法を示した説明図。
(a)測定端子と座標軸の関係を表した説明図。
(b)ズレ角0度の時の測定状態を表した説明図。
(c)ズレ角90度の時の測定状態を表した説明図。
【符号の説明】
10・・・・・・針の配列
20・・・・・・フィルム状フラットケーブル
30・・・・・・基板
40・・・・・・配線パターン
60・・・・・・フィルム状フラットケーブル
70・・・・・・配線パターン
80・・・・・・配線層
90・・・・・・フィルム状フラットケーブル
100・・・・・プリント配線板
110・・・・・プリント配線板
120・・・・・プリント配線板
130・・・・・プリント配線板
200・・・・・測定部
210・・・・・測定端子の列
220・・・・・短冊
230・・・・・短冊
240・・・・・短冊

Claims (5)

  1. フィルム状絶縁性基材の片面もしくは両面に形成され、クラックによりお互いに分離された多数本の線状の導電性薄膜の配線を備えるフィルム状フラットケーブル。
  2. 前記フィルム状絶縁性基材の破壊ひずみが、前記導電性薄膜の破壊ひずみより大きい請求項1記載のフィルム状フラットケーブル。
  3. 導電性薄膜を、破壊ひずみが該導電性薄膜の破壊ひずみよりも大きいフィルム状絶縁性基材の片面もしくは両面に形成して材料とし、該材料を一方向に引っ張り、引っ張り方向に垂直なクラックを多数生じさせ、お互いに分離された多数本の線状の導電性薄膜の配線を形成することを特徴とするフィルム状フラットケーブルの製造方法。
  4. 前記材料の引っ張りは少なくとも基材が塑性変形を起こすまで行い、お互いに分離された多数本の線状の導電性薄膜の配線が、除荷後も一方向導電性を保つことを特徴とする請求項3に記載のフィルム状フラットケーブルの製造方法。
  5. 前記フィルム状フラットケーブルの製造方法において、あらかじめ間隔を一義的に決められた針の配列を当該フィルム状フラットケーブルに圧着させて引っ張ることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のフィルム状フラットケーブルの製造方法。
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