以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明を適用した記録再生装置(録画レート自動設定録画装置)の一実施の形態を示す図である。図1の各ブロックを大きく分けると、左側には記録部の主なブロックを示し、右側には再生部の主なブロックを示している。この図1の各部のブロックについては後で詳しく説明する。
図2は、DVDシステムのディレクトリ構造の一部を示している。
図2は、DVDシステムの特にリアルタイムレコーディングDVD(RTR−DVD)のディレクトリ(ここではDVD_RTAVと示している)構造について示している。
ディレクトリ(DVD_RTAV)内には、ビデオマネジャーファイルとしてのVR_MANGR.IFO、ムービービデオファイルとしてのVR_MOVIE.VRO、スチルピクチャービデオファイルとしてのVR_STILL.VRO、スチルピクチャービデオファイルとしてのVR_AUDIO.VRO、ビデオマネージャーのバックアップとしてのVR_MANGR.BUPの各ファイルが存在する。
VR_MANGER.IFOファイルには、ナビゲーションデータが記録されるもので、このナビゲーションデータは、プログラムセット、プログラム、エントリーポイント、プレイリストなどを進行させるためのデータである。
VR_MOVIE.VROファイルは、ムービービデオオブジェクト(ムービーVOB)を記録するためのいわゆるムービーAVファイルである。このVR_MOVIE.VROは、任意のサブピクチャーユニットを含むビデオパートで構成されるオリジナルVOBを記録するために用いられる。またこのとき、ビデオパートに関連したオーディオパートもオリジナルVOBに含まる。
VR_STILL.VROは、スチルピクチャーVOBを記録するためのスチルピクチャーAVファイルである。
またVR_AUDIO.VROは、スチルピクチャーに対する付加オーディオストリームを記録するためのスチルピクチャー付加オーディオファイルである。この付加オーディオパートは、アフターレコーディングにより記録されたオーディオストリームを示す。オーディオパートは、VR_STILL.VROに記録された幾つかのビデオパートとの組み合せで使用される。
VR_MANGR.BUPは、VR_MANGR.IFOのバックアップファイルである。
図3(A)は、上記のVR_MOVIE.VROのファイル構造を示している。
ビデオファイルは、階層構造であり、1つのファイルは、複数のVOB(ビデオオブジェクト)で構成され、1つのVOBは、複数のVOBU(ビデオオブジェクトユニット)で構成され、1つのVOBUは、複数パックから構成される。複数のパックとしては、RDIパック、Vパック、Aパック等が存在する。
Vパックは、ビデオデータがMPEG2の方式で圧縮されたもので、パックヘッダ、パケットヘッダ、ビデオデータ部で構成される。Aパックは、オーディオデータが、例えばリニアPCMあるいはMPEG,あるいはAC3などの方式で処理されたものであり、パックヘッダ、パケットヘッダ、オーディオデータ部で構成される。
図3(B)は、Vパックとの関係によるMPEG2方式に基づくビデオデータのフォーマットを示している。
グループオブピクチャー(GOP)は、複数のビデオフレームが用いられて圧縮された単位であり、その先頭にはシーケンスヘッダが付加されている。シーケンスヘッダには、シーケンスヘッダの開始コード(SHC)、画素の縦のライン数(HS),画素の横のライン数(VS),アスペクト比(PAR)などが記述されている。
図4に示すRDIパックはリアルタイムデータインフォーメーションパック(RDI_PCK)と称されるもので、リアルタイムジェネラル情報(RDI_GI),ディスプレイコントロール及びコピーコントロール情報(DCI_CCI)、製造者情報(MNFI)などを含む。
リアルタイムジェネラル情報(RDI_GI)は、これが属するVOBUの最初のフィールドが再生される開始時間を示す情報、つまりVOBU_S_PTMと、当該VOBUの記録時を示す情報、つまりVOBU_REC_TMとを含む。
ディスプレイコントロール及びコピーコントロール情報(DCI_CCI)は、ディスプレイコントロール情報(DCI)及びコピーコントロール情報(CCI)のステータスを示す(DCI_CCI_SS)と、ディスプレイコントロール情報(DCI)自身と、コピーコントロール情報(CCI)自身を含む。
(DCI_CCI_SS)のうちディスプレイコントロール情報ステータス(DCI_SS)は、第1のエリアであり、有効なアスペクト比情報のみが存在する場合(01b)、有効なアスペクト比、サブタイトルモード、フィルムカメラモードが存在する場合(11b)を識別している。
ディスプレイコントロール情報(DCI)は、アスペクト比情報、サブタイトルモード情報、フィルムカメラモードを含む。
アスペクト比情報は、アスペクト比が4:3の場合(000b)、アスペクト比が16:9の場合(0001b)を示している。更にソースピクチャーがレターボックスの場合、1000b(レターボックス(14:9)であるがスクリーンセンター配置)、0100b(レターボックス(14:9)であるがスクリーントップ配置)、1101b(レターボックス(16:9)であるがスクリーンセンター配置)、0010b(レターボックス(16:9)であるがスクリーントップ配置)、1010b(レターボックス(>16:9)であるがスクリーンセンター配置)、0111b(14:9フルフォーマットでセンター配置)を識別している。
サブタイトルモードは、サブタイトルが開かない(00b)、サブタイトルがアクティブイメージエリア内にある(01b)、サブタイトルがアクティブイメージエリアの外にある(10b)を識別している。
フィルムカメラモードは、カメラモード(0b)、フィルムモード(1b)を識別している。
図5には、ビデオマネージャー(VMG)の階層構造を示し、その中でデータ再生順序を管理する系統について詳しく示している。
ビデオファイルに記録されたデータ再生順序は、図5に示すような、プログラムチェーン(PGC)で定義されている。このプログラムチェーン(PGC)には、セル(Cell)が定義され、さらにセル(Cell)には、再生すべき対象となるVOBが定義されている。このPGCの具体的情報を記録してある部分がVMGファイルの中のプログラムチェーン情報(PGCI)部分である。PGCIには、2種類が存在し、1つはオリジナルPGCI(ORG_PGCI),もう1つはユーザディファインドPGCテーブル(UD_PGCIT)である。
図6には、上記プログラムチェーン情報(PGCI)内のプログラムチェーン情報テーブル(PGCIT)の内容をさらに詳しく示している。プログラムチェーン情報としては、このプログラムチェーンに対応するプログラムが消去可能か否かを示すプログラムタイプ(PG_TY)、このプログラム内のセル数、このプログラムで記述されるプライマリーテキスト情報(PRM_TXTI)、テキスト情報へのポインタ番号(IT_TXT_SRPN)、代表画像情報(REP_PICTI=セル番号及びそのセル内でのポインタ)が記述される。
上記のように規格化されているディスクの記録再生装置について、再度図1に戻り説明する。
図1に示す記録再生装置における再生処理は、プログラムの再生順序を示すプログラムチェーン情報(PGCI)に従って行われ、このPGCIでは、複数のプログラム(PG)を指定することができ、このPGIにはセルインフォメーション(CI)が定義されている。そしてCIによりセルエントリーポイント(C_EPI)が指定され、再生すべき対象となるVOBが特定されることになる。また、記録順に再生するための特別なPGCをオリジナルPGCと称し、このオリジナルPGCの情報は、ORG_PGCIとして記録されている。さらに、このときのビデオデータの属性情報(解像度情報、アスペクト情報、音声属性情報など)は、VMGI内のストリームインフォメーション(STI)に記録される。また、上記したパックは、データ転送処理を行なう最小単位である。さらに、論理上の処理を行なう最小単位はセル単位で、論理上の処理はこの単位で行わる。したがって、録画が行われるときは、上記のフォーマットに合致する形式に記録信号が変換される。
情報記録再生装置は、ハーディスクドライブ装置2001と、ビデオファイルを構築できる情報記憶媒体である光ディスク1001を回転駆動し、この光ディスク1001に対して情報の読み書きを実行するディスクドライブ35と、録画側を構成するエンコーダ部50と、再生側を構成するデコーダ部60と、装置本体の動作を制御するマイクロコンピュータブロック30とを、主たる構成要素としている。
エンコーダ部50は、ADC(アナログデジタルコンバータ)52と、V(ビデオ)エンコーダと、A(オーディオ)エンコーダと、SP(副映像)エンコーダを含むエンコーダ群53と、各エンコーダの出力を所定のフォーマットにするフォーマッタ56と、バッファメモリ57とを備えている。
ADC52には、AV入力部42からの外部アナログビデオ信号+外部アナログオーディオ信号、あるいはTV(テレビジョン)チューナ44からのアナログビデオ信号+アナログ音声信号が入力される。
ADC52は、入力されたアナログビデオ信号を、例えばサンプリング周波数13.5MHz、量子化ビット数8ビットでデジタル化する。すなわち、輝度成分Y、色差成分Cr(またはY−R)及び色差成分Cb(またはY−B)が、それぞれ8ビットで量子化されることになる。
同様に、ADC52は、入力されたアナログオーディオ信号を、例えばサンプリング周波数48kHz、量子化ビット数16ビットでデジタル化する。
なお、ADC52にデジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号が入力されるときは、ADC52は、デジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号をスルーパスさせる。そして、これらのデジタルビデオ信号及びデジタルオーディオ信号に対しても、内容は改変することなく、ジッタ低減処理やサンプリングレート変更処理等は行なってもよい。但し、サンプリング周波数等が異なるときには、コンバート処理を行なう。
ADC52から出力されたデジタルビデオ信号は、Vエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。また、ADC52から出力されたデジタルオーディオ信号は、Aエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。
Vエンコーダは、入力されたデジタルビデオ信号を、MPEG2またはMPEG1規格に基づいて、可変ビットレートで圧縮されたデジタル信号に変換する機能を持つ。また、Aエンコーダは、入力されたデジタルオーディオ信号を、MPEGまたはAC−3規格に基づいて、固定ビットレートで圧縮されたデジタル信号またはリニアPCMのデジタル信号に変換する機能を持つ。
副映像情報がAV入力部42から入力された場合(例えば副映像信号の独立出力端子付DVDビデオプレーヤからの信号)、あるいはこのようなデータ構成のDVDビデオ信号が放送され、それがTVチューナ44で受信された場合は、DVDビデオ信号中の副映像信号(副映像パック)が、SPエンコーダに入力される。SPエンコーダに入力された副映像信号は、所定の信号形態にアレンジされて、フォーマッタ56に送られる。
フォーマッタ56は、バッファメモリ57をワークエリアとして使用しながら、入力されたビデオ信号、オーディオ信号、副映像信号等に対して所定の信号処理を行なうことにより、先に図3、図4で説明したようなフォーマット(ファイル構造)に合致した記録データをデータプロセッサ36に出力する。
ここで、本装置は、エンコーダ部50でエンコードされた情報、及び、作成された管理情報を、データプロセッサ36を介してハードディスク装置2001に供給し、ハードディスクに記録することができる。またハードディスクに記録された情報を、データプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して光ディスク1001に記録することもできる。さらにまた、エンコーダ部50でエンコードされた情報、及び、作成された管理情報をデータプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して、光ディスク1001に記録することもできる。
また、本発明は、ハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと同じである場合、ハードディスクの情報を光ディスクにエンコード処理すること無く記録することができる。
またハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと異なる場合は、ハードディスクから読み出した情報をエンコーダ部50でエンコードする。そしてエンコードされた情報を光ディスク1001に記録することができる。
ここで、上記光ディスク1001への記録データを作成するための標準的なエンコード処理内容を簡単に説明しておく。すなわち、エンコーダ部50において、エンコード処理が開始されると、ビデオ(主映像)データ及びオーディオデータをエンコード処理するのにあたって必要なパラメータが設定される。
次に、設定されたパラメータを利用して主映像データがプリエンコード処理されることにより、設定された平均転送レート(記録レート)に最適な符号量の分配が計算される。プリエンコード処理で得られた符号量分配に基づき、主映像データのエンコード処理が実行される。このとき、オーディオデータのエンコード処理も同時に実行される。同様に、副映像データをエンコード処理するのに必要なパラメータが設定され、エンコード処理された副映像データが作成される。
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータ及び副映像データが組み合わされて、ビデオオブジェクトセットVOBSの構造に変換される。
すなわち、主映像データ(ビデオデータ)の最小論理単位としてセルが設定され、図5で説明したようなセル情報が作成される。次に、プログラムチェーンPGCを構成するセルの構成や、主映像、副映像及びオーディオの属性等が設定され(これらの属性情報の一部は、各データをエンコードするときに得られた情報が利用される)、ここに、種々の情報を含めたVMGファイルが作成される。
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータ及び副映像データは、一定サイズ(2048バイト)のパック(図3)に細分化される。なお、パック内には、適宜、再生時刻を示すPTS(プレゼンテーションタイムスタンプ)や、デコード時刻を示すDTS(デコーディングタイムスタンプ)等のタイムスタンプが記述される。副映像のPTSについては、同じ再生時間帯の主映像データあるいはオーディオデータのPTSより任意に遅延させた時間を記述することができる。
そして、各データのタイムコード順に再生可能なように、ビデオオブジェクトユニットVOBU単位でその先頭にRDIパック(ナビゲーションパックに相当)を配置しながら各セルが配置される。これにより、複数のセルで構成されるビデオオブジェクトVOBが構成される。このビデオオブジェクトVOBを1つ以上集めてなるビデオオブジェクトセットVOBSが、ムービービデオファイルにプログラムとして記録される。
なお、DVDビデオプレーヤからDVD再生信号をデジタルコピーする場合には、上記セル、プログラムチェーン、管理テーブル、タイムスタンプ等の内容は始めから決まっているので、これらを改めて作成する必要はない。
光ディスク1001に対して、情報の読み書き(録画及び/または再生)を実行する部分としては、光学系、駆動系を有するディスクドライブ35と、データプロセッサ36と、一時記憶部37と、STC(システムタイムカウンターまたはシステムタイムクロック)38とを備えている。
一時記憶部37は、データプロセッサ36、ディスクドライブ35介して光ディスク1001に書き込まれるデータ(エンコーダ部50から出力されるデータ)のうちの一定量分をバッファリングしたり、ディスクドライブ35、データプロセッサ36を介して光ディスク1001から再生されたデータ(デコーダ部60に入力されるデータ)のうちの一定量分をバッファリングしたりするのに利用される。ディスクドライブ35は、光ディスクに対する回転制御系、レーザ駆動系、光学系などを有する。
例えば、一時記憶部37が4Mbyteの半導体メモリ(DRAM)で構成されるときは、平均4Mbps(ビット・パー・セカンド)の記録レートでおよそ8秒分の記録または再生データのバッファリングが可能である。また、一時記憶部37が16MbyteのEEP(エレクトリカリー・イレーザブル・アンド・プログラマブル)ROM(フラッシュメモリ)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートでおよそ30秒の記録または再生データのバッファリングが可能である。
さらに、一時記憶部37が100Mbyteの超小型HDD(ハードディスクドライブ)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートで3分以上の記録または再生データのバッファリングが可能となる。
一時記憶部37は、録画途中で光ディスク1001を使い切ってしまった場合において、光ディスク1001が新しいディスクに交換されるまでの短時間の録画情報を一時記憶しておくことにも利用できる。
しかし、本発明の装置では、大きな容量を持つハードディスク装置2001が設けられているので、この装置を活用することができる。
また、一時記憶部37は、ディスクドライブ35として高速ドライブ(2倍速以上)を採用した場合において、一定時間内に通常ドライブより余分に読み出されたデータを一時記憶しておくことにも利用できる。再生時の読み取りデータを一時記憶部37にバッファリングしておけば、振動ショック等で図示しない光ヘッドが読み取りエラーを起こしたときでも、一時記憶部37にバッファリングされた再生データを切り替え使用することによって、再生映像が途切れないようにすることができる。
データプロセッサ36は、マイクロコンピュータブロック30の制御にしたがって、エンコーダ部50から出力されたDVD記録データをディスクドライブ35に供給したり、光ディスク1001から再生したDVD再生信号をディスクドライブ35から取り込んだり、光ディスク1001に記録された管理情報を書き替えたり、光ディスク1001に記録されたデータ(ファイルあるいはビデオオブジェクト)の削除をしたりする。
マイクロコンピュータブロック30は、MPU(マイクロプロセシングユニット)、またはCPU(セントラルプロセシングユニット)と、制御プログラム等が書き込まれたROMと、プログラム実行に必要なワークエリアを提供するためのRAMとを含んでいる。
マイクロコンピュータブロック30のMPUは、そのROMに格納された制御プログラムにしたがい、RAMをワークエリアとして用いて、欠陥場所検出、未記録領域検出、録画情報記録位置設定、UDF記録、AVアドレス設定等を実行する。
また、マイクロコンピュータブロック30は、システム全体を制御するために必要な情報処理部を有するもので、コピー情報検知・設定部、ディレクトリ検知部、VMG管理情報作成部、残容量検出部、録再動作制御部、録画予約情報処理部、記録容量検出部、録画ビットレート演算部を備える。コピー情報検知・設定部は、録画しようとする目的の映像音声信号が、コピー禁止か、重複コピー禁止か、又はコピー制限無しかなどの情報を検知する。残容量検出部は、記録先(光ディスク1001又はHDD2001)の残容量を検出する。録画動作制御部は、録画予約情報に基づく録画動作等を制御する。録画予約情報処理部は、受け付けられた録画予約情報を保持し、この録画予約情報を解析し、各部を制御する。記録容量検出部は、録画しようとする目的の映像音声信号が必要とする記録容量を検出する。録画ビットレート演算部は、例えば、残容量に応じて最適な録画ビットレートを演算する。この録画ビットレート演算部による録画ビットレートの演算については、後に詳しく説明する。
MPUの実行結果のうち、ディスクドライブ35のユーザに通知すべき内容は、DVDビデオレコーダの表示部48に表示されるか、またはモニタディスプレイにOSD(オンスクリーンディスプレイ)表示される。
なお、マイクロコンピュータブロック30が、ディスクドライブ36、データプロセッサ36、エンコーダ部50及び/またはデコーダ部60等を制御するタイミングは、STC38からの時間データに基づいて、実行することができる。録画や再生の動作は、通常はSTC38からのタイムクロックに同期して実行されるが、それ以外の処理は、STC38とは独立したタイミングで実行されてもよい。
デコーダ部60は、図3に示したようなパック構造を持つ映像情報から各パックを分離して取り出すセパレータ62と、パック分離やその他の信号処理実行時に使用するメモリ63と、セパレータ62で分離された主映像データ(ビデオパックの内容)をデコードするVデコーダと、セパレータ62で分離された副映像データ(副映像パックの内容)をデコードするSPデコーダと、セパレータ62で分離されたオーディオデータ(オーディオパックの内容)をデコードするAデコーダによるデコーダ群64と、Vデコーダから得られる主映像データにSPデコーダから得られる副映像データを適宜合成し、主映像にメニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサ66を備えている。
ビデオプロセッサ66の出力は、ビデオミキサー71に入力される。ビデオミキサー71では、テキストデータの合成が行われる。またビデオミキサー71には、また、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接取り込むラインも接続されている。ビデオミキサー71には、バッファとして用いるフレームメモリ72が接続されている。ビデオミキサー71の出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)73を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、DAC74を介して外部へ出力される。
Aデコーダの出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)75を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、セレクタ76を介してDAV77でアナログ変換され外部に出力される。セレクタ76は、マイクロコンピュータブロック30からのセレクト信号により、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接モニタするとき、ADC52からの出力を選択することも可能である。アナログオーディオ信号は、図示しない外部コンポーネント(2チャンネル〜6チャンネルのマルチチャンネルステレオ装置)に供給される。
上記装置において、ビデオ信号の流れを簡単に説明すると、以下のようになる。
まず、入力されたAV信号はADC52でデジタル変換される。ビデオ信号はVエンコーダへ、オーディオ信号はAエンコーダへ、文字放送などの文字データはSPエンコーダへ入力される。ビデオ信号はMPEG圧縮され、オーディオ信号はAC3圧縮またはMPEGオーディオ圧縮がなされ、文字データはランレングス圧縮される。
各エンコーダからの圧縮データは、パック化された場合に2048バイトになるようにパケット化されて、フォーマッタ56へ入力される。フォーマッタ56では、各パケットがパック化され、さらに、多重化され、データプロセッサ36へ送られる。
ここで、フォーマッタ56は、アスペクト情報検出部43からの情報を元に、RDIパックを作成し、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)の先頭に配置する。データプロセッサ36は、16パック毎にECCブロッを形成し、エラー訂正データを付け、その出力をディスクドライブ35を介して光ディスク1001へ記録する。ここで、ディスクドライブ35がシーク中やトラックジャンプなどの場合のため、ビジィー状態の場合には、一時記憶部37(例えばHDDバッファ部)へ入れられ、DVD−RAMドライブ部(ディスクドライブ35)の準備ができるまで待つこととなる。
さらに、フォーマッタ56では、録画中、各切り分け情報を作成し、定期的にマイクロコンピュータブロック30のMPUへ送る(GOP先頭割り込み時などの情報)。
切り分け情報としては、VOBUのパック数、VOBU先頭からのIピクチャのエンドアドレス、VOBUの再生時間などである。
同時に、アスペクト情報検出部43からの情報を録画開始時にMPUへ送り、MPUはVOBストリーム情報(STI)を作成する。ここで、STIは、解像度データ、アスペクトデータなどを保存し、再生時、各デコーダ部はこの情報を元に初期設定を行われる。
また、録再DVDでは、ビデオファイルは1ディスクに1ファイルとしている。
ここで、DVDを利用したリアルタイム録再機において、注意すべき点は、データをアクセスする場合において、そのアクセス(シーク)している間に、とぎれないで再生を続けるために、最低限連続するセクタが必要になってくる。この単位をCDA(コンティギュアス・データ・エリア)という。
このCDAは、ECCブロック単位となっている方が有利である。そのため、CDAサイズは16セクタの倍数にし、ファイルシステムでは、このCDA単位で記録を行っている。ただし、この場合、ディスク内にうまくCDAの大きさの空き領域がない場合などは、別のファイルが使用している短いセクタが、CDA内に入り込むことも許している。これにより、CDA単位で記録することができる。
図7には、またビデオマネージャー(VMG)内のムービーAVファイル情報テーブル(M_AVFIT)を階層的に示している。このテーブルの情報は、記録されているVOB(プログラム)の数、各VOBに対応するオーディオや副映像のストリームの番号、各VOBの属性(テレビジョン方式、アスペクト比等)がストリーム情報(M_VOB_STI)として記録されている。さらにM_AVFIとしては、一般情報として、VOBが再生可能なものか、仮消去されたものかを示す情報、VOBを記録した日時情報(レコーディングタイム)が記述されている。さらに個々の情報として、各VOBのサーチポインタ、複数のVOBを連続再生する情報(SMLI)としてのシステムクロック情報が記述されている。さらにまた、VOB内のVOBUのタイムマップ情報(TMAPI)が記述されている。タイムマップ情報は、特殊再生などを行なうときに利用可能である。
この発明のシステムには、録画レート自動設定機能が設けられている。この機能によると、複数記録面を有する情報記録媒体の残容量に応じた最適な録画レートが設定される。
図1に示すように、記録再生装置のマイクロコンピュータブロック30には、コピー情報検知・設定部が設けられている。このコピー情報検知・設定部は、例えば、(1)放送信号の垂直ブランキングに重畳されている信号から、当該放送信号のコンテンツがコピー許可であるか(重複コピー禁止の制限無し)、1度コピー許可であるかどうか(重複コピー禁止の制限有り)を認識する。または、コピー情報検知・設定部は、(2)ビデオ信号自体がスクランブルされていることを判断し、コピー禁止であることを認識する。さらに、上記(1)、(2)の両方式を利用するようにしてもよい。このコピー情報検知・設定部は、上記認識結果に基づきコピー禁止情報を保存する。
エンコーダ部50は、同期信号検出部55を備えており、AV入力部42から提供される信号から、映像信号の水平、垂直同期信号を検出し、その有無情報をマイクロコンピュータブロック30へ転送する。
さらに、マイクロコンピュータブロック30のメモリあるいはハードディスクあるいは双方にディスク管理情報を格納するエリアを確保している。
図8は、ディスク管理情報の一例を示す図である。
ディスク管理情報には、予約ディスク画像情報テーブルがあり、このテーブルには、録画予約一般情報が記述されている。この録画予約一般情報は、各ディスク(例えばディスク識別番号毎)に用意され、録画予約情報が記述されている。ディスク毎に、専用ディスクか汎用ディスクかの識別符号がつけられる。識別符号がなにも記述されていない場合には、汎用ディスクと判定する。専用ディスクは、例えば、毎週あるいは月曜から金曜までのある特定の時間に放送されるような連続番組を録画するのに特定される専用ディスクであり、この専用ディスクを特定する場合に専用ディスク識別符号が利用される。この専用ディスク識別符号が記述されているDVD−RAMの場合、録画予約情報番号、ディスクに記録された録画予約情報数、及び録画予約情報が記述される。また、汎用ディスクにもユーザが設定した録画予約情報が記録されるようになっており、汎用ディスクからこの録画予約情報が読み出され、読み出された録画予約情報はワークRAMに一時保持されるようになっている。
録画予約情報は、番組名、タイトルなどの情報の長さ、本録画予約情報の作成年月日、時刻、本録画予約情報の有効無効情報、本録画予約情報の使用許可情報、録画モード(録画情報量)、録画チャンネル情報、作成年月日からの録画有効週情報、録画曜日(繰り返し)パターン情報、予約録画年月日、録画開始時刻、録画終了時刻、録画グループ番号、録画シーケンス番号、録画失敗要因などの情報がある。録画予約情報のうち、録画を希望する目的の番組を指定する情報は、図1に示すキー入力部47を介して入力される。
報告情報としての録画失敗要因を示す符号としては、要因無しの場合00、映像信号無しの場合01、コピー禁止情報の場合は02が設定されている。
上記の録画予約情報の格納場所は、DVD規格として設けられているテキスト情報記入部であってもよいし、また本発明の装置で独自に格納場所を確保してもよく、また、独自に格納メモリを用意しても良いことは勿論である。
図9、図10は、録画予約が行なわれる場合の動作を示すフローチャートを示している。
例えば、装置が予約録画待機状態にあるものとする。ユーザにより予約録画待機状態の解除操作があったり、新規録画予約設定操作、録画操作などがあったりすると、一旦セットの全電源を起動し、各部の初期設定を行ないユーザ操作の受付を待つ状態となる(ステップA1、A2、A3)。
装置は、内部の時計回路の情報と、予約時間(録画開始時刻情報)との比較を行ない、録画時間前1分がくると、セットの全電源を起動し、各部初期設定を行なう(ステップA4、A5)。
DVD−RAMが装填されるとディスクセンサーよりディスク検出信号がシステム制御部へ与えられる。通常、DVD−RAMを装填したときは、初期化されているものは、その回転スピードが所望のスピードに達するまで、及び管理情報を読取り、システム制御部のRAMに格納するまでに数十秒(30秒程度)必要である。
次に入力信号の同期信号があるかどうかの判定を行ない(ステップA6)、無い場合には、予約情報に映像信号無しという先に述べた報告情報を記述し(ステップA7)、予約録画待機状態に移行する。同期信号が存在した場合、入力信号にコピー禁止情報があるかどうかの判定を行ない(ステップA8)、コピー禁止情報がある場合には、予約情報にコピー禁止情報有りという先に述べた報告情報を記述し(ステップA9)、録画待機状態に移行する。
コピー禁止情報が無い場合には、録画時間になるのを待ち(ステップA10)、録画時間になると録画処理を実行する(ステップA11)。録画が終わる前に記録容量が不足し、ディスクの両面に録画可能な両面モードが実行できない場合にはエラーとなる。両面モードが実行できる場合には、ディスク交換処理が実行され、録画処理が継続する(ステップA12、A13、A14)。録画が終了すると、録画が終了した予約録画情報を確認し、今後の予約録画がなければ、予約録画情報を削除し、PGIに録画タイトル、VOBIに録画時間を設定する(ステップA15)。録画予約情報があれば、予約録画待機状態になる。録画予約情報がなければ、予約録画待機状態が解除される(ステップA16)。
図11は、本発明の装置において録画予約情報を設定するときに利用される動作フローチャートである。
録画予約情報設定モードに移行すると、ユーザ操作による録画予約情報の受付け行なう(ステップB1)。録画予約設定モードには、例えばリモコンに設けられた録画予約ボタンを操作することで可能である。
録画予約情報としては、図8に示したような情報がある。録画予約情報に基づき、1枚のディスクの残り容量に対する録画時間を認識することができる。ここで、録画情報のビットレートなどは録画可能領域の消費量に影響する。そこで、本システムではディスクの残り容量に応じて自動的にビットレートなどを設定する機能(自動レート設定モード)が設けられる。自動設定モードが機能しない場合には、予め設定されている標準モードで記録するものとして、設定されたデータを録画予約情報としてテーブルに格納する(ステップB6)。
自動レート設定モードに移行したときは、本DVD−RAMが両面録画有効かどうかを判定する(ステップB2、B3)。この両面録画有効かどうかを示す情報は、予めディスクに記録されている。両面録画不可のディスクであれば、現在の残量を、録画予約時間で割り算し、録画レートとして設定する。予約による録画時間(例えば横軸)と残量(縦軸)と、ビットレートとの関係は、予めテーブル化された情報として有し、計算結果に応じてビットレートを選択し(ステップB4)、ステップB6に移行する。録画ビットレートは、録画ビットレート演算部により演算される。
両面録画可能なディスクの場合は、残り容量を現在のアクセス面の残り容量に対して裏面の全容量(又は裏面の全容量の1/2)を加算したもの(裏表残り容量)とする。そしてこの裏表残り容量を予約録画時間で割り算し、録画ビットレートを設定する。この場合も予約による録画時間(例えば横軸)と残量(縦軸)と、ビットレートとの関係は、予めテーブル化された情報として有し、計算結果に応じて適切なビットレート情報を選択し(ステップB5)、ステップB6に移行する。
録画ビットレートモードとしては、例えば標準SP(5.0Mbps)、LP(2.4Mbps)、マニュアル、残り容量に録画予定時間が一致するように計算するジャスト録画などが用意されている。また残り容量の計算手段としては各種可能である。
録画予約情報に録画したプログラムの録画済容量を記述するようにすれば、全体の容量は予め分かっているので、全体容量から録画済容量を引き算すれば、残り容量(空き容量)を算出できる。また、DVD管理情報には、記録済みのデータの再生時間情報などが記述されている。ビデオオブジェクトの全時間を合算すると記録済み容量が分かる。また、ディスクの無記録時の全容量は予め分かっている。したがって、全容量から記録済み容量を引き算することで、残り容量が分かる。さらに、録画予約時間情報とビットレートとから、録画予定容量を推定することもできる。よって残り容量から録画予定容量を引き算すれば、空き容量も求めることができる。
上記したように本発明の装置の特徴は以下の通りである。まず、録画予約情報の中から予約録画に必要な時間情報が検出される。光ディスク(DVD−RAM)が複数面記録か否かが判別される。光ディスクが複数面記録可能である場合、録画開始する第1の記録面(例えば表面)の第1の残り容量を計算し、第2の記録面(例えば裏面)の記録領域の少なくとも半分(若しくは全部)を第2の残り容量とし、第1と第2の残り容量を加算したものを現在残り容量として算出する。そして、現在残り容量と、予約録画時間情報から、録画ビットレートが設定され、この設定された録画ビットレートに従い、録画予約情報に基づく目的の映像音声信号が録画される。
また、この発明では、光ディスクの記録面が第1の記録面から第2の記録面に変更されるまでの間、目的の映像音声信号は、第1の記録面に記録されていた録画ビットレートと同じレートでHDD2001に一時格納される。これにより、のりしろ部分(繋ぎ部分)を得ることができ、DVD−RAMへの記録が終了したところで、HDD2001に一時記録されているのりしろ部分をDVD−RAMに追加記録するようにしている。
また、光ディスクの記録面が第2の記録面に変更されたときは、第2の記録面の実際の残り容量を検出して、新たな録画ビットレートを算出、再設定することもできる。この場合、HDD2001に一時格納した容量分を光ディスクの第2の記録面の実際の残り容量から差し引いて新たな録画ビットレートを算出、再設定するようにしてもよい。これは光ディスクへの記録が終了したところで、HDD2001に記録されているのりしろ部分を光ディスクに追加記録する分を考慮したものである。
尚、録画予約時間情報から録画に必要な記録容量を算出することも可能であり場合、以下の各種の方法がある。(1)録画予約情報のテーブルに記録されている番組ごとの予約時間(録画開始から録画終了までの時間)を全て加算して録画に必要な容量を算出する方法。(2)現時点で次に録画しようとしている番組の予約時間のみから録画に必要な容量を算出する方法。
現在装填されているディスクが特定の番組を録画する専用ディスクとして指定されているときは、上記(2)による方法で録画に必要な容量を算出する方法が好ましい。また、専用ディスクでない場合には(1)による方法が好ましい。このようにこれから以降の録画に必要な容量を算出した場合、ディスクを装填したときに、現在残り容量を計算し、録画に必要な容量と比較し、現在残り容量が大幅に少ない場合には警告表示を行なうことも可能である。
図12は、図10のディスク交換処理動作の詳細を示すフローチャートである。
ディスク交換或は裏返しを行なうには、コンピュータブロック30がディスクチェンジャー部300を制御する。ディスク交換処理に移行すると、画面上はディスク交換中の表示が得られる(ステップC1)。次にディスクドライブ35へディスクストップ命令が与えられる(ステップC2)。これに応答したディスクドライブ35から処理終了ステータスを示す信号が到来するとAVデータをCDA単位でハードディスクドライブ装置2001へ転送するように設定する(ステップC3、C4)。次にディスク交換命令をディスクチェンジャー部300に与える。これにより、ディスクチェンジャー部300では、例えばディスクトレイが装置から外部へ送りだされる(ステップC5)。ここでユーザがトレイ上のディスクの裏返し、あるいは、新しいディスクをトレイ上に登載し、トレイを装置方向へ押し込むと、トレイは、装置内部へ移動する。
ここで、ディスクチェンジャー部300からディスク交換処理終了検知信号が出力され、この信号は、マイクロコンピュータブロック30で検知される(ステップC6)。次に、トレイ上にディスクがあるかどうかの判定が行われ(ステップC7)、ディスクが存在すれば、当該ディスクの管理データの読取りが開始され、さらに空き領域があるかどうかの判定が行われる(ステップC8、C9)。空き領域が無ければ、再度ディスク交換命令をディスクチェンジャー部300へ与えるが、空き領域があれば、空き領域に書き込みアドレスを設定し、さらには、ファイルシステムの読み込み、VMGの読取り(または作成:VMGテーブルの作成)を行ない、録画レートを設定し、記録動作に移行する(ステップC10、C11、C12)。
ステップC7において、ディスクがないことが判明すると、画面上にディスク画ありませんディスクを入れてくださいとの表示を得る(図12のステップC13)。次に、ディスクを交換(あるいは裏返し)したかどうかの判定を行ない(ステップC14)、交換されていればその交換が所定時間以内であるかどうかを判定する(ステップC15)。また、ユーザが留守である場合を想定している。所定時間内にディスク交換がなされないと、録画中止処理を行ない、またハードディスクに記録していた部分(例えばのりしろ部分)をクリアし、通常処理へ移行する(ステップC16、C17)。
図14には、先の録画予約情報を設定する場合に、ユーザの操作が容易なようにガイドを行なう表示画面の例を示している。
録画予約情報設定モードに移行すると、まず、番組名、チャンネル、録画モードの設定画面が表示される。続いて、設定日、有効曜日、開始週、有効週の設定画面が表示される。続いて、他の予約と同じグループに設定するか否かの問い合わせ画面が表示され、RECグループ番号の選択画面が表示される。最後に、予約確認の画面が表示される。
図15は、先に説明したように予約録画に失敗が生じた場合、その要因情報を調べるために用いられる機能の動作フローである。録画失敗表示処理モードに移行するためには、各種のガイド情報を格納したテーブルから情報を読出し、その中のユーザ操作ガイドメニュー(図示せず)から選択することができる。フローチャートに沿って説明すると、まず、予約録画情報が読み出される。続いて、録画失敗フラグのある予約情報があれば、録画失敗情報が表示される。
図16は、録画失敗情報の表示の一例である。録画予約情報に基づく目的の映像音声信号が得られなかった場合には、「信号が無いため、録画はできませんでした」などが表示される。また、録画予約情報に基づく目的の映像音声信号がコピー禁止の場合には、「コピー禁止のため、録画はできませんでした」などが表示される。
上記説明した記録再生装置(録画レート自動設定録画装置及び録画レート自動設定録画方法)は、以下のようにまとめることができる。
(1)例えば、録画レート自動設定録画装置は、情報記録媒体の所定記録面に対して映像音声信号を録画する録画手段と、録画予約情報に基づき予約録画に必要な予約録画時間を検出する予約録画時間検出手段と、前記録画手段によりアクセス可能な前記情報記録媒体の第1の記録面の全容量及び残容量を検出し、この第1の記録面の全容量の少なくとも半分の容量をこの情報記録媒体の第2の記録面の残容量と仮定し、前記第1の記録面の残容量及び前記第2の記録面の残容量を加算した容量を全残容量として算出する残容量算出手段と、前記残容量算出手段により算出された全残容量、及び前記録画時間検出手段により検出された予約録画時間に基づき、録画ビットレートを設定する第1の録画ビットレート設定手段と、前記第1の録画ビットレート設定手段により設定された録画ビットレートに従い、前記録画予約情報に基づき目的の映像音声信号を前記情報記録媒体の第1及び第2の記録面に録画させる第1の録画制御手段とを備えている。
(2)例えば、録画レート自動設定録画装置は、情報記録媒体の所定記録面に対して映像音声信号を録画する録画手段と、録画予約情報に基づき予約録画に必要な予約録画時間を検出する予約録画時間検出手段と、前記情報記録媒体が複数面記録可能な媒体か否か判断する判断手段と、前記判断手段により前記情報記録媒体が複数面記録可能な媒体であることが判明した場合、前記録画手段によりアクセス可能な前記情報記録媒体の第1の記録面の全容量及び残容量を検出し、この第1の記録面の全容量の少なくとも半分の容量をこの情報記録媒体の第2の記録面の残容量と仮定し、前記第1の記録面の残容量及び前記第2の記録面の残容量を加算した容量を全残容量として算出する残容量算出手段と、前記残容量算出手段により算出された全残容量、及び前記録画時間検出手段により検出された予約録画時間に基づき、録画ビットレートを設定する第1の録画ビットレート設定手段と、前記第1の録画ビットレート設定手段により設定された録画ビットレートに従い、前記録画予約情報に基づき目的の映像音声信号を前記情報記録媒体の第1及び第2の記録面に録画させる第1の録画制御手段とを備えている。
(3)例えば、録画レート自動設定録画装置は、情報記録媒体の所定記録面に対して映像音声信号を録画する録画手段と、録画予約情報に基づき予約録画に必要な予約録画時間を検出する予約録画時間検出手段と、前記情報記録媒体が複数面記録可能な媒体か否か判断する判断手段と、前記判断手段により前記情報記録媒体が複数面記録可能な媒体であることが判明した場合、前記録画手段によりアクセス可能な前記情報記録媒体の第1の記録面の全容量及び残容量を検出し、この第1の記録面の全容量をこの情報記録媒体の第2の記録面の残容量と仮定し、前記第1の記録面の残容量及び前記第2の記録面の残容量を加算した容量を全残容量として算出する残容量算出手段と、前記残容量算出手段により算出された全残容量、及び前記録画時間検出手段により検出された予約録画時間に基づき、録画ビットレートを設定する第1の録画ビットレート設定手段と、前記第1の録画ビットレート設定手段により設定された録画ビットレートに従い、前記録画予約情報に基づき目的の映像音声信号を前記情報記録媒体の第1及び第2の記録面に録画させる第1の録画制御手段とを備えている。
(4)例えば、上記(1)、(2)、(3)に記載の録画レート自動設定録画装置は、映像音声信号の記録先として、前記第1の記録面から前記第2の記録面に入れ替える間、記録の対象となる目的の映像音声信号を、前記第1の録画ビットレート設定手段により設定された録画ビットレートに従い、前記情報記録媒体と異なる装置内蔵の記録部に一時記録する。
(5)例えば、上記(4)に記載の録画レート自動設定録画装置は、映像音声信号の記録先として、前記第1の記録面から前記第2の記録面に入れ替えられたとき、この第2の記録面の実際の残容量を検出し、この第2の記録面の実際の残容量、及びこの第2の記録面に記録される目的の映像音声データの残りの録画時間に基づき、録画ビットレートを再設定する第2の録画ビットレート設定手段と、前記第2の録画ビットレート設定手段により再設定された録画ビットレートに従い、前記録画予約情報に基づき目的の映像音声信号を前記情報記録媒体の第2の記録面に録画させる第2の録画制御手段とを備えている。
(6)例えば、上記(4)に記載の録画レート自動設定録画装置は、映像音声信号の記録先として、前記第1の記録面から前記第2の記録面に入れ替えられたとき、この第2の記録面の実際の残容量を検出し、この第2の記録面の実際の残容量から前記記録部に一時記録された映像音声信号の容量を差し引いた差し引き残容量、及びこの第2の記録面に記録される目的の映像音声データの残りの録画時間に基づき、録画ビットレートを再設定する第2の録画ビットレート設定手段と、前記第2の録画ビットレート設定手段により再設定された録画ビットレートに従い、前記録画予約情報に基づき目的の映像音声信号を前記情報記録媒体の第2の記録面に録画させる第2の録画制御手段とを備えている。
(7)例えば、録画レート自動設定録画方法は、録画予約情報に基づき予約録画に必要な予約録画時間を検出する第1の工程と、情報記録媒体の第1の記録面の全容量及び残容量を検出し、この第1の記録面の全容量の少なくとも半分の容量をこの情報記録媒体の第2の記録面の残容量と仮定し、前記第1の記録面の残容量及び前記第2の記録面の残容量を加算した容量を全残容量として算出する第2の工程と、前記第2の工程により算出された全残容量、及び前記第1の工程により検出された予約録画時間に基づき、録画ビットレートを設定する第3の工程と、前記第3の工程により設定された録画ビットレートに従い、前記録画予約情報に基づき目的の映像音声信号を前記情報記録媒体の第1及び第2の記録面に録画させる第4の工程とを備えている。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。