以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明する記録再生装置を示している。この実施の形態は、記録媒体として、DVD−RAM及びハードディスクの両方を取り扱うことができる記録再生装置として示しているが、いずれか一方のみの記録媒体を取り扱う装置に対しても、この発明は適用可能である。
図1の各ブロックを大きく分けると、左側には記録部の主なブロックを示し、右側には再生部の主なブロックを示している。
図1に示す記録再生装置における再生処理は、プログラムの再生順序を示すプログラムチェーン情報(PGCI)に従って行われ、このPGCIでは、複数のプログラム(PG)を指定することができ、このPGCIにはセルインフォメーション(CI)が定義されている。そしてCIによりセルエントリィポイント(C_EPI)が指定され、再生すべき対象となるVOBが特定されることになる。また、記録順に再生するための特別なPGCをオリジナルPGCと称し、このオリジナルPGCの情報は、ORG_PGCIとして記録されている。さらに、このときのビデオデータの属性情報(解像度情報、アスペクト情報、音声属性情報など)は、VMGI内のストリームインフォメーション(STI)に記録される。また、パックは、データ転送処理を行う最小単位である。さらに、論理上の処理を行う最小単位はセルで、論理上の処理はこの単位で行われる。したがって、録画が行われるときは、上記のフォーマットに合致する形式に記録信号が変換される。
記録再生装置は、ハーディスクドライブ装置2001と、ビデオファイルを構築できる情報記憶媒体である光ディスク1001を回転駆動し、この光ディスク1001に対して情報の読み書きを実行するディスクドライブ35と、録画側を構成するエンコーダ部50と、再生側を構成するデコーダ部60と、装置本体の動作を制御するマイクロコンピュータブロック30とを、主たる構成要素としている。
エンコーダ部50は、ADC(アナログデジタルコンバータ)52と、V(ビデオ)エンコーダと、A(オーディオ)エンコーダと、SP(副映像)エンコーダを含むエンコーダ群53と、各エンコーダの出力を所定のフォーマットにするフォーマッタ56と、バッファメモリ57とを備えている。
ADC52には、AV入力部42からの外部アナログビデオ信号+外部アナログオーディオ信号、あるいはTV(テレビジョン)チューナ44からのアナログビデオ信号+アナログ音声信号が入力される。
ADC52は、入力されたアナログビデオ信号を、例えばサンプリング周波数13.5MHz、量子化ビット数8ビットでデジタル化する。すなわち、輝度成分Y、色差成分Cr(またはY−R)及び色差成分Cb(またはY−B)が、それぞれ8ビットで量子化されることになる。
同様に、ADC52は、入力されたアナログオーディオ信号を、例えばサンプリング周波数48kHz、量子化ビット数16ビットでデジタル化する。
なお、ADC52にデジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号が入力されるときは、ADC52は、デジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号をスルーパスさせる。そして、これらのデジタルビデオ信号及びデジタルオーディオ信号に対しても、内容は改変することなく、ジッタ低減処理やサンプリングレート変更処理等は行なってもよい。
ADC52から出力されたデジタルビデオ信号は、Vエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。また、ADC52から出力されたデジタルオーディオ信号は、Aエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。
Vエンコーダは、入力されたデジタルビデオ信号を、MPEG2またはMPEG1規格に基づいて、可変ビットレートで圧縮されたデジタル信号に変換する機能を持つ。また、Aエンコーダは、入力されたデジタルオーディオ信号を、MPEGまたはAC−3規格に基づいて、固定ビットレートで圧縮されたデジタル信号またはリニアPCMのデジタル信号に変換する機能を持つ。
副映像情報がAV入力部42から入力された場合(例えば副映像信号の独立出力端子付DVDビデオプレーヤからの信号)、あるいはこのようなデータ構成のDVDビデオ信号が放送され、それがTVチューナ44で受信された場合は、DVDビデオ信号中の副映像信号(副映像パック)が、SPエンコーダに入力される。SPエンコーダに入力された副映像信号は、所定の信号形態にアレンジされて、フォーマッタ56に送られる。
フォーマッタ56は、バッファメモリ57をワークエリアとして使用しながら、入力されたビデオ信号、オーディオ信号、副映像信号等に対して所定の信号処理を行なうことにより、所定のDVDフォーマット(ファイル構造)に合致した記録データをデータプロセッサ36に出力する。
ここで、この記録再生装置は、エンコーダ部50でエンコードされた情報、及び、作成された管理情報を、データプロセッサ36を介してハードディスク装置2001に供給し、ハードディスクに記録することができる。またハードディスクに記録された情報を、データプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して光ディスク1001に記録することもできる。さらにまた、エンコーダ部50でエンコードされた情報、及び、作成された管理情報をデータプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して、光ディスク1001に記録することもできる。
また、この記録再生装置は、ハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと同じである場合、ハードディスクの情報を光ディスク1001にエンコード処理すること無く記録することができる。
またハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと異なる場合は、ハードディスクから読み出した情報をエンコーダ部50でエンコードする。そしてエンコードされた情報を光ディスク1001に記録することができる。
ここで、上記光ディスク1001への記録データを作成するための標準的なエンコード処理内容を簡単に説明しておく。すなわち、エンコーダ部50において、エンコード処理が開始されると、ビデオ(主映像)データ及びオーディオデータをエンコード処理するにあたって必要なパラメータが設定される。
次に、設定されたパラメータを利用して主映像データがプリエンコード処理されることにより、設定された平均転送レート(記録レート)に最適な符号量の分配が計算される。プリエンコード処理で得られた符号量分配に基づき、主映像データのエンコード処理が実行される。このとき、オーディオデータのエンコード処理も同時に実行される。同様に、副映像データをエンコード処理するに必要なパラメータが設定され、エンコード処理された副映像データが作成される。
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータ及び副映像データが組み合わされて、ビデオオブジェクトセットVOBSの構造に変換される。
すなわち、主映像データ(ビデオデータ)の最小単位としてセルが設定され、セル情報が作成される。次に、プログラムチェーンPGCを構成するセルの構成や、主映像、副映像及びオーディオの属性等が設定され(これらの属性情報の一部は、各データをエンコードするときに得られた情報が利用される)、ここに、種々の情報を含めたVMGファイルが作成される。
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータ及び副映像データは、一定サイズ(2048バイト)のパックに細分化される。なお、パック内には、適宜、再生時刻を示すPTS(プレゼンテーションタイムスタンプ)や、デコード時刻を示すDTS(デコーディングタイムスタンプ)等のタイムスタンプが記述される。副映像のPTSについては、同じ再生時間帯の主映像データあるいはオーディオデータのPTSより任意に遅延させた時間を記述することができる。
そして、各データのタイムコード順に再生可能なように、ビデオオブジェクトユニットVOBU単位でその先頭にRDIパック(ナビゲーションパックに相当)を配置しながら各セルが配置される。これにより、複数のセルで構成されるビデオオブジェクトVOBが構成される。このビデオオブジェクトVOBを1つ以上集めてなるビデオオブジェクトセットVOBSが、ムービービデオファイルにプログラムとして記録される。
なお、DVDビデオプレーヤからDVD再生信号をデジタルコピーする場合には、上記セル、プログラムチェーン、管理テーブル、タイムスタンプ等の内容は始めから決まっているので、これらを改めて作成する必要はない。
光ディスク1001に対して、情報の読み書き(録画及び/または再生)を実行する部分としては、光学系、駆動系を有するディスクドライブ35と、データプロセッサ36と、一時記憶部37と、STC(システムタイムカウンターまたはシステムタイムクロック)38とを備えている。
一時記憶部37は、データプロセッサ36、ディスクドライブ35介して光ディスク1001に書き込まれるデータ(エンコーダ部50から出力されるデータ)のうちの一定量分をバッファリングしたり、ディスクドライブ35、データプロセッサ36を介して光ディスク1001から再生されたデータ(デコーダ部60に入力されるデータ)のうちの一定量分をバッファリングするのに利用される。ディスクドライブ35は、光ディスクに対する回転制御系、レーザ駆動系、光学系などを有する。
例えば、一時記憶部37が4MB(Mega Bytes)の半導体メモリ(DRAM)で構成されるときは、平均4Mbps(ビット・パー・セカンド)の記録レートでおよそ8秒分の記録または再生データのバッファリングが可能である。また、一時記憶部37が16MBのEEP(エレクトリカリー・イレーザブル・アンド・プログラマブル)ROM(フラッシュメモリ)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートでおよそ30秒の記録または再生データのバッファリングが可能である。
さらに、一時記憶部37が100MBの超小型HDD(ハード・ディスク・ドライブ)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートで3分以上の記録または再生データのバッファリングが可能となる。
一時記憶部37は、録画途中で光ディスク1001を使い切ってしまった場合において、光ディスク1001が新しいディスクに交換されるまでの短時間の録画情報を一時記憶しておくことにも利用できる。
しかし、この記録再生装置では、大きな容量を持つハードディスク装置2001が設けられているので、この装置を活用することができる。
また、一時記憶部37は、ディスクドライブ35として高速ドライブ(2倍速以上)を採用した場合において、一定時間内に通常ドライブより余分に読み出されたデータを一時記憶しておくことにも利用できる。再生時の読み取りデータを一時記憶部37にバッファリングしておけば、振動ショック等で図示しない光ヘッドが読み取りエラーを起こしたときでも、一時記憶部37にバッファリングされた再生データを切り替え使用することによって、再生映像が途切れないようにすることができる。
データプロセッサ36は、マイクロコンピュータブロック30の制御にしたがって、エンコーダ部50から出力されたDVD記録データをディスクドライブ35に供給したり、光ディスク1001から再生したDVD再生信号をディスクドライブ35から取り込んだり、光ディスク1001に記録された管理情報を書き替えたり、光ディスク1001に記録されたデータ(ファイルあるいはビデオオブジェクト)の削除をしたりする。
マイクロコンピュータブロック30は、MPU(マイクロプロセシングユニット)またはCPU(セントラルプロセシングユニット)と、制御プログラム等が書き込まれたROMと、プログラム実行に必要なワークエリアを提供するためのRAMとを含んでいる。
マイクロコンピュータブロック30のMPUは、キー入力部47からの操作情報を受け、ROMに格納された制御プログラムに基づいて、RAMをワークエリアとして用いて、欠陥場所検出、未記録領域検出、録画情報記録位置設定、UDF記録、AVアドレス設定等を実行する。
また、マイクロコンピュータブロック30は、システム全体を制御するために必要な情報処理部を有するもので、コピー情報検知・設定部、ディレクトリ検知部、VMG管理情報作成部を備える。
MPUの実行結果のうち、ディスクドライブ35のユーザに通知すべき内容は、DVDビデオレコーダの表示部48に表示されるか、または図示しないモニタディスプレイにOSD(オンスクリーンディスプレイ)表示される。
なお、マイクロコンピュータブロック30が、ディスクドライブ35、データプロセッサ36、エンコーダ部50及び/またはデコーダ部60等を制御するタイミングは、STC38からの時間データに基づいて、実行することができる。録画や再生の動作は、通常はSTC38からのタイムクロックに同期して実行されるが、それ以外の処理は、STC38とは独立したタイミングで実行されてもよい。
デコーダ部60は、パック構造を持つ映像情報から各パックを分離して取り出すセパレータ62と、パック分離やその他の信号処理実行時に使用するメモリ63と、セパレータ62で分離された主映像データ(ビデオパックの内容)をデコードするVデコーダと、セパレータ62で分離された副映像データ(副映像パックの内容)をデコードするSPデコーダと、セパレータ62で分離されたオーディオデータ(オーディオパックの内容)をデコードするAデコーダによるデコーダ群64と、Vデコーダから得られる主映像データにSPデコーダから得られる副映像データを適宜合成し、主映像にメニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサ66を備えている。
ビデオプロセッサ66の出力は、ビデオミクサー71に入力される。ビデオミクサー71では、テキストデータの合成が行われる。またビデオミクサー71には、また、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接取り込むラインも接続されている。ビデオミクサー71には、バッファとして用いるフレームメモリ72が接続されている。ビデオミクサー71の出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)73を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、DAC74を介して外部へ出力される。
Aデコーダの出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)75を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、セレクタ76を介してDAV77でアナログ変換され外部に出力される。セレクタ76は、マイクロコンピュータブロック30からのセレクト信号により、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接モニタするとき、ADC52からの出力を選択することも可能である。アナログオーディオ信号は、図示しない外部コンポーネント(2チャンネル〜6チャンネルのマルチチャンネルステレオ装置)に供給される。
上記装置において、ビデオ信号の流れを簡単に説明すると、以下のようになる。まず、入力されたAV信号はADC52でデジタル変換される。ビデオ信号はVエンコーダへ、オーディオ信号はAエンコーダへ、文字放送などの文字データはSPエンコーダへ入力される。ビデオ信号はMPEG圧縮され、オーディオ信号はAC3圧縮またはMPEGオーディオ圧縮がなされ、文字データはランレングス圧縮される。
各エンコーダからの圧縮データは、パック化された場合に2048バイトになるようにパケット化されて、フォーマッタ56へ入力される。フォーマッタ56では、各パケットがパック化され、さらに、多重化され、データプロセッサ36へ送られる。
ここで、フォーマッタ56は、アスペクト情報検出部43からの情報を元に、RDIパックを作成し、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)の先頭に配置する。データプロセッサ36は、16パック毎にECCブロッを形成し、エラー訂正データを付け、その出力をディスクドライブ35を介して光ディスク1001へ記録する。ここで、ディスクドライブ35がシーク中やトラックジャンプなどの場合のため、ビジィー状態の場合には、一時記憶部37(例えばHDDバッファ部)へ入れられ、DVD−RAMドライブ部(ディスクドライブ35)の準備ができるまで待つこととなる。
さらに、フォーマッタ56では、録画中、各切り分け情報を作成し、定期的にマイクロコンピュータブロック30のMPUへ送る(GOP先頭割り込み時などの情報)。
切り分け情報としては、VOBUのパック数、VOBU先頭からのIピクチャのエンドアドレス、VOBUの再生時間などである。
同時に、アスペクト情報を録画開始時にMPUへ送り、MPUはVOBストリーム情報(STI)を作成する。ここで、STIは、解像度データ、アスペクトデータなどを保存し、再生時、各デコーダ部はこの情報を元に初期設定を行われる。
また、録再DVDでは、ビデオファイルは1ディスクに1ファイルとしている。
ここで、DVDを利用したリアルタイム録再機において、注意すべき点は、データをアクセスする場合において、そのアクセス(シーク)している間に、とぎれないで再生を続けるために、最低限連続するセクタが必要になってくる。この単位をCDA(コンティギュアス・データ・エリア)という。つまりシームレス再生を実現するために予め取り決められているデータサイズである。
このCDAは、ECCブロック単位となっている方が有利である。そのため、CDAサイズは16セクタの倍数にし、ファイルシステムでは、このCDA単位で記録を行っている。ただし、この場合、ディスク内にうまくCDAの大きさの空き領域がない場合などは、別のファイルが使用している短いセクタが、CDA内に入り込むことも許している。これにより、CDA単位で記録することができる。
図2には、ビデオマネージャー(VMG)の階層構造を示し、その中でデータ再生順序を管理する系統について詳しく示している。
ビデオファイルに記録されたデータ再生順序は、図2に示すような、プログラムチェーン(PGC)で定義されている。このプログラムチェーン(PGC)には、セル(Cell)が定義され、さらにセル(Cell)には、再生すべき対象となるVOBが定義されている。このPGCの具体的情報を記録してある部分がVMGファイルの中のプログラムチェーン情報(PGCI)部分である。PGCIには、2種類が存在し、1つはオリジナルPGCI(ORG_PGCI)、もう1つはユーザディファインドPGCテーブル(UD_PGCIT)である。
図3には、上記プログラムチェーン情報(PGCI)内のプログラムチェーン情報テーブル(PGIT)の内容をさらに詳しく示している。プログラムチェーン情報としては、このプログラムチェーンに対応するプログラムが消去可能か否かを示すプログラムタイプ(PG_TY)、このプログラム内のセル数、このプログラムで記述されるプライマリーテキスト情報(PRM_TXTI)、テキスト情報へのポインタ番号(IT_TXT_SRPN)、代表画像情報(REP_PICTI=セル番号及びそのセル内でのポインタ)が記述される。
図4には、またビデオマネージャー(VMG)内のムービーAVファイル情報テーブル(M_AVFIT)を階層的に示している。このテーブルの情報は、記録されているVOB(プログラム)の数、各VOBに対応するオーディオや副映像のストリームの番号、各VOBの属性(テレビジョン方式、アスペクト比等)がストリーム情報(M_VOB_STI)として記録されている。さらにM_AVFIとしては、一般情報として、VOBが再生可能なものか、仮消去されたものかを示す情報、VOBを記録した日時情報(レコーディングタイム)が記述されている。さらに個々の情報として、各VOBのサーチポインタ、複数のVOBを連続再生する情報(SMLI)としてのシステムクロック情報が記述されている。さらにまた、VOB内のVOBUのタイムマップ情報(TMAPI)が記述されている。タイムマップ情報は、特殊再生等を行なうときに利用可能である。
ここで、この実施の形態の特徴部を説明する前に、手動操作でチャプタを作成する場合のチャプタ作成ガイド機能について説明する。このチャプタ作成ガイド機能は、タイトルを複数にチャプタに分割する際、実際のタイトル(プログラム)を再生しながら、表示部(ディスプレイ)上で視覚的にチャプタの先頭画像、末尾画像を確認して行なわれるようにしたものである。
まず、チャプタ作成時の画面から説明する。図5に示すリモートコントローラ80を操作し、編集ナビゲーションキー(編集ナビキー)を押すと、図6に示すように、画面に対象となるタイトルを示した「パーツ」、「チャプタ」、「プレイリスト」という項目が表れるので、チャプタの項目にカーソルを移動させ、エンターキーを押す。
すると、図7に示す画面が表れる。この画面には、選択したタイトルを動画表示する動画再生領域81aが確保され、また、チャプタの先頭の代表画像であるサムネイルを表示するサムネイル表示領域81bが確保される。更に、チャプタ登録を行なうためのボタン領域81cが確保される。さらにまた、タイトルに幾つのチャプタが作成されたかを容易に分かり易くするために、棒状表示領域81dが確保される。さらに、対象メディアを表示するため領域81e、プログラムがオリジナル(OPGCに対応)であるかあるいはユーザが設定したプレイリスト(UDPGCに対応)であるかを識別表示する領域81f、また動画再生領域81aで表示されている画像の現在位置を、プログラムの先頭からの経過時間で示す領域81g等が確保される。
また、棒状表示領域81dには、プログラム中に存在するチャプタ数と対応するマークが付加して表示される。図の例であると6個のチャプタが作成された状態を示している。またこれに伴い、複数のサムネイルが前記サムネイル表示領域81bに表示されたときは、サムネイル番号が各サムネイルに合せて表示される。図では第2番目から第6番目のサムネイルが表示された例を示している。図では第1番目のサムネイルが示されていないが、これは、第1番目のサムネイルは表示領域の制限があるために、スクロールして隠れているからである。
また、この実施の形態では、複数のサムネイルが表示された状態で、所望のサムネイルにカーソルを合せた状態で削除コマンドを与えることで、当該サムネイルを削除することで、チャプタ開放を行うことができる。この場合は、削除したサムネイルに対応するチャプタを前あるいは後のチャプタに結合することができる。
図8(a)〜(c)は、チャプタ作成時の画面の遷移を示している。まず、図8(a)に示すように、タイトルを動画再生領域81a上で高速正送りあるいは高速逆送り再生し、所望の画像付近(例えばチャプタ境界付近)になると、例えばコマ送り操作を行う。そして、チャプタ境界(最初は先頭)部分の画像になると、「分割」(ボタン領域81c)にカーソルを合せエンターキーを操作する。すると、図8(b)に示すように、チャプタの先頭画像であるサムネイルが作成され、サムネイル表示領域81bに第1番目のサムネイル(番号付き)が表示される。
さらに、高速正送りを行い、チャプタ境界部分の画像になったところで「分割」(ボタン領域81c)にカーソルを合せエンターキーを操作する。すると、図8(c)に示すように、この分割点以降のチャプタに対応する第2番目のサムネイルが作成されると共に、第1番目のチャプタの末尾が確定する。このようにこの記録再生装置では、次々とチャプタを作成することができる。
図9は、上記のようにして作成したチャプタ削除する場合の画面の遷移を示している。例えば、図9(a)に示すように、サムネイル表示領域81bに4つのサムネイルA〜Dが表示されている状態で、サムネイルBに対応するチャプタを削除する場合には、図9(b),(c)に示すように、サムネイルBの位置にカーソルを合わせてゆき、リモートコントローラ80のクイックキーを操作すると画面に「削除」が表示されるので、その領域にカーソルを合わせてエンターキーを操作すると、図9(d)に示すようにサムネイルBが削除されて、サムネイルAとCの間隔が詰められる。
また、分割したチャプタ同士を結合する場合には、対応するサムネイルにカーソルを合わせ、リモートコントローラ80のクイックキーを操作すると画面に「前のチャプタと結合/後ろのチャプタと結合」が表示されるので、必要な方の領域にカーソルを合わせてエンターキーを操作すれば良い。
上記の説明は録画済のプログラムに対してチャプタを設定した例である。しかし、この実施の形態の記録再生装置では更に、録画中において、一時停止機能が働いた場合にもチャプタ作成機能が働くようになっている。
すなわち、記録再生用媒体(DVDあるいはハードディスク)は、プログラム(タイトル)を含むビデオ情報が記録されるビデオ情報記録領域と、このビデオ情報を記録・再生するための管理情報が記録されるビデオ管理情報記録領域と、プログラムの各チャプタを管理するためのチャプタ管理情報の記録領域とを少なくとも有する。
また、記録再生装置は、記録再生用媒体に、情報を記録・また記録情報を再生するための記録処理・再生処理手段と、再生処理手段からの再生信号をディスプレイに供給するための表示信号導出手段と、記録処理・再生処理手段及び表示信号導出手段を制御するシステム制御手段と、システム制御手段を介して記録処理手段に対して記録処理の一時停止を行なわせる一時停止手段とを有する。
ここで、チャプタ作成機能は、一時停止手段が一時停止を実行したときと、録画が再開されたときの録画情報の切れ目をチャプタの境界として、チャプタ管理情報に登録する手段を有する。また、記録再生装置は、再開したときの先頭の画像をサムネイルとして設定する手段をさらに有する。
チャプタ管理情報は、チャプタの境界をエントリィポイント情報として管理している。これは、例えばプレイリストエントリィポイント(図2のUD_PGCを特定する)として管理することができる。しかしこれに限らず別途チャプタエントリィ情報として管理してもよい。
再生時にチャプタ選択が行なわれた場合には、複数のプレイリストをスキップし所望のプレイリストエントリィポイントから再生するように設定すればよい。
記録再生用媒体は、更にサムネイル管理情報を有し、サムネイル管理情報は、前記プログラムの中にサムネイルとして設定された画像のエントリィポイントを示してもよい。或はサムネイルは、プログラムとは独立して作成され、記録再生用媒体に記録されていてもよい。またチャプタの選択再生は、複数のサムネイル表示状態を得て、所望のサムネイルにカーソルを合せて、再生操作を行なうことで、当該サムネイルに対応したプレイリストのエントリーポイントを認識し、再生を開始させることができる。
また一時停止手段は、ユーザ操作に応じて動作する。しかしコマーシャルの時に一時停止させる場合、一時停止手段は、入力信号の音声信号が例えばステレオに変化したことを検出して、一時停止を自動的に実行するようにしてもよい。
図10は、一時停止による自動チャプタ作成の動作をまとめたフローチャートを示している。まず、開始(ステップS11)されると、マイクロコンピュータブロック30は、ステップS12で、キー入力を受け付ける状態となり、ステップS13で、録画キーが操作されたか否かを判別し、操作されていない場合(NO)、ステップS12の処理に戻される。
また、ステップS13で録画キーが操作されたと判断された場合(YES)、マイクロコンピュータブロック30は、ステップS12で、録画処理を実行し、ステップS15で、キー入力を受け付ける状態となり、ステップS16で、停止キーか一時停止キーかキー入力無しまたはそれ以外のキーのいずれが操作されたかを判別する。
そして、マイクロコンピュータブロック30は、停止キーが操作された場合には、そのまま終了(ステップS17)し、一時停止キーが操作された場合には、ステップS18で、一時停止処理を実行した後、ステップS19で、キー入力を受け付ける状態となり、ステップS20で、一時停止解除キーかそれ以外のキーのいずれが操作されたかを判別する。
なお、マイクロコンピュータブロック30は、ステップS16でキー入力無し、または、停止キー及び一時停止キー以外のキーが操作された場合には、ステップS14の処理に戻される。
その後、マイクロコンピュータブロック30は、一時停止解除キーが操作された場合、ステップS21で、エンコーダ部50からPTM(プレゼンテイション・タイム・スタンプ)を取得し、ステップS22で、取得したPTMを指すエントリィポイントを作成して、ステップS14の処理に戻される。
なお、この発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
以上詳述したようにこの発明によれば、チャプタを自動的に作成することができる自動チャプタ作成機能付き記録再生装置を提供することができる。
1001…光ディスク、2001…ハードディスクドライブ装置、30…マイクロコンピュータブロック、35…ディスクドライブ、36…データプロセッサ、37…一時記憶部、38…STC、42…A/V入力部、44…TVチューナ、47…キー入力部、48…表示部、50…エンコーダ部、52…ADC、53…V,A,SPエンコーダ群、56…フォーマッタ、57…バッファメモリ、0…デコーダ部、62…分離部、63…メモリ、64…V,A,SPデコーダ群、66…ビデオプロセッサ、71…ビデオミクサ、72…フレームメモリ、73…I/F、74…DAC、75…I/F、76…セレクタ、77…DAC、80…リモートコントローラ。