JP3979975B2 - セクショナリズム評価システム - Google Patents

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Description

この発明はセクショナリズム評価システムおよびプログラムに関し、特にたとえば、複数の部署に配属された複数の構成員を含む組織におけるセクショナリズムを評価する、セクショナリズム評価システムおよびそのシステムを実行させるプログラムに関する。
従来、組織におけるセクショナリズムを評価できるようなモデルやシステムは存在しなかった。
ここで、セクショナリズム(sectionalism)とは、たとえば1つの会社において自分の属する部門ないし部署にとじこもって排他的となる傾向のことであり、組織の病理の一つで、セクショナリズムに陥った部署では自部署の目的が最大化し、部署間での連携が悪化して全社的な最適性が崩れるという問題がある。
たとえば組織研究の分野では、コンフリクト・マネジメントという1970年代からよく研究されている領域があるが、組織をネットワークとして捉えて定量的に研究するものは十分に行われてきたとはいえない。
また、人的ネットワークとしての組織の研究は、ソシオグラムによる重要人物解析など、組織を知る上で有効な知見を多く生み出しているが、ミクロで見ると個人で、マクロで見るとネットワーク全体の指標というのが実情であり、組織を運営する上での有効な指標と成り得るものは十分に生み出されてはいない。近年では、スモールワールドネットワーク(Small World Network)やスケールフリーネットワーク(Scale Free Network)など、様々なネットワーク的な知見が広がっているが、これらは質的に均質なネットワークといえる。
また、従来のネットワーク指標としては、たとえば平均次数と、D.J.Watts,S.H.Stotogatzによって提案された平均経路長やクラスタ係数、R.Albert.H.Jeong,A.-L.Barabasiによって提案された次数分布などが知られている。簡単に言うと、平均次数(average degree)はネットワーク全てのノードが持っているエッジの単純平均である。平均経路長(average path length)はネットワーク全てのノードの組についての経路長の平均である。クラスタ係数(clustering coefficient)はネットワークを構成しているノードの集まり具合を定量化するものである。次数分布はスケールフリーネットワークにおいて注目されるものである。ノードが持っているエッジの本数を次数と呼ぶが、次数kのノードを全ノードから見出す確率の分布である。組織的に述べると、平均次数は「社内の人的交流の度合い」、平均経路長は「全社的な風通しの良さ」、クラスタ係数は「内部の派閥化の度合い」、次数分布は「知り合いの過疎の分布」と解釈することもできる。
セクショナリズムの問題は、個人レベルでも全社レベルでも把握されることは大切であるが、何よりもセクションという単位でモニタリングできることが求められる。しかし、組織のセクショナリズムの研究として考えると、従来のネットワークモデルの構造やネットワーク指標では、各ノードの属する質の異なる集団(すなわち部署)についての影響が根本的に欠けている。したがって、組織のセクショナリズムについて正確に評価することができなかった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、セクショナリズム評価システムおよびプログラムを提供することである。
この発明の他の目的は、セクショナリズムについて正確な評価ができる、セクショナリズム評価システムおよびプログラムを提供することである。
請求項1の発明は、複数の部署に配属された複数の構成員を含む組織におけるセクショナリズムを評価するためのセクショナリズム評価システムであって、複数の構成員の結び付きに関するデータ、複数の構成員の所属する部署に関するデータ、および組織の有する複数の部署文化要素に関するデータを記憶する記憶手段、記憶手段に記憶された結び付きに関するデータから、複数の構成員としての複数のエージェントのそれぞれに設定される他のエージェントとの結び付きを示すリンク先データを生成するリンク先情報設定手段、記憶手段に記憶された部署に関するデータから、複数のエージェントのそれぞれに設定される自己の所属する部署を示す自部署データを生成する自部署情報設定手段、記憶手段に記憶された部署に関するデータおよび組織の有する複数の部署文化要素に関するデータに基づいて、複数のエージェントのそれぞれに設定される複数の部署文化要素を含む部署文化要素セットデータを生成する部署文化要素セット設定手段、複数のエージェントのそれぞれについて、部署文化要素セットデータにおける自部署に関連する部署文化要素の比率を高める自部署感化処理を実行する自部署感化処理実行手段、複数のエージェントのそれぞれについて、自己のリンク先データに基づく結び付きを有する他のエージェントとの間でインタラクションさせて部署文化要素セットデータの値を変化させるインタラクション処理を実行するインタラクション処理実行手段、および自部署感化処理実行手段およびインタラクション処理実行手段の処理によって算出された複数のエージェントのそれぞれの部署文化要素セットデータに基づいて、部署または組織単位で構成員一人あたりの部署文化要素の標準偏差を算出することによって、部署または組織についてのセクショナリズム指標を算出して生成する指標算出手段を備える、セクショナリズム評価システムである。
請求項1の発明では、組織におけるセクショナリズムを評価するためにセクショナリズム指標が算出される。その指標算出にあたって、複数の構成員のそれぞれに、他の構成員との結び付きに関するリンク先情報(実施例ではリンク先エージェントリスト)、自己の所属する部署に関する自部署情報(実施例では自部署のコード)、および組織の有する複数の部署文化要素を含む部署文化要素セットが設定される。
ここで、部署文化について説明すると、組織において、それぞれの部署には固有の仕事やスタイルや優先順位等の差が存在し、そのような質の差異がセクショナリズムを発生させる源となると発明者らは考えており、本明細書ではそのような差異を組織の内包する固有の因子として「部署文化」と呼んでいる。たとえば営業,製造,業務という3つの部署を有する中小企業のようなシンプルで特徴的な構造の組織では、部署文化は部署ごとに固有のものが存在すると考えられ、つまり「営業」,「製造」,「業務」の3つの部署文化要素があるものとしている。なお、多数かつ複雑な部署や構造を有するような組織ではもちろんこの限りでなく、いくつかの要素のパターンとして表されるであろう。
そして、このような各情報が設定された各構成員を自部署感化処理実行手段およびインタラクション処理実行手段によって、シミュレーションが実行される。自部署感化処理では、部署文化要素セットにおける自部署に関連する部署文化要素の比率が高められる。これによって、部署に所属して行動していること自体からの影響を反映することができる。インタラクション処理では、自己のリンク先の構成員との間でインタラクションさせて部署文化要素セットの値を変化させる。これによって、他の構成員との交流を通じた影響を反映することができるとともに、自己と結び付きないし繋がりのある構成員との交流であるので、そこには人的なネットワーク構造も反映される。そして、指標算出手段は、シミュレーションの結果算出された複数の構成員のそれぞれの部署文化要素セットに基づいて、部署または組織単位で構成員一人あたりの部署文化要素の標準偏差を算出することによって、部署または組織についてのセクショナリズム指標を算出する。たとえば、指標算出手段は、部署または組織単位で、各部署文化要素について組織全体での平均に対する分散を算出して合計し、その分散合計を構成員数で割って一人当たりの分散を求め、その一人当たりの分散を部署文化要素数で割ってから平方根を求め、その求めた値を部署または組織についてのセクショナリズム指標とする。したがって、請求項1によれば、従来のネットワーク指標では含むことのできなかった部署の質の違いによる影響を反映した、正確なセクショナリズム指標を算出することができる。
請求項2の発明は、自部署感化処理実行手段は、自部署感化処理を所定の確率で実行するものであり、当該自部署感化処理では、部署文化要素セットデータにおける自部署に関連する部署文化要素の値を増加させてから当該部署文化要素セット全体で正規化する。
請求項2では、自部署感化処理は所定の確率で実行され、その処理では自部署に関連する部署文化要素の値を増加させてから部署文化要素セット全体で正規化される。したがって、自部署にいることによって徐々に自部署の色に染まっていく過程ないし状況を実現することができる。また、正規化することによってはじめほどそのインパクトが大きく色に染まり続けるにつれて影響が小さくなっていく過程を実現できる。したがって、より正確な指標を算出することができる。
請求項3の発明は、インタラクション処理実行手段は、リンク先データに基づいて結び付きを有する他のエージェントを選択し、当該選択されたエージェントとの間で部署文化要素セットデータの差分を算出し、その差分の所定割合を与え合うインタラクション処理を実行する。
請求項3では、部署文化要素セットの差分の所定割合を自他の間で与え合うので、自他の差があればあるほど大きい影響を与え合い、一方、同じような構成員同士では差が小さく影響も小さくなる。また、相手が同じ部署の構成員である場合にはたとえば自部署感化処理でどちらかが得た自部署の傾向を周りに拡散していくこととなるし、一方、相手が他部署に所属する構成員である場合には部署文化要素の偏りを補正するように働くこととなる。したがって、実際の交流に似た影響の仕方を実現できるので、より正確な指標を算出することができる。
請求項4の発明は、指標算出手段によって算出されたセクショナリズム指標を可視化する可視化手段をさらに備える。
請求項4の発明では、セクショナリズム指標が可視化されるので、各部署のセクショナリズムの危険度を容易に把握することができる。
請求項5の発明は、複数の部署に配属された複数の構成員を含む組織におけるセクショナリズムを評価するためのセクショナリズム評価システムにおいて実行させるプログラムであって、複数の構成員の結び付きに関するデータ、複数の構成員の所属する部署に関するデータ、および組織の有する複数の部署文化要素に関するデータを記憶する記憶手段を備えるセクショナリズム評価システムの処理手段を、記憶手段に記憶された結び付きに関するデータから、複数の構成員としての複数のエージェントのそれぞれに設定される他のエージェントとの結び付きを示すリンク先データを生成するリンク先情報設定手段、記憶手段に記憶された部署に関するデータから、複数のエージェントのそれぞれに設定される自己の所属する部署を示す自部署データを生成する自部署情報設定手段、記憶手段に記憶された部署に関するデータおよび組織の有する複数の部署文化要素に関するデータに基づいて、複数のエージェントのそれぞれに設定される複数の部署文化要素を含む部署文化要素セットデータを生成する部署文化要素セット設定手段、複数のエージェントのそれぞれについて、部署文化要素セットデータにおける自部署に関連する部署文化要素の比率を高める自部署感化処理を実行する自部署感化処理実行手段、複数のエージェントのそれぞれについて、自己のリンク先データに基づく結び付きを有する他のエージェントとの間でインタラクションさせて部署文化要素セットデータの値を変化させるインタラクション処理を実行するインタラクション処理実行手段、および自部署感化処理実行手段およびインタラクション処理実行手段の処理によって算出された複数のエージェントのそれぞれの部署文化要素セットデータに基づいて、部署または組織単位で構成員一人あたりの部署文化要素の標準偏差を算出することによって、部署または組織についてのセクショナリズム指標を算出して生成する指標算出手段として機能させるためのプログラムである。
請求項5の発明では、請求項1の発明と同様に、従来のネットワーク指標では含むことのできなかった部署の質の違いによる影響を反映した、正確なセクショナリズム指標を算出することができる。
この発明によれば、従来のネットワーク指標では含むことのできなかった部署の質の違いを反映したものとしてセクショナリズム指標を算出するようにしているので、組織におけるセクショナリズムを正確に評価できる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例のセクショナリズム評価システム(以下単に「システム」とも言う。)は、組織におけるセクショナリズムを評価するためのものであり、セクショナリズムを指標化し、組織においてどのセクションがどのぐらいセクショナリズムのリスクがあるかをモニタリングするものである。
このシステムはたとえばPCやワークステーション等のようなコンピュータを用いて実現される。つまり、システムは全体制御を司るCPUを含み、CPUにはROM,RAM,HDD,キーボードまたはマウス等のような入力装置,LCDまたはCRT等のような表示装置,CD−ROMやDVD−ROM等のような各種情報記録媒体とのインタフェース等が接続される。ROMまたはHDD等には、コンピュータを本発明のセクショナリズム評価システムとして機能させるためのプログラムおよび必要なデータが、予めあるいはインタフェースを介して情報記憶媒体から取得することによって記憶されていて、CPUはこのプログラムに従ってRAMに一時的なデータを生成しつつ処理を実行する。
まず、このシステムの評価対象である組織について簡単に説明する。組織10は、たとえば図1に示すように、複数の部署12a,12b,12c,…(以下まとめて参照符号「12」で示すこともある。)および複数の構成員14,14,…を含む。各構成員14はそれぞれの部署12に配属される。そして、各構成員14は、その組織10の目的遂行のために分担されたそれぞれの行動ないし業務を行う。各構成員14は、各自の行動を行う上で、他の構成員14との間に、結び付きないしリンクを持っていて、その結び付きは図1中では直線16で示される。たとえば組織10が企業である場合、その行動はそれぞれに割り当てられた仕事であり、その結び付きは仕事上の関係性、つまり、各自の仕事を遂行する上で交流があることを意味する。この図1では、部署12aに所属している構成員14aは、自部署12a内の他のほとんどの構成員14と交流があるが他の部署12bまたは12cに所属する構成員14とは少数としか交流がない場合が一例として示されている。これは他部署とは特定の人物(リーダや担当窓口等)を通して関わるようにしている通常の組織構造の典型的な例といえよう。
発明者らは、組織におけるセクショナリズムの背景には、部署間の仕事の質の差異と、コミュニケーションが部署によって分断していることがあると考えている。セクショナリズムの進行は、それぞれの部署に固有の仕事やスタイルや優先順位といったものの差から発生してきている。会社固有の文化として「組織文化」という用語があるので、ここではこの部署ごとのスタイル等を「部署文化」と呼ぶことにする。つまり、組織は複数の部署文化要素を有している。
本発明では、その部署文化の濃淡に影響を与えるものとして、構成員間のインタラクションを考えて人的ネットワークに注目している。たとえば、図1に示したように、通常は同じ部署やサブグループの構成員同士はよく見知っており仕事上の影響も与え合う。一方で他部署の構成員との交流は相対的に少ない。部署に所属するということはその部署文化の担い手になることを意味するが、他部署との交流が少ないと、他部署文化の流入が十分でなくなり、文化的偏りが大きくなっていく。このように、部署内に偏ったコミュニケーションを通してセクショナリズムが進行するものと考えられる。
そこで、この実施例では、そのような部署文化を持った複数の構成員14のインタラクションを、マルチエージェントでモデル化し、エージェントに部署12というネットワーク的な構造を与えてシミュレーションすることで、組織10における部署別のセクショナリズムの傾向を指標として算出するようにしている。以下では、構成員14をエージェント14ということもある。
エージェント14のそれぞれには、図2に示すように、リンク先エージェントリスト,自部署のコード,および部署文化要素セットなどの情報が設定される。
リンク先エージェントリストは、他のエージェント14との関係性を示す情報である。この実施例では結び付きの有無を示し、そのエージェント14にとってたとえば仕事上の交流のある全ての他のエージェント14の構成員コード(構成員識別情報)を含む。このシステムでは、このリンク先エージェントリストに基づいて、結び付きを有する他のエージェント14とのインタラクション処理が実行されることとなる。
なお、リンク先エージェントリストは、図3に示すような当該組織10の構造、つまり、隣接行列として記述可能である人的なネットワーク構造から得られる。このような組織構造の詳細は、たとえば、組織10内のすべての構成員14に対して業務上交流のある他の構成員14を尋ねるアンケートを実施すること等によって取得される。
図3には組織10の有するネットワーク構造の詳細の一例が示されている。各行各列に割り振られた番号(1〜30)は構成員コードに相当する。そして、各升目において記入される黒四角18は、その構成員コードを有するもの同士が結び付きを有することを意味し、空白の升目は結び付きがないことを意味する。つまり、たとえば、第1行(第1列)において第15列(第15行)の升目には黒四角18が記入されているので、構成員コードが1の者は、構成員コードが15の者とは交流があることが分かる。また、この図3では、各構成員の所属する部署も併せて示されているが、この情報すなわち各エージェント14の自部署コードは、たとえば上述のアンケートや構成員名簿等から取得される。
また、この実施例では、ネットワークの張替えを行わず、また、インタラクション中に新しいエージェントの参加や退出等も行わないこととしている。基本的に、組織の調査を行い、静的なデータに基づいてその組織をシミュレートすることを指向しているため、各エージェントのネットワーク構造は固定している。
図2に戻って、自部署のコードは、そのエージェント14の所属する部署12の部署コード(部署識別番号)である。この自部署コードが各エージェント14に設定されることによって、各エージェント14は自己の部署文化を把握でき、したがって部署文化を織り込んだモデルとすることができる。
部署文化要素セットは、当該組織10の有する複数の部署文化のすべてを一組としたものである。つまり、たとえば組織10に部署文化要素A,B,Cの3つが存在する場合には、各部署文化要素の値をそれぞれfa,fb,fcとすると、各構成員14は全組織的な視点に立てば全ての要素を保持しているものと考えて、各エージェント14には、全ての部署文化要素を有する部署文化要素セット[fa,fb,fc]が設定される。たとえばfa,fb,fcの初期値としては100がそれぞれ設定される。
なお、この実施例では、部署文化要素は組織10の有する部署12ごとに存在するものとしており、つまり、たとえば組織10が営業,製造,業務の3つの部署12を有する場合には、その組織10は部署ごとに対応する3つの互いに独立した部署文化要素「営業」,「製造」,「業務」を有するものとしている。したがって、入力された自部署コードに基づいて、組織10の有する部署文化要素数が把握され、各部署コードと各部署文化要素とが関連付けられることとなる。
このような情報の設定された複数のエージェント14によるシミュレーションが開始され、各エージェント14の部署文化要素セットに変化が加えられる。このシステムは、1)自部署に染まる場合と、2)リンク先とのインタラクションで部署文化要素セットの差を認識してお互いに共有する場合、の2つのケースの処理を実行している。
自部署に染まる場合の処理すなわち自部署感化処理は、部署12に所属して仕事などの行動をとること自体からの影響を想定したものである。これによって当該組織10の有する部署12間の質の差を反映することができる。
たとえば、組織10がA部署,B部署,C部署を含み、部署ごとに対応するfa,fb,fcという部署文化要素を有していて、各エージェントに部署文化要素セット[fa,fb,fc]が設定される場合、A部署は[100,0,0]、B部署は[0,100,0]、C部署は[0,0,100]という部署文化傾向を持っているといえる。そして、このような部署にある期間いると、一定の比率で自部署の部署文化要素比率が高まるようにした。たとえば新入社員のときには何色にも染まっていなかったのが、営業部に配属されて数年もするとすっかり営業色に染まるような過程をシミュレートしているといえる。
具体的には、自部署色に染まる処理は、所定の頻度で発生させるようにしており、この実施例ではたとえば確率10%に設定している。また、その染まる際の効果は、部署文化要素の初期値合計の所定割合(この実施例では10%)だけ増加するように設定している。そして、はじめほどインパクトが大きく、色に染まり続けるにつれて影響が小さくなるように、初期値合計の所定割合の値を自部署に対応する部署文化要素に加算した後に全体で初期値合計を維持するように相似的に正規化している。たとえば、図4に示すように、A部署に所属して[100,100,100]の部署文化要素セットを有するエージェントIが自部署の色に染まる場合には、初期値合計300の10%である30を一旦faに加算すると、[130,100,100]となる。これを合計が300のままであるように正規化することによって、[118,91,91]が得られる。この場合、faは18ほど上昇するので影響が大きい。一方、A部署に所属して[260,20,20]を有するエージェントの場合には、同じケースで[264,18,18]となりfaは4しか上昇しない。
なお、この実施例における自部署の染まる処理の発生確率である10%とその効果の割合10%は一例であり、たとえば評価対象の組織10における各部署が実際に有している特徴等に基づいて適宜に設定されてよい。
リンク先エージェントとのインタラクション処理は、交流相手とのインタラクションを通じた影響を想定したものである。この処理では、自分のリンク先エージェントリストから1エージェントを選択してインタラクションする。この際に自部署と他部署の差は考慮していない。自部署のリンクが多ければ必然的に自部署のメンバとばかりインタラクションすることになるし、他部署のリンクが多ければそれだけ他部署のメンバとインタラクションすることも多くなる。つまり、ネットワーク構造すなわち組織10の構造が反映される。
また、基本的に各構成員は自分の各部署文化要素を自覚できないが、相手との差に関しては知覚できると考えられる。そこで、このインタラクション処理では、部署文化要素セットの差分を使用して、差分の所定割合を与え合うようにしている。たとえば相手の部署文化要素セットとの差分をまるまる自分の中に取り込めば、相手色に染まることとなってしまう。差分の半分ずつをお互いにシェアすると、お互いの部署文化要素セットは全く同一になる。これを100%の共感とすると、基本的にお互いが簡単に一致してしまうようなことはないと考えて、この実施例では一度のインタラクションによって、たとえば50%の共感をするように設定している。
たとえば、図5に示すように、[150,100,50]を有するエージェントIと、[120,80,100]を有するエージェントJとがインタラクションする場合、その差分d[-30,-20,+50]の50%の量をお互いにシェアする。つまり、エージェントIは差分の50%の半分(25%)である[-7.5,-5,+12.5]を自分に加算するとともに、エージェントJからは差分の25%を減算する。これによって、エージェントIの部署文化要素セットは[142.5,95,62.5]となり、エージェントJの部署文化要素セットは[127.5,85,87.5]となる。
この差分のシェアの仕組みによれば、相手との差があるほど大きなシェアとなり影響が大きくなるが、同じような者同士では差が小さく影響も小さくなる。また、同じ部署内では、ある頻度で誰かが得た自部署の傾向をまわりに拡散していくことになるし、他部署のリンク先とのインタラクションの場合にはその偏りを補正する働きがある。
なお、この実施例では、50%の共感をするように差分の所定割合は25%に設定されたが、この所定割合は、一度のインタラクションで、どの程度共感するか、どの程度自他の差が埋まるか、その影響の度合いを考慮して、0から50%(100%の共感)以下の間で適宜に設定されてよい。
そして、この実施例では、このような自部署に染まる処理とリンク先とのインタラクション処理とは、すべてのエージェント14に対して1回ずつ実行され、この全エージェント14に対する処理が所定のターン数Mだけ繰り返して実行される。つまり、毎ターンとも、ある一定の確率で自部署の色に染まり、自分のリンク先から1エージェントを選択してインタラクションする。
この所定の繰り返し回数Mとしてたとえば1000が設定される。この回数は、たとえば自部署に染まる場合の効果と頻度,インタラクションする際の影響度合いなどの他のパラメータとのバランスで決まってくるが、望ましくは部署で集計した要素セットの平均が収束するような値が設定される。このように、この実施例では、インタラクションが繰り返された後の、すなわち、時間が経過した未来の組織10における各エージェントの部署文化要素の値が算出される。したがって、これに基づいて算出されるセクショナリズム指標は、現在の組織構造がどの程度のセクショナリズムのリスクを孕んでいるかを示すものといえる。
このシミュレーションを終了した後、セクショナリズム指標が算出される。セクショナリズム指標は、シミュレーションの結果算出された各エージェントの部署文化要素セットの値に基づいて、部署または組織全体単位で、部署文化要素の部署内一人当たりの標準偏差を求めることで得られる。
具体的には、まず、各部署文化要素について組織全体での平均を算出する。
組織10がAからAで表されるN個のエージェントを含み、エージェントAが(ai1,ai2,…,ais)で示されるs個の部署文化要素を有するとすると、各部署文化要素について組織全体での平均A ̄は、数1で示される。
Figure 0003979975
次に、組織全体での平均に対する各エージェントの各部署文化要素の分散を、求めたい部署(組織全体を含む)単位で合計する。たとえば組織10に含まれる部署Gがエージェントの番号を1〜g番として、g個のエージェントを有するとすると、分散の部署合計Vは数2で示される。
Figure 0003979975
続いて、分散の部署合計Vをその部署内のエージェント数gで割ることによって部署内一人当たりの分散VGpを算出する(数3)。
Figure 0003979975
そして、部署内一人当たりの分散VGpを部署文化要素数sで割り、その数の平方根をとって、その求めたい部署でのセクショナリズム指標SecSDとする(数4)。
Figure 0003979975
図6および図7には、このシステムにおける動作の一例が示される。図6に示すように、システムのCPUは、ステップS1で隣接行列の設定を処理し、ステップS3で自部署コードの設定を処理する。詳しくは、ステップS1では、上述のようにアンケート等によって得た組織10における全構成員14の他の構成員14との交流関係の情報等を取得して、図3に示したような組織構造(ネットワーク構造)である隣接行列を設定する。また、ステップS3では、同様に、アンケート等の情報から全構成員14の所属する部署コードの情報をそれぞれ設定する。
なお、ステップS1およびステップS3の全構成員の交流情報および所属部署情報は、たとえばオペレータによって入力装置等から入力されてもよいし、各種情報記憶媒体から取得したデータをHDD等から読み出して取得されてもよい。
続くステップS5で、組織10の有する部署文化要素の設定を処理する。部署文化要素は各部署12に対応するものであり、この実施例では、入力された部署コード数すなわち部署数に対応する数の部署文化要素が設定され、各部署文化要素には対応する部署12の部署コードが関連付けられる。
続いて、ステップS7では、各エージェントの設定が処理される。つまり、組織10の構成員14のそれぞれをエージェントとし、各エージェントには、図2で示したように、リンク先エージェントリスト,自部署のコード,および部署文化要素セットの初期値が設定される。各エージェントのリンク先エージェントリストはステップS1の隣接行列ないしネットワーク構造から得られ、自部署のコードはステップS3から得られる。また、部署文化要素セットはステップS5で設定した部署文化要素に基づいて設定され、それぞれの値に初期値である100が設定される。
ステップS9では、ターン数Mおよびエージェント数Nが設定される。ターン数Mはこの実施例では上述のように部署文化要素セットの平均が収束するような適宜な値として1000が設定される。エージェント数Nは組織10に含まれる全構成員数であり、ステップS1で取得した隣接行列ないしネットワーク構造に基づいて設定される。
続いて、ステップS11では、ターン数の設定された変数Mの値を「1」だけ減らす。このステップS11によって、処理の実行回数(ターン数)がカウントされることとなる。次に、ステップS13では、エージェント数の設定された変数Nの値を「1」だけ減らす。このステップS13によって、処理の実行されたエージェント数がカウントされることとなる。
続いて、ステップS15で、自部署感化処理すなわち自部署の色に染まる処理が実行される。この自部署感化処理の動作の詳細は図8に示される。図8の最初のステップS41で、システムのCPUは、この自部署感化処理の実行を所定の確率(この実施例では10%)で発生させ、続くステップS43で、実行か否かを判断する。このステップS43で“NO”であればそのままこの処理を終了してリターンする。
一方、ステップS43で“YES”であれば、続くステップS45で、当該エージェントの自部署コードをチェックする。チェックした自部署コードに基づいて、その所属部署12に対応する部署文化要素を把握することができる。続いて、ステップS47で、自部署に対応する部署文化要素に、部署文化要素セットの初期値合計(この実施例では300)の所定割合(この実施例では10%)の値を加算する。そして、ステップS49で、部署文化要素セットの合計が初期値合計を保つように正規化する。このようにして、自部署に対応する部署文化要素の比率が高められ、自部署に染まることとなる。ステップS49を終了すると、この自部署感化処理を終了してリターンする。
図6に戻って、続くステップS17では、他のエージェントとのインタラクション処理が実行される。このインタラクション処理の動作の詳細は図9に示される。図9の最初のステップS51で、システムのCPUは、自己のリンク先エージェントリストを参照して、そのリストから1エージェントをランダムで選択する。つまり、このターンにおいてインタラクションする相手を決定する。
続いて、ステップS53では、部署文化要素のそれぞれについて、選択した相手エージェントとの差分を算出する。そして、ステップS55で、部署文化要素セットの差分の所定割合(この実施例では25%)を、自己と相手との間で与え合う。つまり、差分の所定割合の値を、自己の部署文化要素セットに対して加算し、相手の部署文化要素セットから減算する。このようにして、自己と結び付きのある相手との間でお互いに影響を与え合うこととなる。ステップS55を終了すると、このインタラクション処理を終了してリターンする。
図6に戻って、続くステップS19で、変数Nが「0」になったか否かを判断する。すなわち、ステップS15の自部署感化処理とステップS17の他のエージェントとのインタラクション処理とを、全てのエージェントに対して実行したか否かを判断する。このステップS19で“NO”であれば、ステップS13に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS19で“YES”であれば、つまり、全エージェントに対して処理を実行し終わった場合には、続くステップS21で、変数Mが「0」になったか否かを判断する。すなわち、全エージェントに対する処理を所定の回数(この実施例では1000)だけ実行したか否かを判断する。このステップS21で“NO”であれば、ステップS11へ戻って処理を繰り返す。一方、ステップS21で“YES”であれば、全エージェントに対する処理が所定回数実行されてシミュレーションが終了したので、セクショナリズム指標を算出すべく、次の図7のステップS23へ進む。
図7に示すように、まず、ステップS23で、各部署文化要素について、組織全体での平均を算出する。次に、ステップS25で、組織全体平均に対する各エージェントの各部署文化要素の分散を算出し、その算出した分散を、求めたい部署単位で、すなわち、全ての部署文化要素および当該部署内の全エージェントについて合計する。続いて、ステップS27で、分散の部署合計をその部署内のエージェント数で割ることによって、部署内1人当たりの分散を算出する。そして、ステップS29で、部署内1人当たりの分散を部署文化要素数で割り、その数の平方根をとって求めた値を、その部署のセクショナリズム指標とする。
続いて、ステップS31で、全ての部署および組織全体について、セクショナリズム指標を算出したか否かを判断する。このステップS31で“NO”であれば、ステップS25へ戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS31で“YES”であれば、続くステップS33で、算出したセクショナリズム指標の可視化処理を実行する。ここでは、たとえば図10に示すように、各部署および組織全体でのセクショナリズム指標についてのグラフ(たとえば棒グラフ)をシステムの表示装置等に表示させる。指標の出力形態は任意だが、可視化することによって当該組織におけるセクショナリズム指標を容易に把握できる。この図10のように、組織全体でのセクショナリズム指標と各部署のセクショナリズム指標とを比べることによって、各部署のセクショナリズムの危険度を把握することができる。たとえば図10では、部署Cおよび部署Aでの指標は組織全体での指標よりも大きくなっているので、これら部署Cおよび部署Aではセクショナリズムに陥る危険性があることが分かる。
この実施例によれば、従来のネットワーク指標では含むことのできなかった部署の質の違いを反映したものとしてセクショナリズム指標を算出するようにしているので、組織におけるセクショナリズムを正確に評価できる。
また、エージェントに、人的なネットワーク構造(リンク先エージェントリスト),セクションへの所属(自部署コード)およびセクションの特性(部署文化要素)を初期値として与えて、同じパラメータを使用することによって、様々なサイズや構造の組織単位に対して相対的に比較可能な結果を得ることができる。
さらに、従来のネットワーク指標であるクラスタ係数や平均経路長も組織の閉鎖性などを表すことのできる指標であるが、発明者らによる研究によれば、本発明のセクショナリズム指標は、組織構造の違いに対する感度においても従来のネットワーク指標を上回る結果を得ている。
なお、上述の実施例では、部署文化要素について、組織10が有する部署12ごとに部署文化が存在するように設定している。このような設定は、たとえば営業,製造,業務のようなシンプルで特徴的な部署構造を持った中小企業等のような組織のセクショナリズムの評価においては、十分に適合するものと考えている。しかしながら、たとえば部署数が100程度の多数存在する大企業のような組織においては、必ずしもその部署数と同じ数の部署文化要素が存在するわけではなく、たとえば5〜6種類程度の少数の因子の発現パターンとして部署文化は記述されるとも考えられる。したがって、たとえば職務分析等を通して少数の固有の因子を抽出することによって、部署文化要素は設定されてよいものと考えられる。
また、上述の実施例では、図3に示したような隣接行列として記述できる人的ネットワーク構造(組織構造)では構成員同士の結び付きの有無のみを考慮し、シミュレーションにおいてもリンク先エージェントリストによってその結び付きの有無のみを反映している。しかしながら、組織構造には、構成員の結び付きの方向性や重み等を考慮することで、たとえば上司と部下とのインタラクションのようなより細かいモデル化を行うことも考えられる。
評価対象となる組織の構成を説明するための図解図である。 各エージェントに設定される情報を示す図解図である。 組織の構造である構成員の関係性を示す図解図である。 自部署の色に染まる場合の処理を説明するための図解図である。 他のエージェントとインタラクションする場合の処理を説明するための図解図である。 この発明のセクショナリズム評価システムにおける動作の一例の一部を示すフロー図である。 図6の続きを示すフロー図である。 図6における自部署感化処理の動作の一例を示すフロー図である。 図6における他のエージェントとのインタラクション処理の動作の一例を示すフロー図である。 セクショナリズム指標のグラフ表示の一例を示す図解図である。
符号の説明
10 …組織
12 …部署
14 …構成員

Claims (5)

  1. 複数の部署に配属された複数の構成員を含む組織におけるセクショナリズムを評価するためのセクショナリズム評価システムであって、
    前記複数の構成員の結び付きに関するデータ、前記複数の構成員の所属する部署に関するデータ、および前記組織の有する複数の部署文化要素に関するデータを記憶する記憶手段、
    前記記憶手段に記憶された前記結び付きに関するデータから、前記複数の構成員としての複数のエージェントのそれぞれに設定される他のエージェントとの結び付きを示すリンク先データを生成するリンク先情報設定手段、
    前記記憶手段に記憶された前記部署に関するデータから、前記複数のエージェントのそれぞれに設定される自己の所属する部署を示す自部署データを生成する自部署情報設定手段、
    前記記憶手段に記憶された前記部署に関するデータおよび前記組織の有する複数の部署文化要素に関するデータに基づいて、前記複数のエージェントのそれぞれに設定される前記複数の部署文化要素を含む部署文化要素セットデータを生成する部署文化要素セット設定手段、
    前記複数のエージェントのそれぞれについて、前記部署文化要素セットデータにおける自部署に関連する前記部署文化要素の比率を高める自部署感化処理を実行する自部署感化処理実行手段、
    前記複数のエージェントのそれぞれについて、自己の前記リンク先データに基づく前記結び付きを有する他のエージェントとの間でインタラクションさせて前記部署文化要素セットデータの値を変化させるインタラクション処理を実行するインタラクション処理実行手段、および
    前記自部署感化処理実行手段および前記インタラクション処理実行手段の処理によって算出された前記複数のエージェントのそれぞれの前記部署文化要素セットデータに基づいて、前記部署または前記組織単位で前記構成員一人あたりの前記部署文化要素の標準偏差を算出することによって、前記部署または前記組織についてのセクショナリズム指標を算出して生成する指標算出手段を備える、セクショナリズム評価システム。
  2. 前記自部署感化処理実行手段は、前記自部署感化処理を所定の確率で実行するものであり、
    当該自部署感化処理では、前記部署文化要素セットデータにおける前記自部署に関連する部署文化要素の値を増加させてから当該部署文化要素セット全体で正規化する、請求項1記載のセクショナリズム評価システム。
  3. 前記インタラクション処理実行手段は、前記リンク先データに基づいて前記結び付きを有する他のエージェントを選択し、当該選択されたエージェントとの間で前記部署文化要素セットデータの差分を算出し、その差分の所定割合を与え合うインタラクション処理を実行する、請求項1または2記載のセクショナリズム評価システム。
  4. 前記指標算出手段によって算出された前記セクショナリズム指標を可視化する可視化手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載のセクショナリズム評価システム。
  5. 複数の部署に配属された複数の構成員を含む組織におけるセクショナリズムを評価するためのセクショナリズム評価システムにおいて実行させるプログラムであって、
    前記複数の構成員の結び付きに関するデータ、前記複数の構成員の所属する部署に関するデータ、および前記組織の有する複数の部署文化要素に関するデータを記憶する記憶手段を備える前記セクショナリズム評価システムの処理手段を、
    前記記憶手段に記憶された前記結び付きに関するデータから、前記複数の構成員としての複数のエージェントのそれぞれに設定される他のエージェントとの結び付きを示すリンク先データを生成するリンク先情報設定手段、
    前記記憶手段に記憶された前記部署に関するデータから、前記複数のエージェントのそれぞれに設定される自己の所属する部署を示す自部署データを生成する自部署情報設定手段、
    前記記憶手段に記憶された前記部署に関するデータおよび前記組織の有する複数の部署文化要素に関するデータに基づいて、前記複数のエージェントのそれぞれに設定される前記複数の部署文化要素を含む部署文化要素セットデータを生成する部署文化要素セット設定手段、
    前記複数のエージェントのそれぞれについて、前記部署文化要素セットデータにおける自部署に関連する前記部署文化要素の比率を高める自部署感化処理を実行する自部署感化処理実行手段、
    前記複数のエージェントのそれぞれについて、自己の前記リンク先データに基づく前記結び付きを有する他のエージェントとの間でインタラクションさせて前記部署文化要素セットデータの値を変化させるインタラクション処理を実行するインタラクション処理実行手段、および
    前記自部署感化処理実行手段および前記インタラクション処理実行手段の処理によって算出された前記複数のエージェントのそれぞれの前記部署文化要素セットデータに基づいて、前記部署または前記組織単位で前記構成員一人あたりの前記部署文化要素の標準偏差を算出することによって、前記部署または前記組織についてのセクショナリズム指標を算出して生成する指標算出手段として機能させるためのプログラム。
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