JP3976657B2 - ノイズ除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像信号に含まれるノイズを抽出し、除去するノイズ除去回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像信号として、例えばテレビジョン用映像信号のS/Nを改善する方法はすでに種々提案されているが、その1つとして、映像信号はフレーム相関が非常に強いが、ノイズはフレーム相関が弱いことを利用したノイズ除去装置が知られている。
【0003】
図7に従来のノイズ除去装置を示す。このノイズ除去装置は、出力映像信号を1フレーム期間遅延するフレームメモリ104、第1の減算回路102と、非線形処理回路107、第2の減算回路103が図示のごとく接続されて構成されている。非線形処理回路107の非線形特性を図8に示す。
【0004】
図8に示す非線形特性は、入力信号が閾値−TH1〜TH1の範囲で正弦曲線(またはS字曲線あるいは2次曲線)で規定される値で線形化され、閾値−TH1、+TH1を越える信号は除去されることを示す。
【0005】
図7のノイズ除去装置では、第1の減算回路102において、入力端子101から入力される入力映像信号からフレームメモリ104により1フレーム期間遅延した出力映像信号を減じる。第1の減算回路102から出力されるフレーム差分信号は、映像信号に含まれる動画部分の残像とノイズ成分とを含む信号である。
【0006】
前記フレーム差分信号における動画部分の残像部分のレベルは、ノイズレベルに比べ比較的大きいことからその閾値をほぼTHとすると、図8に示す非線形特性を持つ非線形処理回路107を通すことにより、動画部分の残像は除去され、ノイズ成分を抽出することができる。
【0007】
そして、第2の減算回路103において、抽出されたノイズ成分を現在の入力映像信号から減じると、映像信号に含まれるノイズ成分が除去され、ノイズ成分を含まない映像信号を得ることができる。
【0008】
これを出力映像信号として出力すると共に、フレームメモリ104に一旦記憶して次フレームのフレーム差信号を算出するために備える。
【0009】
このノイズ除去装置は、映像信号が静止画である場合は良好にS/Nを改善するが、動画であるときにはフレーム差分信号中に含まれる低レベルの動き成分は全てノイズ成分とみなしている為、ノイズ成分として抽出されてしまい、非線形処理回路107からは低レベルの動き成分とノイズ成分とを含んだ信号が出力される。その結果、第2の減算回路103において、入力映像信号からノイズ成分のみならず振幅の小さい動画部分も除去することになり残像等を発生させてしまうという問題がある。
【0010】
上述したノイズ除去装置における問題を解決する為、アダマール変換を用いたノイズ除去装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0011】
図9にアダマール変換を用いたノイズ除去装置を示す。このアダマール変換を用いたノイズ除去装置は、フレームメモリ104、第1の減算回路102、第2の減算回路103、直列・並列変換回路105、アダマール変換回路106、図8に示す非線形特性を持つ非線形処理回路107、アダマール逆変換回路108が図示のごとく接続されて構成されている。又この例では、(4×2)次のアダマール変換を適用している。
【0012】
第1の減算回路102において、入力端子101から入力される入力映像信号から、フレームメモリ104により1フレーム期間遅延した出力映像信号を減じる。第1の減算回路102から出力されるフレーム差分信号は、映像信号に含まれる動画部分の残像とノイズ成分とを含む信号である。このフレーム差分信号に対して、直列・並列変換回路105により図2に示すような入力領域を切り出し、アダマール変換回路106においてアダマール変換を行い、この実空間のデータを周波数領域のデータに変換する。その変換式を下記数1に記す。
【0013】
【数1】
Figure 0003976657
【0014】
動画部分の残像部分は隣接位置同士で相関があるので、ある特定の周波数領域に集中して表れる。つまり振幅の大きな周波数領域上のデータとなる。また、ノイズ成分は隣接位置同士で相関がないので、全ての周波数領域に平均化されて振幅が小さい周波数領域上のデータとして表れる。従って、アダマール変換後のデータに対して、動画部分の残像部分における周波数領域の振幅の大きい値をしきい値(−TH1、+TH1)として、図8に示す非線形特性を有する非線形処理回路107を通すことにより、上述したノイズ除去装置よりも動画部分の残像とノイズ成分との区別がつき、ノイズ成分を抽出しやすくなる。非線形処理回路107で抽出したノイズ成分は周波数領域のデータであるから、アダマール逆変換回路108においてアダマール逆変換を施して実空間領域のノイズ成分に戻し、第2の減算回路103において、入力映像信号から減じると、ノイズ成分の含まない映像信号を得ることができる。これを出力映像信号として出力すると共に、フレームメモリ104に一旦記憶して、次フレームのフレーム差信号を算出するために備える。
【0015】
このように、図9に示すノイズ除去装置によれば、アダマール変換をして、一旦周波数領域のデータを作ることにより動画に対してもノイズ成分のない映像信号を出力することができる。
【0016】
しかしながら、アダマール変換を用いたノイズ除去装置においても完全に動画部分の残像とノイズ成分との区別がつかないため、フレーム差分信号の入力領域の平均値又は分散検出を用いて非線形処理を制御し、動画部分の残像を低減する技術もある(例えば、特許文献1参照。)。
【0017】
【非特許文献1】
テレビジョン学会誌,Vol.37,No.12,1983,p1030−1036
【特許文献1】
特開平7−143363号公報(段落[0021]から[0025]、図1、2)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、入力領域の平均値や分散検出を用い動き量の検出を行う場合にあっても、フレーム差分信号の入力領域を用いる限りにおいては依然として正確に動画部分の残像とノイズ成分との区別はできず、上述の装置と同様な問題点を有している。
【0019】
本発明は、前記の問題点を解消するためになされたものであって、直交変換を用いたノイズ除去装置、一例としてアダマール変換を用いたノイズ除去装置にもなお存在する問題である動画部分の残像を低減し、ノイズ成分を含まない映像信号を提供するノイズ除去装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、次の構成を有する。
本発明は、出力映像信号を1フレーム期間遅延し、フレーム遅延信号を出力する手段と、入力映像信号から前記フレーム遅延信号を減算し、フレーム差分信号を出力する第1の減算手段と、フレーム差分信号を周波数成分に直交変換する第1の直交変換手段と、第1の直交変換手段の出力に適した非線形処理を施す第1の非線形処理手段と、第1の非線形処理手段の出力に対して、直交変換の逆変換である直交逆変換を行い、ノイズ成分を出力する直交逆変換手段と、入力映像信号からノイズ成分に基づくノイズ信号を減算することで出力映像信号を出力する第2の減算手段と、を具備するノイズ除去装置に関する。
【0021】
本発明では、入力映像信号の周波数特性情報に基づいて第1の非線形処理手段の非線形処理を制御する非線形処理制御手段を設ける。
【0022】
例えば、高周波成分の含まれない平坦な入力映像部分では、ノイズ成分と動き成分のレベル差が小さいと考えられるため、非線形処理での動画部分の残像とノイズの判断の閾値を比較的小さく設定されるように制御することで、微小な動き成分をノイズ成分として除去することが抑止され、残像の発生を低減することが可能となる。
【0023】
また、同様に入力映像信号の周波数特性情報に基づいて、ノイズ信号を制御することで、微小な動き成分をノイズ成分として除去することが抑止され、残像の発生を低減することが可能となる。
【0024】
前記非線形処理制御手段は、例えば、入力映像信号を周波数成分に直交変換し、周波数特性情報を出力する周波数特性情報抽出手段と、周波数特性情報を平滑化処理し、平滑化周波数特性情報を出力する平滑化手段と、平滑化周波数特性情報に基づいて、第1の非線形処理手段の非線形処理を制御する非線形処理制御手段と、により実現できる。
【0025】
前記周波数特性情報抽出手段は、例えば、1フレームの入力映像信号の内、処理対象信号を含む水平走査方向にM個、垂直走査方向にN個のm×n個の前記入力映像信号を周波数成分に直交変換し、入力映像信号周波数成分を出力する第2の直交変換手段と、入力映像信号周波数成分を2値信号に変換し、2値信号を周波数特性情報として出力する2値化手段と、により実現でき、前記平滑化手段は、処理対象信号と、その処理対象信号の周辺の少なくとも1以上の2値信号との平均により平滑化周波数特性情報を求めるローパスフィルタとで実現できる。
【0026】
前記2値化手段は、例えば、入力映像信号周波数成分の絶対値を求める絶対値化手段と、入力映像信号周波数成分の絶対値を非線形処理する第2の非線形処理手段とで実現できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、前記した構成と同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は削除する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態に係るノイズ除去装置のブロック図である。尚、本実施形態における直交変換には、例として(4×2)次のアダマール変換を適用する。
【0029】
入力端子101から入力される入力映像信号は、映像信号周波数特性抽出回路110と、第1の減算回路102と、第2の減算回路103における一方の入力として供給される。第2の減算回路103の出力は、1フレーム期間遅延させるフレームメモリ104へ供給される。
【0030】
フレームメモリ104から出力される1フレーム期間遅延された信号は、第1の減算回路102へ供給され、入力映像信号との間で減算を行いフレーム差分信号を求めた後、第1の直列・並列変換回路105へ供給される。第1のアダマール変換回路106には、第1の直列・並列変換回路105の出力(図2の入力領域)が供給され、アダマール変換されたデータは、第1の非線形処理回路107aへ供給される。第1の非線形処理回路107aは、後述するように非線形処理における閾値を変更可能とする構成である。
【0031】
図2は、第1の直列・並列変換回路105から出力され、第1のアダマール変換回路106に変換される入力領域を示している。
【0032】
第1の非線形処理回路107aからの出力は、アダマール逆変換回路108へ供給され、アダマール逆変換された出力は乗算回路114の一方の入力として供給される。
【0033】
一方、映像信号周波数特性抽出回路110から出力される映像信号周波数特性情報Aは、平滑化回路111へ供給され、平滑化される。
【0034】
非線形処理制御回路112は、平滑化された映像信号周波数特性情報A2により非線形処理回路107aの閾値TH3,−TH3(図6参照)を制御し、第1の非線形処理回路107aへ供給される。
【0035】
帰還係数演算回路113は、平滑化された映像信号周波数特性情報A2により帰還係数Kを制御し、乗算回路114へ供給する。
【0036】
乗算回路114からの出力は、ノイズ成分として減算回路103へ供給され、入力映像信号から減算され、減算結果が出力端子109へ出力映像信号として出力される。
【0037】
次に、前記映像信号周波数特性抽出回路110(図1)の構成を、図3を参照しつつ説明する。
【0038】
入力端子301から入力映像信号が入力され、第2の直列・並列変換回路302へ入力される。
【0039】
第2の直列・並列変換回路302は、ラインメモリの遅延回路を用いて、シリアル入力された入力映像信号を表示画像に合わせて水平方向走査期間毎のパラレルの入力映像信号に変換する。例えば、第2の直列・並列変換回路302は、1水平方向走査期間分(1ライン)の入力映像信号を該1ライン期間遅延して出力する図示しない1ラインメモリを備え、前記入力端子301からのN番目のライン信号と、該ラインメモリからの該N番目のライン信号より1ライン前のN−1番目のライン信号とを、2列に形成し、各々水平方向に4個切り出し、図2に示すような4×2個の画素からなる領域を出力する。
尚、前記第1、第2の直列・並列変換回路105、302は、同様の構成である。
【0040】
第2のアダマール変換回路303は、前記第1のアダマール変換回路106と同様の構成であり、第2の直列・並列変換回路302から出力される4×2個の画素からなる領域を入力とし、4×2次のアダマール変換を行い、実空間のデータを8個の周波数領域のデータ(ほぼ、F00:DC成分、F01〜F03:水平方向高周波成分、F10:垂直方向高周波成分、F11〜F13:斜め方向高周波成分)に変換する。
【0041】
前記アダマール変換は、前述の(数1)に従って処理され、アダマール変換された8個の成分は、2値化するために始めに絶対値化回路304−1〜304−8によって絶対値化される。
【0042】
前記絶対値化回路304−1〜304−8で絶対値化された各成分は、本実施形態においては図4に示すように入力信号が閾値TH2以下の時は1、閾値TH2以上の時は0を出力するような非線形特性を持った非線形処理回路305−1〜305−8へ入力され非線形処理され、0又は1の2値信号に変換される。
【0043】
選択回路306は、非線形処理された8個の成分を任意に選択する。選択された信号は、論理積和演算回路307へ入力され論理積和演算され、最終的に映像信号周波数特性情報Aとして、低周波部分は1、高周波部分は0として出力端子308へ出力される。そして、順次処理対象を順次変更しつつ、入力映像信号の処理を進める。
【0044】
前記論理積和演算回路307での論理積和演算は、残像抑止効果を重視する場合とノイズ除去効果を重視する場合で異なり、残像抑止効果を重視する場合には選択された周波数成分が1つでも該当したとき(閾値を越えて0になった時)にはその領域を高周波成分とし、ノイズ除去効果を重視する場合には選択した周波数成分が全て該当したとき(閾値を越えて0になった時)にその領域を高周波成分とする。
【0045】
以上説明した映像信号周波数特性抽出回路110は、任意に選択する周波数成分と非線形処理の閾値TH2(図4)を適切に選択することで入力映像信号がもつ周波数特性情報を抽出することが可能となる。
【0046】
次に、平滑化回路111(図1)の構成を、図5を参照しつつ説明する。
入力端子501から入力される映像信号周波数特性情報Aは、1サンプル遅延回路502−1〜502−mを用いてローパスフィルタ(LPF)503が必要とするm個分水平方向へ切り出される。実施形態においては3個切り出され、3サンプル期間分の映像信号周波数特性情報AがLPF503へ並列に入力され、水平方向に平滑化処理される。さらに、水平方向に平滑化された映像信号周波数特性情報A1は、1ライン遅延回路504−1〜504−nを用いてLPF505が必要とするnライン分切り出される。実施形態においては3ライン分の信号A1をLPF505へ入力し、映像信号周波数特性情報A1は垂直方向へ平滑化処理される。この結果、0もしくは1の2値信号であった映像信号周波数特性情報Aは、0〜1までの間の値をとる映像信号周波数特性情報A2に2値よりも大きく多段階化され、出力端子506より出力される。
【0047】
非線形処理制御回路112(図1)は、前記平滑化回路111(図1,図5)より入力される映像信号周波数特性情報A2から適切な閾値TH3を選択し、第1の非線形処理回路107a(図1)へ供給する。これにより第1の非線形処理回路107aは、図に示すように映像信号周波数特性情報A2により任意に設定された矢印範囲E内で閾値−TH3、TH3が決定され、その結果、入力信号が−TH3〜TH3までは線形で出力され、範囲−TH3、TH3を越える信号は除去される非線形特性を持つことになる。閾値−TH3、TH3は、8成分それぞれに最適な値が選択される。なお、第1の非線形処理回路107aの非線形処理の非線形特性はこの例に限定されるものではなく、例えば図8に示すようなものでもよく、映像信号周波数特性情報A2から閾値TH1,−TH1の値を所定範囲内で変更可能とできる。
【0048】
閾値変更範囲E内での閾値TH3の決定方法としては、例えば、映像信号周波数特性情報A2の0〜1範囲内での大きさに比例するように閾値変更範囲E内での値を決定する。例えば、閾値変更範囲Eに0〜1を割当て、決定映像信号周波数特性情報A2の値に相当する閾値変更範囲E内の位置をTH3とする。これは、高周波成分の含まれない平坦な部分では、ノイズ成分と動き成分のレベル差が小さいと考えられるため、閾値TH3、−TH3を比較的小さく設定されるようにすれば、微小な動き成分をノイズ成分として除去することが抑止され、残像の発生を低減することが可能となるためである。尚、閾値−TH3は、上記閾値TH3の負数として決定する。
【0049】
また、映像信号周波数特性情報A2は、帰還係数演算回路113(図1)にも供給される。帰還係数演算回路113は、入力される映像信号周波数特性情報信号A2と、あらかじめ与えられている基準帰還量K(0<K<1)を基準にして、帰還係数kを決定する。帰還係数kは0≦k<1の範囲となる。
【0050】
帰還係数kの決定方法としては、例えば、映像信号周波数特性情報A2の0〜1範囲内での大きさに比例するように基準帰還量Kより決定する。例えば、映像信号周波数特性情報A2の値に基準帰還量Kを乗算することで求める。これは、上記したように高周波成分の含まれない平坦な部分では、ノイズ成分と動き成分のレベル差が小さいと考えられるため、帰還係数kを比較的小さく設定されるようにすれば、微小な動き成分をノイズ成分として除去することが抑止され、残像の発生を低減することが可能となるためである。
【0051】
最終的に乗算器114は、映像信号周波数特性情報A2により決定された閾値−TH3、TH3によって第1の非線形処理回路107で非線形処理された8個の周波数成分を、アダマール逆変換回路108で元の実空間に戻し、前述の帰還係数とを乗算しノイズ成分として出力する。
【0052】
なお、前記の実施形態では本発明の好適例を説明したが、本発明はこれに限定されないことはもちろんである。
例えば、本実施形態における直交変換では、(4×2)次のアダマール変換を適用したがそれに限定するものではなく、任意の2のべき乗で表されるM、Nを用いた(M×N)次のアダマール変換回路を適用できる。(M×N)次の変更した場合には、直列・並列変換回路、絶対値化回路、非線形処理回路も(M×N)次に合せて変更することとなる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明した通り、従来のノイズ除去装置では、非線形処理回路による動き成分とノイズ成分との分離には限界があり、動画部分における残像等の発生が問題となってしまうのに対し、本発明によれば、入力映像信号からの直交変換により得られる周波数成分を用いて映像信号周波数特性情報を抽出し、映像信号周波数特性情報に基づいて第1の非線形処理手段の非線形処理を変更制御可能とすることにより、第1の非線形処理回路でのより適切なノイズ成分の抽出が可能となり、微小な動き成分をノイズ成分として除去するのを抑止し、残像が発生するのを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るノイズ除去装置の一実施形態例を示す機能ブロック図の説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る直列・並列変換回路105、302により切り出される領域の模式図の説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る映像信号周波数特性抽出回路110のブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る非線形処理回路305−1〜305−8の非線形特性を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態に係る平滑化回路111のブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係る非線形処理回路107aの非線形特性を示す説明図である。
【図7】従来のノイズ除去装置の機能ブロック図である。
【図8】従来例における非線形処理回路の非線形特性の説明図である。
【図9】従来のアダマール変換を用いたノイズ除去装置のブロック図である。
【符号の説明】
102 第1の減算回路
103 第2の減算回路
104 フレームメモリ
105 第1の直列・並列変換回路
106 第1のアダマール変換回路
107a 第1の非線形処理回路
108 アダマール逆変換回路
110 映像信号周波数特性抽出回路
111 平滑化回路
112 非線形処理制御回路
113 帰還係数演算回路
114 乗算回路
302 第2の直列・並列変換回路
303 第2のアダマール変換回路
304−1〜304−8 絶対値化回路
305−1〜305―8 第2の非線形処理回路
306 選択回路
502 1サンプル遅延回路
504 1ライン遅延回路
503、505 LPF
TH2,TH3 閾値
E 閾値変更範囲

Claims (5)

  1. 出力映像信号を1フレーム期間遅延し、フレーム遅延信号を出力する手段と、
    入力映像信号から前記フレーム遅延信号を減算し、フレーム差分信号を出力する第1の減算手段と、
    前記フレーム差分信号を周波数成分に直交変換する第1の直交変換手段と、
    前記第1の直交変換手段の出力に適した非線形処理を施す第1の非線形処理手段と、
    前記第1の非線形処理手段の出力に対して、前記直交変換の逆変換である直交逆変換を行い、ノイズ成分を出力する直交逆変換手段と、
    前記入力映像信号から前記ノイズ成分に基づくノイズ信号を減算することで前記出力映像信号を出力する第2の減算手段と、
    1フレームの前記入力映像信号の内、処理対象信号を含む水平走査方向にM個、垂直走査方向にN個のM×N個の前記入力映像信号を周波数成分に直交変換し、入力映像信号周波数成分を出力する第2の直交変換手段と、
    前記入力映像信号周波数成分を2値信号に変換し、該2値信号を周波数特性情報として出力する2値化手段と、
    前記周波数特性情報を平滑化処理することで、該周波数特性情報を2値よりも大きく多段階化した平滑化周波数特性情報を出力する平滑化手段と、
    前記平滑化周波数特性情報に基づいて、前記第1の非線形処理手段の非線形処理を制御する非線形処理制御手段と、を具備するノイズ除去装置において、
    前記非線形処理は、前記第1の直交変換手段の出力が閾値範囲内であれば線形な出力を行い、該第1の直交変換手段の出力が該閾値範囲を越える場合にはゼロを出力し、
    前記非線形処理制御手段は、前記平滑化周波数特性情報に基づいて、前記閾値範囲を決定することを特徴とするノイズ除去装置。
  2. 前記閾値範囲の閾値は、第1の範囲内にて変更可能であり、
    前記平滑化周波数特性情報は、0〜1までの間の値であり、
    前記非線形処理制御手段は、前記第1の範囲に0〜1を割当て、前記平滑化周波数特性情報の値に比例するように、前記第1の範囲内で前記閾値を決定することを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  3. 前記ノイズ信号に帰還係数を乗算する帰還係数演算手段を有し、
    前記帰還係数は、0より大きく1より小さい基準帰還係数に前記平滑化周波数特性情報の値を乗算することで求めることを特徴とする請求項2に記載のノイズ除去装置。
  4. 記平滑化手段は、処理対象信号と、該処理対象信号の周辺の少なくとも1以上の2値信号との平均により平滑化周波数特性情報を求めるローパスフィルタを有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のノイズ除去装置。
  5. 前記2値化手段は、
    前記入力映像信号周波数成分の絶対値を求める絶対値化手段と、
    前記入力映像信号周波数成分の絶対値を、非線形処理する第2の非線形処理手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のノイズ除去装置。
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