JP3972404B2 - 電気掃除機用床吸込具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭で使用される電気掃除機用床吸込具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気掃除機用床吸込具を、図20〜26を用いて説明する。
【0003】
1は上部材2と下部材3をバンパー4を介し、上部材2に中部材2aを設けて得た吸込具で、吸込具1の前方に下方開口のブラシ室5と、ブラシ室5内に回転自在に設置された回転ブラシ6が設けられており、回転ブラシ6の一方の端部には大プーリー7が構成されている。また、上部材2の左右両端部上面には外気と連通する吸込口C8が前方開放に設けられ、吸込口C8とブラシ室5を連通するジェット風流路9が設けられている。
【0004】
吸込具1後方に上部材2と下部材3に挟持され上下に回動自在に設けられた回転パイプ10、回転パイプ10後方の開口部には回転自在に設けられ、掃除機本体(図示せず)の吸引側に接続される接続パイプ11があり、更に回転パイプ10により吸込具1後方部は左右に分割され、それぞれタービン室A12と部屋13として設けられている。また、回転パイプ10内は略中央に分けられ、吸込室14とタービン室B15が構成されている。
【0005】
タービン室B15内には、回転ブラシ6を駆動させる動力源のタービン16が設置され、タービン16の回転中心に圧入固定されたタービン軸17があり、タービン軸17のタービン16と反対側には小プーリー18が設けられている。また、タービン軸17はタービン軸受19に挿入され回転自在に構成され、タービン軸受19はタービン室A12にて上部材2と下部材3とで挟持されている。
【0006】
吸込室14とブラシ室5を吸込口A21で連通するように設け、またブラシ室5以外より外気と連通した吸込口B22と、吸込口B22とタービン室B15を連通してタービン16を駆動させる流入風を取り入れる駆動風流路23が下部材3と中部材2aとの間に設けられている。更に、小プーリー18は大プーリー7とベルト20により張架されており、ベルト20を介してタービン16の駆動力を回転ブラシ6に伝達している。
【0007】
下部材3には、ブラシ室5より後方に位置し、下方開口でタービン室B15に連通させる吸込口D24が設けられている。
【0008】
上記構成において、掃除機本体(図示せず)の運転により吸引風aが発生されたとき、接続パイプ11を介して、吸込具1の各吸込口部に流入風が発生する。
【0009】
まず、吸込具1を被掃除面に置いたとき、吸込具1の周りに吸塵風bが発生する。また、吸込口C8にジェット風cも発生する。なお、吸込口D24は、被掃除面が絨毯などで密閉された場合には流入風は発生しないが、床面などの場合、若干だが停止風dが発生する。また、吸込口B22からは駆動風流路23を介して駆動風eが発生する。
【0010】
各々の流入風の効果は、次の通りである。
【0011】
駆動風eは、駆動風流路23を通過し、タービン室B15に至り、タービン16を駆動させ、ベルト20を介して回転ブラシ6を回転させることで、絨毯上などの塵埃をかき揚げる。
【0012】
吸塵風bは、吸込具1周囲にある軽い綿ゴミなどの塵埃をブラシ室5に運び込み、回転ブラシ6により確実に集塵し、吸込口A21より集塵される。
【0013】
ジェット風cは、ジェット風流路9を介してブラシ室5に至り、吸塵風bにより、側面から流入する塵埃を素早くブラシ室5中央に送り込み、塵埃を取り逃がすことなく、集塵させるためのものである。
【0014】
この吸塵風bとジェット風cは、集塵風fとして吸込口A21を介して、掃除機本体(図示せず)に吸引される。
【0015】
停止風dは、床や畳などで吸込具1を操作したときに発生し、タービン6を逆回転させる流入風となり、回転ブラシ6が無負荷状態のために絨毯上より回転数が高くなるのを防ぎ、低騒音化を図る、制動用流入風である。
【0016】
なお、タービンの回転音が使用時の騒音値に大きく影響するが、この場合では、回転音は駆動風流路23を通して外気中に放出されるものと、接続パイプ11より掃除機本体(図示せず)に吸引されるものがある。
【0017】
次に、吸込具1を空中に上げたとき、集塵用の流入風は全く意味の無いものになるが、駆動風eにより回転ブラシ6は回転状態にある。空中上での低騒音化を図るために、停止風dによりタービン16を逆回転をさせようとする流入風を当てることで、回転ブラシ6の回転数を下げることを行っている。
【0018】
以上より、各流入風の関係は次の式で表される。
(吸引風a)=(集塵風f)+(駆動風e)+(停止風d)
(集塵風f)=(吸塵風b)+(ジェット風c)
また、使用中において誤って吸込口A21付近に新聞紙や大きなビニール袋が付着した際には、吸込口A21と吸込口D24を密閉されることがある。これにより各流入風が滞るために、上記式において(集塵風f)=(停止風d)=0となり、
(吸引風a)=(駆動風e)の関係式が導かれることが判る。つまり、駆動風eが、集塵風fと停止風dが無くなった分だけ強まることになる。これにより、タービン16をより強力に回転させることが可能になるため、タービン16は異常な高回転をすることになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気掃除機用床吸込具にあっては、近年の掃除機本体の高仕事率化に伴い、吸引風が増加した。この吸引風を駆動源とするタービン式吸込具では異常に高回転するため、タービンが破壊されたり、回転部品が劣化することがあった。また、タービンが過回転することで使用時の騒音値が上昇し、使用者に不快感を与える問題があった。
【0020】
本発明は、以上のような従来の問題を解決しようとするものであって、仕事率が上昇しても風量を調節することでタービンの回転数が上昇することを防ぎ、タービン等の破壊、劣化を防止し、かつタービンの回転音を下げることによる低騒音化を行い、かつ簡単な構成により最小限のコストをかけることで多用な電気掃除機本体の吸込能力に対応し得る電気掃除機用床吸込具を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明は、上部材と下部材からなる吸込具と、吸込具前方に下方開口のブラシ室と、上部材の左右両端部上面に外気と連通する吸込口Cと、吸込口Cとブラシ室を連通するジェット風流路と、ブラシ室内に回転自在に設置された回転ブラシと、吸込具後方に上部材と下部材に挟持され上下に回動自在に設けられた回転パイプと、吸込具後方の一側に設けたタービン室Aと、回転パイプ内を略中央に分けて設けられた吸込室とタービン室Bと、タービン室B内に設けられた回転ブラシ駆動源のタービンと、タービンと回転ブラシを張架するベルトと、吸込室とブラシ室を連通する吸込口Aと、吸込口Aより後方に配され外気と連通する漏洩孔と、ブラシ室以外より外気を取り入れる吸込口Bと、吸込口Bとタービン室を連通してタービンを駆動させる流入風を取り入れる駆動風流路を設けたものである。この構成から、タービンが異常な高回転することを防ぐため、回転部品の劣化や破壊の防止、タービンの回転音を低減する事で騒音値の低減が出来、かつ簡単な構成で多用な電気掃除機本体の吸込能力に対応し得るものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、上部材と下部材からなる吸込具と、吸込具前方に下方開口のブラシ室と、上部材の左右両端部上面に外気と連通する吸込口Cと、吸込口Cとブラシ室を連通するジェット風流路と、ブラシ室内に回転自在に設置された回転ブラシと、吸込具後方に上部材と下部材に挟持され上下に回動自在に設けられた回転パイプと、吸込具後方の一側に設けたタービン室Aと、回転パイプ内を略中央に分けて設けられた吸込室とタービン室Bと、タービン室B内に設けられた回転ブラシ駆動源のタービンと、タービンと回転ブラシを張架するベルトと、吸込室とブラシ室を連通する吸込口Aと、吸込口Aより後方に配され外気と連通する漏洩孔と、ブラシ室以外より外気を取り入れる吸込口Bと、吸込口Bとタービン室を連通してタービンを駆動させる流入風を取り入れる駆動風流路を設けたので、タービンの異常回転を防ぎ、タービンの破壊を防止することができる。
【0023】
本発明の請求項2記載の発明は、吸込室と部屋を連通し回転パイプに設けられた連通孔Aと、ブラシ室と部屋を連通しジェット風流路近傍に設けられた連通孔Bを設けたので、タービンの異常回転を防ぎ、タービンの破壊を防止し、吸込具の集塵性能を向上させることができる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例を、図1〜図7を用いて説明する。
【0025】
25は上部材26と下部材27をバンパー28を介し、上部材26に中部材26aを設けて得た吸込具で、吸込具25前方に下方開口のブラシ室29と、ブラシ室29内に回転自在に設置された回転ブラシ30が設けられており、回転ブラシ30の一方の端部には大プーリー31が構成されている。また、上部材26の左右両端部上面には外気と連通する吸込口C32が前方開放に設けられ、吸込口C32とブラシ室29を連通するジェット風流路33が設けられている。
【0026】
吸込具25後方に上部材26と下部材27に挟持され上下に回動自在に設けられた回転パイプ34、回転パイプ34後方の開口部には回転自在に設けられ、掃除機本体(図示せず)の吸引側に接続される接続パイプ35があり、更に回転パイプ34により吸込具25後方部は左右に分割され、それぞれタービン室A36と部屋37として設けられている。また、回転パイプ34内は略中央に分けられ、吸込室38とタービン室B39が構成されている。
【0027】
タービン室B39内には、回転ブラシ30を駆動する動力源のタービン40が設置され、タービン40の回転中心に圧入固定されたタービン軸41があり、タービン軸41のタービン40と反対側には小プーリー42が設けられている。また、タービン軸41はタービン軸受43に挿入され回転自在に構成され、タービン軸受43はタービン室A36にて上部材26と下部材27とで挟持されている。
【0028】
吸込室38とブラシ室29を吸込口A45で連通するように設け、またブラシ室29以外より外気と連通した吸込口B46と、吸込口B46とタービン室B39を連通してタービン40を駆動させる流入風を取り入れる駆動風流路47が下部材27と中部材26aとの間に設けられている。また、中部材26aの駆動風流路47出口近傍を構成する壁体50には、この出口近傍の開口面積を調節する風量調整手段49が設けられている。更に、小プーリー42は大プーリー31とベルト44により張架されており、ベルト44を介してタービン40の駆動力を回転ブラシ30に伝達している。
【0029】
下部吸込具27には、ブラシ室29より後方に位置し、下方開口でタービン室B39に連通させる吸込口D48が設けられている。
【0030】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0031】
掃除機本体(図示せず)より吸引風gが発生されたとき、接続パイプ35を介して、吸込具25の各吸込口部に流入風が発生する。
【0032】
まず、吸込具25を各被掃除面に置いたとき、吸込具25の周りに吸塵風hが発生する。また、吸込口C32にジェット風iも発生する。なお、吸込口D48は、被掃除面が絨毯など密閉された場合には流入風は発生しないが、床面などの場合、若干だが停止風jが発生する。また、吸込口B46からは駆動風流路47を介して駆動風kが発生する。
【0033】
各々の流入風の効果は、次の通りである。
【0034】
駆動風kは、駆動風流路47を通過し、タービン室B39に至るが、この際に風量調節手段49により駆動風流路47の開口面積が調整されるために駆動風kの風量を調節できるため、従来の技術で挙げた駆動風eの流量とは異ならせることが出来る。
【0035】
例えば、電気掃除機本体の吸込能力が高めなら、タービン40が異常な高回転をすることを防ぐために、
(駆動風k)<(駆動風e)になるように風量調節手段49により、開口面積を狭める。また、電気掃除機本体の吸込能力が低めなら、タービン40が集塵性のが十分に維持できる回転を得るために、
(駆動風k)>(駆動風e)になるように風量調節手段49により、開口面積を広める。
【0036】
以上のように電気掃除機本体の吸込能力に応じた最適な駆動風流路47の開口面積を簡単に設定できるため、最低限のコストを投資することで対応できる物である。また、調節した駆動風kの風量により、最適な回転数でタービン40を駆動させることで、タービン40の異常な高回転する事を防ぐために回転部品の消耗を防ぐので耐久性も優れ、タービン40の回転したときに発生するタービン音を抑制することで操作時の騒音値が低い吸込具が提供できる。
【0037】
また、タービン40が駆動することで、ベルト44を介して回転ブラシ30を回転させることで、絨毯上などの塵埃をかき揚げる。
【0038】
以下、他の流入風について記載する。
【0039】
吸塵風hは、吸込具25周囲にある軽い綿ゴミなどの塵埃をブラシ室29に運び込み、回転ブラシ30により確実に集塵し、吸込口A45より集塵される。
【0040】
ジェット風iは、ジェット風流路33を介してブラシ室29に至り、吸塵風hにより、側面から流入する塵埃をより素早くブラシ室29中央に送り込み、塵埃を取り逃がすことなく、集塵出来るようになる。
【0041】
この吸塵風hとジェット風iは、集塵風mとして吸込口A45を介して、掃除機本体(図示せず)に吸引される。これらは次の関係式で表される。
【0042】
(集塵風m)=(吸塵風h)+(ジェット風i)
停止風jは、床や畳などで吸込具25を操作したときに発生し、タービン30を逆回転させる流入風となり、回転ブラシ30が無負荷状態のために絨毯上より回転数が高くなるのを防ぎ、低騒音化を図る制動用流入風である。
【0043】
次に、吸込具25を空中に上げたとき、集塵用の流入風は全く意味の無いものになるが、駆動風kにより回転ブラシ30は回転状態にある。空中上での低騒音化を図るために、停止風jによりタービン40に逆回転をさせる流入風を当てることで、回転ブラシ30の回転数を下げることを行っている。
【0044】
以上より、各流入風の関係は次の式で表される。
(吸引風g)=(集塵風m)+(駆動風k)+(停止風j)となる。
【0045】
なお、(駆動風k)<(駆動風e)の関係式が成立している場合には、駆動風kが減少した分だけ、他の各風量は増加する。
【0046】
例えば、被掃除面に吸込具25をおいて清掃作業しているときに、吸込口D48が被掃除面との間で密閉されるために、(停止風j)=0となる。これは従来の技術の吸込具1でも同様のことがいえる。ただし、集塵風mは駆動風kが減少した分だけ増加するために、集塵性能が向上する事が判る。
【0047】
以上から、(駆動風k)<(駆動風e)の関係式が成立している場合には、集塵性が従来より優れ、かつ回転部品の消耗を防ぐので耐久性も優れ、タービン40の回転したときに発生するタービン音を抑制することで操作時の騒音値が低い吸込具が提供できる。
【0048】
(実施例2)
次に本発明の第2の実施例を図8を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0049】
駆動風流路47を形成する中部材26aの壁50に、風量調節手段49として板状体49aを用い、板状体49aの表面が低摩擦性であるポロンのような材質によって構成されている。
【0050】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0051】
板状体49aの表面を低摩擦性のものにすることで、吸込口B46から侵入する塵埃がスムーズに流れることになる。例えば、板状体49aの表面が布織布などで構成された場合、吸込口B46から侵入した塵埃が板状体49aに付着し、次々に塵埃が通過すると付着した塵埃が成長し、駆動風流路47を塞ぎタービン40の回転を阻害する事になる。よって、表面を低摩耗性の材質にする事で、板状体49aに塵埃を付着させないようにする事で駆動風kをスムーズに流し、タービン40の回転数を安定させるものである。
【0052】
(実施例3)
次に本発明の第3の実施例を図9〜図10を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
タービン室39上部に位置し、かつ駆動風流路47に開口部を形成し、上部材26と中部材26aに囲まれる吸音室54と吸込口B46の近傍に開口部58を形成し、上部材26と中部材26aに囲まれる吸音室56が設けられ、各吸音室54・56内には各吸音材55・57が設置するように構成されている。
【0054】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0055】
タービン40が回転することで、タービン室39内のタービン音は、接続パイプ35内を通過して掃除機本体(図示せず)内に吸収されるものと、駆動風流路47を介して吸込口B46より放出されるものがある。
【0056】
駆動風流路47をタービン音が通過するとき、駆動風流路47の内部に開口部58を持つ吸音室54にタービン音が入り込み吸音材55にて吸音される。それでもなお通過するタービン音は、吸込口B46に至るときに吸込口B46近傍に開口部を持つ吸音室56に入り込み、同様に吸音材57にて吸音される。
【0057】
このように、タービン音は吸音されることで、吸込口B46より放出されるタービン音を減少させて、使用時の騒音値を下げることになる。
【0058】
(実施例4)
次に本発明の第4の実施例を図11〜16を用いて説明する。
【0059】
25は上部材26と下部材27をバンパー28を介し、上部材26に中部材26aを設けて得た吸込具で、吸込具25前方に下方開口のブラシ室29と、ブラシ室29内に回転自在に設置された回転ブラシ30が設けられており、回転ブラシ30の左右どちらかの端部には大プーリー31が構成されている。また、上部材26の左右両端部上面には外気と連通する吸込口C32が前方開放に設けられ、吸込口C32とブラシ室29を連通するジェット風流路33が設けられている。
【0060】
吸込具25後方に上部材26と下部材27に挟持され上下に回動自在に設けられた回転パイプ34、回転パイプ34後方の開口部には回転自在に設けられ、掃除機本体(図示せず)の吸引側に接続される接続パイプ35があり、更に回転パイプ34により吸込具25後方部は左右に分割され、それぞれタービン室A36と部屋37として設けられている。また、回転パイプ34内は略中央に分けられ、吸込室38とタービン室B39が構成されている。
【0061】
タービン室B39内には、回転ブラシ30を駆動させる動力源のタービン40が設置され、タービン40の回転中心に圧入固定されたタービン軸41があり、タービン軸41のタービン40と反対側には小プーリー42が設けられている。
【0062】
また、タービン軸41はタービン軸受43に挿入され回転自在に構成され、タービン軸受43はタービン室A36にて上部材26と下部材27とで挟持されている。
【0063】
吸込室38とブラシ室29を吸込口A45で連通するように設け、吸込口A45より後方に外気と連通させるために回転パイプ34上に漏洩孔51を設けた。なお、図13〜14にあるように回転パイプ34の吸込室38側の壁に部屋37と連通する連通孔52を設け、外気と部屋37を連通させる上部材26に設けた漏洩孔51と連通孔A52とを連通させることでも同様の構成が得られる。
【0064】
また、ブラシ室29以外より外気と連通した吸込口B46と、吸込口B46とタービン室B39を連通してタービン40を駆動させる流入風を取り入れる駆動風流路47が下部材27と中部材26aとの間に設けられている。更に、小プーリー42は大プーリー31とベルト44により張架されており、ベルト44を介してタービン40の駆動力を回転ブラシ30に伝達している。
【0065】
下部吸込具27には、ブラシ室29より後方に位置し、下方開口でタービン室B39に連通させる吸込口D48が設けられている。
【0066】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0067】
従来の技術の中で吸込具1での、吸込口A21と吸込口D24が閉塞されたときの作用を述べたが、再度関係式を下記に記載する。
【0068】
(吸引風a)=(集塵風f)+(駆動風e)+(停止風d)吸込口A21と吸込口D24が閉塞されているため、
(集塵風f)=(停止風d)=0となり、
(吸引風a)=(駆動風e)
このとき、タービン16が異常な高回転することを述べたが、高い吸込能力を持った掃除機本体で使用されたときに上記の各吸込口を閉塞されたとき、予想を越えたタービン16の異常回転が発生し、破壊する恐れがあった。
【0069】
ここで、本実施例により外気と連通した漏洩孔51により、吸込口A45が閉塞されても回転パイプ34内に流入風が発生する。この流入風は漏洩風nとなり、上記関係式に加わり、次のように表される。
【0070】
<吸込口A45と吸込口D48が密閉されている時>
(吸引風g)=(駆動風k)+(漏洩風n)
漏洩風nが加わったことで、駆動風kが減少し、タービン40の異常回転を抑制することができる。また、
<吸込口A45と吸込口D48が開放されている時>
(吸引風g)=(集塵風m)+(駆動風k)+(停止風j)+(漏洩風n)
上記式に示されるように、漏洩風n分だけ開放時の各流入風が減少したことにより、タービン40の回転数が減速できる。また、タービン40の回転数に伴い回転ブラシ30の回転数も減速されることが判る。
【0071】
これらから、タービン40が減速したことによってタービン音が低くなる事で操作時の騒音値を下げられることや、吸込具25が高仕事率の掃除機本体で使用されたときに、吸込口A45と吸込口D48を閉塞されたときにタービン40が異常回転を起こしても、タービン40の破壊や異常な回転部品の消耗を防ぐことで耐久性が優れた吸込具が提供できる。
【0072】
(実施例5)
次に本発明の第5の実施例を図17〜図19を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0073】
回転パイプ34の吸込室38側の壁に部屋37と連通する連通孔A52を設け、ジェット風流路33と部屋37を連通させる連通孔B53と連通孔A52とを連通させる。
【0074】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0075】
前記実施例のように吸込具25の吸込口A45と吸込口D48が閉塞されたときの各流入風は、次のような関係式で表される。
基本の関係式(第1の実施例より)は、
(吸引風g)=(集塵風m)+(駆動風k)+(停止風j)
(集塵風m)=(吸塵風h)+(ジェット風i)
吸込口A45と吸込口D48が閉塞されることで、
(集塵風m)=(停止風j)=0になるのだが、ジェット風流路33は連通孔B53より、連通孔A52に通じることで吸込室38に連通されるため、流路として確保がされている。これにより、吸込口A45と吸込口D48が閉塞されても、ジェット風iは流路が確保されていることで流量があり、漏洩風として考えることもできる。これより、
(吸塵風h)=(停止風j)=0
(集塵風m)=(ジェット風i)=(漏洩風)
以上より、
(吸引風g)=(ジェット風i)+(駆動風k)
ジェット風iが確保されるために駆動風kが減少し、タービン40の異常回転を抑制することができる。また、吸込口A45と吸込口D48が開放されている時には、ジェット風流路33が吸込口A45と連通孔A52・B53の2箇所で吸込室38に連通していることにより、吸込口A45のみで連通しているときよりジェット風iがより大きい流量およびより速い流速が得られることは判る。これから、ジェット風iが流量および流速において増大することで吸込具25側面および上面からの流入風を強めるために、ジェット風iの効果がより強力に働き、ジェット風流路33を介してブラシ室5に至り、吸塵風hにより、側面から流入する塵埃を素早くブラシ室5中央に送り込み、塵埃を取り逃がすことなく、高集塵性能を実現できる。更にジェット風iが増加した分を漏洩風と考えることが出来るので、開放時の駆動風kの流量が減少したことにより、タービン40の回転数が減速できる。また、タービン40の回転数に伴い回転ブラシ30の回転数も減速されることが判る。
【0076】
これらから、タービン40が減速したことによってタービン音が低くなる事で操作時の騒音値を下げられることや、吸込具25が高仕事率の掃除機本体で使用されたときに、吸込口A45と吸込口D48を閉塞されたときにタービン40が異常回転を起こしても、タービン40の破壊や異常な回転部品の消耗を防ぐことで耐久性が優れた吸込具が提供できる。
【0077】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明によれば、漏洩風分だけ開放時の各流入風が減少したことにより、タービンの回転数を下げられ、回転ブラシの回転数も下がることで操作時の騒音値を下げる役目や、吸込具が高仕事率の掃除機本体で使用されたときに、吸込口Aと吸込口Dを閉塞されたときにタービンが異常回転を起こしても、タービンの破壊や異常な回転部品の消耗を防ぐことで耐久性が優れた吸込具が提供できるものである。
【0078】
本発明の請求項2記載の発明によれば、集塵風が増大することで吸込具側面および上面からの流入風を強められ、ジェット風と吸塵風の効果がより強力に働き、側面から流入する塵埃を素早くブラシ室中央に送り込み、より塵埃を取り逃がすことがない高集塵性能を実現できる。
【0079】
更に集塵風が増加した分だけ、開放時の駆動風kの流量が減少し、タービンの回転数を下げる事で、回転ブラシの回転数も下がり操作時の騒音値を下げる効果や、吸込具が高仕事率の掃除機本体で使用されたときに、吸込口Aと吸込口Dを閉塞されたときにタービンが異常回転を起こしても、タービンの破壊や異常な回転部品の消耗を防ぐことで耐久性が優れた吸込具が提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す電気掃除機用吸込具の上面図
【図2】 同電気掃除機用吸込具の下面図
【図3】 図1のE−E断面図
【図4】 同電気掃除機用吸込具の上部材を外した上面図
【図5】 図1のF−F断面図
【図6】 図1のG−G断面図
【図7】 図1のH−H断面図
【図8】 (a)本発明の第2の実施例を示す電気掃除機用吸込具の中部材の上面図
(b)図8、(a)のJ−J断面図
【図9】 本発明の第3の実施例を示す電気掃除機用吸込具の上部材を外した上面図
【図10】 図9のP−P断面図
【図11】 本発明の第4の実施例を示す電気掃除機用吸込具の上面図
【図12】 同電気掃除機用吸込具の下面図
【図13】 図11のM−M断面図
【図14】 図11のK−K断面図
【図15】 同電気掃除機用吸込具の他の実施例を示す一部破断上面図
【図16】 図15のN−N面図
【図17】 本発明の第5の実施例を示す電気掃除機用吸込具の一部破断上面図
【図18】 同電気掃除機用吸込具の下面図
【図19】 図17のL−L断面図
【図20】 従来の例を示す電気掃除機用吸込具の上面図
【図21】 同電気掃除機用吸込具の下面図
【図22】 図20のA−A断面図
【図23】 同電気掃除機用吸込具の上部材を外した上面図
【図24】 図20のB−B断面図
【図25】 図20のC−C断面図
【図26】 図20のD−D断面図
【符号の説明】
29 ブラシ室
39 タービン室
40 タービン
46 吸込口B
47 駆動風流路
49 風量調節手段
Claims (2)
- 上部材と下部材からなる吸込具と、吸込具前方に下方開口のブラシ室と、上部材の左右両端部上面に外気と連通する吸込口Cと、吸込口Cとブラシ室を連通するジェット風流路と、ブラシ室内に回転自在に設置された回転ブラシと、吸込具後方に上部材と下部材に挟持され上下に回動自在に設けられた回転パイプと、吸込具後方の一側に設けたタービン室Aと、回転パイプ内を略中央に分けて設けられた吸込室とタービン室Bと、タービン室B内に設けられた回転ブラシ駆動源のタービンと、タービンと回転ブラシを張架するベルトと、吸込室とブラシ室を連通する吸込口Aと、吸込口Aより後方に配され外気と連通する漏洩孔と、ブラシ室以外より外気を取り入れる吸込口Bと、吸込口Bとタービン室を連通してタービンを駆動させる流入風を取り入れる駆動風流路を設けた電気掃除機用床吸込具。
- 吸込室と部屋を連通し回転パイプに設けられた連通孔Aと、ブラシ室と部屋を連通しジェット風流路近傍に設けられた連通孔Bを設けた請求項1記載の電気掃除機用床吸込具。
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