JP3971475B2 - 多角形断面エンドミル - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、切れ刃部の軸直角断面が多角形からなるエンドミルに関するもので、特に焼入れ鋼材などの高硬度材を高速で切削する用をなすエンドミルに関する。
【0002】
【従来の技術】
フライス盤などの工作機械を用いて、焼入れ鋼材などの高硬度材を切削する用をなすエンドミルとして、例えば特開平3−26413号に示されているエンドミル(以下、従来品1という)があり、切れ刃部の軸直角断面が多角形であってその各頂点が軸方向に延在する稜を切れ刃として用いる多角形断面エンドミルが知られている。このエンドミルは超硬合金を工具材料とし、6角形のものが示され、この場合切れ刃の構成はすくい角がマイナス60°、逃げ角が30°となり、エンドミルには常套の刃溝を有しないという特徴がある。
また、CBN、ダイヤ等の硬質焼結体を用いたドリルやエンドミル(以下、従来品2という。)に着目すると、その形状は概ねハイスや超硬合金で用いられた形状を用いており、外周刃、刃溝、底刃等を必須の構成としている。(例として、特公平2−34726号)
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
高硬度材の切削加工に対する期待は多岐の分野で高まりつつあり、一層容易に短時間で切削できることが求められている。しかしながら、従来品1においては工具材料に超硬合金を用いているため、たとえ硬質コーティングを施したとしても被削材硬さとの硬度差は僅少であって、切削条件あるいは工具寿命において満足できない場合がある。従来品2では、製造コストが高く、また加工性が悪いため、加工コストが上昇して、他の対策を講じざるを得ないという問題があった。
【0004】
【本発明の目的】
本発明は以上の欠点を補い、焼き入れ材などの高硬度材の切削、特に高速かつ長時間の仕上げ切削に適当で、かつ製作および再研削が容易なエンドミルを提供するものである。
【0005】
【問題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、工具本体の外周に複数の切れ刃が形成され、前記切れ刃部の軸直角断面形状が3角形以上の多角形状をなし、該多角形の各頂点が工具軸線方向に作る稜が仮想円筒に内接する切れ刃を形成する多角形断面エンドミルであり、該エンドミルの材質は、CBNあるいはダイヤモンドなどの超硬質焼結合金であり、該多角形の全周にわたって連続した一体の素材からなり、該エンドミルの端面で、該稜の1つを他の稜より軸方向に突出させ、該突出させた稜より、該多角形の対称位置に向けて傾斜させた1平面のみを設けたことを特徴とする多角形断面エンドミルである。更に、該エンドミルの端面で、該稜の対称位置の2つを他の稜より軸方向に突出させ、該突出させた2稜より、相互に傾斜した2平面のみをそれぞれ逆方向の勾配で設けるとともに端面を2分させたことを特徴とする多角形断面エンドミルである。
【0006】
【作用】
本発明は工具材料として汎用性の高い超硬合金に比べて、一層硬さが高く、高硬度材切削用途に適当とされるCBNあるいはダイヤモンドなどの超硬質焼結合金を、高硬度材用エンドミルに適用することに鑑みてなされたものである。すなわち、これらの超硬質焼結合金は、きわめて高い硬さをもつものの比較的もろい性質を示し、特にバインダー量の少ないものほど顕著である。また材料の寸法形状に制限があるうえ、被加工性が悪くて工具形状を自由に得られないため、通常の刃溝をもったエンドミルを形成しにくく、使用上においても断続切削となるエンドミル加工では切削中にチッピングを生じやすいため微小切削用など限られた用途にしか利用できないものであった。しかし、技術の進歩により、超硬質焼結合金の製造範囲が拡大され、かつ工具製造技術の革新もあって、本発明に至ったのである。
【0007】
超硬質焼結合金はその高い硬さ故に被加工性が悪くて工具形状を自由に得られない。したがって極力加工代を小さくした工具形状が望ましい。多角形断面であるため、例えば丸材から製作する際であっても、平面研削のみの加工ですみ、直径の大きな砥石が使用できて能率がよく、また製作するエンドミルの直径が多種であっても、1種類の砥石で製作できる便宜がある。また例えば多角形断面の素材から前記エンドミルを製作する場合はほとんど表面の黒皮をとる程度の加工で工具を完成させることができる。
【0008】
エンドミルには通常底刃が欠かせないが、工具材料の硬さが加工物の硬度に比べて十分に高いから、軸方向送りを意識しないかぎり端面に切れ刃を必要としない。本発明によれば多角形の1ないし2頂点のみが軸方向に突出していれば底面切削において満足な仕上げ面を得ることができる。なお、端面を加工するに当たって、該稜の1つを他の稜より軸方向に突出させる場合は、前記突出させた稜から対称位置の稜に向けて1平面のみを勾配をつけて研削すればよく、該稜の2つを他の稜より軸方向に突出させる場合は、対称位置の突出させた稜から相互に傾斜した2平面をそれぞれ逆方向の勾配で研削すればよい。すなわち、従来のエンドミルに比べて研削が容易であり、これは使用後の再研削に当たっても便宜を与えるものである。
【0009】
【実施例】
図1、図2は本発明の一実施例である。
用いた工具材料はソリッドのCBN焼結体をシャンクとなる超硬合金に固着したものであって、刃径は4mm、刃長7mm、全長55mm、刃部の断面形状は正6角形である。ここでは直刃の場合を示しているが、工具本体1の外周部には、軸直角断面が正6角形の各頂点が軸線方向に作る稜2が切れ刃を形成している。工具本体の端面に配置した2枚の突出刃3は対称位置の頂点から相互に端面を2分するように5°の傾斜角θt1 をもって平面を設けてある。さらにこの平面は2分線から外方向へ向けて同じく5°の傾斜角を設けてある。
この本発明品を同じ寸法の図3、図4に示すコーティング超硬合金製の多角形断面エンドミルと、硬さHRC62に調質した冷間金型用合金鋼の切削により比較した。ここで切り込みはラジアル方向に0.05mmとし乾式切削を行った。
【0010】
その結果、耐久性において従来品の3倍以上、切削仕上げ面粗さにおいても明かに本発明のエンドミルが優れた成績を示した。従来のコーティング超硬合金製の多角形断面エンドミルでは、6mの切削で切れ刃の摩耗が著しくなり、8mでは切削を中止せざるを得なかった。本発明品は従来のエンドミルの2倍以上の高速切削が可能で、同時に送り速度を上げることができ、切削距離が増すこととあわせて加工時間を短くできるという効果を奏するものである。
使用後は、底刃先端が他の部分に比べて損傷が大きいため再研削が必要となる。このとき、本発明品の場合は、底面を平面状に2挙動で仕上げればよく、容易に再生ができる。
ここで多角形の角数および底刃の刃数は被削材の硬さ、工具材質、工具直径を勘案して適宜設計することができる。外周刃は直刃に限ることはなく、ねじれ角を設けてもよい。突出刃は実施例では2枚刃としたが、図5に示すように1枚刃としてもよく、このときは一層再研削が容易に行なえる便宜がある。さらに図7のように研削すれば底刃としても働かせることができる。
本発明によれば、多角形の全周にわたって連続した一体の素材からできているから、特に刃径の小さい小径エンドミルに用いてよく、また心部が周囲とは異なる素材または中空であってもよい。
【0011】
【発明の効果】
以上のように、工具材質が超硬質焼結合金であって、かつ多角形の全周にわたって連続した一体の素材であるから、高硬度の被削材であっても高速切削が可能であり、かつ工具寿命を長くすることが可能となった。また、多角形断面と、端面形状を多角形の1または2頂点のみを他の頂点より軸方向に突出させるのみで切れ刃を構成してあるから、エンドミルの製作および使用後の再研削による切れ刃の再生が極めて容易に行なえるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例を示し、その正面図である。
【図2】図2は、図1の左側面図である。
【図3】図3は、従来品の一例を示し、その正面図である。
【図4】図4は、図3の左側面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例を示し、その正面図である。
【図6】図6は、図5の左側面図である。
【図7】図7は、本発明のさらに他の実施例を示し、その要部の正面図である。
【図8】図8は、図7の平面図である。
【符号の説明】
1 本体
2 切れ刃稜
3 突出刃
4 刃溝
5 端面の平面
θa ねじれ角
θt1 傾斜角
θt2 傾斜角
Claims (2)
- 工具本体の外周に複数の切れ刃が形成され、前記切れ刃部の軸直角断面形状が3角形以上の多角形状をなし、該多角形の各頂点が工具軸線方向に作る稜が仮想円筒に内接する切れ刃を形成する多角形断面エンドミルであり、該エンドミルの材質は、CBNあるいはダイヤモンドなどの超硬質焼結合金であり、該多角形の全周にわたって連続した一体の素材からなり、該エンドミルの端面で、該稜の1つを他の稜より軸方向に突出させ、該突出させた稜より、該多角形の対称位置に向けて傾斜させた1平面のみを設けたことを特徴とする多角形断面エンドミル。
- 工具本体の外周に複数の切れ刃が形成され、前記切れ刃部の軸直角断面形状が3角形以上の多角形状をなし、該多角形の各頂点が工具軸線方向に作る稜が仮想円筒に内接する切れ刃を形成する多角形断面エンドミルであり、該エンドミルの材質は、CBNあるいはダイヤモンドなどの超硬質焼結合金であり、該多角形の全周にわたって連続した一体の素材からなり、該エンドミルの端面で、該稜の対称位置の2つを他の稜より軸方向に突出させ、該突出させた2稜より、相互に傾斜した2平面のみをそれぞれ逆方向の勾配で設けるとともに端面を2分させたことを特徴とする多角形断面エンドミル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28907796A JP3971475B2 (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 多角形断面エンドミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28907796A JP3971475B2 (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 多角形断面エンドミル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10113813A JPH10113813A (ja) | 1998-05-06 |
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ID=17738533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP28907796A Expired - Lifetime JP3971475B2 (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 多角形断面エンドミル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3971475B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7313599B2 (ja) * | 2019-03-27 | 2023-07-25 | 三菱マテリアル株式会社 | 硬質焼結体用の基材、硬質焼結体および切削工具 |
-
1996
- 1996-10-11 JP JP28907796A patent/JP3971475B2/ja not_active Expired - Lifetime
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