JP3970558B2 - 管理情報収集支援装置、および管理情報収集支援方法 - Google Patents
管理情報収集支援装置、および管理情報収集支援方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワーク上の機器からの管理情報の収集処理を支援する管理情報収集支援装置および管理情報収集支援方法に関し、特に仕様の異なる複数の機器からの管理情報の収集を支援する管理情報収集支援装置および管理情報収集支援方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信技術の進歩に伴い、ネットワークの利用範囲が広がっている。ネットワークを利用した業務が一般的になると、ネットワークを介した通信に対して、高い信頼性が求められる。
【0003】
そこで、ネットワークに接続された装置の状態を一元管理するためのネットワーク管理システムが利用されている。ネットワーク管理システムを用いることにより、遠隔地に配置されたルータなどの多数のコンピュータの状態を、一個所で集中管理することができる。
【0004】
一般的に、ネットワーク管理システムは、管理する側(ネットワーク管理装置)のネットワーク管理モジュール(マネージャ)、管理される側(被管理装置)の被管理モジュール(エージェント)、および被管理モジュールの持つ管理情報ベース(MIB:Management Information Base)で構成される。ネットワーク管理モジュールは、被管理モジュールとメッセージを送受信して管理情報ベース内の管理情報値を取得することで、管理される側の状態を把握していた。
【0005】
ところで、大規模のネットワークシステムになると、異なるメーカ製の被管理装置が、ネットワークに接続される。被管理装置の製造メーカが異なれば、搭載される被管理モジュールや管理情報の仕様にも違いがでてくる。同じメーカの製品であっても、モデルの違いや、同じモデルにおけるバージョンの違いによっても、搭載される被管理モジュールや管理情報の仕様が異なる。
【0006】
そこで、ネットワーク管理モジュールの実装に際しては、異なる仕様の被管理モジュールや管理情報を有する複数の被管理装置に対応するために、以下のようなことが行われていた。
【0007】
・ネットワーク管理モジュールを、被管理モジュールがサポートすることを提示している管理情報の内容に合わせて、設計/開発していた。管理情報の標準化、被管理モジュールのバージョンアップなどによりサポートする管理情報が変更された場合、ネットワーク管理モジュールにおいて被管理モジュールから正しく管理情報値を取得するため、ネットワーク管理モジュールにおける管理情報取得処理の内容を変更していた。
【0008】
・被管理モジュールにおいて、ネットワーク管理モジュールが想定している管理情報とは違った実装がなされる場合がある。その場合には、ネットワーク管理モジュールにおいて、被管理モジュールの種別を判別し、種別に応じた処理を実行していた。
【0009】
・開発の初期段階の被管理モジュールは、既存の管理情報の定義と異なる動作をする場合がある。この場合には、ネットワーク管理モジュールにおいて管理情報値取得のテストを実行する際に、ネットワーク管理モジュールにテストのための特別な処理を挿入するか、あるいはテスト専用のシミュレータを用いていた。
【0010】
以上の技術は、被管理モジュールにおける仕様の変更などに対して、ネットワーク管理モジュールの変更で対応するものである。
ところが、各被管理モジュールは、その種類やバージョンに応じて、それぞれ多種多様な管理情報を持っている。そのため、複数の被管理モジュールの管理情報の違いを1つのネットワーク管理モジュールで吸収させた場合、ネットワーク管理モジュールにおける処理が複雑になってしまう。処理の複雑化は、ネットワーク管理モジュールの処理性能を低下させる要因となる。
【0011】
また、ネットワーク管理モジュールの修正が困難な場合もある。たとえば、ネットワーク管理モジュールを利用したネットワークの管理者がネットワーク管理モジュールのプログラムコードの著作権を持っていない場合や、ネットワーク管理モジュールの信頼性保持の観点から頻繁な変更をすべきでない場合などである。
【0012】
そこで、ネットワーク管理モジュールの修正を行わずに、被管理モジュールにおける仕様の変更等に対処するために、以下のような技術が提案されていた。
・ネットワーク管理モジュールの修正が困難な場合には、各被管理モジュール内部、または各被管理モジュールの前に管理情報変換装置を配置する。ネットワーク管理モジュールは、それらの管理情報変換装置を通信相手とすることで、被管理モジュールのからの管理情報を取得する。このような例として、特開平5−167636号公報や特開平7−250123号公報がある。
【0013】
・また、同じ機能を有する被管理モジュール同士をグループ化し、ネットワーク管理モジュールの配下に同一被管理モジュールを束ねて管理するサブマネージャをグループ毎に配置する。サブマネージャは、配下の被管理モジュールから情報を取得して、ネットワーク管理モジュールに渡す。このような例として、特開平9−51347号公報がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平5−167636号公報や特開平7−250123号公報のように被管理モジュール内か被管理モジュールの前に変換装置を配置する場合、被管理モジュールの分だけ変換装置が必要となる。
【0015】
また、特開平9−51347号公報のようにサブマネージャに該当する装置を設置する場合においても、被管理モジュールの種別に応じたサブマネージャが必要となる。
【0016】
このように、変換装置やサブマネージャを複数設置していたのでは、ネットワーク管理のためのコストが嵩んでしまう。
しかも、サブマネージャに該当する装置を新たに設置する場合には、ネットワーク管理モジュールに、サブマネージャと通信する機構、サブマネージャに被管理モジュールからの情報取得を依頼する機構、サブマネージャが取得した結果を受け取る機構などの独自の機構を組み込む必要がある。そのため、ネットワーク管理モジュールの変更は作業が必要となり、ネットワーク管理モジュールの変更が困難な場合には適用できない。
【0017】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、既存のネットワーク管理機能を用いて、新たな仕様の被管理装置から管理情報を収集できるようにした管理情報収集支援装置および管理情報収集支援方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような管理情報収集支援プログラムが提供される。本発明の管理情報収集支援プログラムは、ネットワーク4を介して複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・と接続されたネットワーク管理装置1による管理情報の収集を支援するためのプログラムである。
【0019】
本発明の管理情報支援プログラムは、コンピュータに対して、ネットワーク管理装置1から複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれか宛の管理情報取得要求を取得し(ステップS1)、取得した管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、取得した管理情報取得要求を変換し(ステップS2)、変換された管理情報取得要求を宛先の被管理装置に送信し(ステップS3)、複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかからネットワーク管理装置1宛に送信された管理情報を取得し(ステップS4)、取得した管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した管理情報を変換し(ステップS5)、変換された管理情報をネットワーク管理装置に渡す(ステップS6)、処理を実行させる。
【0020】
これにより、ネットワーク管理装置1から複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかに対して出力された管理情報取得要求は、宛先の被管理装置に応じて変換された後、宛先の被管理装置に送信される。複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかからネットワーク管理装置1宛に出力された管理情報は、送信元の被管理装置に応じて変換された後、ネットワーク管理装置1に渡される。
【0021】
また、上記課題を解決するために、ネットワーク4を介して複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・と接続されたネットワーク管理装置1による管理情報の収集を支援するための管理情報収集支援装置2において、ネットワーク管理装置1から複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれか宛の管理情報取得要求を取得する要求取得手段と、要求取得手段が取得した管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、要求取得手段が取得した管理情報取得要求を変換する要求変換手段と、要求変換手段で変換された管理情報取得要求を宛先の被管理装置に送信する取得要求送信手段と、複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかからネットワーク管理装置1宛に送信された管理情報を取得する管理情報取得手段と、管理情報取得手段が取得した管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した管理情報を変換する管理情報変換手段と、管理情報変換手段で変換された管理情報をネットワーク管理装置1に渡す管理情報引渡手段と、を有することを特徴とする管理情報収集支援装置2が提供される。
【0022】
このような管理情報収集支援装置2によれば、ネットワーク管理装置1から複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかに対して出力された管理情報取得要求は、宛先の被管理装置に応じて変換された後、宛先の被管理装置に送信される。複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかからネットワーク管理装置1宛に出力された管理情報は、送信元の被管理装置に応じた変換された後、ネットワーク管理装置1に渡される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の原理構成図である。本発明の管理情報収集支援プログラムは、ネットワーク4を介して複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・と接続されたネットワーク管理装置1による管理情報の収集を支援するためのプログラムである。本発明の管理情報収集支援プログラムをコンピュータに実行させることで、コンピュータを管理情報収集支援装置2として機能させることができる。
【0024】
管理情報収集支援装置2には、変換規則2aがあらかじめ定義されている。変換規則2aには、複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれか宛の管理情報取得要求の変換規則(第1の変換規則)と、複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・から出力された管理情報の変換規則(第2の変換規則)とが含まれる。
【0025】
管理情報収集支援装置2は、管理情報支援プログラムに従って、ネットワーク管理装置1から複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれか宛の管理情報取得要求を取得する(ステップS1)。次に、管理情報収集支援装置2は、取得した管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、取得した管理情報取得要求を変換する(ステップS2)。そして、管理情報収集支援装置2は、変換された管理情報取得要求を宛先の被管理装置に送信する(ステップS3)。
【0026】
また、管理情報収集支援装置2は、複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかからネットワーク管理装置1宛に送信された管理情報を取得する(ステップS4)。次に、管理情報収集支援装置2は、取得した管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した管理情報を変換する(ステップS5)。そして、管理情報収集支援装置2は、変換された管理情報をネットワーク管理装置1に渡す(ステップS6)。
【0027】
これにより、ネットワーク管理装置1から複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかに対して出力された管理情報取得要求は、宛先の被管理装置に応じて変換された後、宛先の被管理装置に送信される。複数の被管理装置3a,3b,3c,・・・のいずれかからネットワーク管理装置1宛に出力された管理情報は、送信元の被管理装置に応じた変換された後、ネットワーク管理装置1に渡される。
【0028】
このように、本発明によれば、ネットワーク管理装置1から被管理装置3a,3b,3c,・・・宛の管理情報取得要求と被管理装置3a,3b,3c,・・・からネットワーク管理装置1宛の管理情報とが、管理情報収集支援装置2で変換される。したがって、ネットワーク管理装置1においては、被管理装置3a,3b,3c,・・・を通信相手として、管理情報取得要求を出せばよい。すなわち、ネットワーク管理装置1に対して、管理情報収集支援装置2との間の通信インタフェースを実装する必要がない。
【0029】
しかも、ネットワーク管理装置1における管理情報の定義と、被管理装置3a,3b,3c,・・・における管理情報の定義との違いに応じた変換規則を、管理情報収集支援装置2の変換規則2aに定義しておけば、定義内容の違いを管理情報収集支援装置2で吸収できる。これは、プログラムの変更などの複雑な処理を伴わないため、非常に簡単であると共に、頻繁な変更によりネットワーク管理の信頼性が損なわれることもない。
【0030】
さらに、変換規則が被管理装置3a,3b,3c,・・・に対応付けて管理さているため、複数の管理装置に対応する変換規則を、管理情報収集支援装置2において一元管理できる。ここで、被管理情報のネットワーク上のアドレスと変換規則とを対応付けておけば、ネットワーク管理装置1と被管理装置3a,3b,3c,・・・との間の通信における宛先や送信元の情報によって、変換規則を特定できる。これにより、ネットワーク管理装置1において、変換規則を指定するための特別の情報を管理情報取得要求に含める必要が無くなる。すなわち、ネットワーク管理装置1における処理内容の変更が不要となる。
【0031】
このようなネットワーク管理システムによって、ネットワーク上の機器を管理することができる。たとえば、ネットワーク上に多数配置されたルータを被管理装置とすることで、遠隔地に設置されたルータの状態を、ネットワーク管理装置が配置されたセンタにおいて管理することができる。
【0032】
以下に、センタにおいてルータなどの被管理装置の管理を行う場合を想定し、本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、以下の実施の形態では、ネットワーク管理装置1と管理情報収集支援装置2との機能が、1つのネットワーク管理装置内にそれぞれネットワーク管理モジュール、管理情報収集支援モジュールとして実装される。
【0033】
図2は、ネットワーク管理システムの構成例を示す図である。ネットワーク管理システムは、ネットワーク監視装置100、被管理装置200,200a,200b,・・・、及び端末装置21,22,・・・で構成される。被管理装置200,200a,200b,・・・は、ネットワーク監視装置100に、ネットワーク10を介して接続されている。端末装置21,22,・・・は、被管理装置200に対してネットワーク10aを介して接続されている。
【0034】
ネットワーク監視装置100は、ネットワークを監視するためのセンタに配置されている。ネットワーク監視装置100は、被管理装置200,200a,200b,・・・内に保持されている管理情報を収集し、被管理装置200,200a,200b,・・・の状態を管理することができる。
【0035】
被管理装置200,200a,200b,・・・は、それぞれ個別に設計された被管理モジュールおよび管理情報ベース(MIB)を有している。被管理装置200,200a,200b,・・・には、ダイヤルアップルータ、ブロードバンドアクセスルータ、リモートルータなどが含まれる。なお、図示していないが、被管理装置200以外の各被管理装置200a,200b,・・・に対しても、ネットワークを介して端末装置が接続されている。
【0036】
図3は、本発明の実施の形態に用いるネットワーク監視装置のハードウェア構成例を示す図である。ネットワーク監視装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、および通信インタフェース106が接続されている。
【0037】
RAM102は、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。HDD103は、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
【0038】
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
【0039】
通信インタフェース106は、ネットワーク10に接続されている。通信インタフェース106は、ネットワーク10を介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
【0040】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、図3では、ネットワーク監視装置100のハードウェア構成例を説明したが、被管理装置200,200a,200b,・・・や端末装置21,22,・・・も同様のハードウェア構成で実現することができる。
【0041】
図4は、本実施の形態におけるネットワーク管理システムの機能構成例を示すブロック図である。なお、図4には、ネットワーク監視装置100と被管理装置200,200a,200b,・・・との機能のうち、ネットワーク管理に関連する機能のみを示している。
【0042】
ネットワーク監視装置100は、ネットワーク管理モジュール(マネージャ)110と管理情報収集支援モジュール120とを有している。
ネットワーク管理モジュール110は、被管理装置200,200a,200b,・・・から管理情報を収集し、被管理装置200,200a,200b,・・・の状態を管理する。ネットワーク管理モジュール110は、管理情報を収集するため、各被管理装置200,200a,200b,・・・に対して、管理情報の要求メッセージ(管理情報取得要求)を送信する。そして、ネットワーク管理モジュール110は、要求メッセージに対する各被管理装置200,200a,200b,・・・からの応答メッセージ(管理情報を含む)を受け取る。ネットワーク管理モジュール110は、受け取った応答メッセージに含まれる管理情報値を、管理モジュールリスト111に格納する。
【0043】
また、ネットワーク管理モジュール110は、管理モジュールリスト111を有している。管理モジュールリスト111は、被管理モジュールの識別情報(たとえば、被管理装置200,200a,200b,・・・のアドレス)に対応付けて、収集した管理情報が格納されている。
【0044】
管理情報収集支援モジュール120は、ネットワーク管理モジュール110とネットワーク10との間に配置される。すなわち、ネットワーク管理モジュール110と被管理装置200,200a,200b,・・・との間のネットワーク10を介した通信は、必ず管理情報収集支援モジュール120で中継される。
【0045】
管理情報収集支援モジュール120は、ポリシーデータベース(DB:Data Base)121、要求メッセージ変換部122、要求メッセージ送信部123、応答メッセージ受信部124、および応答メッセージ変換部125で構成される。
【0046】
ポリシーDB121には、管理情報に関する変換ポリシー(管理情報変換ポリシー)が定義されている。管理情報変換ポリシーには、要求メッセージおよび応答メッセージの変換規則や、管理情報値を変換する際の演算式が含まれる。
【0047】
要求メッセージ変換部122は、ネットワーク管理モジュール110が送信した管理情報取得の要求メッセージを横取り(インターセプト)する。そして、要求メッセージ変換部122は、ポリシーDB121に定義された管理情報変換ポリシーを、要求メッセージの宛先である被管理装置のアドレスをキーに検索する。
【0048】
要求メッセージ変換部122は、検出された管理情報変換ポリシーに基づいて、インターセプトした要求メッセージの変換処理が必要か否かを判断する。変換処理が必要な場合には、要求メッセージ変換部122は、管理情報変換ポリシーに従って要求メッセージ内の管理情報識別子を変換し、新たな要求メッセージを作成する。そして、要求メッセージ変換部122は、作成した要求メッセージを要求メッセージ送信部123に渡す。
【0049】
要求メッセージ変換部122は、変換処理が必要ない場合には、要求メッセージの変換処理を行わずに、その要求メッセージを要求メッセージ送信部123に渡す。
【0050】
要求メッセージ送信部123は、要求メッセージ変換部122から受け取った要求メッセージを、その要求メッセージの宛先として指定されている被管理装置に送信する。
【0051】
応答メッセージ受信部124は、被管理装置200,200a,200b,・・・のいずれかからネットワーク監視装置100内のネットワーク管理モジュール110に向けて出力された応答メッセージをインターセプトする。応答メッセージ受信部124は、インターセプトした応答メッセージを、応答メッセージ変換部125へ渡す。
【0052】
応答メッセージ変換部125は、ポリシーDB121に定義された管理情報変換ポリシーを、応答メッセージの送信元である被管理装置のアドレスをキーに検索する。そして、応答メッセージ変換部125は、応答メッセージ内の管理情報識別子の変換の要否、および管理情報値の変換(演算処理)の有無を判断する。
【0053】
応答メッセージ変換部125は、管理情報識別子の変換が必要な場合には、ポリシーDB121に定義されている管理情報変換ポリシーに従って管理情報識別子の変換(要求メッセージの変換に対する逆変換)を行う。また、応答メッセージ変換部125は、管理情報値の変換が必要な場合には、ポリシーDB121に定義されている演算式に従って管理情報値の演算処理を行い、管理情報値を変換する。
【0054】
応答メッセージ変換部125は、管理情報識別子と管理情報値との変換、あるいは、管理情報識別子と管理情報値とのいずれか一方の変換を行った後の応答メッセージを、ネットワーク管理モジュール110に渡す。
【0055】
また、応答メッセージ変換部125は、管理情報識別子および管理情報値の変換を行う必要がない場合には、変換処理を行わずに、被管理装置から送られた応答メッセージをそのままネットワーク管理モジュール110に渡す。
【0056】
被管理装置200は、管理情報ベース(MIB)210と被管理モジュール(エージェント)220とを有している。管理情報ベース210は、被管理装置200の状態などに関するステータス情報である。たとえば、被管理装置200を介して転送されたデータ量や、ルータに接続されているネットワークの混雑状況等の情報である。
【0057】
被管理モジュール220は、ネットワーク管理モジュール110からの要求に応答して、管理情報ベース210を検索し、要求に応じた管理情報を抽出する。そして、被管理モジュール220は、抽出した管理情報をネットワーク管理モジュール110に対して送信する。
【0058】
被管理装置200以外の他の被管理装置200a,200b,・・・も、被管理装置200と同様の機能を有している。
図5は、管理モジュールリストのデータ構造の一例を示す図である。管理モジュールリスト111は、たとえば、図5に示すような表形式のデータ構造で表すことができる。
【0059】
図5の例では、管理モジュールリスト111には、被管理モジュール、管理情報識別子、および管理情報値の欄が設けられている。
被管理モジュールの欄には、管理対象となる被管理モジュールが実装されている被管理装置の識別情報が登録されている。たとえば、各ルータの識別情報として、IP(Internet Protocol)アドレスが用いられている。図5の例では、被管理モジュールの欄に、「aaa.aaa.aaa.aaa」,「ccc.ccc.ccc.ccc」,「ddd.ddd.ddd.ddd」,・・・,「fff.fff.fff.fff」のアドレスが登録されている。
【0060】
管理情報識別子の欄には、被管理モジュールから取得すべき管理情報の識別子(管理情報識別子)が、被管理モジュールの識別情報に対応付けて登録されている。管理モジュールリスト111に設定されている管理情報識別子は、ネットワーク監視装置100において定義されているものである。
【0061】
図5の例では、「aaa.aaa.aaa.aaa」に対応付けて「管理情報識別子#1」が登録されている。「ccc.ccc.ccc.ccc」に対応付けて「管理情報識別子#3」が登録されている。「ddd.ddd.ddd.ddd」に対応付けて「管理情報識別子#4」が登録されている。「fff.fff.fff.fff」に対応付けて「管理情報識別子#1」が登録されている。
【0062】
管理情報値の欄には、被管理モジュールから収集した管理情報値が、被管理モジュールの識別情報に対応付けて登録されている。図5の例では、「aaa.aaa.aaa.aaa」に対応付けて「120(単位:枚数/分)」が登録されている。「ccc.ccc.ccc.ccc」に対応付けて「220」が登録されている。「ddd.ddd.ddd.ddd」に対応付けて「360」が登録されている。「fff.fff.fff.fff」に対応付けて「180」が登録されている。
【0063】
図6は、ポリシーDBのデータ構造の一例を示す図である。ポリシーDB121は、たとえば、図6に示すような表形式のデータ構造で表すことができる。
図6の例では、ポリシーDB121には、変換対象アドレス、変換前管理情報識別子、変換後管理情報識別子、および演算式の欄が設けられている。ポリシーDB121内の変換対象アドレス、変換前管理情報識別子、変換後管理情報識別子、および演算式の各欄に互いに対応付けて登録された情報の組が、管理情報変換ポリシーである。
【0064】
変換対象アドレスの欄には、要求メッセージや応答メッセージの変換を行うべき被管理モジュールが実装されている被管理装置に対応するアドレス(たとえば、IPアドレス)が登録される。図6の例では、変換対象アドレスの欄に、「aaa.aaa.aaa.aaa」,「bbb.bbb.bbb.bbb」,「ccc.ccc.ccc.ccc」,「ddd.ddd.ddd.ddd」,「eee.eee.eee.eee」が登録されている。
【0065】
変換前管理情報識別子の欄には、要求メッセージに含まれる管理情報識別子が、変換対象アドレスに対応付けて登録されている。図6の例では、「aaa.aaa.aaa.aaa」に対応付けて「管理情報識別子#1」が登録されている。「bbb.bbb.bbb.bbb」に対応付けて「管理情報識別子#2」が登録されている。「ccc.ccc.ccc.ccc」に対応付けて「管理情報識別子#3」が登録されている。「ddd.ddd.ddd.ddd」に対応付けて「管理情報識別子#4」が登録されている。「eee.eee.eee.eee」に対応付けて「管理情報識別子#5」が登録されている。
【0066】
変換後管理情報識別子の欄には、変換前管理情報識別子に登録されている管理情報識別子を変換する場合の変換後の管理情報識別子が、変換前管理情報識別子に対応付けて登録されている。図6の例では、「管理情報識別子#1」に対応付けて「管理情報識別子#1a」が登録されている。「管理情報識別子#2」に対応付けて「管理情報識別子#2a」が登録されている。「管理情報識別子#3」に対応付けて「管理情報識別子#3a−1」と「管理情報識別子#3a−2」とが登録されている。「管理情報識別子#4」に対応付けて「管理情報識別子#4a」が登録されている。「管理情報識別子#5」に対応付けて「管理情報識別子#5a」が登録されている。
【0067】
なお、図6の例では、1つの変換前管理情報識別子「管理情報識別子#3」に対して、複数の変換後管理情報識別子「管理情報識別子#3a−1」と「管理情報識別子#3a−2」が対応付けられている。これは、「管理情報識別子#3」を指定した要求メッセージに対して、「管理情報識別子#3a−1」と「管理情報識別子#3a−2」とに対応する2つの管理情報値が、応答メッセージで返されることを意味する。
【0068】
演算式の欄には、応答メッセージに含まれる管理情報値を変換する場合の演算式が、変換後管理情報識別子に対応付けて登録されている。図6の例では、「管理情報識別子#1a」に対応付けて「演算式#1(管理情報識別子#1a×60)」が登録されている。「管理情報識別子#2a」に対応付けて「N/A(Not Applicable)」が登録されている。「管理情報識別子#3a−1」と「管理情報識別子#3a−2」とに対応付けて「演算式#3」が登録されている。「管理情報識別子#4a」に対応付けて「演算式#4」が登録されている。「管理情報識別子#5a」に対応付けて「演算式#5」が登録されている。
【0069】
なお、ポリシーDB121の内容は、ネットワーク監視装置100のキーボード12やマウス13などを用いて操作入力をすることにより、変更することができる。
【0070】
図7は、管理情報ベースのデータ構造の一例を示す図である。管理情報ベース210は、たとえば、図7に示すような表形式のデータ構造で表現することができる。なお、図7の例は、被管理装置200に設けられている管理情報ベース210の例である。
【0071】
図7の例では、管理情報ベース210には、管理情報識別子、データタイプ、アクセスモード、および管理情報値の欄が設けられている。
管理情報識別子の欄には、被管理装置200において蓄積されている管理情報に対して定義されている識別子が登録されている。管理情報ベース210に登録されている管理情報識別子は、被管理装置200において定義されているものである。
【0072】
図7の例では、管理情報識別子の欄に「管理情報識別子#1a」、「管理情報識別子#1a−1」、「管理情報識別子#1a−2」、「管理情報識別子#1a−3」、・・・、「管理情報識別子#1a−150」が登録されている。
【0073】
データタイプの欄には、蓄積されている管理情報のデータタイプ(数値、文字列、日時等)が、管理情報識別子に対応付けて登録されている。図6の例では、「管理情報識別子#1a」に対応付けて「データタイプA」が登録されている。「管理情報識別子#1a−1」に対応付けて「データタイプB」が登録されている。「管理情報識別子#1a−2」に対応付けて「データタイプA」が登録されている。「管理情報識別子#1a−3」に対応付けて「データタイプC」が登録されている。「管理情報識別子#1a−150」に対応付けて「データタイプB」が登録されている。
【0074】
アクセスモードの欄には、管理情報に対する他の装置からのアクセス制限内容が、管理情報識別子に対応付けて設定されている。アクセスモードには、たとえば「read-only」、「read-write」、「write-only」、「non-accessible」などがある。
【0075】
アクセスモードが「read-only」の場合は、その管理情報を読み出すことはできるが、書き込むことはできない。アクセスモードが「read-write」の場合、その管理情報を読み出すことも、書き込むことも可能である。アクセスモードが「write-only」の場合、その管理情報を読み出すことはできないが、書き込むことは可能である。アクセスモードが「non-accessible」の場合、その管理情報を読み出すことも書き込むこともできない。
【0076】
図7の例では、「管理情報識別子#1a」のアクセスモードは「read-only」である。「管理情報識別子#1a−1」のアクセスモードは「read-write」である。「管理情報識別子#1a−2」のアクセスモードは「write-only」である。「管理情報識別子#1a−3」のアクセスモードは「read-write」である。「管理情報識別子#1a−150」のアクセスモードは「non-accessible」である。
【0077】
管理情報値の欄には、管理情報が、管理情報識別子に対応付けて登録さている。図7の例では、「管理情報識別子#1a」に対応付けて「管理情報値#1a(単位:枚数/秒)」が登録されている。「管理情報識別子#1a−1」に対応付けて「管理情報値#1a−1」が登録されている。「管理情報識別子#1a−2」に対応付けて「管理情報値#1a−2」が登録されている。「管理情報識別子#1a−3」に対応付けて「管理情報値#1a−3」が登録されている。「管理情報識別子#1a−150」に対応付けて「管理情報値#1a−150」が登録されている。
【0078】
次に、以上のような構成のネットワーク管理システムにおける処理を説明する。
まず、ネットワーク管理モジュール110により、管理モジュールリスト111に登録されている被管理モジュール220に対して、任意のタイミングで要求メッセージが送信される。ネットワーク管理モジュール110は、要求メッセージの宛先として、被管理モジュール220が実装されている被管理装置200のアドレスを指定する。また、ネットワーク管理モジュール110は、要求メッセージによって指定する管理情報を、管理情報識別子によって指定する。
【0079】
ネットワーク管理モジュール110が被管理装置200に対して送信した要求メッセージは、管理情報収集支援モジュール120でインターセプトされる。インターセプトされた要求メッセージは、管理情報収集支援モジュール120の要求メッセージ変換部122により、変換の要否が判断される。変換が必要な場合には、要求メッセージ変換部122により、ポリシーDB121に登録されている管理情報変換ポリシーに従って管理情報識別子が変換され、あらたな要求メッセージが生成される。
【0080】
その後、変換の不要な要求メッセージまたは変換後の要求メッセージが、要求メッセージ送信部123により、被管理装置200の被管理モジュール220に渡される。
【0081】
すると、被管理モジュール220により、要求メッセージに含まれる管理情報識別子に対応する管理情報値が、管理情報ベース210から抽出される。そして、抽出された管理情報値と管理情報識別子とを含めた応答メッセージが、被管理モジュール220からネットワーク管理モジュール110に対して送信される。
【0082】
応答メッセージは、管理情報収集支援モジュール120の応答メッセージ受信部124によりインターセプトされる。インターセプトされた応答メッセージは、管理情報収集支援モジュール120の応答メッセージ変換部125により、変換の要否が判断される。変換が必要な場合には、応答メッセージ変換部125により、ポリシーDB121に登録されている管理情報変換ポリシーに従って、管理情報識別子と管理情報値、またはいずれか一方が変換され、新たな応答メッセージが生成される。
【0083】
そして、変換の不要な応答メッセージまたは変換後の応答メッセージが、応答メッセージ変換部125からネットワーク管理モジュール110に渡される。
以下に、図8、図9を参照して、管理情報収集支援モジュール120における処理を説明する。
【0084】
図8は、要求メッセージの変換処理を示すフローチャートである。この処理は、管理情報収集支援モジュール120において実行される処理である。以下に、図8に示す処理を、図4に示す機能構成を参照しながらステップ番号に沿って説明する。
【0085】
[ステップS11]要求メッセージ変換部122は、ネットワーク管理モジュール110が送信した要求メッセージの宛先のアドレスがポリシーDB121の変換対象アドレスの欄に登録されている場合には、その要求メッセージをインターセプトする。
【0086】
[ステップS12]要求メッセージ変換部122は、要求メッセージに含まれている宛先のアドレスに基づいて、宛先の被管理装置を判断する。すなわち、宛先のアドレスによって、要求メッセージの変換規則が特定される。
【0087】
[ステップS13]要求メッセージ変換部122は、管理情報識別子の変換が必要か否かを判断する。変換の要否は、要求メッセージに含まれる宛先のアドレスと管理情報識別子との組が、ポリシーDB121の変換対象アドレスと変換前管理情報識別子との欄に登録されているか否かによって判断することができる。アドレスと管理情報識別子との組が、ポリシーDB121に登録されている場合には、管理情報識別子の変換が必要と判断される。アドレスと管理情報識別子との組が、ポリシーDB121に登録されていない場合には、管理情報識別子の変換は不要と判断される。
【0088】
管理情報識別子の変換が必要と判断された場合には、処理がステップS14に進められる。管理情報識別子の変換が不要と判断された場合には、処理がステップS15に進められる。
【0089】
[ステップS14]要求メッセージ変換部122は、要求メッセージ内の管理情報識別子を、ポリシーDB121に登録されている管理情報変換ポリシーに従って変換する。すなわち、管理情報変換ポリシーにおいて、要求メッセージに含まれる管理情報識別子を、変換後管理情報識別子の欄に登録されている管理情報識別子に変更する。
【0090】
[ステップS15]要求メッセージ送信部123は、要求メッセージ変換部122から要求メッセージを受け取り、その要求メッセージに含まれる宛先のアドレスに対応する被管理装置に向けて、要求メッセージを送信する。
【0091】
このようにして、要求メッセージ内の管理情報識別子が、管理情報変換ポリシーに従って変換される。
図9は、応答メッセージの変換処理を示すフローチャートである。この処理は、管理情報収集支援モジュール120において実行される処理である。以下に、図9に示す処理を、図4に示した機能構成を参照しながらステップ番号に沿って説明する。
【0092】
[ステップS21]応答メッセージ受信部124は、被管理モジュール220からネットワーク管理モジュール110に出力された応答メッセージの送信元のアドレスが、ポリシーDB121の変換対象アドレスの欄に登録されている場合には、その応答メッセージをインターセプトする。
【0093】
[ステップS22]応答メッセージ変換部125は、応答メッセージ受信部124から応答メッセージを受け取り、応答メッセージの送信元のアドレスによって被管理モジュールを判断する。すなわち、送信元のアドレスにより、応答メッセージの変換規則が特定される。
【0094】
[ステップS23]応答メッセージ変換部125は、管理情報値の演算が必要か否かを判断する。演算の要否は、応答メッセージに含まれる送信元のアドレスと管理情報識別子との組に対応する管理情報変換ポリシーが、ポリシーDB121に登録されており、かつその管理情報変換ポリシーに対して演算式が登録されているか否かによって判断することができる。
【0095】
応答メッセージに対応する管理情報変換ポリシーに演算式が登録されている場合には、演算式の変換が必要と判断される。演算式が登録されていない場合には、演算式の変換は不要と判断される。
【0096】
演算式の変換が必要と判断された場合には、処理がステップS24に進められる。演算式の変換が不要と判断された場合には、処理がステップS25に進められる。
【0097】
[ステップS24]応答メッセージ変換部125は、応答メッセージに対応する管理情報変換ポリシーに設定されている演算式に従って、管理情報値の演算を行う。
【0098】
[ステップS25]応答メッセージ変換部125は、管理情報識別子の逆変換が必要が否かを判断する。変換の要否は、応答メッセージに含まれる送信元のアドレスと管理情報識別子との組が、ポリシーDB121の変換対象アドレスと変換後管理情報識別子との欄に登録されているか否かによって判断することができる。
【0099】
アドレスと管理情報識別子との組が、ポリシーDB121に登録されている場合には、管理情報識別子の変換が必要と判断される。アドレスと管理情報識別子との組が、ポリシーDB121に登録されていない場合には、管理情報識別子の変換は不要と判断される。
【0100】
管理情報識別子の変換が必要と判断された場合には、処理がステップS26に進められる。管理情報識別子の変換が不要と判断された場合には、処理がステップS27に進められる。
【0101】
[ステップS26]応答メッセージ変換部125は、応答メッセージに対応する管理情報変換ポリシーに従って、応答メッセージ内の管理情報識別子の逆変換を行う。すなわち、応答メッセージの管理情報識別子を、その応答メッセージに対応する管理情報変換ポリシーに設定されている変換前管理情報識別子に変換する。
【0102】
[ステップS27]応答メッセージ変換部125は、応答メッセージをネットワーク管理モジュール110に返却する。
以上のようにして、被管理装置200において管理されている管理情報の管理情報識別子が、ネットワーク監視装置100において定義された管理情報識別子とが異なっていても、ネットワーク管理モジュール110において、その違いを意識することなく、管理情報値を取得することができる。
【0103】
さらに、被管理装置200において管理されている管理情報の単位が、ネットワーク監視装置100において定義された管理情報の単位とが異なっていても、適当な演算式によって管理情報値を変換することで、ネットワーク管理モジュール110において単位の違いを意識することなく管理情報値を取得することができる。
【0104】
次に、管理情報の収集処理の具体例について説明する。たとえば、「管理情報識別子#1」に対応する管理情報値を被管理装置200から取得する場合を考える。
【0105】
図5に示したように、ネットワーク管理モジュール110が管理している管理モジュールリスト111には、「管理情報識別子#1」の項目がある。一方、図7に示したように、被管理装置200の管理情報ベース210には、「管理情報識別子1」の項目はなく、代わりに「管理情報識別子#1a」の項目がある。
【0106】
また、管理モジュールリスト111に登録されている「管理情報識別子」の管理情報値の単位は、枚数/分である。一方、管理情報ベース210に登録されている「管理情報識別子#1a」の管理情報の単位は、枚数/秒である。すなわち、管理情報値の単位が異なっている。
【0107】
そこで、ネットワークの管理者は、図6に示したように、ポリシーDB121に対して、変換対象アドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」(被管理装置200のアドレス)、変換前管理情報識別子「管理情報識別子#1」、変換後管理情報識別子「管理情報識別子#1a」、および演算式「管理情報識別子#1a×60」で構成される管理情報変換ポリシーを定義する。
【0108】
そして、所定のタイミングで、ネットワーク管理モジュール110が、「管理情報識別子#1」に対応する管理情報値を被管理装置200から取得するために、被管理装置200の被管理モジュール220に対して、「管理情報識別子#1」を指定した要求メッセージを送信する。
【0109】
図10は、本実施の形態における管理情報取得の要求メッセージの受渡例を示す図である。まず、ネットワーク管理モジュール110から要求メッセージ41が被管理モジュール220を宛先として出力される。
【0110】
図10の例では、要求メッセージ41には、宛先の被管理モジュール220を実装している被管理装置200の被管理モジュールを示すアドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」と、取得対象の管理情報に対応する管理情報識別子「管理情報識別子#1」とが含まれている。
【0111】
要求メッセージ41は、管理情報収集支援モジュール120においてインターセプトされる。そして、管理情報収集支援モジュール120において、ポリシーDB121に登録されている管理情報変換ポリシーに従って、要求メッセージ41の管理情報識別子が変換される。
【0112】
図6に示すように、被管理モジュールのアドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」は、ポリシーDB121の変換対象アドレスに登録されている。また、変換対象アドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」に対応する変換前管理情報識別子は「管理情報識別子#1」である。これにより、要求メッセージ41の管理情報識別子が変換対象であることが分かる。
【0113】
そこで、管理情報収集支援モジュール120において、取得対象の管理情報を指定する管理情報識別子が「管理情報識別子#1」から「管理情報識別子#1a」に変換され、新たな要求メッセージ42が生成される。
【0114】
生成された要求メッセージ42には、宛先の被管理モジュール220を実装している被管理装置200のアドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」と、取得対象の管理情報に対応する管理情報識別子「管理情報識別子#1a」とが含まれている。
【0115】
生成された要求メッセージ42は被管理モジュール220に渡される。被管理モジュール220は、要求メッセージ42に含まれる「管理情報識別子#1a」を検索キーとして、自己の管理する管理情報ベース210を検索する。これにより、管理情報ベース210内の「管理情報識別子#1a」に設定された管理情報値が抽出される。ここで、「管理情報識別子#1a」に対応する「管理情報値#1」は、2(枚数/秒)であるものとする。
【0116】
次に、応答メッセージの送信処理について説明する。
図11は、本実施の形態における管理情報取得の応答メッセージの受渡例を示す図である。図11には、図10に示した要求メッセージ42に対する応答メッセージの例を示している。
【0117】
被管理モジュール220は、要求メッセージ42で示された「管理情報識別子#1a」に対応付けられた管理情報値「2」を管理情報ベース210から取得して、応答メッセージ51を生成する。応答メッセージ51には、送信元を示すアドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」、管理情報識別子「管理情報識別子#1a」、および管理情報値「2」が含まれている。
【0118】
被管理モジュール220は、生成した応答メッセージ51をネットワーク管理モジュール110宛に送信する。すると、その応答メッセージ51が、管理情報収集支援モジュール120でインターセプトされる。そして、管理情報収集支援モジュール120において、ポリシーDB121に登録されている管理情報変換ポリシーに従って応答メッセージ51が変換される。
【0119】
図6に示すように、ポリシーDB121には、アドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」が変換対象アドレスに登録されている。また、変換対象アドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」に対応する変換後管理情報識別子は「管理情報識別子#1a」である。また、アドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」、変換後管理情報識別子「管理情報識別子#1a」に対応付けて、演算式#1が登録されている。これにより、応答メッセージ51の管理情報識別子が変換対象であり、管理情報値の変換の必要があることが分かる。
【0120】
そこで、管理情報収集支援モジュール120において、管理情報変換ポリシーの演算式「管理情報識別子#1a(管理情報識別子#1aに対応する管理情報値)×60」に従って、応答メッセージ51の管理情報値が変換され、応答メッセージ52が生成される。
【0121】
応答メッセージ52は、応答メッセージ51と比べて管理情報値のみが異なっている。図11の例では、応答メッセージ52の管理情報値が120(2×60)に変換されている。
【0122】
さらに、管理情報収集支援モジュール120において、応答メッセージ52の管理情報識別子が「管理情報識別子#1a」から「管理情報識別子#1」に変換される。これにより、変換後の管理情報識別子と管理情報値とを有する新たな応答メッセージ53を生成される。
【0123】
応答メッセージ53には、送信元を示すアドレス「aaa.aaa.aaa.aaa」、管理情報識別子「管理情報識別子#1」、および管理情報値「120」が含まれている。
【0124】
このようにして収集された管理情報をネットワーク監視装置100のモニタ11に表示させることで、ネットワークの管理者は、複数の被管理装置200a,200b,200c,・・・の状態を把握することができる。
【0125】
図12は、ネットワーク監視装置の監視画面の一例を示す図である。図12に示すように、監視画面60には、複数の状態表示画面61〜64が表示される。各状態表示画面61〜64には、監視対象、管理情報識別子などの項目が表示されている。監視対象には、被管理装置のアドレスが表示されている。管理情報識別子には、その管理情報識別子に応じて被管理装置から送られた管理情報値が表示されている。
【0126】
以上のようにして、管理情報の標準化、被管理モジュールのバージョンアップなどにより、被管理装置200a,200b,200c,・・・における管理情報の定義が変更されても、管理情報収集支援モジュール120が、要求メッセージや応答メッセージをインターセプトして管理情報の違いを吸収することができる。その結果、ネットワーク管理モジュール110における処理を変更せずに、ネットワーク管理モジュール110と異なる定義付けが成された管理情報を、ネットワーク管理モジュール110で収集することが可能となる。
【0127】
これにより、ネットワークを管理するための保守作業が軽減される。すなわち、本実施の形態によれば、被管理装置200における管理情報の定義が変更された場合には、ポリシーDB121に対して、新たな管理情報変換ポリシーを登録するだけでよい。ポリシーDB121への管理情報変換ポリシーの登録は、ネットワーク監視装置100の編集機能を用いて簡単に行うことができる。
【0128】
また、マルチベンダネットワーク環境などのように、管理情報値自体の意味は同一でありながら、管理情報定義(管理情報識別子の定義)が異なった管理情報を有する複数の被管理装置が存在する場合でも、ネットワーク管理モジュール110に手を加えることなく、各被管理装置200a,200b,200c,・・・から共通の意味の管理情報を取得することができる。したがって、ネットワークへの被管理装置の追加にも容易に対応することができる。
【0129】
また、被管理装置が開発初期の段階の場合、被管理装置の被管理モジュール220が、あらかじめ定められた定義内容と異なる動作をすることがある。この場合、ポリシーDB121に誤動作を吸収するための変換規則を定義しておくことで、ネットワーク管理モジュール110に対して、被管理モジュール220が正常に動作しているものとカムフラージュすることができる。
【0130】
これにより、被管理装置200の完成を待たずに、ネットワーク管理モジュール110の管理情報収集テストを行うことが可能となる。しかも、開発段階の被管理モジュール220をテストするための特別な処理をネットワーク管理モジュール110に実装するといったような、複雑な作業も不要である。その結果、開発の早い段階から、被管理モジュール220とネットワーク管理モジュール110との連携のテストを行うことができ、作業効率が向上すると共に、信頼性を向上させることができる。
【0131】
また、ネットワーク管理モジュール110の管理情報収集テストのために、被管理装置200のシミュレータを利用した場合、シミュレータから返される管理情報は、すべてダミーの値である。ところが、本実施の形態を適用すれば、実装が間に合っていない管理情報のみをダミーを値とし、他の管理情報は生のデータを利用することができる。したがって、既に実装されている機能については、正しくテストすることが可能である。
【0132】
なお、本実施の形態を用いて、ネットワーク管理モジュール110からの要求メッセージにダミーの値を返させるには、管理情報収集支援モジュール120において、要求メッセージの管理情報識別子を、被管理装置200の被管理モジュール220に既存の管理情報識別子に変換させる。そして、被管理装置200の被管理モジュール220からの応答メッセージに含まれる既存の管理情報識別子を、管理情報収集支援モジュール120において、要求メッセージに含まれていた管理情報識別子に変換させる。
【0133】
また、応答メッセージに含まれる管理情報値は、変換せずにネットワーク管理モジュール110に渡してもよいし、管理情報収集支援モジュール120において、定数値(ダミー値)や演算式に基づく値に変換してからネットワーク管理モジュール110に渡してもよい。
【0134】
さらに、本実施の形態では、管理情報の変換規則(管理情報変換ポリシー)を被管理装置の識別情報(ネットワーク上のアドレス)に対応付けて管理することで、複数の被管理装置に関する管理情報の変換規則を、1つの管理情報収集支援モジュールで管理している。これにより、被管理装置毎の、あるいは被管理装置の種別毎の複数の管理情報変換装置を設置する必要がなくなり、コストを削減することができる。
【0135】
ところで、上記の例では、ネットワーク管理モジュール110が実装されている装置(ネットワーク監視装置100)内に管理情報収集支援モジュール120が実装されているが、ネットワーク管理モジュール110と管理情報収集支援モジュール120とを、別々の装置に実装することもできる。
【0136】
図13は、ネットワーク管理システムの変形例を示す図である。図13の例では、ネットワーク管理モジュールを実装したネットワーク管理装置100aと、管理情報収集支援モジュールを実装した管理情報収集支援装置100bとが、別々に設けられている。
【0137】
ネットワーク管理装置100aは、管理情報収集支援装置100bに対して接続されている。管理情報収集支援装置100bは、広域のネットワーク81や、構内のネットワーク82などを介して、複数の被管理装置71〜74に接続されている。
【0138】
このような構成のネットワーク管理システムによれば、ネットワーク管理装置100aからいずれかの被管理装置71〜74に対して出力される要求メッセージは、必ず管理情報収集支援装置100bを中継する。したがって、管理情報収集支援装置100bにおいて、要求メッセージをインターセプトし、管理情報識別子を変換することができる。同様に、被管理装置71〜74についても、管理情報収集支援装置100bで中継されるため、管理情報収集支援装置100bにおいて、応答メッセージをインターセプトし、管理情報識別子や管理情報値を変換することができる。
【0139】
なお、図13の例では、物理的に、要求メッセージと応答メッセージとが管理情報収集支援装置100bで中継されるようにネットワークを構築しているが、通信プロトコルの設定によって、要求メッセージと応答メッセージとが管理情報収集支援装置100bで中継されるようにしてもよい。
【0140】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、ネットワーク管理装置、管理情報収集支援装置、被管理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラム(ネットワーク管理モジュール、管理情報収集支援モジュール、被管理モジュール)が提供される。コンピュータは、操作入力などに応答して、プログラムを実行する。これにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0141】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disc)などがある。
【0142】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0143】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0144】
(付記1) ネットワークを介して複数の被管理装置と接続されたネットワーク管理装置による管理情報の収集を支援するための管理情報収集支援プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記ネットワーク管理装置から前記複数の被管理装置のいずれか宛の管理情報取得要求を取得し、
取得した前記管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、取得した前記管理情報取得要求を変換し、
変換された前記管理情報取得要求を前記宛先の被管理装置に送信し、
前記複数の被管理装置のいずれかから前記ネットワーク管理装置宛に送信された管理情報を取得し、
取得した前記管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した前記管理情報を変換し、
変換された前記管理情報を前記ネットワーク管理装置に渡す、
処理を実行させることを特徴とする管理情報収集支援プログラム。
【0145】
(付記2) 前記第1の変換規則は、前記複数の被管理装置いずれかの前記ネットワーク上のアドレスに対応付けて定義されており、
前記管理情報取得要求の変換の際には、前記管理情報取得要求の宛先のアドレスによって、前記第1の変換規則を特定することを特徴とする付記1記載の管理情報収集支援プログラム。
【0146】
(付記3) 前記第2の変換規則は、前記複数の被管理装置いずれかの前記ネットワーク上のアドレスに対応付けて定義されており、
前記管理情報の変換の際には、前記管理情報の送信元のアドレスによって、前記第2の変換規則を特定することを特徴とする付記1記載の管理情報収集支援プログラム。
【0147】
(付記4) 前記第1の変換規則には、前記ネットワーク管理装置で定義された第1の管理情報識別子を、前記被管理装置で定義された第2の管理情報識別子に変換するための変換規則が定義されており、
前記管理情報取得要求の変換の際には、前記第1の変換規則に従い、前記管理情報取得要求に含まれる前記第1の管理情報識別子を前記第2の管理情報識別子に変換することを特徴とする付記1記載の管理情報収集支援プログラム。
【0148】
(付記5) 前記第2の変換規則には、前記第1の変換規則の逆の変換により前記第2の管理情報識別子を変換することが定義されており、
前記管理情報の変換の際には、前記第2の変換規則に従い、前記管理情報に付与された前記第2の管理情報識別子を前記第1の管理情報識別子に変換することを特徴とする付記4記載の管理情報収集支援プログラム。
【0149】
(付記6) 前記第2の変換規則には、数値として取得される前記管理情報を変換するための演算式が定義されており、
前記管理情報の変換の際には、前記第2の変換規則に定義された前記演算式に従い演算を行い、前記管理情報の値を、前記演算の結果で置き換えることを特徴とする付記1記載の管理情報収集支援プログラム。
【0150】
(付記7) ネットワークを介して複数の被管理装置と接続されたネットワーク管理装置による管理情報の収集を支援するための管理情報収集支援装置において、
前記ネットワーク管理装置から前記複数の被管理装置のいずれか宛の管理情報取得要求を取得する要求取得手段と、
前記要求取得手段が取得した前記管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、前記要求取得手段が取得した前記管理情報取得要求を変換する要求変換手段と、
前記要求変換手段で変換された前記管理情報取得要求を前記宛先の被管理装置に送信する取得要求送信手段と、
前記複数の被管理装置のいずれかから前記ネットワーク管理装置宛に送信された管理情報を取得する管理情報取得手段と、
前記管理情報取得手段が取得した前記管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した前記管理情報を変換する管理情報変換手段と、
前記管理情報変換手段で変換された前記管理情報を前記ネットワーク管理装置に渡す管理情報引渡手段と、
を有することを特徴とする管理情報収集支援装置。
【0151】
(付記8) 前記第1の変換規則は、前記複数の被管理装置いずれかの前記ネットワーク上のアドレスに対応付けて定義されており、
前記要求変換手段は、前記管理情報取得要求の宛先のアドレスによって、前記第1の変換規則を特定することを特徴とする付記7記載の管理情報収集支援装置。
【0152】
(付記9) 前記第2の変換規則は、前記複数の被管理装置いずれかの前記ネットワーク上のアドレスに対応付けて定義されており、
前記要求変換手段は、前記管理情報の送信元のアドレスによって、前記第2の変換規則を特定することを特徴とする付記7記載の管理情報収集支援装置。
【0153】
(付記10) 前記第1の変換規則には、前記ネットワーク管理装置で定義された第1の管理情報識別子を、前記被管理装置で定義された第2の管理情報識別子に変換するための変換規則が定義されており、
前記要求変換手段は、前記第1の変換規則に従い、前記管理情報取得要求に含まれる前記第1の管理情報識別子を前記第2の管理情報識別子に変換することを特徴とする付記7記載の管理情報収集支援装置。
【0154】
(付記11) 前記第2の変換規則には、前記第1の変換規則の逆の変換により前記第2の管理情報識別子を変換することが定義されており、
前記管理情報変換手段は、前記第2の変換規則に従い、前記管理情報に付与された前記第2の管理情報識別子を前記第1の管理情報識別子に変換することを特徴とする付記10記載の管理情報収集支援装置。
【0155】
(付記12) 前記第2の変換規則には、数値として取得される前記管理情報を変換するための演算式が定義されており、
前記管理情報変換手段は、前記第2の変換規則に定義された前記演算式に従い演算を行い、前記管理情報の値を、前記演算の結果で置き換えることを特徴とする付記7記載の管理情報収集支援装置。
【0156】
(付記13) ネットワークを介して複数の被管理装置と接続されたネットワーク管理装置による管理情報の収集を支援するための管理情報収集支援方法において、
前記ネットワーク管理装置から前記複数の被管理装置のいずれか宛の管理情報取得要求を取得し、
取得した前記管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、取得した前記管理情報取得要求を変換し、
変換された前記管理情報取得要求を前記宛先の被管理装置に送信し、
前記複数の被管理装置のいずれかから前記ネットワーク管理装置宛に送信された管理情報を取得し、
取得した前記管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した前記管理情報を変換し、
変換された前記管理情報を前記ネットワーク管理装置に渡す、
ことを特徴とする管理情報収集支援方法。
【0157】
(付記14) ネットワークを介して複数の被管理装置と接続されたネットワーク管理装置による管理情報の収集を支援するための管理情報収集支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記ネットワーク管理装置から前記複数の被管理装置のいずれか宛の管理情報取得要求を取得し、
取得した前記管理情報取得要求の宛先の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第1の変換規則に従って、取得した前記管理情報取得要求を変換し、
変換された前記管理情報取得要求を前記宛先の被管理装置に送信し、
前記複数の被管理装置のいずれかから前記ネットワーク管理装置宛に送信された管理情報を取得し、
取得した前記管理情報の送信元の被管理装置に対応付けてあらかじめ定義されている第2の変換規則に従って、取得した前記管理情報を変換し、
変換された前記管理情報を前記ネットワーク管理装置に渡す、
処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0158】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、ネットワーク管理装置から複数の被管理装置のいずれかに対して出力された管理情報取得要求を、宛先の被管理装置に応じた変換規則で変換し、複数の被管理装置のいずれかからネットワーク管理装置宛に出力された管理情報を、送信元の被管理装置に応じた変換規則で変換するようにした。そのため、既存のネットワーク管理装置の機能のままで、ネットワーク管理装置と異なる定義付けがなされた管理情報を有する被管理装置から、その管理情報を収集することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】ネットワーク管理システムの構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に用いるネットワーク監視装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本実施の形態におけるネットワーク管理システムの機能構成例を示すブロック図である。
【図5】管理モジュールリストのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】ポリシーDBのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】管理情報ベースのデータ構造の一例を示す図である。
【図8】要求メッセージの変換処理を示すフローチャートである。
【図9】応答メッセージの変換処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態における管理情報取得の要求メッセージの受渡例を示す図である。
【図11】本実施の形態における管理情報取得の応答メッセージの受渡例を示す図である。
【図12】ネットワーク監視装置の監視画面の一例を示す図である。
【図13】ネットワーク管理システムの変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク管理装置
2 管理情報収集支援装置
2a 変換規則
3a,3b,3c 被管理装置
4 ネットワーク
10,10a ネットワーク
21,22 端末装置
100 ネットワーク監視装置
200,200a,200b 被管理装置
Claims (3)
- ネットワークを介して複数の被管理装置と接続され、該被管理装置から該被管理装置の状態を示す管理情報を収集して、該被管理装置の状態を一元管理するネットワーク管理装置に対して収集した管理情報を送信する管理情報収集支援装置であって、
特定の被管理装置に対応付けて、該被管理装置から受信した管理情報を、該被管理装置が正常に動作していることを示す定数値に変換する変換規則が記録された変換テーブルと、
前記ネットワーク管理装置から前記複数の被管理装置のいずれか宛の管理情報取得要求を取得する要求取得手段と、
前記要求取得手段が取得した前記管理情報取得要求を宛先の被管理装置に送信する取得要求送信手段と、
前記複数の被管理装置のいずれかから前記ネットワーク管理装置宛に送信された管理情報を取得する管理情報取得手段と、
前記変換テーブルを参照して、前記管理情報取得手段が取得した前記管理情報の送信元の被管理装置が該変換テーブルに記録されていれば、該被管理装置に対応付けられた前記変換規則に従って、該取得した前記管理情報の内容を前記定数値に変換する管理情報変換手段と、
前記送信元の被管理装置の管理情報として、前記管理情報変換手段で変換された前記定数値を前記ネットワーク管理装置に送信する管理情報引渡手段と、
を備えたことを特徴とする管理情報収集支援装置。 - 前記変換テーブルは、さらに、特定の被管理装置に対応付けて、前記ネットワーク管理装置が特定の管理情報を識別するための第1の識別情報、および該被管理装置が該特定の管理情報を識別するための第2の識別情報が記録され、
前記取得要求送信手段は、前記変換テーブルを参照して、前記ネットワーク管理装置から取得した前記第1の識別情報と前記宛先の被管理装置の組み合わせが記録されていれば、該管理情報を該第1の識別情報に対応付けられた前記第2の識別情報に変換して、前記管理情報取得要求を該宛先の被管理装置へ送信し、
前記管理情報変換手段は、前記変換テーブルを参照して、前記被管理装置から取得した管理情報を示す前記第2の識別情報と該被管理装置の組み合わせが記録されていれば、該管理情報の内容を該被管理装置が正常に動作していることを示す前記定数値に変換するとともに、該管理情報を該第2の識別情報に対応付けられた前記第1の識別情報に変換し、
前記管理情報引渡手段は、前記被管理装置の管理情報として、前記第1の識別情報および前記定数値を前記ネットワーク管理装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1記載の管理情報収集支援装置。 - ネットワークを介して複数の被管理装置に接続されたコンピュータが、該被管理装置から該被管理装置の状態を示す管理情報を収集し、該被管理装置の状態を一元管理するネットワーク管理装置に対して収集した管理情報を送信する管理情報収集支援方法であって、
前記コンピュータが、
前記ネットワーク管理装置から前記複数の被管理装置のいずれか宛の管理情報取得要求を取得する要求取得ステップと、
前記要求取得ステップにて取得した前記管理情報取得要求を宛先の被管理装置に送信する取得要求送信ステップと、
前記複数の被管理装置のいずれかから前記ネットワーク管理装置宛に送信された管理情報を取得する管理情報取得ステップと、
特定の被管理装置に対応付けて、該被管理装置から受信した管理情報を、該被管理装置が正常に動作していることを示す定数値に変換する変換規則が記録された変換テーブルを参照して、前記管理情報取得ステップにて取得した前記管理情報の送信元の被管理装置が該変換テーブルに記録されていれば、該被管理装置に対応付けられた前記変換規則に従っ て、該取得した管理情報の内容を該定数値に変換する管理情報変換ステップと、
前記送信元の被管理装置の管理情報として、前記管理情報変換ステップにて変換された前記定数値を前記ネットワーク管理装置に送信する管理情報引渡ステップと、
を実行することを特徴とする管理情報収集支援方法。
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