JP3970222B2 - フェーズドアレイアンテナ - Google Patents
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図25に従来のフェーズドアレイアンテナの第一の構成例を示す。
図中、31は給電端子、32は給電回路、33はディバイダ、34は移相器、35はアレイアンテナ、36は地板付き誘電体基板であり、本構成は平面アンテナを用いたフェーズドアレイアンテナである。給電端子31より給電される電力はディバイダ33により分配され、34の移相器により位相を制御されて35のアレイアンテナに到着し、電磁波として放射される。素子毎に放射位相が異なるため、アレイアンテナの指向性は位相分布に応じて制御される。
41は給電端子、42はマイクロストリップ線路による低インピーダンスの直列給電線路、44はマイクロストリップアンテナによる放射素子、43は42の給電線路と45の誘電体基板の裏側にある地板との間に装荷された可変リアクタンス素子群である。また、46は電力の反射を抑制するための終端抵抗である。本アンテナはコムラインアンテナの給電線路上に可変リアクタンス素子を装荷することにより構成された直列給電型平面フェーズドアレイアンテナである(非特許文献1 参照)。給電端子41より給電された電力は放射素子群によって伝送と共に放射されてゆくが、同時に線路上の可変リアクタンス素子群により位相の変化を受ける。ここで、放射素子44は実効波長にて半波長間隔で配置されることにより全ての素子の位相が同じになるように構成され、また直列給電回路42は可変リアクタンス素子43による透過電力の大きな減衰を避けるため、幅の広い低インピーダンス線路が用いられる。また、43の可変リアクタンス素子(例えば、可変容量ダイオード)は1組ずつ配置され、間隔は実効波長にて1/4波長とすることによって、リアクタンス素子による反射特性の影響を低減できる。可変リアクタンス素子のリアクタンス値を制御すると(例えば、可変容量ダイオードの逆バイアス電圧を制御すると)放射素子間に段階的に位相差が生じ、ビームを走査することができる。可変リアクタンスは全てを同時に互いに同じ値で制御されるため、制御が簡単で、また給電回路も簡単で、エッチングによりアンテナと同時に構成できるため、低コストにフェーズドアレイアンテナが実現できる。
J.R.James,G.D.Evans,A.Fray,'Beam scanning microstrip arrays using diodes',IEEE proc.H,Vol.140,No.1,1993
更なる損失の増加が問題となる。また全ての移相器を個別に制御する必要があるため、制御が複雑化していた。
本発明は、損失の低減化、制御の簡易化、電流分布不均一化によるアンテナ利得減少の抑制、ビーム走査範囲の広角化の課題を解決することを目的とする。
請求項2の発明によれば、本発明は請求項1記載のフェーズドアレイアンテナであって、該素子群は、動作周波数における半径1波長の仮想的な球体内に存在する複数のアンテナ素子で構成される素子群であることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該アンテナ素子がパッチアンテナであることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、請求項4または5記載のフェーズドアレイアンテナであって、可変リアクタンスを具備するパッチアンテナ素子のうち一素子以上がスタブを具備し、該スタブと該アンテナ素子の間の両方に接続された可変リアクタンス素子を具備することを特徴とする。
請求項8の発明によれば、本発明は請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であって、素子群の間隔が等間隔である事を特徴とする。
請求項9の発明によれば、本発明は請求項1乃至8のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該フェーズドアレイアンテナはバイアス電源を具備し、給電手段と該素子群を構成する素子間の信号伝送手段が、該フェーズドアレイアンテナを構成する可変リアクタンス付アンテナ素子と該バイアス電源間の接続手段であることを特徴とする。
請求項11の発明によれば、請求項7乃至10のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であって、かつ該直列給電回路は少なくとも2つ以上の入出力端子を具備し、該入出力端子のうち少なくとも1つ以上の端子は、端子に負荷インピーダンスを接続・端子を開放・端子を短絡・端子に信号源を接続する4つの状態のうち少なくとも2つ以上の状態を与えうる入出力端子であることを特徴とする。
請求項13の発明によれば、請求項7乃至12の何れか1項に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であり、全ての素子群が直列給電回路により直列に接続され、かつ直列に接続された複数の素子群のうち少なくとも一方の端にある素子群が入出力端子を具備するフェーズドアレイアンテナを2つ以上具備し、複数の該フェーズドアレイアンテナへの給電手段が並列給電回路であることを特徴とする。
請求項15の発明によれば、請求項6に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該フェーズドアレイアンテナはバイアス電源を具備するフェーズドアレイアンテナであって、スタブとグランド間に両方と接続される抵抗器を具備するか、またはスタブとバイアス電源間に両方と接続される抵抗器を具備することを特徴とする。
請求項17の発明によれば、請求項4乃至16の何れか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該素子群は励振方向がほぼ平行な複数のパッチアンテナ素子を含み、該素子群は該素子群を構成する励振方向がほぼ平行な複数のパッチアンテナ素子の励振方向と直交し素子中心を通りかつパッチアンテナと同一面に描かれる仮想的な直線がそれぞれ互いに包含されない素子群であることを特徴とする。
請求項19の発明によれば、請求項18に記載のフェーズドアレイアンテナであって、二つのリニアアレイはリニアアレイ間に位相差または振幅差を与えうる位相可変手段または振幅可変給電手段を備える給電手段を具備することを特徴とする。
可変リアクタンス素子をアンテナ素子に構成することによって、可変リアクタンスに流れる電流量の低減が可能となることから、可変リアクタンス素子が有限な実抵抗値を持つ場合でも生じる抵抗損を低減できる。また、一素子群において、全ての素子を近傍界付近の範囲に配置し、素子を経て信号伝送手段を介して別な素子に信号が伝送するような、位相遅延が累積して伝送する構成をとるため、リアクタンスを変化させると位相変移が累積し、大きな位相変移が得られる。これによって、素子が互いに近傍に配置されるため、遠方界では素子群を構成するアンテナ素子平均の位相が観測され、1素子だけの場合よりも大きな位相変移が得られる。ここで、素子群あたりの素子数を多数化することで、素子あたりの位相変移量を減らすことが可能である。つまり僅かな素子のインピーダンス変化で大きな位相変移量が得られるため、ビーム走査角を大きくすることが可能である。よって、低損失で、ビーム走査範囲の広いフェーズドアレイアンテナを提供する事が可能となる。
素子群を構成する素子を半径1波長の仮想的な球体内に配置することで、リアクタンス変化による単位素子群の遠方界より観測される放射パターンの変化が低減される。そのため、ビーム走査時の利得変化や利得低下を低減するという効果が得られる。
素子を上記のように配列することで、リアクタンス変化による単位素子群の遠方界より観測される放射パターンの変化が低減される。そのため、ビーム走査時の利得変化や利得低下を低減するという効果が得られる。
可変リアクタンス素子をパッチアンテナ素子に構成することによって、従来法における線路上に構成する場合よりも可変リアクタンスに流れる電流量の低減が可能となることから、可変リアクタンス素子が有限な実抵抗値を持つ場合でも生じる抵抗損を低減できる。また素子が互いに近傍に配置されるため、遠方放射界では素子群を構成するパッチアンテナ素子平均の位相が観測され、1素子だけの場合よりも大きな位相変移が得られる。ここで、素子群あたりの素子数を多数化することで、素子あたりの位相変移量を減らすことが可能である。つまり僅かな素子のインピーダンス変化で大きな位相変移量が得られるため、ビーム走査角を大きくすることが可能である。さらに本構成ではアンテナや線路を同一面に構成が可能であるため、エッチングにより一括に作成が可能であるため、製造コストが低減される。よって、低損失で、ビーム走査範囲の広い低コストな平面フェーズドアレイアンテナを提供する事が可能となる。
両隣にパッチアンテナ素子が存在するパッチアンテナにおいて、両隣の素子との間にそれぞれ一つずつ上記に示す位置に信号伝送手段を持つ場合、それぞれの信号伝送手段に流れる電流方向が逆向きになるため、信号伝送手段より放射される交差偏波成分を抑制する事が可能となる。よって、交差偏波特性が改善される。従って、高い交差偏波特性を持つフェーズドアレイアンテナを提供する事が可能となる。
スタブの持つインピーダンスによりアンテナ素子より観測される可変リアクタンスのインピーダンスを固定的にシフトすることが可能となる。よって、可変リアクタンス素子のリアクタンス変移幅が狭い場合でも、動作点をずらす事ができるため、リアクタンス変化値に対して比較的大きな位相変移を生じさせることで、アレイアンテナのビームに大きな走査角を与えることが可能となる。また、アンテナ素子毎にスタブ長を変えて調整しておくことによって、同じリアクタンス値の変化でも素子毎に異なる位相変移を与えることが可能となる。従って、可変リアクタンスの変位幅が限定される場合でも大きなビーム走査角を持つか、または同じリアクタンス制御でも素子毎に異なる位相分布を与えることができるフェーズドアレイアンテナを提供することが可能となる。
素子群の給電手段を並列給電回路とすることによって、素子群全てが周波数によらずに同相に給電されるため、広帯域化できるという効果が得られる。また直列給電とすることにより、素子群から素子群へ位相遅延が伝搬するためアレイ全体で大きな位相差をつけることが可能で、ビーム走査角を大きくすることができるという効果が得られる。
素子群の給電手段を直列給電回路とし、素子群を等間隔に並べることで、素子群全てがあるリアクタンスに対し全て同じ遅延量を生ずる素子群であった場合、全ての素子群の全リアクタンス値を同時に制御すると、全ての隣接アレイ間に均等な位相差が生じるため、利得低下が少ないビーム走査が、簡易な制御で実現可能となるという効果が得られる。
リアクタンス素子が電圧制御される場合、該信号伝送手段にバイアス電圧をかけることによって、複数の該リアクタンス素子を一斉に制御することができる。これによって、リアクタンス素子ごとの制御線が不要となる。その結果、配線が簡易になる、従って、制御が容易であり配線が簡易なフェーズドアレイアンテナを提供することが可能になるという効果が得られる。
可変リアクタンスを無給電素子に取り付けることによって、リアクタンスに流れる電流量のさらなる低減が可能となることから、可変リアクタンス素子が有限な実抵抗値を持つ場合でも生じる抵抗損をさらに低減できる。よって、非常に低損失で、ビーム走査範囲の広いフェーズドアレイアンテナを提供する事が可能となるという効果が得られる。
また、端子が給電状態以外の場合に、負荷抵抗を接続することによって、給電線路における電力の反射を抑制することができ、ビーム走査時の利得低下を抑制できる。あるいは、有限のインピーダンス、短絡、開放に切替ることによって、直列給電線路に電力を反射させ、その反射位相を制御することによって、ビーム方向やビーム幅や利得を制御することが可能となる。従って、複数の入出力端子を切替え可能とすることによって、容易にビーム走査範囲の拡大やヌル制御やビーム幅や利得の制御が可能な、フェーズドアレイアンテナを提供することができる。
2つのフェーズドアレイアンテナを、アレイ方向を同じとし、かつアレイ方向と平行な同一直線上に並べ、それぞれの一方の端の入出力端子を近接して配置しそれらの入出力端子に並列給電することにより、2つのアレイによる指向性を合成することによって、それぞれのアレイは給電端より末端に向けて振幅レベルが下がり振幅テーパがつくため低いサイドローブを持つ放射パターンが得られる。よって、全ての素子群の設計は同じで済むため、簡易な設計で低いサイドローブなフェーズドアレイアンテナを実現することが可能となる。また、全ての素子群の設計が同じであるため、2つのフェーズドアレイアンテナ上ではそれぞれ素子群間に均等な位相差が与えられるため、位相差の変動による利得低下が少なく、かつ低サイドローブなフェースドアレイアンテナを実現することが可能となる。
従来、オープンスタブ等の平面回路にバイアスを与える場合、バイアス回路に高周波信号が入り込まないようにインダクタやLC並列共振回路や扇状の導体による共振器を介してバイアス線等に平面回路を接続していた。しかし、高周波帯ではインダクタは自己共振周波数以上にてインピーダンスが低下するため、インダクタに大きな電流が流れて損失増加を招く、あるいはスタブの高周波特性が変化するという問題があった。またLC並列共振回路は前述と同様の問題が生じる上、LC並列共振回路のインピーダンス特性が急峻でありアンテナ周波数特性に影響するため狭帯域化するという問題があった。また、扇状導体による共振器はインピーダンス特性が急峻でありアンテナ周波数特性に影響するため狭帯域化するという問題が生じる上、扇状導体より不要放射を生じるためアンテナ放射特性に大きく影響するという問題があった。
また、可変リアクタンス素子を放射素子とグランドの間に挿入した場合は、高周波化に伴い可変リアクタンス素子のインピーダンス絶対値が低下するため、可変リアクタンス素子に流入する電流量が増加し、可変リアクタンス素子のインピーダンス成分に抵抗成分がある場合は、損失増加を招いていた。可変リアクタンス素子を介してスタブを接続し、スタブ長を調整することにより、周波数上昇に伴い可変リアクタンス素子のリアクタンス絶対値が減少する場合でも、可変リアクタンス素子に流入する高周波電流を制限することが可能なため、可変リアクタンス素子に損失がある場合でも低損失化を図ることができる。
したがって、広帯域化が可能で、不要放射の少ない、高周波帯においても低損失に構成可能なフェーズドアレイアンテナが実現可能となる。
複数のスタブを、抵抗を介してスタブと同一面に構成した一つの導体片に接続することで、抵抗器の面実装によりスタブとグランドあるいはバイアス電源と低コストに接続することができる。また、導体片は複数のスタブで共有化することで導体片の数を減少することが可能であり、それによって導体片とグランドあるいはバイアス電源への接続手段の数を減少することが可能となる。接続手段が基板上面と背面を繋ぐスルーホールである場合はスルーホールの数を減らすことができるため、アンテナ製作コストの低減が可能となる。また、抵抗は抵抗自身がもつ挿入リアクタンス成分によって高周波帯においてインピーダンスが低下する場合でも、導体片とスタブの接続位置を調整することで抵抗に流れる電流量を低減することが可能であるため抵抗による損失を低減することが可能となる、あるいは高周波帯への適用を想定していない廉価な抵抗を用いることができるため低コスト化が可能となる。従って、スタブを高インピーダンス抵抗と複数スタブで共有の導体片を介して接地またはバイアス電源に接続することで、低損失かつ低コストにフェーズドアレイアンテナが実現可能となる。
素子群を構成するパッチアンテナを一つずつオフセットし、パッチアンテナの間隔を自由空間での1/3波長以下に近づけることでパッチアンテナの放射が一部打ち消し合い、素子群からの放射が抑制される。これによって、隣接素子群により多くの電力が伝送されるため、多数の素子群を直列接続し大きなアレイを構成しても末端の素子群までより多くの電力が伝達する。素子群間の放射電力振幅の差が減少し多くの素子群を励振できるので、アレイアンテナの利得を向上することができる。従って、本アンテナはパターンをずらすことのみによって高利得化が実現でき、エッチングでアンテナを作成する場合は殆どコスト増加が生じないため、高利得で低コストなフェーズドアレイアンテナが実現可能となる。
パッチアンテナの長辺方向(励振方向)をアレイ方向と直交しないよう斜めに設定し、二つのリニアアレイの形状を対称とし、二つのリニアアレイに並列給電する。アレイ方向と平行でパッチアンテナを構成する誘電体基板に直交する面内の放射パターンに注目すると、リニアアレイのアレイ方向と直交する偏波の放射成分が打ち消し合い、逆の偏波が強め合う。パッチアンテナ素子が隣接素子に対しオフセットされているため、素子群内においてパッチアンテナの放射が一部打ち消し合い、素子群からの放射が抑制される。これによって、隣接素子群により多くの電力が伝送されるため、多数の素子群を直列接続し大きなアレイを構成しても末端の素子群までより多くの電力が伝達する。素子群間の放射電力振幅の差が減少し多くの素子群を励振できるので、アレイアンテナの利得を向上することができる。従って、励振方向をアレイ方向に対し斜め方向に傾け、対称なアレイを並列されることのみによって直交する偏波を実現し、さらに高利得化が実現でき、エッチングでアンテナを作成する場合は殆どコスト増加が生じないため、高利得で低コストなフェーズドアレイアンテナが実現可能となる。
二つのリニアアレイに同位相同振幅で給電した場合は、請求項18と同様な効果が得られる。振幅可変手段により二つのリニアアレイ間に振幅差を与えるとアレイ方向に対し直交する偏波成分が打ち消し合わないため、請求項18に記載のフェーズドアレイアンテナの主要な偏波成分に対し、直交する偏波成分が加わる。そのため振幅可変手段を調整することで偏波方向を変えることができる。また位相可変手段を適切に調整すると円偏波を放射することができる。可変リアクタンスを制御しビーム方向が変化し円偏波の軸比が変化した場合は、振幅可変手段と位相可変手段を調整することで軸比を修正することができる。また、位相可変手段の移相量を180°とした場合は円偏波とならずに直線偏波となり、
請求項18に記載のフェーズドアレイアンテナと直交する偏波を実現することができる。また、上述の位相可変手段を用いる代わりに、リニアアレイの最も給電側の素子群のみ可変リアクタンス素子を他の素子群と別に制御することでも同様の効果が得られる。また、上述の位相可変手段はリニアアレイと給電手段間に該単位素子群を挿入し直列に接続することでも実現できる。従って、直線偏波の偏波方向の制御あるいは円偏波の軸比制御が可能なフェーズドアレイアンテナが実現される。
図の可変移相器は地板付き誘電体基板上に構成され、1はマイクロストリップ線路により構成される給電線路(信号伝送手段)、2は可変リアクタンス素子3を有する導体片群で全ての導体片の長辺は動作周波数の約半波長である。導体片群2は9つの導体片を1/4波長ずつシフトし、また途中でシフト方向を変えて配列することにより構成される。導体片は、線分型導体片(細条導体片)またはU字型線状導体片または矩形導体片から構成される。可変リアクタンス素子(例えば、可変容量ダイオード)3は一方の端が導体片、他方の端が誘電体基板の裏側にある地板に接続されている。4はの信号入力用または出力用の給電端子で、一方に入力した場合、他方に出力される。
図の可変移相器は地板付き誘電体基板上に構成され、1はマイクロストリップ線路により構成される給電線路(信号伝送手段)、2は可変リアクタンス素子3を有する導体片群で全ての導体片の長辺は動作周波数の約半波長である。2は5つの導体片を1/4波長ずつシフトして配列することにより構成される。可変リアクタンス素子3は一方の端が導体片、他方の端が誘電体基板の裏側にある地板に接続されている。4はの信号入力用または出力用の給電端子で、一方に入力した場合、他方に出力される。給電端子4の一方より信号を入力した場合、信号は給電線路1を介して導体片群2に達する。導体片は互いに接近して配置されることから電磁結合により信号が伝播し、導体片群により遅延を与えられて他方の端子より出力される。3の可変リアクタンスのリアクタンス値を変えると、導体片群より与えられる位相遅延量が変化するため、本構成は可変移相器として動作する。導体片群が多段に構成されるため、一段あたりの位相変移量が少なくても全体で大きな位相変移が得られるため、可変リアクタンスのリアクタンス変化量が少なくて済む。そのため、リアクタンス変化量が小さい低損失な可変リアクタンス素子の採用が可能で、また大きなリアクタンス変化による反射損が抑制され、低損失な可変移相器が実現できる。また、本構成は、フィルタの機能も有しており、ある周波数における半波長の長さが導体片長辺の長さと大きく異なる場合は伝播がさえぎられ、端子間の結合量は大幅に低下する。
また、導体片群を構成する導体片は一つの直線上(図1においては「く」字型、図2においては「/」型)に導体片の一部が交差する(重なる)ように配列される。
以上述べた理由により、本構成によれば低損失な、位相変移量が大きい、フィルタ機能を有する可変移相器が実現される。
図のフェーズドアレイアンテナは自由空間中に構成され、1は平行二本線により構成される直列型の給電線路(信号伝送手段)、211〜216はそれぞれ可変リアクタンス素子311
〜316を持つダイポールアンテナであり、201はダイポールアンテナ211,212により構成さ
れる素子群、202はダイポールアンテナ213,214により構成される素子群、203はダイポー
ルアンテナ215,216により構成される素子群、4は給電端子、5は1の給電線路の末端を
終端する終端抵抗である。(終端抵抗は、整合をとることで省くことができる。)
され、ダイポールアンテナ211により位相遅延を与えられた給電線路1を介してダイポー
ルアンテナ212に給電される。可変リアクタンス素子311,312のリアクタンス値が変化すると与えられる位相遅延量が変化し、可変リアクタンス素子311,312の両方により与えられた位相遅延が202の素子群に伝送される。同様に素子群202においても位相遅延が与えられ、素子群203には素子群201,202により与えられた合計の位相遅延が伝送する。終端抵抗5に達した残りの電力は終端により熱として消費され、反射を抑制する。素子群においては、各素子は2素子ずつ近接して配置されるため、遠方界からは近接する2素子の平均位相が観測される。従って、201〜203の素子群はそれぞれ等価的に1素子としてみなした、3素子アレイアンテナとして本アンテナとみなすことができる。素子群を構成する素子あたりの位相変化量は、従来における3素子と比べて半分になるため、可変リアクタンスの変移量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため、素子を通過する電力量変化が少なくなる、従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。また、本構成では直列にアンテナが接続されるので給電線路長を大幅に短くすることが可能なため給電線路損を改善する事が可能となる。
以上に述べた理由により本構成によれば、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスを一斉に制御可能なため、簡易な制御性が得られ、給電損の改善が可能となる。
図のフェーズアレイドアンテナは自由空間中に構成され、1は給電線路及び素子間の信号伝送手段、201〜203はそれぞれ可変リアクタンス素子301〜303を持つアンテナ素子が3つずつ集合した素子群であり、素子群はそれぞれ1波長の仮想的な球体内に全ての素子を持つ。また4は給電端子である。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介してそれぞれアンテナ素子群201〜203の一つのアンテナ素子に給電されアンテナ素子により位相遅延を与えられた電力は給電線路1を介して同素子群内の隣の素子に給電される、更に給電線路1を介して残りの1素子に給電される。最後の素子には前の2素子の位相遅延が伝播する。可変リアクタンス素子301~303のリアクタンス値が変化すると与えられる位相遅延量が変化し、最後の素子には
前2素子の合計の位相遅延変化が伝送する。素子群においては、各素子は3素子ずつ近接して1波長以内の距離に配置されるため、遠方界からは近接する3素子の平均位相が観測される、従って、201〜203の素子群をそれぞれ等価的に1素子としてみなした、3素子アレイアンテナとして本アンテナは動作可能である。素子群における3素子の位相変位量の平均は、単素子に同じ量のリアクタンスをつけた場合の倍とすることが可能である。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現可能であることからビーム走査角の拡大が可能となる。
以上に述べた理由により本構成によれば、大きなビーム走査角が得られる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、221〜226はぞれぞれ可変リアクタンス素子301〜302を持ち長辺方向励振方向であるパッチアンテナ素子であり、201はパッチアンテナ素子221〜223により構成される素子群、202はパッチアンテナ素子224〜226により構成される素子群、301は201の素子群に付加される可変リアクタンス群、302は202の素子群に付加される可変リアクタンス群である。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介して221のパッチアンテナ素子に給電
され可変リアクタンス素子301により位相遅延を与えられた電力は給電線路1を介して222に給電され、さらに給電線路1を介してパッチアンテナ素子223に給電される。可変リアクタンス素子301のリアクタンス値が変化すると与えられる位相遅延量が変化し、パッチアンテナ素子221〜223の両方により与えられた位相遅延が202の素子群に伝送される。終端抵抗5に達した残りの電力は終端により熱として消費され、反射を抑制する。素子群においては、各素子は3素子ずつ近接して配置されるため、遠方界からは近接する3素子の平均位相が観測される。従って、201〜202の素子群はそれぞれの素子群を等価的に1素子としてみなした、擬似的な2素子パッチアレイアンテナとしてみなすことができる。また同じ量の走査角を得る場合、素子群を構成する素子あたりの位相変移量は、従来における2素子と比べて1/3とする事が可能なため、可変リアクタンスの変位量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため素子を通過する電力量変化が少なくなる。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。そのため、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜202はそれぞれパッチアンテナ2素子からなる素子群であり、それぞれの素子群の長辺方向が励振方向であるパッチアンテナ素子は、301〜302の可変リアクタンス素子を備える。素子群201〜202は給電線路1により並列的に給電される。
給電端子4より給電される電力は給電線路1で分岐し素子群201と202のパッチアンテナ素子群に給電される。さらに給電線路1を介して信号は素子群を構成する末端の素子に達する。可変リアクタンス素子301〜302のリアクタンス値を制御すると、素子群の位相が変化する。2素子が近接して配置されるため、201〜202ではそれぞれが素子群を構成する2素子の平均の位相が遠方界より観測される。そのため擬似的な2素子アレイアンテナとしてみなすことができる。素子群の平均の位相変移量は、従来における単素子に同じ量のリアクタンスをつけた場合と比べて1.5倍になる。従って、素子群201〜202に位相差がつくようにそれぞれのリアクタンスを制御すると、素子群間に大きな位相差が生じ、ビーム走査角が拡大可能となる。そのため、大きなビーム走査角が得られるフェーズドアレイアンテナが実現可能となる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜203はそれぞれパッチアンテナ2素子からなる素子群であり、それぞれの素子群の長辺方向が励振方向であるパッチアンテナは、301〜303の可変リアクタンス素子を備える。素子群201〜203は給電線路1上に配置され、等間隔に配置される。また、可変リアクタンス素子301〜303は同じ量のリアクタンスであるとする。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介して201のパッチアンテナ素子群に給
電され素子群を構成するパッチアンテナ2素子により位相遅延を受ける。さらに給電線路(信号伝送手段)1を介して信号は素子群202に給電され同様に素子群202,203にて同じ量の位相遅延を受ける。可変リアクタンス素子301〜303のリアクタンス値を同時に制御すると、素子群間に等間隔な位相差がつき、擬似的な3素子アレイアンテナとしてみなすことができる。素子群を構成する素子あたりの位相変移量は、従来における3素子アレイと比べて1/2になるため、可変リアクタンスの変移量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため、素子を通過する電力量変化が少なくなる。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。このため、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスを一斉に制御可能なため、簡易な制御性が得られる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜203はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、それぞれの素子群のパッチアンテナは301〜303の可変リアクタンス素子を備える。また素子群内の素子同士は近接して配置され電磁的に結合している。素子群201〜203は給電線路(信号伝送手段)1を介して接続され、等間隔に配置される。また、可変リアクタンス素子301〜303は同じ量のリアクタンスであるとする。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介して201のパッチアンテナ素子群に給
電され素子群を構成する1素子に給電され、電磁的に結合する他の2素子を介し、給電線路1によって素子群202に給電される。201では電磁的に結合する3素子の位相遅延を受ける。同様に素子群202,203に信号が伝送し、その信号は同じように位相遅延を受ける。可変リアクタンス素子301〜303のリアクタンス値を同時に制御すると、素子群間に等間隔な位相差がつき、擬似的な3素子アレイアンテナとしてみなすことができる。素子群を構成する素子あたりの位相変移量は、従来における3素子アレイと比べて1/3になるため、可変リアクタンスの変移量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため、素子を通過する電力量変化が少なくなる。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。そのため、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスを一斉に制御可能なため、簡易な制御性が得られる。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介して201のパッチアンテナ素子群に給
電され素子群を構成する1素子に給電されその素子を介し、給電線路1によって202に給
電される。同様に202から203にも給電される。201の素子群は、201を構成する2素子の無給電素子のリアクタンス値により位相遅延が変化する。同様に素子群202,203に伝送した信号は、同じようにそれぞれの無給電素子により位相遅延の変化を受ける。可変リアクタンス素子301〜303のリアクタンス値を同時に制御すると、素子群間に等間隔な位相差がつき、擬似的な3素子アレイアンテナとしてみなすことができる。素子群を構成するの無給電素子により、少ない可変リアクタンスの変移量で大きな位相遅延変化を実現でき、またリアクタンス素子を給電素子に構成しないためリアクタンス素子の抵抗損失による影響が低減する。従って、損失が低減し、さらに損失により生じる素子の通過電力量変化が少なくなる。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、損失が大きく影響せず、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。そのため、低損失で利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスを一斉に制御可能なため、簡易な制御性が得られる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜203はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、それぞれの素子群の長辺方向が励振方向であるパッチアンテナ素子は、301〜303の可変リアクタンス素子を備える。素子群201〜203は給電線路1上に配置され、等間隔に配置される。給電線路1はパッチアンテナ素子の入力と出力側で、位相が互いに逆転する場所に接続される。また、301〜303は同じ量のリアクタンスであるとする。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介して201のパッチアンテナ素子群に給
電され素子群を構成する3素子により位相遅延を受ける。さらに給電線路(信号伝送手段)1を介して信号は素子群202に給電され同様に素子群202,203にて同じ量の位相遅延を
受ける。可変リアクタンス素子301〜303のリアクタンス値を同時に制御すると、素子群間に等間隔な位相差がつき、擬似的な3素子アレイアンテナとしてみなす事ができる。給電線路1はパッチアンテナの入力と出力側で、位相が互いに逆転する場所に構成されるため、ある任意の一素子に注目すると、入力側に流れる電流と出力側に流れる電流は逆相になる。従って、それらの信号入力用または出力用の線路が近傍にある場合、それらの線路は互いに線路からの不要放射を打ち消し合う事が可能となる。図の場合、線路からの放射は交差偏波として現れるため、本アンテナは線路からの不要放射による交差偏波成分を大幅に抑制することが可能となる。また素子群を構成する素子あたりの位相変移量は、従来における3素子アレイと比べて1/3となるため、可変リアクタンスの変移量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため、素子を通過する電力量変化が少なくなる。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。そのため、交差偏波特性が良好で、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスを一斉に制御可能なため、簡易な制御性が得られる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜203はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、それぞれの素子群を構成する長辺方向が励振方向であるパッチアンテナ素子は、全て7のオープンスタブを励振方向の両端に備え、スタブと素子の間に3の可変リアクタンス素子を備える。素子群201〜203は給電線路1で接続され、等間隔に配置される。給電線路1はパッチアンテナ素子の入力と出力側で、位相が互いに逆転する場所に接続される。また、素子群間においては位相調整のため給電線路(信号伝送手段)1はS字型に曲げられる。また、3のリアクタンス素子群は同じ量のリアクタンスであるとする。
電され素子群を構成する3素子により位相遅延を受ける。さらに給電線路1を介して信号は素子群202に給電され同様に素子群202,203にて同じ量の位相遅延を受ける。可変リア
クタンス素子3のリアクタンス値を同時に制御すると、素子群間に等間隔な位相差がつき、擬似的な3素子アレイアンテナとしてみなすことができる。ここでスタブ長を変えることにより、スタブのインピーダンスによりリアクタンスの動作点を等価的にずらすことが可能で、それによりリアクタンス値の可変範囲に制限がある場合でも大きな位相変化を得るよう調整が可能である。給電線路1はパッチアンテナの入力と出力側で、位相が互いに逆転する場所に構成されるため、ある任意の一素子に注目すると、入力側に流れる電流と出力側に流れる電流は逆相になる。従って、それらの入出力線路が近傍にある場合、それらの線路は互いに線路からの不要放射を打ち消しあう事が可能となる。図の場合、線路からの放射は交差偏波として現れるため、本アンテナは線路からの不要放射による交差偏波成分を大幅に抑制することが可能となる。また素子群を構成する素子あたりの位相変移量は、従来における3素子アレイと比べて1/3になるため、可変リアクタンスの変移量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため、素子を通過する電力量変化が少なくなる。従って、素子群あたり大きな位相変化を実現しても、アレイ全体の電力分布変化が僅かで済む。そのため、可変リアクタンスの可変範囲が制限される場合でもスタブにより大きな位相変移量が得られるように調整可能で、さらに交差偏波特性が良好で、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスを一斉に制御可能なため、簡易な制御性を有するフェーズドアレイアンテナが実現される。
損失や誘電体損は十分小さいと仮定して検討した。線路上に可変リアクタンスを直接構成した従来の第二の例(図17 参照)と比較し、本発明の第九実施例のフェーズドアレイアンテナは位相変移量あたり透過電力の変化が小さく、0.5dBの振幅変移幅で193°と4倍以上の位相変移量を得ることができた。これは多段化により1素子あたりの位相変移量が軽減されるため、透過電力の変化を小さくできることと、線路に直接デバイスを構成する従来の第二の例よりもリアクタンスによる反射が軽減されるためである。また、可変リアクタンスとしてバラクタダイオード(容量可変範囲:−81Ω<1/jωCj<−12Ω,挿入抵抗:0.17Ω<Re<1.06Ω)を用いた場合、損失のない理想リアクタンスを用いた場合と
比べ生ずる損失は0.3dB未満であることが分かる。
図13に6素子群アレイにおける放射パターンの解析結果を示す。ここで、線路損失は1波長あたり0.15dBとして解析した。図から、リアクタンスの値をX[Ω]とすると、Xの変化によってビームが走査する事が分かる。
図14にビーム走査角に対する利得変化を示す。1.7dBの低い利得変化で58°の走査幅
が得られる事が分かる。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜203はそれぞれパッチアンテナ2素子からなる素子群であり、それぞれの素子群の長辺方向が励振方向であるパッチアンテナ素子は、301〜303の電圧制御式可変リアクタンス素子を備える。301〜303の可変リアクタンス素子は一方がアンテナ素子に接合されもう一方が誘電体基板裏側の地板に接続される素子群201〜203は給電線路1上に配置され、等間隔に配置される。8はバイアス用の可変電圧源であり、9はDCカット用のコンデンサで、バイアス電圧の入力側や終端側への印加を抑制するための給電線路1に挿入される。アンテナの動作周波数においては短絡するように十分に容量の大きなものを用いる。また、10は信号阻止用のインダクタである。
給電端子4より給電される電力は給電線路1を介して201のパッチアンテナ素子群をに
給電され素子群を構成する2素子により位相遅延を受ける。さらに給電線路(信号伝送手段)1を介して信号は素子群202に給電され同様に素子群202,203にて同じ量の位相遅延
を受ける。8のバイアス電圧を調整すると、301〜303の電圧制御式可変リアクタンスに同時に同じ電圧が印加され、全てのリアクタンスが同じ値に変化する。その結果素子群間の位相差は均一に変化し、ビームが走査する。素子群を構成する素子あたりの位相変移量は、従来における3素子アレイと比べて1/2になるため、可変リアクタンスの変移量が少ない量で済み、素子のインピーダンス変化量が減るため、素子を通過する電力量変化が僅かで済む。そのため、利得変化が少ないながらも大きなビーム走査角が得られ、リアクタンスをバイアス電源で一斉に制御可能なため、電圧制御の簡易な制御性が得られる。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜203はそれぞれパッチアンテナ2素子からなる素子群であり、それぞれの素子群の長辺方向が励振方向であるパッチアンテナは、301〜303の可変リアクタンスを備える。素子群201
〜203は1の線路上に配置され、等間隔に並び直列に接続される。また、301〜303は電圧
により制御可能な可変リアクタンス素子であって、可変バイアス電源8により10のインダクタと1の給電線路により放射素子を介して制御電圧が印加される。9はDCカット用のコンデンサであり、アンテナ動作周波数帯において短絡されるような十分に容量の大きなものを用いる。また、11は直列給電線路の両端に取り付けられ、5のアレイ終端と4からの給電を切替える役割を持つ。また、1と201〜203により構成される直列給電回路及びアンテナは左右対称とする。
次に左端のスイッチ11を終端側に切替え、右端のスイッチ11を終端から右端の給電端子4へ接続すると、電力が右端から供給され、左端に到達した電力が終端抵抗5により減衰される。
直列給電回路1及びアンテナ201〜203は左右対称に構成されるため、給電を左右で切替えることによって、放射パターンが左右対称に切替わる。そのため、左右のポートから給電した場合のそれぞれの走査範囲が隣接するようにアンテナを構成すれば、給電を左右のポートで切替えることによってトータルの走査範囲を2倍にすることができる。以上の構成により簡易な制御・構成でさらに大きなビーム走査角が得られるフェーズドアレイアンテナが実現される。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜209はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、それぞれ素子群を構成する長辺方向が励振方向であるパッチアンテナは、301〜309の可変リアクタンス素子を備える。素子群201〜203、204〜206、207〜209は等間隔に並び1の給電線路と12の増幅手段により直列に接続される。12の増幅手段は図中増幅手段左端から入力された信号を増幅し右端側へ出力する。素子群201と209にはそれぞれ信号入出力手段を構成する。
本フェーズドアレイアンテナを使って受信を行う場合、左端側の素子群201〜203にて受信された信号は、素子群204〜209を通過し右端の給電端子4に達する際に2つの増幅手段を通過する。これによって、素子群204〜209を信号が通過する際の損失や放射による減衰を補償することが可能となる。素子群204〜206にて受信された信号も1つの増幅手段により同様に補償できる。従って、右端の給電端子4には増幅手段が無い場合と比べより大きな電力が観測される。これによって、雑音電力に対する信号電力のレベルを向上することが可能となる。
また、送信と受信で信号伝送方向が異なることから一般に送信と受信で増幅手段を切替えていたが、本フェーズドアレイ構成において、入力端子を左端(送信時)、出力端子を右端(受信時)とすることによって、増幅手段を送信と受信で共用することが可能となり、部品点数を削減し低コスト化が可能となる。よって、高利得で低コストなフェーズドアレイアンテナが実現される。
図のフェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成され、201〜206はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、全て同じ形状とする。またパッチアンテナの励振方向は長辺方向であり、301〜306の電圧制御式可変リアクタンス素子を備える。301〜306の可変リアクタンス素子は一方がアンテナ素子に接合されもう一方が誘電体基板裏側の地板に接続される。素子群201〜203は1の給電線路により直列に接続され等間隔に並ぶ。素子群204〜206も同様に構成される。801と802はバイアス用の可変電圧源で、801
は可変リアクタンス素子301〜303、802は可変リアクタンス素子304〜306のリアクタンス
値を制御する。9はDCカット用のコンデンサでバイアス電圧が入力側や終端側に印加されないよう給電線路1に挿入され、また素子群301〜303と素子群304〜306の制御電圧は互いに影響することを防ぐ。また9の容量値はアンテナの動作周波数においては短絡するように十分に容量の大きなものを用いる。
素子群が全て同じ形状で構成されるため、素子群の振幅分布は給電端子4から離れるにつれレベルが下がる。従って、素子群201〜206のアレイ全体では中心から端部へ向けてレベルが下がったテーパ状の振幅分布が与えられる。従って、サイドローブを低く抑えることが可能となる。よって、全ての素子群の設計は同じで済むため、簡易に低サイドローブなフェーズドアレイアンテナを実現できる。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは下面に地板がある誘電体基板601と、上面
に地板がある誘電体基板602を用いて構成される。601と602の誘電体基板を重ね密着することにより積層化するが、本斜視図では便宜上それらを分けて示す。602の誘電体基板上面の地板にはそれぞれ形状の異なるスロットアンテナが構成され、素子群により電磁結合給電される。また、素子群201〜203は全て同じ寸法である。
給電端子4より信号を入力すると給電線路1を介して201〜203の素子群に入力され、素子群201〜203により励振される13のスロットアンテナを介して放射される。201〜203は同じ寸法であるため、一括制御で均等な位相差を与えることが可能である上、13のスロットアンテナの形状を適切に設計することによって、スロットの放射電力を均等にすることが可能となる。従って、放射利得を向上することができる。よって、全ての素子群の設計は同じで済むため、簡易に高利得なフェーズドアレイアンテナを実現できる。
図20(a)はフェーズドアレイアンテナの全体図、図20(b)はフェーズドアレイアンテナにおける1単位素子群を拡大した図である。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成される。基板より大きいグランド導体に基板形状と等しい凹面を形成しそこに基板が組み込まれており、地板とグランド導体は導電性の接着手段により密着している。201〜203はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、それぞれの素子群を構成する長辺方向が励振方向であるパッチアンテナは両端に、全て7のオープンスタブを励振方向の両端に備え、スタブと素子の間に3の電圧制御式可変リアクタンスを備える。7のスタブは一方がグランドに近接しており14の高インピーダンス抵抗を介してグランドに接続される。
可変電圧源(バイアス電圧)801によりバイアス電圧を1の給電線路に印加すると3の
電圧制御式可変リアクタンスと14の高インピーダンス抵抗に電圧がかかる。可変リアクタンスに流れる直流電流が小さく電圧効果が殆ど14で生じない場合はバイアス電圧をほぼ可変リアクタンス素子3にのみ与えることができる。一方、可変リアクタンスとして一般的に用いられるバラクタダイオードのように周波数上昇につれインピーダンス絶対値が減少するような可変リアクタンスを用いれば、高周波帯では3のインピーダンスが下がるため3を介して7のスタブに電流が流れる。スタブに接続される14の抵抗値が数百Ω以上の場合、高周波電流は14には殆ど流れないため、スタブはオープンスタブとして動作する。
なお、図20(a)において、可変電圧源801を7のスタブに接続した高インピーダン
ス抵抗14とグランド間の接続し、インダクタ10の他端を接地する構成としても同様に動作する。
ス素子のリアクタンス値が同時に変化し、素子群間の位相が変化し、3素子群のアレイアンテナのビーム方向を制御することができる。ここでスタブ長を調整することにより、それにより周波数上昇に伴い可変リアクタンス素子のリアクタンス素子のリアクタンス絶対値が減少する場合でも、可変リアクタンス素子に流入する高周波電流を制限することが可能なため、低損失化を図ることができる。
本構成ではスタブを高インピーダンス抵抗を介して接地することで、以上の問題が回避されるため、高周波帯においても実現可能で、広帯域化が可能で、不要放射の少ない、低損失に構成可能なフェーズドアレイアンテナが実現される。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは地板付き誘電体基板上に構成される。201
〜203はそれぞれパッチアンテナ素子2からなる素子群であり、それぞれの素子群を構成
する長辺方向が励振方向であるパッチアンテナは全て7のオープンスタブを励振方向の一方の端に備え、スタブと素子の間に3の電圧制御式可変リアクタンス素子を備える。7のスタブは近接する導体片15に14の高インピーダンス抵抗を介して接続される。また導体片15は複数のスタブに接続されていて、グランドに接地されている。前述の第十五実施例と同様な原理で動作するが、15の導体片に複数のスタブ7を高インピーダンス抵抗14で接続することによって、グランドとスタブ間に距離がある、または基板の異なる面にあるなど、グランドとスタブの両方に直接抵抗14を接続することが困難な場合でも、15の導体片を何れかの手段によって少なくとも1箇所グランドに接続することで、給電線路1に与えられたバイアス電圧を3の可変リアクタンス素子に印加できる。また、14の高インピーダンス抵抗を7のスタブのパッチ側に取り付ける。
なお、図21において、可変電圧源801を7のスタブに接続した高インピーダンス抵抗14と導体片15間に接続するか、15を801を介して接地し、インダクタ10の他端を接地する構成としても同様に動作する。
変リアクタンス素子のリアクタンス値が同時に変化し、素子群間の位相差が変化し、3素子群のアレイアンテナのビーム方向を制御することができる。ここでスタブ長を調整することにより、それにより周波数上昇に伴い可変リアクタンス素子のリアクタンス絶対値が減少する場合でも、可変リアクタンス素子に流入する高周波電流を制限することが可能なため、可変リアクタンス素子に損失がある場合でも低損失化を図ることができる。また、抵抗は抵抗自身がもつ挿入リアクタンス成分によって高周波帯においてインピーダンスが低下するという問題がある。14の高インピーダンス抵抗を7のスタブの開放端から離れたパッチ側に取り付けることによって、高周波帯における14にかかる電圧を低減することによって、抵抗のインピーダンス値が低下しても抵抗に流れる高周波電流を抑制することが可能なため、抵抗による損失を低減することが可能となる、あるいは高周波帯への適用を想定していない廉価な抵抗を用いることができるため低コスト化が可能となる。また、15の導体片は複数の7のスタブに抵抗を介して接続されており、グランドには少なくとも1箇所接地されていれば良い。このため、スルーホール等を用いて15を基板裏側の地板(グランド)に接地する場合は15をスタブ間で共用することによって、15の数を減らすことが可能となるため、スルーホールの数を減らすことによりスルーホール製作時のドリルによる掘削の回数を減らすことができるため、アンテナ製作工程を簡易化し低コスト化が可能となる。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは図中背面に地板がある誘電体基板上に構成される。201〜204はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり、それぞれの素子群を構成する長辺方向が励振方向であるパッチアンテナは、301〜304の可変リアクタンスを備える。任意の1素子群に注目すると、パッチアンテナは励振方向が並行であり、かつ励振方向に等間隔に素子長よりも短い距離でオフセットされている。隣接する素子群は各パッチアンテナが逆向きのオフセットが与えられている。これらの素子群を等間隔に並べアレイアンテナを構成する。
本構成では、素子群を構成するパッチアンテナを一つずつオフセットし、パッチアンテナの間隔を自由空間での1/3波長以下に近づけることでパッチアンテナの放射が一部打ち消し合い、素子群からの放射が抑制される。これによって、隣接素子群により多くの電力が伝送されるため、多数の素子群を直列接続し大きなアレイを構成しても末端の素子群までより多くの電力が伝達する。素子群間の放射電力振幅の差が減少し多くの素子群を励振できるので、アレイアンテナの利得を向上することができる。本アンテナはパターンをずらすことのみによって高利得化が実現でき、エッチングでアンテナを作成する場合は殆どコスト増加が生じないため、高利得で低コストなフェーズドアレイアンテナが実現される。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは図中背面に地板がある誘電体基板上に構成される。201〜204はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群であり直列接続されており、205〜208も同様に構成される。201〜204のフェーズドアレイアンテナと205〜208のフェーズドアレイアンテナは並列給電され、同じ振幅と位相で励振される。全ての素子には3の可変リアクタンス素子が取り付けられる。201〜204の素子群を構成するパッチアンテナは励振方向が平行であり、かつ隣接する素子に対して素子長よりも短い距離で励振方向にオフセットされている。また、パッチの長辺方向(励振方向)は201〜204のアレイ方向と直交しないように斜めに設定する。205〜208も同様に励振方向とアレイ方向のなす角は201〜204と同じになるように構成するが、素子は201〜204と反対側に傾けて構成する。
図の直列給電型フェーズドアレイアンテナは図中背面に地板がある誘電体基板上に構成される。201〜204はそれぞれパッチアンテナ3素子からなる素子群で直列接続されており、205〜208も同様に構成される。201〜204のフェーズドアレイアンテナと205〜208のフェーズドアレイアンテナは並列給電される。全ての素子には3つの可変リアクタンス素子が取り付けられる。201〜204の素子群を構成するパッチアンテナは励振方向が並行であり、かつ隣接する素子に対して素子長よりも短い距離で励振方向にオフセットされている。また、パッチの長辺方向(励振方向)は201〜204のアレイ方向と直交しないよう斜めに設定する。205〜208も同様に励振方向とアレイ方向のなす角は201〜204と同じになるように構成するが、素子は201〜204と反対側に傾けて構成する。201〜204のフェーズドアレイアンテナと205〜208のフェーズドアレイアンテナを16の分配器により並列給電する。17の可変移相器と18の可変減衰器によって二つのフェーズドアレイアンテナに位相差と振幅差を与える。
次に、本構成の動作についてアレイ方向と平行で紙面に直交する面内の放射パターンに注目して述べる。二つのフェーズドアレイアンテナに同位相同振幅で給電した場合は、第十八実施例と同様の動作をする。可変減衰器を調整し二つのフェーズドアレイアンテナ間に振幅差を与えると紙面に対し上下方向の偏波成分が打ち消し合わないため、第十八実施例の主要な偏波成分に対し、直交する偏波成分が加わる。そのため本アンテナは可変減衰器を調整することで偏波方向を変えることができる。また、17の可変移相器を適切に調整すると円偏波を放射することができる。可変リアクタンスを制御しビーム方向が変化し円偏波の軸比が変化した場合は、18の可変減衰器と17の可変移相器を調整することで軸比を修正することができる。また、17の可変移相器を用いる代わりに、フェーズドアレイの最も給電側の素子群(例えば201の素子群)のみ可変リアクタンス素子を他の素子群と別に制御することで軸比の修正ができる。また、可変移相器の移相量を180°とした場合は円偏波とならずに直線偏波となり、第十八実施例と直交する偏波を実現することができる。
以上から、第十八実施例の構成の並列給電回路部分に可変減衰器あるいは可変移相器を構成することにより直線偏波の偏波方向の制御あるいは円偏波の軸比制御が可能なフェーズドアレイアンテナが実現される。
Claims (19)
- 複数のアンテナ素子を具備するフェーズドアレイアンテナであって、
該フェーズドアレイアンテナは、少なくとも一つ以上の可変リアクタンス素子を有するアンテナ素子を二つ以上含む素子群を二群以上具備し、
該素子群は、素子群を構成するアンテナ素子間に電磁的な信号伝送手段または導体による信号伝送手段を具備し、
信号は、各素子群内の各アンテナ素子において位相遅延が与えられたうえで隣接するアンテナ素子へ伝送されることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項1に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
該素子群は、動作周波数における半径1波長の仮想的な球体内に存在する複数のアンテナ素子で構成される素子群であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項1または2に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該素子群を構成する該アンテナ素子は、励振方向が平行な二つ以上の素子を含み、それらの励振方向と直交する直線とそれらのアンテナ素子の中心との距離が動作周波数の半波長以下であるか、または励振方向と平行な直線とそれらのアンテナ素子の中心との距離が動作周波数の半波長以下であるアンテナ素子群を二つ以上具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
該アンテナ素子は、パッチアンテナであることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項4に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
該素子群を構成するパッチアンテナ素子のうち少なくても一素子以上は2つ以上の信号伝送手段を具備し、該パッチアンテナの励振方向と平行で該パッチアンテナ素子の中心を通る直線の異なる側であって、かつ該パッチアンテナの励振方向と直交し該パッチアンテナ素子の中心を通る直線の異なる側に該信号伝送手段を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項4または5に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
可変リアクタンスを具備するパッチアンテナ素子のうち一素子以上がスタブを具備し、該スタブと該アンテナ素子の間の両方に接続された可変リアクタンス素子を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群の給電手段が、並列給電回路または直列給電回路であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であり、素子群の間隔が等間隔であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
該フェーズドアレイアンテナは、バイアス電源を具備し、給電手段と該素子群を構成する素子間の信号伝送手段が、該フェーズドアレイアンテナを構成する可変リアクタンス付きアンテナ素子と該バイアス電源間の接続手段であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナであって、
該素子群を構成するアンテナ素子のうち一つ以上のアンテナ素子が無給電素子である素子群を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項7乃至10のいずれか1項に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であって、かつ該直列給電回路は少なくとも2つ以上の入出力端子を具備し、該入出力端子のうち少なくとも1つ以上の端子は、端子に負荷インピーダンスを接続・端子を開放・端子を短絡・端子に信号源を接続する4つの状態のうち少なくとも2つ以上の状態を与えうる入出力端子であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項7乃至11の何れか1項に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であり全ての素子群が直列給電回路により直列に接続され、かつ直列に接続された複数の素子群間のうち両端にある素子群が1つずつ入出力端子を具備するフェーズドアレイアンテナであって、直列給電回路に1つ以上の信号増幅手段を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項7乃至12の何れか1項に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該フェーズドアレイアンテナを構成する素子群間の給電手段が直列給電回路であり全ての素子群が直列給電回路により直列に接続され、かつ直列に接続された複数の素子群のうち少なくとも一方の端にある素子群が入出力端子を具備するフェーズドアレイアンテナを2つ以上具備し、複数の該フェーズドアレイアンテナへの給電手段が並列給電回路であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項4乃至6の何れか1項に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該フェーズドアレイアンテナは、該パッチアンテナ素子の地板導体に構成されるスロットアンテナ、またはスロットアンテナが構成された導体板を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項6に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該フェーズドアレイアンテナはバイアス電源を具備し、
スタブとグランド間に両方と接続される抵抗器を具備するか、またはスタブとバイアス電源間に両方と接続される抵抗器を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項6に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該フェーズドアレイアンテナはバイアス電源を具備し、
グランドあるいはバイアス電源と接続された導体片または線状導体をスタブと同一面上に具備し、該導体片または該線状導体は該導体片または該線状導体とスタブの両方と接続される抵抗器を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項4乃至16の何れか1項に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該素子群は励振方向がほぼ平行な複数のパッチアンテナ素子を含み、該素子群は該素子群を構成する励振方向がほぼ平行な複数のパッチアンテナ素子の励振方向と直交し素子中心を通りかつパッチアンテナと同一面に描かれる仮想的な直線がそれぞれ互いに包含されない素子群であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項17に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
該素子群が二つの平行な仮想的な直線上に整列し二つのリニアアレイを構成し、
該素子群を構成するパッチアンテナ素子の励振方向と該素子群が整列する仮想的な直線のなす角が90度以外であり、二つのリニアアレイの形状は二つのリニアアレイと平行でありかつ同一面にありかつ等距離にある仮想的な直線を基準として互いに対称であることを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。 - 請求項18に記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
二つのリニアアレイはリニアアレイ間に位相差または振幅差を与えうる位相可変手段または振幅可変給電手段を備える給電手段を具備することを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
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