JP3970076B2 - Alip式はんだ付け噴流波形成装置 - Google Patents

Alip式はんだ付け噴流波形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を搭載したプリント配線板のような被はんだ付けワークとはんだの噴流波を接触させてはんだ付けを行う際に使用するはんだ付け噴流波形成装置であって、はんだの供給手段としてALIP式の電磁ポンプを使用したALIP式はんだ付け噴流波形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
はんだ付け噴流波形成装置には、はんだの噴流波を形成するためのポンプが必要であり、このポンプにより供給された溶融はんだを各種形状の吹き口体に供給してその吹き口から噴流させ、これによりはんだの噴流波を形成する。もちろん、この場合のはんだはヒータ等により加熱されて溶融状態にある。
【0003】
そして、高度な制御性を有するはんだ付け噴流波形成装置として、誘導型電磁ポンプを使用したはんだ付け噴流波形成装置が使用されている。すなわち、電磁ポンプにより安定した噴流波を形成できるとともに波高調節の再現性に優れその応答性も優れているからである。
【0004】
この誘導型電磁ポンプには、大別してFLIP(flat linear induction pump)とALIP(annular linear induction pump)そしてHIP(helical induction pump)の各方式があり、それぞれ固有の構成を有している。
【0005】
FLIPを使用した装置の例としては、特開昭49−65934号公報や特開昭58−122170号公報、WO97/47422号公報、特開平11−104817号公報、等々にその例が開示され、これらの例に示される電磁ポンプは、移動磁界発生用コイルをはんだを収容したはんだ槽の外側の温度の低い空間すなわち大気中に設けるように構成している。さらに、前記の特開昭58−122170号公報や特開平11−104817号公報では、移動磁界発生用コイルの過熱を防止するための手段を備えて構成している。
【0006】
すなわち、移動磁界発生用コイルを冷却しやすい位置に設けるとともに、さらにこの移動磁界発生用コイルに向けて冷却ファン等により冷風を供給し、その温度が過度に上昇してこの移動磁界発生用コイルの耐熱温度を越えることがないように構成されている。
【0007】
これは、溶融状態の高温のはんだからの熱伝導により移動磁界発生用コイルやコアが加熱されるとともに、電磁ポンプで生じるエネルギー損失(銅損や鉄損等)により温度上昇するため、冷却ファン等の強制冷却手段によって冷却し、移動磁界発生用コイルの温度上昇を抑制する必要があるからである。
【0008】
このことは、はんだを溶融状態に保持するために供給された熱エネルギーや電磁ポンプに供給され熱損失として失われた熱エネルギーを大気中へ捨て去ることを意味し、はんだ付け噴流波形成装置のエネルギー効率を低下させる要因となっている。
【0009】
本発明者は、既に先の特許出願である特願2001−336279号や特願2001−336280号の発明のように、溶融状態のはんだに対して耐熱性を有する誘導型電磁ポンプをはんだ内に没設することにより、エネルギー効率に優れたはんだ付け噴流波形成装置を実現している。また、漏洩磁界も皆無に等しいので被はんだ付けワークであるプリント配線板に対する漏洩磁界の影響を心配する必要も無い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、この誘導型電磁ポンプを使用したはんだ付け噴流波形成装置の組み立てやメンテナンスを一層容易に行うことができるようにすることを目的として本発明を成した。すなわち、はんだ付け噴流波形成装置の製造コストを低くすることができるようにすること、また、はんだ付け噴流波形成装置のメンテナンスコストを低くすることができるようにすることであり、さらに具体的には、電磁ポンプをはんだ槽に固定しておいて、簡素な構成でこの電磁ポンプに連繋するチャンバ体や吹き口体等を独立して容易に着脱できるようにすることである。
【0011】
本発明の目的は、電磁ポンプははんだの中に没設しておいてはんだ槽から取り外すことなく、この電磁ポンプに連繋するチャンバ体ひいては吹き口体だけをこの電磁ポンプに容易に着脱できるようにすること、すなわちチャンバ体を電磁ポンプの吐出口に結合させて固定しまた離脱させて解放することが容易にできるように構成することにあり、しかも、この作業箇所がはんだ中であって作業員が目視できない状態であってもこの作業を容易に行えるように構成することによって、はんだ付け噴流波形成装置のメンテナンス性を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のALIP式はんだ付け噴流波形成装置は、電磁ポンプの推力発生流路を通してチャンバ体(吹き口体との連繋手段)との結合・固定と離脱・解放の作業を行えるように構成したところに特徴がある。
【0013】
(1)はんだ槽に溶融状態のはんだがその液面を雰囲気に暴露されて収容され、前記溶融状態のはんだを供給するALIP式電磁ポンプがその移動磁界発生用コイルを含めてその全体を前記はんだ槽のはんだ内にその吸い込み口を前記はんだ槽のはんだ液面側に向けて没設して設けられるとともにその推力発生流路に内部コアが挿抜自在に設けられる。
【0014】
そして、前記ALIP式電磁ポンプから供給される溶融状態のはんだを噴流させて噴流波を形成する吹き口体と前記ALIP式電磁ポンプの吐出口とを繋ぐ連繋手段を前記吐出口に結合させて固定しまた離脱させて解放するための固定/解放操作手段が前記吐出口に面しかつ前記内部コアを抜き去った後の推力発生流路を案内通路として操作可能に設けられているように構成したALIP式はんだ付け噴流波形成装置である。
【0015】
本発明においてはALIP式電磁ポンプがその吸い込み口をはんだ槽のはんだ液面側に向けて没設されている。そして、このALIP式電磁ポンプは、その円環状の推力発生流路に設けられた内部コアを(はんだ液面側から)抜き去ると、その推力発生流路の形状が管状で直線状の形状となる。
【0016】
したがって、内部コアを抜き去った後の管状で直線状の推力発生流路は、はんだ液面の上方から前記の固定/解放操作手段を操作するための優れた案内通路として作用し、この固定/解放操作手段がはんだ中に在って目視できない状態においても容易かつ確実にこの固定/解放操作手段の操作を行うことが可能となる。すなわち、ALIP式電磁ポンプと連繋手段との結合・固定と離脱・解放の作業を容易に行うことができる。
【0017】
(2)前記(1)のALIP式はんだ付け噴流波形成装置において、前記固定/解放操作手段をねじで構成する。そして、前記ねじは前記案内通路に前記ねじに結合する回動操作手段を挿入して行われる回動操作により操作されて、前記連繋手段を進退させて前記吐出口に結合させて固定しまた離脱させて解放する進退調節手段として構成したALIP式はんだ付け噴流波形成装置である。
【0018】
内部コアを抜き去った後の推力発生流路は、直線状で横断面が円形であるため、直線挿入による固定/解放操作手段との結合に適し、回動操作による固定/解放操作に適している。
【0019】
すなわち、内部コアを抜き去った後の推力発生流路の管軸にこのねじの頭部が位置しこのねじの軸芯が前記管軸に一致するようにこのねじを設けることにより、内部コアを抜き去った後のALIP式電磁ポンプの管状で直線状の推力発生流路は、固定/解放操作手段であるねじとの結合と操作において最も優れた案内通路となる。
【0020】
また、このねじを締結手段としてではなく、回動操作により前記連繋手段を進退させて前記吐出口に結合させ固定しまた離脱させ解放する進退調節手段として使用しているため、締結手段としてのねじの嵌め合いという緻密で厳格な操作作業を行う必要が無くなり、連繋手段と電磁ポンプの吐出口との結合・固定また離脱・解放という作業を容易に行うことができる。
【0021】
したがって、はんだ中に在って作業員が目視できない状態においても、例えばボックスレンチ等の通常の工具により前記ねじへの結合とその回動操作を容易に行うことが可能であり、電磁ポンプと吹き口体の連繋手段との結合・固定また離脱・解放作業を容易に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明のALIP式はんだ付け噴流波形成装置は、次のような実施形態例において実現することができる。
【0023】
(1)構成
図1は、本発明のALIP式はんだ付け噴流波形成装置の実施形態例の側断面を示す図である。また、図2は図1のI−I断面を示す図、図3は図1に示すALIP式はんだ付け噴流波形成装置の全容を説明するための斜視図、さらに図4はALIP式電磁ポンプとチャンバ体との結合と固定また離脱と解放を説明するための分解図で、図1同様ALIP式はんだ付け噴流波形成装置の側断面を示す図である。なお、図1および図4においては、温度制御系および電磁ポンプへの電力供給系をブロック図で示してあり、図3においては図をわかり易くするために噴流波を破線で描いてある。
【0024】
すなわち、はんだ槽1内には槽底2(または槽壁3)に沿ってヒータ4が設けてあり、このはんだ槽1内に収容されたはんだ5を加熱して溶融させ、目的とする温度に保持するように構成されている。はんだ5の温度は温度制御装置6により制御される仕組みであり、この温度制御装置6は温度センサ7の温度検出結果を参照し、はんだ5の温度が予め指示された温度になるようにヒータ4に供給する電力を制御する仕組みである。
【0025】
電磁ポンプ8はALIP式電磁ポンプであり、その吸い込み口9をはんだ液面5aに向けた姿勢で設けられ、その移動磁界発生用コイル(単にコイルともいう)10を含めてその全体をはんだ5内に没設して使用する。したがって、電磁ポンプ8で発生した熱損失(銅損や鉄損さらにはんだ5に流れる誘導電流によって発生するジュール損)の全てをはんだ5の加熱エネルギーとして使用することができる。なお、図においては移動磁界発生用コイル(単にコイルともいう)10およびこのコイル10が捲回される外部コア(単にコアともいう)11の詳細を省略して図示していない。
【0026】
また、このALIP式電磁ポンプ8の内部コア12は、推力発生流路(単に流路ともいう)13に対して挿抜自在に設けてあり、この内部コア12は吸い込み口9のはんだ液面5a側に設けた傘状の吸い込み案内板14と一体に構成し、この吸い込み案内板14に設けられた涙目孔15と電磁ポンプ8に設けられた係合ピン16とを図1(b)に示すように矢印R方向に回動して係合させることにより電磁ポンプ8に固定してある。したがって、矢印R’方向に回動すれば係合ピン16が涙目孔15の大きな孔から外れ、内部コア12を吸い込み案内板14と一体で抜き去ることができる。すなわち、涙目孔15と係合ピン16との回転係合により、内部コア12と吸い込み案内板14とを一体で着脱自在に構成してある。
【0027】
なお、吸い込み案内板14の中央部に設けた治具結合体17は、螺合手段や「L」字型溝を有する係止結合手段さらには掴み結合手段等々の周知の結合手段すなわち治具を吸い込み案内板14に結合し、その結合手段により内部コア12と吸い込み案内板14を引き抜いたり、あるいはその後に挿入したりするために使用されるものである。
【0028】
ALIP式電磁ポンプ8は、移動磁界発生用コイル10や外部コア11の形状を円柱状に形成することができるため、通常はその外観も円柱状である。また、その内部コア12も円柱状であり、この外部コア11と内部コア12との間の円環状の空間すなわち推力発生流路13に移動磁界を発生させ、この流路13のはんだ5に推力を与えて吐出力および吸い込み力を発生させる。なお、図1や図2に例示する構成のALIP式電磁ポンプ8は、電磁ポンプ8内の流路13が直線状であることから、ストレートスルー型と呼称されている。
【0029】
このALIP式電磁ポンプ8は、はんだ槽1の槽底2に設けられた基台19にねじ20により固定され(図2参照)、また、電磁ポンプ8に電力を供給する配線を通すための配線用のパイプ21を、このパイプ21に設けられたフランジ22とこのパイプ21の表面に設けられた雄ねじに螺合するねじ23とにより、はんだ槽1の側壁3を挟むようにして貫通・固定し、このはんだ槽1の側壁3側から電気配線を行うことができるように構成してある。
【0030】
このようにして、電磁ポンプ8の移動磁界発生用コイル10と多相交流電源装置(例えば、3相インバータ電源装置)25とを接続し、多相交流電力を電磁ポンプ8のコイル10に供給することができるように構成してある。
【0031】
なお、この多相交流電源装置25は、制御装置26との通信によりその出力電圧や周波数が任意に調節され設定される構成である。そして、制御装置26はコンピュータシステムで構成され、キーボード等の指示操作部27とLCD等の表示部28とを備えていて、指示操作部27からの指示により前記多相交流電源装置25の作動を制御する構成である。
【0032】
チャンバ体30は、噴流波31を形成する吹き口体32とこの吹き口体32へ溶融したはんだ5を供給する電磁ポンプ8とを連繋する連繋手段であるとともにはんだ5の流れを整えるための部材であり、このチャンバ体30の流路は鉛直方向に対して傾けて設けてチャンバ体30から吹き口体32へはんだ5が流れる際の流体抵抗が小さくなるように構成してある。また、はんだ槽1もこのチャンバ体30の傾斜に沿ってその槽底2を傾斜するように構成し、その容積を低減できるように構成している。
【0033】
そして、このチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33は、前記電磁ポンプ8を固定した基台19の挿入部34に嵌め合わされるように相互の形状と大きさを決めてあり、図1および図2さらに図4に示すように、この電磁ポンプ結合端33を基台19の挿入部34に挿入することにより、相互の位置が規制されて相互結合が容易に行えるように構成してある。
【0034】
さらに、チャンバ体30の電磁ポンプ結合端33には電磁ポンプ8の吐出口35に嵌め合わされる嵌合孔36を設けてあり、この嵌合孔36の周囲には嵌め合わせの封止性を向上させるシール部材37を設けてある。また、この嵌合孔36の直下位置のチャンバ体30の底部にはねじブラケット39が設けてあり、このねじブラケット39に嵌合用ねじ40が螺合されている。
【0035】
この嵌合用ねじ40は、図2に示すように矢印A方向に回動するとチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33が矢印C方向へ進出し、このチャンバ体30の嵌合孔36が電磁ポンプ8の吐出口35に嵌合して結合し固定される仕組みである。逆に嵌合用ねじ40を矢印B方向に回動するとチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33が矢印D方向へ退出し、このチャンバ体30の嵌合孔36が電磁ポンプ8の吐出口35から離脱して解放される仕組みである。
【0036】
一方、チャンバ体30の他方の端部すなわち吹き口体結合端側41に設けられた吊り下げ部42は、はんだ槽1の上縁部1aに係止してねじ43で固定する仕組みである。この吊り下げ部42に設けてある把手44は、電磁ポンプ8とチャンバ体30との結合・固定作業や離脱・解放作業を行う際に使用する部材である。
【0037】
そして、吹き口体32はスリーブ部45を通したねじ46によりはんだ液面5a上からチャンバ体30にねじ固定できるように構成され、この吹き口体32の交換が容易に行えるように構成してある。また、吹き口体32内の多孔板47ははんだ5の流れを整える整流手段であり、流速の大きさと方向を揃えて吹き口48上に安定で場所的に均質な噴流波31を形成するための手段である。さらに、図3に示す吹き口48に設けられている案内板49は、吹き口48から噴流したはんだ5がはんだ槽1内に流下する際の案内をする手段である。
【0038】
なお、連繋手段であるチャンバ体30は吹き口体32と一体的に構成されている場合もある。
【0039】
(2)作動とチャンバ体の着脱
多相交流電源装置25から電力が供給されると、ALIP式電磁ポンプ8の推力発生流路13内に吸い込み口9側から吐出口35側へ移動する磁界が発生し、この移動磁界によりその移動方向と同じ方向への推力を得たはんだ5が吸い込み口9から吐出口35へ移動し、はんだ槽1のはんだ5がチャンバ体30へ供給される。
【0040】
電磁ポンプ8によりチャンバ体30に供給されたはんだ5は、チャンバ体30や多孔板47等の整流手段により流れを整えられ、吹き口体32へ供給されてその吹き口48から噴流し、この吹き口48上に噴流波31を形成する。そして、この噴流波31を形成したはんだ5は、その後案内板49を流れ下ってはんだ槽1に還流し循環する。
【0041】
図示はしないが、プリント配線板等の被はんだ付けワークは、搬送コンベアに搬送されながらこのはんだ付け噴流波形成装置の噴流波31に接触し、その被はんだ付け部にはんだが供給されてはんだ付けが行われる。
【0042】
次に、図4および図1と図2を参照しながら、吹き口体の連繋手段であるチャンバ体の着脱をどのように行うことができるかを説明する。
【0043】
なお、本実施形態例ではチャンバ体30に対して種々の吹き口体32を設けることができるようにこの吹き口体32をチャンバ体30に対して着脱自在に設けるように構成しているが、単一の吹き口形状の吹き口体32のみを使用するのであれば、すなわち単一の噴流波31のみを使用するのであれば吹き口体32とチャンバ体30とを一体に構成してもよい。この場合、チャンバ体30に相当する部分が連繋手段である。また、図4においては、当初からチャンバ体30の吹き口体結合端41に吹き口体32が設けられた例を示しているが、チャンバ体30を電磁ポンプ8に結合し固定してからこのチャンバ体30に吹き口体32を設けるようにしてもよい。
【0044】
先ず、図4に示すようにALIP式電磁ポンプ8の内部コア12を矢印Eに示すように抜き去る。この抜き去る作業は、内部コア12が吸い込み案内板14と一体に構成してあるので、図1に示すところのこの吸い込み案内板14を矢印R’方向に回動して係合ピン16と涙目孔15との係合を解放してから行う。すなわち、吸い込み案内板14の上部に設けられた治具結合体17に、先に説明したような専用の結合治具を結合して行う。
【0045】
次に、チャンバ体30をはんだ槽1に装着する作業であるが、チャンバ体30の把手44を持って電磁ポンプ結合端33を基台19の挿入部34に矢印G方向へ挿入し、電磁ポンプ結合端33の先端が基台19に当接するまで挿入する(当接状態は図1参照)。その後、チャンバ体30の吊り下げ部42をはんだ槽1の上縁部1aに下ろして載せて置く。これにより、電磁ポンプ8の吐出口35に嵌め合わされるチャンバ体30の嵌合孔36とこの電磁ポンプ8の吐出口35の位置が整合する。
【0046】
なお、チャンバ体30の電磁ポンプ結合端33を基台19の挿入部34へ挿入する作業に際しては、図4に示すように嵌合用ねじ40がチャンバ体30内に入り込んだ状態(図2に示す矢印B方向に嵌合用ねじ40を回動させて入り込ませる)にして行い、この嵌合用ねじ40の先端が他の部分に当接しないようにして、挿入作業が滑らかに行えるようにする。
【0047】
次に、図4に示すように、はんだ液面5a側からALIP式電磁ポンプ8の推力発生流路13にボックスレンチ50を矢印F方向へ挿入し、この推力発生流路13を案内通路としてチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33に設けられた嵌合用ねじ40に結合させる。
【0048】
その後、嵌合用ねじ40を、ボックスレンチ50によって図2に示す矢印A方向に回動してチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33を電磁ポンプ8の吐出口35方向すなわち矢印C方向へ進出させ、電磁ポンプ結合端33の嵌合孔36と電磁ポンプ8の吐出口35とを結合させ、この進出が停止するまですなわち嵌合孔36の周囲に設けられたシール部材37が狭窄されるまで進出させて固定する。そして、ボックスレンチ50をはんだ内から抜き去る(矢印F’方向)。
【0049】
続いて、はんだ槽1の上縁部1aに載せて置いたチャンバ体30の吊り下げ部42をねじ43によりはんだ槽1の上縁部1aに固定し、最初に電磁ポンプ8から抜き去った内部コア12を矢印E’に示すように挿入する。そして、電磁ポンプ8に設けた係合ピン16を吸い込み案内板14に設けた涙目孔15に通してからこの吸い込み案内板14を矢印R方向に回動して係合させ、これにより吸い込み案内板14と内部コア12を固定して作業が完了する。
【0050】
このように、ALIP式電磁ポンプ8の推力発生流路13を、ボックスレンチ50すなわちチャンバ体(あるいは吹き口体32とチャンバ体とが一体に構成されている場合のチャンバ体部分)30の固定/解放操作手段である嵌合用ねじ40を回動操作するための手段の案内通路として使用することができるため、この嵌合用ねじ40がはんだ5中にあって作業者に目視できない状態にあっても、容易に固定/解放操作を行うことができる。
【0051】
なお、以上の作業は、はんだ槽1内にはんだ5が収容されていない状態、すなわちはんだ付け噴流波形成装置の組み立て作業においても同様である。
【0052】
次に、チャンバ体30をはんだ槽1から取り外す作業であるが、この作業は以上の作業とは逆の手順により行うことが可能である。すなわち、先ずALIP式電磁ポンプ8の内部コア12を抜き去り(矢印E)、チャンバ体30の吊り下げ部42をはんだ槽1の上縁部1aに固定していたねじ43を取り外す。
【0053】
続いて、ALIP式電磁ポンプ8の推力発生流路13にボックスレンチ50を挿入し(矢印F)、このボックスレンチ50により嵌合用ねじ40を図2に示す矢印B方向に回動してチャンバ体8の電磁ポンプ結合端33を矢印D方向に退出させ、電磁ポンプ結合端33を電磁ポンプ8の吐出口35から離脱させ解放する。そして、ボックスレンチ50を推力発生流路13から抜く(矢印F’)。
【0054】
最後に、チャンバ体8の吊り下げ部42に設けた把手44を掴んでこのチャンバ体8を図4の矢印G’方向へ引き出して取り外す。この際、吹き口体32およびチャンバ体8内に溜まっていたはんだ5がこのチャンバ体30の嵌合孔36から流出するので、チャンバ体30ひいては吹き口体32を含めてはんだ槽1から容易に取り外すことができる。
【0055】
このように、本発明の構成においては、ALIP式電磁ポンプ8の推力発生流路13を案内通路として、チャンバ体(吹き口体とチャンバ体とが一体に構成されている場合はチャンバ体の部分)の固定/解放操作を容易に行うことができるようになる。すなわち、はんだ槽1内に固定された電磁ポンプ8に対して、吹き口体32と吐出口35とを繋ぐ連繋手段であるチャンバ体30(吹き口体と一体構成されていることもある)を容易に結合・固定したり離脱・解放して、容易に着脱を行うことができるようになる。
【0056】
したがって、はんだ付け噴流波形成装置の組み立てを容易に行うことができるようになるとともに、そのメンテナンス作業を容易に行うことができるようになる。しかも、固定/解放操作手段がはんだ5中にあって作業員により目視できない状態においても容易に行うことができる構成である。
【0057】
通常は、このチャンバ体30のメンテナンス作業は必要ないが、特別に固形分の多いフラックスを塗布したプリント配線板を多量に継続してはんだ付け作業を行った場合等においては、このフラックスが噴流波により洗い流されてはんだ5内に入り込み、チャンバ体30の内壁にこのフラックスが付着することがある。そのような場合には、このようにしてチャンバ体30を電磁ポンプ8から離脱・解放させて取り外し、その内部を清掃する等のメンテナンス作業を行えばよい。
【0058】
なお、以上の実施形態例においては、チャンバ体30の固定/解放操作手段が嵌合用ねじ40である場合について説明したが、図5に示すような固定/解放機構からなるような構成とすることもできる。
【0059】
図5は、チャンバ体の固定/開放機構の他の例について電磁ポンプの吐出口近傍領域を拡大して示した図で、図1と同様の側断面を示す図である。すなわち、ALIP式電磁ポンプ8がはんだ槽1の槽底2に設けられた基台19の上に図2と同様に固定され、この基台19の挿入部34にチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33を挿入し、その先端を基台19に当接させることで、このチャンバ体30の結合孔51と電磁ポンプ8の吐出口35の位置を整合させて結合させる仕組みである。なお、チャンバ体30の結合孔51の周囲には、先の例と同様に結合の封止性を向上させるシール部材37を設けてある。
【0060】
この基台19の挿入部34には、ヒンジ52により弧状に上下動する押圧板53を設けてあり、この押圧板53と基台19との間には圧縮状態のばね54を設け、この押圧板53を矢印S方向へ押し上げるように構成されている。また、この挿入部34に設けられた押圧板53の挿入口側には傾斜した案内部55が形成され、チャンバ体30の電磁ポンプ結合端33を挿入し易いように構成している。さらに、チャンバ体30の電磁ポンプ結合端33に設けられた結合孔51の直下位置の底部側には、押圧板53に設けられた凸部56と嵌め合わされる係合孔57が設けてある。
【0061】
すなわち、この基台19に設けられた挿入部34の案内部55からチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33を挿入すると、電磁ポンプ結合端33が押圧板53を図の下方へ押し下げながら挿入されるとともにこのチャンバ体30と電磁ポンプ8との相互位置が規制され、電磁ポンプ結合端33に設けられた係合孔57と押圧板53に設けられた凸部56とが嵌め合わされて係合することでチャンバ体30の結合孔57と電磁ポンプ30の吐出口35とが位置整合して結合し固定される仕組みである。そして、このチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33は、ばね54によって加えられる矢印S方向への力によって押圧されてその結合状態が維持され固定される。
【0062】
そしてその後、図に示すようにはんだ槽1の上縁部1aでチャンバ体30の吊り下げ部42をねじ43により固定し、チャンバ体30を完全に固定する。
【0063】
逆に、チャンバ体30と電磁ポンプ8との結合と固定を離脱させて解放するには、先ずチャンバ体30の吊り下げ部42をはんだ槽1の上縁部1aに固定しているねじ43を取り外してこの吊り下げ部42の固定を解放する。また、ALIP式電磁ポンプ8の内部コア12を抜き去りその推力発生流路13を案内通路とし、この推力発生流路13に図5に例示するような治具58を矢印P方向へ挿入する。この治具58は円柱状の形状で、その案内部59が推力発生流路13に嵌め合わされて案内され、その先端の押部60が前記押圧板53の凸部56に位置整合して当接する。
【0064】
続いて、さらにこの治具58を矢印P方向へ押し下げて押圧板53の凸部56を押し下げると、この凸部56とチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33に設けられた係合孔57との嵌め合わされた係合が離脱する。そこで、この離脱状態でチャンバ体30の吊り下げ部42に設けられた把手44によりこのチャンバ体30を矢印G’方向に抜いて前記押圧板53の凸部56とチャンバ体30の係合孔57との係合を完全に解放する。
【0065】
そして、前記凸部56と係合孔57との係合が解放されたら前記治具58を矢印P’方向に抜き、その後にチャンバ体30の電磁ポンプ結合端33を基台19の案内部55から完全に抜いてチャンバ体30と電磁ポンプ8との固定と結合を完全に離脱させて解放させる。
【0066】
このように、電磁ポンプ8と吹き口体32の連繋手段(チャンバ体30)とを結合し固定したり、離脱させ解放したりするための固定/解放操作手段としては、ねじ手段以外のものであってもよく、ALIP式電磁ポンプ8の推力発生流路13を案内通路として、作業員が目視確認できないはんだ5内の操作作業であっても、その固定/解放操作を容易に行えるようになる。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明のALIP式はんだ付け噴流波形成装置によれば、その内部コアを抜き去った後の推力発生流路を案内通路として、電磁ポンプの吐出口と吹き口体とを繋ぐ連繋手段(チャンバ体)を吐出口に結合させて固定したり離脱させて解放したりするための固定/解放操作を行うことができるので、はんだ槽にはんだが収容されていて電磁ポンプの吐出口と連繋手段との結合部位が目視できない状態においても、電磁ポンプと連繋手段との結合・固定のための作業や離脱・解放のための作業を容易に行うことができるようになる。また、はんだ付け噴流波形成装置を製造する組み立て作業を行う際にも容易に組み立てることができるようになる。
【0068】
したがって、メンテナンス性や生産性に優れたはんだ付け噴流波形成装置を実現することが可能となり、ひいてはメンテナンス費用や装置価格の低い装置を実現して安全で低コストのはんだ付け実装すなわちプリント配線板のはんだ付け作業を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のALIP式はんだ付け噴流波形成装置の実施形態例の側断面を示す図である。
【図2】図1のI−I断面を示す図である。
【図3】図1に示すALIP式はんだ付け噴流波形成装置の全容を説明するための斜視図である。
【図4】ALIP式電磁ポンプとチャンバ体との結合と固定また離脱と解放を説明するための分解図である。
【図5】チャンバ体の固定/解放機構の他の例について電磁ポンプの吐出口近傍領域を拡大して示した図である。
【符号の説明】
1 はんだ槽
1a 上縁部
2 槽底
3 槽壁
4 ヒータ
5 はんだ
5a はんだ液面
6 温度制御装置
7 温度センサ
8 電磁ポンプ
9 吸い込み口
10 移動磁界発生用コイル
11 コア
12 内部コア
13 推力発生流路
14 吸い込み案内板
15 涙目孔
16 係合ピン
17 治具結合体
19 基台
20 ねじ
21 パイプ
22 フランジ
23 ねじ
25 多相交流電源装置
26 制御装置
27 指示操作部
28 表示部
30 チャンバ体
31 噴流波
32 吹き口体
33 電磁ポンプ結合端
34 挿入部
35 吐出口
36 嵌合孔
37 シール部材
39 ねじブラケット
40 嵌合用ねじ
41 吹き口体結合端
42 吊り下げ部
43 ねじ
44 把手
45 スリーブ部
46 ねじ
47 多孔板
48 吹き口
49 案内板
50 ボックスレンチ
51 結合孔
52 ヒンジ
53 押圧板
54 ばね
55 案内板
56 凸部
57 係合孔
58 治具
59 案内部
60 押部

Claims (2)

  1. はんだ槽に溶融状態のはんだがその液面を雰囲気に暴露されて収容され、前記溶融状態のはんだを供給するALIP式電磁ポンプがその移動磁界発生用コイルを含めてその全体を前記はんだ槽のはんだ内にその吸い込み口を前記はんだ槽のはんだ液面側に向けて没設して設けられるとともにその推力発生流路に内部コアが挿抜自在に設けられ、
    前記ALIP式電磁ポンプから供給される溶融状態のはんだを噴流させて噴流波を形成する吹き口体と前記ALIP式電磁ポンプの吐出口とを繋ぐ連繋手段を前記吐出口に結合させて固定しまた離脱させて解放するための固定/解放操作手段が前記吐出口に面しかつ前記内部コアを抜き去った後の推力発生流路を案内通路として操作可能に設けられていることを特徴とするALIP式はんだ付け噴流波形成装置。
  2. 前記固定/解放操作手段がねじであり、前記ねじは前記案内通路に前記ねじに結合する回動操作手段を挿入して行われる回動操作により前記連繋手段を進退させて前記吐出口に結合させて固定しまた離脱させて解放するための進退調節手段であることを特徴とする請求項1記載のALIP式はんだ付け噴流波形成装置。
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