JP3969827B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は挿入部の先端部に視野の向きが異なる2方向の観察手段を備えた内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡装置として例えば、特開平4−12726号公報には管腔内に挿入される挿入部の先端部に視野の向きが異なる2方向の観察手段を備えた構成のものが知られている。ここでは、挿入部の先端構成部の先端面に挿入部の軸心方向に向けた直視方向観察用の第1の観察手段が配設されている。さらに、先端構成部の外周面には挿入部の軸心方向と直交する方向に向けた側視方向観察用の第2の観察手段が配設されている。
【0003】
また、挿入部の先端構成部の先端面には第1の観察手段の近傍位置に直視方向照明用の直視方向照明部が配設されている。同様に、先端構成部の外周面には第2の観察手段の近傍位置に側視方向照明用の側視方向照明部が配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成のものにあっては直視方向照明部および側視方向照明部にはそれぞれ光ファイバによって形成されたライトガイドが配設されている。そのため、内視鏡の挿入部には直視方向照明用および側視方向照明用の2系列のライトガイドが配設されるので、内視鏡の挿入部および先端部の外径寸法が太くなる問題がある。その結果、内視鏡の挿入部および先端部を患者の体腔内に挿入する際にその作業が行いにくい上、患者の負担が大きくなる問題がある。
【0005】
本発明は前記事情に着目してなされたもので、その目的は、挿入部および先端部を細径化することができ、患者の体腔内に挿入する作業の作業性を高め、患者の負担を軽減することができる内視鏡装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は管腔内に挿入される挿入部の先端部に上記挿入部の略軸心方向に向けた直視方向観察用の第1の観察手段と、この第1の観察手段の視野方向とは異なる方向に向けた第2の観察手段とを備えた内視鏡装置において、上記第1の観察手段の視野照明用の照明光を発生させる第1の半導体発光素子と、上記第2の観察手段の視野照明用の照明光を発生させる第2の半導体発光素子とを設け、上記挿入部の軸心方向に沿って上記第2の観察手段よりも先端側で、かつ上記第2の観察手段と少なくとも一部が前後に重なる位置に上記第1の半導体発光素子および上記第2の半導体発光素子の少なくともいずれか一方を配置した重なり部を設けたことを特徴とする内視鏡装置である。
そして、挿入部の軸心方向に沿って第2の観察手段よりも先端側で、かつ第2の観察手段と少なくとも一部が前後に重なる位置の重なり部に第1の半導体発光素子および第2の半導体発光素子の少なくともいずれか一方を配置することにより、挿入部の軸心方向に沿って第2の観察手段よりも先端側に形成されるデッドスペースを有効に活用し、挿入部の先端部を細径化できるようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡装置1のシステム全体の概略構成を示すものである。
本実施の形態の内視鏡装置1には電子内視鏡2が設けられている。この電子内視鏡2には管腔内に挿入される細長い挿入部3が設けられている。さらに、この挿入部3の基端部には手元側の操作部4が連結されている。
【0008】
また、操作部4の外周面にはユニバーサルコード5の一端部が連結されている。このユニバーサルコード5の他端部には第1のコネクタ6が配設されている。この第1のコネクタ6は内視鏡制御装置7に着脱可能に連結されている。なお、内視鏡制御装置7の内部には流体制御装置が組み込まれている。
【0009】
さらに、コネクタ6の外周面には画像信号用の第2のコネクタ8が配設されている。この第2のコネクタ8には接続ケーブル9の一端部が接続されている。この接続ケーブル9の他端部はビデオプロセッサ10に接続されている。このビデオプロセッサ10にはモニター11が接続されている。
【0010】
また、挿入部3の先端部には先端構成部12が配設されている。この先端構成部12には図3に示すように例えば金属材料で形成される先端構成部本体13とこの先端構成部本体13の外周面を覆う絶縁カバー14とが設けられている。
【0011】
また、先端構成部12の先端面には視野方向を挿入部3の略軸心方向に向けた平面状の直視方向観察用の直視方向観察部12aが形成されている。さらに、この先端構成部12の外周面には視野方向を挿入部3の側面方向に向けた側視方向観察用の側視方向観察部12bが形成されている。ここで、側視方向観察部12bは図2および図5に示すように先端構成部12の外周面の円弧の一部を切欠させた平面状の切欠部によって形成されている。
【0012】
また、先端構成部12の直視方向観察部12aには図2に示すように直視用照明レンズ15、直視用対物レンズ16、直視用ノズル17およびチャンネル18の先端開口部18aがそれぞれ配設されている。ここで、直視用対物レンズ16は図3に示すように例えばCCD(固体撮像素子)等の直視用撮像手段19の先端の撮像面に対向配置されている。この直視用撮像手段19の信号線19aは第2のコネクタ8に接続されている。そして、これらの直視用対物レンズ16と直視用撮像手段19とによって挿入部3の略軸心方向に向けた直視方向観察用の第1の観察手段20が構成されている。
【0013】
また、直視用照明レンズ15の内面側には図4に示すように第1の観察手段20の視野照明用の照明光を発生させる直視用チップ型LED(第1の半導体発光素子)21が対向配置されている。この直視用チップ型LED21は例えば白色LEDによって形成される。なお、この白色LEDは例えばInGaN系青色LEDと蛍光体とを組み合わせることにより、RGBの3チップを使わずに単一チップで白色を実現したものである。さらに、LED21は外形状が照明光の出射方向の長さが出射方向と直交する方向に比べ短いチップ型LEDが使用されている。
【0014】
また、LED21には電源供給線22の一端部が接続されている。この電源供給線22の他端部は第1のコネクタ6の電源供給部6aに接続されている。ここで、先端構成部本体13の先端面にはLED21の装着用の凹部23が形成されている。さらに、この先端構成部本体13の内部には電源供給線22を挿通するための横孔部24および縦孔部25がそれぞれ形成されている。そして、LED21の電源供給線22は先端構成部本体13の横孔部24および縦孔部25内に挿通されている。
【0015】
また、直視用ノズル17には挿入部3の略軸心方向に延設された連結部17aと、この連結部17aの先端部を直視用対物レンズ16の方向に向けて屈曲させた噴射孔部17bとが設けられている。そして、この直視用ノズル17の連結部17aは先端構成部本体13の内部に穿設された直視用送気・送水管路26の先端部に連結されている。さらに、この直視用送気・送水管路26の基端部には直視用送気・送水チューブ27の先端部が連結されている。この直視用送気・送水チューブ27の基端部は第1のコネクタ6を介して内視鏡制御装置7の内部の流体制御装置に接続されている。そして、流体制御装置から直視用送気・送水チューブ27および直視用送気・送水管路26を通して供給される洗浄流体が直視用ノズル17の噴射孔部17bから直視用対物レンズ16に吹き付けられるようになっている。
【0016】
また、チャンネル18の基端部は図1に示すように手元側の操作部4に突設された処置具挿入口28に連結されている。そして、この処置具挿入口28から挿入される処置具がチャンネル18内を通してチャンネル18の先端開口部18aから外部に延出されるようになっている。
【0017】
また、先端構成部12の側視方向観察部12bには図5に示すように側視用対物レンズ29および側視用照明レンズ30がそれぞれ配設されている。ここで、先端構成部本体13の内部には図4に示すように例えばCCD(固体撮像素子)等の側視用撮像手段31が挿入部3の略軸心方向に向けて延設されている。この側視用撮像手段31の信号線31aは第2のコネクタ8に接続されている。この側視用撮像手段31の先端の撮像面は挿入部3の略軸心方向に向けた状態で配置されている。したがって、本実施の形態では側視用撮像手段31は直視用撮像手段19と平行に並設されている。
【0018】
さらに、この側視用撮像手段31の先端の撮像面と側視用対物レンズ29との間にはプリズム32が介設されている。そして、これらの側視用対物レンズ29と、プリズム32と、側視用撮像手段31とによって第1の観察手段20の視野方向(直視方向)とは異なる方向(側視方向)に向けた第2の観察手段33が構成されている。
【0019】
また、側視用照明レンズ30の内面側には図3に示すように第2の観察手段33の視野照明用の照明光を発生させる側視用チップ型LED(第2の半導体発光素子)34が対向配置されている。この側視用チップ型LED34は例えば白色LEDによって形成される。さらに、LED34は外形状が照明光の出射方向の長さが出射方向と直交する方向に比べ短いチップ型LEDが使用されている。
【0020】
また、LED34には電源供給線35の一端部が接続されている。この電源供給線35の他端部は第1のコネクタ6の電源供給部6aに接続されている。ここで、先端構成部本体13の側視方向観察部12bにはLED34の装着用の凹部36が形成されている。さらに、この先端構成部本体13の内部には電源供給線35を挿通するための縦孔部37が凹部36に連通させた状態で形成されている。そして、LED34の電源供給線35は先端構成部本体13の縦孔部37内に挿通されている。
【0021】
また、図2に示すように先端構成部12における側視方向観察部12bの切欠部に臨む端縁部の壁面12cには側視用対物レンズ29と対応する位置に開口部38が形成されている。この開口部38には図4に示すように側視用送気・送水管路39の先端部に形成された側視用ノズル40が連結されている。さらに、側視用送気・送水管路39の基端部は第1のコネクタ6を介して内視鏡制御装置7の内部の流体制御装置に接続されている。そして、流体制御装置から側視用送気・送水管路39を通して供給される洗浄流体が側視用ノズル40から開口部38を通して側視用対物レンズ29に吹き付けられるようになっている。
【0022】
また、本実施の形態では直視用チップ型LED21は図4に示すように挿入部3の軸心方向に沿って第2の観察手段33の側視用撮像手段31よりも先端側で、かつ図2に示すように第2の観察手段33の側視用撮像手段31と前後に重なる位置に配置されている。これにより、挿入部3の軸心方向に沿って第2の観察手段33の側視用撮像手段31よりも先端側で、かつ図2に示すように第2の観察手段33の側視用撮像手段31と前後に重なる位置に直視用チップ型LED21を配置した重なり部41が設けられている。
【0023】
さらに、本実施の形態では側視用チップ型LED34は図3に示すように第1の観察手段20の直視用撮像手段19における挿入部3の径方向近傍部位に配置されている。
【0024】
また、本実施の形態の内視鏡装置1では第1の観察手段20の直視用撮像手段19および第2の観察手段33の側視用撮像手段31からの各出力信号は第2のコネクタ8から接続ケーブル9を介してビデオプロセッサ10に入力され、このビデオプロセッサ10でビデオ信号に変換されたのち、モニター11に供給されてこのモニター11に第1の観察手段20による直視方向の観察画像および第2の観察手段33による側視方向の観察画像が表示されるようになっている。なお、ここでモニター11には例えば画面を左右、或いは上下に2分割した状態で、直視方向の観察画像および側視方向の観察画像を同時に表示させてもよく、或いは直視方向の観察画像または側視方向の観察画像のいずれか一方をモニター11の画面全面に適宜、選択的に切換え表示する構成にしてもよい。
【0025】
次に、前記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡装置1の使用時には内視鏡制御装置7から電源供給線22を介してLED21に駆動電力が供給されてLED21が点灯されるとともに、同様に電源供給線35を介してLED34に駆動電力が供給されてLED34が点灯される。そのため、LED21からの照明光が直視用照明レンズ15を介して先端構成部12の前方に照射され、LED34からの照明光が側視用照明レンズ30を介して先端構成部12の側方に照射される。
【0026】
また、LED21およびLED34が点灯されている状態で挿入部3が患者の体腔内に挿入される。このとき、先端構成部12の前方の直視方向の画像は直視用対物レンズ16から直視用撮像手段19に結像されたのち、この直視用撮像手段19によって電気信号に変換され、直視用撮像手段19の信号線19aを介して第2のコネクタ8側に出力される。さらに、先端構成部12の側方の画像は側視用対物レンズ29からプリズム32を経て側視用撮像手段31に結像されたのち、この側視用撮像手段31によって電気信号に変換され、側視用撮像手段31の信号線31aを介して第2のコネクタ8側に出力される。
【0027】
その後、直視用撮像手段19および側視用撮像手段31からの各出力信号は第2のコネクタ8から接続ケーブル9を介してビデオプロセッサ10に入力され、このビデオプロセッサ10でビデオ信号に変換されたのち、モニター11に供給されてこのモニター11に第1の観察手段20による直視方向の観察画像および第2の観察手段33による側視方向の観察画像が表示される。
【0028】
また、側視用対物レンズ29の洗浄時には流体制御装置が駆動される。このとき、流体制御装置から洗浄流体が直視用送気・送水チューブ27および直視用送気・送水管路26を通して直視用ノズル17側に供給され、直視用ノズル17の噴射孔部17bから直視用対物レンズ16に吹き付けられる。
【0029】
さらに、側視用対物レンズ29の洗浄時にも同様に流体制御装置が駆動される。このとき、流体制御装置から洗浄流体が側視用送気・送水管路39を通して側視用ノズル40側に供給され、側視用ノズル40から開口部38を通して側視用対物レンズ29に吹き付けられる。
【0030】
そこで、本実施の形態では次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の電子内視鏡2では挿入部3の先端構成部12に第1の観察手段20の視野照明用の直視用LED21と、第2の観察手段33の視野照明用の側視用LED34とを設けたので、先端構成部本体13内および挿入部3内には従来のライトガイドよりも細い直視用LED21用の電源供給線22や、側視用LED34用の電源供給線35を配設することができる。そのため、従来構成のように直視方向照明部および側視方向照明部にそれぞれ光ファイバによって形成されたライトガイドを配設した場合に比べて挿入部3および先端構成部12全体を細径化することができる。
【0031】
さらに、本実施の形態では挿入部3の軸心方向に沿って第2の観察手段33の側視用撮像手段31よりも先端側で、かつ第2の観察手段33の側視用撮像手段31と前後に重なる位置に直視用LED21を配置した重なり部41を設けたので、挿入部3の軸心方向に沿って第2の観察手段33の側視用撮像手段31よりも先端側に形成されるデッドスペースを有効に活用し、挿入部3の先端部を一層効果的に細径化することができる。そのため、電子内視鏡2の挿入部3を患者の体腔内に挿入する作業の作業性を高め、患者の負担を軽減することができる。
【0032】
また、図6および図7(A),(B)は本発明の第2の実施の形態を示すものである。図6は側視型内視鏡51における挿入部52の先端構成部53を示すものである。
【0033】
ここで、先端構成部53の外周面には視野方向を挿入部52の側面方向に向けた側視方向観察用の側視方向観察部53bが形成されている。この側視方向観察部53bは図7に示すように先端構成部53の外周面の円弧の一部を切欠させた平面状の切欠部によって形成されている。
【0034】
また、先端構成部53の側視方向観察部53bには図6に示すように側視用対物レンズ54および側視用照明レンズ55がそれぞれ配設されている。ここで、側視用照明レンズ55および側視用対物レンズ54は挿入部52の軸方向に並設されている。
【0035】
また、先端構成部本体56の内部には図6に示すように例えばCCD(固体撮像素子)等の側視用撮像手段57が挿入部52の略軸心方向に向けて延設されている。この側視用撮像手段57の先端の撮像面は挿入部52の略軸心方向に向けた状態で配置されている。なお、先端構成部本体56の外周部位には絶縁カバー56Aが装着されている。
【0036】
さらに、側視用撮像手段57の先端の撮像面と側視用対物レンズ54との間にはプリズム58が介設されている。そして、これらの側視用対物レンズ54と、プリズム58と、側視用撮像手段57とによって側視方向の観察手段59が構成されている。
【0037】
また、側視用照明レンズ55の内面側には図6に示すように側視用ランプ型LED(半導体発光素子)60が対向配置されている。この側視用ランプ型LED60は例えば白色LEDによって形成される。さらに、LED60は外形状が照明光の出射方向と直交する方向の長さが出射方向に比べて短いランプ型LEDを用いている。
【0038】
また、先端構成部本体56の側視方向観察部53bにはLED60の装着用の凹部61が形成されている。さらに、この先端構成部本体56の内部にはLED60の電源供給線62を挿通するための縦孔部63が凹部61に連通させた状態で形成されている。そして、LED60の電源供給線62は先端構成部本体56の縦孔部63内に挿通されている。
【0039】
また、図6に示すように先端構成部53における側視方向観察部53bの切欠部に臨む端縁部の壁面53cには側視用対物レンズ54と対応する位置に開口部64が形成されている。この開口部64には側視用送気・送水管路65の先端部に形成された側視用ノズル66が連結されている。
【0040】
また、図7(A)に示すように側視用撮像手段57の側方には鉗子チャンネル用開口部67が形成されている。この鉗子チャンネル用開口部67には図7(B)に示す鉗子チャンネル68の先端部が連結されている。
【0041】
さらに、鉗子チャンネル用開口部67には鉗子起上台69が配設されている。この鉗子起上台69は図9に示す回転軸70を中心に回転自在に軸支されている。また、鉗子起上台69には鉗子起上台ワイヤ71の先端部がワイヤ軸72を介して連結されている。
【0042】
そして、本実施の形態では鉗子等の処置具は鉗子チャンネル68内を通して鉗子チャンネル用開口部67側に誘導され、この鉗子チャンネル用開口部67から先端構成部53の側方に突出されるようになっている。このとき、鉗子起上台ワイヤ71を押し引き操作することにより、鉗子起上台69を回転軸70を中心に回転させて起上、倒置させ、先端構成部53の側方に突出された鉗子等の処置具の突出方向を調整できるようになっている。
【0043】
そこで、本実施の形態では次の効果を奏する。すなわち、側視型内視鏡51における挿入部52の先端構成部53に側視用ランプ型LED60を設けたので、先端構成部本体56内および挿入部52内には従来のライトガイドよりも細いLED60用の電源供給線62を配設することができる。そのため、従来構成のように側視方向照明部に光ファイバによって形成されたライトガイドを配設した場合に比べて挿入部52および先端構成部53全体を細径化することができる。
【0044】
さらに、従来構成のようにライトガイドを側方に向けるために、側視方向照明部にライトガイドの先端を屈曲成形する必要もないので、コスト低下が図れる。また、本実施の形態では側視用撮像手段57の軸方向にLED60を配置したので、側視用撮像手段57よりも先端側に形成されるデッドスペースを有効に活用し、挿入部52の先端部を一層効果的に細径化することができる。そのため、側視型内視鏡51の挿入部52を患者の体腔内に挿入する作業の作業性を高め、患者の負担を軽減することができる。
【0045】
また、図8乃至図10は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第2の実施の形態(図6および図7(A),(B)参照)の側視型内視鏡51の構成を次の通り変更したものである。
【0046】
すなわち、本実施の形態では図8に示すように挿入部52の軸方向と直交する方向に鉗子チャンネル用開口部67および側視用対物レンズ54を並べて配置するとともに、挿入部52の軸方向に沿って鉗子チャンネル用開口部67の後方位置に側視用照明レンズ55を配置し、この側視用照明レンズ55の内面側に図9に示すようにチップ型LED81を配設したものである。
【0047】
また、先端構成部本体56の側視方向観察部53bにはLED81の装着用の凹部82が形成されている。さらに、この先端構成部本体56の内部にはLED81の電源供給線83を挿通するための縦孔部84が凹部82に連通させた状態で形成されている。そして、LED81の電源供給線83は先端構成部本体56の縦孔部84内に挿通されている。
【0048】
そこで、本実施の形態では次の効果を奏する。すなわち、挿入部52の軸方向と直交する方向に鉗子チャンネル用開口部67および側視用対物レンズ54を並べて配置し、挿入部52の軸方向に沿って鉗子チャンネル用開口部67の後方位置に側視用照明レンズ55を配置したので、挿入部52の軸方向に沿う先端構成部53の長さ、すなわち先端硬質長を短くすることができる。
【0049】
また、図11(A),(B)は本発明の第4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は直視方向に視野を有する直視型内視鏡の先端構成部12に組付ける直視用チップ型LED21の組付け構造を次の通り変更したものである。
【0050】
すなわち、本実施の形態では先端構成部12の先端構成部本体13とLED素子91とを一体にインサート成形した樹脂製のインサート成形物92を設けたものである。
【0051】
また、図11(B)はインサート成形物92の成形型93を示すものである。この成形型93には固定型94と、この固定型94に対して接離可能に移動される可動型95とが設けられている。そして、固定型94と可動型95との接合部にインサート成形物92の成形用のキャビティ96が形成されている。
【0052】
さらに、固定型94にはインサート成形時に溶融樹脂をキャビティ96内に導入するためのゲート97が形成されている。また、固定型94にはキャビティ96内のLED素子91を押さえるとともに、直視用照明レンズ15の装着用穴を形成するための突設部98が突設されている。
【0053】
さらに、可動型95にはLED素子91を係止する第1の突設部99と、直視方向観察用の第1の観察手段20を組付ける組付け穴を形成するための第2の突設部100とが突設されている。
【0054】
また、LED素子91の外表面の少なくとも一部には先端構成部本体13との分離を防止する抜け止め部101が形成されている。さらに、LED素子91の外表面の少なくとも一部は先端構成部本体13を形成する樹脂と溶融性のある樹脂にて形成されている。そして、インサート成形物92の成形後、LED素子91の外表面の少なくとも一部と先端構成部本体13との境界面には融着層102が形成されている。なお、LED素子91の外表面の少なくとも一部と先端構成部本体13との境界面に接着層(プライマー)を設ける構成にしてもよい。
【0055】
また、可動型95にはインサート成形物92の成形後にキャビティ96内からインサート成形物92を剥離するためのエジェクタピン103が図11(B)中で左右方向に移動可能に装着されている。なお、104はLED素子91の本体内の凹部、105はLED素子91の電極である。
【0056】
そして、インサート成形物92のインサート成形時には予め図11(B)に示すように可動型95の第1の突設部99にLED素子91の本体内の凹部104が係合された状態にセットされる。この状態で、固定型94と可動型95とが接合される。
【0057】
続いて、固定型94のゲート97から固定型94と可動型95との間のキャビティ96内に溶融樹脂が導入され、先端構成部12の先端構成部本体13と直視用チップ型LED21のLED素子91とを一体にインサート成形した樹脂製のインサート成形物92が成形される。
【0058】
そこで、本実施の形態では先端構成部12の先端構成部本体13とLED素子91とを一体にインサート成形した樹脂製のインサート成形物92を設けたので、従来のように先端構成部12の先端構成部本体13とLED素子91とをそれぞれ独立に設け、先端構成部本体13にLED素子91を組み付ける作業を行う場合に比べて先端構成部本体13とLED素子91との組み立て費用が削減されるとともに、組立の精度が良くなる。そのため、先端構成部12の組み立て費が安価であるうえ、直視用照明レンズ15とLED素子91との組立の精度を高め、光軸のズレ等がない為、照明性能が良い。
【0059】
また、図12(A),(B)は第4の実施の形態(図11(A),(B)参照)の変形例を示すものである。本変形例は第4の実施の形態のLED素子91に代えて直視用ランプ型LEDのLED素子111を使用し、先端構成部12の先端構成部本体13とランプ型LEDのLED素子111とを一体にインサート成形した樹脂製のインサート成形物112を設けたものである。
【0060】
また、ランプ型LEDのLED素子111には第4の実施の形態のLED素子91における抜け止め部101に相当する部分に溶融樹脂が流入される流入孔113が形成されている。なお、これ以外の部分については第4の実施の形態と同様である。
【0061】
そこで、上記構成のものにあっても第4の実施の形態と同様の効果が得られることは勿論である。さらに、本実施の形態のLED素子111には第4の実施の形態のLED素子91における抜け止め部101に相当する部分に溶融樹脂が流入される流入孔113を形成したので、先端構成部12の先端構成部本体13とランプ型LEDのLED素子111とを一体にインサート成形した樹脂製のインサート成形物112の結合強度を一層高めることができる。
【0062】
また、図13は本発明の第5の実施の形態を示すものである。本実施の形態はランプ型LEDのLED素子121と、このLED素子121の前方に配置される照明レンズ122とを一体にインサート成形した樹脂製のレンズ一体型のインサート成形物123を設けたものである。
【0063】
また、LED素子121の外表面の少なくとも一部には照明レンズ122との分離を防止する抜け止め部124が形成されている。さらに、LED素子121の外表面の少なくとも一部は照明レンズ122を形成する樹脂、例えばポリカーボネート、アクリル、ポリスチレンなどと溶融性のある樹脂にて形成されている。そして、インサート成形物123の成形後、LED素子121の外表面の少なくとも一部と照明レンズ122との境界面には融着層125が形成されている。
【0064】
なお、126はインサート成形物123のインサート成形時に予め図11(B)に示すように可動型95の第1の突設部99に係合されるLED素子121の本体内の凹部である。
【0065】
そこで、上記構成のものにあってはLED素子121をインサート物として樹脂にて照明レンズ122をインサート成形し、これらを一体に形成したので、従来のように照明レンズ122とLED素子121との間を手作業で組み立てる場合に必要な組立て費を省略することができ、安価となる。さらに、インサート成形により、組み立て精度が良い為、光軸ズレがなく、照明性能が良い効果もある。
【0066】
また、図14は第5の実施の形態(図13参照)の変形例を示すものである。本変形例は第5の実施の形態のランプ型LEDのLED素子121に代えてチップ型LEDのLED素子131を使用し、このLED素子131の前方に配置される照明レンズ132とを一体にインサート成形した樹脂製のレンズ一体型のインサート成形物133を設けたものである。
【0067】
また、LED素子131の外表面の少なくとも一部には照明レンズ132との分離を防止する抜け止め部134が形成されている。さらに、135はインサート成形物133のインサート成形時に予め図11(B)に示すように可動型95の第1の突設部99に係合されるLED素子131の本体内の凹部である。
【0068】
そして、本変形例でも第5の実施の形態と同様にLED素子131をインサート物として樹脂にて照明レンズ132をインサート成形し、これらを一体に形成したので、従来のように照明レンズ132とLED素子131との間を手作業で組み立てる場合に必要な組立て費を省略することができ、安価となる。さらに、インサート成形により、組み立て精度が良い為、光軸ズレがなく、照明性能が良い効果もある。
【0069】
また、図15は本発明の第6の実施の形態を示すものである。本実施の形態は内視鏡のチャンネル内に挿通可能な内視鏡用補助照明具141を設けたものである。この補助照明具141には細長い挿入部142が設けられている。この挿入部142には細長い可撓性の軸体143の先端部に硬質な先端ユニット144が配設されている。
【0070】
また、先端ユニット144には略円筒状のユニットケース145内にランプ型LED146が配設されている。さらに、ランプ型LED146の前方には照明用レンズ147が配設されている。この照明用レンズ147はユニットケース145の前面開口部145aを閉塞し、かつユニットケース145の内部を気密、水密にシールする状態で固定されている。
【0071】
また、挿入部142の軸体143にはランプ型LED146の電源供給線148が配設されている。この電源供給線148の外周面は外皮チューブ149によって被覆されている。
【0072】
さらに、挿入部142の基端部には手元側の操作部150が配設されている。この操作部150にはランプ型LED146のオン、オフ用のスイッチ151と、スイッチ151の操作用のキートップ152とが設けられている。また、操作部150の基端部にはリード線153を介してコネクタ154が接続されている。
【0073】
そして、上記構成の内視鏡用補助照明具141は内視鏡によるズーム拡大観察時や、内視鏡内に配設されたライトガイドの折損等により、内視鏡の視野が暗いスコープの使用時に、必要に応じて内視鏡のチャンネル内に挿通して用いる。
【0074】
そこで、上記構成の内視鏡用補助照明具141にあってはランプ型LED146の使用により、安価、かつ細径に形成できる。又、必要に応じて所望の観察が行え、耐久性が良い。
【0075】
さらに、スコープの使用時に、必要に応じて内視鏡のチャンネル内に挿通して用いることができるので、内視鏡によるズーム拡大観察時に暗くなる観察光量を確保するために格別にライトガイドの光ファイバの数を増す必要がない。そのため、内視鏡の挿入部が太径化し、通常検査に支障がきたすおそれがない。
【0076】
また、内視鏡内に配設されたライトガイドの折損等により、内視鏡の視野が暗いスコープであってもライトガイドの折損を修理することなく使用できるので、高価な修理費の節減を図ることができる。
【0077】
また、図16は小腸用ゾンデスコープ(ビデオスコープ)161の全体構成を示すものである。本スコープ161には細長い挿入部162が設けられている。この挿入部162には細長い可撓性のケーブル163の先端部に硬質な先端ユニット164が配設されている。
【0078】
また、先端ユニット164にはユニットケース165内にLED166と撮像手段167とが配設されている。さらに、LED166の前方には照明用レンズ168が配設されている。
【0079】
また、挿入部162のケーブル163にはLED166の電源供給線や、撮像手段167の信号線などが配設されている。さらに、挿入部162の基端部には手元側の操作部169が配設されている。この操作部169にはリード線170を介してコネクタ171が接続されている。このコネクタ171はビデオプロセッサ172に接続されている。さらに、このビデオプロセッサ172はモニター173に接続されている。
【0080】
そこで、上記構成の小腸用ゾンデスコープ161ではLED166と撮像手段167とを収納させた小径の先端ユニット164と、LED166の電源供給線や、撮像手段167の信号線などを配設させた細いケーブル163とを設けたので、従来の小腸用スコープのようにライトガイドを使用する場合に比べて挿入部162の径を細くすることができる。そのため、スコープ161の挿入部162をぜん動運動によって患者の鼻から体内に挿入する際に患者の体腔内に長時間留置されるのは、細いケーブル163のみなので患者の苦痛を軽減できる効果がある。
【0081】
また、図17(A)は内視鏡の先端部181の照明部182を示すものである。この先端部181には略半球状の凹陥部183が形成されている。この凹陥部183には鏡面仕上げのリフレクタの形状の凹面鏡184が形成されている。
【0082】
さらに、凹面鏡184の内底部にはチップ型LED185が配設されている。この凹面鏡184の前面開口部にはカバーガラス186が装着されている。なお、187はチップ型LED185の電源ケーブルである。また、チップ型LED185の代わりにランプ型LEDを用いてもよい。
【0083】
そこで、上記構成のものにあっては先端部181の照明部182にリフレクタの形状の凹面鏡184を設けたので、チップ型LED185の視野角を図17(A)中に矢印で示すように大きく適正に調整することができる。そのため、配光の良い先端部181の照明部182のLED照射方式を得ることができる。
【0084】
また、図17(B)は内視鏡の先端部181の照明部182の第2の構成例を示すものである。この先端部181にはLED取付け用の凹陥部183の内底部にランプ型LED191が配設されている。
【0085】
さらに、凹陥部183の前面開口部にはテーパ型のファイバであるコニカルファイバー192が装着されている。そして、ランプ型LED191から出射される照明光は図17(B)中に矢印で示すようにコニカルファイバー192を通り、拡散された状態で外部に照射されるようになっている。なお、193はランプ型LED191の電源ケーブルである。
【0086】
そこで、上記構成のものにあってはランプ型LED191の前面にコニカルファイバー192を配設したので、出射角が狭いランプ型LED191の照明光をコニカルファイバー192によって拡散させ、LED191の視野角を大きく適正に調整することができる。そのため、配光の良い先端部181の照明部182のLED照射方式を得ることができる。
【0087】
また、図17(C)は内視鏡の先端部181の照明部182の第3の構成例を示すものである。ここでは図17(B)のランプ型LED191の前面に照明用凹レンズ195が配設されている。なお、凹レンズ195の代わりに凸レンズを用いてもよい。
【0088】
そこで、上記構成のものにあってはランプ型LED191の前面に照明用凹レンズ195を配設したので、出射角が狭いランプ型LED191の照明光を照明用凹レンズ195によって拡散させ、LED191の視野角を大きく適正に調整することができる。そのため、配光の良い先端部181の照明部182のLED照射方式を得ることができる。
【0089】
さらに、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 内視鏡の挿入部の先端部に設けられた直視用観察光学系と、側視用観察光学系を有する内視鏡において、側視用観察光学系の先端側に直視用LEDを配置したことを特徴とする内視鏡装置。
【0090】
(付記項2) 側視用観察光学系の先端側に直視用LEDを配置し、直視用観察光学系の側視方向に側視用LEDを配置したことを特徴とする内視鏡装置。
(付記項3) 直視用観察光学系の径方向に側視用チップ型LED(照明光出射方向が薄い)を配置したことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
【0091】
(付記項4) 内視鏡の挿入部の先端部に設けられた挿入部の長手方向を視野方向とする第一の撮像手段と、挿入部の長手方向に直交する方向を視野方向とする第二の撮像手段とを有する内視鏡装置において、長手方向を挿入部の長手方向と同一として並列に配置された第一の撮像手段と第二の撮像手段と、第二の撮像手段の挿入部の長手方向近傍に配置された第一の撮像手段の視野を照明するLED(半導体発光素子)からなる第一の照明手段と、第一の撮像手段の挿入部の径方向近傍に配置された第二の撮像手段の視野を照明するLEDからなる第二の照明手段とを有することを特徴とする内視鏡装置。
【0092】
(付記項5) 前記LEDは外形状が照明光の出射方向の長さが出射方向と直交する方向に比べ短いチップ型LEDを用いたことを特徴とする付記項4に記載の内視鏡装置。
【0093】
(付記項1〜5の従来技術) 特開平4−12726号公報。
(付記項1〜5が解決しようとする課題) 先端部の径が太かった。
(付記項1〜5の目的) 先端部の径が細い、直視、側視の二方向の視野方向を有する内視鏡の提供。
【0094】
(付記項1〜5の作用) 先端部が細くできる。
(付記項1〜5の効果) 先端部の径が細い直視、側視の二方向の視野方向を有する内視鏡が提供できる。
【0095】
(付記項6) 内視鏡の挿入部の先端部に設けられた挿入部の長手方向に直交する方向を視野方向とする撮像手段を有する内視鏡装置において、LEDからなる照明手段を設け、LEDを撮像手段の長手方向に配置したことを特徴とする内視鏡装置。
【0096】
(付記項7) 前記撮像手段の先端側に前記LEDを設けたことを特徴とする付記項6の内視鏡装置。
(付記項8) 前記LEDを撮像手段の長手方向と直交する方向に配置したことを特徴とする付記項6の内視鏡装置。
【0097】
(付記項9) 前記照明手段を処置具挿通チャンネルの挿入部の径方向近傍に配置したことを特徴とする付記項6の内視鏡装置。
(付記項10) 前記LEDは外形状が照明光の出射方向と直交する方向の長さが出射方向に比べ短いランプ型LEDを用いたことを特徴とする付記項6、7の内視鏡装置。
【0098】
(付記項11) 前記LEDは外形状が照明光の出射方向の長さが出射方向と直交する方向に比べ短いチップ型LEDを用いたことを特徴とする付記項8、9の内視鏡装置。
【0099】
(付記項6〜11の従来技術) 特開平8−243076号公報。
(付記項6〜11が解決しようとする課題) 屈曲成形したライトガイドの為、先端部の径が太い。先端硬質部が長い。ライトガイドが高価である。
【0100】
(付記項6〜11の目的) 先端部の径が細く、先端硬質部が短く、安価な側視の視野方向を有する内視鏡の提供。
(付記項6〜11の作用) 屈曲成形したライトガイドを用いない為、先端部が細くできる。照明手段が安価にできる。
【0101】
(付記項6〜11の効果) 先端部の径が細く、先端硬質部が短く、安価な側視の視野方向を有する内視鏡が提供できる。
(付記項12) 内視鏡の挿入部の先端部に設けられたLED素子からなる照明手段と、照明手段を保持する先端構成部材とを具備する内視鏡装置において、LEDからなる照明手段をインサート物とするインサート成形法により、先端構成部材を合成樹脂により成形し、これらを一体的に形成したことを特徴とする内視鏡装置。
【0102】
(付記項13) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部に前記先端構成部材との分離を防止する抜け止め部を形成したことを特徴とする付記項12の内視鏡装置。
【0103】
(付記項14) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部と前記先端構成部材の境界面に融着層を設けたことを特徴とする付記項12、13の内視鏡装置。
(付記項15) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部を前記先端構成部材を形成する樹脂と溶融性のある樹脂にて形成したことを特徴とする付記項14の内視鏡装置。
【0104】
(付記項16) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部と前記先端構成部材の境界面に接着層を設けたことを特徴とする付記項12の内視鏡装置。
(付記項17) 前記LED素子の出射端側に少なくとも一つの照明レンズを具備することを特徴とする付記項12の内視鏡装置。
【0105】
(付記項12〜17の従来技術) 特願平9−23768号。
(付記項12〜17が解決しようとする課題) 組み立て費が高価である。組立の精度が悪く照明性能が悪い。
【0106】
(付記項12〜17の目的) 安価で照明性能が良い内視鏡の提供。
(付記項12〜17の作用) 組み立て費用が削減される。組立の精度が良くなる。
【0107】
(付記項12〜17の効果) 安価で照明性能が良い内視鏡が提供できる。
(付記項18) 内視鏡の挿入部の先端部に設けられたLED素子と少なくとも一つの照明レンズとを具備する内視鏡装置において、LED素子をインサート物とするインサート成形法により、照明レンズを合成樹脂により成形し、これらを一体的に形成したことを特徴とする内視鏡装置。
【0108】
(付記項19) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部に前記先端構成部材との分離を防止する抜け止め部を形成したことを特徴とする付記項18の内視鏡装置。
【0109】
(付記項20) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部と前記先端構成部材の境界面に融着層を設けたことを特徴とする付記項18、19の内視鏡装置。
(付記項21) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部を前記先端構成部材を形成する樹脂と溶融性のある樹脂にて形成したことを特徴とする付記項20の内視鏡装置。
【0110】
(付記項22) 前記LED素子の外表面の少なくとも一部と前記先端構成部材の境界面に接着層を設けたことを特徴とする付記項18の内視鏡装置。
(付記項18〜22の従来技術) 特願平9−23768号。
【0111】
(付記項18〜22が解決しようとする課題) 組み立て費が高価である。組立の精度が悪く照明性能が悪い。
(付記項18〜22の目的) 安価で照明性能が良い内視鏡の提供。
【0112】
(付記項18〜22の作用) 組み立て費用が削減される。組立の精度が良くなる。
(付記項18〜22の効果) 安価で照明性能が良い内視鏡が提供できる。
【0113】
(付記項23) 細長の可撓性を有する挿入部と、挿入部の先端に設けられた先端部と先端部に照明手段を有する内視鏡用補助照明装置において、先端部にLEDと、挿入部の内部に配設されたLED素子に電力を供給するケーブルとを具備することを特徴とする内視鏡用補助照明装置。
【0114】
(付記項24) 水密、気密構造としたことを特徴とする付記項23の内視鏡装置。
(付記項23、24の従来技術) 特願平9−23768号
(付記項23、24が解決しようとする課題) 拡大観察機能を有する内視鏡ではズーム時暗かった。又ライトガイドが劣化すると暗かった。
【0115】
(付記項23、24の目的) 安価な内視鏡用補助照明装置の提供。
(付記項23、24の作用) 観察中にズーム観察等で光量不足となった場合には内視鏡のチャンネルに挿通させて先端のLED素子より照明を行う。
(付記項23、24の効果) 安価な内視鏡用補助照明装置が提供できる。
【0116】
【発明の効果】
本発明によれば第1の観察手段の視野照明用の第1の半導体発光素子と、第2の観察手段の視野照明用の第2の半導体発光素子とを設け、挿入部の軸心方向に沿って第2の観察手段よりも先端側で、かつ第2の観察手段と少なくとも一部が前後に重なる位置に第1の半導体発光素子および第2の半導体発光素子の少なくともいずれか一方を配置した重なり部を設けたので、挿入部および先端部を細径化することができ、患者の体腔内に挿入する作業の作業性を高め、患者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡装置全体の概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の内視鏡装置の先端部を先端側から見た状態を示す平面図。
【図3】 図2のA−A線断面図。
【図4】 図2のB−B線断面図。
【図5】 図4のC−C線断面図。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の側視型の内視鏡装置における挿入部の先端部を示す要部の縦断面図。
【図7】 (A)は図6のD−D線断面図、(B)は図6のE−E線断面図。
【図8】 本発明の第3の実施の形態の側視型の内視鏡装置における挿入部の先端部を側方から見た状態を示す要部の平面図。
【図9】 図8のF−F線断面図。
【図10】 図8のG−G線断面図。
【図11】 本発明の第4の実施の形態を示すもので、(A)は直視型内視鏡装置における挿入部の先端部の縦断面図、(B)は先端構成部の成形型を示す縦断面図。
【図12】 第4の実施の形態の変形例を示すもので、(A)は直視型内視鏡装置における挿入部の先端部の縦断面図、(B)は先端構成部の成形型を示す縦断面図。
【図13】 本発明の第5の実施の形態を示すレンズ一体型LEDの縦断面図。
【図14】 第5の実施の形態の変形例を示すレンズ一体型LEDの縦断面図。
【図15】 本発明の第6の実施の形態を示すチャンネル挿通用補助照明具の全体構成を示す縦断面図。
【図16】 小腸用ビデオスコープの全体構成を示す概略構成図。
【図17】 (A)は内視鏡の先端部の照明部を示す要部の縦断面図、(B)は内視鏡の先端部の照明部の第2の構成例を示す要部の縦断面図、(C)は内視鏡の先端部の照明部の第3の構成例を示す要部の縦断面図。
【符号の説明】
3 挿入部
19 直視用撮像手段
20 第1の観察手段
21 直視用チップ型LED(第1の半導体発光素子)
31 側視用撮像手段
33 第2の観察手段
34 側視用チップ型LED(第2の半導体発光素子)
41 重なり部

Claims (1)

  1. 管腔内に挿入される挿入部の先端部に上記挿入部の略軸心方向に向けた直視方向観察用の第1の観察手段と、この第1の観察手段の視野方向とは異なる方向に向けた第2の観察手段とを備えた内視鏡装置において、
    上記第1の観察手段の視野照明用の照明光を発生させる第1の半導体発光素子と、上記第2の観察手段の視野照明用の照明光を発生させる第2の半導体発光素子とを設け、
    上記挿入部の軸心方向に沿って上記第2の観察手段よりも先端側で、かつ上記第2の観察手段と少なくとも一部が前後に重なる位置に上記第1の半導体発光素子および上記第2の半導体発光素子の少なくともいずれか一方を配置した重なり部を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
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