JP3969818B2 - Elastomer composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーと、このエラストマーの反応部位と水素結合を形成しうる反応部位を有する化合物とを含有するエラストマー組成物に関し、詳しくは、温度変化により水素結合の形成と崩壊を可逆的に起こしうるエラストマー組成物、さらに、該組成物を含有する耐熱性に優れる接着剤用エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
カルボニル基とアミンあるいはピリジンとアミンなどの間で水素結合ができることは生体分子等でみられる周知の事実である。この水素結合を利用した機能団の固定化は、イオンチャンネル等の新しい機能性分子を開発する超分子化学の分野でよく利用されている。樹脂の分野では、ヒドロキシル基との水素結合を利用した流動性と耐熱性を兼備した耐熱性樹脂組成物が特開平5−339420号公報に、カルボキシル基を有するスチレン系樹脂とカルボキシル基と水素結合を生じうる官能基を有する化合物とを含有する、剛性、流動性が改良された樹脂組成物が特開平7−331002号公報に、さらに、水素結合可能な官能基を有する形状記憶性樹脂が特開昭63−69864号公報にそれぞれ開示されている。しかしながら、水素結合をエラストマーとの架橋に利用した例は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、温度変化により水素結合の形成と崩壊を可逆的に起こすことができ、耐熱性に優れ、コールドフロー性が低く、リサイクルが容易なエラストマー組成物と、このエラストマー組成物を含有する耐熱性に優れる接着剤用エラストマー組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本願発明は以下の(1)〜(10)を提供する。
(1) 水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーとしての、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種のゴムであり、前記反応部位を有するように変性または合成されたものと、
前記エラストマーの反応部位と水素結合を形成しうる反応部位を有する化合物としての、ジピリジル、エチレンジピリジル、トリメチレンジピリジル、ジピリジルアミン、1,2−ビス−(4−ピリジル)−エタン、メラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、シトラジン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、ピラジンカルボン酸およびピラジンジカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有するエラストマー組成物。
(2) 前記エラストマーが有する前記反応部位が、カルボキシル基である上記(1)に記載のエラストマー組成物。
(3) 前記エラストマーが、室温で液状である上記(1)または(2)に記載のエラストマー組成物。
(4) 前記エラストマーが、カルボキシル低変性液状イソプレンゴム、カルボキシル高変性液状イソプレンゴム、カルボキシル末端BR、カルボキシル末端NBR、カルボキシル変性ポリブタン、カルボキシル変性高反応型ポリブテン、EMAA樹脂およびEAA樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のエラストマー組成物。
(5) 前記化合物が、ジピリジル、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールおよびシトラジン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のエラストマー組成物。
(6) 前記化合物の量が、前記エラストマー中の水素結合を形成しうる反応部位1当量に対して、0.5〜5当量の水素結合を形成しうる反応部位を有する量となる上記(1)〜(5)のいずれかに記載のエラストマー組成物。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載のエラストマー組成物を含有する接着剤用エラストマー組成物。
(8) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載のエラストマー組成物からなるゴム用流れ防止剤。
(9) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載のエラストマー組成物からなる樹脂用流れ防止剤。
(10) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載のエラストマー組成物からなる耐熱性付与剤。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明のエラストマー組成物は、
水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーとしての、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種のゴムであり、前記反応部位を有するように変性または合成されたものと、
前記エラストマーの反応部位と水素結合を形成しうる反応部位を有する化合物としての、ジピリジル、エチレンジピリジル、トリメチレンジピリジル、ジピリジルアミン、1,2−ビス−(4−ピリジル)−エタン、メラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、シトラジン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、ピラジンカルボン酸およびピラジンジカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有するものである。
上記エラストマーが有する反応部位と上記化合物が有する反応部位とが水素結合を形成しうる。水素結合は、ドナーとアクセプターとから形成されるもので、すなわち、本発明のエラストマー組成物は、ドナーとアクセプターとを互いに有するエラストマーと化合物とを組み合わせて含有する組成物である。前記エラストマーと前記化合物の反応部位は、いずれが、ドナーであってもアクセプターであってもよい。また、前記エラストマーと前記化合物が、ドナーとアクセプターの両方の反応部位を有するのがより好ましい。
【0009】
ここでドナーとは、水素結合を形成している水素と、部分的にイオン性をもつ共有結合を形成する陽子供与体(プロトンドナー)となる陰性原子もしくは陰性原子を含む置換基をいう。陰性原子としては、酸素原子、窒素原子が挙げられる。
これらの陰性原子を含む置換基、すなわちドナーとしては、−OH、−NH−が挙げられ、具体的には、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸(脂肪酸を含む)のカルボキシル基中のヒドロキシル基、アミノ基、アミド基等を好ましく挙げることができる。
【0010】
また、アクセプターとは、水素結合を水素とともに形成する陽子受容体(プロトンアクセプター)となる陰性原子もしくは陰性原子を含む置換基をいう。アクセプター中の陰性原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が挙げられる。これらの陰性原子を含む置換基、すなわちアクセプターとしては、−CO−、−N=を含む、−NR1 R2 (R1 、R2 はそれぞれ水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基)、−COOH、−COOR3 (R3 は炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基)、−C≡N、−NCO、−SCN、=NOH、−NHCONH2 、−CONH−、=SO、−CSSH、−SCNH2 、−COSH、−CSOH、−SCN、−OP(=O)(OR4 )2 (R4 はそれぞれ水素原子、フェニル基または炭素数1〜20のアルキル基)、窒素原子を異性原子として含む5員環あるいは6員環等が挙げられる。窒素原子を異性原子として含む5員環あるいは6員環としては、具体的には、ピリジン、イミダゾール、トリアジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン等が挙げられる。
【0011】
本発明の組成物中のエラストマーと化合物中の水素結合を形成しうる反応部位のドナーとアクセプターの組合わせとしては、ドナーは水酸基(カルボン酸中のヒドロキシル基を含む)、および/または、1級あるいは2級アミノ基(アミド基を含む)であり、アクセプターは、3級アミノ基、および/または、カルボニル基であるのが好ましい。これらのドナーとアクセプターの組合わせであると、耐熱性に優れ、コールドフロー性が低く、水素結合形成時に比べ高温での水素結合崩壊時の粘度の低下が大きく、本発明の組成物のリサイクルがより容易となるからである。
【0012】
本発明の組成物中のエラストマーと化合物との水素結合による架橋系として、2点型水素結合、6点型水素結合、ポリマー型水素結合等を例示することができる。それぞれの例として、2点型水素結合を下記式(1)に、6点型水素結合を下記式(2)に例示する。
【0013】
【化1】
【0014】
本発明に用いられる水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーとしては、上述のドナーあるいはアクセプターとなる置換基を有するよう変性あるいは合成されたエラストマーを用いることができる。変性を受けるエラストマーとしては、特に限定はなく一般的なエラストマーを用いることができる。このようなエラストマーとして、通常のゴム(液状ゴムを含む)が含まれる。
具体的には、ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等を挙げることができる。
【0015】
水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーとしては、上述のエラストマーに前記ドナーとなる置換基を有するよう変性したエラストマーが全て使用可能であるが、具体的には、カルボキシル低変性液状イソプレンゴム、カルボキシル高変性液状イソプレンゴム、カルボキシル末端BR、カルボキシル末端NBR、カルボキシル変性ポリブタン、カルボキシル変性高反応型ポリブテン、EMAA樹脂、EAA樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、カルボキシル高変性液状イソプレンゴムが粘度の温度依存性が高いという理由で好ましい。
上述のカルボキシル基含有エラストマーの合成方法としては、例えば、ブタジエンゴム等のジエン系ゴムと、メルカプト酢酸を含むトルエン溶液を、室温で、窒素雰囲気下、1時間撹拌し、反応混合物をメタノールに沈殿させ、減圧乾燥することにより、カルボキシル基を有するジエン系ゴムを得る方法を示すことができる。
【0016】
上記水素結合を形成しうる反応部位としては、カルボキシル基等のアクセプターに加え、ドナーをも併せ持つ官能基が好ましい。
【0017】
水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーとしては、市販品を利用することができ、例えば、LIR−403、410(クラレ)、CTB(宇部興産)、CTBN(宇部興産)、CPIB(日石化学)、HRPIB(日石化学ラボ試作品)、ニュクレル(三井デュポンポリケミカル)、ユカロン(三菱化学)等を挙げることができる。
【0018】
エラストマーは室温で液状であるのが好ましい。本発明のエラストマー組成物合成時に混合しやすく作業性に優れるからである。また、エラストマー組成物として水素結合を形成すれば、高粘度となるので接着剤等として作業性に優れる。
【0019】
水素結合を形成しうる反応部位としてアクセプターを有する化合物としては、アクセプターとなる置換基を2個以上有する化合物が全て使用可能で、その中でも、ドナーを2個以上、あるいは、アクセプターを2個以上、あるいは、ドナーとアクセプターの1対を2個以上有する化合物が架橋剤として、さらに好ましい。
具体的には、ジピリジル、エチレンジピリジル、トリメチレンジピリジル、ジピリジルアミン、1,2−ビス−(4−ピリジル)−エタン、メラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、シトラジン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、ピラジンカルボン酸、ピラジンジカルボン酸が挙げられる。
これらの中でも、ジピリジル、メラミンはピリジル基を分子内に有し、水素結合を形成しうる反応部位を有するエラストマーとの水素結合の形成により、耐熱性の向上に優れているので好ましい。
【0020】
エラストマーと化合物との組合わせの具体例として、カルボキシル低変性液状イソプレンゴム、カルボキシル高変性液状イソプレンゴム、カルボキシル末端BR、カルボキシル末端NBR、カルボキシル変性ポリブタン、カルボキシル変性高反応型ポリブテンのそれぞれと、ジピリジル、メラミンのそれぞれとの組合わせを示すことができる。これらの組合わせでは、例えば80℃に加熱した場合でも、水素結合を形成しているので、組成物中に上述の化合物を含有しないものに比べ、耐熱性に優れ、コールドフロー性が低くなる。なお、水素結合の有効な形成は、後述の実施例で示すように、粘度の上昇という現象として観察することができる。
【0021】
本発明のエラストマー組成物中、化合物の配合量は、前記エラストマー中の水素結合を形成しうる反応部位1当量に対し、0.1〜5当量が好ましく、0.5〜1.5当量がより好ましい。5当量超であると水素結合に関与しない置換基が増え、粘度が大きくなりすぎて好ましくない。0.1当量未満であると水素結合形成の効果が十分でなく好ましくない。
【0022】
本発明のエラストマー組成物には、上記必須の成分に加え、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えば、各種安定剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、充填剤等を配合することができる。
【0023】
本発明のエラストマー組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、エラストマーと、化合物と、必要に応じてその他の添加剤とを、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて、120℃程度に加熱下、溶融混練して製造する方法を示すことができる。
【0024】
本発明のエラストマー組成物は、上記構成をとることにより、室温下では水素結合を形成し、加熱により水素結合が崩壊する。水素結合の形成は、粘度の上昇(流動性の減少)として観察される。また、水素結合の崩壊は、粘度の低下(流動性の増大)あるいは硬度の低下として観察される。この現象は、何度でも繰り返しが可能である。
このような水素結合の形成により、本発明のエラストマー組成物は、もとのエラストマーに比べて耐熱性が上がり、コールドフロー性が低い。また、本発明のエラストマー組成物は、200℃以上で大きな流動性を持ち、熱により極端に柔らかくなるので、リサイクルが容易である。
従って、本発明のエラストマー組成物をホットメルト接着剤に配合すると、リサイクル性を向上させることができる。
また、室温ではコールドフローを起こす樹脂やゴムに本発明のエラストマー組成物を配合すると、押出時の流れ防止や、コールドフローを防止することができる。
従って、本発明のエラストマー組成物は、樹脂、ゴムの流れ防止剤として好適に用いることができる。また、本発明のエラストマー組成物は、本発明のエラストマー組成物を含有する耐熱性に優れる接着剤用エラストマー組成物として好適に使用することができる。
【0025】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−403)27.72g(ゴム中のカルボキシル基は4mmol)に、4,4’−ジピリジル0.32g(2mmol)を加えた。これは、ドナーとなるゴム中のカルボキシル基1当量に対し、アクセプターとなるピリジル基1当量(4,4’−ジピリジルは1分子中にピリジル基を2個有する)の配合比に相当する。
このように、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴムに、4,4’−ジピリジルを配合し、120℃に加熱撹拌し、均一溶液になったことを確認した後、一昼夜放置することによりゲル状の組成物を製造した。
【0026】
(実施例2〜4)
下記表1に示す各種のカルボキシル基を有するエラストマーに、下記表1に示す化合物(4,4’−ジピリジル、メラミン)を、表1に示す当量数配合し、実施例1と同様に、120度に加熱撹拌し、均一溶液になったことを確認した後、一昼夜放置することによりゲル状の組成物を製造した。
なお、カルボキシル基を有するエラストマーと上記化合物により形成される水素結合の化学構造式は、前記式(1)〜(2)で与えられる。
【0027】
(比較例1)
下記表1に示す各種のカルボキシル基を有するエラストマーに、化合物を何も加えず用いた。
【0028】
(粘度の測定)
実施例で得られた組成物について、測定温度40℃、80℃において粘度を測定することにより、水素結合を有効に形成しているかを測定した。粘度測定は、E型粘度計、3°コーンを用いて測定した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
表1中に示す、実施例で用いたエラストマーは、以下のとおりである。
LIR−403:カルボキシル低変性液状イソプレンゴム(クラレ)
LIR−410:カルボキシル高変性液状イソプレンゴム(クラレ)
CTB:カルボキシル末端BR(宇部興産)
CTBN:カルボキシル末端NBR(宇部興産)
HRPIB:カルボキシル変性高反応型ポリブテン(日石化学ラボ試作品)
【0031】
(実施例5〜8)
カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)に、下記表2に示す化合物(アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、シトラジン酸)を、表2に示す当量数配合し、実施例1と同様に、120度に加熱撹拌し、均一溶液になったことを確認した後、一昼夜放置することによりゲル状の組成物を製造した。
得られたゲル状の組成物の40℃における粘度を上述の(粘度の測定)と同様に方法にて測定した。結果を表2に示す。また、比較例1で測定した、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)そのものの40℃に於ける粘度を比較のために併記する。
なお、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、シトラジン酸の化学構造式を以下に示す。
【0032】
【化2】
【0033】
【表2】
【0034】
表2からわかるように、実施例5〜8で得られた組成物は全て、上記化合物を何も入れていないカルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)そのものよりも極めて大きな粘度を示した。
【0035】
また、水素結合による架橋が形成されているかを、実施例7において製造した、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)と3−アミノ−1,2,4−トリアゾールとから得られたゲル状の組成物を例として用いて、動的貯蔵弾性率(G’)、動的損失弾性率(G”)、損失正接(tanδ)を測定することにより評価した。また、比較のために、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールを加えていないカルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)についても、動的貯蔵弾性率(G’)を測定した。
動的貯蔵弾性率(G’)、動的損失弾性率(G”)、損失正接(tanδ)の測定は、動的粘弾性測定(DMA)において、パラレルコーン(25mm)を用い、ねじり角:10〔rad/s〕、ひずみ:3%、荷重:2gの条件で行った。
得られた測定値をプロットしたグラフを示す。グラフ中、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)のみについての動的貯蔵弾性率をG’1、上記ゲル状組成物の動的貯蔵弾性率をG’2、動的損失弾性率をG”2、損失正接をtanδ2と示した。
【0036】
図1から分かるように、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)に3−アミノ−1,2,4−トリアゾールを加えることにより得られた組成物は、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴム(クラレ、LIR−410)そのものに比較して、動的貯蔵弾性率(G’)が高温側へシフトしており、疑似的な架橋が起こっていることが確認された。
【0037】
【発明の効果】
本発明のエラストマー組成物は、耐熱性に優れ、コールドフロー性が低く、さらにリサイクル容易である。また、本発明のエラストマー組成物は、樹脂、ゴムに配合されることにより優れた流れ防止(コールドフロー防止)効果を発揮する。本発明のエラストマー組成物は、ホットメルト接着剤や熱可塑性エラストマーに配合されることにより、優れた耐熱性をホットメルト接着剤、熱可塑性エラストマーに付与する。このような本発明のエラストマー組成物は、流れ防止剤、耐熱性付与剤として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カルボキシル基を有する液状イソプレンゴムと3−アミノ−1,2,4−トリアゾールから得られた組成物の動的貯蔵弾性率(G’)、動的損失弾性率(G”)、損失正接(tanδ)、および、カルボキシル基を有する液状イソプレンゴムの動的貯蔵弾性率(G’)の、温度依存性を示すグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an elastomer composition comprising an elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, and a compound having a reactive site capable of forming a hydrogen bond with the reactive site of the elastomer. The present invention relates to an elastomer composition capable of reversibly forming and breaking bonds, and further to an elastomer composition for an adhesive containing the composition and having excellent heat resistance.
[0002]
[Prior art]
The fact that hydrogen bonds can be formed between a carbonyl group and an amine or pyridine and an amine is a well-known fact seen in biomolecules. The immobilization of functional groups using hydrogen bonds is often used in the field of supramolecular chemistry to develop new functional molecules such as ion channels. In the field of resins, a heat-resistant resin composition having both fluidity and heat resistance utilizing hydrogen bonds with hydroxyl groups is disclosed in JP-A-5-339420 as a styrene resin having carboxyl groups, carboxyl groups and hydrogen bonds. JP-A-7-33002 discloses a resin composition containing a compound having a functional group capable of forming a hydrogen atom and having improved rigidity and fluidity, and further discloses a shape memory resin having a functional group capable of hydrogen bonding. Each is disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 63-69864. However, there is no known example in which hydrogen bonding is used for crosslinking with an elastomer.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to contain an elastomer composition which can reversibly form and break down hydrogen bonds due to temperature changes, has excellent heat resistance, low cold flow properties, and is easy to recycle. It is an object to provide an elastomer composition for an adhesive having excellent heat resistance.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention provides the following (1) to (10).
(1) as an elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, isoprene rubber, butadiene rubber, 1,2-polybutadiene rubber, styrene - butadiene rubber, nitrile rubber, butyl rubber, ethylene - propylene rubber, chlorosulfonated polyethylene, At least one rubber selected from the group consisting of acrylic rubber, epichlorohydrin rubber, polysulfide rubber, silicone rubber, fluorine rubber, urethane rubber, modified or synthesized so as to have the reaction site,
Dipyridyl, ethylenedipyridyl, trimethylenedipyridyl, dipyridylamine, 1,2-bis- (4-pyridyl) -ethane, melamine, 3-aminopyridine as a compound having a reactive site capable of forming a hydrogen bond with the reactive site of the elastomer. At least one selected from the group consisting of amino-1,2,4-triazole, 1,2,4-triazole, acetoguanamine, benzoguanamine, citrazic acid, isonicotinic acid, picolinic acid, pyrazinecarboxylic acid and pyrazinedicarboxylic acid; Containing an elastomer composition.
(2) The elastomer composition according to (1), wherein the reaction site of the elastomer is a carboxyl group.
(3) The elastomer composition according to (1) or (2), wherein the elastomer is liquid at room temperature.
(4) The elastomer is selected from the group consisting of carboxyl low modified liquid isoprene rubber, carboxyl highly modified liquid isoprene rubber, carboxyl terminal BR, carboxyl terminal NBR, carboxyl modified polybutane, carboxyl modified highly reactive polybutene, EMAA resin and EAA resin. The elastomer composition according to any one of (1) to (3), which is at least one kind.
(5) Of the above (1) to (4), the compound is at least one selected from the group consisting of dipyridyl, melamine, acetoguanamine, benzoguanamine, 3-amino-1,2,4-triazole and citrazic acid. The elastomer composition according to any one of the above.
(6) The above (1), wherein the amount of the compound is an amount having a reactive site capable of forming 0.5 to 5 equivalents of hydrogen bond relative to 1 equivalent of reactive site capable of forming a hydrogen bond in the elastomer. The elastomer composition according to any one of (5) to (5).
(7) The elastomer composition for adhesives containing the elastomer composition in any one of said (1)-(6).
(8) A rubber anti-flow agent comprising the elastomer composition according to any one of (1) to (6).
(9) A flow preventing agent for a resin comprising the elastomer composition according to any one of (1) to (6).
(10) A heat resistance imparting agent comprising the elastomer composition according to any one of (1) to (6) above.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The elastomer composition of the present invention comprises:
As an elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, isoprene rubber, butadiene rubber, 1,2-polybutadiene rubber, styrene - butadiene rubber, nitrile rubber, butyl rubber, ethylene - propylene rubber, chlorosulfonated polyethylene, acrylic rubber, Epichlorohydrin rubber, polysulfide rubber, silicone rubber, fluorine rubber, at least one rubber selected from the group consisting of urethane rubber, and modified or synthesized so as to have the reaction site,
Dipyridyl, ethylenedipyridyl, trimethylenedipyridyl, dipyridylamine, 1,2-bis- (4-pyridyl) -ethane, melamine, 3-aminopyridine as a compound having a reactive site capable of forming a hydrogen bond with the reactive site of the elastomer. At least one selected from the group consisting of amino-1,2,4-triazole, 1,2,4-triazole, acetoguanamine, benzoguanamine, citrazic acid, isonicotinic acid, picolinic acid, pyrazinecarboxylic acid and pyrazinedicarboxylic acid; It contains.
The reaction site of the elastomer and the reaction site of the compound can form a hydrogen bond. The hydrogen bond is formed from a donor and an acceptor, that is, the elastomer composition of the present invention is a composition containing a combination of an elastomer and a compound each having a donor and an acceptor. Any of the reactive sites of the elastomer and the compound may be a donor or an acceptor. Moreover, it is more preferable that the elastomer and the compound have both donor and acceptor reaction sites.
[0009]
Here, the donor refers to a hydrogen atom forming a hydrogen bond and a substituent containing a negative atom or a negative atom that becomes a proton donor (proton donor) that forms a partially ionic covalent bond. Negative atoms include oxygen atoms and nitrogen atoms.
Substituents containing these negative atoms, that is, donors include —OH and —NH—, specifically, hydroxyl groups in the carboxyl group of alcoholic hydroxyl groups, phenolic hydroxyl groups, and carboxylic acids (including fatty acids). Preferred examples include a group, an amino group, an amide group, and the like.
[0010]
Moreover, an acceptor means the substituent containing a negative atom or a negative atom used as the proton acceptor (proton acceptor) which forms a hydrogen bond with hydrogen. Examples of the negative atom in the acceptor include a nitrogen atom, an oxygen atom, and a sulfur atom. Substituents containing these negative atoms, ie, acceptors include —CO— and —N═, —NR 1 R 2 (R 1 and R 2 are each a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms) , -COOH, -COOR 3 (R 3 is an alkyl group or an aryl group having 1 to 20 carbon atoms), - C≡N, -NCO, -SCN , = NOH, -NHCONH 2, -CONH -, = SO, - CSSH, —SCNH 2 , —COSH, —CSOH, —SCN, —OP (═O) (OR 4 ) 2 (R 4 is a hydrogen atom, a phenyl group or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, respectively), a nitrogen atom Examples thereof include a 5-membered ring or a 6-membered ring contained as an isomeric atom. Specific examples of the 5-membered ring or 6-membered ring containing a nitrogen atom as an isomer atom include pyridine, imidazole, triazine, pyrimidine, pyrazine, quinoline and the like.
[0011]
As a combination of a reactive site donor and an acceptor capable of forming a hydrogen bond in the elastomer and the compound in the composition of the present invention, the donor is a hydroxyl group (including a hydroxyl group in a carboxylic acid), and / or a primary. Alternatively, it is preferably a secondary amino group (including an amide group), and the acceptor is preferably a tertiary amino group and / or a carbonyl group. The combination of these donors and acceptors has excellent heat resistance, low cold flow properties, a large decrease in viscosity at the time of hydrogen bond collapse at a higher temperature than during hydrogen bond formation, and recycling of the composition of the present invention. This is because it becomes easier.
[0012]
Examples of the crosslinking system by hydrogen bonding between the elastomer and the compound in the composition of the present invention include 2-point hydrogen bonding, 6-point hydrogen bonding, and polymer hydrogen bonding. As examples, a two-point hydrogen bond is exemplified in the following formula (1) and a six-point hydrogen bond is exemplified in the following formula (2) .
[0013]
[Chemical 1]
[0014]
As the elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond for use in the present invention, an elastomer modified or synthesized so as to have a substituent serving as a donor or acceptor as described above can be used. The elastomer subjected to modification is not particularly limited, and a general elastomer can be used. Such an elastomer includes ordinary rubber (including liquid rubber).
Specifically, the rubber, isoprene rubber, butadiene rubber, 1,2-polybutadiene rubber, styrene - butadiene rubber, nitrile rubber, butyl rubber, ethylene - propylene rubber, chlorosulfonated polyethylene, acrylic rubber, epichlorohydrin rubber, Examples thereof include polysulfide rubber, silicone rubber, fluorine rubber, and urethane rubber.
[0015]
As the elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, all the elastomers modified so as to have the substituent serving as the donor in the above-described elastomer can be used. Specifically, a low-carboxyl modified liquid isoprene rubber, Examples thereof include highly carboxyl-modified liquid isoprene rubber, carboxyl-terminated BR, carboxyl-terminated NBR, carboxyl-modified polybutane, carboxyl-modified highly reactive polybutene, EMAA resin, and EAA resin. Among these, highly carboxyl-modified liquid isoprene rubber is preferred because of its high viscosity temperature dependency.
As a method for synthesizing the above carboxyl group-containing elastomer, for example, a diene rubber such as butadiene rubber and a toluene solution containing mercaptoacetic acid are stirred at room temperature in a nitrogen atmosphere for 1 hour to precipitate the reaction mixture in methanol. The method of obtaining the diene rubber which has a carboxyl group by drying under reduced pressure can be shown.
[0016]
The reaction site capable of forming the hydrogen bond is preferably a functional group having a donor in addition to an acceptor such as a carboxyl group.
[0017]
Commercially available products can be used as the elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, such as LIR-403, 410 (Kuraray), CTB (Ube Industries), CTBN (Ube Industries), CPIB (Nisseki). Chemistry), HRPIB (Nisseki Chemical Laboratory Prototype), Nukurel (Mitsui Dupont Polychemical), Yukaron (Mitsubishi Chemical), and the like.
[0018]
The elastomer is preferably liquid at room temperature. This is because it is easy to mix during synthesis of the elastomer composition of the present invention and is excellent in workability. Further, if hydrogen bonds are formed as an elastomer composition, the viscosity becomes high, so that it is excellent in workability as an adhesive or the like.
[0019]
As the compound having an acceptor as a reaction site capable of forming a hydrogen bond, all compounds having two or more substituents serving as an acceptor can be used. Among them, two or more donors, or two or more acceptors, Alternatively, a compound having two or more pairs of donor and acceptor is more preferable as the crosslinking agent.
Specifically, dipyridyl, ethylene dipyridyl, trimethylene dipyridyl, dipyridyl amine, 1,2-bis- (4-pyridyl) -ethane, melamine, 3-amino-1,2,4-triazole, 1,2,4 -Triazole, acetoguanamine, benzoguanamine, citrazic acid, isonicotinic acid, picolinic acid, pyrazinecarboxylic acid, pyrazinedicarboxylic acid .
Among these, dipyridyl, melamine has pyridyl group in the molecule, the formation of hydrogen bonds between the elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, so is excellent in improvement of the heat resistance preferred.
[0020]
Specific examples of the combination of elastomer and compound include low-carboxyl modified liquid isoprene rubber, highly carboxyl-modified liquid isoprene rubber, carboxyl-terminated BR, carboxyl-terminated NBR, carboxyl-modified polybutane, carboxyl-modified highly reactive polybutene, dipyridyl, It may indicate a combination of the respective melamine emissions. In these combinations, even when heated to, for example, 80 ° C., hydrogen bonds are formed. Therefore, compared to the composition not containing the above-described compound, the composition has excellent heat resistance and low cold flow properties. In addition, the effective formation of a hydrogen bond can be observed as a phenomenon of an increase in viscosity, as shown in Examples described later.
[0021]
In the elastomer composition of the present invention, the compounding amount of the compound is preferably 0.1 to 5 equivalents, more preferably 0.5 to 1.5 equivalents with respect to 1 equivalent of the reactive site capable of forming hydrogen bonds in the elastomer. preferable. If it exceeds 5 equivalents, the number of substituents that do not participate in hydrogen bonding increases and the viscosity becomes too high, which is not preferable. If it is less than 0.1 equivalent, the effect of hydrogen bond formation is not sufficient, which is not preferable.
[0022]
In the elastomer composition of the present invention, in addition to the above essential components, other additives such as various stabilizers, flame retardants, antistatic agents, colorants, fillers and the like are within the range not impairing the object of the present invention. Can be blended.
[0023]
The method for producing the elastomer composition of the present invention is not particularly limited. For example, the elastomer, the compound, and, if necessary, other additives may be added using a twin screw extruder, a Banbury mixer, a kneader, or the like. A method of producing by melt-kneading under heating at about ° C. can be shown.
[0024]
The elastomer composition of the present invention takes the above-described configuration, thereby forming a hydrogen bond at room temperature and breaking the hydrogen bond by heating. Hydrogen bond formation is observed as an increase in viscosity (decrease in fluidity). In addition, the breakdown of hydrogen bonds is observed as a decrease in viscosity (increase in fluidity) or a decrease in hardness. This phenomenon can be repeated any number of times.
Due to the formation of such hydrogen bonds, the elastomer composition of the present invention has higher heat resistance and lower cold flow properties than the original elastomer. In addition, the elastomer composition of the present invention has a large fluidity at 200 ° C. or higher, and becomes extremely soft by heat, so that it can be easily recycled.
Therefore, recyclability can be improved by blending the elastomer composition of the present invention with a hot melt adhesive.
In addition, when the elastomer composition of the present invention is blended with a resin or rubber that causes a cold flow at room temperature, it is possible to prevent flow during extrusion or to prevent cold flow.
Therefore, the elastomer composition of the present invention can be suitably used as an anti-flow agent for resins and rubbers. Moreover, the elastomer composition of this invention can be used conveniently as an elastomer composition for adhesives containing the elastomer composition of this invention and excellent in heat resistance.
[0025]
【Example】
Next, an Example is shown and this invention is demonstrated concretely.
Example 1
To 27.72 g of liquid isoprene rubber having a carboxyl group (Kuraray, LIR-403) (carboxyl group in the rubber was 4 mmol), 0.32 g (2 mmol) of 4,4′-dipyridyl was added. This corresponds to a compounding ratio of 1 equivalent of a pyridyl group serving as an acceptor (4,4′-dipyridyl has 2 pyridyl groups in one molecule) to 1 equivalent of a carboxyl group in rubber serving as a donor.
Thus, 4,4′-dipyridyl is blended with the liquid isoprene rubber having a carboxyl group, heated and stirred at 120 ° C., and after confirming that the solution has become a homogeneous solution, the gel composition is left to stand overnight. The thing was manufactured.
[0026]
(Examples 2 to 4 )
The elastomer having various carboxyl groups shown in the following Table 1, compounds shown in Table 1 (4,4'-dipyridyl, melamine down) was equivalent number formulations shown in Table 1, in the same manner as in Example 1, 120 The mixture was heated and stirred every time, and after confirming that it became a homogeneous solution, it was allowed to stand overnight to produce a gel composition.
In addition, the chemical structural formula of the hydrogen bond formed with the elastomer which has a carboxyl group, and the said compound is given by said Formula (1)-( 2 ).
[0027]
(Comparative Example 1)
The elastomer having various carboxyl groups shown in Table 1, was used without anything added compound.
[0028]
(Measurement of viscosity)
About the composition obtained in the Example, it was measured whether the hydrogen bond was formed effectively by measuring a viscosity in measurement temperature 40 degreeC and 80 degreeC. The viscosity was measured using an E-type viscometer and a 3 ° cone. The results are shown in Table 1.
[0029]
[Table 1]
[0030]
The elastomers used in the examples shown in Table 1 are as follows.
LIR-403: Carboxyl low-modified liquid isoprene rubber (Kuraray)
LIR-410: Carboxyl highly modified liquid isoprene rubber (Kuraray)
CTB: Carboxyl terminal BR (Ube Industries)
CTBN: Carboxyl-terminated NBR (Ube Industries)
HRPIB: Carboxyl-modified highly reactive polybutene (Nisseki Chemical Lab prototype )
[0031]
(Examples 5 to 8 )
The liquid isoprene rubber having a carboxyl group (Kuraray, LIR-410) is added with the compounds shown in Table 2 below (acetoguanamine, benzoguanamine, 3-amino-1,2,4-triazole, citrazic acid) in equivalent amounts shown in Table 2. In the same manner as in Example 1, the mixture was heated and stirred at 120 ° C., and after confirming that a uniform solution was obtained, the gel-like composition was produced by allowing it to stand overnight.
The viscosity at 40 ° C. of the gel composition thus obtained was measured by the same method as described above (measurement of viscosity). The results are shown in Table 2. Further, the viscosity at 40 ° C. of the liquid isoprene rubber having a carboxyl group (Kuraray, LIR-410) itself measured in Comparative Example 1 is also shown for comparison.
The chemical structural formulas of acetoguanamine, benzoguanamine, 3-amino-1,2,4-triazole, and citrazic acid are shown below.
[0032]
[Chemical 2]
[0033]
[Table 2]
[0034]
As can be seen from Table 2, all of the compositions obtained in Examples 5 to 8 have viscosities much higher than the liquid isoprene rubber (Kuraray, LIR-410) itself having a carboxyl group containing no compound. Indicated.
[0035]
Further, whether or not a hydrogen bond is formed can be obtained from the liquid isoprene rubber having a carboxyl group (Kuraray, LIR-410) and 3-amino-1,2,4-triazole produced in Example 7 . The gel-like composition was used as an example and evaluated by measuring the dynamic storage modulus (G ′), dynamic loss modulus (G ″), and loss tangent (tan δ). In addition, the dynamic storage modulus (G ′) was also measured for a liquid isoprene rubber (Kuraray, LIR-410) having a carboxyl group to which 3-amino-1,2,4-triazole was not added.
The dynamic storage elastic modulus (G ′), the dynamic loss elastic modulus (G ″), and the loss tangent (tan δ) were measured using a parallel cone (25 mm) in the dynamic viscoelasticity measurement (DMA), and the twist angle: 10 [rad / s], strain: 3%, load: 2 g.
The graph which plotted the obtained measured value is shown. In the graph, the dynamic storage elastic modulus of only the liquid isoprene rubber having a carboxyl group (Kuraray, LIR-410) is G ′ 1 , the dynamic storage elastic modulus of the gel composition is G ′ 2 , and the dynamic loss elasticity. The rate was indicated as G ″ 2 , and the loss tangent as tan δ 2 .
[0036]
As can be seen from FIG. 1, the composition obtained by adding 3-amino-1,2,4-triazole to liquid isoprene rubber having a carboxyl group (Kuraray, LIR-410) is liquid isoprene having a carboxyl group. Compared to rubber (Kuraray, LIR-410) itself, the dynamic storage elastic modulus (G ′) was shifted to a high temperature side, and it was confirmed that pseudo-crosslinking occurred.
[0037]
【The invention's effect】
The elastomer composition of the present invention has excellent heat resistance, low cold flow properties, and is easy to recycle. In addition, the elastomer composition of the present invention exhibits an excellent flow prevention (cold flow prevention) effect by being blended with resin and rubber. The elastomer composition of the present invention imparts excellent heat resistance to the hot melt adhesive and the thermoplastic elastomer by being blended with the hot melt adhesive and the thermoplastic elastomer. Such an elastomer composition of the present invention can be suitably used as a flow inhibitor and a heat resistance imparting agent.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows dynamic storage elastic modulus (G ′) and dynamic loss elastic modulus (G ″) of a composition obtained from liquid isoprene rubber having a carboxyl group and 3-amino-1,2,4-triazole. It is a graph which shows temperature dependence of the loss tangent (tan-delta) and the dynamic storage elastic modulus (G ') of the liquid isoprene rubber which has a carboxyl group.
Claims (10)
前記エラストマーの反応部位と水素結合を形成しうる反応部位を有する化合物としての、ジピリジル、エチレンジピリジル、トリメチレンジピリジル、ジピリジルアミン、1,2−ビス−(4−ピリジル)−エタン、メラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、シトラジン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、ピラジンカルボン酸およびピラジンジカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有するエラストマー組成物。As an elastomer having a reactive site capable of forming a hydrogen bond, isoprene rubber, butadiene rubber, 1,2-polybutadiene rubber, styrene - butadiene rubber, nitrile rubber, butyl rubber, ethylene - propylene rubber, chlorosulfonated polyethylene, acrylic rubber, Epichlorohydrin rubber, polysulfide rubber, silicone rubber, fluorine rubber, at least one rubber selected from the group consisting of urethane rubber, and modified or synthesized so as to have the reaction site,
Dipyridyl, ethylenedipyridyl, trimethylenedipyridyl, dipyridylamine, 1,2-bis- (4-pyridyl) -ethane, melamine, 3-aminopyridine as a compound having a reactive site capable of forming a hydrogen bond with the reactive site of the elastomer. At least one selected from the group consisting of amino-1,2,4-triazole, 1,2,4-triazole, acetoguanamine, benzoguanamine, citrazic acid, isonicotinic acid, picolinic acid, pyrazinecarboxylic acid and pyrazinedicarboxylic acid; Containing an elastomer composition.
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