JP3969216B2 - 光送受信器および光通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ伝送路を介して双方向光通信を行うことができる光通信システム、および、この光通信システムにおいて用いられる光送受信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムは、信号光を光ファイバ伝送路に伝送することで大容量の情報を高速に送受信することができるものである。光通信システムは更なる大容量化が要求されており、例えば、多波長の信号光を多重化して光ファイバ伝送路に伝送する波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)光通信が行われている。WDM光通信システムは、大容量の情報を高速に送受信することができるので、通信需要が大きい通信経路で好適に用いられるが、装置規模が大きく、設備コストが高くなる。
【0003】
一方、通信需要が小さい通信経路では1芯の光ファイバ伝送路を用いた双方向光通信を行うのが好適であり、この場合には装置規模が小さく設備コストが安価である。このような1芯双方向光通信方式は、例えば特開2000−224117号公報に開示されている。この公報に開示された光通信方式では、光送信部、光受信部および分離素子を備える光送受信器が用いられる。この光送受信器では、光送信部より出力された信号光は分離素子を経て光ファイバ伝送路へ送出されるとともに、光ファイバ伝送路を伝搬してきて到達した信号光は分離素子を経て光受信部により受信される。1芯双方向光通信システムは、このような光送受信器が光ファイバ伝送路の両端それぞれに設けられることにより、1芯の光ファイバ伝送路を用いて双方向光通信を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示された光通信システムは、通信障害が発生した場合に、その旨を検知する手段を有しておらず、また、信号光伝送をバックアップ回線へ切り替える手段をも有していない。それ故、信頼性に欠けるため、高い信頼性が要求されるSONET/SDH方式の信号伝送には十分な対応ができない。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、通信障害が発生した場合に信号光伝送をバックアップ回線へ切り替えることができる信頼性を高めた光送受信器および光通信システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光送受信器は、光ファイバ伝送路に第1信号光を送出すると共に、その光ファイバ伝送路を経て到達した、第1信号光とは波長の異なる第2信号光を受信する光送受信器であって、第1信号光を出力する光送信部と、第2信号光を受信する光受信部と、第1信号光を送信すると共に第2信号光を受信するための光ファイバ伝送路を第1の光ファイバ伝送路から第2の光ファイバ伝送路に切り替える第1の切替手段と、光送信部から出力された第1信号光を光受信部へ導くか否かを切り替える第2の切替手段と、光受信部が受信した第2信号光のパワーを検出する検出部と、検出部による検出結果に基づいて、第2信号光のパワーが所定の閾値を超える場合には、光送信部から出力された第1信号光を光ファイバ伝送路に送信すると共に光ファイバ伝送路を経て到達した第2信号光を光受信部に導くように制御し、第2信号光のパワーが所定の閾値以下の場合に、第1の切替手段によって光ファイバ伝送路を第2の光ファイバ伝送路に切り替える、あるいは第2の切替手段によって光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導くように制御する制御部と、を備え、第1の切替手段は、第1の光ファイバ伝送路に光学的に接続された第1端子と、第2の光ファイバ伝送路に光学的に接続された第2端子と、光送信部及び光受信部に光学的に接続された第3端子と、を有し、第1端子及び第2端子のうちいずれか一方の端子と第3端子との間の光路に光を通過させる光スイッチであり、光送信部は、電気信号を光信号に変換するE/Oモジュールと、E/Oモジュールから出力される光信号の波長を制御する波長制御手段とを有し、第2の切替手段は、第1ポート、第2ポート、第3ポート、及び第4ポートを有し、第1ポートが光送信部と光学的に接続され、第2ポートが光スイッチの第3端子と光学的に接続され、第4ポートが光受信部と光学的に接続され、第1ポートに入力した光を分岐して第2ポート及び第3ポートそれぞれより出力し、第2ポートに入力した光を分岐して第1ポート及び第4ポートそれぞれより出力し、第3ポートに入力した光を分岐して第1ポート及び第4ポートそれぞれより出力する光方向性結合器と、光方向性結合器の第3ポートより出力された光のうち特定波長の光を選択的に反射して、その反射した光を第3ポートに入力させる光フィルタと を含み、波長制御手段によって、E/Oモジュールが出力する第1信号光の波長を特定波長とする、又は特定波長以外の波長とすることにより、第1信号光を光受信器に導くか否かを切り替えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る光送受信器は、通信に用いる光ファイバ伝送路を一の光ファイバ伝送路から他の光ファイバ伝送路に切り替える第1の切替手段と、光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導く第2の切替手段と、第1の切替手段及び第2の切替手段を制御する制御部を備えている。これにより、通信障害が発生して光受信部によって受信する第2信号光のパワーが所定の閾値以下となった場合に、制御部は、(1)第1の切替手段によって光ファイバ伝送路を切り替えて正常な光ファイバ伝送路で通信を行う、(2)第2の切替手段によって光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導き、光受信器が受信した第1信号光を他の光送受信器によって送信する、2種類の方式によってバックアップを行うことができる。制御部はあらかじめ定められたアルゴリズムや、バックアップ時の状況に応じて適切にバックアップ方式を選択してバックアップを行い、これにより本発明に係る光送受信器は信頼性を高めた光通信システムを構成することができる。
【0010】
このように本発明に係る光送受信器は、特定波長の光を選択的に反射する光フィルタと、光送信部から送出される第1信号光の波長を制御する波長制御手段とを有する。波長制御手段の一例としては、温度コントロールの設定によって信号光の波長を制御する温度制御回路がある。また、分布反射型(DBR)レーザ又は分布帰還型(DFB)レーザ等を含むE/Oモジュールを用いる場合には、レーザに組み込まれた回折格子近傍の屈折率を変化させることにより波長を制御しても良い。波長制御手段によって光送信部から送出される第1信号光の波長を特定波長とすることにより、光送信部から送出されて光方向性結合器を介して光フィルタに到達し、光フィルタが第1信号を反射する。そして、反射された第1信号光は光方向性結合器の第3ポートに入力して第4ポートから出力するので、第1信号光を光受信部に導くことができる。また、光送信部から送出される第1信号光の波長を特定波長以外とすることにより、光フィルタは第1信号光を反射しないので第1信号光が光受信部に導かれない。このような仕組みによって、第2の切替手段は第1信号光を光受信器に導くか否かを切り替えることができる。
【0011】
上記光送受信器において、光受信部は、第2信号光を電気信号に変換するO/Eモジュールを有し、検出部は、O/Eモジュールへ入力される光信号のパワーを検出し、検出された光信号のパワーと閾値とを比較するモニタ回路を有することが好ましい。
【0012】
本発明に係る光通信システムは、上記光送受信器である第1光送受信器、第2光送受信器、第3光送受信器、及び第4光送受信器と、第1光送受信器と第2光送受信器との間に設けられた第1の光ファイバ伝送路及び第2の光ファイバ伝送路と、第3光送受信器と第4光送受信器との間に設けられた第3の光ファイバ伝送路と、第1光送受信器の光受信部の出力側と接続された第1端子と、第3光送受信器の光送信部の入力側と接続された第2端子と、第3光送受信器の光受信部の出力側と接続された第3端子と、システム外部へ電気信号を出力するための第4端子と、を有し、第1端子と第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる、又は第1端子と第2端子との間、及び第3端子と第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる第1のスイッチと、第2光送受信器の光受信部の出力側と接続された第1端子と、第4光送受信器の光送信部の入力側と接続された第2端子と、第4光送受信器の光受信部の出力側と接続された第3端子と、システム外部へ電気信号を出力するための第4端子と、を有し、第1端子と第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる、又は第1端子と第2端子との間、及び第3端子と第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる第2のスイッチと、を備え、第1の光ファイバ伝送路又は第2の光ファイバ伝送路を通じて第1光送受信器と第2光送受信器との間で通信が行われる場合には、第1のスイッチの第1端子と第4端子との間を閉じて第1光送受信器の光受信部が受信した信号光のパワーに応じて光受信部から出力される電気信号を外部に出力し、第2のスイッチの第1端子と第4端子との間を閉じて第2光送受信器の光受信部が受信した信号光のパワーに応じて光受信部から出力される電気信号を外部に出力し、第1光送受信器の第2の切替手段によって光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導いた場合には、第1のスイッチの第1端子と第2端子との間、及び第3端子と第4端子との間を閉じて、第1光送受信器の光受信部が受信した第1信号光に応じて光受信部から出力される電気信号を第3光送受信器の光送信部に入力し、入力された電気信号に応じて第3光送受信器の光送信部から出力される第1信号光を第3の光ファイバ伝送路に送信し、第3の光ファイバ伝送路を経て到達した第2信号光を第3光送受信器の光受信部によって受信し、受信した信号光のパワーに応じて光受信部から出力される電気信号を外部に出力し、第2光送受信器の第2の切替手段によって光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導いた場合には、第2のスイッチの第1端子と第2端子との間、及び第3端子と第4端子との間を閉じて、第2光送受信器の光受信部が受信した第1信号光に応じて光受信部から出力される電気信号を第4光送受信器の光送信部に入力し、入力された電気信号に応じて第4光送受信器の光送信部から出力される第1信号光を第3の光ファイバ伝送路に送信し、第3の光ファイバ伝送路を経て到達した第2信号光を第4光送受信器の光受信部によって受信し、受信した信号光のパワーに応じて光受信部から出力される電気信号を外部に出力する、ことを特徴とする。
【0013】
このような構成を採用することにより、本発明に係る光通信システムは、第1光送受信器と第2光送受信器との間で第1の光ファイバ伝送路を通じて通信を行っている際に、通信障害が発生して第1光送受信器又は第2光送受信器の光送受信部が受信する信号光のパワーが所定の閾値以下となった場合に、(1)第1光送受信器及び第2光送受信器が、第1の切替手段によって第2の光ファイバ伝送路に切り替えて通信を行う、(2)第1光送受信器及び第2光送受信器が第2の切替手段によって光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導くと共に、第1のスイッチ及び第2のスイッチそれぞれの第1端子と第2端子との間を閉じ、光受信部に導かれた光信号に応じて第1光送受信器及び第2光送受信器の光受信器から出力される電気信号を第3光送受信器及び第4光送受信器のそれぞれの光送信部に入力し、第3光送受信器及び第4光送受信器のそれぞれの光送信部から第3の光ファイバ伝送路に第1信号光を送信して双方向通信を行う、2種類のバックアップに対応することができ、光通信システムによる通信の信頼性を高めることができる。
【0014】
上記光通信システムにおいて、光送受信器は、他の光送受信器の動作状況又は光ファイバ伝送路の状況に関する情報を監視する外部情報監視部をさらに備え、制御部は、外部情報監視部によって受信した情報に基づいて、第1の切替手段又は第2の切替手段による制御を行う、ことを特徴としても良い。
【0015】
このように外部情報監視部によって光通信システムを構成する他の光送受信器が正常に動作しているか否か、又は光ファイバ伝送路が正常な状態で接続されているかを監視することにより、制御部はこの外部情報に基づいて第1の切替手段によって光ファイバ伝送路を切り替えるべきか、第2の切替手段によって光送受信器を切り替えるべきかを判断し、適切なバックアップを行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明に係る光通信システムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1は、実施形態に係る光通信システム1の構成を示す図である。図1に示されるように、光通信システム1は、第1光送受信器10A、第2光送受信器10B、第3光送受信器10C、及び第4光送受信器10Dと、第1光送受信器10Aと第2光送受信器10Bとの間に設けられた第1の光ファイバ伝送路30A及び第2の光ファイバ伝送路30Bと、第3光送受信器10Cと第4光送受信器10Dとの間に設けられた第3の光ファイバ伝送路30Cと、を有している。また、光通信システム1は、第1光送受信器10Aと第3光送受信器10Cとの間に設けられた第1のスイッチ20Aと、第2光送受信器10Bと第4光送受信器10Dとの間に設けられた第2のスイッチ20Bと、を有している。最初に、それぞれの構成要素の関係について説明すると、第1光送受信器10A、第2光送受信器10B、及び第1の光ファイバ伝送路30Aは、正常動作時に、第1光送受信器10Aと第2光送受信器10Bとの間で通信を行う通信系を構成する。第1光送受信器10Aと第2光送受信器10Bとの間に設けられた第2の光ファイバ伝送路30Bは、バックアップ用の光ファイバ伝送路である。第3光送受信器10C、第4光送受信器10D、及びそれらの間に設けられた第3の光ファイバ伝送路30Cは、正常動作時の通信系に対する予備の通信系を構成する。第1のスイッチ20A及び第2のスイッチ20Bは、第1光送受信器10A及び第2光送受信器10Bによって構成される通信系と、第3光送受信器10C及び第4光送受信器10Dによって構成される通信系とを切り替えるスイッチである。
【0018】
次に、光通信システム1を構成する第1光送受信器10Aについて図2を参照しながら詳しく説明する。なお、第1光送受信器10A、第2光送受信器10B、第3光送受信器10C、及び第4光送受信器10Dは同一の構成であるので、ここでは第1光送受信器10Aを取り上げて説明し、他の光送受信器についての説明は重複するので省略する。第1光送受信器10Aは、光送信部11、光受信部12、検出部13、制御部14、外部情報監視部15、光方向性結合器16、光フィルタ17、及び光スイッチ18を備える。
【0019】
光送信部11は、電気信号処理を行うマルチプレクサ(MUX)11a、レーザダイオードドライバ(LDD)11b、電気信号を信号光に変換するE/Oモジュール11c、及びE/Oモジュール11cから出力される信号光の波長を温度コントロールの設定によって調整する温度制御回路11dを有し、入力された電気信号に応じて信号光を出力する機能を有する。ここでは、温度を制御して波長を制御することとしているが、回折格子が組み込まれたレーザを用いる場合には、回折格子近傍の屈折率を変えることによって波長を制御することとしても良い。
【0020】
光受信部12は、電気信号処理を行うデマルチプレクサ(DEMUX)12a、信号光を電気信号に変換するO/Eモジュール12bを有し、受信した信号光に応じて電気信号を出力する機能を有する。
【0021】
検出部13は、O/Eモジュール12bに入力された信号光のパワーを検出し、検出されたパワーとあらかじめ定められた閾値とを比較するモニタ回路によって構成される。
【0022】
外部情報監視部15は、他の光送受信器10の動作状況や、光スイッチ18に接続された光ファイバ伝送路の状況を監視する機能を有し、取得した外部情報を制御部14に入力する。
【0023】
光方向性結合器16は、第1ポート161,第2ポート162,第3ポート163および第4ポート164を有している。第1ポート161は、光送信部11と光学的に接続されている。第2ポート162は、光スイッチ18と光学的に接続されている。光方向性結合器16は、第1ポート161に入力した光を分岐して第2ポート162および第3ポート163それぞれより出力する。また、光方向性結合器16は、第2ポート162に入力した光を分岐して第1ポート161および第4ポート164それぞれより出力する。この光方向性結合器16として、例えば、並列配置された2本の光ファイバが溶融延伸されて作成される光ファイバカプラが好適に用いられる。
【0024】
光フィルタ17は、光方向性結合器16の第3ポート163に光学的に接続されている。光フィルタ17は、光方向性結合器16の第3ポート163より出力された光のうち特定波長の光を選択的に反射して、その反射した光を第3ポート163に入力させる。この光フィルタ17として、例えば、光ファイバの光導波領域に長手方向の一定範囲に亘って形成された屈折率変調よりなるブラッグ型のファイバグレーティングが好適に用いられる。光フィルタ17と光方向性結合器16とは、光送信部11から送出された信号光を光受信部12に導くか否かを切り替える第2の切替手段としての機能を有する。この点について図3を参照しながら説明する。
【0025】
図3は、光方向性結合器16と光フィルタ17との間の光の流れを示す図である。ここでは、光フィルタ17は特定波長λ2の光を選択的に反射するものとする。図3に示されるように、光送信部11から送出された波長λ1の光は、光方向性結合器16の第1ポートから入力して分岐され、第2ポート162及び第3ポート163から出力される。この場合、光送信部11から送出された波長λ1の光は光フィルタ17で反射されず光方向性結合器16に戻らないので、光受信部12に導かれることはない。温度制御回路11dによってE/Oモジュール11cから出力される光の波長が制御され、光送信部11から波長λ2の光が送出されると、前述と同様に、光方向性結合器16の第1ポート161に入力した光は分岐して第2ポート162及び第3ポート163のそれぞれから出力され、第3ポート163から出力された光が光フィルタ17に入力される。この場合には、波長λ2の光は光フィルタ17で反射され、光方向性結合器16の第3ポート163に入力される。第3ポート163から入力された波長λ2の光は分岐して第1ポート161及び第4ポート164のそれぞれから出力され、光方向性結合器16の第4ポート164から出力された光は光受信部12によって受信される。すなわち、光送信部11から送出される光を特定波長λ2とするか、それ以外の波長とするかによって、光送信部11から出力された光を光受信部12に導くか否かを切り替えることができる。なお、光フィルタ17で反射されて、光方向性結合器16の第1ポート161から出力された光は光送信部11に入力されることとなるが、E/Oモジュール11cの光出力端に光アイソレータを設けておけば、光はE/Oモジュール11c内部に戻らないので光送信部11の伝送特性には影響しない。
【0026】
光スイッチ18は、第1端子181、第2端子182、及び第3端子183を有している。第1端子181は、第1の光ファイバ伝送路30Aと光学的に接続されている。第2端子182は、第2の光ファイバ伝送路30Bと光学的に接続されている。第3端子183は、光方向性結合器16の第2ポート162と光学的に接続されている。光スイッチ18は、第1端子181及び第2端子182のいずれか一方と第3端子183との間の光路に光を通過させる。光スイッチ18は、第1端子181に接続された第1の光ファイバ伝送路30Aと第2端子に接続された第2の光ファイバ伝送路30Bとを切り替える第1の切替手段としての機能を有する。
【0027】
制御部14は、検出部13、外部情報監視部15、温度制御回路11d、及び光スイッチ18のそれぞれと接続されている。制御部14は、検出部13から入力される信号と外部情報監視部15から入力される外部情報とに基づいて、温度制御回路11d又は光スイッチ18、あるいは温度制御回路11d及び光スイッチ18に制御信号を送って温度制御回路11dと光スイッチ18を制御する機能を有する。
【0028】
次に、第1光送受信器10Aと第3光送受信器10Cとの間に設けられた第1のスイッチ20Aについて説明する。第2光送受信器10Bと第4光送受信器10Dとの間に設けられた第2のスイッチ20Bは、第1のスイッチ20Aと同じ構成を有しているので重複する説明を省略する。
【0029】
図1を再び参照すると、第1のスイッチ20Aは、第1端子201、第2端子202、第3端子203、及び第4端子204を有する。第1端子201は、第1光送受信器10Aの光受信部12の電気信号の出力部と接続されている。第2端子202は、第3光送受信器10Cの光送信部11の電気信号の入力部と接続されている。第3端子203は、第3光送受信器10Cの光受信部12の電気信号の出力部と接続されている。第4端子204は、光ファイバ伝送路を経て到達した信号光に応じて出力される電気信号を光通信システム1の外部に出力するための図示しない外部出力用の回路と接続されている。第1のスイッチ20Aは、(i)第1端子201と第4端子204との間を閉じて第1光送受信器10Aの光受信部12からの出力信号を光通信システム1の外部に出力する、(ii)第1端子201と第2端子202との間を閉じて第1光送受信器10Aの光受信部12からの出力信号を第3光送受信器10Cの光送信部11に入力すると共に、第3端子203と第4端子204との間を閉じて第3光送受信器10Cの光受信部12からの出力信号を光通信システム1の外部に出力する、という2つの動作を切り替えることができる。
【0030】
光通信システム1においては、次の2種類の方式によるバックアップが可能である。すなわち、第1のバックアップ方式は、図4に示されるように、通信を行う光ファイバ伝送路を第1の光ファイバ伝送路30Aから第2の光ファイバ伝送路30Bに切り替えるバックアップ方式である。第2のバックアップ方式は、図5に示されるように、第3光送受信器10Cと第4光送受信器10Dとを用い、第3光送受信器10Cと第4光送受信器10Dとの間に設けられた第3の光ファイバ伝送路30Cを通じて通信を行うバックアップ方式である。
【0031】
バックアップ方式についての詳しい説明に先立って、正常動作時における信号の流れについて説明する。なお、第1光送受信器10Aと第2光送受信器10Bは同一の構成であり、第2光送受信器10Bにおける信号光の流れは第1光送受信器10Aにおける信号光の流れと同じであるので、ここでは第1光送受信器10Aにおける信号の流れについて説明し、重複する説明を省略する。
【0032】
正常動作時には、第1光信号受信器の光スイッチ18は、第1端子181と第3端子183との間の光路に光を通過させる。このとき、第1光送受信器10A内の光送信部11より出力された信号光は、光方向性結合器16の第1ポート161に入力して第2ポート162及び第3ポート163のそれぞれより出力され、第2ポート162から出力された光は、光スイッチ18の第3端子183に入力される。なお、正常動作時に、光送信部11から送出される信号光は特定波長以外の波長の光であり、光方向性結合器16の第3ポート163から出力された信号光は光フィルタ17に入力されるが光フィルタ17で反射されない。光スイッチ18に入力された信号光は、第3端子183から第1端子181へ通過して光スイッチ18から出力され、第1の光ファイバ伝送路30Aを伝搬して第2光送受信器10Bに到達する。また、第1の光ファイバ伝送路30Aを経て第1光送受信器10Aに到達した信号光は、光スイッチ18の第1端子181に入力して第3端子183から出力され、光方向性結合器16を介して光受信部12に入力される。
【0033】
このように、正常動作時には、第1光送受信器10A内の光送信部11より出力された信号光は、第1の光ファイバ伝送路30Aを伝搬した後、第2光送受信器10B内の光受信部12により受信される。また、第2光送受信器10B内より出力された信号光は、第1の光ファイバ伝送路30Aを伝搬した後、第1光送受信器10A内の光受信部12により受信される。すなわち、この光通信システム1は、1芯双方向光通信を行うことができる。
【0034】
次に、光通信システム1のバックアップ方式について説明する。
【0035】
通信障害が発生した場合(例えば、第1の光ファイバ伝送路30Aが断線した場合)には、光通信システム1は以下のように動作する。第1光送受信器10A内の光受信部12には、第2光送受信器10Bからの信号光が到達しない。したがって、光受信部12が受信した信号光のパワーが閾値以下であると検出部13により検出され、この検出結果が制御部14に入力される。信号光のパワーが低下した際に検出部13から制御部14に入力される信号がバックアップを行うトリガとなって、制御部14は以下に説明するバックアップを行う。
【0036】
図4を参照して第1のバックアップ方式について説明する。第1のバックアップ方式は、制御部14が光スイッチ18にスイッチを切り替える制御信号を送信し、光スイッチ18は第1端子181と第3端子183との間の光路を第2端子182と第3端子183との間の光路に切り替える。これにより、光送信部11から送出された信号光は光方向性結合器16を介して光スイッチ18の第3端子183に入力して第2端子182から出力され、第2端子182から第2の光ファイバ伝送路30Bに送出される。通信障害が発生した場合には、第2光送受信器10Bにおいても光受信部12で受信した信号光のパワーが低下するので、第1光送受信器10Aと同時に、上記した第1光送受信器10Aの場合と同様に光スイッチ18によって第1の光ファイバ伝送路30Aから第2の光ファイバ伝送路30Bへの切り替えが行われる。従って、第1光送受信器10Aから第2の光ファイバ伝送路30Bに送出された光信号は、第2の光ファイバ伝送路30Bを伝搬して第2光送受信器10Bに到達し、第2光送受信器10Bによって受信される。また、第2光送受信器10Bから送出されて第2の光ファイバ伝送路30Bを経て到達した信号光は、第1光送受信器10Aの光スイッチ18の第2端子182に入力されて第3端子183より出力され、光方向性結合器16を介して光受信部12に入力される。このように、第1光送受信器10A及び第2送受信器の双方が光スイッチ18によって光ファイバ伝送路を切り替えることによって通信を行うことができる。
【0037】
図5を参照して第2のバックアップ方式について説明する。第2のバックアップ方式は、制御部14が温度制御回路11dにE/Oモジュール11cから送出される信号光の波長を特定波長に変化させる制御信号を送信し、温度制御回路11dは制御部14から送信された制御信号に従ってE/Oモジュール11cから出力される信号光の波長を光フィルタ17が選択的に反射する特定波長にする。また、制御部14は第1のスイッチ20Aにも制御信号を送信する。第1のスイッチ20Aは制御部14から送信された制御信号を受信すると、第1のスイッチ20Aの第1端子201と第2端子202との間を閉じて第1光送受信器10Aの光受信部12から出力される電気信号を第3光送受信器10Cの光送信部11に入力させると共に、第3端子203と第4端子204との間を閉じて第3光送受信器10Cの光受信部12から出力される電気信号を外部に出力する。
【0038】
これにより、第1光送受信器10A及び第3光送受信器10C内での信号光の流れは次のようになる。すなわち、第1光送受信器10Aの光送信部11から送信された光信号は、光方向性結合器16の第1ポートに入力すると分岐されて第2ポート162及び第3ポート163のそれぞれから出力される。そして、第3ポート163から出力された信号光は光フィルタ17に入力され、光フィルタ17で反射される。光フィルタ17で反射された信号光は、光方向性結合器16の第3ポート163に入力して第4ポート164から出力され、第1光送受信器10A内の光受信部12に入力される。信号光が光受信部12に入力されると、入力された信号光のパワーに応じて光受信部12から電気信号が出力される。これは、第1光送受信器10Aの光送信部11に入力された電気信号に相当する信号である。第1光送受信器10A内の光受信部12から出力された電気信号は、第1のスイッチ20Aの第1端子201に入力して第2端子202から出力され、第3光送受信器10C内の光送信部11に入力される。電気信号が第3光送受信器10C内の光送信部11に入力されると、光送信部11は入力された電気信号に応じて信号光を出力する。光送信部11から出力された信号光は、第3光送受信器10C内の光方向性結合器16及び光スイッチ18を介して第3の光ファイバ伝送路30Cに送出される。通信障害が発生した場合には、第2光送受信器10Bにおいても光受信部12で受信した信号光のパワーが低下するので、第1光送受信器10Aと同時に、光送信部11から出力される信号光の波長を特定波長とすると共に、第2のスイッチ20Bの第1端子201と第2端子202との間、及び第3端子203と第4端子204との間を閉じることによって、第2光送受信器10Bから第4光送受信器10Dへの切り替えが行われる。従って、第3の光ファイバ伝送路30Cに送出された光信号は、第3の光ファイバ伝送路30Cを伝搬して第4光送受信器10Dに到達し、第4光送受信器10Dによって受信される。また、第4光送受信器10Dから送出されて第3の光ファイバ伝送路30Cを経て到達した信号光は、第3光送受信器10Cの光スイッチ18の第1端子181に入力されて第3端子183より出力され、光方向性結合器16を介して光受信部12に入力される。そして、第3光送受信器10Cの光受信部12から出力された電気信号は、第1のスイッチ20Aの第3端子203に入力して第4端子204から外部に出力される。このように、第1光送受信器10A及び第2光送受信器20Bの双方が温度制御回路11dによって信号光の波長を特定波長とすると共に第1のスイッチ20A及び第2のスイッチ20Bによって、第1光送受信器10Aの光受信部12と第3光送受信器10Cの光送信部11、及び、第2光送受信器10Bの光受信部12と第4光送受信器10Dの光送信部11をそれぞれ電気的に接続して、第3光送受信器10C及び第4光送受信器10Dを用いた通信を行うことができる。
【0039】
上記いずれのバックアップ方式によってバックアップを行うかは、光送受信器10内の制御部14が外部情報監視部15から入力された外部情報に基づいて選択する。例えば、外部情報監視部15が第2の光ファイバ伝送路30Bが断線しているという外部情報を取得して保存している場合には、制御部14は、通信障害が発生したときに光スイッチ18によって第2の光ファイバ伝送路30Bに切り替えるのではなく、第2光送受信器10Bを用いて通信を行う第2のバックアップ方式を選択し、逆に、外部情報監視部15が第2光送受信器10B又は第4光送受信器10Dが故障中であるいう外部情報を取得して保存している場合には、制御部14は光スイッチ18に制御信号を送信して第2の光ファイバ伝送路30Bに切り替える第1のバックアップ方式を選択する。そして、制御部は、温度制御回路11d又は光スイッチ18に制御信号を送信し、選択されたバックアップ方式を実現する。
【0040】
また、一の光送受信器10においてバックアップを行った場合には、その光送受信器10と通信する相手側の光送受信器10においても同様のバックアップを行う必要がある。従って、例えば、第1光送受信器10Aにおいてバックアップを行ったときには、第1光送受信器10A内の制御部14は、第2光送受信器10Bにバックアップ方式に関する情報を送信し、第1光送受信器10Aと第2光送受信器10Bとはお互いの状態を共有する。
【0041】
以上、本発明に係る光通信システム及び光送受信器について、実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
【0042】
例えば、上記実施形態においては、各光送受信器10A〜10Dは、外部情報監視部15を備えているが、外部情報監視部15は必ずしも必要ではない。外部情報監視部15を有しない場合には、制御部14はあらかじめ定められたアルゴリズムに従ってバックアップの制御を行う。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、光ファイバ伝送路を切り替える第1の切替手段と、光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導く第2の切替手段と、第1の切替手段及び第2の切替手段を制御する制御部を備えているので、通信障害が発生して光受信部によって受信する第2信号光のパワーが所定の閾値以下となった場合に、2種類の方式によってバックアップを行うことができる。すなわち、制御部は、あらかじめ定められたアルゴリズムや、バックアップ時の状況に応じて(1)第1の切替手段によって光ファイバ伝送路を切り替えて正常な光ファイバ伝送路で通信を行う、(2)第2の切替手段によって光送信部から送出された第1信号光を光受信部に導き、光受信部が受信した信号を他の光送受信器によって送信する、2種類の方式によってバックアップを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る光通信システムの構成を示す図である。
【図2】実施形態に係る光送受信器の構成を示す図である。
【図3】第2の切替手段によって信号光を光受信部に導く際の信号の流れを説明する図である。
【図4】第1のバックアップ方式について説明する図である。
【図5】第2のバックアップ方式について説明する図である。
【符号の説明】
1…光通信システム、10A〜10D…光送受信器、11…光送信部、12…光受信部、13…検出部、14…制御部、15…外部情報監視部、16…光方向性結合器、17…光フィルタ、18…光スイッチ、20A…第1のスイッチ、20B…第2のスイッチ、30A〜30C…光ファイバ伝送路。
Claims (4)
- 光ファイバ伝送路に第1信号光を送出すると共に、その光ファイバ伝送路を経て到達した、第1信号光とは波長の異なる第2信号光を受信する光送受信器であって、
前記第1信号光を出力する光送信部と、
前記第2信号光を受信する光受信部と、
前記第1信号光を送信すると共に前記第2信号光を受信するための前記光ファイバ伝送路を第1の光ファイバ伝送路から第2の光ファイバ伝送路に切り替える第1の切替手段と、
前記光送信部から出力された第1信号光を前記光受信部へ導くか否かを切り替える第2の切替手段と、
前記光受信部が受信した第2信号光のパワーを検出する検出部と、
前記検出部による検出結果に基づいて、前記第2信号光のパワーが所定の閾値を超える場合には、前記光送信部から出力された第1信号光を前記第1の光ファイバ伝送路に送信すると共に前記第1の光ファイバ伝送路を経て到達した第2信号光を前記光受信部に導くように制御し、前記第2信号光のパワーが所定の閾値以下の場合に、前記第1の切替手段によって光ファイバ伝送路を前記第2の光ファイバ伝送路に切り替える、あるいは前記第2の切替手段によって前記光送信部から送出された第1信号光を前記光受信部に導くように制御する制御部とを備え、
前記第1の切替手段は、前記第1の光ファイバ伝送路に光学的に接続された第1端子と、前記第2の光ファイバ伝送路に光学的に接続された第2端子と、前記光送信部及び前記光受信部に光学的に接続された第3端子と、を有し、前記第1端子及び前記第2端子のうちいずれか一方の端子と前記第3端子との間の光路に光を通過させる光スイッチであり、
前記光送信部は、
電気信号を光信号に変換するE/Oモジュールと、
前記E/Oモジュールから出力される光信号の波長を制御する波長制御手段とを有し、
前記第2の切替手段は、
第1ポート、第2ポート、第3ポート、及び第4ポートを有し、前記第1ポートが前記光送信部と光学的に接続され、前記第2ポートが前記光スイッチの第3端子と光学的に接続され、前記第4ポートが前記光受信部と光学的に接続され、前記第1ポートに入力した光を分岐して前記第2ポート及び前記第3ポートそれぞれより出力し、前記第2ポートに入力した光を分岐して前記第1ポート及び前記第4ポートそれぞれより出力し、前記第3ポートに入力した光を分岐して前記第1ポート及び前記第4ポートそれぞれより出力する光方向性結合器と、
前記光方向性結合器の前記第3ポートより出力された光のうち特定波長の光を選択的に反射して、その反射した光を前記第3ポートに入力させる光フィルタと を含み、
前記波長制御手段によって、前記E/Oモジュールが出力する前記第1信号光の波長を前記特定波長とする、又は前記特定波長以外の波長とすることにより、前記第1信号光を前記光受信器に導くか否かを切り替える、
ことを特徴とする光送受信器。 - 前記光受信部は、
前記第2信号光を電気信号に変換するO/Eモジュールを有し、
前記検出部は、
前記O/Eモジュールへ入力される光信号のパワーを検出し、検出された光信号のパワーと前記閾値とを比較するモニタ回路を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光送受信器。 - 請求項1又は2に記載の光送受信器である第1光送受信器、第2光送受信器、第3光送受信器、及び第4光送受信器と、
前記第1光送受信器と前記第2光送受信器との間に設けられた前記第1の光ファイバ伝送路及び前記第2の光ファイバ伝送路と、
前記第3光送受信器と前記第4光送受信器との間に設けられた第3の光ファイバ伝送路と、
前記第1光送受信器の光受信部の出力側と接続された第1端子と、前記第3光送受信器の前記光送信部の入力側と接続された第2端子と、前記第3光送受信器の光受信部の出力側と接続された第3端子と、システム外部へ電気信号を出力するための第4端子と、を有し、前記第1端子と前記第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる、又は前記第1端子と前記第2端子との間、及び前記第3端子と前記第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる第1のスイッチと、
前記第2光送受信器の光受信部の出力側と接続された第1端子と、前記第4光送受信器の前記光送信部の入力側と接続された第2端子と、前記第4光送受信器の光受信部の出力側と接続された第3端子と、システム外部へ電気信号を出力するための第4端子と、を有し、前記第1端子と前記第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる、又は前記第1端子と前記第2端子との間、及び前記第3端子と前記第4端子との間を閉じて電気信号を通過させる第2のスイッチと、
を備え、
前記第1の光ファイバ伝送路又は前記第2の光ファイバ伝送路を通じて第1光送受信器と第2光送受信器との間で通信が行われる場合には、前記第1のスイッチの第1端子と第4端子との間を閉じて第1光送受信器の光受信部が受信した信号光のパワーに応じて前記光受信部から出力される電気信号を外部に出力し、前記第2のスイッチの第1端子と第4端子との間を閉じて第2光送受信器の光受信部が受信した信号光のパワーに応じて前記光受信部から出力される電気信号を外部に出力し、
前記第1光送受信器の第2の切替手段によって前記光送信部から送出された第1信号光を前記光受信部に導いた場合には、前記第1のスイッチの第1端子と第2端子との間、及び第3端子と第4端子との間を閉じて、前記第1光送受信器の光受信部が受信した前記第1信号光に応じて前記光受信部から出力される電気信号を前記第3光送受信器の光送信部に入力し、入力された電気信号に応じて前記第3光送受信器の光送信部から出力される第1信号光を前記第3の光ファイバ伝送路に送信し、前記第3の光ファイバ伝送路を経て到達した第2信号光を前記第3光送受信器の光受信部によって受信し、受信した信号光のパワーに応じて前記光受信部から出力される電気信号を外部に出力し、
前記第2光送受信器の第2の切替手段によって前記光送信部から送出された第1信号光を前記光受信部に導いた場合には、前記第2のスイッチの第1端子と第2端子との間、及び第3端子と第4端子との間を閉じて、前記第2光送受信器の光受信部が受信した前記第1信号光に応じて前記光受信部から出力される電気信号を前記第4光送受信器の光送信部に入力し、入力された電気信号に応じて前記第4光送受信器の光送信部から出力される第1信号光を前記第3の光ファイバ伝送路に送信し、前記第3の光ファイバ伝送路を経て到達した第2信号光を前記第4光送受信器の光受信部によって受信し、受信した信号光のパワーに応じて前記光受信部から出力される電気信号を外部に出力する、
ことを特徴とする光通信システム。 - 前記光送受信器は、
他の光送受信器の動作状況又は光ファイバ伝送路の状況に関する情報を監視する外部情報監視部をさらに備え、
前記制御部は、前記外部情報監視部によって受信した情報に基づいて、前記第1の切替手段又は前記第2の切替手段による制御を行う、
ことを特徴とする請求項3に記載の光通信システム。
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