JP3969062B2 - 2段直列集塵機の捕集灰の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は焼却炉又は溶融炉から発生する排ガスを2段直列に設置した集塵機で処理する際に、集塵機で捕集される捕集灰を効果的に処理して、捕集灰からの重金属の溶出を確実に防止する2段直列集塵機の捕集灰の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭ごみや産業廃棄物の焼却炉又は溶融炉から発生する排ガス中には、焼却過程又は溶融過程で揮散された鉛等の重金属を含むダストや塩化水素(HCl)などの強酸性のガスが含まれていることから、これらの処理を施してから大気中に放散する必要がある。
【0003】
この排ガスの効果的な処理方法として、集塵機を2段直列に設置し、排ガスを2段集塵処理する方法が提案されている(特公平7−103980号公報)。この方法は、焼却炉から排出された排ガスを冷却する工程、冷却された排ガスから第1バグフィルタで煤塵を除去する工程、煤塵除去後の排ガスに消石灰を粉体又はスラリー状で噴霧して中和する工程、次いで中和された排ガスを第2バグフィルタで浄化する工程とからなっている。
【0004】
第1バグフィルタの主機能は、焼却過程又は溶融過程で発生する低沸点重金属類を含んだ飛灰の捕集であり、第2バグフィルタの主機能は塩化水素等の酸性ガスの除去である。即ち、第2バグフィルタでは、第1バグフィルタと第2バグフィルタとの間の中和工程で噴霧された消石灰が飛灰と共に濾布表面に堆積し、この消石灰を含む堆積層で、排ガス中の塩化水素等の酸性ガスを効果的に吸収除去することができる。このため、第1バグフィルタで捕集された灰は重金属類を多く含有するが、消石灰成分はなく、第2バグフィルタで捕集された灰は、重金属類の含有量は少なく、未反応の消石灰を多く含むものとなる。従って、第2バグフィルタの捕集灰は、重金属類含有量が低いため、少量の重金属固定化剤の添加で重金属の溶出を防止することが可能であるが、第1バグフィルタの捕集灰は重金属類の含有量が高いため、重金属の溶出防止処理が難しいという問題があった。
【0005】
従来、このような2段直列集塵機から発生する飛灰の処理方法として、第1バグフィルタから発生する飛灰に、鉄塩と第2バグフィルタから発生する飛灰を添加し、水を加えて湿潤状態で混練して処理する方法が提案されている(特開2000−202395)。
【0006】
なお、アルカリ性の飛灰の薬剤処理方法の一つとして、炭酸ガスとリン酸系重金属固定化剤を組み合わせた処理方法が提案されている(特開平8−155417号公報、特開平11−188331号公報)。この方法は、炭酸ガスを用いて飛灰中のアルカリ成分を低減することにより、重金属固定化剤の必要添加量を低減して飛灰処理コストの低減を図り、更に酸性雨に曝された際等においても重金属の溶出を確実に抑制し、また、スケール生成成分の溶出を抑制する方法である。この方法により、アルカリ飛灰を処理するためには、アルカリ飛灰と水と炭酸ガスとリン酸系重金属固定化剤を混合して反応させる必要がある。このための処理装置として、ケーシングと、該ケーシングに開口するアルカリ飛灰供給口、処理飛灰排出口、液体供給口、炭酸ガス含有ガス供給口及びガス排出口と、該ケーシング内に設けられた低速回転駆動の混合攪拌手段及び高速回転駆動の剪断分散手段とを具備したアルカリ飛灰処理装置が提案されている(特開2001−62426)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
2段直列集塵機から発生する飛灰の処理方法として提案されている特開2000−202395の方法は、第1バグフィルタの捕集灰のpH調整剤として第2バグフィルタの捕集灰を用いる方法であり、新たなpH調整剤としてのアルカリ剤を添加する必要がないという利点があるが、酸性化合物である鉄塩とアルカリ性である第2バグフィルタの捕集灰の添加量を調整して最適なpH域に設定する必要があるため、pH制御が難しく実用的ではないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記従来の問題点を解決し、2段直列集塵機から発生する飛灰を適切に処理する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明2段直列集塵機の捕集灰の処理方法は、焼却炉又は溶融炉から発生する排ガスを、2段直列に配置した集塵機の第1集塵機に通して飛灰を捕集し、次いで第1集塵機から排出される排ガスに消石灰を噴霧した後第2集塵機に通して飛灰を捕集することにより該排ガスを処理するに当たり、該集塵機で捕集された灰を処理する方法において、第2集塵機の捕集灰と第1集塵機の捕集灰との混合灰に、水及び重金属固定化剤を添加、混練する工程と、炭酸ガスを供給して混合する工程とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明においては、2段直列に配置された集塵機で排ガスを処理する場合に、前段で消石灰が噴霧され、消石灰を多く含み、重金属類の含有量の少ない第2集塵機の捕集灰に、重金属類含有量の多い第1集塵機の捕集灰を混合した混合灰を、水、重金属固定化剤及び炭酸ガスで処理する。即ち、本発明では、消石灰を多く含むアルカリ性の第2集塵機の捕集灰と第1集塵機の捕集灰との混合灰を炭酸ガスで処理することにより、そのアルカリ度を低減してPb等の重金属類の溶出量を低減することができるため、重金属固定化剤の必要添加量を低減することができ、従って、少ない重金属固定化剤添加量でPb、Cdなどの重金属類の溶出を確実に防止することができる。
【0011】
なお、第1集塵機の捕集灰を単独で処理することは、灰中にアルカリ成分がないため(炭酸ガスと反応する成分がないため)反応が起こらず、本発明には好ましくない。
【0012】
本発明においては、炭酸ガスとして焼却炉又は溶融炉から発生する排ガスを用いることができる。即ち、焼却炉又は溶融炉から発生する排ガス中には、通常5〜15%程度の炭酸ガスが含まれており、炭酸ガス源として有効に利用することができる。このように排ガスを利用することで、炭酸ガス供給コストの低減を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の2段直列集塵機の捕集灰の処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
本発明においては、2段集塵機で排ガスを処理する場合に第2集塵機で発生する捕集灰と第1集塵機で発生する捕集灰との混合灰(以下、これを「原灰」と称す場合がある。)を、水と重金属固定化剤と炭酸ガスを用いて処理する。
【0015】
第1集塵機の捕集灰と第2集塵機の捕集灰との混合灰を原灰とする場合、その混合比率は第1集塵機の捕集灰:第2集塵機の捕集灰=10:90〜80:20(重量比)、特に30:70〜60:40とすることが好ましい。この範囲よりも第1集塵機の捕集灰が多いと、混合灰中にアルカリ成分が少なくなる(炭酸ガスと反応する成分が少なくなる)ため、反応が起こりにくくなり、本発明にはあまり好ましくない。なお、この範囲よりも第2集塵機の捕集灰が多くても特に問題はないが、混合によるアルカリ度低減効果を得る上では、上記範囲とすることが望ましい。
【0016】
原灰の処理にあたっては、重金属固定化剤を混練した後炭酸ガスで処理しても良く、逆に炭酸ガスで処理した後重金属固定化剤を添加混練しても良い。具体的には、次のような処理手順で実施される。
[I] 炭酸ガス通気後、重金属固定化剤を添加混練する場合
▲1▼ まず、原灰に水を添加して、十分に混合するように混練する。
▲2▼ 上記▲1▼で混練した処理灰に炭酸ガスを十分に通気する。
▲3▼ 上記▲2▼の炭酸ガス通気後、重金属固定化剤の所定量を添加し、十分に攪拌する。
[II] 重金属固定化剤を混練した後、炭酸ガスを通気する場合
▲1▼ まず、原灰に水と重金属固定化剤を添加して、十分に混合するように混練する。
▲2▼ 上記▲1▼で混練した処理灰に炭酸ガスを十分に通気する。
なお、上記▲2▼の炭酸ガス通気後、更に重金属固定化剤を所定量添加して混練しても良い。
【0017】
本発明において、原灰に添加する水の量は、その後の炭酸ガスによる中和反応の効率の面から原灰に対して5〜50重量%、特に10〜30重量%とするのが好ましい。なお、この添加量は、炭酸ガス通気前の原灰に対する水の好適添加量であり、炭酸ガス通気前に、重金属固定化剤を水溶液として添加する場合には、この水溶液として添加される水量も含めることが好ましい。
【0018】
また、炭酸ガスの通気量は、処理する原灰のアルカリ度や原灰中の重金属成分や組成等、或いは用いる重金属固定化剤の種類等によっても異なるが、通常の場合、炭酸ガス通気後の灰のアルカリ度で10〜80mg−CaCO3/g−灰、特に20〜60mg−CaCO3/g−灰程度であることが好ましい。
【0019】
なお、この炭酸ガスとしては、前述の如く、焼却炉又は溶融炉の排ガスを利用することができる。
【0020】
本発明で用いる重金属固定化剤としては、リン酸系重金属固定化剤、キレート系重金属固定化剤、活性白土のような粘土鉱物重金属固定化剤、澱粉のような高分子系重金属固定化剤、セメント系重金属固定化剤、硫酸のような酸性溶液系重金属固定化剤、アルミニウム化合物系重金属固定化剤などを挙げることができ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
【0021】
このうち、リン酸系重金属固定化剤としては、リン酸又はその塩が用いられ、このうち、リン酸としては正リン酸や次亜リン酸、メタ亜リン酸、ピロ亜リン酸、正亜リン酸、次リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、縮合リン酸が挙げられ、リン酸塩としては、これらのリン酸の塩、第1リン酸塩、第2リン酸塩が挙げられる。特に好適なものは、正リン酸(H3PO4)、リン酸二水素一ナトリウム(NaH2PO4)、リン酸一水素二ナトリウム(Na2HPO4)であり、特に炭酸ガス通気後に添加するリン酸系重金属固定化剤としては、リン酸二水素一ナトリウムやリン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩が、処理灰のアルカリ度の低下が少なく、安定な処理を行える点で好ましい。
【0022】
なお、これらのリン酸及び/又はリン酸塩は、好ましくは20〜80重量%濃度の水溶液として原灰に添加して混練される。このような水溶液を用いる場合、前述の如く、水溶液として持ち込まれる水量を、混練水として考慮することが望ましい。
【0023】
キレート系重金属固定化剤としては、ジチオカルバミン酸系重金属固定化剤が挙げられ、具体的には、ジエチルジチオカルバミン酸及びその塩類(例えばナトリウム塩等)、ピペラジンジチオカルバミン酸及びその塩類、ポリアミンジチオカルバミン酸及びその塩類などがある。この中でも、取り扱い性の面から、液体としてのジチオカルバミン酸塩水溶液が好適に用いられる。
【0024】
このようなジチオカルバミン酸系重金属固定化剤は、好ましくは20〜50重量%濃度の水溶液として添加して混練される。このようなジチオカルバミン酸系重金属固定化剤水溶液を用いる場合においても、前述の如く、水溶液として持ち込まれる水量を、混練水として考慮することが望ましい。
【0025】
また、アルミニウム化合物系重金属固定化剤としては、硫酸アルミニウム、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アルミナセメントなどが挙げられ、このうち価格や入手のし易さの面から、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウムを特に好適に用いることができる。
【0026】
これらの重金属固定化剤の添加量は、原灰の重金属類含有量や炭酸ガスによる処理の程度、用いる重金属固定化剤の種類によっても異なるが、一般的には原灰に対して2〜20重量%、特に4〜10重量%とするのが好ましい。なお、炭酸ガス通気の前後で重金属固定化剤を添加する場合、合計の添加量がこの添加量となるようにし、炭酸ガス通気前に合計添加量の5/10〜9/10を添加混練し、炭酸ガス通気後にその残部を添加混練することが好ましい。
【0027】
このような本発明の2段直列集塵機の捕集灰の処理方法は、特開2001−62426に記載される処理装置を用いて容易に実施することができる。
【0028】
以下に図1を参照して特開2001−62426に記載される処理装置の構成を説明する。
【0029】
図1は本発明の実施に好適な特開2001−62426に記載される飛灰処理装置を示す斜視図であり、作業口の蓋を撤去した状態を示している。
【0030】
1対のサイドプレート1,2間に円筒形のケーシング3が配置されている。該ケーシング3の両端面にはそれぞれフランジ4が周設され、このフランジ4がサイドプレート1,2にボルトや溶接等によって固着されている。従って、ケーシング3の両端面はこれらのサイドプレート1,2によって封じられている。
【0031】
ケーシング3の軸心部分に回転軸5が配置され、該回転軸5に複数の攪拌翼6が取り付けられている。この攪拌翼6は、該回転軸5から放射方向に延在するアーム6aと、該アームに固着されたV字形に交わるブレード6b,6cと、これらのブレード6b,6cを繋ぐタイプレート6dとからなる鋤型のものである。該ブレード6b,6cは、回転軸5の回転方向(θ方向)の上流側において交わり、回転方向の後流側ほど両者の間隔(回転軸5の軸心線と平行方向の間隔)が拡大するようにV字形に連結されている。
【0032】
該攪拌翼6は、回転軸5に対し軸心線方向に間隔をおいて複数個設けられている。各攪拌翼6の回転方向の取付位相は異なっており、好ましくはこの回転方向において等分配置(例えば、攪拌翼6を2個設ける場合には約180゜位相を異ならせ、攪拌翼6を3個設ける場合には約120゜位相を異ならせて配置)される。
【0033】
この回転軸5の両端は、サイドプレート1,2に設けられた軸封部7を通ってサイドプレート1,2の外方に延出し、軸支部8によって軸支されている。この軸支部8はブラケット9を介してサイドプレート1,2に支持されている。
【0034】
サイドプレート1の外方にはモータ10、チェーン、ベルト又はギヤ等よりなる動力伝達部11及び減速機12よりなる回転軸駆動装置が設置されている。該回転軸駆動装置は該サイドプレート1に支持されている。
【0035】
ケーシング3内には剪断分散羽根13が設けられている。この剪断分散羽根13は、この実施の形態では複数枚例えば4枚の羽根を高速回転軸14の先端側に固設したものである。図示はしないが、高速回転軸14は、軸封部を介してケーシング3外に延出し、高速回転用モータに連結されている。この剪断分散羽根13は、回転軸5の混合攪拌翼6,6の旋回通過領域同士の間に配置されており、混合攪拌翼6に接触しない。
【0036】
ケーシング3の上面には被処理灰(原灰)の供給口16と、液体の供給口17と、炭酸ガス含有ガスの供給口18と、ガスの排出口19とが設けられている。ケーシング3の下面には処理灰の排出口20が設けられている。この原灰の供給口16及び排出口20には、それぞれロータリフィーダやゲートバルブ等の原灰給排装置が設けられても良く、単純な開閉式の蓋が設けられても良い。原灰供給口16にはホッパが設けられてもよい。液体供給口17には液体の定量供給機構が接続され、炭酸ガス含有ガス供給口18には炭酸ガス含有ガスを定量的に供給しうる機構が接続される。
【0037】
なお、図の実施の形態ではケーシング3を横型としているが、その軸心線方向を上下方向とした縦型としても良い。
【0038】
ケーシング3の側面には作業口21が設けられており、この作業口21を通してケーシング3内のメンテナンスを行いうるようになっている。この作業口21は、通常は円筒状のケーシング3と同じ曲率にて湾曲した着脱式ないしは開閉式の蓋(図示略)によって閉鎖されている。
【0039】
図1の処理装置を用いて本発明に従って集塵機捕集灰を処理するには、例えば、原灰(捕集灰)を供給口16からケーシング3内に所定量供給し、回転軸5及び高速回転軸14を回転させながら所定量の水を供給口17から少しずつ供給し、原灰と水とを混合する。次いで、炭酸ガス含有ガス供給口18から炭酸ガス含有ガス(炭酸ガス又は炭酸ガスと他のガスとを含有するガス)をケーシング3内に供給し、且つ排出口19からガスを排出しながら回転軸5及び高速回転軸14を回転させて炭酸ガスをアルカリ(とくにCa(OH)2)と反応させる。なお、高速回転軸14は、炭酸ガス含有ガスの通気当初は停止しておき、所定時間が経過してから駆動するようにしても良い。
【0040】
次いで、回転軸5及び高速回転軸14を回転させながら重金属固定化剤の水溶液を所定量供給口17から供給し、混合する。
【0041】
或いは、ケーシング3内に所定量の原灰を供給口16から供給し、回転軸5及び高速回転軸14を回転させながら所定量の重金属固定化剤の水溶液、及び必要に応じて水を供給口17からケーシング3内に供給して混合する。その後、回転軸5及び高速回転軸14を回転させながら、供給口18から炭酸ガス含有ガスをケーシング3内に供給し、且つケーシング3内からガスを排出口19を介して排出する。なお、この場合も、炭酸ガス含有ガスの通気開始当初は高速回転を停止しておき、通気開始後、所定時間が経過してから回転させてもよい。
【0042】
いずれの方法によっても、原灰中の重金属が効率良く固定されるので、所定時間経過後、回転軸5及び高速回転軸14を停止し、処理灰排出口20から処理灰を排出する。処理灰を造粒する場合は、高速回転軸14を停止し、回転軸5だけを回転させて造粒し、処理灰排出口20から造粒灰を排出することもできる。
【0043】
この処理装置では、攪拌翼付きの回転軸5を低速で回転させ、ケーシング3内の原灰全体を攪拌しながら剪断分散羽根13付きの高速回転軸14を高速で回転させて原灰を剪断分散させるので、ケーシング3内の原灰が水溶液と効率良く混合攪拌されると共に、炭酸ガス含有ガスと効率良く接触する。従って、きわめて効率良く飛灰処理を行うことができる。また、高速で回転させるのは小型の剪断分散羽根13だけであり、大型の攪拌翼6付き回転軸5は低速回転させるので、剪断分散羽根13及び攪拌翼6の回転駆動動力はいずれも小さくて済む。
【0044】
なお、このようにして炭酸ガスを供給して原灰を処理するに当たり、炭酸ガスと灰中のアルカリ成分との反応の進行状況、反応中の灰のアルカリ度をリアルタイムで把握し、炭酸ガスの使用量及び処理時間を必要最低限とした上で灰を所望のアルカリ度にまで中和することが望ましい。
【0045】
従って、好ましくは通気する炭酸ガス中のCO2濃度やガス流量をモニタリングすることにより、中和反応の進行状況ないし処理中の飛灰のアルカリ度を的確に推定し、この結果に基いて炭酸化工程の処理時間を制御する。
【0046】
この場合、
(1) 灰の炭酸ガス吸収量を測定し、この吸収量が設定値に達したときに、炭酸ガスの供給を終了させる、或いは
(2) 炭酸ガス通気工程における炭酸ガス供給量と炭酸ガス排出量とを測定し、測定された炭酸ガス供給量と炭酸ガス排出量の差が0を超える設定値に達したときに、炭酸ガスの供給を終了させる
ことが好ましい。
【0047】
上記(1)の場合、処理開始から原灰に吸収された炭酸ガスを測定し、この炭酸ガス吸収量に基いて処理状況、即ち、灰のアルカリ度を判断し、この炭酸ガス吸収量が設定値に達したときに炭酸ガスの供給を終了させる。
【0048】
これにより、炭酸ガスの吸収量をモニタリングするのみで、処理中の灰を取り出してアルカリ度の測定を行うことなく、処理中の灰のアルカリ度を判定することができる。
【0049】
即ち、例えば、図1に示す処理装置において、炭酸ガス含有ガス供給口18から供給するガス(入口ガス)のCO2濃度及び流量と、ガス排出口19から排出されるガス(出口ガス)のCO2濃度及び流量とを測定し、飛灰に吸収された炭酸ガス量(CO2量)(M:モル)を次式(A)により積算する。
【0050】
【数1】
【0051】
原灰中のアルカリ成分である消石灰(Ca(OH)2)と炭酸ガスとの反応は、下記式の通りであるから、吸収されたCO2量(M:モル)と等モルの飛灰中のCa(OH)2が反応により消費される。
Ca(OH)2+CO2+H2O→CaCO3+2H2O
【0052】
従って、このアルカリ度の低下度を、下記(B)式により、飛灰1g当たりのCaCO3(分子量:100.086)換算量(mg−CaCO3/g−灰)として算出することができる。
アルカリ度の低下度=M×100.086×1000/F …(B)
F:処理した原灰量(g)
【0053】
このアルカリ度の低下を、下記(C)式で処理前に予め実測により求めた原灰のアルカリ度から差し引くことにより、処理中の灰のアルカリ度を求めることができる。
【0054】
従って、この処理中の灰のアルカリ度が所望の値に達したときに、炭酸ガスによる処理を終了すれば良い。
【0055】
前述の如く、一般に、飛灰のアルカリ度が10〜80mg−CaCO3/g−灰、好ましくは20〜60mg−CaCO3/g−灰となった時点で、炭酸ガスによる処理を終了し、重金属固定化剤による処理に移ることが好ましく、処理中の炭酸ガス吸収量を積算し、この炭酸ガス吸収量から処理中の灰のアルカリ度をモニタリングして処理時間を制御すれば良い。
【0056】
上記(2)の場合は、炭酸化工程への炭酸ガス供給量と炭酸化工程からの炭酸ガス排出量とを測定し、その差が0を超える設定値に達したときに炭素の供給を終了することで、灰を所望のアルカリ度に処理する。
【0057】
即ち、例えば、図1に示す処理装置において、入口ガスのCO2濃度と出口ガスのCO2濃度とを測定し、下記(D)式によりCO2の利用率(Y:%)を算出する。
【0058】
【数2】
【0059】
炭酸化処理開始時においては、このCO2利用率は高く60〜90%程度であるが、その後、灰の炭酸化が進行し、アルカリ度が低くなってくると、このCO2利用率が低下してくる。
【0060】
重金属固定化剤として特にリン酸系重金属固定化剤を用いる場合、このCO2利用率が10〜40%、好ましくは約15〜25%となった時点で炭酸ガス処理を終了することが好ましい。
【0061】
前述の如く、用いる重金属固定化剤や原灰中の重金属の種類によって、炭酸化処理後の灰のアルカリ度に好適範囲があるため、そのアルカリ度に応じて、炭酸化処理を終了するCO2利用率を適宜設定すれば良い。
【0062】
このような方法によれば、入口ガス及び出口ガスのCO2濃度及び流量をモニタリングするのみで煩雑な試験を行うことなく、灰の中和反応の進行状況ないし処理中の灰のアルカリ度をリアルタイムでモニタリングすることができ、原灰を所望のアルカリ度に処理することができる。
【0063】
また、一般に、炭酸ガスと原灰との炭酸化反応において、灰の含水率は一定の範囲までは高いほど反応効率が高くなるが、一定の範囲を超えると灰が造粒し、粒の内部まで炭酸ガスが浸透しないことから反応効率が低下する。従って、炭酸化反応中は、灰の含水率は灰が造粒しない程度に高い値であることが好ましい。一方、処理後に灰を運搬、埋立処分等するときには、灰の含水率は灰が造粒する程度に高い値であることが好ましい。
【0064】
従って、灰の含水率を好適範囲に制御するために、原灰と炭酸ガスとを接触させる工程において灰の含水率が所定範囲となるように灰への水分の供給量を制御することが好ましい。
【0065】
また、この場合において、原灰をバッチ式で攪拌槽に導入し、灰の含水率が前記所定範囲となるように水を灰に添加しながら攪拌し、その後、炭酸ガス含有ガスを該攪拌槽に導入してアルカリ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカリ飛灰を排出するようにし、炭酸化の開始から終了まで灰の含水率が前記所定範囲となるように水分、好ましくは水の供給量を制御することが好ましい。
【0066】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0067】
なお、以下の実施例では、都市ゴミの溶融炉から発生する排ガスを2段直列集塵機で処理した場合の1段目のバグフィルタから発生するA飛灰と2段目のバグフィルタから発生するB飛灰の処理を行った。各飛灰の成分は表1に示す通りであり、A飛灰は重金属類の含有量が多く、B飛灰は重金属類の含有量は少ないが、残存消石灰成分であるCaの含有量が多い。
【0068】
【表1】
【0069】
実施例1
図1に示す飛灰処理装置を用いて、以下の処理手順で飛灰の処理を行った。
【0070】
▲1▼ A飛灰とB飛灰とを1:1の重量比で混合した混合灰を原灰とし、その12kgを原灰供給口16よりケーシング3内に投入した。次いで、脱塩水3.0kg(飛灰に対して25重量%)と正リン酸80重量%水溶液0.60kg(飛灰に対して5重量%:正リン酸として飛灰に対して4重量%)を液体供給口17より注入しながら、回転軸5及び高速回転軸14を3分間駆動し、原灰と水及び正リン酸水溶液とを均一に混合した。なお、回転軸5の回転速度は100rpm、高速回転軸14の回転速度は2000ppmとした。
【0071】
▲2▼ 回転軸5及び高速回転軸14の回転を続けながら炭酸ガス含有ガス供給口18よりCO2濃度10%の炭酸ガスを300L/minで50分間通気した。
【0072】
▲3▼ ガス通気30分後、40分後及び50分後の処理灰をそれぞれ処理灰排出口20より採取し、P−アルカリ度の測定と、環境庁告示13号試験による溶出液のpHとPb、Cd濃度の測定を行い、結果を表2に示した。
【0073】
なお、P−アルカリ度測定方法は次の通りである。まず、灰1gを採取し、脱塩水を1000mL加えて5分間攪拌後、この混合溶液を所定量採取し、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を2〜3滴加えた。次いで0.02N−硫酸を用いて無色になるまで滴定し、この滴定量から飛灰中のP−アルカリ度を求めた。
【0074】
参考例1
実施例1において、A飛灰を混合せず、B飛灰のみ12kgを原灰としたこと以外は同様にして処理を行い、P−アルカリ度の測定結果及び環境庁告示13号試験結果を表2に示した。
【0075】
実施例2
実施例1において、炭酸ガス含有ガスとして、溶融炉から排出されるCO2濃度8%の排ガスを通気したこと以外は同様にして処理を行い、P−アルカリ度の測定結果及び環境庁告示13号試験結果を表2に示した。
【0076】
実施例3
実施例1において、脱塩水3.0kgと正リン酸水溶液0.60kgの代りに、脱塩水30kg(飛灰に対して25重量%)とジチオカルバミン酸系重金属固定化剤(栗田工業(株)製「アッシュナイトS801」)0.6kg(飛灰に対して5重量%)とを注入したしたこと以外は同様にして処理を行い、P−アルカリ度の測定結果及び環境庁告示13号試験結果を表2に示した。
【0077】
比較例1
実施例1において、B飛灰を混合せず、A飛灰のみ12kgを原灰としたこと以外は同様にして処理を行い、P−アルカリ度の測定結果及び環境庁告示13号試験結果を表2に示した。
【0078】
【表2】
【0079】
比較例2
A飛灰50gを500mLのポリビーカーに採取し、脱塩水12.5g(飛灰に対して25重量%)とジチオカルバミン酸系重金属固定化剤(栗田工業(株)製「アッシュナイトS801」)を表3に示す割合で添加し、スパーテルで約3分間混練して飛灰とよく混合した。
【0080】
得られた処理灰について、環境庁告示13号試験を行って、結果を表3に示した。
【0081】
比較例3
B飛灰50gを原灰としたこと以外は比較例2と同様にして処理を行い、環境庁告示13号試験結果を表3に示した。
【0082】
比較例4
A飛灰25gとB飛灰25gとの混合灰を原灰としたこと以外は比較例1と同様にして処理を行い、環境庁告示13号試験結果を表3に示した。
【0083】
比較例5
A飛灰40gとB飛灰10gを500mLのポリビーカーに採取し、脱塩水12.5g(飛灰に対して25重量%)とポリ硫酸第2鉄を表3に示す割合で添加し、スパーテルで約3分間混練して飛灰と良く混合した。
【0084】
得られた処理灰について、環境庁告示13号試験を行って結果を表3に示した。
【0085】
【表3】
【0086】
表3より明らかなように、A飛灰とB飛灰を別々に処理した場合(比較例2,3)、Pb,Cdの溶出を防止できる添加量は、A飛灰の場合25重量%、B飛灰の場合1重量%と大きく異なっており、実際の処理では添加量制御が難しい。また、A飛灰とB飛灰を等量で混合した灰に対しても15重量%必要となっている(比較例4)。また、A飛灰とB飛灰の混合灰にポリ硫酸鉄を用いる方法(特開2000−202395)の場合、ポリ硫酸鉄の添加量が多く必要となるため、実用的ではない(比較例5)。
【0087】
これに対して、実施例1〜3の場合は、重金属固定化剤の添加量4.0〜5.0重量%で飛灰中のPb,Cdの溶出を防止することができる。
【0088】
なお、A飛灰のみを処理する比較例1では炭酸ガスを通気しても、溶出液pHに大きな変化は見られず、Pb,Cdの溶出を抑えることはできない。
【0089】
以上の結果から、本発明の方法により2段直列集塵機の捕集灰を処理することにより、少ない重金属固定化剤の添加量で、安定的に処理することができることがわかる。
【0090】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の2段直列集塵機の捕集灰の処理方法によれば、2段直列集塵機から発生する飛灰を、少ない重金属固定化剤添加量で効果的に処理して、処理物からの重金属の溶出を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に好適な処理装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 サイドプレート
3 ケーシング
5 回転軸
6 攪拌翼
10 モータ
12 減速機
13 剪断分散羽根
14 高速回転軸
16 原灰供給口
17 液体供給口
18 炭酸ガス含有ガス供給口
19 ガス排出口
20 処理灰排出口
21 作業口
Claims (2)
- 焼却炉又は溶融炉から発生する排ガスを、2段直列に配置した集塵機の第1集塵機に通して飛灰を捕集し、次いで第1集塵機から排出される排ガスに消石灰を噴霧した後第2集塵機に通して飛灰を捕集することにより該排ガスを処理するに当たり、該集塵機で捕集された灰を処理する方法において、
第2集塵機の捕集灰と第1集塵機の捕集灰との混合灰に、水及び重金属固定化剤を添加、混練する工程と、炭酸ガスを供給して混合する工程とを有することを特徴とする2段直列集塵機の捕集灰の処理方法。 - 請求項1において、該炭酸ガスとして、焼却炉又は溶融炉から発生する炭酸ガス含有廃ガスを供給することを特徴とする2段直列集塵機の捕集灰の処理方法。
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