JP3966446B2 - 吸収式冷暖房装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷房運転、ヒートポンプ暖房運転、および直火加熱暖房運転の3つのモードで運転できる吸収式冷暖房装置に関し、特に、直火加熱暖房運転時の運転性能を高めることができる吸収式冷暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、冷房運転だけでなく、吸収器で汲み上げた熱を利用してヒートポンプ暖房運転を行えるようにした吸収式冷暖房装置に対する需要が高まりつつある。このヒートポンプ暖房には、外気温度が低くなるにつれて外気からの熱の汲み上げ効率が低下していくという特性がある。そこで、外気温度が低い場合に、ヒートポンプ暖房運転に代えて直火加熱暖房運転を行えるようにした装置が提案されている(特公平6−97127号)。
【0003】
本出願人は、冷房運転、ヒートポンプ暖房運転および直火加熱暖房運転の3つのモードの切換えを簡単にすることができる吸収式冷暖房装置を提案している(特開平10−197008号)。この冷暖房装置では、ヒートポンプ暖房運転時に暖房能力の不足が生じた場合は、再生器で加熱されて抽出された高温の冷媒蒸気を凝縮器に送って冷却水管と接触させて凝縮させた後、再び再生器に還流する冷媒の閉循環ループを構成した。その結果、再生器で抽出された冷媒蒸気は凝縮器で全縮される一方、凝縮された冷媒は凝縮器から蒸発器に戻されなくなり、ヒートポンプ暖房運転が停止されて直火加熱暖房運転に切換えられる。
【0004】
さらに、本出願人は、凝縮器から精留器を通じて再生器へ冷媒を環流させるため、凝縮器から精留器へ冷媒が自然落下できるようにした専用の環流路を設けた吸収式冷暖房装置を提案している(特開平10−267448号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記専用の環流路を設けた吸収式冷暖房装置では、冷媒の環流だけのために管路が増えることになるし、継ぎ手部分が増えるので、真空度合の確保が重要であるこの種システムにとって好ましくない。そこで、凝縮器から精留器上部へ、冷媒を直接逆流させることが考えられる。しかし、冷媒の逆流量が多い場合、精留器に充填されている充填材に上部から流下する冷媒が充満してしまい、フラッディングを生じて良好な運転状態を損なってしまうおそれがる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消し、システムの真空度を低下させることなく凝縮器から再生器へ冷媒を戻すことができ、良好な運転状態で直火加熱暖房をすることができる吸収式冷暖房装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷媒を収容する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を吸収する吸収剤を含む溶液を収容する吸収器と、前記溶液の一部を加熱して冷媒蒸気を抽出し、溶液中の吸収剤濃度を回復させる再生器と、抽出された前記冷媒蒸気を再生器から凝縮器へ給送する冷媒蒸気通路と、前記冷媒蒸気を凝縮させて前記蒸発器へ供給する凝縮器とを具備し、冷房運転、ヒートポンプ暖房運転または直火加熱暖房運転が選択的に可能な冷暖房装置において、前記直火加熱暖房運転時には、凝縮器から蒸発器への冷媒液の供給を断ち、凝縮器に溜まった冷媒液を、前記冷媒蒸気通路を介して前記再生器上方の精留器上部に溢れさせるよう構成するとともに、前記精留器上部に溢れた冷媒液を、精留器の側壁寄りへ導くガイド部材を設けた点に第1の特徴がある。
【0008】
また、本発明は、前記精留器上部に前記蒸発器から冷媒の一部を給送する手段と、前記蒸発器から給送された冷媒を分散して流下させるため前記精留器内に設けられた分散器とを具備し、前記分散器が、精留器の壁面との間に間隙を有して配されるとともに、前記ガイド部材が、前記溢れた冷媒液を衝突させて前記間隙に導くよう前記分散器外周に立設された点に第2の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記精留器が円筒状に形成され、前記分散器が、椀状の分散板を有し、かつ該分散板が前記精留器と同心で配置され、前記ガイド部材が、前記分散板の縁から立ち上げられている点に第3の特徴がある。
【0010】
上記特徴によれば、直火加熱暖房運転に移ったときに再生器に冷媒を還流させる際、専用の管路を必要とせず、冷房運転やヒートポンプ運転時の冷媒通路の一部を使うことができる。したがって、専用の管路を設けるときのように、スペースを新たに確保する必要がない。特に、ガイド部材により、冷媒液を精留器の側壁寄りへ導くことができるので、精留器内の中央寄りを上昇する傾向がある冷媒蒸気との衝突が避けられ、スムーズな流体の流れが確保される。
【0011】
さらに、第3の特徴によれば、分散板が精留器内に壁面と間隙を有して同心で配置され、かつ、冷媒液のガイド部材が分散板の縁から立ち上げられているので、冷房運転やヒートポンプ運転時にも、冷媒蒸気の上昇のむらがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図4は本発明の一実施形態に係る吸収式冷暖房装置の要部構成を示す系統ブロック図である。蒸発器1には冷媒としてトリフルオロエタノール(TFE)などのフッ化アルコールが、吸収器2には吸収剤を含む溶液としてジメチルイミダゾリジノンなどのDMI誘導体が収容されている。この場合、前記冷媒はフッ化アルコールに限らず非凍結範囲が広くとれるものであればよく、溶液についてもDMI誘導体に限らず非結晶範囲が広く取れるものであり、前記冷媒よりも高い常圧沸点を有し、かつこれを吸収しうるものであればよい。例えば、水と臭化リチウムの組み合わせは、外気温度が零度近くになった状態での暖房運転時において、溶液が結晶化するもしくは冷媒である水が凍結するおそれがあるので、本実施形態の系統に好適とは言い難い。
【0013】
蒸発器1と吸収器2とは、蒸発(冷媒)通路を介して互いに流体的に連結されており、これらの空間を、例えば30mmHg程度の低圧環境下に保持すると蒸発器1内の冷媒が蒸発し、冷媒蒸気は図中に2重矢印で示したように、前記通路を介して吸収器2内に入る。この冷媒蒸気を吸収器2内の吸収剤溶液が吸収することにより、吸収冷凍動作が行われる。前記蒸発通路には冷却器(熱交換器)18が配置されている。
【0014】
まずバーナ7が点火され、再生器3によって吸収器2内の溶液濃度が高められると(バーナおよび再生器、ならびに溶液濃縮については後述する)、吸収器2内の溶液が冷媒蒸気を吸収し、該冷媒の蒸発による潜熱によって蒸発器1内が冷却される。蒸発器1内には、ポンプP4によって冷水が通過させられる管路1aが設けられる。管路1aの一端(図では出口端)は第1の四方弁V1の#1開口に、その他端(図では入口端)は第2の四方弁V2の#1開口にそれぞれ連結される。冷媒はポンプP1によって蒸発器1内に設けられた散布手段1bに導かれ、前記冷水が通過している管路1a上に散布される。前記冷媒が管路1a内の冷水から蒸発熱を奪って冷媒蒸気となる一方、前記冷水の温度は降下する。冷媒蒸気は、蒸発通路に配置された冷却器18を通って吸収器2に流入する。蒸発器1内の冷媒は、ポンプP1によって前記散布手段1bに導かれるほか、後で詳述するように、その一部はフィルタ4を通して精留器6にも給送される。蒸発器1とフィルタ4間のブリードラインとしての管路1cには流量調節弁V5が設けられている。なお、管路1aを流れる冷水としてはエチレングリコール又はプロピレングリコ−ル水溶液を使用するのが好ましい。
【0015】
前記冷媒蒸気が吸収器2の吸収剤溶液に吸収されると、吸収熱によって該溶液の温度は上昇する。前記溶液の吸収能力は該溶液の温度が低いほど、また溶液中の吸収剤濃度が高いほど大きい。そこで、該溶液の温度上昇を抑制するため、吸収器2の内部には管路2aが設けられ、該管路2aには冷却水が通される。管路2aの一端(図では出口端)は凝縮器9内を通過した後、ポンプP3を介して第1の四方弁V1の#2開口に、管路2aの他端(図では入口端)は第2の四方弁V2の#2開口にそれぞれ連結される。管路2aを通過する冷却水として、前記冷水と同じ水溶液を使用する。
【0016】
溶液はポンプP2によって吸収器2内に設けられた散布手段2bに導かれ、管路2a上に散布される。その結果、管路2aを通っている冷却水によって溶液が冷却される一方、冷却水の温度は上昇する。吸収器2内の溶液が冷媒蒸気を吸収し、その吸収剤濃度が低下すると吸収能力が低下する。そこで、再生器3および精留器6により、吸収剤溶液から冷媒蒸気を分離発生させ、溶液中の吸収剤濃度を高めて吸収能力を回復させる。このために、吸収器2で冷媒蒸気を吸収して希釈された溶液つまり希液は、前記ポンプP2によって、管路7bおよび制御弁V3を通して精留器6に給送され、再生器3へと流下させられる。再生器3は前記希液を加熱するバーナ7を有している。該バーナ7はガスバーナを使用しているが、どのような加熱手段であってもよい。再生器3で加熱され、冷媒蒸気が抽出されて濃度が高められた溶液(濃液)は、管路7aおよび制御弁V4を通して前記吸収器2に戻され、前記散布手段2bによって管路2a上に散布される。
【0017】
再生器3で発生された前記冷媒蒸気は、精留器6内を上昇する際に精留器6内を流下する溶液と十分に接触することによって、混入した微量の吸収剤溶液成分が十分に分離された後、凝縮器9へ給送される。凝縮器9で冷却されて液化された冷媒は、管路9bを通り、冷却器18および減圧弁(流量制御バルブ)11を経由して蒸発器1に戻され、散布手段1bで管路1a上に散布される。前記冷却器18は、前記蒸気通路に配置された1種の熱交換器であり、蒸発器1で発生した冷媒蒸気中に混在する冷媒ミストを、凝縮器9から還流される暖かい冷媒で加熱してその気化を促進する一方、蒸発器1へ還流される前記冷媒の温度を降下させる。
【0018】
なお、凝縮器9から蒸発器1に供給される還流冷媒の純度は極めて高くなってはいるが、その中にごくわずかに混在する吸収剤成分が長時間の運転サイクルによって蓄積し、蒸発器1内の冷媒の純度が徐々に低下することは避けられない。そこで、上述のように、蒸発器1から冷媒のごく一部をフィルタ4を介して精留器6に給送し、再生器3から生じる冷媒蒸気と共に再び純度を上げるためのサイクルを経るように構成している。なお、前記フィルタ4は、冷媒中に混入する塵埃や錆などが精留器6内の充填材管路に詰まって機能低下の原因になるのを防止するのに役立つ。
【0019】
吸収器2と精留器6を連結する管路7a、7bの中間に設けられた熱交換器12により、再生器3から出た管路7a中の高温濃液は吸収器2から出た管路7中の希液と熱交換して冷却された後、吸収器2へ給送されて散布される。一方、熱交換器12で予備的に加熱された希液は精留器6へ給送される。こうして熱効率の向上が図られているが、さらに、還流される前記濃液の熱を吸収器2または凝縮器9から出た管路2a内の冷却水に伝達するための熱交換器(図示せず)を設けることにより、吸収器2に還流される濃液の温度はより一層低下させ、冷却水温度はさらに上げるように構成してもよい。
【0020】
前記冷水または冷却水を外気と熱交換するための顕熱交換器14には管路4a、室内機15には管路3aがそれぞれ設けられている。管路3a、4aの各一端(図では入口端)は第1の四方弁V1の#3、4開口に、その他端(図では出口端)は第2の四方弁V2の#3、4開口にそれぞれ連結される。室内機15は冷暖房を行なう室内に備えられ、冷風または温風の吹出し用ファン10(両者は共通)と吹出し出口(図示せず)とが設けられる。前記顕熱交換器14は室外に置かれ、ファン19で強制的に外気との熱交換が行われる。なお図中の添字付き符号Tは温度感知器、添字付き符号Lは液面感知器、添字付き符号PSは圧力感知器をそれぞれ表わしている。
【0021】
ヒートポンプによる暖房運転時には、第1および第2の四方弁V1、V2をそれぞれの#1および#4開口が連通され、#2および#3開口が連通されるような位置に切替え制御する。これにより、吸収器2および凝縮器9内で暖められた管路2a内の冷却水が、ポンプP3により、室内機15の管路3aへ導かれて室内の暖房が行われる。
【0022】
上記ヒートポンプによる暖房運転時において、外気温度が極端に低くなると、外気からの熱汲上げが難しくなり、暖房能力が低下する。このような外気温度条件の時にはヒートポンプサイクル運転は停止し、再生器3で発生した冷媒蒸気を凝縮器9との間で環流させ、バーナ7による加熱熱量を、凝縮器9内で効率よく管路2a内の冷却水に伝導する直火加熱暖房運転により、前記冷却水を昇温させて暖房能力を向上させるようにする。
【0023】
本実施形態では、この直火加熱暖房運転に際し、凝縮器9で凝縮された冷媒を再生器3へ戻すため、精留器6から凝縮器9へ冷媒蒸気を給送する管路を使って冷媒液を逆流させる。外気温度が低くなって暖房能力が不足する時には、凝縮器9から蒸発器1に至る冷媒液の管路9b、および再生器3から吸収器2に至る濃液の管路7aを遮断してヒートポンプサイクルを停止させる。ヒートポンプサイクルを停止させて直火加熱に移ることにより、凝縮器9で凝縮されて液化した冷媒は、凝縮器9内に溜まるようになり、その量が多くなると、凝縮器9から溢れて精留器6に逆流する。
【0024】
ヒートポンプ運転から直火加熱暖房運転への切換え、つまり管路7a,9bの遮断は、室内外の適当な箇所(例えば顕熱交換器14の近傍)に温度感知器T14を設け、感知された温度が予定値以下になったときに自動的に行えるようにするのがよい。外気温度が予定値以下に低下したことは暖房負荷の大小によっても判定することができる。暖房負荷の演算や直火加熱運転への切り替えについては、本出願人の出願に係る特開平9−318183号や、特開平10−185344号公報などに詳細に説明されているので、これらの記載を援用し、本明細書に統合する。
【0025】
次に、精留器6の構造を詳細に説明する。図3は精留器の断面図である。精留器6は円筒状をなし、その上端は閉塞され、下端は前記再生器3の上方に結合される。精留器6の上部側壁には、前記凝縮器9との連通路を形成する連結管20が設けられる。連結管20には、凝縮器9との連結のためのフランジ20aが形成される。
【0026】
精留器6は、2つのステージつまり回収段および濃縮段を有していて、それぞれに充填材21,22が配置される。充填材21,22の下面は、中央部が下方に膨出した錐状をなす。一方、充填材21,22の上面は平らになっていて、そこには分散器23,24が載置される。分散器23,24は、後で詳述する。
【0027】
回収段に設けられた分散器23の上方には、精留器6の側壁を貫通して水平に延びた希液滴下用のノズル25が突出して設けられる。ノズル25は、その先端が開口しており、前記管路7bを通じて吸収器2から給送される希液がこの開口から分散器23の上に滴下する。
【0028】
濃縮段に設けられた分散器24の上方には、ブリード滴下用のノズル26が設けられる。ノズル26はノズル25と同様先端が開口しており、このノズル26を通じて、蒸発器1から給送されるブリード液つまりごくわずかに吸収剤成分を含んだ冷媒液が分散器23の上に滴下する。さらに、分散器24の、前記連結管20側には、凝縮器9から逆流する冷媒液を精留器6の内壁に沿うよう案内するガイド部材としてのプレート27が設けられる。
【0029】
充填材21,22は、錐状の底部形状を有する網状の型材にポールリングやラシヒリング等のチップを詰め込んで、この型材とともに精留器6に充填するのがよい。また、ステンレスの金網をロール状に巻き、このロールの中心部を膨出させることによって充填材21,22を形成してもよい。
【0030】
次に、精留器塔頂部の構造を詳述する。図1は分散器24を含む精留器塔頂部の断面図、図2は図1のA−A断面図である。両図において、分散器24は、有底円筒つまり椀状の分散板241、および分散板241を上下に貫通して冷媒蒸気を上方に通過させるための通路形成部材としての複数(この例では4本)のライザ242を有する。分散板241には、冷媒を充填材22上に滴下させるための滴下孔243が複数(この例では9個)形成される。滴下孔243の下方には分散ノズル244が固着されている。滴下孔243には、冷媒液が流れ込みやすいように錐状の座ぐりを設けるのがよい。分散板241はその下面と充填材22との間に間隙を保持できるように脚245を有している。
【0031】
分散板241は精留器6の壁との間に均等に外周蒸気通路としての間隙Gを保持できるように寸法が設定され、円筒状の精留器6と同心で配置される。冷媒蒸気は前記ライザ242だけでなく、間隙Gをも通過して上方に流入する。
【0032】
分散板241の上縁部には、外周に沿ってプレート27が立設される。このプレート27は凝縮器9から連結管20を通って精留器6に流入する冷媒液が分散板241内に流入しないよう阻止する衝立またはガイドとして機能する。凝縮器9から流入する冷媒液はプレート27に当たって矢印Cで示すように下方に案内され、分散板241を通過せず、精留器6の内壁に沿って流下する。プレート27は、冷媒液を下方に案内することができるように、連結管20の内壁下面より上方に立ち上がっているとともに、水平方向では連結管20の全域をカバーするように寸法が設定される。ただし、プレート27を高くしすぎて、精留器6を上昇する冷媒蒸気が連結管20を通って凝縮器9に流入するのを阻害しないようにするのはもちろんである。
【0033】
精留器6の側壁外面には、フランジ付きのパイプ28が溶接されており、このパイプ28で支持された前記ブリード滴下用のノズル26が精留器6の側壁を貫通して分散板241の上まで延びている。ノズル26にはフランジ26aが溶接されていて、このフランジ26aは、ボルト等、適宜の締結部材で前記パイプ28のフランジ部28aと結合される。
【0034】
図1では、濃縮段つまり分散器24と充填材22について説明したが、回収段つまり分散器23と充填材21についても、プレート27がないことを除き、同様に構成される。
【0035】
上記構成により、ノズル25,26から滴下した希液または冷媒は、滴下孔243を通じて充填材21,22上に滴下する。希液または冷媒は充填材21,22と接触して吸収剤成分の分離が促進される。この構成により回収段で希液から分離された冷媒蒸気は濃縮段でさらに高い精度で分離され、凝縮器9に給送される。そして、直火加熱暖房運転時、凝縮器9に溜まった冷媒液はその量が多くなると、連結管20の内周下面レベルを超えて、精留器6に溢れ出す。溢れ出た冷媒液はプレート27に当たって下方に案内され、精留器6の内壁面に沿って流下する。
【0036】
冷媒液を精留器の内壁に沿って流下させるようにすることで、冷媒液が充填材23,24内に充満してフラッディングをきたすことなく速やかに、再生器3に戻ることができる。特に、精留器6内を上昇する冷媒蒸気は精留器6の中心寄りを流れる傾向があるので、冷媒液を内壁に沿って流下させることにより、精留器6内での流体の上昇分と下降分とが衝突しにくくなり、流れがスムーズになる。
【0037】
【発明の効果】
請求項1〜請求項3の発明によれば、直火加熱暖房運転用の専用管路を設けることなく、直火加熱暖房運転中に凝縮器内の冷媒液を再生器に環流させることができる。したがって、専用の管路を設けたのと同等の性能を確保できるうえ、専用の管路を設けるためのスペースを必要としないし、余分な管継手が増えることがないので、真空度を高度に維持しやすい。
【0038】
特に、冷媒液は、精留器の壁面に沿って流下するので、フラッディングを生ずることなくスムーズに再生器に戻すことができる。
【0039】
さらに、請求項3の発明によれば、精留器内を冷媒蒸気がむらなく上昇する通路が確保されるので、精留性能を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る精留器の塔頂部縦断面図である。
【図2】 図1のA−A矢視図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る精留器の縦断面図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る冷暖房装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…蒸発器、 1a…冷水用管路、 2…吸収器、 2a…冷却水用管路 3…再生器、 4…フィルタ、 6…精留器、 9…凝縮器、 20…連結管、 21,22…充填材、 23,24…分散器、 25…希液滴下用ノズル、 26…ブリード滴下用ノズル、 27…プレート(ガイド部材)、 241…分散板、 242…ライザ、 243…滴下孔、 245…脚

Claims (3)

  1. 冷媒を収容する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を吸収する吸収剤を含む溶液を収容する吸収器と、前記溶液の一部を加熱して冷媒蒸気を抽出し、溶液中の吸収剤濃度を回復させる再生器と、抽出された前記冷媒蒸気を再生器から凝縮器へ給送する冷媒蒸気通路と、前記冷媒蒸気を凝縮させて前記蒸発器へ供給する凝縮器とを具備し、
    冷房運転、ヒートポンプ暖房運転または直火加熱暖房運転が選択的に可能な冷暖房装置において、
    前記直火加熱暖房運転時には、凝縮器から蒸発器への冷媒液の供給を断ち、凝縮器に溜まった冷媒液を、前記冷媒蒸気通路を介して前記再生器上方の精留器上部に溢れさせるよう構成するとともに、
    前記精留器上部に溢れた冷媒液を、精留器の側壁寄りへ導くガイド部材を設けたことを特徴とする吸収式冷暖房装置。
  2. 前記精留器上部に前記蒸発器から冷媒の一部を給送する手段と、
    前記蒸発器から給送された冷媒を分散して流下させるため前記精留器内に設けられた分散器とを具備し、
    前記分散器が、精留器の壁面との間に間隙を有して配されるとともに、
    前記ガイド部材が、前記溢れた冷媒液を衝突させて前記間隙に導くよう前記分散器外周に立設されたことを特徴とする請求項1記載の吸収式冷暖房装置。
  3. 前記精留器が円筒状に形成され、
    前記分散器が、椀状の分散板を有し、該分散板が前記精留器と同心で配置され、
    前記ガイド部材が、前記分散板の縁から立ち上げられていることを特徴とする請求項2記載の吸収式冷暖房装置。
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