JP3965856B2 - 冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、HFC系冷媒又はHFC系冷媒を含む混合冷媒からなる冷媒と、この冷媒と相互溶解性の無いまたは少ない圧縮機の潤滑油とを冷却回路内に封入してなる冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりある冷却装置について図1を用いて説明する。図1は従来よりある冷却装置10の冷却回路図である。この冷却回路は、図1に示すように、圧縮機1と、凝縮器2と、キャプラリーパイプや膨張弁等の減圧装置3と、蒸発器4と、それらを接続する冷媒配管5等により形成されている。そして、この冷却回路内には、CFC12やHCFC22等の冷媒が封入され、一方、この冷却回路の圧縮機1には鉱物油やアルキルベンゼン系油等の潤滑油が用いられていた。
【0003】
冷却回路内に封入された冷媒は、圧縮機1の運転により図1の矢印に示す如く、凝縮器2、減圧装置3、蒸発器4を順に経由して圧縮機1に戻るように構成されており、このとき、潤滑油の一部が冷媒とともに圧縮機1から吐出されるが、上記冷媒と上記潤滑油とは相互溶解性を有しているので、圧縮機1から吐出された潤滑油が冷媒とともに冷却回路を経由して再び圧縮機1に戻るようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年オゾン層保護の目的から、こうした冷却装置に用いる冷媒が、CFC系冷媒からHFC系冷媒へ移行されつつあるが、CFC系或いはHCFC系冷媒で用いていた従来の潤滑油(鉱物油やアルキルベンゼン系油等)は、塩素基を含まないHFC系冷媒との相互溶解性が少ない。このため、こうした従来の潤滑油とHFC系冷媒の組み合わせにて冷却装置10を運転させた場合には、圧縮機1から吐出された潤滑油は、冷媒と分離した状態で冷却回路を流れるため、冷却回路の途中で滞留して圧縮機1まで戻らないという不具合を生じてしまうものである。
【0005】
特に、蒸発器4以下の冷却回路では、液体で流入した冷媒が蒸発器4内を流れる過程で雰囲気と熱交換することにより気体となって流出するが、冷媒と分離して蒸発器4内に蛇行配設された冷媒配管の内面に付着した潤滑油は気体冷媒では押し流されにくくなる。そしてさらに、蒸発器4以下の冷却回路では、温度が低いために潤滑油の粘性が高くなり滞留が起こりやすくなる。
【0006】
このようにして、圧縮機1以外の冷却回路に潤滑油が過度に滞留すると、圧縮機1が潤滑油切れとなり不具合を生じる恐れがあった。
【0007】
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、冷媒と相互溶解性の低い潤滑油を用いても、圧縮機が潤滑油切れを起こして故障することのない冷却装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る冷却装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器等を冷媒配管等によって接続することにより冷却回路を形成し、当該冷却回路内に、HFC系冷媒又はHFC系冷媒を含む混合冷媒からなる冷媒と、当該冷媒と相互溶解性の無い又は少ない前記圧縮機の潤滑油とを封入してなる冷却装置であって、前記圧縮機内の潤滑油量に影響するデータを検出する検出手段と、当該検出手段の検出値を基に前記圧縮機内の潤滑油が不足か否かを判断する判断手段とを備えた冷却装置において、前記データは、前記圧縮機の重さであって、前記検出手段は、前記圧縮機の重さを検出するセンサであることを特徴特徴とする。
【0009】
この構成によれば、検出手段の検出値を基に、圧縮機内の潤滑油が不足状態にあるか否かを判断できるので、圧縮機が潤滑油切れを起こし故障する前に対処することができる。
【0010】
請求項2の発明に係る冷却装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器等を冷媒配管等によって接続することにより冷却回路を形成し、当該冷却回路内に、HFC系冷媒又はHFC系冷媒を含む混合冷媒からなる冷媒と、当該冷媒と相溶性の無い又は少ない前記圧縮機の潤滑油とを封入してなる冷却装置であって、前記圧縮機内の潤滑油量に影響するデータを検出する検出手段と、当該検出手段の検出値を基に前記圧縮機内の潤滑油が不足か否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づき、前記冷却回路内の冷媒の流れを制御する冷媒制御手段とを備えた冷却装置において、前記蒸発器を並列接続された複数の蒸発器としてなり、前記凝縮器と前記各蒸発器との間の冷却回路を開閉するように前記各蒸発器に直列接続された複数の電磁弁とを備え、前記冷媒制御手段は、一の電磁弁を開成し、他の電磁弁を閉成し、当該他の電磁弁を閉成状態で該一の電磁弁を複数回開閉する制御装置であることを特徴とするものである。
【0011】
この構成によれば、凝縮器と蒸発器との間の冷却回路に設けた電磁弁を開閉させることで、潤滑油が滞留しやすい低圧回路、特に蒸発器を流れる冷媒の流速を大きく変動させることができるので、潤滑油の滞留を確実に防止できる。
【0021】
この構成によれば、圧縮機の重さを検出するため、この検出値を基に圧縮機内の潤滑油不足を判断するため、正確な判断を行うことができる。
【0034】
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、従来の技術で説明した構成と同様のものについては同一符号を付している。
【0036】
図1に示すように、本発明の冷却装置10は従来の技術で説明した冷却装置10と同様に、圧縮機1と、凝縮器2と、キャピラリーパイプや膨張弁等の減圧装置3と、蒸発器4と、これらを接続する冷媒配管5等により冷却回路が形成されている。一方、この冷却回路内には、例えばR407cのように従来とは異なる塩素基を含まないHFC系冷媒が封入されている。また、この冷却回路の圧縮機1には潤滑油が用いられているが、安全性、サービス性およびコスト的な問題などから、HAB油のようにHFC系冷媒(以下「冷媒」とする)と相互溶解性(以下「相溶性」とする)の少ない潤滑油が用いられている。
【0037】
そして、冷却回路内に封入された冷媒は、圧縮機1の運転により図1の矢印に示す如く、凝縮器2、膨張弁3、蒸発器4を順に経由して圧縮機1に戻るように構成されているが、このとき、圧縮機1内の上部空間に霧状に滞留する潤滑油等、圧縮機1に入れられた潤滑油の一部が、圧縮機1の運転にともない冷媒とともに吐出されてしまう。
【0038】
そして、このように圧縮機1から吐出された潤滑油は冷媒とともに冷却回路内を流れるが、上述の如く冷媒と相溶性が少ないために、冷媒と分離した状態で冷却回路を流れ、冷却回路の配管内面に付着し滞留しやすい構成となっている。
【0039】
次に、このような冷却装置10を自動販売機に用いた例を基に、各構成について詳細に説明する。
【0040】
図2は自動販売機6の側面断面図である。図2に示すように自動販売機6は本体60と、本体60の前面を開閉する扉61とを備えている。この本体60には上部に断熱材で覆われ販売商品を収納保温する収納庫62が形成され、その下部には機械室63が形成されている。
【0041】
収納庫62には販売商品を保持するとともに図示しない搬出装置により保持した販売商品を1つづつ落下搬出可能なラック64と、このラック64の下方に配設され、ラック64から落下搬出された商品を扉61の商品取出口66に導くシュート65と、このシュート65の下方に配設され、収納庫62内を冷却するための蒸発器4と、蒸発器4と雰囲気との熱交換を促進させるとともに、収納庫62内で空気を循環させるための蒸発器ファン67と、減圧装置として作用する電子膨張弁3とが構成されており、また、機械室63から断熱材を貫通して延びた冷媒配管5の一部が電子膨張弁3および蒸発器4に接続されている。
【0042】
機械室63には、圧縮機1と、凝縮器2と、送風により凝縮器2と雰囲気との熱交換を促進させる凝縮器ファン68とが配設されており、圧縮機1と凝縮器2とは前述した収納庫6内に延びる冷媒配管5に接続されている。
【0043】
図3は、冷却装置10を制御する制御装置7の構成を示すブロック図である。このように構成された自動販売機6の冷却装置10は、制御装置7によって、収納庫62内に配設された庫内温度センサ69にて検出した温度に基づき圧縮機1の運転制御がなされ、収納庫62内が5℃程度の所定温度に維持されるように冷却回路内で冷媒が循環するように構成されている。
【0044】
次に、このような自動販売機6に用いられた冷却装置10の運転状態について説明する。図2に示す庫内温度センサ69によって収納庫62内の温度が設定上限値に達したことが検出されると、制御装置7によって圧縮機1が駆動され、この圧縮機1の動作によって封入された冷媒が冷却回路内を図1に示す矢印方向に流れる。すなわち、圧縮機1から送り出された冷媒は、凝縮器2にて高圧状態となり、凝縮器ファン68により送風された外気と熱交換して液化する。液化した冷媒は減圧装置3を通過することにより減圧し蒸発器4にて蒸発器ファン67により送風された庫内空気と熱交換して気化する。そして、気化した冷媒は冷媒配管5を通り、再び圧縮機1に戻る。この際、圧縮機1の潤滑油も冷媒の流れによって圧縮機1から押し出されて冷媒とともに循環するが、冷媒と相溶性の低い潤滑油は、循環途中で分離するため、冷却回路の配管内面との接触抵抗によりスムーズに流れずにその一部が滞留して圧縮機1に戻らない。そして潤滑油の滞留量が多くなった場合には、圧縮機1の潤滑油不足となり、その不足量が過度になると圧縮機1の動作に不具合が生ずる。
【0045】
しかしながら本発明は、図3に示されるように、圧縮機1内の潤滑油量に影響するデータを検出する検出手段71と、この検出手段71の検出値を基に圧縮機1内の潤滑油が不足か否かを判断する制御部70(判断手段)とを備えることにより、圧縮機1の潤滑油不足を判断できるように構成するとともに、この制御部70(判断手段)の判断結果を基に冷媒回路内の冷媒の流れを変動させる制御装置7(冷媒制御手段)とを備えて構成することで、圧縮機1内の潤滑油が過度に不足することなく、冷却装置10のトラブルを防ぐことが可能となるものである。
【0046】
以下に、検出手段71と、冷媒制御手段の具体的構成を説明する。
【0047】
まず、第1の実施の形態として、図3に示す如く、検出手段71として圧縮機1の運転時間を計測するタイマー711を設け、冷媒制御手段として、タイマー711の計測値に基づき圧縮機1の運転を制御する制御装置7を設けた例を説明する。
【0048】
圧縮機1の運転時間が長くなると、冷えた蒸発器4内に滞留する潤滑油の量が増大するために、圧縮機1内の潤滑油の量が不足してしまう。したがって、タイマー711によって圧縮機1の運転時間を計測することで、圧縮機1内の潤滑油不足を間接的に検出することが可能である。このとき、実験により圧縮機1が潤滑油不足に陥る運転時間をあらかじめ求めておけばより確実である。
【0049】
そして、制御部70は、タイマー711により圧縮機1の連続運転時間が、潤滑油不足に陥る時間、例えば4時間に達したことが検出されたとき、圧縮機1が潤滑油不足の恐れがあると判断し、圧縮機1を一旦停止し、所定時間、例えば3分後に再起動するように制御する。この圧縮機1の制御により、冷媒回路内の冷媒が一旦停止し、再度流れるため、その際に冷媒の流速および圧力が大きく変化して滞留した潤滑油が流れて圧縮機1に戻り、圧縮機1内の潤滑油不足を解消することができる。なお、このとき、圧縮機1の停止、起動制御を複数回繰り返せば、さらに冷媒の流速および圧力が変動するので、より確実に滞留した潤滑油を押し流すことが可能となる。
【0050】
そして、このとき、減圧装置3よりも下流側の冷却回路を流れる冷媒の温度又は圧力又は流速を検出するセンサ712,713,714を設け、タイマー711を、このセンサ712,713,714が所定値以下の際の圧縮機1の運転時間を計測するように構成すればより確実に圧縮機1内の潤滑油不足を検出することができる。
【0051】
すなわち、潤滑油の滞留は、減圧装置3よりも下流側の低圧でなおかつ温度の低い冷却回路で起こりやすいとともに、冷媒の温度が下がると潤滑油の粘性が上がるために滞留量が増加し、また、冷媒の圧力や流速が下がると配管の内面に付着した潤滑油を押し流すことができなくなるため滞留量が増加するものである。
【0052】
このため、冷媒の温度又は圧力又は流速を検出するセンサ712,713,714を設け、減圧装置3よりも下流側の冷却回路、例えば図1に示すA部、B部等に配設して検出することで、潤滑油が滞留しやすい状態にあるか否かを検出することができる。
【0053】
したがって、このセンサ712,713,714の検出値が所定値以下になったとき、すなわち潤滑油が滞留しやすい値以下にあることが検出されたときに圧縮機1の運転時間をタイマー711によって計測するように構成すれば、制御部70は、この計測結果を基により確実に圧縮機1内の潤滑油不足を判断することができる。
【0054】
この場合も、潤滑油が滞留し始める温度、圧力、流速をあらかじめ実験により求めておけば、制御部70は圧縮機1の潤滑油不足をより正確に判断することができるので、圧縮機1の制御を無駄なく行うことができる。
【0055】
次に、第2の実施の形態として、検出手段71として減圧装置3よりも下流側の冷却回路を流れる冷媒の温度又は圧力又は流速を検出するセンサ712,713,714を設け、冷媒制御手段7として、センサ712,713,714の検出値に基づき圧縮機1の運転を制御する制御装置7を設けた例を説明する。
【0056】
第1の実施の形態で説明した通り、冷却回路において、潤滑油の滞留は、減圧装置3よりも下流側の低圧でなおかつ温度が低くなる冷却回路で起こりやすいとともに、その滞留量は、冷媒の温度、圧力、流速等の影響を受けるものである。
【0057】
したがって、減圧装置3よりも下流側の冷却回路を流れる冷媒の温度又は圧力又は流速をセンサ712,713,714によって検出することで、制御部70は、この検出値を基に冷媒回路内の潤滑油の滞留量を推測し、圧縮機1内の潤滑油不足を判断することが可能である。このとき、実験によりあらかじめ潤滑油不足に陥る温度、圧力、流速を求めておけば、制御部70は圧縮機1の潤滑油不足をより正確に判断することができる。
【0058】
そして、センサ712、713,714の値があらかじめ定められた値以下になったときに、第1の実施の形態と同様に圧縮機1停止起動制御して冷却回路の冷媒流速および圧力を変動させるように構成することで、滞留した潤滑油を圧縮機1にもどすことが可能となる。
【0059】
このとき、タイマー711を設け、温度、圧力、流速の値と、その時間とを組み合わせて検出することで、さらに確実な潤滑油不足の検出をおこなうことができる。 すなわち、センサ712,713,714により検出した温度、圧力、流速の値が所定値以下となったときにタイマー711がその時間の計測を開始し、所定値以下の時間を計測するように構成すれば、温度、圧力、流速の瞬間的な変動値の影響を受けることがなく、圧縮機1内の潤滑油の不足度合いを確実に検出する事ができる。この場合も、あらかじめ実験により圧縮機1が潤滑油不足に陥る温度、圧力、流速の値と、その時間との関係を求めておけばより確実である。
【0060】
次に、第3の実施の形態として、図3に示す如く、検出手段71として圧縮機1の重さを検出する重量センサ715を設け、冷媒制御手段として、重量センサ715の検出値に基づき圧縮機1の運転を制御する制御装置7を設けた例を説明する。
【0061】
まず、図2に示す如く、圧縮機1を重量センサ715上に載置して配設し、重量センサ715によって圧縮機1の重量を測定可能に構成する。この場合、圧縮機1の重さを測定するため、圧縮機1の潤滑油不足を直接的に検出することが可能である。したがって、この重量センサ715の検出値が所定値以下になったときに、制御部70が圧縮機1の潤滑油不足と判断し、第1、第2の実施の形態のように圧縮機1を制御するように構成することで、圧縮機1の潤滑油が過度に不足することなく、冷媒回路に滞留した潤滑油を戻すことができる。
【0062】
なお、ここで示す重量センサ715は実際の重量を測定可能なセンサでなくても圧縮機1の重量の変化が検出できるものであれば良く、例えば圧力センサ等を用いても同様に構成できる。
【0063】
なお、上記第1乃至第3の実施の形態では、冷媒制御手段として、圧縮機1の運転を制御する制御装置7を設けた例をもちいて説明したが、冷媒制御手段は冷却回路の冷媒の流れを大きく変動させるものであれば良く、圧縮機1の運転を制御する制御装置7でなくても良い。
【0064】
以下に冷媒制御手段の他の例を説明する。
【0065】
まず、冷媒制御手段として、凝縮器2と蒸発器4との間に冷却回路を開閉する電磁弁81,82を設けるとともに、この電磁弁の開閉を制御する制御装置7を設けて構成した例を図4を用いて説明する。
【0066】
図4に示すように、この冷却装置11は、上記第1乃至第3の実施の形態で説明した冷却装置10と同様に、圧縮機1と、凝縮器2と、減圧装置3と、蒸発器4と、それらを接続する冷媒配管5等により冷却回路が形成されたものであるが、本例では、蒸発器41,42を2つ備え、この蒸発器41,42を冷却回路中に並列に接続し、なおかつ2つ蒸発器41,42への冷却回路を開閉する電磁弁81,82を各蒸発器41、42の上流に配置して構成している。
【0067】
これは、図2に示す商品収納庫62が2つ設けられた自動販売機6に用いられる構成であり、一方の商品収納庫62に蒸発器41を、他方の商品収納庫62に蒸発器42を配設し、各商品収納庫に設けられた庫内温度センサ69の検出値に基づき、制御装置7が電磁弁81,82を開閉することにより、蒸発器41,42への冷媒の流れを制御して各商品収納庫62が独立して温度制御可能な構成である。
【0068】
このように蒸発器41,42の上流側に電磁弁81,82設けている構成の場合、検出手段71の検出値に基づき、制御部70が潤滑油不足と判断した際に、強制的に電磁弁81,82を開閉制御することで、蒸発器41,42を含む低圧回路での冷媒の流速および圧力を大きく変動させることができる。このため、冷却装置11が定常運転時に滞留した潤滑油も、その流速の変動、特に電磁弁81,82を一旦閉じた後の開放時の冷媒の流れによって押し流され圧縮機1に戻る。
【0069】
また、このとき、本例のように複数の蒸発器41,42および電磁弁81,82を設けているものにおいては、その開閉のタイミングを変えることで、蒸発器41,42に対してより効果的に冷媒の流れを変動させることが可能である。
【0070】
すなわち、検出手段71の検出値が所定値に達した際に、片方の電磁弁、例えば図示左側の電磁弁81を閉じ、図示右側の電磁弁82を開くことで、右側の蒸発器41を流れる冷媒の流速および圧力を急激に高めることができる。さらに、左側の電磁弁81を閉じた状態で、右側の電磁弁82を複数回開閉させれば、よりいっそう激しい流速および圧力の変動をもたらすことができ、右側の蒸発器42内に滞留した潤滑油を効果的に押し流すことができる。
【0071】
もちろん、この電磁弁開閉制御を左右逆に行えば左側の蒸発器41内に滞留した潤滑油も同様に押し流すことが可能となる。
【0072】
なお、本例では蒸発器と電磁弁が2つの例を示して説明したが、もちろん蒸発器と電磁弁とを3つ以上有する冷却装置にも適用できる。
【0073】
次に、冷媒制御手段として、減圧装置3の減圧度を制御する制御装置7を設けて構成した例を図1を用いて説明する。
【0074】
本例では、減圧装置3として、弁開度を電子制御可能な電子膨張弁3を用いて構成している。
【0075】
したがって、検出手段71の検出値に基づき、制御部70が圧縮機1の潤滑油不足と判断した際に、制御装置7により電子膨張弁3の弁開度を強制的に変化させることで、蒸発器4を含む低圧回路において冷媒の流速および圧力を変動させることができ、これにより低圧回路に滞留した潤滑油を効果的に押し流し、圧縮機1へと戻すことができる。
【0076】
次に、図5を用いて、冷却回路を電子膨張弁3を通る減圧回路5aとバイパス回路5bとに切り換える切換弁9を設け、冷媒制御手段として、この切換弁を制御する制御装置7を設けて構成した例を説明する。
【0077】
本例では、図5に示すように、冷媒回路に電子膨張弁3を通る減圧回路5aをバイパスし冷媒の減圧をしないバイパス回路5bを設け、さらに、冷媒の流れをこの減圧回路5aとバイパス回路5bとに切り換え可能な切換弁9を設けて構成している。
【0078】
制御装置7は、通常の冷却運転状態では、冷媒が減圧回路5a側を流れるように切換弁9を切り換え制御している。そして、検出手段71の検出値に基づき、制御部70が圧縮機1の潤滑油不足と判断した際には、冷媒がバイパス回路5b側を流れるように切換弁9を切り換え制御する。このとき、電子膨張弁3よりも下流側の低圧回路には、冷媒がバイパス回路5bを通って減圧されずに冷媒が流れる。すなわち、低圧回路には高温のホットガスが流れるため、これにより蒸発器4等に滞留した潤滑油が押し流され圧縮機1へと戻される。
【0079】
なお、以上の実施の形態において、制御部70が圧縮機1内の潤滑油不足を判断したときに、その旨を表示する表示器61aを設けて構成すれば、オペレータによるメンテナンス作業がより的確に行えるようになる。
【0080】
すなわち、表示器61aにより圧縮機1内の潤滑油不足にある旨を表示することで、オペレータがその旨を認識し圧縮機1が潤滑油切れを起こす前に圧縮機1を停止させるなどのメンテナンスをおこなうことができるとともに、上述のような制御装置7によって圧縮機1が潤滑油不足の際に自動的に冷媒制御する構成である場合には、冷却装置10の動作状態が冷媒制御状態であることをオペレータに知らせることができる。
【0081】
この場合の表示器61aは、オペレータがその旨を確認できるものであればよく、たとえば、図2に示されるように自動販売機6に用いられる冷却装置10においては、扉61の前面に配置された金額表示器61aを用いて、その旨を文字的に表示するようにしても良いし、金額表示器61aを有していないものに用いる場合には、赤色灯などのランプ(図示せず)を設けて潤滑油不足の際に点灯させるようにしても良い。
【0082】
なお、本実施の形態では、冷媒にR407cを用いた例を示して説明したが、もちろん冷媒はR407cに限られたものではなくR134a等、他のHFC系冷媒でも同様の効果を奏する。また、HFC系冷媒を主体としたHFC系冷媒を含む混合冷媒の場合も同様である。
【0083】
また、圧縮機1の潤滑油は、実施の形態で示したHAB油に限られたものではなく、HFC系冷媒と相溶性の無いまたは少ない鉱物油等を用いても同様の効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、検出手段の検出値を基に、圧縮機内の潤滑油が不足状態にあるか否かを判断できるので、圧縮機が潤滑油切れを起こし故障する前に対処することができる。
【0085】
また、前記冷却回路内の冷媒の流れを制御する冷媒制御手段を備えることで、圧縮機が潤滑油不足と判断されたときに、冷媒制御手段によって冷却回路内の冷媒の流れを変動させ、圧縮機以外の冷却回路内に滞留した潤滑油を押し流して圧縮機に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来および本発明の冷却装置の回路図である。
【図2】本発明の冷却装置を備えた自動販売機の側面断面図である。
【図3】本発明の冷却装置の制御装置を示すブロック図である。
【図4】本発明の冷却装置で、電磁弁および蒸発器を2つ設けた例を示す回路図である。
【図5】本発明の冷却装置で、電子膨張弁をバイパスするバイパス回路を設けた例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 凝縮器
3 電子膨張弁
4 蒸発器
5 冷媒配管
5a 減圧回路
5b バイパス回路
6 自動販売機
7 制御装置(冷媒制御手段)
8 電磁弁
10 冷却装置
11 冷却装置
12 冷却装置
41 蒸発器
42 蒸発器
61a 表示器(表示手段)
70 制御部(判断手段)
71 検出手段
81 電磁弁
82 電磁弁
711 タイマー
712 温度センサ
713 圧力センサ
714 流速センサ
715 重量センサ
Claims (2)
- 圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器等を冷媒配管等によって接続することにより冷却回路を形成し、当該冷却回路内に、HFC系冷媒又はHFC系冷媒を含む混合冷媒からなる冷媒と、当該冷媒と相溶性の無い又は少ない前記圧縮機の潤滑油とを封入してなる冷却装置であって、
前記圧縮機内の潤滑油量に影響するデータを検出する検出手段と、当該検出手段の検出値を基に前記圧縮機内の潤滑油が不足か否かを判断する判断手段とを備えた冷却装置において、
前記データは、前記圧縮機の重さであって、前記検出手段は、前記圧縮機の重さを検出するセンサであることを特徴とする冷却装置。 - 圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器等を冷媒配管等によって接続することにより冷却回路を形成し、当該冷却回路内に、HFC系冷媒又はHFC系冷媒を含む混合冷媒からなる冷媒と、当該冷媒と相溶性の無い又は少ない前記圧縮機の潤滑油とを封入してなる冷却装置であって、
前記圧縮機内の潤滑油量に影響するデータを検出する検出手段と、当該検出手段の検出値を基に前記圧縮機内の潤滑油が不足か否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づき、前記冷却回路内の冷媒の流れを制御する冷媒制御手段とを備えた冷却装置において、
前記蒸発器を並列接続された複数の蒸発器としてなり、前記凝縮器と前記各蒸発器との間の冷却回路を開閉するように前記各蒸発器に直列接続された複数の電磁弁とを備え、前記冷媒制御手段は、一の電磁弁を開成し、他の電磁弁を閉成し、当該他の電磁弁を閉成状態で該一の電磁弁を複数回開閉する制御装置であることを特徴とする冷却装置。
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