JP3965330B2

JP3965330B2 - Focal plane shutter for camera

Info

Publication number: JP3965330B2
Application number: JP2002198975A
Authority: JP
Inventors: 真人清田
Original assignee: Nidec Copal Corp
Current assignee: Nidec Copal Corp
Priority date: 2002-07-08
Filing date: 2002-07-08
Publication date: 2007-08-29
Anticipated expiration: 2022-07-08
Also published as: JP2004038117A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先羽根と後羽根とを有しているカメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
カメラ用フォーカルプレンシャッタの中には、シャッタ地板，中間板，補助地板と称されている３枚の板部材の間に二つの羽根室を形成し、それらの羽根室内に、先羽根（群），後羽根（群）と称されている二つのシャッタ羽根を個別に配置したものが知られている。その場合、撮影レンズ側の羽根室には、先羽根が配置されることもあるし、後羽根が配置されることもある。また、それらの二つのシャッタ羽根は、露光作動に際して、露光開口を上方から下方へ作動するものもあるし、下方から上方へ作動するものもある。そして、この種のフォーカルプレンシャッタは、銀塩カメラにもデジタルスチルカメラにも採用されている。本発明は、このような二つのシャッタ羽根を有するフォーカルプレンシャッタのうち、撮影レンズ側の羽根室に後羽根を配置し、フィルムや撮像素子側となる羽根室には先羽根を配置したカメラ用フォーカルプレンシャッタに関するものである。
【０００３】
この種のフォーカルプレンシャッタの場合、各シャッタ羽根は、通常、一端をシャッタ地板に枢着された二つのアームと、それらに枢支された少なくとも１枚の羽根とで構成されている。そして、各々のアームに対する羽根の枢支構成は同じであり、アームに形成された孔と、羽根に形成された孔とを重ね、リベット部品である連結軸の先端をそれらの孔にアーム側から挿入し、その先端を、かしめ加工によって羽根に固着している。そのため、羽根と一体化された連結軸とアームとは、相互に回転可能状態になっているが、各々１枚の羽根は、二つのアームに枢支されるため、アームが作動させられたときにだけ、枢支部における相互の回転が行われるようになっている。
【０００４】
また、上記のかしめ部は、羽根の形状を工夫することによって、アーム側とは反対側の面から突き出ないようにされているが、連結軸の頭部は、アームから突き出た状態になっている。そして、二つのシャッタ羽根は、各羽根室内において各々の羽根のかしめ部を中間板に向けて配置されるため、一方のシャッタ羽根のアームは羽根よりもシャッタ地板側に配置され、他方のシャッタ羽根のアームは羽根よりも補助地板側に配置されている。そのため、各シャッタ羽根が作動するときには、特別な構成が工夫されていない限り、各連結軸の頭部は、二つの地板の羽根室側の面を摺動することになる。
【０００５】
ところで、このような構成のシャッタ羽根は、露光作動中に部材間の摺動によって磨耗粉を発生させることが知られている。そして、その磨耗粉の発生は、上記の連結軸に起因する場合が多い。即ち、連結軸は、通常、棒材を旋盤で切削して製作されるため、材質自体は余り硬くない。しかも、部品段階で表面処理加工を施してはいるが、上記のように、羽根に対してかしめるため、特別に硬くなるように加工されているわけではない。そのため、アームとの間で相対的な回転が行われると、主として連結軸から磨耗紛を発生させてしまう。また、連結軸の頭部は、上記のように、いずれかの地板に摺接するが、それらの地板が鋼材で製作されている場合には、殆どの磨耗紛は連結軸から発生するし、それらの地板が合成樹脂で製作されている場合には、殆どの磨耗紛を地板から発生させてしまう。更に、少なくともスリット形成羽根の枢支部は、通常、露光作動中に、露光開口内を横切るが、そのため、連結軸の頭部が、その都度、地板に形成された露光用開口部の周辺部に当接し、磨耗紛を発生させてしまう。
【０００６】
そして、このような磨耗紛は、銀塩カメラの場合にはフィルム面に付着し、デジタルスチルカメラの場合には、通常、撮像素子の前面に配置されたフィルタ板や透明なカバー板などの表面に付着することがあり、そのようにして付着した磨耗紛が比較的大きい場合には、好適な撮影画像が得られず、拡大して再現したとき、その不具合さが画像の一部に顕在化されてしまうようになる。特に、デジタルスチルカメラの場合には、撮像素子やフィルタ板などを含む撮像装置が、フィルムの場合とは異なり、カメラ内に固定されているため、各々の磨耗紛自体は極めて微細であったとしても、それらが蓄積されてゆき、やがては、大きな磨耗紛が付着した場合と同じようになってしまう。そのため、良好な画像が常に得られるようにするためには、撮像装置を頻繁にクリーニングする必要があった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような磨耗紛は、上記のように、各シャッタ羽根が高速で作動する露光作動中に発生するが、その多くは、発生と同時に空中に飛散されず、露光作動の停止時まで連結軸の頭部周辺に付着しており、その停止時に、その大きな衝撃によって飛散させられる。ところが、本発明で対象にしているフォーカルプレンシャッタの場合、後羽根は、露光作動終了時において、連結軸の頭部が撮影レンズ側に向いており、羽根がフィルムや撮像素子側を完全に覆ってしまうため、連結軸の頭部周辺に付着していた磨耗紛は、被写体側に大きく飛散され、撮像面に飛来する心配はない。
【０００８】
ところが、先羽根の場合には、露光作動終了時において、露光開口から退くと、撮像面側に配置されている地板に形成された露光用の開口部が開放状態になってしまうため、連結軸の頭部周辺に付着していた磨耗紛が、露光作動時の衝撃によって飛散すると、磨耗紛は、その開口部をくぐって撮像面に飛来し、そこに付着してしまうようになる。そして、そのような付着現象は、二つのシャッタ羽根が、露光作動時に、露光開口を上方から下方へ作動するようにした場合にも生じるが、通常の撮影においては、下方から上方へ作動する場合の方が生じ易い。
【０００９】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、撮影レンズ側に配置されている地板と中間板との間に構成された羽根室内に後羽根が配置され、フィルムや撮像素子側に配置されている地板と中間板との間に構成された羽根室内に先羽根が配置されているにもかかわらず、露光作動中に発生し、先羽根に設けられた枢支用連結軸の頭部周辺に付着していた磨耗紛が、露光作動終了時の衝撃によって飛散しても、フィルムや撮像素子に達する量を好適に抑制できるようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、両者の間を中間板で仕切ることによって撮影レンズ側の羽根室と撮像面側の羽根室を構成している二つの地板と、前記二つの地板のいずれか一方に枢着された複数のアームとそれらに対し複数の連結軸を介して枢支された少なくとも１枚の羽根とで構成されており該アームから突き出ている該連結軸の頭部を撮影レンズ側にして前記撮影レンズ側の羽根室に配置されている後羽根と、前記二つの地板のいずれか一方に枢着された複数のアームとそれらに対し複数の連結軸を介して枢支された少なくとも１枚の羽根とで構成されており該アームから突き出ている該連結軸の頭部を撮像面側にして前記撮像面側の羽根室に配置されている先羽根と、を備えていて、前記撮像面側の羽根室を構成している地板には、前記先羽根が露光作動を終了したとき前記連結軸の頭部と対向する領域に、粘着シートが粘着面を羽根室側にして貼付されているようにする。
【００１１】
その場合、前記撮像面側の羽根室を構成している地板は、前記先羽根が露光作動を終了したとき前記連結軸の頭部と対向する領域に、貫通孔を形成しており、羽根室外から該貫通孔の縁に、粘着シートが粘着面を羽根室側にし、該貫通孔を塞ぐようにして、貼付されているようにすると、シャッタユニットの製作の最終工程で粘着シートを貼付することができるから、最初から貼付しておく場合に比較して、安心して組立作業が行えるし、シャッタユニットから上記の地板を取り外すことなく、粘着シートの交換が行えるようになる。更にその場合、前記粘着シートが補強板に貼付されていて、前記貫通孔を塞ぐようにして、それらを、前記貫通孔の縁に取り付けているようにすると、組立時や交換時において、粘着シートの取り扱いが極めて好適となる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。尚、本実施例は、銀塩カメラにもデジタルスチルカメラにも採用することができるものであるが、便宜上、デジタルスチルカメラに採用される場合を前提にして説明する。そのため、説明中における撮像面とは、ＣＣＤなどの撮像素子の撮像面ということになるが、通常は、その前面にフィルタ板や透明なカバー板などが取り付けられているため、現実にはそれらの表面ということになる。そして、図１は、撮影レンズ側から視た実施例の平面図であって、露光作動終了直後の状態を示したものである。また、図２〜図４は、いずれも撮像面側から視た実施例の平面図であって、図２は露光作動終了直後の状態を示したものであり、図３は要部のみの説明図であり、図４はセット状態を示したものである。
【００１３】
先ず、本実施例の構成を説明する。図１に示すように、シャッタ地板１は、その略中央部に長方形を横長にした露光用の開口部１ａを有している。また、シャッタ地板１の背面側、即ち撮像素子の撮像面側には、補助地板２が配置されていて、図２に示すように、四つのビス３，４，５，６によってシャッタ地板１に取り付けられている。このうち、ビス５は、そのほかの役目も有しているが、そのことについては後述する。更に、シャッタ地板１と補助地板２との間は、シャッタ地板１に取り付けられた中間板７（周知であるため全体の形状が示されていないが、その一部が図１に示されている）によって仕切られており、シャッタ地板１と中間板７の間に後羽根の羽根室を構成し、補助地板２と中間板７の間に先羽根の羽根室を構成している。そして、それらの補助地板２と中間板７にも、シャッタ地板１の開口部１ａと重なる位置に、同じ大きさの開口部２ａ，７ａが形成されている。従って、本実施例における被写体光路用の露光開口は、それらの開口部の各々によって規制されている。
【００１４】
図１において、開口部１ａの左側の領域には、円弧状をした二つの長孔１ｂ，１ｃが形成されており、それらの下方端には、ゴム製であって平面形状がＣ字状をしている周知の緩衝部材８，９が取り付けられている。また、シャッタ地板１の撮影レンズ側の面には、軸１ｄ，１ｅ，１ｆが立設されている。そのほかにも明示されていない二つの軸が立設されていて、それらの二つの軸の先端には、ビス１０，１１によって支持板１２が取り付けられているが、それらのビス１０，１１と支持板１２は、図面を見やすくするために、二点鎖線で示してある。このほか、シャッタ地板１の羽根室側にも、軸１ｇ，１ｈ，１ｉ，１ｊが立設されている。更に、シャッタ地板１の上下位置に二つの孔１ｋ，１ｍが形成されているが、それらは、シャッタユニットをカメラ本体に取り付けるための孔である。
【００１５】
シャッタ地板１の軸１ｄには、合成樹脂製の先羽根用駆動部材１３が回転可能に取り付けられていて、図示していない周知の先羽根用駆動ばねによって、時計方向へ回転するように付勢されている。そして、この先羽根用駆動部材１３は、被押動部１３ａと、駆動ピン１３ｂと、取付部１３ｃとを有していて、駆動ピン１３ｂは、シャッタ地板１の長孔１ｂを貫通して、羽根室内に突き出ている。また、取付部１３ｃは、周知であるため図示していないが、その内部に、ばねを介在させて鉄片部材を取り付けている。その鉄片部材は、特開２００２−５５３７９号公報にも記載されているように、支持板１２に取り付けられている図示していない先羽根用電磁石に吸着されるようになっており、それによって、先羽根用駆動部材１３が、先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して、露光作動開始位置に保持されるようになっている。
【００１６】
シャッタ地板１の軸１ｅには、合成樹脂製の後羽根用駆動部材１４が回転可能に取り付けられていて、図示していない周知の後羽根用駆動ばねによって、時計方向へ回転するように付勢されている。そして、この後羽根用駆動部材１４は、被押動部１４ａと、駆動ピン１４ｂと、取付部１４ｃとを有していて、駆動ピン１４ｂは、シャッタ地板１の長孔１ｃを貫通して、羽根室内に突き出ている。また、取付部１４ｃは、上記の取付部１３ｃに準じた形状をしていて、図示していないが、その内部には、支持板１２に取り付けられた図示していない後羽根用電磁石に吸着される鉄片部材が、ばねを介在させて取り付けられている。
【００１７】
シャッタ地板１の軸１ｆには、合成樹脂製のセット部材１５が回転可能に取り付けられている。このセット部材１５は、押動部１５ａ，１５ｂと、被押動部１５ｃとを有していて、押動部１５ａは先羽根用駆動部材１３の被押動部１３ａを押し、押動部１５ｂは後羽根用駆動部材１４の被押動部１４ａを押すようになっている。また、このセット部材１５は、図示していない復帰ばねによって、反時計方向へ回転するように付勢されているが、図１は、その回転を図示していないストッパによって阻止され、初期位置に停止させられている状態を示したものである。
【００１８】
次に、先羽根と後羽根の構成を説明する。先羽根は、上記したように、補助地板２と中間板７との間に配置されていて、夫々の一端を軸１ｇ，１ｈに枢着された二つのアーム１６，１７と、それらの先端に向けて順に枢支された３枚の羽根１８，１９，２０で構成されており、最先端に枢支された羽根２０をスリット形成羽根としている。そして、周知のように、アーム１６に形成された孔には、先羽根用駆動部材１３の駆動ピン１３ｂが嵌合している。そして、この先羽根は、アーム１６，１７が、最も補助地板２側に配置されており、中間板７に向けて羽根２０，羽根１９，羽根１８の順に配置されている。
【００１９】
また、アーム１６，１７に対する各羽根１８〜２０の枢支構成は全て同じであって、二つずつの連結軸を用いている。そこで、周知ではあるが、スリット形成羽根２０の枢支に用いられて二つの連結軸のうち、アーム１６に対する枢支に用いられている連結軸に符号２１を付け、その枢支方法を簡単に説明する。連結軸２１は、部品段階では、段付きの軸部の一端に頭部が設けられたリベット部品である。そこで、先ず、連結軸２１の先端側から、アーム１６に形成された孔を嵌合させ、次に、羽根２０に形成された孔を嵌合させる。このとき、アーム１６は、連結軸２１の頭部に接触するまで入るが、羽根２０に形成されている孔は小さいので、連結軸２１の段部にまでしか入らない。この状態で連結軸２１の先端を、かしめ加工によって羽根２０に固着する。従って、羽根２０と連結軸は一体化されているが、アーム１６と連結軸２１は、相互に回転可能となっている。そして、かしめ部は、羽根１９と接触する面から突き出ないようにされているが、連結軸２１の頭部は、アーム１６から補助地板２側に突き出た状態になっている。
【００２０】
他方、後羽根は、シャッタ地板１と中間板７の間に配置されていて、一端を軸１ｉ，１ｊに枢着された二つのアーム２２，２３と、それらの先端に向けて順に枢支された３枚の羽根２４，２５，２６で構成されており、それらの羽根のうち、アーム２２，２３の最先端に枢支された羽根２６がスリット形成羽根である。また、アーム２２に形成された孔には、後羽根用駆動部材１４の駆動ピン１４ｂが嵌合している。そして、このような構成をした後羽根は、先羽根を裏返した状態となって、羽根室内に配置されている。従って、この後羽根は、アーム２２，２３が、最もシャッタ地板１側にあって、中間板７に向けて羽根２６，羽根２５，羽根２４の順に配置されているため、全ての連結軸の頭部は、アーム２２，２３からシャッタ地板１側に突き出た状態になっている。尚、アーム２２，２３と羽根２４〜２６との枢支構成は先羽根の場合と同じであるから説明を省略する。
【００２１】
次に、図２，図３を用いて、補助地板２の具体的な形状と、そこに取り付けられている部材について説明する。図３に示されているように、補助地板２は、合成樹脂製であって、略中央部に上記の開口部２ａが形成されている。また、三隅に形成されている孔２ｂ，２ｃ，２ｄは、既に説明したビス３，４，６によって、補助地板２をシャッタ地板１に取り付けるための孔である。開口部２ａの右上方向に円弧状の長孔２ｅが形成されているが、この長孔２ｅは、シャッタ地板１に形成されている長孔１ｃに対応した同じ形状をしており、図２に示されているように、そこには駆動ピン１４ｂの先端部が挿入されるようになっている。また、開口部２ａの右方向に二つの孔２ｆ，２ｇが形成されているが、図２に示されているように、それらにはシャッタ地板１の軸１ｈ，１ｊが挿入されるようになっている。
【００２２】
開口部２ａの右下位置には、比較的広い領域にわたって、貫通孔２ｈが形成されている。そして、その縁には、補助地板２の基準面より窪んだ段部２ｉと、基準面から隆起したフック部２ｊが形成されていて、段部２ｉには孔２ｋが形成されている。図３に示されている補強板２７は、貫通孔２ｈよりも若干大きな外形をしていて、下方位置には孔２７ａが形成されている。また、この補強板２７の背面側には、先羽根を枢支している全ての連結軸の頭部と対向する領域にわたって粘着シート２８が貼付されていて、その貼付状態において羽根室側が粘着面となっている。そして、このように粘着シート２８を貼付した補強板２７は、その一部を上記のフック部２ｊにくぐらせて段部２ｉに載置し、図２に示したビス５を孔２７ａ，２ｋに挿入して取り付けられている。従って、ビス５は、補助地板２をシャッタ地板１に取り付けると同時に、粘着シート２８付き補強板２７を補助地板２に取り付ける役目もしている。
【００２３】
次に、本実施例の作動を説明する。図１及び図２は、露光作動終了直後の状態を示したものである。そのため、先羽根の３枚の羽根１８〜２０は重畳されて、露光開口（開口部１ａ，２ａ，３ａ）の下方位置に格納され、後羽根の３枚の羽根２４〜２６は展開されて露光開口を覆っている。このようにして撮影が終了すると、セット部材１５が、図１に示した初期位置から、被押動部１５ｃをカメラ本体側の部材によって押され、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させられる。それによって、セット部材１５は、先ず、押動部１５ａが被押動部１３ａを押すことによって、先羽根用駆動部材１３を、先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させはじめ、その直後から、押動部１５ｂが被押動部１４ａを押すことによって、後羽根用駆動部材１４を、後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させはじめる。
【００２４】
そのため、先羽根の３枚の羽根１８〜２０は、隣接する羽根同士の重なりを小さくしつつ上方へ作動し、後羽根の３枚の羽根２４〜２６は、隣接する羽根同士の重なりを大きくしつつ上方へ作動していく。そして、先羽根の３枚の羽根１８〜２０が展開状態となって露光開口を覆い、後羽根の３枚の羽根２４〜２６が重畳状態となって露光開口の上方位置に格納された状態になると、各駆動部材１３，１４の鉄片部材が夫々の電磁石に接触するが、その段階になるとセット部材１５の回転は停止され、セット作動が終了する。そして、セット部材１５は、次の撮影が行われるまで、その位置に留まっている。図４は、そのときの状態を、撮像面側から見て示したものである。
【００２５】
次の撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、支持板１２に取り付けられている図示していない先羽根用電磁石と後羽根用電磁石に通電され、各駆動部材１３，１４が、それらの鉄片部材を介して吸着保持される。そうすると、カメラ本体側の部材による被押動部１５ｃに対する押圧力が解かれてゆき、セット部材１５は、図示していない復帰ばねの付勢力によって回転され、図１に示された初期位置へ復帰する。
【００２６】
そして、撮影が通常モードで行われた場合には、二つの電磁石に対する通電が、制御回路によって自動的に決められた時間間隔で順に断たれ、それによって、先羽根用駆動部材１３と後羽根用駆動部材１４とが、図示していない先羽根用駆動ばねと後羽根用駆動ばねの付勢力によって、撮影レンズ側から見た状態において時計方向へ回転させられる。そのため、先羽根の３枚の羽根１８〜２０は、隣接する羽根同士の重なりを大きくしつつ下方へ作動し、後羽根の３枚の羽根２４〜２６は、隣接する羽根同士の重なりを小さくしつつ下方へ作動するが、それによって、撮像素子の撮像面が、スリット形成羽根２０，２６によって形成されたスリットにより、露光されていく。
【００２７】
この露光作動中において、先羽根は、各連結軸の頭部が補助地板２に摺接して磨耗粉を発生させ、且つ各連結軸とアーム１６，１７との相互の回転によっても、アーム１６，１７の各孔と各連結軸の軸部との間、及びアーム１６，１７の平面部と各連結軸の頭部との間の摺接によって磨耗粉を発生させ、しかもスリット形成羽根２０の二つの枢支用連結軸の頭部は開口部２ａの下辺近傍に当接して磨耗紛を発生させるが、それらの発生時点では、殆どの磨耗紛は各連結軸の頭部近傍に付着したままとなっている。他方、後羽根の方は、各連結軸の頭部がシャッタ地板１に摺接して磨耗粉を発生させ、且つ各連結軸とアーム２２，２３との相互の回転によっても磨耗粉を発生させ、しかもアーム２３に対するスリット形成羽根２６の枢支用連結軸の頭部は開口部１ａの下辺近傍に当接して磨耗紛を発生させるが、それらの磨耗紛の場合にも、発生時点では、殆どのものが各連結軸の頭部近傍に付着したままとなっている。
【００２８】
このようにして露光作動が行われるが、先に作動を開始した先羽根は、スリット形成羽根２０のスリット形成縁（上辺）が露光開口の下方へ退いた段階で、先羽根用駆動部材１３の駆動ピン１３ｂが緩衝部材８に当接することによって停止させられる。続いて後羽根も、スリット形成羽根２６のスリット形成縁（下辺）が露光開口を完全に覆いきった段階で、後羽根用駆動部材１４の駆動ピン１４ｂが緩衝部材９に当接することによって停止させられる。
【００２９】
ところで、上記のようにして、先羽根用駆動部材１３と後羽根用駆動部材１４の各駆動ピン１３ｂ，１４ｂが緩衝部材８，９に当接したとき、先羽根及び後羽根は大きな衝撃を受け、露光作動中に各連結軸の頭部近傍に付着していた磨耗紛を飛散させる。そのとき、先羽根は、３枚の羽根１８〜２０が重畳されて露光開口の下方位置に格納状態となっているが、図２から分かるように、補助地板２には、全ての連結軸の頭部に対向する領域に粘着シート２８付き補強板２７が取り付けられているため、飛散した磨耗紛の多くは粘着シート２８に付着させられてしまう。そのため、開口部２ａを通過して撮像素子まで達し、その撮像面に付着するものはかなり少なくなる。
【００３０】
他方、後羽根の場合にも、露光作動の停止時に、衝撃を受けて磨耗紛を飛散させるが、そのようにして磨耗紛を飛散させたときには、各連結軸の頭部よりも中間板７側にある３枚の羽根２４〜２６が、既に中間板７の開口部７ａを覆っているため、撮像素子に飛来することはあり得ない。このようにして露光作動を終了した直後の状態が、図１及び図２に示された状態である。そして、この状態で、撮像情報が記憶装置へ転送されると、図１においてセット部材１５が、図示していないカメラ本体側の部材によって時計方向へ回転させられ、既に説明したセット作動が行われる。
【００３１】
尚、本実施例の場合には、粘着シート２８を補強板２７に貼付し、補強板２７と共に補助地板２に取り付けているが、本発明は、そのような構成に限定されない。補助地板２には貫通孔２ｈを形成せず、羽根室内において、その領域に粘着シート２８を貼付しても、同等の作用効果が得られる。また、粘着シートの大きさ及び形状は、上記の実施例の場合と同じである必要はなく、設計の都合によって適宜変形しても差し支えない。全ての連結軸の頭部に対向させる大きさにしなくても、その大きさに応じた効果を得ることが可能である。
【００３２】
また、粘着シート２８が、磨耗紛を好適に付着させることのできる期間は、発生する磨耗紛の量によってまちまちである。また、磨耗紛の量とは関係なく粘着機能が劣化していくということもある。そのため、本実施例のように構成した場合には、補助地板２をシャッタユニットから取り外すことなく、また、場合によってはシャッタユニットをカメラ本体から取り外すことなく、粘着シート２８の交換が行えるという利点がある。また、このように構成しておくと、シャッタユニットの製作時に、補助地板２をシャッタ地板に取り付けた後に、取り付けることができるので、最初から補助地板２に取り付けておく場合よりも、組立時における補助地板２の取り扱いが楽になる。
【００３３】
また、本実施例の場合には、粘着シート２８を補強板２７に貼付しておき、補強板２７と共に補助地板２に取り付けているが、粘着シート２８自体の取り扱いに問題がなければ、粘着シート２８のみを補助地板２に取り付けても差し支えない。また、補助地板２への取付け方も本実施例の構成に拘束されない。フック部２ｊを設けず、一つ又は複数のビスだけで取り付けても構わないし、本実施例におけるビス５は、粘着シート２８だけ又は補強板２７と共に補助地板２に取り付けるためのものとし、必要があれば、補助地板２をシャッタ地板１に取り付けるための手段を別途講じるようにしてもよい。
【００３４】
また、本実施例においては、先羽根と後羽根が、撮影時においては、上方から下方へ作動するように構成されている。しかしながら、この種のフォーカルプレンシャッタの中には、下方から上方へ作動するように構成されているものもある。本発明は、そのようなシャッタにも適用することができ、磨耗紛が落下し易いことを考えれば、実施例とは同等以上の作用効果を得ることが可能になる。
【００３５】
更に、本実施例は、便宜上、デジタルスチルカメラに採用される場合を前提にして説明した。しかしながら、磨耗紛に対する対策は、この種のシャッタが高級カメラに採用されることもあって、銀塩カメラに採用される場合であっても必要とされる場合がある。そのため、本発明は、デジタルスチルカメラに採用されるフォーカルプレンシャッタに限定されない。また、本実施例の説明においては、駆動部材１３，１４などを取り付けた地板をシャッタ地板と称し、他方の地板を補助地板と称した。しかしながら、この種のフォーカルプレンシャッタをデジタルスチルカメラに採用する場合は、駆動部材１３，１４などを撮像素子側の地板に取り付けた構成にすることがある。従って、そのように構成した場合には、撮像素子側の地板がシャッタ地板ということになるので、本発明においては、撮像素子側の地板が補助地板であるとは限らない。
【００３６】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、先羽根と後羽根を備えていて、先羽根を撮像面側の羽根室に配置し、アームに羽根を枢支するための連結軸の頭部が撮像面側の地板に摺動する構成をしたフォーカルプレンシャッタであるにもかかわらず、粘着シートがその羽根室の好適な位置に配置されているので、主に連結軸の存在に起因して発生した磨耗紛が、露光作動の停止時の衝撃によって飛散し、撮像面に向けて進行するのを、好適に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】撮影レンズ側から視た実施例の平面図であって、露光作動終了直後の状態を示したものである。
【図２】撮像面側から視た実施例の平面図であって、露光作動終了直後の状態を示したものである。
【図３】撮像面側から視た実施例の要部説明図である。
【図４】図２と同様にして視た実施例の平面図であって、セット状態を示したものである。
【符号の説明】
１シャッタ地板
１ａ，２ａ，７ａ開口部
１ｂ，１ｃ，２ｅ長孔
１ｄ，１ｅ，１ｆ，１ｇ，１ｈ，１ｉ，１ｊ軸
１ｋ，１ｍ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｆ，２ｇ，２ｋ，２７ａ孔
２補助地板
２ｈ貫通孔
２ｉ段部
２ｊフック部
３，４，５，６，１０，１１ビス
７中間板
８，９緩衝部材
１２支持板
１３先羽根用駆動部材
１３ａ，１４ａ被押動部
１３ｂ，１４ｂ駆動ピン
１３ｃ，１４ｃ取付部
１４後羽根用駆動部材
１５セット部材
１５ａ，１５ｂ押動部
１６，１７，２２，２３アーム
１８，１９，２０，２４，２５，２６羽根
２１連結軸
２７補強板
２８粘着シート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a focal plane shutter for a camera having a leading blade and a trailing blade.
[0002]
[Prior art]
In the focal plane shutter for a camera, two blade chambers are formed between three plate members called a shutter base plate, an intermediate plate, and an auxiliary base plate, and a leading blade (group) is formed in the blade chamber. , Two shutter blades called rear blades (groups) are individually arranged. In that case, a leading blade may be disposed in the blade chamber on the photographing lens side, or a trailing blade may be disposed. Some of these two shutter blades actuate the exposure opening from the upper side to the lower side during the exposure operation and others operate from the lower side to the upper side. This type of focal plane shutter is used for both silver salt cameras and digital still cameras. Among the focal plane shutters having such two shutter blades, the present invention is for a camera in which a rear blade is disposed in a blade chamber on the photographing lens side, and a front blade is disposed in a blade chamber on the film or imaging device side. The present invention relates to a focal plane shutter.
[0003]
In the case of this kind of focal plane shutter, each shutter blade is usually composed of two arms having one end pivotally attached to a shutter base plate and at least one blade pivotally supported by them. And the support structure of the blade | wing with respect to each arm is the same, the hole formed in the arm and the hole formed in the blade | blade are piled up, and the front-end | tip of the connecting shaft which is a rivet part is made into these holes from the arm side. The tip is inserted and fixed to the blade by caulking. For this reason, the connecting shaft and the arm integrated with the blade are in a rotatable state with each other, but each blade is pivotally supported by two arms, so that when the arm is operated Only in this way, mutual rotation in the pivot is performed.
[0004]
In addition, the caulking part is designed not to protrude from the surface opposite to the arm side by devising the shape of the blade, but the head of the connecting shaft protrudes from the arm. Yes. Since the two shutter blades are arranged in each blade chamber with the caulking portion of each blade facing the intermediate plate, the arm of one shutter blade is arranged closer to the shutter base plate than the blade, and the other shutter blade The arm is arranged on the auxiliary base plate side of the blade. Therefore, when each shutter blade operates, the head of each connecting shaft slides on the blade chamber side surfaces of the two main plates unless a special configuration is devised.
[0005]
By the way, it is known that the shutter blade having such a configuration generates wear powder by sliding between members during an exposure operation. And the generation | occurrence | production of the abrasion powder is based on said connection shaft in many cases. That is, since the connecting shaft is usually manufactured by cutting a bar with a lathe, the material itself is not so hard. Moreover, although surface treatment processing is performed at the component stage, as described above, it is not processed so as to be particularly hard because it is caulked against the blade. Therefore, when relative rotation is performed with the arm, wear powder is mainly generated from the connecting shaft. Further, as described above, the head of the connecting shaft is in sliding contact with any of the ground planes. However, when these ground planes are made of steel, most of the wear powder is generated from the connecting shaft, If the base plate is made of synthetic resin, most of the wear powder is generated from the base plate. Further, at least the pivot of the slit forming blade usually traverses the exposure opening during the exposure operation, so that the head of the connecting shaft is located at the periphery of the exposure opening formed on the base plate each time. It will abut and generate wear powder.
[0006]
Such wear powder adheres to the film surface in the case of a silver salt camera, and usually in the case of a digital still camera, the surface of a filter plate or a transparent cover plate disposed on the front surface of the image sensor. If the abrasion powder adhering in this way is relatively large, a suitable photographed image cannot be obtained, and when enlarged and reproduced, the defect becomes apparent in part of the image. Will come to be. In particular, in the case of a digital still camera, the image pickup device including the image pickup element and the filter plate is fixed in the camera, unlike the case of a film, so that each wear powder itself is extremely fine. However, they accumulate and eventually become the same as when a large amount of wear powder adheres. Therefore, in order to always obtain a good image, it is necessary to frequently clean the imaging device.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as described above, such wear powder is generated during the exposure operation in which each shutter blade operates at high speed, but most of them are not scattered in the air at the same time as they are generated and are connected until the exposure operation is stopped. It adheres to the periphery of the head of the shaft and is scattered by the large impact when it stops. However, in the case of the focal plane shutter that is the subject of the present invention, the rear blade has the head of the connecting shaft facing the photographic lens at the end of the exposure operation, and the blade completely covers the film and the image sensor side. Therefore, the wear powder adhering to the periphery of the head of the connecting shaft is greatly scattered on the subject side and there is no fear of flying to the imaging surface.
[0008]
However, in the case of the leading blade, when the exposure operation is finished, if the exposure blade is retracted from the exposure opening, the exposure opening formed on the base plate arranged on the imaging surface side will be in an open state. When the wear powder adhering to the periphery of the head is scattered by an impact during the exposure operation, the wear powder passes through the opening and jumps to the imaging surface and adheres to the image pickup surface. Such an adhesion phenomenon also occurs when the two shutter blades are operated from the upper side to the lower side at the time of exposure operation. However, in normal photographing, the shutter blades are operated from the lower side to the upper side. Is more likely to occur.
[0009]
The present invention has been made in order to solve such problems, and the object of the present invention is to place a rear part in a blade chamber formed between a base plate and an intermediate plate arranged on the photographing lens side. Although the blades are arranged and the leading blades are arranged in the blade chamber formed between the base plate and the intermediate plate arranged on the film or image sensor side, the leading blades are generated during the exposure operation. A camera capable of suitably suppressing the amount of wear powder adhering to the periphery of the head of the connecting shaft for pivot provided on the film and reaching the film and the image sensor even if the dust is scattered by the impact at the end of the exposure operation. It is to provide a focal plane shutter.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a focal plane shutter for a camera according to the present invention includes two ground planes that form a blade chamber on the photographing lens side and a blade chamber on the imaging surface side by partitioning them with an intermediate plate. And a plurality of arms pivotally attached to one of the two ground planes, and at least one blade pivoted to each other via a plurality of connecting shafts, and protrudes from the arms. The rear blade disposed in the blade chamber on the photographing lens side with the head of the connecting shaft on the photographing lens side, a plurality of arms pivotally attached to one of the two ground plates, and a plurality of them It is composed of at least one blade pivotally supported via a connecting shaft, and is arranged in the blade chamber on the imaging surface side with the head of the connecting shaft protruding from the arm as the imaging surface side. With front blades, front An adhesive sheet is attached to the base plate constituting the blade chamber on the imaging surface side in a region facing the head of the connecting shaft when the leading blade finishes the exposure operation, with the adhesive surface facing the blade chamber. To be.
[0011]
In that case, the base plate constituting the blade chamber on the imaging surface side has a through-hole formed in a region facing the head of the connecting shaft when the leading blade finishes the exposure operation. If the adhesive sheet is attached to the edge of the through-hole from the blade chamber side so as to close the through-hole, the adhesive sheet is applied in the final step of manufacturing the shutter unit. Therefore, as compared with the case where the sticking is performed from the beginning, the assembling work can be performed with peace of mind, and the adhesive sheet can be replaced without removing the base plate from the shutter unit. Furthermore, in that case, the adhesive sheet is attached to a reinforcing plate, closes the through hole, and is attached to the edge of the through hole. Is extremely suitable.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the illustrated examples. Although this embodiment can be used for both a silver salt camera and a digital still camera, for the sake of convenience, the description will be made on the assumption that it is used for a digital still camera. For this reason, the imaging surface in the description is an imaging surface of an image sensor such as a CCD. Usually, a filter plate or a transparent cover plate is attached to the front surface of the imaging device. That is the surface. FIG. 1 is a plan view of the embodiment viewed from the photographing lens side, and shows a state immediately after the exposure operation is completed. 2 to 4 are plan views of the embodiment as viewed from the imaging surface side. FIG. 2 shows a state immediately after the end of the exposure operation, and FIG. 3 shows only the main part. FIG. 4 shows a set state.
[0013]
First, the configuration of this embodiment will be described. As shown in FIG. 1, the shutter base plate 1 has an opening 1a for exposure in which a rectangle is horizontally long at a substantially central portion thereof. Further, an auxiliary base plate 2 is disposed on the back side of the shutter base plate 1, that is, on the image pickup surface side of the image pickup device, and is attached to the shutter base plate 1 by four screws 3, 4, 5, 6 as shown in FIG. It is attached. Of these, the screw 5 also has other functions, which will be described later. Further, between the shutter base plate 1 and the auxiliary base plate 2, an intermediate plate 7 attached to the shutter base plate 1 (the entire shape is not shown because it is well known, but a part thereof is shown in FIG. ) And a blade chamber of a rear blade is formed between the shutter base plate 1 and the intermediate plate 7, and a blade chamber of a front blade is formed between the auxiliary ground plate 2 and the intermediate plate 7. The auxiliary base plate 2 and the intermediate plate 7 are also formed with openings 2 a and 7 a having the same size at positions overlapping the openings 1 a of the shutter base plate 1. Therefore, the exposure aperture for the subject optical path in this embodiment is regulated by each of these apertures.
[0014]
In FIG. 1, two arc-shaped elongated holes 1b and 1c are formed in the left region of the opening 1a, and the lower end thereof is made of rubber and has a C-shaped planar shape. Well-known buffer members 8, 9 are attached. Further, shafts 1d, 1e, and 1f are erected on the surface of the shutter base plate 1 on the photographing lens side. There are two other shafts that are not clearly specified, and a support plate 12 is attached to the tips of these two shafts by screws 10 and 11, but these screws 10 and 11 and the support plate are supported. The plate 12 is indicated by a two-dot chain line for easy viewing of the drawing. In addition, shafts 1g, 1h, 1i, and 1j are also erected on the blade chamber side of the shutter base plate 1. Further, two holes 1k and 1m are formed at the upper and lower positions of the shutter base plate 1, and these are holes for attaching the shutter unit to the camera body.
[0015]
A synthetic resin front blade drive member 13 is rotatably attached to the shaft 1d of the shutter base plate 1 and is urged to rotate clockwise by a well-known front blade drive spring (not shown). Has been. The leading blade driving member 13 has a driven portion 13a, a driving pin 13b, and a mounting portion 13c. The driving pin 13b passes through the long hole 1b of the shutter base plate 1 and has a blade. It protrudes into the room. Moreover, since the attaching part 13c is well-known, it is not shown in figure, However, The iron piece member is attached to the inside via the spring. As described in JP-A-2002-55379, the iron piece member is attracted to a front blade electromagnet (not shown) attached to the support plate 12, thereby The leading blade driving member 13 is held at the exposure operation start position against the biasing force of the leading blade driving spring.
[0016]
A synthetic resin rear blade drive member 14 is rotatably attached to the shaft 1e of the shutter base plate 1 and is urged to rotate clockwise by a known rear blade drive spring (not shown). Has been. The rear blade drive member 14 includes a driven portion 14a, a drive pin 14b, and an attachment portion 14c. The drive pin 14b passes through the long hole 1c of the shutter base plate 1, Protruding into the blade chamber. The mounting portion 14c has a shape similar to that of the mounting portion 13c and is not shown in the figure. However, the mounting portion 14c is attracted to a rear blade electromagnet (not shown) attached to the support plate 12 inside. The iron piece member is attached with a spring interposed.
[0017]
A set member 15 made of synthetic resin is rotatably attached to the shaft 1 f of the shutter base plate 1. The set member 15 includes pushing parts 15a and 15b and a pushed part 15c. The pushing part 15a pushes the pushed part 13a of the leading blade drive member 13 to push the pushing part 15b. Is configured to push the driven portion 14a of the trailing blade drive member 14. The set member 15 is urged to rotate counterclockwise by a return spring (not shown). However, FIG. 1 is prevented from rotating by a stopper (not shown) and is moved to the initial position. It shows a state in which it is stopped.
[0018]
Next, the configuration of the leading blade and the trailing blade will be described. As described above, the leading blade is disposed between the auxiliary base plate 2 and the intermediate plate 7, and has two arms 16, 17 each having one end pivotally attached to the shafts 1 g, 1 h, and their tips. The blades 18, 19, and 20 are pivotally supported in order toward each other, and the blades 20 pivotally supported at the forefront are used as slit forming blades. As is well known, the drive pin 13 b of the leading blade drive member 13 is fitted in the hole formed in the arm 16. In this leading blade, the arms 16 and 17 are disposed closest to the auxiliary base plate 2, and the blade 20, the blade 19, and the blade 18 are disposed in this order toward the intermediate plate 7.
[0019]
Further, the pivotal configuration of each of the blades 18 to 20 with respect to the arms 16 and 17 is the same, and two connecting shafts are used. Therefore, as is well known, of the two connecting shafts used for pivotal support of the slit forming blade 20, reference numeral 21 is attached to the joint shaft used for pivotal support with respect to the arm 16, and the pivoting method is simplified. explain. The connecting shaft 21 is a rivet component provided with a head at one end of a stepped shaft portion at the component stage. Therefore, first, the hole formed in the arm 16 is fitted from the distal end side of the connecting shaft 21, and then the hole formed in the blade 20 is fitted. At this time, the arm 16 enters until it comes into contact with the head of the connecting shaft 21, but since the hole formed in the blade 20 is small, it can only enter the step portion of the connecting shaft 21. In this state, the tip of the connecting shaft 21 is fixed to the blade 20 by caulking. Accordingly, the blades 20 and the connecting shaft are integrated, but the arm 16 and the connecting shaft 21 are rotatable relative to each other. The caulking portion does not protrude from the surface in contact with the blade 19, but the head of the connecting shaft 21 protrudes from the arm 16 toward the auxiliary base plate 2.
[0020]
On the other hand, the rear blade is disposed between the shutter base plate 1 and the intermediate plate 7, and is pivotally supported in turn toward the two arms 22, 23 having one end pivotally attached to the shafts 1i, 1j and their tips. The blades 26, 25, and 26 are composed of three blades 24, 25, and 26. Of these blades, the blades 26 pivotally supported at the forefront of the arms 22 and 23 are slit-forming blades. Further, the drive pin 14 b of the rear blade drive member 14 is fitted in the hole formed in the arm 22. The rear blade having such a configuration is arranged in the blade chamber with the front blade turned upside down. Therefore, since the arms 22 and 23 are closest to the shutter base plate 1 and the rear blades are arranged in the order of the blades 26, 25, and 24 toward the intermediate plate 7, the heads of all the connecting shafts. The part protrudes from the arms 22 and 23 toward the shutter base plate 1 side. In addition, since the pivotal support structure of the arms 22 and 23 and the blades 24 to 26 is the same as that of the leading blade, the description thereof is omitted.
[0021]
Next, the specific shape of the auxiliary ground plane 2 and the members attached thereto will be described with reference to FIGS. As shown in FIG. 3, the auxiliary base plate 2 is made of synthetic resin, and the opening 2 a is formed at a substantially central portion. The holes 2b, 2c and 2d formed at the three corners are holes for attaching the auxiliary ground plate 2 to the shutter ground plate 1 with the screws 3, 4 and 6 already described. An arc-shaped elongated hole 2e is formed in the upper right direction of the opening 2a. The elongated hole 2e has the same shape corresponding to the elongated hole 1c formed in the shutter base plate 1, and is shown in FIG. As shown, the tip of the drive pin 14b is inserted therein. Further, two holes 2f and 2g are formed in the right direction of the opening 2a. As shown in FIG. 2, the shafts 1h and 1j of the shutter base plate 1 are inserted into these holes. ing.
[0022]
A through hole 2h is formed in a lower right position of the opening 2a over a relatively wide area. At the edge, a step 2i that is recessed from the reference surface of the auxiliary base plate 2 and a hook portion 2j raised from the reference surface are formed, and a hole 2k is formed in the step 2i. The reinforcing plate 27 shown in FIG. 3 has a slightly larger outer shape than the through hole 2h, and a hole 27a is formed at a lower position. In addition, an adhesive sheet 28 is attached to the back side of the reinforcing plate 27 over a region facing the heads of all the connecting shafts that pivotally support the leading blade, and the blade chamber side is the adhesive surface in the attached state. It has become. Then, the reinforcing plate 27 to which the adhesive sheet 28 is attached in this way is partially placed on the stepped portion 2i through the hook portion 2j, and the screw 5 shown in FIG. 2 is inserted into the holes 27a and 2k. Inserted and attached. Accordingly, the screws 5 serve to attach the reinforcing plate 27 with the adhesive sheet 28 to the auxiliary base plate 2 at the same time as attaching the auxiliary base plate 2 to the shutter base plate 1.
[0023]
Next, the operation of this embodiment will be described. 1 and 2 show a state immediately after the end of the exposure operation. Therefore, the three blades 18 to 20 of the leading blade are superimposed and stored in a position below the exposure opening (openings 1a, 2a, 3a), and the three blades 24 to 26 of the rear blade are developed and exposed. Covers the opening. When the photographing is thus completed, the set member 15 is pushed from the initial position shown in FIG. 1 by the member on the camera body side against the urging force of the return spring (not shown). Can be rotated clockwise. Thereby, the set member 15 first rotates the leading blade driving member 13 counterclockwise against the urging force of the leading blade driving spring by the pushing portion 15a pushing the pushed portion 13a. Immediately after that, the pushing portion 15b pushes the pushed portion 14a, so that the rear blade driving member 14 starts to rotate counterclockwise against the urging force of the rear blade driving spring.
[0024]
Therefore, the three blades 18 to 20 of the leading blade operate upward while reducing the overlap between adjacent blades, and the three blades 24 to 26 of the rear blade increase the overlap between adjacent blades. While moving upwards. Then, the three blades 18 to 20 of the front blade are deployed to cover the exposure opening, and the three blades 24 to 26 of the rear blade are superimposed and stored in a position above the exposure opening. Then, the iron piece members of the drive members 13 and 14 come into contact with the respective electromagnets. At that stage, the rotation of the set member 15 is stopped, and the set operation ends. The set member 15 remains in that position until the next shooting is performed. FIG. 4 shows the state at that time as viewed from the imaging surface side.
[0025]
When the release button of the camera is pressed at the time of the next shooting, first, the leading blade electromagnet and the trailing blade electromagnet (not shown) attached to the support plate 12 are energized, and the drive members 13 and 14 It is adsorbed and held through the iron piece member. As a result, the pressing force applied to the driven portion 15c by the member on the camera body side is released, and the set member 15 is rotated by the biasing force of a return spring (not shown) and returns to the initial position shown in FIG. To do.
[0026]
When the photographing is performed in the normal mode, the energization of the two electromagnets is sequentially cut off at a time interval automatically determined by the control circuit, whereby the leading blade driving member 13 and the trailing blade are turned on. The driving member 14 is rotated in the clockwise direction when viewed from the photographing lens side by the biasing force of the leading blade driving spring and the trailing blade driving spring (not shown). Therefore, the three blades 18 to 20 of the leading blade operate downward while increasing the overlap between the adjacent blades, and the three blades 24 to 26 of the rear blade reduce the overlap between the adjacent blades. However, the imaging surface of the imaging element is exposed by the slits formed by the slit forming blades 20 and 26.
[0027]
During this exposure operation, the leading blades generate the wear powder by the heads of the respective connecting shafts slidingly contacting the auxiliary base plate 2, and the arms 16, Abrasion powder is generated by sliding contact between each hole 17 and the shaft portion of each connecting shaft, and between a flat portion of each of the arms 16 and 17 and the head portion of each connecting shaft. The heads of the two connecting shafts for pivot support are in contact with the vicinity of the lower side of the opening 2a to generate wear powder, but at the time of generation, most of the wear powder remains attached to the vicinity of the head of each connection shaft. It has become. On the other hand, the head of each connecting shaft slides against the shutter base plate 1 to generate wear powder, and the connecting blade and the arms 22 and 23 also generate wear powder by mutual rotation. Moreover, the head portion of the connecting shaft for pivotal support of the slit forming blade 26 with respect to the arm 23 abuts on the vicinity of the lower side of the opening portion 1a to generate wear powder. Things remain attached near the head of each connecting shaft.
[0028]
The exposure operation is performed in this way, but the front blade that has started operating first has the slit forming edge (upper side) of the slit forming blade 20 retracted below the exposure opening, and the front blade drive member 13 The drive pin 13b is stopped by contacting the buffer member 8. Subsequently, the rear blade is also stopped by the contact of the drive pin 14b of the rear blade drive member 14 with the buffer member 9 when the slit formation edge (lower side) of the slit formation blade 26 completely covers the exposure opening. It is done.
[0029]
By the way, when the driving pins 13b and 14b of the leading blade driving member 13 and the trailing blade driving member 14 are brought into contact with the buffer members 8 and 9 as described above, the leading blade and the trailing blade receive a large impact. The wear powder adhering to the vicinity of the head of each connecting shaft during the exposure operation is scattered. At that time, the leading blade is stored in a position below the exposure opening by superimposing the three blades 18 to 20, but as can be seen from FIG. Since the reinforcing plate 27 with the pressure-sensitive adhesive sheet 28 is attached to the region facing the head, most of the scattered wear powder is attached to the pressure-sensitive adhesive sheet 28. For this reason, the amount that passes through the opening 2a and reaches the imaging element and adheres to the imaging surface is considerably reduced.
[0030]
On the other hand, in the case of the rear blade, when the exposure operation is stopped, the wear powder is scattered by receiving an impact, but when the wear powder is scattered in this way, the intermediate plate 7 side from the head of each connecting shaft. Since the three blades 24 to 26 in the cover already cover the opening 7a of the intermediate plate 7, they cannot fly to the image sensor. The state immediately after finishing the exposure operation in this way is the state shown in FIGS. In this state, when imaging information is transferred to the storage device, the setting member 15 in FIG. 1 is rotated clockwise by a member on the camera body side (not shown), and the setting operation described above is performed. .
[0031]
In this embodiment, the adhesive sheet 28 is attached to the reinforcing plate 27 and attached to the auxiliary ground plate 2 together with the reinforcing plate 27. However, the present invention is not limited to such a configuration. Even if the auxiliary base plate 2 is not formed with the through hole 2h and the adhesive sheet 28 is attached to the region in the blade chamber, the same effect can be obtained. Further, the size and shape of the pressure-sensitive adhesive sheet need not be the same as those in the above-described embodiment, and may be appropriately modified depending on the design convenience. Even if the size is not made to oppose the heads of all the connecting shafts, an effect corresponding to the size can be obtained.
[0032]
Further, the period during which the adhesive sheet 28 can suitably attach the wear powder varies depending on the amount of the wear powder generated. In addition, the adhesive function may deteriorate regardless of the amount of wear powder. Therefore, when configured as in the present embodiment, there is an advantage that the adhesive sheet 28 can be replaced without removing the auxiliary base plate 2 from the shutter unit and, in some cases, without removing the shutter unit from the camera body. is there. Also, with this configuration, since the auxiliary base plate 2 can be attached after being attached to the shutter base plate at the time of manufacturing the shutter unit, it can be attached at the time of assembly rather than the case where the auxiliary base plate 2 is attached from the beginning. Handling of the auxiliary base plate 2 becomes easy.
[0033]
In this embodiment, the adhesive sheet 28 is attached to the reinforcing plate 27 and attached to the auxiliary base plate 2 together with the reinforcing plate 27. If there is no problem in handling the adhesive sheet 28 itself, the adhesive sheet Only 28 may be attached to the auxiliary base plate 2. Moreover, the attachment method to the auxiliary ground plane 2 is not restricted by the configuration of the present embodiment. The hook portion 2j may not be provided, and it may be attached with only one or a plurality of screws. The screw 5 in this embodiment is to be attached to the auxiliary base plate 2 only with the adhesive sheet 28 or with the reinforcing plate 27. If there is, a means for attaching the auxiliary base plate 2 to the shutter base plate 1 may be separately provided.
[0034]
Further, in this embodiment, the leading blade and the trailing blade are configured to operate from above to below during photographing. However, some focal plane shutters of this type are configured to operate from below to above. The present invention can also be applied to such a shutter, and it is possible to obtain an operational effect equal to or greater than that of the embodiment in view of the fact that the wear powder easily falls.
[0035]
Furthermore, for convenience, this embodiment has been described on the assumption that it is adopted in a digital still camera. However, a measure against wear powder may be required even when this type of shutter is employed in a high-grade camera and is employed in a silver salt camera. Therefore, the present invention is not limited to a focal plane shutter employed in a digital still camera. In the description of this embodiment, the ground plate to which the drive members 13 and 14 and the like are attached is referred to as a shutter ground plate, and the other ground plate is referred to as an auxiliary ground plate. However, when this type of focal plane shutter is used in a digital still camera, the drive members 13 and 14 and the like may be attached to the ground plane on the image sensor side. Therefore, in such a configuration, since the ground plane on the image sensor side is the shutter ground plane, in the present invention, the ground plane on the image sensor side is not necessarily an auxiliary ground plane.
[0036]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the front blade and the rear blade are provided, the front blade is disposed in the blade chamber on the imaging surface side, and the head of the connecting shaft for pivotally supporting the blade on the arm is imaged. Despite the focal plane shutter configured to slide on the base plate on the surface side, the adhesive sheet is located at a suitable position in the blade chamber, so this mainly occurred due to the presence of the connecting shaft. It is possible to suitably suppress the abrasion powder from being scattered by the impact at the time of stopping the exposure operation and traveling toward the imaging surface.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of an embodiment viewed from the photographing lens side, and shows a state immediately after the end of an exposure operation.
FIG. 2 is a plan view of the embodiment viewed from the imaging surface side, and shows a state immediately after the exposure operation ends.
FIG. 3 is an explanatory diagram of a main part of the embodiment as viewed from the imaging surface side.
FIG. 4 is a plan view of the embodiment viewed in the same manner as FIG. 2, and shows a set state.
[Explanation of symbols]
1 Shutter base plate
1a, 2a, 7a opening
1b, 1c, 2e long hole
1d, 1e, 1f, 1g, 1h, 1i, 1j axes
1k, 1m, 2b, 2c, 2d, 2f, 2g, 2k, 27a hole
2 Auxiliary ground plane
2h Through hole
2i step
2j hook part
3,4,5,6,10,11 screw
7 Intermediate plate
8,9 cushioning member
12 Support plate
13 Lead blade drive member
13a, 14a Driven part
13b, 14b Drive pin
13c, 14c mounting part
14 Rear blade drive member
15 Set members
15a, 15b Pushing part
16, 17, 22, 23 Arm
18, 19, 20, 24, 25, 26 blades
21 connecting shaft
27 Reinforcing plate
28 Adhesive sheet

Claims

Two ground plates constituting a blade chamber on the photographing lens side and a blade chamber on the imaging surface side by partitioning them with an intermediate plate, and a plurality of arms pivotally attached to one of the two ground plates, The blade chamber on the photographing lens side is composed of at least one blade pivotally supported by a plurality of connecting shafts, and the head of the connecting shaft protruding from the arm is the photographing lens side. A plurality of arms pivotally attached to one of the two main plates and at least one blade pivotally supported by a plurality of connecting shafts. A leading blade disposed in the blade chamber on the imaging surface side with the head of the connecting shaft protruding from the arm as the imaging surface side, and constituting a blade chamber on the imaging surface side The leading blade has finished the exposure operation A region facing the head of the connecting shaft can, the pressure-sensitive adhesive sheet focal-plane shutter camera, characterized in that affixed to the blade chamber side an adhesive surface.

The base plate constituting the blade chamber on the imaging surface side has a through hole formed in a region facing the head of the connecting shaft when the leading blade finishes the exposure operation. The focal plane shutter for a camera according to claim 1, wherein an adhesive sheet is attached to an edge of the hole so that the adhesive surface faces the blade chamber and closes the through hole.

The focal plane shutter for a camera according to claim 2, wherein the pressure-sensitive adhesive sheet is attached to a reinforcing plate, and is attached to an edge of the through-hole so as to close the through-hole.