JP3961647B2 - ドラムボイラの給水制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドラムボイラの給水制御装置に係わり、特にボイラ給水ポンプの過負荷によるポンプトリップ等の異常を抑制することにより、常に安定したボイラへの給水供給を可能とするドラムボイラの給水制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の装置は、例えば図2に示されるように、ボイラへの給水流量信号2が増加し、給水流量がボイラ給水ポンプの制限流量に達するとこれが信号検出器16によって検出され、そのときの給水流量調節弁開度信号が信号記憶器12を介して信号切り替え器13により切り替えられて信号低値選択器10へ送信されるようになっていた。即ち、ボイラ給水流量信号2が予め定めた値以上になると信号検出器16がオン状態となり、信号発生器11からの信号に代えて、信号記憶器12からの信号が信号低値選択器10に出力される。
【0003】
そして、信号低値選択器10において、比例積分器9からの信号よりも低値である信号記憶器12からの信号が選択されて出力される。つまり、信号検出器16がオン状態になった時の開度信号が信号記憶器12により与えられるため、信号検出器16で検出されたときの給水流量調節弁開度以上の値に弁開度が増加しない制御方法が採用されていた。しかしながら、ボイラ給水流量信号2には計測ループの検出遅れが存在するため、実際には、予め定めた値以上に制御されるケースがあった。
【0004】
このように、ボイラ給水ポンプの制限流量以上に給水流量が増大するとボイラ給水ポンプが過負荷となりプラント運転継続ができなくなることから、給水流量調節弁15の開度に制限をかける配慮が必要とされる。即ち、給水流量調節弁15の開度が増大するとそれだけ流量が増加して、前述のように、ポンプに過負荷をもたらすので、これを防ぐために、いかなる場合でもボイラ給水流量を精度良く、ポンプ制限流量以下に制御することが望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術は、前述したようにボイラ給水流量がボイラ給水ポンプの制限流量になったことが検出された時点で、初めてボイラ給水流量調節弁開度をその時点の開度以上に開かないようにしたものである。
【0006】
一方、ボイラ給水流量調節弁は、ドラムレベル制御を行っているため急速なドラムレベルの低下に対しては、前記給水流量調節弁を開いて速やかにドラムレベルを正常に維持するように動作する。また当然のことではあるが給水流量検出器には検出遅れがある。
【0007】
従って、前記ボイラ給水流量の信号検出器16によってボイラ給水流量が制限値に達したことを検出したときには、ボイラ給水流量調節弁の開度は前記ボイラ給水流量制限値以上の給水を要求する開度になっている可能性が極めて高く、更に給水流量調節弁の操作指令側の機械的遅れによるオーバーシュートによりボイラ給水ポンプに過大な流量が流れる結果、ポンプモータの過負荷あるいはポンプ吸い込み圧力低下によるポンプの停止ひいてはプラントの停止に至る恐れがあった。
【0008】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、ボイラ給水流量を確実にボイラ給水ポンプの制限流量以下に制御して給水ポンプ過負荷等によるポンプトリップを防ぎ、常に安定運転を継続することができるボイラ給水流量制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
【0010】
ボイラ給水ポンプとボイラへの給水流量を調節する調節弁とを備えたドラムボイラの給水制御装置において、
ドラムレベル設定信号、ドラムレベル信号、ボイラ給水流量信号およびボイラ蒸気流量信号を用いて前記調節弁の弁開度信号を求め、
前記弁開度が増加する方向のときにのみ、前記ボイラ給水流量信号がボイラ給水ポンプ制限流量に近付くにつれて弁開度速度を徐々に零に近付けるように前記調節弁を制御するドラムボイラの給水制御装置。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。ここにおいて、1はドラムレベル信号、2はボイラ給水流量信号、3はボイラ主蒸気流量信号、4は減算器、5は減算器、6は信号発生器、7は比例積分器、8は加算器、9は比例積分器、10は信号低値選択器、11は信号発生器、12は信号記憶器、13は信号切替器、14は手動自動切替器、15は給水流量調節弁、16は信号検出器、20は変化率制限器、21は関数発生器、をそれぞれ表す。
【0012】
図1に示すようにドラムボイラは、信号発生器6からのドラムレベル設定信号と、図示していないドラムレベル検出器からのドラムレベル信号1を減算器4により偏差信号として演算した後、比例積分器7によりボイラ給水流量調節弁開度信号に変換される。さらにドラムからの発生蒸気流量を表すボイラ主蒸気流量信号3とボイラ給水流量信号2とを減算器5により偏差信号として演算し、この偏差信号と、前述のドラムレベル偏差信号から変換されたボイラ給水流量調節弁開度信号とを加算器8により加算する。
【0013】
すなわち、前記ドラムレベル信号1とボイラ給水流量信号2とボイラ主蒸気流量信号3からなる三要素の合成偏差信号を加算器8により作成する。そして、前記合成偏差信号を比例積分器9を介してボイラの給水流量調節弁15への開度指令信号を作成し給水流量を制御することになる。
【0014】
本実施形態においては、前記比例積分器9からのボイラ給水流量調節弁15の開度指令信号の出力側に、弁開度増加方向のみ有効な変化率制限器20を設置し、この変化率設定信号としてボイラ給水流量信号2から関数発生器21により作成される値を設定し、これにより弁開側動作速度を制御する。
【0015】
具体的には関数発生器21には次に示す特性が付与されている。ボイラ給水流量調節弁15の開閉速度は、通常制御するに十分な速さで動作するが、ボイラ給水ポンプ制限流量値近くになると弁開側動作速度を徐々に低下させ始めポンプ制限流量値で開側動作速度が零となるように、即ち開方向には増加させないように制御される。図1の(2)は、関数発生器21の入出力関係を示した図である。関数発生器21の入力であるボイラ給水流量がポンプ制限流量にまだまだ達しない間は、関数発生器21の出力である弁開度変化率は100%で動作するが(1分間で弁が閉から開になる速度を100%として)、給水流量がポンプ制限流量に近づくにつれて弁開度の速度を徐々に零に近付けるようにしている。
【0016】
最終的には、給水流量がポンプ制限流量に達したときには弁開度の速度を零にしているが、これに達するまでの間で徐々に弁開度速度を低下させているので、給水流量がオーバシュートすることはなくなり、このオーバシュートによるポンプ過負荷はなくなる。これらの信号の関係を図3に示す。
【0017】
すなわち、弁開度指令信号(比例積分器9(P+I)の出力信号)は、ドラムレベル信号1および減算器5からの偏差信号により、ボイラ給水流量調節弁15を開方向に動作させる信号となるが、実際のボイラ給水流量信号2がポンプ制限流量値に近づくにつれて、増加方向への開度変化割合が制限され、ポンプ制限流量値で止まる。弁開度指令信号(比例積分器9((P+I)の出力信号)がポンプ制限流量値以下になれば、変化率制限器20後の信号は、そのまま出力されることになり、ポンプ制限流量以上にならないように制御されることになる。
【0018】
図2で、変化率制限器20の機能は、弁開度が増加する方向の時のみ関数発生器21からの信号を有効とするものである。
【0019】
これにより従来発生していた検出遅れや動作遅れの問題は確実に解消されることから、ボイラ給水ポンプの過負荷は回避することが可能となる。
【0021】
以上説明したように、本発明は、いかなる運転状態に於いてもボイラ給水流量調節弁開度信号をボイラ給水ポンプの制限流量以下に制御することが可能となるためボイラ給水ポンプの過負荷によるポンプ停止を防止することが可能となり、安定した運転継続が実現できる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、ボイラ給水流量調節弁開度が増加する方向のとき、ボイラ給水流量信号がボイラ給水ポンプ制限流量値に近づくに従ってボイラ給水流量調節弁の動作速度が遅くなるようにしたため、ボイラ給水ポンプ制限流量値を検出遅れなく確実に検出でき、しかもその時点で給水流量のオーバーシュートなく給水流量調節弁開度を制限することが可能となる。
【0023】
従ってボイラ給水ポンプの過負荷が確実に防止でき安定したプラントの運転継続が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す制御系統図である。
【図2】従来技術に於ける制御系統図である。
【図3】本発明における変化率制限器の入力信号と出力信号の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ドラムレベル信号
2 ボイラ給水流量信号
3 ボイラ主蒸気流量信号
4 減算器
5 減算器
6 信号発生器
7 比例積分器
8 加算器
9 比例積分器
10 信号低値選択器
11 信号発生器
12 信号記憶器
13 信号切替器
14 手動自動切替器
15 給水流量調節弁
16 信号検出器
20 変化率制限器
21 関数発生器
Claims (2)
- ボイラ給水ポンプとボイラへの給水流量を調節する調節弁とを備えたドラムボイラの給水制御装置において、
ドラムレベル設定信号、ドラムレベル信号、ボイラ給水流量信号およびボイラ蒸気流量信号を用いて前記調節弁の弁開度信号を求め、
前記弁開度が増加する方向のときにのみ、前記ボイラ給水流量信号がボイラ給水ポンプ制限流量に近付くにつれて弁開度速度を徐々に零に近付けるように前記調節弁を制御する
ことを特徴とするドラムボイラの給水制御装置。 - ドラムボイラへ給水するボイラ給水ポンプと、ボイラの蒸発量に見合う給水流量を調節するボイラの給水流量調節弁とを備えたドラムボイラの給水制御装置において、
ボイラのドラムレベル設定信号とドラムレベル信号とのレベル偏差信号を求める手段と、
ボイラから取り出す蒸気流量信号とボイラへの給水流量信号との流量偏差信号を求める手段と、
前記レベル偏差信号と前記流量偏差信号に基づいて前記給水流量調節弁の開度信号を求める手段と、
前記給水流量信号がボイラ給水ポンプ制限流量に近付くにつれて前記給水流量調節弁の弁開度速度を徐々に零に近付けるような信号を発生する関数発生手段と、
前記給水流量調節弁の開度信号を求める手段からの出力が弁開度を増加する方向のときのみ前記関数発生手段からの出力を有効とする制限手段と、
を備え、
前記制限手段からの信号を前記給水流量調節弁に出力してボイラへの給水流量を制御する
ことを特徴とするドラムボイラの給水制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30582797A JP3961647B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | ドラムボイラの給水制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30582797A JP3961647B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | ドラムボイラの給水制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11141465A JPH11141465A (ja) | 1999-05-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30582797A Expired - Fee Related JP3961647B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | ドラムボイラの給水制御装置 |
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JP (1) | JP3961647B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-07 JP JP30582797A patent/JP3961647B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11141465A (ja) | 1999-05-25 |
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