JP3961519B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被膜堆積、エッチング、アッシング等のプラズマ処理を高速で行う方法とそれを実現した装置に関するものである。
近年、プラズマ処理は半導体プロセスのみならずプラスチック、繊維、金属表面等工業的に広い範囲で利用されている。主なプラズマ処理は被膜形成、エッチング、アッシング等に分類することができる。
被膜形成は物理的気相成長法(PVD)、化学的気相成長法(CVD)が知られている。PVD分野ではスパッタ法が、CVD分野ではプラズマCVD法がその代表的な形成方法として用いられている。一方エッチング、アッシングはCVDとは逆に基板表面からプラズマにより活性化された活性種の化学的、物理的な作用により物質を取り去るプロセスである。CVDは一般に加熱雰囲気で行われ、エッチング、アッシングは室温で行われる。
CVDでは各応用分野での基板選択性の拡大やコストの低減の要請から製膜温度の低温化が望まれているが、イオンの運動エネルギーを利用したCVDが特に炭素膜で使用されている。該炭素膜はイオンによるボンバードメントを受けつつ製膜されるので結合エネルギーの大きな結合が選択的に形成されるため高硬度の膜が形成され、ダイヤモンド状炭素(DLC)と総称されている。DLC膜はその製膜素過程から明らかなように基板加熱を特に必要としない。よって、コスト面での有利さから各種保護膜への期待が大きい。
DLC膜はスパッタ法でも作成することができ、その場合はターゲット材料にグラファイトあるいは、一部珪素を含んだSiCを用い、アルゴンと水素の混合ガス中で反応性スパッタリングを行うことが一般的である。
このような従来に使用されていた装置の内部構造の概略図を図1に示す。
また、DLCをCVDで作成する場合の出発材料炭素源物質としては、特許文献1または、特許文献2に記載のようなメタン(CH)または、さらに高次なメタン系炭化水素等の気体あるいは、エチレン(C)または、さらに高次なエチレン系炭化水素等の気体が一般的に利用されている。さらに、一部に珪素を含んだ物質として、テトラメチルシランTMS((CHSi)、テトラエチルシランTES((CSi)等も検討されている。
特公昭61−53955号公報 特公昭62−41476号公報
しかしながら、上記の方法では、高い被膜形成速度を維持しつつ前述の保護膜として応用する上での諸物性を得ることは、現行市販の装置及び方法では本質的に実現困難である。つまり、被膜形成速度においては、膜質とトレードオフの関係にあり、膜質を考慮した上で、0.1〜0.3μm/min 程度を得るのが限界である。さらに、炭素の結合において、共有結合を促進される為の脱水素化に関しても、その効果は不十分であった。
また、アッシング、エッチングにおいても高い処理速度はコスト面から重要であり要望の高いものである。
また、広い面積に被膜を形成する場合には、被膜形成基板が固定すなわち、静的な上記方式ではプラズマの安定した発生及び維持が困難であった。さらに、高速で形成する際、基板が熱的にダメージを受けやすいことが未解決であった。
上記の課題即ち処理速度を向上させるため、本発明では反応空間内に意図的にプラズマ密度の大きな領域を形成させここに処理すべきプロセスに応じた原料ガスもしくは材料ガスを供給し、反応速度を高めたものである。
また、本発明での高密度プラズマ領域は狭い領域に限られるため、大面積処理のためには基板を移動させる必要がある。即ち、高密度プラズマ領域に被膜形成基板を通過させた。機械的な構造が複雑となるためコスト的には不利となるが、被膜形成等プラズマ処理中の熱的なダメージは緩和される。
更に、高密度プラズマ領域を安定化させるためアノードもしくはカソードの一方もしくは両方の表面を電気的絶縁体で覆った。
また、ダイヤモンド状炭素膜の出発材料として上記プラズマによる多量の原料消費に耐え、供給律速が生じないジメチルシラン(Si(CH)、モノメチルシラン(Si(CH)H)等を用いたことを特徴とするダイヤモンド状炭素膜形成方法である。
本発明のプラズマ処理方法では、接地電極の一部に設けた細孔若しくはスリット状ガス供給口近傍に高密度プラズマ領域が生成され、効率良く原料物質の分解及び活性化が促進される。例えばDLCの成膜の場合、高速で良質の被膜が形成される。このプラズマ密度の大きい領域は接地電極であるアノード表面に形成したスリットもしくは細孔の近傍に形成されるものであり発光輝度が他の領域に比して格段に強いので目視にて容易に判別できるものである。
高密度プラズマ領域は細孔若しくはスリット状ガス供給口近傍に形成される。これはガス供給口では他の空間全体に比べてガス圧力が高く、よって、十分な電界が加えられるならばガス圧力の高い空間領域で高密度のプラズマが形成される。十分な電界を加えるためには、アノード表面に形成したガス噴出口のエッジを鋭く形成することが有効である。これは該エッジ近傍での電界強度が大きくなるためである。また、同様の理由によりアノード,カソード両電極間の間隔を狭くする事も有効である。電極間隔は30mm以下がよく、特に10mm以下で良好なプラズマが生成される。
高密度プラズマ領域は直線状のラインプラズマを形成すると都合がよい。これは該ラインプラズマに対して垂直な方向の1次元の動きで平面へのプラズマ処理が可能だからである。また、シート状もしくはテープ状の基体をドラムに巻き付けて該シート状もしくはテープ状基体表面にプラズマ処理を施す場合も前記ラインプラズマをドラムの軸に平行に配置し、ドラム表面と適当な距離を保って、ドラムを回転させれば、前記シート状もしくはテープ状基体の表面に容易にプラズマ処理が施せる。
ライン状プラズマはスリット状のガス噴出口(ガス供給口)を形成して発生させることが出来る。また、細孔を1次元に配置してライン状プラズマを生成することもできる。細孔を1次元に配置する場合は細孔間の距離は細孔の開口径(細孔が円形でない場合は最長径と最短径より計算される平均開口径)の10倍以下、好ましくは2倍以下がよい。細孔の開口径は10mm以下、好ましくは5mm以下がよい。スリットの場合のスリット幅は10mm以下好ましくは5mm以下がよい。プラズマ密度の高さではスリットよりも細孔の方が電界強度が高くなるため有利であるが、プラズマの均一性はスリットのほうが優れている。また、プラズマ密度はスリット幅、細孔径を小さくするほうが高く出来るが、ガス流量に上限が発生する。スリット幅、細孔径を小さくしすぎた場合、ガス流速が大きくなり、局部的な圧力上昇がプラズマ密度を増加させるものの、逆にプラズマを不安定にしてしまう。なお、スリットの長さを長くすること及び、細孔の数を増加させることによりラインプラズマの長さを長くする事ができるが、理論的な上限は存在せず、大型装置を作製すれば容易に数メートルのプラズマが作製できる。
高密度プラズマ領域を安定化させるにはアノードもしくはカソードの片方もしくは両方の表面(正確にはプラズマに接する面)を電気的な絶縁体で覆うのが有効である。これはプラズマ密度が高くなるとプラズマの電気的な抵抗(インピーダンス)が低下し、アーク放電に移行し易くなり、これを防止するためである。アーク放電はプラズマ密度が高いが負性抵抗を持っているため不安定であり、電極の損傷が激しく、安定なプロセスには不向きである。絶縁体の材料としてはSiO、Al、ZrO、PZT等が好適である。電源周波数にもよるが、比較的低周波(kHzオーダー以下)で放電させたい場合には絶縁材料の比誘電率は重要であり、比誘電率は2以上好ましくは5以上が望ましい。また、絶縁体の厚さは耐電圧が保証される限り薄いほうが望ましく、3mm以下好ましくは1mm以下がよい。
勿論、両電極とも絶縁されていなくても高密度プラズマの形成は可能である。ただ、プラズマの安定化には絶縁する事が好ましいが、一方、絶縁するとその分電気回路的には容量が挿入されたこととなり、電極間のインピーダンスは増加する。よって、有効に電力が投入されずプラズマ密度が低下する。安定性に問題がなければ、絶縁体を設置しないほうが有利である。
高密度プラズマ領域はガス噴出口近傍の局部的な圧力と密接な関係がある。よって、ガス流量の調整によるガス流速の変化により高密度プラズマ領域の長さを調節することができる。これにより、基板とプラズマ発生装置との距離を変えなくても基板表面を高密度プラズマ領域に接するようにしたり、接しないようにしたりすることができる。勿論、基板とプラズマ発生装置との距離を変えても可能である。基板が高密度プラズマ領域に接した場合、より高速にプラズマ処理が可能となるが、一方基板へのダメージが発生する。基板が高密度プラズマ領域に接しない場合は基板へのイオンの衝撃はなくなり、中性の活性種のみが反応に寄与するためダメージは受けない。しかし、室温での処理を前提とした場合中性の活性種のみでは反応速度、反応後の生成物の質は余りよくない。この場合にはある程度の加熱(室温から摂氏300度程度)が必要である。
反応空間の圧力は800〜0.1Torr、好ましくは5〜0.5Torrがよい。ここでの圧力はガス噴出口近傍での局所的な圧力ではなくその他の領域の計測可能な圧力である。この値の物理的な意味合いは平均自由行程にある。圧力が低すぎるとガス噴出口近傍での局所的な圧力が上昇する前にガスが拡散してしまい、圧力が高すぎると電子が放電を開始するに必要なエネルギーを得る前に衝突してしまい放電開始が出来なくなる。
電極に印加する電界は電極を絶縁体で覆わない場合は直流でも交流でもよい。電極を絶縁体で覆う場合は電界は交流である必要がある。周波数は平行平板電極に給電できる上限まで上げることは可能であり、周波数の下限は電極を絶縁体で覆わない場合には無く、絶縁体で覆う場合は絶縁体の比誘電率と厚さで決まる。実使用においては10Hz〜2GHzで可能であり、好ましくは50Hz〜900MHzがよい。給電電力密度は0.1〜10W/cm2 好ましくは0.5〜3W/cmがよい。
以上に述べたプラズマ処理装置を用いて各種の処理が可能である。代表的には被膜形成、エッチング、アッシングがある。
被膜形成はアモルファスシリコン等の半導体薄膜、酸化珪素、窒化珪素、酸化チタン等の誘電体薄膜、タングステン等の金属薄膜など、従来気相成長で可能なものはすべて可能である。特に耐磨耗性、潤滑性の保護膜に利用される炭素を主成分とする薄膜の場合には本発明のプラズマ処理装置は利点が多い。カソードを容量結合で給電すればカソード側にはセルフバイアスによりイオンのボンバードメントが発生する。そこで、基板をカソード側に設置すれば基板表面にはイオンの衝撃を受けつつ被膜が形成される。これは先に述べたように、高硬度な炭素被膜を形成する素過程に必要なものである。また、耐磨耗性、潤滑性の保護膜に利用される炭素を主成分とする薄膜は有機樹脂、磁性材料(磁気テープ、光磁気ディスク等)高い温度に保持できない基板への成膜の要求が強いため、本発明の装置は室温で処理できる利点が大きい。さらに、本発明の装置は高密度のプラズマを生成できるため成膜速度が高く、量産性に優れた装置を実現することが出来る。
また、高密度なプラズマを維持する上で、前記の出発材料を用いたことで、ダイヤモンド状炭素膜の形成過程で重要な活性種の一つであるメチル基(CH)のプラズマ空間内での存在確率が増えることはもとより、膜質を決定する上で重要な脱水素化の効果がきわめて高い。
さらに、上記物質は取扱い上の簡便さはもとより、保守、管理上も従来の高圧ガスと称されるものに比べて規制上緩和されており、排出ガスの環境への影響も軽減できる。
エッチングは被膜作製の場合で材料ガスをエッチングガスに置き換えるだけで可能である。エッチングガスとしてはフッ素系、塩素系、臭素系のガスを単体もしくは希ガスと混合して使用することが出来る。エッチングできる基板はシリコン、シリコン化合物、炭素、有機物等である。アッシングはエッチングの特殊な場合と考えられ、材料ガスとして酸素を用いるものである。ガスに希ガスを混合してもよい。アッシングは特にレジストの剥離を目的としたものであり、本発明の装置は該目的に好適である。即ち、被膜形成同様処理時間の短縮によるコスト低減が上げられる。またアッシングの場合は基板を高密度プラズマ領域に積極的に曝して処理することが有効である。これは高密度プラズマ領域からの衝撃により基板加熱され、反応速度の上昇に寄与するからである。
本発明によるプラズマ処理装置とプラズマ処理方法を用いれば、被膜形成、エッチング、アッシング等あらゆる用途に応用する上で、処理速度の向上がはかれ、量産性に対してメリットが大きい。特に高硬度の炭素を主成分とする被膜はその優れた諸物性である耐摩耗性、高平滑性、高絶縁性及び高硬度等の特徴を維持した上で高い被膜形成速度が達成でき、量産性についてもその律速要因が解決できる。また、アッシングについてもスループットの格段の向上がはかれる。
また、従来の静的な方法を用いない為、高速で形成しても被膜形成基板にダメージを誘発しない等の効果もある。
さらに、炭素を主成分とする被膜においては下地基板材料との整合性の点からも珪素が含有されたジメチルシラン(Si(CH)、モノメチルシラン(Si(CH)H)は界面特性、密着性に優れた材料であることが確認できる。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態を図2に基づいて説明する。本実施の形態ではジメチルシラン(Si(CH)によるダイヤモンド状炭素膜(DLC)の被膜形成について述べる。
本発明によるダイヤモンド状炭素膜の形成は、高周波給電電極2側に基板4を配置する為、搬送方法及び高周波の給電方法等は特殊な工夫を施している。真空容器(図示せず)内に高周波給電電極2と接地電極3が1cmの間隔を保ち、配置されている。図2ではその間隔が大きく示されているが、高周波給電電極2と接地電極3との間隔は1cmと狭く設定されている。高周波給電電極2は基板ホルダーを兼ねており、本実施の形態においては、基板4として磁性体が形成された3.5インチの磁気ディスクが設置されている。搬送系のレール、ラック、ピニオン等構成部品は全て絶縁性の材料で組まれており、直流的には絶縁し、フローティング構造をとっている。
高周波の給電に関しては、真空ギャップによる間接容量カップリング10を介して、高周波電源系7より給電している。ここで、ジメチルシラン(Si(CH)を用いて、高輝度発光を有する1次元高密度プラズマ領域を生成する具体的な条件の一例を示す。
上記の構成において、出発材料すなわち炭素源ソース物質としてジメチルシラン(Si(CH)を200sccmの流量で原料供給系6より導入し、動作圧力を1Torrに制御し、排気系8を排気した。
さらに、接地電極3は中空構造とし、炭素源ソース物質は幅0.5cm、長さ30cmに高精度加工されたスリット状ガス供給口11から電極間に輸送され、高周波電源系7より2W/cmの電力密度の高周波の印加により、局部的に線状の高輝度発光を有する1次元高密度プラズマ領域9が生成され、基板4の通過速度は毎分90mとし、磁気ディスクの磁性層の上に20nmのダイヤモンド状炭素膜を形成した。スリットの本数は1本/cmである。
本実施の形態は、電極間隔が狭いため、プラズマ放電空間の容積を減らすことはもとより、真空容器自体も薄型化できる点も長所の一つである。
また、被膜形成領域が従来の電極間全域に広がったプラズマ領域でなく、接地電極3のスリット状ガス供給口11のごく近傍のみに限られていることからも動的な被膜形成を無理なく実現している。
図3は、本実施の形態において、基板を固定すなわち動的な状態で得られたダイヤモンド状炭素膜の被膜形成速度の動作・圧力及び、高周波電極密度依存性を示した。
従来の装置及び方法では、膜質を考慮した上で0.1〜0.3μm/min 程度の被膜形成速度を得るのが限界であったが、本実施の形態では、原料物質の効果も含め、容易に1桁以上高い値が得られ、同時に残留内部応力についても約半桁ないし、1桁低減できることが確認できた。
[実施の形態2]
ジメチルシラン(Si(CH)をモノメチルシラン(Si(CH)H)に変えた以外は実施の形態1と同一にしてダイヤモンド状炭素膜の形成を行った。
当初の予想通り被膜形成速度は、実施の形態1に比べ約35%低下したが、被膜形成条件としての動作圧力、高周波電力密度依存性等の傾向は類似したものとなった。
また、真空容器内壁及び電極等への不要な炭素系被膜(例えば、アモルファスカーボン、グラファイト)の堆積に関しては、実施の形態1よりも極端に少なく、保守、管理上は、モノメチルシラン(Si(CH)H)の方が優位であった。
図4は、モノメチルシラン(Si(CH)H)を用いた時の図3同様の特性を示す。
[実施の形態3]
本実施の形態では実施の形態1の装置を用い、エッチングガスとしてNFを用いた場合を述べる。基板としてはシリコンウエファーを用いた。原料供給系6よりNFを200sccm供給し、反応容器内の圧力を3Torrに保った。高周波電源系7より3W/cmの電力密度の高周波の印加を行い、プラズマを生成した。基板フォルダーを1次元高密度プラズマに対し垂直方向に毎秒1cm移動させた。この時高密度プラズマ領域は基板表面に接している状態でエッチングした。1回のスキャンののちシリコンウエファー表面は0.4μmのエッチングが観測された。
[実施の形態4]
本実施の形態では実施の形態1の装置を用い、アッシングガスとしてOを用いた場合を述べる。
〔基板の準備〕
基板は100mm角のガラス基板を用いた。該基板はLCD用TFTの生産工程で用いられるもので、チャネル形成のためのイオンドーピング後のレジスト剥離でのアッシング性能を検討した。
レジストはポジ型レジスト(東京応化製OFPR−800)粘度30cpsのものを用いた。スピンコートしたのち摂氏80度で20分間プリベークをおこなった。
マスクをかけ、365nmに中心波長をもつ紫外線(2mW)で20秒露光したのち、現像液NMD3(東京応化製)で1分間現像した。水洗ののち、ポストベークを摂氏130度で30分間行った。ポストベーク後のレジスト膜厚は2μmであった。
この後、イオンインプタンテーションによりボロンを1×1019atom/cmイオンドーピングした。
前記工程を経たレジスト膜はイオンインプタンテーションにより加熱されたため、剥離液ストリッパー10(東京応化製)ではほとんど剥離出来ないものであった。
〔アッシング〕
前記装置を用いて前記基板上のレジスト膜のアッシングを行った。放電条件を以下に記す。
電極間隔 10mm
スリット幅 5mm
スリット長さ 30cm
印加電界周波数 13.56MHz
印加電力 5W/cm
反応ガス 酸素
酸素流量 500sccm
基板スキャン速度 50mm/分
前記の条件でプラズマを生成し、前記の基板上のレジストのアッシングを行ったところ1スキャンでレジストが灰化して除去されていることが確認された。これは移動しないときの処理幅を5mmと仮定するとアッシングレートが800nm/minに相当する。バレルタイプでのレートである100nm/minより格段に上昇していることがわかる。
また、本実施の形態により作成したTFTの特性は十分良好なものであり、本発明の基板処理によりダメージを受けたという結果は全く見られなかった。
従来より用いられているダイヤモンド状炭素膜を形成する為の装置の内部構造を示す断面図。 本発明の実施の形態で用いたダイヤモンド状炭素膜を形成する為の装置の内部構造の概要を示す断面図。 本発明の実施の形態1で得られたダイヤモンド状炭素膜の被膜形成速度の動作圧力及び高周波電力密度依存性を示すグラフ。 本発明の実施の形態2で得られたダイヤモンド状炭素膜の被膜形成速度の動作圧力及び高周波電力密度依存性を示すグラフ。
符号の説明
1・・・真空容器
2・・・高周波供給電極
3・・・接地電極
4・・・基板
5・・・ターゲット
6・・・原料供給系
7・・・高周波電源系
8・・・排気系
9・・・シートビーム型のプラズマ領域
10・・間接容量カップリング
11・・スリット状ガス供給口
12・・プラズマ領域

Claims (7)

  1. 反応容器と、
    前記反応容器内を排気する手段と、
    前記反応容器内に設けられ、互いに対向する平行平板型のカソード及びアノードと、
    前記カソードに電力を供給する交流電源と、
    中空構造を有する前記アノードの表面に設けられた直線状に配置されている細孔状またはスリット状ガス噴出口と、
    前記カソードと前記アノードの間に配置される基体と、
    前記基体が巻かれたドラムと、
    を有するプラズマ処理装置において、
    前記中空構造を経由して前記直線状に配置されている細孔状またはスリット状ガス噴出口から前記カソードと前記アノードとの間にガスが供給され、
    反応空間の圧力は、0.1torr〜800torrであり、
    前記カソードに電力を供給することによって、前記カソードと前記アノードの間に前記ガスの直線状のラインプラズマを形成し、
    前記ラインプラズマの直線方向前記ドラム軸に平行に配置することによりアッシングすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 反応容器と、
    前記反応容器内を排気する手段と、
    前記反応容器内に設けられ、互いに対向する平行平板型のカソード及びアノードと、
    前記カソードに電力を供給する交流電源と、
    中空構造を有する前記アノードの表面に設けられた直線状に配置されている細孔状またはスリット状ガス噴出口と、
    前記カソードと前記アノードの間に配置される基体と、
    前記基体が巻かれたドラムと、
    を有するプラズマ処理装置において、
    前記中空構造を経由して前記直線状に配置されている細孔状またはスリット状ガス噴出口から前記カソードと前記アノードとの間にガスが供給され、
    反応空間の圧力は、0.1torr〜800torrであり、
    前記カソードに電力を供給することによって、前記カソードと前記アノードの間に前記ガスの直線状のラインプラズマを形成し、
    前記ラインプラズマの直線方向前記ドラム軸に平行に配置することによりエッチングすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記カソード及び前記アノードの表面は絶縁体で覆われており、該絶縁体は、SiO、Al、ZrOもしくはPZTのいずれかを含むことを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 請求項3において、
    前記絶縁体の厚さは1mm以下であることを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 請求項3において、
    前記絶縁体の厚さは3mm以下であることを特徴とするプラズマ処理方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記カソードに印加される電界の周波数は、10Hz〜2GHzであることを特徴とするプラズマ処理方法。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記カソードに印加される電界の周波数は、50Hz〜900MHzであることを特徴とするプラズマ処理方法。
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