JP3961339B2 - Continuous high frequency heating device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極間に配される加熱対象物を加熱する際に、高周波を利用する高周波加熱装置に関するものであり、特に、連続して移動する複数の電極に対して高周波の交流電流を非接触で印加することによって、加熱対象物を誘電加熱する連続誘電加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、加熱対象物に対して、効率的に加熱処理を実施することが可能な技術として、高周波加熱法が知られている。一般的な高周波加熱方法を具体的に説明すると、一対の対向する加熱用電極で加熱対象物を挟持し、該加熱用電極に対して高周波の交流電流(以下、高周波と略す)を印加することによって、上記加熱対象物を誘電加熱する。この技術では、誘電加熱を利用するため、加熱対象物を一様に加熱することが可能である上に、加熱制御も容易であるという利点がある。
【0003】
上記高周波加熱を利用した加熱技術では、一般的に、上記加熱用電極の位置をほぼ固定しており、ここに加熱対象物を搬送して停止させることで、高周波を印加して加熱を行うようになっている。このような技術の一例としては、たとえば▲1▼特開平11−42755号公報に開示されている、合板や化粧板などの製造に高周波加熱を利用している技術が挙げられる。
【0004】
この▲1▼の技術では、一対の平板状の対向電極(加熱用電極)で、平板状の被加熱材を挟持した上で高周波加熱を実施する第一高周波加熱部と、上記平板状の被加熱材の表面に対応するように棒状電極を平行に配列してなる上部格子電極と下部格子電極とで、被加熱材を挟持した上で高周波加熱を実施する第二高周波加熱部とを備えた装置を用いている。
【0005】
そして、たとえば木枠と金属枠とで構成される芯材の表面に接着剤を塗布し、これに対してさらに表面材を重ね合わせたものを被加熱材とする。この被加熱材はコンベアによって上記第一高周波加熱部に移送され、ここで高周波加熱が実施された後、さらにコンベアによって上記第二高周波加熱部に移送され、ここで再び高周波加熱が実施される。
【0006】
したがって、この技術では、単に高周波加熱を行うのではなく、一つの加工材に対して異なる加熱用電極の組み合わせにより高周波加熱を行っている。そのため、被加熱材に含まれる芯材が、電気的性質の異なる複数種類の材料の組み合わせであっても、加熱特性の異なる高周波加熱を組み合わせて実施することになり、表面材を効率的に芯材に接着することが可能となっている。
【0007】
一方、高周波加熱は、金型などの成形型を用い、この成形型に成形用原料(原料)を分注した上で成形型を加熱することによって成形物を製造する技術にも応用することが可能となっている。ここで、上記加熱対象物を一旦停止させる手法は、上記▲1▼の技術のように、合板や化粧板といった比較的サイズが大きく1個当たりのコストも比較的高い加熱対象物には有効であるが、上記成形物のように、比較的サイズが小さい上に1個当たりのコストも小さい加熱対象物にとっては非効率的となる。
【0008】
そこで、上記の課題に対応する技術として、▲2▼特開平10−230527号公報には、高周波加熱を利用した生分解性成形物の製造において、製造効率を向上するために、多数の成形型を順次移動させて加熱する連続式の製造プロセスを用いた技術が提案されている。
【0009】
具体的には、上記▲2▼の技術では、加熱用電極としての成形型を移動手段により連続的に搬送するとともに、この成形型の移動経路に沿って、高周波を印加する加熱ゾーンを設ける構成の連続高周波加熱装置を用いる。また移動手段としては、多数の成形型をコンベア手段によって連続的に搬送している。このような構成であれば、上記加熱ゾーンに、成形用原料を分注した成形型を搬送すると、加熱ゾーンに設けられている給電手段から連続的に移動する成形型に高周波を印加することが可能になる。その結果、高周波を印加する際に、一旦停止することなく、成形型内の成形用原料が誘電加熱することができるので、制御が容易となるとともに、生分解性成形物の製造効率も向上する。
【0010】
特に上記▲2▼の技術では、連続式の製造プロセスにおいて、電極等を直接接触させずに、成形型すなわち加熱用電極に対して高周波を印加する非接触方式を採用している。これによって、加熱ゾーンにおいて、給電手段と成形型との間でスパーク等の発生を制御することができるという利点がある。
【0011】
このように、高周波加熱を用いて、加熱対象物を移動手段で搬送しながら連続的に加熱することで、全体的に均一な加熱が可能になる上に、加熱対象物によっては加熱時間を短縮化したりすることも可能となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記▲2▼の技術では、より一層製造効率を向上させるために、たとえば製造設備を大規模化すると、実用上、次に示すような問題点を生じる。
【0013】
すなわち、大規模な加熱装置では、装置全体が非常に大型化するため、コンベア手段などによって、加熱ゾーンに連続的に搬送される成形型の数はかなり多くなる。したがって、加熱装置の規模を大きくすると、加熱対象物(成形型中の原料)の数も大幅に増加する。それゆえ、大規模な加熱装置では、加熱対象物の数の増加に比例して、加熱ゾーンをより広く(長く)しなければならないとともに、印加する高周波の出力も大きくしなければならない。
【0014】
ところが、大きな出力の高周波を、広い(長い)加熱ゾーン全体に一括して印加すると、該加熱ゾーンの一部に高周波が局在化するという現象が生じる。この高周波の局在化現象は高周波エネルギーの集中を発生させることになり、その結果、高周波の局在部位で加熱対象物に過加熱が生じたり、上記局在部位の成形型(電極部)間でスパークあるいは絶縁破壊等が生じたり、非接触にも関わらず給受電部でもスパークが生じるなどの問題点が生じる。
【0015】
たとえば、加熱装置の規模が小さい場合について具体的に説明すると、たとえば図15に示すように、コンベア部(コンベア手段)6の外周に加熱単位体5(たとえば成形型)を22個取り付け、加熱ゾーンBで11個の金型7を加熱することが可能になっているとする。このとき、1個の加熱単位体5に印加される高周波の出力を約0.8kWとすれば、電源部2の高周波の出力は約9kWに設定すればよい。
【0016】
この場合、加熱ゾーンB全体の高周波の出力がさほど大きくないので、加熱ゾーンBの特定の位置に高周波が局在化しても大きな高周波エネルギーが集中することはない。それゆえ、過加熱やスパーク等は特に生じず、成形物の製造にもほとんど影響はない。
【0017】
これに対して加熱装置が大規模化すると、加熱ゾーンをより長くするとともに、加熱ゾーン全体の高周波の出力も非常に大きくする必要がある。そのため、加熱ゾーンの一部に集中する高周波エネルギーも増大化する。その結果、小規模の加熱装置ではほとんど問題とならなかった高周波エネルギーの集中現象が、過加熱やスパーク、あるいは絶縁破壊までも引き起こしてしまう。それゆえ、上記▲2▼の技術を大規模な加熱装置に適用することは困難となっている。
【0018】
具体的に説明すると、たとえば図16に示すように、コンベア部6の外周に上記加熱単位体5を36個取り付け、加熱ゾーンBで25個の加熱単位体5を加熱することが可能になっているとする。さらに、1個の加熱単位体5に約0.8kWの高周波を印加するためには、電源部2の出力は約20kWに設定される。
【0019】
そのため、上記大規模化の例では、加熱ゾーンBは2倍以上の領域となっている上に、電源部2の出力も2倍以上となっている。それゆえ、単順に計算しても、小規模の場合の4倍以上の高周波エネルギーが集中する可能性がある。
【0020】
しかも、加熱ゾーンBが長くなると、この加熱ゾーンBに沿って設けられる給電部3の形状によっては、高周波電位の偏在がより一層生じ易くなる。それゆえ装置を大規模化すると、加熱ゾーンBの長さ(広さ)や加熱単位体5の個数から単純に計算される以上の高周波エネルギーが集中する可能性が非常に高くなる。それゆえ、高周波エネルギーの集中を回避するためには、一定以上の長さの給電部3の長さ、すなわち加熱ゾーンBの長さを制限する必要があり、加熱成形の効率を大幅に低下させることにもなる。
【0021】
さらに、上記の例では、コンベア手段で成形型を1列のみ搬送する構成となっているが、より装置を大規模化する場合には、成形型を複数列搬送する構成にすることもできる。この場合、高周波の出力は複数倍になる上に、加熱ゾーンは複数列分広い幅となる。それゆえ、さらに一層高い高周波エネルギーが集中することになってしまう。
【0022】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、大規模な設備で、連続的に移動する複数の加熱対象物を高周波加熱により加熱する際に、高周波エネルギーの集中現象の発生を効果的に抑制または回避して、効率的かつ安全性の高い加熱を実現する連続高周波加熱装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記の課題を解決するために、少なくとも一対の電極部の間に加熱対象物を配置してなる加熱単位体と、該加熱単位体を、移動経路に沿って複数、連続的に移動させる移動手段と、この移動経路に沿って設けられる給電手段とを備えており、移動している加熱単位体に、上記給電手段から高周波の交流電流を継続して印加することによって加熱対象物を誘電加熱する連続高周波加熱装置において、さらに上記給電手段が複数含まれており、かつ、各給電手段それぞれに対して一つの電源手段が設けられているとともに、上記複数の給電手段を連続して配置することで、一つの加熱領域を形成することを特徴としている。
【0024】
上記構成によれば、連続的に移動する加熱単位体に対して高周波の交流電流(高周波)を継続的に印加する際に、該高周波を印加する領域である加熱領域を複数の下位領域に分割し、各下位領域にそれぞれ電源手段と給電手段とを設けるようになっている。そのため、加熱領域内で高周波エネルギーの集中現象の発生を抑制または回避することができる。その結果、加熱対象物の過加熱や絶縁破壊等の発生を効果的に防止することができ、非常に高品位の加熱処理を実施することが可能となる。
【0025】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記給電手段が、上記加熱単位体に対して、非接触で高周波の交流電流を印加することを特徴としている。
【0026】
上記構成によれば、高周波の印加を非接触で行うため、加熱領域において、加熱部を形成する加熱単位体と給電手段との間で電極同士を直接接触させる必要がなくなる。そのため、加熱領域において、給受電部でのスパークの発生等を回避することができる。なお、発明における非接触の給電とは、後述するように、給電手段と電極部とが直接接触していなければよい。
【0027】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記給電手段が、移動経路における加熱領域に沿って連続的に配置されるレール状になっているとともに、さらに、上記加熱単位体には、上記レール状の給電手段から非接触で交流電流を受電する受電手段が設けられていることを特徴としている。
【0028】
上記構成によれば、加熱領域にレール状の給電手段が設けられ、これに対応するように受電手段が設けられているので、移動手段により加熱単位体が加熱領域に入った後、移動手段の移動に伴ってレール状の給電手段に沿って受電手段を備える加熱単位体が移動することになる。そのため、加熱単位体が加熱領域を抜けるまで、すなわち給電手段から受電手段が外れるまで加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができる。
【0029】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記受電手段は平板状に形成されているとともに、上記レール状の給電手段は上記受電手段に対向する対向面を有しており、上記平板状の受電手段を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加することを特徴としている。
【0030】
上記構成によれば、上記給電手段が有する対向面に平板状の受電手段が非接触で対向した状態で、レール状の給電手段に沿って受電手段が移動する。このとき、受電手段とこれに対向する対向面とこれらの間の空間によってコンデンサーが形成されることになる。その結果、連続的に移動する加熱単位体に対して、非接触で給電することが可能になり、加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができる。
【0031】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記レール状の給電手段または受電手段は、該受電手段を介して加熱単位体に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記加熱単位体の移動経路に沿って、その対向面積が変化するように形成されていることを特徴としている。
【0032】
上記構成によれば、給電のレベルを変化させるため、加熱単位体の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、加熱単位体の焦げやスパークを回避することが可能になり、加熱対象物の品質を向上させ、所望の完成品物性を得ることができる。特に、加熱の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、より適切な加熱が可能となる。
【0033】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記レール状の給電手段は、移動経路に沿って上記対向面の面積が変化するように形成されていることを特徴としている。
【0034】
上記構成によれば、給電手段が備える対向面の面積を、加熱単位体の移動に伴って変化させるため、上記対向面と受電手段との対向面積が変化する。そのため、受電手段、対向面、およびその間の空間により形成されるコンデンサーの容量も変化することになる。その結果、給電のレベルを変化させて、加熱のレベルを変化することが可能となり、加熱対象物の品質を向上させ、所望の完成品物性を得ることができる。
【0035】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記レール状の給電手段は、受電手段を介して加熱単位体に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記加熱単位体の移動経路に沿って、その対向間隔が変化するように形成されていることを特徴としている。
【0036】
上記構成によっても、給電のレベルを変化させて加熱単位体の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、加熱単位体の焦げやスパークを回避することが可能になり、加熱対象物の品質を向上させ、所望の完成品物性を得ることができる。特に、加熱の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、より適切な加熱が可能となる。
【0037】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、一つの上記給電手段の長さは、該給電手段全体で加熱される、連続的に移動する加熱単位体の変動率が、0.5未満となるように設定されていることを特徴としている。
【0038】
上記構成によれば、一つの給電手段内で、高周波の交流電流を印加して誘電加熱する加熱単位体の個数の変動を減少させることができるので、高周波の同調を安定化させることが可能となり、陽極電流値の増減も小さくすることができる。その結果、エネルギー効率を向上させることができるだけでなく、スパーク発生を回避することも可能となる。
【0039】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、さらに、上記給電手段が、加熱領域における加熱の初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に配置される場合、上記連続的に移動する加熱単位体の変動率が、0.1未満となるように、該給電手段の長さを設定することを特徴としている。
【0040】
上記構成によれば、加熱対象物によっては、加熱成形の初期段階や最終段階に高周波の同調が不安定化し易いが、このような初期段階や最終段階においても、誘電加熱する加熱単位体の個数の変動を減少させることができる。そのため、高周波の同調をより一層安定化させることが可能となり、その結果、エネルギー効率をより向上させたり、スパーク発生をより確実に回避したりすることが可能となる。
【0041】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記一対の電極部が、上記受電手段を備え、給電手段から給電される給電極と、接地されている接地極とからなり、給電極および接地極は互いに絶縁されていることを特徴としている。
【0042】
上記構成によれば、加熱単位体を形成する一対の電極部が、互いに絶縁されている給電極および接地極の組み合わせからなっている。そのため、給電極および接地極の間に加熱対象物を挟持した状態で、給電極から高周波を印加することにより、加熱対象物に誘電加熱を実施することができる。
【0043】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記加熱領域に、上記高周波の交流電流の印加を一旦休止する高周波印加休止領域が含まれていることを特徴としている。
【0044】
上記構成によれば、加熱領域に高周波印加休止領域が含まれているので、この領域には高周波を印加するための給電手段等を設ける必要がなくなる。そのため、上記交流電流の局在化し易い部位に高周波を印加しないように加熱設備を設計することが可能になるので、高周波エネルギーの集中現象の発生をより一層確実に抑制または回避することができる。また、給電手段等の配置が比較的難しい部位を高周波印加休止領域とすることによって、加熱装置の構成をより簡素化することもできる。
【0045】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記加熱領域に含まれる高周波印加休止領域は、該加熱領域における加熱の初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に設定されることを特徴としている。
【0046】
上記構成によれば、加熱の初期段階および最終段階の少なくとも一方に、高周波印加休止領域を設けるため、加熱対象物に応じた加熱が可能になる。その結果、加熱対象物の品質を向上させたり、加熱処理の生産性を向上させたりすることができる。
【0047】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記移動手段として、複数の支持軸により回転可能に張り巡らされているコンベア手段が用いられることを特徴としている。
【0048】
上記構成によれば、成形型を効率的に加熱領域へ移動できるため、成形物の生産効率を向上させることができる。また、無限軌道のように連続的に回転移動できるため、加熱装置の設置スペースを小さくすることも可能となる。
【0049】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明における実施の一形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0050】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、複数の加熱対象物が電極とともに順次連続的に移動しながら、高周波の交流電流を印加する領域(加熱ゾーン)を通過し、そこで加熱対象物に誘電加熱を生じさせるようになっているが、この加熱ゾーンが、さらに複数のサブゾーンに分割されており、各サブゾーン毎に電源部(発振器)が設けられている。
【0051】
なお、以下の説明では、連続高周波加熱装置および加熱方法を適宜、加熱装置および加熱方法と略す。また、高周波の交流電流も適宜、高周波と略す。
【0052】
具体的には、本発明にかかる加熱装置は、図2の概略回路図に示すように、加熱部1および電源部(電源手段)2を備えている。加熱部1は、給電部3とこれに対応する複数の加熱単位体5…とを含んでいる。なお、説明の便宜上、図2では加熱単位体5は一つのみ図示している。上記電源部2は、高周波発生部21、整合回路22、および制御回路23を含んでいる。
【0053】
上記高周波発生部(発振部)21は、高周波の交流電流を発生させるものであれば、その具体的な構成は特に限定されるものではなく、たとえば真空管式の発振器など従来公知のものを用いることができる。この発振器には、整合回路22や制御回路23などが含まれていてもよい。
【0054】
上記整合回路22としては、たとえば可変コンデンサーや可変コイルを備えている構成が挙げられる。この整合回路22は、加熱対象物14に応じて、その静電容量やインダクタンスを変化させることにより、高周波の最適な出力や同調を得ることができるようになっている。上記可変コンデンサーや可変コイルの具体的な構成としては、従来公知のものが用いられ、特に限定されるものではない。また、整合回路22の構成も、可変コンデンサーや可変コイルを備えている上記構成に限定されるものではない。
【0055】
上記制御回路23としては、加熱部1に対する高周波の出力、すなわち後述する加熱ゾーンへの高周波の印加を適切に制御できるものであれば特に限定されるものではなく、従来公知の制御手段を用いることができる。
【0056】
上記加熱単位体5は、一対の電極部12・13と電極部12に設けられる受電部4とを備えており、さらに電極部12・13の間には、加熱対象物14が挟持される。また、上記受電部4と上記給電部3とで給受電部11が構成される。
【0057】
上記電極部12・13は、加熱対象物14を挟持して互いに絶縁状態となるように配置され、給受電部11を介して印加される高周波によって加熱対象物14に誘電加熱を生じさせる。これら電極部12・13のうち、電極部12は、給受電部11に接続される給電極となっており、電極部13は、アースに接続される接地極となっている。給電極および接地極、すなわち電極部12・13のより具体的な構成は特に限定されるものではない。
【0058】
本発明では、上記加熱対象物14を加熱するために、該加熱対象物14を電極部12・13で挟持してなる加熱単位体5を移動させながら連続的に加熱を実施するようになっている。そのため、上記加熱単位体5は、移動手段によって連続移動可能となっている。この移動手段としては、特に限定されるものではないが、成形物の生産性の観点から鑑みて、ベルトコンベアに代表されるコンベア部(コンベア手段)が特に好適に用いられる。
【0059】
たとえば本実施の形態では、図3に示すように、少なくとも二つの支持軸15a・15bによって略平板状に張り渡され、無限軌道のように回転可能となっているベルトコンベア状のコンベア部6を用いている。このコンベア部6が張り渡されている方向については特に限定されるものではないが、本実施の形態では、水平方向に沿って張り渡されており、コンベア部6の外周面全体に複数(図3では、36個)の加熱単位体部5…が取り付けられている。このような構成のコンベア部6を用いると、加熱単位体5を効率的に加熱ゾーンへ移動できるため、焼成物の生産効率がより向上する。また、無限軌道のように連続的に回転移動できるため、加熱装置の設置スペースを小さくすることも可能である。
【0060】
なお、以下の説明では、図3に示すように張り渡されたコンベア部6のレイアウトを無端平板状のレイアウトとする。また、コンベア部6の配置のレイアウトについては、上記無端平板状に限定されるものではなく、複数の支持軸によって回転可能に張り巡らされていればよい。
【0061】
上記コンベア部6のより具体的な構成は特に限定されるものではなく、加熱に伴う加熱単位体5の温度上昇に耐えることができ、また上記加熱単位体5を外周面全体に取り付けた状態で、該加熱単位体5を円滑に搬送できるような構成であればよい。
【0062】
本発明にかかる加熱装置を用いて実施される加熱方法には、少なくとも次の三つの工程が含まれる。すなわち、電極部11・12に加熱対象物14を挟持して加単位体5を形成する加熱準備工程、加熱準備工程で形成された加熱単位体5に高周波を印加して誘電加熱を生じさせる加熱工程、および加熱が終了した加熱単位体5から加熱対象物14を取り外す対象物取外し工程である。したがって、図3に示すレイアウトの加熱装置においても、これら各工程が実施される領域、すなわちプロセスゾーンが予め設定されている。
【0063】
図3に示すような無端平板状のコンベア部6においては、支持軸15a側の端部(図3では、向かって右側の端部)における上方側の領域に加熱準備ゾーンAが設定され、コンベア部6の回転方向(図中矢印の方向)の下流側の領域で、支持軸15b側の端部をはさむコンベア部6の外周の大部分となる領域に加熱ゾーンBが設定され、さらにその下流側で、支持軸15a側の端部の下方側で加熱準備ゾーンAにつながる領域に、対象物取外しゾーンCが設定されている。
【0064】
なお、本発明では、上記加熱ゾーンBに、高周波を印加して誘電加熱を生じさせる高周波加熱手段が備えられており、この高周波加熱手段は、少なくとも電源部2および給電部(給電手段)3により構成されるとも表現できる。
【0065】
上記給電部3のより具体的な構成としては特に限定されるものではないが、たとえば、金属等の導電性の材料によって形成されており、図4(b)に示すように、その断面が「コ」の字状(あるいは略U字状)となっており中央に凹部31を有する形状が挙げられる。換言すれば、長方形状の板状部材を、互いに対向する側面部32・32とこれをつなぐ上面部33とを形成するように、長手方向と平行な二つの折り線で折り曲げて「コ」の字状の断面に形成した形状を挙げることができる。
【0066】
一方、これに対応する受電部4のより具体的な構成については、給電部3との間で非接触に高周波の受電ができるようになっていれば特に限定されるものではないが、たとえば、図4(a)・(b)・(c)に示すように、上記互いに対向する側面部32・32の間に非接触で挟まれるような平板状の構成を挙げることができる。この受電部4も給電部3と同じく金属等の導電性の材料によって形成されていればよい。
【0067】
ここで、上記給電部3は、加熱ゾーンB全体に渡って、コンベア部6が張り渡されている形状に沿って設けられているので、「コ」の字状の断面を有するレール状の構成で配置されているとも表現できる。そして、受電部4は、このレール状の給電部3に対応するような形状で、電極部12に接続される。
【0068】
このように、本実施の形態では、「コ」の字状の断面を形成するレール状の給電部3と平板状の受電部4との組み合わせによって給受電部11が構成されている。それゆえ、コンベア部6の搬送により加熱単位体5が加熱ゾーンBに入ると、レール状の給電部3の凹部31(対向する側面部32・32の間)に平板状の受電部4が非接触で挟まれる。そして、コンベア部6の搬送に伴ってレール状の給電部3に沿って受電部4が移動(図4(a)・(c)の矢印方向)することになる。
【0069】
このとき、給電部3の凹部31では、受電部4とこれを挟む側面部32・32と、これらの間の空間によってコンデンサーが形成されることになる。その結果、電源部2から加熱部1に対して給電が開始され、誘電加熱によって加熱・乾燥処理が開始される。その後、加熱部1を構成する加熱単位体5が加熱ゾーンBを抜けるまで、すなわち給電部3の凹部31から受電部4が外れるまで加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができる。
【0070】
換言すれば、本発明では、受電部4が平板状となっており、給電部3は、受電部4に対向する対向面を有しており、上記平板状の受電部4を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加するようになっていることが好ましい。そして、上記対向面として、互いに対向する側面部32・32が設けられるとより好ましい。したがって、上記給電部3は「コ」の字状の断面を有さず、側面部32を一つのみ有する平板状となっていてもよい。
【0071】
なお、上記給電部3および受電部4の具体的な構成は、上述した構成に限定されるものではない。すなわち、加熱対象物14の種類やその形状等に応じて、給電部3や受電部4の形状を適宜変化させたり、その他の部材を含めることによって誘電加熱の発生のさせ方を変えたりしてもよい。たとえば、上記受電部4と側面部32・32との間には、絶縁体が配置されることによって、コンデンサーとしての作用をより向上させてもよい。
【0072】
したがって、本発明における非接触の給電とは、給電部3と受電部4(電極部12)とが直接接触していなければよい。このように給受電部11が非接触で給電を行うようになっていれば、直接電極が接触しないため、加熱ゾーンBでスパークなどの発生を回避することができる。
【0073】
本実施の形態で用いられる加熱装置では、図1に示すように、無端平板状のレイアウトで配置されたコンベア部6(図3参照)の外周面に、複数の加熱単位体5…が全面に取り付けられている。さらに、コンベア部6における加熱ゾーンBに対応する位置に、加熱単位体5の一部を構成するレール状の給電部3(図4参照)が配置されている。そして、コンベア部6の回転移動により、上記加熱単位体5が図中矢印の方向(図1においては反時計周り方向)に移動し、加熱ゾーンBに到達した時点で加熱が開始される。
【0074】
ここで本実施の形態では、図1に示すように、上記加熱ゾーンB全体で、25個の加熱単位体5に対して高周波を印加することが可能になっているとする。したがって、加熱ゾーンBに設けられる給電部3の全長は、加熱単位体5の25個分の長さとなっている。さらに、このときの電源部2の高周波の出力は、上記加熱ゾーンB全体において約20kWとなるように設定されているとする。したがって、1個の加熱単位体5に印加される高周波の出力は約0.8kWとなる。
【0075】
そして、本発明においては、上記加熱ゾーンBに設けられる高周波加熱手段が複数に分割されている。すなわち、加熱ゾーンBには、電源部2および給電部3を含む高周波加熱手段が複数設けられており、これら複数の高周波加熱手段がまとまって一つの加熱ゾーンBを形成していることになる。
【0076】
図1に示す構成では、加熱ゾーン(加熱領域)Bは二つのサブゾーン(下位領域)b1・b2に分割されており、各サブゾーンb1・b2それぞれに、電源部2a・2bおよび給電部3a・3bが設けられている。具体的には、コンベア部6の回転移動方向の上流側がサブゾーンb1となり、下流側がサブゾーンb2となっている。
【0077】
上記のように、25個の加熱単位体5に対して加熱工程を施すような大規模な加熱装置であれば、高周波発生部21の出力は、たとえば上記のように約20kWと大きな値となる。さらに、コンベア部6が無端平板状のレイアウトとなっているので、加熱ゾーンBは、コンベア部6の支持軸15b側の端部を包み込むように配置されるため、より長くなる。そのため、高周波の印加時には、高周波が特定の位置に局在化し易くなり、それゆえ大きな高周波エネルギーが特定の位置に集中する現象が発生し易くなる。
【0078】
しかも、加熱対象物14が水分を含んでおり、加熱に伴って水分量が大幅に変化すれば、加熱対象物14の電気特性も大幅に変化する。それゆえ、この加熱対象物14の電気特性の変化によっても、高周波が局在化し易くなり、その結果、高周波エネルギーの集中現象がより一層発生し易くなる。
【0079】
上記高周波エネルギーの集中現象が発生すると、一部の加熱単位体5に対して過剰な加熱(過加熱)が発生し易くなり、加熱処理が適切に実施されなかったり、加熱対象物14が焦げついたりするなどの問題点が生じる。さらに、高周波発生部21の出力が元来大きいため、高周波エネルギーの集中は、過加熱のみならず、スパークの発生や、さらには絶縁破壊までも引き起こしかねない。
【0080】
従来の技術では、加熱装置の規模が小さかったため(図15参照)、高周波エネルギーの集中が発生しても、まず問題はなかったが、生産効率を上げるべく加熱装置を大規模化すると、上記のような問題点が発生する。
【0081】
これに対して本発明では、加熱ゾーンBを、たとえば二つのサブゾーンb1・b2に分割しており、各サブゾーンb1・b2における高周波の出力も全体の出力から分割している。そのため、上記のような高周波エネルギーの集中現象の発生を効果的に抑制または回避することが可能になり、過加熱や絶縁破壊などの現象の発生を防止することができる。
【0082】
図1に示す例では、加熱ゾーンBは、互いに均等な長さで、かつ均等な出力を有するサブゾーンb1・b2に分割されている。具体的には、加熱ゾーンB全体の長さが加熱単位体5の25個分の長さであるので、サブゾーンb1およびサブゾーンb2のそれぞれが加熱単位体5の12.5個分の長さを有していることになる。すなわち、サブゾーンb1に設けられている給電部3aも、サブゾーンb2に設けられている給電部3bもそれぞれ同じ長さを有しており、何れも12.5個の加熱単位体5に高周波を印加できるようになっている。
【0083】
また、加熱ゾーンB全体の高周波の出力が約20kWであるので、サブゾーンb1・b2に設けられている電源部2a・2bの高周波の出力は、何れも約10kWに設定されている。したがって、加熱ゾーンB全体の出力は約20kWで変わらず、1個の加熱単位体5に印加される高周波の出力も約0.8kWで変わらない(図16参照)。
【0084】
本実施の形態では、加熱ゾーンBが二つに分割されていれば、その分割パターンについては特に限定されるものではない。すなわち、加熱ゾーンBの分割については、加熱部1に対する高周波の印加方法、コンベア部6のレイアウト、加熱対象物14の種類や、その性質や特性等に応じて適宜変化させることができる。
【0085】
たとえば、図5に示すように、加熱ゾーンBを二つのサブゾーンb1・b2に分割する点は図1に示す例と同様であるが、サブゾーンb1の長さ(給電部3aの長さ)を加熱単位体5の9個分の長さとし、電源部2aの出力を約7.2kWとするとともに、サブゾーンb2の長さ(給電部3bの長さ)を加熱単位体5の16個分の長さとし、電源部2bの出力を約12.8kWとしてもよい。この場合でも、加熱ゾーンB全体の出力は約20kW、1個の加熱単位体5に対する出力は約0.8kWのままである。
【0086】
逆に、図6に示すように、サブゾーンb1の長さを加熱単位体5の16個分の長さとし、電源部2aの出力を約12.8kWとするとともに、サブゾーンb2の長さを加熱単位体5の9個分の長さとし、電源部2bの出力を約7.2kWとしてもよい。この場合でも、加熱ゾーンB全体の出力は約20kW、1個の加熱単位体5に対する出力は約0.8kWのままである。
【0087】
次に、本発明にかかる加熱方法の一例について説明する。まず、各電極部11・12の間に加熱対象物14を挟持し加熱単位体5を形成する。これによって加熱単位体5と給電部3とによって加熱部1が形成されるので(図2参照)、加熱準備が完了した状態となる(加熱準備工程)。この加熱準備工程は、図3における加熱準備ゾーンAで実施される。
【0088】
次に、コンベア部6の回転移動によって、加熱単位体5は加熱準備ゾーンAから加熱ゾーンBに搬送される。加熱ゾーンBでは、給受電部11を介して電源部2a・2bから加熱単位体5に高周波が非接触で印加されるので、誘電加熱が開始される。(加熱工程)。この加熱ゾーンBは、たとえば図1に示すように、サブゾーンb1・b2に分割されているので、上述したように、高周波エネルギーの集中現象が発生しない。それゆえ、加熱対象物14を効率的かつ確実に加熱することができる。
【0089】
その後、加熱単位体5が加熱ゾーンBを抜けると、加熱処理が終了したことになる。そこで、対象物取外しゾーンCで、加熱単位体5を形成している電極部12・13から加熱対象物14を取り外す(対象物取外し工程)。以上で、一連の製造プロセスが完了する。
【0090】
本発明が適用される用途としては、高周波の交流電流を印加することによって加熱対象物14に誘電加熱を生じさせる用途、特に連続して複数の加熱対象物14を効率よく加熱処理する用途であれば特に限定されるものではない。
【0091】
上記加熱処理の用途としては、具体的には、たとえば、食品の加熱調理、加熱殺菌、焼き菓子等の加熱焼成、冷凍食品・食材の解凍、食品・食材の加熱熟成や養生(肉厚の食品・食材の解凍)などといった食品加工用途;木材の乾燥、木材加工品製造のための加熱接着、同じく加熱加圧プレスなどといった木材加工用途;樹脂の溶融、樹脂フィルムの融着、樹脂の加熱加圧成形などといった樹脂加工用途などを挙げることができる。
【0092】
また、上記加熱処理の用途によっては、加熱対象物14が水を含んでいる場合もあるので、加熱単位体5に高周波の交流電流を印加することで誘電加熱が生じるとともに、加熱対象物14にも直接電流が流れて加熱対象物14が昇温する通電加熱が実施されることになる。そこで、本発明でいう「誘電加熱」という用語には、狭義の誘電加熱だけでなく、これと同時に実施される上記通電加熱も含まれるものとする。
【0093】
このように本発明では、高周波を印加する加熱ゾーンを複数のサブゾーンに分割し、各サブゾーンにそれぞれ電源部と給電部とを設けるようになっている。そのため、加熱ゾーン内で高周波エネルギーの集中現象の発生を抑制または回避することができる。その結果、過加熱や絶縁破壊等の発生を効果的に防止することができ、加熱対象物の効率的かつ確実な加熱を実現することができる。
【0094】
〔実施の形態2〕
本発明における実施の他の形態について図7および図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0095】
前記実施の形態1では、加熱ゾーンBを2分割した例を挙げたが、本実施の形態では、加熱ゾーンBを三つ以上に分割する例を挙げて本発明を説明する。
【0096】
具体的には、たとえば、図7に示すように、コンベア部6の移動方向を基準として、上流側から、サブゾーンb1・b2・b3となるように、加熱ゾーンBを3分割する。各サブゾーンには、電源部2a・2b・2cと、給電部3a・3b・3cがそれぞれ設けられる。
【0097】
図7に示す分割パターンでは、サブゾーンb1およびb3の長さ(給電部3a・3cの長さ)を加熱単位体5の5個分の長さとなっているとともに、サブゾーンb2の長さ(給電部3bの長さ)を加熱単位体5の15個分の長さとなっている。
【0098】
この分割パターンでは、加熱ゾーンB全体の長さは、加熱単位体5の25個分で変わらないが、サブゾーンb2の長さは、サブゾーンb1およびb3の長さの実質3倍となっている。また、加熱ゾーンB全体の高周波の出力も、前記実施の形態1と同様に、たとえば約20kWとして、1個の加熱単位体5に約0.8kWの高周波を印加するとすれば、サブゾーンb1の電源部2aおよびサブゾーンb3の電源部2cにおける高周波の出力は何れも約4kWとなり、サブゾーンb2の電源部2bにおける高周波の出力は12kWとなる。
【0099】
あるいは、図8に示すように、コンベア部6の移動方向を基準として、上流側から、サブゾーンb1・b2・b3・b4・b5となるように、加熱ゾーンBを5分割する。各サブゾーンには、電源部2a・2b・2c・2d・2eと、給電部3a・3b・3c・3d・3eがそれぞれ設けられる。
【0100】
図8に示す分割パターンでは、加熱ゾーンBを均等な長さに分割しているので、各サブゾーンb1〜b5の長さは、それぞれ加熱単位体5の5個分の長さとなる。この分割パターンでも、加熱ゾーンB全体の高周波の出力を約20kWとして、1個の加熱単位体5に約0.8kWの高周波を印加するとすれば、電源部2a〜2eの出力もそれぞれ約4kWとなる。
【0101】
このように、本発明では、上記加熱ゾーンBの分割パターン、すなわち、各サブゾーンの長さ(給電部3a〜3eの長さ)や、電源部2a〜2eにおける高周波の出力については、高周波エネルギーの集中が抑制または回避できれば、特に限定されるものではない。
【0102】
それゆえ、加熱ゾーンBを複数のサブゾーンに多分割する手法としては、たとえば(1)前記実施の形態1と同様、出力および長さともに均等となるように単純に多分割する、(2)各サブゾーンの出力および長さが異なっていても、1個の加熱単位体5に印加される高周波の出力が同じとなるように分割する、(3)各サブゾーンの長さが均等であっても、1個の加熱単位体5に印加される高周波の出力が異なるように分割する、などの手法を用いることができる。
【0103】
以上のように、本実施の形態では、加熱ゾーンを三つ以上のサブゾーンに分割している。この場合、各サブゾーンにて同一のレベルで加熱処理を実施してもよいし、異なるレベルで加熱処理を実施してもよい。そのため、本実施の形態では、より確実に高周波エネルギーの集中を抑制または回避するだけでなく、加熱対象物の性質に応じて、各サブゾーンにて異なるレベルの熱量を異なる時間で加えることも可能になる。その結果、より効果的かつ高品位の加熱処理を実施することができる。
【0104】
〔実施の形態3〕
本発明における実施のさらに他の形態について図9および図10、並びに図17および図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1または2で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0105】
前記実施の形態1または2では、加熱ゾーンBを複数に分割した場合でも、加熱ゾーンB全体としては、高周波加熱手段による誘電加熱が実施されていたが、本実施の形態では、加熱ゾーンBの一部に、高周波の印加を休止する高周波印加休止ゾーンを含めるようになっている。
【0106】
具体的には、図9に示すように、本実施の形態では、加熱ゾーンBの基本的な分割パターンは、前記実施の形態2で説明した5分割のパターンとなっているが、サブゾーンb2に相当する部位には電源部2bおよび給電部3bが設けられておらず、高周波印加休止ゾーンb2−2となっている。
【0107】
この分割パターンでは、上記高周波印加休止ゾーンb2−2で高周波が印加されないため、高周波の出力を分割する観点からは、加熱ゾーンBは実質的に四つに分割されていることになる。
【0108】
つまり、前記実施の形態1における5分割パターン(図8参照)と同様に、上記サブゾーンb1・b2−2・b3・b4・b5の長さは何れも加熱単位体5の5個分である。ここで、加熱ゾーンB全体における高周波の出力を約20kWとすれば、電源部2a・2c・2d・2eにおけるそれぞれの高周波の出力を均等に分割すると約5kWとなり、1個の加熱単位体5に印加される高周波は約1kWとなる。この場合、前記実施の形態1または2における約0.8kWよりも大きくなる。
【0109】
あるいは、1個の加熱単位体5に印加される高周波を約0.8kWに維持すれば、電源部2a・2c・2d・2eにおけるそれぞれの高周波の出力を均等に分割すると約4kWとなる。この場合、熱ゾーンB全体における高周波の出力を約16kWとなる。
【0110】
さらには、各サブゾーンb1・b3〜b5における高周波の出力を均等に分割せず、前記実施の形態2で述べたように、加熱対象物14の性質に応じて、高周波の出力を異ならせても構わない。
【0111】
このように、本発明では、加熱ゾーンBにおいて、高周波を印加しないゾーンを設けても構わない。特に、加熱対象物14の性質に応じて、適宜、高周波印加休止ゾーンを設けることで、より一層適切な加熱処理を実施することが可能になる。
【0112】
また、本実施の形態では、図10に示すように、一つの加熱ゾーンBを、サブゾーンb1およびb2に分割するとともに、各サブゾーンb1・b2の間に高周波印加休止ゾーンdを設けてもよい。
【0113】
このとき、各サブゾーンb1およびb2には、それぞれ、電源部2a・2bと、給電部3a・3bが設けられている。また、サブゾーンb1は、その長さが加熱単位体5の9個分であり、サブゾーンb2は、その長さが加熱単位体5の11個分である。さらに、高周波印加休止ゾーンdは、サブゾーンb1とb2との間で、コンベア部6における支持軸15bの端部近傍に設定されており、その長さが加熱単位体5の5個分となっている。
【0114】
なお、このときの各サブゾーンb1・b2における高周波の出力については、全体を約20kWにした上で、それぞれ均等に分割してもよいし、1個の加熱単位体5に印加される高周波を約0.8kWに維持するように分割してもよいし、加熱対象物14の性質に応じて、各サブゾーンb1・b2の高周波の出力を異ならせても構わない。
【0115】
コンベア部6のレイアウトが無端平板状である場合(図3参照)、コンベア部6を張り渡す支持軸15a・15b近傍では、コンベア部6は円弧状に湾曲している。そのため、給電部3もこれに合わせて湾曲させて配置することになる。ここで、このような湾曲部位(R部位とする)では、高周波の局在化が生じ易くなる上に、給電部3をR部位に応じた形状に形成・配置すると、加熱装置の構成を比較的複雑化することにもなる。
【0116】
これに対して、本実施の形態では、R部位を高周波印加休止ゾーンとしているため、高周波の局在化が生じ易い部位で高周波を印加しない。それゆえ、高周波エネルギーの集中現象をさらに一層確実に回避することができる。また、上記高周波印加休止ゾーンdには、加熱手段を何も設けなくてよいので、給電部3をR部位に設けないように加熱装置を設計することができる。その結果、加熱装置の構成をより簡素化することができる。
【0117】
加えて図示しないが、本実施の形態では、たとえば前記実施の形態1または2で説明した各多分割パターンにおいて、少なくとも一つのサブゾーンで高周波の印加を休止させるようにしてもよい。すなわち、上述した高周波印加休止ゾーンにおいては、電源部・給電部を含む高周波加熱手段が設けられていてもよいが、各サブゾーンにおいて、高周波加熱手段の動作を適宜停止できるようになっていてもよい。
【0118】
また、本実施の形態では、高周波印加休止ゾーンを、加熱工程における最初および最後の少なくとも一方の段階に設けることで、さらに一層適切な加熱処理を実施することもできる。
【0119】
加熱対象物14の種類によっては、加熱工程の最初の段階で電気特性(高周波特性)が激しく変化するため、あまり大きな出力の高周波を印加することは好ましくない場合がある。例えば、前記実施の形態1で述べたように、加熱対象物14が水分を含んでいる場合には、加熱工程の初期段階では、含水率が高いため、この初期段階で誘電加熱により強い加熱を実施すると、加熱対象物14が急激な性状変化を起こすおそれがある。その結果、乾燥後の加熱対象物14の品質が低下する等の問題が生じる。
【0120】
そこで、図17に示すように、サブゾーンb1に相当する部位に電源部2aおよび給電部3aを設けずに、高周波印加休止ゾーンb1−1とし、ここに、例えば外部加熱装置等のような緩やかな加熱が可能な加熱手段を別途設ける。これによって、加熱対象物14が多くの水分を含むものであっても、適切な加熱を実施することが可能となる。
【0121】
一方、加熱工程の最終段階では、加熱・乾燥がほぼ完了しつつあるので、大きな熱を加えると過剰加熱が生じて、加熱対象物14が焦げる等といった、物性の低下が生じるおそれがある。しかも、このような加熱対象物14の焦げは、品質を悪化させるだけでなく、状況によっては、加熱単位体5の給電極12と接地極13との間(図2参照)においてスパークの発生を招く可能性もあり、安定した加熱が困難となる可能性もあり得る。
【0122】
そこで、図18に示すように、サブゾーンb5に相当する部位に電源部2eおよび給電部3eを設けずに、高周波印加休止ゾーンb1−1とし、ここにも上記緩やかな加熱が可能な加熱手段を別途設ける。これによって、加熱・乾燥の仕上げ段階で、加熱対象物14を緩やかに加熱することが可能となる。そのため、過剰加熱を防止することが可能となり、その結果、加熱対象物14の焦げや、焦げに由来するスパークの発生を回避して、さらに一層適切な加熱処理を実施することができる。
【0123】
ここで、本実施の形態における高周波印加休止ゾーンの設定の仕方については、上述した何れの例にも限定されるものではない。すなわち、サブソーンb3やサブゾーンb4が高周波印加休止ゾーンになっていてもよいし、初期段階のサブゾーンb1と最終段階のサブゾーンb5とを高周波印加休止ゾーンとし、高周波の印加をサブゾーンb2・b3・b4のみにしてもよい。すなわち、本実施の形態における加熱ゾーンBは、加熱対象物14の種類に応じて好ましい加熱処理を実施できるように設計すればよく、上述した例のみに限定されないことは言うまでもない。
【0124】
以上のように、本実施の形態では、加熱ゾーンに高周波印加休止ゾーンを含めているので、加熱対象物の性質に応じて、適宜、加熱処理を施さないようにすることもできる。また、本実施の形態では、高周波印加休止ゾーンを含めるために、高周波の局在化し易い部位に高周波を印加しないように、加熱装置を設計することが可能になる。そのため、高周波エネルギーの集中現象の発生をさらに一層確実に回避することができる。
【0125】
さらに、給電部の配置が比較的難しい部位を高周波印加休止ゾーンとすれば、この部位に高周波加熱手段を設ける必要がなくなる。その結果、加熱装置の構成をより一層簡素化することもできる。加えて、加熱工程の初期段階および最終段階の少なくとも一方に、高周波印加休止ゾーンを設けることで、加熱対象物に応じた加熱が可能になり、さらに一層適切な加熱処理を実施することができる。
【0126】
〔実施の形態4〕
本発明における実施のさらに他の形態について図11ないし図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1ないし3で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0127】
前記実施の形態1ないし3においては、何れもコンベア部6が無端平板状にレイアウトされている場合について例に挙げたが、本実施の形態では、コンベア部6の他のレイアウトについて説明する。
【0128】
たとえば、コンベア部6の配置レイアウトとしては、図11(a)・(b)に示すように、円環状に配置され、かつ鉛直方向に立設して回転する観覧車状のレイアウトが挙げられる。上方から見た場合では、図11(a)に示すように、加熱単位体5が矢印方向に上から下に向かって(矢印方向)回転するように搬送される。側方から見た場合では、図11(b)に示すように、円筒状のコンベア部6の外周面全面に上記加熱単位体5が取り付けられ、矢印方向に回転するように搬送される。
【0129】
図11(a)に示すように、この観覧車状のレイアウトでも、無端平板状のレイアウトと同様に、加熱準備ゾーンA、加熱ゾーンB、および対象物取外しゾーンCの各プロセスゾーンが設定されているが、レイアウトの関係上、加熱準備ゾーンAおよび対象物取外しゾーンCは、下方に設定されることが好ましい。これによって、加熱対象物14を電極12・13に挟持したり取り外したりすることを円滑に行うことができる。
【0130】
あるいは、図12(a)・(b)に示すように、水平面に対して円環状に配置され回転する水平円盤状のレイアウトが挙げられる。上方から見た場合では、図12(a)に示すように、加熱単位体5が放射状に配置されており、矢印方向に回転するように搬送される。側方から見た場合では、図12(b)に示すように、円環状のコンベア部6の上方面に、上記加熱単位体5が放射状に配置されて取り付けられることになり、矢印方向に回転するように搬送される。
【0131】
図12(b)に示すように、この水平円盤状のレイアウトでは、加熱準備ゾーンA、加熱ゾーンB、および対象物取外しゾーンCについては、コンベア部6のどの部位に設定しても同じであるので、各プロセスゾーンの設定位置としては特に限定されない。
【0132】
さらに、図13(a)・(b)に示すように、水平面上に往復移動するように移動する直線状のレイアウトが挙げられる。上方から見た場合では、図13(a)に示すように、加熱単位体5がたとえば13個互いに長手方向に沿って並列した配置されており、これが、矢印方向に往復移動する。側方から見た場合では、図13(b)に示すように、水平面上に配置されるコンベア部6の上方面に上記加熱単位体5が取り付けられ、矢印方向に回転するように搬送される。
【0133】
図13(b)に示すように、この直線状のレイアウトでは、加熱ゾーンBが中央に設定され、加熱準備ゾーンAおよび対象物取外しゾーンCについては、コンベア部6の両端で兼用されるように設定されることが好ましい。
【0134】
あるいは、図14(a)・(b)に示すように、加熱単位体5を互いに長手方向に沿って複数並列した直線状配置51をさらに2列並列させ、その両端部において、加熱単位体5を順次隣接する直線状配置51に移動させる部分タクト型のレイアウトが挙げられる。
【0135】
上方から見た場合では、図14(a)に示すように、一つの直線状配置が13個の加熱単位体5からなっており、各直線状配置51は、加熱単位体5の1個分だけずらして隣接している。そして、たとえば直線状配置51・51の図中左端部では、図中下方の直線状配置51から上方に向かって1個の加熱単位体5が移動し、図中右端部では、上方の直線状配置51から下方に向かって1個の加熱単位体5が移動する。側方から見た場合では、図14(b)に示すように、コンベア部6の上方面に上記加熱単位体5が設けられ、矢印方向に移動するとともに、両端部では、上記加熱単位体5の直線状配置51への隣接移動がなされる。
【0136】
図14(a)に示すように、この部分タクト型のレイアウトでは、加熱準備ゾーンA、加熱ゾーンB、および対象物取外しゾーンCについては、コンベア部6のどの部位に設定しても同じであるので、各プロセスゾーンの設定位置としては特に限定されない。
【0137】
上記無端平板状のレイアウトも含む上述した各レイアウトは、大別すれば、無端状に形成されたコンベア部6の外周面に加熱単位体5を設ける構成と、水平面に広がるように形成されたコンベア部6の上方面に加熱単位体5を設ける構成とにまとめることができる。しかしながら、何れのレイアウトや構成が好ましいかについては、加熱対象物14の性質、あるいは加熱装置を設置する場所の制約などに応じて変わるものであり、特に限定されるものではない。また、上記各レイアウトや構成は、飽くまで一例であって、本発明においては、他のレイアウトや構成を用いることも可能である。
【0138】
以上のように、本発明にかかる加熱装置においては、コンベア部のレイアウトは、1種類に限定されるものではなく、加熱対象物の性質、あるいは加熱装置を設置する場所の制約などに応じて、適宜、好ましいレイアウトを設定することができる。
【0139】
〔実施の形態5〕
本発明における実施のさらに他の形態について図19ないし図24に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1ないし4で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0140】
前記実施の形態1ないし4では、加熱ゾーンBの具体的な構成に関して詳細に説明したが、本実施の形態では、給受電部のより好ましい構成について詳細に説明する。
【0141】
具体的には、前記実施の形態1で説明したように、本発明で用いられる製造装置においては、加熱部1に、給電部3と加熱単位体5とが含まれており(図2他参照)、上記給電部3がレール状となって、これに加熱単位体5が備える平板状の受電部4を組み合わせる構成となっている(図4(a)〜(c)参照)。この構成では、例えば、図19(a)・(b)に示すように、平板状の受電部4が、図中矢印方向に進行しながら、レール状の給電部3に非接触で挟まれていく。
【0142】
通常、図19(a)・(b)に示す給電部3への入り口近傍の部位でも、それ以外の部位でも、レール状の給電部3の形状は同じ形状を有していれば良い。例えば、「コ」の字状(あるいは略U字状)の断面であれば良い。しかしながら、入り口近傍部位とそれ以外の部位が同一形状であると、給電部3から受電部4に対して急激に給電が開始されることになり、加熱対象物14の種類によっては好ましくない場合がある。
【0143】
そこで、加熱ゾーンB内の各サブゾーンへの入り口近傍で、給電部3の形状を変化させて給電のレベルを徐々に高くしていくと、加熱対象物14を徐々に加熱することが可能となる。これにより、加熱対象物14に応じた加熱が可能になり、さらに一層適切な加熱処理を実施することができる。
【0144】
具体的には、図20(a)・(b)に示すように、平板状の受電部4を非接触で挟み込む一対の平板状の側面部32・32の形状を、入り口近傍に向かって面積が縮小するように、すなわち加熱単位体5の進行方向に向かって上昇するように傾斜する斜辺を有する略三角形状となるように、給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との重なる面積が、加熱単位体5の進行に伴って徐々に大きくなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も増大していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に高くして、加熱対象物14を徐々に加熱することが可能となる。
【0145】
あるいは、図21(a)・(b)に示すように、上記一対の側面部32・32の距離(対向間隔)を、入り口近傍に向かって拡大するように、すなわち、側面部32・32の間隔を、加熱単位体5の進行方向に向かうにつれて狭めていくようにレール状の給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との間の空間が、加熱単位体5の進行に伴って徐々に狭くなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も増大していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に高くしていくことで、加熱対象物14を徐々に加熱することが可能となる。
【0146】
同様に、図22(a)・(b)に示す給電部3の出口近傍の部位でも、それ以外の部位でも、レール状の給電部3の形状は同じ形状を有していれば良い。しかしながら、出口近傍部位とそれ以外の部位が同一形状であると、給電部3からの受電部4に対する給電が突如終了することになり、加熱対象物14の種類によっては好ましくない場合がある。特に、加熱工程の仕上げ段階で大きな熱を加えると過加熱による焦げ等が生じて加熱対象物14の物性が低下する。また、焦げに由来するスパーク発生の可能性もある。
【0147】
そこで、加熱ゾーンB内の各サブゾーンにおける出口近傍で、給電部3の形状を変化させて給電のレベルを徐々に低くしていくと、加熱対象物14の加熱のレベルを徐々に低下させることが可能となる。これにより、加熱・乾燥の仕上げ段階で、加熱対象物14を緩やかに加熱することが可能となる。そのため、加熱対象物14の過剰加熱を防止することが可能となる。その結果、加熱対象物14の焦げや、焦げに由来するスパークの発生を回避して、より一層適切な加熱処理を安定して実施することができる。
【0148】
具体的には、図23(a)・(b)に示すように、上記一対の側面部32・32の形状を、出口近傍に向かって徐々に面積が縮小するように、すなわち加熱単位体5の進行方向に向かって下降するように傾斜する斜辺を有する略三角形状となるように、給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との重なる面積が、加熱単位体5の進行に伴って徐々に小さくなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も減少していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に低くして、加熱対象物14への加熱を徐々に低減することが可能となる。
【0149】
あるいは、図24(a)・(b)に示すように、上記一対の側面部32・32の距離(対向間隔)を、出口近傍に向かって徐々に拡大するように、すなわち、側面部32・32の間隔を、加熱単位体5の進行方向に向かうにつれて広げていくようにレール状の給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との間の空間が、加熱単位体5の進行に伴って徐々に広くなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も減少していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に低くして、加熱対象物14への加熱を徐々に低減することが可能となる。
【0150】
このように、本実施の形態では、加熱単位体5に印加される高周波の印加レベルを徐々に変化させるように、加熱単位体5の進行方向(移動経路)に沿って、受電部4と給電部3の側面部(対向面)32とが重なる面積(対向面積)を変化させるように、給電部3を形成したり、加熱単位体5の進行方向(移動経路)に沿って、受電部4と給電部3の側面部(対向面)32とが対向する間隔(対向間隔)を変化させるように、給電部3を形成したりする。これにより、加熱対象物14の品質の低下を回避することができる。
【0151】
なお、上記対向面積を変化させる手法としては、上述したように、側面部(対向面)32の面積を進行方向に沿って変化させる手法が好ましく用いられ、上記対向間隔を変化させる手法としては、上述したように、一対の側面部(対向面)32・32の間隔を進行方向に沿って変化させる手法が好ましく用いられるが、これら手法に限定されるものではない。また、上述した例では、対向面積や対向間隔を連続的に変化させる場合について説明したがこれに限定されるものではない。すなわち、高周波の印加レベルを変化させることができれば、側面部32すなわち対向面と受電部4との間隔はどのように変化しても良く、例えば段階的であっても良い。
【0152】
さらに、本実施の形態では、高周波の印加レベルを変化させるために、給電部3の形状を変化させる構成となっているが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、給電部3と受電部4との対向面積を変化させる場合には、給電部3ではなく受電部4の形状を変化させる構成であってもよい。
【0153】
以上のように、本実施の形態では、加熱ゾーンへの入り口および出口近傍の少なくとも一方で、平板状の受電部を受けるレール状の給電部、または受電部を、該受電部の移動経路(すなわち加熱単位体の移動経路)に沿って変化するような形状に形成して、給電のレベルを変化できるようにしている。
【0154】
そのため、特に、前記実施の形態3と同様に、加熱工程の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができる。それゆえ、加熱のレベルを調節することが可能となり、加熱対象物に応じた適切な加熱処理を実施することができる。
【0155】
また、本実施の形態におけるレール状の給電部の形状変化と、前記実施の形態1ないし3における加熱ゾーンの分割や、高周波印加休止ゾーンの設定等と組み合わせることにより、任意の場所で加熱の強弱を調節することが可能となる。それゆえ、例えば、サブゾーン毎の入り口や出口近傍の部位で、給電部の形状を変化させることで、加熱対象物の種類に応じたより適切な加熱処理を実施することが可能となる。
【0156】
〔実施の形態6〕
本発明における実施のさらに他の形態について図25ないし図27に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1ないし5で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0157】
前記実施の形態1ないし5では、加熱ゾーンや給受電部の構成等について説明したが、本実施の形態では、受電部すなわち加熱単位体を加熱ゾーンへ進行させる場合の好ましい手法について詳細に説明する。
【0158】
具体的には、たとえば、実施の形態1ないし3で例示したように、コンベア部6のレイアウトが無端平板状で、コンベア部6を張り渡す支持軸15a・15b近傍でコンベア部6が円弧状に湾曲しているとする(図1や図8等参照)。このとき、コンベア部6の湾曲部位(R部位)に合わせて給電部3も湾曲させて配置される。ここで、加熱単位体5が移動する際に、コンベア部6の直線部位とR部位とでは、一定時間に移動する加熱単位体5の距離が異なる。
【0159】
例えば、図25(a)に示すように、給電部3の形状が、直線部位とR部位との両方を含んでいる形状の高周波印加ゾーン(図14に示すサブゾーンb2等)であれば、上記給電部3に挿入されている(側面部32・32の間に挟まれている)受電部4の数は常に変動する。換言すれば、上記高周波印加ゾーン中で誘電加熱されている加熱単位体5の数は常に変動する。図25(a)に示す例では、給電部3への受電部4(すなわち加熱単位体5)の挿入枚数は、1.7枚から2.3枚に変動し、平均挿入枚数が2枚であるのに対して、変動率が±15%つまり1/4枚分となる。この場合、電源部2の出力が5kWであれば、1個の加熱単位体5に対する出力は2.17kWから2.94kWに変動する。
【0160】
上記のように、給電部3に挿入されている平板状の受電部4すなわち加熱単位体5の数が一定でないと、高周波の同調が不安定となる。そのため、図25(b)に示すように、陽極電流値の高いタイミングと低いタイミングとが周期的に生じることになる。すなわち、陽極電流値において、同調が合っているタイミングと合っていないタイミングとが交互に連続的に現れることになり、その結果、陽極電流値の高い状態と低い状態とが交互に発生するようになる。図25(a)に示す例では、図25(b)に示すように、陽極電流値は、最低0.3Aから最高0.7Aまで変動し、平均値である0.5Aから見れば大きく変動していることになる。
【0161】
特に、加熱工程の最初の段階(初期段階)では、加熱対象物14の含水率が比較的高いため、その種類によっては状態変化が最も激しくなり易く、加熱工程の最終段階では、加熱対象物14の含水率が最も低くなり、焦げ易くなる。そのため、上記高周波の同調がより不安定となり易く、陽極電流値の変動も最も激しくなり易い。したがって、加熱工程の初期段階や最終段階で、給電部3に挿入されている平板状の受電部4すなわち加熱単位体5の数が一定でないと、同調の合っていないタイミングでは加熱効率が低下し易くなり、さらにはスパークが発生するおそれがある。
【0162】
また、電源部2の出力は、陽極電流値の最高値(ピーク値)に合わせる必要がある。図25(a)・(b)に示す例では、電源部2の出力が5kWで平均0.5Aの陽極電流値しか印加できない。そのため、余剰な出力を備える電源部2を用いる必要が生じ、加熱処理のコストが増大する。さらに、上記高周波の同調を一定に制御するには、非常に高速での静電容量やインダクタンスの調節が必要となるという問題も生じる。
【0163】
もちろん、加熱対象物14の種類によっては、上記高周波の同調が不安定となるという問題は大きな影響を及ぼさない場合もあるが、特に、加熱対象物14に含まれる水分を蒸発させて乾燥するような用途では、高周波の同調が不安定になり易い。
【0164】
そこで、図26(a)に示すように、図25(a)に示す例と同様に、直線部位とR部位との両方を含んでいる形状の高周波印加ゾーンであれば、この高周波印加ゾーンの長さを延長する。
【0165】
具体的には、図26(a)に示すように、加熱単位体5の進行方向から見て、レール状の給電部3を、R部位の湾曲が開始する前後の部位から、湾曲が終了する前位まで延長させる。これによって、給電部3への受電部4の挿入枚数は3.4枚から4.0枚となる。加熱している加熱単位体5の個数の変動は、±0.25個であるから、加熱単位体5自体の変動個数は変わらないが、平均挿入枚数が3.7枚であるのに対して、変動率が±8%となって、明らかに図25(a)に示す例よりも変動率が低下する。
【0166】
また、1個の加熱単位体5に対する出力の変動も1.25kWから1.47kWであり、図25(a)に示す例よりも低下する。さらに、図26(b)に示すように、陽極電流値に変動は生じるものの、陽極電流値の変動は、最低0.5Aから最高0.7Aまでに抑えられ、0.6A前後に近づいている。つまり、この例では、電源部2の出力は図25(a)に示す例と同じ5kWであるのに対して、平均0.6Aの陽極電流値を印加できる。したがって、エネルギー効率が向上していることがわかる。
【0167】
このように、本発明では、高周波印加ゾーンに直線部位とR部位とが含まれている場合には、その長さを延長すると好ましい。その結果、一つのサブゾーン中で加熱する加熱単位体5の数の変動率を小さくすることが可能となり、高周波の同調の変動も小さくなって、陽極電流値を比較的安定化させることができる。それゆえ、高周波の印加による誘電加熱のエネルギー効率は向上し、スパーク発生の危険性も低下することが可能となる。
【0168】
さらに、図27(a)に示すように、高周波印加ゾーンを直線部位のみで構成してもよい。この場合、R部位が含まれないため、給電部3への受電部4の挿入枚数は3枚でほぼ一定となり、平均挿入枚数は3枚で、加熱している加熱単位体5の個数の変動はほぼ±0個となる。さらに、1個の加熱単位体5に対する出力の変動も1.65kWと一定となり、図27(b)に示すように、陽極電流値の変動は、最低0.6Aから最高0.7Aまでに抑えられ、0.65A前後に近づいている。つまり、この例では、電源部2の出力は図25(a)・図26(a)に示す例と同じ5kWであるのに対して、平均0.65Aの陽極電流値を印加できる。それゆえ、高周波の同調は非常に安定化し、エネルギー効率がより一層向上していることがわかる。
【0169】
このように、加熱対象物14の種類に応じて加熱ゾーンBを設計する場合に、例えば前記実施の形態3で説明したような、R部位を高周波印加休止ゾーンとして直線部位のみで高周波を印加するような構成(図10参照)とすれば、高周波の同調を安定化させ、エネルギー効率の上昇やスパーク発生の回避等を実現することが可能となる。
【0170】
ここで、加熱ゾーンBの設計は、加熱対象物14の種類や加熱途中での状態変化に応じた好ましい加熱ができるようにする必要があり、特に、前記実施の形態3や5等で説明したように、加熱工程の初期段階や最終段階で高周波を印加する場合、高周波印加ゾーンは、陽極電流値の変動を抑えるように設計することが好ましい。
【0171】
しかしながら、加熱ゾーンBの設計に際しては、上記加熱対象物14の種類等を考慮すれば、高周波印加ゾーンを、必ずしも上述した直線部位のみで構成できるとは限らない。また、上記直線部位のみで高周波印加ゾーンを構成したとしても、給電部3への受電部4の挿入枚数が一定とならない場合もある。
【0172】
さらに、図27(b)に示すように、給電部3への受電部4の挿入枚数が一定であっても、陽極電流値は、実際には0.6Aから0.7Aの範囲で変動している。これは、新たに高周波印加ゾーン(サブゾーンの給電部3)に入ってくる加熱単位体5内の加熱対象物14の状態が、高周波印加ゾーンから出て行く加熱単位体5内の加熱対象物14の状態と異なるためである。
【0173】
そこで、本実施の形態では、高周波印加ゾーンにR部位が含まれるか、直線部位のみかに関わらず、一つの高周波印加ゾーン(サブゾーン)で加熱される加熱単位体5の変動率を所定範囲内に規定し、この規定に基づいて高周波印加ゾーンの長さを設定する。
【0174】
具体的には、本実施の形態では、加熱される加熱単位体5の変動率をCとすれば、この変動率Cは次式で設定することができる。ただし、Nmaxは給電部3に挿入される受電部4の最大枚数であり、Nminは給電部3に挿入される受電部4の最小枚数を、Naveは給電部3に挿入される受電部4の平均枚数である。
【0175】
C=[(Nmax−Nmin)/2]/Nave
つまり、加熱される加熱単位体5の変動率Cは、給電部3に挿入される受電部4の最大枚数および最小枚数の差を2で割った値を、さらに受電部4の平均挿入枚数で割った値として算出される。
【0176】
本実施の形態では、上記変動率Cを0以上0.5未満の範囲内(0≦C<0.5)とするように高周波印加ゾーンの長さを設定することが好ましく、特に、加熱工程の初期段階や最終段階では、上記変動率Cを0以上0.1未満の範囲内(0≦C<0.1)とするように高周波印加ゾーンの長さを設定することが好ましい。
【0177】
このように、加熱ゾーンに含まれる、高周波を印加するサブゾーン(高周波印加ゾーン)においては、給電部に挿入される受電部の枚数をできる限り一定化するように、その長さを設計する。これにより、一つのサブゾーン内で高周波を印加して誘電加熱する加熱単位体の個数の変動を減少させることができるので、高周波の同調を安定化させることが可能となり、陽極電流値の増減も小さくすることができる。その結果、エネルギー効率を向上させることができるだけでなく、スパーク発生を回避することも可能となる。
【0178】
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても、本発明の技術的範囲に含まれることはいうまでもない。
【0179】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる連続高周波加熱装置は、給電手段が複数含まれており、かつ、各給電手段それぞれに対して一つの電源手段が設けられているとともに、上記複数の給電手段を連続して配置することで、一つの加熱領域を形成する構成である。
【0180】
それゆえ上記構成では、加熱領域を複数の下位領域に分割し、各下位領域にそれぞれ電源手段と給電手段とを設けるようになっているため、加熱領域内で高周波エネルギーの集中現象の発生を抑制または回避することができる。その結果、加熱対象物の過加熱や絶縁破壊等の発生を効果的に防止することができ、非常に高品位の加熱処理を実施することが可能となるという効果を奏する。
【0181】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記給電手段が、上記加熱単位体に対して、非接触で高周波の交流電流を印加する構成である。
【0182】
それゆえ上記構成では、高周波の印加を非接触で行うため、加熱領域において、加熱部を形成する加熱単位体と給電手段との間で電極同士を直接接触させる必要がなくなる。そのため、加熱領域において、給受電部でのスパークの発生等を回避することができるという効果を奏する。
【0183】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記給電手段が、移動経路における加熱領域に沿って連続的に配置されるレール状になっているとともに、さらに、上記加熱単位体には、上記レール状の給電手段から非接触で交流電流を受電する受電手段が設けられている構成である。
【0184】
それゆえ上記構成では、移動手段により加熱単位体が加熱領域に入った後、移動手段の移動に伴ってレール状の給電手段に沿って受電手段を備える加熱単位体が移動することになる。そのため、加熱単位体が加熱領域を抜けるまで、すなわち給電手段から受電手段が外れるまで加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができるという効果を奏する。
【0185】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記受電手段は平板状に形成されているとともに、上記レール状の給電手段は上記受電手段に対向する対向面を有しており、上記平板状の受電手段を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加する構成である。
【0186】
それゆえ上記構成では、受電手段とこれに対向する対向面とこれらの間の空間によってコンデンサーが形成されることになる。その結果、連続的に移動する加熱単位体に対して、非接触で給電することが可能になり、加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができるという効果を奏する。
【0187】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記レール状の給電手段または受電手段は、該受電手段を介して加熱単位体に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記加熱単位体の移動経路に沿って、その対向面積が変化するように形成されている構成である。
【0188】
それゆえ上記構成では、給電のレベルを変化させるため、加熱単位体の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、加熱単位体の焦げやスパークを回避することが可能になり、加熱対象物の品質を向上させ、所望の完成品物性を得ることができるという効果を奏する。特に、加熱の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、より適切な加熱が可能となるという効果を奏する。
【0189】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記レール状の給電手段は、移動経路に沿って上記対向面の面積が変化するように形成されている構成である。
【0190】
それゆえ上記構成では、対向面の面積を変化させるため、受電手段、対向面、およびその間の空間により形成されるコンデンサーの容量も変化することになる。その結果、給電のレベルを変化させて、加熱のレベルを変化することが可能となり、加熱対象物の品質を向上させ、所望の完成品物性を得ることができるという効果を奏する。
【0191】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記レール状の給電手段は、受電手段を介して加熱単位体に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記加熱単位体の移動経路に沿って、その対向間隔が変化するように形成されている構成である。
【0192】
それゆえ上記構成でも、給電のレベルを変化させて加熱単位体の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、加熱単位体の焦げやスパークを回避することが可能になり、加熱対象物の品質を向上させ、所望の完成品物性を得ることができるという効果を奏する。特に、加熱の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、より適切な加熱が可能となるという効果を奏する。
【0193】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、一つの上記給電手段の長さは、該給電手段全体で加熱される、連続的に移動する加熱単位体の変動率が、0.5未満となるように設定されている構成である。
【0194】
また、上記構成においては、さらに、上記給電手段が、加熱領域における加熱の初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に配置される場合、上記連続的に移動する加熱単位体の変動率が、0.1未満となるように、該給電手段の長さを設定することが好ましい。
【0195】
それゆえ上記構成では、一つの給電手段内で、高周波の交流電流を印加して誘電加熱する加熱単位体の個数の変動を減少させることができる。特に、高周波の同調が不安定化し易い加熱成形の初期段階や最終段階に、誘電加熱する成形型の個数の変動を減少させることができる。そのため、高周波の同調をより一層安定化させることが可能となり、その結果、エネルギー効率を向上させることができるだけでなく、スパーク発生を回避することも可能となるという効果を奏する。
【0196】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記一対の電極部が、上記受電手段を備え、給電手段から給電される給電極と、接地されている接地極とからなり、給電極および接地極は互いに絶縁されている構成である。
【0197】
それゆえ上記構成では、給電極および接地極の組み合わせが互いに絶縁されているので、これらの間に加熱対象物を挟持して加熱単位体を形成した状態で、給電極から高周波を印加することにより、加熱対象物に誘電加熱を実施することができるという効果を奏する。
【0198】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記加熱領域に、上記高周波の交流電流の印加を一旦休止する高周波印加休止領域が含まれている構成である。
【0199】
それゆえ上記構成では、高周波印加休止領域には高周波を印加するための給電手段等を設ける必要がなくなる。そのため、上記交流電流の局在化し易い部位に高周波を印加しないように加熱設備を設計することが可能になるので、高周波エネルギーの集中現象の発生をより一層確実に抑制または回避することができるという効果を奏する。また、給電手段等の配置が比較的難しい部位を高周波印加休止領域とすることによって、加熱装置の構成をより簡素化できるという効果も奏する。
【0200】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記加熱領域に含まれる高周波印加休止領域は、該加熱領域における加熱の初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に設定される構成である。
【0201】
それゆえ上記構成では、加熱の初期段階および最終段階の少なくとも一方に、高周波印加休止領域を設けるため、加熱対象物に応じた加熱が可能になる。その結果、加熱対象物の品質を向上させたり、加熱処理の生産性を向上させたりすることができるという効果を奏する。
【0202】
本発明にかかる連続高周波加熱装置は、上記構成に加えて、上記移動手段として、複数の支持軸により回転可能に張り巡らされているコンベア手段が用いられる構成である。
【0203】
それゆえ上記構成では、成形型を効率的に加熱領域へ移動できるため、成形物の生産効率を向上させることができるという効果を奏する。また、無限軌道のように連続的に回転移動できるため、加熱装置の設置スペースを小さくすることもできるという効果も併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の一形態にかかる加熱装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図2】図1に示す加熱装置の概略構成を示す回路図である。
【図3】(a)・(b)は、図1に示す加熱装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトの一例を示す模式図である。
【図4】(a)・(b)・(c)は、図1に示す加熱装置に含まれる給受電部の構成を示す説明図である。
【図5】図1に示す加熱装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図6】図1に示す加熱装置の概略構成のさらに他の例を示す模式図である。
【図7】本発明における実施の他の形態にかかる加熱装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図8】図7に示す加熱装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図9】本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図10】図9に示す加熱装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図11】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトの一例を示す模式図である。
【図12】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトの他の例を示す模式図である。
【図13】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトのさらに他の例を示す模式図である。
【図14】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトのさらに他の例を示す模式図である。
【図15】従来の加熱装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図16】従来の加熱装置を大規模化した場合の概略構成の一例を示す模式図である。
【図17】本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図18】図17に示す加熱装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図19】(a)・(b)は、図4に示すレール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図20】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置において、レール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図21】(a)・(b)は、図20に示す加熱装置において、レール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態の他の例を示す模式図である。
【図22】(a)・(b)は、図4に示すレール状の給電部における出口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図23】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置において、レール状の給電部における出口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図24】(a)・(b)は、図23に示す加熱装置において、レール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態の他の例を示す模式図である。
【図25】(a)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置において、R部位を含むレール状の給電部に挿入される受電部の挿入枚数の変動を示す模式図であり、(b)は、上記受電部の挿入枚数の変動に伴う陽極電流値の変動を示すグラフである。
【図26】(a)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置において、R部位を含むレール状の給電部に挿入される受電部の挿入枚数の変動を示す模式図であり、(b)は、上記受電部の挿入枚数の変動に伴う陽極電流値の変動を示すグラフである。
【図27】(a)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる加熱装置において、直製部位からなるレール状の給電部に挿入される受電部の挿入枚数の変動を示す模式図であり、(b)は、上記受電部の挿入枚数の変動に伴う陽極電流値の変動を示すグラフである。
【符号の説明】
1 加熱部
2 電源部(電源手段)
3 給電部(給電手段・レール状手段)
4 受電部(受電手段)
5 加熱単位体
6 コンベア部(移動手段・コンベア手段)
12 電極部(給電極)
13 電極部(接地極)
14 加熱対象物
32 側面部(対向面)
B 加熱ゾーン(加熱領域)
b1・b2・b3・b4・b5 サブゾーン(下位領域)
b2−2・d・b1−1・b5−1 高周波印加休止ゾーン(高周波印加休止領域)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-frequency heating device that uses a high frequency when heating an object to be heated arranged between electrodes, and in particular, a high-frequency alternating current is not applied to a plurality of electrodes that move continuously. The present invention relates to a continuous dielectric heating device that dielectrically heats an object to be heated by applying it in contact.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a high-frequency heating method has been known as a technique capable of efficiently performing a heat treatment on an object to be heated. A general high-frequency heating method will be described in detail. A heating object is sandwiched between a pair of opposed heating electrodes, and a high-frequency alternating current (hereinafter abbreviated as high frequency) is applied to the heating electrodes. Thus, the object to be heated is dielectrically heated. In this technique, since dielectric heating is used, it is possible to uniformly heat an object to be heated, and there is an advantage that heating control is easy.
[0003]
In the heating technique using the above-described high-frequency heating, the position of the heating electrode is generally fixed, and heating is performed by applying a high-frequency wave by conveying and stopping the heating object. It has become. As an example of such a technique, for example, (1) a technique using high-frequency heating for manufacturing a plywood board or a decorative board disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-42755 is cited.
[0004]
In the technique (1), a pair of flat plate-like counter electrodes (heating electrodes) sandwich a flat plate-like material to be heated and then perform high-frequency heating, and the flat plate-like electrode plate. A second high-frequency heating unit that performs high-frequency heating while sandwiching the material to be heated with an upper grid electrode and a lower grid electrode in which rod-shaped electrodes are arranged in parallel so as to correspond to the surface of the heating material The device is used.
[0005]
Then, for example, an adhesive is applied to the surface of a core material composed of a wooden frame and a metal frame, and a material obtained by further superimposing the surface material is used as a material to be heated. The material to be heated is transferred to the first high-frequency heating unit by a conveyor, where high-frequency heating is performed, and further transferred to the second high-frequency heating unit by the conveyor, where high-frequency heating is performed again.
[0006]
Therefore, in this technique, high-frequency heating is performed not by simply performing high-frequency heating but by combining different heating electrodes for one workpiece. Therefore, even if the core material included in the material to be heated is a combination of a plurality of types of materials having different electrical properties, high-frequency heating with different heating characteristics is performed in combination, and the surface material is efficiently cored. It can be bonded to the material.
[0007]
On the other hand, the high-frequency heating can be applied to a technique for producing a molded product by using a mold such as a mold and dispensing a molding raw material (raw material) into the mold and then heating the mold. It is possible. Here, the method of temporarily stopping the heating object is effective for a heating object having a relatively large size and a relatively high cost per piece, such as the technique of (1) above. However, it is inefficient for a heating object having a relatively small size and a low cost per piece, such as the above-described molded product.
[0008]
Therefore, as a technique for dealing with the above problems, (2) Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-230527 discloses a large number of molding dies in order to improve production efficiency in the production of biodegradable molded products using high-frequency heating. There has been proposed a technique using a continuous manufacturing process that sequentially heats and heats.
[0009]
Specifically, in the above technique (2), the mold as the heating electrode is continuously conveyed by the moving means, and a heating zone for applying a high frequency is provided along the movement path of the mold. The continuous high-frequency heating apparatus is used. As the moving means, a large number of molds are continuously conveyed by the conveyor means. If it is such a structure, when the shaping | molding die which dispensed the raw material for shaping | molding will be conveyed to the said heating zone, a high frequency may be applied to the shaping | molding die which moves continuously from the electric power feeding means provided in the heating zone. It becomes possible. As a result, when a high frequency is applied, the forming raw material in the mold can be dielectrically heated without being stopped once, so that control is facilitated and the production efficiency of the biodegradable molded article is improved. .
[0010]
In particular, the technique (2) employs a non-contact method in which a high frequency is applied to a mold, that is, a heating electrode without directly contacting an electrode or the like in a continuous manufacturing process. This has the advantage that the occurrence of sparks and the like can be controlled between the power supply means and the mold in the heating zone.
[0011]
In this way, by using high-frequency heating, the object to be heated is continuously heated while being conveyed by the moving means, so that uniform heating can be achieved as a whole, and depending on the object to be heated, the heating time can be shortened. It is also possible to make it.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the technique (2), for example, if the production facility is enlarged in order to further improve the production efficiency, the following problems are caused in practice.
[0013]
That is, in a large-scale heating apparatus, the entire apparatus becomes very large, so that the number of molds continuously conveyed to the heating zone by a conveyor means or the like is considerably increased. Therefore, when the scale of the heating device is increased, the number of heating objects (raw materials in the mold) is also greatly increased. Therefore, in a large-scale heating apparatus, the heating zone must be made wider (longer) in proportion to the increase in the number of objects to be heated, and the applied high-frequency output must be increased.
[0014]
However, when a high output high frequency wave is applied to the entire wide (long) heating zone, a phenomenon occurs in which the high frequency is localized in a part of the heating zone. This high-frequency localization phenomenon causes concentration of high-frequency energy. As a result, overheating occurs in the object to be heated at the high-frequency localized part, or between the molds (electrode parts) of the above-mentioned local part. This causes problems such as sparks or dielectric breakdown, and sparks even in the power supply / reception unit in spite of non-contact.
[0015]
For example, the case where the scale of the heating device is small will be described in detail. For example, as shown in FIG. 15, 22 heating unit bodies 5 (for example, molding dies) are attached to the outer periphery of the conveyor section (conveyor means) 6, It is assumed that 11 molds 7 can be heated by B. At this time, if the high frequency output applied to one
[0016]
In this case, since the high frequency output of the entire heating zone B is not so large, even if the high frequency is localized at a specific position in the heating zone B, no large high frequency energy is concentrated. Therefore, overheating, sparks and the like do not occur in particular, and there is almost no influence on the production of the molded product.
[0017]
On the other hand, when the heating device is increased in scale, it is necessary to make the heating zone longer and to increase the high-frequency output of the entire heating zone. Therefore, the high frequency energy concentrated on a part of the heating zone is also increased. As a result, the concentration phenomenon of high-frequency energy, which has hardly been a problem in a small-scale heating apparatus, causes even overheating, sparks, or even dielectric breakdown. Therefore, it is difficult to apply the technique (2) to a large-scale heating apparatus.
[0018]
Specifically, for example, as shown in FIG. 16, it is possible to attach 36
[0019]
Therefore, in the example of the above-mentioned large scale, the heating zone B is an area that is twice or more, and the output of the
[0020]
In addition, when the heating zone B becomes longer, uneven distribution of the high-frequency potential is more likely to occur depending on the shape of the
[0021]
Furthermore, in the above example, the conveyor means conveys only one row of the molds. However, when the apparatus is further scaled up, the molds can be conveyed in a plurality of rows. In this case, the output of the high frequency is multiple times, and the heating zone is wide for a plurality of rows. Therefore, much higher high frequency energy will be concentrated.
[0022]
The present invention has been made in view of the above problems, and its purpose is to concentrate a high-frequency energy concentration phenomenon when a plurality of heating objects that are continuously moved are heated by high-frequency heating in a large-scale facility. An object of the present invention is to provide a continuous high-frequency heating device that effectively suppresses or avoids the occurrence of heat and realizes efficient and safe heating.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a continuous high-frequency heating device according to the present invention includes a heating unit body in which a heating object is disposed between at least a pair of electrode portions, and the heating unit body along a movement path. A plurality of continuous moving means and a power supply means provided along the movement path, and a high-frequency alternating current is continuously applied from the power supply means to the moving heating unit. In the continuous high-frequency heating apparatus that dielectrically heats the object to be heated, a plurality of the power supply means are further included, and one power supply means is provided for each of the power supply means. One heating region is formed by continuously arranging the power feeding means.
[0024]
According to the above configuration, when a high-frequency alternating current (high frequency) is continuously applied to a heating unit that moves continuously, the heating region, which is a region to which the high frequency is applied, is divided into a plurality of lower regions. A power supply means and a power supply means are provided in each lower region. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon in the heating region can be suppressed or avoided. As a result, it is possible to effectively prevent overheating, dielectric breakdown, and the like of the object to be heated, and it is possible to perform a very high-quality heat treatment.
[0025]
The continuous high-frequency heating device according to the present invention is characterized in that, in addition to the above configuration, the power feeding means applies a high-frequency alternating current to the heating unit body in a non-contact manner.
[0026]
According to the above configuration, since the application of the high frequency is performed in a non-contact manner, it is not necessary to directly contact the electrodes between the heating unit body forming the heating unit and the power feeding unit in the heating region. Therefore, it is possible to avoid the occurrence of a spark in the power supply / reception unit in the heating region. Note that the non-contact power supply in the present invention is not required as long as the power supply means and the electrode portion are not in direct contact as will be described later.
[0027]
In addition to the above-described configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention has a rail shape in which the power feeding means is continuously arranged along the heating region in the movement path, and further, the heating unit body Is characterized in that a power receiving means for receiving an AC current in a non-contact manner from the rail-shaped power feeding means is provided.
[0028]
According to the above configuration, the rail-shaped power feeding means is provided in the heating area, and the power receiving means is provided so as to correspond thereto, so that after the heating unit body enters the heating area by the moving means, With the movement, the heating unit including the power receiving means moves along the rail-shaped power feeding means. Therefore, the heating / drying process can be continued smoothly and reliably until the heating unit passes through the heating region, that is, until the power receiving means is detached from the power feeding means.
[0029]
In addition to the above configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention is configured such that the power receiving means is formed in a flat plate shape, and the rail-shaped power feeding means has a facing surface facing the power receiving means. A high-frequency alternating current is applied in a non-contact manner by causing the flat power receiving means to face the facing surface.
[0030]
According to the above configuration, the power receiving means moves along the rail-shaped power feeding means in a state where the flat power receiving means is opposed to the facing surface of the power feeding means in a non-contact manner. At this time, a capacitor is formed by the power receiving means, the facing surface facing the power receiving means, and the space between them. As a result, it becomes possible to supply power to the continuously moving heating unit in a non-contact manner, and the heating / drying process can be continued smoothly and reliably.
[0031]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the rail-shaped power feeding means or power receiving means changes the application level of the high-frequency alternating current applied to the heating unit through the power receiving means. Thus, it is characterized in that it is formed so that its facing area changes along the movement path of the heating unit.
[0032]
According to the said structure, in order to change the level of electric power feeding, it becomes possible to adjust the heating level of a heating unit body. As a result, by suppressing excessive heating, it is possible to avoid scorching and sparking of the heating unit body, improving the quality of the object to be heated, and obtaining desired finished product properties. In particular, since a stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of heating, more appropriate heating is possible.
[0033]
In addition to the above configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention is characterized in that the rail-shaped power feeding means is formed so that the area of the facing surface changes along the movement path.
[0034]
According to the above configuration, since the area of the facing surface included in the power feeding unit is changed with the movement of the heating unit body, the facing area of the facing surface and the power receiving unit is changed. For this reason, the capacitance of the capacitor formed by the power receiving means, the opposing surface, and the space between them also changes. As a result, it is possible to change the power supply level and change the heating level, improve the quality of the object to be heated, and obtain desired finished product properties.
[0035]
In addition to the above configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention is configured so that the rail-shaped power feeding unit changes the application level of a high-frequency alternating current applied to the heating unit body via the power receiving unit. It is characterized in that it is formed so that the facing interval changes along the movement path of the heating unit.
[0036]
Also with the above configuration, the heating level of the heating unit body can be adjusted by changing the power supply level. As a result, by suppressing excessive heating, it is possible to avoid scorching and sparking of the heating unit body, improving the quality of the object to be heated, and obtaining desired finished product properties. In particular, since a stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of heating, more appropriate heating is possible.
[0037]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the length of one of the power feeding means is such that the variation rate of the continuously moving heating unit heated by the whole power feeding means is 0. It is characterized by being set to be less than 5.
[0038]
According to the above configuration, the fluctuation of the number of heating unit bodies to be dielectrically heated by applying a high-frequency alternating current can be reduced within one power supply means, so that high-frequency tuning can be stabilized. The increase or decrease in the anode current value can also be reduced. As a result, not only can energy efficiency be improved, but also the occurrence of sparks can be avoided.
[0039]
In addition to the above-described configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention further includes the continuous power supply unit described above when the power feeding unit is disposed in a region corresponding to at least one of the initial stage and the final stage of heating in the heating region. The length of the power supply means is set so that the fluctuation rate of the heating unit that moves in a moving manner is less than 0.1.
[0040]
According to the above configuration, depending on the object to be heated, the high-frequency tuning is likely to be unstable at the initial stage and the final stage of the thermoforming, but the number of heating unit bodies to be dielectrically heated also in such an initial stage and the final stage. Fluctuations can be reduced. For this reason, it is possible to further stabilize the tuning of the high frequency, and as a result, it is possible to further improve the energy efficiency and more reliably avoid the occurrence of sparks.
[0041]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above-described configuration, the pair of electrode portions includes the power receiving unit, and includes a power supply electrode fed from the power feeding unit and a ground electrode that is grounded. The electrode and the grounding electrode are characterized by being insulated from each other.
[0042]
According to the said structure, a pair of electrode part which forms a heating unit body consists of a combination of the supply electrode and ground electrode which are mutually insulated. Therefore, dielectric heating can be performed on the object to be heated by applying a high frequency from the supply electrode while the object to be heated is sandwiched between the supply electrode and the ground electrode.
[0043]
The continuous high-frequency heating device according to the present invention is characterized in that, in addition to the above-described configuration, the heating region includes a high-frequency application pause region in which the application of the high-frequency alternating current is paused.
[0044]
According to the above configuration, since the heating region includes the high frequency application pause region, it is not necessary to provide power supply means for applying a high frequency in this region. For this reason, it is possible to design a heating facility so as not to apply a high frequency to a portion where the alternating current is likely to be localized, so that the occurrence of a concentration phenomenon of high frequency energy can be suppressed or avoided more reliably. Moreover, the structure of a heating apparatus can also be simplified more by making the site | part with comparatively difficult arrangement | positioning of an electric power feeding means etc. into a high frequency application halt region.
[0045]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the high-frequency application pause region included in the heating region is set to a region corresponding to at least one of the initial stage and the final stage of heating in the heating area. It is characterized by being.
[0046]
According to the above configuration, the high frequency application pause region is provided in at least one of the initial stage and the final stage of heating, so that heating according to the heating object is possible. As a result, the quality of the heating object can be improved, and the productivity of the heat treatment can be improved.
[0047]
The continuous high-frequency heating device according to the present invention is characterized in that, in addition to the above-described configuration, a conveyor means that is rotatably stretched by a plurality of support shafts is used as the moving means.
[0048]
According to the said structure, since a shaping | molding die can be efficiently moved to a heating area | region, the production efficiency of a molding can be improved. Moreover, since it can rotate continuously like an endless track, the installation space for the heating device can be reduced.
[0049]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this.
[0050]
The continuous high-frequency heating device according to the present invention passes through a region (heating zone) to which a high-frequency alternating current is applied while a plurality of heating objects sequentially move with the electrode, and performs dielectric heating on the heating object. This heating zone is further divided into a plurality of subzones, and a power supply unit (oscillator) is provided for each subzone.
[0051]
In the following description, the continuous high-frequency heating device and the heating method are appropriately abbreviated as the heating device and the heating method, respectively. A high-frequency alternating current is also abbreviated as high-frequency as appropriate.
[0052]
Specifically, the heating device according to the present invention includes a
[0053]
The specific configuration of the high-frequency generator (oscillator) 21 is not particularly limited as long as it generates a high-frequency alternating current. For example, a conventionally known one such as a vacuum tube oscillator is used. Can do. The oscillator may include a
[0054]
Examples of the matching
[0055]
The
[0056]
The
[0057]
The
[0058]
In the present invention, in order to heat the
[0059]
For example, in the present embodiment, as shown in FIG. 3, a belt-conveyor-
[0060]
In the following description, the layout of the
[0061]
A more specific configuration of the
[0062]
The heating method implemented using the heating apparatus according to the present invention includes at least the following three steps. That is, a heating preparation process for sandwiching the
[0063]
In the endless flat plate-
[0064]
In the present invention, the heating zone B is provided with a high-frequency heating means for applying a high frequency to generate dielectric heating, and this high-frequency heating means is provided by at least the
[0065]
A more specific configuration of the
[0066]
On the other hand, the more specific configuration of the
[0067]
Here, since the
[0068]
As described above, in this embodiment, the power supply /
[0069]
At this time, in the
[0070]
In other words, in the present invention, the
[0071]
The specific configurations of the
[0072]
Therefore, the non-contact power feeding in the present invention is not required if the
[0073]
In the heating apparatus used in the present embodiment, as shown in FIG. 1, a plurality of
[0074]
Here, in the present embodiment, as shown in FIG. 1, it is assumed that a high frequency can be applied to the 25
[0075]
And in this invention, the high frequency heating means provided in the said heating zone B is divided | segmented into plurality. That is, the heating zone B is provided with a plurality of high-frequency heating means including the
[0076]
In the configuration shown in FIG. 1, the heating zone (heating region) B is divided into two subzones (lower regions) b1 and b2, and each of the subzones b1 and b2 has a
[0077]
As described above, in the case of a large-scale heating device that performs the heating process on the 25
[0078]
Moreover, if the object to be heated 14 contains moisture, and the amount of moisture changes significantly with heating, the electrical characteristics of the object to be heated 14 also change significantly. Therefore, even when the electrical characteristics of the
[0079]
When the concentration phenomenon of the high-frequency energy occurs, excessive heating (overheating) is likely to occur with respect to some of the
[0080]
In the prior art, since the scale of the heating device was small (see FIG. 15), there was no problem even if high-frequency energy concentration occurred. However, if the heating device was enlarged to increase production efficiency, The following problems occur.
[0081]
On the other hand, in the present invention, the heating zone B is divided into, for example, two subzones b1 and b2, and the high frequency output in each subzone b1 and b2 is also divided from the entire output. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon as described above can be effectively suppressed or avoided, and the occurrence of phenomena such as overheating and dielectric breakdown can be prevented.
[0082]
In the example shown in FIG. 1, the heating zone B is divided into sub-zones b1 and b2 having an equal length and an equal output. Specifically, since the length of the entire heating zone B is the length of 25
[0083]
Further, since the high-frequency output of the entire heating zone B is about 20 kW, the high-frequency outputs of the
[0084]
In the present embodiment, as long as the heating zone B is divided into two, the division pattern is not particularly limited. That is, the division of the heating zone B can be appropriately changed according to the method of applying a high frequency to the
[0085]
For example, as shown in FIG. 5, the heating zone B is divided into two subzones b1 and b2 in the same manner as in the example shown in FIG. 1, but the length of the subzone b1 (the length of the
[0086]
On the contrary, as shown in FIG. 6, the length of the subzone b1 is set to the length of 16
[0087]
Next, an example of the heating method according to the present invention will be described. First, the
[0088]
Next, the
[0089]
Thereafter, when the
[0090]
The application to which the present invention is applied is an application in which dielectric heating is caused to the
[0091]
Specifically, the application of the heat treatment includes, for example, food cooking, heat sterilization, heat baking such as baked confectionery, thawing of frozen foods / food ingredients, heat aging and curing of foods / food ingredients (thick food)・ Food processing applications such as thawing of food materials; wood processing applications such as drying of wood, heat bonding for the manufacture of processed wood products, and heat and pressure presses; melting of resins, fusion of resin films, heating of resins Resin processing applications such as pressure molding can be mentioned.
[0092]
In addition, depending on the application of the heat treatment, the
[0093]
As described above, in the present invention, the heating zone to which the high frequency is applied is divided into a plurality of subzones, and a power supply unit and a power supply unit are provided in each subzone. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon in the heating zone can be suppressed or avoided. As a result, the occurrence of overheating, dielectric breakdown, etc. can be effectively prevented, and efficient and reliable heating of the object to be heated can be realized.
[0094]
[Embodiment 2]
Another embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 7 and 8. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0095]
In the first embodiment, an example in which the heating zone B is divided into two is given. In the present embodiment, the present invention will be described by giving an example in which the heating zone B is divided into three or more.
[0096]
Specifically, for example, as shown in FIG. 7, the heating zone B is divided into three from the upstream side so as to be sub-zones b1, b2, and b3 with reference to the moving direction of the
[0097]
In the division pattern shown in FIG. 7, the lengths of the sub-zones b1 and b3 (the lengths of the
[0098]
In this division pattern, the length of the entire heating zone B does not change for 25
[0099]
Alternatively, as illustrated in FIG. 8, the heating zone B is divided into five so that the sub zones b1, b2, b3, b4, and b5 are formed from the upstream side with reference to the moving direction of the
[0100]
In the division pattern shown in FIG. 8, since the heating zone B is divided into equal lengths, the lengths of the sub-zones b1 to b5 are the lengths of five
[0101]
As described above, in the present invention, the division pattern of the heating zone B, that is, the length of each subzone (the length of the
[0102]
Therefore, as a method of dividing the heating zone B into a plurality of sub-zones, for example, (1) as in the first embodiment, the output and the length are simply divided into multiples so as to be equal. Even if the output and length of the sub-zone are different, the sub-zone is divided so that the output of the high frequency applied to one
[0103]
As described above, in the present embodiment, the heating zone is divided into three or more subzones. In this case, the heat treatment may be performed at the same level in each subzone, or the heat treatment may be performed at different levels. Therefore, in this embodiment, not only can the concentration of high-frequency energy be more reliably suppressed or avoided, but it is also possible to add different amounts of heat in each subzone at different times depending on the nature of the heating object. Become. As a result, more effective and high-quality heat treatment can be performed.
[0104]
[Embodiment 3]
Still another embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. 9 and 10 and FIGS. 17 and 18. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first or second embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0105]
In the first or second embodiment, even when the heating zone B is divided into a plurality of parts, the entire heating zone B has been subjected to dielectric heating by high-frequency heating means. In part, a high frequency application stop zone for stopping high frequency application is included.
[0106]
Specifically, as shown in FIG. 9, in the present embodiment, the basic division pattern of the heating zone B is the five-division pattern described in the second embodiment, but the sub-zone b2 The corresponding portion is not provided with the
[0107]
In this division pattern, no high frequency is applied in the high frequency application pause zone b2-2, so that the heating zone B is substantially divided into four from the viewpoint of dividing the high frequency output.
[0108]
That is, the length of each of the subzones b1, b2-2, b3, b4, and b5 is equal to five
[0109]
Alternatively, if the high frequency applied to one
[0110]
Furthermore, the high-frequency output in each of the sub-zones b1 and b3 to b5 is not divided equally, and the high-frequency output may be varied depending on the property of the
[0111]
Thus, in the present invention, the heating zone B may be provided with a zone where no high frequency is applied. In particular, according to the property of the
[0112]
In the present embodiment, as shown in FIG. 10, one heating zone B may be divided into sub-zones b1 and b2, and a high-frequency application suspension zone d may be provided between the sub-zones b1 and b2.
[0113]
At this time, in each of the subzones b1 and b2, the
[0114]
In addition, about the high frequency output in each subzone b1 * b2 at this time, after making the whole into about 20 kW, you may each divide | segment equally and the high frequency applied to one
[0115]
When the layout of the
[0116]
On the other hand, in the present embodiment, since the R region is a high frequency application pause zone, no high frequency is applied at a region where high frequency localization is likely to occur. Therefore, the high-frequency energy concentration phenomenon can be avoided even more reliably. In addition, since no heating means is provided in the high-frequency application suspension zone d, the heating device can be designed so that the
[0117]
In addition, although not shown in the drawings, in this embodiment, for example, in each multi-division pattern described in the first or second embodiment, application of high frequency may be stopped in at least one subzone. That is, in the above-described high-frequency application suspension zone, high-frequency heating means including a power supply unit and a power supply unit may be provided, but in each subzone, the operation of the high-frequency heating means may be appropriately stopped. .
[0118]
Further, in the present embodiment, by providing the high-frequency application pause zone in at least one of the first and last stages in the heating process, it is possible to perform still more appropriate heat treatment.
[0119]
Depending on the type of the
[0120]
Therefore, as shown in FIG. 17, the
[0121]
On the other hand, in the final stage of the heating process, heating / drying is almost completed. Therefore, if a large amount of heat is applied, excessive heating may occur and the physical properties such as the
[0122]
Therefore, as shown in FIG. 18, the
[0123]
Here, the method of setting the high-frequency application suspension zone in the present embodiment is not limited to any of the above-described examples. That is, the subzone b3 or the subzone b4 may be a high frequency application pause zone, or the initial stage subzone b1 and the final stage subzone b5 are set as a high frequency application pause zone, and high frequency application is performed only in the subzones b2, b3, and b4. It may be. That is, the heating zone B in the present embodiment may be designed so that a preferable heat treatment can be performed according to the type of the
[0124]
As described above, in the present embodiment, since the heating zone includes the high-frequency application suspension zone, the heat treatment can be appropriately omitted depending on the property of the heating object. Further, in this embodiment, since the high-frequency application pause zone is included, it is possible to design the heating apparatus so as not to apply a high frequency to a site where high frequency is easily localized. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon can be avoided even more reliably.
[0125]
Furthermore, if a portion where the arrangement of the power feeding part is relatively difficult is set as a high-frequency application suspension zone, it is not necessary to provide a high-frequency heating means at this portion. As a result, the configuration of the heating device can be further simplified. In addition, by providing a high-frequency application suspension zone in at least one of the initial stage and the final stage of the heating process, heating according to the heating object can be performed, and even more appropriate heat treatment can be performed.
[0126]
[Embodiment 4]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first to third embodiments are given the same reference numerals, and explanation thereof is omitted.
[0127]
In the first to third embodiments, the case where the
[0128]
For example, as an arrangement layout of the
[0129]
As shown in FIG. 11 (a), in this ferris wheel-like layout, each of the process zones of the heating preparation zone A, the heating zone B, and the object removal zone C is set as in the endless flat plate-like layout. However, in view of layout, it is preferable that the heating preparation zone A and the object removal zone C are set downward. Accordingly, the
[0130]
Alternatively, as shown in FIGS. 12A and 12B, there is a horizontal disk-shaped layout that is arranged in an annular shape with respect to a horizontal plane and rotates. When viewed from above, as shown in FIG. 12A, the
[0131]
As shown in FIG. 12 (b), in this horizontal disk-shaped layout, the heating preparation zone A, the heating zone B, and the object removal zone C are the same regardless of which part of the
[0132]
Further, as shown in FIGS. 13A and 13B, there is a linear layout that moves so as to reciprocate on a horizontal plane. When viewed from above, as shown in FIG. 13A, for example, 13
[0133]
As shown in FIG. 13B, in this linear layout, the heating zone B is set at the center, and the heating preparation zone A and the object removal zone C are used at both ends of the
[0134]
Alternatively, as shown in FIGS. 14A and 14B, two rows of
[0135]
When viewed from above, as shown in FIG. 14A, one linear arrangement is composed of 13
[0136]
As shown in FIG. 14A, in this partial tact type layout, the heating preparation zone A, the heating zone B, and the object removal zone C are the same regardless of which part of the
[0137]
Each of the above-described layouts including the endless flat plate layout is roughly divided into a configuration in which the
[0138]
As described above, in the heating device according to the present invention, the layout of the conveyor unit is not limited to one type, depending on the nature of the heating object or the restrictions on the location where the heating device is installed, A preferable layout can be set as appropriate.
[0139]
[Embodiment 5]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in
[0140]
In the first to fourth embodiments, the specific configuration of the heating zone B has been described in detail. In the present embodiment, a more preferable configuration of the power supply / reception unit will be described in detail.
[0141]
Specifically, as described in the first embodiment, in the manufacturing apparatus used in the present invention, the
[0142]
Normally, the shape of the rail-shaped
[0143]
Therefore, in the vicinity of the entrance to each subzone in the heating zone B, the
[0144]
Specifically, as shown in FIGS. 20A and 20B, the shape of the pair of
[0145]
Alternatively, as shown in FIGS. 21A and 21B, the distance (opposite spacing) between the pair of
[0146]
Similarly, the shape of the rail-shaped
[0147]
Therefore, if the shape of the
[0148]
Specifically, as shown in FIGS. 23 (a) and 23 (b), the shape of the pair of
[0149]
Alternatively, as shown in FIGS. 24 (a) and 24 (b), the distance (opposite spacing) between the pair of
[0150]
As described above, in the present embodiment, the
[0151]
In addition, as a method of changing the facing area, as described above, a method of changing the area of the side surface portion (facing surface) 32 along the traveling direction is preferably used. As a method of changing the facing distance, As described above, a method of changing the distance between the pair of side surface portions (opposing surfaces) 32 and 32 along the traveling direction is preferably used, but is not limited to these methods. Moreover, although the example mentioned above demonstrated the case where an opposing area and an opposing space | interval were changed continuously, it is not limited to this. That is, as long as the application level of the high frequency can be changed, the distance between the
[0152]
Furthermore, in this Embodiment, in order to change the application level of a high frequency, it has the structure which changes the shape of the electric
[0153]
As described above, in the present embodiment, at least one of the vicinity of the entrance and the exit to the heating zone, the rail-like power feeding unit that receives the flat plate-like power receiving unit, or the power receiving unit is moved along the movement path of the power receiving unit (that is, It is formed in a shape that varies along the movement path of the heating unit body so that the power supply level can be varied.
[0154]
Therefore, in particular, as in the third embodiment, stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of the heating process. Therefore, it is possible to adjust the heating level, and it is possible to carry out an appropriate heat treatment according to the heating object.
[0155]
Further, by combining the shape change of the rail-shaped power feeding portion in the present embodiment with the division of the heating zone in the first to third embodiments, the setting of the high frequency application suspension zone, etc., the intensity of heating at an arbitrary place Can be adjusted. Therefore, for example, by changing the shape of the power feeding unit in the vicinity of the entrance and the exit of each subzone, it is possible to perform more appropriate heat treatment according to the type of the heating object.
[0156]
[Embodiment 6]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first to fifth embodiments are given the same reference numerals and explanation thereof is omitted.
[0157]
In the first to fifth embodiments, the configuration of the heating zone and the power supply / reception unit has been described. However, in this embodiment, a preferable method when the power reception unit, that is, the heating unit is advanced to the heating zone will be described in detail. .
[0158]
Specifically, for example, as exemplified in the first to third embodiments, the layout of the
[0159]
For example, as shown in FIG. 25 (a), if the shape of the
[0160]
As described above, high-frequency tuning becomes unstable unless the number of flat
[0161]
In particular, in the first stage (initial stage) of the heating process, the moisture content of the
[0162]
Moreover, the output of the
[0163]
Of course, depending on the type of the
[0164]
Therefore, as shown in FIG. 26 (a), as in the example shown in FIG. 25 (a), if the high-frequency application zone has a shape including both the straight part and the R part, Extend the length.
[0165]
Specifically, as shown in FIG. 26A, when viewed from the traveling direction of the
[0166]
Moreover, the fluctuation | variation of the output with respect to one
[0167]
As described above, in the present invention, when the high-frequency application zone includes the straight part and the R part, it is preferable to extend the length. As a result, the fluctuation rate of the number of
[0168]
Furthermore, as shown in FIG. 27 (a), the high frequency application zone may be formed of only a straight portion. In this case, since the R portion is not included, the number of
[0169]
In this way, when the heating zone B is designed according to the type of the
[0170]
Here, the design of the heating zone B needs to enable preferable heating according to the type of the
[0171]
However, when designing the heating zone B, the high-frequency application zone cannot always be configured with only the above-described linear portions in consideration of the type of the
[0172]
Further, as shown in FIG. 27B, the anode current value actually fluctuates in the range of 0.6 A to 0.7 A even when the number of the
[0173]
Therefore, in the present embodiment, the variation rate of the
[0174]
Specifically, in this embodiment, if the variation rate of the
[0175]
C = [(Nmax-Nmin) / 2] / Nave
That is, the variation rate C of the
[0176]
In the present embodiment, it is preferable to set the length of the high frequency application zone so that the variation rate C is in the range of 0 or more and less than 0.5 (0 ≦ C <0.5). In the initial stage and the final stage, it is preferable to set the length of the high-frequency application zone so that the variation rate C is in the range of 0 to less than 0.1 (0 ≦ C <0.1).
[0177]
As described above, the length of the sub-zone (high frequency application zone) included in the heating zone is designed so that the number of power receiving units inserted into the power feeding unit is as constant as possible. This can reduce fluctuations in the number of heating unit bodies that perform dielectric heating by applying high frequency within one subzone, so that high frequency tuning can be stabilized and the increase or decrease in anode current value is also small. can do. As a result, not only can energy efficiency be improved, but also the occurrence of sparks can be avoided.
[0178]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications are possible within the scope shown in the claims, and technical means disclosed in different embodiments are appropriately combined. Needless to say, embodiments obtained in this manner are also included in the technical scope of the present invention.
[0179]
【The invention's effect】
As described above, the continuous high-frequency heating device according to the present invention includes a plurality of power supply means, and one power supply means is provided for each power supply means. It is the structure which forms one heating area | region by arrange | positioning continuously.
[0180]
Therefore, in the above configuration, the heating area is divided into a plurality of lower areas, and power supply means and power supply means are provided in each lower area, thereby suppressing the occurrence of high-frequency energy concentration in the heating area. Or it can be avoided. As a result, it is possible to effectively prevent overheating, dielectric breakdown, and the like of the object to be heated, and it is possible to perform an extremely high-quality heat treatment.
[0181]
In addition to the above-described configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention has a configuration in which the power feeding unit applies a high-frequency alternating current to the heating unit body in a non-contact manner.
[0182]
Therefore, in the above configuration, since the application of high frequency is performed in a non-contact manner, it is not necessary to directly contact the electrodes between the heating unit forming the heating unit and the power feeding means in the heating region. Therefore, in the heating region, there is an effect that it is possible to avoid the occurrence of a spark in the power supply / reception unit.
[0183]
In addition to the above-described configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention has a rail shape in which the power feeding means is continuously arranged along the heating region in the movement path, and further, the heating unit body Is a configuration in which power receiving means for receiving AC current in a non-contact manner from the rail-shaped power feeding means is provided.
[0184]
Therefore, in the above configuration, after the heating unit body enters the heating region by the moving means, the heating unit body including the power receiving means moves along the rail-shaped power feeding means as the moving means moves. Therefore, there is an effect that the heating / drying process can be continued smoothly and reliably until the heating unit passes through the heating region, that is, until the power receiving unit is detached from the power feeding unit.
[0185]
In addition to the above configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention is configured such that the power receiving means is formed in a flat plate shape, and the rail-shaped power feeding means has a facing surface facing the power receiving means. In this configuration, a high-frequency alternating current is applied in a non-contact manner by causing the flat power receiving means to face the facing surface.
[0186]
Therefore, in the above configuration, a capacitor is formed by the power receiving means, the facing surface facing the power receiving means, and the space between them. As a result, it is possible to supply power to the continuously moving heating unit in a non-contact manner, and the heating / drying process can be continued smoothly and reliably.
[0187]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the rail-shaped power feeding means or power receiving means changes the application level of the high-frequency alternating current applied to the heating unit through the power receiving means. Thus, it is the structure formed so that the opposing area may change along the movement path | route of the said heating unit body.
[0188]
Therefore, in the above configuration, since the power supply level is changed, it is possible to adjust the heating level of the heating unit. As a result, by suppressing excessive heating, it becomes possible to avoid scorching and sparking of the heating unit, improving the quality of the object to be heated, and obtaining the desired finished product properties. In particular, since the stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of heating, there is an effect that more appropriate heating is possible.
[0189]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the rail-shaped power feeding means is formed so that the area of the facing surface changes along the movement path.
[0190]
Therefore, in the above configuration, since the area of the facing surface is changed, the capacitance of the capacitor formed by the power receiving means, the facing surface, and the space between them is also changed. As a result, it is possible to change the power supply level and change the heating level, thereby improving the quality of the object to be heated and obtaining the desired finished product properties.
[0191]
In addition to the above configuration, the continuous high-frequency heating device according to the present invention is configured so that the rail-shaped power feeding unit changes the application level of a high-frequency alternating current applied to the heating unit body via the power receiving unit. It is the structure formed so that the opposing space | interval may change along the movement path | route of a heating unit body.
[0192]
Therefore, even in the above configuration, the heating level of the heating unit body can be adjusted by changing the power supply level. As a result, by suppressing excessive heating, it becomes possible to avoid scorching and sparking of the heating unit, improving the quality of the object to be heated, and obtaining the desired finished product properties. In particular, since the stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of heating, there is an effect that more appropriate heating is possible.
[0193]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the length of one of the power feeding means is such that the variation rate of the continuously moving heating unit heated by the whole power feeding means is 0. The configuration is set to be less than 5.
[0194]
Further, in the above configuration, when the power feeding means is arranged in a region corresponding to at least one of the initial stage and the final stage of heating in the heating region, the variation of the heating unit that moves continuously is changed. It is preferable to set the length of the power supply means so that the rate is less than 0.1.
[0195]
Therefore, in the above configuration, fluctuations in the number of heating unit bodies to be dielectrically heated by applying a high-frequency alternating current can be reduced in one power supply means. In particular, it is possible to reduce fluctuations in the number of molds that are dielectrically heated in the initial and final stages of heat forming, in which high-frequency tuning is likely to become unstable. For this reason, it is possible to further stabilize the tuning of the high frequency, and as a result, not only can the energy efficiency be improved, but also the occurrence of sparks can be avoided.
[0196]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above-described configuration, the pair of electrode portions includes the power receiving unit, and includes a power supply electrode fed from the power feeding unit and a ground electrode that is grounded. The electrode and the ground electrode are insulated from each other.
[0197]
Therefore, in the above configuration, since the combination of the supply electrode and the ground electrode is insulated from each other, by applying a high frequency from the supply electrode in a state where a heating unit is formed by sandwiching a heating object between them. There is an effect that dielectric heating can be performed on the object to be heated.
[0198]
The continuous high-frequency heating device according to the present invention is configured such that, in addition to the above-described configuration, the heating region includes a high-frequency application pause region in which the application of the high-frequency alternating current is temporarily paused.
[0199]
Therefore, in the above configuration, it is not necessary to provide a power supply means for applying a high frequency in the high frequency application pause region. Therefore, it becomes possible to design the heating equipment so as not to apply a high frequency to the portion where the alternating current is likely to be localized, and thus it is possible to more reliably suppress or avoid the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon. There is an effect. In addition, an effect that the configuration of the heating device can be further simplified can be achieved by setting the high-frequency application pause region in a region where the arrangement of the power feeding unit and the like is relatively difficult.
[0200]
In the continuous high-frequency heating device according to the present invention, in addition to the above configuration, the high-frequency application pause region included in the heating region is set to a region corresponding to at least one of the initial stage and the final stage of heating in the heating area. It is the composition which is done.
[0201]
Therefore, in the above configuration, the high frequency application pause region is provided in at least one of the initial stage and the final stage of heating, so that heating according to the heating object is possible. As a result, there is an effect that the quality of the heating object can be improved and the productivity of the heat treatment can be improved.
[0202]
The continuous high-frequency heating device according to the present invention is configured such that, in addition to the above-described configuration, a conveyor unit that is rotatably stretched by a plurality of support shafts is used as the moving unit.
[0203]
Therefore, in the said structure, since a shaping | molding die can be efficiently moved to a heating area | region, there exists an effect that the production efficiency of a molding can be improved. Moreover, since it can rotate continuously like an endless track, the installation space of the heating device can also be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a heating device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a circuit diagram showing a schematic configuration of the heating apparatus shown in FIG. 1;
3A and 3B are schematic views showing an example of a layout of an arrangement of conveyor units included in the heating apparatus shown in FIG.
4A, 4B, and 4C are explanatory views showing a configuration of a power supply / reception unit included in the heating apparatus shown in FIG.
FIG. 5 is a schematic diagram showing another example of the schematic configuration of the heating apparatus shown in FIG. 1;
6 is a schematic view showing still another example of the schematic configuration of the heating apparatus shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 7 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a heating device according to another embodiment of the present invention.
8 is a schematic diagram showing another example of the schematic configuration of the heating apparatus shown in FIG. 7. FIG.
FIG. 9 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a heating device according to still another embodiment of the present invention.
10 is a schematic diagram showing another example of the schematic configuration of the heating apparatus shown in FIG. 9. FIG.
FIGS. 11A and 11B are schematic views showing an example of the layout of the arrangement of the conveyor units included in the heating device according to still another embodiment of the present invention.
FIGS. 12A and 12B are schematic diagrams showing another example of the layout of the conveyor unit included in the heating device according to still another embodiment of the present invention.
FIGS. 13A and 13B are schematic views showing still another example of the layout of the conveyor unit included in the heating device according to still another embodiment of the present invention.
FIGS. 14A and 14B are schematic views showing still another example of the layout of the conveyor unit included in the heating device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a conventional heating device.
FIG. 16 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration when a conventional heating apparatus is enlarged.
FIG. 17 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a heating device according to still another embodiment of the present invention.
18 is a schematic view showing another example of the schematic configuration of the heating apparatus shown in FIG.
19A and 19B are schematic views showing a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of the rail-shaped power feeding unit shown in FIG. 4;
FIGS. 20A and 20B show a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of a rail-shaped power feeding unit in a heating device according to still another embodiment of the present invention. It is a schematic diagram shown.
FIGS. 21A and 21B are schematic views showing another example of a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of the rail-shaped power feeding unit in the heating apparatus shown in FIG. 20; It is.
22A and 22B are schematic views showing a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the outlet of the rail-shaped power feeding unit shown in FIG. 4;
FIGS. 23A and 23B show a state in which a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of an outlet of a rail-shaped power feeding unit in a heating device according to still another embodiment of the present invention. It is a schematic diagram shown.
FIGS. 24A and 24B are schematic views showing another example of a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of the rail-shaped power feeding unit in the heating apparatus shown in FIG. 23. FIGS. It is.
FIG. 25 (a) is a schematic diagram showing a variation in the number of inserted power receiving units inserted into a rail-shaped power feeding unit including an R portion in a heating device according to still another embodiment of the present invention. (B) is a graph which shows the fluctuation | variation of the anode current value accompanying the fluctuation | variation of the insertion number of sheets of the said power receiving part.
FIG. 26 (a) is a schematic diagram showing a variation in the number of inserted power receiving units inserted into a rail-shaped power feeding unit including an R portion in a heating device according to still another embodiment of the present invention. (B) is a graph which shows the fluctuation | variation of the anode electric current value accompanying the fluctuation | variation of the insertion number of the said power receiving part.
FIG. 27 (a) is a schematic diagram showing a variation in the number of inserted power receiving units to be inserted into a rail-shaped power feeding unit made of a directly manufactured portion in a heating device according to still another embodiment of the present invention. And (b) is a graph showing variations in anode current value due to variations in the number of inserted power receiving units.
[Explanation of symbols]
1 Heating part
2 Power supply (power supply means)
3 Power feeding part (power feeding means / rail-like means)
4 Power receiving unit (power receiving means)
5 heating unit
6 Conveyor (moving means / conveyor means)
12 Electrode section (supply electrode)
13 Electrode (grounding electrode)
14 Heating object
32 Side (opposite surface)
B Heating zone (heating area)
b1, b2, b3, b4, b5 subzone (lower area)
b2-2 · d · b1-1 · b5-1 High frequency application pause zone (high frequency application pause region)
Claims (13)
該加熱単位体を、移動経路に沿って複数、連続的に移動させる移動手段と、
この移動経路に沿って設けられる給電手段とを備えており、
移動している加熱単位体に、上記給電手段から高周波の交流電流を継続して印加することによって加熱対象物を誘電加熱する連続高周波加熱装置において、
さらに上記給電手段が複数含まれており、かつ、各給電手段それぞれに対して一つの電源手段が設けられているとともに、
上記複数の給電手段を連続して配置することで、一つの加熱領域を形成し、
上記一対の電極部は、給電極と、接地されている接地極とからなり、上記複数の給電手段はいずれも、上記給電極に給電することを特徴とする連続高周波加熱装置。A heating unit body in which a heating object is disposed between at least a pair of electrode parts;
Moving means for continuously moving a plurality of the heating unit bodies along the moving path;
Power supply means provided along the movement path,
In a continuous high-frequency heating apparatus that dielectrically heats a heating object by continuously applying a high-frequency alternating current from the power feeding means to the moving heating unit body,
Furthermore, a plurality of the power supply means are included, and one power supply means is provided for each of the power supply means,
By continuously arranging the plurality of power feeding means, one heating region is formed ,
The pair of electrode portions includes a supply electrode and a grounded grounded electrode, and the plurality of power supply units supply power to the supply electrode .
さらに、上記加熱単位体には、上記レール状の給電手段から非接触で交流電流を受電する受電手段が設けられていることを特徴とする請求項2記載の連続高周波加熱装置。The power supply means has a rail shape that is continuously arranged along the heating region in the movement path,
3. The continuous high-frequency heating device according to claim 2, wherein the heating unit is provided with power receiving means for receiving an alternating current in a non-contact manner from the rail-shaped power feeding means.
上記レール状の給電手段は上記受電手段に対向する対向面を有しており、
上記平板状の受電手段を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加することを特徴とする請求項3記載の連続高周波加熱装置。The power receiving means is formed in a flat plate shape,
The rail-shaped power feeding means has a facing surface facing the power receiving means,
4. The continuous high-frequency heating device according to claim 3, wherein a high-frequency alternating current is applied in a non-contact manner by causing the flat power receiving means to face the facing surface.
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