JP4219114B2 - Manufacturing method of thermoformed product - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形型に成形用原料を仕込んだ状態で成形用原料を加熱することによって成形される加熱成形物の製造方法に関するものであり、特に、成形型に高周波の交流電流を印加することによって、成形用原料を誘電加熱する工程を含む加熱成形物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば金型などの成形型を用い、この成形型に成形用原料(原料)を分注した上で成形型を加熱することによって成形物を製造する技術(以下、成形型加熱法とする)が広く用いられている。
【0003】
上記成形型加熱法の技術は、コーン、もなか、ウエハース等といった可食容器などを含む成形焼き菓子を製造する際にも広く用いられている。上記成形焼き菓子を製造する技術分野では、原料としては、各種デンプンを主成分とし、これを水を混合した生地、たとえば粘弾性のある生地(ドウ・dough )や流動性を有するスラリー状の生地などが用いられる。
【0004】
また、成形型加熱法により上記デンプンを主成分とする含水原料を成形する技術分野は、成形焼き菓子以外に、生分解性成形物を製造する分野にも適用されている。なお、本明細書では、上記成形焼き菓子および生分解性成形物など、デンプン等を主成分とする含水原料を加熱成形して得られる加熱成形物を、焼成物と表現する。
【0005】
ここで、上記成形型加熱法の技術では、以前は、単に金型を加熱することによって熱伝導により原料を加熱成形する外部加熱法が用いられていた。ところが、この外部加熱法では、成形時間が長く生産効率が低い上に、成形型の温度不均一によって「焼きムラ」が生じるなどするため、均一な成形物を得ることができない。そこで、成形型加熱法における具体的な加熱方法としては、近年では、高周波加熱法が広く用いられている。
【0006】
高周波加熱法では、一般的には、成形型(加熱用電極に相当)に対して高周波の交流電流(以下、高周波と略す)を印加することによって原料を誘電加熱する方法である。そのため、原料を一様に加熱して成形することが可能である上に、加熱制御も容易であるという利点がある。この高周波加熱法を用いた技術としては、具体的には、たとえば、本出願人らが以前提案した、特開平10−230527号公報に開示されている生分解性成形物の製造方法および製造装置が挙げられる。
【0007】
成形焼き菓子等の焼成物の製造では、製造効率を向上するために、一般に、多数の金型を順次移動させて加熱する連続式の製造プロセスが用いられる。上記公報の技術では、上記連続式の製造プロセスにおいて、電極等を直接接触させずに、加熱用電極(すなわち金型)に対して高周波を印加する非接触方式を採用している。
【0008】
たとえば図24に示すように、上記公報の技術で開示されている製造装置では、無端平板状のレイアウトで配置されているコンベア部(移動手段・コンベア手段)6によって金型7を図中矢印方向に移動させるようになっており、誘電加熱を施す領域である加熱ゾーン(加熱領域)Bには、上記コンベア部6に沿って給電部(給電手段)3が配置されている。また、金型7には給電部3と非接触状態で対応する受電部(受電手段)が設けられており(図24には図示せず)、給電部3および受電部により、高周波の給受電部が形成されている。
【0009】
そのため、原料の仕込まれた金型7がコンベア部6により搬送されて加熱ゾーンBに達すると、給電部3から非接触で金型7に対して高周波が印加されるので、金型7内の原料が誘電加熱される。その結果、効率的かつ確実に原料を加熱することができるので、成形性や物性の優れた成形物を製造することができる。また、非接触による給電が行われるので、給受電部でのスパーク等の発生を制御することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、加熱ゾーンB全体に一括して高周波を印加すると、該加熱ゾーンBの一部に高周波が局在化するという現象が生じる。そのため、製造装置の規模を大きくすると、上記高周波の局在化によって高周波エネルギーの集中が発生する。その結果、高周波の局在部位で原料に過加熱が生じたり、上記局在部位の金型7(電極部)間でスパークあるいは絶縁破壊等が生じたり、非接触にも関わらず給受電部でもスパークが生じるなどの問題点が生じる。
【0011】
すなわち、大規模な製造装置では、装置全体が非常に大型化する。しかも、生産効率を挙げる観点から、上記大規模な構成に限らず、多数の金型7をたとえば並列に配列してなる一体金型を用いて、これをコンベア部6により搬送することが多い。そのため加熱ゾーンBに搬送される金型7の数はかなり多くなる。
【0012】
したがって製造装置の規模を大きくすると、金型7中の原料の数も大幅に増加するため、加熱ゾーンBでは、原料の数の増加に比例して印加する高周波の出力も大きくしなければならない。
【0013】
たとえば、製造装置の規模が小さい場合について具体的に説明すると、たとえば図24に示すように、コンベア部6の外周に金型7を22個取り付け、加熱ゾーンBで11個の金型7を加熱することが可能になっているとする。このときの電源部2の高周波の出力は、9kWに設定されていれば、1個の金型7に印加される高周波の出力は約0.8kWとなる。
【0014】
この場合、加熱ゾーンB全体の高周波の出力がさほど大きくないので、加熱ゾーンBの特定の位置に高周波が局在化しても大きな高周波エネルギーが集中することはない。それゆえ、過加熱やスパーク等は特に生じず、成形物の製造にもほとんど影響はない。換言すれば、上記公報の技術は、小規模の製造装置には非常に好適な技術となっている。
【0015】
これに対して製造装置が大規模化すると、加熱ゾーン全体の高周波の出力も非常に大きくなるので、加熱ゾーンの一部に集中する高周波エネルギーも増大化する。その結果、小規模の製造装置ではほとんど問題とならなかった高周波エネルギーの集中現象が、過加熱やスパーク、あるいは絶縁破壊までも引き起こしてしまう。それゆえ、上記公報の技術を大規模な製造装置に適用することは困難となっている。
【0016】
具体的に説明すると、たとえば図25に示すように、コンベア部6の外周に上記一体金型5を36個取り付け、加熱ゾーンBで25個の一体金型5を加熱することが可能になっているとする。この一体金型5は、たとえば金型7を5個一体化したものとすれば、上記小規模の製造装置と同様に、1個の金型7に約0.8kWの高周波を印加するためには、電源部2の出力は100kWに設定しなければならない。そのため、単純に計算すれば、上記の例では、小規模の場合の10倍以上に達する高周波エネルギーが集中する可能性がある。
【0017】
また、製造装置が大規模化すると、加熱ゾーンBに配置される給電部3は小規模の場合よりも長くなる。たとえば、図24では、金型7の11個分であったのが、図25では、金型7(一体金型5)の25個分となる。そのため、給電部3の形状によっては、高周波電位の偏在がより一層生じ易くなるので、一定以上の長さの給電部3を設けることが事実上、困難となる。その結果、加熱成形の効率が大幅に低下する。
【0018】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、大規模な設備で、連続的に移動する複数の成形型中に仕込まれている原料を高周波加熱により成形する際に、高周波エネルギーの集中現象の発生を効果的に抑制または回避して、効率的かつ安全性の高い加熱を実現する加熱成形物の製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記の課題を解決するために、少なくとも導電性を有する成形型に成形用原料を仕込み、該成形型を移動経路に沿って複数、連続的に移動させながら、この移動経路に沿って設けられる加熱領域から、移動している上記成形型に非接触で高周波の交流電流を継続して印加することによって成形用原料を誘電加熱により成形する加熱成形物の製造方法において、上記加熱領域は、複数の下位領域に分割されており、各下位領域それぞれに少なくとも電源手段および給電手段が設けられていることを特徴としている。
【0020】
上記方法によれば、連続的に移動する成形型に対して高周波の交流電流(高周波)を非接触で継続的に印加する際に、該高周波を印加する領域である加熱領域を複数の下位領域に分割し、各下位領域にそれぞれ電源手段と給電手段とを設けるようになっている。そのため、加熱領域内で高周波エネルギーの集中現象の発生を抑制または回避することができる。その結果、過加熱や絶縁破壊等の発生を効果的に防止することができ、加熱成形物を非常に効率的かつ確実に製造することができる。
【0021】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記下位領域では、移動経路に沿って連続的に配置されるレール状の給電手段によって、成形型に対して上記高周波の交流電流が印加されるとともに、上記成形型には、上記レール状の給電手段から非接触で上記高周波の交流電流を受電する受電手段が設けられていることを特徴としている。
【0022】
上記方法によれば、加熱領域にレール状の給電手段が設けられ、これに対応するように受電手段が設けられているので、移動手段により成形型が加熱領域に入った後、移動手段の移動に伴ってレール状の給電手段に沿って受電手段を備える成形型が移動することになる。そのため、成形型が加熱領域を抜けるまで、すなわち給電手段から受電手段が外れるまで加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができる。
【0023】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記受電手段は平板状に形成されているとともに、上記レール状の給電手段は上記受電手段に対向する対向面を有しており、上記平板状の受電手段を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加することを特徴としている。
【0024】
上記方法によれば、上記給電手段が有する対向面に平板状の受電手段が非接触で対向した状態で、レール状の給電手段に沿って受電手段が移動する。このとき、受電手段とこれに対向する対向面とこれらの間の空間によってコンデンサーが形成されることになる。その結果、連続的に移動する成形型に対して、非接触で給電することが可能になり、加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができる。
【0025】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記レール状の給電手段または受電手段は、該受電手段を介して成形型に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記成形型の移動経路に沿って、その対向面積が変化するように形成されていることを特徴としている。
【0026】
上記方法によれば、給電のレベルを変化させるため、成形型の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、成形物の焦げやスパークを回避することが可能になり、成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができる。特に、加熱成形の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、成形用原料を適切に加熱成形することができる。
【0027】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記レール状の給電手段は、移動経路に沿って上記対向面の面積が変化するように形成されていることを特徴としている。
【0028】
上記方法によれば、給電手段が備える対向面の面積を、成形型の移動に伴って変化させるため、上記対向面と受電手段との対向面積が変化する。そのため、受電手段、対向面、およびその間の空間により形成されるコンデンサーの容量も変化することになる。その結果、給電のレベルを変化させて、加熱成形物への加熱を変化することが可能となり、加熱成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができる。
【0029】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記レール状の給電手段は、受電手段を介して成形型に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記成形型の移動経路に沿って、その対向間隔が変化するように形成されていることを特徴としている。
【0030】
上記方法によっても、給電のレベルを変化させて成形型の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、成形物の焦げやスパークを回避することが可能になり、成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができる。特に、加熱成形の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、成形用原料を適切に加熱成形することができる。
【0031】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記下位領域の長さは、該下位領域全体で加熱される、連続的に移動する成形型の変動率が、0.5未満となるように設定されていることを特徴としている。
【0032】
上記方法によれば、一つの下位領域内で高周波の交流電流を印加して誘電加熱する成形型の個数の変動を減少させることができるので、高周波の同調を安定化させることが可能となり、陽極電流値の増減も小さくすることができる。その結果、エネルギー効率を向上させることができるだけでなく、スパーク発生を回避することも可能となる。
【0033】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、さらに、上記下位領域が、成形用原料を加熱する初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に対応する場合、上記連続的に移動する成形型の変動率が、0.1未満となるように、該下位領域の長さを設定することを特徴としている。
【0034】
上記方法によれば、特に、高周波の同調が不安定化し易い加熱成形の初期段階や最終段階に、誘電加熱する成形型の個数の変動を減少させることができる。そのため、高周波の同調をより一層安定化させることが可能となり、その結果、エネルギー効率をより向上させたり、スパーク発生をより確実に回避したりすることが可能となる。
【0035】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記成形型が複数の型片からなっており、該複数の型片が、給電手段から給電される給電極のブロックと、接地されている接地極のブロックとに分割可能となっており、これら各ブロックは互いに絶縁されていることを特徴としている。
【0036】
上記方法によれば、成形型が、互いに絶縁されている給電極および接地極の組み合わせからなっている。そのため、給電極および接地極の間に成形用原料を挟持した状態で、給電極から高周波を印加することにより、成形用原料に誘電加熱を施すことができる。しかも、上記成形型が複数の型片からなっており、給電極のブロックと接地極のブロックとに必ず分割できるようになっている。そのため、加熱対象物である成形用原料に対して高周波を印加することで、成形用原料を確実に誘電加熱することができる。
【0037】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記成形型が、複数の成形型を一体化してなる一体成形型であることを特徴としている。
【0038】
上記方法によれば、多数の成形型を一体化して1個の成形型にまとめることになるので、加熱領域に一度に大量の成形型を移動させることができる。その結果、成形物の生産効率を向上することができる。
【0039】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域の少なくとも一部では、上記高周波の交流電流の印加による誘電加熱と、外部加熱手段による外部加熱とが併用されることを特徴としている。
【0040】
上記方法によれば、加熱領域で、少なくとも一部で誘電加熱と外部加熱とが併用されるので、成形用原料に対しては、誘電加熱由来の急激な加熱と、外部加熱由来の熱伝導による緩やかな加熱とが同時に実施されることになる。その結果、成形用原料をより一層確実かつ十分に加熱することができる。特に本発明が、後述する成形焼き菓子の焼成用途に用いられる場合には、外部加熱との併用により、成形焼き菓子に適度な焼成色やロースト臭等を与えることができるので好ましい。
【0041】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域には、さらに高周波の局在化が生じやすい部位で上記高周波の交流電流の印加を一旦休止する高周波印加休止領域が含まれていることを特徴としている。
【0042】
上記方法によれば、加熱領域は、高周波の局在化が生じやすい部位に高周波印加休止領域が含まれているので、高周波エネルギーの集中現象の発生をより一層確実に抑制または回避することができる。また、この領域には高周波を印加するための給電手段等を設ける必要がなくなるため、上記交流電流の局在化し易い部位に高周波を印加しないように加熱設備を設計することが可能になるので、高周波エネルギーの集中現象の発生をより一層確実に抑制または回避することができる。また、給電手段等の配置が比較的難しい部位を高周波印加休止領域とすることによって、加熱設備の構成をより簡素化することもできる。
【0043】
さらに、誘電加熱と外部加熱が併用される場合には、高周波印加休止領域では、外部加熱のみによる緩やかな加熱が実施されることになる。そのため、成形用原料の特性に応じて高周波印加休止領域を設定することにより、成形性の向上や所望の完成品物性を得ることができる。
【0044】
また、成形用原料の電気特性変化の最も激しい部分に高周波印加休止領域を設定することにより、高周波エネルギーの集中現象を回避することができる。加えて、加熱領域内において最も大きな出力の高周波を印加する下位領域の前段で、外部加熱のみにより緩やかな加熱処理を実施することができる。そのため、成形用原料を適切に加熱成形することができる。
【0045】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域に含まれる高周波印加休止領域は、成形用原料を加熱する初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に設定されることを特徴としている。
【0046】
上記方法によれば、加熱成形の初期段階および最終段階の少なくとも一方に、高周波印加休止領域を設けるため、成形用原料に応じた加熱が可能になる。その結果、得られる加熱成形物の品質を向上させたり、生産性を向上させたりすることができる。
【0047】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域においては、各下位領域における成形型への上記高周波の交流電流の印加条件が互いに異なるように設定されていることを特徴としている。
【0048】
上記方法では、各下位領域で異なる条件で上記高周波を印加するため、各下位領域では異なる条件で加熱を行うことができる。そのため、加熱領域全体として、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるような印加条件を設定できるとともに、より良好な条件で成形型を加熱することもできるため、成形用原料をより一層適切に加熱成形することができる。
【0049】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記高周波の交流電流の印加条件には、下位領域全体における高周波の交流電流の出力、一つの成形型に対して印加される高周波の交流電流の出力、および下位領域の長さの少なくとも何れかが含まれていることを特徴としている。
【0050】
上記方法によれば、各下位領域で、上記各条件の少なくとも何れかが異なるように設定すれば、下位領域における加熱の条件を変化させることができる。その結果、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるだけでなく、成形用原料をさらに一層適切に加熱成形することができる。
【0051】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記高周波の交流電流の印加条件が、該交流電流の印加によって変化する成形用原料の特性に応じて設定されることを特徴としている。
【0052】
上記方法によれば、成形用原料や加熱により得られる成形物の性質に応じて、各下位領域で異なる条件で交流電流を印加することが可能になる。そのため、単に高周波エネルギーの集中を抑制または回避するだけでなく、成形用原料に対してより一層適切に熱量を加えることが可能になり、成形用原料をさらに一層適切に加熱成形することができる。
【0053】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記成形用原料として、少なくとも、デンプン質と水とを含み、流動性または可塑性を有するデンプン性含水原料が用いられるとともに、加熱成形物として焼成物が製造されることを特徴としている。
【0054】
上記方法によれば、上記デンプン質および水を含む含水原料を加熱成形して焼成物を製造する場合に、本発明にかかる加熱成形物の製造方法を用いるため、高品質の焼成物を高い生産効率で製造することができる。
【0055】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記デンプン性含水原料のデンプン質として小麦粉が用いられるとともに、上記焼成物が、小麦粉を主体とする成形焼き菓子であることを特徴としている。
【0056】
上記方法によれば、小麦粉をデンプン質として用いたデンプン性含水原料を焼成して可食容器やクッキー、ビスケットなどの成形焼き菓子を製造する場合に、本発明にかかる加熱成形物の製造方法を用いるため、高品質の成形焼き菓子を高い生産効率で製造することができる。
【0057】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記移動手段として、複数の支持軸により回転可能に張り巡らされているコンベア手段が用いられることを特徴としている。
【0058】
上記方法によれば、成形型を効率的に加熱領域へ移動できるため、成形物の生産効率を向上させることができる。また、無限軌道のように連続的に回転移動できるため、製造設備の設置スペースを小さくすることも可能となる。
【0059】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明における実施の一形態について図1ないし図13に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0060】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、成形用原料を仕込んだ複数の成形型を順次連続的に移動させながら、高周波の交流電流を印加する領域(加熱ゾーン)を通過させ、そこで成形用原料に誘電加熱を生じさせて加熱成形を行うようになっているが、特に、上記加熱ゾーンが、さらに複数のサブゾーンに分割されており、各サブゾーン毎に電源部(発振器)が設けられている。
【0061】
本発明が適用される用途としては、高周波の交流電流を印加することによって成形用原料を誘電加熱して加熱成形する用途、特に連続して複数の加熱成形物を効率よく製造する用途であれば特に限定されるものではないが、たとえば、上記用途として、アイスクリームの盛りつけ用コーンやもなか等の可食容器、あるいは、クッキーやビスケット、ウエハース等といった一定の形状に焼き上げる成形焼き菓子、あるいはデンプン質を主成分とする生分解性成形物を、大量かつ効率よく生産する用途に用いる用途を、特に好ましく挙げることができる。
【0062】
なお、以下の説明では、上記成形焼き菓子および生分解性成形物など、デンプン質を主成分とするデンプン性含水原料を加熱成形して得られる成形物を焼成物とする。また、本実施の形態では、後述するように、成形型が導電性のある電極であり、成形用原料が上記のように水を含んでいる含水原料であるので、高周波の交流電流を印加することで誘電加熱が生じるとともに、含水原料にも直接電流が流れて該含水原料が昇温する通電加熱が実施される。そこで、以下の説明で用いる「誘電加熱」という用語には、上記狭義の誘電加熱だけでなく、これと同時に実施される上記通電加熱も含まれるものとする。
【0063】
本実施の形態では、本発明を、上記焼成物を製造する用途に適用した場合を例に挙げて、本発明を詳細に説明する。また、以下の説明では、加熱成形物の製造方法および製造装置を適宜、製造方法および製造装置と略す。また、高周波の交流電流も適宜、高周波と略す。さらに加熱成形物も単に成形物と略す。
【0064】
本実施の形態で用いられる製造装置は、図2の概略回路図に示すように、加熱部1および電源部(電源手段)2を備えている。加熱部1は、給電部3とこれに対応する複数の金型(成形型)7…を含んでおり、電源部2は、高周波発生部21、整合回路22、および制御回路23を含んでいる。また金型7中には、成形用原料14が仕込まれている。なお、説明の便宜上、図2では金型7は一つのみ図示している。
【0065】
上記高周波発生部(発振部)21は、高周波の交流電流を発生させるものであれば、その具体的な構成は特に限定されるものではなく、たとえば真空管式の発振器など従来公知のものを用いることができる。この発振器には、整合回路22や制御回路23などが含まれていてもよい。
【0066】
上記整合回路22としては、たとえば可変コンデンサーや可変コイルを備えている構成が挙げられる。この整合回路22は、加熱の対象となる成形用原料14に応じて、その静電容量やインダクタンスを変化させることにより、高周波の最適な出力や同調を得ることができるようになっている。上記可変コンデンサーや可変コイルの具体的な構成としては、従来公知のものが用いられ、特に限定されるものではない。また、整合回路22の構成も、可変コンデンサーや可変コイルを備えている上記構成に限定されるものではない。
【0067】
上記制御回路23としては、加熱部1に対する高周波の出力、すなわち後述する加熱ゾーンへの高周波の印加を適切に制御できるものであれば特に限定されるものではなく、従来公知の制御手段を用いることができる。
【0068】
上記加熱部1に含まれる金型7は、一対の電極ブロック12・13に分割可能となっており、これら電極ブロック12・13の間に、加熱対象物としての成形用原料14が挟持される。また後述するように、電極ブロック12には受電部4が設けられており、この受電部4と給電部3とで給受電部11が構成される。上記電極ブロック12・13は互いに絶縁状態となるように配置されており、給受電部11を介して印加される高周波によって成形用原料14に誘電加熱を生じさせる。
【0069】
上記電極ブロック12・13のうち、電極ブロック12は、給受電部11に接続される給電極となっており、電極ブロック13は、アースに接続される接地極となっている。給電極および接地極、すなわち電極ブロック12・13のより具体的な構成としては、これらを組み合わせて一つの導電性を有する成形型を形成するようになっていれば特に限定されるものではないが、一般的には、各種金属からなる金型7が用いられる。この金型7の具体的な形状は特に限定されるものではなく、成形物の形状に応じたものが用いられる。
【0070】
換言すれば、本実施の形態で用いられる導電性を有する成形型としては、金型7が好適に用いられ、この金型7は、その具体的な形状に関わらず、上記給電極および接地極に対応するように二つの電極ブロック12・13に分割可能となっている。
【0071】
具体的には、たとえば、成形物がアイスクリームやソフトクリームを盛りつけるカップコーンであれば、図3(a)・(b)に示すように、複数(同図では5個)のコーン用の金型7を一体化して一列に配列した構成の一体金型(一体成形型)5を用いることができる。この一体金型5は、図3(b)に示すように、カップコーンの内側表面を成形する内部金型片5aと、カップコーンの外側表面を成形する2個の外部金型片5b・5bとの計3個に分割されるようになっている。内部金型片5aは、カップコーンの内部空間に対応するような略円錐形状に形成されているが、外部金型片5b・5bは、円錐状で一方向に長いカップコーンを取り出し易くするために、カップコーンの長手方向に沿って等分されるように2分割されている。
【0072】
このように図3(a)・(b)の構成では、カップコーンの取り出しの関係上、一体金型5が3分割されているが、この場合でも、内部金型片5aが上記給電極のブロック(電極ブロック12)に対応し、二つの外部金型片5b・5bが接地極のブロック(電極ブロック13)に対応するように、2ブロックに分割されている。また、内部金型片5aには板状の受電部4が各金型7に対応するように設けられている。
【0073】
あるいは、図4(a)・(b)に示すように、平板状の成形物を得る場合には、複数(同図では3個)の平板状の金型7を一体化して一列に配列された構成の一体金型5が挙げられる。この構成では、上方金型片5cおよび下方金型片5dの二つの金型片の組み合わせによりなっているので、上方金型片5cが給電極のブロック(電極ブロック12)に、下方金型片5dが接地極のブロック(電極ブロック13)に対応している。また、上方金型片5cには板状の受電部4が各金型7に対応するように設けられている。
【0074】
このように、本発明で用いられる電極ブロック12・13を兼ねる一体金型5(または金型7)は、多数の金型7を一体化して1個の一体金型5にまとめることになるので、加熱ゾーンに一度に大量の金型7を移動させることができる。その結果、成形物の生産効率を向上することができる。
【0075】
また、上記一体金型5は、成形物の形状や成形後の成形物の取り出し方法に応じて、三つ以上の金型片からなっていてもよいが、その場合でも給電極のブロック(電極ブロック12)と接地極のブロック(電極ブロック13)とに必ず分割できるようになっている。これによって、成形用原料14(以下、原料と略す)4に対して確実に高周波を印加することができる。
【0076】
上記一体金型5は、成形型7における電極ブロック12・13となるため、高周波が印加されることになる。そのため、一体金型5を構成する給電極のブロック(電極ブロック12)と接地極のブロック(電極ブロック13)とは、原料14を介在した状態で直接接触しないようになっている。具体的には、これら各ブロックの間には、絶縁部50が設けられるようになっている。上記絶縁部50は、給電極のブロックと接地極のブロックとの接触を防止するためのものであれば特に限定されるものではないが、一般的には各種絶縁体が用いられる。あるいは絶縁体の代わりに空間が形成されるようになっていてもよい。
【0077】
本実施の形態における上記一体金型5には、内圧を調整するための蒸気抜き部(図示せず)を設けてもよい。後述するデンプン性含水原料を加熱成形して得られる焼成物においては、原料14となる生地がデンプン質と水分とを含んでいるため、加熱成形の進行にともなって蒸気を金型7外に排出しなければならないが、金型7の形状によっては蒸気を排出できない場合がある。そこで、金型7に蒸気抜き部を設けることによって、蒸気を金型7外に逃がして内圧を良好に調整することができる。なお、上記蒸気抜き部の具体的な構成としては特に限定されるものではなく、蒸気を金型7外へ均一かつ効率的に逃がせるような形状、大きさ、数、形成位置であればよい。
【0078】
また、原料14や成形物の性質等に応じて、上記一体金型5を含む加熱部1全体がチャンバーになっており、真空ポンプによって内部を減圧できるような構成となっていてもよい。
【0079】
本発明を適用して製造される成形物は、本実施の形態では、上述したように、コーンといった可食容器を含む成形焼き菓子や生分解性成形物などの焼成物となっている。この焼成物の具体的な形状は、特に限定されるものではなく、該焼成物の用途等に応じた種々の形状を挙げることができる。勿論、成形物としては焼成物に限定されるものではなく、その他の成形物であってもよい。
【0080】
たとえば、上記コーンとしては、図5(a)・(b)に示すような、円錐形状のカップコーン8aや、図6(a)・(b)に示すような、平らな円板形状のワッフルコーン8bなどが挙げられる。これらコーンの具体的なサイズも特に限定されるものではない。
【0081】
あるいは、上記生分解性成形物としては、図7(a)・(b)に示すような、四角形状で周囲に縁部の形成された平板状のトレイ8cを挙げることができるが、これも限定されるものではない。特に、生分解性成形物の場合は、上記コーンのような可食容器とは異なり、その用途が多岐におよぶので、その形状は、より一層多種類となる。
【0082】
上記焼成物の原料14についても特に限定されるものではない。本実施の形態では、デンプン質を主成分としており、その他用途に応じて種々の副成分を加え、これらを水に添加・混合することによって、可塑性を有するドウ状、または流動性を有するスラリー状となっているデンプン性含水原料を好適に用いることができる。
【0083】
たとえば、上記コーン等の可食容器を含む成形焼き菓子の場合、一般的には、上記主成分のデンプン質として小麦粉が用いられ、コーンスターチ等のその他のデンプンを用いることもできる。さらに、副成分としては、食塩や砂糖等の調味料、油脂等の乳化剤、香料、着色料、安定剤、膨化剤、増粘剤、風味増強剤等の各種添加物を用いることができるが、これら副成分は、成形焼き菓子の種類等に応じて適宜選択されるものであり、特に限定されるものではない。
【0084】
同様に、上記生分解性成形物の場合、各種デンプン質を主成分として、ケイソウ土やセルロース等の充填剤、各種ガム類などの結合剤、各種油脂等の離型剤、着色剤等を副成分として加えることができるが、特に限定されるものではない。さらに、上記主成分のデンプン質としては、通常の植物由来のデンプン(精製デンプン)や、小麦粉などデンプンを含む農産加工物(粗デンプン)だけでなく、架橋デンプン等のようにデンプンを化学処理等して得られる化学修飾デンプンを用いることも可能である。
【0085】
本発明では、たとえば上記成形物を成形するために、原料14が分注された金型7(一体金型5)を移動させながら連続的に加熱がなされるようになっている。そのため、上記一体金型5は、移動手段によって連続移動可能となっている。この移動手段としては、特に限定されるものではないが、成形物の生産性の観点から鑑みて、ベルトコンベアに代表されるコンベア部(コンベア手段)が特に好適に用いられる。
【0086】
たとえば本実施の形態では、図8に示すように、少なくとも二つの支持軸15a・15bによって略平板状に張り渡され、無限軌道のように回転可能となっているベルトコンベア状のコンベア部6を用いている。このコンベア部6が張り渡されている方向については特に限定されるものではないが、本実施の形態では、水平方向に沿って張り渡されている。このような構成のコンベア部6を用いると、一体金型5を効率的に加熱ゾーンへ移動できるため、焼成物の生産効率がより向上する。また、無限軌道のように連続的に回転移動できるため、製造装置の設置スペースを小さくすることも可能である。
【0087】
なお、以下の説明では、図8に示すように張り渡されたコンベア部6のレイアウトを無端平板状のレイアウトとする。また、コンベア部6の配置のレイアウトについては、上記無端平板状に限定されるものではなく、複数の支持軸によって回転可能に張り巡らされていればよい。
【0088】
本実施の形態で用いられる製造装置では、コンベア部6の外周面全体に複数(図8では、36個)の一体金型5…が取り付けられている。一体金型5は、複数の金型7が一列に配列されている(図8では5個)ので、その長手方向が互いに平行となるようにコンベア部6の外周面に取り付けられている。上記コンベア部6のより具体的な構成は特に限定されるものではなく、加熱に伴う一体金型5の温度上昇に耐えることができ、また上記一体金型5を外周面全体に取り付けた状態で、該一体金型5を円滑に搬送できるような構成であればよい。
【0089】
本発明が適用される成形物の製造方法には、少なくとも次の三つの工程が含まれる。すなわち、金型7(一体金型5)に原料14を注入する原料注入工程、原料14を注入した金型7(一体金型5)に高周波を印加して誘電加熱を生じさせて加熱成形する加熱工程、および加熱成形が完了した金型7(一体金型5)から成形物を取り出す成形物取り出し工程である。したがって、図8に示すレイアウトの製造装置においても、これら各工程が実施される領域、すなわちプロセスゾーンが予め設定されている。
【0090】
図8に示すような無端平板状のコンベア部6においては、支持軸15a側の端部(図8では、向かって右側の端部)における上方側の領域に原料注入ゾーンAが設定され、コンベア部6の回転方向(図中矢印の方向)の下流側の領域で、支持軸15b側の端部をはさむコンベア部6の外周の大部分となる領域に加熱ゾーンBが設定され、さらにその下流側で、支持軸15a側の端部の下方側で原料注入ゾーンAにつながる領域に、成形物取り出しゾーンCが設定されている。
【0091】
上記加熱ゾーンBには、少なくとも、図2に示すような構成を有し、一体金型5に対して高周波を印加して誘電加熱を生じさせる高周波加熱手段が備えられていればよいが、原料14の種類によっては、外部加熱手段が設けられていることが好ましい。
【0092】
上記外部加熱手段としては、一体金型5の外部から熱を加えることで、熱伝導により、一体金型5内の原料14を加熱することができるような構成となっていれば特に限定されるものではない。一般的には、図9(a)・(b)に示すように、加熱ゾーンB全体に渡って、上記コンベア部6が張り渡されている形状に沿って設けられているガス加熱部9を挙げることができる。
【0093】
外部加熱では、一体金型5を外部から加熱して、一体金型5の温度(金型温度)を一定に保持することにより、熱伝導によって原料14を加熱するようになっている。そのため、図9(a)・(b)に示すように、コンベア部6の外周側にガス加熱部9が配置されるだけでなく、図9(b)に示すように、コンベア部6の内周側にもガス加熱部9が配置されることが非常に好ましい。これによって、一体金型5の上下方向から外部加熱を実施することになるので、より均一な加熱が可能になる。
【0094】
上記ガス加熱部9としては、焼成物の製造に用いられる従来公知の構成を好適に用いることができ、その具体的な構成については特に限定されるものではない。なお、図9(a)・(b)では、ガス加熱部9の配置状態を明確にする便宜上、図8と同様に給電部3は記載していない。
【0095】
本発明では、特に、上記成形物が、上記可食容器などを含む焼成焼き菓子である場合には、加熱ゾーンBにおいて、誘電加熱だけでなく外部加熱も併用することが好ましい。
【0096】
このように加熱ゾーンで、誘電加熱と外部加熱とが併用されると、原料14であるデンプン性含水原料においては、誘電加熱由来の原料14そのものの急激な加熱と、外部加熱由来の熱伝導による緩やかな加熱とが同時に実施されることになる。その結果、デンプン性含水原料をより一層確実かつ十分に加熱することができるだけでなく、外部加熱を併用することによって、デンプン性含水原料を「焼く」(焼成する)ことにより、成形焼き菓子に各種の特性を与えることができるので好ましい。
【0097】
具体的には、上記各種の特性としては、たとえば、成形物の組織状態、添加物の効果の発現状態、焼成状態などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。また、これら各種特性をどのようなレベルで与えるかについては、誘電加熱と外部加熱とのバランスによって変化されるが、この各加熱のバランスの制御については、原料14の種類等に応じて異なるものであり、特に限定されるものではない。
【0098】
上記成形物の組織状態には、表層組織の厚み、内部組織の細密度、内部気泡壁の状態、デポ跡などが挙げられる。一般に、誘電加熱に対する外部加熱の比率が低い、すなわち誘電加熱の比率が高いと、表層組織は薄くなり、内部組織は細密になり、内部気泡壁も薄くなり、デポ跡も薄くなる。逆に、誘電加熱に対する外部加熱の比率が高いと、表層組織は厚くなり、内部組織は粗くなり、内部気泡壁も厚くなり、デポ跡も濃くなる。
【0099】
上記添加物の効果の発現状態としては、たとえば着色料や香料の効果の発現を例に挙げることができる。たとえば可食容器の場合では、デンプン性含水原料に赤色の着色料を加えて焼成後の可食容器を発色させることが多いが、誘電加熱の比率が高いと、少し茶色がかった赤色が発色するため、良好な発色効果が発現する。一方、外部加熱の比率が高いと、着色料が退色して発色不良を起し易い。上記赤色の着色料の場合、良好に赤色が発色できず、茶褐色となってしまう。また、香料を加えた場合では、誘電加熱の比率が高いと、良好なフレーバーが残るが、外部加熱の比率が高いと、香料に含まれる香気成分の変質や蒸発等により、フレーバーの残り具合が悪くなる。
【0100】
上記焼成状態としては、一般的には、焼成色やロースト臭を挙げることができる。すなわち、焼成状態には、焼成による適度な「焦げ色」や「香ばしさ」が得られるか否かが挙げられる。誘電加熱の比率が高いと、焼成色もロースト臭も薄いが、外部加熱の比率が高いと、焼成色もロースト臭も濃くなる。
【0101】
上記ガス加熱部9による外部加熱温度としては、原料14の種類等によって適宜変化するものであり、特に限定されるものではない。たとえば、上記成形焼き菓子の場合では、上記金型温度を基準に加熱温度を制御することになっており、一般的には、金型温度が110℃以上230℃以下の範囲内となるように外部加熱することが好ましく、目標とする成形物の性状に応じて金型温度を上記範囲内で適宜設定する。
【0102】
本発明では、上記加熱ゾーンBに、高周波を印加して誘電加熱を生じさせる高周波加熱手段が備えられており、この高周波加熱手段が電源部2および給電部(給電手段)3を含んでいる。さらに上述したように、一体金型5には、移動時に上記給電部3から継続して高周波を受電するための受電部(受電手段)4が設けられている。そして、これら給電部3および受電部4によって上記給受電部11が構成されている(図2参照)。
【0103】
上記給電部3のより具体的な構成としては特に限定されるものではないが、たとえば、金属等の導電性の材料によって形成されており、図10(b)に示すように、その断面が「コ」の字状(あるいは略U字状)となっており中央に凹部31を有する形状が挙げられる。換言すれば、長方形状の板状部材を、互いに対向する側面部32・32とこれをつなぐ上面部33とを形成するように、長手方向と平行な二つの折り線で折り曲げて「コ」の字状の断面に形成した形状を挙げることができる。
【0104】
一方、これに対応する受電部4のより具体的な構成については、給電部3との間で非接触に高周波の受電ができるようになっていれば特に限定されるものではないが、たとえば、図10(a)・(b)・(c)に示すように、上記互いに対向する側面部32・32の間に非接触で挟まれるような平板状の構成を挙げることができる。この受電部4も給電部3と同じく金属等の導電性の材料によって形成されていればよい。
【0105】
ここで、上記給電部3は、加熱ゾーンB全体に渡って、コンベア部6が張り渡されている形状に沿って設けられているので、「コ」の字状の断面を有するレール状の構成で配置されているとも表現できる。そして、受電部4は、このレール状の給電部3に対応するような形状で、電極ブロック12に接続される。
【0106】
たとえば、図10(a)・(b)・(c)に示すように、上記一体金型5においては、給電極のブロック(電極ブロック12)となる金型片(内部金型片5aまたは上方金型片5c)に受電部4が設けられている。具体的には、図3(a)・(b)または図4(a)・(b)に示す構成の一体金型5では、一体金型5を構成する5個または3個の各金型7それぞれに対して受電部4が設けられている。また、この場合では、給電部3も個々の金型7に対応するように複数平行して配置される。
【0107】
さらに、図3(a)・(b)に示すように一体金型が5個の金型7…からなっている構成では、図11(a)に示すように、レール状の給電部3も5列平行して配置されている。
【0108】
あるいは、一体金型5は5個の金型7が一体化しているため、たとえば図11(b)に示すように、たとえば中央の金型7にのみ受電部4を設け、他の四つの金型7…に対して高周波を印加するように一体金型5を構成することもできる。この場合、レール状の給電部3は1列のみ配置すればよくなるので、製造装置の構成を簡素化することができる。
【0109】
このように、本実施の形態では、「コ」の字状の断面を形成するレール状の給電部3と平板状の受電部4との組み合わせによって給受電部11が構成されている。それゆえ、コンベア部6の搬送により一体金型5が加熱ゾーンBに入ると、レール状の給電部3の凹部31(対向する側面部32・32の間)に平板状の受電部4が非接触で挟まれる。そして、コンベア部6の搬送に伴ってレール状の給電部3に沿って受電部4が移動(図10(a)・(c)の矢印方向)することになる。
【0110】
このとき、給電部3の凹部31では、受電部4とこれを挟む側面部32・32と、これらの間の空間によってコンデンサーが形成されることになる。その結果、電源部2から一体金型5に対して給電が開始され、誘電加熱によって加熱・乾燥処理が開始される。その後、一体金型5が加熱ゾーンBを抜けるまで、すなわち給電部3の凹部31から受電部4が外れるまで加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができる。
【0111】
換言すれば、本発明では、受電部4が平板状となっており、給電部3は、受電部4に対向する対向面を有しており、上記平板状の受電部4を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加するようになっていることが好ましい。そして、上記対向面として、互いに対向する側面部32・32が設けられるとより好ましい。したがって、上記給電部3は「コ」の字状の断面を有さず、側面部32を一つのみ有する平板状となっていてもよい。
【0112】
なお、上記給電部3および受電部4の具体的な構成は、上述した構成に限定されるものではない。すなわち、原料14の配合や成形物の最終的な形状に応じて、給電部3や受電部4の形状を適宜変化させたり、その他の部材を含めることによって誘電加熱の発生のさせ方を変えたりしてもよい。たとえば、上記受電部4と側面部32・32との間には、絶縁体が配置されることによって、コンデンサーとしての作用をより向上させてもよい。
【0113】
したがって、本発明における非接触の給電とは、給電部3と受電部4(すなわち電極ブロック12)とが直接接触していなければよい。このように給受電部11が非接触で給電を行うようになっていれば、直接電極が接触しないため、加熱ゾーンでスパークなどの発生を回避することができる。
【0114】
本実施の形態で用いられる製造装置では、図1に示すように、無端平板状のレイアウトで配置されたコンベア部6(図8参照)の外周面に一体金型5(たとえば図3(a)・(b)に示すカップコーン8a用の一体金型5)が全面に取り付けられている。さらに、コンベア部6における加熱ゾーンBに対応する位置に、加熱部1の一部を構成するレール状の給電部3(図10・図11参照)が配置されている。そして、コンベア部6の回転移動により、上記一体金型5が図中矢印の方向(図1においては反時計周り方向)に移動し、加熱ゾーンBに到達した時点で加熱が開始される。
【0115】
ここで、本実施の形態では、図1に示すように、上記加熱ゾーンB全体では、25個の一体金型5に対して高周波を印加することが可能になっており、好ましくは、図9に示すガス加熱部9によって外部加熱も可能になっているとする。したがって、加熱ゾーンBに設けられる給電部3およびガス加熱部9の全長は、一体金型5の25個分の長さとなっている。
【0116】
また、一体金型5が図3(a)・(b)に示す上記カップコーン8a用であるので、加熱ゾーンB全体では、125個の金型7…を加熱することが可能になっている。さらに、このときの電源部2の高周波の出力は、上記加熱ゾーンB全体において100kWとなるように設定されているとする。したがって、1個の金型7に印加される高周波の出力は0.8kWとなる。
【0117】
そして、本発明においては、上記加熱ゾーンBに設けられる高周波加熱手段が複数に分割されている。すなわち、加熱ゾーンBには、電源部2および給電部3を含む高周波加熱手段が複数設けられており、これら複数の高周波加熱手段がまとまって一つの加熱ゾーンBを形成していることになる。
【0118】
図1に示す構成では、加熱ゾーン(加熱領域)Bは二つのサブゾーン(下位領域)b1・b2に分割されており、各サブゾーンb1・b2それぞれに、電源部2a・2bおよび給電部3a・3bが設けられている。具体的には、コンベア部6の回転移動方向の上流側がサブゾーンb1となり、下流側がサブゾーンb2となっている。
【0119】
上記のように、125個の金型7…に対して加熱工程を施すような大規模な製造装置であれば、高周波発生部21の出力は、たとえば上記のように100kWと非常に大きな値となる。さらに、コンベア部6が無端平板状のレイアウトとなっているので、加熱ゾーンBは、コンベア部6の支持軸15b側の端部を包み込むように配置されるため、より長くなる。そのため、高周波の印加時には、高周波が特定の位置に局在化し易くなり、それゆえ大きな高周波エネルギーが特定の位置に集中する現象が発生し易くなる。
【0120】
しかも、上記のように、原料14が水分を含む含水原料であれば、加熱に伴う水分量の変化によって、原料14の電気特性は大幅に変化する。そのため、この原料14の電気特性の変化によっても、高周波が局在化し易くなる。それゆえ、高周波エネルギーの集中現象がより一層発生し易くなる。
【0121】
上記高周波エネルギーの集中現象が発生すると、一部の一体金型5に対して過剰な加熱(過加熱)が発生し易くなり、原料14の成形性が低下したり、得られる成形物の物性が低下するなどの問題点が生じる。さらに、高周波発生部21の出力が元来大きいため、高周波エネルギーの集中は、過加熱のみならず、スパークの発生や、さらには絶縁破壊までも引き起こしかねない。
【0122】
従来の技術では、製造装置の規模が小さかったため(図24参照)、高周波エネルギーの集中が発生しても、まず問題はなかったが、生産効率を上げるべく製造装置を大規模化すると、上記のような問題点が発生する。
【0123】
これに対して本発明では、加熱ゾーンBを、たとえば二つのサブゾーンb1・b2に分割しており、各サブゾーンb1・b2における高周波の出力も全体の出力から分割している。そのため、上記のような高周波エネルギーの集中現象の発生を効果的に抑制または回避することが可能になり、過加熱や絶縁破壊などの現象の発生を防止することができる。
【0124】
図1に示す例では、加熱ゾーンBは、互いに均等な長さで、かつ均等な出力を有するサブゾーンb1・b2に分割されている。具体的には、加熱ゾーンB全体の長さが一体金型5の25個分の長さであるので、サブゾーンb1およびサブゾーンb2のそれぞれが一体金型5の12.5個分の長さを有していることになる。すなわち、サブゾーンb1に設けられている給電部3aも、サブゾーンb2に設けられている給電部3bもそれぞれ同じ長さを有しており、何れも12.5個の一体金型5(合計62.5個の金型7)に高周波を印加できるようになっている。
【0125】
また、加熱ゾーンB全体の高周波の出力が100kWであるので、サブゾーンb1・b2に設けられている電源部2a・2bの高周波の出力は、何れも50kWに設定されている。したがって、加熱ゾーンB全体の出力は100kWで変わらず、1個の金型7に印加される高周波の出力も0.8kWで変わらない(図25参照)。
【0126】
本実施の形態では、加熱ゾーンBが二つに分割されていれば、その分割パターンについては特に限定されるものではない。すなわち、加熱ゾーンBの分割については、金型7(一体金型5)に対する高周波の印加方法、コンベア部6のレイアウト、原料14および完成品である成形物の性質や特性等に応じて適宜変化させることができる。
【0127】
たとえば、図12に示すように、加熱ゾーンBを二つのサブゾーンb1・b2に分割する点は図1に示す例と同様であるが、サブゾーンb1の長さ(給電部3aの長さ)を一体金型5の9個分の長さとし、電源部2aの出力を36kWとするとともに、サブゾーンb2の長さ(給電部3bの長さ)を一体金型5の16個分の長さとし、電源部2bの出力を64kWとしてもよい。
【0128】
この場合、サブゾーンb1では、合計45個の金型7…に高周波を印加できるようになっており、サブゾーンb2では、合計80個の金型7…に高周波を印加できるようになっているが、加熱ゾーンB全体の出力は100kW、1個の金型7に対する出力は0.8kWのままである。
【0129】
逆に、図13に示すように、サブゾーンb1の長さを一体金型5の16個分の長さとし、電源部2aの出力を64kWとするとともに、サブゾーンb2の長さを一体金型5の9個分の長さとし、電源部2bの出力を36kWとしてもよい。この場合、サブゾーンb1では、合計80個の金型7…に高周波を印加できるようになっており、サブゾーンb2では、合計45個の金型7…に高周波を印加できるようになっているが、加熱ゾーンB全体の出力は100kW、1個の金型7に対する出力は0.8kWのままである。
【0130】
次に、本発明を適用した成形物の製造プロセスの一例について説明する。なお、以下の説明では、前述したカップコーン8aを製造する場合を例に挙げる。したがって、上記原料14は前記含水原料であり、金型7としては、図3(a)・(b)に示す一体金型5を用いる。勿論、本発明は、この製造例に限定されるものではない。
【0131】
まず、一体金型5を構成する各金型片のうち、接地極のブロック(電極ブロック13)を構成する二つの外部金型片5b・5b同士を閉じた後、原料14を金型7内に注入する。その後、給電極のブロック(電極ブロック12)を構成する内部金型片5aと外部金型片5b・5b同士の型締めを行う(原料注入工程)。この原料注入工程は、図8における原料注入ゾーンAで実施される。
【0132】
原料14が注入された一体金型5は、原料14が仕込まれて加熱成形の準備が完了した状態となる。そこで、コンベア部6の回転移動によって、一体金型5は原料注入ゾーンAから加熱ゾーンBに搬送される。加熱ゾーンBでは、給受電部11を介して電源部2a・2bから高周波が非接触で印加されるので、誘電加熱が開始されるとともに、上記ガス加熱部9によって外部加熱も開始される(加熱工程)。この加熱ゾーンBは、たとえば図1に示すように、サブゾーンb1・b2に分割されているので、上述したように、高周波エネルギーの集中現象が発生しない。それゆえ、原料14を効率的かつ確実に加熱・乾燥させて成形することができる。
【0133】
その後、一体金型5が加熱ゾーンBを抜けると、加熱・乾燥処理が終了して成形が完了したことになる。そこで、一体金型5を形成している上記内部金型片5aおよび外部金型片5b・5bの型締め状態を開放して、内部の成形物(カップコーン8a)を取り出す(成形物取り出し工程)。以上で、一連の製造プロセスが完了する。
【0134】
なお、上記製造プロセスには、たとえば、次に述べる原料安定化工程(あるいは加熱遅延工程)などの他の工程が加えられていても構わず、上記の例に特に限定されるものではない。
【0135】
たとえば、カップコーン8a等の可食容器を含む成形焼き菓子の製造においては、加熱工程の前段に、原料安定化工程が加えられることが好ましい。この工程は、金型7(一体金型5)に注入した原料14を金型7内で一定時間保持して安定化させるものである。
【0136】
上述したように、成形焼き菓子の製造等では、誘電加熱だけでなく外部加熱を併用することが好ましい。このとき、ガス加熱部9などの外部加熱手段が加熱ゾーンBのみに設けられていたとしても、金型7(一体金型5)がコンベア部6の回転移動によって継続して搬送されるので、製造装置全体でみれば、原料注入ゾーンAや成形物取り出しゾーンCでも、金型7はほとんど冷却されない。
【0137】
たとえば、加熱ゾーンBで、金型温度を180℃まで昇温させる外部加熱が実施されるとすれば、コンベア部6によって一体金型5(金型7)が搬送されて成形物取り出しゾーンCや原料注入ゾーンAに達しても、金型温度はほぼ180℃のままで維持される。それゆえ、外部加熱を併用した場合では、加熱ゾーンBは、原料注入ゾーンAや成形物取り出しゾーンCにまでおよんでいるとも表現することができる。
【0138】
それゆえ、加熱ゾーンBで高周波を印加する前段で、注入した原料14を一定期間、金型7内で放置させると、該原料14に対しては、高温の金型7からの熱伝導により緩やかな外部加熱が実施されることになる。この緩やかな加熱によって原料14の初期変化は完了するため、その後に、金型7に対して高周波を印加すると、金型7内の原料14に良好な誘電加熱が生じる。その結果、原料14の成形性が改善され、得られる成形物の物性も向上させることができる。
【0139】
また、原料14を安定化させているために、最も電気特性変化の激しい時間帯に、原料14に高周波を印加しないことになる。そのため、加熱ゾーンBで大きな出力の高周波を印加しても、原料14の電気特性変化が少なくて済み、高周波エネルギーの集中現象の発生をより一層低下させることができる。
【0140】
本実施の形態では、上記原料安定化工程は、原料注入工程に含められている。それゆえ、図8に示すゾーン分けでは、図示しないが、加熱ゾーンBに続く原料注入ゾーンAの下流側が、原料安定化ゾーンとなる。したがって、原料注入ゾーンAでは、実際に原料14が注入されるのは、その上流側の領域であって、下流側では、注入後の原料14を放置して安定化させる領域となっている。
【0141】
このように本発明では、高周波を印加する加熱ゾーンを複数のサブゾーンに分割し、各サブゾーンにそれぞれ電源部と給電部とを設けるようになっている。そのため、加熱ゾーン内で高周波エネルギーの集中現象の発生を抑制または回避することができる。その結果、過加熱や絶縁破壊等の発生を効果的に防止することができ、得られる原料の成形性や物性を向上させることができる。
【0142】
〔実施の形態2〕
本発明における実施の他の形態について図14ないし図16に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0143】
前記実施の形態1では、加熱ゾーンBを2分割した例を挙げたが、本実施の形態では、加熱ゾーンBを三つ以上に分割する例を挙げて本発明を説明する。
【0144】
具体的には、たとえば、図14に示すように、コンベア部6の移動方向を基準として、上流側から、サブゾーンb1・b2・b3・b4・b5となるように、加熱ゾーンBを5分割する。各サブゾーンには、電源部2a・2b・2c・2d・2eと、給電部3a・3b・3c・3d・3eが設けられる。
【0145】
ここで、上記加熱ゾーンBの分割パターン、すなわち、各サブゾーンの長さ(給電部3a〜3eの長さ)や、電源部2a〜2eにおける高周波の出力については、高周波エネルギーの集中が抑制または回避できれば、特に限定されるものではない。それゆえ、前記実施の形態1と同様、出力および長さともに均等となるように単純に3分割してもよいし、出力および長さが異なっていても、1個の金型7に印加される高周波の出力が同じとなるように分割してもよい。
【0146】
しかしながら、原料14や完成品である成形物の性質に応じて、各サブゾーンで異なる出力の高周波を印加するようになっているとより好ましい。この場合、各サブゾーンにて異なるレベルで加熱・乾燥処理が実施されるため、単に高周波エネルギーの集中を抑制または回避するだけでなく、原料14の成形性や得られる成形物の物性をより一層向上させることができる。
【0147】
たとえば、前記デンプン性含水原料では、加熱成形の最初の段階で電気特性(高周波特性)が激しく変化するため、あまり大きな出力の高周波を印加することは好ましくない。また、加熱成形の最後の段階では、加熱・乾燥がほぼ完了しつつあるので、大きな熱を加えると過加熱が生じて成形品(カップコーン8aなど)の物性が低下する。
【0148】
前記実施の形態1と同様に、加熱ゾーンBを均等に分割すると、図14に示すように、サブゾーンb1〜b5の長さは、それぞれ一体金型5の5個分の長さとなり、電源部2a〜2eの出力もそれぞれ20kWとなる。この分割パターンの場合では、各サブゾーンでは、25個の金型7…に高周波を印加することになるが、加熱ゾーンB全体の出力は100kW、1個の金型7に対する出力も0.8kWのままである。
【0149】
これに対して、図15に示すように、原料14やカップコーン8a等の性質に応じて、各サブゾーンの電源部2a〜2eの出力を個別に変化させてもよい。具体的には、サブゾーンb1〜b5の長さは、それぞれ一体金型5の5個分の長さで、25個の金型7…に高周波を印加することは同じである。しかしながら、図15に示す分割パターンでは、サブゾーンb1〜b5の出力を何れも5kWとし、サブゾーンb2・b4の出力を何れも20kWとし、サブゾーンb3の出力を50kWとする。
【0150】
換言すれば、上記分割パターンでは、加熱プロセスの最初の段階であるサブゾーンb1からサブゾーンb2、そして中間段階であるサブゾーンb3にて、徐々に高周波の出力を大きくしていき、サブゾーンb3から最終段階であるサブゾーンb5にかけては、逆に、徐々に高周波の出力を小さくしている。
【0151】
上記分割パターンの場合でも、加熱ゾーンB全体の出力は100kWのままであるが、サブゾーンb1およびb5では、1個の金型7に対する出力は0.2kWと小さくなり、サブゾーンb2およびb4では、1個の金型7に対する出力は0.8kWと図14の分割パターンと同じであり、サブゾーンb3では、1個の金型7に対する出力は2.0kWと大きくなる。その結果、原料14を加熱成形する際に、最初と最後で熱量の発生を少なくし、中間で熱量の発生を大きくできるので、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるだけでなく、原料14の成形性や成形物の物性をより一層向上させることができる。
【0152】
図15に示す例では、電源部2a〜2eの高周波の出力を変化させただけであるが、さらに各サブゾーンの長さも変化させてもよい。たとえば、図16に示すように、コンベア部6の移動方向を基準として、上流側から、サブゾーンb1・b2・b3となるように、加熱ゾーンBを3分割した場合、サブゾーンb1およびb3の長さ(給電部3a・3cの長さ)を一体金型5の5個分の長さとし、電源部2a・2cの出力を5kWとするとともに、サブゾーンb2の長さ(給電部3bの長さ)を一体金型5の15個分の長さとし、電源部2bの出力を90kWとする。なお、サブゾーンb1・b3では、25個の金型7…に高周波を印加することになり、サブゾーンb2では、75個の金型7…に高周波を印加することになる。
【0153】
この分割パターンの場合、加熱ゾーンB全体の長さは、一体金型5の25個分で変わらないが、サブゾーンb2の長さは、サブゾーンb1およびb3の長さの実質3倍となっている。また、加熱ゾーンB全体の出力も100kWと変わらないが、サブゾーンb1およびb3では、1個の金型7に対する出力は0.2kWと小さくなり、サブゾーンb2では、1個の金型7に対する出力は1.2kWと大きくなる。
【0154】
上記分割パターンでは、単に高周波の出力を変えるだけでなく、サブゾーンの長さも変えている。そのため、原料14を加熱成形する際の最初と最後で熱量の発生を少なくするだけでなく、サブゾーンb1およびb3の長さを短くするので、熱量の発生を少なくする時間を短く設定することができる。また、サブゾーンb2の長さを長くすることで、加熱・乾燥処理に十分な熱量を要する中間帯の処理時間をより長くする設定することができる。
【0155】
その結果、原料14に対してより一層適切に熱量を加えることが可能になり、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるだけでなく、原料14の成形性や成形物の物性をさらに一層向上させることができる。
【0156】
以上のように、本実施の形態では、加熱ゾーンを三つ以上のサブゾーンに分割した上で、各サブゾーン毎に高周波の印加条件を変化させている。そのため、原料や成形物の性質に応じて、各サブゾーンにて異なるレベルの熱量を異なる時間で加えることが可能になる。その結果、より効果的な加熱成形が可能になるので、高品質の成形物を効率よく製造することができる。
【0157】
また、上記高周波の印加条件には、サブゾーン全体の交流電流の出力、1個の金型に対して印加される高周波の出力、およびサブゾーンの長さの少なくとも何れかが含まれていることが好ましい。各サブゾーンでこれら条件の少なくとも何れかを変化させれば、各サブゾーンにおける加熱の条件を変化させることができる。その結果、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるだけでなく、原料の成形性や成形物の物性をより一層向上させることができる。
【0158】
〔実施の形態3〕
本発明における実施のさらに他の形態について図17ないし図19、並びに図26および図27に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1または2で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0159】
前記実施の形態1または2では、加熱ゾーンBを複数に分割した場合でも、加熱ゾーンB全体では、高周波加熱手段による誘電加熱と、外部加熱手段による外部加熱とが併用されていたが、本実施の形態では、加熱ゾーンBの一部に、高周波の印加を休止する高周波印加休止ゾーンを設けることで、外部加熱のみが実施される領域を含めている。
【0160】
具体的には、図17に示すように、本実施の形態では、加熱ゾーンBの基本的な分割パターンは、前記実施の形態2で説明した5分割のパターンとなっており、前記実施の形態1で説明したガス加熱部9(図9参照)が加熱ゾーンB全体に設けられているが、サブゾーンb2に相当する部位には電源部2bおよび給電部3bが設けられておらず、高周波印加休止ゾーンb2−2となっている。
【0161】
上記高周波印加休止ゾーンb2−2では、前記実施の形態1で述べたガス加熱部9しか配置されていない。そのため、最も多くの熱量を要するサブゾーンb3の上流側で、外部加熱のみにより緩やかな加熱処理を実施することができる。そのため、原料14に対してより適切な加熱処理を施すことができる。なお、この高周波印加休止ゾーンb2−2は、外部加熱のみ実施されるため、外部加熱ゾーンであるとも言える。
【0162】
また、上記高周波印加休止ゾーンb2−2は、原料14であるデンプン性含水原料の電気特性変化が激しい部分にも相当する。そのため、この部分で高周波を印加しないことによって、高周波エネルギーの集中現象を回避することも可能になる。
【0163】
図17に示す分割パターンでは、上記高周波印加休止ゾーンb2−2で高周波が印加されないため、高周波の出力を分割する観点からは、加熱ゾーンBは実質的に四つに分割されていることになる。
【0164】
つまり、図15に示した分割パターンと同様に、上記サブゾーンb1・b2−2・b3・b4・b5の長さは何れも一体金型5の5個分であり、電源部2a・2c・2d・2eの高周波の出力については、サブゾーンb1およびb5が何れも5kW(1個の金型7に対する出力が0.2kW)であり、サブゾーンb3が50kW(1個の金型7に対する出力が2.0kW)である。しかしながら、加熱ゾーンB全体の高周波の出力は100kWであるので、本実施の形態では、高周波印加休止ゾーンb2−2を除くと、実質的に四つのサブゾーンに分割されることになる。
【0165】
上記サブゾーンb1・b3〜b5のうち、発熱量をより大きくした方が好ましい領域としては、サブゾーンb4が挙げられる。そこで、このサブゾーンb4の出力を50kW(1個の金型7に対する出力が1.6kW)に設定する。サブゾーンb4は、最も多くの熱量を要するサブゾーンb3の下流側であり、最後の仕上げの加熱・乾燥処理がなされるサブゾーンb5の上流側であるので、高周波の出力を大きくしても構わない。
【0166】
一方、サブゾーンb1およびb5については、前記実施の形態2で述べたように多くの熱量を必要としないため、高周波の出力を大きくすることは好ましくない。また、サブゾーンb3については、高周波の出力はすでに十分大きく設定されているため、これ以上出力を大きくすると、過加熱が生じるおそれがあるため好ましくない。
【0167】
本実施の形態における製造方法を適用した成形物の製造プロセスの一例について説明する。基本的には、前記実施の形態1で説明した、原料注入工程、加熱工程、成形物取り出し工程の三工程のみとなっているが、さらに、加熱工程中に、外部加熱を実施するようになっている。
【0168】
原料注入工程により原料14が仕込まれた一体金型5は、コンベア部6の回転移動によって加熱ゾーンBに搬送される。そして、まずサブゾーンb1で外部加熱とともに高周波の印加がなされ、初期段階での「軽い」加熱処理がなされる。次に、外部加熱ゾーンb2−2では、高周波が印加されないため、誘電加熱は実施されず、外部加熱のみ実施されることになる。そのため、原料14は熱伝導により比較的緩やかに加熱される。
【0169】
そして外部加熱ゾーンb2−2からサブゾーンb3に一体金型5が移動する時点では、前記実施の形態1における原料安定化工程と同様に、原料14が緩やかな加熱によって安定化し、原料14が熟成(養生)される。そのため、サブゾーンb3で最も大きな出力の高周波を印加しても、一体金型5内で、すでに原料14の初期変化が完了しているため、原料14の電気特性変化が少なくなり、原料14が安定化する。その結果、サブゾーンb3でのスパークの発生頻度を低下させることができるとともに、原料14の成形性を向上させることができる。
【0170】
その後、サブゾーンb4でサブゾーンb3に準ずる大きな出力の高周波が印加されるので、加熱・乾燥処理が効率的に進行する。最後に、サブゾーンb5で仕上げの「軽い」加熱・乾燥処理が実施されて、成形物の成形が完了する。
【0171】
このように、本発明では、加熱ゾーンBにおいて、高周波を印加しないゾーンを設けても構わず、さらに、誘電加熱と外部加熱と併用した場合では、加熱ゾーンBに外部加熱ゾーンを含めることも可能となっている。特に、原料14に応じて、適宜、高周波印加休止ゾーンを設けることにより、成形性の向上や所望の完成品(成形物)物性を得ることが可能になる。
【0172】
あるいは、本実施の形態では、図18に示すように、一つの加熱ゾーンBを、サブゾーンb1およびb2に分割するとともに、各サブゾーンb1・b2の間に高周波印加休止ゾーンdを設け、さらに、この高周波印加休止ゾーンdには、ガス加熱部9も設けない構成としてもよい。
【0173】
すなわち、サブゾーンb1およびb2には、それぞれ、電源部2a・2bと、給電部3a・3bが設けられているとともに、図19に示すように、ガス加熱部9aおよび9bがそれぞれ設けられているが、高周波印加休止ゾーンdには、電源部2および給電部3だけでなくガス加熱部9も設けられていない。
【0174】
具体的には、上記サブゾーンb1は、原料注入ゾーンAの下流側に設定され、その長さが一体金型5の9個分であるので、合計45個の金型7…に高周波を印加できる。また、サブゾーンb1における電源部2aの高周波の出力は50kWであるので、1個の金型7に対する出力が1.1kWとなる。さらに、上記のように、サブゾーンb1の長さに対応する長さのガス加熱部9aが設けられる。
【0175】
一方、サブゾーンb2は、成形物取り出しゾーンCの上流側に設定され、その長さが一体金型5の11個分であるので、合計55個の金型7…に高周波を印加できる。また、サブゾーンb2における電源部2bの高周波の出力が50kWであるので、1個の金型7に対する出力が0.9kWとなる。さらに、上記のように、サブゾーンb1の長さに対応する長さのガス加熱部9bが設けられる。
【0176】
さらに、高周波印加休止ゾーンdは、サブゾーンb1とb2との間で、コンベア部6における支持軸15bの端部近傍に設定されており、その長さが一体金型5の5個分となっている。この高周波印加休止ゾーンdでは、合計25個の金型7…に対して、高周波も印加されず外部加熱もなされない。したがって、換言すれば、高周波印加休止ゾーンdは、加熱動作を休止するゾーンとなっている。
【0177】
コンベア部6のレイアウトが、無端平板状である場合、コンベア部6を張り渡す支持軸15a・15b近傍では、コンベア部6は円弧状に湾曲している。そのため、給電部3やガス加熱部9も、これに合わせて湾曲させて配置することになる。ここで、このような湾曲部位(R部位とする)では、高周波の局在化が生じ易くなる上に、給電部3やガス加熱部9をR部位に応じた形状に形成・配置すると、製造装置の構成を比較的複雑化することにもなる。
【0178】
これに対して、本実施の形態では、R部位を、加熱動作を休止するゾーンとしている。そのため、高周波の局在化が生じ易い部位で高周波を印加しない。それゆえ、高周波エネルギーの集中現象をさらに一層確実に回避することができる。
【0179】
しかも、前記実施の形態1で述べたように、外部加熱を併用した場合では、一体金型5の温度はほとんど低下しないので、R部位で一切の加熱動作を休止したとしても、一体金型5内の原料14に対しては、外部加熱が継続されていることになる。
【0180】
そのため、高周波印加休止ゾーンdは、図17で示した上記高周波印加休止ゾーンb2−2と同じような外部加熱ゾーンとなる。その結果、原料14が緩やかな加熱によって安定化し、原料14が熟成(養生)されるので、熟成後の原料14に対してサブゾーンb2で高周波を印加すれば、原料14の成形性をより向上させたり、成形物の物性を向上させたりすることが可能になる。
【0181】
さらに、上記高周波印加休止ゾーンdには、加熱手段を何も設けなくてよいので、給電部3やガス加熱部9をR部位に設けないように製造装置を設計することができる。その結果、製造装置の構成をより簡素化することができる。
【0182】
また、本実施の形態では、高周波加熱印加休止ゾーンを、加熱工程における最初および最後の少なくとも一方の段階に設けることで、得られる成形物の品質をより一層向上させることもできる。
【0183】
前記実施の形態2でも述べたように、たとえば、前記デンプン性含水原料を焼成して成形物を製造する場合、加熱成形の最初の段階で電気特性(高周波特性)が激しく変化するため、あまり大きな出力の高周波を印加することは好ましくない。つまり、加熱工程の初期段階では、デンプン性含水原料に含まれる水分が非常に多い(含水率が高い)ため、この初期段階でデンプン性含水原料に対して、誘電加熱により強い加熱を実施すると、デンプン性含水原料が急激な性状変化を起こす。その結果、得られる焼成物(加熱成形物)の成形性が悪化したり、焼成物の強度が非常に低下してもろくなったりする。それゆえ、例えば焼成物が可食容器や成形焼き菓子の場合、食感が過度に軽くなってしまう等の問題が生じる。
【0184】
そこで、図26に示すように、サブゾーンb1に相当する部位を、電源部2aおよび給電部3aを設けずに、高周波印加休止ゾーンb1−1とする。換言すれば、加熱初期段階に外部加熱単独ゾーンb1−1を設ける。
【0185】
このように、加熱工程の初期段階に外部加熱単独ゾーンを設けることで、原料14を緩やかに加熱することが可能となる。そのため、一体金型5(金型7)内で原料14が安定化することになり、該原料14が上記デンプン性含水原料のような多くの水分を含むものであっても、得られる成形物の成形性の低下や強度の低下を抑えることができる。その結果、成形物の品質をより一層向上させることができるだけでなく、成形物の性状(強度や食感等)を目的の性状に合わせて調節することができる。
【0186】
同様に、たとえば、前記デンプン性含水原料を焼成して成形物を製造する場合、加熱成形の最後の段階では、加熱・乾燥がほぼ完了しつつあるので、大きな熱を加えると過加熱が生じて成形品の物性が低下する。つまり、加熱工程の最終段階は、成形物を乾燥させる最終仕上げ段階に相当する。この最終段階で、誘電加熱のような強い加熱を実施すると、原料の種類や成形物の形状によっては過剰過熱によって成形物が焦げてしまう。この焦げの発生は、成形物の品質を悪化させるだけでなく、状況によっては、一体金型5の上型と下型との間(図3(a)・(b)に示す内部金型片5aおよび外部金型片5b・5bや図4(a)・(b)に示す上方金型片5cおよび下方金型片5d参照)においてスパークの発生を招く可能性もあり、安定した成形物の生産が困難となる可能性もあり得る。
【0187】
そこで、図27に示すように、サブゾーンb5に相当する部位を、電源部2eおよび給電部3eを設けずに、高周波印加休止ゾーンb1−1とする。換言すれば、加熱最終段階に外部加熱単独ゾーンb5−1を設ける。
【0188】
このように加熱成形の初期段階に外部加熱単独ゾーンを設けることで、成形物に対する乾燥の仕上げ段階で、成形物を緩やかに加熱することが可能となる。そのため、成形物の過剰加熱を防止することが可能となる。その結果、成形物の焦げや、焦げに由来するスパークの発生を回避して、高品質な成形物を安定して生産することができる。
【0189】
なお、上記初期段階の外部加熱単独ゾーンb1−1、あるいは最終段階の外部加熱単独ゾーンb5−1以外の各サブゾーンについては、その出力等については特に限定されるものではない。図26に示す例でも、図27に示す例でも、上述したように、高周波の出力を分割する観点からは、実質的に四つに分割されていることになる。もちろん、各サブゾーンや外部加熱単独ゾーンb1−1、b5−1の長さは何れも一体金型5の5個分である。
【0190】
そこで、図17に示す例と同様に、各サブゾーンのうち、発熱量をより大きくした方が好ましい領域の出力を高く設定すればよい。
【0191】
図26に示す例では、サブゾーンb1が外部加熱単独ゾーンb1−1に置き換わっているので、そのすぐ下流であるサブゾーンb2では、出力を20kW(1個の金型7に対する出力が0.8kW)に設定し、外部加熱後に緩やかな誘電加熱を実施する。そして、そのさらに下流であるサブゾーンb3およびサブゾーンb4では、出力を30kW(1個の金型7に対する出力が1.2kW)に設定し、強い加熱を実施する。その後、サブゾーンb5では、出力を20kW(1個の金型7に対する出力が0.8kW)に設定し、仕上げの緩やかな誘電加熱を実施する。
【0192】
また、図27に示す例では、サブゾーンb5が外部加熱単独ゾーンb5−1に置き換わっているので、まず、最上流であるサブゾーンb1では、出力を20kW(1個の金型7に対する出力が0.8kW)に設定し、初期段階の緩やかな加熱を実施する。そして、その下流であるサブゾーンb2およびサブゾーンb3では、出力を30kW(1個の金型7に対する出力が1.2kW)に設定し、強い加熱を実施する。その後、サブゾーンb4では、出力を20kW(1個の金型7に対する出力が0.8kW)に設定し、強い加熱から緩やかな加熱に以降させ、外部加熱単独ゾーンb5−1では、仕上げ緩やかな加熱を実施する。
【0193】
また、図示しないが、図26に示す例でも、図27に示す例でも、各サブゾーンの出力を均等にしてもよい。例えば、図26に示す例では、サブゾーンb2・b3・b4・b5の出力を何れも25kW(1個の金型7に対する出力が1.0kW)に設定してもよい。同様に、図27に示す例では、サブゾーンb1・b2・b3・b4の出力を何れも25kW(1個の金型7に対する出力が1.0kW)に設定してもよい。
【0194】
ここで、本実施の形態における高周波印加休止ゾーンの設定の仕方については、上述した何れの例にも限定されるものではない。すなわち、サブソーンb3やサブゾーンb4が高周波印加休止ゾーンになっていてもよいし、初期段階の外部加熱単独ゾーンb1−1と最終段階の外部加熱単独ゾーンb5−1とを組み合わせて、高周波の印加をサブゾーンb2・b3・b4のみにしてもよい。すなわち、本実施の形態における加熱ゾーンBは、成形物あるいは原料14の種類に応じて好ましい加熱処理を実施できるように設計すればよく、上述した例のみに限定されないことは言うまでもない。また、前記実施の形態2におけるサブゾーン別で出力を変化させるだけでよい場合ももちろんあり得る。
【0195】
以上のように、本実施の形態では、加熱ゾーンに高周波印加休止ゾーンを含めているので、誘電加熱と外部加熱とを併用する場合には、高周波印加休止ゾーンでは、外部加熱による緩やかな加熱が実施されることになる。そのため、成形用原料に応じて高周波印加休止ゾーンを設定することにより、成形性の向上や、所望の完成品物性を得ることができる。また、成形用原料の電気特性変化の最も激しい部分に高周波印加休止ゾーンを設定することにより、高周波エネルギーの集中現象を回避することができる。加えて、加熱ゾーン内において最も大きな出力の高周波を印加するサブゾーンの前段で、外部加熱による緩やかな加熱処理を実施することができるため、成形用原料を適切に加熱成形することができる。
【0196】
また、本実施の形態では、高周波印加休止ゾーンを含めるために、高周波の局在化し易い部位に高周波を印加しないように、製造装置を設計することが可能になる。そのため、高周波エネルギーの集中現象の発生をさらに一層確実に回避することができる。
【0197】
さらに、外部加熱の特性から、高周波印加休止ゾーンに外部加熱手段を設けても設けなくても、このゾーンを外部加熱のみ実施される外部加熱ゾーンとすることができる。特に、給電部や外部加熱手段の配置が比較的難しい部位を高周波印加休止ゾーンとすれば、各種加熱手段を設ける必要がなくなる。その結果、製造装置の構成をより一層簡素化することもできる。
【0198】
加えて、加熱工程の初期段階および最終段階の少なくとも一方に、高周波印加休止ゾーンを設けることで、原料に応じた加熱が可能になり、得られる成形物の品質を向上させたり、生産性を向上させたりすることができる。特に、初期段階や最終段階に高周波印加休止ゾーンを設ける手法は、デンプン性含水原料のような含水率が高い原料を用いたり、前記焼成物のような焦げの生じ易い成形物を製造したりする場合に、特に好適に用いることができる。
【0199】
〔実施の形態4〕
本発明における実施のさらに他の形態について図20ないし図23に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1ないし3で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0200】
前記実施の形態1ないし3においては、何れもコンベア部6が無端平板状にレイアウトされている場合について例に挙げたが、本実施の形態では、コンベア部6の他のレイアウトについて説明する。
【0201】
たとえば、コンベア部6の配置レイアウトとしては、図20(a)・(b)に示すように、円環状に配置され、かつ鉛直方向に立設して回転する観覧車状のレイアウトが挙げられる。上方から見た場合では、図20(a)に示すように、一体金型5が矢印方向に上から下に向かって(矢印方向)回転するように搬送される。側方から見た場合では、図20(b)に示すように、円筒状のコンベア部6の外周面全面に上記一体金型5が取り付けられ、矢印方向に回転するように搬送される。
【0202】
図20(a)に示すように、この観覧車状のレイアウトでも、無端平板状のレイアウトと同様に、原料注入ゾーンA、加熱ゾーンB、および成形物取り出しゾーンCの各プロセスゾーンが設定されているが、レイアウトの関係上、原料注入ゾーンAおよび成形物取り出しゾーンCは下方に設定されることが好ましい。これによって、原料14の注入や成形物の取り出しを円滑に行うことができる。
【0203】
あるいは、図21(a)・(b)に示すように、水平面に対して円環状に配置され回転する水平円盤状のレイアウトが挙げられる。上方から見た場合では、図21(a)に示すように、一体金型5が放射状に配置されており、矢印方向に回転するように搬送される。側方から見た場合では、図21(b)に示すように、円環状のコンベア部6の上方面に、上記一体金型5が放射状に配置されて取り付けられることになり、矢印方向に回転するように搬送される。
【0204】
図21(b)に示すように、この水平円盤状のレイアウトでは、原料注入ゾーンA、加熱ゾーンB、および成形物取り出しゾーンCについては、コンベア部6のどの部位に設定しても同じであるので、各プロセスゾーンの設定位置としては特に限定されない。
【0205】
さらに、図22(a)・(b)に示すように、水平面上に往復移動するように移動する直線状のレイアウトが挙げられる。上方から見た場合では、図22(a)に示すように、一体金型5がたとえば13個互いに長手方向に沿って並列した配置されており、これが、矢印方向に往復移動する。側方から見た場合では、図22(b)に示すように、水平面上に配置されるコンベア部6の上方面に上記一体金型5が取り付けられ、矢印方向に回転するように搬送される。
【0206】
図22(b)に示すように、この直線状のレイアウトでは、加熱ゾーンBが中央に設定され、原料注入ゾーンAおよび成形物取り出しゾーンCについては、コンベア部6の両端で兼用されるように設定されることが好ましい。
【0207】
あるいは、図23(a)・(b)に示すように、一体金型5を互いに長手方向に沿って複数並列した直線状配置51をさらに2列並列させ、その両端部において、一体金型5を順次隣接する直線状配置51に移動させる部分タクト型のレイアウトが挙げられる。
【0208】
上方から見た場合では、図23(a)に示すように、一つの直線状配置が13個の一体金型5からなっており、各直線状配置51は、一体金型5の1個分だけずらして隣接している。そして、たとえば直線状配置51・51の図中左端部では、図中下方の直線状配置51から上方に向かって一体金型5が移動し、図中右端部では、上方の直線状配置51から下方に向かって一体金型5が移動する。側方から見た場合では、図23(b)に示すように、コンベア部6の上方面に上記一体金型5が設けられ、矢印方向に移動するとともに、両端部では、上記一体金型5の直線状配置51への隣接移動がなされる。
【0209】
図23(a)に示すように、この部分タクト型のレイアウトでは、原料注入ゾーンA、加熱ゾーンB、および成形物取り出しゾーンCについては、コンベア部6のどの部位に設定しても同じであるので、各プロセスゾーンの設定位置としては特に限定されない。
【0210】
上記無端平板状のレイアウトも含む上述した各レイアウトは、大別すれば、無端状に形成されたコンベア部6の外周面に一体金型5を設ける構成と、水平面に広がるように形成されたコンベア部6の上方面に一体金型5を設ける構成とにまとめることができる。しかしながら、何れのレイアウトや構成が好ましいかについては、原料14や成形物の性質、あるいは製造装置を設置する場所の制約などに応じて変わるものであり、特に限定されるものではない。また、上記各レイアウトや構成は、飽くまで一例であって、本発明においては、他のレイアウトや構成を用いることも可能である。
【0211】
以上のように、本発明にかかる製造方法では、コンベア部のレイアウトは、1種類に限定されるものではなく、成形用原料や成形物の性質、あるいは製造装置を設置する場所の制約などに応じて、適宜、好ましいレイアウトを設定することができる。
【0212】
〔実施の形態5〕
本発明における実施のさらに他の形態について図28ないし図33に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1ないし4で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0213】
前記実施の形態1ないし4では、加熱ゾーンBの具体的な構成に関して詳細に説明したが、本実施の形態では、給受電部のより好ましい構成について詳細に説明する。
【0214】
具体的には、前記実施の形態1で説明したように、本発明で用いられる製造装置においては、加熱部1に、給電部3と金型7(あるいは一体金型5)とが含まれており(図2他参照)、上記給電部3がレール状となって、これに金型7が備える平板状の受電部4を組み合わせる構成となっている(図10(a)〜(c)参照)。この構成では、例えば、図28(a)・(b)に示すように、平板状の受電部4が、図中矢印方向に進行しながら、レール状の給電部3に非接触で挟まれていく。
【0215】
通常、図28(a)・(b)に示す給電部3への入り口近傍の部位でも、それ以外の部位でも、レール状の給電部3の形状は同じ形状を有していれば良い。例えば、「コ」の字状(あるいは略U字状)の断面であれば良い。しかしながら、入り口近傍部位とそれ以外の部位が同一形状であると、給電部3から受電部4に対して急激に給電が開始されることになり、原料14や成形物の種類によっては好ましくない場合がある。
【0216】
例えば、前記実施の形態2や3等で述べたように、たとえば、前記デンプン性含水原料では、加熱成形の最初の段階で電気特性(高周波特性)が激しく変化するため、あまり大きな出力の高周波を印加することは好ましくない。
【0217】
そこで、加熱ゾーンB内の各サブゾーンへの入り口近傍で、給電部3の形状を変化させて給電のレベルを徐々に高くしていくと、原料14を徐々に加熱することが可能となる。これにより、一体金型5(金型7)内で原料14が安定化することになり、該原料14が上記デンプン性含水原料のような多くの水分を含むものであっても、得られる成形物の成形性の低下や強度の低下を抑えることができる。その結果、成形物の品質をより一層向上させることができるだけでなく、成形物の性状(強度や食感等)を目的の性状に合わせて調節することができる。
【0218】
具体的には、図29(a)・(b)に示すように、平板状の受電部4を非接触で挟み込む一対の平板状の側面部32・32の形状を、入り口近傍に向かって面積が縮小するように、すなわち一体金型5の進行方向に向かって上昇するように傾斜する斜辺を有する略三角形状となるように、給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との重なる面積が、一体金型5の進行に伴って徐々に大きくなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も増大していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に高くして、原料14を徐々に加熱することが可能となる。
【0219】
あるいは、図30(a)・(b)に示すように、上記一対の側面部32・32の距離(対向間隔)を、入り口近傍に向かって拡大するように、すなわち、側面部32・32の間隔を、一体金型5の進行方向に向かうにつれて狭めていくようにレール状の給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との間の空間が、一体金型5の進行に伴って徐々に狭くなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も増大していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に高くしていくことで、原料14を徐々に加熱することが可能となる。
【0220】
同様に、図31(a)・(b)に示す給電部3の出口近傍の部位でも、それ以外の部位でも、レール状の給電部3の形状は同じ形状を有していれば良い。しかしながら、出口近傍部位とそれ以外の部位が同一形状であると、給電部3からの受電部4に対する給電が突如終了することになり、原料14や成形物の種類によっては好ましくない場合がある。
【0221】
例えば、前記実施の形態2や3等で述べたように、たとえば、前記デンプン性含水原料を焼成した焼成物では、加熱成形の最後の段階で大きな熱を加えると過加熱による焦げ等が生じて成形物の物性が低下する。また、焦げに由来するスパーク発生の可能性もある。
【0222】
そこで、加熱ゾーンB内の各サブゾーンにおける出口近傍で、給電部3の形状を変化させて給電のレベルを徐々に低くしていくと、原料14の加熱のレベルを徐々に低下させることが可能となる。これにより、成形物に対する乾燥の仕上げ段階で、成形物を緩やかに加熱することが可能となる。そのため、成形物の過剰加熱を防止することが可能となる。その結果、成形物に焦げや焦げに由来するスパークの発生を回避して、高品質な成形物を安定して生産することができる。
【0223】
具体的には、図32(a)・(b)に示すように、上記一対の側面部32・32の形状を、出口近傍に向かって徐々に面積が縮小するように、すなわち一体金型5の進行方向に向かって下降するように傾斜する斜辺を有する略三角形状となるように、給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との重なる面積が、一体金型5の進行に伴って徐々に小さくなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も減少していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に低くして、成形物への加熱を徐々に低減することが可能となる。
【0224】
あるいは、図33(a)・(b)に示すように、上記一対の側面部32・32の距離(対向間隔)を、出口近傍に向かって徐々に拡大するように、すなわち、側面部32・32の間隔を、一体金型5の進行方向に向かうにつれて広げていくようにレール状の給電部3を形成しておく。これによって、受電部4とこれを挟む側面部32・32との間の空間が、一体金型5の進行に伴って徐々に広くなっていくので、これら受電部4、側面部32・32、およびその間の空間で形成されるコンデンサーの容量も減少していくことになる。その結果、給電のレベルを徐々に低くして、成形物への加熱を徐々に低減することが可能となる。
【0225】
このように、本実施の形態では、一体金型5に印加される高周波の印加レベルを徐々に変化させるように、一体金型5の進行方向(移動経路)に沿って、受電部4と給電部3の側面部(対向面)32とが重なる面積(対向面積)を変化させるように、給電部3を形成したり、一体金型5の進行方向(移動経路)に沿って、受電部4と給電部3の側面部(対向面)32とが対向する間隔(対向間隔)を変化させるように、給電部3を形成したりする。これにより、成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができる。
【0226】
なお、上記対向面積を変化させる手法としては、上述したように、側面部(対向面)32の面積を進行方向に沿って変化させる手法が好ましく用いられ、上記対向間隔を変化させる手法としては、上述したように、一対の側面部(対向面)32・32の間隔を進行方向に沿って変化させる手法が好ましく用いられるが、これら手法に限定されるものではない。また、上述した例では、対向面積や対向間隔を連続的に変化させる場合について説明したがこれに限定されるものではない。すなわち、高周波の印加レベルを変化させることができれば、側面部32すなわち対向面と受電部4との間隔はどのように変化しても良く、例えば段階的であっても良い。
【0227】
さらに、本実施の形態では、高周波の印加レベルを変化させるために、給電部3の形状を変化させる構成となっているが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、給電部3と受電部4との対向面積を変化させる場合には、給電部3ではなく受電部4の形状を変化させる構成であってもよい。
【0228】
以上のように、本実施の形態では、加熱ゾーンへの入り口および出口近傍の少なくとも一方で、平板状の受電部を受けるレール状の給電部、または受電部を、該受電部の移動経路(すなわち金型の移動経路)に沿って変化するような形状に形成して、給電のレベルを変化できるようにしている。
【0229】
そのため、前記実施の形態2や3と同様に、加熱のレベルを調節することが可能となり、成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができる。また、特に、加熱工程の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、成形用原料を適切に加熱成形することができる。
【0230】
また、本実施の形態におけるレール状の給電部の形状変化と、前記実施の形態1ないし3における加熱ゾーンの分割や、ゾーン別の出力の変化や、高周波印加休止ゾーンの設定等と組み合わせることにより、任意の場所で加熱の強弱を調節することが可能となる。それゆえ、例えば、サブゾーン毎の入り口や出口近傍の部位で、給電部の形状を変化させることで、原料や成形物の状態に応じたより適切な加熱処理を実施することが可能となる。
【0231】
〔実施の形態6〕
本発明における実施のさらに他の形態について図34ないし図36に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1ないし5で使用した部材と同じ機能を有する部材には同一の番号を付記し、その説明を省略する。
【0232】
前記実施の形態1ないし5では、加熱ゾーンBや給受電部の構成等について説明したが、本実施の形態では、受電部すなわち金型を加熱ゾーンへ進行させる場合の好ましい手法について詳細に説明する。
【0233】
具体的には、たとえば、実施の形態1ないし3で例示したように、コンベア部6のレイアウトが無端平板状で、コンベア部6を張り渡す支持軸15a・15b近傍でコンベア部6が円弧状に湾曲しているとする(図1や図14等参照)。このとき、コンベア部6の湾曲部位(R部位)に合わせて給電部3も湾曲させて配置される。ここで、金型7が移動する際に、コンベア部6の直線部位とR部位とでは、一定時間に移動する金型7の距離が異なる。
【0234】
例えば、図34(a)に示すように、給電部3の形状が、直線部位とR部位との両方を含んでいる形状の高周波印加ゾーン(図14に示すサブゾーンb2等)であれば、上記給電部3に挿入されている(側面部32・32の間に挟まれている)受電部4の数は常に変動する。換言すれば、上記高周波印加ゾーン中で誘電加熱されている金型7の数は常に変動する。図34(a)に示す例では、給電部3への受電部4(すなわち金型7)の挿入枚数は、1.7枚から2.3枚に変動し、平均挿入枚数が2枚であるのに対して、変動率が±15%つまり1/4枚分となる。この場合、電源部2の出力が5kWであれば、1個の金型7に対する出力は2.17kWから2.94kWに変動する。
【0235】
上記のように、給電部3に挿入されている平板状の受電部4すなわち一体金型5の数が一定でないと、高周波の同調が不安定となる。そのため、図34(b)に示すように、陽極電流値の高いタイミングと低いタイミングとが周期的に生じることになる。すなわち、陽極電流値において、同調が合っているタイミングと合っていないタイミングとが交互に連続的に現れることになり、その結果、陽極電流値の高い状態と低い状態とが交互に発生するようになる。図34(a)に示す例では、図34(b)に示すように、陽極電流値は、最低0.3Aから最高0.7Aまで変動し、平均値である0.5Aから見れば大きく変動していることになる。
【0236】
特に、加熱工程の最初の段階(初期段階)では、原料14の状態変化が最も激しく、加熱工程の最終段階では、原料14の含水率が最も低くなる。そのため、上記高周波の同調がより不安定となり易く、陽極電流値の変動も最も激しくなり易い。したがって、加熱工程の初期段階や最終段階で、給電部3に挿入されている平板状の受電部4すなわち金型7の数が一定でないと、同調の合っていないタイミングでは加熱効率が低下し易くなり、さらにはスパークが発生するおそれがある。
【0237】
また、電源部2の出力は、陽極電流値の最高値(ピーク値)に合わせる必要がある。図34(a)・(b)に示す例では、電源部2の出力が5kWで平均0.5Aの陽極電流値しか印加できない。そのため、余剰な出力を備える電源部2を用いる必要が生じ、成形物の製造コストが増大する。さらに、上記高周波の同調を一定に制御するには、非常に高速での静電容量やインダクタンスの調節が必要となるという問題も生じる。
【0238】
もちろん、原料14の種類や成形物の種類によっては、上記高周波の同調が不安定となるという問題は大きな影響を及ぼさない場合もあるが、デンプン性含水原料を用いて焼成物を製造するような場合には、高周波の同調を安定化させることが望ましい。
【0239】
そこで、図35(a)に示すように、図34(a)に示す例と同様に、直線部位とR部位との両方を含んでいる形状の高周波印加ゾーンであれば、この高周波印加ゾーンの長さを延長する。
【0240】
具体的には、図35(a)に示すように、金型7の進行方向から見て、レール状の給電部3を、R部位の湾曲が開始する前後の部位から、湾曲が終了する前位まで延長させる。これによって、給電部3への受電部4の挿入枚数は3.4枚から4.0枚となる。加熱している金型7の個数の変動は、±0.25個であるから、金型7自体の変動個数は変わらないが、平均挿入枚数が3.7枚であるのに対して、変動率が±8%となって、明らかに図34(a)に示す例よりも変動率が低下する。
【0241】
また、1個の金型7に対する出力の変動も1.25kWから1.47kWであり、図34(a)に示す例よりも低下する。さらに、図35(b)に示すように、陽極電流値に変動は生じるものの、陽極電流値の変動は、最低0.5Aから最高0.7Aまでに抑えられ、0.6A前後に近づいている。つまり、この例では、電源部2の出力は図34(a)に示す例と同じ5kWであるのに対して、平均0.6Aの陽極電流値を印加できる。したがって、エネルギー効率が向上していることがわかる。
【0242】
このように、本発明では、高周波印加ゾーンに直線部位とR部位とが含まれている場合には、その長さを延長すると好ましい。その結果、一つのサブゾーン中で加熱する金型の数の変動率を小さくすることが可能となり、高周波の同調の変動も小さくなって、陽極電流値を比較的安定化させることができる。それゆえ、高周波の印加による誘電加熱のエネルギー効率は向上し、スパーク発生の危険性も低下することが可能となる。
【0243】
さらに、図36(a)に示すように、高周波印加ゾーンを直線部位のみで構成してもよい。この場合、R部位が含まれないため、給電部3への受電部4の挿入枚数は3枚でほぼ一定となり、平均挿入枚数は3枚で、加熱している金型7の個数の変動はほぼ±0個となる。さらに、1個の金型7に対する出力の変動も1.65kWと一定となり、図36(b)に示すように、陽極電流値の変動は、最低0.6Aから最高0.7Aまでに抑えられ、0.65A前後に近づいている。つまり、この例では、電源部2の出力は図34(a)・図35(a)に示す例と同じ5kWであるのに対して、平均0.65Aの陽極電流値を印加できる。それゆえ、高周波の同調は非常に安定化し、エネルギー効率がより一層向上していることがわかる。
【0244】
このように、原料14や成形物の種類に応じて加熱ゾーンBを設計する場合に、例えば前記実施の形態3で説明したような、R部位を高周波印加休止ゾーンとして直線部位のみで高周波を印加するような構成(図18参照)とすれば、高周波の同調を安定化させ、エネルギー効率の上昇やスパーク発生の回避等を実現することが可能となる。
【0245】
ここで、加熱ゾーンBの設計は、原料14の状態変化や最終的に得られる成形物の種類に応じた好ましい加熱ができるようにする必要があり、特に、前記実施の形態3や5等で説明したように、原料14の状態変化の大きい初期段階や最終段階で高周波を印加する場合、高周波印加ゾーンは、陽極電流値の変動を抑えるように設計することが好ましい。
【0246】
しかしながら、加熱ゾーンBの設計に際しては、上記原料14の状態変化や最終的に得られる成形物の種類を考慮すれば、高周波印加ゾーンを、必ずしも上述した直線部位のみで構成できるとは限らない。また、上記直線部位のみで高周波印加ゾーンを構成したとしても、給電部3への受電部4の挿入枚数が一定とならない場合もある。
【0247】
さらに、図36(b)に示すように、給電部3への受電部4の挿入枚数が一定であっても、陽極電流値は、実際には0.6Aから0.7Aの範囲で変動している。これは、新たに高周波印加ゾーン(サブゾーンの給電部3)に入ってくる金型7内の原料14の状態が、高周波印加ゾーンから出て行く金型7内の原料14の状態と異なるためである。
【0248】
そこで、本実施の形態では、高周波印加ゾーンにR部位が含まれるか、直線部位のみかに関わらず、一つの高周波印加ゾーン(サブゾーン)で加熱される金型7の変動率を所定範囲内に規定し、この規定に基づいて高周波印加ゾーンの長さを設定する。
【0249】
具体的には、本実施の形態では、加熱される金型7の変動率をCとすれば、この変動率Cは次式で設定することができる。ただし、Nmaxは給電部3に挿入される受電部4の最大枚数であり、Nminは給電部3に挿入される受電部4の最小枚数を、Naveは給電部3に挿入される受電部4の平均枚数である。
【0250】
C=[(Nmax−Nmin)/2]/Nave
つまり、加熱される金型7の変動率Cは、給電部3に挿入される受電部4の最大枚数および最小枚数の差を2で割った値を、さらに受電部4の平均挿入枚数で割った値として算出される。
【0251】
本実施の形態では、上記変動率Cを0以上0.5未満の範囲内(0≦C<0.5)とするように高周波印加ゾーンの長さを設定することが好ましく、特に、加熱工程の初期段階や最終段階では、上記変動率Cを0以上0.1未満の範囲内(0≦C<0.1)とするように高周波印加ゾーンの長さを設定することが好ましい。
【0252】
このように、加熱ゾーンに含まれる、高周波を印加するサブゾーン(高周波印加ゾーン)においては、給電部に挿入される受電部の枚数をできる限り一定化するように、その長さを設計する。これにより、一つのサブゾーン内で高周波を印加して誘電加熱する金型の個数の変動を減少させることができるので、高周波の同調を安定化させることが可能となり、陽極電流値の増減も小さくすることができる。その結果、エネルギー効率を向上させることができるだけでなく、スパーク発生を回避することも可能となる。
【0253】
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても、本発明の技術的範囲に含まれることはいうまでもない。
【0254】
【実施例】
以下、実施例、比較例、および従来例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の説明では、重量部を単に部、重量%を単に%と略す。また、加熱ゾーンにおいて、高周波の印加に伴うスパークの発生頻度、得られた成形用原料の成形性および成形物の物性、並びに、外部加熱との併用により成形物に付与される各種特性のうち、添加物の効果の発現状態および焼成状態については、下記の方法により評価した。
【0255】
〔スパークの発生頻度〕
加熱ゾーンBにおいては、前述したように、高周波が局在化することで高周波エネルギーの集中現象が生じてスパークが発生し易くなる。このスパークの発生レベルについて発生頻度に基づいて評価した。全く発生しない場合を◎、ほとんど発生しない場合を○、時折発生する場合を△、非常に頻繁に発生する場合を×として評価した。
【0256】
〔原料の成形性〕
原料14の成形性としては、成形物の金型7(一体金型5)からの離型性および成形物の保形性について総合的に評価した。離型性も保形性も大変良好な場合を◎、離型性・保形性に多少難があるものの、成形物としてほとんど問題なく成形されている場合を○、離型性または保形性に難があり、何らかの改善が必要であるが、成形そのものは可能である場合を△、成形そのものが不可能である場合を×として評価した。
【0257】
〔成形物の物性〕
成形物の物性としては、得られた成形物の強度や組織状態等を外観、色合い、触感などにより総合的に評価した。強度や組織の均一性、色合いなど大変良好な状態である場合を◎、良好である場合を○、成形物として使用可能である程度にやや良好である場合を△、何らかの問題があり使用不可能である場合を×として評価した。
【0258】
〔添加物の効果の発現状態〕
上記添加物としては、赤色の着色料および香料を用い、これらの効果の発現について評価した。成形物が少し茶色がかった赤色で着色料の発色が非常に良好な場合を◎、良好な場合を○、赤色の発色が多少劣り、発色がやや不良の場合を△、赤色の発色が非常に劣って成形物が茶褐色となり、発色が不良の場合を×として評価した。
【0259】
同様に、成形物に非常に良好なフレーバーが残っている場合を◎、良好なフレーバーが残っている場合を○、フレーバーの残り具合がやや不良の場合を△、フレーバーがほとんど残っておらず不良の場合を×として評価した。
【0260】
〔焼成状態〕
上記焼成状態については、成形物の焼成色およびロースト臭を評価した。焼成色については、十分に濃い場合を◎、やや濃い場合を○、薄い場合を△、非常に薄い場合を×として評価した。また、ロースト臭については、非常に強い場合を◎、強い場合を○、ほとんど臭わない(多少臭う)状態を△、全く臭わない状態を×として評価した。
【0261】
〔原料の調製〕
表1に示す配合比となるように、主成分の小麦粉および/またはデンプンと、副成分aまたはbとを水に添加し、十分に撹拌・混合することによってデンプン性含水原料AないしF(以下、単に原料AないしFと略す)を調製した。各原料14の固形分および粘度も表1に示す。なお、副成分aを含む原料AないしC、並びにEおよびFは、何れも可食容器の原料14であり、副成分bを含む原料Dは、生分解性成形物の原料14である。
【0262】
【表1】

Figure 0004219114
【0263】
ここで、表1におけるコーンスターチには、通常のコーンスターチの他に、ワキシーコンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、工業的に処理したα化コーンスターチや架橋コーンスターチ等を含むものとする。これらの配合比率については任意であり、適宜設定される条件である。
【0264】
〔成形物の形状〕
成形物の具体的な形状としては、可食容器の場合、図5(a)・(b)に示す円錐状のカップコーン8aか、図6(a)・(b)に示す平板状のワッフルコーン8bが用いられる。カップコーン8aの具体的なサイズは、最大径54mm、高さ120mm、肉厚2.0mmとなっている。またワッフルコーン8bの具体的なサイズは、直径150mm、肉厚2.0mmとなっている。
【0265】
一方、生分解性容器の場合、図7(a)・(b)に示す四角形状で周囲に縁部が形成されたトレイ8cとなっている。このトレイ8cの具体的なサイズは、縦・横・高さが220mm×220mm×21.5mmで、肉厚3.5mmとなっている。
【0266】
〔製造装置の構成〕
以下の各実施例および比較例では、基本的に次に述べる仕様の製造装置を用いた。
【0267】
図8に示すように、コンベア部6の配置は無端平板状のレイアウトとなっており、水平に広がるように配置されている。また、該コンベア部6には、複数のトング(一体金型5)が全面に取り付けられている。各トングは、5個の金型7を一列に連続して配列して構成されており、このトングが搬送されることによって金型7が連続移動可能となっている。コンベア部6においては、一方の端部(支持軸15a側の端部)近傍からトングの回転移動方向に沿って、原料注入ゾーンA、加熱ゾーンB、および成形物取り出しゾーンCの順で、各プロセスゾーンが設定されている。
【0268】
加熱ゾーンBには、電源部2および給電部3を含む高周波加熱部と、ガス加熱部9(外部加熱部)とが設けられている。上記高周波加熱部における全体の高周波の出力は100kWとなっており、ガス加熱部9の外部加熱による金型温度は、特に断りのない限り180℃となっている。
【0269】
また、加熱ゾーンB全体で誘電加熱が可能なトング数(一体金型5の数)は25個となっている。したがって、加熱ゾーンB全体で誘電加熱が可能な金型7の数は125個となっている。
【0270】
さらに、外部加熱が直接可能となっているトング数も上記と同じく25個(金型7の数も125個)であるが、実際には、原料注入ゾーンAおよび成形物取り出しゾーンCでも、外部加熱による金型温度はほとんど低下しないので、製造装置全体で外部加熱が実施されていると見なすことができる。
【0271】
〔加熱ゾーンの分割パターン〕
以下の実施例では、加熱ゾーンBを複数のサブゾーンに分割し、各サブゾーンそれぞれに高周波印加部(電源部2および給電部3)を設けて高周波を印加するが、加熱ゾーンBの分割状態、すなわち加熱ゾーンの分割パターンについては、以下に示す分割パターン番号を用いて説明する。
【0272】
まず、分割パターン1ないし3は、前記実施の形態1で説明した、加熱ゾーンBをサブゾーンb1およびb2に2分割するパターンであり、分割パターン1が図1に、分割パターン2が図12に、分割パターン3が図13に示す構成に対応する。
【0273】
次に、分割パターン4ないし6は、前記実施の形態2で説明した、加熱ゾーンBを2分割以上に分割するパターンであり、分割パターン4が図14に示す5分割の構成に、分割パターン5が図15に示す5分割の構成に、分割パターン6が図16に示す3分割の構成に対応する。
【0274】
次に、分割パターン7および8は、前記実施の形態3で説明した、加熱ゾーンBに高周波の印加を休止する高周波印加休止ゾーンを設けるパターンであり、分割パターン7が図17に、分割パターン8が図18に示す構成に対応する。
【0275】
次に、分割パターン9および10は、同じく前記実施の形態3で説明した、加熱ゾーンBに初期段階の外部加熱単独ゾーンb1−1または最終段階の外部加熱単独ゾーンb5−1を設けるパターンであり、分割パターン9が図26に、分割パターン10が図27に示す構成に対応する。なお、本実施例では、分割パターン9におけるサブゾーンb2・b3・b4・b5の出力、および分割パターン10におけるサブゾーンb2・b3・b4・b5の出力は、何れも25kW(1個の金型7に対する出力が1.0kW)に設定しており、この点だけが図26または図27に示す構成と異なる。
【0276】
次に、分割パターン11ないし14は、前記実施の形態5で説明した、加熱ゾーンへの入り口および出口近傍の少なくとも一方で、平板状の受電部を受けるレール状の給電部の形状を変化させる構成を備えるパターンである。このときの、サブゾーンの分割パターンそのものについては、図14に示す5分割のパターン、すなわち分割パターン4である。
【0277】
そして、分割パターン11は、この分割パターン4のサブゾーンb1の入り口近傍に対して、図29(a)・(b)に示す給電部の形状を組み合わせたものであり、分割パターン12は、分割パターン4のサブゾーンb1の入り口近傍に対して、図30(a)・(b)に示す給電部の形状を組み合わせたものであり、分割パターン13は、分割パターン4のサブゾーンb5の入り口近傍に対して、図29(a)・(b)に示す給電部の形状を組み合わせたものであり、分割パターン14は、分割パターン4のサブゾーンb5の入り口近傍に対して、図30(a)・(b)に示す給電部の形状を組み合わせたものである。
【0278】
なお、加熱ゾーンBをサブゾーンに分割しない比較例においても、同様に非分割パターンとする。この非分割パターンは図25に示す構成に対応する。
【0279】
さらに、ガス加熱部9の配置については、分割パターン8を除く、全てパターンで、図9に示す加熱ゾーンB全体へ配置する外部加熱パターン1となっており、分割パターン8では、図19に示す、サブゾーンb1およびb2にのみガス加熱部9を配置する外部加熱パターン2となっている。したがって、外部加熱パターン1および2については、各分割パターンと一体化していると見なせるので、以下の実施例では、特に言及しない。
【0280】
〔実施例1〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン1となるように、加熱ゾーンBを2分割した(図1参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表2に示す。
【0281】
〔実施例2〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン4となるように、加熱ゾーンBを5分割した(図14参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表2に示す。
【0282】
〔実施例3〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン5となるように、加熱ゾーンBを5分割した(図15参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表2に示す。
【0283】
〔従来例〕
前記特開平10−230527号公報に開示されている技術によって、前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形した。具体的には、図24に示すように、コンベア部6の基本的な構成は前記実施例1または2と同様である。しかしながら、各トングは、1個の金型7のみを有する構成となっており、また加熱ゾーンBの高周波の出力が9kW、加熱ゾーンBで誘電加熱が可能なトングの数は9個、金型7の数も同じく9個となっている。すなわち、全体的に製造装置の規模が小さくなっている。
【0284】
このように、従来の製造装置および製造方法によって成形物を製造した際に、前記実施例1と同様にスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表2に示す。
【0285】
〔比較例1〕
前記仕様の製造装置において、前記非分割パターンとなる、すなわち加熱ゾーンBを分割しない(図25参照)構成の製造装置を用いて、前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表2に示す。
【0286】
【表2】
Figure 0004219114
【0287】
表2の結果から明らかなように、本発明にかかる製造方法および製造装置では、製造装置の規模が大きくなっても、加熱ゾーンBの分割により高周波の局在化を抑制または回避できるので、スパークの発生が少なく、過加熱や絶縁破壊などを効果的に防止できることがわかる。また、本発明にかかる製造方法では、原料14の成形性や成形物の物性も優れたものとすることができる。
【0288】
特に、実施例2および3の比較から明らかなように、原料Aを用いてカップコーン8aを成形する場合には、原料Aの電気特性の変化が最も激しい部分であるサブゾーンb1の出力を低くすることによって、原料14の成形性や成形物の物性を向上できる上に、スパークの発生もほとんど防止することが可能になる。
【0289】
また、原料Aの電気特性の変化が少なくなるに伴って、サブゾーンb1からb3にかけて出力を徐々に高くすると、スパークの発生を回避しつつ効率のよい高周波加熱が可能になる。さらに、サブゾーンb3からb5にかけて出力を徐々に低くすると成形物の過加熱を防止することが可能になり、成形性の向上やスパークの発生を低減できるとともに、加熱の終了を調節することもより一層容易になる。
【0290】
一方、従来例のように、加熱設備の規模が小さい場合には、1個の金型7に要する高周波のエネルギーが小さくて済むので、電源部2の出力も小さくなる。それゆえ加熱ゾーンBを分割しなくても、高周波の局在化がほとんど生じず、過加熱や絶縁破壊などはほとんど生じない。
【0291】
これに対して比較例のように、加熱設備の規模を大きくしても加熱ゾーンBを分割しない場合、すなわち上記公報に開示されている従来の技術を大規模な加熱設備に応用した場合には、電源部2の出力も増大する。そのため、加熱ゾーンBが長くなって高周波が偏在し易くなる上に、原料14である原料Aの高周波特性が変化することによっても、高周波が局在化し易くなったり、特定部位への高周波の集中などが生じ易くなって、過加熱や絶縁破壊などの発生を防止することができない。
【0292】
〔実施例4〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン6となるように、加熱ゾーンBを3分割した(図16参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Dから前記トレイ8cを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表3に示す。
【0293】
〔比較例2〕
前記仕様の製造装置において、前記非分割パターンとなるように、すなわち加熱ゾーンBを分割しない(図25参照)構成の製造装置を用いて、前記原料Dから前記トレイ8cを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表3に示す。
【0294】
【表3】
Figure 0004219114
【0295】
表3の結果から明らかなように、本発明にかかる製造方法および製造装置では、原料14が原料Dであって、得られる成形物が生分解性成形物のトレイ8cであっても、加熱ゾーンBの分割により高周波の局在化を抑制または回避できるので、スパークの発生が少なく、過加熱や絶縁破壊などを効果的に防止できることがわかる。また、本発明にかかる製造方法では、原料14の成形性や物性も優れたものとすることができる。
【0296】
〔実施例5〜7〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン1、2または3となるように、加熱ゾーンBを2分割した(図1、図12または図13参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Dから前記トレイ8cを加熱成形し、そのときのスパーク頻度のみについて評価した。その結果を表4に示す。
【0297】
〔実施例8〜10〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン1、2または3となるように、加熱ゾーンBを2分割した(図1、図12または図13参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Cから前記ワッフルコーン8bを加熱成形し、そのときのスパーク頻度のみについて評価した。その結果を表4に示す。
【0298】
【表4】
Figure 0004219114
【0299】
表4から明らかなように、同じように加熱ゾーンBを2分割しても、原料14および成形物の種類に応じて、分割パターンを変えることによって、スパークの発生頻度を大幅に低下させることが可能となる。
【0300】
特に、原料Dでトレイ8cを成形する場合には、サブゾーンb1の出力を低くし、かつサブゾーンb1の長さを短くして、該サブゾーンb1で加熱可能なトング(金型7)の数を少なくすることで、加熱ゾーンB全体でのスパークの発生を抑制することができる。一方、原料Cでワッフルコーン8bを成形する場合には、逆にサブゾーンb2の出力を低くし、かつサブゾーンb2の長さを短くして、該サブゾーンb2で加熱可能なトング(金型7)の数を少なくすることで、加熱ゾーンB全体でのスパークの発生を抑制することができる。
【0301】
〔実施例11・12〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン5またはとなるように、加熱ゾーンBを分割した(図15または図17参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Bから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表5に示す。
【0302】
【表5】
Figure 0004219114
【0303】
表5の結果から明らかなように、原料14および成形物の種類に応じて、加熱成形のプロセス中に、高周波印加休止ゾーンb2−2を設け、外部加熱等によって緩やかに加熱を施すと、原料14(原料B)を熟成(養生)させることが可能になるので、原料14の成形性や完成品の物性を向上させることができる。また、原料14(原料B)の電気特性の変化が激しい部分を外部加熱によって加熱すれば、高周波の局在化を効果的に防止して、スパークの発生頻度を低減させることができる。
【0304】
〔実施例13〜16〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン1またはとなるように、加熱ゾーンBを分割した(図1または図18参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Bから前記カップコーン8aを、または原料Cから前記ワッフルコーン8bを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表6に示す。
【0305】
【表6】
Figure 0004219114
【0306】
表6の結果から明らかなように、原料14および成形物の種類に応じて、加熱成形のプロセス中に、高周波印加休止ゾーンdを設けると、高周波の局在化を効果的に防止してスパークの発生頻度を低減させることができる。また、上記高周波印加休止ゾーンdにおいて、外部加熱等により緩やかに加熱を施すと、原料14(原料BまたはC)を熟成(養生)させることが可能になるので、原料14の成形性や、完成品の物性を向上させることができる。
【0307】
特に、R部位などに対応する湾曲している領域を、高周波印加ゾーンdとして、高周波加熱部もガス加熱部9も設けなくても、良好な成形物が得られる上に、スパークの発生頻度を低減させるだけでなく、装置構成を簡素化することも可能になる。
【0308】
〔実施例17〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン7となるように、加熱ゾーンBを分割した(図17参照)。さらに、ガス加熱部9による外部加熱を、金型温度が120℃となるように調整した。この構成の製造装置を用いて、前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときの原料14の成形性、成形物の組織状態、添加物の効果の発現状態、および焼成状態について評価した。その結果を表7に示す。
【0309】
〔実施例18・19および比較例3〕
前記実施例17において、ガス加熱部9による外部加熱を、金型温度が160℃、200℃、または240℃になるように調整した以外は、実施例17と同様にして前記原料Aから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときの原料14の成形性、成形物の組織状態、添加物の効果の発現状態、および焼成状態について評価した。その結果を表7に示す。
【0310】
【表7】
Figure 0004219114
【0311】
表7の結果から明らかなように、成形性の観点から見れば、金型温度が120℃である場合や、240℃である場合は、外部加熱が好ましくないか不適切であるのに対して、金型温度が160℃である場合や、200℃である場合は、外部加熱が適切となっている。
【0312】
具体的には、実施例17では、金型温度が120℃であるため、高周波加熱に対する外部加熱の比率が低過ぎる。そのため、原料安定化ゾーンや高周波印加休止ゾーンdでは、原料Aの安定化が不十分となり、ある程度の成形性は得られるものの、成形性があまり良くない。一方、比較例3では、金型温度が240℃であるため、外部加熱の比率が高過ぎて、成形物が焦げてしまい、成形が不可能となり、外部加熱による各種特性についても評価できない。
【0313】
これに対して、実施例18および19では、金型温度が適切であるため、外部加熱と高周波加熱とのバランスが良好となる。そのため、原料安定化ゾーンや高周波印加休止ゾーンdでは、原料Aを十分に安定化することができ、大変良好な成形性が得られる。
【0314】
また、表7の結果から明らかなように、外部加熱による各種特性の付与の観点から見れば、実施例17ないし19のように、外部加熱と高周波加熱とのバランスを適宜変化させれば、成形物の組織状態や、添加物の効果の発現状態、焼成状態については適宜変化させることができる。したがって、成形物の用途に応じて、外部加熱の条件を変化させれば、成形物の特性を任意に変化させることができる。
【0315】
〔実施例20・21〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン4または9となるように、加熱ゾーンBを分割した(図14または図26参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Eから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表8に示す。
【0316】
【表8】
Figure 0004219114
【0317】
〔実施例22・23〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン4または10となるように、加熱ゾーンBを分割した(図14または図27参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Fから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度のみについて評価した。その結果を表9に示す。
【0318】
【表9】
Figure 0004219114
【0319】
表8および表9の結果から明らかなように、原料14および成形物の種類に応じて、加熱成形の初期段階または最終段階に、外部加熱単独ゾーンを設けると、原料14に応じたより適切な加熱が可能になり、得られる成形物の品質を向上させることができる。また、スパークの発生頻度をより低下させることもできるので、成形物の生産性をより一層向上させることができる。
【0320】
〔実施例24〜26〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン4、11または12となるように、加熱ゾーンBを分割した(図14、図29(a)・(b)または図30(a)・(b)参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Eから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度、原料14の成形性および成形物の物性について評価した。その結果を表10に示す。
【0321】
【表10】
Figure 0004219114
【0322】
表10から明らかなように、加熱の初期段階に当たるサブゾーンで、平板状の受電部4を受けるレール状の給電部3の形状を変化させて、徐々に給電のレベルを上げることにより、原料14に応じた適切な加熱が可能になり、得られる成形物の品質を向上させることができる。
【0323】
〔実施例27〜29〕
前記仕様の製造装置において、前記分割パターン4、13または14となるように、加熱ゾーンBを分割した(図14、図32(a)・(b)または図33(a)・(b)参照)。この構成の製造装置を用いて、前記原料Fから前記カップコーン8aを加熱成形し、そのときのスパーク頻度のみについて評価した。その結果を表11に示す。
【0324】
【表11】
Figure 0004219114
【0325】
表11の結果から明らかなように、加熱の最終段階に当たるサブゾーンで、平板状の受電部4を受けるレール状の給電部3の形状を変化させて、徐々に給電のレベルを変化させることにより、原料14に応じたより適切な加熱が可能になる。これにより、加熱の最終段階での過剰過熱を回避できるようになり、スパークの発生頻度をより低下させることができるので、成形物の生産性をより一層向上させることができる。
【0326】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、加熱領域が、複数の下位領域に分割されており、各下位領域それぞれに少なくとも上記電源手段および給電手段が設けられている方法である。
【0327】
それゆえ上記方法では、加熱成形のために高周波を印加する領域である加熱領域を複数の下位領域に分割し、各下位領域にそれぞれ電源手段と給電手段とを設けるようになっている。そのため、加熱領域内で高周波エネルギーの集中現象の発生を抑制または回避することができる。その結果、過加熱や絶縁破壊等の発生を効果的に防止することができ、加熱成形物を非常に効率的かつ確実に製造することができるという効果を奏する。
【0328】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記下位領域では、移動経路に沿って連続的に配置されるレール状の給電手段によって、成形型に対して上記高周波の交流電流が印加されるとともに、上記成形型には、上記レール状の給電手段から非接触で上記高周波の交流電流を受電する受電手段が設けられている方法である。
【0329】
それゆえ上記方法では、移動手段により成形型が加熱領域に入った後、移動手段の移動に伴ってレール状の給電手段に沿って受電手段を備える成形型が移動することになる。そのため、成形型が加熱領域を抜けるまで、すなわち給電手段から受電手段が外れるまで加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができるという効果を奏する。
【0330】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記受電手段は平板状に形成されているとともに、上記レール状の給電手段は上記受電手段に対向する対向面を有しており、上記平板状の受電手段を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加する方法である。
【0331】
それゆえ上記方法では、受電手段とこれに対向する対向面とこれらの間の空間によってコンデンサーが形成されることになる。その結果、連続的に移動する成形型に対して、非接触で給電することが可能になり、加熱・乾燥処理を円滑かつ確実に継続することができるという効果を奏する。
【0332】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記レール状の給電手段または受電手段は、該受電手段を介して成形型に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記成形型の移動経路に沿って、その対向面積が変化するように形成されている方法である。
【0333】
それゆえ上記方法では、給電のレベルを変化させるため、成形型の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、成形物の焦げやスパークを回避することが可能になり、成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができるという効果を奏する。特に、加熱成形の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、成形用原料を適切に加熱成形することができるという効果を奏する。
【0334】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記レール状の給電手段は、移動経路に沿って上記対向面の面積が変化するように形成されている方法である。
【0335】
それゆえ上記方法では、対向面の面積を変化させるため、受電手段、対向面、およびその間の空間により形成されるコンデンサーの容量も変化することになる。その結果、給電のレベルを変化させて、加熱成形物への加熱を変化することが可能となり、加熱成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができるという効果を奏する。
【0336】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記レール状の給電手段は、受電手段を介して成形型に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記成形型の移動経路に沿って、その対向間隔が変化するように形成されている方法である。
【0337】
それゆえ上記方法でも、給電のレベルを変化させて成形型の加熱レベルを調節することが可能となる。その結果、過剰加熱を抑えることにより、成形物の焦げやスパークを回避することが可能になり、成形物の成形性を向上させたり、所望の完成品物性を得たりすることができるという効果を奏する。特に、加熱成形の最初または最後の段階で、段階的な加熱処理を実施することができるため、成形用原料を適切に加熱成形することができるという効果を奏する。
【0338】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記下位領域の長さは、該下位領域全体で加熱される、連続的に移動する成形型の変動率が、0.5未満となるように設定されている方法である。
【0339】
また、上記方法においては、さらに、上記下位領域が、成形用原料を加熱する初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に対応する場合、上記連続的に移動する成形型の変動率が、0.1未満となるように、該下位領域の長さを設定すると好ましい。
【0340】
それゆえ上記方法では、一つの下位領域内で高周波の交流電流を印加して誘電加熱する成形型の個数の変動を減少させることができるので、高周波の同調を安定化させることが可能となる。特に、高周波の同調が不安定化し易い加熱成形の初期段階や最終段階に、誘電加熱する成形型の個数の変動を減少させることができる。そのため、高周波の同調をより一層安定化させることが可能となり、その結果、エネルギー効率を向上させることができるだけでなく、スパーク発生を回避することも可能となるという効果を奏する。
【0341】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記成形型が複数の型片からなっており、該複数の型片が、給電手段から給電される給電極のブロックと、接地されている接地極のブロックとに分割可能となっており、これら各ブロックは互いに絶縁されている方法である。
【0342】
それゆえ上記方法では、給電極および接地極の間に成形用原料を挟持した状態で、給電極から高周波を印加することにより、成形用原料に誘電加熱を施すことができるという効果を奏する。しかも、上記成形型が複数の型片からなっており、給電極のブロックと接地極のブロックとに必ず分割できるようになっているため、成形用原料に高周波を印加することで、成形用原料を確実に誘電加熱することができるという効果も併せて奏する。
【0343】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記成形型が、複数の成形型を一体化してなる一体成形型である方法である。
【0344】
それゆえ上記方法では、多数の成形型を一体化して1個の成形型にまとめることになるので、加熱領域に一度に大量の成形型を移動させることができる。その結果、成形物の生産効率を向上することができるという効果を奏する。
【0345】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域の少なくとも一部では、上記高周波の交流電流の印加による誘電加熱と、外部加熱手段による外部加熱とが併用される方法である。
【0346】
それゆえ上記方法では、加熱領域で、少なくとも一部で誘電加熱と外部加熱とが併用されるので、成形用原料に対しては、誘電加熱由来の急激な加熱と、外部加熱由来の熱伝導による緩やかな加熱とが同時に実施されることになる。その結果、成形用原料をより一層確実かつ十分に加熱することができるという効果を奏する。
【0347】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域には、さらに上記高周波の交流電流の印加を一旦休止する高周波印加休止領域が含まれている方法である。
【0348】
それゆえ上記方法では、高周波印加休止領域には高周波を印加するための給電手段等を設ける必要がなくなる。そのため、上記高周波の局在化し易い部位に高周波を印加しないように加熱設備を設計することが可能になるので、高周波エネルギーの集中現象の発生をより一層確実に抑制または回避することができるという効果を奏する。また、給電手段等の配置が比較的難しい部位を高周波印加休止領域とすることによって、加熱設備の構成をより簡素化することもできるという効果も奏する。
【0349】
さらに、誘電加熱と外部加熱が併用される場合には、高周波印加休止領域では、外部加熱のみによる緩やかな加熱が実施されることになる。そのため、成形用原料の特性に応じて高周波印加休止領域を設定することにより、成形性の向上や所望の完成品物性を得ることができるという効果を奏する。また、成形用原料の電気特性変化の最も激しい部分に高周波印加休止領域を設定することにより、高周波エネルギーの集中現象を回避することができるという効果も奏する。加えて、加熱領域内において最も大きな出力の高周波を印加する下位領域の前段で、外部加熱のみにより緩やかな加熱処理を実施することができる。そのため、成形用原料を適切に加熱成形することができるという効果も奏する。
【0350】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域に含まれる高周波印加休止領域は、成形用原料を加熱する初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に設定される方法である。
【0351】
それゆえ上記方法では、加熱成形の初期段階および最終段階の少なくとも一方に、高周波印加休止領域を設けるため、成形用原料に応じた加熱が可能になる。その結果、得られる加熱成形物の品質を向上させたり、生産性を向上させたりすることができるという効果を奏する。
【0352】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記加熱領域においては、各下位領域における成形型への上記高周波の交流電流の印加条件が互いに異なるように設定されている方法である。
【0353】
それゆえ上記方法では、各下位領域で異なる条件で上記高周波を印加するため、各下位領域では異なる条件で加熱を行うことができる。そのため、加熱領域全体として、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるような印加条件を設定できるとともに、より良好な条件で成形型を加熱することもできるため、成形用原料をより一層適切に加熱成形することができるという効果を奏する。
【0354】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記高周波の交流電流の印加条件には、下位領域全体における高周波の交流電流の出力、一つの成形型に対して印加される高周波の交流電流の出力、および下位領域の長さの少なくとも何れかが含まれている方法である。
【0355】
それゆえ上記方法では、各下位領域で、上記各条件の少なくとも何れかが異なるように設定すれば、下位領域における加熱の条件を変化させることができる。その結果、高周波エネルギーの集中を抑制または回避できるだけでなく、成形用原料をさらに一層適切に加熱成形することができるという効果を奏する。
【0356】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記高周波の交流電流の印加条件が、該交流電流の印加によって変化する成形用原料の特性に応じて設定される方法である。
【0357】
それゆえ上記方法では、成形用原料や加熱により得られる成形物の性質に応じて、各下位領域で異なる条件で交流電流を印加することが可能になる。そのため、単に高周波エネルギーの集中を抑制または回避するだけでなく、成形用原料に対してより一層適切に熱量を加えることが可能になり、成形用原料をさらに一層適切に加熱成形することができるという効果を奏する。
【0358】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記成形用原料として、少なくとも、デンプン質と水とを含み、流動性または可塑性を有するデンプン性含水原料が用いられるとともに、加熱成形物として焼成物が製造される方法である。
【0359】
それゆえ上記方法では、上記デンプン質および水を含む含水原料を加熱成形して焼成物を製造する場合に、本発明にかかる加熱成形物の製造方法を用いるため、高品質の焼成物を高い生産効率で製造することができるという効果を奏する。
【0360】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記デンプン性含水原料のデンプン質として小麦粉が用いられるとともに、上記焼成物が、小麦粉を主体とする成形焼き菓子である方法である。
【0361】
それゆえ上記方法では、小麦粉をデンプン質として用いたデンプン性含水原料を焼成して可食容器やクッキー、ビスケットなどの成形焼き菓子を製造する場合に、本発明にかかる加熱成形物の製造方法を用いるため、高品質の成形焼き菓子を高い生産効率で製造することができるという効果を奏する。
【0362】
本発明にかかる加熱成形物の製造方法は、上記方法において、上記移動手段として、複数の支持軸により回転可能に張り巡らされているコンベア手段が用いられる方法である。
【0363】
それゆえ上記方法では、成形型を効率的に加熱領域へ移動できるため、成形物の生産効率を向上させることができるという効果を奏する。また、無限軌道のように連続的に回転移動できるため、製造設備の設置スペースを小さくすることもできるという効果も併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の一形態にかかる製造方法で用いられる製造装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図2】図1に示す製造装置の概略構成を示す回路図である。
【図3】(a)・(b)は、図1に示す製造装置に用いられる一体金型の一例を示す斜視図である。
【図4】(a)・(b)は、図1に示す製造装置に用いられる一体金型の他の例を示す斜視図である。
【図5】(a)は、本発明にかかる製造方法で製造される成形物としてのカップコーンの構成の一例を示す上方俯瞰図であり、(b)は、(a)のD−D矢視断面図である。
【図6】(a)は、本発明にかかる製造方法で製造される成形物としてのワッフルコーンの構成の一例を示す上方俯瞰図であり、(b)は、(a)のE−E矢視断面図である。
【図7】(a)は、本発明にかかる製造方法で製造される成形物としてのトレイの構成の一例を示す上方俯瞰図であり、(b)は、(a)のF−F矢視断面図である。
【図8】(a)・(b)は、図1に示す製造装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトの一例を示す模式図である。
【図9】(a)・(b)は、図1に示す製造装置に含まれる外部加熱手段としてのガス加熱部の構成の一例を示す模式図である。
【図10】(a)・(b)・(c)は、図1に示す製造装置に含まれる給受電部の構成を示す模式図である。
【図11】(a)・(b)は、図10に示す給受電部のより具体的な構成の例を示す模式図である。
【図12】図1に示す製造装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図13】図1に示す製造装置の概略構成のさらに他の例を示す模式図である。
【図14】本発明における実施の他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図15】図14に示す製造装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図16】図14に示す製造装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図17】本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図18】図17に示す製造装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図19】(a)・(b)は、図18に示す製造装置に含まれる外部加熱手段としてのガス加熱部の構成の一例を示す模式図である。
【図20】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトの一例を示す模式図である。
【図21】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトの他の例を示す模式図である。
【図22】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトのさらに他の例を示す模式図である。
【図23】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置に含まれるコンベア部の配置のレイアウトのさらに他の例を示す模式図である。
【図24】従来の製造装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図25】従来の製造装置を大規模化した場合の概略構成の一例を示す模式図である。
【図26】本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図27】図27に示す製造装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図28】(a)・(b)は、図10に示すレール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図29】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置において、レール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図30】(a)・(b)は、図29に示す製造装置において、レール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態の他の例を示す模式図である。
【図31】(a)・(b)は、図10に示すレール状の給電部における出口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図32】(a)・(b)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置において、レール状の給電部における出口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態を示す模式図である。
【図33】(a)・(b)は、図32に示す製造装置において、レール状の給電部における入り口近傍に平板状の受電部が挿入された場合の状態の他の例を示す模式図である。
【図34】(a)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置において、R部位を含むレール状の給電部に挿入される受電部の挿入枚数の変動を示す模式図であり、(b)は、上記受電部の挿入枚数の変動に伴う陽極電流値の変動を示すグラフである。
【図35】(a)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置において、R部位を含むレール状の給電部に挿入される受電部の挿入枚数の変動を示す模式図であり、(b)は、上記受電部の挿入枚数の変動に伴う陽極電流値の変動を示すグラフである。
【図36】(a)は、本発明における実施のさらに他の形態にかかる製造方法で用いられる製造装置において、直製部位からなるレール状の給電部に挿入される受電部の挿入枚数の変動を示す模式図であり、(b)は、上記受電部の挿入枚数の変動に伴う陽極電流値の変動を示すグラフである。
【符号の説明】
1 加熱部
2 電源部(電源手段)
3 給電部(給電手段・レール状手段)
4 受電部(受電手段)
5 一体金型(一体成形型)
6 コンベア部(移動手段・コンベア手段)
7 金型(成形型)
8a カップコーン(焼成物・加熱成形物)
8b ワッフルコーン(焼成物・加熱成形物)
8c トレイ(焼成物・加熱成形物)
9 ガス加熱部(外部加熱手段)
12 電極ブロック(給電極)
13 電極ブロック(接地極)
14 成形用原料
32 側面部(対向面)
B 加熱ゾーン(加熱領域)
b1・b2・b3・b4・b5 サブゾーン(下位領域)
b2−2・d 高周波印加休止ゾーン(高周波印加休止領域)
b1−1 外部加熱単独ゾーン(高周波印加休止領域)
b5−1 外部加熱単独ゾーン(高周波印加休止領域)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a thermoformed product formed by heating a forming material in a state where the forming material is charged in a forming die, and in particular, applying a high-frequency alternating current to the forming die. Thus, the present invention relates to a method for manufacturing a thermoformed product including a step of dielectrically heating a forming raw material.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, for example, using a mold such as a mold, a molding raw material (raw material) is dispensed into this mold, and then the mold is heated to produce a molded product (hereinafter referred to as a mold heating method). Is widely used.
[0003]
The technique of the above-described mold heating method is also widely used in manufacturing molded baked confectionery including edible containers such as corn, monaka, and wafer. In the technical field for producing the above-mentioned molded baked confectionery, as a raw material, various starches as a main component and mixed with water, for example, viscoelastic dough or slurry dough having fluidity Etc. are used.
[0004]
Moreover, the technical field which forms the water-containing raw material which has the said starch as a main component with a shaping | molding die heating method is applied also to the field | area which manufactures a biodegradable molded object other than a molded baked confectionery. In the present specification, a thermoformed product obtained by thermoforming a hydrous raw material mainly composed of starch or the like, such as the molded baked confectionery and the biodegradable molded product, is expressed as a baked product.
[0005]
Here, in the technique of the above-described mold heating method, an external heating method in which a raw material is thermoformed by heat conduction by simply heating a mold has been used. However, in this external heating method, since the molding time is long and the production efficiency is low, and “baking unevenness” occurs due to uneven temperature of the molding die, a uniform molded product cannot be obtained. Therefore, in recent years, a high-frequency heating method has been widely used as a specific heating method in the mold heating method.
[0006]
The high-frequency heating method is generally a method in which a raw material is dielectrically heated by applying a high-frequency alternating current (hereinafter abbreviated as high-frequency) to a mold (corresponding to a heating electrode). Therefore, there is an advantage that the raw material can be uniformly heated and molded, and the heating control is easy. As a technique using this high-frequency heating method, specifically, for example, a manufacturing method and a manufacturing apparatus for a biodegradable molded article disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 10-230527 previously proposed by the present applicants Is mentioned.
[0007]
In the manufacture of a baked product such as molded baked confectionery, a continuous manufacturing process is generally used in which a number of molds are sequentially moved and heated in order to improve manufacturing efficiency. The technique of the above publication employs a non-contact method in which a high frequency is applied to a heating electrode (that is, a mold) without directly contacting the electrode or the like in the continuous manufacturing process.
[0008]
For example, as shown in FIG. 24, in the manufacturing apparatus disclosed in the technique of the above publication, the mold 7 is moved in the direction of the arrow by a conveyor unit (moving means / conveyor means) 6 arranged in an endless flat layout. In a heating zone (heating region) B, which is a region where dielectric heating is performed, a power feeding unit (power feeding means) 3 is disposed along the conveyor unit 6. In addition, the mold 7 is provided with a power receiving unit (power receiving means) corresponding to the power feeding unit 3 in a non-contact state (not shown in FIG. 24). The part is formed.
[0009]
Therefore, when the mold 7 charged with the raw material is conveyed by the conveyor unit 6 and reaches the heating zone B, a high frequency is applied from the power supply unit 3 to the mold 7 in a non-contact manner. The raw material is dielectrically heated. As a result, since the raw material can be heated efficiently and reliably, a molded product having excellent moldability and physical properties can be produced. Further, since non-contact power feeding is performed, it is possible to control the occurrence of sparks and the like in the power supply / reception unit.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above conventional technique, when a high frequency is applied to the entire heating zone B at once, a phenomenon that the high frequency is localized in a part of the heating zone B occurs. Therefore, when the scale of the manufacturing apparatus is increased, the high frequency energy is concentrated due to the localization of the high frequency. As a result, overheating occurs in the raw material at the high frequency localized portion, spark or dielectric breakdown occurs between the molds 7 (electrode portions) at the localized portion, Problems such as sparks occur.
[0011]
That is, in a large-scale manufacturing apparatus, the entire apparatus becomes very large. In addition, from the viewpoint of increasing production efficiency, the invention is not limited to the large-scale configuration described above and is often transported by the conveyor unit 6 using an integral mold in which a large number of molds 7 are arranged in parallel, for example. Therefore, the number of molds 7 conveyed to the heating zone B is considerably increased.
[0012]
Therefore, when the scale of the manufacturing apparatus is increased, the number of raw materials in the mold 7 is also greatly increased. Therefore, in the heating zone B, the output of the high frequency applied in proportion to the increase in the number of raw materials must be increased.
[0013]
For example, the case where the scale of the manufacturing apparatus is small will be described in detail. For example, as shown in FIG. 24, 22 molds 7 are attached to the outer periphery of the conveyor unit 6 and 11 molds 7 are heated in the heating zone B. Suppose that it is possible to do. If the high frequency output of the power supply unit 2 at this time is set to 9 kW, the high frequency output applied to one mold 7 is about 0.8 kW.
[0014]
In this case, since the high frequency output of the entire heating zone B is not so large, even if the high frequency is localized at a specific position in the heating zone B, no large high frequency energy is concentrated. Therefore, overheating, sparks and the like do not occur in particular, and there is almost no influence on the production of the molded product. In other words, the technique of the above publication is very suitable for a small-scale manufacturing apparatus.
[0015]
On the other hand, when the manufacturing apparatus is scaled up, the high-frequency output of the entire heating zone becomes very large, so that the high-frequency energy concentrated in a part of the heating zone increases. As a result, the concentration phenomenon of high-frequency energy, which has hardly become a problem in a small-scale manufacturing apparatus, causes even overheating, sparks, or dielectric breakdown. Therefore, it is difficult to apply the technique of the above publication to a large-scale manufacturing apparatus.
[0016]
More specifically, as shown in FIG. 25, for example, 36 integrated molds 5 are attached to the outer periphery of the conveyor section 6, and the 25 integrated molds 5 can be heated in the heating zone B. Suppose that For example, if the integrated mold 5 is formed by integrating five molds 7, in order to apply a high frequency of about 0.8 kW to a single mold 7, like the small-scale manufacturing apparatus. The output of the power supply unit 2 must be set to 100 kW. Therefore, if calculated simply, in the above example, there is a possibility that high-frequency energy reaching 10 times or more of the case of a small scale may be concentrated.
[0017]
Moreover, when a manufacturing apparatus becomes large scale, the electric power feeding part 3 arrange | positioned in the heating zone B will become longer than the case of a small scale. For example, in FIG. 24, it was 11 molds 7 but in FIG. 25 is 25 molds 7 (integral mold 5). For this reason, depending on the shape of the power supply unit 3, uneven distribution of the high-frequency potential is more likely to occur, so it is practically difficult to provide the power supply unit 3 having a certain length or more. As a result, the efficiency of thermoforming is greatly reduced.
[0018]
The present invention has been made in view of the above problems, and its purpose is to form a raw material charged in a plurality of continuously moving molds by high-frequency heating with a large-scale facility. Another object of the present invention is to provide a method for manufacturing a heat-molded article that effectively suppresses or avoids the occurrence of a concentration phenomenon of high-frequency energy and realizes efficient and safe heating.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above-described problems, the method for producing a thermoformed product according to the present invention charges a molding material into a molding die having at least conductivity, and continuously moves the molding die along a movement path. In this way, the molding material is molded by dielectric heating by continuously applying a high-frequency alternating current in a non-contact manner to the moving mold from the heating region provided along the movement path. In the manufacturing method, the heating region is divided into a plurality of subregions, and each subregionEach is provided with at least power supply means and power supply means.It is characterized by that.
[0020]
  According to the above method, when a high-frequency alternating current (high-frequency) is continuously applied in a non-contact manner to a continuously moving mold, a heating region that is a region to which the high-frequency is applied is divided into a plurality of lower regions. Divided into subregionsEach is provided with a power supply means and a power supply means. for that reasonThe occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon in the heating region can be suppressed or avoided. As a result, the occurrence of overheating, dielectric breakdown, etc. can be effectively prevented, and the thermoformed product can be produced very efficiently and reliably.
[0021]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, in the lower region, the high-frequency alternating current is applied to the mold by the rail-shaped power feeding means continuously arranged along the movement path. In addition, the mold is provided with power receiving means for receiving the high-frequency AC current in a non-contact manner from the rail-shaped power supply means.
[0022]
According to the above method, since the rail-shaped power feeding means is provided in the heating area and the power receiving means is provided so as to correspond thereto, the movement of the moving means after the mold enters the heating area by the moving means. Along with this, the molding die including the power receiving means moves along the rail-shaped power feeding means. Therefore, the heating / drying process can be continued smoothly and reliably until the molding die passes through the heating region, that is, until the power receiving means is detached from the power feeding means.
[0023]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is the method described above, wherein the power receiving means is formed in a flat plate shape, and the rail-shaped power feeding means has a facing surface facing the power receiving means, A high-frequency alternating current is applied in a non-contact manner by causing the flat power receiving means to face the facing surface.
[0024]
According to the above method, the power receiving means moves along the rail-shaped power feeding means in a state where the flat power receiving means faces the opposing surface of the power feeding means in a non-contact manner. At this time, a capacitor is formed by the power receiving means, the facing surface facing the power receiving means, and the space between them. As a result, it is possible to supply power to the continuously moving mold without contact, and the heating / drying process can be continued smoothly and reliably.
[0025]
The method for manufacturing a thermoformed product according to the present invention is such that, in the above method, the rail-shaped power feeding means or power receiving means changes an application level of a high-frequency alternating current applied to the mold through the power receiving means. Further, it is characterized in that it is formed so that its facing area changes along the movement path of the mold.
[0026]
According to the above method, since the power supply level is changed, the heating level of the mold can be adjusted. As a result, by suppressing excessive heating, it is possible to avoid scorching and sparking of the molded product, and it is possible to improve the moldability of the molded product and obtain desired finished product properties. In particular, since a stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of thermoforming, the molding material can be appropriately thermoformed.
[0027]
The method for manufacturing a thermoformed product according to the present invention is characterized in that, in the above method, the rail-shaped power feeding means is formed so that the area of the facing surface changes along the movement path.
[0028]
According to the above method, since the area of the facing surface provided in the power feeding means is changed with the movement of the molding die, the facing area between the facing surface and the power receiving means is changed. For this reason, the capacitance of the capacitor formed by the power receiving means, the opposing surface, and the space between them also changes. As a result, it is possible to change the power supply level and change the heating of the heat-molded product, thereby improving the moldability of the heat-molded product and obtaining desired finished product properties.
[0029]
The method for manufacturing a heat-molded product according to the present invention is the method described above, wherein the rail-shaped power feeding means changes the application level of a high-frequency alternating current applied to the mold via the power receiving means. It is characterized in that it is formed so that the distance between the opposing surfaces changes along the movement path of the mold.
[0030]
Also by the above method, the heating level of the mold can be adjusted by changing the power supply level. As a result, by suppressing excessive heating, it is possible to avoid scorching and sparking of the molded product, and it is possible to improve the moldability of the molded product and obtain desired finished product properties. In particular, since a stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of thermoforming, the molding material can be appropriately thermoformed.
[0031]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, the length of the lower region is heated in the entire lower region, and the variation rate of the continuously moving mold is less than 0.5. It is set so that it becomes.
[0032]
According to the above method, it is possible to reduce the variation in the number of molds that are dielectrically heated by applying a high-frequency alternating current in one subregion, so that the high-frequency tuning can be stabilized, and the anode The increase / decrease in the current value can also be reduced. As a result, not only can energy efficiency be improved, but also the occurrence of sparks can be avoided.
[0033]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, when the lower region corresponds to a region corresponding to at least one of an initial stage and a final stage of heating the forming raw material, The length of the lower region is set so that the variation rate of the moving mold is less than 0.1.
[0034]
According to the above method, it is possible to reduce fluctuations in the number of molds that are dielectrically heated, particularly in the initial stage and the final stage of heat forming, in which high-frequency tuning is likely to become unstable. For this reason, it is possible to further stabilize the tuning of the high frequency, and as a result, it is possible to further improve the energy efficiency and more reliably avoid the occurrence of sparks.
[0035]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, the mold is composed of a plurality of mold pieces, and the plurality of mold pieces are grounded to a block of a feed electrode fed from a power feeding means. It is possible to divide into blocks of grounding electrodes, and these blocks are insulated from each other.
[0036]
According to the above method, the mold is composed of a combination of a supply electrode and a ground electrode that are insulated from each other. Therefore, dielectric heating can be applied to the forming raw material by applying a high frequency from the supply electrode in a state where the forming raw material is sandwiched between the supply electrode and the ground electrode. In addition, the mold is composed of a plurality of mold pieces and can be divided into a supply electrode block and a ground electrode block. Therefore, by applying a high frequency to the molding material that is the heating target, the molding material can be reliably dielectrically heated.
[0037]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is characterized in that, in the above method, the mold is an integral mold formed by integrating a plurality of molds.
[0038]
According to the above method, since a large number of molds are integrated into one mold, a large number of molds can be moved to the heating region at a time. As a result, the production efficiency of the molded product can be improved.
[0039]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the method described above, in at least a part of the heating region, dielectric heating by application of the high-frequency alternating current and external heating by an external heating means are used in combination. It is a feature.
[0040]
According to the above method, since dielectric heating and external heating are used in combination in at least a part of the heating region, for the forming raw material, rapid heating derived from dielectric heating and heat conduction derived from external heating are performed. Slow heating is performed at the same time. As a result, the forming raw material can be heated more reliably and sufficiently. In particular, when the present invention is used for a baking application of a molded baked confectionery, which will be described later, it is preferable because an appropriate baking color, a roasted odor, etc. can be given to the molded baked confectionery in combination with external heating.
[0041]
  In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, the heating region may further includeIn areas where high frequency localization is likely to occurA high-frequency application pause region is included in which the application of the high-frequency alternating current is paused.
[0042]
  According to the above method,Since the heating region includes a high-frequency application pause region in a region where high-frequency localization is likely to occur, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon can be suppressed or avoided more reliably. In addition, it is not necessary to provide power supply means for applying a high frequency in this region,Since it is possible to design the heating equipment so as not to apply a high frequency to a portion where the alternating current is likely to be localized, the occurrence of a high-frequency energy concentration phenomenon can be more reliably suppressed or avoided. Further, the configuration of the heating facility can be further simplified by setting the high-frequency application pause region as a part where the arrangement of the power feeding means and the like is relatively difficult.
[0043]
Furthermore, when dielectric heating and external heating are used in combination, gentle heating only by external heating is performed in the high-frequency application pause region. Therefore, by setting the high-frequency application suspension region according to the characteristics of the molding raw material, it is possible to improve the moldability and obtain desired finished product properties.
[0044]
In addition, by setting the high frequency application suspension region in the portion where the electrical property change of the forming raw material is most severe, the concentration phenomenon of high frequency energy can be avoided. In addition, it is possible to perform a mild heat treatment only by external heating before the lower region where the highest output high frequency is applied in the heating region. Therefore, the forming raw material can be appropriately heat-formed.
[0045]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, the high-frequency application pause region included in the heating region is set to a region corresponding to at least one of an initial stage and a final stage of heating the forming raw material. It is characterized by being.
[0046]
According to the above method, the high frequency application pause region is provided in at least one of the initial stage and the final stage of thermoforming, so that heating according to the raw material for molding becomes possible. As a result, the quality of the obtained thermoformed product can be improved or productivity can be improved.
[0047]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is characterized in that, in the above method, in the heating region, the application conditions of the high-frequency alternating current to the molding die in each lower region are set different from each other. It is said.
[0048]
In the above method, since the high frequency is applied under different conditions in each lower region, heating can be performed under different conditions in each lower region. Therefore, the application conditions that can suppress or avoid the concentration of high-frequency energy can be set for the entire heating area, and the mold can be heated under better conditions, so that the forming raw material can be more appropriately thermoformed. can do.
[0049]
In the method for producing a heat-molded article according to the present invention, in the above method, the application condition of the high-frequency alternating current includes the output of the high-frequency alternating current in the entire lower region, the high-frequency alternating current applied to one mold. It is characterized in that at least one of the output of the alternating current and the length of the lower region is included.
[0050]
According to the above method, the heating condition in the lower region can be changed by setting at least one of the above conditions to be different in each lower region. As a result, not only the concentration of high-frequency energy can be suppressed or avoided, but the forming raw material can be further heat-formed.
[0051]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is characterized in that, in the above method, the application condition of the high-frequency alternating current is set according to the characteristics of the forming raw material that changes by the application of the alternating current. .
[0052]
According to the above method, an alternating current can be applied under different conditions in each subregion depending on the properties of the molding raw material and the molded product obtained by heating. Therefore, it is possible not only to suppress or avoid the concentration of high-frequency energy, but also to more appropriately apply heat to the forming raw material, so that the forming raw material can be further heat-formed.
[0053]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, a starchy hydrous material containing at least starch and water and having fluidity or plasticity is used as the molding material, and the thermoformed product is used. As a feature, a fired product is produced.
[0054]
According to the above method, when the hydrated raw material containing starch and water is thermoformed to produce a baked product, the method for producing a thermoformed product according to the present invention is used, so that a high quality baked product is produced at a high production It can be manufactured with efficiency.
[0055]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is characterized in that, in the above method, wheat flour is used as the starchy material of the starchy hydrous material, and the calcined product is a molded baked confectionery mainly composed of flour. Yes.
[0056]
According to the above method, when producing a baked confectionery such as an edible container, a cookie or a biscuit by baking a starchy hydrous raw material using wheat flour as starch, the method for producing a thermoformed product according to the present invention is used. Since it uses, a high quality molded baked confectionery can be manufactured with high production efficiency.
[0057]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is characterized in that, in the above method, as the moving means, a conveyor means that is rotatably stretched by a plurality of support shafts is used.
[0058]
According to the said method, since a shaping | molding die can be efficiently moved to a heating area | region, the production efficiency of a molding can be improved. Moreover, since it can rotate continuously like an endless track, the installation space of manufacturing equipment can also be reduced.
[0059]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this.
[0060]
The method for producing a heat-molded product according to the present invention allows a plurality of molds charged with a molding raw material to sequentially move continuously while passing through a region (heating zone) to which a high-frequency alternating current is applied. Although the raw material is heated by dielectric heating, the heating zone is further divided into a plurality of subzones, and a power source (oscillator) is provided for each subzone. .
[0061]
As an application to which the present invention is applied, it is an application in which a molding raw material is dielectrically heated by applying a high-frequency alternating current, and in particular, an application for efficiently producing a plurality of thermoformed products continuously. Although it is not particularly limited, for example, as the above-mentioned use, edible containers such as ice cream corn and rice cake, molded baked goods baked into a certain shape such as cookies, biscuits, wafers, etc., or starchy The use which uses the biodegradable molding which has as a main component for the use which manufactures in large quantities and efficiently can be mentioned especially preferably.
[0062]
In the following description, a molded product obtained by heat-molding a starchy hydrous material mainly composed of starch is used as a baked product, such as the molded baked confectionery and the biodegradable molded product. Further, in the present embodiment, as will be described later, since the molding die is a conductive electrode and the molding raw material is a water-containing raw material containing water as described above, a high-frequency alternating current is applied. As a result, dielectric heating occurs, and an electric current flows directly through the water-containing raw material to conduct current heating in which the water-containing raw material is heated. Therefore, the term “dielectric heating” used in the following description includes not only the above-described dielectric heating but also the above-described energization heating performed simultaneously.
[0063]
In the present embodiment, the present invention will be described in detail by taking as an example the case where the present invention is applied to the use for producing the fired product. Moreover, in the following description, the manufacturing method and manufacturing apparatus of a thermoformed product are abbreviated as a manufacturing method and a manufacturing apparatus as appropriate. A high-frequency alternating current is also abbreviated as high-frequency as appropriate. Further, the thermoformed product is also simply abbreviated as a molded product.
[0064]
The manufacturing apparatus used in this embodiment includes a heating unit 1 and a power source unit (power source means) 2 as shown in the schematic circuit diagram of FIG. The heating unit 1 includes a power feeding unit 3 and a plurality of molds (molding dies) 7 corresponding to the power feeding unit 3, and the power supply unit 2 includes a high frequency generation unit 21, a matching circuit 22, and a control circuit 23. . In addition, a molding material 14 is charged in the mold 7. For convenience of explanation, only one mold 7 is shown in FIG.
[0065]
The specific configuration of the high-frequency generator (oscillator) 21 is not particularly limited as long as it generates a high-frequency alternating current. For example, a conventionally known one such as a vacuum tube oscillator is used. Can do. The oscillator may include a matching circuit 22, a control circuit 23, and the like.
[0066]
Examples of the matching circuit 22 include a configuration including a variable capacitor and a variable coil. The matching circuit 22 can obtain optimum output and tuning of a high frequency by changing its electrostatic capacity and inductance in accordance with the forming raw material 14 to be heated. As specific structures of the variable capacitor and the variable coil, conventionally known ones are used and are not particularly limited. Further, the configuration of the matching circuit 22 is not limited to the above configuration including a variable capacitor and a variable coil.
[0067]
The control circuit 23 is not particularly limited as long as it can appropriately control the output of the high frequency to the heating unit 1, that is, the application of the high frequency to the heating zone described later, and a conventionally known control means is used. Can do.
[0068]
The mold 7 included in the heating unit 1 can be divided into a pair of electrode blocks 12 and 13, and a forming raw material 14 as an object to be heated is sandwiched between the electrode blocks 12 and 13. . Further, as will be described later, the electrode block 12 is provided with a power reception unit 4, and the power reception unit 4 and the power supply unit 3 constitute a power supply / reception unit 11. The electrode blocks 12 and 13 are arranged so as to be insulated from each other, and dielectric heating is generated in the forming raw material 14 by a high frequency applied via the power supply / reception unit 11.
[0069]
Of the electrode blocks 12 and 13, the electrode block 12 serves as a supply electrode connected to the power supply / reception unit 11, and the electrode block 13 serves as a ground electrode connected to ground. A more specific configuration of the supply electrode and the ground electrode, that is, the electrode blocks 12 and 13, is not particularly limited as long as they are combined to form a mold having one conductivity. Generally, a mold 7 made of various metals is used. The specific shape of the mold 7 is not particularly limited, and a shape corresponding to the shape of the molded product is used.
[0070]
In other words, the mold 7 is preferably used as the conductive mold used in the present embodiment, and the mold 7 is the above-described feed electrode and ground electrode regardless of its specific shape. It can be divided into two electrode blocks 12 and 13 so as to correspond to.
[0071]
Specifically, for example, if the molded product is a cup cone that serves ice cream or soft cream, as shown in FIGS. 3 (a) and 3 (b), a plurality (5 in the figure) of gold for cones is used. An integrated mold (integrated mold) 5 having a configuration in which the molds 7 are integrated and arranged in a row can be used. As shown in FIG. 3B, the integral mold 5 includes an inner mold piece 5a for molding the inner surface of the cup cone and two outer mold pieces 5b and 5b for molding the outer surface of the cup cone. It is divided into a total of three. The inner mold piece 5a is formed in a substantially conical shape corresponding to the inner space of the cup cone. However, the outer mold pieces 5b and 5b are conical and can be easily taken out in one direction. And divided into two along the longitudinal direction of the cup cone.
[0072]
As described above, in the configuration of FIGS. 3A and 3B, the integral mold 5 is divided into three parts for taking out the cup cone. However, even in this case, the internal mold piece 5a is the above-mentioned supply electrode. Corresponding to the block (electrode block 12), the two external mold pieces 5b and 5b are divided into two blocks so as to correspond to the ground electrode block (electrode block 13). In addition, a plate-shaped power receiving unit 4 is provided on the internal mold piece 5 a so as to correspond to each mold 7.
[0073]
Alternatively, as shown in FIGS. 4 (a) and 4 (b), when obtaining a plate-shaped molded product, a plurality (three in the figure) of plate-shaped molds 7 are integrated and arranged in a line. An integral mold 5 having the above-described configuration is exemplified. In this configuration, since the upper mold piece 5c and the lower mold piece 5d are combined in two mold pieces, the upper mold piece 5c is placed on the supply electrode block (electrode block 12) and the lower mold piece. Reference numeral 5d corresponds to a block of the ground electrode (electrode block 13). In addition, a plate-shaped power receiving unit 4 is provided on the upper mold piece 5 c so as to correspond to each mold 7.
[0074]
As described above, the integrated mold 5 (or mold 7) that also serves as the electrode blocks 12 and 13 used in the present invention integrates a large number of molds 7 into a single integrated mold 5. A large amount of the mold 7 can be moved to the heating zone at a time. As a result, the production efficiency of the molded product can be improved.
[0075]
The integral mold 5 may be composed of three or more mold pieces according to the shape of the molded product and the method of taking out the molded product after molding. The block 12) can be divided into a ground electrode block (electrode block 13). As a result, a high frequency can be reliably applied to the forming raw material 14 (hereinafter abbreviated as raw material) 4.
[0076]
Since the integrated mold 5 becomes the electrode blocks 12 and 13 in the mold 7, a high frequency is applied. Therefore, the supply electrode block (electrode block 12) and the ground electrode block (electrode block 13) constituting the integrated mold 5 are not in direct contact with the raw material 14 interposed. Specifically, an insulating part 50 is provided between these blocks. The insulating unit 50 is not particularly limited as long as it prevents contact between the supply electrode block and the ground electrode block, but various insulators are generally used. Alternatively, a space may be formed instead of the insulator.
[0077]
The integral mold 5 in the present embodiment may be provided with a steam vent (not shown) for adjusting the internal pressure. In a baked product obtained by heat-molding a starch-based water-containing raw material, which will be described later, since the dough serving as the raw material 14 contains starch and moisture, steam is discharged out of the mold 7 as the heat-forming proceeds. However, depending on the shape of the mold 7, the steam may not be discharged. Therefore, by providing the mold 7 with a steam vent, the steam can escape to the outside of the mold 7 and the internal pressure can be adjusted well. The specific configuration of the vapor vent is not particularly limited as long as it has a shape, size, number, and formation position that allow steam to escape uniformly and efficiently to the outside of the mold 7. .
[0078]
Further, depending on the properties of the raw material 14 and the molded product, the entire heating unit 1 including the integrated mold 5 may be a chamber, and the inside may be decompressed by a vacuum pump.
[0079]
In the present embodiment, the molded product produced by applying the present invention is a baked product such as a molded baked confectionery or a biodegradable molded product including an edible container such as a cone, as described above. The specific shape of the fired product is not particularly limited, and various shapes can be mentioned depending on the use of the fired product. Of course, the molded product is not limited to the fired product, and other molded products may be used.
[0080]
For example, as the cone, a cone-shaped cup cone 8a as shown in FIGS. 5 (a) and 5 (b) and a flat disk-shaped waffle as shown in FIGS. 6 (a) and 6 (b). Examples thereof include a cone 8b. The specific size of these cones is not particularly limited.
[0081]
Alternatively, examples of the biodegradable molded product include a flat plate-like tray 8c having a rectangular shape and a peripheral edge as shown in FIGS. 7 (a) and 7 (b). It is not limited. In particular, in the case of a biodegradable molded product, unlike its corn-like edible container, its use has a wide variety, and its shape becomes even more diverse.
[0082]
The raw material 14 for the fired product is not particularly limited. In the present embodiment, starch is the main component, and various subcomponents are added according to other uses, and these are added to and mixed with water, so that it has a plastic dough shape or a fluid slurry shape. The starchy water-containing raw material can be preferably used.
[0083]
For example, in the case of a molded baked confectionery including an edible container such as corn, generally, wheat flour is used as the main starch material, and other starches such as corn starch can also be used. Furthermore, as an auxiliary component, various additives such as seasonings such as salt and sugar, emulsifiers such as fats and oils, fragrances, colorants, stabilizers, swelling agents, thickeners, flavor enhancers can be used. These subcomponents are appropriately selected according to the type of molded baked confectionery and are not particularly limited.
[0084]
Similarly, in the case of the above biodegradable molded product, various starches are the main components, fillers such as diatomaceous earth and cellulose, binders such as various gums, mold release agents such as various oils and fats, colorants and the like. Although it can add as a component, it is not specifically limited. Furthermore, as the main ingredient starch, not only ordinary plant-derived starch (purified starch) and processed agricultural products containing starch such as wheat flour (crude starch), but also chemical treatment of starch such as crosslinked starch, etc. It is also possible to use chemically modified starch obtained as described above.
[0085]
In the present invention, for example, in order to mold the molded article, heating is continuously performed while moving the mold 7 (integrated mold 5) into which the raw material 14 is dispensed. Therefore, the integral mold 5 can be continuously moved by the moving means. Although it does not specifically limit as this moving means, From the viewpoint of the productivity of a molded product, the conveyor part (conveyor means) represented by the belt conveyor is used especially suitably.
[0086]
For example, in the present embodiment, as shown in FIG. 8, a belt-conveyor-like conveyor section 6 stretched in a substantially flat shape by at least two support shafts 15a and 15b and rotatable like an endless track. Used. The direction in which the conveyor unit 6 is stretched is not particularly limited, but is stretched along the horizontal direction in the present embodiment. When the conveyor unit 6 having such a configuration is used, the integral mold 5 can be efficiently moved to the heating zone, and the production efficiency of the fired product is further improved. Moreover, since it can rotate continuously like an endless track, the installation space of the manufacturing apparatus can be reduced.
[0087]
In the following description, the layout of the conveyor unit 6 stretched as shown in FIG. 8 is an endless flat plate layout. Moreover, about the layout of arrangement | positioning of the conveyor part 6, it is not limited to the said endless flat form, The tension | tensile_strength should just be stretched around the several support shaft.
[0088]
In the manufacturing apparatus used in the present embodiment, a plurality (36 in FIG. 8) of integrated molds 5 are attached to the entire outer peripheral surface of the conveyor unit 6. Since the plurality of molds 7 are arranged in a line (five pieces in FIG. 8), the integrated mold 5 is attached to the outer peripheral surface of the conveyor unit 6 so that the longitudinal directions thereof are parallel to each other. The more specific configuration of the conveyor unit 6 is not particularly limited, and can withstand the temperature rise of the integrated mold 5 due to heating, and the integrated mold 5 is attached to the entire outer peripheral surface. As long as the integrated mold 5 can be smoothly transported, any structure may be used.
[0089]
The method for producing a molded product to which the present invention is applied includes at least the following three steps. That is, a raw material injection step for injecting the raw material 14 into the mold 7 (integrated mold 5), a high frequency is applied to the mold 7 (integrated mold 5) into which the raw material 14 is injected, and dielectric heating is generated to perform heat molding. It is a heating process and a molded product taking-out process for taking out the molded product from the mold 7 (integrated mold 5) for which the thermoforming has been completed. Therefore, also in the manufacturing apparatus having the layout shown in FIG. 8, a region where these steps are performed, that is, a process zone is set in advance.
[0090]
In the endless flat plate-like conveyor section 6 as shown in FIG. 8, the raw material injection zone A is set in the upper region of the end portion on the support shaft 15a side (the right end portion in FIG. 8). A heating zone B is set in a region on the downstream side of the rotation direction of the unit 6 (in the direction of the arrow in the figure) and in a region that is a large part of the outer periphery of the conveyor unit 6 that sandwiches the end on the support shaft 15b side, and further downstream On the side, a molded product takeout zone C is set in a region connected to the raw material injection zone A on the lower side of the end portion on the support shaft 15a side.
[0091]
The heating zone B may have at least a configuration as shown in FIG. 2 and be provided with a high-frequency heating means for applying a high frequency to the integral mold 5 to generate dielectric heating. Depending on the type of 14, it is preferable that an external heating means is provided.
[0092]
The external heating means is particularly limited as long as it is configured to heat the raw material 14 in the integral mold 5 by heat conduction by applying heat from the outside of the integral mold 5. It is not a thing. Generally, as shown in FIGS. 9A and 9B, the gas heating unit 9 provided along the shape in which the conveyor unit 6 is stretched over the entire heating zone B is provided. Can be mentioned.
[0093]
In the external heating, the raw material 14 is heated by heat conduction by heating the integral mold 5 from the outside and keeping the temperature of the integral mold 5 (mold temperature) constant. Therefore, as shown in FIGS. 9 (a) and 9 (b), not only the gas heating unit 9 is arranged on the outer peripheral side of the conveyor unit 6, but also the inside of the conveyor unit 6 as shown in FIG. 9 (b). It is very preferable that the gas heating unit 9 is also arranged on the circumferential side. As a result, external heating is performed from the vertical direction of the integrated mold 5, and thus more uniform heating is possible.
[0094]
As the gas heating unit 9, a conventionally known configuration used for manufacturing a fired product can be suitably used, and the specific configuration is not particularly limited. 9A and 9B, for convenience of clarifying the arrangement state of the gas heating unit 9, the power feeding unit 3 is not illustrated as in FIG.
[0095]
In the present invention, in particular, when the molded product is a baked confectionery including the edible container or the like, it is preferable to use not only dielectric heating but also external heating in the heating zone B.
[0096]
Thus, when dielectric heating and external heating are used in combination in the heating zone, in the starch-based hydrous raw material that is the raw material 14, rapid heating of the raw material 14 itself derived from dielectric heating and heat conduction derived from external heating are performed. Slow heating is performed at the same time. As a result, not only can the starchy water-containing raw material be heated more reliably and sufficiently, but also by using the external heating together, the starchy water-containing raw material can be “baked” (baked) to produce various baked goods. This is preferable because it can provide the following characteristics.
[0097]
Specifically, examples of the various characteristics include, but are not limited to, a texture state of a molded product, a manifestation state of an effect of an additive, and a fired state. The level at which these various characteristics are given varies depending on the balance between dielectric heating and external heating, and the control of the balance of each heating differs depending on the type of raw material 14 and the like. There is no particular limitation.
[0098]
Examples of the structure state of the molded article include the thickness of the surface layer structure, the fineness of the internal structure, the state of the internal cell wall, and the deposit trace. In general, when the ratio of external heating to dielectric heating is low, that is, the ratio of dielectric heating is high, the surface layer structure becomes thin, the internal structure becomes fine, the internal bubble walls become thin, and the deposit marks also become thin. Conversely, when the ratio of external heating to dielectric heating is high, the surface layer structure becomes thick, the internal structure becomes rough, the internal bubble wall becomes thick, and the deposit marks become dark.
[0099]
As an expression state of the effect of the additive, for example, expression of the effect of a coloring agent or a fragrance can be cited as an example. For example, in the case of an edible container, a red colorant is often added to the starchy water-containing raw material to color the edible container after baking. However, if the ratio of dielectric heating is high, a slightly brownish red color will develop. Therefore, a good coloring effect is exhibited. On the other hand, when the ratio of external heating is high, the colorant is fading and color development is likely to occur. In the case of the above-mentioned red colorant, the red color cannot be satisfactorily developed and the color becomes brown. In addition, when a fragrance is added, if the ratio of dielectric heating is high, a good flavor remains.However, if the ratio of external heating is high, the remaining flavor remains due to alteration or evaporation of the fragrance components contained in the fragrance. Deteriorate.
[0100]
In general, examples of the firing state include a firing color and a roasted odor. That is, the firing state includes whether or not an appropriate “burnt color” or “fragrance” can be obtained by firing. When the ratio of dielectric heating is high, the firing color and the roasted odor are thin, but when the ratio of external heating is high, the firing color and the roasted odor become deep.
[0101]
The external heating temperature by the gas heating unit 9 is appropriately changed depending on the type of the raw material 14 and the like, and is not particularly limited. For example, in the case of the molded baked confectionery, the heating temperature is controlled on the basis of the mold temperature, and generally the mold temperature is in the range of 110 ° C. or higher and 230 ° C. or lower. External heating is preferable, and the mold temperature is appropriately set within the above range according to the properties of the target molded product.
[0102]
In the present invention, the heating zone B is provided with high-frequency heating means for applying a high frequency to generate dielectric heating, and the high-frequency heating means includes a power supply unit 2 and a power supply unit (power supply unit) 3. Further, as described above, the integrated mold 5 is provided with a power receiving unit (power receiving means) 4 for continuously receiving high frequency from the power feeding unit 3 during movement. The power supply unit 3 and the power reception unit 4 constitute the power supply / reception unit 11 (see FIG. 2).
[0103]
A more specific configuration of the power feeding unit 3 is not particularly limited. For example, the power feeding unit 3 is formed of a conductive material such as a metal, and as illustrated in FIG. A shape having a U-shape (or a substantially U-shape) and having a recess 31 at the center can be mentioned. In other words, the rectangular plate-like member is folded at two fold lines parallel to the longitudinal direction so as to form the side portions 32 and 32 facing each other and the upper surface portion 33 connecting the side portions 32 and 32. The shape formed in the character-shaped cross section can be mentioned.
[0104]
On the other hand, the more specific configuration of the power receiving unit 4 corresponding to this is not particularly limited as long as it can receive high-frequency power in a non-contact manner with the power feeding unit 3, but for example, As shown in FIGS. 10 (a), 10 (b), and 10 (c), there can be mentioned a flat plate structure that is sandwiched in a non-contact manner between the side surface portions 32 and 32 facing each other. The power receiving unit 4 may also be formed of a conductive material such as a metal like the power feeding unit 3.
[0105]
Here, since the power feeding unit 3 is provided along the shape in which the conveyor unit 6 is stretched over the entire heating zone B, a rail-shaped configuration having a “U” -shaped cross section is provided. Can also be expressed as The power receiving unit 4 is connected to the electrode block 12 in a shape corresponding to the rail-shaped power feeding unit 3.
[0106]
For example, as shown in FIGS. 10 (a), (b), and (c), in the above-described integrated mold 5, a mold piece (internal mold piece 5a or above) that becomes a block of the feed electrode (electrode block 12) A power receiving unit 4 is provided on the mold piece 5c). Specifically, in the integrated mold 5 having the configuration shown in FIGS. 3A and 3B or FIGS. 4A and 4B, five or three molds constituting the integrated mold 5 are used. A power receiving unit 4 is provided for each of 7. In this case, a plurality of power feeding units 3 are also arranged in parallel so as to correspond to the individual molds 7.
[0107]
Further, as shown in FIGS. 3 (a) and 3 (b), in the configuration in which the integrated die is composed of five dies 7 ..., the rail-shaped power feeding section 3 is also provided as shown in FIG. 11 (a). Five rows are arranged in parallel.
[0108]
Alternatively, since the integrated mold 5 has five molds 7 integrated, for example, as shown in FIG. 11 (b), for example, the power receiving unit 4 is provided only in the central mold 7, and the other four molds are provided. The integral mold 5 can be configured to apply a high frequency to the molds 7. In this case, the rail-shaped power feeding unit 3 need only be arranged in one row, and thus the configuration of the manufacturing apparatus can be simplified.
[0109]
As described above, in this embodiment, the power supply / reception unit 11 is configured by a combination of the rail-shaped power supply unit 3 and the flat plate-shaped power reception unit 4 that form a “U” -shaped cross section. Therefore, when the integrated mold 5 enters the heating zone B by the conveyance of the conveyor unit 6, the plate-shaped power receiving unit 4 is not placed in the recess 31 (between the opposing side surfaces 32, 32) of the rail-shaped power feeding unit 3. It is pinched by contact. And the power receiving part 4 moves along the rail-shaped electric power feeding part 3 with conveyance of the conveyor part 6 (arrow direction of Fig.10 (a) * (c)).
[0110]
At this time, in the recess 31 of the power feeding unit 3, a capacitor is formed by the power receiving unit 4, the side surface parts 32 and 32 sandwiching the power receiving unit 4, and the space between them. As a result, power supply from the power supply unit 2 to the integrated mold 5 is started, and heating / drying processing is started by dielectric heating. Thereafter, the heating / drying process can be continued smoothly and reliably until the integral mold 5 passes through the heating zone B, that is, until the power receiving unit 4 is detached from the recess 31 of the power feeding unit 3.
[0111]
In other words, in the present invention, the power receiving unit 4 has a flat plate shape, the power feeding unit 3 has a facing surface facing the power receiving unit 4, and the flat power receiving unit 4 is formed on the facing surface. It is preferable to apply a high-frequency alternating current in a non-contact manner by making them face each other. And it is more preferable that the side parts 32 and 32 which oppose each other are provided as the facing surface. Therefore, the power feeding unit 3 may not have a “U” -shaped cross section and may have a flat plate shape having only one side surface portion 32.
[0112]
The specific configurations of the power feeding unit 3 and the power receiving unit 4 are not limited to the configurations described above. That is, depending on the composition of the raw material 14 and the final shape of the molded product, the shape of the power feeding unit 3 and the power receiving unit 4 is appropriately changed, or the manner in which dielectric heating is generated is changed by including other members. May be. For example, the action as a capacitor may be further improved by disposing an insulator between the power receiving unit 4 and the side surface portions 32 and 32.
[0113]
Therefore, the non-contact power feeding in the present invention is not required if the power feeding unit 3 and the power receiving unit 4 (that is, the electrode block 12) are not in direct contact. In this way, if the power supply / reception unit 11 performs power supply in a non-contact manner, the electrodes do not directly contact each other, so that the occurrence of a spark or the like can be avoided in the heating zone.
[0114]
In the manufacturing apparatus used in the present embodiment, as shown in FIG. 1, an integral mold 5 (for example, FIG. 3A) is provided on the outer peripheral surface of a conveyor unit 6 (see FIG. 8) arranged in an endless flat plate layout. An integral mold 5) for the cup cone 8a shown in (b) is attached to the entire surface. Furthermore, a rail-shaped power feeding unit 3 (see FIGS. 10 and 11) that constitutes a part of the heating unit 1 is disposed at a position corresponding to the heating zone B in the conveyor unit 6. Then, the integral mold 5 is moved in the direction of the arrow in the drawing (counterclockwise direction in FIG. 1) by the rotational movement of the conveyor unit 6, and heating is started when the heating zone B is reached.
[0115]
Here, in the present embodiment, as shown in FIG. 1, high frequency can be applied to the 25 integrated molds 5 in the entire heating zone B, and preferably, FIG. It is assumed that external heating is also possible by the gas heating unit 9 shown in FIG. Therefore, the total length of the power feeding unit 3 and the gas heating unit 9 provided in the heating zone B is the length of 25 integrated molds 5.
[0116]
Since the integral mold 5 is for the cup cone 8a shown in FIGS. 3A and 3B, 125 molds 7 can be heated in the entire heating zone B. . Furthermore, the high frequency output of the power supply unit 2 at this time is set to be 100 kW in the entire heating zone B. Therefore, the high frequency output applied to one mold 7 is 0.8 kW.
[0117]
And in this invention, the high frequency heating means provided in the said heating zone B is divided | segmented into plurality. That is, the heating zone B is provided with a plurality of high-frequency heating means including the power supply unit 2 and the power supply unit 3, and the plurality of high-frequency heating units collectively form one heating zone B.
[0118]
In the configuration shown in FIG. 1, the heating zone (heating region) B is divided into two subzones (lower regions) b1 and b2, and each of the subzones b1 and b2 has a power supply unit 2a and 2b and a power feeding unit 3a and 3b. Is provided. Specifically, the upstream side in the rotational movement direction of the conveyor unit 6 is the subzone b1, and the downstream side is the subzone b2.
[0119]
As described above, in the case of a large-scale manufacturing apparatus that applies a heating process to 125 molds 7..., The output of the high-frequency generator 21 is, for example, 100 kW as a very large value as described above. Become. Furthermore, since the conveyor part 6 has an endless flat plate-like layout, the heating zone B is arranged so as to wrap around the end part on the support shaft 15b side of the conveyor part 6, and thus becomes longer. Therefore, when a high frequency is applied, the high frequency is likely to be localized at a specific position, and thus a phenomenon in which large high frequency energy is concentrated at the specific position is likely to occur.
[0120]
In addition, as described above, if the raw material 14 is a water-containing raw material containing moisture, the electrical characteristics of the raw material 14 change greatly due to a change in the amount of water accompanying heating. For this reason, the high frequency is likely to be localized even if the electrical characteristics of the raw material 14 change. Therefore, the concentration phenomenon of high frequency energy is more likely to occur.
[0121]
When the concentration phenomenon of the high-frequency energy occurs, excessive heating (overheating) is likely to occur with respect to some of the integral molds 5, and the formability of the raw material 14 is reduced, or the physical properties of the obtained molded product are deteriorated. Problems such as lowering occur. Furthermore, since the output of the high-frequency generator 21 is originally large, the concentration of high-frequency energy can cause not only overheating but also sparks and even dielectric breakdown.
[0122]
In the prior art, since the scale of the manufacturing apparatus was small (see FIG. 24), there was no problem even if high-frequency energy was concentrated. However, if the manufacturing apparatus was enlarged to increase production efficiency, The following problems occur.
[0123]
On the other hand, in the present invention, the heating zone B is divided into, for example, two subzones b1 and b2, and the high frequency output in each subzone b1 and b2 is also divided from the entire output. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon as described above can be effectively suppressed or avoided, and the occurrence of phenomena such as overheating and dielectric breakdown can be prevented.
[0124]
In the example shown in FIG. 1, the heating zone B is divided into sub-zones b1 and b2 having an equal length and an equal output. Specifically, since the entire length of the heating zone B is the length of 25 pieces of the integrated die 5, each of the subzone b1 and the subzone b2 has a length equivalent to 12.5 pieces of the integrated die 5. Will have. That is, both the power supply unit 3a provided in the subzone b1 and the power supply unit 3b provided in the subzone b2 have the same length, and both of them have 12.5 integrated molds 5 (total 62. A high frequency can be applied to the five molds 7).
[0125]
Further, since the high-frequency output of the entire heating zone B is 100 kW, the high-frequency outputs of the power supply units 2a and 2b provided in the subzones b1 and b2 are both set to 50 kW. Therefore, the output of the entire heating zone B does not change at 100 kW, and the output of the high frequency applied to one mold 7 does not change at 0.8 kW (see FIG. 25).
[0126]
In the present embodiment, as long as the heating zone B is divided into two, the division pattern is not particularly limited. That is, the division of the heating zone B changes as appropriate according to the method of applying a high frequency to the mold 7 (integrated mold 5), the layout of the conveyor section 6, the raw material 14 and the properties and characteristics of the finished product. Can be made.
[0127]
For example, as shown in FIG. 12, the heating zone B is divided into two subzones b1 and b2 in the same manner as in the example shown in FIG. 1, but the length of the subzone b1 (the length of the power feeding portion 3a) is integrated. The length of the mold 5 is nine, the output of the power supply unit 2a is 36 kW, the length of the subzone b2 (the length of the power feeding unit 3b) is the length of 16 of the integral mold 5, and the power supply unit The output of 2b may be 64 kW.
[0128]
In this case, a high frequency can be applied to a total of 45 molds 7 in the subzone b1, and a high frequency can be applied to a total of 80 molds 7 in the subzone b2. The output of the entire heating zone B is 100 kW, and the output for one mold 7 remains 0.8 kW.
[0129]
On the other hand, as shown in FIG. 13, the length of the subzone b1 is set to the length of 16 pieces of the integrated mold 5, the output of the power supply unit 2a is set to 64 kW, and the length of the subzone b2 is set to that of the integrated mold 5. The length may be nine, and the output of the power supply unit 2b may be 36 kW. In this case, a high frequency can be applied to a total of 80 molds 7 in the subzone b1, and a high frequency can be applied to a total of 45 molds 7 in the subzone b2. The output of the entire heating zone B is 100 kW, and the output for one mold 7 remains 0.8 kW.
[0130]
Next, an example of a manufacturing process of a molded product to which the present invention is applied will be described. In the following description, the case where the above-described cup cone 8a is manufactured will be described as an example. Therefore, the raw material 14 is the water-containing raw material, and as the mold 7, an integral mold 5 shown in FIGS. 3A and 3B is used. Of course, the present invention is not limited to this production example.
[0131]
First, among the mold pieces constituting the integrated mold 5, after closing the two external mold pieces 5 b and 5 b constituting the ground electrode block (electrode block 13), the raw material 14 is placed in the mold 7. Inject. Thereafter, the inner mold piece 5a and the outer mold pieces 5b and 5b constituting the supply electrode block (electrode block 12) are clamped (raw material injection step). This raw material injection step is performed in the raw material injection zone A in FIG.
[0132]
The integrated mold 5 into which the raw material 14 is injected is in a state where the raw material 14 is charged and preparation for heat forming is completed. Therefore, the integral mold 5 is conveyed from the raw material injection zone A to the heating zone B by the rotational movement of the conveyor unit 6. In the heating zone B, high frequency is applied from the power supply units 2a and 2b through the power supply / reception unit 11 in a non-contact manner, so that dielectric heating is started and external heating is also started by the gas heating unit 9 (heating) Process). Since the heating zone B is divided into sub-zones b1 and b2 as shown in FIG. 1, for example, as described above, the high-frequency energy concentration phenomenon does not occur. Therefore, the raw material 14 can be formed by heating and drying efficiently and reliably.
[0133]
Thereafter, when the integral mold 5 passes through the heating zone B, the heating / drying process is completed and the molding is completed. Therefore, the inner mold piece 5a and the outer mold pieces 5b and 5b forming the integral mold 5 are released from the clamped state, and the inner molded product (cup cone 8a) is taken out (molded product removing step). ). Thus, a series of manufacturing processes is completed.
[0134]
In addition, for example, other steps such as a raw material stabilization step (or a heating delay step) described below may be added to the manufacturing process, and the manufacturing process is not particularly limited to the above example.
[0135]
For example, in the manufacture of shaped baked confectionery including an edible container such as cup corn 8a, it is preferable that a raw material stabilization step is added before the heating step. In this step, the raw material 14 injected into the mold 7 (integrated mold 5) is held in the mold 7 for a certain period of time and stabilized.
[0136]
As described above, in the production of shaped baked confectionery, it is preferable to use not only dielectric heating but also external heating. At this time, even if external heating means such as the gas heating unit 9 is provided only in the heating zone B, the mold 7 (integrated mold 5) is continuously conveyed by the rotational movement of the conveyor unit 6, In the whole manufacturing apparatus, the mold 7 is hardly cooled even in the raw material injection zone A and the molded product take-out zone C.
[0137]
For example, if external heating for raising the mold temperature to 180 ° C. is performed in the heating zone B, the integrated mold 5 (mold 7) is transported by the conveyor unit 6 and the molded product removal zone C or Even when the raw material injection zone A is reached, the mold temperature is maintained at approximately 180 ° C. Therefore, when external heating is used in combination, the heating zone B can be expressed as extending to the raw material injection zone A and the molded product removal zone C.
[0138]
Therefore, if the injected raw material 14 is allowed to stand in the mold 7 for a certain period of time before the high frequency is applied in the heating zone B, the raw material 14 is moderately heated by the heat conduction from the high-temperature mold 7. External heating will be performed. Since the initial change of the raw material 14 is completed by this gentle heating, when a high frequency is applied to the mold 7 thereafter, good dielectric heating occurs in the raw material 14 in the mold 7. As a result, the moldability of the raw material 14 is improved, and the physical properties of the resulting molded product can be improved.
[0139]
Further, since the raw material 14 is stabilized, a high frequency is not applied to the raw material 14 in a time zone in which the electrical characteristics change most drastically. For this reason, even when a high output high frequency is applied in the heating zone B, the electrical property change of the raw material 14 can be reduced, and the occurrence of the concentration phenomenon of high frequency energy can be further reduced.
[0140]
In the present embodiment, the raw material stabilization step is included in the raw material injection step. Therefore, in the zoning shown in FIG. 8, although not shown, the downstream side of the raw material injection zone A following the heating zone B is the raw material stabilization zone. Therefore, in the raw material injection zone A, the raw material 14 is actually injected in the upstream region, and in the downstream region, the injected raw material 14 is left to be stabilized.
[0141]
As described above, in the present invention, the heating zone to which the high frequency is applied is divided into a plurality of subzones, and a power supply unit and a power supply unit are provided in each subzone. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon in the heating zone can be suppressed or avoided. As a result, the occurrence of overheating, dielectric breakdown, etc. can be effectively prevented, and the moldability and physical properties of the resulting raw material can be improved.
[0142]
[Embodiment 2]
The following will describe another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0143]
In the first embodiment, an example in which the heating zone B is divided into two is given. In the present embodiment, the present invention will be described by giving an example in which the heating zone B is divided into three or more.
[0144]
Specifically, for example, as shown in FIG. 14, the heating zone B is divided into five parts from the upstream side so as to be subzones b1, b2, b3, b4, and b5 with reference to the moving direction of the conveyor unit 6. . In each subzone, power supply units 2a, 2b, 2c, 2d, and 2e and power feeding units 3a, 3b, 3c, 3d, and 3e are provided.
[0145]
Here, with respect to the division pattern of the heating zone B, that is, the length of each subzone (the length of the power feeding units 3a to 3e) and the high frequency output in the power source units 2a to 2e, the concentration of high frequency energy is suppressed or avoided. If possible, there is no particular limitation. Therefore, similarly to the first embodiment, the output and the length may be simply divided into three parts, or the output and the length may be different and applied to one mold 7. It may be divided so that the output of the high frequency is the same.
[0146]
However, it is more preferable that a high frequency with a different output is applied in each subzone according to the properties of the raw material 14 and the finished product. In this case, since heating and drying processes are performed at different levels in each subzone, not only the concentration of high-frequency energy is suppressed or avoided, but also the formability of the raw material 14 and the physical properties of the obtained molded product are further improved. Can be made.
[0147]
For example, in the starch-containing water-containing raw material, it is not preferable to apply a high-frequency high frequency because the electrical characteristics (high-frequency characteristics) change drastically at the initial stage of thermoforming. In addition, since heating and drying are almost completed in the final stage of the heat molding, overheating occurs when a large amount of heat is applied, and the physical properties of the molded product (such as the cup cone 8a) deteriorate.
[0148]
As in the first embodiment, when the heating zone B is equally divided, the lengths of the sub-zones b1 to b5 are the lengths of the five integrated molds 5 as shown in FIG. The outputs from 2a to 2e are also 20 kW. In this divided pattern, high frequency is applied to 25 molds 7 in each subzone, but the output of the entire heating zone B is 100 kW, and the output to one mold 7 is 0.8 kW. It remains.
[0149]
On the other hand, as shown in FIG. 15, the outputs of the power supply units 2 a to 2 e in each subzone may be individually changed according to the properties of the raw material 14 and the cup cone 8 a. Specifically, the lengths of the sub-zones b1 to b5 are the lengths of five of the integral molds 5 respectively, and applying the high frequency to the 25 molds 7 is the same. However, in the division pattern shown in FIG. 15, the outputs of the subzones b1 to b5 are all 5 kW, the outputs of the subzones b2 and b4 are both 20 kW, and the output of the subzone b3 is 50 kW.
[0150]
In other words, in the division pattern, the high-frequency output is gradually increased in the sub-zone b1 to the sub-zone b2 that is the first stage of the heating process, and the sub-zone b3 that is the intermediate stage, and from the sub-zone b3 to the final stage. Conversely, the high-frequency output is gradually reduced over a certain subzone b5.
[0151]
Even in the case of the above-mentioned division pattern, the output of the entire heating zone B remains 100 kW, but in the subzones b1 and b5, the output for one mold 7 is as small as 0.2 kW, and in the subzones b2 and b4, 1 The output for each mold 7 is 0.8 kW, which is the same as the division pattern of FIG. 14, and in the subzone b3, the output for one mold 7 is as large as 2.0 kW. As a result, when the raw material 14 is thermoformed, the amount of heat generated can be reduced at the beginning and end, and the amount of heat generated can be increased in the middle. And the physical properties of the molded product can be further improved.
[0152]
In the example shown in FIG. 15, only the high frequency output of the power supply units 2a to 2e is changed, but the length of each subzone may be changed. For example, as shown in FIG. 16, when the heating zone B is divided into three so as to be subzones b1, b2, and b3 from the upstream side with reference to the moving direction of the conveyor section 6, the lengths of the subzones b1 and b3 The length of the power supply units 3a and 3c is set to the length of five integrated molds 5, the output of the power supply units 2a and 2c is set to 5 kW, and the length of the subzone b2 (the length of the power supply unit 3b) The length of the integrated mold 5 is 15 pieces, and the output of the power supply unit 2b is 90 kW. In the subzones b1 and b3, a high frequency is applied to the 25 molds 7 ..., and in the subzone b2, a high frequency is applied to the 75 molds 7 ....
[0153]
In the case of this division pattern, the length of the entire heating zone B does not change for 25 pieces of the integral mold 5, but the length of the subzone b2 is substantially three times the length of the subzones b1 and b3. . The output of the entire heating zone B is also 100 kW, but in the subzones b1 and b3, the output for one mold 7 is as small as 0.2 kW, and in the subzone b2, the output for one mold 7 is Increased to 1.2 kW.
[0154]
In the division pattern, not only the high frequency output is changed, but also the length of the subzone is changed. Therefore, not only the generation of heat at the beginning and the end when the raw material 14 is thermoformed, but also the lengths of the subzones b1 and b3 are shortened, so the time for reducing the generation of heat can be set short. . In addition, by increasing the length of the subzone b2, it is possible to set a longer processing time for the intermediate zone that requires a sufficient amount of heat for the heating / drying process.
[0155]
As a result, it becomes possible to more appropriately apply heat to the raw material 14, and not only can suppress or avoid the concentration of high-frequency energy, but also further improve the moldability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product. it can.
[0156]
As described above, in this embodiment, the heating zone is divided into three or more subzones, and then the application condition of the high frequency is changed for each subzone. Therefore, different levels of heat can be applied at different times in each subzone, depending on the properties of the raw material and the molded product. As a result, more effective thermoforming is possible, so that a high-quality molded product can be produced efficiently.
[0157]
The high frequency application condition preferably includes at least one of an output of an alternating current of the entire subzone, a high frequency output applied to one mold, and a length of the subzone. . If at least one of these conditions is changed in each subzone, the heating conditions in each subzone can be changed. As a result, not only the concentration of high-frequency energy can be suppressed or avoided, but the moldability of the raw material and the physical properties of the molded product can be further improved.
[0158]
[Embodiment 3]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. 17 to 19 and FIGS. 26 and 27. FIG. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first or second embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0159]
In the first or second embodiment, even when the heating zone B is divided into a plurality of parts, the entire heating zone B uses both the dielectric heating by the high-frequency heating means and the external heating by the external heating means. In this form, a region where only external heating is performed is included by providing a high-frequency application pause zone in which a high-frequency application is paused in part of the heating zone B.
[0160]
Specifically, as shown in FIG. 17, in the present embodiment, the basic division pattern of the heating zone B is the five-division pattern described in the second embodiment. 1 is provided in the entire heating zone B, but the power supply unit 2b and the power supply unit 3b are not provided in the portion corresponding to the subzone b2, and the high frequency application is stopped. Zone b2-2 is set.
[0161]
In the high-frequency application suspension zone b2-2, only the gas heating unit 9 described in the first embodiment is arranged. Therefore, a gentle heat treatment can be performed only by external heating on the upstream side of the subzone b3 that requires the most heat. Therefore, more appropriate heat treatment can be performed on the raw material 14. In addition, since this high frequency application suspension zone b2-2 is implemented only by external heating, it can be said that it is an external heating zone.
[0162]
The high-frequency application pause zone b2-2 corresponds to a portion where the electrical property change of the starchy hydrous raw material which is the raw material 14 is severe. Therefore, by not applying a high frequency in this portion, it is possible to avoid a concentration phenomenon of high frequency energy.
[0163]
In the division pattern shown in FIG. 17, since no high frequency is applied in the high frequency application pause zone b2-2, the heating zone B is substantially divided into four from the viewpoint of dividing the high frequency output. .
[0164]
That is, similarly to the division pattern shown in FIG. 15, the lengths of the sub-zones b1, b2-2, b3, b4, and b5 are all the lengths of the five integrated molds 5, and the power supply units 2a, 2c, and 2d. -Regarding the high-frequency output of 2e, the subzones b1 and b5 are both 5 kW (the output for one mold 7 is 0.2 kW), and the subzone b3 is 50 kW (the output for one mold 7 is 2. 0 kW). However, since the high frequency output of the entire heating zone B is 100 kW, in the present embodiment, except for the high frequency application suspension zone b2-2, the heating zone B is substantially divided into four subzones.
[0165]
Of the subzones b1 and b3 to b5, a region where it is preferable to increase the calorific value is subzone b4. Therefore, the output of the subzone b4 is set to 50 kW (the output for one mold 7 is 1.6 kW). The sub-zone b4 is on the downstream side of the sub-zone b3 that requires the most amount of heat, and on the upstream side of the sub-zone b5 in which the final finishing heating / drying process is performed. Therefore, the high-frequency output may be increased.
[0166]
On the other hand, in the subzones b1 and b5, as described in the second embodiment, a large amount of heat is not required, so it is not preferable to increase the high frequency output. In addition, since the high-frequency output is already set sufficiently high for the subzone b3, if the output is further increased, overheating may occur, which is not preferable.
[0167]
An example of a manufacturing process of a molded product to which the manufacturing method in the present embodiment is applied will be described. Basically, there are only three steps, the raw material injection step, the heating step, and the molded product take-out step described in the first embodiment, but further, external heating is performed during the heating step. ing.
[0168]
The integrated mold 5 in which the raw material 14 is charged by the raw material injection step is conveyed to the heating zone B by the rotational movement of the conveyor unit 6. First, a high frequency is applied together with external heating in the subzone b1, and a “light” heating process is performed in the initial stage. Next, in the external heating zone b2-2, since no high frequency is applied, dielectric heating is not performed, and only external heating is performed. Therefore, the raw material 14 is heated relatively slowly by heat conduction.
[0169]
At the time when the integrated mold 5 moves from the external heating zone b2-2 to the subzone b3, the raw material 14 is stabilized by gentle heating and the raw material 14 is aged (as in the raw material stabilization step in the first embodiment). Cured) Therefore, even if the highest output high frequency is applied in the subzone b3, the initial change of the raw material 14 has already been completed in the integrated mold 5, so that the change in the electrical characteristics of the raw material 14 is reduced, and the raw material 14 is stable. Turn into. As a result, the frequency of occurrence of sparks in the subzone b3 can be reduced, and the moldability of the raw material 14 can be improved.
[0170]
Thereafter, a high output high frequency equivalent to that of the subzone b3 is applied in the subzone b4, so that the heating / drying process proceeds efficiently. Finally, a finishing “light” heating / drying process is performed in the sub-zone b5 to complete the molding of the molded product.
[0171]
As described above, in the present invention, the heating zone B may be provided with a zone in which no high frequency is applied. Further, when the dielectric heating and the external heating are used together, the heating zone B can include the external heating zone. It has become. In particular, by appropriately providing a high-frequency application suspension zone according to the raw material 14, it becomes possible to improve moldability and obtain desired finished product (molded product) properties.
[0172]
Alternatively, in the present embodiment, as shown in FIG. 18, one heating zone B is divided into sub-zones b1 and b2, and a high-frequency application pause zone d is provided between each of the sub-zones b1 and b2. It is good also as a structure which does not provide the gas heating part 9 in the high frequency application suspension zone d.
[0173]
That is, in the subzones b1 and b2, the power supply units 2a and 2b and the power feeding units 3a and 3b are provided, respectively, and the gas heating units 9a and 9b are provided as shown in FIG. In the high-frequency application suspension zone d, not only the power supply unit 2 and the power supply unit 3 but also the gas heating unit 9 is not provided.
[0174]
Specifically, the sub-zone b1 is set on the downstream side of the raw material injection zone A, and its length is nine pieces of the integrated mold 5, so that a high frequency can be applied to a total of 45 molds 7 ... . Moreover, since the high frequency output of the power supply unit 2a in the subzone b1 is 50 kW, the output to one mold 7 is 1.1 kW. Furthermore, as described above, the gas heating section 9a having a length corresponding to the length of the subzone b1 is provided.
[0175]
On the other hand, the sub-zone b2 is set on the upstream side of the molded product take-out zone C and has a length corresponding to 11 pieces of the integrated mold 5, so that a high frequency can be applied to a total of 55 molds 7. Moreover, since the high frequency output of the power supply unit 2b in the subzone b2 is 50 kW, the output to one mold 7 is 0.9 kW. Furthermore, as described above, the gas heating section 9b having a length corresponding to the length of the subzone b1 is provided.
[0176]
Furthermore, the high-frequency application suspension zone d is set between the sub-zones b1 and b2 and in the vicinity of the end of the support shaft 15b in the conveyor section 6, and the length thereof is five pieces of the integral mold 5. Yes. In this high frequency application pause zone d, no high frequency is applied to the total 25 molds 7 and no external heating is performed. Therefore, in other words, the high frequency application suspension zone d is a zone in which the heating operation is suspended.
[0177]
When the layout of the conveyor unit 6 is an endless flat plate shape, the conveyor unit 6 is curved in an arc shape in the vicinity of the support shafts 15a and 15b over which the conveyor unit 6 is stretched. Therefore, the power feeding unit 3 and the gas heating unit 9 are also curved and arranged accordingly. Here, in such a curved part (referred to as R part), high-frequency localization is likely to occur, and when the power feeding part 3 and the gas heating part 9 are formed and arranged in a shape corresponding to the R part, manufacturing is possible. The configuration of the apparatus is also relatively complicated.
[0178]
On the other hand, in the present embodiment, the R region is a zone in which the heating operation is paused. Therefore, a high frequency is not applied at a site where high frequency localization is likely to occur. Therefore, the high-frequency energy concentration phenomenon can be avoided even more reliably.
[0179]
Moreover, as described in the first embodiment, when the external heating is used together, the temperature of the integral mold 5 hardly decreases. Therefore, even if all heating operations are stopped at the R portion, the integral mold 5 External heating is continued for the inner raw material 14.
[0180]
Therefore, the high-frequency application pause zone d is an external heating zone similar to the high-frequency application pause zone b2-2 shown in FIG. As a result, the raw material 14 is stabilized by gentle heating, and the raw material 14 is aged (cured). Therefore, if a high frequency is applied to the raw material 14 in the subzone b2, the formability of the raw material 14 is further improved. It is possible to improve the physical properties of the molded product.
[0181]
Furthermore, since no heating means need be provided in the high-frequency application suspension zone d, the manufacturing apparatus can be designed so that the power feeding unit 3 and the gas heating unit 9 are not provided in the R region. As a result, the configuration of the manufacturing apparatus can be further simplified.
[0182]
Moreover, in this Embodiment, the quality of the molded product obtained can also be improved further by providing a high frequency heating application stop zone in the at least one of the first and last steps in a heating process.
[0183]
As described in the second embodiment, for example, when a molded product is produced by baking the starch-based hydrous raw material, the electrical characteristics (high-frequency characteristics) change drastically at the first stage of thermoforming, so that it is too large. It is not preferable to apply an output high frequency. In other words, in the initial stage of the heating process, since the starchy water-containing raw material contains a very large amount of water (high moisture content), if the starchy water-containing raw material is heated strongly by dielectric heating in this initial stage, A starchy water-containing raw material causes a sudden change in properties. As a result, the moldability of the obtained fired product (heat-molded product) is deteriorated, or the strength of the fired product is extremely reduced. Therefore, for example, when the baked product is an edible container or a molded baked confectionery, there arises a problem that the texture becomes excessively light.
[0184]
Therefore, as shown in FIG. 26, a portion corresponding to the sub-zone b1 is set as a high-frequency application suspension zone b1-1 without providing the power supply unit 2a and the power feeding unit 3a. In other words, the external heating single zone b1-1 is provided in the initial heating stage.
[0185]
Thus, by providing the external heating single zone at the initial stage of the heating process, the raw material 14 can be heated gently. Therefore, the raw material 14 is stabilized in the integral mold 5 (mold 7), and the molded product obtained even if the raw material 14 contains a large amount of water such as the starchy hydrous raw material. It is possible to suppress a decrease in moldability and a decrease in strength. As a result, not only can the quality of the molded product be improved further, but the properties (strength, texture, etc.) of the molded product can be adjusted to the desired properties.
[0186]
Similarly, for example, when a molded product is produced by baking the starchy water-containing raw material, heating and drying are almost completed at the final stage of thermoforming, so overheating occurs when large heat is applied. The physical properties of the molded product are reduced. That is, the final stage of the heating process corresponds to the final finishing stage of drying the molded product. If intense heating such as dielectric heating is performed at this final stage, the molded product will be burnt due to excessive overheating depending on the type of raw material and the shape of the molded product. The occurrence of the burn not only deteriorates the quality of the molded product, but depending on the situation, it is between the upper mold and the lower mold of the integrated mold 5 (internal mold piece shown in FIGS. 3A and 3B). 5a and the outer mold pieces 5b and 5b and the upper mold piece 5c and the lower mold piece 5d shown in FIGS. 4 (a) and 4 (b)) may cause a spark, Production may be difficult.
[0187]
Therefore, as shown in FIG. 27, a portion corresponding to the subzone b5 is set as a high frequency application suspension zone b1-1 without providing the power supply unit 2e and the power feeding unit 3e. In other words, the external heating single zone b5-1 is provided in the final heating stage.
[0188]
Thus, by providing the external heating single zone in the initial stage of thermoforming, it becomes possible to heat the molded article gently at the finishing stage of drying the molded article. For this reason, it is possible to prevent overheating of the molded product. As a result, it is possible to stably produce a high-quality molded product while avoiding the burn of the molded product and the occurrence of sparks derived from the burn.
[0189]
The output of the sub-zones other than the initial stage external heating single zone b1-1 or the final stage external heating single zone b5-1 is not particularly limited. In both the example shown in FIG. 26 and the example shown in FIG. 27, as described above, from the viewpoint of dividing the high-frequency output, it is substantially divided into four. Of course, each of the sub-zones and the external heating single zones b1-1 and b5-1 are all the lengths of the five integrated molds 5.
[0190]
Therefore, similarly to the example shown in FIG. 17, the output of a region where it is preferable to increase the heat generation amount among the sub-zones may be set high.
[0191]
In the example shown in FIG. 26, the subzone b1 is replaced with the external heating single zone b1-1. Therefore, in the subzone b2 immediately downstream thereof, the output is 20 kW (the output for one mold 7 is 0.8 kW). Set and perform moderate dielectric heating after external heating. And in the subzone b3 and the subzone b4 which are further downstream, the output is set to 30 kW (the output for one mold 7 is 1.2 kW), and strong heating is performed. Thereafter, in the subzone b5, the output is set to 20 kW (the output for one mold 7 is 0.8 kW), and dielectric heating with a mild finish is performed.
[0192]
In the example shown in FIG. 27, since the subzone b5 is replaced with the external heating single zone b5-1, first, in the subzone b1 which is the most upstream, the output is 20 kW (the output for one mold 7 is 0. 0). 8 kW), and gentle heating in the initial stage is performed. And in the subzone b2 and the subzone b3 which are the downstream, an output is set to 30 kW (the output with respect to the one metal mold | die 7 is 1.2 kW), and strong heating is implemented. Thereafter, in the subzone b4, the output is set to 20 kW (the output for one mold 7 is 0.8 kW), and the heating is gradually changed from strong heating to gentle heating. In the external heating only zone b5-1, the finishing gentle heating is performed. To implement.
[0193]
Although not shown, the output of each subzone may be equalized in both the example shown in FIG. 26 and the example shown in FIG. For example, in the example shown in FIG. 26, the outputs of the subzones b2, b3, b4, and b5 may all be set to 25 kW (the output for one mold 7 is 1.0 kW). Similarly, in the example shown in FIG. 27, the outputs of the subzones b1, b2, b3, and b4 may be set to 25 kW (the output to one mold 7 is 1.0 kW).
[0194]
Here, the method of setting the high-frequency application suspension zone in the present embodiment is not limited to any of the above-described examples. That is, the subsonic zone b3 and the subzone b4 may be a high frequency application suspension zone, or the initial stage external heating single zone b1-1 and the final stage external heating single zone b5-1 are combined to apply a high frequency. Only the subzones b2, b3, and b4 may be used. That is, the heating zone B in the present embodiment may be designed so that a preferable heat treatment can be performed according to the type of the molded product or the raw material 14, and it goes without saying that the heating zone B is not limited to the above-described example. Of course, there may be a case where it is only necessary to change the output for each subzone in the second embodiment.
[0195]
As described above, in the present embodiment, the heating zone includes the high-frequency application pause zone. Therefore, when dielectric heating and external heating are used in combination, gentle heating by external heating is performed in the high-frequency application pause zone. Will be implemented. Therefore, by setting the high-frequency application suspension zone according to the molding raw material, it is possible to improve moldability and obtain desired finished product properties. In addition, by setting the high frequency application suspension zone at the portion where the electrical property change of the forming raw material is most severe, the concentration phenomenon of high frequency energy can be avoided. In addition, since a gentle heat treatment by external heating can be performed before the sub-zone to which the highest output high frequency is applied in the heating zone, the forming raw material can be appropriately heat-formed.
[0196]
Further, in the present embodiment, since the high-frequency application pause zone is included, it is possible to design the manufacturing apparatus so as not to apply a high frequency to a portion where high frequency is easily localized. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon can be avoided even more reliably.
[0197]
Furthermore, due to the characteristics of external heating, this zone can be an external heating zone in which only external heating is performed, whether or not an external heating means is provided in the high-frequency application suspension zone. In particular, if a portion where the arrangement of the power feeding unit and the external heating means is relatively difficult is set as a high frequency application suspension zone, it is not necessary to provide various heating means. As a result, the configuration of the manufacturing apparatus can be further simplified.
[0198]
In addition, by providing a high-frequency application suspension zone in at least one of the initial and final stages of the heating process, heating according to the raw material becomes possible, improving the quality of the resulting molded product and improving productivity. You can make it. In particular, the method of providing a high-frequency application suspension zone in the initial stage or the final stage uses a raw material having a high water content such as a starchy hydrous raw material, or produces a molded product that is easily burnt, such as the fired product. In some cases, it can be particularly preferably used.
[0199]
[Embodiment 4]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first to third embodiments are given the same reference numerals, and explanation thereof is omitted.
[0200]
In the first to third embodiments, the case where the conveyor unit 6 is laid out in an endless flat plate shape has been described as an example. In the present embodiment, another layout of the conveyor unit 6 will be described.
[0201]
For example, as an arrangement layout of the conveyor unit 6, as shown in FIGS. 20 (a) and 20 (b), a ferris wheel-like layout that is arranged in an annular shape and is erected in the vertical direction can be cited. When viewed from above, as shown in FIG. 20A, the integrated mold 5 is conveyed so as to rotate in the direction of the arrow from top to bottom (in the direction of the arrow). When viewed from the side, as shown in FIG. 20B, the integrated mold 5 is attached to the entire outer peripheral surface of the cylindrical conveyor portion 6 and is conveyed so as to rotate in the direction of the arrow.
[0202]
As shown in FIG. 20 (a), in this ferris wheel-like layout, the process zones of the raw material injection zone A, the heating zone B, and the molded product take-out zone C are set as in the endless flat plate-like layout. However, in view of layout, it is preferable that the raw material injection zone A and the molded product removal zone C are set downward. Thereby, it is possible to smoothly inject the raw material 14 and take out the molded product.
[0203]
Or as shown to Fig.21 (a) * (b), the horizontal disk-shaped layout which is arrange | positioned circularly with respect to a horizontal surface and rotates is mentioned. When viewed from above, as shown in FIG. 21A, the integrated molds 5 are arranged radially and are conveyed so as to rotate in the direction of the arrow. When viewed from the side, as shown in FIG. 21 (b), the integrated molds 5 are radially arranged and attached to the upper surface of the annular conveyor portion 6 and rotated in the direction of the arrow. To be conveyed.
[0204]
As shown in FIG. 21 (b), in this horizontal disk-shaped layout, the raw material injection zone A, the heating zone B, and the molded product take-out zone C are the same regardless of which part of the conveyor unit 6 is set. Therefore, the setting position of each process zone is not particularly limited.
[0205]
Furthermore, as shown in FIGS. 22A and 22B, there is a linear layout that moves so as to reciprocate on a horizontal plane. When viewed from above, as shown in FIG. 22 (a), for example, 13 integrated molds 5 are arranged in parallel along the longitudinal direction, and these reciprocate in the arrow direction. When viewed from the side, as shown in FIG. 22 (b), the integrated mold 5 is attached to the upper surface of the conveyor unit 6 arranged on the horizontal plane, and is conveyed so as to rotate in the direction of the arrow. .
[0206]
As shown in FIG. 22B, in this linear layout, the heating zone B is set at the center, and the raw material injection zone A and the molded product take-out zone C are used at both ends of the conveyor unit 6. It is preferably set.
[0207]
Alternatively, as shown in FIGS. 23A and 23B, two rows of linear arrangements 51 in which a plurality of integrated molds 5 are arranged in parallel along the longitudinal direction are arranged in parallel, and the integrated mold 5 is formed at both ends thereof. A partial tact type layout in which is sequentially moved to the adjacent linear arrangement 51.
[0208]
When viewed from above, as shown in FIG. 23 (a), one linear arrangement is composed of 13 integral molds 5, and each linear arrangement 51 is equivalent to one integral mold 5. Adjacent to each other with a shift. Then, for example, at the left end of the linear arrangements 51 and 51 in the figure, the integrated mold 5 moves upward from the lower linear arrangement 51 in the figure, and from the upper linear arrangement 51 at the right end in the figure. The integrated die 5 moves downward. When viewed from the side, as shown in FIG. 23 (b), the integrated mold 5 is provided on the upper surface of the conveyor section 6 and moves in the direction of the arrow, and at both ends, the integrated mold 5. The adjacent movement to the linear arrangement 51 is made.
[0209]
As shown in FIG. 23A, in this partial tact type layout, the raw material injection zone A, the heating zone B, and the molded product take-out zone C are the same regardless of which part of the conveyor unit 6 is set. Therefore, the setting position of each process zone is not particularly limited.
[0210]
The layouts described above including the endless flat plate layout can be roughly divided into a configuration in which the integrated mold 5 is provided on the outer peripheral surface of the endless conveyor section 6 and a conveyor formed so as to spread in a horizontal plane. It can be summarized in a configuration in which the integrated mold 5 is provided on the upper surface of the portion 6. However, which layout and configuration is preferable varies depending on the properties of the raw material 14 and the molded product, restrictions on the location where the manufacturing apparatus is installed, and the like, and is not particularly limited. Each of the layouts and configurations described above is merely an example, and other layouts and configurations can be used in the present invention.
[0211]
As described above, in the manufacturing method according to the present invention, the layout of the conveyor portion is not limited to one type, and depends on the properties of the forming raw material and the molded product, or the restrictions on the place where the manufacturing apparatus is installed. Therefore, a preferable layout can be set as appropriate.
[0212]
[Embodiment 5]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in Embodiments 1 to 4 are given the same reference numerals, and explanation thereof is omitted.
[0213]
In the first to fourth embodiments, the specific configuration of the heating zone B has been described in detail. In the present embodiment, a more preferable configuration of the power supply / reception unit will be described in detail.
[0214]
Specifically, as described in the first embodiment, in the manufacturing apparatus used in the present invention, the heating unit 1 includes the power feeding unit 3 and the mold 7 (or the integrated mold 5). (Refer to FIG. 2 and others), the power feeding unit 3 is in a rail shape, and is configured to be combined with a plate-shaped power receiving unit 4 included in the mold 7 (see FIGS. 10A to 10C). ). In this configuration, for example, as shown in FIGS. 28A and 28B, the flat power receiving unit 4 is sandwiched between the rail-shaped power feeding units 3 in a non-contact manner while proceeding in the direction of the arrow in the figure. Go.
[0215]
Usually, the shape of the rail-shaped power feeding part 3 only has to be the same in both the vicinity of the entrance to the power feeding part 3 shown in FIGS. 28A and 28B and other parts. For example, it may be a “U” -shaped (or substantially U-shaped) cross section. However, when the vicinity of the entrance and the other part are the same shape, power supply is suddenly started from the power supply unit 3 to the power reception unit 4, which is not preferable depending on the type of the raw material 14 and the molded product. There is.
[0216]
For example, as described in the second and third embodiments, for example, in the starchy hydrous raw material, the electrical characteristics (high-frequency characteristics) change drastically at the initial stage of thermoforming. It is not preferable to apply.
[0217]
Therefore, if the shape of the power feeding unit 3 is changed in the vicinity of the entrance to each subzone in the heating zone B to gradually increase the power feeding level, the raw material 14 can be gradually heated. Thereby, the raw material 14 is stabilized in the integral mold 5 (mold 7), and even if the raw material 14 contains a lot of water like the starch-based hydrous raw material, the obtained molding is obtained. It is possible to suppress deterioration of moldability and strength of the product. As a result, not only can the quality of the molded product be improved further, but the properties (strength, texture, etc.) of the molded product can be adjusted to the desired properties.
[0218]
Specifically, as shown in FIGS. 29 (a) and 29 (b), the shape of the pair of flat side portions 32 and 32 sandwiching the flat power receiving portion 4 in a non-contact manner has an area toward the vicinity of the entrance. Is formed so as to have a substantially triangular shape with a hypotenuse that is inclined so as to be reduced, that is, ascending in the traveling direction of the integral mold 5. As a result, the overlapping area of the power receiving unit 4 and the side surfaces 32 and 32 sandwiching the power receiving unit 4 gradually increases as the integral mold 5 advances, so that the power receiving unit 4, the side surface units 32 and 32, and The capacity of the capacitor formed in the space between them will also increase. As a result, the power supply level can be gradually increased to gradually heat the raw material 14.
[0219]
Alternatively, as shown in FIGS. 30 (a) and 30 (b), the distance (opposite spacing) between the pair of side surface portions 32 and 32 is increased toward the vicinity of the entrance, that is, the side surface portions 32 and 32 The rail-shaped power feeding section 3 is formed so that the interval is narrowed as it goes in the traveling direction of the integrated mold 5. As a result, the space between the power receiving unit 4 and the side surfaces 32 and 32 sandwiching the power receiving unit 4 is gradually narrowed as the integral mold 5 advances, so that the power receiving unit 4, the side surface units 32 and 32, And the capacity | capacitance of the capacitor | condenser formed in the space between it will also increase. As a result, the raw material 14 can be gradually heated by gradually increasing the power supply level.
[0220]
Similarly, the shape of the rail-shaped power feeding portion 3 may be the same as that of the portion near the outlet of the power feeding portion 3 shown in FIGS. 31A and 31B or other portions. However, if the vicinity of the outlet and the other part have the same shape, the power supply from the power supply unit 3 to the power reception unit 4 is suddenly terminated, which may not be preferable depending on the type of the raw material 14 and the molded product.
[0221]
For example, as described in Embodiments 2 and 3 above, for example, in a fired product obtained by firing the starchy hydrous raw material, if a large amount of heat is applied at the final stage of thermoforming, charring due to overheating occurs. The physical properties of the molded product are reduced. There is also the possibility of sparking due to scorching.
[0222]
Therefore, in the vicinity of the outlet in each sub-zone in the heating zone B, if the shape of the power feeding unit 3 is changed to gradually lower the power feeding level, the heating level of the raw material 14 can be gradually lowered. Become. Thereby, it becomes possible to gently heat the molded product in the drying finishing stage of the molded product. For this reason, it is possible to prevent overheating of the molded product. As a result, it is possible to stably produce a high-quality molded product while avoiding scorching and sparks derived from scorching in the molded product.
[0223]
Specifically, as shown in FIGS. 32 (a) and 32 (b), the shape of the pair of side surfaces 32 and 32 is gradually reduced toward the vicinity of the outlet, that is, the integrated mold 5 The power feeding portion 3 is formed so as to have a substantially triangular shape having a hypotenuse that inclines so as to descend in the traveling direction. As a result, the overlapping area between the power receiving unit 4 and the side surfaces 32 and 32 sandwiching the power receiving unit 4 gradually decreases as the integral mold 5 advances, so that the power receiving unit 4, the side surface units 32 and 32, and The capacity of the capacitor formed in the space between them will also decrease. As a result, it is possible to gradually reduce the power supply level and gradually reduce the heating of the molded product.
[0224]
Alternatively, as shown in FIGS. 33 (a) and 33 (b), the distance (opposite spacing) between the pair of side surface portions 32, 32 is gradually increased toward the vicinity of the outlet, that is, the side surface portions 32. The rail-shaped power feeding part 3 is formed so that the interval of 32 is increased as it goes in the traveling direction of the integrated mold 5. As a result, the space between the power receiving unit 4 and the side surfaces 32 and 32 sandwiching the power receiving unit 4 gradually increases as the integral mold 5 advances, so that the power receiving unit 4, the side surface units 32 and 32, And the capacity | capacitance of the capacitor | condenser formed in the space between them also decreases. As a result, it is possible to gradually reduce the power supply level and gradually reduce the heating of the molded product.
[0225]
As described above, in the present embodiment, the power receiving unit 4 and the power supply are fed along the traveling direction (movement path) of the integrated mold 5 so that the application level of the high frequency applied to the integrated mold 5 is gradually changed. The power feeding unit 3 is formed so as to change the area (opposite area) where the side surface part (opposing surface) 32 of the part 3 overlaps, or the power receiving unit 4 along the traveling direction (movement path) of the integrated mold 5 The power feeding unit 3 is formed so as to change the spacing (opposite spacing) between the power feeding unit 3 and the side surface part (opposing surface) 32 of the power feeding unit 3. Thereby, the moldability of a molded product can be improved, or a desired finished product physical property can be obtained.
[0226]
In addition, as a method of changing the facing area, as described above, a method of changing the area of the side surface portion (facing surface) 32 along the traveling direction is preferably used. As a method of changing the facing distance, As described above, a method of changing the distance between the pair of side surface portions (opposing surfaces) 32 and 32 along the traveling direction is preferably used, but is not limited to these methods. Moreover, although the example mentioned above demonstrated the case where an opposing area and an opposing space | interval were changed continuously, it is not limited to this. That is, as long as the application level of the high frequency can be changed, the distance between the side surface portion 32, that is, the facing surface, and the power receiving unit 4 may be changed in any manner, for example, stepwise.
[0227]
Furthermore, in this Embodiment, in order to change the application level of a high frequency, it has the structure which changes the shape of the electric power feeding part 3, However, This invention is not limited to this. In particular, when the facing area of the power feeding unit 3 and the power receiving unit 4 is changed, the configuration of the power receiving unit 4 instead of the power feeding unit 3 may be changed.
[0228]
As described above, in the present embodiment, at least one of the vicinity of the entrance and the exit to the heating zone, the rail-like power feeding unit that receives the flat plate-like power receiving unit, or the power receiving unit is moved along the movement path of the power receiving unit (that is, It is formed in a shape that changes along the movement path of the mold so that the power supply level can be changed.
[0229]
Therefore, as in the second and third embodiments, the level of heating can be adjusted, and the moldability of the molded product can be improved and desired finished product properties can be obtained. In particular, since the stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of the heating step, the forming raw material can be appropriately heat-molded.
[0230]
Moreover, by combining the shape change of the rail-shaped power feeding part in the present embodiment, the division of the heating zone in the first to third embodiments, the change in the output for each zone, the setting of the high frequency application suspension zone, etc. It becomes possible to adjust the strength of heating at any place. Therefore, for example, by changing the shape of the power feeding unit at the vicinity of the entrance and exit of each subzone, it is possible to perform more appropriate heat treatment according to the state of the raw material and the molded product.
[0231]
[Embodiment 6]
The following will describe still another embodiment of the present invention with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first to fifth embodiments are given the same reference numerals and explanation thereof is omitted.
[0232]
In the first to fifth embodiments, the configuration of the heating zone B and the power supply / reception unit has been described. However, in this embodiment, a preferred method in the case where the power reception unit, that is, the mold proceeds to the heating zone will be described in detail. .
[0233]
Specifically, for example, as exemplified in the first to third embodiments, the layout of the conveyor unit 6 is an endless flat plate, and the conveyor unit 6 has an arc shape in the vicinity of the support shafts 15a and 15b over which the conveyor unit 6 is stretched. It is assumed that it is curved (see FIGS. 1 and 14). At this time, the power feeding unit 3 is also curved and arranged in accordance with the curved part (R part) of the conveyor unit 6. Here, when the mold 7 moves, the distance of the mold 7 that moves in a certain time differs between the straight part and the R part of the conveyor unit 6.
[0234]
For example, as shown in FIG. 34 (a), if the shape of the power feeding unit 3 is a high-frequency application zone (such as subzone b2 shown in FIG. 14) having a shape including both a straight portion and an R portion, The number of power receiving units 4 inserted in the power feeding unit 3 (sandwiched between the side surface portions 32 and 32) always varies. In other words, the number of molds 7 that are dielectrically heated in the high frequency application zone always varies. In the example shown in FIG. 34A, the number of inserted power receiving units 4 (that is, the mold 7) into the power feeding unit 3 varies from 1.7 to 2.3, and the average number of inserted sheets is two. On the other hand, the fluctuation rate is ± 15%, that is, 1/4. In this case, if the output of the power supply unit 2 is 5 kW, the output for one mold 7 varies from 2.17 kW to 2.94 kW.
[0235]
As described above, if the number of flat power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3, that is, the integral molds 5 is not constant, high-frequency tuning becomes unstable. Therefore, as shown in FIG. 34B, a high timing and a low timing of the anode current value are periodically generated. That is, in the anode current value, the timing at which the tuning is matched and the timing at which the tuning is not matched appear alternately and continuously, and as a result, a state where the anode current value is high and a state where the anode current value is low occur alternately. Become. In the example shown in FIG. 34 (a), as shown in FIG. 34 (b), the anode current value fluctuates from a minimum of 0.3A to a maximum of 0.7A, and greatly fluctuates from an average value of 0.5A. Will be.
[0236]
In particular, in the first stage (initial stage) of the heating process, the state change of the raw material 14 is most severe, and in the final stage of the heating process, the moisture content of the raw material 14 is the lowest. For this reason, the tuning of the high frequency is likely to become more unstable, and the fluctuation of the anode current value is most likely to be the most severe. Therefore, if the number of the plate-like power receiving units 4 inserted into the power supply unit 3, that is, the molds 7 is not constant in the initial stage and the final stage of the heating process, the heating efficiency is likely to be reduced at timings that are not synchronized. Furthermore, there is a risk of sparks.
[0237]
Moreover, the output of the power supply part 2 needs to match the maximum value (peak value) of the anode current value. In the example shown in FIGS. 34A and 34B, the output of the power supply unit 2 is 5 kW, and only an average anode current value of 0.5 A can be applied. Therefore, it becomes necessary to use the power supply part 2 provided with an excessive output, and the manufacturing cost of a molded article increases. Furthermore, in order to control the high frequency tuning to be constant, there is a problem that it is necessary to adjust the capacitance and inductance at a very high speed.
[0238]
Of course, depending on the type of the raw material 14 and the type of the molded product, the problem that the synchronization of the high frequency becomes unstable may not have a great effect, but a baked product is produced using a starchy hydrous raw material. In some cases, it is desirable to stabilize the high frequency tuning.
[0239]
Therefore, as shown in FIG. 35 (a), as in the example shown in FIG. 34 (a), if the high-frequency application zone has a shape including both the straight part and the R part, Extend the length.
[0240]
Specifically, as shown in FIG. 35 (a), when viewed from the direction of travel of the mold 7, the rail-shaped power feeding portion 3 is moved from a part before and after the R part starts to be bent before the end of the bending. Extend to the rank. As a result, the number of power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3 is changed from 3.4 to 4.0. Since the variation of the number of molds 7 being heated is ± 0.25, the number of variations of the mold 7 itself does not change, but the average number of insertions is 3.7, but the variation The rate becomes ± 8%, and the variation rate is clearly lower than the example shown in FIG.
[0241]
Moreover, the fluctuation | variation of the output with respect to the metal mold | die 7 is also 1.25 kW to 1.47 kW, and it falls from the example shown to Fig.34 (a). Further, as shown in FIG. 35 (b), although the anode current value fluctuates, the fluctuation of the anode current value is suppressed from a minimum of 0.5A to a maximum of 0.7A, approaching around 0.6A. . That is, in this example, the output of the power supply unit 2 is 5 kW, which is the same as the example shown in FIG. 34A, but an average anode current value of 0.6 A can be applied. Therefore, it turns out that energy efficiency is improving.
[0242]
Thus, in the present invention, when the high-frequency application zone includes a straight part and an R part, it is preferable to extend the length. As a result, the fluctuation rate of the number of dies to be heated in one subzone can be reduced, the fluctuation of high-frequency tuning can be reduced, and the anode current value can be relatively stabilized. Therefore, the energy efficiency of dielectric heating by applying a high frequency can be improved, and the risk of spark generation can be reduced.
[0243]
Furthermore, as shown in FIG. 36 (a), the high-frequency application zone may be composed of only a straight portion. In this case, since the R portion is not included, the number of power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3 is almost constant at three, the average number of inserted units is three, and the variation in the number of heating molds 7 is Approximately ± 0. Further, the fluctuation of the output for one mold 7 is also constant at 1.65 kW, and as shown in FIG. 36 (b), the fluctuation of the anode current value is suppressed from the minimum 0.6A to the maximum 0.7A. , Approaching around 0.65A. That is, in this example, the output of the power supply unit 2 is 5 kW, which is the same as the example shown in FIGS. 34 (a) and 35 (a), but an average anode current value of 0.65A can be applied. Therefore, it can be seen that the tuning of the high frequency is very stable and the energy efficiency is further improved.
[0244]
As described above, when the heating zone B is designed according to the type of the raw material 14 or the molded product, for example, as described in the third embodiment, a high frequency is applied only at a straight portion with the R portion as a high frequency application pause zone. By adopting such a configuration (see FIG. 18), it becomes possible to stabilize high-frequency tuning and to realize an increase in energy efficiency, avoidance of spark generation, and the like.
[0245]
Here, the design of the heating zone B needs to enable preferable heating according to the state change of the raw material 14 and the type of the finally obtained molded product, and particularly in the third and fifth embodiments. As described above, when a high frequency is applied in the initial stage or the final stage where the state change of the raw material 14 is large, the high frequency application zone is preferably designed so as to suppress fluctuations in the anode current value.
[0246]
However, when designing the heating zone B, the high-frequency application zone cannot always be configured with only the above-described linear portion in consideration of the state change of the raw material 14 and the type of molded product finally obtained. Further, even if the high-frequency application zone is configured by only the straight portion, the number of the power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3 may not be constant.
[0247]
Furthermore, as shown in FIG. 36 (b), the anode current value actually fluctuates in the range of 0.6A to 0.7A even if the number of power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3 is constant. ing. This is because the state of the raw material 14 in the mold 7 newly entering the high-frequency application zone (the power feeding section 3 of the subzone) is different from the state of the raw material 14 in the mold 7 exiting from the high-frequency application zone. is there.
[0248]
Therefore, in the present embodiment, the variation rate of the mold 7 heated in one high-frequency application zone (subzone) is within a predetermined range regardless of whether the high-frequency application zone includes an R region or only a straight region. The length of the high frequency application zone is set based on this rule.
[0249]
Specifically, in this embodiment, if the variation rate of the heated mold 7 is C, this variation rate C can be set by the following equation. However, NmaxIs the maximum number of power receiving units 4 to be inserted into the power feeding unit 3, and NminIs the minimum number of power receiving units 4 to be inserted into the power feeding unit 3, NaveIs the average number of power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3.
[0250]
C = [(Nmax-Nmin) / 2] / Nave
That is, the variation rate C of the heated mold 7 is obtained by dividing the difference between the maximum number and the minimum number of the power receiving units 4 inserted into the power feeding unit 3 by 2 and further dividing the difference by the average number of inserted power receiving units 4. Calculated as a value.
[0251]
In the present embodiment, it is preferable to set the length of the high frequency application zone so that the variation rate C is in the range of 0 or more and less than 0.5 (0 ≦ C <0.5). In the initial stage and the final stage, it is preferable to set the length of the high-frequency application zone so that the variation rate C is in the range of 0 to less than 0.1 (0 ≦ C <0.1).
[0252]
As described above, the length of the sub-zone (high frequency application zone) included in the heating zone is designed so that the number of power receiving units inserted into the power feeding unit is as constant as possible. As a result, fluctuations in the number of dies that are dielectrically heated by applying a high frequency within one subzone can be reduced, so that high frequency tuning can be stabilized and the increase or decrease in anode current value is also reduced. be able to. As a result, not only can energy efficiency be improved, but also the occurrence of sparks can be avoided.
[0253]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications are possible within the scope shown in the claims, and technical means disclosed in different embodiments are appropriately combined. Needless to say, embodiments obtained in this manner are also included in the technical scope of the present invention.
[0254]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated further in detail based on an Example, a comparative example, and a prior art example, this invention is not limited to these. In the following description, parts by weight are simply abbreviated as parts, and% by weight is simply abbreviated as%. Moreover, in the heating zone, among the various properties imparted to the molded product by combined use with external heating, the frequency of occurrence of sparks due to the application of high frequency, the moldability of the obtained molding raw material and the physical properties of the molded product, The manifestation state and firing state of the additive effect were evaluated by the following methods.
[0255]
[Spark occurrence frequency]
In the heating zone B, as described above, the high frequency is localized, so that a concentration phenomenon of high frequency energy occurs and sparks are easily generated. The occurrence level of this spark was evaluated based on the occurrence frequency. The case where it did not occur at all was evaluated as ◎, the case where it hardly occurred was evaluated as △, the case where it occasionally occurred was evaluated as △, and the case where it occurred very frequently was evaluated as ×.
[0256]
[Formability of raw materials]
The moldability of the raw material 14 was comprehensively evaluated for the mold release from the mold 7 (integral mold 5) and the shape retention of the molded product. ◎ if the mold release and shape retention are very good, ◯ if there is some difficulty in mold release and shape retention, but molded almost without any problem as a molded product, mold release or shape retention The case where the molding itself was possible was evaluated as Δ, and the case where the molding itself was impossible was evaluated as x.
[0257]
[Physical properties of molded products]
As the physical properties of the molded product, the strength, the structure state, etc. of the obtained molded product were comprehensively evaluated based on the appearance, color, touch, and the like. ◎ if it is in a very good state such as strength, texture uniformity, color tone, ◯ if it is good, △ if it can be used as a molded product to a certain extent, △ Some cases were evaluated as x.
[0258]
[Expression state of additive effect]
As the additive, a red colorant and a fragrance were used, and the expression of these effects was evaluated. ◎ If the color of the molding is a little brownish red and the coloring is very good, ◎ if it is good, ◯ if the coloring is somewhat inferior, △ if the coloring is slightly poor, and red coloring is very good The case where the molded product was inferior and brown and the color development was poor was evaluated as x.
[0259]
Similarly, ◎ when a very good flavor remains in the molded product, ◯ when a good flavor remains, △ when the remaining flavor is slightly bad, and almost no flavor left. The case of was evaluated as x.
[0260]
[Baking state]
About the said baking state, the baking color and roast odor of the molding were evaluated. With respect to the baked color, the case of being sufficiently dark was evaluated as ◎, the case of being slightly dark as ◯, the case of being thin as △, and the case of being very thin as x. The roasted odor was evaluated as ◎ for a very strong case, ◯ for a strong case, △ for a state of almost no odor (somewhat odor), and × for a state of no odor.
[0261]
[Preparation of raw materials]
By adding the main component flour and / or starch and the subcomponent a or b to water so that the blending ratio shown in Table 1 is obtained, and sufficiently stirring and mixing, the starchy hydrous raw materials A to F (hereinafter referred to as “the starchy hydrous materials”) Were simply abbreviated as raw materials A to F). The solid content and viscosity of each raw material 14 are also shown in Table 1. The raw materials A to C containing the subcomponent a, and E and F are all edible container raw materials 14, and the raw material D containing the subcomponent b is the raw material 14 of the biodegradable molded product.
[0262]
[Table 1]
Figure 0004219114
[0263]
Here, the corn starch in Table 1 includes waxy constarch, high amylose corn starch, industrially processed pregelatinized corn starch, cross-linked corn starch and the like in addition to normal corn starch. These blending ratios are arbitrary and are appropriately set.
[0264]
[Shape of molded product]
As a specific shape of the molded product, in the case of an edible container, the conical cup cone 8a shown in FIGS. 5 (a) and 5 (b) or the flat waffle shown in FIGS. 6 (a) and 6 (b) A cone 8b is used. The specific size of the cup cone 8a is a maximum diameter of 54 mm, a height of 120 mm, and a wall thickness of 2.0 mm. The specific size of the waffle cone 8b is 150 mm in diameter and 2.0 mm in thickness.
[0265]
On the other hand, in the case of a biodegradable container, the tray 8c has a quadrangular shape as shown in FIGS. The specific size of the tray 8c is 220 mm × 220 mm × 21.5 mm in height, width, and height, and has a thickness of 3.5 mm.
[0266]
[Configuration of manufacturing equipment]
In each of the following examples and comparative examples, a manufacturing apparatus having the following specifications was basically used.
[0267]
As shown in FIG. 8, the arrangement of the conveyor unit 6 has an endless flat plate-like layout and is arranged so as to spread horizontally. In addition, a plurality of tongues (integral mold 5) are attached to the entire surface of the conveyor unit 6. Each tong is configured by continuously arranging five molds 7 in a row, and the mold 7 can be continuously moved by conveying the tongs. In the conveyor unit 6, the raw material injection zone A, the heating zone B, and the molded product removal zone C are arranged in this order from the vicinity of one end portion (end portion on the support shaft 15 a side) in the rotational movement direction of the tongue. Process zone is set.
[0268]
In the heating zone B, a high-frequency heating unit including the power supply unit 2 and the power feeding unit 3 and a gas heating unit 9 (external heating unit) are provided. The overall high-frequency output in the high-frequency heating unit is 100 kW, and the mold temperature by external heating of the gas heating unit 9 is 180 ° C. unless otherwise specified.
[0269]
In addition, the number of tongs (the number of integral molds 5) that can be dielectrically heated in the entire heating zone B is 25. Therefore, the number of molds 7 capable of performing dielectric heating in the entire heating zone B is 125.
[0270]
Further, the number of tongs that can be directly heated externally is 25 as above (the number of molds 7 is also 125). Since the mold temperature by heating hardly decreases, it can be considered that external heating is performed in the entire manufacturing apparatus.
[0271]
[Division pattern of heating zone]
In the following embodiment, the heating zone B is divided into a plurality of subzones, and a high frequency application unit (power supply unit 2 and power supply unit 3) is provided in each subzone to apply a high frequency. The division pattern of the heating zone will be described using the division pattern numbers shown below.
[0272]
First, the division patterns 1 to 3 are patterns for dividing the heating zone B into the sub-zones b1 and b2 described in the first embodiment. The division pattern 1 is shown in FIG. 1, the division pattern 2 is shown in FIG. The division pattern 3 corresponds to the configuration shown in FIG.
[0273]
Next, the division patterns 4 to 6 are patterns for dividing the heating zone B into two or more divisions as described in the second embodiment, and the division pattern 4 is divided into five divisions as shown in FIG. Corresponds to the five-divided configuration shown in FIG. 15, and the division pattern 6 corresponds to the three-divided configuration shown in FIG.
[0274]
Next, the division patterns 7 and 8 are patterns in which the high frequency application stop zone for stopping the high frequency application is provided in the heating zone B described in the third embodiment, and the division pattern 7 is shown in FIG. Corresponds to the configuration shown in FIG.
[0275]
Next, the division patterns 9 and 10 are patterns in which the external heating single zone b1-1 in the initial stage or the external heating single zone b5-1 in the final stage is provided in the heating zone B, which is also described in the third embodiment. The division pattern 9 corresponds to the configuration shown in FIG. 26, and the division pattern 10 corresponds to the configuration shown in FIG. In this embodiment, the output of the subzones b2, b3, b4, and b5 in the division pattern 9 and the output of the subzones b2, b3, b4, and b5 in the division pattern 10 are all 25 kW (for one mold 7). The output is set to 1.0 kW), and only this point is different from the configuration shown in FIG.
[0276]
Next, the division patterns 11 to 14 are configured to change the shape of the rail-shaped power feeding unit that receives the flat power receiving unit on at least one of the entrance to the heating zone and the vicinity of the outlet described in the fifth embodiment. It is a pattern provided with. At this time, the sub-zone division pattern itself is a five-division pattern shown in FIG.
[0277]
The division pattern 11 is a combination of the shape of the power feeding section shown in FIGS. 29A and 29B with respect to the vicinity of the entrance of the subzone b1 of the division pattern 4, and the division pattern 12 is a division pattern. 30 is combined with the shape of the power feeding section shown in FIGS. 30A and 30B with respect to the vicinity of the entrance of the sub-zone b1 of No. 4, and the division pattern 13 corresponds to the vicinity of the entrance of the sub-zone b5 of the division pattern 4. 29 (a) and 29 (b) are combined, and the divided pattern 14 is located near the entrance of the subzone b5 of the divided pattern 4 as shown in FIGS. 30 (a) and 30 (b). Are combined with the shape of the power feeding section shown in FIG.
[0278]
In the comparative example in which the heating zone B is not divided into sub-zones, the non-divided pattern is similarly used. This non-divided pattern corresponds to the configuration shown in FIG.
[0279]
Furthermore, with respect to the arrangement of the gas heating unit 9, all patterns except for the division pattern 8 are the external heating pattern 1 arranged in the entire heating zone B shown in FIG. 9, and the division pattern 8 is shown in FIG. The external heating pattern 2 is such that the gas heating unit 9 is disposed only in the subzones b1 and b2. Therefore, the external heating patterns 1 and 2 can be regarded as being integrated with each divided pattern, and thus are not particularly referred to in the following examples.
[0280]
[Example 1]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B was divided into two so as to be the division pattern 1 (see FIG. 1). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was heat-formed from the raw material A, and the spark frequency, the formability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0281]
[Example 2]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B was divided into five so as to be the divided pattern 4 (see FIG. 14). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was heat-formed from the raw material A, and the spark frequency, the formability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0282]
Example 3
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B was divided into five so as to be the divided pattern 5 (see FIG. 15). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was heat-formed from the raw material A, and the spark frequency, the formability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0283]
[Conventional example]
The cup cone 8a was thermoformed from the raw material A by the technique disclosed in the Japanese Patent Laid-Open No. 10-230527. Specifically, as shown in FIG. 24, the basic configuration of the conveyor unit 6 is the same as that of the first or second embodiment. However, each tong is configured to have only one mold 7, the high-frequency output of the heating zone B is 9 kW, the number of tongs capable of dielectric heating in the heating zone B is nine, and the mold The number of 7 is also nine. That is, the scale of the manufacturing apparatus is reduced as a whole.
[0284]
Thus, when the molded product was manufactured by the conventional manufacturing apparatus and manufacturing method, the spark frequency, the moldability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0285]
[Comparative Example 1]
In the manufacturing apparatus of the above specification, the cup cone 8a is heat-molded from the raw material A using the manufacturing apparatus having the non-divided pattern, that is, the heating zone B is not divided (see FIG. 25). The spark frequency, the formability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0286]
[Table 2]
Figure 0004219114
[0287]
As is apparent from the results in Table 2, in the manufacturing method and manufacturing apparatus according to the present invention, even when the manufacturing apparatus is large, high frequency localization can be suppressed or avoided by dividing the heating zone B. It can be seen that overheating and dielectric breakdown can be effectively prevented. Moreover, in the manufacturing method concerning this invention, the moldability of the raw material 14 and the physical property of a molded object can be made excellent.
[0288]
In particular, as is apparent from the comparison between Examples 2 and 3, when the cup cone 8a is formed using the raw material A, the output of the subzone b1, which is the portion where the change in the electrical characteristics of the raw material A is the most severe, is lowered. As a result, the moldability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product can be improved, and the occurrence of sparks can be almost prevented.
[0289]
Further, if the output is gradually increased from the subzones b1 to b3 as the change in the electrical characteristics of the raw material A is reduced, efficient high-frequency heating is possible while avoiding the occurrence of sparks. Furthermore, when the output is gradually lowered from the subzones b3 to b5, it becomes possible to prevent overheating of the molded product, and it is possible to improve moldability and reduce the occurrence of sparks, and to further adjust the end of heating. It becomes easy.
[0290]
On the other hand, when the scale of the heating facility is small as in the conventional example, the high-frequency energy required for one mold 7 can be small, so the output of the power supply unit 2 is also small. Therefore, even if the heating zone B is not divided, the localization of high frequency hardly occurs, and overheating and dielectric breakdown hardly occur.
[0291]
On the other hand, as in the comparative example, when the heating zone B is not divided even when the scale of the heating facility is increased, that is, when the conventional technique disclosed in the above publication is applied to a large-scale heating facility. The output of the power supply unit 2 is also increased. Therefore, the heating zone B becomes longer and the high frequency tends to be unevenly distributed, and also the high frequency characteristics of the raw material A that is the raw material 14 change, so that the high frequency is likely to be localized or the high frequency is concentrated on a specific part. It is difficult to prevent the occurrence of overheating or dielectric breakdown.
[0292]
Example 4
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B was divided into three so as to be the divided pattern 6 (see FIG. 16). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the tray 8c was thermoformed from the raw material D, and the spark frequency at that time, the formability of the raw material 14, and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 3.
[0293]
[Comparative Example 2]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the tray 8c is thermoformed from the raw material D by using a manufacturing apparatus having a configuration in which the heating zone B is not divided (see FIG. 25) so as to be the non-divided pattern, The spark frequency, the moldability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 3.
[0294]
[Table 3]
Figure 0004219114
[0295]
As is apparent from the results in Table 3, in the manufacturing method and the manufacturing apparatus according to the present invention, even if the raw material 14 is the raw material D and the obtained molded product is the tray 8c of the biodegradable molded product, the heating zone Since the high frequency localization can be suppressed or avoided by dividing B, it is understood that the occurrence of sparks is small and overheating, dielectric breakdown, and the like can be effectively prevented. Moreover, in the manufacturing method concerning this invention, the moldability and physical property of the raw material 14 can be made excellent.
[0296]
[Examples 5 to 7]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B was divided into two so as to be the division patterns 1, 2, or 3 (see FIG. 1, FIG. 12, or FIG. 13). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the tray 8c was thermoformed from the raw material D, and only the spark frequency at that time was evaluated. The results are shown in Table 4.
[0297]
[Examples 8 to 10]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B was divided into two so as to be the division patterns 1, 2, or 3 (see FIG. 1, FIG. 12, or FIG. 13). Using the manufacturing apparatus of this configuration, the waffle cone 8b was heat-formed from the raw material C, and only the spark frequency at that time was evaluated. The results are shown in Table 4.
[0298]
[Table 4]
Figure 0004219114
[0299]
As is clear from Table 4, even if the heating zone B is divided into two in the same manner, the frequency of occurrence of sparks can be greatly reduced by changing the division pattern according to the type of the raw material 14 and the molded product. It becomes possible.
[0300]
In particular, when the tray 8c is formed from the raw material D, the output of the subzone b1 is lowered, the length of the subzone b1 is shortened, and the number of tongs (die 7) that can be heated in the subzone b1 is reduced. By doing so, generation | occurrence | production of the spark in the whole heating zone B can be suppressed. On the other hand, when forming the waffle cone 8b with the raw material C, on the contrary, the output of the sub-zone b2 is lowered and the length of the sub-zone b2 is shortened so that the tongs (die 7) that can be heated in the sub-zone b2 By reducing the number, the occurrence of sparks in the entire heating zone B can be suppressed.
[0301]
[Examples 11 and 12]
In the manufacturing apparatus of the specification, the division pattern 5 or7Then, the heating zone B was divided (see FIG. 15 or FIG. 17). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was thermoformed from the raw material B, and the spark frequency, the formability of the raw material 14, and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 5.
[0302]
[Table 5]
Figure 0004219114
[0303]
As is apparent from the results of Table 5, depending on the type of raw material 14 and the molded product, a high-frequency application pause zone b2-2 is provided during the heat forming process, and the raw material is gently heated by external heating or the like. Since 14 (raw material B) can be aged (cured), the moldability of raw material 14 and the physical properties of the finished product can be improved. In addition, if the portion of the raw material 14 (raw material B) where the electrical characteristics change drastically is heated by external heating, localization of high frequency can be effectively prevented and the frequency of occurrence of sparks can be reduced.
[0304]
[Examples 13 to 16]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the division pattern 1 or8Thus, the heating zone B was divided (see FIG. 1 or FIG. 18). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a from the raw material B or the waffle cone 8b from the raw material C is heat-molded, and the spark frequency, the moldability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product are evaluated. did. The results are shown in Table 6.
[0305]
[Table 6]
Figure 0004219114
[0306]
As is apparent from the results of Table 6, depending on the raw material 14 and the type of the molded product, if a high frequency application pause zone d is provided during the heat forming process, the high frequency application is effectively prevented from being localized. Occurrence frequency can be reduced. Further, in the high-frequency application suspension zone d, if the heating is gently performed by external heating or the like, the raw material 14 (the raw material B or C) can be aged (cured). The physical properties of the product can be improved.
[0307]
In particular, a curved region corresponding to the R region or the like is used as a high-frequency application zone d, and a good molded product can be obtained without providing a high-frequency heating unit or a gas heating unit 9, and the frequency of occurrence of sparks can be increased. Not only can the apparatus be reduced, but the apparatus configuration can be simplified.
[0308]
Example 17
In the manufacturing apparatus of the specification, the heating zone B was divided so as to be the divided pattern 7 (see FIG. 17). Furthermore, external heating by the gas heating unit 9 was adjusted so that the mold temperature was 120 ° C. Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a is thermoformed from the raw material A, and the moldability of the raw material 14, the texture state of the molded product, the manifestation state of the effect of the additive, and the firing state are evaluated. did. The results are shown in Table 7.
[0309]
[Examples 18 and 19 and Comparative Example 3]
In Example 17, from the raw material A to the cup, the external heating by the gas heating unit 9 was adjusted so that the mold temperature was 160 ° C., 200 ° C., or 240 ° C. The cone 8a was heat-molded, and the moldability of the raw material 14, the textured state of the molded product, the manifestation of the effect of the additive, and the fired state were evaluated. The results are shown in Table 7.
[0310]
[Table 7]
Figure 0004219114
[0311]
As apparent from the results of Table 7, from the viewpoint of moldability, when the mold temperature is 120 ° C or 240 ° C, external heating is not preferable or inappropriate. When the mold temperature is 160 ° C. or 200 ° C., external heating is appropriate.
[0312]
Specifically, in Example 17, since the mold temperature is 120 ° C., the ratio of external heating to high frequency heating is too low. Therefore, in the raw material stabilization zone and the high-frequency application suspension zone d, the stabilization of the raw material A becomes insufficient, and a certain degree of moldability is obtained, but the moldability is not very good. On the other hand, in Comparative Example 3, since the mold temperature is 240 ° C., the ratio of the external heating is too high, the molded product is burnt, the molding becomes impossible, and various characteristics due to the external heating cannot be evaluated.
[0313]
On the other hand, in Examples 18 and 19, since the mold temperature is appropriate, the balance between external heating and high-frequency heating is good. Therefore, the raw material A can be sufficiently stabilized in the raw material stabilization zone and the high-frequency application suspension zone d, and very good moldability can be obtained.
[0314]
Further, as apparent from the results in Table 7, from the viewpoint of imparting various characteristics by external heating, as in Examples 17 to 19, if the balance between external heating and high-frequency heating is appropriately changed, molding is performed. The structure state of the product, the manifestation state of the effect of the additive, and the firing state can be appropriately changed. Therefore, if the external heating conditions are changed according to the usage of the molded product, the characteristics of the molded product can be arbitrarily changed.
[0315]
[Examples 20 and 21]
In the manufacturing apparatus of the specification, the heating zone B was divided so as to be the division pattern 4 or 9 (see FIG. 14 or FIG. 26). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was heat-formed from the raw material E, and the spark frequency, the formability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 8.
[0316]
[Table 8]
Figure 0004219114
[0317]
[Examples 22 and 23]
In the manufacturing apparatus of the specification, the heating zone B was divided so as to be the division pattern 4 or 10 (see FIG. 14 or FIG. 27). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was thermoformed from the raw material F, and only the spark frequency at that time was evaluated. The results are shown in Table 9.
[0318]
[Table 9]
Figure 0004219114
[0319]
As is clear from the results of Table 8 and Table 9, if an external heating single zone is provided in the initial stage or final stage of thermoforming depending on the raw material 14 and the type of the molded product, more appropriate heating according to the raw material 14 is achieved. And the quality of the obtained molded product can be improved. Moreover, since the frequency of occurrence of sparks can be further reduced, the productivity of the molded product can be further improved.
[0320]
[Examples 24-26]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B is divided so as to be the division pattern 4, 11 or 12 (see FIG. 14, FIG. 29 (a) / (b) or FIG. 30 (a) / (b)). ). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was heat-formed from the raw material E, and the spark frequency, the formability of the raw material 14 and the physical properties of the molded product were evaluated. The results are shown in Table 10.
[0321]
[Table 10]
Figure 0004219114
[0322]
As is apparent from Table 10, in the subzone corresponding to the initial stage of heating, the shape of the rail-like power feeding part 3 that receives the flat power receiving part 4 is changed to gradually increase the power feeding level. Appropriate heating can be performed, and the quality of the obtained molded product can be improved.
[0323]
[Examples 27 to 29]
In the manufacturing apparatus having the above specifications, the heating zone B is divided so as to be the division pattern 4, 13 or 14 (see FIG. 14, FIG. 32 (a) / (b) or FIG. 33 (a) / (b)). ). Using the manufacturing apparatus having this configuration, the cup cone 8a was thermoformed from the raw material F, and only the spark frequency at that time was evaluated. The results are shown in Table 11.
[0324]
[Table 11]
Figure 0004219114
[0325]
As is apparent from the results in Table 11, by changing the shape of the rail-shaped power feeding unit 3 that receives the flat power receiving unit 4 in the subzone corresponding to the final stage of heating, gradually changing the power feeding level, More appropriate heating according to the raw material 14 becomes possible. Thereby, excessive overheating in the final stage of heating can be avoided, and the frequency of occurrence of sparks can be further reduced, so that the productivity of the molded product can be further improved.
[0326]
【The invention's effect】
As described above, the method for manufacturing a thermoformed product according to the present invention is a method in which the heating area is divided into a plurality of lower areas, and at least the power supply means and the power supply means are provided in each of the lower areas. is there.
[0327]
Therefore, in the above method, the heating region, which is a region where high frequency is applied for heat forming, is divided into a plurality of lower regions, and a power supply unit and a power feeding unit are provided in each lower region. Therefore, the occurrence of the high-frequency energy concentration phenomenon in the heating region can be suppressed or avoided. As a result, it is possible to effectively prevent the occurrence of overheating, dielectric breakdown, and the like, and there is an effect that the thermoformed product can be manufactured very efficiently and reliably.
[0328]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, in the lower region, the high-frequency alternating current is applied to the mold by the rail-shaped power feeding means continuously arranged along the movement path. In addition to being applied, the mold is provided with power receiving means for receiving the high-frequency alternating current from the rail-shaped power supply means in a non-contact manner.
[0329]
Therefore, in the above method, after the mold enters the heating region by the moving means, the mold including the power receiving means moves along the rail-shaped power feeding means as the moving means moves. Therefore, there is an effect that the heating / drying process can be continued smoothly and reliably until the molding die passes through the heating region, that is, until the power receiving unit is detached from the power feeding unit.
[0330]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is the method described above, wherein the power receiving means is formed in a flat plate shape, and the rail-shaped power feeding means has a facing surface facing the power receiving means, In this method, a high-frequency alternating current is applied in a non-contact manner by causing the flat power receiving means to face the facing surface.
[0331]
Therefore, in the above method, a capacitor is formed by the power receiving means, the opposing surface facing the power receiving means, and the space between them. As a result, it is possible to supply power to the continuously moving molding die in a non-contact manner, and there is an effect that the heating / drying process can be continued smoothly and reliably.
[0332]
The method for manufacturing a thermoformed product according to the present invention is such that, in the above method, the rail-shaped power feeding means or power receiving means changes an application level of a high-frequency alternating current applied to the mold through the power receiving means. Further, it is a method in which the opposing area is changed along the movement path of the mold.
[0333]
Therefore, in the above method, since the power supply level is changed, the heating level of the mold can be adjusted. As a result, by suppressing excessive heating, it becomes possible to avoid scorching and sparking of the molded product, improving the moldability of the molded product, and obtaining the desired finished product properties. Play. In particular, since the stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of the heat forming, the forming raw material can be appropriately heat formed.
[0334]
The method for manufacturing a thermoformed product according to the present invention is the method in which the rail-shaped power feeding means is formed such that the area of the facing surface changes along the movement path.
[0335]
Therefore, in the above method, since the area of the facing surface is changed, the capacitance of the capacitor formed by the power receiving means, the facing surface, and the space between them is also changed. As a result, it is possible to change the power supply level and change the heating of the thermoformed product, thereby improving the moldability of the thermoformed product and obtaining desired finished product properties. Play.
[0336]
The method for manufacturing a heat-molded product according to the present invention is the method described above, wherein the rail-shaped power feeding means changes the application level of a high-frequency alternating current applied to the mold via the power receiving means. This is a method in which the facing distance is changed along the movement path of the mold.
[0337]
Therefore, even with the above method, it is possible to adjust the heating level of the mold by changing the power supply level. As a result, by suppressing excessive heating, it becomes possible to avoid scorching and sparking of the molded product, improving the moldability of the molded product, and obtaining the desired finished product properties. Play. In particular, since the stepwise heat treatment can be performed at the first or last stage of the heat forming, the forming raw material can be appropriately heat formed.
[0338]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, the length of the lower region is heated in the entire lower region, and the variation rate of the continuously moving mold is less than 0.5. It is a method that is set to be.
[0339]
Further, in the above method, when the lower region corresponds to a region corresponding to at least one of the initial stage and the final stage of heating the forming raw material, the variation rate of the continuously moving mold However, it is preferable to set the length of the lower region so that it is less than 0.1.
[0340]
Therefore, in the above method, the fluctuation of the number of molding dies that are dielectrically heated by applying a high-frequency alternating current in one subregion can be reduced, so that high-frequency tuning can be stabilized. In particular, it is possible to reduce fluctuations in the number of molds that are dielectrically heated in the initial and final stages of heat forming, in which high-frequency tuning is likely to become unstable. For this reason, it is possible to further stabilize the tuning of the high frequency, and as a result, not only can the energy efficiency be improved, but also the occurrence of sparks can be avoided.
[0341]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, the mold is composed of a plurality of mold pieces, and the plurality of mold pieces are grounded to a block of a feed electrode fed from a power feeding means. It is possible to divide the block into the ground electrode blocks, and these blocks are insulated from each other.
[0342]
Therefore, in the above method, there is an effect that dielectric heating can be applied to the forming raw material by applying a high frequency from the supply electrode in a state where the forming raw material is sandwiched between the supply electrode and the ground electrode. In addition, since the molding die is composed of a plurality of mold pieces and can always be divided into the supply electrode block and the ground electrode block, the molding raw material can be obtained by applying a high frequency to the molding raw material. In addition, there is an effect that the dielectric heating can be reliably performed.
[0343]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in the above method, the mold is an integral mold formed by integrating a plurality of molds.
[0344]
Therefore, in the above method, a large number of molds are integrated into a single mold, so that a large number of molds can be moved to the heating region at a time. As a result, the production efficiency of the molded product can be improved.
[0345]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in at least a part of the heating region, dielectric heating by application of the high-frequency alternating current and external heating by external heating means are used in combination. is there.
[0346]
Therefore, in the above method, dielectric heating and external heating are used in combination in at least a part of the heating region. Therefore, for the molding material, rapid heating derived from dielectric heating and heat conduction derived from external heating are performed. Slow heating is performed at the same time. As a result, there is an effect that the forming raw material can be heated more reliably and sufficiently.
[0347]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in the above method, the heating region further includes a high-frequency application pause region in which the application of the high-frequency alternating current is paused.
[0348]
Therefore, in the above method, it is not necessary to provide power supply means for applying a high frequency in the high frequency application pause region. Therefore, since it becomes possible to design a heating facility so as not to apply a high frequency to the region where the high frequency is likely to be localized, it is possible to more reliably suppress or avoid the occurrence of a high-frequency energy concentration phenomenon. Play. In addition, by making the high-frequency application suspension region a portion where the arrangement of the power feeding means and the like is relatively difficult, there is also an effect that the configuration of the heating facility can be further simplified.
[0349]
Furthermore, when dielectric heating and external heating are used in combination, gentle heating only by external heating is performed in the high-frequency application pause region. Therefore, by setting the high-frequency application suspension region according to the characteristics of the forming raw material, it is possible to improve the formability and obtain desired finished product properties. In addition, by setting the high-frequency application pause region in the portion where the electrical property change of the forming raw material is most severe, the effect of avoiding the concentration phenomenon of high-frequency energy can be achieved. In addition, it is possible to perform a mild heat treatment only by external heating before the lower region where the highest output high frequency is applied in the heating region. Therefore, there is also an effect that the forming raw material can be appropriately heat-formed.
[0350]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, the high-frequency application pause region included in the heating region is set to a region corresponding to at least one of an initial stage and a final stage of heating the forming raw material. Is the method.
[0351]
Therefore, in the above method, a high-frequency application pause region is provided in at least one of the initial stage and the final stage of thermoforming, so that heating according to the forming raw material becomes possible. As a result, there is an effect that the quality of the obtained thermoformed product can be improved or productivity can be improved.
[0352]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in the heating method, the application conditions of the high-frequency alternating current to the molding die in each lower region are set to be different from each other in the heating region. .
[0353]
Therefore, in the above method, since the high frequency is applied under different conditions in each subregion, heating can be performed under different conditions in each subregion. Therefore, the application conditions that can suppress or avoid the concentration of high-frequency energy can be set for the entire heating area, and the mold can be heated under better conditions, so that the forming raw material can be more appropriately thermoformed. There is an effect that can be done.
[0354]
In the method for producing a heat-molded article according to the present invention, in the above method, the application condition of the high-frequency alternating current includes the output of the high-frequency alternating current in the entire lower region, the high-frequency alternating current applied to one mold. In this method, at least one of the output of the alternating current and the length of the lower region is included.
[0355]
Therefore, in the above method, the heating condition in the lower region can be changed by setting at least one of the above conditions to be different in each lower region. As a result, not only the concentration of high-frequency energy can be suppressed or avoided, but also the effect that the raw material for molding can be more appropriately heat-molded is exhibited.
[0356]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in the above method, the application condition of the high-frequency alternating current is set according to the characteristics of the forming raw material that changes by the application of the alternating current.
[0357]
Therefore, in the above method, it is possible to apply an alternating current under different conditions in each subregion depending on the properties of the molding material and the molded product obtained by heating. Therefore, it is possible not only to suppress or avoid the concentration of high-frequency energy, but also to more appropriately add heat to the forming raw material, and to more appropriately heat-mold the forming raw material. There is an effect.
[0358]
In the method for producing a thermoformed product according to the present invention, in the above method, a starchy hydrous material containing at least starch and water and having fluidity or plasticity is used as the molding material, and the thermoformed product is used. As a method for producing a fired product.
[0359]
Therefore, in the above method, when the hydrated raw material containing the starch and water is thermoformed to produce a baked product, the method for producing a thermoformed product according to the present invention is used, so that a high quality baked product is produced with high production. There exists an effect that it can manufacture efficiently.
[0360]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in the above method, wheat flour is used as the starchy material of the starchy hydrous material, and the baked product is a molded baked confectionery mainly composed of wheat flour.
[0361]
Therefore, in the above method, the method for producing a thermoformed product according to the present invention is used in the case of producing a baked confectionery such as an edible container, a cookie, or a biscuit by baking a starchy hydrous material using wheat flour as starch. Since it uses, there exists an effect that a high quality molded baked confectionery can be manufactured with high production efficiency.
[0362]
The method for producing a thermoformed product according to the present invention is a method in which, in the above method, a conveyor means that is rotatably stretched by a plurality of support shafts is used as the moving means.
[0363]
Therefore, in the above method, since the mold can be efficiently moved to the heating region, the production efficiency of the molded product can be improved. Moreover, since it can rotate continuously like an endless track, the effect that the installation space of manufacturing equipment can also be reduced is also produced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to an embodiment of the present invention.
2 is a circuit diagram showing a schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG. 1. FIG.
3A and 3B are perspective views showing an example of an integral mold used in the manufacturing apparatus shown in FIG.
4A and 4B are perspective views showing another example of an integral mold used in the manufacturing apparatus shown in FIG.
FIG. 5A is an overhead view showing an example of the configuration of a cup cone as a molded product manufactured by the manufacturing method according to the present invention, and FIG. 5B is a DD arrow in FIG. FIG.
6A is an upper overhead view showing an example of a configuration of a waffle cone as a molded product manufactured by the manufacturing method according to the present invention, and FIG. 6B is an EE arrow in FIG. FIG.
7A is an upper overhead view showing an example of a configuration of a tray as a molded product manufactured by the manufacturing method according to the present invention, and FIG. 7B is a view taken along the line FF in FIG. It is sectional drawing.
8A and 8B are schematic diagrams illustrating an example of a layout of an arrangement of conveyor units included in the manufacturing apparatus illustrated in FIG.
9A and 9B are schematic views showing an example of the configuration of a gas heating unit as an external heating means included in the manufacturing apparatus shown in FIG.
FIGS. 10A, 10B, and 10C are schematic views showing a configuration of a power supply / reception unit included in the manufacturing apparatus shown in FIG.
11A and 11B are schematic diagrams illustrating examples of a more specific configuration of the power supply / reception unit illustrated in FIG. 10;
12 is a schematic diagram showing another example of the schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG. 1. FIG.
13 is a schematic view showing still another example of the schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 14 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to another embodiment of the present invention.
15 is a schematic view showing another example of the schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG.
16 is a schematic diagram showing another example of the schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG.
FIG. 17 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention.
18 is a schematic view showing another example of the schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG.
19A and 19B are schematic views showing an example of a configuration of a gas heating unit as an external heating means included in the manufacturing apparatus shown in FIG.
FIGS. 20A and 20B are schematic views showing an example of the layout of the conveyor unit included in the manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to still another embodiment of the present invention.
FIGS. 21A and 21B are schematic diagrams illustrating another example of the layout of the conveyor unit included in the manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to still another embodiment of the present invention. FIGS. .
FIGS. 22A and 22B are schematic diagrams showing still another example of the layout of the conveyor unit included in the manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to still another embodiment of the present invention. is there.
FIGS. 23A and 23B are schematic diagrams showing still another example of the layout of the conveyor unit included in the manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to still another embodiment of the present invention. FIGS. is there.
FIG. 24 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a conventional manufacturing apparatus.
FIG. 25 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration when a conventional manufacturing apparatus is enlarged.
FIG. 26 is a schematic diagram showing an example of a schematic configuration of a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention.
27 is a schematic view showing another example of the schematic configuration of the manufacturing apparatus shown in FIG. 27. FIG.
FIGS. 28A and 28B are schematic diagrams illustrating a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of the rail-shaped power feeding unit illustrated in FIG. 10;
FIGS. 29 (a) and 29 (b) show a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention, in which a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of a rail-shaped power supply unit. It is a schematic diagram which shows the state in the case of.
FIGS. 30A and 30B are schematic views showing another example of a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of the rail-shaped power feeding unit in the manufacturing apparatus shown in FIG. 29; It is.
FIGS. 31A and 31B are schematic diagrams showing a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the outlet of the rail-shaped power feeding unit shown in FIG. 10;
FIGS. 32A and 32B show a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention, in which a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of an outlet of a rail-shaped power supply unit. It is a schematic diagram which shows the state in the case of.
FIGS. 33A and 33B are schematic views showing another example of a state where a flat power receiving unit is inserted in the vicinity of the entrance of the rail-shaped power feeding unit in the manufacturing apparatus shown in FIG. 32. FIGS. It is.
FIG. 34 (a) shows a variation in the number of inserted power receiving units inserted into a rail-shaped power feeding unit including an R portion in a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention. It is a schematic diagram to show, (b) is a graph which shows the fluctuation | variation of the anode current value accompanying the fluctuation | variation of the insertion number of the said power receiving part.
FIG. 35 (a) shows a variation in the number of inserted power receiving units inserted in a rail-shaped power feeding unit including an R portion in a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention. It is a schematic diagram to show, (b) is a graph which shows the fluctuation | variation of the anode current value accompanying the fluctuation | variation of the insertion number of the said power receiving part.
FIG. 36 (a) shows a change in the number of inserted power receiving units to be inserted into a rail-shaped power feeding unit made of a directly manufactured portion in a manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to still another embodiment of the present invention. (B) is a graph which shows the fluctuation | variation of the anode current value accompanying the fluctuation | variation of the insertion number of the said power receiving part.
[Explanation of symbols]
1 Heating part
2 Power supply (power supply means)
3 Power feeding part (power feeding means / rail-like means)
4 Power receiving unit (power receiving means)
5 Integrated mold (Integrated mold)
6 Conveyor (moving means / conveyor means)
7 Mold (mold)
8a Cup cone (fired product / heated product)
8b Waffle cone (fired product / heated product)
8c tray (fired product, thermoformed product)
9 Gas heating section (external heating means)
12 Electrode block (supply electrode)
13 Electrode block (grounding electrode)
14 Raw materials for molding
32 Side (opposite surface)
B Heating zone (heating area)
b1, b2, b3, b4, b5 subzone (lower area)
b2-2 · d High-frequency application pause zone (high-frequency application pause zone)
b1-1 External heating single zone (high frequency application pause region)
b5-1 External heating single zone (high frequency application pause region)

Claims (18)

少なくとも導電性を有する成形型に成形用原料を仕込み、該成形型を移動経路に沿って複数、連続的に移動させながら、この移動経路に沿って設けられる加熱領域から、移動している上記成形型に非接触で高周波の交流電流を継続して印加することによって成形用原料を誘電加熱により成形する加熱成形物の製造方法において、
上記加熱領域は、複数の下位領域に分割されており、各下位領域それぞれに少なくとも電源手段および給電手段が設けられており、
上記下位領域では、移動経路に沿って連続的に配置されるレール状の上記給電手段によって、成形型に対して上記高周波の交流電流が印加されるとともに、
上記成形型には、レール状の上記給電手段から非接触で上記高周波の交流電流を受電する電手段が設けられていることを特徴とする加熱成形物の製造方法。
The molding material is moved from a heating region provided along the movement path while charging the raw material for molding into a mold having at least conductivity and moving the plurality of molds continuously along the movement path. In a method for producing a thermoformed product in which a molding raw material is molded by dielectric heating by continuously applying a high-frequency alternating current in a non-contact manner to the mold,
The heating area is divided into a plurality of lower areas, each of the lower areas is provided with at least a power supply means and a power supply means,
In the lower region, the high-frequency alternating current is applied to the mold by the rail-shaped power feeding means continuously arranged along the movement path,
The above mold, a manufacturing method of hot-molded material, characterized in that the powered means for receiving an alternating current of the frequency in a non-contact from the rail-like the feeding means.
上記受電手段は平板状に形成されているとともに、
上記レール状の給電手段は上記受電手段に対向する対向面を有しており、
上記平板状の受電手段を上記対向面に対向させることにより、非接触で高周波の交流電流を印加することを特徴とする請求項1記載の加熱成形物の製造方法。
The power receiving means is formed in a flat plate shape,
The rail-shaped power feeding means has a facing surface facing the power receiving means,
2. The method for producing a thermoformed product according to claim 1, wherein a high-frequency alternating current is applied in a non-contact manner by causing the flat plate-like power receiving means to face the facing surface.
上記レール状の給電手段または上記受電手段は、該受電手段を介して成形型に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記成形型の移動経路に沿って、その対向面積が変化するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の加熱成形物の製造方法。The rail-shaped power feeding means or the receiving means, so as to vary the applied level of high-frequency alternating current applied to the mold via the power receiving means, along the movement path of the mold, the opposing 3. The method for producing a thermoformed product according to claim 2, wherein the area is formed so as to change. 上記レール状の給電手段は、移動経路に沿って上記対向面の面積が変化するように形成されていることを特徴とする請求項3記載の加熱成形物の製造方法。  4. The method of manufacturing a thermoformed product according to claim 3, wherein the rail-shaped power feeding means is formed so that an area of the facing surface changes along a moving path. 上記レール状の給電手段は、受電手段を介して成形型に印加される高周波の交流電流の印加レベルを変化させるように、上記成形型の移動経路に沿って、その対向間隔が変化するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の加熱成形物の製造方法。  The rail-shaped power feeding means is arranged so that the facing distance thereof changes along the moving path of the molding die so as to change the application level of the high-frequency alternating current applied to the molding die via the power receiving means. The method for producing a thermoformed product according to claim 2, wherein the thermoformed product is formed. 上記下位領域の長さは、該下位領域全体で加熱される、連続的に移動する成形型の変動率が、0.5未満となるように設定され
上記変動率は、上記レール状の給電手段に挿入される上記平板状の受電手段の最大枚数および最小枚数の差を2で割った値を、さらに上記平板状の受電部の平均挿入枚数で割った値として算出されるものであり、上記レール状の給電手段に挿入される上記成形型の個数の変動を示すことを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。
The length of the lower region is set so that the variation rate of the continuously moving mold heated in the entire lower region is less than 0.5 ,
The variation rate is obtained by dividing the difference between the maximum number and the minimum number of the plate-shaped power receiving means inserted into the rail-shaped power feeding means by 2, and further dividing the value by the average number of inserted plate-shaped power receiving units. The thermoformed product according to any one of claims 1 to 5, characterized in that it shows a change in the number of the molding dies inserted into the rail-shaped power feeding means . Manufacturing method.
さらに、上記下位領域が、成形用原料を加熱する初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に対応する場合、上記連続的に移動する成形型の変動率が、0.1未満となるように、該下位領域の長さを設定することを特徴とする請求項6に記載の加熱成形物の製造方法。  Furthermore, when the lower region corresponds to a region corresponding to at least one of the initial stage and the final stage of heating the molding raw material, the variation rate of the continuously moving mold is less than 0.1. The length of the lower region is set so as to be, The method for manufacturing a thermoformed product according to claim 6. 上記成形型は複数の型片からなっており、該複数の型片が、給電手段から給電される給電極のブロックと、接地されている接地極のブロックとに分割可能となっており、これら各ブロックは互いに絶縁されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。  The molding die is composed of a plurality of mold pieces, and the plurality of mold pieces can be divided into a supply electrode block fed from a power supply means and a grounded ground electrode block. The method for producing a thermoformed product according to any one of claims 1 to 7, wherein the blocks are insulated from each other. 上記成形型が、複数の成形型を一体化してなる一体成形型であることを特徴とする請求項8記載の加熱成形物の製造方法。  The method for producing a heat-molded product according to claim 8, wherein the mold is an integral mold formed by integrating a plurality of molds. 上記加熱領域の少なくとも一部では、上記高周波の交流電流の印加による誘電加熱と、外部加熱手段による外部加熱とが併用されることを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。  The dielectric heating by applying the high-frequency alternating current and the external heating by an external heating means are used in combination in at least a part of the heating region. Manufacturing method of thermoformed product. 上記加熱領域には、さらに高周波の局在化が生じやすい部位で上記高周波の交流電流の印加を一旦休止する高周波印加休止領域が含まれていることを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。  11. The high-frequency application pause region in which the application of the high-frequency alternating current is temporarily paused in a region where the high-frequency localization is more likely to occur in the heating region. 2. A method for producing a thermoformed product according to item 1. 上記加熱領域に含まれる高周波印加休止領域は、成形用原料を加熱する初期段階および最終段階の少なくとも一方の段階に対応する領域に設定されることを特徴とする請求項11記載の加熱成形物の製造方法。  The high frequency application pause region included in the heating region is set to a region corresponding to at least one of an initial stage and a final stage of heating the forming raw material. Production method. 上記加熱領域においては、各下位領域における成形型への上記高周波の交流電流の印加条件が互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし12の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。  The heating according to any one of claims 1 to 12, wherein in the heating region, application conditions of the high-frequency alternating current to the mold in each subregion are set to be different from each other. Manufacturing method of a molded product. 上記高周波の交流電流の印加条件には、下位領域全体における高周波の交流電流の出力、一つの成形型に対して印加される高周波の交流電流の出力、および下位領域の長さの少なくとも何れかが含まれていることを特徴とする請求項13記載の加熱成形物の製造方法。  The application condition of the high-frequency alternating current includes at least one of an output of the high-frequency alternating current in the entire lower region, an output of the high-frequency alternating current applied to one mold, and the length of the lower region. It is contained, The manufacturing method of the thermoformed product of Claim 13 characterized by the above-mentioned. 上記高周波の交流電流の印加条件は、該交流電流の印加によって変化する成形用原料の特性に応じて設定されることを特徴とする請求項13または14記載の加熱成形物の製造方法。  The method for producing a heat-molded product according to claim 13 or 14, wherein the application condition of the high-frequency alternating current is set according to the characteristics of the forming raw material that changes by the application of the alternating current. 上記成形用原料として、少なくとも、デンプン質と水とを含み、流動性または可塑性を有するデンプン性含水原料が用いられるとともに、
加熱成形物として焼成物が製造されることを特徴とする請求項11ないし15の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。
As the raw material for molding, at least starchy water-containing raw material containing starch and water and having fluidity or plasticity is used.
The method for producing a heat-molded product according to any one of claims 11 to 15, wherein a fired product is produced as the heat-formed product.
上記デンプン性含水原料のデンプン質として小麦粉が用いられるとともに、
上記焼成物が、小麦粉を主体とする成形焼き菓子であることを特徴とする請求項16記載の加熱成形物の製造方法。
While flour is used as the starchy starchy water-containing raw material,
The method for producing a thermoformed product according to claim 16, wherein the baked product is a molded baked confectionery mainly composed of wheat flour.
上記成形型を移動経路に沿って移動させる移動手段として、複数の支持軸により回転可能に張り巡らされているコンベア手段が用いられることを特徴とする請求項1ないし17の何れか1項に記載の加熱成形物の製造方法。18. The conveyor unit according to claim 1, wherein a conveyor unit that is rotatably stretched by a plurality of support shafts is used as the moving unit that moves the mold along the movement path. The manufacturing method of the thermoformed product of.
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