JP3960865B2 - 飼育動物用給餌器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の家畜類又は愛玩動物類に飼料を与えるために使用する飼育動物用給餌器に係り、特に摂食槽と飼料槽内に於ける粒状飼料の乾燥状態の保持を図りうる飼育動物用給餌器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飼育動物用給餌器としては、愛玩動物用のものも提供されているが、養豚用のそれがよく研究され、かつよく知られている。このような養豚用給餌器には、本件出願人が提案したそれ(特願平11−199258号)がある。
【0003】
これは、給餌器の前部を食餌槽に、後部を飼料槽に区画する区画板の下部と給餌箱底板との間に、上記飼料槽から食餌槽に飼料を流下させる間隙を設け、上記区画板の飼料槽側の面に上記間隙の開きを調節する調節板を備える飼育動物用給餌器に於いて、上記食餌槽を、その前後を区画する区画部材により、上記飼料槽側に位置する奥支分食餌槽とその手前に位置する手前支分食餌槽とに区画し、かつ上記区画部材を前後方向に調整移動可能に配設し、更に上記食餌槽の底部を構成する前記給餌箱底板の内、少なくとも上記区画部材を配した部位の前後付近を同一高さに構成した飼育動物用給餌器である。
【0004】
飼育豚は、上記飼育動物用給餌器で飼料を摂取する際は、通常、前記飼料槽から前記間隙を通って奥支分食餌槽に流下したそれを摂取することが多く、一時該給餌器を離れてまた摂取する際その他の場合に、前記区画部材を越えて手前支分食餌槽に移動した飼料を摂取したりもするものである。
【0005】
このような飼育動物用給餌器は、食餌槽に必要以上の飼料を流下させることは、その飼料を摂取する飼育動物の涎その他によって湿気を帯びさせ、黴の発生若しくは腐敗等の不衛生な状態の発生を招くおそれがあるため、できるだけ避ける必要がある。そこで、まず、一次的には、前記調節板を昇降させることによって前記間隙の幅を調節し、飼料の流下量を適切に調節するものであるが、更にこれで不充分な場合は、前記区画部材を前後方向に移動させ、適切な位置に固定することにより、その流下量をより適切に調節しようとするものである。
【0006】
前記飼料は、前記間隙から流下する際、該間隙から食餌槽の底部上をこの給餌器の手前側に向かって流れていくが、該間隙の上端から飼料の流下先端部までの飼料上面の傾斜が、概ね該飼料に固有の角度になった時点でその流下が停止するものである。したがって前記調節板を上昇させて前記間隙の上端を高くすれば、飼料は、更に食餌槽の底部上をこの給餌器の手前側に向かってより長く流れ出ることになり、短くすれば、逆に短く流れ出ることになるのは云うまでもない。
【0007】
前記区画部材は、これを前記飼料の流下先端部とそれより奥の位置との間を調節移動させることにより、該飼料の流出量を調節することができるものである。奥に移動させれば、流出量を減少させ、手前側に移動させれば、流出量を増加させることになる。前記流下先端部より手前側に移動させても、それ以上には流出量を増加させ得ないのは云うまでもない。
【0008】
以上の飼育動物用給餌器は、このように、前記調節板の昇降調節に加えて前記区画部材の前後(手前奥)方向への移動調節を可能としたため、より適切に飼料の流下量を調節できることとなり、これによって食餌槽に必要以上に飼料を流下させず、その飼料に起因する前記のような不衛生な事態の発生を未然に回避しうるようになったものである。
【0009】
そしてこの限りでは、充分に目的を達成できたものであるが、更に長期の使用の結果、新たな若干の問題の生じうることを知るに至った。
【0010】
前記のように、前記間隙を通じて流下する飼料は、原則として前記区画部材によって堰き止められ、前記奥支分食餌槽に滞留することになるものであるが、飼育豚がこれを摂取する際等に、例えば、その中の飼料が該飼育豚の鼻先によって種々の外力を受け、その一部が該区画部材を越えて手前支分食餌槽に移動することがある。そしてこのような飼料は、該飼育豚の口の廻りに付いた飲料用の水や涎等で濡れ、湿潤状態になっていることが多いものである。
【0011】
このような手前支分食餌槽に移動した飼料も、先に述べたように、飼育豚によって摂取されることとなるものであるが、その摂取は、舌で掬うようにして行われるものであり、その摂取態様から飼料は徐々に押されて奥に進み、殆どの場合、前記区画部材の直前で行われる事が多いものである。それ故、飼料の摂取の際に、その一部が該区画部材を越えて、再度、奥支分食餌槽に戻ってしまうことがある。
【0012】
このように混入した飼料は、先に述べたように、湿潤化したものであり、奥支分摂食槽内に滞留している乾燥飼料にその水分を移動させ、これを湿らせ、これによってカビや腐敗を発生させる原因となるものであり、更にその湿気は飼料槽内の飼料にも伝播して被害を拡大させるおそれもある。こうして、飼料の流下量を適切に調節して、前記のように、流下した飼料を、乾燥度又は湿潤度に応じて分離することを狙った区画部材が、結局は充分に機能しない結果となるおそれが生じるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の従来の飼育動物用給餌器の有する問題点、即ち、飼育動物の摂食動作に伴う飼料の移動が、奥支分摂食槽から手前支分摂食槽には可能でも、その逆方向には容易に生じ得ない区画手段を備えた飼育動物用給餌器を提供することを解決の課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の1は、給餌器本体の手前側を摂食槽に、奥側を飼料槽に、それぞれ区画板によって区画し、かつ該区画板の下部と給餌器本体の底部との間に前記飼料槽から摂食槽に飼料を流下させる間隙であって、その開度の調節が可能な間隙を設けた飼育動物用給餌器に於いて、前記摂食槽を、その手前から奥に向かう方向に二以上に区画する一以上の区画部材により、複数の支分摂食槽に区画し、かつ前記区画部材の手前側の立ち上がりを前記給餌器底部に対して垂直に立ち上がる直立形状とし、その上端から奥側への立ち下がりを上端から下降傾斜する斜面形状とした飼育動物用給餌器である。
【0015】
本発明の2は、本発明の1の飼育動物用給餌器に於いて、前記給餌器の底部の少なくとも前記区画部材の取付個所付近を同一水平面に構成し、かつ該区画部材を手前奥方向に調節移動自在に構成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、給餌器の手前を摂食槽に、奥を飼料槽に、それぞれ区画板によって区画し、かつ該区画板の下部と給餌器底部との間に前記飼料槽から摂食槽に飼料を流下させる間隙であって、その開度の調節が可能な間隙を設けた飼育動物用給餌器に適用するものであり、具体的には、飼料槽を後部に、摂食槽を手前側に、それぞれ配した箱形の構成、または円筒状の飼料槽を中央に、摂食槽をその飼料槽の周囲(奥である中心側に対して周囲である手前側)に、それぞれ配した構成があり得る。
【0017】
本発明は、以上のような構成の飼育動物用給餌器に於いて、前記摂食槽を、その手前から奥に向かう方向に二以上に区画する一以上の区画部材により、複数の支分摂食槽に区画し、かつ前記区画部材の手前側の立ち上がりを前記給餌器底部に対して垂直に立ち上がる直立形状とし、その上端から奥側への立ち下がりを上端から下降傾斜する斜面形状としたものである。
【0018】
前記区画部材は、飼育動物用給餌器として箱形の構成を採用する場合には、前記摂食槽を手前側と奥側とに区画する概ね直線状のそれを構成すれば良い。該区画部材は、二以上のそれを手前奥方向に適当な間隔で配し、摂食槽を三以上に区画することもできる。それぞれの区画部材は手前奥方向に若干移動調整可能に構成することもできる。摂食槽の底部は、区画部材の奥側と手前側に於いて、特に同一高さである必要はなく、必要に応じて一方を高く他方を低く構成することもできるし、傾斜面に構成することも可能である。しかし、上記のように、区画部材を手前奥方向に若干移動調整可能に構成する場合は、該摂食槽の底部は、少なくとも前記区画部材の取付個所付近は同一水平面に構成してある方が好都合である。
【0019】
前記区画部材は、前記したように、その手前側を給餌器底部に対して垂直に立ち上げるように構成する。該区画部材の手前側の立ち上がり角度は、このように飼育動物が該区画部材の手前側の支分摂食槽で飼料を摂取する際に、これを越えて飼料を奥側の支分摂食槽に移動させることがないそれとすべきものである。
【0020】
前記区画部材は、その上端から奥側への立ち下がりを下降傾斜する斜面形状に構成する。飼育動物が奥側の支分摂食槽の飼料を摂取する際に、その中の飼料が若干手前側に移動するのは許容される。
【0021】
前記区画部材は、飼育動物用給餌器として円筒状の飼料槽とその周囲の摂食槽とからなる構成を採用する場合は、上記摂食槽を、上記飼料槽に対して同心円状に区画するように、環状のそれを構成すれば良い。即ち、上記摂食槽を、環状の区画部材により、円筒状の飼料槽の直近外側の支分摂食槽(奥側の支分摂食槽)とその外側の支分摂食槽(手前側の支分摂食槽)とに区画させるものである。該区画部材は、同心円状に二以上配することが可能であり、そうすれば奥から手前に向かって三以上に摂食槽を区画することができることとなる。
【0022】
上記区画部材は、先に述べたように、その手前側を給餌器底部に対して垂直に立ち上げるように構成する。その角度は、飼育動物用給餌器として箱形の構成を採用した場合と全く同様の趣旨で設定したものである
また該区画部材の奥側は、その上端から下降傾斜する斜面形状に構成する。この点も飼育動物用給餌器として箱形の構成を採用した場合と全く同様であるのは云うまでもない。
【0023】
したがって本発明の飼育動物用給餌器によれば、前記飼料槽中に飼料を充填して使用を開始すると、該飼料槽中の飼料が前記間隙を通じて流下し、該飼料槽に直近の奥側の支分摂食槽に滞留状態となる。流下量は、前記間隙の開度を調節することによって決定することができる。前記区画部材を手前奥方向に移動調節可能に構成してある場合は、これをその方向に移動調節することにより、これによっても流下量を更に微調整することが可能となる。
【0024】
このように奥側の支分摂食槽に滞留した飼料を飼育動物は摂取する。飼育動物が飼料を摂取し、滞留分が減ると、その分だけ前記間隙を通じて飼料が流下し、該支分摂食槽中の飼料は常時所定の量に維持される。このような飼料の摂取の際に、飼育動物の摂取動作等により、奥側の支分摂食槽の飼料は、その一部が前記区画部材を越えて手前側の支分摂食槽に移動することがある。
【0025】
そしてこのように手前側の支分摂食槽に移動した飼料は、飼育動物の涎や飼育動物用の飲料水で濡れ、多くの場合湿潤状態になる。またこのような手前側の支分摂食槽の飼料もいずれ飼育動物によって摂取されることが多い。ところで、このような飼料の摂取の際に、多くの飼育動物は飼料を舌で掬うようにして口の中に取り込むものであるため、飼料を奥側に押して行く傾向があり、その結果、前記区画部材の直前で摂食することとなる場合が多い。そのため、該区画部材の手前側がなだらかに構成されていると、これを越えて手前側の支分摂食槽の湿潤した飼料が奥側の支分摂食槽に逆流するおそれが生じるが、本発明に於いては、該区画部材の手前側が垂直に立ち上がった構成となっているため、ここで堰き止められ、奥側の支分摂食槽に戻ってしまうことはない。区画部材が二以上設けられている場合は、最も手前側に移動した飼料はより逆流が困難になり、最奥の支分摂食槽へは殆ど戻ることがなくなる。手前側に移動した飼料程、湿潤度が高くなったり汚れが付着したりする可能性があるので、このように一層逆流が困難になるのは適切である。
【0026】
したがって奥側の支分摂食槽には、手前側の支分摂食槽から湿潤飼料が移動することがないため、その中の飼料が比較的乾燥状態を保持し得、衛生的な状態を保持し得ることとなるものである。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の飼育動物用給餌器の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は養豚用に構成した実施例1の飼育動物用給餌器の縦断面側面図、図2はその底部の斜視図である。
図3は養豚用に構成した実施例2の飼育動物用給餌器の縦断面側面説明図、図4はその概略平面説明図である。
【0028】
<実施例1>
この実施例1の飼育動物用給餌器は、養豚用給餌器として構成するものであり、図1に示すように、箱形の給餌器本体の奥側(図1中右側)と手前側(図1中左側)とを区画板3で区画し、該区画板3の手前側を摂食槽1とし、奥側を飼料槽2とする。
【0029】
この実施例1では、上記区画板3はその下端を奥側に傾けた状態に配したものであり、図1及び図2に示すように、前記飼料槽2の底部5aはその背後壁2aから手前側に向かって下降傾斜状態に構成し、摂食槽1側に若干突出したところで水平状態になり、上記摂食槽1の底部5bとなって手前側に延長し、前端直前で上向き傾斜になり前端に至るように構成したものである。なお前記区画板3は、図1に示すように、その下端を前記底部5aとの間に間隙3cを開けた状態に設置するものである。上記間隙3cは、前記飼料槽2中の飼料を摂食槽1側に流下する場合の最大流下量以上の流下が可能な程度のものとする。
【0030】
前記区画板3の飼料槽2側の面に平行なガイド板3aを配設して、該ガイド板3aと該区画板3との間に板状部材を収納し得る下開きの収納空間3bを構成し、該収納空間3bに板状の調節板4の上部側を進退昇降自在に挿入する。また上記ガイド板3aの外面には昇降操作部4aの操作部本体4a1を取り付ける。上記昇降操作部4aには、その上端に操作部本体4a1内の雌ネジ部材を正逆回転させるためのハンドル4a2が配してあり、かつ操作部本体4a1の下端からは操作棒4a3が垂下状態に配してある。この操作棒4a3は、その上部のスクリュー部が上記雌ネジ部材の正逆回転で進退昇降するべくねじ込んであるものである。そしてこの昇降操作部4aの操作棒4a3の下部を前記調節板4の下部に結合する。なお前記ガイド板3aには、該調節板4と操作棒4a3との結合部が昇降通過するためのスリットが形成してある。
【0031】
従って前記調節板4は、前記昇降操作部4aのハンドル4a2を必要に応じて正逆回転させることにより昇降動作し、その下部の間隙3cの開度を調節し、該間隙3cを通じて飼料槽2から摂食槽1側に流下する飼料の流下量を調節することができることとなる。
【0032】
前記摂食槽1は、図1に示すように、その底部5bの手前奥方向の途中に区画部材6を配して、手前側に位置する手前支分摂食槽1aと奥側に位置する奥支分摂食槽1bとに区画する。上記区画部材6は、図1及び図2に示すように、金属板材を折曲して、側面から見て直角三角形をなす長尺部材に構成する。また該区画部材6は、摂食槽1の底部5bに当接する底板部6aと、その手前側から垂直に立ち上がる直立部6bと、その上端から奥側に下降傾斜する斜面部6cとからなるものであり、上記底板部6aの取付孔に配したボルト・ナット7、7…で摂食槽1の底部5bに取り付ける。
【0033】
図1に示すように、前記摂食槽1の底部5bには、手前奥方向に平行な複数の取付長孔5b1、5b1…を開口しておき、前記区画部材6の底板部6aの取付孔を各取付長孔5b1、5b1…に上下対応させると共に、双方に同時にボルト・ナット7、7…を配して該底板部6aを該摂食槽1の底部5bに固設する。必要に応じてボルト・ナット7、7…を緩めることにより、前記取付長孔5b1、5b1…の長さの範囲で前記区画部材6を手前奥方向に動かし、適切な位置に移動させることができる。勿論、移動後は該ボルト・ナット7、7…を締め付けて固定する。既述のように、このように区画部材6を手前奥方向に移動調節することで、飼料の飼料槽2からの流下量を調節することもできる。
【0034】
したがって養豚用給餌器として構成したこの実施例1の飼育動物用給餌器によれば、前記飼料槽2中に粒状の乾燥飼料を充填して使用を開始すると、該飼料槽2中の飼料が前記間隙3cを通じて流下し、該飼料槽2に接する奥支分摂食槽1bに滞留状態となる。
【0035】
奥支分摂食槽1bへの流下量は、前記昇降操作部4aのハンドル4a2を正逆回転させて、前記調節板4を昇降調節することによって決定する。また前記区画部材6もこれを手前奥方向に移動調節することにより、これによっても流下量を補助的に調節する。該区画部材6の移動調節は、先に述べたように、前記ボルト・ナット7、7…を緩めて行うことができるが、これは使用開始前に予め適切な状態に調節して固定状態にしておくのが良い。
【0036】
飼育されている豚は、まずこのように奥支分摂食槽1bに滞留した飼料を摂取する。豚が飼料を摂取し、該奥支分摂食槽1bに於ける滞留分が減ると、その分だけ前記間隙3cを通じて飼料が流下し、該奥支分摂食槽1b中の飼料は常時所定の量に維持される。このような飼料の摂取の際に、豚の摂取動作等により、奥支分摂食槽1bの飼料は、その一部が前記区画部材6を越えて手前支分摂食槽1aに移動することがある。
【0037】
そしてこのように手前支分摂食槽1aに移動した飼料は、豚の涎や豚用の飲料水で濡れ、多くの場合湿潤状態になる。またこのような手前支分摂食槽1aの飼料もいずれ豚によって摂取されることが多い。
【0038】
豚による飼料の摂取は、通常、摂取すべき飼料を舌で掬って口の中に取り込むことで行われるものであるため、摂取の際に、飼料を奥側に押して行く傾向がある。その結果、豚による飼料の摂取は前記区画部材6の直前で行われることとなるのが普通である。そのため、該区画部材6の手前側がなだらかに構成されていると、これを越えて、手前支分摂食槽1aの湿潤した飼料が奥支分摂食槽1bに逆流するおそれが生じる。しかしこの実施例1に於いては、該区画部材6の手前側が急峻に立ち上がった直立部6bに構成されているため、手前支分摂食槽1a中の湿潤した飼料はここで堰き止められ、奥支分摂食槽1b側に戻ってしまうようなことはない。
【0039】
したがって奥支分摂食槽1bには、手前支分摂食槽1aから湿潤飼料が移動することがないため、その中の飼料が常時比較的乾燥した状態を保持し得、衛生状態を良好な状態に維持し得ることとなるものである。
【0040】
<実施例2>
この実施例2の飼育動物用給餌器も、養豚用給餌器として構成するものであり、図3及び図4に示すように、平面から見て円形の給餌器本体の奥側(図4中、中央側)と手前側(図4中、外側)とを円筒状区画板13で区画し、該円筒状区画板13の外側を摂食槽11とし、内側を飼料槽12とする。
【0041】
この実施例2では、上記円筒状区画板13は途中から上方に向かって拡大するテーパ状に構成し、球面台状に構成した飼料槽12の底部15a上に直立状態に配する。該円筒状区画板13は、図示しない昇降操作部によって昇降動作可能に支持し、前記底部15aとの間に調節可能な間隙13cを生じさせる。
【0042】
前記摂食槽11の底部15bは、図3及び図4に示すように、平面円形の平坦な面に構成し、前記球面台状の底部15aは該摂食槽11の中央部にその底部15bから垂直に立ち上げたものである。
【0043】
また前記摂食槽11は、図3及び図4に示すように、その底部15bに前記飼料槽12に対して同心円状に区画部材16を配して、その内部を、手前側に位置する手前支分摂食槽11aと奥側に位置する奥支分摂食槽11bとに区画する。上記区画部材16は、図3に示すように、断面方向から見て直角三角形をなす環状部材に構成する。該区画部材16は、その手前側を垂直に立ち上がる直立部16bに構成し、かつその上端から奥側には下降傾斜する斜面部16cに構成するものである。該区画部材16は、前記飼料槽12からの飼料の流出量を考慮して適切な径に構成する。また該摂食槽11の最外部には、周縁に沿って区画部材16と同様な縁部17を立ち上げておくものとする。
【0044】
したがって養豚用給餌器として構成したこの実施例2の飼育動物用給餌器によれば、前記飼料槽12中に粒状の乾燥飼料を充填して使用を開始すると、該飼料槽12中の飼料が前記間隙13cを通じて流下し、該飼料槽12に接する奥支分摂食槽11b中に滞留状態となる。
【0045】
奥支分摂食槽11bへの流下量は、前記昇降操作部を操作して前記円筒状区画板13を昇降させ、前記間隙13cの開度を調節することにより決定する。
【0046】
飼育されている豚は、実施例1について説明したのと同様に、奥支分摂食槽11bに滞留した飼料を摂取する。豚が飼料を摂取し、該奥支分摂食槽11bに於ける滞留分が減ると、その分だけ前記間隙13cを通じて飼料が流下し、該奥支分摂食槽11b中の飼料は常時所定の量に維持されこととなり、このような飼料の摂取の際に、豚の摂取動作等により、奥支分摂食槽11bの飼料は、その一部が前記区画部材16を越えて手前支分摂食槽11aに移動することがあるのも同様である。
【0047】
そしてこのように手前支分摂食槽11aに移動した飼料は、豚の涎や豚用の飲料水で濡れ、先に述べたように、多くの場合湿潤状態になるが、この実施例2に於いても、前記区画部材16の手前側が急峻に立ち上がった直立部16bに構成されているため、豚の摂食動作によっても、手前支分摂食槽11a中の湿潤した飼料は、ここで堰き止められ、奥支分摂食槽11b側に逆流させられるようなことはない。
【0048】
したがって奥支分摂食槽11bには、手前支分摂食槽11aから湿潤飼料が移動することがないため、その中の飼料が常時比較的乾燥した状態を保持し得、衛生状態を良好な状態に維持し得ることとなる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の1の飼育動物用給餌器によれば、手前の支分摂食槽に移動し湿潤状態になった飼料が奥側の支分摂食槽に移動することがないので、奥側に滞留する飼料に湿潤した飼料から水分を移行させるようなおそれがない。そのため奥側の支分摂食槽の飼料を衛生的に保持できると共に、ここに繋がる飼料槽内の飼料をも乾燥状態に維持し衛生状態を良好に保持できるものである。
【0050】
本発明の2の飼育動物用給餌器によれば、飼料槽からの飼料の流出量をより適切に調節することができることとなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】養豚用に構成した実施例1の飼育動物用給餌器の縦断面側面図。
【図2】養豚用に構成した実施例1の飼育動物用給餌器の底部の斜視図。
【図3】養豚用に構成した実施例2の飼育動物用給餌器の縦断面側面説明図。
【図4】養豚用に構成した実施例2の飼育動物用給餌器の概略平面説明図。
【符号の説明】
1 摂食槽
1a 手前支分摂食槽
1b 奥支分摂食槽
2 飼料槽
2a 飼料槽の背後壁
3 区画板
3a ガイド板
3b 収納空間
3c 間隙
4 調節板
4a 昇降操作部
4a1 操作部本体
4a2 ハンドル
4a3 操作棒
5a 飼料槽の底部
5b 摂食槽の底部
5b1 取付長孔
6 区画部材
6a 底板部
6b 直立部
6c 斜面部
7 ボルト・ナット
11 摂食槽
11a 手前支分摂食槽
11b 奥支分摂食槽
12 飼料槽
13 円筒状区画板
13c 間隙
15a 飼料槽の底部
15b 摂食槽の底部
16 区画部材
16b 直立部
16c 斜面部
17 縁部

Claims (2)

  1. 給餌器本体の手前側を摂食槽に、奥側を飼料槽に、それぞれ区画板によって区画し、かつ該区画板の下部と給餌器本体の底部との間に前記飼料槽から摂食槽に飼料を流下させる間隙であって、その開度の調節が可能な間隙を設けた飼育動物用給餌器に於いて、
    前記摂食槽を、その手前から奥に向かう方向に二以上に区画する一以上の区画部材により、複数の支分摂食槽に区画し、
    かつ前記区画部材の手前側の立ち上がりを前記給餌器底部に対して垂直に立ち上がる直立形状とし、その上端から奥側への立ち下がりを上端から下降傾斜する斜面形状とした飼育動物用給餌器。
  2. 前記給餌器の底部の少なくとも前記区画部材の取付個所付近を同一水平面に構成し、かつ該区画部材を手前奥方向に調節移動自在に構成した請求項1の飼育動物用給餌器。
JP2002179150A 2002-06-19 2002-06-19 飼育動物用給餌器 Expired - Fee Related JP3960865B2 (ja)

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