JP3958453B2 - Precast concrete joint structure - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦方向、横方向に数分割、厚さ方向に二分割したプレキャストコンクリート部材(例えば、プレキャストコンクリートパネル)を、現場で接合して一体化する工法に用いるプレキャストコンクリート部材の接合構造に関し、例えば、建物の耐震補強部材としてのプレキャストコンクリート耐震壁に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の耐震補強部材には、プレキャストコンクリートパネルを接合したプレキャストコンクリート耐震壁が採用されることがある。従来、この種のプレキャストコンクリートパネルの接合は、図5、図6に示す構造により行われていた。図5は従来のプレキャストコンクリート部材の接合構造を示す水平断面図、図6は図5のA−A矢視図である。この従来構造では、厚さ方向に二分割した一対のプレキャストコンクリートパネル1、1の縁部1a、1a同士でつなぎ鋼板3の略半分を挟み、この縁部1a及びつなぎ鋼板3に貫通させた高力ボルト5をナット6に締め付け、縁部1a、1aをつなぎ鋼板3に挟着する。同様にしてつなぎ鋼板3の他の略半分を、他のプレキャストコンクリートパネル1、1の縁部1a、1aで挟着し、面方向に隣接するプレキャストコンクリートパネル1を連続して接合し、建物の耐震補強部材としてのプレキャストコンクリート耐震壁7を得ていた。
【0003】
ところで、このような従来構造では、プレキャストコンクリートパネル1をつなぎ鋼板3に挟着するのに、縁部1aに埋込金物9を取付け、この埋込金物9同士でつなぎ鋼板3を挟み高力ボルト5により挟着していた。埋込金物9は、複数のスタッド11が溶接固定され、このスタッド11をプレキャストコンクリートパネル1の厚み方向に配設することで、縁部1aに取り付けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したスタッドを溶接固定した埋込金物を取り付けるプレキャストコンクリート部材の接合構造では、埋込金物9に複数のスタッドを溶接固定するため、煩雑な溶接作業が必要になり、埋込金物の製造が手間のかかるものになった。
また、スタッドを溶接固定する際、埋込金物が熱変形し、特に接合面、ボルト孔等に変形が生じれば、施工精度を低下させる虞れがあった。
更に、従来の接合構造では、高力ボルトを挿入する孔13(図5参照)をプレキャストコンクリートパネルに設けるため、図示しない別途スリーブ材を埋込金物のボルト孔に正確に合わせて埋め込む必要があり、プレキャストコンクリートパネルの製造工程を煩雑にする欠点があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、スタッドを溶接せずに埋込金物が製造でき、且つ高い施工精度が得られ、しかも、高力ボルト挿入孔を形成するためのスリーブ材の埋め込みも不要になるプレキャストコンクリート部材の接合構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1のプレキャストコンクリート部材の接合構造は、厚さ方向に二分割した一対のプレキャストコンクリート部材の縁部同士でつなぎ鋼板を挟み、該縁部及び該つなぎ鋼板に貫通させた高力ボルトを締め付けて面方向に隣接するプレキャストコンクリート部材同士を接合するプレキャストコンクリート部材の接合構造において、前記プレキャストコンクリート部材の縁部に、有底筒状の埋込キャップを筒部分の底部に対する外周面がコンクリートに付着するように埋設し、該埋込キャップの底部同士で挟んだ前記つなぎ鋼板を該底部と共に高力ボルトで締め付けて前記縁部同士を該つなぎ鋼板に挟着することを特徴とする。
【0006】
このプレキャストコンクリート部材の接合構造では、埋込キャップの外周面にプレキャストコンクリート部材を付着させて埋込キャップがプレキャストコンクリート部材中に支持され、鋼板を接合面に配置させる従来構造の埋込金物に必要であったスタッドが不要になる。また、スタッドが不要になり、これに伴う溶接がなくなり、溶接による接合部の変形がなくなる。更に、有底筒状の埋込キャップが埋設され、埋設後に埋込キャップの内部がボルト挿入用の空間として残り、ボルト挿入用の孔を形成するためのスリーブを、別途埋設しておく必要がなくなる。
【0007】
請求項2のプレキャストコンクリート部材の接合構造は、前記埋込キャップの開口周縁が、プレキャストコンクリート部材中に埋入されていることを特徴とする。
【0008】
このプレキャストコンクリート部材の接合構造では、埋込キャップの開口周縁がプレキャストコンクリート部材中に埋入され、埋込キャップの開口周縁がプレキャストコンクリート部材の表面に露出しなくなり、プレキャストコンクリート部材の一方の面から他方の面へ、埋込キャップを介して熱が伝導しなくなる。
【0009】
請求項3のプレキャストコンクリート部材の接合構造は、前記埋込キャップの外周面に、プレキャストコンクリート部材中に突出する突出部が設けられたことを特徴とする。
【0010】
このプレキャストコンクリート部材の接合構造では、埋込キャップの外周面からプレキャストコンクリート部材中に突出された突出部によって、埋込キャップの軸線方向に加わる荷重が支持され、プレキャストコンクリート部材に対する埋込キャップの軸線方向の支持強度、即ち、抜け強度が高くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るプレキャストコンクリート部材の接合構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るプレキャストコンクリート部材の接合構造を示す水平断面図、図2は埋込キャップが埋設されたプレキャストコンクリート部材縁部の拡大断面図、図3は図1のB−B矢視図、図4は本発明の接合構造に用いられる埋込キャップの変形例を説明するプレキャストコンクリート部材縁部の断面図である。
【0012】
図1に示すように、プレキャストコンクリート部材(プレキャストコンクリートパネル)21の縁部21aには、有底筒状の埋込キャップ23が埋設されている。図2に示すように、埋込キャップ23の底部23aには、軸線23bを中心としたボルト孔23cが穿設されている。埋込キャップ23は、軸線23bの方向が、プレキャストコンクリートパネル21の厚み方向となるように配置されて、縁部21aに埋設される。また、底部23aの外表面23dは、プレキャストコンクリートパネル21の一方の面(接合される側の面)に露出する。なお、この実施形態で用いる埋込キャップ23は、高さがプレキャストコンクリートパネル21の厚みと略同一となっている。
【0013】
埋込キャップ23は、プレキャストコンクリートパネル21を成形する際、不図示の成形金型に設けた位置決め手段等によって所定位置に配置され、成形金型にコンクリートが注入されることにより、縁部21aの所定位置に埋設される。従って、埋込キャップ23の内部は、注入コンクリートの充填されない中空部となって残る。この中空部は、後述する高力ボルトの挿入孔25として利用される。埋設された埋込キャップ23は、円筒部分の外周面23eが注入コンクリートに付着する。これにより、埋込キャップ23の軸線23b方向に加わる荷重が支持される。
【0014】
なお、埋込キャップ23の底部23aが露出するプレキャストコンクリートパネル21の縁部21aは、他の部分より若干薄厚に形成されている。この厚みの差は、後述するつなぎ鋼板を挟み入れるためのものとなる。
【0015】
このようにして埋込キャップ23が埋設されたプレキャストコンクリートパネル21は、埋込キャップ23の底部23aでつなぎ鋼板27の一端側を挟む。つなぎ鋼板27には、高力ボルト29を挿入するボルト孔27aが穿設されている。次いで、底部23aのボルト孔23cと、つなぎ鋼板27のボルト孔27aとに高力ボルト29を挿入し、これらを高力ボルト29とナット30とで締め付け、摩擦接合することによって、プレキャストコンクリートパネル21の縁部21a同士をつなぎ鋼板27に挟着する。
【0016】
同様にしてつなぎ鋼板27の他端側を、他のプレキャストコンクリートパネル21の縁部21aで挟着し、面方向に隣接するプレキャストコンクリートパネル21を連続して接合し、建物の耐震補強部材としてのプレキャストコンクリート耐震壁31を得る。
【0017】
プレキャストコンクリートパネル21の縁部21aは、埋込キャップ23の底部23a同士がつなぎ鋼板27を挟んで、高力ボルト29によって締め付けられるので、高力ボルト29の締め付け力によって破損することがない。
【0018】
プレキャストコンクリート耐震壁31は、プレキャストコンクリートパネル21の接合の後、隣接するパネルとの隙間及び埋込キャップ23の挿入孔25が、必要に応じてモルタル等によって充填される。
【0019】
このように、上述のプレキャストコンクリート部材の接合構造によれば、有底筒状の埋込キャップ23を縁部21aに埋設したので、従来の埋込金物に必要であったスタッドを不要にすることができる。この結果、埋込金物の製造工程を簡略化することができる。また、溶接が不要になるので、溶接に伴う接合部の変形がなくなる。更に、埋込キャップ23の中空部が高力ボルト29の挿入孔25として残るので、ボルト挿入孔を形成するためのスリーブを、別途埋設する必要がなくなる。
【0020】
なお、本発明に係るプレキャストコンクリート部材の接合構造において、耐火性が要求される場合には、図4(a)に示すように、プレキャストコンクリートパネル21の厚み寸法より高さ寸法の小さい埋込キャップ41を埋設する。これにより、埋込キャップ41の開口周縁41aを、プレキャストコンクリートパネル21中に埋入させることができる。
このような埋込キャップ41を用いれば、埋込キャップ41の開口周縁41aがプレキャストコンクリートパネル21の表面に露出しなくなり、プレキャストコンクリートパネル21の一方の面から他方の面へ、埋込キャップ41を介して熱が伝導しなくなる。
【0021】
また、図4(b)に示すように、埋込キャップ51の外周面51aには、プレキャストコンクリートパネル21中に突出する突出部51bが設けられてもよい。
このような埋込キャップ51を用いれば、突出部51bによって、埋込キャップ51の軸線方向に加わる荷重が支持され、プレキャストコンクリートパネル21に対する埋込キャップ51の抜け強度を高めることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る請求項1のプレキャストコンクリート部材の接合構造は、スタッドを溶接固定する埋込金物に代えて、スタッドの不要な有底筒状の埋込キャップを埋設するので、溶接作業をなくすことができ、埋込金物の製造工程を簡略化できる。また、溶接を行わないので、高精度な埋込金物を得ることができ、施工精度を向上させることができる。更に、埋込金物が有底筒状の埋込キャップとなるため、別途スリーブを埋め込まなくともプレキャストコンクリート部材にボルト挿入孔を確保することができ、プレキャストコンクリート部材の製造工程を簡略化できる。
【0023】
請求項2のプレキャストコンクリート部材の接合構造は、埋込キャップの開口周縁を、プレキャストコンクリート部材中に埋入したので、プレキャストコンクリート部材の一方の面から他方の面へ、埋込キャップを介して熱が伝わることがなく、断熱性、耐火性を向上させることができる。
【0024】
請求項3のプレキャストコンクリート部材の接合構造は、埋込キャップの外周面に、プレキャストコンクリート部材中に突出する突出部を設けたので、高力ボルトの締付けによって埋込キャップの軸線方向に加わる荷重を、突出部によって支持することができ、埋込キャップの軸線方向の抜け強度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレキャストコンクリート部材の接合構造を示す水平断面図である。
【図2】埋込キャップが埋設されたプレキャストコンクリート部材縁部の拡大断面図である。
【図3】図1のB−B矢視図である。
【図4】本発明の接合構造に用いられる埋込キャップの変形例を説明するプレキャストコンクリート部材縁部の断面図である。
【図5】従来のプレキャストコンクリート部材の接合構造を示す水平断面図である。
【図6】図5のA−A矢視図である。
【符号の説明】
21…プレキャストコンクリートパネル(プレキャストコンクリート部材)、21a…縁部、23,41,51…埋込キャップ、23a…底部、27…つなぎ鋼板、29…高力ボルト、41a…開口周縁、51a…外周面、51b…突出部
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a joint structure of precast concrete members used in a construction method in which precast concrete members (for example, precast concrete panels) divided into several parts in the vertical and horizontal directions and two parts in the thickness direction are joined and integrated on site. For example, it is suitable for use in a precast concrete seismic wall as a seismic reinforcing member of a building.
[0002]
[Prior art]
As a seismic reinforcing member of a building, a precast concrete seismic wall joined with a precast concrete panel may be adopted. Conventionally, this type of precast concrete panel has been joined by the structure shown in FIGS. FIG. 5 is a horizontal sectional view showing a conventional precast concrete member joining structure, and FIG. 6 is an AA arrow view of FIG. In this conventional structure, a pair of precast concrete panels 1 and 2 divided into two in the thickness direction sandwich the substantially half of the connecting steel plate 3 between the edge portions 1a and 1a, and penetrate the edge plate 1a and the connecting steel plate 3 with a high height. The force bolt 5 is fastened to the nut 6, and the edges 1 a and 1 a are connected to the steel plate 3. Similarly, the other approximately half of the connecting steel plate 3 is sandwiched between the edges 1a and 1a of the other precast concrete panels 1 and 1, and the precast concrete panels 1 adjacent in the plane direction are continuously joined, The precast concrete seismic wall 7 was obtained as a seismic reinforcement member.
[0003]
By the way, in such a conventional structure, in order to clamp the precast concrete panel 1 to the connecting steel plate 3, the embedded metal 9 is attached to the edge portion 1a, and the connecting steel plate 3 is sandwiched between the embedded metal 9 and the high strength bolt. 5 was sandwiched. The embedded metal 9 is attached to the edge 1 a by fixing a plurality of studs 11 by welding and arranging the studs 11 in the thickness direction of the precast concrete panel 1.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the joint structure of the precast concrete member to which the above-described embedded metal object to which the stud is welded and fixed is attached, a plurality of studs are welded and fixed to the embedded metal object 9, which necessitates a complicated welding operation. Became time-consuming.
Further, when the stud is welded and fixed, the embedded metal is thermally deformed, and particularly, if the joint surface, the bolt hole or the like is deformed, the construction accuracy may be lowered.
Further, in the conventional joint structure, since a hole 13 (see FIG. 5) for inserting a high-strength bolt is provided in the precast concrete panel, it is necessary to embed a separate sleeve material (not shown) precisely in accordance with the bolt hole of the embedded metal. There is a drawback that the manufacturing process of the precast concrete panel is complicated.
The present invention has been made in view of the above situation, and can embed an embedded metal without welding a stud, obtain high construction accuracy, and embed a sleeve material for forming a high-strength bolt insertion hole. Another object of the present invention is to provide a joint structure for precast concrete members that is unnecessary.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the precast concrete member joining structure according to the first aspect of the present invention includes a pair of precast concrete member bisected in the thickness direction and sandwiching a steel plate between the edges of the pair of precast concrete members. In a precast concrete member joining structure in which high-strength bolts penetrating through a connecting steel plate are tightened to join precast concrete members adjacent in the plane direction, a bottomed cylindrical embedded cap is provided at the edge of the precast concrete member. The outer peripheral surface with respect to the bottom of the tube portion is embedded so that it adheres to the concrete, and the connecting steel plate sandwiched between the bottom portions of the embedded cap is fastened with a high-strength bolt together with the bottom portion, and the edges are sandwiched between the connecting steel plates. It is characterized by wearing.
[0006]
This joint structure for precast concrete members is necessary for the conventional embedded metal fittings in which the precast concrete member is attached to the outer peripheral surface of the embedded cap, the embedded cap is supported in the precast concrete member, and the steel plate is placed on the joint surface. The stud which was was no longer needed. In addition, the stud is not necessary, welding associated therewith is eliminated, and the joint is not deformed by welding. Furthermore, a bottomed cylindrical embedding cap is embedded, and after embedding, the interior of the embedding cap remains as a space for bolt insertion, and a sleeve for forming a hole for bolt insertion needs to be embedded separately. Disappear.
[0007]
The joint structure of the precast concrete member according to claim 2 is characterized in that an opening peripheral edge of the embedded cap is embedded in the precast concrete member.
[0008]
In this precast concrete member joining structure, the opening periphery of the embedded cap is embedded in the precast concrete member, and the opening periphery of the embedded cap is not exposed on the surface of the precast concrete member. Heat is no longer conducted through the embedded cap to the other surface.
[0009]
The joint structure of the precast concrete member according to claim 3 is characterized in that a protruding portion that protrudes into the precast concrete member is provided on the outer peripheral surface of the embedded cap.
[0010]
In this precast concrete member joint structure, the load applied in the axial direction of the embedded cap is supported by the protruding portion protruding into the precast concrete member from the outer peripheral surface of the embedded cap, and the axis of the embedded cap relative to the precast concrete member is supported. The supporting strength in the direction, that is, the pull-out strength is increased.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of a precast concrete member joining structure according to the invention will be described in detail with reference to the drawings.
1 is a horizontal cross-sectional view showing a precast concrete member joining structure according to the present invention, FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of an edge of a precast concrete member in which an embedded cap is embedded, and FIG. FIG. 4 is a cross-sectional view of a precast concrete member edge for explaining a modification of the embedded cap used in the joining structure of the present invention.
[0012]
As shown in FIG. 1, a bottomed cylindrical embedded cap 23 is embedded in an edge portion 21 a of a precast concrete member (precast concrete panel) 21. As shown in FIG. 2, the bottom 23a of the embedded cap 23 has a bolt hole 23c centered on the axis 23b. The embedded cap 23 is disposed so that the direction of the axis 23b is the thickness direction of the precast concrete panel 21, and is embedded in the edge portion 21a. Further, the outer surface 23d of the bottom 23a is exposed on one surface (surface to be joined) of the precast concrete panel 21. The embedded cap 23 used in this embodiment has a height substantially equal to the thickness of the precast concrete panel 21.
[0013]
When the precast concrete panel 21 is molded, the embedded cap 23 is disposed at a predetermined position by a positioning means or the like provided on a molding die (not shown), and concrete is poured into the molding die, so that the edge 21a It is buried in a predetermined position. Therefore, the interior of the embedded cap 23 remains as a hollow portion not filled with pouring concrete. This hollow portion is used as an insertion hole 25 for a high-strength bolt described later. In the embedded cap 23, the outer peripheral surface 23e of the cylindrical portion adheres to the poured concrete. As a result, the load applied in the direction of the axis 23b of the embedded cap 23 is supported.
[0014]
The edge portion 21a of the precast concrete panel 21 where the bottom portion 23a of the embedded cap 23 is exposed is formed to be slightly thinner than the other portions. This difference in thickness is for sandwiching a connecting steel plate to be described later.
[0015]
In this way, the precast concrete panel 21 in which the embedded cap 23 is embedded sandwiches one end side of the connecting steel plate 27 with the bottom 23 a of the embedded cap 23. The connecting steel plate 27 has a bolt hole 27 a into which the high-strength bolt 29 is inserted. Next, the high-strength bolts 29 are inserted into the bolt holes 23c of the bottom 23a and the bolt holes 27a of the connecting steel plate 27, and these are fastened with the high-strength bolts 29 and the nuts 30 and friction-joined, thereby precast concrete panel 21. The edge portions 21 a are connected to each other and sandwiched between the steel plates 27.
[0016]
Similarly, the other end side of the connecting steel plate 27 is sandwiched between the edge portions 21a of the other precast concrete panels 21, and the precast concrete panels 21 adjacent to each other in the plane direction are continuously joined to each other as a seismic reinforcement member for the building. A precast concrete earthquake-resistant wall 31 is obtained.
[0017]
The edge portion 21 a of the precast concrete panel 21 is fastened by the high-strength bolt 29 with the bottom portions 23 a of the embedded cap 23 sandwiching the steel plate 27 and is not damaged by the fastening force of the high-strength bolt 29.
[0018]
In the precast concrete seismic wall 31, after joining the precast concrete panels 21, gaps between adjacent panels and the insertion holes 25 of the embedded cap 23 are filled with mortar or the like as necessary.
[0019]
Thus, according to the joint structure of the precast concrete member described above, since the bottomed cylindrical embedded cap 23 is embedded in the edge portion 21a, the stud required for the conventional embedded metal fitting is made unnecessary. Can do. As a result, the manufacturing process of the embedded metal can be simplified. Further, since welding is not required, the joint portion is not deformed due to welding. Further, since the hollow portion of the embedded cap 23 remains as the insertion hole 25 for the high-strength bolt 29, it is not necessary to separately embed a sleeve for forming the bolt insertion hole.
[0020]
In the joint structure of the precast concrete member according to the present invention, when fire resistance is required, as shown in FIG. 4A, an embedded cap having a height dimension smaller than the thickness dimension of the precast concrete panel 21 41 is buried. Thereby, the opening periphery 41a of the embedding cap 41 can be embedded in the precast concrete panel 21.
If such an embedded cap 41 is used, the opening peripheral edge 41a of the embedded cap 41 is not exposed on the surface of the precast concrete panel 21, and the embedded cap 41 is moved from one surface of the precast concrete panel 21 to the other surface. Heat is no longer conducted through.
[0021]
Further, as shown in FIG. 4B, the outer peripheral surface 51 a of the embedded cap 51 may be provided with a protruding portion 51 b that protrudes into the precast concrete panel 21.
When such an embedded cap 51 is used, a load applied in the axial direction of the embedded cap 51 is supported by the protruding portion 51b, and the pull-out strength of the embedded cap 51 with respect to the precast concrete panel 21 can be increased.
[0022]
【The invention's effect】
As described above in detail, the precast concrete member joining structure according to claim 1 of the present invention embeds a bottomed cylindrical embedded cap that does not require a stud, instead of an embedded metal that welds and fixes the stud. Therefore, the welding operation can be eliminated, and the manufacturing process of the embedded metal can be simplified. Moreover, since welding is not performed, a highly accurate embedded metal can be obtained and construction accuracy can be improved. Furthermore, since the embedded metal becomes a bottomed cylindrical embedded cap, a bolt insertion hole can be secured in the precast concrete member without separately embedding a sleeve, and the manufacturing process of the precast concrete member can be simplified.
[0023]
In the joining structure of the precast concrete member according to the second aspect, since the opening peripheral edge of the embedded cap is embedded in the precast concrete member, heat is transferred from one surface of the precast concrete member to the other surface through the embedded cap. Is not transmitted, and heat insulation and fire resistance can be improved.
[0024]
In the joint structure of the precast concrete member according to the third aspect of the present invention, since the protruding portion that protrudes into the precast concrete member is provided on the outer peripheral surface of the embedded cap, the load applied in the axial direction of the embedded cap by tightening the high strength bolt is applied. , And can be supported by the protruding portion, and the pull-out strength in the axial direction of the embedded cap can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a horizontal sectional view showing a joint structure of precast concrete members according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of an edge of a precast concrete member in which an embedded cap is embedded.
FIG. 3 is a view taken along arrow BB in FIG. 1;
FIG. 4 is a cross-sectional view of the edge portion of a precast concrete member for explaining a modified example of the embedded cap used in the joint structure of the present invention.
FIG. 5 is a horizontal sectional view showing a joint structure of a conventional precast concrete member.
6 is an AA arrow view of FIG. 5;
[Explanation of symbols]
21 ... Precast concrete panel (precast concrete member), 21a ... Edge, 23, 41, 51 ... Embedded cap, 23a ... Bottom, 27 ... Connecting steel plate, 29 ... High strength bolt, 41a ... Opening edge, 51a ... Outer peripheral surface , 51b ... protrusion

Claims (3)

厚さ方向に二分割した一対のプレキャストコンクリート部材の縁部同士でつなぎ鋼板を挟み、該縁部及び該つなぎ鋼板に貫通させた高力ボルトを締め付けて面方向に隣接するプレキャストコンクリート部材同士を接合するプレキャストコンクリート部材の接合構造において、
前記プレキャストコンクリート部材の縁部に、有底筒状の埋込キャップを筒部分の底部に対する外周面がコンクリートに付着するように埋設し、該埋込キャップの底部同士で挟んだ前記つなぎ鋼板を該底部と共に高力ボルトで締め付けて前記縁部同士を該つなぎ鋼板に挟着することを特徴とするプレキャストコンクリート部材の接合構造。
Between the edges of a pair of precast concrete members divided in two in the thickness direction, the connecting steel plates are sandwiched, and the high-strength bolts that penetrate the edges and the connecting steel plates are tightened to join adjacent precast concrete members in the plane direction. In the joint structure of precast concrete members
At the edge of the precast concrete member, a bottomed cylindrical embedded cap is embedded so that the outer peripheral surface with respect to the bottom of the cylindrical portion adheres to the concrete, and the connecting steel plate sandwiched between the bottom portions of the embedded cap is A joint structure for precast concrete members, wherein the edges are clamped together with a bottom with a high-strength bolt and the edges are sandwiched between the connecting steel plates.
前記埋込キャップの開口周縁が、プレキャストコンクリート部材中に埋入されていることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート部材の接合構造。  The joint structure of a precast concrete member according to claim 1, wherein the opening periphery of the embedded cap is embedded in the precast concrete member. 前記埋込キャップの外周面に、プレキャストコンクリート部材中に突出する突出部が設けられたことを特徴とする請求項1、2記載のプレキャストコンクリート部材の接合構造。  The joint structure for precast concrete members according to claim 1, wherein a projecting portion projecting into the precast concrete member is provided on an outer peripheral surface of the embedded cap.
JP32763298A 1998-11-18 1998-11-18 Precast concrete joint structure Expired - Lifetime JP3958453B2 (en)

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