JP3958119B2 - Spacer tape - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の材料を間に挟んで収納するためのスペーサーテープに関する。
【0002】
【従来の技術】
多数の半導体チップその他の電子部品を収納、保管または輸送する際には、通常、キャリアテープが用いられる。
【0003】
キャリアテープの一例を図6に示す。
【0004】
図6に示すキャリアテープ70は、ストリップ状のフィルム71からなり、フィルム71の長手方向には一定間隔で、フィルム71の幅方向のほぼ中央において、凹状のカップ72が形成されている。
【0005】
このカップ72に半導体チップその他の電子部品が収容され、さらに、カップ72を密閉するためカップ72の上からカバーテープ73が貼りつけられる。キャリアテープ70は、この状態において、円柱状の芯材74の周囲に巻き付けられる。
【0006】
このように、半導体チップその他の電子部品はカップ72の中に収容され、かつ、カバーテープ73で密閉された状態で保管または輸送されるので、電子部品の落下、電子部品が他の物と接触することに起因する損傷、あるいは、電子部品同士の接触による損傷を防止することができる。
【0007】
一方、エッチングプリント基板用の電子回路を印刷したフィルムその他のシート状物質を収納、保管または輸送する際には、図7に示すようなスペーサーテープが用いられる。
【0008】
図7に示すスペーサーテープ80は、ストリップ状のフィルム81からなり、フィルム81の幅方向の両端において、フィルム81の長さ方向に列状に凸状体82が形成されている。凸状体82はフィルム81の表側の面81aと裏側の面81bとに交互に形成されている。
【0009】
このスペーサーテープ80を用いてシート状物質を収納する際には、フィルム81の幅方向において凸状体82の間にシート状物質を置き、そのまま、芯材83の周りに巻き付ける。フィルム81の表側の面81aと裏側の面81bの双方に形成されている凸状体82によって、相互に重なり合ったフィルム81の間には、フィルム81の中央部において、凸状体82の高さに応じた空間が形成され、シート状物質はこの空間の中に配置されるため、フィルム81を芯材83の周りに巻き付けてもシート状物質が押しつぶされることはない。
【0010】
例えば、TABテープはこのスペーサーテープの一種である。
【0011】
スペーサーテープ80を構成するフィルム81としては、例えば、塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリエステル(PET)フィルムまたはポリスチレン(PS)フィルムなどが用いられる。
【0012】
通常、スペーサーテープ80を用いて収納されるシート状物質に対する電界または磁界による障害、または、スペーサーテープ80における静電気の発生の抑制を図るため、フィルム81として導電性フィルムを使用し、フィルム81にシールド効果を付加することが行われている。このため、フィルム81の内部に導電性インクを混在させ、あるいは、導電性コーティングをフィルム81の表側の面81aと裏側の面81bの双方に施すことが行われる。この導電性コーティングは凸状体82に対しても施される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
凸状体82はフィルム81の幅方向端部を熱成形することにより形成される。熱成形を経ることにより、凸状体82はフィルム81の平坦部分よりも耐磨耗性が減少する。
【0014】
このため、凸状体82が隣接する凸状体82と擦れ合うことにより、凸状体82を覆っている導電性コーティングが剥げ落ち、シート状物質に異物として付着するという問題が生じていた。このため、シート状物質が、例えば、電子回路を印刷したフィルムであるような場合には、シート状物質に異物として付着した導電性コーティングの破片に起因して、その電子回路が短絡するおそれがあった。
【0015】
このような問題は導電性コーティングをフィルム81に施した場合のみならず、フィルム81の内部に導電性インクを混在させた場合にも、同様に起こり得るものである。すなわち、凸状体82を形成するための熱成形後に導電性インクがフィルム81の表面に滲み出し、フィルム81の冷却化とともに固化し、上述のような電子回路に付着する可能性があった。
【0016】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、スペーサーテープを構成するフィルムに施された導電性コーティングまたは同フィルムに混在された導電性インクが異物として収納物に付着することを防止することができるスペーサーテープを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、着色物質が表面にコーティングされ、または、着色物質が混入されているフィルムからなり、前記フィルムの表及び裏の面の少なくとも何れか一方には、前記フィルムの幅方向における両端において、凸状体が形成されているスペーサーテープにおいて、前記着色物質は、前記凸状体が形成されている領域以外の領域において、前記フィルムの表面にコーティングされ、または、前記フィルムに混入されていることを特徴とするスペーサーテープを提供する。
【0018】
前記着色物質は、前記凸状体が形成されている領域を含む領域であって、前記フィルムの幅方向における両端から一定長さの領域を除く領域において前記フィルムの表面にコーティングされ、または、前記フィルムに混入されていることが好ましい。
【0019】
前記凸状体が形成されている領域を含む領域であって、前記フィルムの幅方向における両端から一定長さの領域は、前記フィルムの全幅に対して10乃至15%の長さを有していることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第一の実施形態に係るスペーサーテープ10の斜視図であり、図2は図1のA−A線における断面図、図3は図1のB−B線における断面図である。
【0021】
本発明の第一の実施形態に係るスペーサーテープ10は、ストリップ状のフィルム11からなり、フィルム11の幅方向の両端において、フィルム11の長さ方向に列状に凸状体12が形成されている。
【0022】
凸状体12はフィルム11の表側の面11aと裏側の面11bとに交互に形成されている。すなわち、フィルム11の表側の面11aにおいては、図2に示すように、凸状体12は上方に向かって突出するように形成され、フィルム11の裏側の面11bにおいては、図3に示すように、凸状体12は下方に向かって突出するように形成されているとともに、上方に向かって突出する凸状体12と下方に向かって突出する凸状体12とが一つおきに並ぶように配置されている。
【0023】
凸状体12はほぼ半球状の形状をなしているが、凸状体12の形状は半球に限定されるものではなく、シート状物質の厚みよりも大きい高さを確保することができる形状であれば、いかなる形状をも採用することができる。
【0024】
なお、凸状体12はフィルム11の表側の面11a及び裏側の面11bの双方に設けることは必ずしも必要ではなく、何れか一方にのみ設けることも可能である。
【0025】
フィルム11としては、例えば、塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリエステル(PET)フィルムまたはポリスチレン(PS)フィルムなどが用いられる。
【0026】
また、図4に示すように、第一の実施形態に係るスペーサーテープ10には、凸状体12を除くフィルム11の表側の面11aと裏側の面11bの全ての領域において、コーティング13が施されている。コーティング13は着色物質を含有しており、遮光性を有しているとともに、導電性の物質をも含有しているため、導電性をも呈する。
【0027】
本実施形態に係るスペーサーテープ10によれば、凸状体12にはコーティング13が施されていないため、シート状物質をスペーサーテープ10とともに芯材の周りに巻き付けたときに、隣接する凸状体12同士が擦れ合ったとしても、コーティング13が剥げ落ちることがなく、ひいては、剥げおちたコーティングの破片に起因して生じるシート状物質における短絡を防止することができる。
【0028】
本実施形態においては、フィルム11の両面11a、11bにコーティング13を施した場合を例としたが、フィルム11の内部に導電性インクを混在させる場合であっても、本実施形態を適用することは可能である。
【0029】
図5は本発明の第二の実施形態に係るスペーサーテープ20の斜視図である。
【0030】
第一の実施形態に係るスペーサーテープ10においては、コーティング13は凸状体12を除くフィルム11の全領域に施されていたが、本実施形態に係るスペーサーテープ20においては、コーティング13はフィルム11の所定の領域Sにのみ施されている。
【0031】
具体的には、コーティング13は、凸状体12を含み、かつ、フィルム11の幅方向における両端から一定長さWの領域を除く領域Sにおいて、フィルム11の表面に施されている。すなわち、コーティング13はフィルム11の長さ方向に延びるセンターライン状に形成されている。
【0032】
本実施形態に係るスペーサーテープ20によれば、第一の実施形態に係るスペーサーテープ10と同様の効果を得ることができるとともに、コーティング13を施す領域を第一の実施形態に係るスペーサーテープ10においてコーティング13を施す領域よりも小さくすることができる。
【0033】
第一の実施形態の場合と同様に、フィルム11の内部に導電性インクを混在させる場合であっても、本実施形態を適用することは可能である。
【0034】
以下、本実施形態に係るスペーサーテープ20の一数値例を示す。
【0035】
例えば、フィルム11の幅Waとしては48mm、一定長さWは6.5mm、領域Sの幅は35mm、凸状体12の直径は5mmとすることができる。
【0036】
この数値例においては、一定長さWのフィルム11の幅Waに対する割合は
(6.5/48)×100=13.5%
である。
【0037】
一定長さWのフィルム11の幅Waに対する割合はこの数値に限定されるものではなく、10%から15%の間の値をとることが好ましい。すなわち、上記の数値例においては、一定長さWは4.8mmから7.2mmの範囲の値をとることが好ましい。
【0038】
なお、例えば、一定長さWを4.8mmに設定した場合のように、凸状体12の直径が一定長さWよりも大きくなるような場合には、凸状体12を完全な半球形状に形成する必要はなく、その外側の一部を削除して、一定長さWの範囲内に配置されるようにすることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るスペーサーテープによれば、凸状体にはコーティングが施されていないため、シート状物質をスペーサーテープとともに芯材の周りに巻き付けたときに、隣接する凸状体同士が擦れ合ったとしても、コーティングが剥げ落ちることがなくなる。この結果、剥げおちたコーティングの破片に起因して、シート状物質が短絡することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るスペーサーテープの斜視図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】図1のB−B線における断面図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係るスペーサーテープの斜視図である。
【図5】本発明の第二の実施形態に係るスペーサーテープの斜視図である。
【図6】従来のキャリアテープの斜視図である。
【図7】従来のスペーサーテープの使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 第一の実施形態に係るスペーサーテープ
11 フィルム
12 凸状体
13 コーティング[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a spacer tape for storing a sheet-like material sandwiched therebetween.
[0002]
[Prior art]
When storing, storing or transporting a large number of semiconductor chips and other electronic components, a carrier tape is usually used.
[0003]
An example of the carrier tape is shown in FIG.
[0004]
A
[0005]
A semiconductor chip and other electronic components are accommodated in the
[0006]
As described above, the semiconductor chip and other electronic components are accommodated in the
[0007]
On the other hand, a spacer tape as shown in FIG. 7 is used when storing, storing or transporting a film or other sheet-like substance on which an electronic circuit for an etching printed circuit board is printed.
[0008]
The
[0009]
When the sheet-like substance is stored using the
[0010]
For example, TAB tape is a type of this spacer tape.
[0011]
As the
[0012]
Usually, a conductive film is used as the
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
The
[0014]
For this reason, when the
[0015]
Such a problem can occur not only when the conductive coating is applied to the
[0016]
The present invention has been made in view of such problems, and the conductive coating applied to the film constituting the spacer tape or the conductive ink mixed in the film adheres to the stored items as foreign matter. An object of the present invention is to provide a spacer tape that can prevent the above.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the present invention comprises a film coated with a colored substance or mixed with a colored substance, and the film is provided on at least one of the front and back surfaces of the film. In the spacer tape in which convex bodies are formed at both ends in the width direction, the colored substance is coated on the surface of the film in a region other than the region where the convex bodies are formed, or Provided is a spacer tape which is mixed in a film.
[0018]
The colored substance is a region including a region where the convex body is formed, and is coated on the surface of the film in a region excluding a region of a certain length from both ends in the width direction of the film, or It is preferable to be mixed in the film.
[0019]
A region including a region where the convex member is formed, realm of predetermined length from both ends in the width direction of the film has a length of 10 to 15% with respect to the entire width of the film It is preferable.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 is a perspective view of a
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
Although the
[0024]
The
[0025]
As the
[0026]
Also, as shown in FIG. 4, the
[0027]
According to the
[0028]
In this embodiment, the case where the
[0029]
FIG. 5 is a perspective view of the
[0030]
In the
[0031]
Specifically, the
[0032]
According to the
[0033]
As in the case of the first embodiment, the present embodiment can be applied even when conductive ink is mixed in the
[0034]
Hereinafter, one numerical example of the
[0035]
For example, the width Wa of the
[0036]
In this numerical example, the ratio of the fixed length W to the width Wa of the
It is.
[0037]
The ratio of the fixed length W to the width Wa of the
[0038]
Note that, for example, when the diameter of the
[0039]
【The invention's effect】
As described above, according to the spacer tape according to the present invention, since the convex body is not coated, when the sheet-like substance is wound around the core material together with the spacer tape, the adjacent convex body Even if they rub against each other, the coating does not peel off. As a result, it is possible to prevent the sheet-like material from being short-circuited due to the stripped coating pieces.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a spacer tape according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 4 is a perspective view of a spacer tape according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a perspective view of a spacer tape according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view of a conventional carrier tape.
FIG. 7 is a perspective view showing a use state of a conventional spacer tape.
[Explanation of symbols]
10
Claims (3)
前記着色物質は、前記凸状体が形成されている領域以外の領域において、前記フィルムの表面にコーティングされ、または、前記フィルムに混入されていることを特徴とするスペーサーテープ。The surface of the film is coated with a coloring substance or the coloring substance is mixed, and at least one of the front and back surfaces of the film has convex bodies at both ends in the width direction of the film. In the formed spacer tape,
The spacer tape, wherein the coloring substance is coated on the surface of the film or mixed in the film in a region other than the region where the convex body is formed.
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