JP3957676B2 - 燃料ノズル構造 - Google Patents

Description

本発明は、燃料ノズルの燃焼または低放出能力に悪影響を及ぼすことなく高温ガスがノズル表面上で再循環するのを防止することによって燃料ノズルの寿命を大幅に延ばすガスタービンエンジンに使用するための燃料ノズル構造に関する。

燃料ノズルは、ノズル表面上を再循環する高温ガスの結果として寿命が短くなり得る。このような高温ガスは、ガイドスワーラと内側および外側燃料ノズルスワーラとの間の再循環機構に起因して、燃料ノズルの正面に再循環して戻る可能性がある。

このような燃料ノズルは、エンジン保守費用の増加、および燃料ノズル交換のための好ましくないエンジン休止時間につながるので、好ましくない。

従って、寿命の延びた燃料ノズルが、非常に好ましい。

従って、本発明の目的は、大幅に寿命の延びた燃料ノズルを提供することである。

本発明のさらなる目的は、高温ガスがノズル表面上で再循環するのを防止する上述したような燃料ノズルを提供することである。

上述した目的は、本発明の燃料ノズルによって達成される。

本発明に従うと、エンジンに使用するための燃料ノズルは、一般に、エンジンの燃焼室内に燃料を噴射する手段と、燃料噴射手段を取り囲むとともに燃料ノズルの正面上への高温ガスの再循環を除去する手段とを有する。本発明の好ましい実施態様においては、高温ガス再循環除去手段は、主に軸方向に空気を噴出するための孔の複数の列を有しており、隣接する列の孔は、互いに偏倚している。孔の列のそれぞれは、孔の環状配置を有している。

本発明の燃料ノズル構造の他の詳細、さらには、本発明に付随する他の目的および利点は、以下の詳細な説明、および同様の参照番号が同様の要素を示している付随する図面に開示される。

図面をここで参照すると、図１は、ガスタービンエンジンなどのエンジンの燃焼室１２内に燃料および空気の混合物を噴射する燃料ノズル１０を例示する。燃料ノズル１０は、燃料噴射器１４を含む。孔２０の複数の列１６および１８が、燃焼室１２内に空気を噴射するために設けられる。

図２に示すように、列１６および１８はそれぞれ、環状同心の配置で配列された複数の孔２０を有しており、１つの列内の孔２０は、隣接する列内の孔２０に関して偏倚している。孔２０のそれぞれは、同じ直径を有しており、その隣接する孔とは均等な間隔で配置される。燃料ノズル１０の正面２２上に再循環するのから高温ガスなどの高温生成物を除去するために、孔２０は、好ましくは、各孔２０の直径の１．５から３．０倍の範囲の距離だけ互いに離間される。また、列１６および１８は、好ましくは、各孔２０の直径の１．５から３．０倍の範囲にある距離によって離間される。さらに、最も内側の列１６は、好ましくは、燃料ノズル１０の内側縁部２４から、各孔２０の直径の１．５から３．０倍の範囲にある距離によって離間される。ノズル全体の孔の数は、流れ領域に影響を与えかつどのような再循環区域も除去するのに十分な範囲にする必要がある。本発明の好ましい実施態様においては、列１６および１８のそれぞれに３４個の孔がある。

上述したように、孔２０のそれぞれは、燃焼室１２内に空気を噴射するのに使用される。孔２０のそれぞれは、再循環を除去するのに十分な速度で外側スワーラ２６から空気を受け取る。適切な速度は、１９０ｆｔ／ｓｅｃ（５７．９１２ｍ／ｓ）から４４０ｆｔ／ｓｅｃ（１３４．１１２ｍ／ｓ）の範囲であり、好ましくは、２６５ｆｔ／ｓｅｃ（８０．７７２ｍ／ｓ）から３６５ｆｔ／ｓｅｃ（１１１．２５２ｍ／ｓ）の範囲であり、最も好ましくは３１５ｆｔ／ｓｅｃ（９６．０１２ｍ／ｓ）である。作動中は、孔２０のそれぞれを通って流れる空気は、主に軸方向である。ここで使用するように、「主に軸方向」という用語は、流れが径方向に比べてより軸方向であることを意味する。

４ノズル箱装置（ｂｏｘ ｒｉｇ）内で大気圧で行われた燃焼試験では、点火または希薄噴出（ｌｅａｎ ｂｌｏｗｏｕｔ）に孔の悪影響は見られなかった。

本発明に従って、上述した目的、手段、および利点を十分満足する燃料ノズル構造が提供されたことは明らかである。本発明は、その具体的な実施態様の文脈で説明したが、他の代替物、変更物、および変形物は、上述した説明を読んだ当業者には明らかになるであろう。従って、添付の請求項の広い範囲の中に含まれるようにこれらの代替物、変更物、および変形物を含むことが意図される。

ガスタービンエンジンの燃焼室内に燃料を噴射する燃料ノズルの側面図である。 本発明に従う燃料ノズルの正面図である。

符号の説明

１０…燃料ノズル
１４…燃料噴射器
１６、１８…列
２０…孔

Claims (13)

1. エンジンの燃焼室内に燃料を噴射する手段と、
   前記燃料噴射手段を取り囲むとともに燃料ノズルの正面上への高温ガスの再循環を除去する手段と、
   を含み、
   前記高温ガス再循環除去手段は、主に軸方向に空気を噴出するための孔の複数の列を備え、前記列のそれぞれは、前記孔が環状に配置されてなり、
   前記燃料ノズルは、外側スワーラを有し、前記孔のそれぞれは、この外側スワーラから空気を受け取ることを特徴とする燃料ノズル。
2. 前記列のそれぞれは、複数の孔を含み、
   それぞれの前記孔は、同じ直径を有しており、
   前記孔のそれぞれは、孔の直径の１．５から３．０倍の間の範囲にある距離だけ離間している、
   ことを特徴とする請求項１記載の燃料ノズル構造。
3. 前記列は、孔の直径の１．５から３．０倍の範囲の距離だけ互いに離間していることを特徴とする請求項２記載の燃料ノズル。
4. 前記燃料ノズルは、さらに内側縁部を備えており、
   前記孔の列の内側の列が、前記内側縁部から、孔の直径の１．５から３．０倍の範囲の距離だけ離間している、
   ことを特徴とする請求項２記載の燃料ノズル。
5. 前記孔のそれぞれには、前記再循環を防止するのに十分な速度の空気の流れが供給されることを特徴とする請求項１記載の燃料ノズル。
6. 前記速度は、１９０ｆｔ／ｓｅｃ（５７．９１２ｍ／ｓｅｃ）から４４０ｆｔ／ｓｅｃ（１３４．１１２ｍ／ｓｅｃ）の範囲であることを特徴とする請求項５記載の燃料ノズル。
7. 前記速度は、２６５ｆｔ／ｓｅｃ（８０．７７２ｍ／ｓｅｃ）から３６５ｆｔ／ｓｅｃ（１１１．２５２ｍ／ｓｅｃ）の範囲であることを特徴とする請求項５記載の燃料ノズル。
8. 前記孔の列のそれぞれは、均等に間隔を置いた３４個の孔を有することを特徴とする請求項１記載の燃料ノズル。
9. 燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射器と、
   前記燃料噴射器を取り囲むとともに高温ガス生成物の再循環を除去するのに十分な空気の主に軸方向の流れを生成するための複数の孔と、
   を含み、
   さらに、外側スワーラを有し、前記孔のそれぞれは、この外側スワーラから空気を受け取ることを特徴とする、エンジンに使用するための燃料ノズル。
10. 前記複数の孔は、孔の２つの同心の列となるように配置されていることを特徴とする請求項９記載の燃料ノズル。
11. 前記孔のそれぞれは、同じ直径を有しているとともに、その隣接する孔のそれぞれから、前記直径の１．５から３．０倍の範囲の距離によって離間していることを特徴とする請求項１０記載の燃料ノズル。
12. 前記孔の列は、前記直径の１．５から３．０倍の範囲の距離によって互いに離間していることを特徴とする請求項１１記載の燃料ノズル。
13. 前記孔の列は、内側の列を含み、この内側の列は、内側縁部から、前記直径の１．５から３．０倍の範囲の距離によって離間していることを特徴とする請求項１１記載の燃料ノズル。

Images