JP3957580B2 - Self-temperature control type surface heater - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自己温度制御特性を備えた面状ヒータの改良に関するものであり、低温の被加熱体を接触させた側の温度を迅速且つ斑なく上昇させることができ、被加熱体を斑なく均一に加熱することを可能にした自己温度制御型面状ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
所謂面状ヒータは融雪器や保温器等の発熱体として広く利用されており、その中でも、正の抵抗温度係数を備えた発熱体を用いた自己温度制御型の面状ヒータは、安全性に優れているため広く実用に供されている。
【0003】
而して、この種面状ヒータとしては、薄板状の導電性プラスチック(導電性プラスチックシート)の両側表層部に金属シート状の電極板を固設した構造のものや、薄板状の導電性プラスチック(導電性プラスチックシート)の両側表層部に、複数本の金属線条(又は金属網体)から成る電極板を固設した構造のものが開発され、実用化されている。
また、前記導電性プラスチック材としては可撓性を有する耐熱性樹脂材にカーボン等を混合したものが多く利用されており、且つその厚さは1mm〜3mmに選定されている。
更に、前記導電性プラスチック材は耐熱性や伝熱性に優れており、通常は正の抵抗温度係数を具備していて、所謂自己温度制御特性を備えている。
【0004】
上記従前の自己温度制御型面状ヒータは、被加熱体の外表面の囲繞性や密着性に優れているだけでなく、安全性が高いと云う優れた実用的効用を有するものである。
しかし、当該自己温度制御型面状ヒータにも解決すべき多くの問題が残されており、その中でも発熱体の両側表面の放熱条件に大きな差異があると、昇温したい側の発熱量が減少して温度が迅速に上昇しなかったり、或いは、昇温したい側の発熱量に部分的な斑が生じると云う問題が、早急に解決すべき問題点として残されている。
【0005】
例えば、いま図6に示すように、自己温度制御型面状ヒータAの発熱体(導電性プラスチック)Hが、抵抗ra(Ω)のHa部分と抵抗rb(Ω)のHb部分とから構成されており、その両側表層部に固設した電極板B1 ・B2 に電源電圧(図示省略)が印加されているとする。また、この発熱体Hは図7に示すような抵抗温度特性を具備しており、発熱体Hは自己温度制御型の特性を備えているものとする。
【0006】
この自己温度制御型面状ヒータに被加熱体を接触させない状態下で通電(E=1(v))することにより、発熱体Hは図7のra=rb=1(Ω)の点で熱的に平衡しているとする。
この状態下に於ける発熱体HのHa部分の発熱量Paは、Pa=I2 ×ra=(1/2)2 ×1=0.25(w)となり、また、Hb部分の発熱量Pbは、Pb=I2 ×rb=(1/2)2 ×1=0.25(w)となる。
【0007】
次に、面状ヒータAの一側面(Hb側)に低温の被加熱体Cを接触させることにより、発熱体HのHb部分の温度が低下し、その結果Hb部分の抵抗rbが1/3に低下したとする。
この状態下に於ける発熱体HのHa部分の発熱量Pa′は、Pa′=(3/4)2 ×1=0.75(w)となり、また、Hb部分の発熱量Pb′は、Pb′=(3/4)2 ×1/3=0.18(w)となる。即ち、発熱体Ha部分の発熱量は増加して温度が急上昇するのに対して、発熱体Hb部分の発熱量は減少するため、急激な温度上昇が生じない。
【0008】
一方、前記発熱体Ha部分の温度が上昇すると、Ha部分の抵抗raが上昇し、その値ra′がra′=2(Ω)に増加したとする。同様に、発熱体Hb部分の温度が若干低下することにより、Hb部分の抵抗rbが低下し、その値rb′がrb′=1/2(Ω)に低下したとする。
この状態下に於ける発熱体HのHa部分の発熱量Pa″=(2/5)2 ・2=0.32(w)となる。また、発熱体HのHb部分の発熱量Pb″は、Pb″=(2/5)2 ・1/2=0.08(w)となり、発熱体HのHa部分とHb部分の温度差がより大きくなることになる。
【0009】
勿論、発熱体HのHa部分からHb部分への熱移動があるため、上記Ha部分とHb部分との温度差は時間の経過と共に平衡値に達することになるが、低温の被加熱体Cの接触により、面状ヒータAの片側面の温度が急激に下降すると、被加熱体Cと接触しない他側面の温度が急激に上昇するのに反して、被加熱体Cが接触する加温したい側の温度が逆に低下して、被加熱体Cの加熱が困難になると云う上記の如き事象は、屡々見られる現象である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前の自己温度制御型面状ヒータに於ける上記の如き問題、即ち低温の被加熱体を接触させた場合に、加熱したい側の温度がなかなか上昇せずに、逆に、被加熱体が接触する側とは反対側の温度が上昇すると云う問題を解決せんとするものであり、低温の被加熱体を接触させた場合に、被加熱体が接触する側の温度を直ちに斑なく上昇させ得るようにした自己温度制御型面状ヒータを提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
而して、自己温度制御型面状ヒータに於ける上記の如き事象の発生を防止するには、面状ヒータAを形成する発熱体Hの熱伝導率を高めること、発熱体Hの厚みを可能な限り薄くすること及び発熱体Hの抵抗温度特性の変化率を適宜に選定すること等の対策が考えられ、これ等の対策を取り入れした多くの面状ヒータAが開発されている。
本願発明者は、従前の面状ヒータを構成する発熱体Hの抵抗温度特性の利用範囲に関する思考方法を完全に破棄し、加熱温度の低い範囲に於いては発熱体Hに負の抵抗温度特性を具備せしめ、また、逆に加熱温度の高い範囲に於いては、発熱体Hに正の抵抗温度特性を具備せしめることを新たに想到し、これ等の条件を満たす抵抗温度特性を備えた各種の発熱体Hを開発し製作すると共に、これを用いた面状ヒータAについて数多くの加熱特性試験を実施した。
【0012】
本発明は、上述の如き多数の面状ヒータに係る試験の結果に基づいて創作されたものであり、請求項1に記載の発明は、高熱伝導性と耐熱性を有する合成樹脂とカーボン粉末の混合体から形成した導電性合成樹脂から成る板状発熱体と、当該発熱体の一側に固設した金属製の平板状電極と、前記発熱体の他側に固設した金属製の網状電極とから構成した自己温度制御型面状ヒータに於いて、前記発熱体を形成する合成樹脂をPEEK樹脂とすると共にカーボン粉体の含有率を35〜50wt%とし、発熱体が略U字形又は略V字形の抵抗温度特性曲線を具備するものとしたことを発明の基本構成とするものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いて、平板状電極をステンレス鋼板製とすると共に、網状電極を銅製網体とするようにしたものである。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明に於いて、カーボン粉体の含有率を40〜43wt%とすると共に網状電極を発熱体の一側の表層部へ埋設固定し、更に発熱体の網状電極側の外表面へ被加熱体を接触させるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自己温度制御型面状ヒータの断面概要図の一部を示すものであり、図に於いて1は面状ヒータ、1aは面状ヒータの発熱体、1bは被加熱体2の側に位置する網状電極、1cは平板状電極である。
【0016】
当該面状ヒータ1は、例えば図1に示すように、前記網状電極1b側の外表面が被加熱体(缶体その他)2に接触するか、若しくは被加熱体2の外表面を囲繞する状態で使用され、両電極1b・1c間に所定の電圧が印加される。
【0017】
前記発熱体1aは厚さ約1.0〜2mmの四角状のシート体に形成されており、一辺の寸法は100mm〜200mm程度に選定されている。
また、当該発熱体1aは、耐熱・高熱伝導性の合成樹脂にカーボン粉体を混練した混合体を原料とし、これをシート状に圧縮成形することにより形成されている。
更に当該発熱体1aを形成する前記混合体の合成樹脂とカーボン粉体の混合率は、発熱体1aの抵抗温度特性が、図2に示す略U字形(又は略V字形)となるように選定されている。
【0018】
前記発熱体1aの構成材である合成樹脂材としては、熱伝導性と耐熱性を有し、更に炭素粉体の混入により導電性が賦与され且つ抵抗温度特性が略U字形又は略V字形になるものであれば、如何なる合成樹脂であってもよく、本実施形態に於いては所謂PEEK樹脂が使用されている。
尚、前記PEEK樹脂は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂の略称であり、下記のような構造式で表わされる分子構造を有するものである。また、当該PEEK樹脂は、英国のアイ・シー・アイ社が1977年に合成に成功し、且つ英国のビクトレックス社が現在製造・販売をしている熱可塑性の超耐熱樹脂である。
【0019】
【化1】
【0020】
更に、当該PEEEK樹脂の諸物性値は、比重が1.3、吸水率が0.14%(23℃、24時間)、引張強度990kg/cm2 (23℃)、420kg/cm2 (200℃)、圧縮強度1300kg/cm2 (23℃)、熱変形温度152℃(18.6kg/cm2 )、融点334℃、熱伝導率6×10-6cal/sec・cm・℃、比熱0.32cal/℃・g、誘電率3.2〜3.3(0℃〜150℃、50Hz〜1010Hz)、体積固有抵抗1015(Ω・cm)等である。
【0021】
また、前記被加熱体2側に位置する網状電極1bとしては、ステンレスや銅等の線条を網状に編成加工したものでも、或いはステンレスや銅等の線条を格子状に一定間隔で並列配置したものであってもよく、本実施形態では銅線からなる平面状の網状体が電極1bとして使用されている。
尚、当該網状電極1bは、混合体から発熱体1aを成形加工する時に予かじめ発熱体1a内へ若干入り込んだ位置に配設しておくことにより、発熱体1aと一体化されており、その結果、網状電極1bが被加熱体2へ直接接触することは無い。
【0022】
前記平板電極1cは、銅又はステンレス製の薄板から形成されており、本実施形態に於いてはステンレス鋼製の四角形薄板が電極1cとして使用されている。尚、当該平板状電極1cは、網状電極1bの場合と同様に、発熱体1aの成形時に、予かじめ電極1cを発熱体1aの内方へ若干入り込んだ位置にセットしておくことにより、発熱体1aと一体化されている。
【0023】
図2を参照して、両電極1b・1c間へ通電する前は、合成樹脂シートから成る発熱体1aは低温状態にあり、その結果発熱体1aの抵抗値は、図2の抵抗温度特性曲線上のP1 点に位置している。
【0024】
今、ここで電極1a・1b間へ通電されると、発熱体1aの平板状電極1c側は、その外表面が空気に接しているため熱容量が比較的小さく、直ちに温度が上昇する。その結果、平面電極1c側の発熱体1aの温度は、P1 点からP2 点へ移動する。
【0025】
これに対して、発熱体1aの網状電極1b側の発熱量は、網状電極1bそのものの抵抗値が平板状電極1cより大きいために、平板状電極1c側の発熱量よりも大きくなる。しかし、発熱体1aの網状電極1b側の外表面には熱容量の比較的大きな被加熱体2が接触しているため、発熱体1aの網状電極1b側の温度は比較的緩やかに上昇し、P1 点からP3 点へ移行する。
【0026】
一方、発熱体1aの前記平板状電極1c側は、その温度が上昇することにより抵抗値が減少し、温度は緩やかに上昇して、抵抗温度特性曲線上のP4 点に達することになる。
また、発熱体1aの網状電極1b側の温度は、被加熱体2の温度が上昇するにつれて上昇する。これにより、その抵抗が下降し、電流即ち発熱量が増加することにより抵抗温度特性曲線上のP5 点に達する。
【0027】
その後、発熱体1aの網状電極1b側及び平板状電極1c側の温度が上昇すると、発熱体1aの抵抗が上昇することになり(P6 及びP7 )、その結果電流の増加が抑制されて温度上昇も制約されることになる。
【0028】
図2からも明らかなように、本発明の実施形態に係る面状ヒータ1によれば、発熱体1aの網状電極1b側の温度は、従前の面状ヒータのように低温の被加熱体2の接触によって温度上昇が阻害されるようなことは全く無く、所定の温度にまで斑なく連続的に上昇すると共に、所定の温度を越えると自動的に温度上昇が制限されることになる。
【0029】
(実施例1)
図3は、本発明の実施例に係る自己温度制御型面状ヒータ1の断面概要図である。発熱体1aは、PEEK樹脂とカーボンの混合体(カーボン粉体の混合率42.5wt%)から成型されており、その外形寸法は厚さ約1.5mm、横幅25mm、縦幅15mmとされている。
また、平板状電極1cは厚さ1.6mmのステンレス鋼板(25mm×15mm)により形成されており、発熱体1aの一側の外表面へ固設されている。
更に、網状電極1bは、外径0.6mmφのニッケルメッキ銅線から成る25mm×15mmの網状体(格子間隔1.5mm×1.5mm)から形成されており、発熱体1aの一方の外表面から約0.5mm内部へ入り込んだ位置に発熱体1aと一体的に固設されている。
【0030】
表1は、図3に示した面状ヒータ1の両電極1b・1c間へ電圧E(v)を印加した場合の測定値を示すものであり、網状電極1b及び平板状電極1c側の温度は放射温度計((株)堀場製作所製)により測定したものである。
【0031】
【表1】
【0032】
また、図4は、前記表1をグラフ化したものであり、曲線Taは網状電極1b側の発熱体1aの外表面温度(℃)、Tbは平板状電極1c側の発熱体1aの外表面温度(℃)、Rは発熱体抵抗(Ω)を示すものである。
【0033】
(実施例2)
【表2】
表2は、前記図3の自己温度制御型面状ヒータに於いて、網状電極1bの材料をステンレス鋼製(外径0.6mmφ、格子間隔1.5mm×1.5mm)とした場合の発熱体1aの抵抗温度特性の測定値であり、発熱体1aの温度は網状電極1b側の発熱体1aの外表面温度を示すものである。
また、発熱体1aを形成する混合体のカーボン粉体の含有率は42.3wt%に選定されている。
【0034】
図5は前記表2の測定値をグラフ化したものであり、発熱体1aの抵抗温度特性は略U字形を呈している。
【0035】
PEEK樹脂とカーボン粉体の混合体のカーボン粉体の含有率を、42.5wt%(実施例1)及び42.3wt%(実施例2)としているが、カーボン粉体の含有率は35〜50wt%、望ましくは40〜43wt%とするのがよい。含有率が50wt%を超えると導電性が高かくなり過ぎ発熱体としての利用が困難になる。また、逆に含有率が35wt%以下になると、U字形又はV字形の抵抗温度特性曲線を得ることが困難となる。
【0036】
尚、前記実施例1及び実施例2に於ける抵抗温度特性の測定(表1及び表2)では、発熱体1aの網状電極1b側の温度を測定するに際して被加熱体を網状電極1b側の発熱体1aの外表面へ接触させることはしていないが、被加熱体を網状電極1b側の外表面へ直接接触させた場合には、その熱容量に応じて、外表面側温度が平衡状態に達するまでに時間がかかるものの、抵抗温度特性曲線そのものの形状は図4及び図5の場合と同様に、略U字形(又は略V字形)の形状となることが実験により確認されている。
【0037】
【発明の効果】
本発明に於いては、自己温度制御型の面状ヒータを構成する発熱体をPEEK樹脂とカーボン粉体の混合体から成る導電性合成樹脂製とすると共に、カーボン粉体の含有率を35〜50wt%として発熱体が略U字形状又は略V字形状の抵抗温度特性曲線を具備するようにしている。
その結果、低温で且つ熱容量の大きな被加熱体を加熱する場合であっても、発熱体の被加熱体側の表層部温度は、常に迅速且つ斑なく所定の温度にまで上昇することになり、従前のこの種自己温度制御型面状ヒータのように、加熱の途中で昇温したい側の発熱量が減少してその表層部温度が迅速に上昇しなかったり、或いは温度上昇に部分的な斑を生ずるようなことが略皆無となる。
【0038】
また、本発明に於いては、発熱体の抵抗温度特性曲線の形状を略U字形状又は略V字形状となるようにしているため、発熱体そのものは高温に自己制御性を発揮することになり、面状ヒータとしての安全性が損われることは全くない。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自己温度制御型面状ヒータの断面概要図の一部を示すものである。
【図2】本発明に係る面状ヒータで用いる加熱体の抵抗温度特性を示すものである。
【図3】本発明の実施例に係る自己温度制御型面状ヒータの断面概要図である。
【図4】図3に係る面状ヒータの特性曲線図である。
【図5】第2実施例に係る面状ヒータの抵抗温度特性曲線である。
【図6】従前の自己温度制御型面状ヒータの断面概要図である。
【図7】従前の自己温度制御型面状ヒータの抵抗温度特性を示す曲線である。
【符号の説明】
1は自己温度制御型面状ヒータ、1aは発熱体(導電性合成樹脂シート)、1bは網状電極、1cは平板状電極、2は被加熱体、Taは発熱体の網状電極側の温度、Tbは発熱体の平板状電極側の温度、Rは発熱体の抵抗、Rtは発熱体の抵抗温度特性曲線。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement in a planar heater having a self-temperature control characteristic, and can quickly and smoothly increase the temperature on the side in contact with a low-temperature object to be heated. The present invention relates to a self-temperature control type planar heater that can be uniformly heated.
[0002]
[Prior art]
The so-called planar heater is widely used as a heating element such as a snow melter or a heat insulator. Among them, a self-temperature control type planar heater using a heating element having a positive resistance temperature coefficient is safe. Because it is excellent, it is widely used.
[0003]
Thus, as this seed surface heater, a thin plate-like conductive plastic (conductive plastic sheet) having a structure in which a metal sheet-like electrode plate is fixed on both surface layers or a thin plate-like conductive plastic is used. A structure in which an electrode plate made of a plurality of metal wires (or metal nets) is fixed on both surface layer portions of (conductive plastic sheet) has been developed and put into practical use.
Further, as the conductive plastic material, a material obtained by mixing a heat-resistant resin material having flexibility with carbon or the like is often used, and the thickness thereof is selected from 1 mm to 3 mm.
Further, the conductive plastic material is excellent in heat resistance and heat transfer, and usually has a positive resistance temperature coefficient, so-called self-temperature control characteristics.
[0004]
The conventional self-temperature control type planar heater is not only excellent in the surroundings and adhesion of the outer surface of the object to be heated, but also has an excellent practical utility such as high safety.
However, many problems to be solved still remain in the self-temperature control type planar heater, and among them, if there is a big difference in the heat dissipation conditions on both sides of the heating element, the amount of heat generation on the side where the temperature is to be increased will decrease. As a result, the problem that the temperature does not rise rapidly or a partial spot occurs in the calorific value on the side where the temperature is desired to be raised remains as a problem to be solved immediately.
[0005]
For example, as shown in FIG. 6, the heating element (conductive plastic) H of the self-temperature control type planar heater A is composed of a Ha portion of resistance ra (Ω) and a Hb portion of resistance rb (Ω). It is assumed that a power supply voltage (not shown) is applied to the electrode plates B 1 and B 2 fixed on both surface layers. The heating element H has a resistance temperature characteristic as shown in FIG. 7, and the heating element H has a self-temperature control type characteristic.
[0006]
When the self-temperature control type planar heater is energized (E = 1 (v)) in a state where the heated object is not in contact, the heating element H is heated at a point of ra = rb = 1 (Ω) in FIG. Is in equilibrium.
Under this condition, the heat generation amount Pa of the Ha portion of the heat generating element H is Pa = I 2 × ra = (1/2) 2 × 1 = 0.25 (w), and the heat generation amount Pb of the Hb portion. Is Pb = I 2 × rb = (1/2) 2 × 1 = 0.25 (w).
[0007]
Next, by bringing the low temperature heated body C into contact with one side surface (Hb side) of the planar heater A, the temperature of the Hb portion of the heating element H is lowered, and as a result, the resistance rb of the Hb portion is 1/3. Suppose that
In this state, the heat generation amount Pa ′ of the Ha portion of the heating element H is Pa ′ = (3/4) 2 × 1 = 0.75 (w), and the heat generation amount Pb ′ of the Hb portion is Pb ′ = (3/4) 2 × 1/3 = 0.18 (w). That is, the heat generation amount of the heat generating element Ha increases and the temperature rapidly rises, whereas the heat generation amount of the heat generating element Hb decreases, so that a rapid temperature rise does not occur.
[0008]
On the other hand, when the temperature of the heating element Ha increases, the resistance ra of the Ha portion increases, and its value ra ′ increases to ra ′ = 2 (Ω). Similarly, it is assumed that the resistance rb of the Hb portion is lowered due to a slight decrease in the temperature of the heating element Hb portion, and the value rb ′ is lowered to rb ′ = 1/2 (Ω).
Under this condition, the heating value Pa ″ of the Ha portion of the heating element H is Pa ″ = (2/5) 2 · 2 = 0.32 (w). Also, the heating value Pb ″ of the Hb portion of the heating element H is , Pb ″ = (2/5) 2 · 1/2 = 0.08 (w), and the temperature difference between the Ha portion and the Hb portion of the heating element H becomes larger.
[0009]
Of course, since there is a heat transfer from the Ha part to the Hb part of the heating element H, the temperature difference between the Ha part and the Hb part reaches an equilibrium value with the passage of time. When the temperature of one side surface of the sheet heater A suddenly decreases due to the contact, the temperature of the other side surface that does not contact the heated object C rises rapidly, whereas the side to be heated contacts the heated object C. On the contrary, the above-described event that the heating of the object C to be heated becomes difficult due to a decrease in the temperature of this is a phenomenon that is often seen.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has the above-mentioned problem in the conventional self-temperature control type planar heater, that is, when a low-temperature object to be heated is brought into contact, the temperature on the side to be heated does not rise easily. It is intended to solve the problem that the temperature on the side opposite to the side to which the heated body comes into contact is solved, and when the low-temperature heated body is brought into contact, the temperature on the side in which the heated body comes into contact is immediately spotted. It is an object of the present invention to provide a self-temperature control type planar heater that can be raised without any problem.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
Thus, in order to prevent the occurrence of the above-mentioned event in the self-temperature control type planar heater, the heat conductivity of the heating element H forming the planar heater A is increased, and the thickness of the heating element H is increased. Measures such as making it as thin as possible and appropriately selecting the rate of change of the resistance temperature characteristic of the heating element H are conceivable, and many planar heaters A that incorporate these measures have been developed.
The inventor of the present application completely abandons the thinking method relating to the range of use of the resistance temperature characteristics of the heating element H constituting the conventional planar heater, and the heating element H has a negative resistance temperature characteristic in a low heating temperature range. On the other hand, in the range where the heating temperature is high, the heating element H is newly conceived to have positive resistance temperature characteristics, and various resistance temperature characteristics satisfying these conditions are provided. The heating element H was developed and manufactured, and a number of heating characteristics tests were conducted on the planar heater A using the same.
[0012]
The present invention was created based on the results of tests on a number of planar heaters as described above, and the invention according to
[0013]
The invention of
[0014]
The invention of claim 3 is the invention of
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a part of a schematic cross-sectional view of a self-temperature control type planar heater according to an embodiment of the present invention, in which 1 is a planar heater, 1a is a heating element of the planar heater, 1b is a mesh electrode positioned on the heated
[0016]
For example, as shown in FIG. 1, the
[0017]
The
In addition, the
Further, the mixing ratio of the synthetic resin and the carbon powder of the mixture forming the
[0018]
The synthetic resin material that is a constituent material of the
The PEEK resin is an abbreviation for polyetheretherketone resin and has a molecular structure represented by the following structural formula. The PEEK resin is a thermoplastic super heat-resistant resin that was successfully synthesized in 1977 by UK IC Corporation and is currently manufactured and sold by Victrex UK.
[0019]
[Chemical 1]
[0020]
Furthermore, various physical properties of the PEEEK resin are as follows: specific gravity is 1.3, water absorption is 0.14% (23 ° C., 24 hours), tensile strength is 990 kg / cm 2 (23 ° C.), 420 kg / cm 2 (200 ° C. ), Compressive strength 1300 kg / cm 2 (23 ° C.), heat distortion temperature 152 ° C. (18.6 kg / cm 2 ), melting point 334 ° C., thermal conductivity 6 × 10 −6 cal / sec · cm · ° C.,
[0021]
Further, as the
The
[0022]
The
[0023]
Referring to FIG. 2, before energization between both
[0024]
Now, when current is applied between the
[0025]
On the other hand, the heating value on the
[0026]
Meanwhile, the
Further, the temperature of the
[0027]
Thereafter, when the temperature of the
[0028]
As is apparent from FIG. 2, according to the
[0029]
Example 1
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of the self-temperature control type
The
Further, the
[0030]
Table 1 shows measured values when the voltage E (v) is applied between the
[0031]
[Table 1]
[0032]
FIG. 4 is a graph of Table 1 above, where curve Ta is the outer surface temperature (° C.) of the
[0033]
(Example 2)
[Table 2]
Table 2 shows the heat generation when the material of the
The carbon powder content of the mixture forming the
[0034]
FIG. 5 is a graph of the measured values in Table 2, and the resistance-temperature characteristic of the
[0035]
The carbon powder content of the mixture of PEEK resin and carbon powder is 42.5 wt% (Example 1) and 42.3 wt% (Example 2). 50 wt%, desirably 40 to 43 wt%. When the content exceeds 50 wt%, the conductivity becomes so high that it is difficult to use as a heating element. On the other hand, when the content is 35 wt% or less, it becomes difficult to obtain a U-shaped or V-shaped resistance temperature characteristic curve.
[0036]
In the measurement of resistance temperature characteristics in Tables 1 and 2 (Tables 1 and 2), when measuring the temperature of the
[0037]
【The invention's effect】
In the present invention, the heating element constituting the self-temperature control type planar heater is made of conductive synthetic resin made of a mixture of PEEK resin and carbon powder, and the carbon powder content is 35 to 35%. The heating element has a resistance temperature characteristic curve having a substantially U shape or a substantially V shape with 50 wt%.
As a result, even when the object to be heated is heated at a low temperature and has a large heat capacity, the surface layer temperature on the object to be heated side of the heating element always rises to a predetermined temperature quickly and without unevenness. As in this kind of self-temperature control type planar heater, the amount of heat generated on the side to be heated is reduced during heating, and the surface layer temperature does not rise rapidly, or there is a partial spot in the temperature rise. There is almost nothing that happens.
[0038]
In the present invention, since the resistance temperature characteristic curve of the heating element is substantially U-shaped or substantially V-shaped, the heating element itself exhibits self-controllability at high temperatures. Therefore, the safety as a planar heater is not impaired at all.
The present invention has excellent practical utility as described above.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a part of a schematic cross-sectional view of a self-temperature control type planar heater according to the present invention.
FIG. 2 shows resistance temperature characteristics of a heating element used in a planar heater according to the present invention.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of a self-temperature control type planar heater according to an embodiment of the present invention.
4 is a characteristic curve diagram of the planar heater according to FIG. 3;
FIG. 5 is a resistance-temperature characteristic curve of the planar heater according to the second embodiment.
FIG. 6 is a schematic cross-sectional view of a conventional self-temperature control type planar heater.
FIG. 7 is a curve showing resistance temperature characteristics of a conventional self-temperature control type planar heater.
[Explanation of symbols]
1 is a self-temperature control type planar heater, 1a is a heating element (conductive synthetic resin sheet), 1b is a mesh electrode, 1c is a flat plate electrode, 2 is a body to be heated, Ta is a temperature on the mesh electrode side of the heating element, Tb is the temperature on the flat electrode side of the heating element, R is the resistance of the heating element, and Rt is the resistance-temperature characteristic curve of the heating element.
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