JP3957522B2 - High precision foamed coaxial cable - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部導体外周の絶縁体を多孔質テープ体により形成し、外部導体を編組シールド体で形成した高精度発泡同軸ケーブルに関し、例えば、情報通信機器及び、その機器に適用される半導体素子の試験・検査装置等に適用され特性インピーダンス値の変化の少ない高精度発泡同軸ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の高度情報化社会の進展により、情報通信機器及び、その機器に適用される半導体素子の試験・検査装置等の伝送速度の高速化及び伝送精度向上の要請が高まっている。この為、その機器及び装置等に適用される同軸ケーブル及び同軸コードにあっても、伝送速度の高速化及び伝送精度の向上が求められる。
【0003】
ここで、同軸ケーブルに要求される代表的な電気的特性を記述すると、以下のようになる。
【0004】
伝搬遅延時間(Td)=√ε/0.3(nS/m)
相対伝送速度(V)=100/√ε(%)
特性インピーダンス(Zo)=60/√ε・LnD/d(Ω)
静電容量(C)=55.63ε/LnD/d(PF/m)
但し、ε:絶縁体の比誘電率、D:絶縁体の外径(外部導体の内径)、d:導体外径(内部導体の外径)とする。
【0005】
このことから同軸ケーブルの伝送特性には、絶縁体の比誘電率、内部導体及び絶縁体の外径が関与し、比誘電率に関しては、その値が小さい程、伝送特性が向上し、内部導体及び絶縁体の外径に関しては、その比率とバラツキが大きく関与することが理解できる。特に、特性インピーダンスと静電容量については、絶縁体の比誘電率が小さく、且つそのバラツキが少ないことと、内部導体と絶縁体の外径(シールド層の内径)等のバラツキが少なく、且つそれらの形状がより真円円筒体状に形成されることが理想であることが理解できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の同軸ケーブルにおいては、次の▲1▼〜▲4▼に記述するような問題があった。
【0007】
▲1▼同軸ケーブルに適用される内部導体は、AWG20〜30の銀メッキ軟銅線または、それらを撚り合わせした撚り合わせ導体であるが、銀メッキ軟銅線の外径公差は、±3/1000mmであり、撚り合わせ導体においては、例えば、それらの7本の撚り合わせにすると、それらの撚り合わせ外径の公差は±3×3/1000mmとなる。この為、それらの外径の±公差内でケーブル化を図ると、前述した特性インピーダンス、静電容量等において大きな変動要因となる。この影響は、内部導体が細くなるほど大きくなる。
【0008】
▲2▼同軸ケーブルに適用される発泡絶縁体は、ケーブルの伝搬遅延時間をできるだけ小さくして、伝送速度を速めることを目的として、現在では、その気孔率(発泡率)を60%以上として、空隙を多く設けることで、絶縁体の比誘電率(ε)を1.4以下とすることによって、伝送時間の短縮、減衰量の減少等を図っている。気孔率を60%以上とし、比誘電率を1.4以下とした絶縁体材質として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の多孔質テープ体(特公昭42−13560号公報、特公昭51−18991号公報などに記載)を内部導体外周に巻回し、巻回時または巻回後に焼成処理してなるものが適用され、この他の多孔質テープ体として、500万以上の重量平均分子量のポリエチレンテープ体を適用したものがある(特願2000−110643号)。
【0009】
しかし、これらの絶縁体層は、多孔質テープ体の性質上、その厚さ、気孔率のバラツキが大きく、同軸ケーブルの伝送特性の安定度においては、その改善が強く要望されている。特に内部導体サイズをAWG24以上の細径導体とし、特性インピーダンス値を50Ωとした同軸ケーブルでは、厚さ、外径、気孔率、そして焼成等のバラツキにより伝送特性のバラツキを無くして安定化を図る上で大きな障害となっていた。
【0010】
また、前記絶縁体層は、内部導体外周に多孔質テープ体を重ねて巻回して構成するので、導体外周のテープ体の重ね部で、空隙部と重ねによる外形の凸凹が生じ、比誘電率及び外径のバラツキが極めて大きくなる。
【0011】
また、この絶縁体層は、機械的強度が極めて小さい多孔質テープ体の巻回で構成するので、テープ体自体の巻回時の伸び、切れをなくす為と、極細内部導体の伸び、断線を無くす為に、テープ体の張力は極めて小さくする必要が有る。このため、巻回後の絶縁体は、外形の凸凹、外径のバラツキが更に大きくなると共に、内部導体との密着度が極めて弱く、比誘電率と外径のバラツキが更に拡大する。
【0012】
更に、この絶縁体層は、ケーブルの伝搬遅延時間をできるだけ小さくして、伝送速度を速めることを主目的として比誘電率を小さくしているので、機械的強度、即ち同軸ケーブルが受ける曲げ、捻り、押圧、摺動等の機械的ストレスにより、同軸ケーブルとしての構造寸法を維持することができにくいといった欠点を含有したままである。最大の欠点は、絶縁体外径を所定外径に維持して、そのバラツキを無くし、更に絶縁体形状を円筒体状に形成することができにくいことである。
【0013】
▲3▼同軸ケーブルの伝送特性に大きく関与する外部導体は、従来のこの種の同軸ケーブルにおいて、片面に銅等の金属層を有するプラスチックテープ体を絶縁体外周に巻回するかまたは縦添えして構成したもの、または、外径公差をJIS規格で±3/1000mmの銀メッキ軟銅線または錫メッキ軟銅線で編組した編組体で構成したもの、更には、上記のテープ体と上記の編組体との組み合わせによるもの等が適用されてきた。
【0014】
しかし、上記のテープ体を巻回するか縦添えしたものは、ケーブルの柔軟性が不足して、ケーブルに加わる曲げ、捻り等の機械的ストレスにより容易に外部導体が破壊してしまい外部導体の機能が果たせなくなる。銀メッキ軟銅線の編組体では、銀の滑り性が小さいために、銀メッキ軟銅線同志の接触による摩擦力が大きくなり、ケーブルに加わる曲げ、捻り等の機械的ストレスにより編組体を構成する各素線の動きが無くなり、ケーブルの柔軟性が欠如し、絶縁層を変形させて、特性インピーダンス値が変動すると共に、機械的ストレスよる影響を低減することができずケーブル寿命が短くなる等の間題点を内蔵している。
【0015】
錫メッキ軟銅線の編組体では、高温下(80℃以上)で使用した場合、銅が錫メッキ層に拡散し、拡散応力により、錫ウィスカの発生・成長を促進する。このウィスカが大きく成長すると、極薄絶縁体を突き破り内部導体とのショートを起こすことも有った。更に、上記の各外部導体は、上記▲2▼の絶縁体の説明で記述したように、絶縁体外形の凸凹と、外径のバラツキを有したままの絶縁体外周に形成されるので、外部導体の内外部は凸凹で、外径のバラツキが大きいままで、外部導体と絶縁体層間に多くの空隙部を有して比誘電率の変動要因を残したままで有った。
【0016】
▲4▼外部導体外周に設けられる外被は、従来では、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂により形成されたもの、またはそれらを架橋したものにより構成され、その機能は、同軸心を物理的に保護することと、外部導体の動きを無くすこと、仕上がり外径をできるだけ細くすると言うこと等が優先されて、編組体の隙間にも外被樹脂を充填されるという構成であった。この為に、同軸ケーブルに曲げ、捻り、摺動等の機械的ストレスが加わった際、外被内で同軸心がストレスを緩和する為の動き(編組体の各素線の動き)を許容することができなかった。
【0017】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、伝送速度を高速化し、特性インピーダンス値の精度を向上させ、ケーブルの柔軟性を良くし、ケーブルに加わる曲げ、捻り、押圧、摺動等の機械的ストレスを受けても、そのストレスを低減することで所定の機械的強度を維持すると共に特性インピーダンス値の変化を少なくすることができる高精度発泡同軸ケーブルを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の高精度発泡同軸ケーブルは、複数の導電線を撚り合わせた内部導体と、この内部導体の外周に形成された多孔質テープ体による低誘電率の発泡絶縁体と、この発泡絶縁体の外周に銀又はニッケルメッキが施された軟銅線に錫合金メッキを施した2層メッキ軟銅線で編組された多数の導電細線による外部導体と、この外部導体の外周に形成された耐熱性を有する樹脂による外被とから成る高精度発泡同軸ケーブルにおいて、前記内部導体の外径寸法の精度を4/1000mm以下とし、前記発泡絶縁体の外径寸法の精度を±0.02mmにすると共に、その形状を真円状に形成し、前記外部導体の外径寸法の精度を外径中心値の±2%にすると共に、その形状を真円状に形成し、前記発泡絶縁体を介在した前記内部導体と前記外部導体間の特性インピーダンス値の精度を±1Ωとしたことを特徴としている。
【0019】
この構成によれば、柔軟性を有して、ケーブルに加わる曲げ、捻り、摺動等の機械的ストレスを受けても、その影響を受けず、又、高精度発泡同軸ケーブルを構成する内部導体、絶縁体、外部導体等の外形の凸凹と外径のバラツキを少なくして外径寸法の精度を向上させ、各部材が真円状にすることができ、特性インピーダンス値の変動を少なくすることができる。
【0020】
また、前記内部導体は、外径寸法の精度が2/1000mm以下で、1〜3μm厚の銀メッキが施された銀メッキ軟銅線を撚り合わせて成り、その撚り合わせピッチが、層芯径の20倍以下であることを特徴としている。
【0021】
この構成によれば、特性インピーダンス値の変動を少なくする為の、内部導体の凸凹と外径変動を小さくすることができる。
【0022】
また、前記発泡絶縁体は、前記多孔質テープ体を前記内部導体の外周に、角度80度、1/2重ね巻きで巻回して成り、この巻回後の発泡絶縁体の厚さの変動が±0.01mm、外径の変動が±0.02mmであることを特徴としている。
【0023】
この構成によれば、内部導体と絶縁体間のテープ巻回により生じる空隙を無くして内部導体と絶縁体の密着度を大きくし、絶縁体外形を真円状に近づけて、外径のバラツキを少なくすることができる。
【0024】
また、前記発泡絶縁体は、前記多孔質テープ体を前記内部導体の外周に、多孔質テープ体自体が重ならないように巻回角度80度で巻回して成り、その巻回される多孔質テープ体の幅が前記発泡絶縁体の外径寸法の3倍で且つその幅の精度が±1%であることを特徴としている。
【0025】
また、前記発泡絶縁体は、前記多孔質テープ体を少なくとも2枚以上有し、各々がテープ幅間隔で前記内部導体の外周に同方向に重ならないように巻回されて成ることを特徴としている。
【0026】
これらの構成によれば、テープ体の巻回により構成される絶縁体のテープ体の重ねを無くして、テープ体巻回の重ねにより生じる導体と絶縁体間の空隙及び絶縁体外周の空隙と凸凹がなくなり、外径のバラツキが少なくなり、絶縁体の比誘電率が一定化する。
【0027】
また、前記発泡絶縁体は、その外周にポリエチレンテレフタレートのプラスチックテープ体を巻回して構成される外径保持層を有することを特徴としている。
【0028】
この構成によれば、絶縁体外径の凸凹、変動を押さえ、絶縁体外径を均一化すると共に、絶縁体の機械的強度を強化できる。
【0029】
また、前記多孔質テープ体は、その気孔率が60%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μm、圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合に、圧縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成PTFEテープ体であることを特徴としている。
【0030】
また、前記多孔質テープ体は、その気孔率が60%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μmである重量平均分子量500万以上のポリエチレンテープ体であることを特徴としている。
【0031】
これらの構成によれば、発泡絶縁体を構成する多孔質テープ体の比誘電率と、厚さと、機械的強度等のバラツキを少なくして、絶縁体の比誘電率と外径の変動を少なくするとともにテープ体の巻回張力を一定化とすることができる。
【0032】
また、前記外部導体は、厚さ1〜3μmの銀メッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メッキを施して外径公差±2/1000mmとした2層メッキ軟銅線の編組体により成ることを特徴としている。
【0033】
また、前記外部導体は、厚さ1〜3μmのニッケルメッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メッキを施して外径公差±2/1000mmとした2層メッキ軟銅線の編組体により成ることを特徴としている。
【0034】
これらの構成によれば、編組体を構成する各打の素線が、ケーブルに機械的ストレスを受けた際に個々に移動可能となる。又編組体の滑り性が向上したので柔軟性が良くなり、滑り性と柔軟性とが向上したので編組体の成形が可能となり、編組体の凸凹外径変動を小さくして、絶縁体への密着度が向上する。
【0035】
また、前記錫合金メッキは、錫と銅とから成り、銅の含有比率は0.6〜2.5%であることを特徴としている。
【0036】
この構成によれば、銅の拡散が防止され、ウィスカの発生、成長が抑制され、導電率を維持した編細体とし、編組体素線の滑り性が良くなる。
【0037】
また、前記外部導体を構成する編組体は、編組体を構成する各編組打数が1オーバー1アンダーで編組されたことを特徴としている。
【0038】
この構成によれば、編組体を構成する各打が1オーバー・1アンダーで編組されるので、編組体自体の形状維持力が大きくなるので絶縁体を保持する保持力が大きくなり、絶縁体との密着が向上する。
【0039】
また、前記外被は、その厚さを前記外部導体の厚さの0.5倍以上の厚さとし、この厚さの精度を3/100mm以下とし、前記外部導体との密着力を23℃において20g/mm2以上とし、FEP樹脂の押し出し成形により成ることを特徴としている。
【0040】
この構成によれば、外部導体の円筒状外形を維持して、その解放を抑えることができ、特性インピーダンス値の精度を向上させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0042】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルの構成を示す斜視図である。
【0043】
この図1に示す高精度発泡同軸ケーブルは、複数の素線を有する内部導体1に、絶縁体2と、編組体による外部導体3と、外被4とを、この順で被覆して構成されるものであり、絶縁線心10が、図2(イ)(ロ)に示すように、内部導体1と、この内部導体1に多孔質テープ体21を1/2重ねで巻回することにより構成した絶縁体2とから成る。
【0044】
この高精度発泡同軸ケーブルは、例えば情報通信機器及び、その機器に適用される半導体素子の試験・検査装置等に適用されるが、このような機器や装置に適用される高精度発泡同軸ケーブルに要求される特性は、柔軟性を有して、曲げ、捻り、摺動等の機械的ストレスによる影響が少くなく、伝送特性、特に特性インピーダンス値が安定し、機械的ストレスが付加されてもその特性値の変動が少なく、更に、外径が細く耐熱性を有すること等が挙げられる。
【0045】
また、同軸ケーブルの柔軟性を良くする為の条件としては、次の▲1▼〜▲6▼の内容が挙げられる。▲1▼内部導体1を構成する各素線が、柔軟性を有し、撚り線にした場合に各素線が移動可能で有ること。▲2▼内部導体1と絶縁体2が密着(一体化)されておらず個々に移動可能で有ること。▲3▼外部導体3が編組体で構成されていること。▲4▼絶縁体2と外部導体3が密着(一体化)されておらず個々に移動可能で有ること。▲5▼外部導体3の各素線が個々に移動可能で有ること。▲6▼外部導体3と外被4とが、密着(一体化)されておらず個々に移動可能で有ること等の条件が必要となる。即ち機械的ストレスの影響を少なくして、柔軟性を良くするために、同軸ケーブルを構成する各部材1,2,3,4が個々に移動可能で有ることが不可欠条件となる。
【0046】
また、同軸ケーブルの特性インピーダンス値の精度を向上させる為の条件としては、次の▲1▼〜▲4▼の内容が挙げられる。▲1▼内部導体1を構成する各素線は、一体化されて真円状に形成され、外径の変動が小さいこと。▲2▼絶縁体2は、比誘電率が一定であり、真円状に形成され、外径の変動が小さく、内部導体1と密着(一体化)していること。▲3▼外部導体3は一体化されて真円状体に形成され、外径と厚さの変動がなく、一絶縁体と密着(一体化)していること。▲4▼外被4は、外部導体3と密着一体化し、外被4内で外部導体3の動きを規制すること等の条件が必要となる。つまり、特性インピーダンス値の精度向上させるには、各構成部材の密着一体化と、真円状に仕上げて、外径の変動を少なくすることと、比誘電率の一定化とが不可欠条件となる。これらのことから、同軸ケーブルに柔軟性を持たせる為の条件と、特性インピーダンス値の精度を向上さす為の条件とは、全く正反対の内容となる。
【0047】
従って、本実施の形態の高精度発泡同軸ケーブルにおいては、次に記述する▲1▼〜▲5▼の条件を満足させるようにした。▲1▼内部導体1は、撚り線で構成し、各素線の動きが可能で、撚り外径が均一であり、その変動が少なく、且つ真円状にした。▲2▼絶縁体2は、比誘電率を小さくするために多孔質テープ体を適用し、その気孔率、厚さ、機械的強度が一定で有るようにした。▲3▼絶縁体2は、多孔質テープ体で構成され、内部導体1と密着一体化して、その比誘電率、厚さ、外観の変動が少なく、外径が真円状で有るようにした。▲4▼外部導体3は、編組体で構成され、形状維持力が大きくて、柔軟性を有して、絶縁体2と密着一体化して、外径、厚さの変動が少なく、内径が真円状で有るようにした。▲5▼外被4は、耐熱性、柔軟性を有して、熱、機械的ストレスを受けても、外部導体3、絶縁体2、内部導体1への影響を少なくして、仕上がり外径が細くなるようにした。
【0048】
このことから、本実施の形態の高精度発泡同軸ケーブルは、図2(イ)(ロ)に示すように、内部導体1(導体サイズはAWG#26を適用した例で記す)は、厚さ1〜3μmの銀メッキを施した軟銅線で、その外径が0.16mmで、その外径精度が2/1000mm以下としたものを適用して撚り合わせ導体としたものであり、本実施の形態では、7本の撚り合わせ導体として、撚り合わせptは層芯径の20倍以下とし、その外形寸法の精度は4/1000mm以下とした。
【0049】
銀メッキ軟銅線素線の外径精度を2/1000mm以下にするには、伸線ダイスの内径精度を1/1000mm以下にすると共に、物理特性の管理及び引き取り速度を±1%とすることにより行う。また、撚り合わせ外径精度を4/1000mm以下にするには、撚り合わせ時の巻取り張力を±5%とすることにより行う。
【0050】
銀メッキ軟銅線素線の外径精度及び、その撚り合わせ外径精度を限定する理由は、細径同軸ケーブルにおける内部導体1の外径のバラツキを少なくし、真円状に形成して特性インピーダンス値の変動を無くし、その精度を向上させる為に、不可欠な条件である。
【0051】
各素線の外径精度を3/1000mm以下にすると、7本の撚り合わせ外径のバラツキが、数式1となる。一方、撚り合わせ外径の精度を5/1000mmとすると、従来例に記述した特性インピーダンス値の算出式より、絶縁体2の外径が0.02mm変動した場合、特性インピーダンス値±1Ωを満足することができないことがわかる。
【数式1】
【0052】
絶縁体2は、気孔率が60%以上で、その精度が±5%とし、厚さの公差が±3μmで、圧縮応力0.24〜0.28Kg重の時圧縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成多孔質PTFEテープ体か、または重量平均分子量500万以上のポリエチレン多孔質テープ体等を適用して、テープ体幅4.6mm、厚さ0.09mmのテープ体を、内部導体への巻回角度を80度、1/2重ねで巻回して、更に、幅6.9mm、厚さ0.09mmのテープ体を巻回角度80度、1/2重ねで巻回して構成する。
【0053】
テープ体を巻回して構成された絶縁線心10は、外径の変動を絶縁体外径の中心値の±1.5%に形成される。気孔率を60%以上にし、その精度を±5%とするのは、伝搬遅延時間を速める(比誘電率1.4以下を満足させる)為であり、また、特性インピーダンス値の精度にも、絶縁体の比誘電率の精度が影響するからである。その厚さの公差を±3μmにすることと、テープの巻回の重ねを1/2とするのは、絶縁体2の厚さの精度を上げるためである。
【0054】
圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合に、圧縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成PTFEテープを用い、且つ巻回角度を80度とするのは、巻回の際のテープ体の潰れを軽減させるためである。絶縁体2の外径の変動を±1%に形成する方法は、テープ体巻回後または後述する編組体層の形成時等に絶縁体2の外径を所定外径に成形する成形ダイスに絶縁線心10を挿通して成形処理によりなされる。
【0055】
この成形処理は、図2(イ)(ロ)に示された多孔質テープ体(テープ巻き体)21により生じる内部導体1の周りと、絶縁体2の外部の空隙部a,bをなくして、絶縁体2の内部導体への密着化を図り、巻回による絶縁体2の内外周の凸凹を無くすものである。この処理によって、絶縁体2の厚さが均一化され、外径のバラツキが無くなり、外径が真円円筒体状に形成される。
【0056】
この成形処理は、多孔質テープ体21の気孔率を60%以上にしても、その厚さを上記の数値に限定したために可能となるものである。従来の伝送速度を速くするだけの発泡度を70以上にした同軸ケーブルにおいては、多孔質テープ体21の機械的強度が弱い為と、絶縁体2の外径の変動、凸凹によりできなかった。
【0057】
その外径の変動を±1.5%に形成された絶縁線心10、即ち絶縁体2の外周には、外部導体3が形成される。外部導体3は、外径が0.05〜0.10mmの軟銅線を適用して、その外周に厚さ1〜3μmの銀またはニッケルのメッキ層を施して、更に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金のメッキ層を施し、外径公差が±2/1000mmの二層メッキ層を有する軟銅線を適用して、編組角度65〜75°、編組密度95%以上で編組し、編組体の外径精度を外径中心値の±2%に形成する。
【0058】
外部導体3に編組体を適用する理由は、高精度発泡同軸ケーブルに曲げ、捻り、押圧、摺動、その他の機械的ストレスが付加された時に、絶縁体2及び外部導体3にダメージを与えないことと、ケーブルに柔軟性を持たせる為である。
【0059】
また、編組素線に銀またはニッケル等のメッキ層と、錫合金メッキ層との二層のメッキ層を有する軟銅線を適用するのは、素線表面の摩擦抵抗を小さくして、滑り性を良くして、ケーブルに機械的ストレスが付加された時に、各素線が動き易く、ストレスを分散して、絶縁体2に影響させないためと、編組体の形状が維持されて絶縁体2を保持し、編組体の挫屈を防ぐと同時に内部応力の解放を防ぐためである。
【0060】
各素線外周に錫合金メッキ層設ける理由は、上記の滑り性を良くする他、ウィスカ防止の為である。錫合金の内容は錫と銅からなり、銅の含有比率は0.6〜2.5%で構成される。また、その他に銀が0.3〜3.5%、ビスマスが1〜10%含有したものなど、一般的に鉛フリー半田メッキと呼ばれるものの適用も可能である。各素線のメッキ構成については、導電率が大きく、動的摩擦係数の小さい錫メッキを適用するのが有効であるが、錫単独では、高温下で使用すると、銅が錫メッキ層に拡散し、拡散応力によりウィスカの発生・成長が促進され、成長したウィスカによる内部導体1と外部導体3とのショートを防止するためであり、ウィスカを防止するには、次の▲1▼〜▲4▼のことが有効である。
【0061】
▲1▼内部の銅の拡散を防止する。▲2▼錫に添加物を入れる。▲3▼熱処理による内部応力を減少させる。▲4▼メッキの厚さを薄くする。ここで、銀メッキ、ニッケルメッキ等のメッキ層を設けることは、銅の拡散防止となるが動的摩擦係数が大きい為、素線同士の動きが悪くなり、ケーブルの柔軟性を無くす。
【0062】
素線同士の動きを良くしてケーブルに柔軟性を持たせる為には、上記のメッキ層の上に更に、0.2〜0.5μmの錫合金溶融メッキ層を施した軟銅線を適用することにより対応できた。下地の銀、またはニッケル等のメッキ層の厚さを1〜3μmとするのは、銅の拡散防止には1μm以上の厚さが必要であるが、厚すぎるとケーブルの柔軟性に悪影響する。錫合金メッキの厚さを0.2μm以下にすると下地の銀メッキが露出して、柔軟性に欠け、また、0.5μm以上にするとウィスカが発生し易くなる。ここで、各金属の動的摩擦係数の概要を記述すると、銀は1.30、銅は0.90、錫合金は0.55となり、この値から動的摩擦係数の小さい錫合金メッキを編組体の素線に適用することが有効であることが理解できる。なお、各金属の動的摩擦係数は、Bowden型低加重摩耗試験器により求めたものである。
【0063】
編組体の外径精度を外径中心値の±2%に成形することにより、編組体層がその長さ方向に絞られるようになり、編組体自体の空隙部がなくなり、編組体が絶縁体により密着して編組体と絶縁体間との空隙部もなくなり、編組体内径がより真円円筒体状に近づき、特性インピーダンス値の一定化と、その変動を少なくする。編組体層の外径精度を±2%に形成する方法は、編組後または後述する同軸ケーブル外被4の成形時等に編組体層外径を所定外径に成形する成形ダイスに編組体層付き線心を挿通させて成形処理によりなされる。
【0064】
この成形処理は、多孔質テープ体21を前述した内容に限定したために絶縁体2の機械的強度が向上し、更に絶縁体2の外径の変動、凸凹がなくなり、編組体の外径変動、凸凹が無くなった為に可能となり、さらに、編組体を錫合金メッキ層を有する軟銅線で構成することにより、摩擦抵抗を小さくして成形ダイスヘの挿通が可能となり、成形処理ができるようになった。
【0065】
なお、従来の伝送速度を速くするだけの発泡度70以上にしたテープ巻き絶縁体の同軸ケーブルにおいては、編組体シールド層の外径変動、外径凸凹が大きい為に、この成形処理はできなかった。
【0066】
上記の成形処理によって編組体の外径精度を外径中心値の±2%に成形された編組体層外周には、外被4が、その厚さを外部導体3の厚さの0.5倍以上の厚さとして、編組体層との密着力が23℃において、20g/mm2以上として、FEP樹脂の押し出し成形により構成される。ここで、厚さを限定する理由は、ケーブルに機械的ストレスが付加された時、編組体の形状を維持し挫屈を防止するためであり、密着力が20g/mm2未満であると、編組体の内部応力の解放をおさえることができない。この結果、特性インピーダンス値の精度の安定性に欠ける。密着力が20g/mm2以上であれば、内部応力の解放を抑えることができる。
【0067】
次に、図3を参照して、多孔質テープ体21の巻回と、絶縁体2の外径の変動を±1.5%に成形する方法を説明する。
【0068】
撚り合わせ導体(内部導体)1を、テープ巻き装置の第1、第2、第3のガイドダイス30a,30b,30cと、成形ダイス31a,31bに図示せぬ供給部から供給する。供給された導体1は、矢印Y1の方向に所定の回転数で回転させる。この回転する導体1は、所定速度で矢印Y2の方向に送られることにより、第1のガイドダイス30aを通過した後、第2ダイス30bの手前で、テープ体供給部15から供給された多孔質テープ体21が巻回される。これは、多孔質テープ体21を導体1に対して、角度80°、テープ張力300gにして、導体1自体の矢印Y1方向の回転により、導体1の外周に1/2重ねで巻回し、更に、その外周にもう一度テープ体を巻回するものである。
【0069】
このように多孔質テープ体21を巻回して第2ダイス30bを通過したテープ巻体は、第2と第3のガイドダイス30b,30c間に配置された第1と第2の成形ダイス31a,31bに挿通される。ここで、内径1.13mm、内径長3.0mmの第1成形ダイス31aで、外径の変動が±2%で成形される。第1成形ダイス31aを通過した多孔質テープ体21は、次に第2成形ダイス31bに挿通され、ここで、内径1.12mm、内径長3.00mmの寸法で、所定外径とその公差で成形される。以上の成形処理により多孔質テープ体21の外径が真円円筒体状になり、導体1との密着が良くなり、厚さの不均一、外径の凸凹、外径のバラツキ等が減少される。成形ダイス31a,31bにより成形される多孔質テープ体21の成形をよりスムースに行う場合は、成形ダイス31a,31b等を所定の回転数を持って回転させながら行うこともできる。更にテープ巻きと、テープ体の焼成とを同時に行う場合は、成形ダイス31a,31bを焼成温度に加熱しても良い。
【0070】
次に、図4を参照して、編組体(外部導体)3の編組と、編組体の外径精度を外径中心値の±2%に形成する方法の概要を説明する。
【0071】
導体1の外周にテープ体を巻回して、所定外径と、所定外径精度に成形されたテープ巻体絶縁線心10は編組装置40に供給され、編組装置40の第1、第2のガイドダイス41,42と、成形ダイス43に挿通される。
【0072】
第1ガイドダイス41は、絶縁線心10のガイドを行う他に、編組する前の絶縁線心10を所定外径と所定外径精度に成形する。第1ガイドダイス41を通過した絶縁線心10は、複数の編組用素線44を有して交互に反対方向に回転する編組装置40の回転により、編組用素線44が編み込まれて第2ガイドダイス42の直前で編組される。第2ガイドダイス42は、編組体3をガイドするとともに、編組体3の外周の成形をも行う。
【0073】
第2ガイドダイス(編組用ダイス)42を通過した編組体3は、内径1.50mm、内径長3.00mmの内径を有する成形ダイス43に挿通され、成形ダイス43により編組体3が成形される。この成形により、編組体3がその長さ方向に引っ張られて、絞られる為に編組体3自体の空隙部がなくなり編組体3が絶縁体2に、より密着して編組体3と絶縁体2間の空隙部がなくなり編組体3内径がより絶縁体2外径の値に近くなり、編組体3厚さの不均一、外径の凸凹、外径のバラツキ等を減少させて、真円円筒体状に近づき、特性インピーダンス値の一定化とその変動を少なくする。
【0074】
次に、この他の実施の形態を、図5〜図10を参照して説明する。
【0075】
まず、図5(イ)に示すように、他の実施の形態の同軸ケーブル50は、内部導体1と、この導体1の外周に多孔質テープ体を巻回して構成された絶縁体2と、絶縁体2の外周に設けられた編組体による外部導体3と、外部導体3の外周に設けられた外被4とから成る。さらに、図5(ロ)に示す同軸ケーブル55は、絶縁体2の外周に外径保持層56が形成されている。
【0076】
絶縁体2は、気孔率が60%以上で、その精度が±5%であり、厚さが±3μmで、圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合に、圧縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成多孔質PTFEテープ体、または、500万以上の重量平均分子量のポリエチレン多孔質テープ体等を適用して、図6に示すように、テープ体幅2.5mm±3μmで、厚さ0.180mmのテープ体21aを内部導体1への巻回角度80度をもって、テープ体21aの重ねを無くして二回巻として構成する。または、図7に示すように、内部導体1の外周に2枚のテープ体21bを持って、テープ体21bの幅の間隔を持って重ねを無くして巻回することによって絶縁体2を形成すると、テープ体21aの重ねが無いので、導体1側の空隙、絶縁体2の外部の凸凹が無くなり、絶縁体2は、外径の変動を、絶縁体2の外径の中心値の±1.5%に形成することができる。
【0077】
また、外径の変動が±1%に形成された絶縁体2の外周には、プラスチックテープ体を持って、巻回角度80度で重なりを無くして巻回された外径保持層56を設けても良い。この外径保持層56は、絶縁体2の外径を±1%に成形した後、成形された外径が時間の経過と共に元に戻るのを阻止する為のものであり、厚さ0.025mm、幅7.5mmのポリエチレンテレフタレートテープ等を適用することができる。
【0078】
外径の変動が±2%に形成された絶縁体2の外周には、外部導体3が形成される。外部導体3は編組体により構成され、編組体の適用仕様は、上記した内容と同じである。異なる点は、編組の仕方であり、編組の仕方は、図8(ロ)に示すように、従来の編組の編み方が各打数の内、2打を上にして(この場合2オーバーとする)、次は他の2打の下を通って(この場合2アンダーとする)編組されている。
【0079】
本実施の形態は、この編み方を適用してもよいが、図8(イ)に示す各打数の編み方が1打毎に1オーバー、1アンダーで編組すると、各打が締まり、絶縁体2との密着力が大きくなり、絶縁体2の保持力が大きくなる。更に編組体自体が各打の締まりにより円筒化し易くなる。
【0080】
次に、絶縁体2が、テープ幅を絶縁体2の外径の3倍として、テープ体幅の精度を±1%として、巻回角度80度をもって、内部導体1の外周に重ねをなくして巻回される場合(請求項4に対応)の絶縁体2の構成方法を、図9を参照して説明する。
【0081】
撚り合わせ導体(内部導体)1を、テープ巻装置の第1、第2、第3、第4のガイドダイス93a,93b,93c,93dと、成形ダイス94とに、図示せぬ供給部から供給して挿通する。この供給された導体1は、矢印Y1の方向に所定回転数で図示せぬ回転駆動部の回転駆動により回転され、図示せぬ引き取り部によって所定速度で矢印Y2の方向に引き取られる。
【0082】
第1のガイドダイス93aを通過した導体1は、第2のガイドダイス93bの手前で、テープ体供給部91から所定角度をもって供給される多孔質テープ体21cが、導体1の矢印Y1の回転と、矢印Y2の進行とにより、その外周に重ね無しで巻回される。
【0083】
テープ21cが巻回された導体1は、第2のガイドダイス93bを通過し、第3のガイド93cの手前で、テープ体供給部92からテープ21cと反対方向に供給されるテープ体21dが、その外周に巻回される。このテープ巻回により、テープ体21は重ね無しで導体1に二重に巻回される。テープ体21dを巻回して、第3のガイドダイス93cを通過したテープ巻体は、第3と第4のガイドダイス93c,93d間に配置された成形ダイス94に挿通され、内径1・12mm、ダイス長3.00mmのダイスを通ることにより、絶縁体2の外径の変動が±2%で成形される。
【0084】
以上のテープ体21の巻回と成形により、絶縁体2の外径は真円状になり、導体1との密着が向上して、厚さの不均一、外径の凸凹、外径のバラツキ等が減少される。テープ巻体21を成形ダイス94で成形した後に、その成形精度を維持させる為に、第4のガイドダイス93dにおいて厚さが薄くても機械的強度の高いテープ体21を巻回して外形保持層を設けても良い。
【0085】
次に、絶縁体2が、多孔質テープ体21を少なくとも2枚以上有し、各々テープ幅間隔で、内部導体1の外周に、互いに同方向に重ねをなくして巻回されて構成される場合(請求項5に対応)の絶縁体2の構成方法を、図10を参照して説明する。
【0086】
第2のガイドダイス93bの手前で、第1のテープ供給部91から供給された多孔質テープ体21cを、テープ体幅の間隔で導体1の外周に巻回する。次に、ガイドダイス93cの手前で、先に巻回されたテープ体の巻回されていない所に、第2のテープ供給部92から供給されたテープ体21dを巻回する。このように2つのテープ体21c、21dを、重ねを無くして巻回することにより、導体1の外周にテープ巻回により生じる凸凹、外形のバラツキ等を少なくすることができる。絶縁体比誘電率のバラツキをも少なくすることができる。ガイドダイス93cを通過して、重ねを無くして巻き回されたテープ巻体21を、成形ダイス94に挿通して、テープ巻体21の外形変動を±1%で成形する。テープ巻体21の外周に、他のテープ体を巻回して外形保持層を成形しても良い。
【0087】
次に、各同軸ケーブルの構造およびその特性を、次の表1および表2に表す。
【0088】
【表1】
【表2】
これら表1および表2において、内部導体は、銀メッキ軟銅線の0.16mmの7ケ撚りとし、絶縁体の多孔質テープ体は、孔多率70%のPTFEテープ体を適用した。外部導体は、銀メッキ軟銅線を適用したものはAgで表示し、軟銅線そのものを適用したものはCuで表示し、錫合金メッキ軟銅線を適用したものはAg−Snで表示した。本発明であるAg−Snのもので絶縁体、編組体ともに成形ダイスに挿通して成形したものをSML1で表し、絶縁体、編組体ともに成形しないものをSML2で表した。
【0089】
上記の各同軸ケーブルの特性を比較するために実施した試験の内容を、次の▲1▼〜▲3▼に記述する。
【0090】
▲1▼曲げ試験:500mmにカットしたケーブルの特性インピーダンス値(A)を測定し、ケーブルの中央部約200mmを外径5.0mmのマンドレルに張力200gで10回巻き付け、その状態での特性インピーダンス値(B)を測定し、(A)−(B)にて特性インピーダンス値の変化を求める。その結果を表1に表した。結果として、編組体素線に動摩擦係数の小さい錫合金を用いて、絶縁体、編組体共に、その外径を成形したので特性インピーダンス値の変動が少なく、ケーブルの柔軟性が良くなり、曲げによる特性インピーダンス値の変化が小さくなった。
【0091】
▲2▼柔軟性試験:長さ150mmとしたケーブルの略中央部に72mmの標線を付け、温度23±2℃、相対湿度65%以下で2時間放置した試験片2本を、その両端を40mm迄に圧縮させた時の力の値を求める。その結果を表1に示した。結果として、編組体素線に錫合金メッキ軟銅線を用いて、編組体としたので、編組体の各素線が動き易くなり、柔軟性が良くなった。
【0092】
▲3▼特性インピーダンスの測定値:TDR測定法を適用して、先のSML1,2の測定値を表2に示す。結果として、SML1の特性インピーダンスはバラツキが少なく安定しており、SML2は、特性インピーダンスのバラツキが大きく、±1Ωを満足することができない。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内部導体、発泡絶縁体、外部導体、外被の順で内部から外部へ向かい形成される高精度発泡同軸ケーブルを、内部導体の外径寸法の精度を4/1000mm以下とし、発泡絶縁体の外径寸法の精度を±0.02mmにすると共に、その形状を真円状に形成し、外部導体の外径寸法の精度を外径中心値の±2%にすると共に、その形状を真円状に形成し、発泡絶縁体を介在した内部導体と外部導体間の特性インピーダンス値の精度を±1Ωとしたので、高精度発泡同軸ケーブルを構成する内部導体、絶縁体、外部導体等の外形の凸凹と外径のバラヅキを少なくして外径寸法の精度を向上させ、各部材が真円状にすることができ、特性インピーダンス値の変動を少なくすることができる。従って、ケーブルに柔軟性を持たせることができ、特性インピーダンス値を±1Ωにすることができた。又、特性インピーダンス値は、ケーブルに各種機械的ストレスが付加されてもその精度を維持することができた。
【0094】
また、上記の内部導体は、外径寸法の精度が2/1000mm以下で、1〜3μm厚の銀メッキが施された銀メッキ軟銅線を撚り合わせて成り、その撚り合わせピッチが、層芯径の20倍以下であるようにしたので、特性インピーダンス値の変動を少なくする為の、内部導体の凸凹と外径変動を小さくすることができる。従って、内部導体に柔軟性と、機械的強度を持たせて、更に特性インピーダンス値を±1Ωにすることができた。
【0095】
また、発泡絶縁体は、多孔質テープ体を内部導体の外周に、角度80度、1/2重ね巻きで巻回して成り、この巻回後の発泡絶縁体の厚さの変動が±0.01mm、外径の変動が±0.02mmであるようにしたので、内部導体と絶縁体間のテープ巻回により生じる空隙を無くして内部導体と絶縁体の密着度を大きくし、絶縁体外形を真円状に近づけて、外径のバラツキを少なくすることができる。従って、ケーブルに機械的ストレスが付加されても絶縁体形状が変化せず、内部導体との密着を維持することができて、特性インピーダンス値の変化を小さくすることができた。
【0096】
また、発泡絶縁体は、多孔質テープ体を内部導体の外周に、多孔質テープ体自体が重ならないように巻回角度80度で巻回して成り、その巻回される多孔質テープ体の幅が発泡絶縁体の外径寸法の3倍で且つその幅の精度が±1%である。さらに、発泡絶縁体は、多孔質テープ体を少なくとも2枚以上有し、各々がテープ幅間隔で内部導体の外周に同方向に重ならないように巻回されて成るようにしたので、テープ体の巻回により構成される絶縁体のテープ体の重ねを無くして、テープ体巻回の重ねにより生じる導体と絶縁体間の空隙及び絶縁体外周の空隙と凸凹がなくなり、外径のバラツキが少なくなり、絶縁体の比誘電率が一定化する。従って、テープ巻き工程でのテープ断線が無くなり生産性が向上した。
【0097】
また、発泡絶縁体は、その外周にポリエチレンテレフタレートのプラスチックテープ体を巻回して構成される外径保持層を有するので、絶縁体外径の凸凹、変動を押さえ、絶縁体外径を均一化すると共に、絶縁体の機械的強度を強化できる。従って、絶縁体の機械的強度を向上させ、特性インピーダンス値を±1Ωにすることができた。
【0098】
また、多孔質テープ体は、その気孔率が60%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μm、圧縮応力が0.24〜0.28Kg重である場合に、圧縮変形歪みが0.6〜0.8%の焼成PTFEテープ体である。さらに、多孔質テープ体は、その気孔率が60%以上、気孔精度が±5%、厚さの公差が±3μmである重量平均分子量500万以上のポリエチレンテープ体であるようにしたので、発泡絶縁体を構成する多孔質テープ体の比誘電率と、厚さと、機械的強度等のバラツキを少なくして、絶縁体の比誘電率と外径の変動を少なくするとともにテープ体の巻回張力を一定化とすることができる。従って、特性インピーダンス値を±1Ωにすることができた。
【0099】
また、外部導体は、厚さ1〜3μmの銀メッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メッキを施して外径公差±2/1000mmとした2層メッキ軟銅線の編組体により成る。さらに、外部導体は、厚さ1〜3μmのニッケルメッキ軟銅線に、厚さ0.2〜0.5μmの錫合金メッキを施して外径公差±2/1000mmとした2層メッキ軟銅線の編組体により成るので、編組体を構成する各打の素線が、ケーブルに機械的ストレスを受けた際に個々に移動可能となる。又編組体の滑り性が向上したので柔軟性が良くなり、滑り性と柔軟性とが向上したので編組体の成形が可能となり、編組体の凸凹外径変動を小さくして、絶縁体への密着度が向上する。従って、ケーブルの柔軟性を向上させ、機械的ストレスが付加されても特性インピーダンス値の変化を小さくすることができた。
【0100】
また、錫合金メッキは、錫と銅とから成り、銅の含有比率は0.6〜2.5%であるようにしたので、銅の拡散が防止され、ウィスカの発生、成長が抑制され、導電率を維持した編細体とし、編組体素線の滑り性が良くなる。従って、ケーブルに柔軟性をもたせ、特性インピーダンス値の精度を保つことができた。
【0101】
また、外部導体を構成する編組体は、編組体を構成する各編組打数が1オーバー1アンダーで編組したので、編組体を構成する各打が1オーバー・1アンダーで編組されるので、編組体自体の形状維持力が大きくなるので絶縁体を保持する保持力が大きくなり、絶縁体との密着が向上する。従って、編組体が柔軟性を有したまま、形状維持力、絶縁体保持力が大きく成るので、ケーブルに付加される機械的ストレスの影響が少なく、特性インピーダンス値の変化を小さくすることができる。
【0102】
また、外被は、その厚さを外部導体の厚さの0.5倍以上の厚さとし、この厚さの精度を3/100mm以下とし、外部導体との密着力を23℃において20g/mm2以上とし、FEP樹脂の押し出し成形により成るようにしたので、外部導体の円筒状外形を維持して、その解放を抑えることができ、特性インピーダンス値の精度を向上させることができる。従って、ケーブルに柔軟性を持たせ、特性インピーダンス値の精度を保つことができた。
【0103】
以上説明したとおり、本発明の高精度発泡同軸ケーブルは、柔軟性を有して、ケーブルに加わる曲げ、捻り、摺動等の機械的ストレスを受けても、その影響を受けず、伝送特性が安定し、機械的ストレスを受けても伝送特性の変動が少なくでき、且つ特性インピーダンス値の精度を小さくできるので、工業化に際して多大な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルの構成を示す斜視図である。
【図2】上記実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおける多孔質テープ体を内部導体外周に巻回した構成を示す図である。
【図3】上記実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおける多孔質テープ体の巻回方法を説明するための図である。
【図4】上記実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおける外部導体の製造方法を説明するための図である。
【図5】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルの構成を示す断面図である。
【図6】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおいて、2枚の多孔質テープ体を、重ねを無くして巻回した線心の断面図である。
【図7】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおいて、2枚の多孔質テープ体を互いに所定間隔で巻回する様子を示す図である。
【図8】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおける編組体の構造を示す図である。
【図9】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおいて、2枚の多孔質テープ体を、重ねを無くして巻き回する様子を示す図である。
【図10】他の実施の形態に係る高精度発泡同軸ケーブルにおいて、2枚の多孔質テープ体を、互いに所定間隔で巻き回する様子を示す図である。
【符号の説明】
1 内部導体
2 絶縁体(発泡絶縁体)
3 外部導体
4 外被
10 絶縁線心
21,21a,21b,21c,21d 多孔質テープ体
15,91,92 テープ体供給部
30a,30b,30c,41,42,93a,93b,93c,93d ガイドダイス
31a,31b,43,94 成形ダイス
40 編組装置
44 編組用素線
50,55 他の実施の形態の高精度発泡同軸ケーブル
56 外径保持層
a,b 絶縁体2の外部の空隙部
Y1 回転方向
Y2 移動方向[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-precision foamed coaxial cable in which an insulator around an inner conductor is formed of a porous tape body and an outer conductor is formed of a braided shield body, for example, an information communication device and a semiconductor element applied to the device The present invention relates to a high-precision foamed coaxial cable that is applied to the test / inspection equipment and the like and has little change in characteristic impedance value.
[0002]
[Prior art]
With the advancement of the advanced information society in recent years, there is an increasing demand for an increase in transmission speed and an improvement in transmission accuracy of information communication devices and semiconductor element test / inspection devices applied to the devices. For this reason, even in the case of a coaxial cable and a coaxial cord that are applied to the devices and apparatuses, an increase in transmission speed and an improvement in transmission accuracy are required.
[0003]
Here, typical electrical characteristics required for the coaxial cable are described as follows.
[0004]
Propagation delay time (Td) = √ε / 0.3 (nS / m)
Relative transmission speed (V) = 100 / √ε (%)
Characteristic impedance (Zo) = 60 / √ε · LnD / d (Ω)
Capacitance (C) = 55.63ε / LnD / d (PF / m)
Where ε is the dielectric constant of the insulator, D is the outer diameter of the insulator (the inner diameter of the outer conductor), and d is the outer diameter of the conductor (the outer diameter of the inner conductor).
[0005]
Therefore, the transmission characteristics of the coaxial cable are related to the relative dielectric constant of the insulator, the outer diameter of the inner conductor and the insulator. The smaller the value of the relative dielectric constant, the better the transmission characteristics, and the inner conductor. As for the outer diameter of the insulator, it can be understood that the ratio and variation are largely involved. In particular, with respect to the characteristic impedance and capacitance, the relative dielectric constant of the insulator is small and its variation is small, and there are few variations such as the outer diameter of the inner conductor and the insulator (inner diameter of the shield layer). It can be understood that it is ideal to form the shape of a more perfect circular cylinder.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional coaxial cable has the following problems (1) to (4).
[0007]
(1) The inner conductor applied to the coaxial cable is an AWG 20-30 silver-plated annealed copper wire or a twisted conductor obtained by twisting them, but the outer diameter tolerance of the silver-plated annealed copper wire is ± 3/1000 mm. Yes, in the case of twisted conductors, for example, when these seven twists are twisted, the tolerance of the twisted outer diameter becomes ± 3 × 3/1000 mm. For this reason, if the cable is made within the tolerance of the outer diameter of those, it becomes a large variation factor in the above-mentioned characteristic impedance, capacitance and the like. This effect increases as the inner conductor becomes thinner.
[0008]
(2) The foam insulator applied to the coaxial cable is designed to reduce the propagation delay time of the cable as much as possible and increase the transmission speed. At present, the porosity (foaming rate) is set to 60% or more. By providing a large number of gaps, the dielectric constant (ε) of the insulator is set to 1.4 or less, thereby shortening the transmission time, reducing the attenuation, and the like. As an insulator material having a porosity of 60% or more and a relative dielectric constant of 1.4 or less, a porous tape body of polytetrafluoroethylene (PTFE) (Japanese Patent Publication Nos. 42-13560 and 51-18991) (Patent Documents etc.) are wound around the outer circumference of the inner conductor and fired at the time of winding or after winding. Other porous tapes having a weight average molecular weight of 5 million or more are used. Is applied (Japanese Patent Application No. 2000-110443).
[0009]
However, these insulator layers have large variations in thickness and porosity due to the properties of the porous tape body, and there is a strong demand for improvement in the stability of the transmission characteristics of the coaxial cable. In particular, a coaxial cable with an inner conductor size of AWG24 or larger and a characteristic impedance value of 50Ω is stabilized by eliminating variations in transmission characteristics due to variations in thickness, outer diameter, porosity, firing, etc. It was a major obstacle.
[0010]
In addition, since the insulator layer is formed by laminating and winding a porous tape body on the outer periphery of the inner conductor, an irregularity of the outer shape due to the gap portion and the overlap occurs in the overlapping portion of the tape body on the outer periphery of the conductor, and the relative dielectric constant In addition, the variation in the outer diameter becomes extremely large.
[0011]
In addition, since this insulator layer is formed by winding a porous tape body having a very low mechanical strength, in order to eliminate elongation and breakage during winding of the tape body itself, and to extend and break the ultrafine internal conductor. In order to eliminate this, the tension of the tape body needs to be extremely small. For this reason, the insulator after winding is further increased in unevenness in outer shape and variation in outer diameter, is very weak in contact with the inner conductor, and is further expanded in variation in relative permittivity and outer diameter.
[0012]
Furthermore, this insulator layer has a relatively low dielectric constant mainly for the purpose of increasing the transmission speed by minimizing the propagation delay time of the cable, so that the mechanical strength, that is, the bending and twisting that the coaxial cable undergoes. However, it still has the disadvantage that it is difficult to maintain the structural dimensions of the coaxial cable due to mechanical stress such as pressing and sliding. The biggest drawback is that it is difficult to maintain the insulator outer diameter at a predetermined outer diameter to eliminate the variation and to form the insulator in a cylindrical shape.
[0013]
(3) The outer conductor that is largely involved in the transmission characteristics of the coaxial cable is a conventional type of coaxial cable in which a plastic tape body having a metal layer such as copper is wound around the outer periphery of the insulator or vertically attached. Or a braided body braided with silver-plated or tin-plated soft copper wire with an outer diameter tolerance of ± 3/1000 mm according to JIS standards, and the above tape body and the above braided body A combination of the above and the like has been applied.
[0014]
However, when the tape body is wound or vertically attached, the flexibility of the cable is insufficient, and the external conductor is easily broken due to mechanical stress such as bending or twisting applied to the cable. The function cannot be performed. In the braided body of silver-plated annealed copper wire, since the sliding property of silver is small, the frictional force due to the contact between the silver-plated annealed copper wires increases, and each braided body is configured by mechanical stress such as bending and twisting applied to the cable. There is no movement of the wire, the cable lacks flexibility, the insulation layer is deformed, the characteristic impedance value fluctuates, the influence of mechanical stress cannot be reduced, the cable life is shortened, etc. Built-in topic.
[0015]
In a braided body of tin-plated annealed copper wire, when used at a high temperature (80 ° C. or higher), copper diffuses into the tin-plated layer and promotes the generation and growth of tin whiskers by diffusion stress. When this whisker grows greatly, it may break through the ultrathin insulator and cause a short circuit with the internal conductor. Further, as described in the description of the insulator in (2) above, each of the above outer conductors is formed on the outer periphery of the insulator with the unevenness of the outer shape of the insulator and the variation of the outer diameter. The inside and outside of the conductor was uneven, and the variation in outer diameter remained large, and there were many gaps between the outer conductor and the insulator layer, leaving a factor of variation in the relative permittivity.
[0016]
{Circle around (4)} The outer jacket provided on the outer conductor outer periphery is conventionally formed of a material made of vinyl chloride resin, polyethylene resin, fluororesin, or a material obtained by cross-linking them. In this configuration, priority is given to protecting the outer conductor, eliminating the movement of the outer conductor, and making the finished outer diameter as thin as possible, and the gap resin of the braided body is filled with the jacket resin. For this reason, when mechanical stress such as bending, twisting, sliding, etc. is applied to the coaxial cable, the coaxial core is allowed to move in the jacket to relieve the stress (movement of each strand of the braided body). I couldn't.
[0017]
The present invention has been made in view of the above points, and increases the transmission speed, improves the characteristic impedance value, improves the flexibility of the cable, and bends, twists, presses, slides, etc. applied to the cable. It is an object of the present invention to provide a high-precision foamed coaxial cable that can maintain a predetermined mechanical strength and reduce changes in characteristic impedance values by reducing the stress even when subjected to mechanical stress.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the high-precision foamed coaxial cable of the present invention is a foam insulation having a low dielectric constant by an inner conductor formed by twisting a plurality of conductive wires and a porous tape body formed on the outer periphery of the inner conductor. Body and the outer periphery of this foam insulation A two-layer plated annealed copper wire in which tin alloy plating is applied to an annealed copper wire plated with silver or nickel In a high-precision foamed coaxial cable composed of an outer conductor made up of a large number of braided conductive wires and an outer sheath made of heat-resistant resin formed on the outer periphery of the outer conductor, the accuracy of the outer diameter of the inner conductor is 4 / 1000 mm or less, the accuracy of the outer diameter of the foamed insulator is ± 0.02 mm, the shape is formed in a perfect circle, and the accuracy of the outer diameter of the outer conductor is ±± of the center value of the outer diameter. 2%, the shape is formed into a perfect circle, and the accuracy of the characteristic impedance value between the inner conductor and the outer conductor with the foamed insulator interposed is set to ± 1Ω.
[0019]
According to this configuration, It has flexibility and is not affected by mechanical stress such as bending, twisting and sliding applied to the cable. The accuracy of the outer diameter can be improved by reducing the unevenness of the outer diameter and the outer diameter of the inner conductor, insulator, outer conductor, etc. constituting the high-precision foamed coaxial cable, and each member can be made into a perfect circle. Thus, fluctuations in the characteristic impedance value can be reduced.
[0020]
The inner conductor is formed by twisting a silver-plated annealed copper wire with a silver plating thickness of 1 to 3 μm with an accuracy of an outer diameter dimension of 2/1000 mm or less, and the twist pitch is the layer core diameter. It is characterized by being 20 times or less.
[0021]
According to this configuration, it is possible to reduce the unevenness of the inner conductor and the outer diameter fluctuation in order to reduce the fluctuation of the characteristic impedance value.
[0022]
The foamed insulator is formed by winding the porous tape body around the inner conductor with an angle of 80 degrees and ½ lap winding, and the thickness of the foamed insulator after the winding varies. It is characterized by a variation of ± 0.01 mm and an outer diameter of ± 0.02 mm.
[0023]
According to this configuration, the gap generated by winding the tape between the inner conductor and the insulator is eliminated, the adhesion between the inner conductor and the insulator is increased, the outer shape of the insulator is made close to a perfect circle, and the variation in outer diameter is reduced. Can be reduced.
[0024]
The foamed insulator is formed by winding the porous tape body around the inner conductor at a winding angle of 80 degrees so that the porous tape body itself does not overlap, and the wound porous tape. The width of the body is three times the outer diameter of the foamed insulator, and the accuracy of the width is ± 1%.
[0025]
Further, the foamed insulator has at least two or more of the porous tape bodies, and each of the foamed insulators is wound so as not to overlap the outer periphery of the inner conductor in the same direction at a tape width interval. .
[0026]
According to these configurations, there is no overlap of the tape body of the insulator constituted by winding the tape body, and the gap between the conductor and the insulator and the gap and irregularities on the outer periphery of the insulator caused by the tape body winding overlap. This eliminates the variation in the outer diameter and stabilizes the relative dielectric constant of the insulator.
[0027]
Further, the foamed insulator has an outer diameter holding layer formed by winding a polyethylene terephthalate plastic tape body on the outer periphery thereof.
[0028]
According to this configuration, it is possible to suppress irregularities and fluctuations in the outer diameter of the insulator, uniformize the outer diameter of the insulator, and enhance the mechanical strength of the insulator.
[0029]
The porous tape body is compressed and deformed when the porosity is 60% or more, the porosity accuracy is ± 5%, the thickness tolerance is ± 3 μm, and the compressive stress is 0.24 to 0.28 kg weight. It is characterized by being a sintered PTFE tape body having a strain of 0.6 to 0.8%.
[0030]
The porous tape body is a polyethylene tape body having a weight average molecular weight of 5 million or more having a porosity of 60% or more, a porosity accuracy of ± 5%, and a thickness tolerance of ± 3 μm. .
[0031]
According to these configurations, variations in the relative dielectric constant, thickness, and mechanical strength of the porous tape body constituting the foamed insulator are reduced, and fluctuations in the relative dielectric constant and outer diameter of the insulator are reduced. In addition, the winding tension of the tape body can be made constant.
[0032]
The outer conductor is a two-layer plated annealed copper wire having an outer diameter tolerance of ± 2/1000 mm by subjecting a silver plated annealed copper wire with a thickness of 1 to 3 μm to a tin alloy plating with a thickness of 0.2 to 0.5 μm. It is characterized by comprising a braided body.
[0033]
The outer conductor is a two-layer plated annealed copper wire having an outer diameter tolerance of ± 2/1000 mm by applying a 0.2 to 0.5 μm thick tin alloy plating to a nickel plated annealed copper wire having a thickness of 1 to 3 μm. It is characterized by comprising a braided body.
[0034]
According to these configurations, the strands of each striking wire constituting the braided body can be individually moved when the cable is subjected to mechanical stress. In addition, since the sliding property of the braided body has been improved, the flexibility has been improved, and since the sliding property and the flexibility have been improved, the braided body can be molded, and the fluctuation in the outer diameter of the braided body can be reduced to reduce the fluctuation to the insulator. Adhesion is improved.
[0035]
The tin alloy plating is composed of tin and copper, and the content ratio of copper is 0.6 to 2.5%.
[0036]
According to this configuration, copper diffusion is prevented, whisker generation and growth are suppressed, and a knitted fabric that maintains electrical conductivity is obtained, and the slidability of the braided body wire is improved.
[0037]
The braided body constituting the outer conductor is characterized in that each braided striking part constituting the braided body is braided with 1 over 1 under.
[0038]
According to this structure, since each striking that constitutes the braided body is braided with 1 over and 1 under, the shape maintaining force of the braided body itself increases, so that the holding force for holding the insulator increases, and the insulator and Improved adhesion.
[0039]
In addition, the thickness of the outer cover is 0.5 times or more the thickness of the outer conductor, the accuracy of the thickness is 3/100 mm or less, and the adhesion with the outer conductor is 23 ° C. 20 g / mm 2 As described above, it is characterized by being formed by extrusion molding of FEP resin.
[0040]
According to this configuration, it is possible to maintain the cylindrical outer shape of the outer conductor, suppress the release thereof, and improve the accuracy of the characteristic impedance value.
[0041]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0042]
(Embodiment)
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of a high-precision foamed coaxial cable according to an embodiment of the present invention.
[0043]
The high-precision foamed coaxial cable shown in FIG. 1 is configured by covering an
[0044]
This high-precision foamed coaxial cable is applied to, for example, information communication equipment and semiconductor element testing / inspection equipment applied to the equipment, but the high-precision foamed coaxial cable is applicable to such equipment and equipment. The required characteristics are flexible and are not affected by mechanical stress such as bending, twisting, sliding, etc., and transmission characteristics, especially characteristic impedance values are stable, even if mechanical stress is applied. There are few fluctuations in the characteristic value, and furthermore, the outer diameter is small and the film has heat resistance.
[0045]
The conditions for improving the flexibility of the coaxial cable include the following items (1) to (6). (1) Each strand constituting the
[0046]
Further, the conditions for improving the accuracy of the characteristic impedance value of the coaxial cable include the following contents (1) to (4). (1) The strands constituting the
[0047]
Therefore, in the high precision foamed coaxial cable of the present embodiment, the following conditions (1) to (5) are satisfied. {Circle around (1)} The
[0048]
From this, the high-precision foamed coaxial cable of the present embodiment has a thickness of the inner conductor 1 (the conductor size is described in an example in which AWG # 26 is applied) as shown in FIGS. An annealed copper wire with a silver plating of 1 to 3 μm, whose outer diameter is 0.16 mm and whose outer diameter accuracy is 2/1000 mm or less is applied as a twisted conductor. In the form, as seven twisted conductors, the twisted pt is 20 times or less the layer core diameter, External dimensions The accuracy was set to 4/1000 mm or less.
[0049]
In order to make the outer diameter accuracy of the silver-plated annealed copper wire less than 2/1000 mm, the inner diameter accuracy of the wire drawing die should be 1/1000 mm or less, and the physical property management and take-up speed should be ± 1%. Do. Moreover, in order to make the twisted
[0050]
The reason for limiting the outer diameter accuracy and the twisted outer diameter accuracy of the silver-plated annealed copper wire is to reduce the variation in the outer diameter of the
[0051]
When the outer diameter accuracy of each strand is 3/1000 mm or less, the variation of the seven twisted outer diameters is expressed by
[Formula 1]
[0052]
The
[0053]
[0054]
Compressive stress But 0.24-0.28kg weight If Compressive deformation strain Only The reason why the sintered PTFE tape of 0.6 to 0.8% is used and the winding angle is set to 80 degrees is to reduce the collapse of the tape body during winding. The method of forming the fluctuation of the outer diameter of the
[0055]
This molding process eliminates the voids a and b around the
[0056]
This molding process is possible because the thickness of the
[0057]
An
[0058]
The reason why the braided body is applied to the
[0059]
In addition, applying an annealed copper wire having two plating layers, a silver or nickel plating layer and a tin alloy plating layer, to the braided wire reduces the frictional resistance on the surface of the wire and reduces slipping. Better, when the mechanical stress is applied to the cable, each strand is easy to move, the stress is distributed and does not affect the
[0060]
The reason why the tin alloy plating layer is provided on the outer periphery of each element wire is to improve the above-described sliding property and to prevent whisker. The content of the tin alloy is composed of tin and copper, and the copper content is 0.6 to 2.5%. Moreover, what is generally called lead-free solder plating, such as silver containing 0.3 to 3.5% and
[0061]
(1) Prevent internal copper diffusion. (2) Add additives to tin. (3) Reduce internal stress due to heat treatment. (4) Reduce the plating thickness. Here, providing a plating layer such as silver plating or nickel plating prevents copper from being diffused, but since the dynamic friction coefficient is large, the movement of the wires deteriorates and the flexibility of the cable is lost.
[0062]
In order to improve the movement between the strands and make the cable flexible, on the above plating layer, 0.2-0.5 This was achieved by applying an annealed copper wire with a μm tin alloy hot-plated layer. The thickness of the underlying silver or nickel plating layer of 1 to 3 μm is required to be 1 μm or more to prevent copper diffusion, but if it is too thick, the flexibility of the cable is adversely affected. If the thickness of the tin alloy plating is 0.2 μm or less, the underlying silver plating is exposed and lacks flexibility, and if it is 0.5 μm or more, whiskers are likely to occur. Here, the outline of the dynamic friction coefficient of each metal is described as follows: 1.30 for silver, 0.90 for copper, and 0.55 for tin alloy. It can be understood that it is effective to apply to a body wire. In addition, the dynamic friction coefficient of each metal was calculated | required with the Bowden type | mold low load abrasion tester.
[0063]
The outer diameter accuracy of the braided body Of outer diameter By forming to ± 2%, the braided body layer becomes narrowed in the length direction, the gap of the braided body itself disappears, and the braided body is in close contact with the insulator so that the space between the braided body and the insulator The void portion is also eliminated, the inner diameter of the braided body becomes closer to a perfect circular cylindrical shape, and the characteristic impedance value is made constant and its fluctuation is reduced. The method of forming the outer diameter accuracy of the braided body layer to ± 2% is that the braided body layer is formed on a forming die for forming the outer diameter of the braided body layer to a predetermined outer diameter after braiding or when forming a
[0064]
Since this molding process is limited to the above-described content of the
[0065]
In addition, in a conventional tape-insulated coaxial cable with a foaming degree of 70 or more that only increases the transmission speed, this braiding shield layer has a large outer diameter variation and outer diameter unevenness, so this molding process cannot be performed. It was.
[0066]
By the above molding process Braided Outside diameter accuracy The outer diameter center value On the outer periphery of the braid body layer molded to ± 2%, the thickness of the
[0067]
Next, with reference to FIG. 3, a method for forming the winding of the
[0068]
The twisted conductor (inner conductor) 1 is supplied from a supply unit (not shown) to the first, second, and third guide dies 30a, 30b, and 30c and the forming dies 31a and 31b of the tape winding device. The supplied
[0069]
Thus, the tape winding body wound around the
[0070]
Next, referring to FIG. 4, the braid of the braided body (outer conductor) 3 and the braided body of Outer diameter accuracy Of outer diameter ± 2 The outline of the method for forming the film will be described.
[0071]
A tape body is wound around the outer circumference of the
[0072]
In addition to guiding the
[0073]
The
[0074]
Next, another embodiment will be described with reference to FIGS.
[0075]
First, as shown in FIG. 5 (a), a
[0076]
The
[0077]
In addition, an outer
[0078]
An
[0079]
In this embodiment, this knitting method may be applied. However, if the knitting method of each number of strokes shown in FIG. 2 is increased, and the holding force of the
[0080]
Next, the
[0081]
The twisted conductor (inner conductor) 1 is supplied from a supply unit (not shown) to the first, second, third, and fourth guide dies 93a, 93b, 93c, and 93d of the tape winding device and the forming
[0082]
The
[0083]
The
[0084]
By winding and forming the
[0085]
Next, when the
[0086]
Before the second guide die 93b, the
[0087]
Next, the structure and characteristics of each coaxial cable are shown in the following Table 1 and Table 2.
[0088]
[Table 1]
[Table 2]
In these Tables 1 and 2, the inner conductor was a 7-strand of 0.16 mm silver-plated annealed copper wire, and the PTFE tape body having a porosity of 70% was applied as the porous porous body. The external conductor applied with a silver-plated annealed copper wire was indicated by Ag, the conductor applied with the annealed copper wire itself was indicated with Cu, and the conductor applied with a tin alloy-plated annealed copper wire was indicated with Ag-Sn. In the present invention, Ag-Sn, which is formed by inserting both of the insulator and the braid through a forming die, is indicated by SML1, and the insulator and the braid which are not formed is indicated by SML2.
[0089]
The contents of the tests conducted to compare the characteristics of the above coaxial cables are described in the following (1) to (3).
[0090]
(1) Bending test: The characteristic impedance value (A) of the cable cut to 500 mm was measured, and the central part of the cable was wound about 10 times with a tension of 200 g around a mandrel with an outer diameter of 5.0 mm, and the characteristic impedance in that state The value (B) is measured, and the change of the characteristic impedance value is obtained from (A)-(B). The results are shown in Table 1. As a result, since the outer diameter of both the insulator and the braided body is molded using a tin alloy with a small dynamic friction coefficient for the braided body wire, the fluctuation of the characteristic impedance value is small, and the flexibility of the cable is improved. The change of characteristic impedance value became small.
[0091]
(2) Flexibility test: Two test pieces with a 72 mm mark attached to the center of a cable with a length of 150 mm and left at a temperature of 23 ± 2 ° C. and a relative humidity of 65% or less for 2 hours are attached to both ends. The value of force when compressed to 40 mm is obtained. The results are shown in Table 1. As a result, since the braided body wire was made of a tin alloy-plated annealed copper wire to form a braided body, each strand of the braided body was easy to move and the flexibility was improved.
[0092]
(3) Measured value of characteristic impedance: Table 2 shows the measured values of the previous SML1 and 2, applying the TDR measurement method. As a result, the characteristic impedance of SML1 is stable with little variation, and SML2 has a large variation in characteristic impedance, and cannot satisfy ± 1Ω.
[0093]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the high-precision foamed coaxial cable formed from the inside to the outside in the order of the inner conductor, the foamed insulator, the outer conductor, and the outer jacket, 4/1000 mm or less, the accuracy of the outer diameter of the foamed insulator is ± 0.02 mm, the shape is formed in a perfect circle, and the accuracy of the outer diameter of the outer conductor is ±± of the center value of the outer diameter. 2%, and the shape is formed in a perfect circle, and the accuracy of the characteristic impedance value between the inner conductor and the outer conductor with the foam insulation interposed is set to ± 1Ω. Improves the accuracy of the outer diameter by reducing the unevenness of the outer shape and the outer diameter of conductors, insulators, outer conductors, etc., each member can be made into a perfect circle, and fluctuations in the characteristic impedance value are reduced be able to. Therefore, the cable can be made flexible and the characteristic impedance value can be set to ± 1Ω. Further, the characteristic impedance value could maintain its accuracy even when various mechanical stresses were applied to the cable.
[0094]
The inner conductor is formed by twisting a silver-plated annealed copper wire with a silver plating thickness of 1 to 3 μm with an outer diameter accuracy of 2/1000 mm or less, and the twist pitch is determined by the layer core diameter. Therefore, it is possible to reduce the unevenness of the inner conductor and the fluctuation of the outer diameter in order to reduce the fluctuation of the characteristic impedance value. Therefore, the inner conductor has flexibility and mechanical strength, and the characteristic impedance value can be made ± 1Ω.
[0095]
The foamed insulator is formed by winding a porous tape body around the inner conductor at an angle of 80 degrees and 1/2 lap winding, and the variation in thickness of the foamed insulator after this winding is ± 0. 01mm and the outer diameter variation is ± 0.02mm, eliminating the gap caused by winding the tape between the inner conductor and the insulator, increasing the adhesion between the inner conductor and the insulator, The variation in the outer diameter can be reduced by making it close to a perfect circle. Therefore, even when mechanical stress is applied to the cable, the shape of the insulator does not change, the adhesion with the internal conductor can be maintained, and the change in the characteristic impedance value can be reduced.
[0096]
The foamed insulator is formed by winding the porous tape body around the inner conductor at a winding angle of 80 degrees so that the porous tape body itself does not overlap, and the width of the wound porous tape body. Is 3 times the outer diameter of the foamed insulator and its width accuracy is ± 1%. Furthermore, the foamed insulator has at least two or more porous tape bodies, and each of them is wound so as not to overlap the outer circumference of the inner conductor at the tape width interval in the same direction. There is no overlap of the tape body of the insulator formed by winding, and there is no gap between the conductor and insulator and the gap and unevenness of the outer periphery of the insulator caused by the overlap of the tape body winding, and the variation in outer diameter is reduced. The dielectric constant of the insulator becomes constant. Therefore, the tape breakage in the tape winding process is eliminated and the productivity is improved.
[0097]
In addition, since the foamed insulator has an outer diameter holding layer configured by winding a polyethylene terephthalate plastic tape body on the outer periphery thereof, the unevenness and fluctuation of the outer diameter of the insulator are suppressed, and the outer diameter of the insulator is made uniform. The mechanical strength of the insulator can be enhanced. Therefore, the mechanical strength of the insulator could be improved and the characteristic impedance value could be ± 1Ω.
[0098]
In addition, the porous tape body has a compressive deformation strain when the porosity is 60% or more, the pore accuracy is ± 5%, the thickness tolerance is ± 3 μm, and the compressive stress is 0.24 to 0.28 kg weight. Is a sintered PTFE tape body of 0.6 to 0.8%. Furthermore, since the porous tape body is a polyethylene tape body having a weight average molecular weight of 5 million or more with a porosity of 60% or more, a porosity accuracy of ± 5%, and a thickness tolerance of ± 3 μm, it is foamed. The variation of the dielectric constant, thickness, and mechanical strength of the porous tape body that constitutes the insulator is reduced to reduce the variation of the dielectric constant and outer diameter of the insulator, and the winding tension of the tape body. Can be made constant. Therefore, the characteristic impedance value could be ± 1Ω.
[0099]
The outer conductor is a braid of two-layer plated anodized copper wire that has an outer diameter tolerance of ± 2/1000 mm by subjecting a silver-plated annealed copper wire with a thickness of 1 to 3 μm to a tin alloy plating with a thickness of 0.2 to 0.5 μm. Consists of the body. Further, the outer conductor is a braid of a two-layer plated anodized copper wire having an outer diameter tolerance of ± 2/1000 mm by subjecting a nickel-plated annealed copper wire with a thickness of 1 to 3 μm to a tin alloy plating with a thickness of 0.2 to 0.5 μm. Since it consists of a body, the strands of each striking wire constituting the braided body can be individually moved when the cable is subjected to mechanical stress. In addition, since the sliding property of the braided body has been improved, the flexibility has been improved, and since the sliding property and the flexibility have been improved, the braided body can be molded, and the fluctuation in the outer diameter of the braided body can be reduced to reduce the fluctuation to the insulator. Adhesion is improved. Accordingly, the flexibility of the cable can be improved, and the change in the characteristic impedance value can be reduced even when mechanical stress is applied.
[0100]
In addition, the tin alloy plating is composed of tin and copper, and the copper content ratio is 0.6 to 2.5%, so that copper diffusion is prevented, whisker generation and growth are suppressed, The knitted fabric is maintained in electrical conductivity, and the slidability of the braided body wire is improved. Therefore, it was possible to give the cable flexibility and to maintain the accuracy of the characteristic impedance value.
[0101]
Further, since the braided body constituting the outer conductor is braided with 1 over 1 under the number of braids forming the braided body, each striking constituting the braided body is braided with 1 over / 1 under. Since the shape maintaining force of itself is increased, the holding force for holding the insulator is increased, and the adhesion with the insulator is improved. Therefore, since the shape maintaining force and the insulator holding force are increased while the braided body is flexible, the influence of mechanical stress applied to the cable is small, and the change in the characteristic impedance value can be reduced.
[0102]
Further, the thickness of the jacket is 0.5 times or more the thickness of the outer conductor, the accuracy of the thickness is 3/100 mm or less, and the adhesion with the outer conductor is 20 g / mm at 23 ° C. 2 As described above, since the FEP resin is formed by extrusion molding, it is possible to maintain the cylindrical outer shape of the outer conductor, suppress the release thereof, and improve the accuracy of the characteristic impedance value. Therefore, it was possible to keep the cable flexible and to maintain the accuracy of the characteristic impedance value.
[0103]
As described above, the high-precision foamed coaxial cable of the present invention has flexibility, and is not affected by mechanical stress such as bending, twisting, and sliding applied to the cable, and has transmission characteristics. Even when subjected to mechanical stress, the fluctuation of transmission characteristics can be reduced and the accuracy of characteristic impedance values can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of a high-precision foamed coaxial cable according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a configuration in which a porous tape body in the high-precision foamed coaxial cable according to the embodiment is wound around an inner conductor outer periphery.
FIG. 3 is a view for explaining a method of winding a porous tape body in the high-precision foamed coaxial cable according to the embodiment.
FIG. 4 is a diagram for explaining a method of manufacturing an outer conductor in the high-precision foamed coaxial cable according to the embodiment.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a configuration of a high-precision foamed coaxial cable according to another embodiment.
6 is a cross-sectional view of a wire core in which two porous tape bodies are wound without overlapping, in a high-precision foamed coaxial cable according to another embodiment. FIG.
FIG. 7 is a view showing a state in which two porous tape bodies are wound at a predetermined interval from each other in a high-precision foamed coaxial cable according to another embodiment.
FIG. 8 is a diagram showing a structure of a braided body in a high-precision foamed coaxial cable according to another embodiment.
FIG. 9 is a view showing a state in which two porous tape bodies are wound without overlapping, in a high-precision foamed coaxial cable according to another embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing a state in which two porous tape bodies are wound at a predetermined interval from each other in a high-precision foamed coaxial cable according to another embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Inner conductor
2 Insulator (foamed insulator)
3 Outer conductor
4 jacket
10 Insulated wire core
21, 21a, 21b, 21c, 21d porous tape body
15, 91, 92 Tape body supply section
30a, 30b, 30c, 41, 42, 93a, 93b, 93c, 93d Guide dice
31a, 31b, 43, 94 Molding dies
40 Braiding device
44 Wire for braiding
50, 55 High-precision foamed coaxial cable according to another embodiment
56 Outer diameter retention layer
a, b Gaps outside the
Y1 direction of rotation
Y2 moving direction
Claims (14)
この内部導体の外周に形成された多孔質テープ体による低誘電率の発泡絶縁体と、 A low dielectric constant foam insulator with a porous tape formed on the outer periphery of the inner conductor;
この発泡絶縁体の外周に銀又はニッケルメッキが施された軟銅線に錫合金メッキを施した2層メッキ軟銅線で編組された多数の導電細線による外部導体と、 An outer conductor composed of a plurality of conductive thin wires braided with a two-layer plated annealed copper wire in which a copper alloy wire plated with silver or nickel is plated on the outer periphery of the foamed insulator;
この外部導体の外周に形成された耐熱性を有する樹脂による外被とから成ることを特徴とする高精度発泡同軸ケーブル。 A high-precision foamed coaxial cable comprising a heat-resistant outer sheath formed on the outer periphery of the outer conductor.
前記発泡絶縁体の外径寸法の精度を±0.02mmにすると共に、その形状を真円状に形成し、 The accuracy of the outer diameter of the foamed insulator is ± 0.02 mm, and the shape is formed into a perfect circle,
前記外部導体の外径寸法の精度を外径中心値の±2%にすると共に、その形状を真円状に形成し、 The accuracy of the outer diameter of the outer conductor is set to ± 2% of the center value of the outer diameter, and the shape is formed into a perfect circle,
前記発泡絶縁体を介在した前記内部導体と前記外部導体間の特性インピーダンス値の精度を±1Ωとしたことを特徴とする請求項1に記載の高精度発泡同軸ケーブル。 2. The high-precision foamed coaxial cable according to claim 1, wherein the accuracy of a characteristic impedance value between the inner conductor and the outer conductor through which the foamed insulator is interposed is ± 1Ω.
ことを特徴とする請求項1に記載の高精度発泡同軸ケーブル。The thickness of the jacket is 0.5 times or more the thickness of the outer conductor, the accuracy of the thickness is 3/100 mm or less, and the adhesion with the outer conductor is 20 g / 23 at 23 ° C. and mm 2 or more, a high-precision foamed coaxial cable according to claim 1, characterized by comprising the extrusion of FEP resin.
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