JP3955192B2 - 水産物の養殖装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は水槽内で稚魚や稚エビ等の水産物を養殖するための養殖装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
稚魚や稚エビ等の水産物を養殖する方法としては、海上養殖と陸上養殖があり、例えば、あわびの陸上養殖では、長さ6m、幅1m、深さ30cmの水槽に複数のU字型シェルターを沈め、これらのU字型シェルターに2〜3cm程度のあわびの稚貝を付着させ、餌として海藻を与えると共にポンプで汲み上げた海水を水槽内に流し込んで、2年から3年で7〜8cmまで生育させるものがある。この従来例では、海水を水槽内に流し込んで餌の食べ残し等の塵を海に排出し、水槽内の水質を保つものであるが、この場合、水槽を海岸近くに設けなければならないため、立地条件が制約を受ける欠点があり、また塵が海に排出されることで海の汚染は避けられないという欠点がある。また海上養殖では、湾内を生け簀や砂浜を柵状に囲って流入する海水を利用して水産物を生育させる方法があるが、この場合も立地条件の制約や海水の汚染などの欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、水槽底面に沈んだ塵を効率良く除去することができて、沿海部に限定されない立地の自由度を有する水産物の養殖装置を提供することにある。
【0004】
本発明の別の課題は、高密度で養殖を行なうにも拘わらず、病気の発生を抑制することができると共に、水産物の身質を良好なものにすることができる水産物の養殖装置を提供することにある。
【0005】
本発明の別の課題は、周囲の環境を破壊することが無く、かつ装置の稼動費用を低廉にすることができる水産物の養殖装置を提供することにある。
【0006】
本発明の別の課題は、水の再循環使用を行なうことにより、使用する水資源を低減すると共に、省エネルギー、環境負荷低減を図ることができる水産物の養殖装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、水槽内で稚魚や稚エビ等の水産物を養殖するための養殖装置であって、下端が養殖水槽底面に達すると共に、波を受けて揺動するように吊るされた複数の海藻状の紐体と、当該海藻状の紐体を揺動させることが可能な波を養殖水槽内に発生させるための造波手段と、養殖水槽内の水に酸素を供給するための酸素供給手段と、養殖水槽底面に沈んだ水産物の排泄物、脱皮殻、死骸、餌の食べ残し等の塵を所定箇所まで搬送するための搬送手段とを備え、前記養殖水槽底面は可動式では無い傾斜面として形成され、前記搬送手段に向けて勾配が設けられたことを特徴とする水産物の養殖装置を提供することにある。
本発明の水産物の養殖装置は、造波手段で波を発生させることにより海藻状の紐体を揺動させると共に、養殖水槽内に所定の水流を発生させるものであり、海藻状の紐体の下端は養殖水槽底面に接触しているため、紐体下端が揺れると、養殖水槽底面に沈んだ水産物の排泄物、脱皮殻、死骸、餌の食べ残し等の塵が動かされ、勾配に導かれて搬送手段へ達し、この搬送手段により塵を所定箇所に集めて排出し易くするものである。塵が効率的に排出されることで、水の劣化が抑えられて病気の発生が抑制される。酸素供給手段により、養殖水槽内の水が高濃度の溶存酸素を含むようにすることで、高密度の養殖が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、前記酸素供給手段は、水と酸素とから酸素に富む水を発生させる富酸素水発生器を含むように構成しても良く、さらに、富酸素水発生器は、大気圧よりも高い圧力下で純酸素を水と混合・攪拌して溶存酸素量を増加させるための容器と、該容器に水を供給する配管及びポンプと、該容器に酸素を供給する配管及び酸素供給装置とを含むように構成できる。例えば、20℃、1気圧の大気下における純水1cm3に溶存可能な酸素の最大量は0.031cm3であるが、従来の水底空気泡供給式の酸素供給では、前記最大溶存酸素量の20〜30%にとどまる。本発明の富酸素水発生器では、容器内に大気圧よりも高い所定の圧力をかけて、純酸素を水と混合・攪拌することにより、同じ温度条件下における最大溶存酸素量の80〜100%の溶存酸素を有する状態の富酸素水を生成できる装置を採用する。また富酸素水は養殖水槽下部から供給することができるように供給口を設け、これにより水圧で酸素の高濃度溶存の状態が保持され、養殖されている水産物は充分な酸素を得ることが可能になる。
酸素供給手段として、上述のような富酸素水発生器を採用することで、養殖水槽内の水産物の育成密度を飛躍的に高めることができるという利点がある。例えば、東南アジアのエビ養殖では1ha当たり年間8トンのブラックタイガーエビが収穫されるが、本発明の養殖装置では、15m×50mで年間25トンの水産物の収穫が可能になる。
【0009】
本発明では、前記水槽の水から塵を取り除き水槽内の水を浄化するために水槽に並設した浄化装置を含むように構成し、さらに、該浄化装置から排出された富栄養化された排水を受理して植物を水耕栽培するために水槽に並設した水耕栽培装置とを含むように構成しても良い。このように、浄化装置を設けることにより、養殖水槽において汚染された水から塵を取り除くことができて、さらに、水耕栽培装置では微細な塵を分子レベルまで分解し、植物の栄養分として吸収させ、濃度低下させることができる。また水耕栽培による浄化処理後の水を養殖水槽に循環させれば、ほぼ完全循環の水使用の環境で水産物を飼育することが可能になる。なお、養殖水槽に循環させる場合、水耕栽培装置からは水を浄化装置に戻してここから養殖水槽に還流させても良い。
【0010】
また本発明では、浄化装置により浄化された水を、造波装置に供給できるように構成しても良く、この場合、浄化された水は水槽に一旦溜めてから造波装置で使用できるように構成することが好ましい。このように、浄化水を水槽に所定以上溜めてから造波装置で用いるようにすれば、水量の増加により波動の強化が図れ、養殖水槽内の水流の形成、水産物の運動促進、水流による塵の運搬の促進などの利点が得られる。
【0011】
浄化装置は、特に限定されるものではないが、例えば、養殖水槽において生じた菌類を殺菌するための殺菌手段と、養殖水槽から取り除いた塵を固形物と水分とに分離するための沈殿槽と、菌類を吸着すると共に生分解するためのフィルターを備えた水槽と、該水槽において処理された水を所定量まで溜めるための貯水槽と、前記水槽において処理された水の溶存酸素を増加させるための手段とを備える構成にすることができる。
【0012】
本発明では、前記搬送手段により底面の所定箇所まで搬送された塵を水槽内から取り出すために、前記所定箇所から水中ポンプで上部に圧送するか、前記所定箇所から上方に延びるように管体を配置し、該管体内を通って水槽底面の塵が空気と伴に上昇するように管体の下端に空気を供給する空気供給手段を設け、該管体内を通って上昇した塵を水槽内から取り出して前記浄化装置へ排出するための濾過手段を設けるように構成しても良い。
さらに、この濾過搬出手段は、例えば、架台の両端にローラーを設置し、該ローラーを回転駆動する駆動装置を設け、無端状に形成したフィルターをローラ間に掛架し、フィルターに吸着された塵を取り除くための噴水装置を設けて構成することが可能である。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0014】
図1は本発明にかかる水産物の養殖場の平面図である。
図1において、水産物養殖場10は水耕栽培ハウス11と養殖設備20とを含み、養殖設備20は、養殖水槽22と造波装置32と水浄化ユニットとがビニールハウス21等の構造物で囲まれるように構築される。なお、本実施例において、養殖設備20は稚エビから親エビまでの淡水または人工海水飼育をするための養殖設備として例示するものであり、この淡水または人工海水飼育可能な稚エビとしては、例えば、ホワイトシュリンプ、大正エビ等がある。
【0015】
図3は、図1の養殖水槽22を一点鎖線に沿って切断し、矢印III−III方向から見た断面図であり、ここでは、図1で省略した人工海藻36も図示した。
図1及び図3において、養殖水槽22は、外周がコンクリートからなる縁石22eで囲まれ、平面形状が1500×5000cm程度の長方形、水深が30cm程度に形成され、水槽の中央で溝が長辺方向に延長するように設けられ、この溝に水中ベルトコンベア23が設置され、水槽底面22a,22bが水中ベルトコンベア23に向けて矢印S1,S2方向に傾斜するように形成されると共に、両側面22c,22dも傾斜面として形成されている。水槽底面22a,22bと両側面22c,22dは、整地された地表面上に発泡スチロール等の断熱材39が敷設され、この断熱材39の上に防水シート37が敷設されて構築される。
また養殖水槽22では、長辺方向の縁石22e,22eに沿って両側に支持杆102が取り付けられ、各支持杆102に人工海藻36が吊るされている。この人工海藻36は、高密度ポリエチレン、FRP、ナイロン等の材料により海藻状に形成された複数の紐を、水槽短辺方向に紐、チューブまたはワイヤーにて、所定の間隔を空けて懸吊されたものであり、各下端が水槽底面22a,22bに接触する一方で水中ベルトコンベア23には接触しないように設けられる。これらの人工海藻を懸吊する紐、チューブまたはワイヤーには、これを浮遊させるためのブイ101が複数接続されており、水面の波動によりブイ101が上下前後に揺れ、これにより人工海藻も揺動する。なお、支持杆35は、養殖水槽22の長辺方向に延びており、人工海藻36を吊るすことができるものであれば良く、例えば、鋼材あるいは合成樹脂からなるロープによって代用することも可能である。
【0016】
図2は養殖設備20のうちの特に水浄化ユニット部分を拡大して示した斜視図であり、図4は養殖設備20の全体構成を説明するための図である。なお、図2と図4はそれぞれ図示の目的が異なるため、一方のみに図示し、他方では省略した構成もある。図2において、水浄化ユニット60は、中央に配置された集水槽27と、集水槽27からの水を引き上げてバイオ浄化槽25との間に水頭差を作るためのポンプ28と、ポンプ28を介して集水槽27から水が流れ込む分配槽26と、集水槽27の両側に隔壁で画成されて設けられたバイオ浄化槽25と、このバイオ浄化槽25から隔壁25aを越えて流れ込む処理水を溜めるための造波水槽31と、養殖水槽22から取り除かれた塵が混入した汚染水を溜めて塵と水とを分離するための沈殿槽29とを備える。また集水槽27の内部には紫外線殺菌装置47を有する。
【0017】
ここで、造波水槽31は、養殖水槽22に面する壁面に造波装置32を有する。造波水槽31の底面が養殖水槽22の水面よりも高くなるように形成され、造波水槽31の水面と養殖水槽22の水面との水頭差により波の強度が高められる。造波水槽31には造波装置32が連設される。すなわち、造波水槽31において養殖水槽22に対向する側壁は、造波装置32をも構成するものであり、この側壁は、側壁の両側に設置された空気圧を利用するシリンダーにより、その開閉が自在に制御できる構造になっている。造波水槽31に所定の水量が貯まった後に、造波装置32を開くことにより、造波水槽31に貯えられた水は養殖水槽22に流下して波を発生させる。
なお、造波装置は上記のものに限定されず、したがって、他の慣用の装置を適用する場合には、その装置に応じて造波水槽31の有無も適宜決定される。
【0018】
集水槽27には、図4に示したように、槽内の汚染水に含まれる菌類を殺菌するための紫外線殺菌装置47が沈設される。また分配槽26とバイオ浄化槽25とを画成する隔壁26aには、下端付近に連通する孔(図示せず)が設けられており、この孔を通して水は分配槽26の下端域からバイオ浄化槽25の下端域に流入する。バイオ浄化槽25は、バイオフィルターと称する薄い板材(図示せず)をハニカム状に組み合わせ、下方から上方に水の流通する間隙を有する構造になっており、これにより分配槽26から流入した水はバイオフィルターの各壁面に沿って上昇し、残留する菌類や塵はバイオフィルターに付着している微生物により分解されて水は浄化される。またバイオ浄化槽25には、バイオフィルターを逆洗するためのブロワーヘッダー43が槽内下方に設けられ、オーバーフロー管が開口を水面付近に位置するように設けられている。1ヶ月に1回程度の間隔でブロワーヘッダー43から圧縮空気を噴出すると、この圧縮空気がバイオフィルター内を上昇してバイオフィルターに過度に付着した微生物やその残渣を随伴し、それら固形物がオーバーフロー管の開口から流入して沈殿槽29に導かれる。これによりバイオ浄化槽25が清掃され、その浄化能力が保持される。
【0019】
養殖水槽22から集水槽27にはマイクロスクリーン24が延設されている。このマイクロスクリーン24の詳細は図示しないが、例えば、架台の両端にローラーを設置し、少なくとも一方のローラーにはモーターを連設し、無端状に形成したフィルターをローラ間に掛架し、フィルターに吸着された塵を取り除くための噴水装置104を付設し、この噴水装置104により取り除かれた塵の回収容器103を設けて、マイクロスクリーン24は構成される。マイクロスクリーン24は、その一端側が養殖水槽22内に沈められて水中ベルトコンベア23の進行方向端部の上方付近に配置され、他端側は水上に出て水浄化ユニット60の集水槽27まで伸びるように配置される。
【0020】
このマイクロスクリーン24と水中ベルトコンベア23との間には塵の受け渡し手段54が設けられる。すなわち、詳細な図示はしないが、水中ベルトコンベア23の進行方向端部に、マイクロスクリーン24の下端付近まで斜め上方に延びる管体を配置し、この管体の下端に空気を供給する空気供給手段を設けて塵の受け渡し手段54を構成する。管体の下端から空気供給手段により空気が供給されると、空気は管体内を上昇し、ここに水の上昇流を形成する。この上昇流は塵を随伴して管体の上端に至り、塵はマイクロスクリーン24のフィルターに受け渡されて水上に引き上げられる。受け渡し手段には、この他に水中ポンプなどが利用できる。マイクロスクリーン24により水上に引き上げられ塵は、前記噴水装置により回収容器103内に洗い落とされ、噴水とともに沈殿槽29に導かれる。沈殿槽29において、槽内底部に溜まった塵は汚泥45として除去される。水は排水ポンプ44により配管(図示せず)を介して水耕栽培ハウス11に導かれる。
【0021】
さらに、図4を参照して養殖設備20の給気系統70について補足的に説明する。給気系統70は、外気を取込むための吸気装置49と、この吸気装置49から送られた外気を養殖水槽36の塵受渡し手段54や造波水槽31の空気放出器42に供給するためのブロアー48と、吸気装置49から送られた外気を圧縮して圧力を高めるためのコンプレッサー50と、このコンプレッサー50から受理した圧縮空気を乾燥させるための空気乾燥機51と、乾燥処理された圧縮空気を溜めておくための圧縮空気タンク52と、この圧縮空気タンク52から受理した圧縮空気と配管55を通して受理した水とから溶存酸素が富化された水を生成するための富酸素水発生ユニット53とを備える。また圧縮空気タンク52はそれぞれ配管を介して、造波装置32、ブロアーヘッダー43及び水中ベルトコンベア23と接続されている。圧縮空気タンク52から送られた圧縮空気は、造波装置32において造波板の開閉のために使用され、ブロアーヘッダー43においては、バイオフィルターの空気による清浄のために使用され、水中ベルトコンベア23においてはコンベア駆動装置への水の浸入を防止するための内圧確保のために使用される。また富酸素水発生ユニット53は、圧縮空気タンク52から受理した圧縮空気の酸素を富化する装置(図示せず)と、この酸素富化された空気を溜めるためのタンク(図示せず)と、圧縮空気と水とから溶存酸素が富化された水を混合生成する装置とを備える。酸素が富化された水は、富酸素水発生ユニット53から配管を介して養殖水槽22に送られて底面付近から供給される。
【0022】
水耕栽培ハウス11は、図示しないが、例えば、ビニールハウス内に水路を設け、この水路を一端から他端に向けて水深10cm程度を確保して流れるように水勾配が設けられたものである。この水路の上流側に前記排水ポンプ44から延びる配管を接続し、水路の下流側に排水管を接続し、この排水管から流れ出る水は再び浄化ユニットの集水槽27などに還流される。なお、水耕栽培ハウス11にはフィルターを設け、このフィルターを通過させてから、浄化ユニットに水を還流させることが好ましい。このように水耕栽培ハウス11からの排水を浄化ユニットに還流させれば、たとえ、水耕栽培で菌類が水に混入したとしても、ほぼ無菌状態まで浄化されるので、再び、養殖水槽22で使用することが可能になる。以上のようにして、水耕栽培ハウス11と養殖設備20との間で水を完全循環させる水産物の養殖場は実現する。植物は水路に直接配置するか、あるいは、鉢に植えてから水路に配置しても良い。
【0023】
次に、水産物養殖場10の作用について説明する。
造波水槽31内に所定量の水が溜まったら、造波装置32を稼動させて養殖水槽22内に波を発生させる。波によりブイ101、ケーブル及び懸吊された人工海藻36は揺動し、このとき人工海藻36の下端は養殖水槽22の底面22a,22bに接触しているため、人工海藻36の下端が揺れると、養殖水槽底面22a,22bに沈んだ水産物の排泄物、抜け殻、死骸、餌の食べ残し等の塵は動かされて、塵は底面22a,22bの勾配に導かれて水中ベルトコンベア23に達し、この水中ベルトコンベア23の進行方向末端まで搬送される。この進行方向末端部分において、塵受渡し手段54を介して、塵はマイクロスクリーン24のフィルターに受け渡されて水上に引き上げられる。そして、マイクロスクリーン24により水上に引き上げられ塵は、噴水装置104及び回収容器103から沈殿槽29に送られる。集水槽27内では、紫外線殺菌装置47により汚水が殺菌され、この後に、汚水はポンプ28で引き上げられて分配槽26に送られて、さらに、分配槽26からバイオ浄化槽25の下方に流れ込む。バイオ浄化槽25において、汚水はバイオフィルターを通って上昇し、マイクロスクリーン24を通過して残留する微細な塵はバイオフィルター表面の微生物に分解されて水は浄化される。この浄化された水は、バイオ浄化槽25から隔壁25aの上端を越えて造波水槽31に流れ込み、ここで所定量に達するまで溜められて、この浄化された水は造波装置32により養殖水槽22内に還流させられる。
また造波装置32で養殖水槽22内に波を発生させて、人工海藻36を揺動させると、稚エビは、この波による水流に抵抗しようとすると共に、人工海藻36にしがみつこうとするため、これが稚エビにとって適度な運動となり、身が引き締まって身質が良好なものになる。
さらに、造波装置32で養殖水槽22内に波を発生させると、水の表層には所定方向に向かう水流が生じ、この流れが養殖水槽22の他端で返されて、水の底層には逆方向に向かう水流が生じ、これらにより養殖水槽22内では循環する水の流れが生じる。したがって、水中ベルトコンベア23の作用と併せることにより、養殖水槽22内の塵は効率良く所定箇所に集められる。
塵が効率的に集められて排出されることで、水の劣化が抑えられ、水産物における病気の発生が抑制される。
【0024】
【発明の効果】
本発明の水産物の養殖装置では、養殖水槽の底に搬送手段を設け、複数の海藻状の紐体が養殖水槽の底面に達するように吊るされ、養殖水槽内に波を発生させるための造波手段が設けられているので、造波手段で波を発生させると海藻状の紐体は揺動し、その下端が養殖水槽底面に沈んだ塵を動かし、塵は勾配に導かれて搬送手段に達し、この搬送手段により塵は所定箇所に集められ、したがって、水槽底面に沈んだ塵を効率良く除去することができる。これにより、養殖水槽からの汚染物質は迅速に排出されて菌類の繁殖や病気の発生が抑制される。
また水産物は、造波手段による波に抵抗しようとすると共に、水産物が稚エビの場合には、海藻状の紐体にしがみつこうとするため、これが稚エビにとって適度な運動となり、身が引き締まって身質を良好なものにできる。
【0025】
本発明の水産物の養殖装置では、養殖水槽の水から塵を取り除き水槽内の水を殺菌浄化するための浄化装置を養殖水槽に並設し、浄化装置から排出された排水を受理して植物を水耕栽培するための水耕栽培装置を並設したので、水耕栽培の排水を養殖用の水として循環再使用できて、養殖用の補給水を低減でき、環境負荷を最小限としたまま装置の稼動費用や、用水の費用を低廉にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる水産物の養殖場の平面図である。
【図2】養殖装置を部分的に示した斜視図である。
【図3】図1を一点鎖線に沿って切断し、矢印III−III方向から見た断面図である。
【図4】水産物の養殖装置の全体構成を説明するための図である。
【符号の説明】
10 水産物の養殖場
11 水耕栽培ハウス(水耕栽培装置)
22a,22b 水槽の底面
23 水中ベルトコンベア(搬送手段)
32 造波装置
36 人工海藻(海藻状の紐体)
53 酸素水発生ユニット(富酸素水発生器)
60 浄化ユニット(浄化装置)

Claims (7)

  1. 水槽内で稚魚や稚エビ等の水産物を養殖するための養殖装置であって、下端が養殖水槽底面に達すると共に、波を受けて揺動するように吊るされた複数の海藻状の紐体と、当該海藻状の紐体を揺動させることが可能な波を養殖水槽内に発生させるための造波手段と、養殖水槽内の水に酸素を供給するための酸素供給手段と、養殖水槽底面に沈んだ水産物の排泄物、脱皮殻、死骸、餌の食べ残し等の塵を所定箇所まで搬送するための搬送手段とを備え、前記養殖水槽底面は可動式では無い傾斜面として形成され、前記搬送手段に向けて勾配が設けられたことを特徴とする水産物の養殖装置。
  2. 前記酸素供給手段は、水と酸素とから酸素に富む水を発生させる富酸素水発生器を含むことを特徴とする請求項1記載の水産物の養殖装置。
  3. 前記養殖水槽の水から塵を取り除き水槽内の水を浄化するために養殖水槽に並設された浄化装置を含むことを特徴とする請求項1記載の水産物の養殖装置。
  4. 前記浄化装置から排出された排水を受理して植物を水耕栽培するために養殖水槽に並設された水耕栽培装置を含むことを特徴とする請求項3記載の水産物の養殖装置。
  5. 前記水耕栽培装置から排出された水を再び養殖水槽の補給水として使用するために前記浄化装置に還流させるようにしたことを特徴とする請求項4記載の水産物の養殖装置。
  6. 前記複数の海藻状の紐体は、養殖水槽の対向する縁の間に延びる紐、チューブまたはワイヤーに所定の間隔を空けて懸吊されたものであり、当該紐、チューブまたはワイヤーに、水面に浮遊するブイが複数接続され、水面の波動により海藻状の紐体が揺動することを特徴とする請求項1記載の水産物の養殖装置。
  7. 前記造波手段は造波水槽を含み、当該造波水槽の底面が前記養殖水槽の水面よりも高い位置に設けられ、当該造波水槽には開閉が自在に制御可能な側壁が設けられ、当該側壁が開かれると造波水槽から養殖水槽へ水が流下し、養殖水槽に波を発生させるものである請求項1に記載の水産物の養殖装置。
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