JP3954131B2 - スクリムで補強した整形外科用キャスティングテープ - Google Patents

スクリムで補強した整形外科用キャスティングテープ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水硬性のプレポリマー樹脂に含浸したかあるいはこれを塗布した高度に伸長可能な不織布から構成される整形外科用のキャスティングテープに関する。本発明で用いる不織布は、開放メッシュを形づくる熱可塑性で、好ましくは弾性のスクリムと、このスクリムの少なくとも片側に固定されるステープル長の複数の繊維を含む。
【0002】
【従来の技術】
整形外科用キャスティングテープあるいは包帯の材料は、長らく、骨折した四肢を固定するのに使われてきた。最も古いキャスティングテープは、焼石膏をメッシュ状の布に付着させてつくる焼石膏製のものであった。焼石膏を含むメッシュ状の布は、水に浸してから患者に適用するようロール形状で販売されている。焼石膏は水に触れると硬化し、やがては患者の四肢を固定・支持するのに十分な強度を持つようになる。これらの包帯は四肢を固定するのに適当なものではあるが、重量当りの強度が非常に低く、そしてかなり重い。また、これらの包帯は、過剰に水で湿らせると分解してしまう。この後に出てきたキャスティングテープは、編み上げた基布に水硬性のポリウレタンプレポリマーを塗布したものであった。編みあげた基布は、キャスティングテープを適用する際、いくらかの伸長性と適合性を示す。この構成を有する包帯は、米国特許第4,411,262 号、同第4,376,438 号、同第4,502,479 号および同第4,433,680 号に記載されている。これらの包帯に用いる基布は、ポリエステルあるいはガラスファイバー製のヤーンを編んでつくるが、他のヤーンも提案されている。米国特許第4,668,563 号には、患者の四肢にキャスティングテープを適用する際、キャスティングテープに適合性を与える元となる伸長性と回復力を付与するよう、長手軸方向にエラストマー製の糸を含みながら編んだ基布が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の各特許明細書に記載されたキャスティングテープは所望の機能を発揮する点では十分なものであるが、基布の編み上げ工程が非常に遅く、その結果基布が幾分高価なものになって、キャスティングテープの価格が上昇する。焼石膏製包帯用の基布には不織布が用いられ、この不織布は米国特許第3,972,323 号に記載されている。一方、米国第4,841,958 号および同第4,856,502 号は、多数の開口を含む不織布でできたポリウレタン製のキャスティングテープを開示している。これらの特許における不織布製の基布は、10〜45%の伸長性を有するが、回復力はない。これは、不織布を伸長する力が緩んだ後でも、不織布が元の伸長されていないときの長さには戻らないことを意味する。これらの基布は、編み上げた基布よりも安価で伸長性もあるが、伸長された後に回復せず、また編み上げた基布ほどの強度と適合性も有しない。ところで、弾性のスクリムと、このスクリムを水流を使って絡ませた繊維状ウェブからつくる複合不織布は、米国特許第5,334,446 号に開示されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来の不織布キャスティングテープ用基布と比べて強度が改善された低コストの不織布キャスティングテープ用の基布を提供する。本発明に係る不織布製の基布は、熱可塑性のスクリムが、結合あるいは非結合の繊維でできたウェブに固着、織編〜固定されたものである。このスクリムで補強された不織布には、使用まで防湿性のパッケージに包装されるキャスティングテープを形成するため、ポリウレタンなどの水に反応するポリマーを塗布する。
【0005】
本発明はまた、キャスティングテープの長手方向において十分な伸長性と回復力を持ち、かつ比較的安価に製造できる不織布用の基布を提供する。これは、エラストマー性のポリマーからつくるスクリムを使用することによって達成できる。このスクリムに用いるエラストマー性のポリマーは、基布に伸長性と回復力を与え、キャスティングテープの適合性を改善する。
【0006】
本発明の基布を用いてつくるキャスティングテープは、ポリエステル製の編み上げ基布でつくったキャスティングテープと同程度の強度を有する。
【0007】
上述のように、本発明に係る基布は、整形外科用キャスティングテープのための不織布を形成するよう、繊維状ウェブとともにあるいはこれを用いずに、熱可塑性スクリムを用いる。このスクリムは、熱可塑性ポリマーから種々の技法によって形成される。すなわち、ネットあるいはスクリムは、例えば米国特許第4,410,587 号にあるようにして、押し出し整形される。また、スクリムは、米国特許第4,434,199 号にあるようにエンボスシートから形成される。この他の方法によってもスクリムは形成することができる。米国特許第3,773,606 号、同第3,881,381 号、同第4,013,752 号、同第4,173,612 号、同第4,285,998 号、同第4,305,990 号、同第4,329,309 号、同第4,381,326 号、同第4,434,199 号、同第4,410,587 号、同第4,416,718 号、および同第4,755,247 号は、このような製品のための伸長可能なネット状の材料とそのような製品の製造方法を開示している。米国特許第5,334,446 号に開示された弾性スクリムと水流で絡ませた繊維を含む製品も、本発明の基布として使用することができる。
【0008】
もしスクリムが所望の性質を有しているならば、ネットあるいはスクリムを形成するための特別な技術は重要なことではない。熱可塑性スクリムは、種々の幾何形状、パターン、あるいは開口を有することができる。本発明のためには、スクリムの好ましい幾何形状は正方形、また開口のパターンは矩形である。スクリムの形状は、基布の用途を広範なものにするため、機械方向に平行に切断される。しかし、菱形や六角形など他の形状も可能であり、基布の伸張は、エラストマー、すなわちフィラメントの伸長性と幾何形状の実際の伸びによって得られることに留意すべきである。スクリムは、重量が1平方ヤード(0.835m2)当り0.5〜2.5オンス(14.18〜70.88g )、厚さは0.005〜0.50インチ(0.0127〜1.27cm)、そして1平方インチ(6.45cm2 )当り900個の開口を有するのがよい。
【0009】
非弾性的なポリマーを使う場合は、基布の伸張の一部は、幾何形状の選択によって左右される。すなわち、スクリムに菱形のパターンを与えると、伸張性が増す。
【0010】
スクリムの製造に用いるエラストマー製の熱可塑性材料は、TPEと呼ばれる熱可塑性のエラストマーを一種類だけ用いてもよいし、種々の異なる性質をもつ複数の樹脂のブレンドを用いてもよい。このような樹脂ブレンドには通常、硬質樹脂セグメントと軟質樹脂セグメントが混ぜ入れられる。先述のTPEの例としては、KRATON(商標)として知られるポリスチレンとイソプレンおよび/またはポリブタジエンからなるスチレンのブロックコポリマー、HYTREL(商標)として知られるポリエステルとポリエーテル、PELLATHANE(商標)として知られるポリウレタンとポリエーテル、PEBAX (商標)として知られるポリアミドとポリエーテルがある。エラストマー性ブレンドの例としては、ポリプロピレンとエチレンプロピレンゴムからつくられる材料、SANTOPRENE(商標)として知られる材料、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセンあるいは4−メチルペンテンなどのコモノマーとエチレンからつくられるコポリマー、Exxon Chemical社からEXACT (商標)プラストマーの名で販売されている材料などがあり、EXACT (商標)プラストマーは単独で、あるいはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂とのブレンドで使用することができる。EXACT (商標)プラストマーは米国特許第5,382,630 号および同第5,382,631 号に記載されている。これらの材料はすべて、本発明において使用可能である。本発明に適したEXACT (商標)プラストマーの典型は、EXACT (商標)4049、 EXACT (商標)4041、 EXACT (商標)4033、 EXACT (商標)4011、 およびEXACT (商標)4013である。非エラストマー性の樹脂には、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエステルならびにポリアミドがある。
【0011】
エラストマー性および非エラストマー性樹脂の両方のスクリムに適した形状を図1に示す。スクリム20は熱可塑性フィラメント21から構成され、各フィラメントは、交差するフィラメントの間に複数の開口22を有する正方形のパターンに配置される。図2は、スクリムとこれに固着された繊維23を示す。
【0012】
本発明に係る複合基布の製造に当っては、スクリムは、上述の方法のいずれかを使って上述の樹脂から形成し、繊維の層は、スクリムの面の一方あるいは両方に固着させる。繊維は、ポリエステル、ポリプロピレンあるいはポリアミド繊維のようなポリウレタン樹脂と相和性のある繊維ならば何でもよい。他の使用可能な繊維としては、カーボン、レーヨン、アセテート、アクリル、モダクリル、ガラス、アラミドおよび天然の各繊維がある。これらの繊維は通常、1〜100dpf (denier per fiber)のデニールを有するが、好ましいデニールは1〜15dpf であり、長さは0.25〜4インチ(0.63〜10.16cm)である。好ましい繊維は、25/16インチ(3.97cm)のステープルファイバである。繊維は、このようなウェブやバットを形成する際通常用いられるドライレイ(dry lay)あるいはウェットレイ(wet lay)ウェブの形成プロセスのいずれかを使って、バット中で形成される。繊維のバットあるいはウェブは、基布が引っ張られたとき繊維が弾性スクリムから分離することのないよう、繊維をスクリム中のエラストマー性繊維に十分な強度をもって固着させる技術を使って、弾性スクリムに固着される。
【0013】
繊維ウェブをスクリムに固着させるのに好ましい方法は、繊維ウェブをスクリムの少なくとも片面に接触させ、このウェブとスクリムをニードル織機を通して、ウェブ中の繊維をスクリムの開口を通して縫うかニードルパンチするものである。ニードル織機には、標準的なものを使う。ニードル(針)は、一般には32〜40ゲージで、長さが2.5〜4インチのものを用いる。針の密度は、1平方インチ(6.45cm2 )当り90〜164針で、ニードル織機は、毎分約600行程の速度で稼働される。ニードルパンチの後は、組合せあるいは複合ウェブは、カレンダー処理、コーティングその他の後処理を施す。
【0014】
ニードルパンチ処理を施すと、いくつかの繊維は基布のZ方向に向き、基布の主面から突出する。このように繊維のいくつかが基布のZ方向に向くと、この基布からつくられるコーティング処理したキャスティングテープの被覆層の強度が増す。繊維が基布面から突出すると、米国特許第5,273,802 号にあるように、キャスティングテープの隣接する層がこの層を引き剥がそうとする力に対してより大きな耐性を示すようになる。
【0015】
スクリムを繊維ウェブに固着させる方法は、図4に示してある。不織繊維10からなるバットあるいはウェブは、移動ベルト11に載せてニードル織機に送る。バットは、スクリーン12を通る際、幾分圧縮される。また、複数の刺状のニードル14を運搬するニードルボード13が設けられる。複数のニードル14を保持するニードルボード13は、ニードル14をウェブを通して動かすため、上下に繰り返し運動をする。ウェブ10とほぼ同じ幅をもつスクリム15のロールが、ローラ16の周りを回ってウェブ上に送られる。ニードル14は、押したり引いたりする作用によって、繊維をスクリムのフィラメントの周りで絡ませ、図2に示したような一体となった複合ウェブを形成するよう、ウェブ10にある繊維をスクリム16を通して動かす。基布の全重量は、一般には1平方ヤード(0.835m2)当り1.5〜7オンス(42.53〜198.45g )で、好ましくは1平方ヤード当り2〜5オンス(56.7〜141.75g )である。エラストマー製のスクリムを含む基布は、荷重により5〜100%の伸張度を示し、少なくとも65%の回復力を有する。
【0016】
非結合の繊維バットの代わりに、接着によって結合した不織布を用いることも可能である。色付きや何らかのパターンをもつキャスティングテープを望む場合は、繊維を何らかの色で染めるか、あるいは基布を、水硬性樹脂と相和性のある適当な染料でプリントする。
【0017】
水硬性のポリウレタンプレポリマーは、芳香族イソシアナートとポリオールの反応生成物である。本発明に係るプレポリマー系で有用な芳香族イソシアナートは、例えば「Polyurethanes, Chemistry and Technology」 ,第1部,Interscience Publishers (1962年)に記載されているような、ポリウレタン化学工業で知られている芳香族ポリイソシアナートならば何でもよい。
【0018】
好ましい芳香族ポリイソシアナートには、ジイソシアン酸トルエン(TDI)の2,4および2,6の異性体の90/20あるいは65/35の異性体混合物、ジイソシアン酸ジフェニルメタン(MDI)の4,4’、2,4’および2,2’の異性体あるいはこれらの異性体混合物、さらにカルボジイミド基、ウレタン基およびアロファナート基および、アニリンとホルムアルデヒドの縮合生成物にホスゲンを作用させて誘導されるポリメチレンポリフェニルイソシアナート(ポリマー性MDI)などの官能基を含む修飾したMDIがある。最も好ましいポリイソシアナートは、例えばIsonate 2143L など入手が容易なMDIを含むカルボジイミドである。
【0019】
本発明に係るプレポリマー系に有用なポリオールは、プロピレンオキシドの重合、あるいはエチレンオキシドとプロピレンオキシドを疎水性ポリオールを生成するようプロピレンオキシドを十分に多くして組合せることによって得られるポリエーテルポリオールである。しかし、親水性ポリオールも用いることができる。この場合、上述のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの組合せは、親水性の生成物が得られるよう、エチレンオキシドの方を十分に多くする。
【0020】
一般に、本発明において有用なポリオールの分子量の範囲は200〜6000、好ましくは600〜2000である。さらに、このポリオールは、少なくとも2個、好ましくは2ないし3個のOH基を有する。
【0021】
本発明に用いる上で好ましいポリウレタンプレポリマーは、2ないし3個の官能基を含むポリオールと反応させて得られるジフェニルメタンジイソシアナートから生成される。そして、好ましいポリオールは、米国特許第4,433,680 号に記載されているようなものである。
【0022】
プレポリマーにおけるポリイソシアナートのポリオールに対する比は、当量比が最もよい。当量の重量は、各成分の分子量を、化合物中の官能基の数で除せば求められる。当量比は、化合物中におけるイソシアナートのポリオールに対する当量重量の比である。本発明に係る系におけるポリイソシアナートのポリオールに対する当量比は、2:1〜15:1の間がよく、好ましくは2:1〜10:1である。各成分は、プレポリマー中に5〜30%の過剰のNCO基が生じるように組み合わされる。
【0023】
本発明に係るプレポリマーの配合はまた、混合物全重量の0.1〜10重量%の触媒を含む。触媒は、ジメチルエタノールアミン(DMEA)あるいはDMEAとビス(2−ジメチルアミノエチルエーテル)あるいはジモルホリノジアルキルエーテルの混合物などのアミンであり、好ましい触媒は、米国特許第4,433,680 号に開示されたジモルホリノジエチルエーテルである。
【0024】
ポリイソシアナート、ポリオールおよび前述の触媒の他に、本発明に係るプレポリマーは、0.01〜1重量%の少量の安定剤(ベンゾイルクロリドなど)を含む。
【0025】
本発明の基布には、水硬性ポリウレタンの他に、他の硬化樹脂系も用いることができる。このような樹脂系の例としては、米国特許第3,421,501 号、同第3,421,501 号および同第3,421,501 号に記載されている光活性系がある。また、米国特許第3,215,137 号、同第3,630,194 号、同第3,618,594 号および同第4,134,397 号に記載されている化学活性な系および他の硬化樹脂系も用いることができる。
【0026】
水硬性ポリウレタンプレポリマーは、剛性の重量支持キャスティングテープを形成するよう、十分な量基布に塗布ないし含浸される。プレポリマーは一般に、キャスティングテープの全重量の約35〜85重量%含ませる。プレポリマーの好ましい含有量は65〜75%である。ポリウレタンプレポリマーや他の水硬性の材料は、適当な方法を用いて基布に塗布ないし含浸される。
【0027】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
1平方ヤード当り1.5オンスのエラストマー製スクリムを、1平方ヤード当り3オンス(170.1g )のエアレイ(air laying)した、長さ4インチ(10.16cm)、6dpf のポリエステル繊維のバットと組合せた。この場合は、ポリエステル製のバットに、長さ3〜3.5インチ、36ゲージのニードルを通した。スクリムで補強されたバットの伸びは、布1インチ幅当りの80gまたは684gの荷重をかけて、機械押し出し方向(MD)とこの機械方向と直交する方向(CD)の両方において測定した。結果を表1に示す。
【0028】
Figure 0003954131
【0029】
〔実施例2〕
実施例1のスクリムで補強されたバットを最小の圧力の下にカレンダー処理をして圧縮した。伸長度は、実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0030】
Figure 0003954131
【0031】
〔実施例3〕
1平方ヤード当り2オンスのエラストマー製スクリムを、1平方ヤード当り3オンスのエアレイした、長さ4インチ、6dpf のポリエステル繊維と組合せた。このポリエステルのバットは、実施例1のバットと同様にニードルを通してスクリムに固着させた。そして、機械押し出し方向とこれに直交する方向の伸びを、実施例1と同様の方法で測定した。結果を表3に示す。
【0032】
Figure 0003954131
【0033】
〔実施例4〕
実施例3のスクリムで補強されたバットを、室温下で最小の圧力をかけて圧縮した。伸長度は、実施例3と同様の方法で測定した。結果を表4に示す。
【0034】
Figure 0003954131
【0035】
〔実施例5〕
実施例2と4のスクリムで補強されたバットにポリウレタンプレポリマーを、全重量の71.38%となるよう塗布した。試験用のキャスティングテープは、一定の長さだけ75°Fの水に浸し、水面下で4、5回握り絞った。ついで、2.75インチの木製あるいは金属製の合わせ釘の回りにテープを巻き付けて、試験用のシリンダを形成した。試験用シリンダはついで釘から取り外し、各シリンダごとに異なる時間放置した。試料は圧縮し、圧縮強度測定の要領で、この試験用シリンダを1cm撓ませるのに必要な荷重を測定した。以下の試験において、圧縮強さは、24時間放置した試料についてみたものである。圧縮強さはポンド単位で表し、試験用シリンダの重量(g単位)も測定した。
【0036】
得られたキャスティングテープは、1インチ当り684gの荷重をかけたとき、長さ方向に24%の伸張度を示した。テープにおける層の数を種々に変えて圧縮強さを測定した結果を表5に示す。
【0037】
Figure 0003954131
【0038】
〔実施例6〕
1平方ヤード当り3.0オンスのポリエステルバットを、1平方ヤード当り1.5オンスのエラストマー製スクリムにニードルで縫いつけた。ポリエステルは、長さ4インチ、6dpf のステープルファイバを用いた。スクリムで補強したバットは、水硬性ポリウレタンプレポリマーで塗布した。プレポリマーの含有割合は、65〜75%となるようにした。試験用シリンダは、このプレポリマーを塗布して補強したスクリムを湿潤させ、テープ層を直径2.75インチの釘の回りに3〜8回巻き付けて形成した。試料は、圧縮強度を測定する前に、24時間放置した。圧縮強さは実施例5と同様にして測定した。
【0039】
Figure 0003954131
【0040】
〔実施例7〕
1平方ヤード当り2.5オンスのポリエステルバットを、1平方ヤード当り1.1オンスのエラストマー製スクリムにニードルで縫いつけた。ポリエステルは、長さ4インチ、6dpf のステープルファイバを用いた。スクリムで補強したバットは、水硬性ポリウレタンプレポリマーで塗布した。プレポリマーの含有割合は、65〜75%となるようにした。試験用シリンダは、このプレポリマーを塗布して補強したスクリムを湿潤させ、テープ層を直径2.75インチの釘の回りに3〜8回巻き付けて形成した。試料は、圧縮強度を測定する前に、24時間放置した。圧縮強さは実施例5と同様にして測定した。
【0041】
Figure 0003954131
【0042】
〔実施例8〕
1平方ヤード当り1.0オンスのポリエステルバットを、1平方ヤード当り1.1オンスのエラストマー製スクリムにニードルで縫いつけた。ポリエステルは、2〜6dpf のステープルファイバを無作為にブレンドしたものを用いた。スクリムで補強したバットは、水硬性ポリウレタンプレポリマーで塗布した。プレポリマーの含有割合は、65〜75%となるようにした。試験用シリンダは、このプレポリマーを塗布して補強したスクリムを湿潤させ、テープ層を直径2.75インチの釘の回りに3〜8回巻き付けて形成した。試料は、圧縮強度を測定する前に、24時間放置した。圧縮強さは実施例5と同様にして測定した。
【0043】
Figure 0003954131
【0044】
〔実施例9〕
1平方ヤード当り1.1オンスのエラストマー製スクリム上に不織布を形成した。ポリエステルのステープルファイバは、このステープルファイバを、米国特許第5,098,764 号にあるように、フィラメントを所望の形状に配向させるようデザインを付した裏地で支持している間に、スクリムと絡ませる。スクリムで補強した不織布は、水硬性ポリウレタンプレポリマーで塗布した。プレポリマーの含有割合は、65〜75%となるようにした。試験用シリンダは、このプレポリマーを塗布して補強したスクリムを湿潤させ、テープ層を直径2.75インチの釘の回りに3〜8回巻き付けて形成した。試料は、圧縮強度を測定する前に、24時間放置した。圧縮強さは実施例5と同様にして測定した。
【0045】
Figure 0003954131
【0046】
本発明に係るキャスティングテープの強度は、他のポリウレタンキャスティングテープに匹敵する。図3は、ポンド単位の圧縮強度を、種々の基布を用いた試験用シリンダの重量(g単位)に対してプロットしたものである。
【0047】
図3において、曲線Aは、ポリエステルとゴム製ヤーンを含む編み上げ基布でつくったキャスティングテープを示す。曲線Bは、約10%の伸張度をもつ編み上げポリエステル基布でつくったキャスティングテープを示す。曲線Cは、10〜20%の伸張度をもつ編み上げポリエステル基布でつくったキャスティングテープを示す。曲線Dは、本発明に係る実施例3で形成したキャスティングテープを示す。これらの曲線は、本発明の安価なキャスティングテープも、強度においては、従来の編み上げポリエステル基布を使ったキャスティングテープに匹敵することを示している。
【0048】
本発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
1)前記ネット状補強層は、エラストマー製ストランドを含む請求項1記載のキャスティングテープ。
2)前記基布は、少なくとも65%伸張した後でも回復力を示す上記実施態様1)記載のキャスティングテープ。
3)前記エラストマー製ストランドは、ポリオレフィンとプラストマーのブレンドを含む上記実施態様1)記載のキャスティングテープ。
4)前記基布は、少なくとも30%の回復力を有する請求項2記載のキャスティングテープ。
5)前記水反応性のポリウレタンプレポリマーは、キャスティングテープ全体の重量の45〜80重量%前記基布上に塗布される請求項2記載のキャスティングテープ。
6)前記エラストマー製ネット状補強層は、ポリオレフィンとプラストマーの部粘度でできたフィラメントから構成される請求項2記載のキャスティングテープ。
7)前記ポリウレタンプレポリマーの塗布量は65〜75%である上記実施態様5)記載のキャスティングテープ。
8)前記基布中の繊維は、染色したポリエステル繊維である請求項2記載のキャスティングテープ。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の不織布キャスティングテープ用基布と比べて強度が改善され、かつ長手方向において十分な伸長性と回復力をもつ低コストの不織布キャスティングテープ用の基布が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるエラストマー製スクリムの斜視図。
【図2】図1のスクリムの両側に繊維を適用した状態を示す斜視図。
【図3】本発明のキャスティングテープを含む種々のキャスティングテープの重量と強度の関係を示すグラフ。
【図4】本発明に係るスクリムに繊維ウェブをニードルパンチするプロセスの説明図。

Claims (2)

  1. 硬化可能な物質に含浸された基布を含む整形外科用キャスティングテープであって、
    前記基布は、繊維状ウェブとこの繊維状ウェブに固着されたネット状の補強層を含む不織複合布を備え、
    前記ネット状補強層は、隣接するストランド間に開口を有する複数の交差するストランドを含み、
    前記繊維状ウェブは、長さが0.25〜4インチ(0.63〜10.16cm)で1繊維当り1〜100デニールの繊維を含み、重量は1平方ヤード(0.835m2)当り0.25〜10オンス(7.09〜283.5g )であり、
    前記基布はこの基布の長さ方向に少なくとも5%の伸張度を有するキャスティングテープ。
  2. 水反応性のポリウレタンプレポリマーに含浸された基布を含む整形外科用キャスティングテープであって、
    前記基布は、相対向する主面を有するエラストマー製でネット状の補強層と、このネット状補強層の少なくとも一つの主面に固着された繊維状ウェブを含む不織複合布を備え、
    前記繊維状ウェブは、このウェブの繊維を前記ネット状補強層を通してニードルパンチすることにより前記ネット状補強層に固着された、カーディング処理されたポリエステル繊維ウェブを含み、
    前記基布は、長さ方向に少なくとも5%の伸張度と少なくとも65%の回復力を有し、
    前記エラストマー製ネット状補強層は、熱可塑性エラストマーを含むキャスティングテープ。
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