JP3001231B2 - 整形外科用キャスティング材料及びその製造方法 - Google Patents

整形外科用キャスティング材料及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な整形外科用キャスティング材料に関
し、特に材料の隣接した層間の積層状態を改良するよう
に構成した整形外科用キャスティング材料に関する。
〔従来の技術〕
多くの異なった整形外科用キャスティング材料が、骨
折又は他の怪我をした身体部分の固定に用いるため開発
されてきた。この目的で開発されてきた最初のキャステ
ィング材料のあるものは、焼石膏包帯を使用することを
含んでいる。
最近、ポリウレタン プレポリマーが外科用キャステ
ィングのための樹脂を構成するのに極めて有用であるこ
とが見出されている。例えば、米国特許第4,502,479号
〔ガーウッド(Garwood)その他〕、米国特許第4,609,5
78号〔リード(Reed)〕、米国特許第4,667,661号〔シ
ョルツ(Scholz)その他〕、及び米国特許第4,774,937
号(ショルツその他)の明細書に記載されている。その
ようなポリウレタン プレポリマーが被覆されるスクリ
ム(scrim)として、編んだガラス繊維布帛が用いられ
ている。
改良された整形外科用キャスティング材料を求めて、
当業者は外科用キャスティング材料を適用して硬化させ
た後の層と層の積層状態が効果的であることが最も重要
であることを認識している。ポリウレタン プレポリマ
ーを基にした整形外科用キャスティング材料の積層性を
向上させる一つの方法は、ポリウレタン プレポリマー
の配合で、主に堅さの原因になる「硬質成分」(例えば
イソシアネート)に対する主に接着の原因になる「軟質
成分」(例えばポリオール)の割合を増大することであ
る。しかし、残念ながら、軟質材料の相対的割合を増大
させると一般に接着又は積層を一層よくする結果になる
が、得られるキャストの堅さ又は強度は、それに相当す
る硬質成分の割合の減少のため、著しく低下する。従っ
て、樹脂の中に用いられる硬質成分と軟質成分との相対
的比率には、配合されたキャスティング材料の強度と積
層性との間の釣り合いを与えるように妥協が計られなけ
ればならない。
整形外科用キャスティング材料の積層特性を向上させ
る別の方法は、スクリム上に塗布される又はその中に含
浸させる樹脂の量を増大することである。しかし、樹脂
含有量を増大すると、貯蔵中樹脂の移行及び(又は)樹
脂の溜まりを生ずる結果になる。これはかなりの貯蔵期
間中スクリムから樹脂が失われる観点から望ましくない
のみならず、そのような樹脂の移行はスクリム上の樹脂
の分布を不均一にする結果になる。そのような樹脂の不
均一な分布は、適用した時の材料の取り扱い性に悪影響
を与え、然も、層剥離抵抗、気孔率及び圧縮強度等の如
き特性に関して仕上がり硬化キャストの均一性に悪影響
与える。更に、樹脂含有量の増大は、屡々得られる材料
の空気気孔率を減少させるが、適切な気孔率は整形外科
用キャスティング材料の重要な特性である。
上述したことから、当分野で必要なものは、樹脂組成
を変える必要なく、向上した積層性を有する改良された
整形外科用キャスティング材料であることが認められる
であろう。スクリム中に用いられる樹脂の量を増大する
ことなく、また材料の気孔率を減少させることなく、そ
のような向上した積層性を有する整形外科用キャスティ
ング材料を与えることは、技術上の一層の進歩になるで
あろう。そのような整形外科用キャスティング材料及び
それを製造する方法をここに記載し、特許請求する。
〔本発明の要約及び目的〕
本発明は、樹脂組成物を変えることなく、また用いる
樹脂の量を増大する必要なく、驚く程向上した積層性を
有する整形外科用キャスティング材料に関する。本発明
は、樹脂被覆キャスティング材料の表面から、好ましく
は実質的に垂直な方向に伸びている突起を形成すること
により、そのような向上した積層性を達成している。
用いられるスクリムは例えば、ガラス繊維から作られ
た編んだ布帛であり、水硬化性イソシアネート官能性ポ
リウレタン プレポリマーの如き硬化性樹脂が被覆され
る。上述の突起はスクリムの少なくとも一方の側に沿っ
て形成されており、好ましくはスクリムが硬化性樹脂で
被覆される前に形成されている。そのような突起は、適
用した樹脂被覆整形外科用キャスティング材料の隣接し
た層を機械的に相互作用させる働きをし、そのような隣
接した層と機械的に縺れ合い、隣接した層間の積層性を
向上する。
本発明は、硬化可能樹脂の化学的組成を変えることで
はなく、隣接した層間の機械的相互作用により向上した
積層状態を達成しているので、強度の原因になる樹脂中
の硬質成分の量を減少させることなく、向上した積層性
を達成することができる。更に、本発明のスクリムの突
起によって達成されるそのような機械的結合は、用いる
樹脂の量を増大させる必要がない。実際、本発明の実際
的被覆スクリムによって与えられる向上した積層性のた
め、硬質成分の割合を大きくした樹脂(一種又は多種)
の量を少なくして本発明で用い、現在当分野で入手でき
る整形外科用キャスティング材料で達成されているのと
同程度の積層性を達成することができる。
従って、本発明のスクリムに沿った突起は、得られる
整形外科用キャスティング材料の隣接した層間の機械的
相互作用又は相互固定を行うことができなければなら
ず、向上した積層性を達成するのに充分な分布数(popu
lation)で存在しなければならないと考えられる。突起
の物理的特性及びスクリムに沿った突起の分布数を変え
ることにより、積層可能度を希望に応じ調節することが
できる。
本発明は、隣接した層間の積層性を向上させる突起を
有するそのような整形外科用キャスティング材料を形成
する方法にも関する。現在好ましい一つの態様として、
スクリム材料(樹脂被覆前)を、二つのローラーで、そ
の一つが材料の或るヤーンの少なくとも一部分を破断し
て、それによって突起を形成するように、材料を擦り切
る歯を有するぎざぎざのローラーになっている二つのロ
ーラーの間に通す。次にそのスクリム材料同士を擦り合
わせ、突起をスクリム材料の表面から遠ざかる方へ立ち
上がらせるのが好ましい。
従って、本発明の目的は、同時に、樹脂中の軟質成分
の割合を増大する必要なく、また、用いられる樹脂の量
を増大する必要なく、改良された積層性を示す硬化性樹
脂を含む整形外科用キャスティング材料を与えることで
ある。
本発明の更に別の目的は、向上した積層性を有するそ
のような整形外科用キャスティング材料を製造するため
の方法を与えることである。
本発明のこれら及び他の目的及び特徴は、図面に関連
した以下の記載及び特許請求の範囲から一層完全に明ら
かになるであろう。
〔図面の説明〕
第1A図〜第1H図の顕微鏡写真には、樹脂が上に付けら
れていない種々のガラス繊維ヤーン又はテープが示され
ている。第1A図〜第1H図の顕微鏡写真の対象であるガラ
ス繊維ヤーン又はテープの各々は、前は樹脂で被覆され
ていたが、第1A図〜第1H図の写真を取る前にその樹脂を
除去したものであることは分かるであろう。第1A図〜第
1H図の各々において、樹脂の除去は50%メタノール/50
%テトラヒドロフラン(体積%)の溶液中で対象の材料
を穏やかに回すことにより達成された。各対象の布帛同
士が擦れて更に摩耗を起こさないように注意した。次に
対象のテープを取り出し、その方法を新しい溶媒混合物
中で繰り返した。最後に各テープ試料を、通気フード下
の空気中にそれを吊すことにより乾燥した。
第1A図は、前に加熱清浄化及び熱硬化した編んだガラ
ス繊維スクリムから取り出した鎖編みの一部分である擦
り切りされていないガラス繊維ヤーン〔オーエンス・コ
ーニング・ファイバーグラス(Owens−Corning Fibergl
ass)から入手できるECG−75 1/0 0.7Z〕の繊維の形状
を示す顕微鏡写真(10倍でとった)である。〔このスク
リムは、3Mのスコッチキャスト(Scotchcast)(登録商
標名)2スクリムで用いられているECDEではなく、上述
のECGガラス繊維ヤーンで、ECDEガラス繊維ヤーンより
も太いフィラメントを有するECGガラス繊維ヤーンだけ
を用いて、3Mのスコッチキャスト2及びスコッチキャス
ト・プラスプ・ロダクツ(Plus products)(このスク
リムは3Mでは「スコッチキャスト2スクリム」と呼ばれ
ている)で用いられているスクリムと同じ模様に編まれ
ていた。〕 第1B図は、第1A図のヤーンを伸ばすのに必要な最小の
大きさの引張り力で保持したそのヤーンの繊維の形状を
示す顕微鏡写真(10倍でとった)である。
第1C図は、第1A図に示したガラス繊維ヤーンと同じ種
類であるが、この第1C図のガラス繊維ヤーンは、下の第
4図に関して概略述べる方法に従って、歯付きローラー
とモーター駆動ローラーとの間に450N(ニュートン)の
力を用いて擦り切りを行なったヤーンの繊維の形状を示
す顕微鏡写真(10倍でとった)である。
第1D図は、第1C図のガラス繊維ヤーンを伸ばすのに必
要な最小の大きさの引張り力で保持したそのヤーンの繊
維の形状を示す顕微鏡写真(10倍でとった)である。
第1E図は、第1A図に示したガラス繊維ヤーンと同じ種
類であるが、この第1E図のガラス繊維ヤーンは、下の第
4図に関して概略述べる方法に従って、(歯付きローラ
ーとモーター駆動ローラーとの間に750Nの力を用いて)
擦り切りを行ない、本発明の範囲内に入る突起を形成さ
せたヤーンの繊維の形状を示す顕微鏡写真(10倍でとっ
た)である。この第1E図で認められる突起は、一層数が
多く、形が更に幾らか不規則になっている。
第1F図は、第1E図のガラス繊維ヤーンを伸ばすのに必
要な最小の大きさの引張り力で保持したそのヤーンの繊
維の形状を示す顕微鏡写真(10倍でとった)である。
第1G図は、第1A図のヤーンを取り出したのと同じ種類
の編んだガラス繊維スクリムの表面に沿った突起の繊維
の形状を示す顕微鏡写真(20倍でとった)である。この
ガラス繊維スクリムも、第4図の方法に従って、歯付き
ローラーとモーター駆動ローラーとの間に750Nの力を用
いて擦り切りをさせたものである。この第1G図の写真の
目的から、擦り切りさせたガラス繊維スクリムは、1枚
のボール紙(厚さ1mm)の縁を周って、幅1mm当たり約3
7.5gの引張り力で曲げ(機械方向に)、スクリムの縁か
ら伸びているスクリムの突起が一層精密に見えるように
してある。
第1H図は、第1A図のヤーンを取り出したのと同じ種類
の編んだガラス繊維スクリムの表面に沿った突起の繊維
の形状を示す顕微鏡写真(20倍でとった)である。この
ガラス繊維スクリムも、第4図の方法に従って、歯付き
ローラーとモーター駆動ローラーとの間に450Nの力を用
いて擦り切りをさせたものである。この第1H図の写真の
目的から、擦り切りさせたガラス繊維スクリムは、1枚
のボール紙(厚さ1mm)の縁を周って、幅1mm当たり約3
7.5gの引張り力で曲げ(機械方向に)、スクリムの縁か
ら伸びているスクリムの突起が一層精密に見えるように
してある。
第2図は、本発明によるスクリムに沿って突起を形成
させるための一つの方法を例示する概略的装置図であ
る。
第3図は、本発明によるスクリムに沿って突起を形成
させるための更に別の方法を例示する概略的装置図であ
る。
第4図は、本発明によるスクリムに沿って突起を形成
させるための現在最も好ましい方法を例示する概略的装
置図である。
第5図は、擦り切りされたスクリムの上に形成された
突起を、そのスクリム材料の表面から離れた方向に一層
よく立たせる為に、そのスクリム同士を擦り合わせて行
く一つの方法を例示する、第4図に例示した概略的装置
図の一部分の拡大図である。
〔好ましい態様についての詳細な記述〕
本発明は、向上した積層性を有する樹脂被覆材料に関
する。これらの樹脂被覆材料は、整形外科用キャスティ
ング材料として特別な用途を有するが、それがそれらの
唯一の用途ではない。従って、本発明の樹脂被覆材料に
ついての次の説明は、整形外科用キャスティング材料と
しての用途に関連して記述されているが、本発明の材料
の用途及び使用法はそれに限定されるものではなく、本
発明の他の用途の幾つかも後で記載されるであろう。
本発明に関連して得られた発見の一つは、樹脂で被覆
されるスクリムに沿って突起を形成すると、適用した
時、それら突起が樹脂被覆スクリムの隣接した層に機械
的相互作用を及ぼし、積層を増大し、実質的に積層を強
くすることができると言うことである。勿論、スクリム
上に被覆された樹脂も隣接した層間で達成される積層性
の幾らかの原因になっている。しかし、ある程度の樹脂
含有量を用いた時、そのような突起をもたないスクリム
を用いた場合よりも、樹脂被覆スクリムに沿って突起を
与えることにより遥かによい積層状態を達成することが
できることが発見された。
本発明の範囲を理解する際に、ここで用いられる用語
「突起(projection)」を一層注意深く定義することが
重要である。ここで用いられる「突起」とは、スクリム
の一部分で、平らなスクリムによって定められた平面か
ら実質的に外側へ伸びている部分を指し、それら延長部
分が、スクリムの層間の積層を機械的に強めるようなや
り方でスクリムの隣の層を機械的に相互に固定、結合、
縺れ、噛み合い、又は他の機械的な相互作用を物理的に
及ぼすことができる部分であることを意味する。
上で述べたことに関連して整形外科用スクリムとして
用いられる多くの布帛材料で、その布帛スクリムの表面
から迷走した「毛」又は繊維が伸びていることがあるこ
とは認められるであろう。しかし、一般的規則としてそ
のように迷走した繊維は、積層を測定できる程強めるの
に必要な物理的性質をもたず、従って、本発明の成功し
たやり方で必要になるような「突起」としての資格は持
たない。本発明の範囲に入る各「突起」は、実際にはフ
ィラメント又は繊維の束からなることが認められるであ
ろう。繊維の特定の束の物理的特性によって、そのよう
な束が本発明の範囲に入る積層状態を向上させる「突
起」として適切に機能を果たすかどうかが決定されるで
あろう。従来技術に対し本発明をもう少し精確に規定す
るために、本出願人は本発明の範囲に入る適切な突起
は、上で定義したように、スクリムからの8本以上のフ
ィラメントの束からなる延長物だけであると考えてい
る。
本発明による積層を強める突起を与えるのに必要な強
度及び他の物理特性を与える1束当たりのフィラメント
の最低数を定義することは幾らか難しいが、一般に1束
当たり8本より遥かに少ないフィラメントを有するスク
リム延長物は積層を余り強くしないことが見出されてい
る。従って、本出願人はそれら突起を、8本以上のフィ
ラメント又は繊維の束からなる延長物として定義した
い。
本発明の突起は、スクリムによって定められた平面か
ら実質的に垂直な方向へ伸びているが好ましい。しか
し、本明細書の図面の写真から分かるように、それら突
起は曲がった端を有する場合が非常に多い。また特定の
突起の束の中にある殆どのフィラメントが比較的一緒に
かたまっていて、実質的に同じ方向に向いているのが好
ましい。しかし、種々の方向に伸びたフィラメントを有
する束も、本発明の範囲に入る充分な機械的相互作用が
積層を強めるために与えられる「突起」としての資格を
持つことができ、そのような一層不規則に分布した突起
も実際に満足な機能を果たすことが観察されていること
は理解されるであろう。繊維が幾らか無作為的な方向に
伸びているそのような突起の場合には、用語「突起」と
は、ヤーンに沿って実質的に同じ部位(site)から出て
いる一群のフィラメント(それらフィラメントの或るも
もの末端は異なった方向へ向いていてもよい)を指し、
従来技術のスクリムに沿って迷走した繊維の場合のよう
に、繊維に沿って複数の異なった部位から出たフィラメ
ントを指すのではない。
本発明のスクリムは、編んだ又は織った材料から作ら
れるのが好ましい。これに関し、本発明を実施するのに
現在好ましいスクリム材料は、編んだガラス繊維材料で
ある。現在最も好ましいスクリム材料は、米国特許第4,
609,578号明細書(リード)(その記載は参考のためこ
こに入れてある)に記載されている高度に延伸性を持つ
熱硬化メリヤス(knitted)ガラス繊維スクリムであ
り、その一例はミネソタ州セントポールの3Mからのメリ
ヤス ガラス繊維スクリムであるスコッチキャスト2と
して知られている。スコッチキャスト2スクリムは、3M
のスコッチキャストに2及びスコッチキャスト+整形外
科用キャスティング材料の製造で用いられている。
本発明の現在最も好ましいスクリムは、スコッチキャ
スト2スクリムと同じ編み模様を用いているが、もし望
むならば、異なった直径の(例えば一層大きな直径)の
フィラメントを有するヤーンを用いてもよい。スコッチ
キャスト2スクリムは、2バー、18ゲージ ラッセル縦
メリヤス構造であり、この場合前バー開き目鎖編みを作
り、後バーは4針間を通って横糸を縫い、模様記号は前
バーと後バーに対し夫々2−0、0−2、及び0−0、
8−8である。
現在ガラス繊維が好ましいが、本発明のスクリムを製
造するのに、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミ
ド、綿及び他の天然材料を単独又はガラス繊維と混合し
て用いてもよいことは認められるであろう。この場合
も、スクリムを製造するための材料を選択する際の重要
な基準は、本発明の教示に従い機械的相互作用によって
積層を強くするのに必要な特性を有する突起をそのスク
リム材料から形成することができ、得られたスクリムが
整形外科用キャスティング材料に必要な強度、気孔及び
耐久性を有すると言うことである。
米国特許第4,609,578号明細書の教示に従い、現在好
ましい高度に延伸性の熱硬化メリヤス ガラス繊維スク
リムは次のようにして製造される。
長手方向に少なくとも約22〜25%、好ましくは35%よ
り大きな延伸性を示すメリヤスガラス繊維布帛から出発
するのが好ましい。延伸性を決定するために、次の方法
が用いられる。1本のガラス繊維テープ〔その上に25.4
cm(10in)の長さに印を付けてある〕を、グリップ間隔
25.4cm(10in)にした標準インストロン引張り試験器の
1″×5″×1/4″のグリップ中に入れ、2.3kg(5lb)
の荷重を加える。延伸した状態の布帛の長さを未延伸状
態の長さと比較して延伸性を決定する。2.3kg(5lb)の
荷重は、整形外科用キャスティングテープを適用した時
典型的に用いられる最大引張り力にそれが近いため選択
されている。
初期延伸性条件に合ったメリヤス ガラス繊維布帛は
知られている。良好な延伸性を持つガラス繊維メリヤス
布帛は、ラッセル及びトリコットの二つの一般的編み方
で得ることができる。延伸性2及び3バー ラッセル
メリヤスは、各ステッチ中のヤーンの量を調節すること
により製造することができる。ガラス繊維ラッセル メ
リヤスの延伸性に影響を与える因子は、鎖編みの開き目
の大きさ、特にそれらを通るヤーン(単数又は複数)の
直径(一種類又は多種類)、及び横断(layin)ステッ
チ中の緩いヤーンの量に関係している。鎖ループが形成
され、それを通る2本の横断ヤーンの糸が殆どそのルー
プを満たしている場合には、そのループは変形或は伸び
ることができず、殆ど又は全く延伸は観察されないであ
ろう。反対に、横断ヤーンがループを満たしていない場
合には引張り力を加えると、横断ヤーン直径の限界まで
ループが変形され、延伸が観察されるであろう。従っ
て、ヤーン直径に対して鎖ループが大きくなる程、延伸
は大きくなる。同様に、鎖の列を一緒に固定するのに必
要な量を超えた横断ステッチ中のヤーンの量は、賦与さ
れた延伸に比例する。トリコット編みは通常一層大きな
延伸性をもたらす。なぜなら、それらの構造は布帛中の
開口を変形させるからである。典型的には、これらの布
帛は一つの方向に伸ばされると、布帛はそれと直角の方
向に狭くなる。延伸性布帛を与える更に別の編み方は、
ソックス、整形外科用ストッキネット(stockinet)等
を編むのに一般に用いられている環状編みと一般に呼ば
れているものである。ミネソタ州ミネアポリスのオット
ー・バッハ・オルソピーディック・インダストリーズ社
(Otto Bach Orthopedic Industries,Inc.)から配布さ
れている「環状編みストッキネット」と呼ばれる布帛
は、ラッセル機械で編んだガラス繊維布帛であり、長手
方向に約175%の延伸性及びそれと交わる方向に約50%
の延伸性を示す。
整形外科用キャスティング材料のためには、選択され
たガラス繊維布帛は、上述の延伸性の要件を満たす他
に、樹脂被覆テープのロール中に硬化剤(水硬化性樹脂
被覆材料の場合には水の如きもの)の良好な浸透を与
え、適切な強度及び気孔率を持つ最終キャストを与える
のに適切な厚さ及び編み目の大きさを持つべきである。
そのような布帛因子は当業者によく知られており、米国
特許第4,502,479号明細書(ガーウッドその他)(その
記載は参考のためここに入れてある)に記載されてい
る。
本発明に好ましいメリヤス ガラス繊維布帛を処理す
る際、1本の布帛を本質的に引張らずに熱硬化する。一
つのオーブンで1回で多量のバッチを処理できるよう
に、布帛は円筒状の芯に巻いておくのが好ましい。ノッ
ト(knot)及びループを変形するような不適切な張力が
布帛に加わらないように注意しなければならない。巻く
間布帛に張力がかからないようにするため、布帛を芯に
巻く時布帛が弛むようにして巻く操作を行わなければな
らない。
1本の布帛を、不適切な張力がかからないようにして
移動する搬送装置上に置き、布帛の熱硬化を達成するの
に充分な時間及び温度でオーブン中を通過させる連続的
熱硬化法を用いてもよい。
熱硬化工程は、当分野で知られている数多くの便利な
方法で行うことができ、布帛からサイズを除去するのに
も充分な温度及び時間行われるのが好ましい。(サイズ
は、編み工程を促進するため適用される物質、例えば澱
粉・油脂サイズである。)熱硬化及びサイズ除去は、一
般にバッチ対流炉中で布帛を約350〜約550℃、好ましく
は約400℃〜約450℃の範囲の温度で、約6時間〜約9時
間の間加熱することにより行われる。熱硬化及びサイズ
除去工程は、サイズを出来るだけ多く除去し、布帛を切
断した時、切り屑が余り生じなくなる点まで布帛テープ
を熱硬化するのに充分な時間炉中で行われるのが現在好
ましい。これに関し、一般に少なくとも75%のサイズ、
一層好ましくは少なくとも90%以上のサイズを除去する
のが望ましい。溶剤抽出又は酵素による分解の如き他の
サイズ除去方法を用いてもよい。これに関し、幾つかの
典型的な化学的サイズ除去方法が、米国特許第3,686,72
5号、第3,787,272号及び第3,793,686号に記載されてい
る。
本発明のスクリムを形成する材料の弾性モジュラス
は、約5〜約150GPa(ギガパスカル)である。ガラス繊
維の場合、弾性モジュラスは約10〜約100GPaであるのが
好ましい。本発明のメリヤス布帛の個々のヤーンの平均
抗張力は、22℃(72゜F)の温度で50%の相対湿度の雰
囲気中で測定したとき、約1〜約2.5GPaであるのが好ま
しい。ガラス繊維の場合、ヤーンは、22℃(72゜F)の
温度で50%の相対湿度の雰囲気中で測定したとき、約1
〜約2.5GPaの平均抗張力を有する。
本発明の布帛スクリム又はシートは、約0.010〜約0.0
75g/cm2の基本重量を持つのが好ましい。有用なガラス
繊維スクリムは、約0.005g/cm2〜約0.075g/cm2の基本重
量を持つのが典型的である。
本発明の布帛スクリムの製造に有用なガラス繊維ヤー
ンは、マルチフィラメント ヤーンであるのが典型的で
ある。モノフィラメント ヤーンは有用性が低いと考え
られる。なぜなら、それから形成されたスクリムは典型
的には多くの硬化性樹脂を保持することができず、それ
らは突起として単一のフィラメントではなくフィラメン
トの束を突出させることができないからである。米国特
許第4,609,578号明細書(リード)で用いられているヤ
ーンによって証明されているように、ガラス繊維布帛を
与えるのにマルチフィラメントガラス繊維ヤーンを用い
ることは当業者によく知られている。これらのマルチフ
ィラメント ヤーンは、一般に多くの非常に細いフィラ
メント、例えば、1本のヤーン当たり約52〜約2000本の
フィラメントから作られている。
ここに記載したメリヤスガラス繊維スクリムの如き適
切なスクリムが形成された後、そのスクリムを次にその
少なくとも一つの表面上に突起を形成するように処理す
る。これは、スクリムの少なくとも一方の側のヤーンの
幾つかの中にあるフィラメントの少なくとも一部分を制
御したやり方で破断することにより達成される。本発明
を実施する際、スクリムの両側に突起が形成されてもよ
いが、典型的にはそのようなことは必要ではないことは
認められるであろう。従って、スクリムの一方の側だけ
に突起を形成するのが現在好ましい。これに関し、メリ
ヤス スクリムの表側(technicalface)(好ましいス
コッチキャスト2スクリムの場合、鎖編みが横断ヤーン
よりも多く露出しているスクリム側である)を擦り切
り、それによってスクリムのその側上に突起を形成する
のが現在好ましい。
突起は、希望のヤーンステッチ破断度を与える数多く
の方法のいずれかにより形成することができる。例え
ば、布帛スクリムは一つ以上の鋭い又は鈍い歯又は刃の
上に通し、スクリムの表面を擦り切り(abrade)又は切
断し、或るヤーンを必要な程度まで破断する。別法とし
て、鋭い歯又は鈍い歯を、その上に布帛を通すのではな
く、布帛と接触させてもよい。従って、そのような破断
は連続的又は間欠的方法で達成することができることは
認められるであろう。一つの方法として、一列の鈍い又
は鋭い歯を、堅い表面上に運ばれる又はそれを通る布帛
スクリムの帯びに対し間欠的に押し付け、布帛を擦り切
り、希望のヤーン破断を起こさせるようにする。
別の例として、布帛スクリムと接触させ、希望の摩耗
及びヤーン破断を与えるのに、摩耗車及びブラシを用い
てもよい。この目的で用いられる現在好ましい摩耗車に
は、244E スリーマイト(three−M−ite)(登録商標
名)樹脂結合布PGC(登録商標名)車(ミネソタ州セン
トポールの3Mから入手できる)、サンドペーパー複合体
輪及びスコッチブライト(Scotchbrite)(登録商標
名)仕上げフラップ ブラシ(flap brush)7S SFN摩
耗車(同じく3Mから入手できる)が含まれる。
しかし、本発明の突起を形成するのに現在最も好まし
い方法は、滑らかな第一ローラー(ゴム又は金属ローラ
ーの如きもの)と第二歯付きローラー(knurled rolle
r)との間に布帛スクリムを通すことを含んでいる。第
一円滑ローラーは駆動ローラーであり、堅くて滑らかな
耐摩耗性表面を与えるように70±5単位のデュロメータ
ー硬度を有するネオプレン エラストマー被覆表面を持
っていてもよい。第二歯付きローラーは遊びローラー
で、真直ぐな又は模様状のぎざぎざを持っていてもよい
が、現在最も好ましい歯付きローラーは、真直ぐな山
(knurl)とその上の鋭い歯を有するもの〔時々山付き
(splined)ローラーと呼ばれている〕である。
好ましくは、歯付きローラーで擦り切り、希望する程
度までヤーンを破断した後、スクリムの擦り切りした表
面を重ねて擦り合わせながら移動させ、突起が布帛スク
リムの表面から離れる方向へ立ち上がるのを促進する。
別法として、擦り切りしたスクリムをナイフ刃又は他の
物体の上に通し、突起の立ち上がりを促進してもよい。
上記方法による擦り切りの量及び形成された突起の数
及び大きさは、二つのローラーの間の力を調節すること
により注意深く調節するのが有利である。ローラー間の
力を増大すると、形成される突起の量は多くなり、従っ
て、得られる材料の積層性は50%〜100%或はそれ以上
増大する。しかし、圧力を余りにも大きくすると、余り
にも多くの擦り切りを起こすことになり、スクリムの一
体性が悪くなる。従って、本発明の目的にとって、円滑
ローラーと歯付きローラーとの間の力は、下に記述する
幾何学的形態及び大きさを持つ現在好ましい真直な歯付
きローラーを用いた場合、一般に約150N(ニュートン)
〜約750Nの範囲、好ましくは約300N〜約600Nの範囲に維
持され、その好ましい歯付きローラーはここに記載され
る実施例の各々で用いられており、「歯付きローラー」
として言及されている。
ヤーンステッチの破断量、従って、形成される突起の
数及び大きさを制御するのに用いられる別の方法は、歯
付きローラー上のぎざぎざの数、大きさ及び形を調節す
ることである。現在好ましい真直ぐな歯付きローラー上
のぎざぎざは、高さ約0.15cmで、1cm当たり約4.7個の歯
を与えるように間隔が開けられており、三角形の形を持
っている。これらのぎざぎざは、長さ約17.5cm、直径約
7.5cmのローラー全体に亙って規則的な模様として伸び
ている。(ここに記載した歯付きローラーと円滑ローラ
ーとの間の力の範囲及び値は、前記大きさ及び形状を有
する歯付きローラーに基づいていることに注意すべきで
ある。異なった大きさ又は幾何学的形態を有する歯付き
ローラーについては、これらの値を、スクリムの一体性
をひどく悪くすることなく適切な擦り切りが達成される
ように幾らか調節することが必要であろう。)しかし、
他の幾何学的形態を持つぎざぎざ(例えば、真直ぐな模
様状ぎざぎざ)、或はダイヤモンドの形又は他の形状の
歯を持つぎざぎざを用いることもできる。更に、本発明
のスクリムを擦り切るのに有用な模様付きローラーは、
山を形成する方法以外の、食刻、機械加工、切削、レー
ザー切削、放電加工等の如きの方法で作ることもでき
る。
本発明の現在好ましい態様として、突起を形成しよう
とするヤーン中のフィラメントの約0.5%〜約50%が破
断され、最も好ましくはフィラメントの約1%〜約10%
が破断される。しかし、本発明の範囲に入る突起を与え
るため、全ヤーン中のフィラメントを全て破断すること
も可能であることは分かるであろう。そのような場合、
破断されたヤーンは、選択されたヤーンを完全に切断し
た後、スクリムの一体性が望ましくない程悪くならない
ように、ヤーン破断点が間隔を置いて存在しているべき
である。
前に述べたように、本発明の範囲内で形成された各突
起は、少なくとも約8本のフィラメントの束からなる。
本発明の現在好ましい態様の一つとして、それら突起は
平均約8〜約200本のフィラメント、好ましくは平均約
8〜約100本のフィラメントの束からなる。同様に重要
な条件は、突起が、得られる材料の積層特性を向上させ
るのに必要な機械的相互作用を与えるのに適切な強度を
有することである。
スクリムの単位面積当たりの突起の数又は分布数も調
節すべきである。これに関し、1cm2当たり約1〜約50個
の突起、好ましくは1cm2当たり約5〜約35個の突起を有
するように布帛スクリムを形成するのが現在好ましい。
しかし、或る整形外科用キャスティング スクリムは
別の整形外科用スクリムよりも目が大きい(即ち、少な
い材料を用い且つ(又は)一層大きな開き目を有する)
ので、望ましい突起分布数は、単位面積当たりではな
く、スクリムの単位重量当たりの突起数で考えた方がよ
い。従って、目の大きい軽量のスクリムでは、目の小さ
な重いスクリムよりも布帛スクリム単位重量当たり同じ
突起数を与えるのに、突起の数は少なくてよいであろ
う。これに関し、本発明の布帛スクリムは、好ましくは
布帛スクリム1g当たり平均約75〜約1500個の突起、一層
好ましくは布帛スクリム1g当たり約100〜約1000個の突
起、最も好ましくは布帛スクリム1g当たり約300〜約700
個の突起を有する。
本発明の突起は種々の長さを持つことができるが、現
在好ましい突起の平均長さは、約0.1〜約16mm、一層好
ましくは約0.1〜約8mmである。同様に、突起が実質的に
同じ方向を向いているフィラメントからなる場合、本発
明の突起の現在好ましい平均直径は、約0.035〜約2mm、
一層好ましくは約0.1〜約1mmである。
一度び布帛スクリムが製造され、それに適切な突起が
形成されたならば、次にそのスクリムに硬化性樹脂を被
覆又は含浸させる。そのような樹脂被覆又は含浸を達成
するのに多くの方法が当業者によく知られている。
本発明のスクリムを被覆するのに用いられる現在好ま
しい硬化性樹脂は、水硬化性樹脂である。これに関し、
水硬化性イソシアネート官能性ポリウレタン プレポリ
マーが現在最も好ましい。
本発明で用いられる現在好ましい樹脂には、米国特許
第4,667,661号(ショルツその他)及び米国特許第4,77
4,937号(ショルツその他)(それらの記載は参考のた
めここに入れてある)に記載されているものが含まれ
る。それら二つの特許に記載されている樹脂は、整形外
科用キャスティング材料を塗布し易くする粘着低下剤が
含まれている。
しかし、本発明の現在好ましい態様として、前記ショ
ルツその他の特許の樹脂を、硬化中発泡を減少させる働
きをする疎水性重合体粒子の安定な分散物を含むポリオ
ールを使用することによって幾らか変性させる。そのよ
うな重合体粒子を配合した硬化性樹脂は、チャールスC.
ポルタ(Charles C.Polta)及びマシューT.ショルツ(M
atthew T.Scholz)の名前で速達証明書番号B75869802で
出願した、本出願と同じ日に出願された、「発泡性低下
硬化性樹脂及びそれを配合した物品」と題する米国特許
出願Serial No.376,421(その特許出願は参考のためこ
こに入れてある)に記載されている。
上記同時出願の特許出願に記載されているように、好
ましいポリウレタン プレポリマー樹脂は、硬化中の発
泡を少なくし、他の利点を与えるのに役立つ重合体粒子
を分散させたポリオールとポリイソシアネートと反応さ
せることにより製造される。そのような重合体粒子は、
疎水性ビニル単量体から作られるのが好ましい。しか
し、発泡を著しく減少させる働きをする重合体粒子を形
成するどのような単量体でも用いることができる。この
目的に対し適切であることが判明している重合体粒子に
は、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルとスチレ
ンとの共重合体、及びポリ尿素(例えば、トルエン ジ
イソシアネートとエチレンジアミンから形成される)が
含まれる。エポキシ系樹脂又は前述のものの組合せから
作られた重合体粒子も適しているであろう。
そのような重合体粒子が中に既に分散されていて、従
って本発明を実施するのに適した幾つかのポリオールが
市販されている。例えば、アクリロニトリルとスチレン
(50/50重量%比)の共重合体から作られた重合体粒子
を含むニアックス(Niax)E−562ポリオール(ウエス
トバージニア州ウィーリングのユニオン・カーバイド社
から入手できる);ポリアクリロニトリルから作られた
重合体粒子を含むニアックスE−701ポリオール(同じ
くユニオン・カーバイド社から入手からできる);及び
ポリ尿素から作られた重合体粒子を含むマルトラノール
(Multranol)9151ポリオール(ペンシルバニア州ピッ
ツバーグのモーベイ・ケミカル社から入手できる);が
本発明を実施するのに有用であることが判明している。
重合体粒子が中に分散された現在最も好ましいポリオー
ルは、上記ニアックスE−562及びニアックスE−701ポ
リオールであり、それらはユニオン・カーバイド社によ
り「ニアックス性能ポリエーテル重合体ポリオール」と
呼ばれている。
それらポリオールは約20μ未満の平均直径を有する重
合体粒子を含むのが好ましい。重合体粒子の平均直径は
約0.01μより大きいのが好ましい。現在、一層好ましく
は重合体粒子は約0.01μ〜約10μ、最も好ましくは約0.
3μ〜約5μの平均直径を有する。しかし、本発明の利
点を得るのに必要な粒子の平均直径には下限はないこと
は明らかであり、粒径が小さい程よく働くと考えられ
る。前述のものより大きな粒子の重合体を用いてもよい
が、重合体粒子の利点の幾つかは、粒径が余りにも大き
くなると犠牲になることがあると考えられる。
更に、ここで言及した市販のポリオール中、重合体粒
子はそのポリオールの約20〜約38重量%を占める。10〜
45重量%含むポリオールが適切な機能を果たすと考えら
れる。そのような重合体粒子含有ポリオールを本発明の
硬化性樹脂中に配合する場合、重合体粒子は好ましくは
樹脂の約0.5〜約10重量%、一層好ましくは樹脂の約1
〜約6重量%、最も好ましくは樹脂の約2〜約4重量%
を占める。
硬化した材料の気孔率及びその全強度を低下させる樹
脂含浸材料の発泡(水中への浸漬で)は、DB−100シリ
コーン流体(ダウ・コーニング社)〔現在ダウ・コーニ
ング・アンチフォーム(Antifoam)1400と言う新しい名
前で入手できると思われる〕、又はシリコーン表面活性
剤L550又はL5303(ユニオン・カーバイド社から入手で
きる)の如き発泡抑制剤を樹脂へ添加することによって
も最小にすることができる。現在ダウ・コーニングDB−
100シリコーン流体(又はダウ・コーニング・アンチフ
ォーム1400)を樹脂の約0.1〜約1重量%の濃度で用い
るのが好ましい。
本発明で用いられる硬化性樹脂は、熱硬化状態まで重
合することができる。好ましくは硬化性樹脂は、#6ス
ピンドルを用いたブルックフィールドRVT粘度計で測定
した時、約10,000センチポアズ〜約300,000センチポア
ズの範囲内、一層好ましくは約10,000センチポアズ〜約
100,000センチポアズの範囲内、最も好ましくは約10,00
0センチポアズ〜約80,000センチポアズの範囲内の粘度
を有する。樹脂は、硬化中患者又は整形外科用キャステ
ィング材料を適用する人に対してかなりの量の有害な毒
性蒸気を放出しないと言う意味で、また硬化中過度の熱
の発生により又は化学的刺激により皮膚の刺激を起こさ
ないと言う意味で非毒性であるのが好ましい。更に、樹
脂は、整形外科用キャスティング材料を適用した時、そ
の迅速な硬化を与えるのに充分な硬化剤(例えば、水硬
化性樹脂が用いられた場合には水)との反応性をもたな
ければならないが、整形外科用キャスト又は補助固定材
を適用し且つ成形するのに充分な作業時間を与えない程
反応性であってはならない。最初、整形外科用キャステ
ィング材料は柔軟で変形でき、材料同士付着するのがよ
い。適用が完了した後、短時間でそれは固くなるか、又
は少なくとも半固体になり、着用者の動きによってキャ
スト又は補助固定材が受ける荷重及び応力を支えるのに
充分な強度になるべきである。従って、整形外科用キャ
スティング材料は、数分間で可撓性の状態から比較的固
い状態への状態変化を起こさなければならない。
上述の如く、現在好ましい樹脂は水で硬化するもので
ある。多くの種類の水硬化性樹脂が当分野で知られてお
り、本発明の目的に適しており、それらには、ポリウレ
タン、シアノアクリレート エステル類(好ましくはポ
リシアノアクリレートの如き適当な充填剤材料と一緒に
用いられる)、及び水分に敏感な触媒と一緒にした時、
エポキシ樹脂、及びトリアルコキシ−シラン又はトリハ
ロ−シラン基を末端に持つプレポリマーが含まれる。エ
ポキシ樹脂に関し、米国特許第3,932,526号明細書に
は、微量の水分を含むエポキシ樹脂を重合させる1,1−
ビス(ペルフルオロメチルスルホニル)−2−アリール
エチレンが記載されている。
整形外科用キャスティング材料の硬化を活性化するの
に水を用いることは、整形外科の外科医及び医療用キャ
スティング材料の職員にとって現在最も便利であり安全
で親しまれているが、水硬化性のもの以外の樹脂系を用
いてもよい。例えば、米国特許第3,908,644号明細書に
記載されているビス−メタクリレートエステルの如き二
官能性アクリレート又はメタクリレートを用いた樹脂系
を用いてもよく、そのエステルはグリシジル メタクリ
レートとビスフェノール A(4,4′−イソプロピリデ
ンジフェノール)との縮合から誘導されている。そのよ
うな樹脂系は第三アミン及び有機過酸化物の溶液で湿ら
せると硬化する。更に、米国特許第3,630,194号明細書
には、アクリルアミド単量体を含浸させた整形外科用テ
ープが記載されており、その重合は整形外科用テープを
酸化剤及び還元剤の水溶液(レドックス開始剤系として
当分野では知られている)中に浸漬することによって開
始される。
本発明に関連して用いられる現在好ましい樹脂は、硬
化して比較的固い構造体又はキャストを形成する。しか
し、スポーツ医療用の如き或る場合には、硬化した時半
固体で弾力性の支持体を形成する幾らかの可撓性の樹脂
が望ましいことがある。この目的で用いることができる
適切な可撓性樹脂の例は、本願と同じ譲受人に譲渡され
ている1986年9月3日出願の米国特許出願Serial No.90
3,281、及び本願と同じ譲受人に譲渡されている1987年
8月7日出願の米国特許出願Serial No.083,685(それ
らの記載は参考のためここに入れてある)に記載されて
いる。
上述の如く、本発明で用いられる現在最も好ましい樹
脂は、水硬化性イソシアネート官能性ポリウレタン プ
レポリマー樹脂である。これらの樹脂は、例えば、米国
特許第4,502,479号明細書に記載されているように、ポ
リイソシアネートとポリオールと反応させることにより
製造される。しかし、米国特許第4,131,114号明細書に
記載されているように、ポリイソシアネートとポリオー
ルとの反応により形成された他のウレタン樹脂も用いる
ことができる。
従って、ここで用いられている「水硬化性イソシアネ
ート官能性ポリウレタン プレポリマー」とは、ポリイ
ソシアネート、好ましくは芳香族のものとポリオール
(又は反応性水素化合物又はオリゴマー)とから誘導さ
れたプレポリマーを意味する。ポリウレタン プレポリ
マーは、水蒸気の形、一層好ましくは液体の水の形の水
に曝すと硬化する(適当な触媒の存在下で)のに充分な
イソシアネート官能性を有する。
本発明の好ましい水硬化性イソシアネート官能性ポリ
ウレタン プレポリマーを形成する場合、トルエン ジ
イソシアネート(TDI)の如き一層揮発性の材料よりも
ジフエニルメタン ジイソシアネート(MDI)の如き比
較的揮発性の低いイソシアネートを用いるのが好まし
い。現在好ましいイソシアネートには、4,4′−ジフエ
ニルメタン ジイソシアネート、2,4′−ジフエニルメ
タン ジイソシアネート、及び恐らく少量の2,2′−ジ
フエニルメタン ジイソシアネートと一緒になったそれ
らの異性体の混合物(市販のジフエニルメタン ジイソ
シアネートに典型的なもの)が含まれる。しかし、芳香
族ポリイソシアネート及びアニリンとホルムアルデヒド
との縮合生成物のホスゲン化から誘導されるそれらの混
合物の如きイソシアネートも用いることができる。
本発明のポリウレタン プレポリマーを形成するのに
用いることができるポリオールには、ポリプロピレン
エーテル グリコール〔コネチカット州ダンベリーのユ
ニオン・カーバイド社からニアックスPPGとして入手で
き、ニュージャージー州パルシパニーのBASFワイアンド
ット社(Wyandotte Corp.)からプルラコル(Pluraco
l)(商標名)Pとして入手できる〕、ポリブチレン
エーテル グリコール(ミシガン州ミッドランドのダウ
・ケミカル社からXAS10961.00実験用ポリオールとして
入手できる)、ポリテトラメチレン エーテル グリコ
ール〔ペンシルバニア州コンショホーケンのクェーカー
・ケミカル社(Quaker Chemical Co.)からポリメグ(P
olymeg)(商標名)として入手できる〕、ポリカプロラ
クトン ジオール(ユニオン・カーバイド社からニアッ
クスPCP系ポリオールとして入手できる)、及びポリエ
ステル ポリオール〔ペンシルバニア州フィラデルフィ
アのイノレックス社(Inolex Corp.)の科学部門から入
手できるレクソレズ(Lexorez)(商標名)ポリオール
の如きジオールとジカルボン酸とのエステル化から得ら
れるヒドロキシル末端ポリエステル〕が含まれる。当業
者によって認められているように、硬化樹脂の固さは、
ポリオールの分子量を増大することにより減少させるこ
とができ、反対に固さは低い分子量のポリオールを用い
ることにより増大することができる。
ここで用いられる用語「ポリオール」には、例えば、
カールR.ノラー(Call R.Noller)による「有機化合物
の化学」(Chemistry of Organic Compounds)(1957)
第6章、121−122頁に記載されているように、よく知ら
れたツェレビチノフ試験による活性水素を有する実質的
にどのような官能性の化合物でも含まれることは理解さ
れるであろう。従って、例えばチオールとポリアミンも
本発明で「ポリオール」として用いることができ、用語
「ポリオール」はそのような他の活性水素化合物を含む
ものとして考えられる。
本発明で用いることができる現在好ましい樹脂の一つ
の例には〈ミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル社
から入手できるイソネート(Isonate)(商標名)2143L
(約73%のMDIを含有する混合物)として知られている
イソネートと〈ユニオン・カーバイド社から入手でき、
ニアックスPPG2025及びニアックスLG−650として知られ
ているポリ酸化プロピレン ポリオールの混合物との反
応が含まれる。樹脂材料の保存寿命を長くするため、塩
化ベンゾイル又は他の適当な安定化剤を約0.01〜約1重
量%含有させることも好ましい。
硬化性樹脂の反応性は、一度び水又は他の硬化剤に曝
した時、適当な触媒を使用することによって調節するこ
とができる。反応性は、(1)樹脂表面上に固い膜が直
ぐに形成されて、更に水が樹脂の内部へ浸透するのを妨
げたり、又は(2)キャスト又は補助固定材が、その適
用及び成形が完了する前に固くなったりする程大きくて
はいけない。本発明に従い適切な整形外科用キャスト及
び補助固定材を製造するため、硬化性樹脂の活性化後、
約2〜約18分の凝結(set)時間が好ましく、一層好ま
しい凝結時間は約2.5〜約10分であり、最も好ましい凝
結時間は約3〜約5分である。従って、本発明の硬化性
樹脂は、樹脂の凝結時間及び硬化(cure)時間を制御す
るため触媒を含んでいるのが好ましい。
湿分硬化性ポリウレタン プレポリマー樹脂系に適し
た触媒はよく知られている。例えば、本願と同じく譲渡
されている米国特許第4,705,840号明細書〔ブッカニン
(Buckanin)〕に記載されている4−[2−{1−メチ
ル−2−(4−モルホリニル)エトキシ}エチル]モル
ホリン(MEMPE)の如き第三アミン触媒を樹脂系の約0.5
〜約5重量%の範囲の量でこの目的のために用いること
ができる。米国特許第4,705,840号明細書(その記載は
参考のためここに入れてある)に記載されているMEMPE
は、本発明に関連して用いられる現在好ましい触媒系で
ある。
上で述べた如く、本発明の硬化性樹脂を、本願と同じ
く譲渡されている米国特許第4,667,661号(ショルツそ
の他)及び米国特許第4,774,937号(ショルツその他)
に記載されている発明に従って粘着性を低くすることも
好ましい。粘着性の低下は米国特許第4,667,661号及び
米国特許第4,774,937号に記載されているように、多く
の方法により達成することができる。そのような粘着性
の減少を達成する一つの方法は、樹脂被覆スクリムの表
面に、少なくとも約100センチストークスの粘度を有す
るポリジメチルシロサンとポリ酸化エチレン長鎖脂肪酸
炭化水素ワックスとの混合物を軽く塗布することであ
る。別法として、少量のポリ酸化エチレン−ポリ酸化プ
ロピレン ブロック共重合体(BASFワイアンドットから
入手できるプルロニックF−108の如きもの)をプレポ
リマー製造中樹脂に添加し、その後でそのポリジメチル
シロキサンを前と同じように整形外科用物品の表面に適
用してもよい。ポリジメチルシロキサンは水と接触する
前の樹脂の粘着性を減少させる。親水性ポリ酸化エチレ
ン材料は、水と接触させた時の粘着性を更に減少させ
る。
本発明の整形外科用キャスティング材料の製造には、
一般に布帛スクリムに硬化性樹脂を簡単に被覆すること
が含まれる。一般に、スクリムは、樹脂被覆スクリムの
全重量の約35〜約80重量%を樹脂が占める点まで、樹脂
が付与されるべきである。ガラス繊維スクリムの場合に
は、樹脂は好ましくは樹脂被覆スクリムの全重量の約35
〜約60重量%、一層好ましくは約38〜約45重量%占め
る。樹脂をスクリム中へ手又は機械で(ニップローラー
又はワイパーブレードによるなどして)すりこむ(mani
pulrtion)ことは通常不必要である。しかし、樹脂を布
帛中へ幾らかすりこむことは時には望ましいであろう。
しかし、樹脂被覆中布帛スクリムを延伸しないように注
意し、希望の身体部分の周りに後で適用した時のその材
料の延伸性を保持するようにすべきである。
本発明に従い製造された整形外科用キャスティング材
料は、他の既知の整形外科用キャスティング材料と同じ
やり方で人間又は他の動物へ適用される。第一に、固定
すべき身体部分を従来のキャスト当て物、又はストッキ
ネットで覆い、その身体部分を保護する。次に、硬化性
樹脂を、例えば水硬化性樹脂の場合には整形外科用キャ
スティング材料を水に浸漬することにより活性化する。
その時過剰の水は整形外科用キャスティング材料から絞
り出されてもよく、その材料を体の部分の周りに巻くか
又は他の方法で配置し、その部分に適切に一致させる。
次にその材料を成形し、滑らかにして出来るだけよく適
合した形にし、希望の位置に身体部分を適切に固定する
のが好ましい。必要でないことが多いが、もし望むなら
ば整形外科用キャスティング材料を、弾力性のある包帯
又は他の固定手段を、硬化しつつある整形外科用キャス
ティング材料の周りに巻くことにより硬化中適所に保持
してもよい。硬化が完了した時、形成された整形外科用
キャスト又は補助固定材内に身体部分は適切に固定され
る。
次に図面を参照し、図中同じ部品は同じ番号で示され
ているが、本発明の樹脂被覆材料の幾つかの製造方法を
説明する。
第2図に関し、そこにはスクリムに沿って突起を形成
するための本発明の範囲に入る一つの方法が例示されて
いる。最初にメリヤス ガラス繊維布帛テープの大きな
供給ロール(10)を有する供給輪が配置され、ガラス繊
維スクリム(12)が供給ロール(10)からほどかれて処
理工程中へ送られる。供給ロール(10)の引張り力は、
慣用的クラッチ(図示されていない)、例えばミネソタ
州セントポールのスペリー(Sperry)から入手できるス
ペリーマグネクラッチ(Magneclutch)(登録商標名)5
NC90Bによって調節される。クラッチ設定は、希望の擦
り切れ度により、0.23又は0.46kg(0.5又は1.0lb)に設
定されるのが好ましい。引張り力が大きくなる程、得ら
れる擦り切りの程度は大きくなる。これに関し、1lbを
大きく超える設定は熱硬化ガラス繊維スクリムを破断す
ることが見出されている。
次にガラス繊維スクリム(12)を炭化物刃(14)の上
に通し、その刃は好ましい一つの態様として、幅(第2
図の水平方向)2.54cm(1in)、厚さ(第2図の垂直方
向)0.32cm(1/8in)で、スクリムはその刃の周りを約3
0゜の角度で曲げられている。スクリム(12)は炭化物
刃(14)に沿って通って行く時、本発明の教示に従って
突起がスクリム(12)に沿って形成される。刃(14)か
ら、布帛スクリムは遊びローラー(16)の周りを通り、
そのローラーによってスクリムは別の遊びローラー(1
8)の方へ向けられる。モーターで駆動されるゴム被覆
ローラー(20)は、処理工程を通してスクリムを引っ張
るための駆動力を与え、モーター駆動ローラー(20)は
遊びローラー(18)から布帛スクリムを受け、約24.4m/
分(80ft/分)のテープ速度でスクリムを引っ張る。
モーター駆動ローラー(20)からスクリム(12)は一
連の調節可能なローラー(22)、(24)及び(26)へ送
られ、それらローラーはスクリムテープ(12)を導き、
それを更に下流にある樹脂被覆ヘッド(図示されていな
い)と並べる働きをする。そこでスクリム(12)は本発
明の範囲に入る硬化性樹脂で被覆される。
次に第3図に関し、本発明の範囲内に入るスクリムに
沿った突起を形成するための別の方法が例示されてい
る。この態様では、ガラス繊維布帛の大きな供給ロール
(30)からスクリム(32)がほどかれ、それは遊びロー
ラー(34)の上を通過する。スクリム(32)の引張り力
は、上の第2図の態様で述べたのと同様な磁性粒状クラ
ッチによって制御してもよい。スクリム(12)は炭化物
刃(36)の上を通って下方へ行き、その刃は一つの態様
として、幅(第3図の垂直方向に)1.9cm(0.75in)、
厚さ(第3図の水平方向に)0.32cm(1/8in)であり、
スクリム(12)が刃(36)の周りを回る角度は約30゜〜
約60゜に調節できるように調節可能になっている。スク
リム(32)が刃(36)の上を通って行く時、本発明の範
囲に入る突起がスクリム(32)に沿って形成される。
この態様ではスクリム(32)が刃(36)で擦り切れる
と繊維が離れるので、刃(36)は、擦り切り工程によっ
て生じた離れた繊維又は他の破片が引き離されるように
真空源(図示されていない)に接続されている底部出口
(40)を有する封鎖箱(38)内に取付けられている。こ
のやり方で離れた繊維をとり除くことは、健康障害を起
こすことがある浮遊繊維と技師が接触するのを最小にす
るのに役立つ。次にスクリム(32)を引き上げ、モータ
ー駆動巻取りロール(44)によって遊びローラー(42)
の上を通り、擦り切りされたスクリムはその巻取りロー
ルに収集される。
次に第4図に関し、本発明の範囲内でスクリムに沿っ
て突起を形成するための現在最も好ましい方法が概略的
に例示されている。この現在最も好ましい態様では、メ
リヤス ガラス繊維材料の供給ロール(図示されていな
い)から布帛スクリム(52)がほどかれ、擦り切りの用
意が行われる。
スクリム(52)は先ず遊びローラー(50)の周りを通
り、次に歯付きローラー(54)の周りを通り、歯付きロ
ーラー(54)と滑らかなモーター駆動ゴム被覆ローラー
(56)との間を通る。歯付きローラー(54)は遊びロー
ラーであり、鋭い歯を持つ真直ぐな山を持つような形状
に作られているのが好ましい。歯付きローラー(54)と
モーター駆動ローラー(56)との間の力又は圧力を調節
するための手段(図示されていない)も配備されてい
る。歯付きローラー(54)とモーター駆動ローラー(5
6)との間の力の大きさを調節することにより、擦り切
りの量、従って形成される突起の数を調節することがで
きる。歯付きローラー(54)とモーター駆動ローラー
(56)との間の間隙を通過すると、本発明に従ってスク
リム(52)の一方の表面に沿って突起が形成される。
スクリム(52)をローラー(54)と(56)との間に通
すことにより達成される「擦り切り」は、実際上スクリ
ム(52)中の繊維の幾らかの物理的破損を起こす方法で
ある。これに関し、スクリム(52)が歯付きローラー
(54)と滑らかなモーター駆動ローラー(56)との間を
通過する時、ローラー(54)と(56)のその間にあるス
クリム(52)に対する作用により、スクリム(52)のガ
ラス繊維は曲げ臨界角度を超える点まで曲げられ、それ
によって繊維の幾らかの物理的破損が惹き起こされる。
ローラー(54)と(56)との間の適切な力又は圧力は、
スクリムの繊維の太さ及び数、及びスクリムのサイジン
グ条件の如き因子に依存する。(本発明に従い突起を上
に形成する前に、スクリムのサイズを除去するのが現在
好ましいが、もし望むならば、サイズが除去されていな
いスクリムに沿って突起を与えるのにも本発明を用いる
ことができる。) 第4図及び第5図に関し、モーター駆動ローラー(5
6)からスクリム(52)は遊びローラー(58)へ送ら
れ、そのローラーによってスクリムは調節可能な擦合わ
せローラー(60)へ送られる。次にスクリム(52)は上
へ行き、遊びローラー(62)の周りを回って下へ行き、
遊びローラー(64)を通って適当な樹脂で被覆する工程
へ送られていく。
第4図及び第5図から分かるように、調節可能なロー
ラー(60)に直接隣接したスクリム(52)の擦り切りさ
れた表面は、遊びローラー(62)と(64)との間に伸び
るスクリム(52)の擦り切りされた表面に沿って通り、
向流状にその表面に対して擦り合わされる。このように
してスクリムの擦り切りされた表面同士を擦り合うこと
により、突起は布帛スクリムから離れる方向への立ち上
がりが促進される。向流状スクリム表面間の擦り合い圧
力の大きさを増大又は減少させるために、擦合いローラ
ー(60)の位置を調節するための手段(図示されていな
い)を配備してもよい。
上述の如く、本発明の樹脂被覆材料は驚くべき層剥離
抵抗(層剥離強度)を示す。更に、本発明は優れた積層
状態を達成するための手段を与えているので、本発明の
スクリム中には、従来法のスクリムで用いられていたも
のよりも軽量のスクリム及び太くて少ない数のフィラメ
ントを含むヤーンを有するスクリムを用いることができ
る。更に、本発明の突起は、積層状態を向上させるの
で、用いられる樹脂の量を少なくすることができ、従来
法で必要になる高い慣用的樹脂含有量では適切な樹脂保
持能力を持たなくなるようなスクリムでも本発明では用
いることができる。上記利点の結果として、従来法では
用いるのに適さない多くのスクリムを、本発明では屡々
かなり低いコストで成功裡に実際に用いることができ
る。
「層剥離強度」及び「環強度」(三つの異なったやり
方、「乾燥強度」、「湿潤強度」、及び「温暖湿潤強
度」について測定される)を決定するために用いられた
試験を下に要約する。従って、用語「層剥離強度」又は
「環強度」(用語「乾燥強度」、「湿潤強度」、及び
「温暖湿潤強度」を含む)がここで用いられた時にはい
つでも、これらの用語は下に記述する層剥離試験及び強
度試験のことを指し、「層剥離強度」及び「環強度」に
対して与えられている値は、次の試験に従って決定され
たものであることを理解されたい。
層剥離試験 この試験では、本発明の範囲内に入る樹脂被覆材料の
硬化円筒状環を層剥離するのに必要な力を測定した。
各円筒状環は、5.08cm(2in)の内径を有する6層の
樹脂被覆材料からなっていた。形成された環の幅は、用
いられた樹脂被覆材料の幅、即ち7.62cm(3in)と同じ
であった。〔層剥離強度の最終的計算値は、テープ幅の
1cm当たりのN(ニュートン)の単位で与えられてい
る〕。
各円筒状環は、次のようにして形成された。樹脂被覆
材料のロールを保存袋から取り出し、そのロールを約27
℃(80゜F)の温度の脱イオン水中に約30秒間完全に浸
漬する。次に樹脂被覆材料のロールをその水から取り出
し、その材料を薄いストッキネット(3M合成ストッキネ
ットMS02の如きもの)で覆われた5.08cm(2in)の心棒
の周りに巻き、心棒の幅1cm当たり約45gの制御された巻
き張力を用いて完全に均一な6つの層を形成する。約1
5.24cm(6in)の自由端を残し、ロールの残りを切り離
す。各円筒は、水から取り出した後、30秒以内で完全に
巻かれた。
最初の水への浸漬から15〜20分後、硬化した円筒を心
棒から取り外し、最初の水への浸漬から30分後、その層
剥離強度を決定した。
これは次のようにして行われた。試験機、即ちインス
トロン機1122型の顎に円筒状試料の自由端を挟み、円筒
の中心軸の穴にスピンドルを通し、円筒がスピンドルの
軸の周りに自由に回転できるようにした。次にインスト
ロン機を作動させて試料の自由端を約127cm/分の速度で
引張った。次に、巻いた層を円筒から最初の33cmに亙っ
て層剥離するのに必要な平均の力を、試料の単位幅当た
りの力(N/cm)の単位で記録した。各材料について、少
なくとも5個の試料を試験し、次に平均の層剥離力を計
算し、「層剥離強度」として報告してある。
本発明を実施した場合、14N/cmまでの層剥離強度が観
察されている。
同じスクリム材料及び及び樹脂を用いて、スクリムに
突起が形成されていない樹脂被覆材料に対し、本明細書
の記載に従って突起が形成された樹脂被覆材料について
この層剥離強度試験を行なった時一層大きな層剥離強度
が観察されたならば、その樹脂被覆材料の突起は「積層
状態の向上」を行えたものと考えられ、従って本発明の
範囲に入るものと考えられる。
環強度試験 この試験では、本発明の樹脂被覆材料の或る硬化円筒
状環試料の「乾燥強度」、「湿潤強度」、及び「温暖湿
潤強度」が決定された。これらの試験の各々に対し、層
剥離試験に関連して上述したように硬化円筒状環試料が
形成され、5.08cm(2in)心棒の周りに6層の円筒を形
成し、自由端を残さずに全ての余分な材料を切り取るこ
とにより、これらの円筒状環を形成した。
最初の水への浸漬後、30分の点で各円筒を夫々の心棒
から取り外し、34℃±2℃(57゜F±3゜F)及び相対湿
度55%±5%の調節された雰囲気中で48〜60時間硬化さ
せた。次に各円筒を商業的試験装置、例えばインストロ
ン機の固定具中に置き、圧縮荷重を円筒状環試料に、そ
の軸と平行に外部に沿って加えた。円筒状環は固定具の
二つの下端棒(棒は幅1.9cm、高さ1.3cm、長さ15.2cmで
あった)の間に長手方向に挟み、棒の間隔は約4cmであ
った。棒の内側の縁は0.31cm(1/8in)の半径を有する
曲面を形成するように加工されていた。次に第三の棒
(幅0.63cm、高さ2.5cm、長さ15.2cm)を円筒の一番上
にその軸に平行に中心に配置した。第三の棒の底面即ち
接触縁は0.31cm(1/8in)の半径を有する曲面を形成す
るように加工されていた。第三の棒を約5cm/分の速度で
円筒にかみ合わせて下降させ、円筒を破壊した。円筒を
破壊する間に適用した最大即ちピークの力を環強度とし
て記録した。それは、この特別な場合としての「乾燥強
度」(円筒単位長さ当たりの力、即ちN/cmの単位で表
す)である。各材料について、少なくとも5つの試料を
試験し、適用した平均最大力を計算し、「乾燥強度」と
して報告する。
「湿潤強度」を測定するために、「乾燥強度」の場合
と同様な手順に従った。但し48〜60時間硬化後、円筒を
約45℃(113゜F)の水中に約30分間浸漬し、次に外囲条
件で約15分間乾燥させた。次に円筒を上述の如く測定機
に入れ、破壊して、その「湿潤強度」を決定した。
円筒の「温暖湿潤強度」を決定するため、上の「湿潤
強度」測定で述べたのと全く同じ手順に従った。但し円
筒は45℃(113゜F)の水浴から取り出した直後に、全く
乾燥を行わずに、固定具に入れ破壊した。
次の実施例は単に例示のために与えられており、本発
明を限定するものと考えてはならない。
例1 この例では、布帛の異なった試料の突起の数を決定
し、比較した。3枚の実験的布帛片を1群として、10群
の試料を観察し、比較した(但し試料群1はその実験で
はただ1枚の布帛片からなっていた)。試料群1、5、
及び9は擦り切り或は他の処理が行われていない布帛で
あり、それらは本発明の範囲には入らない(従って、比
較試料群である)。一方試料群2〜4、6〜8、及び10
は本発明の範囲に入る突起の分布数を有する擦り切りさ
れた布帛である。
試料群1〜4は、オーエンス・コーニング・ファイバ
ーグラスから得られたECG75 1/0 0.7Zガラス繊維ヤーン
を用いてスコッチキャスト2スクリム模様へ編んだ熱硬
化メリヤス ガラス繊維布帛を用いていた。試料群5〜
8は、PPGインダストリーズ又はオーエンス・コーニン
グ・ファイバーグラスから得られたECDE75 1/0 1.0Zガ
ラス繊維ヤーンを用いてスコッチキャスト2スクリム模
様へ編んだ熱硬化メリヤス ガラス繊維布帛を用いてい
た。(ヤーンの単位長さ当たりの撚り数は、ここで用い
られた1.0Z及び0.7Zスクリムでは変化していた。しか
し、撚り数の差は本発明で達成される結果に大きな影響
を何等与えないことが観察されている。)試料群9〜10
は、同じガラス繊維ヤーン(即ち、PPGインダストリー
ズ又はオーエンス・コーニング・ファイバーグラスから
得られたECDE75 1/0 1.0Zガラス繊維ヤーン)を用い
て、3Mのスコッチフレックス(Scotchflex)(登録商標
名)エクストラファースト(Extrafast)製品で用いら
れているのと同じスクリム模様へ編んだ熱硬化メリヤス
ガラス繊維布帛を用いていた。スコッチフレックス
スクリムは、2バー、18ゲージ(1in当たり9針)ラッ
シェル縦メリヤス構造を持ち、そのための全ての他のガ
イド及び針は除かれていた。前バーは開き目鎖編みを行
い、後バー横糸通しを行なっている。模様記号は前バー
及び後バーについて夫々2−0、0−2、及び0−0、
8−8である。前バー及び後バーについてランナー(ru
nner)長さは128in及び117inである。布帛は縦糸1in当
たり約7本、横糸1in当たり約17本である。
試料群1、5、又は9のガラス繊維布帛はいずれも擦
り切りされておらず、本発明の積層利点のない従来のガ
ラス繊維布帛を表している。試料群2〜4、6〜8、及
び10のガラス繊維布帛の各々は、第4図に概略的に示し
た現在最も好ましい製造方法に従って擦り切りされてい
た。これに関し、第4図の駆動ローラーと歯付きローラ
ーとの間の力は、試料群2、6、及び10の各々について
は300N(67lb);試料群3及び7各々については450N
(100lb);試料群4及び8の各々については600N(134
lb)に設定された。〔試料群9及び10の遥かに軽い重量
のガラス繊維スクリムは450N(100lb)以上の力には、
ずたずたに切れ実質的に破壊されることなく耐えること
はできず、更に観察或は試験を行うことは出来なかった
ことに注意すべである。〕 試料群1〜10のガラス繊維布帛を製造した後、次の組
成を有するポリウレタン プレポリマー樹脂を、試料群
1〜4については約40%の樹脂被覆重量、試料群5〜8
については約42.5%の樹脂被覆重量、試料群9〜10につ
いては約44%の樹脂被覆重量でガラス繊維布帛の各々に
被覆した; 試料群1〜10のガラス繊維布帛の各々から次に樹脂を
除去した。これを達成するのに、試料群1〜10の樹脂被
覆テープのパッケージに入ったロールを、乾燥した環境
(相対湿度4%未満)中で夫々のパッケージから取り出
し、40cm長さの3本の樹脂被覆テープを夫々のロールか
ら、後で測定されるテープの表面には触れないように注
意しながら切り取った。試料群1〜10の樹脂被覆テープ
試料の各々を4回折り曲げ手帳状の形にし、そのテープ
を箔袋中に静かに入れ、密封した。次に各テープを通風
フード領域へ移し、そこで試料を袋から取り出し、12cm
直径のブヒナー ロート中の1枚のワットマン(Whatma
n)数1のフィルター紙の上に置いた。6のテトラヒ
ドロフラン/メタノール50/50(重量)の溶液をゆっく
り手帳状試料の上に流し、試料のガラス繊維スクリムか
ら樹脂の殆どを溶解し去るようにフィルターを通過させ
た。この工程中、テープの表面を乱さず、濯いだテープ
が実質的に樹脂を含まなくなる(樹脂5重量%未満)よ
うに細心の注意を払った。次に各テープ試料を49℃(12
0゜F)の温度の炉中で約15分間乾燥した。
未被覆ガラス繊維スクリムと、樹脂を除去した後のガ
ラス繊維スクリムとの間には表面の性質及び突起の数に
関して大きな差は認められなかったが、これらの試料群
1〜10については、ガラス繊維スクリムから樹脂を除去
した後に観察された突起の数が例示されている。
試料群1〜8の各々で観察されたガラス布帛区分(se
ction)は8cmの幅及び5cmの長さを持っていた。これを
達成するために、試料群2〜8の各々のガラス繊維テー
プ(それは既に8cmの幅を持っていた)に沿って無作為
的に非連続的に5cm長さの区分を三つ選択し、注意深く
区切り、それら三つの観察区分の各々の間に約10cm長さ
の非観察部分を残し、テープ試料の端と観察区分との間
に約5cmの長さが残るようにした。(唯1枚のそのよう
な布帛区分を試料群1のために区切り、観察した。)材
料の取り扱いを出来るだけ少なくするため、各試料群に
ついて三つの布帛区分を同じテープに沿って、個々の布
帛区分を実際に切り取るのではなく、単に区切るだけに
した。同じ方法を試料群9及び10に対しても用いたが、
ガラス繊維テープの幅(従って各布帛区分の幅)は8.5c
mであった。
各織物区分を1枚の厚紙(厚さ1mm)の上に、観察す
べき表面と接触しないようにしながら最初は横方向に次
に長手方向に注意深く掛けた(draped)。いつも、布帛
を厚紙の対応する側の上に平らになるように最小の大き
さの引張り力を布帛の縁に適用して、布帛区分が厚紙の
縁を超えて伸びるように置いた。厚紙の縁を超えてガラ
ス繊維布帛試料を保持することにより、フィラメントの
束を顕微鏡(約10〜20倍のレンズを用いて)で一層容易
に観察することができ、1束当たりのフィラメントの数
を数え、厚紙の縁に沿って突起(8本以上のフィラメン
トを有するフィラメント束)の数を数えることができる
ようにした。
「突起」(1束中に8本以上のフィラメントを有する
もの)として規定されるフィラメント束の数は、横方向
と長手方向の両方で数えた。これらの値を下の表Iに報
告する。試料の各々について1cm2当たりの突起数を計算
し、試料群1〜10で観察された布帛区分についての1cm2
当たりの突起の平均数を計算した。これらの数値も下の
表Iに示してある。
試料群1〜4のガラス繊維スクリムは、0.031g/cm2
基本重量を有し、試料群5〜8のガラス繊維スクリム
は、0.031g/cm2の基本重量を有し、試料群9〜10のガラ
ス繊維スクリムは、0.0118g/cm2の基本重量を持ってい
た。〔これらの基本重量は、前に記述した如く、樹脂を
取り除き、649℃(1200゜F)の炉中にそれらの布帛試料
を約3分間入れ、布帛試料上に残っていた樹脂残渣を実
質的に全て燃焼除去した布帛試料を用いて決定され
た。〕試料群9〜10に含まれているガラス繊維スクリム
は非常に軽く、目の開いた布帛である。このガラス繊維
布帛はその布帛の長手方向に沿って1cm当たり平均約10
本のヤーンしか持っていなかった。布帛の各々の基本重
量及び1cm2当たりの突起の平均数を用いて、各試料群中
のガラス繊維布帛の1g当たりの平均突起数を計算した。
この結果も下の表Iに報告してある。
上の表Iから分かるように、比較試料群1、5、及び9
の各々の突起数は非常に小さいか又は無意味である。試
料群2〜4、6〜8、及び10の各々について計算した突
起数は、本発明の実施で向上した積層性を与える突起分
布数の中に入っている。
例2 例2は、オクラホマ州ツルサのカラペース社(Carapa
ce,Inc.)から販売されているカラグラス(CaraGlas)
(商標名)ガラス繊維キャスティングテープ(約0.029g
/cm2の基本重量を有する)に「突起」が見られるかどう
かを調べるため行われた。従って、この例2は比較の目
的でのみ含まれており、本発明の範囲には入らないこと
が分かるであろう。
カラグラス キャスティングテープで用いられている
ガラス繊維布帛スクリムの未被覆試料は入手できないの
で、表面に沿って突起が観察されるかどうかを決定する
ため、市販のカラグラス整形外科用キャスティングテー
プの試料から樹脂を除去した。
これを達成するため、カラグラス整形外科用キャステ
ィングテープのロールを乾燥環境(相対湿度4%未満)
中でそのパッケージから取り出し、後で測定が行われる
テープ面に触れないように注意しながら、ロールから40
cm長さの三つの樹脂被覆テープ(試料A、B、及びC)
を切り取った。樹脂被覆テープ試料A、B、Cの各々を
4回折り曲げ、手帳状の形にし、そのテープを箔袋中に
静かに入れ、密封した。次に各試料を通風フード領域へ
移し、そこで試料を袋から取り出し、12cm直径のブヒナ
ー ロート中の1枚のワットマン数1のフィルター紙の
上に置いた。6のテトラヒドロフラン/メタノール50
/50(重量)の溶液をゆっくり手帳状試料の上に流し、
試料のガラス繊維スクリムから樹脂の殆どを溶解し去る
ようにフィルターを通過させた。この工程中、テープの
表面を乱さず、濯いだテープが実質的に樹脂を含まなく
なる(樹脂5重量%未満)ように細心の注意を払った。
次に各テープ試料を49℃(120゜F)の温度の炉中で約15
分間乾燥した。
そのような時間の後、各試料A、B、及びCを炉から
取り出し、各テープに沿って5cmの長さの部分を区切
り、長さ5cm、幅8cmの布帛区分を与えるようにした。試
料A、B、及びCの各布帛区分を、次に上の例1で概略
述べたのと同じ手順を用い、1枚の厚紙の上に掛け、長
手方向及び横方向の両方に厚紙の縁から伸びている布帛
区分に沿って突起の数を数えた。
試料Aでは、長手方向にも、横方向にも8本以上のフ
ィラメントを有するフィラメント束は見られなかった。
従って、この試料Aで見出された「突起」はなかった。
試料Aの5cmの長さに沿って、次のフィラメント束が観
察された:3本のフィラメントを有する束三つ、4本のフ
ィラメントを有する束一つ、5本のフィラメントを有す
る束一つ、6本のフィラメントを有する束一つ。試料A
の8cmの幅に沿って、次のフィラメント束が観察された:
4本のフィラメントを有する束四つが観察された唯一の
フィラメント束であった。
試料Bでは、夫々4本のフィラメントを有する三つの
フィラメント束が5cmの長さに沿って観察され、8cmの幅
に沿って、8本のフィラメントを有する一つのフィラメ
ント束(従って、「突起」としての品質を有する)、6
本のフィラメントを有する一つのフィラメント束、及び
夫々4本のフィラメントを有する五つのフィラメント束
が観察された。従って、本発明の定義に従う「突起」と
しての品質を有する繊維束は、試料Bでは唯一つした観
察されなかった。
試料Cでは、突起は観察されなかった。試料Cの5cm
の長さに沿って、次のフィラメント束が観察された:7本
のフィラメントを有するフィラメント束一つ、5本のフ
ィラメントを有するフィラメント束二つ、4本のフィラ
メントを有するフィラメント束二つ。試料Cの8cmの幅
に沿って、次のフィラメント束が観察された:5本のフィ
ラメントを有するフィラメント束一つ、4本のフィラメ
ントを有するフィラメント束二つ、及び3本のフィラメ
ントを有するフィラメント束二つ。
従って上述より、試験されたカラグラス ガラス繊維
テープは、本発明の範囲に入る突起としての品質を有す
るフィラメント束は実際上持っていないことが観察され
た。(ガラス繊維1g当たり一つの突起が観察された場合
よりも遥かに少ない。) 例3 この例では、本発明の範囲に入る突起が、第2図に概
略的に示した方法に従ってスクリムに沿って形成され
た。この例では、オハイオ州トレンドのオーエンス・コ
ーニング・ファイバーグラス社から入手されたECDE75 1
/0 1.0Zガラス繊維ヤーンを用いてスコッチキャスト2
スクリム模様を形成するように、三つの異なったメリヤ
ス ガラス繊維スクリムロールを編んだ。二つのロール
(ロール1及び2)を第2図の処理工程に通し、第三の
ロール(ロール3)を対照として用いた。供給ロール1
及び2の各々についての引張り力は、ミネソタ州セント
ポールのスペリー社から入手されたスペリー・マグネク
ラッチ5MC90Bによって処理工程中制御され、そのクラッ
チは、実験の一つ(ロール1)では0.23kg(0.5lb)、
実験の一つ(ロール2)では0.46kg(1.0lb)に設定さ
れた。実験1及び2の各々については、全183m(200ヤ
ード)大型ロールを、スクリムの表面を擦り切るための
刃の上に通すことにより処理した。
大型ロール1及び2の各々を、第2図の処理工程に通
して、布帛層の反対側の面を擦り切る2度目の処理を行
なった。2度目の擦り切り工程後、次の組成を有するポ
リウレタン プレポリマー樹脂をロール1及び2の各々
の上に、樹脂被覆材料全重量の約42.5%(23.9g/cm2
の被覆重量で被覆した。
ロール3は第2図の処理工程に通さなかったが、同じ
やり方及び量で上記樹脂で被覆し、対照として用いた。
次に三つの大型ロール1、2、及び3の各々を3.7m(4
ヤード)ロール(ロール群1、2、及び3)へ変え、そ
れらを個々に箔袋中に密封した。各々のロール群からの
ロールの幾つかを、ここに記載した環層剥離試験に従っ
て次に試験した。環層剥離試験の結果は下の表IIに示さ
れており、少なくとも5回繰り返した環層剥離試験の平
均値を示している。
上の表IIから分かるように、本発明に従って擦り切り
されたロール群1及び2のロールは、本発明による擦り
切りが行われていない対照ロール群3のロールよりも遥
かに改良された環層剥離強度を示していた。
ロール群1〜3の各々から試料ロールを取り、水中に
浸漬し、そして整形外科用キャストの適用に類似させ
て、5.08cm(2in)直径の心棒の周りに適用した。約10
分後、ロール群1及び2から作られたそれら類似させた
キャストはほどけなかったが、対照ロール群3から作ら
れた類似させたキャストは数インチから数フィート比較
的容易にほどけた。
例4 この例では、第4図に概略的に示した現在最も好まし
い方法を用いて、本発明の範囲に入る突起を形成した。
この例のために、オハイオ州トレンドのオーエンス・コ
ーニング社からECDE−75 1/0 1.0Z及びPPGインダストリ
ーズからECG−75 1/0 0.7Zのガラス繊維ヤーンを得た。
各ヤーンをスコッチキャスト2スクリム模様を形成する
ように編んだ。
ECDEヤーン ガラス繊維キャスティングテープ201m
(220ヤード)からなる二つの大型ロール、及びECGヤー
ン ガラス繊維キャスティングテープ201m(220ヤー
ド)からなる二つの大型ロールを形成し、それらロール
をバッチ対流炉中で約9時間約800〜900゜Fで加熱する
ことにより脱サイズし、熱硬化した。ECDEガラス繊維布
帛の一つの大型ロールは、単に硬化性樹脂で被覆し、擦
り切りは行わなかった。ECDEガラス繊維布帛の別の大型
ロールは、第4図の方法を用いて擦り切りし、次に硬化
性樹脂で被覆した(試料2)。同様に、ECGガラス繊維
布帛の一つの大型ロールは、擦り切りを行わずに単に被
覆した(試料3)が、ECGガラス繊維布帛の別の大型ロ
ールは、第4図の方法に従って擦り切りし、次に硬化性
樹脂で被覆した(試料4)。試料2及び4を擦り切りす
るため、第4図の方法を実施するのに約24.4〜30.5m/秒
(約80〜約100ft/分)のテープ速度を用いた。次に材料
を4ヤードロールへ変え、それらを3/4″の芯の周りに
巻き、防湿袋中に密封した。
試料1〜4の各々について、用いた樹脂は、上の例3
に記載したものである。試料1及び2の各々に対し、4
2.5%(23.9g/m2)の被覆重量を用いたが、試料3及び
4に対しては、40%(21.5g/m2)の被覆重量を用いた。
第4図の方法に従って用いられた歯付きローラーは、真
直ぐな山及び1in当たり12個の鋭い刃を持っており、第
4図の歯付きローラー(54)とモーター駆動ローラー
(56)との間の力は約750Nに設定された。各大型ロール
から3.7m(4ヤード)のロールを取り、上の例3で概略
述べたように保存し、層剥離試験に掛けた。5回繰り返
した環層剥離試験の平均値を用いた結果を、下の表III
に報告する。 表III 試料1 試料2 試料3 試料4 環剥離層剥離 強度(N/cm) 8.02 13.70 7.83 12.43 再び上の表IIIから分かるように、本発明に従って擦
り切りされた試料2及び4では、夫々擦り切りされてい
ない対照試料である試料1及び3よりも遥かに改良され
た積層性が得られている。
例5 この例では、例4の手順及び条件に従って樹脂被覆試
料5〜14を調製した。この場合試料5〜9ではECDEガラ
ス繊維ヤーンを用い、試料10〜14ではECGガラス繊維ヤ
ーンを用いた。試料6〜9及び11〜14を例4の如く擦り
切りした。(試料5及び10は、例4の対照試料1及び3
と同じやり方で調製した対照であり、本発明の第4図の
方法を用いた擦り切りは行なっていない。)例4の手順
との唯一の違いは、第4図の歯付きローラー(54)とモ
ーター駆動ローラー(56)との間の力を、この例5の試
料6〜9及び11〜14ではそれら二つのローラーの間の力
の影響を調べるため幾らか変えたことである。二つの異
なった種類のガラス繊維スクリム(ECDE及びECG)に対
する被覆重量は、上の例4のスクリムについて記述した
のと同じであった(即ち夫々42.5重量%及び40重量
%)。これらの試料を、ここに記載した手順に従って環
層剥離及び環強度(乾燥、湿潤、及び温暖湿潤)の両方
について試験した。結果を下の表IVに表示する。
本発明の第4図の方法に従って擦り切りされた試料6
〜9及び11〜14について見られるように、対照試料5及
び10の各々よりも遥かに改良された環層剥離強度が得ら
れており、歯付きローラーとモーター駆動ローラーとの
間に約600〜750Nの力を用いた時、最大の層剥離強度が
現れている。
表IVから分かるように、第4図に概略示した本発明に
よる突起形成のための現在最も好ましい方法を用いて、
擦り切りされていない材料の場合よりも遥かによい乾
燥、湿潤、及び温暖湿潤強度が達成されている。このこ
とは、通常擦り切りは布帛の一体性を幾らか弱くすると
であろうと考えられているので全く思いがけないことで
ある。しかし、本発明により達成される材料の隣接層間
の接触の増大、及び突起とその上の樹脂との間の機械的
相互作用により、この現在最も好ましい態様でこれらの
驚く程良好な強度が得られている。
例6 この例では、調節可能な擦合わせローラー(60)と向
流的に通過する擦り切りされたスクリム表面(52)(第
4図及び第5図に示されている)との間の擦合わせ圧力
又は力の影響が試験された。力の大きさは、調節可能な
擦合わせローラー(60)の「ローラー偏向度」として言
及される。この用語は、擦合わせローラー(60)が、遊
びローラー(62)と(64)との間に伸びるスクリム(5
2)を完全に垂直な位置からずらした距離を指し、従っ
て向流的に通過するスクリムの間の圧力に関係する。
この例6では、例4の手順及び条件に従って樹脂被覆
試料15〜24を調製した。この場合試料15〜19ではECGガ
ラス繊維ヤーンを用い、試料20〜24ではECDEガラス繊維
ヤーンを用いた。(試料15及び20は、例4の対照試料1
及び3と同じやり方で調製した対照試料であり、第4図
の方法に従った擦り切りは行なっていない。)試料16〜
19及び21〜24は、上の例4に記載したように第4図の手
順を用いて擦り切りを行なった。但し、歯付きローラー
とモーター駆動ローラーとの間に約450Nの力を用いた。
例4に従って樹脂被覆を行なった後、各大型ロール試
料を4ヤードロールに変え、それらの材料を環層剥離強
度、乾燥強度、湿潤強度、及び温暖湿潤強度について試
験し、そして擦合わせローラー偏向度を2〜8mm変えた
効果を、対照試料と比較的して観察した。種々の擦合わ
せ偏向度でそれらの試料の各々について観測した環層剥
離強度、乾燥強度、湿潤強度、及び温暖湿潤強度を下の
表Vに記載する。
環層剥離強度の目的から、約4mmの偏向距離が、試験
した試料に対して最良であることが分かった。しかし、
好ましい偏向距離は、含まれる樹脂被覆材料に従って変
えることができることは理解されるべきである。
例7 この例では、本発明の範囲に入る突起を、次の点を除
き、第4図の現在最も好ましい方法を用いて例4に従っ
てスクリムに沿って形成した。この例7では、ECDE−75
1/0 1.0Zヤーンをここに記載したようなスコッチフレ
ックス スクリム模様(例4で用いられたスコッチキャ
スト2スクリム模様の代わりに)に編み、約300Nの力を
歯付きローラー(54)とモーター駆動ローラー(56)と
の間に用いた(例4の750Nの代わりに)。スクリムに沿
って突起を形成するための他の条件及び因子は全てこの
例7でも、例4の場合と同じであった。
同じヤーンを用いた対照スクリムをスコッチフレック
ス スクリム模様に編んだが、第4図の方法を用いた擦
り切りは行わなかった。この例7の擦り切りスクリムと
対照スクリムの両方を、次に例3に記載の樹脂で約44%
の被覆重量で被覆した。これらのキャスティングテープ
の試料ロールを、次に箔袋中に約20℃で約5日間保存し
た。そのような時間の後、樹脂被覆テープを夫々の袋か
ら取り出し、ここに記載した手順に従って環層剥離強度
について試験した。この例7の擦り切り樹脂被覆スクリ
ムの環層剥離強度は10.2N/cmであったのに対し、対照即
ち擦り切りしてない樹脂被覆スクリムについて観察され
た環層剥離強度は約8.0N/cmであった。
本発明の非整形外科的用途 前述した如く、本発明の樹脂被覆材料は整形外科用キ
ャスティング材料として例外的に高い用途を有するが、
これらの樹脂被覆材料は極めて高範囲のその他の用途及
び非整形外科的用途も有する。
例えば、本発明の樹脂被覆材料は、物品又は構造体の
表面を摩耗又は腐食から保護するための保護材料として
用いてもよい。単なる例として、本発明の樹脂被覆材料
は、塩水に曝される種々の構造体、例えば石油掘削装置
及び船に付け、下の構造体を塩水による腐食から保護す
るようにしてもよい。同様に、樹脂被覆材料は、摩耗又
は摩擦を受ける物品又は構造体の表面上に用いてもよ
い。同じく単なる例として、樹脂被覆材料は、波止場の
船だまりの杭又は他の支持構造体を、船が波止場にぶつ
かることにより起こされる摩擦又は摩耗に対し保護する
のに用いてもよい。更に別な例として樹脂被覆材料は、
ネズミ類の動物(rodents)によって木又は有用なポー
ルの構造体が噛じられたり他の損傷を受けるのを防ぐよ
うに、有用なポール又は木を包むのに用いてもよい。
上記例は単なる例示的なもので、どのような限定的又
は包括的なものとして考えるべきではないことは認めら
れるであろう。実際、本発明の樹脂被覆材料は、実際に
どのような物品或は構造体の表面でも、樹脂被覆材料が
その物品又は構造体の表面の周りに巻き付けることがで
きる限り、摩耗及び(又は)腐食から保護するのに用い
ることができる。本発明の樹脂被覆材料の改良された積
層性は、そのような他の非整形外科的用途でも有益であ
ることは有利なことである。
本発明の樹脂被覆材料は、補強、密封、又は補修を必
要とする物品又は構造体の表面を補強、密封、又は補修
するのにも利用できる。例えば、本発明の樹脂被覆材料
を、漏れるパイプ又は導管の周りに巻いて、その漏れを
止め、それによってパイプ又は導管を補修することもで
きる。更に、樹脂被覆材料は物品の表面に巻いて、その
周りに水を通さない密封を与えることができる。更に、
樹脂被覆材料は二つの導管又は目的物を一緒に結合又は
接続するのに用いてもよい。更に、本発明の樹脂被覆材
料は、流体の通る導管、電気通信導管、又は電気的導管
を補強又は補修するのに用いることができる。更に、樹
脂被覆材料は工具又は道具の把手の如き亀裂の入った物
品を補強又は補修するのに用いてもよい。
上記例は、何等限定的又は包括的なものではなく、本
発明の樹脂被覆材料は、樹脂被覆材料を周りに適用する
ことができる実際にどのような物品或は構造体でも、補
強、密封、又は補修するのに用いることができることは
認められるであろう。同じく、典型的には、本発明の向
上した積層性は、これらの他の非整形外科的用途に非常
に有益なものである。
樹脂被覆材料の非整形外科的用途(それらの非整形外
科的用途も本発明の樹脂被覆材料を用いることにより可
能になる)の一層詳細な記述は、例えば、1989年4月26
日に出願された米国特許出願Serial No.343,432〔その
出願は1985年10月4日に出願された米国特許出願Serial
No.784,671(現在米国特許第4,667,661号)のCIPであ
る1987年2月2日に出願された米国特許出願Serial No.
009,704の継続出願である〕の中に見ることができ、そ
して1989年4月26日出願の米国特許出願Serial No.343,
432の記載は参考のためここに入れてある。
本発明は、その本質又は必須の特徴から離れることな
く、他の特別な形で具体化することもできる。記載した
態様は全ての点で単に例示的なもので、限定的なもので
はないと考えられるべきである。従って本発明の範囲は
上の記載によるよりは、特許請求の範囲によって示され
るものである。特許請求の範囲の意味及びそれと同等の
範囲に入る全ての変更は、その範囲に含まれるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1A図は、編んだガラス繊維スクリムから取り出した鎖
編みの一部分である摩耗されていないガラス繊維ヤーン
の繊維の形状を示す顕微鏡写真(10倍)である。 第1B図は、第1A図のヤーンを伸ばすのに必要な最小の大
きさの引張り力で保持したそのヤーンの繊維の形状を示
す顕微鏡写真(10倍)である。 第1C図は、第1A図に示したガラス繊維ヤーンと同じ種類
であるが、歯付きローラーとモーター駆動ローラーとの
間に450Nの力を用いて擦り切りを行なったヤーンの繊維
の形状を示す顕微鏡写真(10倍)である。 第1D図は、第1C図のガラス繊維ヤーンを伸ばすのに必要
な最小の大きさの引張り力で保持したそのヤーンの繊維
の形状を示す顕微鏡写真(10倍)である。 第1E図は、第1A図に示したガラス繊維ヤーンと同じ種類
であるが、歯付きローラーとモーター駆動ローラーとの
間に750Nの力を用いて擦り切りを行ったヤーンの繊維の
形状を示す顕微鏡写真(10倍)である。 第1F図は、第1E図のガラス繊維ヤーンを伸ばすのに必要
な最小の大きさの引張り力で保持したそのヤーンの繊維
の形状を示す顕微鏡写真(10倍)である。 第1G図は、第1A図のヤーンを取り出したのと同じ種類の
編んだガラス繊維スクリムの表面に沿った突起の繊維の
形状を示す顕微鏡写真(20倍)である。 第1H図は、第1A図のヤーンを取り出したのと同じ種類の
編んだガラス繊維スクリムの表面に沿った突起の繊維の
形状を示す顕微鏡写真(20倍)である。 第2図は、本発明によるスクリムに沿って突起を形成さ
せるための一つの方法を例示する概略的装置図である。 第3図は、本発明によるスクリムに沿って突起を形成さ
せるための更に別の方法を例示する概略的装置図であ
る。 第4図は、本発明によるスクリムに沿って突起を形成さ
せるための現在最も好ましい方法を例示する概略的装置
図である。 第5図は、擦り切りさせたスクリムの上に形成された突
起をそのスクリム材料の表面から離れた方向に一層よく
立たせる為に、そのスクリム同士を擦り合わせて行く一
つの方法を例示する、第4図に例示した概略的装置図の
一部分の拡大図である。 10、30……供給ロール、12、32……スクリムテープ 14、36……刃、54……歯付きローラー、 60……擦り合わせローラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート レオ アセル アメリカ合衆国 ミネソタ州 セント ポール,3エム センター(番地なし) (72)発明者 チャールズ エドウィン アレクソン アメリカ合衆国 ミネソタ州 セント ポール,3エム センター(番地なし) (56)参考文献 特開 昭62−110980(JP,A) 特開 平2−252548(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61F 13/04 B32B 5/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方の側に複数の突起を有する
    布帛シート及び前記布帛シートの上に被覆した硬化性樹
    脂を有する整形外科用キャスティング材料であって、前
    記樹脂被覆シートの前記突起が、基体の周りに適用した
    時、前記樹脂被覆シートの隣接層間の積層を強める働き
    をしている上記材料。
  2. 【請求項2】各突起が少なくとも8本のフィラメントの
    束からなり、布帛シートの少なくとも一方の側が布帛シ
    ート1g当たり75〜1500個の突起を有する請求項1に記載
    の外科用キャスティング材料。
  3. 【請求項3】各突起が8〜200本のフィラメントの束か
    らなる請求項2に記載の外科用キャスティング材料。
  4. 【請求項4】布帛シートの少なくとも一方の側が布帛シ
    ート1g当たり100〜1000個の突起を有する請求項2に記
    載の整形外科用キャスティング材料。
  5. 【請求項5】布帛シートの少なくとも一方の側が1cm2
    たり1〜50個の突起を有する請求項1に記載の整形外科
    用キャスティング材料。
  6. 【請求項6】布帛シートが編んだガラス繊維布帛を含む
    請求項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  7. 【請求項7】布帛シートが複数のヤーンを有する編んだ
    布帛を含み、前記ヤーンの各々が複数のフィラメントを
    含み、突起が前記ヤーンの一部の中のフィラメントの少
    なくとも一部分を破断することにより形成されている、
    請求項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  8. 【請求項8】各突起の平均長さが0.1〜16mmである請求
    項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  9. 【請求項9】各突起の平均直径が0.035〜2mmである請求
    項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  10. 【請求項10】布帛シートの弾性モジュラスが5〜150
    GPaである請求項1に記載の整形外科用キャスティン
    グ材料。
  11. 【請求項11】フィラメントの0.5%〜50%が、突起が
    形成されているヤーン中で破断されている請求項7に記
    載の整形外科用キャスティング材料。
  12. 【請求項12】布帛シートが、1〜2.5GPaのヤーン抗張
    力を有する請求項1に記載の整形外科用キャスティング
    材料。
  13. 【請求項13】樹脂被覆布帛シートを硬化することによ
    り、前記シートが少なくとも9N/cmの層剥離強度を有す
    る請求項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  14. 【請求項14】突起の殆どが、布帛シートによって定め
    られる面から遠ざかる実質的に同じ方向を指している請
    求項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  15. 【請求項15】布帛シートがその両方側に突起を有する
    請求項1に記載の整形外科用キャスティング材料。
  16. 【請求項16】硬化性樹脂が水硬化性のイソシアネート
    官能性ポリウレタン プレポリマーを含む請求項1に記
    載の整形外科用キャスティング材料。
  17. 【請求項17】夫々複数のフィラメントを含む複数のヤ
    ーンから布帛シートを編み、 前記布帛シートの少なくとも一方の側の前記ヤーンの少
    なくとも一部の中のフィラメントの少なくとも一部分を
    破断し、前記布帛シートによって定められる面から実質
    的に遠ざかる方向を指している複数の突起を形成し、そ
    して 前記布帛シートを硬化性樹脂で被覆する、 工程を含む整形外科用キャスティング材料の製造方法。
  18. 【請求項18】破断工程が、布帛シートを第一ローラー
    と第二擦り切りローラーとの間に通すことにより前記布
    帛シートを擦り切ることを含む請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】破断工程後、布帛シートを擦り合わせる
    工程を更に含む請求項18に記載の方法。
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