JP3952616B2 - Organic EL device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極間に、有機化合物からなる正孔輸送層や発光層等が積層された有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と呼ぶ)に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜を陰極と陽極の間に挟んだ構造を有し、前記薄膜に電子および正孔を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して表示を行う表示素子である。
【0003】
前記有機EL素子の基本構成の一つを図5に示した。この有機EL素子は、基板100の上にITOからなるアノード101を有している。アノード101の上には、Diamine からなるホール輸送層102がある。ホール輸送層102の上には、Alq3 からなる発光層103がある。発光層103の上には、Mg,Ag合金からなるカソード104が設けられている。各有機層の厚みは50nm程度である。各層の成膜は真空蒸着で行っている。この有機EL素子に直流10Vを加えると、発光層103から1000cd/m2 程度の緑色の発光が得られる。この発光は、ITOのアノード101と基板100を通して観察される。
【0004】
前記有機EL素子の構造によれば、発光層103の内、アノード101とカソード104に挟まれた領域が発光する。そこで、有機EL素子において簡単な図形や文字等の固定パターンを表示したい場合には、図6及び図7に示すように絶縁層112で発光パターンを区画する構造が用いられる。即ち、基板110の上にはアノード111が設けられ、アノード111の上には所定のパターン(図では星形の開口部112a)で絶縁層112が形成される。絶縁層112の上と絶縁層112に覆われていないアノード111の上には、有機層113が形成される。この有機層113の上にカソード114が形成される。アノード111とカソード114の間に直流を加えると、絶縁層112に接していない発光層、即ち発光層の内のアノード111とカソード114に直接挟まれた部分が発光する。この発光は、透明なカソード111側又はアノード114側から絶縁層112の開口部112aを介して所定のパターンで観察される。なお、従来の有機EL素子においては、前記絶縁層112はポリイミド等のポリマーやSiO2 で構成されていた。
【0005】
さて、前述したように、従来の有機EL素子においては発光層としてAlq3 が用いられているが、Alq3 はホールも輸送するので、ホール輸送層から注入されたホールが発光層内で電子と再結合せず、発光層を突き抜けてカソードにまで達してしまい、発光に寄与しない電流となることが考えられる。
【0006】
そこで、有機EL素子の無効電流を減らして発光効率を向上させるために、図8に示すようにホールブロッキング層を用いてホールと電子が再結合する位置を規制する構造が提案されている。即ち、基板200の上には、アノード201、ホール注入層202、ホール輸送層203、発光層204があり、発光層204の上には電子輸送層205がある。電子輸送層205の上にはカソード206がある。ここで、発光層204と電子輸送層205の間に、ホールブロッキング層207を設けるのである。このホールブロッキング層207のイオン化ポテンシャルは、発光層204のイオン化ポテンシャルよりも大きいので、アノード201側から輸送されてくるホールはホールブロッキング層207を突き抜けて電子輸送層205へ移動することができない。よって、電子輸送層205から輸送されてくる電子と、ホール輸送層203からのホールは、カソード206側をホールブロッキング層207で遮蔽されている発光層204において再結合することとなる。このように、ホールブロッキング層207は、ホールが発光層204を突き抜けるのを防止し、発光層204で発光が得られるようにするために用いられていた。即ち、電子とホールが再結合して発光する場所を規定するために用いられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の有機EL素子において、表示パターン区画用の絶縁層をポリイミドで構成するには、次のような問題がある。まず、成膜を湿式で行う場合には、フォトリソ工程があるのでランニングコストが高くなる。また、成膜を乾式で行う場合には、重合蒸着法を用いるが、これによれば成膜に時間がかかるのでやはりランニングコストが高くなる。次に、従来の有機EL素子において絶縁層をSiO2 で構成すると、次のような問題がある。即ちSiO2 は親水性で水を吸着しやすく、製造工程で物理吸着した水を素子を形成した後で徐々に放出するので、素子の表示性能を徐々に劣化させてしまう。
【0008】
そこで、本発明は、製造コストが低く、水分の吸着も少ない有機EL素子に適した表示パターン区画用の新規な構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された有機EL素子(1)は、少なくとも一方が透明なアノード(3)とカソード(11)の間に、発光層(電子輸送層兼発光層8)を含む有機層を備え、前記アノードと前記有機層の間の少なくとも一部分に、前記アノードからのホールの移動を阻止するホールブロッキング層(4)を設けた有機EL素子において、
前記アノード(3)がITOであり、前記ホールブロッキング層(4)が前記化学式(化1)に示すAl 2 O(OXZ) 4 であることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載された有機EL素子(1)は、少なくとも一方が透明なアノード(3)とカソード(11)の間に、発光層(電子輸送層兼発光層8)を含む有機層を備え、前記有機層が、前記アノードの上に所定のパターン(開口部5)で形成され前記アノードからのホールの移動を阻止するホールブロッキング層(4)と、前記ホールブロッキング層及び前記ホールブロッキング層に覆われていない前記アノードの上に形成されたホール注入層(6)と、前記ホール注入層の上に形成されたホール輸送層(7)と、前記ホール輸送層と前記カソードの間に形成された電子輸送層兼発光層(8)を有している有機EL素子において、
前記アノード(3)がITOであり、前記ホールブロッキング層(4)が前記化学式(化1)に示すAl 2 O(OXZ) 4 であることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載された有機EL素子は、請求項1又は2記載の有機EL素子(1)において、前記ホールブロッキング層(4)のイオン化ポテンシャルが、前記アノード(3)のイオン化ポテンシャルよりも0.6eV以上大きいことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例である有機EL素子1を図1〜図4を参照して説明する。
図1は本例の有機EL素子1の積層構造を示す断面図である。この図1に示すように、ガラス製の基板2の上には透光性のITOからなるアノード3が形成されている。本例のアノード3は、所定間隔をおいて配置された多数本の帯状の電極からなる。基板2とこれらアノード3の上には、前記化学式(化1)に示すキレート錯体Al2 O(OXZ)4 からなるホールブロッキング層4が形成されている。このホールブロッキング層4は、その真下にあるアノード3から供給されるホールを阻止する機能を有する。図2は、図1の切断線(イ)における横断面の構造を含む模式的な図であり、主としてアノード3とホールブロッキング層4の形状及び位置関係を示している。この図2に示すように、ホールブロッキング層4は、帯状の各アノード3に対応する部分に正方形状の開口部5を有している。開口部5は複数個あり、所定間隔をおいて配置されている。
【0014】
このホールブロッキング層4は、その真下にあるアノード3から、その真上にある後述する有機層にホールが入り込まないように阻止する。また、方形の開口部5の部分においては、ホールの移動を許容して有機層が開口部5の形状で発光するようにする。即ち、発光パターンを区画するための従来の絶縁層に相当する部分である。
【0015】
このホールブロッキング層4は、アノード3からホールが入り込まないように阻止するためのものであるから、イオン化ポテンシャルの値がアノード3よりも高くなければならない。本例のアノード3であるITOのイオン化ポテンシャルは4.5〜5.0eVである。本例のホールブロッキング層4のイオン化ポテンシャルは、これよりも0.6eV以上高いことが必要であり、0.8eV以上高ければさらに好ましい。即ち、本例で使用されるAl2 O(OXZ)4 のイオン化ポテンシャルは、5.8〜6.0eV以上となる。
【0016】
なお、前記イオン化ポテンシャルとは固体表面の電子状態を表す物性値であり、真空準位を基準とした価電子帯最上端のエネルギーのことである。換言すれば、固体から電子を真空中に取り出すに要する最小のエネルギーのことである。
【0017】
本例における上述したイオン化ポテンシャルの数値は、任意のガス雰囲気内で電子を計数できるオープンカウンターを利用した大気中紫外線光電子分析装置を用いて測定したものである。この種の装置としては、例えば理研計器株式会社製のAC−1等が知られている。この装置は、紫外線放出光源から出た200〜360nmの光を分光器で任意の波長に分光し、サンプル表面に照射する。この光子1個のエネルギーEを、E=hc/λ(h:プランク定数、c:光速、λ:波長)から換算すると、6.2〜3.4eVになる。この照射光をエネルギーの低い方から高い方へ掃引していくと、あるエネルギー値から光電効果による電子放出が始まる。このエネルギーをイオン化ポテンシャルと呼ぶ。
【0018】
有機EL素子に使われる有機物質のイオン化ポテンシャルを前記装置によって測定した例を比較のために挙げれば、PVKが5.8、BBOTが5.9、PBDが5.9、TPBが6.0、DCM1が5.6である。
【0019】
図1に示すように、ホールブロッキング層4の上には、化学式(化2)に示すCuPcからなるホール注入層6が形成されている。ホール注入層6は、ホールブロッキング層4の上面に接するとともに、ホールブロッキング層4の開口部5の中に入り込んでアノード3にも接している。
【0020】
【化2】
【0021】
このホール注入層6の上には、化学式(化3)に示すα−NPDからなるホール輸送層7が形成されている。
【0022】
【化3】
【0023】
ホール輸送層7の上には、化学式(化4)に示すAlq3 からなる電子輸送層兼発光層8が形成されている。
【0024】
【化4】
【0025】
電子輸送層兼発光層8の上には、LiF層9とAl層10からなるカソード11が形成されている。
【0026】
上記の積層構造は次のような工程で得られる。ITOのアノード3が形成された基板2を洗浄・乾燥後、真空蒸着装置内に入れて10-5Torrの真空度とする。Al2 O(OXZ)4 を50nm、CuPcを20nm、α−NPDを30nm、Alq3 を50nm蒸着する。一旦真空を解除し、最後に陰極として、LiFを0.5nm、Alを120nm蒸着する。これらの蒸着工程は、前記真空状態とした真空蒸着装置内において一連の工程として行うことができる。Al2 O(OXZ)4 の蒸着は、所定パターンの開口を備えたメタルマスクを用いて行うことができる。
【0027】
この有機EL素子1のアノード3にプラス、カソード11にマイナスの直流電圧を印加した。有機層とアノード3の間にホールブロッキング層4がある部分では、有機層の電子輸送層兼発光層8(Alq3 )は発光しない。これは、アノード3から供給されるホールがホールブロッキング層4で阻止され、これよりも上の有機層に到達せず、カソード11からきた電子と電子輸送層兼発光層8内で再結合することができないからである。これに対し、ホールブロッキング層4の開口部5の部分では、ホール輸送層7はアノード3と直接接しており、このためホールはホール注入層6からホール輸送層7を経て電子輸送層兼発光層8内に入ることができ、ここで電子と再結合して発光する。従って、本例ではホールブロッキング層4の開口部5の形状に相当するパターンの発光が得られる。このように、本例のホールブロッキング層4は、ホールと電子の結合を阻止する電気的な絶縁層として機能しており、ホールと電子の結合を許容して所定のパターンに発光させる領域を区画するために所定パターンの開口部5を有しているのである。
【0028】
このように本例のホールブロッキング層4は、有機EL素子1の積層構造中の設置位置がアノード3とホール注入層6の間であり、所定パターンの開口部5を有する構造を有し、そしてホールと電子の再結合を阻止する絶縁層的な機能を有するという各点において、従来のホールブロッキング層4とは全く異なるものとなっている。即ち、従来のホールブロッキング層4は、発光層とカソードの間に設けられ、特別な開口パターンのない単なる層状であり、ホールが発光層を突き抜けるのを防止して発光層で発光するように制御するためのものである。
【0029】
次に、本例の有機EL素子1の構造において、ホールブロッキング層4の絶縁性について実験結果を参照して説明する。前述した積層構造において開口部5のないホールブロッキング層4を有する素子Aと、前述した積層構造においてホールブロッキング層4を設けない素子Bを、それぞれ作成する。前者Aは、本例の有機EL素子1においてホールブロッキング層4の絶縁部分(開口部5のない部分)に相当し、後者Bは、本例の有機EL素子1においてホールブロッキング層4の開口部5の部分に相当する。これらの素子A,Bに直流電圧を印加し、電流と発光輝度を測定し、それぞれ図3及び図4に示した。
【0030】
図3及び図4に示すように、素子Aは、20V以上の電圧をかけても電流が流れず、発光しなかった。即ち、電気的な絶縁性が確実であることが確認された。また、素子Bは、約5Vで電流が流れはじめ、図示のように発光は電圧の上昇に伴って急速に増加し、約10Vで約2500cd/m2 の輝度が得られた。これらの結果から分かるように、本例の有機EL素子1によれば、ホールブロッキング層4を適当な位置に所定のパターンで配置することにより絶縁層としての機能を発揮させ、発光層を所定のパターンで発光させることができる。
【0031】
このように、本例によれば、アノード3上に蒸着によって所定パターンの開口部5を有するホールブロッキング層4を形成することにより、発光層のアノード配線に対応する部分等が発光する等の不都合を避けて、任意の発光パターンの任意の部分のみを選択的に発光させるように構成できる。また、ホールブロッキング層4はAl2 O(OXZ)4 の蒸着によって形成するので、他の有機層と共に真空装置内の一貫した連続工程で製造できるので、水分の混入を避けられ、製造費用も安くなる。また、本例のホールブロッキング層4は従来の絶縁層に比べて薄く形成できるので開口部における段差が軽減される。
【0032】
従来絶縁層として使用されていたSiO2 は水分を含有しやすく、有機EL素子として使用した際に水分によって表示に悪影響がでていた。しかし、本例のAl2 O(OXZ)4 等の有機のホールブロッキング層4は水を吸いにくいので、このような問題が生じない。また、従来絶縁層として使用されていたSiNはCVD法で被着しており、他の有機層の製造方法と異なる。しかし、本例のAl2 O(OXZ)4 等の有機のホールブロッキング層4は、他の有機層と共に真空装置内における一貫した連続工程で蒸着により製造できるので、水分の混入を避けられ、また製造費用が安くなる。
【0033】
【発明の効果】
本例の有機EL素子によれば、アノードと有機層の間の少なくとも一部分に、アノードからのホールの移動を阻止するホールブロッキング層を設けたので、次のような効果が得られる。
【0034】
ホールブロッキング層の形状(パターン)に応じて発光する領域が区画され、任意の発光パターンの任意の部分のみを選択的に発光させるように構成できる。
【0035】
また、ホールブロッキング層を例えばAl2 O(OXZ)4 等の有機物質の蒸着によって形成することとすれば、他の有機層と共に真空装置内の一貫した連続工程で製造できることとなり、水分の混入を避けられ、また製造費用が安くなる。さらに、従来の無機の絶縁層に比べて薄く形成できるので、パターンの開口部における段差が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である有機EL素子の模式的な断面図である。
【図2】図1の切断線(イ)−(イ)における模式的な断面図である。
【図3】本例の有機EL素子におけるホールブロッキング層の絶縁層としての効果を示すグラフである。
【図4】本例の有機EL素子におけるホールブロッキング層の絶縁層としての効果を示すグラフである。
【図5】従来の有機EL素子の一般的な構造を示す模式的な断面図である。
【図6】発光パターンを区画する絶縁層を備えた従来の有機EL素子を示す図であって、図7の切断線(ハ)−(ハ)における横断面図である。
【図7】発光パターンを区画する絶縁層を備えた従来の有機EL素子を示す図であって、図6の切断線(ロ)−(ロ)における縦断面図である。
【図8】ホールブロッキング層を備えた従来の有機EL素子の断面図である。
【符号の説明】
1 有機EL素子
2 基板
3 アノード
4 ホールブロッキング層
5 開口部
6 ホール注入層
7 ホール輸送層
8 電子輸送層兼発光層
11 カソード[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an organic electroluminescent element (hereinafter referred to as an organic EL element) in which a hole transport layer, a light emitting layer, or the like made of an organic compound is laminated between a pair of electrodes at least one of which is transparent.
[0002]
[Prior art]
The organic EL element has a structure in which a thin film containing a fluorescent organic compound is sandwiched between a cathode and an anode, and excitons (excitons) are generated by injecting electrons and holes into the thin film and recombining them. This is a display element that performs display using light emission (fluorescence / phosphorescence) when this exciton is deactivated.
[0003]
One basic configuration of the organic EL element is shown in FIG. This organic EL element has an
[0004]
According to the structure of the organic EL element, a region between the
[0005]
As described above, Alq 3 is used as a light emitting layer in the conventional organic EL element, but Alq 3 also transports holes, so that holes injected from the hole transport layer are not separated from electrons in the light emitting layer. It is conceivable that the current does not contribute to light emission because it does not recombine but penetrates the light emitting layer to reach the cathode.
[0006]
Therefore, in order to reduce the reactive current of the organic EL element and improve the light emission efficiency, a structure that restricts the position where holes and electrons recombine using a hole blocking layer as shown in FIG. 8 has been proposed. That is, the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional organic EL element, there are the following problems when the insulating layer for partitioning the display pattern is made of polyimide. First, in the case where the film is formed by a wet process, the running cost increases because of the photolithography process. In addition, when the film formation is performed by a dry method, the polymerization vapor deposition method is used. However, this requires a long running cost because the film formation takes time. Next, when the insulating layer is made of SiO 2 in the conventional organic EL element, there are the following problems. That is, SiO 2 is hydrophilic and easily adsorbs water, and water that is physically adsorbed in the manufacturing process is gradually released after the device is formed, so that the display performance of the device is gradually deteriorated.
[0008]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a novel structure for a display pattern section suitable for an organic EL element with low manufacturing cost and low moisture adsorption.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The organic EL device (1) according to
It said anode (3) is ITO, and characterized in that the hole blocking layer (4) is Al 2 O (OXZ) 4 shown in the chemical formula (Formula 1).
[0010]
The organic EL device (1) according to
It said anode (3) is ITO, and characterized in that the hole blocking layer (4) is Al 2 O (OXZ) 4 shown in the chemical formula (Formula 1).
[0011]
The organic EL device according to
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a laminated structure of the
[0014]
This
[0015]
Since the
[0016]
The ionization potential is a physical property value representing the electronic state of the solid surface, and is the energy at the uppermost end of the valence band based on the vacuum level. In other words, it is the minimum energy required to extract electrons from a solid in a vacuum.
[0017]
The numerical value of the above-mentioned ionization potential in this example is measured using an atmospheric ultraviolet photoelectron analyzer using an open counter capable of counting electrons in an arbitrary gas atmosphere. As this type of apparatus, for example, AC-1 manufactured by Riken Keiki Co., Ltd. is known. In this apparatus, light of 200 to 360 nm emitted from an ultraviolet emission light source is dispersed into an arbitrary wavelength by a spectroscope and irradiated on a sample surface. When the energy E of one photon is converted from E = hc / λ (h: Planck's constant, c: speed of light, λ: wavelength), it becomes 6.2 to 3.4 eV. When this irradiation light is swept from low energy to high energy, electron emission due to the photoelectric effect starts from a certain energy value. This energy is called the ionization potential.
[0018]
For example, PVK is 5.8, BBOT is 5.9, PBD is 5.9, TPB is 6.0, when the ionization potential of the organic substance used in the organic EL element is measured by the above apparatus. DCM1 is 5.6.
[0019]
As shown in FIG. 1, a hole injection layer 6 made of CuPc represented by the chemical formula (Formula 2) is formed on the
[0020]
[Chemical 2]
[0021]
On the hole injection layer 6, a hole transport layer 7 made of α-NPD represented by the chemical formula (Formula 3) is formed.
[0022]
[Chemical 3]
[0023]
On the hole transport layer 7, an electron transport layer / light-emitting
[0024]
[Formula 4]
[0025]
On the electron transport /
[0026]
The above laminated structure is obtained by the following process. The
[0027]
A positive DC voltage was applied to the
[0028]
Thus, the
[0029]
Next, in the structure of the
[0030]
As shown in FIGS. 3 and 4, the element A did not emit light even when a voltage of 20 V or higher was applied, and no current flowed. That is, it was confirmed that the electrical insulation was reliable. In the element B, a current started to flow at about 5 V, and as shown in the figure, the light emission increased rapidly as the voltage increased, and a luminance of about 2500 cd / m 2 was obtained at about 10 V. As can be seen from these results, according to the
[0031]
As described above, according to this example, the
[0032]
Conventionally, SiO 2 that has been used as an insulating layer easily contains moisture, and when used as an organic EL device, the display has an adverse effect due to moisture. However, since the organic
[0033]
【The invention's effect】
According to the organic EL device of this example, the hole blocking layer that prevents the movement of holes from the anode is provided at least in a part between the anode and the organic layer, and therefore the following effects can be obtained.
[0034]
A region that emits light is defined according to the shape (pattern) of the hole blocking layer, and only an arbitrary portion of an arbitrary light emission pattern can be selectively made to emit light.
[0035]
If the hole blocking layer is formed by vapor deposition of an organic material such as Al 2 O (OXZ) 4 , it can be manufactured in a continuous process in a vacuum apparatus together with other organic layers. It is avoided and the manufacturing cost is low. Furthermore, since it can be formed thinner than a conventional inorganic insulating layer, the step in the opening of the pattern is reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of an organic EL element which is an example of an embodiment of the present invention.
2 is a schematic cross-sectional view taken along the section line (A)-(A) in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a graph showing the effect of a hole blocking layer as an insulating layer in the organic EL device of this example.
FIG. 4 is a graph showing the effect of a hole blocking layer as an insulating layer in the organic EL device of this example.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing a general structure of a conventional organic EL element.
6 is a view showing a conventional organic EL device having an insulating layer for partitioning a light emitting pattern, and is a cross-sectional view taken along the section line (c)-(c) of FIG.
7 is a view showing a conventional organic EL device having an insulating layer for partitioning a light emitting pattern, and is a longitudinal sectional view taken along the section line (B)-(B) in FIG.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a conventional organic EL device having a hole blocking layer.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記アノードがITOであり、前記ホールブロッキング層が化学式(化1)に示すAl 2 O(OXZ) 4 であることを特徴とする有機EL素子。
The anode is ITO, an organic EL device wherein the hole blocking layer is Al 2 O (OXZ) 4 represented by the chemical formula (Formula 1).
前記アノードがITOであり、前記ホールブロッキング層が化学式(化1)に示すAl 2 O(OXZ) 4 であることを特徴とする有機EL素子。
The anode is ITO, an organic EL device wherein the hole blocking layer is Al 2 O (OXZ) 4 represented by the chemical formula (Formula 1).
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