JP3952595B2 - High sensitivity heat sensitive stencil film - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キセノンフラッシュランプやサーマルヘッド、レーザー等による熱を受けることにより穿孔製版される感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルムに関し、とくに、穿孔性、印刷時の鮮明度に優れた高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
感熱孔版印刷原紙としては、通常、感熱孔版印刷原紙用フィルムと多孔性支持体とを接着剤で貼り合せたものが使用され、感熱孔版印刷原紙用フィルムとしては、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体フィルムやポリプロイレンフィルム、ポリエチレンテレフタレート共重合体フィルムが使用され、多孔性支持体としては、薄葉紙やテトロン紗等が使用されてきた(例えば特開昭53−49519号公報)。
【0003】
しかしながら、これらには次のような欠点があった。
(1)黒色の薄い文字が出にくく、階調性が悪い。
(2)ベタ印刷したとき、印刷ムラが出やすい。
(3)印刷部分に濃淡が出、鮮明なものが得られにくい。
(4)部分的に文字の太さのムラを生じやすい。
特に、厚み2μm前後のポリエステル系樹脂フィルムが、サーマルヘッドにより製版される感熱孔版原紙用フィルムとして用いられている。感熱孔版印刷は、静電複写に比べて多数枚印刷時のコストが安く、高速印刷が可能である。ところが、ファーストコピーが出るまでに原稿を製版する必要があるため、時間がかかるという欠点がある。したがって、より穿孔性が良く、より短時間で所望の穿孔を行うことのできる感熱孔版原紙用フィルムが求められている。
【0004】
また、現在画像は300〜400dpiが主流であるが、文字や写真等の画質をより鮮明にするためにドット密度を上げる必要がでてきた。例えば300dpiの場合、穿孔される孔の大きさは1ドット当たり約80μmとなるが、これが600dpiになると孔の大きさは、半分の約40μmになる。この孔はサーマルヘッドの発熱素子からの熱によって穿孔されるわけであるが、従来のフィルムを用いた感熱孔版原紙でドット密度の高いものを印刷しようとすると、孔の大きさや形状が不十分で印刷が不鮮明となりやすく、むやみにサーマルヘッドのエネルギーを上げようとすると、孔が拡がり過ぎて隣どうしの孔が連結してしまい、印刷時にインクが過剰に転写して文字が滲んだり写真等の階調性が不十分になっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、上記欠点を解消せしめ、文字印刷及びベタ印刷共に鮮明で階調性が高く、印刷ムラがなく、かつ、製版時間を短くし、ドット密度のより高い印刷が可能な高感度の感熱孔版印刷原紙を安定に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の高感度感熱孔版印刷原紙用フイルムは、厚み0.5〜4μmの二軸延伸ポリエステルフイルムであって、フィルム表面の三次元表面中心面平均粗さSRa[nm]が20<SRa<40であって、該フイルムが下式を満足することを特徴とするものからなる。
[S(Tmax)−Y(Tmax)]+[S(Tmax+30)−Y(Tmax+30)]+[S(Tmax+60)−Y(Tmax+60)]≧160・・式(1)
Tm―Tmax>60[℃]・・式(2)
ここで、
Tmax[℃]:フイルムの熱収縮応力の最大値を示す温度
Tm[℃]:フイルムの融点。ただし、複数の融点がある場合には、最も低温側の融点。S(T)[g/mm2 ]:温度T[℃]における熱収縮応力
Y(T)[kg/mm2 ]:温度T[℃]におけるフイルムの引張弾性率である。
【0007】
感熱孔版印刷原紙の穿孔時には、サーマルヘッドからフイルムに瞬間的に与えられる熱により、フイルムの孔が熱収縮力で拡がっていこうとするが(孔が大きくなる方向に拡がっていこうとするが)、その際、サーマルヘッドの熱を受けたフイルムの剛性がその孔の拡がりを阻害する。そこで、ある温度でのフイルムの収縮力と弾性力の差が大きいほど、フイルムの剛性に抗して熱収縮力で孔が拡がりやすくなり、より短時間で所望の穿孔を行うことができることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
すなわち、本発明では、フイルムの熱収縮応力の最大値を示す温度Tmax[℃]、Tmaxよりも30℃高い温度、Tmaxよりも60℃高い温度のそれぞれにおける、熱収縮応力S(T)[g/mm2 ]と引張弾性率Y(T)[kg/mm2 ]との差の合計が、後述の実施例に示すように160以上になるようにすることによって、この温度領域において、総合的にみて、フイルムの熱収縮力がフイルムの剛性に打ち勝つようにし、それによって、穿孔される孔を拡がりやすくして、より短時間で所望の穿孔を行うことができるようにしている。
【0009】
穿孔性が向上される結果、サーマルヘッドのエネルギーを増大させることも可能となり、かつ、所望サイズの孔が容易に穿孔される結果、孔同士の連結等の不都合の発生も容易に回避でき、原紙穿孔時間の短縮と同時に、ドットサイズの向上や階調性の向上が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、詳細に説明する。
本発明に係る高感度感熱孔版印刷原紙用フイルムは、二軸延伸ポリエステルフイルムからなる。未延伸フイルムや一軸延伸フイルムでは、特定の温度における所望の高い熱収縮応力が得られない。
【0011】
本発明においてポリエステルとは、二塩基酸とグリコールを構成成分とするポリエステルであり、芳香族二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、ナトリウムスルホイソフタル酸、ジブロモテレフタル酸などを用いることができる。脂環族二塩基酸としては、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などを用いることができる。また、脂肪族二塩基酸としては、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸などを用いることができる。グリコールとしては、脂肪族ジオールとしてエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールなどを用いることができ、芳香族ジオールとして、ナフタレンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ハイドロキノン、テトラプロモビスフェノールAなどを用いることができ、脂環族ジオールとしては、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなどを用いることができる。
【0012】
さらに、ポリエステルが実質的に線状である範囲内で3官能以上の多官能化合物、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸、没食子酸などを共重合してもよく、また単官能化合物、例えばo−ベンゾイル安息香酸、ナフトエ酸等を添加反応させてもよい。またポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルやポリカプロラクトンに代表される脂肪族ポリエステルなどを共重合してもよい。
【0013】
ポリエステルは2種以上のものをブレンドしてもよく、例えば50%以上がポリエステルであれば、ポリエステル以外のものをブレンドしてもよい。
【0014】
本発明に係る高感度感熱孔版印刷原紙用フイルムを構成する二軸延伸ポリエステルフイルムにおいては、
[S(Tmax)−Y(Tmax)]+[S(Tmax+30)−Y(Tmax +30)]+[S(Tmax+60)−Y(Tmax+60)]≧160を満足することが必要である。
ここで、
Tmax[℃]:フイルムの熱収縮応力の最大値を示す温度
S(T)[g/mm2 ]:温度T[℃]における熱収縮応力
Y(T)[kg/mm2 ]:温度T[℃]におけるフイルムの引張弾性率である。
【0015】
上記式により得られる値が160未満だと、熱収縮による孔の拡がり力がその温度におけるフイルムの剛性に対して十分でなく、孔が十分に拡がらず、印刷濃度が低く、文字や絵がかすれるおそれがある。
【0016】
好ましくはフイルムの熱収縮応力の最大値を示す温度Tmax[℃]において、S(Tmax)−Y(Tmax)>0を満たす。この温度Tmaxおいて、この式の値が0以下になると、より低エネルギーでの穿孔が不十分となり、穿孔時間が長くなったり、穿孔不良の原因となる。
【0017】
フイルムの融点Tmと上記Tmaxとの関係は、
Tm−Tmax>60〔℃〕
であることが必要である。これによって、上記(Tmax+30)〔℃〕、(Tmax+60)〔℃〕を含む温度領域の意味が生じるとともに、フイルムの融点Tm[℃](Tmが複数ある場合は低温側の温度)とTmax〔℃〕との差が60℃より小さいと、十分な穿孔径が得られない(孔が大きく開かない)おそれがある。
【0018】
このフイルムの融点Tm[℃]は230℃よりも低いことが好ましい。望ましくは225℃以下、更には望ましくは220℃以下である。フイルムの融点が230℃以上になると、穿孔が不十分となり文字がかすれたり、ベタ部分が薄くなったり階調性が不十分となるおそれがある。フイルム部分をサーマルヘッドの熱で穿孔するには、まずフィルム部分が熱によって溶融する必要があるため、フイルム部分の融点は低い方が望ましい。いくつかのポリエステルをブレンドした場合、融点が複数検出されることがあるが、その際はより低温側の融解ピークが230℃以下であればよい。
【0019】
フイルムのTmaxにおける熱収縮応力S(Tmax)[g/mm2 ]は、300<S(Tmax)<2000の範囲にあることが好ましく、より好ましくは500<S(Tmax)<1500の範囲である。熱収縮応力S(Tmax)が300[g/mm2 ]よりも小さいと孔が開かない。また、2000[g/mm2 ]よりも大きいと、独立穿孔性がなくなり、文字が滲んだり、ベタ印刷をした時にインクが出過ぎて裏写りの原因になるおそれがある。
【0020】
また、本発明におけるフイルム部分の熱収縮率は、65℃において特定値をとることが望ましい。65℃における熱収縮率は、印刷原紙のカールと関係がある。本発明の印刷原紙はフイルム部分と多孔性支持体の2層構造であるため、フイルム側が寸法変化すると印刷原紙は容易にカールしてしまう。カールが大きくなると、印刷原紙の取り扱い性が悪化し、孔版印刷機内での原紙の搬送性が不良となり、原紙詰まり等の原因となる。カールはフィルムと多孔性支持体をラミネートした時の歪みによって起こったり、常温での保存中や輸送中に発生する。また、印刷する版胴部分にマスターが均一にセットされないため、印刷斑がでやすい。このカールを抑えるためには、65℃における熱収縮率が2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下、更には1.0%以下が好ましい。原紙の搬送性を向上させるには、縦方向のカールが小さくする方がよいため、65℃の熱収縮率は特に縦方向が小さい方が好ましい。
【0021】
また、本発明においては、フイルム表面の三次元表面中心面平均粗さSRa[nm]が20<SRa<40であることが必要であり、好ましくは20<SRa<35である。SRaが20[nm]よりも小さいと、フイルムの巻きが悪化し、生産性が落ちたり、和紙とのラミネート時のしわの発生原因となる。更には穿孔時にスティックを起こしやすい。SRaが40[nm]よりも大きいと、穿孔にむらが生じて、文字がかすれたり、印刷むらとなりやすい。
【0022】
フイルムの表面特性を規定したものとしては、例えば特開平2−307788号公報や特開平3−208690号公報等に見受けられるが、ただ単に一次元の表面粗さや突起数で規定したものに過ぎなかった。また、特開昭63−286396号公報ではフィルムの厚みと粒子の大きさの関係が示されているが、フィルムの面内でみた表面状態には言及されていなかった。高画質化の流れの中で、仮にドット密度が600dpiになると、サーマルヘッドにおける1ドット当たりの発熱素子部分の大きさは約42μm以下となることがわかる。つまり、穿孔性を高めるために、40μm程度のミクロの領域でのサーマルヘッドと穿孔されるフィルムの三次元の表面状態が密接に関係することを見いだした。また、一般的にはフィルム部分が薄くなればなるほど穿孔感度は向上する、すなわち、より少ないエネルギーで穿孔できるが、フィルムの厚みが薄くなればなるほど、より少ないエネルギーで効率良く穿孔させるために、フィルムの厚みと表面状態にも密接な関係があることを見いだした。例えば、SRaが40[nm]を越えると穿孔感度が大幅に低下し十分な穿孔面積が得られず、仮にサーマルヘッドのエネルギーを上げたとしても隣同士の孔が連結するといった問題がでてくる。また、SRaが20[nm]よりも小さいと、上述のごとく、フイルムの巻きが悪化し、生産性が落ちたり、和紙とのラミネート時のしわの発生原因となる。
【0023】
本発明において、フィルムの表面形態を上記の好ましい範囲とするには、後述の製造方法において押出に供される熱可塑性樹脂として不活性粒子を含んだマスターポリマーを作り、主成分のポリマーとブレンドすることが望ましい。この場合、マスターポリマーは主成分のポリマーより融点が0〜100℃、好ましくは20〜80℃高いもので、及び/又は極限粘度が0.2〜1.0高いものが好ましい。なおかつ主成分ポリマーとマスターポリマーは互いにある程度以上相溶性のあることが好ましい。
【0024】
さらに、特定の表面形態は、押出時の剪断応力やフィルターの目付、押出条件、更には縦・横の延伸条件、熱固定温度条件等によってもある程度はコントロールできることは言うまでもない。
【0025】
含有させる不活性粒子としては、元素周期第IIA、IIIB、IVA、IVB族の元素の酸化物もしくは無機塩から選ばれた粒子、例えば合成又は天然品として得られる炭酸カルシウム、湿式シリカ(二酸化ケイ素)、乾式シリカ(二酸化ケイ素)、ケイ酸アルミニウム(カオリナイト)、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム等を用いることができる。
【0026】
上記不活性粒子の平均粒子径としては、0.1〜3μmの範囲にあることが好ましい。さらに、該不活性粒子のマスターチップ濃度は、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜7重量%であるのが特定の表面形態を作る上から好ましい。
【0027】
感熱フイルム中の不活性粒子濃度は粒子種、粒径等によっても変わるが、0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%であることが特定の表面形態を得る上で好ましい。
【0028】
本発明において、フィルムには、閃光照射する波長域に吸収ピークをもつ添加剤等を添加してもよい。また、その他必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、帯電防止剤、染料、顔料などの添加剤を配合してもよい。
【0029】
なお、フィルムを2層以上の構造にし、いずれかの層に不溶性粒子やその他添加剤等を添加するようにしてもよい。その際、各層は共押出してもよくまた押出ラミネート法やコーティング法によって積層してもよい。
【0030】
次に本発明に係るポリエステルフイルムの製造方法について説明するが、かかる例に限定されるものではない。
乾燥したポリマーチップを押出機に供給し、該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをスリット状の吐出口を有するTダイから押し出し、冷却ロールに密着固化してキャストフイルムを得る。溶融シートと冷却ロールの密着性を向上させるには、通常、静電印加密着法および/または液面塗布密着法を採用することが好ましい。該キャストフイルムは更に二軸に延伸される。好ましくは、ポリマーのガラス転移温度以上、例えば40〜120℃に加熱したロール群で長手方向(縦方向)に2.3〜7倍延伸し、次いで幅方向(横方向)に好ましくは45〜120℃で3〜7倍に延伸する。なお、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることができるが、その場合も最終的な延伸倍率が上記範囲に入ることが好ましい。また、前記キャストフイルムを、面積倍率が6〜30倍になるように同時二軸延伸することも可能である。
【0031】
かくして得られたフイルムを熱処理するが、必要に応じ熱処理を行う前または後に再度縦及び/または横方向に延伸してもよい。熱処理温度は70〜180℃、好ましくは80〜150℃であり、熱処理時間は通常1秒〜5分である。この熱処理条件で熱収縮特性を調整することができる。また、熱処理後のフイルムの冷却速度も熱収縮特性に影響する。例えば、熱処理後、フイルムを急冷あるいは徐冷、あるいは中間冷却ゾーンを設けることで加熱収縮応力を調整することができる。また、特に特定の熱収縮特性を付与するために、熱処理時あるいはその後の徐冷ゾーンにおいて縦方向及び/または横方向に弛緩してもよい。
【0032】
フイルムには必要に応じコーティングを施すこともできる。本発明の場合、フイルムに離型層を設けることにより、スティック防止性および原稿との癒着防止性を付与したり、あるいは多孔性支持体との接着性や帯電防止性を付与することもできる。塗液には防爆性や環境汚染の点で水溶解、乳化または懸濁したものが用いられる。塗布層は結晶配向完了後の二軸延伸フイルムに塗布する方法あるいは結晶配向完了前のフイルムに塗布した後延伸する方法があるが、本発明の効果をより顕著に発現させるためには後者の方法が特に好ましい。塗布する方法は特に限定されないが、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、キスコーター、バーコーター等を用いて塗布するのが好ましい。また、塗布する前に必要に応じて塗布面に空気中その他種々の雰囲気中でコロナ放電処理を施しておいてもよい。
【0033】
また、本発明における塗布層には、必要に応じて消泡剤、塗布性架橋剤、増粘剤、有機系潤滑剤、無機系粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発砲剤、染料、顔料等を含有せしめてもよい。
【0034】
また、必要に応じて、塗布層中に無機粒子を添加してもよいが、その代表例を挙げれば、好ましくは平均粒径1μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下、特に好ましくは0.2μm以下のもので、具体的にはカオリン、シリカ、シリカゾル、炭酸カルシウム、酸化チタン、バリウム塩、アルミナ、硫化モリブデン、カーボンブラック、ジルコニウム類等を用いることができるが、これらに限定されるのではない。
【0035】
また、本発明に係るフイルムは剥離性に優れた他の熱可塑性ポリマー(II)との積層フィルムから剥離分解して二軸延伸ポリエステルを得てもよい。こうすることにより、薄いフィルムを安定に製膜することができる。ポリマー(II)としては、ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、フッ素ポリマー等から選ばれた任意のポリマーである。
【0036】
(II)層は本発明フイルム(I)層と剥離する時の剥離力が10g/cm以下、好ましくは0.1〜2g/cm、さらに好ましくは0.2〜0.8g/cmの範囲にあることが好ましい。剥離力が小さすぎると、延伸やフイルム搬送時にフイルム層間の剥離が起り、均一な延伸ができなかったり、延伸ロールにフイルムが巻きついたり、フイルム搬送時にフイルムが剥離してしわや破れなどのトラブルが生じることがある。逆に剥離力が大きすぎると、高速で剥離できず、フイルムが破れたり、ピンボールを生じたりする。従って、剥離力を上記範囲内に保持するためには、ポリマー、特に(II)層中に0.001〜1重量%、好ましくは0.005〜0.5重量%の非粒子系滑剤が含有されているのがよい。
【0037】
非粒子系滑剤とは、常温で液体あるいは常温で固体であっても、融点あるいは軟化温度が200℃以下の物質で、フイルム滑性を付与するものであればよく、具体例を示せば、次のような物質である。
【0038】
なお、これらの物質の2種類以上がフイルム中に含有されている場合は、それらの合計量が上記含有量範囲内にあればよい。
【0039】
非粒子系滑剤の具体的な例としては、
(1)脂肪族炭化水素
流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然パラフィン、合成パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど。
(2)高級脂肪酸又はその金属塩
ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ヒドロキシステアリン酸、硬化油、モンタン酸ナトリウムなど。
(3)脂肪族アミド
ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ベヘンアミド、メチレンビスステアラミドなど。
(4)脂肪酸エステル
n−ブチルステアレート、メチルヒドロキシステアレート、ミリシルセロチネート、多価アルコール脂肪酸エステル、エステル系ワックスなど。
(5)脂肪酸ケトン
ケトンワックスなど。
(6)脂肪酸アルコール
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールなど。
(7)脂肪酸と多価アルコールの部分エステルグリセリン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステルなど。
(8)非イオン系界面活性剤
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエイチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなど。
(9)シリコン油
直鎖状メチルシリコン油、メチフェニルシリコン油、変性シリコン油など。
(10)フッ素系界面活性剤
フルオロアルキルカルボン酸、バーフルオロアルキルカルボン酸、モノパーフルオロアルキルエチルルリン酸エステル、パーフルオロアルキルスルホン酸塩など。
【0040】
なお、上記の非粒子系滑剤として、平均粒径0.001〜1μmの無機微粒子、例えば乾式シリカ、湿式シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリン、カオリナイト、クレイ、タルク、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、水酸化アルミイウムなどを、(I)層及び/又は(II)層中に0.01〜0.5重量%含有せしめておくと、非粒子系滑剤の効果が相乗的に高め得る場合が多い。
【0041】
かくして得られたポリエステルフイルムは、常法に従って所定の多孔性支持体を公知の接着剤を用いてラミネートすることにより、感熱孔版印刷原紙とすることができる。
【0042】
また、フイルムを製造する工程において、無延伸フイルムもしくは一軸延伸フイルムに多孔性支持体を貼り合わせて同時に延伸を行ってもよく、あるいはフイルムを二軸延伸した段階で多孔性支持体を貼り合わせて巻き取ってもよい。
【0043】
本発明の印刷原紙のカール低減のため、フイルムをロール状態のまま40〜60℃で3時間から7日間、好ましくは45〜55℃で10時間〜4日間エージング処理してもよい。
【0044】
〔物性の測定法〕
以下に、本発明の規定および評価に用いた物性の測定法について説明する。
(1)熱収縮応力
フイルムを試料幅10mm、長さ10cmに切り、チャック間50mmにして、(株)西山製作所製熱収縮応力測定機で常温より10℃/分の昇温速度で加熱したときに発生する収縮力を測定し、温度に対する収縮応力を求めた。初期荷重は1gとし、応力を求める際は昇温前のフイルムの断面積値を使用した。
【0045】
(2)三次元表面中心面平均粗さSRa
(株)小坂研究所製、微細形状測定器(型式:ET−30HK)を使用し、触針径円錐型2μR、カットオフは0.25mm、測定長(X方向)0.5μm、Y方向送りピッチ5μm、記録本数80本とした。
【0046】
(3)融点
ポリエステル10mgを、PERKIN ELMER社製示差走査型熱量計(DSC−2型)にセットし、窒素気流下で20℃/分の速度で昇温していき、結晶融解吸熱ピークの頂点を融点とした。
【0047】
(4)熱収縮率
フイルムを幅10mm、長さ300mmに採取し、23℃、60%RHの雰囲気に30分間放置し、その雰囲気下でその被測定サンプルに約200mmの間隔で印を付け、リニアスケール測長機を用いてその印の間隔を測定しその値をAとする。次に被測定サンプルは、張力フリーの状態で65℃の温度に設定した熱風オーブン中に1時間放置して熱処理し、次いで23℃、60%RHの雰囲気下で1時間冷却、調湿後、先につけた印の間隔を測定しその測定値をBとする。このとき、次式により熱収縮率xを求める。
x[%]=100(A−B)/A
【0048】
(5)引張弾性率
フイルムを試料幅10mm、長さ15cmに切り、チャック間100mmにして引張速度10mm/分で引張試験機にて測定した。引張弾性率は、得られた荷重−伸び曲線の立ち上がり部の接線により計算した。測定は小型のオーブンの中を予め所定の温度に設定しておき、引張試験機のチャックにはさんだサンプル部分にそのオーブンを移動し10秒後に引っ張りを開始して測定した。
【0049】
(6)感熱孔版印刷実用特性
フイルムと和紙を貼りあわせて原紙を作成した。得られた原紙をサーマルヘッドにより、印加エネルギー0.09mJおよび0.12mJにて文字画像および16段階の階調画像を製版した。製版された原紙のフイルム側から顕微鏡で階調画像部の穿孔状態を観察し、以下の項目について評価した。
【0050】
(i)穿孔感度
○:所定の穿孔が確実に行なわれ良好。
△:部分的に所定の穿孔が得られないところがあるが、実用上問題ない。
×:所定の穿孔が得られないところが数多くあり、実用上支障がある。
【0051】
(ii)独立穿孔性
○:ドットごとが独立に穿孔している。
△:ほぼ独立に穿孔しており、実用上問題ない。
×:隣どうしのドットが連結しており、実用上支障がある。
また、製版原紙を用い、理想科学工業(株)製リソグラフAP7200印刷機を用いて印刷し、得られた文字、画像について下記特性を目視で判定した。
【0052】
(iii)文字印刷性
▲1▼文字の欠落の有無
▲2▼文字の太さムラの有無
▲1▼、▲2▼の点で明らかに使用不可能なものを×印で、全く問題のないものを○印で、欠落、太さムラはあるが使用可能なものを△印で示した。
【0053】
(iv)ベタ印刷性の評価
●(丸で中が黒く塗り潰されたもの)でその径が0.5、1.0、3.0、10.0及び30.0mmφである原紙を用いて、製版、印刷したものを次の様に評価した。
▲1▼ベタ印刷の原紙サイズとの対応性
▲2▼ベタ印刷の濃淡ムラの評価
▲1▼、▲2▼において、明らかに使用不可能なものを×印で、全く問題のないものを○印で、問題はあるが使用可能なものを△印で示した。
【0054】
【実施例】
実施例1
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:83/17)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.2μmの炭酸カルシウム粒子を0.6重量%、平均粒径1.5μmのシリカ粒子を0.04重量%添加して、固有粘度0.7の共重合ポリエステルを得た。
【0055】
このポリマーを275℃でシート状に押出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フイルムを縦方向に105℃4.6倍、横方向に82℃、4.7倍延伸し、更に120℃5秒間、90℃2秒間熱処理を施し、厚み1.7μmの二軸延伸フイルムを製造した。
【0056】
実施例2
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:90/10)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.2μmのシリカ粒子を1.2重量%添加して、固有粘度0.75の共重合ポリエステル(ポリマーA)を得た。ポリマーBとして固有粘度0.85のポリブチレンテレフタレートを作成した。ポリマーA50重量部とポリマーB50重量部を均一にブレンドし270℃でシート状に押出し、30℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フイルムを縦方向に70℃3.7倍、横方向に80℃、4.0倍延伸し、更に続けて100℃、1.2倍延伸を施し、90℃5秒間熱処理後、厚み1.5μmの二軸延伸フイルムを製造した。得られたフイルムをロール状態で48℃15時間エージング処理を施した。
【0057】
実施例3
ジカルボン酸成分として2,6−ナフタレンジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:85/15)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.2μmのシリカ粒子を1.2重量%添加して、固有粘度0.65の共重合ポリエステル(ポリマーA)を得た。ポリマーBとして固有粘度0.85のポリブチレンテレフタレートを作成した。ポリマーA50重量部とポリマーB50重量部を均一にブレンドし280℃でシート状に押出し、30℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フイルムを縦方向に80℃3.7倍、横方向に950℃、4.0倍延伸し、更に続けて100℃、1.2倍延伸を施し、90℃5秒間熱処理後、厚み1.7μmの二軸延伸フイルムを製造した。得られたフイルムをロール状態で48℃15時間エージング処理を施した。
【0058】
比較例1
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル/イソフタル酸ジメチル(モル比:80/20)、グリコール成分としてエチレングリコールを用いて常法により重合し、これに平均粒径1.5μmのシリカ粒子を0.5重量%添加して、固有粘度0.7の共重合ポリエステルを得た。
このポリマーを275℃でシート状に押出し、25℃に設定した回転冷却ドラム上に静電印加法を利用して冷却固化させた。ついで、フイルムを縦方向に105℃4.2倍、横方向に82℃、3.8倍延伸し、更に140℃、5秒間熱処理を施し、厚み2.0μmの二軸延伸フイルムを製造した。
【0059】
【表1】

Figure 0003952595
【0060】
表1から分かるように、本発明に係るフイルムでは、独立穿孔性、文字印刷性、ベタ印刷性にすぐれ、かつ、穿孔感度も十分に実用に供することのできる高感度のものが得られた。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高感度感熱孔版印刷原紙用フイルムによれば、独立穿孔性がよく、文字印刷及びベタ印刷共に鮮明で階調性が高く、印刷ムラがなく、かつ、製版時間を短くでき、ドット密度のより高い印刷が可能な高感度の感熱孔版印刷原紙を安定して提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyester film for thermal stencil printing base paper that is perforated and made by receiving heat from a xenon flash lamp, a thermal head, a laser, or the like, and in particular, high-sensitivity thermal stencil printing excellent in perforation and sharpness during printing. The present invention relates to a polyester film for base paper.
[0002]
[Prior art]
As the heat-sensitive stencil sheet, a film obtained by laminating a film for a heat-sensitive stencil sheet and a porous support with an adhesive is usually used. As the film for a heat-sensitive stencil sheet, a vinyl chloride / vinylidene chloride copolymer is used. A film, a polypropylene film, a polyethylene terephthalate copolymer film are used, and a thin paper, Tetron or the like has been used as a porous support (for example, JP-A-53-49519).
[0003]
However, these have the following drawbacks.
(1) Black thin characters are difficult to appear and gradation is poor.
(2) When solid printing is performed, uneven printing tends to occur.
(3) The printed portion is shaded and it is difficult to obtain a clear one.
(4) Character thickness unevenness tends to occur partially.
In particular, a polyester-based resin film having a thickness of about 2 μm is used as a film for heat-sensitive stencil paper made by a thermal head. Heat-sensitive stencil printing is cheaper when printing many sheets than electrostatic copying, and high-speed printing is possible. However, there is a disadvantage that it takes time because the original must be made before the first copy is made. Therefore, there is a demand for a film for heat-sensitive stencil paper that has better perforation properties and can perform desired perforation in a shorter time.
[0004]
Further, the current image is mainly 300 to 400 dpi, but it has been necessary to increase the dot density in order to make the image quality of characters and photographs clearer. For example, in the case of 300 dpi, the size of the hole to be perforated is about 80 μm per dot, but when this is 600 dpi, the size of the hole is about 40 μm, which is a half. These holes are punched by heat from the heating element of the thermal head. However, when printing high-density stencil paper using conventional film with high dot density, the size and shape of the holes are insufficient. When printing tends to be unclear and the energy of the thermal head is increased unnecessarily, the holes expand too much and the holes next to each other are connected to each other. The tonality was insufficient.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the object of the present invention is to eliminate the above-mentioned drawbacks, and for both character printing and solid printing to be clear and high in gradation, to have no printing unevenness, to shorten the plate making time, and to enable printing with higher dot density. It is to provide a heat-sensitive stencil sheet with high sensitivity.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, the highly sensitive heat-sensitive stencil film of the present invention is a biaxially stretched polyester film having a thickness of 0.5 to 4 μm,The three-dimensional surface center plane average roughness SRa [nm] of the film surface is 20 <SRa <40,The film is characterized by satisfying the following formula.
[S (Tmax) −Y (Tmax)] + [S (Tmax + 30) −Y (Tmax + 30)] + [S (Tmax + 60) −Y (Tmax + 60)]≧ 160 ・ ・ Formula (1)
Tm-Tmax> 60 [° C.] Formula (2)
here,
Tmax [° C.]: temperature indicating the maximum value of heat shrinkage stress of the film
Tm [° C.]: Melting point of film. However, if there are multiple melting points, the melting point on the lowest temperature side.S (T) [g / mm2]: Thermal shrinkage stress at temperature T [° C]
Y (T) [kg / mm2]: The tensile elastic modulus of the film at a temperature T [° C.].
[0007]
When perforating a heat-sensitive stencil sheet, the film's holes try to expand due to heat shrinkage due to the heat instantaneously applied from the thermal head to the film (although it tries to expand in the direction of increasing the hole) At that time, the rigidity of the film that receives the heat of the thermal head hinders the expansion of the hole. Therefore, it has been found that the larger the difference between the shrinkage force and the elastic force of the film at a certain temperature, the easier the hole can be expanded by the heat shrinkage force against the rigidity of the film, and the desired perforation can be performed in a shorter time. The present invention has been completed.
[0008]
  That is, in the present invention, the heat shrinkage stress S (T) [g at the temperature Tmax [° C.] indicating the maximum value of the heat shrinkage stress of the film, the temperature 30 ° C. higher than Tmax, and the temperature 60 ° C. higher than Tmax. / Mm2] And tensile modulus Y (T) [kg / mm2] And the total difference160 or more as shown in the examples belowOverall, in this temperature range, the heat shrink force of the film overcomes the rigidity of the film, thereby making it easier to widen the hole to be perforated, and in a shorter time So that it can be perforated.
[0009]
As a result of improved perforation, it is possible to increase the energy of the thermal head, and as a result of easily perforating holes of a desired size, it is possible to easily avoid the occurrence of inconveniences such as connection between the holes, Simultaneously with shortening of the punching time, dot size and gradation can be improved.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail together with preferred embodiments.
The highly sensitive heat-sensitive stencil film according to the present invention comprises a biaxially stretched polyester film. In an unstretched film or a uniaxially stretched film, a desired high heat shrinkage stress at a specific temperature cannot be obtained.
[0011]
In the present invention, the polyester is a polyester comprising dibasic acid and glycol as constituent components, and the aromatic dibasic acid includes terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, diphenylsulfone dicarboxylic acid, diphenyl ether dicarboxylic acid. Diphenoxyethane dicarboxylic acid, cyclohexane dicarboxylic acid, diphenyl ketone dicarboxylic acid, phenylindane dicarboxylic acid, sodium sulfoisophthalic acid, dibromoterephthalic acid, and the like can be used. As the alicyclic dibasic acid, cyclohexane dicarboxylic acid, decalin dicarboxylic acid, hexahydroterephthalic acid, or the like can be used. As the aliphatic dibasic acid, oxalic acid, succinic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, dimer acid and the like can be used. As the glycol, ethylene glycol, propylene glycol, tetramethylene glycol, hexamethylene glycol, neopentyl glycol, diethylene glycol and the like can be used as the aliphatic diol, and naphthalenediol, 2,2-bis (4- Hydroxydiphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxyethoxyphenyl) propane, bis (4-hydroxyphenyl) sulfone, hydroquinone, tetraprobisbisphenol A and the like can be used. As the alicyclic diol, cyclohexanedi Methanol, cyclohexanediol, etc. can be used.
[0012]
Further, a polyfunctional compound having three or more functional groups within the range in which the polyester is substantially linear, such as glycerin, trimethylolpropane, pentaerythritol, trimellitic acid, trimesic acid, pyromellitic acid, tricarballylic acid, gallic acid, etc. May be copolymerized, or a monofunctional compound such as o-benzoylbenzoic acid or naphthoic acid may be added and reacted. Further, polyethers such as polyethylene glycol and polytetramethylene glycol, and aliphatic polyesters typified by polycaprolactone may be copolymerized.
[0013]
Two or more kinds of polyesters may be blended. For example, if 50% or more of the polyester is polyester, other than polyester may be blended.
[0014]
  In the biaxially stretched polyester film constituting the film for a high-sensitivity heat-sensitive stencil printing base paper according to the present invention,
[S (Tmax) −Y (Tmax)] + [S (Tmax + 30) −Y (Tmax + 30)] + [S (Tmax + 60) −Y (Tmax + 60)]≧ 160It is necessary to satisfy
here,
    Tmax [° C.]: temperature indicating the maximum value of heat shrinkage stress of the film
    S (T) [g / mm2]: Thermal shrinkage stress at temperature T [° C]
    Y (T) [kg / mm2]: The tensile elastic modulus of the film at a temperature T [° C.].
[0015]
  The value obtained by the above formula isLess than 160In this case, the expansion force of the hole due to heat shrinkage is not sufficient for the rigidity of the film at that temperature, the hole does not expand sufficiently, the printing density is low, and there is a possibility that characters and pictures are faded.
[0016]
Preferably, S (Tmax) −Y (Tmax)> 0 is satisfied at a temperature Tmax [° C.] indicating the maximum value of the heat shrinkage stress of the film. If the value of this equation becomes 0 or less at this temperature Tmax, drilling with lower energy becomes insufficient, resulting in a longer drilling time or poor drilling.
[0017]
  The relationship between the melting point Tm of the film and the above Tmax is
    Tm-Tmax> 60 [° C.]
That it isis necessary.As a result, the meaning of the temperature range including the above (Tmax + 30) [° C.] and (Tmax + 60) [° C.] is generated, and the melting point Tm [° C.] of the film (the temperature on the low temperature side when there are a plurality of Tm) and Tmax [° C. ] Is smaller than 60 ° C., there is a possibility that a sufficient perforation diameter cannot be obtained (a large hole cannot be opened).
[0018]
The melting point Tm [° C.] of this film is preferably lower than 230 ° C. Preferably it is 225 degrees C or less, More preferably, it is 220 degrees C or less. If the melting point of the film is 230 ° C. or higher, there is a possibility that the perforation will be insufficient and the characters will be blurred, the solid part will be thin, or the gradation will be insufficient. In order to perforate the film portion with the heat of the thermal head, the film portion must first be melted by heat. Therefore, it is desirable that the melting point of the film portion is low. When several polyesters are blended, a plurality of melting points may be detected. In this case, the melting peak on the lower temperature side should be 230 ° C. or lower.
[0019]
Thermal contraction stress S (Tmax) at Tmax of film [g / mm2] Is preferably in the range of 300 <S (Tmax) <2000, and more preferably in the range of 500 <S (Tmax) <1500. Thermal contraction stress S (Tmax) is 300 [g / mm2If it is smaller than], the hole does not open. Also, 2000 [g / mm2If it is larger than], there is a possibility that the independent punching property is lost, the characters are blurred, or the ink is excessively printed when the solid printing is performed, thereby causing the show-through.
[0020]
Further, it is desirable that the thermal contraction rate of the film portion in the present invention takes a specific value at 65 ° C. The heat shrinkage at 65 ° C. is related to the curl of the printing base paper. Since the printing base paper of the present invention has a two-layer structure of a film portion and a porous support, the printing base paper easily curls when the dimensions of the film side change. When the curl becomes large, the handling property of the printing base paper is deteriorated, the transporting property of the base paper in the stencil printing machine becomes poor, and the base paper is clogged. Curling occurs due to distortion when laminating a film and a porous support, or occurs during storage at normal temperature or during transportation. Further, since the master is not uniformly set on the printing plate cylinder portion to be printed, printing spots are likely to appear. In order to suppress this curl, the heat shrinkage rate at 65 ° C. is preferably 2% or less, more preferably 1.5% or less, and further preferably 1.0% or less. In order to improve the transportability of the base paper, it is better to reduce the curl in the longitudinal direction. Therefore, the heat shrinkage rate at 65 ° C. is particularly preferably smaller in the longitudinal direction.
[0021]
  In the present invention, the three-dimensional surface center plane average roughness SRa [nm] of the film surface is 20 <SRa <40.Is necessary,Preferably 20 <SRa <35. When SRa is smaller than 20 [nm], the winding of the film is deteriorated, the productivity is lowered, and wrinkles are caused when laminating with Japanese paper. Furthermore, it is easy to raise a stick when drilling. When SRa is larger than 40 [nm], unevenness in perforation occurs, and characters are likely to become blurred or uneven in printing.
[0022]
The film surface characteristics are defined in, for example, Japanese Patent Laid-Open Nos. 2-3307788 and 3-208690, but are merely defined by one-dimensional surface roughness and the number of protrusions. It was. Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-286396 discloses the relationship between the thickness of the film and the size of the particles, but does not mention the surface condition seen in the plane of the film. It can be seen that if the dot density is 600 dpi in the trend of high image quality, the size of the heating element portion per dot in the thermal head is about 42 μm or less. That is, in order to improve perforation property, it has been found that the thermal head in a micro area of about 40 μm and the three-dimensional surface state of the perforated film are closely related. Also, in general, the thinner the film part, the better the perforation sensitivity, that is, it can be perforated with less energy, but the thinner the film thickness, the more efficient it is to perforate with less energy. It was found that there is a close relationship between the thickness and the surface condition of the material. For example, when SRa exceeds 40 [nm], the perforation sensitivity is greatly reduced and a sufficient perforation area cannot be obtained, and even if the energy of the thermal head is increased, adjacent holes are connected. . On the other hand, when SRa is smaller than 20 [nm], as described above, the winding of the film is deteriorated, the productivity is lowered, and wrinkles are caused when laminating with Japanese paper.
[0023]
In the present invention, in order to make the surface form of the film within the above-mentioned preferable range, a master polymer containing inert particles is made as a thermoplastic resin used for extrusion in the production method described later, and blended with the main component polymer. It is desirable. In this case, it is preferable that the master polymer has a melting point higher by 0 to 100 ° C., preferably 20 to 80 ° C. than the main component polymer, and / or has an intrinsic viscosity of 0.2 to 1.0 higher. In addition, the main component polymer and the master polymer are preferably compatible with each other to some extent.
[0024]
Furthermore, it goes without saying that the specific surface morphology can be controlled to some extent by the shear stress during extrusion, the basis weight of the filter, the extrusion conditions, the longitudinal and lateral stretching conditions, the heat setting temperature conditions, and the like.
[0025]
As the inert particles to be included, particles selected from oxides or inorganic salts of elements of group IIA, IIIB, IVA, and IVB, for example, calcium carbonate obtained as a synthetic or natural product, wet silica (silicon dioxide) Dry silica (silicon dioxide), aluminum silicate (kaolinite), barium sulfate, calcium phosphate, talc, titanium dioxide, aluminum oxide, aluminum hydroxide, calcium silicate and the like can be used.
[0026]
The average particle diameter of the inert particles is preferably in the range of 0.1 to 3 μm. Furthermore, the master chip concentration of the inert particles is preferably 0.5 to 10% by weight, and more preferably 1 to 7% by weight from the viewpoint of producing a specific surface form.
[0027]
The inert particle concentration in the heat-sensitive film varies depending on the particle type, particle size, etc., but it is preferably 0.05 to 2% by weight, preferably 0.1 to 1% by weight for obtaining a specific surface form. .
[0028]
In the present invention, an additive having an absorption peak in the wavelength range of flash irradiation may be added to the film. In addition, additives such as an antioxidant, a heat stabilizer, a lubricant, an antistatic agent, a dye, and a pigment may be blended as necessary.
[0029]
The film may have a structure of two or more layers, and insoluble particles and other additives may be added to any layer. In that case, each layer may be coextruded or may be laminated by an extrusion lamination method or a coating method.
[0030]
Next, although the manufacturing method of the polyester film which concerns on this invention is demonstrated, it is not limited to this example.
The dried polymer chip is supplied to an extruder, heated to a temperature equal to or higher than the melting point of the polymer, and melted. Next, the molten polymer is extruded from a T-die having a slit-like discharge port, and is tightly solidified on a cooling roll to obtain a cast film. In order to improve the adhesion between the molten sheet and the cooling roll, it is usually preferable to employ an electrostatic application adhesion method and / or a liquid surface application adhesion method. The cast film is further stretched biaxially. Preferably, it is stretched 2.3 to 7 times in the longitudinal direction (longitudinal direction) with a group of rolls heated above the glass transition temperature of the polymer, for example 40 to 120 ° C., and then preferably 45 to 120 in the width direction (transverse direction). Stretch 3 to 7 times at ° C. In addition, although the method of extending | stretching one direction in two steps or more can be used, it is preferable that the final draw ratio also falls in the said range also in that case. The cast film can be simultaneously biaxially stretched so that the area magnification is 6 to 30 times.
[0031]
The film thus obtained is heat-treated, and may be stretched again in the longitudinal and / or transverse direction before or after the heat treatment, if necessary. The heat treatment temperature is 70 to 180 ° C., preferably 80 to 150 ° C., and the heat treatment time is usually 1 second to 5 minutes. The heat shrinkage characteristics can be adjusted under these heat treatment conditions. In addition, the cooling rate of the film after the heat treatment also affects the heat shrinkage characteristics. For example, after the heat treatment, the heat shrinkage stress can be adjusted by rapidly or slowly cooling the film or providing an intermediate cooling zone. Moreover, in order to give a specific heat shrink characteristic, you may relax in the vertical direction and / or the horizontal direction during the heat treatment or in the subsequent slow cooling zone.
[0032]
The film can be coated as necessary. In the case of the present invention, by providing a release layer on the film, it is possible to impart sticking prevention properties and adhesion prevention properties to a document, or to provide adhesion to a porous support and antistatic properties. As the coating solution, a solution which is dissolved in water, emulsified or suspended in view of explosion proof and environmental pollution is used. The coating layer has a method of coating on a biaxially stretched film after completion of crystal orientation or a method of stretching after coating on a film before completion of crystal orientation, but the latter method is used in order to exhibit the effects of the present invention more remarkably. Is particularly preferred. The method of applying is not particularly limited, but it is preferable to apply using a roll coater, gravure coater, reverse coater, kiss coater, bar coater or the like. Moreover, you may corona-discharge-process in the air | atmosphere other various atmosphere before application | coating as needed before apply | coating.
[0033]
In the coating layer in the present invention, an antifoaming agent, a coating crosslinker, a thickener, an organic lubricant, inorganic particles, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a foaming agent, a dye, and a pigment are used as necessary. Etc. may be included.
[0034]
Further, if necessary, inorganic particles may be added to the coating layer. If a typical example is given, the average particle size is preferably 1 μm or less, more preferably 0.5 μm or less, particularly preferably 0.2 μm. The following can be used, specifically kaolin, silica, silica sol, calcium carbonate, titanium oxide, barium salt, alumina, molybdenum sulfide, carbon black, zirconium, etc., but are not limited thereto. .
[0035]
Moreover, the film according to the present invention may be peeled and decomposed from a laminated film with another thermoplastic polymer (II) excellent in peelability to obtain a biaxially stretched polyester. By carrying out like this, a thin film can be formed stably. The polymer (II) is any polymer selected from polyolefin, polyphenylene sulfide, fluorine polymer and the like.
[0036]
The (II) layer has a peeling force of 10 g / cm or less, preferably 0.1 to 2 g / cm, more preferably 0.2 to 0.8 g / cm when peeling from the film (I) of the present invention. Preferably there is. If the peeling force is too small, peeling between film layers will occur during stretching and film transport, and uniform stretching will not be possible, the film may be wrapped around the stretching roll, or the film may be peeled off during film transport, causing wrinkles and tearing. May occur. On the other hand, if the peeling force is too large, the film cannot be peeled at a high speed, and the film may be torn or a pinball may be generated. Therefore, in order to keep the peeling force within the above range, 0.001 to 1% by weight, preferably 0.005 to 0.5% by weight of non-particulate lubricant is contained in the polymer, particularly (II) layer. It is good to be.
[0037]
The non-particulate lubricant is a substance having a melting point or a softening temperature of 200 ° C. or less, even if it is liquid at normal temperature or solid at normal temperature, and may be any film that provides film lubricity. It is a substance like this.
[0038]
In addition, when two or more types of these substances are contained in the film, the total amount of them may be within the above content range.
[0039]
Specific examples of non-particulate lubricants include
(1) Aliphatic hydrocarbon
Liquid paraffin, microcrystalline wax, natural paraffin, synthetic paraffin, polyethylene wax, polypropylene wax, etc.
(2) Higher fatty acids or their metal salts
Stearic acid, calcium stearate, hydroxystearic acid, hydrogenated oil, sodium montanate, etc.
(3) Aliphatic amide
Stearamide, oleamide, erucamide, ricinoleamide, behenamide, methylenebisstearamide, etc.
(4) Fatty acid ester
n-butyl stearate, methyl hydroxystearate, myricyl cellotinate, polyhydric alcohol fatty acid ester, ester wax and the like.
(5) Fatty acid ketone
Ketone wax.
(6) Fatty acid alcohol
Lauryl alcohol, stearyl alcohol, myristyl alcohol, cetyl alcohol, etc.
(7) Partial esters of fatty acids and polyhydric alcohols Glycerin fatty acid esters, hydroxystearic acid triglycerides, sorbitan fatty acid esters, and the like.
(8) Nonionic surfactant
Polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene phenyl ether, polyoxyethylene alkylamide, polyoxyethylene fatty acid ester and the like.
(9) Silicone oil
Linear methyl silicone oil, methylphenyl silicone oil, modified silicone oil, etc.
(10) Fluorosurfactant
Fluoroalkyl carboxylic acid, bar fluoroalkyl carboxylic acid, monoperfluoroalkylethyl phosphoric acid ester, perfluoroalkyl sulfonate, etc.
[0040]
In addition, as the non-particulate lubricant, inorganic fine particles having an average particle diameter of 0.001 to 1 μm, for example, dry silica, wet silica, zeolite, calcium carbonate, calcium phosphate, kaolin, kaolinite, clay, talc, titanium oxide, alumina, When the zirconia, aluminum hydroxide and the like are contained in the (I) layer and / or (II) layer in an amount of 0.01 to 0.5% by weight, the effect of the non-particulate lubricant may be increased synergistically. Many.
[0041]
The polyester film thus obtained can be used as a heat-sensitive stencil base paper by laminating a predetermined porous support using a known adhesive according to a conventional method.
[0042]
In the process of producing the film, the porous support may be bonded to an unstretched film or a uniaxially stretched film and stretched at the same time, or the porous support is bonded at the stage of biaxially stretching the film. You may wind up.
[0043]
In order to reduce the curl of the printing base paper of the present invention, the film may be aged at 40 to 60 ° C. for 3 hours to 7 days, preferably at 45 to 55 ° C. for 10 hours to 4 days in a roll state.
[0044]
[Measurement method of physical properties]
Below, the measuring method of the physical property used for prescription | regulation and evaluation of this invention is demonstrated.
(1) Thermal contraction stress
The film was cut into a sample width of 10 mm and a length of 10 cm, and the chucking force was 50 mm. The shrinkage force generated when heated at a heating rate of 10 ° C./min from room temperature with a heat shrinkage stress measuring machine manufactured by Nishiyama Seisakusho The shrinkage stress with respect to temperature was measured. The initial load was 1 g, and the cross-sectional area value of the film before raising the temperature was used when obtaining the stress.
[0045]
(2) Three-dimensional surface center plane average roughness SRa
Made by Kosaka Laboratory Co., Ltd., using a fine shape measuring instrument (model: ET-30HK), stylus diameter cone type 2 μR, cutoff 0.25 mm, measurement length (X direction) 0.5 μm, Y direction feed The pitch was 5 μm and the number of records was 80.
[0046]
(3) Melting point
10 mg of polyester was set in a differential scanning calorimeter (DSC-2 type) manufactured by PERKIN ELMER, and the temperature was raised at a rate of 20 ° C./min under a nitrogen stream, and the peak of the crystal melting endothermic peak was taken as the melting point. .
[0047]
(4) Thermal contraction rate
Take a film 10 mm wide and 300 mm long, leave it in an atmosphere of 23 ° C. and 60% RH for 30 minutes, and mark the sample to be measured at an interval of about 200 mm in that atmosphere. The interval between the marks is measured and the value is A. Next, the sample to be measured is heat-treated in a hot air oven set at a temperature of 65 ° C. for 1 hour in a tension-free state, then cooled and conditioned in an atmosphere of 23 ° C. and 60% RH for 1 hour. Measure the distance between the first marks and let B be the measured value. At this time, the thermal contraction rate x is obtained by the following equation.
x [%] = 100 (A−B) / A
[0048]
(5) Tensile modulus
The film was cut into a sample width of 10 mm and a length of 15 cm, and measured with a tensile tester at a tensile speed of 10 mm / min with a chuck spacing of 100 mm. The tensile elastic modulus was calculated from the tangent of the rising portion of the obtained load-elongation curve. In the measurement, a small oven was set at a predetermined temperature in advance, and the oven was moved to the sample portion sandwiched between the chucks of the tensile tester, and the tensile was started 10 seconds later.
[0049]
(6) Practical characteristics of thermal stencil printing
A base paper was made by laminating film and Japanese paper. A letter image and a 16-step gradation image were made on the obtained base paper with a thermal head at an applied energy of 0.09 mJ and 0.12 mJ. The perforated state of the gradation image portion was observed with a microscope from the film side of the plate-making base paper, and the following items were evaluated.
[0050]
(I) Perforation sensitivity
○: Predetermined drilling is performed reliably and good.
Δ: There are places where predetermined perforations cannot be obtained partially, but there is no practical problem.
X: There are many places where a predetermined perforation cannot be obtained, and there is a problem in practical use.
[0051]
(Ii) Independent perforation
○: Each dot is perforated independently.
Δ: Perforated almost independently, no problem in practical use.
X: The dots adjacent to each other are connected, and there is a practical problem.
In addition, printing was performed using a lithographic AP7200 printing machine manufactured by Riso Kagaku Kogyo Co., Ltd. using a stencil sheet, and the following characteristics of the obtained characters and images were visually determined.
[0052]
(Iii) Character printability
(1) Check for missing characters
(2) Presence or absence of uneven thickness of characters
Those markedly unusable in terms of (1) and (2) are marked with x, those with no problems at all are marked with ○, and those that are missing but uneven in thickness are marked with Δ. .
[0053]
(Iv) Evaluation of solid printability
● Using a base paper with a diameter of 0.5, 1.0, 3.0, 10.0, and 30.0 mmφ (round and filled with black inside) It was evaluated in the same way.
(1) Compatibility with solid paper size for solid printing
(2) Evaluation of shading unevenness in solid printing
In (1) and (2), those that are clearly unusable are indicated by X, those that are completely satisfactory are indicated by ○, and those that are problematic but usable are indicated by Δ.
[0054]
【Example】
Example 1
Polymerization was carried out in a conventional manner using dimethyl terephthalate / dimethyl isophthalate (molar ratio: 83/17) as the dicarboxylic acid component, and ethylene glycol as the glycol component, and 0.6 ppm of calcium carbonate particles having an average particle size of 1.2 μm were added thereto. 0.04% by weight of silica particles having a weight percent of 1.5 μm and an average particle size of 1.5 μm was added to obtain a copolyester having an intrinsic viscosity of 0.7.
[0055]
This polymer was extruded into a sheet at 275 ° C., and cooled and solidified on a rotating cooling drum set at 25 ° C. using an electrostatic application method. Then, the film was stretched 4.6 times in the machine direction at 105 ° C and 4.7 times in the transverse direction, and further heat treated at 120 ° C for 5 seconds and 90 ° C for 2 seconds, and a biaxially stretched film having a thickness of 1.7 µm. Manufactured.
[0056]
Example 2
Polymerization was carried out by a conventional method using dimethyl terephthalate / dimethyl isophthalate (molar ratio: 90/10) as the dicarboxylic acid component and ethylene glycol as the glycol component, and 1.2 wt. % To obtain a copolyester (polymer A) having an intrinsic viscosity of 0.75. As polymer B, polybutylene terephthalate having an intrinsic viscosity of 0.85 was prepared. 50 parts by weight of polymer A and 50 parts by weight of polymer B were uniformly blended, extruded into a sheet at 270 ° C., and cooled and solidified on a rotating cooling drum set at 30 ° C. using an electrostatic application method. Next, the film was stretched 3.7 times in the machine direction at a temperature of 70 ° C., 80 degrees in the transverse direction and 4.0 times, followed by stretching at 100 ° C. and 1.2 times, and after heat treatment at 90 ° C. for 5 seconds, the thickness 1 A biaxially stretched film of 5 μm was produced. The obtained film was aged at 48 ° C. for 15 hours in a roll state.
[0057]
Example 3
Polymerization was carried out in a conventional manner using 2,6-naphthalenedimethyl / dimethyl isophthalate (molar ratio: 85/15) as the dicarboxylic acid component and ethylene glycol as the glycol component, and 1 silica particle having an average particle size of 1.2 μm was added to this. .2% by weight was added to obtain a copolyester (polymer A) having an intrinsic viscosity of 0.65. As polymer B, polybutylene terephthalate having an intrinsic viscosity of 0.85 was prepared. 50 parts by weight of polymer A and 50 parts by weight of polymer B were uniformly blended, extruded into a sheet at 280 ° C., and cooled and solidified on a rotating cooling drum set at 30 ° C. using an electrostatic application method. Next, the film was stretched by 80.degree. C. in the longitudinal direction at 3.7.times., 950.degree. C. and 4.0.times. In the transverse direction, followed by stretching at 100.degree. C. and 1.2.times. A biaxially stretched film of 7 μm was produced. The obtained film was aged at 48 ° C. for 15 hours in a roll state.
[0058]
Comparative Example 1
Polymerization was carried out in a conventional manner using dimethyl terephthalate / dimethyl isophthalate (molar ratio: 80/20) as the dicarboxylic acid component and ethylene glycol as the glycol component, and 0.5 weight of silica particles having an average particle diameter of 1.5 μm was added thereto. % To obtain a copolyester having an intrinsic viscosity of 0.7.
This polymer was extruded into a sheet at 275 ° C., and cooled and solidified on a rotating cooling drum set at 25 ° C. using an electrostatic application method. Subsequently, the film was stretched 4.2 times in the longitudinal direction at 105 ° C. and 3.8 times in the transverse direction, and further subjected to heat treatment at 140 ° C. for 5 seconds to produce a biaxially stretched film having a thickness of 2.0 μm.
[0059]
[Table 1]
Figure 0003952595
[0060]
As can be seen from Table 1, the film according to the present invention was excellent in independent perforation, character printability, and solid printability, and had a high sensitivity that could sufficiently provide perforation sensitivity to practical use.
[0061]
【The invention's effect】
As described above, according to the highly sensitive thermosensitive stencil sheet paper of the present invention, independent perforation is good, both character printing and solid printing are clear and have high gradation, no printing unevenness, and plate making time. Thus, it is possible to stably provide a high-sensitivity heat-sensitive stencil sheet that can be printed with a higher dot density.

Claims (6)

厚み0.5〜4μmの二軸延伸ポリエステルフイルムであって、フィルム表面の三次元表面中心面平均粗さSRa[nm]が20<SRa<40であって、該フイルムが下式を満足することを特徴とする高感度感熱孔版印刷原紙用フイルム。
[S(Tmax)−Y(Tmax)]+[S(Tmax+30)−Y(Tmax+30)]+[S(Tmax+60)−Y(Tmax+60)]≧160・・式(1)
Tm―Tmax>60[℃]・・式(2)
Tmax[℃]:フイルムの熱収縮応力の最大値を示す温度
Tm[℃]:フイルムの融点。ただし、複数の融点がある場合には、最も低温側の融点。S(T)[g/mm2 ]:温度T[℃]における熱収縮応力
Y(T)[kg/mm2 ]:温度T[℃]におけるフイルムの引張弾性率
A biaxially stretched polyester film having a thickness of 0.5 to 4 μm, wherein the three-dimensional surface center plane average roughness SRa [nm] of the film surface is 20 <SRa <40, and the film satisfies the following formula: High sensitivity heat sensitive stencil film for base paper.
[S (Tmax) −Y (Tmax)] + [S (Tmax + 30) −Y (Tmax + 30)] + [S (Tmax + 60) −Y (Tmax + 60)] ≧ 160 (1)
Tm-Tmax> 60 [° C.] Formula (2)
Tmax [° C.]: temperature indicating the maximum value of heat shrinkage stress of the film
Tm [° C.]: Melting point of film. However, if there are multiple melting points, the melting point on the lowest temperature side. S (T) [g / mm 2 ]: heat shrinkage stress at temperature T [° C.] Y (T) [kg / mm 2 ]: tensile elastic modulus of the film at temperature T [° C.]
300<S(Tmax)<2000であることを特徴とする、請求項1に記載の高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルム。  The polyester film for a high-sensitivity heat-sensitive stencil sheet according to claim 1, wherein 300 <S (Tmax) <2000. S(Tmax)−Y(Tmax)>0であることを特徴とする、請求項1または2に記載の高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルム。  The polyester film for high-sensitivity heat-sensitive stencil printing paper according to claim 1 or 2, wherein S (Tmax) -Y (Tmax)> 0. フイルムの最も低温側の融点<230であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルム。The high-sensitivity heat-sensitive stencil polyester film according to any one of claims 1 to 3, wherein the lowest melting point of the film is <230 ° C. ポリエステルフイルムの縦方向の65℃における熱収縮率が2%以下であることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルム。The polyester film for high-sensitivity heat-sensitive stencil printing paper according to any one of claims 1 to 4 , wherein the polyester film has a heat shrinkage rate of 65% at 65 ° C in the longitudinal direction. 前記二軸延伸ポリエステルフイルムが同時二軸延伸によって製造されたものである、請求項1ないしのいずれかに記載の高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルム。The polyester film for a high-sensitivity heat-sensitive stencil sheet according to any one of claims 1 to 5 , wherein the biaxially stretched polyester film is produced by simultaneous biaxial stretching.
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